JP6604545B2 - 粉体補給装置、及び、画像形成装置 - Google Patents

粉体補給装置、及び、画像形成装置 Download PDF

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Description

この発明は、粉体容器に収容されたトナーなどの粉体を現像装置などの被補給体に向けて補給する粉体補給装置と、それを備えた画像形成装置と、に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置において、トナー収納容器(粉体容器)のトナー吐出口(排出口)に設置されたキャップ(栓部材)を開栓・閉栓するキャップ内栓着脱手段(開閉機構)が設けられたトナー補給装置(粉体補給装置)が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
詳しくは、特許文献1において、トナー収納容器(粉体容器)は、画像形成装置本体(トナー補給装置)に対して着脱可能に設置されていて、キャップ内栓着脱手段(開閉機構)によってトナー吐出口(排出口)に設置されたキャップ(栓部材)が開栓・閉栓される。そして、キャップ内栓着脱手段によってキャップが開栓された状態で、トナー収納容器のトナー吐出口からのトナーの排出が可能になって、トナー補給装置が稼働されることで、トナー収納容器から現像装置に適宜にトナーが補給されることになる。また、トナー収納容器に収容されたトナーが空になると、キャップ内栓着脱手段によってキャップが閉栓された後に、空のトナー収納容器が画像形成装置本体から取り外されることになる。
ここで、特許文献1において、キャップ内栓着脱手段(開閉機構)は、先端部において複数に分割されて弾性変形可能な摘み部が形成されたコレクトチャック(フック)や、コレクトチャックの後端側を内包する筒状中子や、筒状中子をトナー収納容器の側に付勢するコイルバネや、コレクトチャックをトナー収納容器に対して近接・離間可能に移動させるためのカム機構、などで構成されている。そして、開栓時には、トナー補給装置に装着された状態のトナー収納容器に対して、カム機構によってコレクトチャックを離間させる方向に移動させることで、コイルバネのスプリング力に抗するように筒状中子に対してコレクトチャックが離間方向に相対的に移動して、複数の摘み部が弾性変形して筒状中子の内部に進入しながらキャップの突起部を把持した状態で、トナー収納容器のトナー吐出口からキャップが取り外されることになる。また、閉栓時には、トナー補給装置に装着された状態のトナー収納容器に対して、カム機構によってコレクトチャックを近接させる方向に移動させることで、コイルバネのスプリング力によって筒状中子に対してコレクトチャックが近接方向に相対的に移動して、筒状中子の外部に移動しながら複数の摘み部の弾性変形を解除して、キャップの突起部の把持を解除した状態で、トナー収納容器のトナー吐出口にキャップを取り付けることになる。
上述した従来のトナー補給装置(粉体補給装置)は、キャップ内栓着脱手段(開閉機構)によって、トナー容器のトナー吐出口(排出口)に対してキャップ(栓部材)の閉栓がおこなわれる過程において、トナー吐出口に対してキャップが正対せずに傾斜した状態で移動してしまって、トナー吐出口に対するキャップの閉栓不良が生じてしまうことがあった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、粉体容器における栓部材を開栓・閉栓するための開閉機構によって、粉体容器の排出口に対して栓部材を傾斜することなく確実に閉栓することができる、粉体補給装置、及び、画像形成装置を提供することにある。
この発明における粉体補給装置は、粉体容器に収容された粉体を被補給体に向けて補給する粉体補給装置であって、前記粉体容器における容器本体の排出口に着脱可能に設置された栓部材を開栓・閉栓する開閉機構を備え、前記開閉機構は、当該粉体補給装置に装着された状態の前記粉体容器の前記排出口に対して近接する方向を正方向として離間する方向を逆方向として正逆方向に可動するスライダと、当該粉体補給装置に前記粉体容器が装着された状態で前記スライダの前記逆方向・前記正方向の移動に連動して前記栓部材の突起部を把持・把持解除できるように形成されたフックと、を具備し、前記スライダは、前記フックによって把持された状態の前記栓部材が前記粉体容器の前記排出口に閉栓されるときに、前記栓部材に対して押動面を面接触させた状態で前記正方向の移動に連動して前記栓部材を前記排出口に向けて押動する押動部材を具備し、前記スライダによって前記粉体容器の前記排出口に対して前記栓部材が相対的に傾斜した状態で前記正方向に移動したときに、前記栓部材が前記排出口に閉栓される過程において、前記押動部材の前記押動面が、前記スライダにおいて変位して前記排出口に正対した状態で前記栓部材に面接触できるように構成されたものである。
本発明によれば、粉体容器における栓部材を開栓・閉栓するための開閉機構によって、粉体容器の排出口に対して栓部材を傾斜することなく確実に閉栓することができる、粉体補給装置、及び、画像形成装置を提供することができる。
この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。 トナー補給装置とその近傍とを示す全体構成図である。 作像部を示す断面図である。 粉体ポンプとサブホッパとを示す断面図である。 トナー補給装置にトナー容器が装着される状態を示す斜視図である。 トナー補給装置にトナー容器が装着された状態を示す斜視図である。 トナー補給装置においてトナー容器のキャップが開栓される動作を示す断面図である。 キャップ開閉機構においてフックが開放された状態を示す斜視図である。 キャップ開閉機構においてフックが閉鎖された状態を示す斜視図である。 キャップ開閉機構において、(A)フックが開放された状態を示す断面図と、(B)フックが閉鎖された状態を示す断面図と、である。 キャップ開閉機構におけるスライダを示す斜視図である。 キャップ開閉機構におけるフックとホルダとを示す分解斜視図である。 トナー容器のキャップを示す概略図である。 押動部材が設置された押動ユニットを示す斜視図である。 閉栓時における押動部材の動作を示す概略図である。 従来のキャップ開閉機構における閉栓時の動作を示す概略図である。 変形例1としての、キャップ開閉機構の要部を示す概略図である。 変形例2としての、(A)押動部材を示す斜視図と、(B)押動部材が取り外されたキャップ開閉機構を示す斜視図と、(C)キャップ開閉機構の要部を示す概略図と、である。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1〜図3にて、画像形成装置における全体の構成・動作について説明する。
図1は画像形成装置としてのプリンタを示す構成図であり、図2はそのトナー補給装置(粉体補給装置)とその近傍とを示す構成図であり、図3は作像部を示す拡大図である。
図1に示すように、画像形成装置本体100の上方にある設置部31(トナー容器受台)には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した4色の略筒状のトナー容器32Y、32M、32C、32K(粉体容器)が着脱可能(交換可能)に載置されている。また、各トナー容器32Y、32M、32C、32Kの下方には、それぞれ、トナー補給装置のホッパ81Y、81M、81C、81Kが配設されている。
また、設置部31の下方には中間転写ユニット15が配設されている。その中間転写ユニット15の中間転写ベルト8に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部6Y、6M、6C、6Kが並設されている。
図3を参照して、イエローに対応した作像部6Yは、像担持体としての感光体ドラム1Yと、感光体ドラム1Yの周囲に配設された帯電部4Y、被補給体としての現像装置5Y(現像部)、クリーニング部2Y、除電部等で構成されている。そして、感光体ドラム1Y上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)がおこなわれて、感光体ドラム1Y上にイエロー画像が形成されることになる。
なお、他の3つの作像部6M、6C、6Kも、使用されるトナーの色が異なる以外は、イエローに対応した作像部6Yとほぼ同様の構成となっていて、それぞれのトナー色に対応した画像が形成される。以下、他の3つの作像部6M、6C、6Kの説明を適宜に省略して、イエローに対応した作像部6Yのみの説明をおこなうことにする。
