JP6604026B2 - 画像形成装置、画像形成システムおよび制御方法 - Google Patents

画像形成装置、画像形成システムおよび制御方法 Download PDF

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本発明は、画像形成装置、画像形成システムおよび制御方法に関する。
従来、電子写真方式の画像形成装置は、トナー像を担持可能な像担持体(例えば、中間転写ベルト)と、像担持体と転写部材(例えば、転写ローラー)との間で形成された転写ニップに搬送された用紙に対してトナー像を転写させる転写部と、転写部により用紙上に転写されたトナー像を加熱して当該用紙に定着させる定着部とを備えている。
また、上記画像形成装置の前段および後段に、連帳ロール紙や折り畳み紙等の連続した用紙(以下、「長尺紙」と言う)を給紙する給紙装置と、画像形成装置によりトナー像が形成された長尺紙を収納する排紙装置とをそれぞれ接続した画像形成システムが実用化されている。
ところで、画像形成装置内の温度が低い状態において当該画像形成装置の電源が長時間オフされていると、転写部の温度低下により転写部材の電気抵抗値が増大する。転写部材の抵抗値が増大した状態で、高圧電源から転写部材に転写電圧を印加すると、転写部材から像担持体へ流れる転写電流が通常時と比べて減少するため、転写不良が発生するという問題があった。
上記問題に対処するために、転写部材に対する高圧電源の印加電圧を通常時と比べて増大させることが考えられるが、そうすると、高圧電源に対する性能要求が高くなり、コストアップにつながる。
特許文献1には、機内の温度に大きく影響される特性の転写ローラを用いた画像形成装置において、定着器の排熱を用いて加熱する手段を設けることにより、低温環境での転写ローラの温度を一定に維持させる技術が開示されている。
特開2002−148956号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、低温環境において転写ローラに印加する転写電圧を増大させる必要はなくなるが、定着器の排熱を用いて転写ローラを加熱する手段を別途設ける必要があり、装置が大型化するという問題があった。さらに言えば、特許文献1に記載の技術は、転写ローラをピンポイントで加熱する構成でないため、加熱効率が悪いという問題もあった。
本発明は、装置の大型化やコストアップを招くことなく、低温環境における転写不良の発生を防止することが可能な画像形成装置、画像形成システムおよび制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、
トナー像を担持可能な像担持体と、
前記像担持体と転写部材との間で形成された転写ニップに搬送された長尺紙に対して前記トナー像を転写させる転写部と、
前記転写部により前記長尺紙上に転写されたトナー像を加熱して当該長尺紙に定着させる定着部と、
前記定着部側から前記転写部側に向けて、画像を形成するための前記長尺紙を移動させる移動部と、
前記転写部により前記長尺紙に対して最初の前記トナー像が転写される前において、前記長尺紙が前記定着部から発生した熱を蓄えた後に当該熱により前記転写部材を加熱させるために、前記定着部側から前記転写部側に向けて前記長尺紙を用紙搬送方向と逆方向に搬送させるように前記移動部の制御を行う制御部と、
を備える。
本発明に係る画像形成システムは、
画像形成装置を含む複数のユニットで構成される画像形成システムであって、
トナー像を担持可能な像担持体と、
前記像担持体と転写部材との間で形成された転写ニップに搬送された長尺紙に対して前記トナー像を転写させる転写部と、
前記転写部により前記長尺紙上に転写されたトナー像を加熱して当該長尺紙に定着させる定着部と、
前記定着部側から前記転写部側に向けて、画像を形成するための前記長尺紙を移動させる移動部と、
前記転写部により前記長尺紙に対して最初の前記トナー像が転写される前において、前記長尺紙が前記定着部から発生した熱を蓄えた後に当該熱により前記転写部材を加熱させるために、前記定着部側から前記転写部側に向けて前記長尺紙を用紙搬送方向と逆方向に搬送させるように前記移動部の制御を行う制御部と、
を備える。
本発明に係る制御方法は、
トナー像を担持可能な像担持体と、前記像担持体と転写部材との間で形成された転写ニップに搬送された長尺紙に対して前記トナー像を転写させる転写部と、前記転写部により前記長尺紙上に転写されたトナー像を加熱して当該長尺紙に定着させる定着部と、前記定着部側から前記転写部側に向けて、画像を形成するための前記長尺紙を移動させる移動部と、を備える画像形成装置における制御方法であって、
前記転写部により前記長尺紙に対して最初の前記トナー像が転写させられる前において、前記長尺紙が前記定着部から発生した熱を蓄えた後に当該熱により前記転写部材を加熱させるために、前記定着部側から前記転写部側に向けて前記長尺紙を用紙搬送方向と逆方向に搬送させるように前記移動部の制御を行う。
本発明によれば、装置の大型化やコストアップを招くことなく、低温環境における転写不良の発生を防止することができる。
本実施の形態における画像形成システムの全体構成を概略的に示す図である。 本実施の形態における画像形成装置の制御系の主要部を示す図である。 本実施の形態における画像形成システムにおける加熱制御動作を示すフローチャートである。
以下、本実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係る画像形成システム100の全体構成を概略的に示す図である。図2は、本実施の形態に係る画像形成システム100が備える画像形成装置2の制御系の主要部を示す。画像形成システム100は、図1において太線で示す長尺紙P、または所定の紙サイズにカットされた用紙(「カット紙」とも言う)Sを記録媒体として使用し、長尺紙Pまたは用紙S上にトナー像を形成するシステムである。ここで、長尺紙Pとは、その搬送方向において例えば、画像形成装置2の本体幅を超える長さを有する用紙である。なお、長尺紙Pは、本発明の「蓄熱材」に相当する。
