JP6606568B2 - 光学ガラスおよび光学素子 - Google Patents

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Description

本発明は、光学ガラスおよび光学素子に関する。
リン、酸素およびフッ素を含むフツリン酸ガラスは、分散が低く、正の異常分散性を示す光学ガラスとして知られている。
フツリン酸ガラスは、上記の優れた光学特性を有することから、高次の色収差を補正するための光学素子材料として利用価値が高い。
このようなフツリン酸ガラスの例が、特許文献1〜4に記載されている。
特開2005−112717号公報 特開2013−151410号公報 特開昭51−114412号公報 特開昭58−217451号公報
このようにフツリン酸ガラスは、優れた光学特性を有するが、ガラスを熔融、成形する高温のプロセスにおいて著しい揮発性を示す。熔融、成形過程でガラス融液からの揮発が発生することは、ガラスの変質、光学特性の変動、ガラスの均質性低下といった現象が発生する原因となり得る。
また、光学ガラスからなるガラス素材を研削、研磨して、レンズやプリズム等の光学素子を作製する過程で、通常、研磨後のガラスは洗浄される。一方、研磨されたガラスの表面には、一般に潜傷と呼ばれる目視で視認されない微小な傷が存在する。しかし、洗浄によりガラスの表面が侵蝕されると、潜傷が拡大し、顕在化して光の散乱源となり、ガラスの表面品質が低下することがある。また、洗浄によるガラス表面の変質によってガラスの表面品質が低下することもある。
フツリン酸ガラスについて上記のようなガラスの表面品質の低下を抑制するためには、フツリン酸ガラスの化学的耐久性を高めることが望ましい。
本発明の一態様は、高温プロセスにおけるフツリン酸ガラスの揮発性を低減しつつ、部分分散比が大きく色収差補正に好適な光学ガラスを提供すること、および上記光学ガラスからなる光学素子を提供することを目的とする。
また、本発明の他の一態様は、優れた化学的耐久性を有し、かつ部分分散比が大きく色収差補正に好適なフツリン酸ガラスからなる光学ガラスを提供すること、および上記光学ガラスからなる光学素子を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、
必須成分として、P5+、Al3+、Nb5+、O2−およびFを含み、
5+の含有量に対するAl3+の含有量のモル比(Al3+/P5+)が0.30以上、
Nb5+の含有量が1.0カチオン%以上、
2−の含有量が10〜85アニオン%、
の含有量が15〜90アニオン%、
5+およびNb5+の合計含有量に対するO2−の含有量のモル比(O2−/(P5++Nb5+))が3.0以上、
である光学ガラス(以下、「光学ガラス1」とも記載する。)、
に関する。
上記光学ガラスは、好ましくは、正の異常分散性を有する。
正の異常分散性の指標としては、部分分散比Pg,Fが使用されている。部分分散比Pg,Fは、F線(波長486.13nm)における屈折率nF、C線(波長656.27nm)におけるnCならびにg線(波長435.84nm)における屈折率ngを用い、次式のように表される。
Pg,F=(ng−nF)/(nF−nC) ・・・(1)
ガラス中に含まれるNbは、紫外域の固有吸収波長が可視域に近く、更に吸収強度も大きいことが知られている。これにより屈折率の波長分散は高分散化する傾向を示す。すなわち、F線とC線の屈折率差nF−nCが大きくなり、アッベ数νdは小さくなる傾向を示す。一方で、g線とF線の屈折率差ng−nFも大きくなる。
ここで、ng−nFを大きくする効果がnF−nCを大きくする効果を上回れば、(1)式より明らかなように、Pg,Fは大きくなる。
本発明者らは、この点に着目し、ガラス成分としてNbを導入して、低分散性(νdが大きい)を従来のフツリン酸ガラスと同程度の範囲に維持しつつ、部分分散比Pg,Fを大幅に増加できることを見出した。
しかしながら、Nbを含有するフツリン酸ガラスは、その熔融過程で、ガラス融液からNbが揮発しやすい。熔融過程でNbとFが結合するとフッ化ニオブが生成される。フッ化ニオブは蒸気圧が高く、ガラス融液から揮発しやすい。
部分分散比を高めるために導入したNbが、揮発を助長しないようにするため、本発明者らは鋭意検討した結果、以下の知見を得た。
5+は、ガラス中で−O−P−O−の構造で存在し、ガラスのネットワーク形成に寄与していると考えられる。P5+と価数が等しいNb5+も、−O−P−O−構造においてPの位置を占めることによりガラスのネットワーク形成に寄与すると考えられる。
Nb5+がネットワーク構造に取り込まれると、蒸気圧が高いフッ化ニオブが生成されにくくなり、その結果、ガラスの揮発性が低下すると考えられる。
ただし、Nb5+がネットワーク構造に取り込まれるには、十分な数のO2−が必要になる。Nb5+が存在する場合について考えると、ネットワークを構成する陽イオン(P5+およびNb5+)の合計含有量に対するO2−の含有量のモル比(O2−/(P5++Nb5+))が3.0以上であれば、Nb5+がネットワークに取り込まれやすくなることにより、揮発性の増大を抑制することができる。
本発明者らは、以上の知見に基づいて、上記の本発明の一態様にかかる光学ガラスを完成させた。
本発明の他の一態様は、
フツリン酸ガラスからなる光学ガラスであって、
NaOH水溶液中に15時間浸漬したときの単位面積当たりの質量減少量DNaOHが0.25mg/(cm・15h)未満であり、かつ
アッベ数νdと部分分散比Pg,Fとが下記(4)式:
Pg,F > −0.0004νd+0.5718 ・・・(4)
を満たす光学ガラス(以下、「光学ガラス2」とも記載する。)、
に関する。
本発明の一態様によれば、高温プロセスにおけるフツリン酸ガラスの揮発性を低減しつつ、部分分散比が大きく色収差補正に好適な光学ガラスを提供することができ、上記光学ガラスからなる光学素子を提供することができる。
また、本発明の他の一態様によれば、フツリン酸ガラスであって、部分分散比が大きく色収差補正に好適であり、かつ優れた化学的耐久性を有する光学ガラスを提供することができ、上記光学ガラスからなる光学素子を提供することができる。
アッベ数νd−屈折率nd図表における実施例の光学ガラスの光学特性を示す。 アッベ数νd−部分分散比Pg,F図表における実施例の光学ガラスの光学特性および既存の光学ガラスの光学特性を示す。
本発明および本明細書において、カチオン成分の含有量および合計含有量は特記しない限りカチオン%で表示するものとし、アニオン成分の含有量および合計含有量は特記しないアニオン%で表示するものとする。
ここで、「カチオン%」とは、「(注目するカチオンの個数/ガラス成分のカチオンの総数)×100」で算出される値であって、注目するカチオン量のカチオン成分の総量に対するモル百分率を意味する。
また、「アニオン%」とは、「(注目するアニオンの個数/ガラス成分のアニオンの総数)×100」で算出される値であって、注目するアニオン量のアニオン成分の総量に対するモル百分率を意味する。