図3を参照して、像担持体としての感光体ドラム1Yは、モータによって図3中の時計方向に回転駆動される。そして、帯電部4Yの位置で、感光体ドラム1Yの表面が一様に帯電される(帯電工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、露光部7(書込み部)から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によってイエローに対応した静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、現像装置5Yとの対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、イエローのトナー像が形成される(現像工程である。)。
その後、感光体ドラム1Yの表面は、中間転写ベルト8及び第1転写バイアスローラ9Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上のトナー像が中間転写ベルト8上に転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム1Y上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
その後、感光体1Yの表面は、クリーニング部2Yとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1Y上に残存した未転写トナーが回収される(クリーニング工程である。)。
最後に、感光体ドラム1Yの表面は、除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム1Y上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
なお、上述した作像プロセスは、他の作像部6M、6C、6Kでも、イエロー作像部6Yと同様におこなわれる。すなわち、作像部の下方に配設された露光部7から、画像情報に基いたレーザ光Lが、各作像部6M、6C、6Kの感光体ドラム上に向けて照射される。詳しくは、露光部7は、光源からレーザ光Lを発して、そのレーザ光Lを回転駆動されたポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学素子を介して感光体ドラム上に照射する。
その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。
ここで、中間転写ユニット15は、中間転写ベルト8、4つの1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9K 、2次転写バックアップローラ12、クリーニングバックアップローラ13、テンションローラ14、中間転写クリーニング部10等で構成される。中間転写ベルト8は、3つのローラ12〜14によって張架・支持されるとともに、1つのローラ12の回転駆動によって図1の矢印方向に無端移動される。
4つの1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kは、それぞれ、中間転写ベルト8を感光体ドラム1Y 、1M 、1C 、1K との間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。そして、1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kに、トナーの極性とは逆の転写バイアスが印加される。
そして、中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム1Y 、1M 、1C 、1K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写される。
その後、各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト8は、2次転写ローラ19との対向位置に達する。この位置では、2次転写バックアップローラ12が、2次転写ローラ19との間に中間転写ベルト8を挟み込んで2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト8上に形成された4色のトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送された用紙等の記録媒体P上に転写される。このとき、中間転写ベルト8には、記録媒体Pに転写されなかった未転写トナーが残存する。
その後、中間転写ベルト8は、中間転写クリーニング部10の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト8上の未転写トナーが回収される。
こうして、中間転写ベルト8上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
ここで、2次転写ニップの位置に搬送された記録媒体Pは、装置本体100の下方に配設された給紙部26から、給紙ローラ27やレジストローラ対28等を経由して搬送されたものである。
詳しくは、給紙部26には、用紙等の記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図1中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pがレジストローラ対28のローラ間に向けて給送される。
レジストローラ対28(タイミングローラ対)に搬送された記録媒体Pは、回転駆動を停止したレジストローラ対28のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト8上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対28が回転駆動されて、記録媒体Pが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、記録媒体P上に、所望のカラー画像が転写される。
その後、2次転写ニップの位置でカラー画像が転写された記録媒体Pは、定着部20の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ローラ及び圧力ローラによる熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像が記録媒体P上に定着される。
その後、記録媒体Pは、排紙ローラ対29のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対29によって装置外に排出された記録媒体Pは、出力画像として、スタック部30上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、図2にて、粉体補給装置としてのトナー補給装置90の構成・動作について、簡単に説明する。
トナー補給装置90は、設置部31に設置された粉体容器としてのトナー容器32Yの容器本体33Yを所定方向(図2の矢印方向である。)に回転駆動して、トナー容器32Y内に収容された粉体としてのトナーを容器外に排出して、サブホッパ70を介して現像装置5Yに導くためのものであって、トナー補給経路(トナー搬送経路)を形成している。
なお、図2は、理解を容易にするために、トナー容器32Y、トナー補給装置90、現像装置5Yの配置方向などを変えて図示している。実際には、図2において、トナー容器32Yとトナー補給装置90の一部との長手方向が紙面垂直方向になるように配設されている(図1を参照できる。)。また、搬送管95、96の向きや配置も簡略化して図示している。
装置本体100の設置部31に設置された各トナー容器32Y、32M、32C、32K内のトナーは、各色の現像装置内のトナー消費に応じて、トナー色ごとに設けられたトナー補給装置を経て適宜に各現像装置内に補給される。4つのトナー補給装置は、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる以外はほぼ同一構造である。
