JP5558755B2 - 光学ガラス、光学素子及びプリフォーム - Google Patents

光学ガラス、光学素子及びプリフォーム Download PDF

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本発明は、光学ガラス、光学素子及びプリフォームに関する。
光学機器のレンズ系は、通常、異なる光学的性質を持つ複数のガラスレンズを組み合わせて設計されている。近年、多様化する光学機器のレンズ系の設計の自由度をさらに広げるため、従来用いられなかった光学特性を有する光学ガラスが、球面及び非球面レンズ等の光学素子として用いられるようになった。特に、光学設計を行うに当たり、光学系全体での色収差を小さくする目的に沿って、屈折率や分散傾向の異なるものが開発されている。その中で、大きな部分分散比(θg,F)を有する光学ガラスからなる光学素子は、以下に述べる異常分散性(Δθg,F)が高いため、収差の色補正に顕著な効果を奏するものであり、光学設計の自由度を広げるものである。
光学素子を作製する光学ガラスの中でも特に、光学素子の軽量化及び小型化を図ることが可能な、1.50以上1.65以下の高い屈折率(nd)を有し、60以上77以下の高いアッベ数(νd)を有するガラスの需要が非常に高まっている。このような高屈折率低分散ガラスとしては、例えば屈折率(nd)が1.54以上1.60未満であり、70以上80以下のアッベ数(νd)を有する光学ガラスとして、特許文献1に代表されるようなガラスが知られている。
特開2003−160356号公報
ここで、光学素子の色収差は、部分分散比(θg,F)と密接に関連していることが知られている。短波長域の部分分散性を表す部分分散比(θg,F)の式(1)に示す。
θg,F=(n−n)/(n−n)・・・・・・(1)
一般的な光学ガラスは、短波長域の部分分散性を表す部分分散比(θg,F)とアッベ数(νd)との間に、およそ直線的な関係を有する。この関係を表す直線は、部分分散比(θg,F)を縦軸に、アッベ数(νd)を横軸に採用した直交座標上で、NSL7とPBM2の部分分散比及びアッベ数をプロットした2点を結ぶ直線で表され、ノーマルラインと呼ばれている(図1参照)。ノーマルラインの基準となるノーマルガラスは光学ガラスメーカー毎によっても異なるが、各社ともほぼ同等の傾きと切片で定義している(NSL7とPBM2は株式会社オハラ社製の光学ガラスであり、PBM2のアッベ数(ν)は36.3,部分分散比(θg,F)は0.5828、NSL7のアッベ数(ν)は60.5、部分分散比(θg,F)は0.5436である)。光学ガラスの異常分散性(Δθg,F)は、光学ガラスの部分分散比(θg,F)及びアッベ数(νd)のプロットが、ノーマルラインから縦軸方向にどれだけ離れているかが指標とされている。異常分散性(Δθg,F)を有するガラスからなる光学素子は、紫外から赤外への幅広い波長範囲について、他のレンズによって生じていた色収差を補正することができる。
しかしながら、特許文献1で開示されたガラスは、異常分散性(Δθg,F)は有しているものの、その異常分散性(Δθg,F)は不十分なものが多かった。そのため、例えばカメラの小型且つ高倍率のズームレンズや、小型プロジェクタのレンズによって生じるような、大きな色収差を高精度に補正することは困難である。そのため、レンズの色収差を高精度に補正することができるガラスが求められていた。
また、特許文献1で開示されたガラスを用いて、リヒートプレス成形後のガラス成形品に対して研磨加工を行って光学素子を得るときや、ゴブ又はガラスブロックに対して研磨加工を行うときに、ガラスに傷が入り易く、ガラスの取り扱いが困難であった。そのため、より研磨加工を行い易いガラスが求められていた。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、所定の高屈折率及び低分散(高アッベ数)を有しながらも、研磨加工を行い易く、且つレンズの色収差をより高精度に補正することができる光学ガラス、光学素子及びプリフォームを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意試験研究を重ねた結果、Pと、アルカリ土類金属元素のうち少なくとも2種以上と、希土類元素のうち1種以上と、をカチオン成分として所定量含有し、Oと、Fと、をアニオン成分として所定量含有することで、屈折率が高められて分散が低く抑えられながらも、ガラスの磨耗度が低くなり、ガラスの部分分散比が高められることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
(1) Pと、アルカリ土類金属元素のうち少なくとも2種以上と、希土類元素のうち1種以上と、をカチオン成分として含有し、Oと、Fと、をアニオン成分として含有し、1.50以上1.65以下の屈折率(nd)を有し、60以上77以下のアッベ数(νd)を有する光学ガラス。