カチオン成分同士の含有量のモル比は、注目するカチオン成分のカチオン%表示による含有量の比に等しく、アニオン成分同士の含有量のモル比は、注目するアニオン成分のアニオン%表示による含有量の比に等しい。
カチオン成分の含有量とアニオン成分の含有量のモル比は、すべてのカチオン成分とすべてのアニオン成分の総量を100モル%としたときの注目する成分同士の含有量(モル%表示)の比率である。
なお、各成分の含有量は、公知の方法、例えば、誘導結合プラズマ発光分光分析法(ICP−AES)、誘導結合プラズマ質量分析法(ICP−MS)、イオンクロマトグラフィ法等により定量することができる。
また、本発明および本明細書において、「フツリン酸ガラス」とは、ガラスを構成する元素として、リン、酸素およびフッ素を少なくとも含むガラスをいうものとする。
[光学ガラス1]
<ガラス成分>
以下、本発明の一態様にかかる光学ガラス1について説明する。
5+は、ネットワーク形成成分としての働きがある。Al3+は、ガラスの熱的安定性を維持し、化学的耐久性や加工性を改善する働きをする成分である。ガラスの熱的安定性を良好に維持する上から、P5+の含有量に対するAl3+の含有量のモル比(Al3+/P5+)は0.30以上である。アッベ数を維持した状態で、屈折率を高める上で、モル比(Al3+/P5+)を0.30以上とすることが効果的である。
モル比(Al3+/P5+)の好ましい下限は0.5である。一方、ガラスの熱的安定性を良好に維持する上から、モル比(Al3+/P5+)の好ましい上限は2、より好ましい上限は1である。
Nb5+は、P5+ともにネットワーク形成成分としてガラスの熱的安定性を維持するとともに、部分分散比を増加させる働きがある。こうした効果を得るために、Nb5+の含有量は1.0%以上である。Nb5+の含有量の好ましい下限は1.5%、より好ましい下限は2%、更に好ましい下限は2.5%、一層好ましい下限は3%である。一方、Nb5+の含有量が過剰になるとガラス熔融時の揮発性が著しくなり、ガラスの均質性が低下する傾向が生じる。そのため、Nb5+の含有量の好ましい上限は15%、より好ましい上限は13%、更に好ましい上限は10%である。なお、Nb5+とガラスの化学的耐久性の関係については後記する。
ガラスの熱的安定性を維持する上から、P5+およびNb5+の合計含有量(P5++Nb5+)は、好ましくは15%以上である。P5+およびNb5+の合計含有量(P5++Nb5+)の好ましい下限は20%である。
2−は、ガラスの熱的安定性を維持する働きをする。このような働きを得るため、O2−の含有量は10アニオン%以上である。O2−の含有量が85アニオン%よりも多くなると、Fの含有量が不足して低分散性を得ることが困難になる。したがって、O2−の含有量は10〜85アニオン%である。O2−の含有量の好ましい下限は20%、より好ましい下限は30%であり、好ましい上限は80%、より好ましい上限は75%、更に好ましい上限は70.93%、一層好ましい上限は70%である。
は、ガラスを低分散化するとともに異常分散性を付与する働きや、ガラス転移温度を低下させたり、化学的耐久性を改善する働きがある。Fの含有量が15アニオン%より少ないと、上記効果が得られにくくなる。一方、Fの含有量が90アニオン%を超えるとガラスの熱的安定性の維持が困難になる。また、Fの含有量が過剰であると、後記するDNaOH、DSTPP、Dの各値が増加する傾向を示す。
以上の観点から、Fの含有量は15〜90アニオン%である。Fの含有量の好ましい下限は20%、より好ましい下限は25%であり、更に好ましい下限は28.86%であり、一層好ましい下限は30%であり、好ましい上限は80%、より好ましい上限は70%である。
上述のように、Nb5+を導入したことによるガラス融液からの揮発増大を低減する上から、P5+およびNb5+の合計含有量に対するO2−の含有量のモル比(O2−/(P5++Nb5+))は3.0以上である。モル比(O2−/(P5++Nb5+))の好ましい下限は3.2である。ガラスの熱的安定性を維持する上から、モル比(O2−/(P5++Nb5+))の好ましい上限は4.0、より好ましい上限は3.8である。
アルカリ土類金属成分、すなわち、Mg2+、Ca2+、Sr2+およびBa2+は、ガラスの粘性や屈折率を調整し、熱的安定性を向上させる働きをする成分である。上記効果を得るために、アルカリ土類金属成分の合計含有量R2+(Mg2++Ca2++Sr2++Ba2+)が20カチオン%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましく、35%以上であることが更に好ましい。
一方、アルカリ土類金属成分の合計含有量R2+が過剰になると熱的安定性が低下する傾向を示すため、アルカリ土類金属成分の合計含有量R2+が50%以下であることが好ましい。R2+のより好ましい上限は45%、更に好ましい上限は40%である。
上記光学ガラスは、La3+、Gd3+、Y3+、Lu3+およびYb3+からなる群から選ばれる希土類成分を一種以上含んでもよい。
ガラスの比重の増大を抑えるとともに、一定の屈折率に対して分散を低減する上で、Al3+の含有量に対するLa3+、Gd3+、Y3+、Lu3+およびYb3+の合計含有量(La3++Gd3++Y3++Lu3++Yb3+)のモル比((La3++Gd3++Y3++Lu3++Yb3+)/Al3+)が0.3以下であることが好ましい。モル比((La3++Gd3++Y3++Lu3++Yb3+)/Al3+)のより好ましい上限は0.2、更に好ましい上限は0.1である。モル比((La3++Gd3++Y3++Lu3++Yb3+)/Al3+)が0であってもよい。
次に、個々の成分の含有量について説明する。
5+は、ガラスのネットワークを形成する必須成分である。熱的安定性を良好に維持する上から、P5+の含有量の好ましい下限は5%、より好ましい下限は10%、更に好ましい下限は20%である。化学耐久性を良好に維持し、低分散性、異常部分分散性を維持する上から、P5+の含有量の好ましい上限は40%、より好ましい上限は38%、更に好ましい上限は35%である。
Al3+は、熱的安定性、化学的耐久性、加工性を向上させる働きをする必須成分であり、屈折率を高める働きもする。上記の観点から、Al3+の含有量の好ましい下限は5%、より好ましい下限は7%、更に好ましい下限は9%、一層好ましい下限は11%である。上記の観点から、Al3+の含有量の好ましい上限は40%、より好ましい上限は38%、更に好ましい上限は36%、一層好ましい上限は34%である。
原子%で表示されるガラス組成において、Al3+の含有量に対するO2−の含有量の比O2−/Al3+は、12未満であることが好ましく、10未満であることがより好ましく、8未満であることが更に好ましい。O2−の含有量が多くなるとFの含有量が相対的に減少し、ガラス転移温度が上昇傾向を示す。一方、Al3+は、上記の通り、熱的安定性、化学的耐久性、加工性を向上させ、所望の光学特性を有する上で有用な成分である。Al3+の効果を十分に得つつ、ガラス転移温度の上昇を抑えるためには、原子%で表示されるガラス組成におけるAl3+の含有量に対するO2−の含有量の比O2−/Al3+が上記範囲であることが好ましい。上記の比O2−/Al3+の下限については、Al3+の含有量が相対的に増加することによる耐失透性の低下を抑制する観点からは、例えば2以上または3以上を目安とすることができる。