詳しくは、図5及び図6等をも参照して、トナー容器32Yが装置本体100の設置部31にセットされると、トナー容器32Yの駆動爪37Yが装置本体100の係合爪110に噛合するとともに、キャップ受部91のキャップ開閉機構92によってトナー容器32Y(容器本体33Y)からキャップ34Y(トナー排出口Wを塞ぐための栓部材である。)が取り外される。これにより、トナー容器32Yのトナー排出口W(排出口)が開放されて、トナー容器32Y内に収容されたトナーの排出が可能になる。
なお、トナー補給装置90におけるキャップ開閉機構92については、後で詳しく説明する。
ここで、図5、図6をも参照して、トナー容器32Yは、主として、容器本体33Yと、そのトナー排出口W(排出口)に着脱可能に設けられたキャップ34Y(栓部材)と、で構成される。容器本体33Yには、外周面から内周面にかけて、螺旋状の突起33aが設けられている。この螺旋状の突起33aは、容器本体33Yを回転駆動してトナー排出口Wからトナーを排出するためのものである。また、容器本体33Yの頭部側(トナー排出口Wが形成された側である。)の外周面には、キャップ受部91の係合爪110に係合する駆動爪37Yが形成されている。
一方、トナー補給装置90において、開放(開栓)されたトナー排出口Wの下方には、落下経路部82を介してホッパ81が設けられている。ホッパ81の底部には吸引口83が設けられていて、この吸引口83がノズルを介して搬送管95(チューブ)の一端に接続されている。搬送管95は、親トナー性の低いフレキシブルなゴム材料からなり、その他端が紛体ポンプ60(ダイヤフラムポンプ)に接続されている。粉体ポンプ60は、サブホッパ70(貯留部)、搬送管96(チューブ)を介して現像装置5Yに接続されている。
このように構成されたトナー補給装置90において、駆動モータ115(ボルト駆動モータ)によって係合爪110が回転駆動されるとトナー容器32Yの容器本体33Yが回転駆動されて、トナー容器32Yのトナー排出口Wからトナーが排出される。トナー容器32Yから排出されたトナーは、落下経路部82を落下してホッパ81に貯留される。ホッパ81に貯留されたトナーは、粉体ポンプ60が稼働することで、空気とともに吸引口83から吸引されて搬送管95を介して粉体ポンプ60からサブホッパ70に向けて搬送される。そして、サブホッパ70に搬送されて貯留されたトナーは、搬送管96を介して現像装置5Y内に適宜に補給される。すなわち、トナー容器32Y内のトナーは、図2中の破線矢印方向に搬送されることになる。
トナー残量検知センサ86は、トナー容器32Yの内部に収容されたトナーが空になった状態(トナーエンド状態)、又は、それに近い状態(トナーニアエンド状態)を間接的に検知するためのものであって、吸引口83に近い位置に設置されている。そして、トナー残量検知センサ86の検知結果に基いて、トナー容器32Yからトナーを排出している。
詳しくは、トナー残量検知センサ86としては、圧電センサ、透過光センサなどを用いることができる。トナー残量検知センサ86の検知面の高さは、吸引口83の上方に堆積されるトナー量(堆積高さ)が狙いの値になるように設定されている。
そして、トナー残量検知センサ86の検知結果に基いて、トナー容器32Y(容器本体33Y)を回転駆動する駆動モータ115の駆動タイミングや駆動時間が制御される。具体的に、トナー残量検知センサ86によってその位置にトナーがないものと判別された場合には駆動モータ115が所定時間だけ駆動されて、トナー残量検知センサ86によってその位置にトナーがあるものと判別された場合には駆動モータ115の駆動が停止されることになる。そして、そのような制御が繰り返しおこなわれても、トナー残量検知センサ86によってその位置にトナーがない状態が連続的に検知された場合には、トナー容器32Yの内部に収容されたトナーが空になった状態(トナーエンド状態)、又は、それに近い状態(トナーニアエンド状態)であるものと判別されることになる。
次に、図3にて、作像部における現像装置(被補給体)の構成・動作について、さらに詳しく説明する。
被補給体としての現像装置5Yは、感光体ドラム1Yに対向する現像ローラ51Yと、現像ローラ51Yに対向するドクターブレード52Yと、現像剤収容部53Y、54Y内に配設された2つの搬送スクリュ55Yと、現像剤中のトナー濃度を検知する濃度検知センサ56Yと、等で構成される。現像ローラ51Yは、内部に固設されたマグネットや、マグネットの周囲を回転するスリーブ等で構成される。現像剤収容部53Y、54Y内には、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤が収容されている。
このように構成された現像装置5Yは、次のように動作する。
現像ローラ51Yのスリーブは、図3の矢印方向に回転している。そして、マグネットにより形成された磁界によって現像ローラ51Y上に担持された現像剤は、スリーブの回転にともない現像ローラ51Y上を移動する。
ここで、現像装置5Y内の現像剤は、現像剤中のトナーの割合(トナー濃度)が所定の範囲内になるように調整される。詳しくは、現像装置5Y内のトナー消費に応じて、トナー容器32Yに収容されているトナーが、トナー補給装置90を介して現像剤収容部54Y内に補給される。
その後、現像剤収容部54Y内に補給されたトナーは、2つの搬送スクリュ55Yによって、現像剤とともに混合・撹拌されながら、2つの現像剤収容部53Y、54Yを循環する(図3の紙面垂直方向の長手方向の移動である。)。そして、現像剤中のトナーは、キャリアとの摩擦帯電によりキャリアに吸着して、現像ローラ51Y上に形成された磁力によりキャリアとともに現像ローラ51Y上に担持される。
現像ローラ51Y上に担持された現像剤は、図3中の矢印方向に搬送されて、ドクターブレード52Yの位置に達する。そして、現像ローラ51Y上の現像剤は、この位置で現像剤量が適量化された後に、感光体ドラム1Yとの対向位置(現像領域である。)まで搬送される。そして、現像領域に形成された電界によって、感光体ドラム1Y上に形成された潜像にトナーが吸着される。その後、現像ローラ51Y上に残った現像剤はスリーブの回転にともない現像剤収容部53Yの上方に達して、この位置で現像ローラ51Yから離脱される。
次に、図4にて、粉体ポンプ60及びサブホッパ70について詳述する。
図4を参照して、本実施の形態における粉体ポンプ60は、ダイヤフラムポンプ(容積式ポンプ)であって、ダイヤフラム61(ゴム部材)、ケース62、モータ67、回転板68、逆止弁63、64、シール部材65、66(弾性部材)、等で構成されている。このように構成された粉体ポンプ60は、比較的小型かつ低コストのものである。
ここで、ケース62とダイヤフラム61とでポンプ本体を形成する。
ケース62は、剛性を有する樹脂材料又は金属材料からなり、ポンプ本体の主部(ハウジング)として機能する。ケース62(ポンプ本体)には、内部に向けて現像剤を空気とともに流入するための流入口Mと、内部から現像剤を空気とともに流出するための流出口Nと、が形成されている。
ダイヤフラム61は、親トナー性が低く弾性を有するゴム材料で形成されていて、椀状に形成された部分の内部が容積可変部Rとして機能して、その外周部に起立するようにアーム部61a(その穴部に回転板68の偏心軸68aが嵌合している。)が形成されている。ダイヤフラム61はケース62に対して隙間が生じないように接合されていて、ダイヤフラム61の容積可変部Rと、ケース62の内部と、がポンプ本体の内部において1つの閉空間として形成されている。そして、ポンプ本体61、62は、後述する回転板68(偏心軸68a)の回転にともなうダイヤフラム61の伸縮動作によって、内部の容積を増減させて正圧と負圧とを交互に発生させることになる。
回転板68は、モータ67のモータ軸に設置されていて、その面上においてモータ軸(回転中心)から偏心した位置に起立するように偏心軸68aが設けられている。回転板68の偏心軸68aは、ダイヤフラム61におけるアーム部61aの先端部に形成された穴部に挿入(嵌合)されている。
このような構成により、制御部に制御されてモータ67が駆動されることで、回転板68(偏心軸68a)が回転して、それにともないダイヤフラム61が容積可変部Rの容積を周期的に増減するように伸縮することになる。そして、このようなダイヤフラム61の伸縮動作にともない、ポンプ本体61、62の内部に正圧と負圧とが交互に発生されることになる。