(2) カチオン%表示で、P5+を20.0〜50.0%、Mg2+を1.0〜30.0%、及びBa2+を15.0〜40.0%含有する(1)記載の光学ガラス。
(3) カチオン%表示で、Ba2+の含有量が17.0%以上である(2)記載の光学ガラス。
(4) カチオン%表示で、
Al3+ 0〜15.0%及び/又は
Si4+ 0〜15.0%及び/又は
3+ 0〜15.0%
の各カチオン成分をさらに含有する(1)から(3)のいずれか記載の光学ガラス。
(5) カチオン%表示で、
Li 0〜20.0%及び/又は
Na 0〜10.0%及び/又は
0〜10.0%
の各カチオン成分をさらに含有する(1)から(4)のいずれか記載の光学ガラス。
(6) カチオン%表示で、
Ca2+ 0〜30.0%及び/又は
Sr2+ 0〜30.0%及び/又は
Zn2+ 0〜30.0%
の各カチオン成分を含有する(1)から(5)のいずれか記載の光学ガラス。
(7) Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Zn2+の合計が、カチオン%表示で30.0〜55.0%である(1)から(6)のいずれか記載の光学ガラス。
(8) Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Zn2+の合計が、カチオン%表示で60.0%以下である(7)記載の光学ガラス。
(9) カチオン%表示で、
3+ 0〜15.0%及び/又は
La3+ 0〜15.0%及び/又は
Gd3+ 0〜15.0%及び/又は
Yb3+ 0〜15.0%及び/又は
Lu3+ 0〜15.0%
の各カチオン成分を含有する(1)から(8)のいずれか記載の光学ガラス。
(10) Y3+、La3+、Gd3+、Yb3+、Lu3+の合計が、カチオン%表示で0.1〜15.0%である(1)から(9)のいずれか記載の光学ガラス。
(11) カチオン%表示で、
Nb5+ 0〜10.0%及び/又は
Ti4+ 0〜10.0%及び/又は
Zr4+ 0〜10.0%及び/又は
Ta5+ 0〜10.0%及び/又は
6+ 0〜10.0%及び/又は
Ge4+ 0〜10.0%及び/又は
Bi3+ 0〜10.0%及び/又は
Te4+ 0〜10.0%
の各カチオン成分をさらに含有する(1)から(10)のいずれか記載の光学ガラス。
(12) Fの含有量が、アニオン%表示で25.0〜70.0%である(1)から(11)のいずれか記載の光学ガラス。
(13) 異常分散性(Δθg,F)が0.010以上である(1)から(12)のいずれか記載の光学ガラス。
(14) 「JOGIS10−1994光学ガラスの磨耗度の測定方法」に準じた測定方法における磨耗度が600以下である(1)から(13)のいずれか記載の光学ガラス。
(15) (1)から(14)のいずれか記載の光学ガラスからなる光学素子。
(16) (1)から(14)のいずれか記載の光学ガラスからなる研磨加工用及び/又は精密プレス成形用のプリフォーム。
(17) (16)記載のプリフォームを研磨してなる光学素子。
(18) (16)記載のプリフォームを精密プレス成形してなる光学素子。
本発明によれば、Pと、アルカリ土類金属元素のうち少なくとも2種以上と、希土類元素のうち1種以上と、をカチオン成分として所定量含有し、Oと、Fと、をアニオン成分として所定量含有することで、屈折率が高められて分散が低く抑えられながらも、ガラスの磨耗度が低くなり、ガラスの部分分散比が高められる。このため、所定の高屈折率及び低分散(高アッベ数)を有しながらも、研磨加工を行い易く、且つレンズの色収差をより高精度に補正することができる光学ガラス、光学素子及びプリフォームを提供できる。
部分分散比[θg,F]が縦軸でアッベ数(ν)が横軸の直交座標に表されるノーマルラインを示す図である。
本発明の光学ガラスは、Pと、アルカリ土類金属元素のうち少なくとも2種以上と、希土類元素のうち1種以上と、をカチオン成分として含有し、Oと、Fと、をアニオン成分として含有し、1.50以上1.65以下の屈折率(nd)を有し、60以上77以下のアッベ数(νd)を有する。Pと、アルカリ土類金属元素のうち少なくとも2種以上と、希土類元素のうち1種以上と、をカチオン成分として所定量含有し、Oと、Fと、をアニオン成分として所定量含有することで、屈折率が高められて分散が低く抑えられながらも、ガラスの磨耗度が低くなり、ガラスの部分分散比が高められる。このため、所定の高屈折率及び低分散(高アッベ数)を有しながらも、研磨加工を行い易く、且つレンズの色収差を高精度に補正することができる光学ガラス、光学素子及びプリフォームを提供できる。
以下、本発明の光学ガラスの実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の趣旨を限定するものではない。
[ガラス成分]
本発明の光学ガラスを構成する各成分の組成範囲を以下に述べる。本明細書中において、各成分の含有率は特に断りがない場合は、全てカチオン%又はアニオン%で表示されるものとする。ここで、「カチオン%」及び「アニオン%」とは、本発明のガラス構成成分をカチオン成分及びアニオン成分に分離し、それぞれの割合を100%として、ガラス中に含有される各成分を表記した組成である。