なお、原子%で表示されるガラス組成における各成分の含有量は、全カチオン成分と全アニオン成分の合計含有量を100モル%としたときの各成分の含有量をモル百分率で表した値として算出される。
Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+の個々の成分の好ましい含有量は次のとおりである。
Mg2+の含有量の好ましい範囲は0〜10%、より好ましい範囲は0〜8%である。
Ca2+の含有量の好ましい範囲は0〜20%、より好ましい範囲は0〜15%である。
Sr2+の含有量の好ましい範囲は0〜40%、より好ましい範囲は0〜30%である。
Ba2+の含有量の好ましい下限は5%、より好ましい下限は10%、好ましい上限は50%、より好ましい上限は40%である。
La3+、Gd3+、Y3+、Lu3+の個々の好ましい含有量は次のとおりである。
La3+の含有量の好ましい範囲は0〜5%、より好ましい範囲は0〜3%である。
Gd3+の含有量の好ましい範囲は0〜5%、より好ましい範囲は0〜3%である。
3+の含有量の好ましい範囲は0〜5%、より好ましい範囲は0〜3%である。
Lu3+の含有量の好ましい範囲は0〜5%、より好ましい範囲は0〜3%である。
Yb3+は、赤外域において光吸収を有するため、赤外光による撮像のための使用には好ましくない。したがって、Yb3+の含有量は、他の希土類成分の合計含有量とのモル比(Yb3+/(La3++Gd3++Y3++Lu3++Yb3+))を用いて以下のように制限することが好ましい。すなわち、La3+、Gd3+、Y3+、Lu3+およびYb3+の合計含有量に対するYb3+の含有量のモル比(Yb3+/(La3++Gd3++Y3++Lu3++Yb3+))を0.5以下とすることが好ましく、0.1以下とすることがより好ましく、0とすること(Yb3+の含有量が0%であること)が更に好ましい。
Zn2+は、屈折率を維持しつつ熱的安定性を向上させる働きをするが、過剰に含有させると分散が高くなり、所要の光学特性を得ることが困難になる。したがって、Zn2+の含有量を0〜10%の範囲とすることが好ましい。上記効果を得るために、Zn2+の含有量のより好ましい上限は8%であり、更に好ましい上限は5%である。Zn2+の含有量は0%であってもよい。
アルカリ金属成分は、ガラスの粘性を調整したり、熱的安定性を向上させたりする働きを有するカチオン成分である。アルカリ金属成分の合計含有量Rが過剰になると熱的安定性が低下する。そのため、アルカリ金属成分の合計含有量Rの好ましい範囲は0〜30%である。上記の観点から、Rのより好ましい範囲は0〜20%、更に好ましい範囲は0〜15%である。Rの上限は、一層好ましくは10%、より一層好ましくは8%、更に一層好ましくは7%である。また、アルカリ金属成分の合計含有量Rが過剰であると、後記するDSTPPおよびDの各値が増加傾向を示す。したがって、ガラスに優れた化学的耐久性を付与する上からも、Rを上記の範囲にすることが好ましい。
一方、ガラス転移温度を低くする観点から、Rの好ましい下限は1%、より好ましい下限は2%、更に好ましい下限は3%である。
アルカリ金属成分Rとして、Li、Na、K、Rb、Csを示すことができる。Rb、Csは他のアルカリ金属成分と比較し、ガラスの比重増大を招きやすい。
したがって、Rbの含有量は0〜3%であることが好ましく、0〜2%であることがより好ましく、0〜1%であることが更に好ましく、0%であってもよい。
Csの含有量は0〜3%であることが好ましく、0〜2%であることがより好ましく、0〜1%であることが更に好ましく、0%であってもよい。
ガラスの熱的安定性を維持する上から、Liの含有量の好ましい範囲は0〜30%、より好ましい範囲は2〜20%、更に好ましい範囲は4〜10%である。
ガラスの熱的安定性を維持する上から、Naの含有量の好ましい範囲は0〜10%、より好ましい範囲は0〜8%、更に好ましい範囲は0〜6%である。
ガラスの熱的安定性を維持する上から、Kの含有量の好ましい範囲は0〜10%、より好ましい範囲は0〜8%、更に好ましい範囲は0〜6%である。
Si4+は、少量であれば含有させることができるが、過剰に含有させると熔融性や熱的安定性が低下する。したがって、Si4+の含有量を0〜5%の範囲とすることが好ましく、0〜3%の範囲とすることがより好ましく、0〜1%の範囲にすることが更に好ましく、0%としてもよい。
3+は、少量の含有でも著しい揮発性を示す。揮発を助長させないためにB3+の含有量を2%以下とすることが好ましい。B3+の含有量の好ましい範囲は0〜1%、より好ましい範囲は0〜0.1%であり、0%であることが更に好ましい。
ガラス熔融装置に取り付けられているパイプから熔融ガラスを流出する際、パイプ外周へのガラス融液の濡れ上がりを抑制し、濡れ上がりによるガラスの品質低下を抑制するために、Clを含有させることが有効である。Clの含有量の好ましい範囲は0〜1%、より好ましい範囲は0〜0.5%、更に好ましい範囲は0〜0.3%である。Clには清澄剤としての効果もある。
この他、清澄剤としてSb3+、Ce4+等を少量添加することもできる。清澄剤の総量は0%以上であることができ、1%未満とすることが好ましい。例えば、Sb3+およびCe4+の合計含有量は、0%以上であることができ、1%未満であることが好ましい。
Pb、Cd、As、Thは、環境負荷が懸念される成分である。
そのため、上記光学ガラス1は、Pb、Cd、AsおよびThの少なくとも一つを実質的に含まないことが好ましい。
Pb2+の含有量が0〜0.5%であることが好ましく、0〜0.1%であることがより好ましく、0〜0.05%であることが一層好ましく、Pb2+を実質的に含まないことが特に好ましい。
Cd2+の含有量が0〜0.5%であることが好ましく、0〜0.1%であることがより好ましく、0〜0.05%であることが一層好ましく、Cd2+を実質的に含まないことが特に好ましい。
As3+の含有量が0〜0.1%であることが好ましく、0〜0.05%であることがより好ましく、0〜0.01%であることが一層好ましく、As3+を実質的に含まないことが特に好ましい。
Th4+の含有量が0〜0.1%であることが好ましく、0〜0.05%であることがより好ましく、0〜0.01%であることが一層好ましく、Th4+を実質的に含まないことが特に好ましい。
上記光学ガラス1は、好ましくは、可視領域の広い範囲にわたり高い透過率を示すことができる。こうした特長を活かすには、上記光学ガラスは着色剤を含まないことが好ましい。着色剤としては、Cu、Co、Ni、Fe、Cr、Eu、Nd、Er、V等を例示することができる。上記光学ガラス1は、Cu、Co、Ni、Fe、Cr、Eu、Nd、ErおよびVの少なくとも一つを実質的に含まないことが好ましい。カチオン%表示によるCu、Co、Ni、Fe、Cr、Eu、Nd、Er、Vの含有量の範囲は、いずれの元素とも、100ppm未満であることが好ましく、0〜80ppmであることがより好ましく、0〜50ppm以下であることが更に好ましく、実質的に含まれないことが特に好ましい。ここでppmとはカチオンppmのことである。