ここで、ポンプ本体(ケース62)の流入口Mには、流入側逆止弁63が設置されている。この流入側逆止弁63は、ポンプ本体61、62の内部に負圧が発生したときに流入口Mを開放して、ポンプ本体61、62の内部に正圧が発生したときに流入口Mを閉鎖するものである。流入側逆止弁63は、ポンプ本体61、62の内側(内部)から流入口Mに対向するように配設されている。粉体ポンプ60における流入口Mの側には、搬送管95を介してホッパ81が接続されている。
他方、ポンプ本体(ケース62)の流出口Nには、流出側逆止弁64が設置されている。この流出側逆止弁64は、ポンプ本体61、62の内部に負圧が発生したときに流出口Nを閉鎖して、ポンプ本体61、62の内部に正圧が発生したときに流出口Nを開放するものである。流出側逆止弁64は、ポンプ本体61、62の外側から流出口Nに対向するように配設されている。粉体ポンプ60における流出口Nの側には、サブホッパ70(供給口75)が接続されている。
このような構成・動作により、先に図2を用いて説明したように、粉体ポンプ60が稼働することで、ホッパ81内に貯留されたトナーが吸引口83から吸引されて搬送管95を搬送された後に、サブホッパ70内にトナーが搬送されて貯留されることになる。詳しくは、サブホッパ70のトナー検知センサ76(検知手段)がサブホッパ70内におけるトナー量の不足を検知すると、粉体ポンプ60(モータ67)を駆動して、ホッパ81からサブホッパ70へのトナー補給をおこなう。
図4を参照して、サブホッパ70には、2つの搬送スクリュ71、72が設置された上段搬送部79a、2つの搬送スクリュ73、74が設置された下段搬送部79b、トナー検知センサ76、等が設置されている。また、サブホッパ70における上段搬送部79aの第1搬送部(搬送部材としての第1搬送スクリュ71が設置された搬送経路である。)の上方には、粉体ポンプ60の流出口Nに連通する供給口75が形成されている。サブホッパ70の下段搬送部79b(第4搬送スクリュ74が設置された搬送経路である。)の下流側の下方には吐出口77が形成されていて、この吐出口77が搬送管96(チューブ)を介して現像装置5Yに接続されている。この第2の搬送管96は、先に説明した第1の搬送管95と同様に、親トナー性が低く弾性を有するフレキシブルなゴム材料で形成されている。
ここで、サブホッパ70において、上段搬送部79aには2つの搬送スクリュ71、72によるトナーの循環経路が形成されていて、下段搬送部79bには上段搬送部79aから供給されたトナーを2つの搬送スクリュ73、74によって長手方向を折り返すように搬送して吐出口77に導く搬送経路が形成されている。
そして、サブホッパ70内に貯留されたトナーは、駆動モータによって搬送スクリュ71〜74が回転駆動されることにより、吐出口77から排出されて搬送管96を介して現像装置5Y内に補給される。詳しくは、現像装置5Yの濃度検知センサ56Yが現像剤収容部54Yにおけるトナー濃度の不足を検知すると、サブホッパ70の搬送スクリュ71〜74を回転駆動して、サブホッパ70から現像装置5Yへのトナー補給をおこなう。
このように、本実施の形態では、トナー容器32Yからのトナーの搬送経路をフレキシブルな搬送管95、96(チューブ)で形成しているために、トナー容器32Yの設置部31を現像装置5Yから離れた位置に比較的自由にレイアウトすることができる。
以下、図5〜図15等を用いて、本実施の形態において、特徴的な、粉体補給装置としてのトナー補給装置90の構成・動作について説明する。
先に図2等を用いて説明したように、本実施の形態におけるトナー補給装置90(粉体補給装置)は、粉体容器としてのトナー容器32Yに収容された粉体としてのトナーを被補給体としての現像装置5Yに向けて補給するものである。なお、トナー容器32Yは、図5、図6に示すように、トナー容器32Yの長手方向を着脱方向として、頭部側(キャップ34Yが設置された側である。)を装着方向奥側として、設置部31の長手方向に沿うようにキャップ受部91に向けて略水平方向に装着される。
そして、図7〜図12、図15を参照して、このトナー補給装置90には、トナー容器32Yにおける容器本体33Yのトナー排出口W(排出口)に着脱可能に設置された栓部材としてのキャップ34Yを開栓・閉栓(着脱)するキャップ開閉機構92(開閉機構)が設けられている。なお、トナー容器32Yのキャップ34Y(栓部材)は、樹脂材料からなり、図5(B)、図13等を参照して、その中心部に突起部34Y1(被摘み部)が形成されている。
ここで、開閉機構としてのキャップ開閉機構92は、フック92a(把持部材)、ホルダ92b(保持部材)、スライダ92c(可動部材)、付勢手段としてのねじりコイルスプリング92a4、支軸92h(シャフト)、移動部材としてのラック部92d、第1付勢部材としての第1圧縮スプリング92e、第2付勢部材としての第2圧縮スプリング92f、押動ユニット92g、シール材93、駆動手段としての駆動モータ116(キャップ開閉駆動モータ)、駆動手段としてのギア列117、などで構成されている。
スライダ92cは、トナー補給装置90(設置部31)に装着された状態のトナー容器32Yの排出口としてのトナー排出口Wに対して近接する方向を正方向(図7の左方向である。)として離間する方向を逆方向(図7の右方向である。)として正逆方向に可動するものである。
図8〜図11等を参照して、スライダ92cには、リブ92c1aや壁部92c1bや切欠部92c1cなどが形成された大径部92c1、ホルダ92bを内挿するために大径部92c1から小径部にかけて形成された内径部92c1d(穴部)、内径部92c1dの正方向側の縁部に形成されたテーパ部92c1f(傾斜面)、などが設けられている。
ホルダ92bは、スライダ92cの内径部92c1dにおいてスライダ92cに対して正逆方向(図8、図10の左右方向である。)に相対的に移動可能に内挿されている。また、ホルダ92bは、ラック部92d(移動部材)の正逆方向の移動に連動して、スライダ92cとともに正逆方向に移動可能に構成されている。
図10、図12等を参照して、ホルダ92bには、壁部92b1や切欠部92b2、92b3が形成されてフック92aの一部(回動中心側である。)が内挿される内挿部や、その内挿部に挿入されたフック92aの穴部92a3とともに支軸92hを挿通させるための貫通穴92b4、などが設けられている。ホルダ92bの内挿部に挿入されたフック92aは、その側方に設けられた壁部92b1に挟まれるように配置されることよって、その姿勢が保持されることになる。
フック92aは、トナー補給装置90(設置部31)にトナー容器32Yが装着された状態で、スライダ92cの逆方向・正方向の移動に連動して、キャップ34Y(栓部材)の突起部34Y1を把持・把持解除できるように形成されたものである。
図12等を参照して、フック92aには、ホルダ92bにおいて先端部(突起部34Y1を摘む部分である。)が正方向(図10の左方向である。)に突出するように支軸92h(回動中心)を中心にして回動可能に保持された複数のフック部(下フック部92a1と上フック部92a2とである。)が設けられている。また、フック92a(下フック部92a1及び上フック部92a2)には、支軸92hを挿通させるための穴部92a3が設けられている。さらに、下フック部92a1には、スライダ92cの壁部92c1bに係合して、その開放時の動作範囲と周方向の位置とが定められる突出部92a11が形成されている。同様に、上フック部92a2には、スライダ92cの切欠部92c1cに係合して、その開放時の動作範囲と周方向の位置とが定められる突出部92a21が形成されている。また、穴部92a3が形成されたボス部(上フック部92a2の側面に起立するように形成されている。)には、ねじりコイルスプリング92a4(付勢手段)が巻装されていて、ねじりコイルスプリング92a4の一方の腕部は上フック部92a2に引っ掛けられ、ねじりコイルスプリング92a4の他方の腕部は下フック部92a1に引っ掛けられ、2つのフック部92a1、92a2が開放方向(図10(B)の状態から図10(A)の状態に移行する方向である。)に回動するように付勢されている。
このように構成されたフック92aは、構造が比較的簡易であって、低コストで製造することができる。
移動部材としてのラック部92dは、正逆方向(図7、図10の左右方向である。)に移動可能に構成されている。詳しくは、図7〜図10等を参照して、ラック部92dは、その天井部に、ギア列117のピニオンギアに噛合するラックが形成されている。ギア列117は駆動モータ116の駆動力をラック部92dのラックに伝達するものである。また、キャップ受部91において、ラック部92dは、スライダ92cとともに、ガイド部に案内されて正逆方向にスライド移動可能に保持されている。