<カチオン成分について>
5+は、ガラス形成成分である。特に、P5+の含有率を20.0%以上にすることで、ガラスの失透を抑えつつ、ガラスの屈折率が高められるため、高屈折率を有する安定なガラスを得易くすることができる。一方、P5+の含有率を50.0%以下にすることで、ガラスの失透を抑えつつ、ガラスのアッベ数の低下が抑えられるため、低分散を有する安定なガラスを得易くすることができる。従って、カチオン%表示でのP5+の含有率は、好ましくは20.0%、より好ましくは23.0%、最も好ましくは25.0%を下限とし、好ましくは50.0%、より好ましくは47.0%、最も好ましくは45.0%を上限とする。P5+は、原料として例えばAl(PO、Ca(PO、Ba(PO、BPO、HPO等を用いてガラス内に含有できる。
Mg2+は、所定量含有したときにガラスの耐失透性を高める成分である。特に、Mg2+の含有率を1.0%以上にすることで、ガラスの磨耗度が低くなるため、研磨加工性の高いガラスを得ることができる。一方、Mg2+の含有率を30.0%以下にすることで、屈折率の低下が抑えられるため、所望の高屈折率を有する光学ガラスを得易くすることができる。従って、カチオン%表示でのMg2+の含有率は、好ましくは1.0%、より好ましくは3.0%、最も好ましくは5.0%を下限とし、好ましくは30.0%、より好ましくは27.0%、最も好ましくは25.0%を上限とする。Mg2+は、原料として例えばMgCO、MgF等を用いてガラス内に含有できる。
Ba2+は、所定量含有したときにガラスの耐失透性を高める成分である。特に、Ba2+の含有率を15.0%以上にすることで、ガラスの低い分散が維持されつつ、ガラスの屈折率が高められるため、所望の高屈折率及び低分散を有するガラスを得ることができる。一方、Ba2+の含有率を40.0%以下にすることで、ガラスの磨耗度の上昇が抑えられるため、所望の加工性を有するガラスを得易くすることができる。従って、カチオン%表示でのBa2+の含有率は、好ましくは15.0%、より好ましくは16.0%、最も好ましくは17.0%を下限とし、好ましくは40.0%、より好ましくは37.0%、最も好ましくは35.0%を上限とする。Ba2+は、原料として例えばBaCO、Ba(NO、BaF等を用いてガラス内に含有できる。
Al3+は、所定量含有したときにガラスの耐失透性を高める成分であり、且つガラスのアッベ数を高める成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Al3+の含有率を15.0%以下にすることで、ガラスの屈折率の低下が抑えられるため、所望の高屈折率を有する光学ガラスを得易くすることができる。また、これによりガラス転移点(Tg)及びガラスの液相温度の上昇が抑えられるため、プレス成形を行い易くしつつガラスの失透傾向を小さくできる。従って、カチオン%表示でのAl3+の含有率は、好ましくは15.0%、より好ましくは10.0%、最も好ましくは8.0%を上限とする。Al3+は、原料として例えばAl、AlF等を用いてガラス内に含有できる。
Si4+は、所定量含有したときにガラスの耐失透性を高める成分であり、且つガラスの屈折率を高めつつ、ガラスの磨耗度を低下させて加工性を高める成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Si4+の含有率を15.0%以下にすることで、ガラスの耐失透性を高めることができる。従って、カチオン%表示でのSi4+の含有率は、好ましくは15.0%、より好ましくは13.0%、最も好ましくは10.0%を上限とする。Si4+は、原料として例えばSiO、KSiF、NaSiF等を用いてガラス内に含有できる。
3+は、所定量含有したときにガラスの耐失透性を高める成分であり、且つガラスの屈折率を高めつつ、ガラスの磨耗度を低下させて加工性を高める成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、B3+の含有率を15.0%以下にすることで、ガラスの化学的耐久性を悪化し難くでき、ガラスへの脈理の形成を低減できる。従って、カチオン%表示でのB3+の含有率は、好ましくは15.0%、より好ましくは13.0%、最も好ましくは10.0%を上限とする。B3+は、原料として例えばHBO、Na、BPO等を用いてガラス内に含有できる。
Liは、ガラス形成時の耐失透性を維持しつつ、ガラス転移点(Tg)を下げる成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Liの含有率を20.0%以下にすることで、ガラスの化学的耐久性を悪化し難くできる。従って、カチオン%表示でのLiの含有率は、好ましくは20.0%、より好ましくは17.0%、最も好ましくは15.0%を上限とする。Liは、原料として例えばLiCO、LiNO、LiF等を用いてガラス内に含有できる。