また、Hf、Ga、Ge、Te、Tbは、高価な成分である。そのため、光学ガラス1はh、Hf、Ga、Ge、TeおよびTbの少なくとも一つを実質的に含まないことが好ましい。カチオン%表示によるHf、Ga、Ge、Te、Tbの含有量の範囲は、いずれの元素とも、0〜0.1%であることが好ましく、0〜0.05%であることがより好ましく、0〜0.01%であることが更に好ましく、0〜0.005%であることが一層好ましく、0〜0.001%であることがより一層好ましく、実質的に含まれないことが特に好ましい。
上記光学ガラスは、Hf、Ga、Ge、Te、Tbを導入することなく、各種特性を示すことができる。
<ガラス特性>
(アッベ数νd、屈折率nd)
上記光学ガラス1において、異常部分分散性を活かす上から、アッべ数νdが45以上の範囲であることが好ましい。
アッベ数νdは分散に関する性質を表す値であり、d線、F線、C線における各屈折率nd、nF、nCを用いてνd=(nd−1)/(nF−nC)と表される。
アッベ数νdの好ましい上限は80、より好ましい上限は70である。一方、低分散性を活かすためには、アッベ数νdの好ましい下限は45、より好ましい下限は50、更に好ましい下限は55である。
更に、屈折率ndを以下の範囲にすることにより、同等の集光力でありながら、レンズの光学機能面の曲率の絶対値を減少させる(レンズの光学機能面のカーブを緩くする)ことができる。精密プレス成形でも、研削、研磨でも、レンズの光学機能面のカーブが緩いほうが作製しやすいので、高屈折率のガラスを用いることにより光学素子の生産性を高めることができる。更に、屈折率を高めることにより、高機能、コンパクトな光学系に使用する光学素子に好適なガラス材料を提供することもできる。
上記光学ガラス1において、好ましい屈折率ndの範囲は下記(2)式を満たす範囲であり、より好ましい屈折率ndの範囲は下記(3)式を満たす範囲である。
nd≧1.80653−0.00459×νd ・・・(2)
nd≧1.84303−0.00459×νd ・・・(3)
図1に、(2)式および(3)式において、それぞれ等号が成り立つ場合の式を図示する。
上記光学ガラス1は、好ましくは正の異常分散性を示す。異常分散性はΔPg,Fによって定量的に表される。g線、F線、C線における各屈折率ng、nF、nCを用いて、部分分散比Pg,Fは、先に示した(1)式(Pg,F=(ng−nF)/(nF−nC))により算出される。
アッベ数νdが45以上の市販されている低分散ガラスとしては、HOYA製FCD100や、FCD515等が知られている。
横軸をアッベ数νd、縦軸を部分分散比Pg,Fとするグラフにおいて、座標(95.1 0.5334)にFCD100をプロットし、座標(68.63 0.5441)にFCD515をプロットして、上記2点を結ぶ直線Lを考える。この直線Lは凡そ、「Pg,F=−0.0004νd+0.5718」と表される。
図2に直線Lを図示する。
図2に示すように、アッベ数νdが45以上の市販されている低分散ガラス(既存のガラス)は、アッベ数νd−部分分散比Pg,Fのグラフにおいて直線Lの線上または直線Lよりも部分分散比Pg,Fが小さい側に位置する。
上記光学ガラス1は、好ましい態様では、アッベ数νdと部分分散比Pg,Fが下記(4)式を満たす。
Pg,F > −0.0004νd+0.5718 ・・・(4)
アッベ数νdが45以上であり、かつ上記(4)式を満たす光学ガラスは、特定のアッベ数νdに対して部分分散比Pg,Fが大きく、高次の色収差補正用の光学ガラスとして好適である。
(透過率)
上記光学ガラス1は、好ましくは着色が極めて少なく、カメラレンズ等の撮像用の光学素子や、プロジェクタ等の投射用の光学素子の材料として好適である。
上記光学ガラス1の好ましい態様は、波長400nm〜700nm、厚さ10mmにおける内部透過率が96.5%以上のガラスである。
上記内部透過率の好ましい範囲は97%以上、更に好ましい範囲は98%以上、一層好ましい範囲は99%以上である。
なお、レーザー用ガラス等の発光イオン、例えばNd、Eu、Er、V等を含むガラスは、可視域において吸収を有するため、カメラレンズ等の撮像用の光学素子や、プロジェクタ等の投射用の光学素子の材料には向いていない。
(ガラス転移温度Tg)
上記光学ガラス1の好ましい態様は、ガラス転移温度Tgが550℃以下の光学ガラスである。ガラス転移温度が低いと、ガラスを再加熱、軟化してプレス成形する際の加熱温度を低くすることができる。その結果、ガラスとプレス成形型との融着を抑制しやすくなる。また加熱温度を低くすることができるので、ガラスの加熱装置、プレス成形型等の熱的消耗を低減することもできる。更に、ガラスのアニール温度も低くすることができるので、アニール炉の寿命を延ばすことができる。ガラス転移温度のより好ましい範囲は530℃以下、更に好ましい範囲は500℃以下である。
(液相温度)
上記光学ガラス1の好ましい態様は、液相温度が850℃以下の光学ガラスである。液相温度が低いと、ガラスの熔融、成形温度を低下させることができる。その結果、熔融、成形時のガラスの揮発性を低減することができ、脈理の発生、光学特性の変動を抑制することができる。
液相温度のより好ましい範囲は800℃以下、更に好ましい範囲は750℃以下である。
(比重)
上記光学ガラス1は、部分分散比を増加させるものの比重も増加させる希土類に頼らず、主としてNb5+の含有により部分分散比を高めることができ、部分分散比が大きいフツリン酸ガラスの中で比較的比重が小さい。
上記光学ガラス1の好ましい態様は、比重が4.2以下の光学ガラスである。比重を小さくすることにより光学素子を軽量化することができる。
比重のより好ましい範囲は4.1以下、更に好ましい範囲は4以下である。
[光学ガラス2]
以下、以下、本発明の一態様にかかる光学ガラス2について説明する。
<ガラス特性>
上記光学ガラス2は、アッベ数νdと部分分散比Pg,Fが下記(4)式を満たす。
Pg,F > −0.0004νd+0.5718 ・・・(4)
アッベ数νdと部分分散比Pg,Fが上記(4)式を満たす上記光学ガラス2は、高次の色収差補正用の光学ガラスとして好適である。
また、上記光学ガラス2において、異常部分分散性を活かす上から、アッべ数νdは45以上の範囲であることが好ましい。アッベ数νdの好ましい上限は80、より好ましい上限は70である。一方、低分散性を活かすためには、アッベ数νdのより好ましい下限は50、更に好ましい下限は55である。
<化学的耐久性>
(DNaOH
上記光学ガラス2は、NaOH水溶液中に15時間浸漬したときの単位面積当たりの質量減少量DNaOHが0.25mg/(cm・15h)未満である化学的耐久性を有する。