第1付勢部材としての第1圧縮スプリング92eは、ラック部92d(移動部材)に対してホルダ92bをスライダ92cとともに正方向に付勢している。詳しくは、図7、図8(B)、図10等を参照して、第1圧縮スプリング92eは、その一端側がラック部92dに接続されていて、その他端側がホルダ92bに接続されている。また、ホルダ92bは、スライダ92cの内径部92c1dにおいて正逆方向の相対的な移動量が制限されるように保持されていて、第1圧縮スプリング92eによってホルダ92bが正方向にある程度付勢されると、ホルダ92bがスライダ92cに当接してスライダ92cも正方向に付勢されるように構成されている。
第2付勢部材としての第2圧縮スプリング92fは、ラック部92d(移動部材)に対してスライダ92cを正方向に付勢している。詳しくは、図8(B)、図9(B)等を参照して、第2圧縮スプリング92fは、その一端側がラック部92dに接続されていて、その他端側がスライダ92cに接続されている。
このような構成により、駆動モータ116(正逆双方向に回転可能なモータである。)が稼働されることで、ラック部92dが正逆方向にスライド移動して、それに連動してスライダ92c内でホルダ92bが相対的に正逆方向に移動してフック92aの開閉がおこなわれながら、スライダ92cやホルダ92b(及び、フック92a)がそれぞれ異なる移動量で正逆方向に移動することになる。
すなわち、本実施の形態において、フック92aは、トナー補給装置90(設置部31)に装着されたトナー容器32Yのトナー排出口Wに対してスライダ92cがホルダ92bとともに近接した状態において、スライダ92cに対してホルダ92bが逆方向(図7、図10の右方向である。)に相対的に移動したときにキャップ34Y(栓部材)の突起部34Y1を把持できるように上下2つのフック部92a1、92a2がスライダ92cの内径部92c1dへの進入によって支軸92hを中心にして閉鎖方向に回動して、スライダ92cに対してホルダ92bが正方向(図7、図10の左方向である。)に相対的に移動したときにキャップ34Yの突起部34Y1を把持解除できるように上下2つのフック部92a1、92a2がスライダ92cの内径部92c1dからの進出によって支軸92hを中心にして開放方向に回動するように構成されている。
以下、具体的に、トナー容器32Yがトナー補給装置90(設置部31)に装着されたときの、キャップ開閉機構92の開栓動作について説明する。
まず、ユーザーによる手動操作によってトナー容器32Yがトナー補給装置90の設置部31に装着されると(図5の状態から図6の状態へのトナー容器32Yの移動である。)、その装着された状態が設置部31に設けられたセット検知部31a(図5(A)を参照できる。)で検知される。そして、セット検知部31aの検知情報に基いて、制御部によってキャップ開閉機構92がキャップ34Yの開栓動作をおこなうように制御される。
詳しくは、トナー容器32Yが設置部31に装着された直後において、図7(A)、図8、図10(B)に示すように、ラック部92dは最も正方向の側に位置していて、2つの圧縮スプリング92e、92fのスプリング力によってスライダ92cもホルダ92bも最も正方向の側に位置して、スライダ92cの大径部92c1に貼着された環状の押動ユニット92gがキャップ34Yの縁部34Y4に周状に密着してシールされた状態になっている。このとき、スライダ92cに対するホルダ92bの相対的な位置は最も正方向の側であって、2つのフック部92a1、92a2がスライダ92cの内径部92c1dに収まることなくねじりコイルスプリング92a4のスプリング力によって開いた状態(開放状態)になっていて、フック92aがキャップ34Yの突起部34Y1を摘まんでいない状態になっている(図13に示すキャップ34Yの外径部34Y3がトナー排出口Wに篏合した状態になっている)。また、第1圧縮スプリング92e(及び、第2圧縮スプリング92f)のスプリング力によって、キャップ34Yの内径部34Y2(図13を参照できる。)が、スライダ92cの大径部92c1において放射状に形成されたリブ92c1aに篏合して、キャップ34Yがスライダ92c(大径部92c1)に保持された状態になっている。
そして、トナー容器32Yが設置部31に装着されて暫くしてから(セット検知部31aによるセット検知がされてから所定時間が経過した後に)、図7(B)、図9、図10(C)に示すように、駆動モータ116の駆動によってラック部92dが逆方向の側に移動して、ラック部92dがホルダ92bに係合することで、第1圧縮スプリング92eのスプリング力に抗するようにホルダ92bも逆方向の側に移動することになる。このとき、スライダ92cは、第2圧縮スプリング92fのスプリング力によってホルダ92bに比べて逆方向に大きく移動することなく、スライダ92cに対してホルダ92bが相対的に逆方向に移動して、2つのフック部92a1、92a2がねじりコイルスプリング92a4のスプリング力に抗するようにスライダ92cの内径部92c1dに収まって閉じた状態(閉鎖状態)になっていて、フック92aがキャップ34Yの突起部34Y1を摘まんだ状態になっている。
その後、図7(C)に示すように、駆動モータ116の駆動によってラック部92dが逆方向の側にさらに大きく移動して、ホルダ92bがスライダ92cに係合することで、第1圧縮スプリング92eや第2圧縮スプリング92fのスプリング力に抗するようにホルダ92bとともにスライダ92cが逆方向の側に大きく移動することになる。このとき、フック92aがキャップ34Yの突起部34Y1を摘まんだ状態(図9、図10(B)に示す閉鎖状態である。)が維持されるため、キャップ34Yが容器本体33Yのトナー排出口Wから取り外される(開栓される)ことになる。また、スライダ92cの大径部92c1に貼着された押動ユニット92gがキャップ34Yに密着した状態も維持されて、トナー排出口Wから排出されたトナーがキャップ開閉機構92に進入する不具合が防止される。なお、図7(A)を参照して、キャップ受部91においてスライダ92cを保持する部分と、スライダ92cと、の間には、摺動性の高いシール材93が設けられていて、双方の部材の間にトナーが入り込む不具合を防止している。
こうして、キャップ開閉機構92によるキャップ34Yの開栓動作が終了して、トナー容器32Yのトナー排出口Wからのトナー補給動作が可能になる。
ここで、大径部92c1に貼着された押動ユニット92gは、図14に示すように、環状の弾性部材92g1(スポンジ材)に、環状の押動部材92g2(押動板)が貼着されたものであって、全体として一体的な環状部材として形成されている。本実施の形態において、弾性部材92g1は、厚さが3〜10mm程度の発泡ポリウレタンなどのスポンジ材料で形成されていて、押動部材92g2は、厚さが0.8〜1.5mm程度のステンレス鋼などの剛体で形成されている。押動部材92g2の押動面(図13に示すキャップ34Yの縁部34Y4に当接する面である。)の表面粗さは極めて滑らかに仕上げられており、弾性部材92g1による弾性力によって押動部材92g2がキャップ34Y(縁部34Y4)に密着することで、キャップ34Yを保持した状態のスライダ92cにおけるシール性が確保されることになる。
なお、このように構成された押動ユニット92gは、閉栓時においてトナー容器32Yのトナー排出口Wに対してキャップ34Yが正対せずに傾斜した状態で閉栓される不具合を防止するための部材としても機能することになるが、これについては後で図15等を用いて詳しく説明する。
ここで、キャップ34Yが開栓された状態(図7(C)の状態である。)は、先に図2等を用いて説明したようにトナー残量検知センサ86によってトナー容器32Y内のトナー残量がゼロになったものと検知されるまで、維持される。
そして、トナー残量検知センサ86によってトナー容器32Y内のトナー残量がゼロになったものと検知されると、キャップ開閉機構92によるキャップ34Yの閉栓動作がおこなわれる。このときの、キャップ開閉機構92の閉栓動作は、先に説明したキャップ開閉機構92の開栓動作と逆の手順でおこなわれることになる。
ここで、本実施の形態では、図10、図11等に示すように、スライダ92cにおける内径部92c1dの正方向側の縁部に、テーパ部92c1fが形成されている。これにより、スライダ92cに対してホルダ92bとともにフック92aが正逆方向に相対的に移動して、内径部92c1dの縁部に押動・押動解除されることによっておこなわれるフック92aの開閉動作が、大きな摺動抵抗が生じることなくスムーズにおこなわれることになる。