Naは、ガラス形成時の耐失透性を維持しつつ、ガラス転移点(Tg)を下げる成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Naの含有率を10.0%以下にすることで、ガラスの化学的耐久性、特に耐水性を悪化し難くできる。従って、カチオン%表示でのNaの含有率は、好ましくは10.0%、より好ましくは8.0%、最も好ましくは5.0%を上限とする。Naは、原料として例えばNaCO、NaNO、NaF、NaSiF等を用いてガラス内に含有できる。
は、ガラス形成時の耐失透性を維持しつつ、ガラス転移点(Tg)を下げる成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Kの含有率を10.0%以下にすることで、ガラスの化学的耐久性、特に耐水性を悪化し難くできる。従って、カチオン%表示でのガラス全質量に対するKの含有率は、好ましくは10.0%、より好ましくは8.0%、最も好ましくは5.0%を上限とする。Kは、原料として例えばKCO、KNO、KF、KHF、KSiF等を用いてガラス内に含有できる。
本発明の光学ガラスでは、Rn(RnはLi、Na、Kからなる群より選択される1種以上)の含有率の質量和が、20.0%以下であることが好ましい。これにより、ガラスの化学的耐久性を悪化し難くできるため、研磨加工時や屋外使用時におけるガラスの変色及び変質を低減できる。従って、カチオン%表示でのRnの含有率の質量和は、好ましくは20.0%、より好ましくは17.0%、最も好ましくは15.0%を上限とする。
Ca2+は、ガラスの耐失透性を高め、ガラスの磨耗度を下げる成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Ca2+の含有率を30.0%以下にすることで、ガラスの耐失透性を高め、ガラスの屈折率の低下を抑えることができる。従って、カチオン%表示でのCa2+の含有率は、好ましくは30.0%、より好ましくは27.0%、最も好ましくは25.0%を上限とする。Ca2+は、原料として例えばCaCO、CaF等を用いてガラス内に含有できる。
Sr2+は、ガラスの耐失透性を高める成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Sr2+の含有率を30.0%以下にすることで、ガラスの耐失透性を高め、ガラスの屈折率の低下を抑えることができる。従って、カチオン%表示でのSr2+の含有率は、好ましくは30.0%、より好ましくは27.0%、最も好ましくは25.0%を上限とする。Sr2+は、原料として例えばSr(NO、SrF等を用いてガラス内に含有できる。
Zn2+は、ガラスの耐失透性を高める成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Zn2+の含有率を30.0%以下にすることで、ガラスの耐失透性を高め、ガラスの屈折率の低下を抑えることができる。従って、カチオン%表示でのZn2+の含有率は、好ましくは30.0%、より好ましくは27.0%、最も好ましくは25.0%を上限とする。Zn2+は、原料として例えばZnO、ZnF等を用いてガラス内に含有できる。
本発明の光学ガラスでは、R2+(R2+はMg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Zn2+からなる群より選択される1種以上)の含有率の質量和が、30.0%以上60.0%以下であることが好ましい。R2+の質量和をこの範囲内にすることで、ガラスの耐失透性が高められつつ、ガラスの屈折率が所定の範囲内に調整されるため、所望の高屈折率を有する透明なガラスを得ることができる。従って、カチオン%表示でのR2+の含有率の質量和は、好ましくは30.0%、より好ましくは32.0%、最も好ましくは35.0%を下限とし、好ましくは60.0%、より好ましくは58.0%、最も好ましくは56.0%を上限とする。
3+は、ガラスの屈折率を高めるとともに、ガラスの異常分散性を低下し難くする成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Y3+の含有率を15.0%以下にすることで、ガラス転移点(Tg)の上昇を抑えつつ、ガラスの耐失透性を高めることができる。従って、カチオン%表示でのY3+の含有率は、好ましくは15.0%、より好ましくは12.0%、最も好ましくは10.0%を上限とする。Y3+は、原料として例えばY、YF等を用いてガラス内に含有できる。
La3+は、ガラスの屈折率を高めるとともに、ガラスの異常分散性を低下し難くする成分であり、ガラス中の任意成分である。特に、La3+の含有率を15.0%以下にすることで、ガラスの耐失透性を高めることができる。従って、カチオン%表示でのLa3+の含有率は、好ましくは15.0%、より好ましくは12.0%、最も好ましくは10.0%を上限とする。La3+は、原料として例えばLa等を用いてガラス内に含有できる。