上記質量減少量DNaOHは、以下の方法により求められる。
まず、直径43.7mm、厚さ5mmの円板状のガラス試料を用意する。直径43.7mmの対向する2つの表面は対面研磨されており、側面は下記の水酸化ナトリウム(NaOH)の水溶液に対して化学的耐久性のあるテープ(例えば、ポリイミドテープ等)を貼り付ける等の方法によりマスキングする。したがって、円板状のガラス試料の上記2つの表面が下記の水酸化ナトリウム(NaOH)の水溶液に晒される。これら2つの表面の面積の合計(以下、「ガラス試料の表面積」と記載する。)は、30cmである。
次にガラス試料の質量Mbeforeを測定した後、液温50℃、濃度0.01mol /lの十分攪拌されている水酸化ナトリウム(NaOH)の水溶液中にガラス試料を15時間浸漬し、浸漬後のガラス試料の質量Mafterを測定する。浸漬前後の質量差(Mbefore‐Mafter)(単位:mg)を、ガラス試料の表面積で除した値が、DNaOHである。即ち、「(Mbefore‐Mafter)/30」により求められる値が、DNaOHである。
上記光学ガラス2は、DNaOHが0.25mg/(cm・15h)未満となる化学的耐久性を備える。上記範囲のDNaOHを有する光学ガラスによれば、潜傷の顕在化等によって表面品質の低下が生じることを抑制することができる。高い表面品質を維持する上から、DNaOHは0.20mg/(cm・15h)未満であることが好ましく、0.10mg/(cm・15h)であることがより好ましい。DNaOHの下限は特に限定されるものではないが、例えば、0.02mg/(cm・15h)以上を目安に考えることができる。
(Dについて)
上記光学ガラス2は、Dが0.35%未満となる化学的耐久性を備えることが好ましい。
は、日本光学硝子工業会規格JOGIS06−2009に規定されている耐酸性重量減少率Daの測定方法に従って測定する。具体的には、測定方法は以下の通りである。
比重に相当する質量(Mbefore、単位:g)の粉末ガラス(粒度425μm〜600μm)を白金かごに入れ、それを石英ガラス製丸底フラスコ内の濃度0.01mol/lの硝酸水溶液80mlに浸漬し、沸騰水浴中で60分間処理し、この処理後の粉末ガラスの質量Mafter(単位:g)を測定する。上記処理前後の粉末ガラスの質量差を処理前の粉末ガラスの質量で除した値(Mbefore‐Mafter)/Mbeforeを百分率で表したもの、[(Mbefore‐Mafter)/Mbefore]×100、がDである。上記範囲のDを有する光学ガラスは、優れた耐酸性が求められている屋外設置の監視カメラや車載カメラに搭載する光学素子用のガラス材料として好適である。
の下限は特に限定されるものではないが、例えば0.20%以上を目安に考えることができる。
(DSTPPについて)
上記光学ガラス2は、DSTPPが0.40mg/(cm・h)未満となる化学的耐久性を備えることも好ましい。
STPPの測定方法は、以下の通りである。
まず、直径43.7mm、厚さ5mmの円板状のガラス試料を用意する。直径43.7mmの対向する2つの表面は対面研磨されており、側面は下記のトリポリリン酸ナトリウムの水溶液に対して化学的耐久性のあるテープ(例えば、ポリイミドテープ等)を貼り付ける等の方法によりマスキングする。したがって、円板状のガラス試料の上記2つの表面が下記のトリポリリン酸ナトリウムの水溶液に晒される。これら2つの表面の面積の合計(ガラス試料の表面積)は、30cmである。
次にガラス試料の質量Mbeforeを測定した後、液温50℃、濃度0.01mol/lの十分攪拌されているトリポリリン酸ナトリウム(Na10)の水溶液中に1時間浸漬し、浸漬後のガラス試料の質量Mafterを測定する。浸漬前後の質量差(Mbefore‐Mafter)(単位:mg)を、ガラス試料の表面積および浸漬時間で除した値をDSTPPとする。即ち、「(Mbefore‐Mafter)/(30×1)」により求められる値が、DSTPPである。
上記光学ガラス2は、DSTPPが0.20mg/(cm・h)未満となる化学的耐久性を備えることがより好ましい。DSTPPの下限は特に限定されるものではないが、例えば0.02mg/(cm・h)以上を目安に考えることができる。
STPPが上記範囲内にあることにより、表面品質の低下の発生をより一層抑制することができる。
その他の光学ガラス2のガラス特性については、光学ガラス1について上記した各種事項の1つまたは2つ以上を任意の組み合わせで適用することができる。また、光学ガラス1のガラス特性については、光学ガラス2について上記した各種事項の1つまたは2つ以上を任意の組み合わせで適用することができる。
(D
上記光学ガラス2において、Dは、5.0×10−3mg / (cm・h)未満であることが好ましい。Dは、水に対する真の化学的耐久性と呼ばれることがある。
の測定方法は、以下の通りである。
まず、直径43.7mm、厚さ5mmの円板状のガラス試料を用意する。直径43.7mmの対向する2つの表面は対面研磨されており、側面は下記の純水に対して化学的耐久性のあるテープ(例えば、ポリイミドテープ等)を貼り付ける等の方法によりマスキングする。したがって、円板状のガラス試料の上記2つの表面が下記の純水に晒される。これら2つの表面の面積の合計(ガラス試料の表面積)は、30cmである。
次にガラス試料を、質量Mbeforeを測定した後、毎分1リットルの速度でイオン交換樹脂を通って循環され、水温50℃、pH=7.0±0.2に保たれ、十分攪拌されている純水中に浸漬する。上記純水中に20時間以上(好ましくは40時間以上)浸漬した後のガラス試料の質量Mafterを測定する。浸漬前後の質量差(Mbefore‐Mafter)(単位:mg)を、ガラス試料の表面積と浸漬時間で除した値をDとする。即ち、「(Mbefore‐Mafter)/(30×浸漬時間(単位:時間))」により求められる値が、Dである。
が上記範囲であることにより、洗浄や高湿環境下でのガラスの表面品質の低下を抑制することができる。Dの下限は特に限定されるものではないが、例えば0.4×10−3mg/(cm・h)以上を目安に考えることができる。
<ガラス組成>
上記光学ガラス2は、Nb5+を含むことが好ましい。
Nb5+は、部分分散比を増加させるとともに、化学的耐久性を向上させる働きを有し、中でもDNaOHおよびDの値を低下させる働きをする。このような効果を得る上から、Nb5+の含有量の好ましい範囲は1.0%以上、より好ましい範囲は1.5%以上、更に好ましい範囲は2%以上、一層好ましい範囲は2.5%以上、より一層好ましい範囲は3%以上である。また、Nb5+の含有により、ガラスの熱的安定性を維持する効果を得ることもできる。ガラス熔融時の揮発性を抑える上から、Nb5+の含有量の好ましい上限は15%である。
Al3+とNb5+は共に化学的耐久性向上に寄与するため、ガラスに優れた化学的耐久性を付与する上から、Al3+およびNb5+の合計含有量を10%以上とすることが好ましく、12%以上にすることがより好ましく、15%以上とすることが更に好ましい。Al3+およびNb5+の合計含有量は、熱的安定性を維持する上からは、45%以下とすることが好ましく、35%以下とすることがより好ましい。