また、先に図12等を用いて説明したように、フック92aには、上下2つに分割されたフック部92a1、92a2が開放方向に回動するように付勢するねじりコイルスプリング92a4(付勢手段)が設置されている。このねじりコイルスプリング92a4は、樹脂材料からなる軽量な2つのフック部92a1、92a2を開放方向に回動させるためのものであるため、そのスプリング力を極めて弱く設定することができる。そのため、キャップ34Yの開栓動作においてスライダ92cに対してホルダ92bを逆方向に相対的に移動させるときに生じるフック92aとスライダ92cとの摺動抵抗も極めて小さくすることができて、駆動モータ116を小型化・低コスト化することができるとともに、キャップ34Yの開栓動作をスムーズにおこなうことができる。すなわち、比較的小さな駆動力によってキャップ34Yの開栓・閉栓動作を高い精度で確実におこなうことができる。また、フック92aを閉鎖するときに、第2圧縮スプリング92fによってスライダ92cを保持する力も小さくできるため、第2圧縮スプリング92fの小型化が可能になり、第2圧縮スプリング92fの設置スペースを確保しやすくなる。さらに、外径が大きなキャップ34Yが用いられるなどして、開栓時におけるトナー排出口Wとキャップ34Yとの摺動抵抗が大きくなるような場合であっても、駆動モータ116のパワーをキャップ34Yの着脱の機能に有効に割り当てることができる。
また、本実施の形態では、先に説明したように、第1圧縮スプリング92eのスプリング力によって、スライダ92cをキャップ34Yに押し当てて、リブ92c1aが形成された大径部92c1によってキャップ34Yが保持されるため、キャップ34Yの突起部34Y1とフック92aとの位置関係が精度良く保たれることになる。
そして、このように、フック92aによって突起部34Y1が把持された状態のキャップ34Yを保持するための大径部92c1を、スライダ92cに形成することで、閉栓動作時においてもキャップ34Yの姿勢が安定するため、閉栓動作(トナー排出口Wへのキャップ34Yの押し込み動作)を確実におこなうことができる。本実施の形態におけるキャップ開閉機構92は、キャップ34Yを把持する機能と、キャップ34Yを引っ張る機能と、が分離されているため、設計の自由度が増すことになる。
また、第1圧縮スプリング92eのスプリング力によって、閉栓動作時に容器本体33Y(トナー排出口W)との摺動負荷に抗して、トナー排出口Wにキャップ34Yを良好に押し込むことができる。
また、本実施の形態では、先に説明したように、第2圧縮スプリング92fを設置しているため、開栓動作時において押動ユニット92gの反発力でスライダ92cとホルダ92bとが離れることなく密着性が高まって、フック92aの開閉タイミングがずれてキャップ34Yがフック92aから脱落するような不具合を防止することができる。
また、第1圧縮スプリング92eとは別に、第2圧縮スプリング92fを設置することで、閉栓動作時においてキャップ34Yをトナー排出口Wに押し込むときに必要な加圧力を分割することができる。
また、第2圧縮スプリング92fは、ラック部92dと、そのスライド移動に連動してスライド移動するスライダ92cと、の間に設置されているため、スライド移動におけるスプリング長の変化が小さくなり、開栓状態においてスプリング圧縮に要するエネルギーを小さくすることができる。そのため、図7(C)に示す開栓状態を維持するための力を小さくすることができる。
以下、図14〜図16等を用いて、本実施の形態において、さらに特徴的な、粉体補給装置としてのトナー補給装置90の構成・動作について説明する。
先に図8、図14等を用いて説明したように、スライダ92c(大径部92c1)には、押動部材92g2が弾性部材92g1とともに押動ユニット92gとして設けられている。
この押動部材92g2(押動板)は、フック92aによって把持された状態のキャップ34Y(栓部材)がトナー容器32Y(粉体容器)のトナー排出口W(排出口)に閉栓されるときに、キャップ34Yに対して押動面を面接触させた状態で正方向の移動に連動してキャップ34Yをトナー排出口Wに向けて押動するものである。すなわち、閉栓時に、フック92aに把持されたキャップ34Yがトナー排出口Wに押し込まれて、フック92aの把持が解除されるとともに、押動部材92g2(押動ユニット92g)の押動面にキャップ34Y(縁部34Y4)が周状に均等に押動されることで、トナー排出口Wにキャップ34Yが閉栓されることになる。
そして、本実施の形態では、図15を参照して、スライダ92cによってトナー容器32Y(粉体容器)のトナー排出口Wに対してキャップ34Y(栓部材)が正対せずに相対的に傾斜した状態で正方向(図15の左方である。)に移動したときに、キャップ34Yがトナー排出口Wに閉栓される過程において、押動部材92g2の押動面が、その傾斜を相殺するようにスライダ92cにおいて変位してトナー排出口Wに正対した状態でキャップ34Yに面接触できるように構成されている。すなわち、押動部材92g2(押動ユニット92g)は、閉栓時においてトナー容器32Yのトナー排出口Wに対してキャップ34Yが正対せずに傾斜した状態で閉栓される不具合を防止するための部材として機能することになる。
ここで、本実施の形態において、押動部材92g2は、先に図14等を用いて説明したように、スライダ92cにおいて弾性部材92g1を介して設置された環状の板状部材であって、少なくとも弾性部材92g1よりも剛性の高い材料(本実施の形態では、ステンレス鋼である。)で形成されている。また、弾性部材92g1は、環状の押動部材92g2(板状部材)に貼着された環状の部材であって、スポンジ材料(本実施の形態では、発泡ポリウレタンである。)で形成されている。
以下、図15(A)〜(D)を用いて、具体的に、トナー容器32Y(トナー排出口W)に対してキャップ34Yが正対せずに傾斜した状態で正方向に移動してしまったときの、キャップ開閉機構92の閉栓動作について説明する。
先に説明したように、トナー残量検知センサ86によってトナー容器32Y内のトナー残量がゼロになったものと検知されると、キャップ開閉機構92によるキャップ34Yの閉栓動作がおこなわれる。
まず、図15(A)に示すように、フック92aによってキャップ34Yが把持された状態のスライダ92cが、駆動モータ116によるラック部92dの駆動により、正方向(図15(A)の白矢印である。)に移動される。このとき、キャップ34Yが把持された状態のスライダ92cは、図15(A)に示すように、トナー排出口W(トナー容器32Y)に対して正対せずに、トナー容器32Y(容器本体33Y)の回転中心軸に対して傾斜した状態(図15の左方から右方に斜め下方に傾斜した状態である。)になっているものとする。
このように閉栓時においてトナー排出口Wに対してスライダ92c(キャップ34Y)が相対的に傾斜した状態になる形態としては、(1)部品誤差や組付け誤差によって画像形成装置本体100に対してキャップ開閉機構92が傾斜した状態で設置されている場合、(2)部品誤差や組付け誤差によって画像形成装置本体100に対してトナー容器32Yの設置部31が傾斜した状態で設置されている場合、(3)駆動モータ116による駆動力がラック部92dに作用することによる場合、などがある。
特に、上記(3)の形態は、駆動モータ116によってラック部92d(スライダ92c)が正方向に駆動されるときに、その駆動力がラック部92dを押し下げるように作用して、図15(A)に示す傾斜方向にスライダ92cを傾斜させるものであって、無視できないものになる。すなわち、スライダ92cによってトナー容器32Y(容器本体33Y)のトナー排出口Wに対してキャップ34Yが正対せずに相対的に傾斜した状態で正方向に移動するときの傾斜方向が、駆動モータ116(駆動手段)による駆動力がラック部92d(移動部材)に作用する方向によるものになり、このように傾斜方向が定まった形態が主たるものになる。
そして、図15(B)に示すように、このようにスライダ92cが傾斜した状態で、さらにスライダ92cが正方向に移動すると、トナー排出口Wに対して、傾斜した状態のキャップ34Yの開栓が開始されることになる。