Gd3+は、ガラスの屈折率を高めるとともに、ガラスの異常分散性を低下し難くする成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Gd3+の含有率を15.0%以下にすることで、ガラスの耐失透性を高めることができる。従って、カチオン%表示でのGd3+の含有率は、好ましくは15.0%、より好ましくは12.0%、最も好ましくは10.0%を上限とする。Gd3+は、原料として例えばGd、GdF等を用いてガラス内に含有できる。
Yb3+は、ガラスの屈折率を高めるとともに、ガラスの異常分散性を低下し難くする成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Yb3+の含有率を15.0%以下にすることで、ガラスの耐失透性を高めることができる。従って、カチオン%表示でのYb3+の含有率は、好ましくは15.0%、より好ましくは12.0%、最も好ましくは10.0%を上限とする。Yb3+は、原料として例えばYb等を用いてガラス内に含有することができる。
Lu3+は、ガラスの屈折率を高めるとともに、ガラスの異常分散性を低下し難くする成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Lu3+の含有率を15.0%以下にすることで、ガラスの耐失透性を高めることができる。従って、カチオン%表示でのLu3+の含有率は、好ましくは15.0%、より好ましくは12.0%、最も好ましくは10.0%を上限とする。Lu3+は、原料として例えばLu等を用いてガラス内に含有することができる。
本発明の光学ガラスでは、Ln3+(Ln3+はY3+、La3+、Gd3+、Yb3+、Lu3+からなる群より選択される1種以上)の含有率の質量和が、0.1%以上15.0%以下であることが好ましい。この質量和を0.1%以上にすることで、ガラスの屈折率を高め、ガラスの異常分散性を低下し難くすることができる。この質量和を15.0%以下にすることで、ガラスの耐失透性を高め、所望の磨耗度を得易くすることができる。従って、カチオン%表示でのLn3+の含有率の質量和は、好ましくは0.1%、より好ましくは0.5%、最も好ましくは1.0%を下限とし、好ましくは15.0%、より好ましくは12.0%、最も好ましくは10.0%を上限とする。
Nb5+は、ガラスの屈折率を高め、ガラスの化学的耐久性を高める成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Nb5+の含有率を10.0%以下にすることで、ガラスのアッベ数の低下を抑えることができる。また、ガラスの溶融温度の上昇が抑えられるため、ガラス中の成分の揮発による脈理の発生を低減できる。従って、カチオン%表示でのNb5+の含有率は、好ましくは10.0%、より好ましくは8.0%、最も好ましくは5.0%を上限とする。Nb5+は、原料として例えばNb等を用いてガラス内に含有できる。
Ti4+は、ガラスの屈折率を高める成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Ti4+の含有率を10.0%以下にすることで、ガラスのアッベ数の低下を抑えつつ、ガラスの着色を低減することができる。従って、カチオン%表示でのTi4+の含有率は、好ましくは10.0%、より好ましくは8.0%、最も好ましくは5.0%を上限とする。Ti4+は、原料として例えばTiO等を用いてガラス内に含有できる。
Zr4+は、ガラスの屈折率を高め、ガラスの機械的強度を高める成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Zr4+の含有率を10.0%以下にすることで、ガラスの溶融温度の上昇が抑えられるため、ガラス中の成分の揮発による脈理の発生を低減できる。従って、カチオン%表示でのZr4+の含有率は、好ましくは10.0%、より好ましくは8.0%、最も好ましくは5.0%を上限とする。Zr4+は、原料として例えばZrO、ZrF等を用いてガラス内に含有できる。
Ta5+は、ガラスの屈折率を高める成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Ta5+の含有率を10.0%以下にすることで、ガラスを失透し難くすることができる。従って、カチオン%表示でのTa5+の含有率は、好ましくは10.0%、より好ましくは8.0%、最も好ましくは5.0%を上限とする。Ta5+は、原料として例えばTa等を用いてガラス内に含有できる。
6+は、ガラスの屈折率を高める成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、W6+の含有率を10.0%以下にすることで、ガラスのアッベ数の低下を抑えつつ、ガラスの着色を低減することができる。従って、カチオン%表示でのW6+の含有率は、好ましくは10.0%、より好ましくは8.0%、最も好ましくは5.0%を上限とする。W6+は、原料として例えばWO等を用いてガラス内に含有できる。