その他の光学ガラス2のガラス組成については、光学ガラス1について上記した各種事項の1つまたは2つ以上を任意の組み合わせで適用することができる。 また、光学ガラス1のガラス組成については、光学ガラス2について上記した各種事項の1つまたは2つ以上を任意の組み合わせで適用することができる。
<ガラスの製造方法>
上記光学ガラス1および2は、例えば所要の特性が得られるようにガラス原料を調合、熔融、成形することにより得ることができる。ガラス原料としては、例えばリン酸塩、フッ化物、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物等を用いればよい。ガラスの熔融法、成形法については公知の方法を用いればよい。
[プレス成形用ガラス素材とその製造方法およびガラス成形体の製造方法]
本発明の一態様によれば、上記光学ガラス1または上記光学ガラス2からなるプレス成形用ガラス素材、上記光学ガラスからなるガラス成形体、おおびそれらの製造方法を提供することができる。
プレス成形用ガラス素材とは、加熱して、プレス成形に供されるガラス塊を意味する。
プレス成形用ガラス素材の例としては、精密プレス成形用プリフォーム、光学素子ブランクをプレス成形するためのガラス素材(プレス成形用ガラスゴブ)等のプレス成形品の質量に相当する質量を有するガラス塊を示すことができる。
プレス成形用ガラス素材は、ガラス成形体を加工する工程を経て作製される。ガラス成形体は上記のようにガラス原料を加熱、熔融し、得られた熔融ガラスを成形して作製することができる。ガラス成形体の加工法としては、切断、研削、研磨等を例示することができる。
[光学素子ブランクとその製造方法]
本発明の一態様によれば、上記光学ガラス1または上記光学ガラス2からなる光学素子ブランクを提供することができる。光学素子ブランクは、製造しようとする光学素子の形状に近似する形状を有するガラス成形体である。光学素子ブランクは、製造しようとする光学素子の形状に加工によって除去する加工代を加えた形状にガラスを成形する方法等により作製すればよい。例えば、プレス成形用ガラス素材を加熱、軟化してプレス成形する方法(リヒートプレス法)、公知の方法で熔融ガラス塊をプレス成形型に供給しプレス成形する方法(ダイレクトプレス法)等により光学素子ブランクを作製することができる。
[光学素子とその製造方法]
本発明の一態様によれば、上記光学ガラス1または上記光学ガラス2からなる光学素子を提供することができる。光学素子の種類としては、球面レンズ、非球面レンズ等のレンズ、プリズム、回折格子等を例示することができる。レンズの形状としては、両凸レンズ、平凸レンズ、両凹レンズ、平凹レンズ、凸メニスカスレンズ、凹メニスカスレンズ等の諸形状を示すことができる。光学素子は、上記光学ガラスからなるガラス成形体を加工する工程を含む方法により製造することができる。加工としては、切断、切削、粗研削、精研削、研磨等を例示することができる。こうした加工を行う際、上記光学ガラスを使用することにより、破損を軽減することができ、高品質の光学素子を安定して供給することができる。
以下に、本発明を実施例により更に詳細に説明する。ただし、本発明は実施例に示す態様に限定されるものではない。
(実施例1)
表1に示すガラス組成になるように、各成分を導入するための原料としてそれぞれ相当するリン酸塩、フッ化物、酸化物等を用い、原料を秤量し、十分に混合して調合原料とした。
この調合原料を白金製の坩堝に入れ、加熱、熔融した。熔融後、熔融ガラスを鋳型に流し込み、ガラス転移温度付近まで放冷してから直ちにアニール炉に入れ、ガラスの転移温度範囲で約1時間アニール処理した後、炉内で室温まで放冷することにより、表1に示す各光学ガラスを得た。
得られた光学ガラスを光学顕微鏡により拡大観察したところ、結晶の析出、白金粒子等の異物、泡は認められず、脈理も見られなかった。
このようにして得られた光学ガラスの諸特性を表1に示す。
光学ガラスの諸特性は、以下に示す方法により測定した。
(1)屈折率nd、ng、nF、nCおよびアッベ数νd
降温速度−30℃/時間で降温して得られたガラスについて、日本光学硝子工業会規格の屈折率測定法により、屈折率nd、ng、nF、nC、アッベ数νdを測定した。
また、図1に、上記各光学ガラスのアッベ数νdと屈折率ndをプロットする。
(2)部分分散比Pg,FおよびPg,Fのノーマルラインからの偏差ΔPg,F
屈折率ng、nF、nCから部分分散比Pg,Fを算出するとともに、アッベ数νdから算出されるノーマルライン上の部分分散比Pg,F(0)からの偏差ΔPg,Fを算出した。
表1には、屈折率nd、アッベ数νdならびにng、nF、nCより算出したPg,FとΔPg,Fを示す。
また、図2に、上記各光学ガラスのアッベ数νdと部分分散比Pg,Fをプロットする。
(3)ガラス転移温度Tg
NETZSCH社製の示差走査熱量分析装置(DSC3300)を使用し、昇温速度10℃/分にしてガラス転移温度Tgを測定した。
(4)液相温度LT
白金坩堝内にガラス50gを入れ、白金の蓋をした状態で1100℃、20分後で熔解した後、所定の温度で2時間保持した。2時間保持した後のガラスを観察し、結晶析出の有無から液相温度LTを求めた。
表1に示す各ガラスについて、上記の方法によりガラスを850℃で2時間保持した後、目視および光学顕微鏡を用いた拡大観察(100倍)を行った結果、結晶の析出は認められなかった。
したがって、表1に示す各ガラスの液相温度LTは850℃以下である。
(5)比重
アルキメデス法により比重を測定した。
(6)熔解中の揮発減少量の評価
ガラスバッチ(収量で150〜200g)を白金坩堝へ充填させ白金の蓋をして質量Xを測定した後、1050℃で1.5時間熔解した。その後、熔融ガラスを鋳型にキャストする直前に再度、中に熔融ガラスが入っており白金の蓋がしてある白金坩堝の質量Yを測定し、質量変化率(X−Y)/Xを求めた。収量が150gになるようにガラスバッチを用意すると、Xは150gとなり、収量が200gになるようにガラスバッチを用意すると、Xは200gとなる。
ガラスバッチが炭酸塩を含む場合は、熔解中に炭酸塩中のCOが排出される。ガラスバッチが硫酸塩、硝酸塩、水酸化物を含む場合は、SO、NO、HOが熔解中に排出される。
ガラスバッチに含まれるCO、SO、NO、HOといったガス成分の質量を予め算出しておき、ガラスバッチの質量からガス成分の質量を差し引いた値が質量Xになるようにガラスバッチを調製すればよい。
表1において、質量変化率が2%以下のものをA、質量変化率が2%より大きく4%以下のものをB、質量変化率が4%より大きいものをCとした。
なお、表1に示す実施例の各ガラスについて、日本光学硝子工業会規格の内部透過率測定(JOGIS−17)に従い、厚さ10mmでの内部透過率を測定したところ、すべての試料において96.50%以上の透過率を有していた。
(7)DNaOH