そして、図15(C)に示すように、さらにスライダ92cが正方向に移動すると、押動部材92g2がキャップ34Y(縁部34Y4)に密着した状態を維持しながらスライダ92cの傾斜を相殺してキャップ34Yがトナー排出口Wに正対するように、弾性部材92g1が弾性変形する(上方に比べて下方が大きく潰れる変形である。)。これにより、正対した押動部材92g2による押動によって、キャップ34Yがトナー排出口Wに対して隙間なく真直ぐ閉栓されることになる。
その後、図15(D)に示すように、駆動モータ116の駆動によって、フック92aが開放された状態のスライダ92cが逆方向(図15(D)の右方である。)に移動して、トナー容器32Y(容器本体33Y)に対するキャップ34Yの閉栓が完了することになる。
このように、本実施の形態におけるトナー補給装置90(キャップ開閉機構92)には、閉栓時においてスライダ92cの傾斜を吸収してキャップ34Yをトナー排出口Wに正対させた状態で押し込む押動部材92g2(押動ユニット92g)がスライダ92cに設けられているため、トナー排出口Wに対するキャップ34Yの閉栓不良を確実に軽減することができる。
すなわち、図16(A)〜(C)に示すように、スライダ92cに押動ユニット92gの代わりに単に弾性部材192g(スポンジ材)が設置されている場合には、スライダ92cが傾斜した状態でキャップ34Yの閉栓がおこなわれてしまうと、閉栓動作が完了したときに、トナー排出口Wに対してキャップ34Yが密着せずに斜めに閉栓されてしまって、トナー排出口Wとキャップ34Yとの間に隙間(図16(B)、(C)にて破線で囲んだ部分である。)が形成されてしまう。そのため、その隙間に付着したトナーが、トナー容器32Yを画像形成装置本体100から取り出すときに、画像形成装置本体100の内部に落下して機内を汚してしまったり、トナー容器32Yを取り出すユーザーの手を汚してしまったりすることになる。さらには、トナー容器32Yを取り出すユーザーが、その隙間に触れてしまって、トナー容器32Yからキャップ34Yが外れてしまう不具合が生じてしまう可能性もある。
これに対して、本実施の形態では、上述したように、押動部材92g2(押動ユニット92g)によってトナー排出口Wに対してキャップ34Yを真直ぐ隙間なく密着させて閉栓することができるため、そのような不具合の発生を確実に軽減することができる。
特に、本実施の形態において、押動ユニット92gを構成する弾性部材92g1は、スライダ92cの傾斜方向が図15に示す傾斜方向とは異なる場合であっても、その傾斜方向に関わらず傾斜を相殺するように弾性変形するものであるため、スライダ92cの傾斜方向が定まらないような場合に有用である。
なお、本実施の形態では、押動ユニット92gを構成する弾性部材92g1をスポンジ材料で形成したが、弾性部材92g1をゴム材料で形成することもできる。また、弾性部材92g1として、スポンジ材やゴム材の代わりに、スプリングや板バネを用いることもできる。
<変形例1>
図17は、変形例1としての、キャップ開閉機構92の要部を示す概略図である。変形例1におけるキャップ開閉機構92の押動ユニット92gは、本実施の形態における押動ユニット(押動部材92g2、弾性部材92g1)にさらにシール材92g3が貼着されている。
すなわち、図17に示すように、環状の押動部材92g2(板状部材)には、その押動面に環状のシール材92g3が貼着されていて、キャップ34Y(栓部材)に対してシール材92g3を介して押動面を面接触させるように構成されている。具体的に、シール材92g3は、弾性部材92g1と同様に、厚さが2〜5mm程度の発泡ポリウレタンなどのスポンジ材で形成されている。そして、押動ユニット92gは、シール材92g3と弾性部材92g1との間に、剛体からなる押動部材92g2(押動板)が挟まれて、全体として一体的な環状部材として形成されている。
このように、押動ユニット92gにおいて押動部材92g2の押動面にシール材92g3を設けることで、上述した本発明の効果(キャップ34Yがトナー排出口Wに対して隙間なく真直ぐ閉栓される効果である。)が維持されつつ、キャップ34Y(縁部34Y4)と押動ユニット92gとの密着性が向上して、キャップ34Yを保持した状態のスライダ92cにおけるシール性がさらに高められることになる。
<変形例2>
図18(A)は、変形例2としての押動部材92j(押動板)を示す斜視図であって、図18(B)は、その押動部材92jが取り外されたキャップ開閉機構92を示す斜視図であって、図18(C)は、その押動部材92jが設置されたキャップ開閉機構92の要部を示す概略図である。変形例2では、スライダ92cに設置された押動部材92jが一定の方向にのみ回動するように構成されている点が、弾性部材92g1の変形により押動部材92g2があらゆる方向に回動しうる本実施の形態のものと相違する。
図18に示すように、変形例2における押動部材92jは、スライダ92cにおいて一定の傾斜方向の傾斜を相殺できるように回動可能に保持された環状の板状部材であって、金属材料や樹脂材料などで形成された剛体(閉栓時にキャップ34Yをトナー排出口Wに押し込める程度の剛性を有する部材である。)である。この傾斜方向(回動方向)は、先に図15を用いて説明したように、駆動モータ116(駆動手段)による駆動力がラック部92d(移動部材)に作用する方向(図18(C)の実線矢印で示す方向である。)によるものである。
詳しくは、図18(A)を参照して、押動部材92jには、押動面に対して反対側の面上であって、スライダ92c(キャップ開閉機構92)に取り付けられた状態で水平方向に離れた位置に、それぞれ篏合部92j1(水平方向を中心軸とした略円柱状の切欠き部が形成されている。)が形成されている。一方、図18(B)を参照して、スライダ92cの大径部92c1に環状に形成された溝部92c10には、水平方向の離れた位置に、それぞれ被篏合部92c1h(水平方向を中心軸とした略円柱状部である。)が設けられている。そして、スライダ92cの被篏合部92c1hに、押動部材92jの篏合部92j1が篏合されるように組み付けられることで、スライダ92cにおいて押動部材92jが被篏合部92c1hを中心にして図18(C)の破線両矢印で示す回動方向(図15に示すスライダ92cの傾斜を相殺可能な回動方向である。)に回動可能に設置されることになる。
このように構成した場合にも、押動部材92jは、図15に示す本実施の形態における押動部材92gとほぼ同様に動作することになり、上述した本発明の効果(キャップ34Yがトナー排出口Wに対して隙間なく真直ぐ閉栓される効果である。)が得られることになる。
以上説明したように、本実施の形態において、トナー容器32Y(粉体容器)のトナー排出口Wに着脱可能に設置されたキャップ34Y(栓部材)を開栓・閉栓するキャップ開閉機構92(開閉機構)には、正逆方向に可動するスライダ92cと、スライダ92cの移動に連動してキャップ34Yの突起部34Y1を把持・把持解除できるように形成されたフック92aと、が設けられている。そして、スライダ92cには閉栓時にキャップ34Yをトナー排出口Wに向けて押動する押動部材92g2が設けられていて、スライダ92cによってトナー排出口Wに対してキャップ34Yが傾斜した状態で正方向に移動したときに、キャップ34Yがトナー排出口Wに閉栓される過程において、押動部材92g2の押動面が、スライダ92cにおいて変位してトナー排出口Wに正対した状態でキャップ34Yに面接触する。
これにより、トナー容器32Yにおける栓部材を開栓・閉栓するためのキャップ開閉機構92によって、トナー容器32Yのトナー排出口Wに対してキャップ34Yを傾斜することなく確実に閉栓することができる。
なお、本実施の形態では、粉体容器としてトナー容器32Yを用いて、粉体としてのトナーを現像装置5Yに補給するトナー補給装置90に対して本発明を適用したが、トナー以外の粉体やトナーを含む粉体を被補給体に向けて補給する粉体補給装置に対しても本発明を適用することもできる。特に、本実施の形態では、トナー容器32Y内にトナーのみを収容したが、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤を現像装置5Yに適宜に供給する画像形成装置に対してはトナー容器32Y内に2成分現像剤を収容して、2成分現像剤を現像装置に補給するように粉体補給装置を構成することもできる。
また、本実施の形態では、粉体容器として容器本体33Y自体が回転駆動されるボトル状のトナー容器32Yを用いたが、粉体容器として容器本体自体は回転駆動されずに、容器本体の内部に収容されたトナーをトナー排出口に向けて搬送する搬送部材(例えば、所定方向に回転駆動される搬送コイルなどである。)が容器本体に内設されたボトル状のトナー容器に対しても、当然に本発明を適用することができる。