Ge4+は、ガラスの屈折率を高め、ガラスの耐失透性を高める成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Ge4+の含有率を10.0%以下にすることで、ガラスの材料コストを低減できる。従って、カチオン%表示でのGe4+の含有率は、好ましくは10.0%、より好ましくは8.0%、最も好ましくは5.0%を上限とする。Ge4+は、原料として例えばGeO等を用いてガラス内に含有できる。
Bi3+は、ガラスの屈折率を高める成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Bi3+の含有率を10.0%以下にすることで、ガラスの失透し難くすることができる。従って、カチオン%表示でのBi3+の含有率は、好ましくは10.0%、より好ましくは8.0%、最も好ましくは5.0%を上限とする。Bi3+は、原料として例えばBi等を用いてガラス内に含有することができる。
Te4+は、ガラスの屈折率を上げる成分であり、本発明の光学ガラス中の任意成分である。特に、Te4+の含有率を15.0%以下にすることで、ガラスを失透し難くすることができ、ガラスの着色を抑えることができる。従って、カチオン%表示でのTe4+の含有率は、好ましくは10.0%、より好ましくは8.0%、最も好ましくは5.0%を上限とする。Te4+は、原料として例えばTeO等を用いてガラス内に含有することができる。
<アニオン成分について>
は、ガラスのアッベ数を高め、ガラスの異常分散性を高める成分である。特に、Fの含有率を25.0%以上にすることで、ガラスのアッベ数が高められ、ガラスの部分分散比が高められるため、所望のアッベ数及び異常分散性(Δθg,F)を得易くすることができる。一方、Fの含有率を70.0%以下にすることで、ガラスのアッベ数の過剰な上昇が抑えられつつ、ガラスの磨耗度の上昇が抑えられるため、所望のアッベ数を得易くし、ガラスの加工性を確保することができる。従って、アニオン%表示でのFの含有率は、好ましくは25.0%、より好ましくは28.0%、最も好ましくは30.0%を下限とし、好ましくは70.0%、より好ましくは67.0%、最も好ましくは65.0%を上限とする。Fは、原料として例えばAlF、MgF、BaF等の各種カチオン成分のフッ化物を用いてガラス内に含有できる。
2−は、ガラスのカチオン成分が酸化物を形成するのに必要な成分である。ここで、O2−の含有率とFの含有率との合計は、98.0%以上であることが好ましい。これにより、安定なガラスを得ることができる。従って、アニオン%表示でのO2−とFとの含有率の合計は、98.0%以上であることが好ましく、99.0%以上であることがより好ましく、100%であることが最も好ましい。O2−は、原料として例えばAl、MgO、BaO等の各種カチオン成分の酸化物や、Al(PO)、Mg(PO)、Ba(PO)等の各種カチオン成分の燐酸塩等を用いてガラス内に含有できる。
<含有すべきでない成分について>
次に、本発明の光学ガラスに含有すべきでない成分、及び含有することが好ましくない成分について説明する。
本発明の光学ガラスには、他の成分を本願発明のガラスの特性を損なわない範囲で必要に応じ、添加できる。
また、Ti、Zr、Nb、W、La、Gd、Y、Yb、Luを除く、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ag及びMo等の遷移金属のカチオンは、それぞれを単独又は複合して少量含有した場合でもガラスが着色し、可視域の特定の波長に吸収を生じる性質があるため、特に可視領域の波長を使用する光学ガラスにおいては、実質的に含まないことが好ましい。
さらに、Pb、Th、Cd、Tl、Os、Be及びSeのカチオンは、近年有害な化学物資として使用を控える傾向にあり、ガラスの製造工程のみならず、加工工程、及び製品化後の処分に至るまで環境対策上の措置が必要とされる。従って、環境上の影響を重視する場合には、不可避な混入を除き、これらを実質的に含有しないことが好ましい。これにより、光学ガラスに環境を汚染する物質が実質的に含まれなくなる。そのため、特別な環境対策上の措置を講じなくとも、この光学ガラスを製造し、加工し、及び廃棄できる。
[製造方法]
本発明の光学ガラスは、例えば以下のように作製される。すなわち、上記原料を各成分が所定の含有率の範囲内になるように均一に混合し、作製した混合物を石英坩堝又はアルミナ坩堝に投入して粗溶融した後、白金坩堝、白金合金坩堝又はイリジウム坩堝に入れて900〜1200℃の温度範囲で2〜10時間溶融し、攪拌均質化して泡切れ等を行った後、850℃以下の温度に下げてから仕上げ攪拌を行って脈理を除去し、金型に鋳込んで徐冷することにより作製される。
[物性]