直径43.7mm、厚さ5mmの円板状のガラス試料(2つの表面は対面研磨されている)を液温50℃、濃度0.01mol /lの十分攪拌されている水酸化ナトリウム(NaOH)の水溶液中に15時間浸漬し、浸漬前後の質量減少量を、ガラス試料の表面積で除した値をDNaOHとした。
(8)D
比重に相当する質量(g)の粉末ガラス(粒度425μm〜600μm)を白金かごに入れ、それを石英ガラス製丸底フラスコ内の濃度0.01mol/lの硝酸水溶液80mlに浸漬し、沸騰水浴中で60分間処理し、処理前後の粉末ガラスの質量減少量を浸漬前の粉末ガラスの質量で除した値の百分率を、Dとした。
(9)DSTPP
直径43.7mm、厚さ5mmの円板状のガラス試料を液温50℃、濃度0.01mol /lの十分攪拌されているトリポリリン酸ナトリウム(Na10)の水溶液中に1時間浸漬し、浸漬前後の質量減少量を、ガラス試料の表面積および浸漬時間で除した値を、DSTPPとした。
(10)D
直径43.7mm、厚さ5mmの円板状のガラス試料を、毎分1リットルの速度でイオン交換樹脂を通って循環され、水温50℃、pH=7.0±0.2に保たれ、十分攪拌されている純水中に45時間浸漬し、浸漬前後の質量差をガラス試料の単位表面積と浸漬した時間で除した値をDとした。
(比較例1)
表1に示す比較例1の組成を有するガラスを作製し、上記方法により、屈折率nd、アッベ数νd、部分分散比Pg,F、ガラス転移温度Tg、比重、熔解中の揮発減少量を評価した。比較例1は光学ガラス1に関する比較例のガラスであり、熔解中の揮発減少量の評価を行ったところ、質量変化率は4%よりも大きかった(評価結果C)。
(比較例2)
表1に示す比較例2の組成を有するガラスを作製し、屈折率nd、アッベ数νd、部分分散比Pg,F、ガラス転移温度Tg、比重、熔解中の揮発減少量、DNaOHを評価した。表1に評価結果を示す。比較例2は、光学ガラス2に関する比較例のガラスであり、DNaOHが0.25mg/(cm・15h)より大きく、かつ(4)式を満たさなかった。
以上の結果を、表1(表1−1〜表1−7)に示す。
表1中の実施例の原子%で表示されるガラス組成を、表2(表2−1〜表2−3)に示す。
(実施例2)
上記実施例1の各光学ガラスを用いて、前述の公知の方法により、レンズブランクを作製した。作製されたレンズブランクを研削、研磨して各種レンズ(両凸レンズ、凸メニスカスレンズ、凹メニスカスレンズ、両凹レンズ、平凸レンズ、平凹レンズ)を作製した。
いずれのレンズも軽量であって、高次の色収差補正に好適なものである。
最後に、前述の各態様を総括する。
一態様によれば、必須成分として、P5+、Al3+、Nb5+、O2−およびFを含み、P5+の含有量に対するAl3+の含有量のモル比(Al3+/P5+)が0.30以上、Nb5+の含有量が1.0カチオン%以上、O2−の含有量が10〜85アニオン%、Fの含有量が15〜90アニオン%、P5+およびNb5+の合計含有量に対するO2−の含有量のモル比(O2−/(P5++Nb5+))が3.0以上である光学ガラス1が提供される。
一態様では、上記光学ガラス1は、Mg2+、Ca2+、Sr2+およびBa2+からなる群から選ばれるアルカリ土類金属成分を少なくとも一種含み、Mg2+、Ca2+、Sr2+およびBa2+の合計含有量が20カチオン%以上であることができる。
一態様では、上記光学ガラス1は、P5+の含有量が5〜40カチオン%であることができ、Al3+の含有量が5〜30カチオン%であることができる。
一態様では、上記光学ガラス1は、モル比(O2−/(P5++Nb5+))が4.0以下であることができる。
一態様では、上記光学ガラス1は、La3+、Gd3+、Y3+、Lu3+およびYb3+からなる群から選ばれる希土類成分を少なくとも一種含むことができ、Al3+の含有量に対するLa3+、Gd3+、Y3+、Lu3+およびYb3+の合計含有量(La3++Gd3++Y3++Lu3++Yb3+)のモル比((La3++Gd3++Y3++Lu3++Yb3+)/Al3+)が0.3以下であることができる。
一態様によれば、フツリン酸ガラスからなる光学ガラスであって、NaOH水溶液中に15時間浸漬したときの単位面積当たりの質量減少量DNaOHが0.25mg/(cm・15h)未満であり、かつアッベ数νdと部分分散比Pg,Fとが上記(4)式を満たす光学ガラス2が提供される。
一態様によれば、上記光学ガラス2は、Dが0.35%未満であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2は、DSTPPが0.40mg/(cm・h)未満であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2は、Dが5.0×10−3mg / (cm・h)未満であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2は、Nb5+を含むことができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2は、Nb5+を1.0%以上含むことができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のNb5+含有量は、15%以下であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のAl3+およびNb5+の合計含有量は、10%以上であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラスのP5+含有量は、5〜40%であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2は、Al3+含有量は、5〜40%であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のMg2+含有量は、0〜10%であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のCa2+含有量は、0〜20%であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のSr2+含有量は、0〜40%であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のBa2+の有量は、5〜40%であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のLa3+含有量は、0〜5%であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のGd3+含有量は、0〜5%であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のY3+含有量は、0〜5%であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のLu3+含有量は、0〜5%であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