そして、これらのような場合であっても、本実施の形態のものとほぼ同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、制御部による制御によってラック部92d(移動部材)を正逆方向に移動させる駆動手段116、117を備えたトナー補給装置90に対して、本発明を適用した。これに対して、手動操作によって移動部材とともにホルダやスライダを正逆方向に移動させる粉体補給装置に対しても、当然に本発明を適用することができる。
そして、そのような場合であっても、本実施の形態のものとほぼ同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、キャップ開閉機構92に、スライダ92cと、ホルダ92bと、複数のフック部92a1、92a2を有するフック92aと、が設けられたトナー補給装置90に対して、本発明を適用した。しかし、本発明が適用されるトナー補給装置はこれに限定されることなく、例えば、特許文献1に開示されたもののように、正逆方向に可動するスライダ(筒状中子)と、スライダの移動に連動して栓部材の突起部を把持・把持解除するフック(コレクトチャック)と、で構成された開閉機構が設けられたトナー補給装置に対しても、当然に本発明を適用することができる。
そして、そのような場合であっても、本実施の形態のものとほぼ同様の効果を得ることができる。
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、本実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
5Y 現像装置(被補給体)、
31 設置部、 31a セット検知部、
32Y、32M、32C、32K トナー容器(粉体容器)、
33Y 容器本体、
34Y キャップ(栓部材)、
34Y1 突起部、 34Y2 内径部、 34Y3 外径部、
90 トナー補給装置(粉体補給装置)、
91 キャップ受部、
92 キャップ開閉機構(開閉機構)、
92a フック(把持部材)、
92a1 下フック部、 92a2 上フック部、
92a3 穴部(回動中心)、
92a4 ねじりコイルスプリング(付勢手段)、
92a11、92a21 突出部、
92b ホルダ(保持部材)、
92b1 壁部、 92b2、92b3 切欠部、 92b4 貫通穴、
92c スライダ(可動部材)、
92c1 大径部、
92c1a リブ、 92c1b 壁部、
92c1c 切欠部、 92c1d 内径部(穴部)、
92c1f テーパ部、
92c1h 被嵌合部、
92c10 溝部、
92d ラック部(移動部材)、
92e 第1圧縮スプリング(第1付勢部材)、
92f 第2圧縮スプリング(第2付勢部材)、
92g 押動ユニット、
92g1 弾性部材(スポンジ材)、
92g2 押動部材(押動板)、
92g3 シール材、
92h 支軸(シャフト)、
92j 押動部材(押動板)、
92j1 嵌合部、
100 画像形成装置(画像形成装置本体)、
115 駆動モータ(ボルト駆動モータ)、
116 駆動モータ(キャップ開閉駆動モータ、駆動手段)、
117 ギア列(駆動手段)。
特許第3238998号公報

Claims (8)

  1. 粉体容器に収容された粉体を被補給体に向けて補給する粉体補給装置であって、
    前記粉体容器における容器本体の排出口に着脱可能に設置された栓部材を開栓・閉栓する開閉機構を備え、
    前記開閉機構は、
    当該粉体補給装置に装着された状態の前記粉体容器の前記排出口に対して近接する方向を正方向として離間する方向を逆方向として正逆方向に可動するスライダと、
    当該粉体補給装置に前記粉体容器が装着された状態で前記スライダの前記逆方向・前記正方向の移動に連動して前記栓部材の突起部を把持・把持解除できるように形成されたフックと、
    を具備し、
    前記スライダは、前記フックによって把持された状態の前記栓部材が前記粉体容器の前記排出口に閉栓されるときに、前記栓部材に対して押動面を面接触させた状態で前記正方向の移動に連動して前記栓部材を前記排出口に向けて押動する押動部材を具備し、
    前記スライダによって前記粉体容器の前記排出口に対して前記栓部材が相対的に傾斜した状態で前記正方向に移動したときに、前記栓部材が前記排出口に閉栓される過程において、前記押動部材の前記押動面が、前記スライダにおいて変位して前記排出口に正対した状態で前記栓部材に面接触できるように構成されたことを特徴とする粉体補給装置。
  2. 前記押動部材は、前記スライダにおいて弾性部材を介して設置された環状の板状部材であって、少なくとも前記弾性部材よりも剛性の高い材料で形成されたことを特徴とする請求項1に記載の粉体補給装置。
  3. 前記弾性部材は、前記環状の板状部材に貼着された環状の部材であって、スポンジ材料又はゴム材料で形成されたことを特徴とする請求項2に記載の粉体補給装置。
  4. 前記開閉機構は、前記スライダを前記正逆方向に移動可能に構成された移動部材を具備し、
    前記移動部材を前記正逆方向に移動させる駆動手段を備え、
    前記スライダによって前記粉体容器の前記排出口に対して前記栓部材が正対せずに相対的に傾斜した状態で前記正方向に移動するときの傾斜方向が、前記駆動手段による駆動力が前記移動部材に作用する方向によるものであって、
    前記押動部材は、前記スライダにおいて前記傾斜方向の傾斜を相殺できるように回動可能に保持された環状の板状部材であることを特徴とする請求項1に記載の粉体補給装置。
  5. 前記環状の板状部材は、前記押動面に環状のシール材が貼着されて、前記栓部材に対して前記シール材を介して前記押動面を面接触させるように構成されたことを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載の粉体補給装置。
  6. 前記開閉機構は、
    前記スライダの内径部において前記スライダに対して前記正逆方向に相対的に移動可能に内挿されて、前記スライダとともに前記正逆方向に移動可能に構成されたホルダと、
    前記正逆方向に移動可能に構成された移動部材と、
    前記移動部材に対して前記ホルダを前記スライダとともに前記正方向に付勢する第1付勢部材と、
    前記移動部材に対して前記スライダを前記正方向に付勢する第2付勢部材と、
    を具備し、
    前記スライダは、前記押動部材が設置されて、前記フックによって前記突起部が把持された状態の前記栓部材を保持するための大径部が形成され、
    前記フックは、
    前記ホルダにおいて先端部が前記正方向に突出するように支軸を中心にして回動可能に保持された複数のフック部を具備して、
    当該粉体補給装置に装着された前記粉体容器の前記排出口に対して前記スライダが前記ホルダとともに近接した状態において、前記スライダに対して前記ホルダが前記逆方向に相対的に移動したときに前記栓部材の前記突起部を把持できるように前記複数のフック部が前記スライダの前記内径部への進入によって前記支軸を中心にして閉鎖方向に回動して、前記スライダに対して前記ホルダが前記正方向に相対的に移動したときに前記栓部材の前記突起部を把持解除できるように前記複数のフック部が前記スライダの前記内径部からの進出によって前記支軸を中心にして開放方向に回動するように構成されて、
    前記複数のフック部が前記開放方向に回動するように付勢する付勢手段を具備したことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の粉体補給装置。
  7. 前記粉体は、トナーであって、
    前記粉体容器は、当該粉体補給装置に対して着脱可能に設置されるトナー容器であって、
    前記被補給体は、像担持体に形成される潜像を現像してトナー像を形成する現像装置であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の粉体補給装置。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の粉体補給装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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