本発明の光学ガラスは、高い屈折率(n)を有するとともに、低い分散を有する。特に、本発明の光学ガラスの屈折率(n)は、好ましくは1.50、より好ましくは1.52、最も好ましくは1.54を下限とし、好ましくは1.65、より好ましくは1.62、最も好ましくは1.60を上限とする。また、本発明の光学ガラスのアッベ数(ν)は、好ましくは60、より好ましくは62、最も好ましくは65を下限とし、好ましくは77、より好ましくは76、最も好ましくは75を上限とする。これらにより、光学設計の自由度が広がり、更に素子の薄型化を図っても大きな光の屈折量を得ることができる。
また、本発明の光学ガラスは、異常分散性(Δθg,F)を有することが好ましい。より具体的には、本発明の光学ガラスの異常分散性(Δθg,F)は、好ましくは0.010、より好ましくは0.015、最も好ましくは0.020を下限とする。これにより、光学機器におけるレンズの色収差をより高精度に補正することができる。なお、本発明の光学ガラスの異常分散性(Δθg,F)の上限は特に限定されないが、本発明によって得られるガラスの異常分散性(Δθg,F)は、概ね0.050以下、具体的には0.040以下、さらに具体的には0.030以下であることが多い。
また、本発明の光学ガラスは、所定の磨耗度を有する。特に、光学ガラスの「JOGIS10−1994光学ガラスの磨耗度の測定方法」に準じた測定方法における磨耗度は、好ましくは600、より好ましくは580、最も好ましくは550を上限とする。光学ガラスの必要以上の磨耗や傷が低減されるため、光学ガラスに対する研磨加工における取扱いを容易にして、研磨加工を行い易くすることができる。なお、本発明の光学ガラスの磨耗度の下限は特に限定されないが、本発明によって得られるガラスの磨耗度は、概ね100以上、具体的には200以上、さらに具体的には300以上であることが多い。
[プリフォーム及び光学素子]
本発明の光学ガラスは、様々な光学素子及び光学設計に有用であるが、その中でも特に、本発明の光学ガラスからプリフォームを形成し、このプリフォームに対して研磨加工や精密プレス成形等の手段を用いて、レンズやプリズム、ミラー等の光学素子を作製することが好ましい。これにより、カメラやプロジェクタ等のような光学素子に可視光を透過させる光学機器に用いたときに、高精細で高精度な結像特性を実現しつつ、これら光学機器における光学系の小型化を図ることができる。ここで、プリフォーム材を製造する方法は特に限定されるものではなく、例えば特開平8−319124に記載のガラスゴブの成形方法や特開平8−73229に記載の光学ガラスの製造方法及び製造装置のように溶融ガラスから直接プリフォーム材を製造する方法を用いることもでき、また、光学ガラスから形成したストリップ材に対して研削研磨等の冷間加工を行って製造する方法を用いることもできる。
本発明の実施例(No.1〜No.5)及び比較例(No.1)のガラスの組成、屈折率(n)、アッベ数(ν)、部分分散比(θg,F)、異常分散性(Δθg,F)、及び磨耗度を表1に示す。なお、以下の実施例はあくまで例示の目的であり、これらの実施例のみ限定されるものではない。
本発明の実施例(No.1〜No.5)の光学ガラス及び比較例(No.1)のガラスは、いずれも各成分の原料として各々相当する酸化物、炭酸塩、硝酸塩、弗化物、メタ燐酸化合物等の通常の弗燐酸塩ガラスに使用される高純度原料を選定し、表1に示した各実施例及び比較例の組成の割合になるように秤量して均一に混合した後、白金坩堝に投入し、ガラス組成の熔融難易度に応じて電気炉で900〜1200℃の温度範囲で2〜10時間溶解し、攪拌均質化して泡切れ等を行った後、850℃以下に温度を下げて攪拌均質化してから金型に鋳込み、徐冷してガラスを作製した。
ここで、実施例(No.1〜No.5)及び比較例(No.1)のガラスの屈折率(nd)、アッベ数(νd)及び部分分散比(θg,F)については、日本光学硝子工業会規格JOGIS01―2003に基づいて測定した。なお、本測定に用いたガラスとして、アニール条件は徐冷降下速度を−25℃/hrとして、徐冷炉にて処理を行ったものを用いた。そして、測定されたアッベ数(νd)における、図1のノーマルライン上にある部分分散比(θg,F)の値と測定された部分分散比(θg,F)の値との差から、異常分散性(Δθg,F)を求めた。
また、磨耗度は「JOGIS10−1994光学ガラスの磨耗度の測定方法」に準じて測定した。すなわち、30×30×10mmの大きさのガラス角板の試料を水平に毎分60回転する鋳鉄製平面皿(250mmφ)の中心から80mmの定位置に乗せ、9.8N(1kgf)の荷重を垂直にかけながら、水20mLに#800(平均粒径20μm)のラップ材(アルミナ質A砥粒)を10g添加した研磨液を5分間一様に供給して摩擦させ、ラップ前後の試料質量を測定して、磨耗質量を求めた。同様にして、日本光学硝子工業会で指定された標準試料の磨耗質量を求め、
磨耗度={(試料の磨耗質量/比重)/(標準試料の磨耗質量/比重)}×100
により計算した。
Figure 0005558755
表1に表されるように、本発明の実施例の光学ガラスは、いずれも磨耗度が600以下、より詳細には540以下であった。一方で、比較例のガラスは、いずれも磨耗度が600より大きかった。このため、本発明の実施例の光学ガラスは、比較例のガラスに比べて磨耗度が高いことが明らかになった。