のLa3+、Gd3+、Y3+、Lu3+およびYb3+の合計含有量に対するYb3+の含有量のモル比(Yb3+/(La3++Gd3++Y3++Lu3++Yb3+))は、0.5以下であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のZn2+含有量は、0〜10%であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のアルカリ金属成分の合計含有量は、0〜30%であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のRb含有量は、0〜1%であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のCs含有量は、0〜1%であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のLi含有量は、0〜30%であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のLi含有量は、2%以上であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のLi含有量は、4〜10%であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のNa含有量は、0〜10%であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のK含有量は、0〜10%であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のSi4+含有量は、0〜5%であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のB3+含有量は、2%以下であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のCl含有量は、0〜1%であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のSb3+およびCe4+の合計含有量は、0%以上であることができ、1%未満であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2は、Pb、Cd、AsおよびThの少なくとも一つを実質的に含まないことができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2は、Cu、Co、Ni、Fe、Cr、Eu、Nd、ErおよびVの少なくとも一つを実質的に含まないことができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2は、Hf、Ga、Ge、TeおよびTbの少なくとも一つを実質的に含まないことができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のアッべ数νdは、45以上であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のアッベ数νdは、80以下であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2は、屈折率ndとアッベ数νdとが下記(2)式を満たすことができる。
nd≧1.80653−0.00459×νd ・・・(2)
一態様によれば、上記光学ガラス2は、屈折率ndとアッベ数νdとが下記(3)式を満たすことができる。
nd≧1.84303−0.00459×νd ・・・(3)
一態様によれば、上記光学ガラス2は、波長400nm〜700nm、厚さ10mmにおける内部透過率が96.5%以上であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2のガラス転移温度Tgは、550℃以下であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2の液相温度は、850℃以下であることができる。
一態様によれば、上記光学ガラス2の比重は、4.2以下であることができる。
更に他の一態様によれば、上記光学ガラス1または上記光学ガラス2からなる光学素子が提供される。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、上述の例示されたガラス組成に対し、明細書に記載の組成調整を行うことにより、本発明の一態様にかかるガラスを得ることができる。
また、明細書に例示または好ましい範囲として記載した事項の2つ以上を任意に組み合わせることは、もちろん可能である。

Claims (6)

  1. 必須成分として、P5+、Al3+、Nb5+アルカリ金属成分、2−およびFを含み、
    5+の含有量に対するAl3+の含有量のモル比(Al3+/P5+)が0.30以上、
    Nb5+の含有量が1.0カチオン%以上、
    アルカリ金属成分の含有量が1カチオン%以上、かつLi の含有量が20カチオン%以下、
    2−の含有量が10〜85アニオン%、
    の含有量が15〜90アニオン%、
    5+およびNb5+の合計含有量に対するO2−の含有量のモル比(O2−/(P5++Nb5+))が3.0以上、
    原子%で表示されるガラス組成において、Al 3+ の含有量に対するO 2− の含有量の比(O 2− /Al 3+ )が10未満、
    である光学ガラス。
  2. Mg2+、Ca2+、Sr2+およびBa2+からなる群から選ばれるアルカリ土類金属成分を少なくとも一種含み、
    Mg2+、Ca2+、Sr2+およびBa2+の合計含有量が20カチオン%以上である、請求項1に記載の光学ガラス。
  3. 5+の含有量が5〜40カチオン%、
    Al3+の含有量が5〜30カチオン%、
    である、請求項1または2に記載の光学ガラス。
  4. モル比(O2−/(P5++Nb5+))が4.0以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学ガラス。
  5. La3+、Gd3+、Y3+、Lu3+およびYb3+からなる群から選ばれる希土類成分を少なくとも一種含み、
    Al3+の含有量に対するLa3+、Gd3+、Y3+、Lu3+およびYb3+の合計含有量(La3++Gd3++Y3++Lu3++Yb3+)のモル比((La3++Gd3++Y3++Lu3++Yb3+)/Al3+)が0.3以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学ガラス。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の光学ガラスからなる光学素子。
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