また、本発明の実施例の光学ガラスは、いずれも異常分散性(Δθg,F)が0.010以上、より詳細には0.020以上であり、所望の範囲内であった。
また、本発明の実施例の光学ガラスは、いずれも屈折率(nd)が1.50以上、より詳細には1.54以上であるとともに、この屈折率(nd)は1.65以下、より詳細には1.60以下であり、所望の範囲内であった。
また、本発明の実施例の光学ガラスは、いずれもアッベ数(νd)が60以上、より詳細には67以上であるとともに、このアッベ数(νd)は77以下、より詳細には76以下であり、所望の範囲内であった。
従って、本発明の実施例の光学ガラスは、屈折率(nd)及びアッベ数(νd)が所望の範囲内にありながら、研磨加工を行い易く、レンズの色収差をより高精度に補正できることが明らかになった。
さらに、本発明の実施例の光学ガラスを用いて、研磨加工用プリフォームを形成した後で研削及び研磨を行い、レンズ及びプリズムの形状に加工した。また、本発明の実施例の光学ガラスを用いて、精密プレス成形用プリフォームを形成し、精密プレス成形用プリフォームを精密プレス成形加工してレンズ及びプリズムの形状に加工した。いずれの場合も、様々なレンズ及びプリズムの形状に加工することができた。
以上、本発明を例示の目的で詳細に説明したが、本実施例はあくまで例示の目的のみであって、本発明の思想及び範囲を逸脱することなく多くの改変を当業者により成し得ることが理解されよう。

Claims (15)

  1. カチオン%表示で、
    5+を20.0〜50.0%、
    Mg2+を1.0〜30.0%、
    Ba2+を15.0〜40.0%及び
    Gd3+を1.0〜15.0%
    をカチオン成分として含有し、
    Li の含有量が0〜15.0%(但し、0.5%以上含有するものを除く)、
    Na の含有量が0〜10.0%、
    の含有量が0〜10.0%であり、
    Oと、Fと、をアニオン成分として含有し、
    アニオン%表示でFを25.0〜70.0%含有し、
    1.50以上1.65以下の屈折率(nd)を有し、60以上77以下のアッベ数(νd)を有する光学ガラス。
  2. カチオン%表示で、Ba2+の含有量が17.0%以上である請求項1記載の光学ガラス。
  3. カチオン%表示で、
    Al3+ 0〜15.0%、
    Si4+ 0〜15.0%及び
    3+ 0〜15.0%
    の各カチオン成分をさらに含有する請求項1又は2記載の光学ガラス。
  4. カチオン%表示で、
    Ca2+ 0〜30.0%、
    Sr2+ 0〜30.0%及び
    Zn2+ 0〜30.0%
    の各カチオン成分を含有する請求項1からのいずれか記載の光学ガラス。
  5. Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Zn2+の合計が、カチオン%表示で60.0%以下である請求項1からのいずれか記載の光学ガラス。
  6. Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Zn2+の合計が、カチオン%表示で30.0〜55.0%である請求項記載の光学ガラス。
  7. カチオン%表示で、
    3+ 0〜15.0%、
    La3+ 0〜15.0%、
    Yb3+ 0〜15.0%及び
    Lu3+ 0〜15.0%
    の各カチオン成分を含有する請求項1からのいずれか記載の光学ガラス。
  8. 3+、La3+、Gd3+、Yb3+、Lu3+の合計が、カチオン%表示で0.1〜15.0%である請求項1からのいずれか記載の光学ガラス。
  9. カチオン%表示で、
    Nb5+ 0〜10.0%、
    Ti4+ 0〜10.0%、
    Zr4+ 0〜10.0%、
    Ta5+ 0〜10.0%、
    6+ 0〜10.0%、
    Ge4+ 0〜10.0%、
    Bi3+ 0〜10.0%及び
    Te4+ 0〜10.0%
    の各カチオン成分をさらに含有する請求項1からのいずれか記載の光学ガラス。
  10. 異常分散性(Δθg,F)が0.010以上である請求項1からのいずれか記載の光学ガラス。
  11. 「JOGIS10−1994光学ガラスの磨耗度の測定方法」に準じた測定方法における磨耗度が600以下である請求項1から10のいずれか記載の光学ガラス。
  12. 請求項1から11のいずれか記載の光学ガラスからなる光学素子。
  13. 請求項1から11のいずれか記載の光学ガラスからなる研磨加工用及び/又は精密プレス成形用のプリフォーム。
  14. 請求項13記載のプリフォームを研磨してなる光学素子。
  15. 請求項13記載のプリフォームを精密プレス成形してなる光学素子。
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