図1に示すように、画像形成システム100は、長尺紙Pの搬送方向(以下、「用紙搬送方向」とも言う)に沿って上流側から、給紙装置1、画像形成装置2および排紙装置3が接続されて構成される。給紙装置1および排紙装置3は、長尺紙P上にトナー像を形成する場合に使用される。
給紙装置1は、画像形成装置2へ長尺紙Pを給紙する装置である。給紙装置1の筐体内では、図1に示すように、ロール状の長尺紙Pが支持軸に巻回されて回転可能に保持されている。給紙装置1は、支持軸に巻回された長尺紙Pを、複数の搬送ローラー対(例えば、繰り出しローラー、給紙ローラー等)を経由して、一定の速度で画像形成装置2へ搬送する。給紙装置1の給紙動作は、画像形成装置2が備える制御部101(図2を参照)によって制御される。
なお、給紙装置1において、長尺紙Pは必ずしもロール状に保持されている必要はなく、所定サイズ(例えば、210[mm]×1200[mm])の複数の長尺紙Pが保持されていても良い。
画像形成装置2は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式のカラー画像形成装置である。すなわち、画像形成装置2は、感光体ドラム413上に形成されたY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写ベルト421に一次転写し、中間転写ベルト421上で4色のトナー像を重ね合わせた後、給紙装置1から給紙された長尺紙P、または、給紙トレイユニット51a〜51cから送出された用紙Sに二次転写することによりトナー像を形成する。
また、画像形成装置2には、YMCKの4色に対応する感光体ドラム413を中間転写ベルト421の走行方向に直列配置し、中間転写ベルト421に一回の手順で各色トナー像を順次転写させるタンデム方式が採用されている。
図2に示すように、画像形成装置2は、画像読取部10、操作表示部20、画像処理部30、画像形成部40、用紙搬送部50(本発明の「移動部」として機能)、定着部60、圧接離間部75,77、温度検出部80および制御部101を備える。
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)102、ROM(Read Only Memory)103、RAM(Random Access Memory)104等を備える。CPU102は、ROM103から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM104に展開し、展開したプログラムと協働して画像形成装置2の各ブロック等の動作を集中制御する。このとき、記憶部72に格納されている各種データが参照される。記憶部72は、例えば不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)やハードディスクドライブで構成される。
制御部101は、通信部71を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピューター)との間で各種データの送受信を行う。制御部101は、例えば、外部の装置から送信された画像データを受信し、この画像データ(入力画像データ)に基づいて長尺紙Pまたは用紙Sに画像を形成させる。通信部71は、例えばLANカード等の通信制御カードで構成される。
画像読取部10は、ADF(Auto Document Feeder)と称される自動原稿給紙装置11および原稿画像走査装置12(スキャナー)等を備えて構成される。
自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された原稿Dを搬送機構により搬送して原稿画像走査装置12へ送り出す。自動原稿給紙装置11により、原稿トレイに載置された多数枚の原稿Dの画像(両面を含む)を連続して一挙に読み取ることが可能となる。
原稿画像走査装置12は、自動原稿給紙装置11からコンタクトガラス上に搬送された原稿またはコンタクトガラス上に載置された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサー12aの受光面上に結像させ、原稿画像を読み取る。画像読取部10は、原稿画像走査装置12による読取結果に基づいて入力画像データを生成する。この入力画像データには、画像処理部30において所定の画像処理が施される。
操作表示部20は、例えばタッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部21及び操作部22として機能する。表示部21は、制御部101から入力される表示制御信号に従って、各種の操作画面、画像の状態、各機能の動作状況等の表示を行う。操作部22は、テンキー、スタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザーによる各種の入力操作を受け付けて、操作信号を制御部101に出力する。
画像処理部30は、入力画像データに対して、初期設定またはユーザー設定に応じたデジタル画像処理を行う回路等を備える。例えば、画像処理部30は、制御部101の制御下で、階調補正データ(階調補正テーブル)に基づいて階調補正を行う。また、画像処理部30は、入力画像データに対して、階調補正の他、色補正、シェーディング補正等の各種補正処理や圧縮処理等を施す。これらの処理が施された画像データに基づいて、画像形成部40が制御される。
画像形成部40は、入力画像データに基づいて、Y成分、M成分、C成分、K成分の各有色トナーによる画像を形成するための画像形成ユニット41Y、41M、41C、41K、中間転写ユニット42(本発明の「転写部」として機能)等を備える。
Y成分、M成分、C成分、K成分用の画像形成ユニット41Y、41M、41C、41Kは、同様の構成を有する。図示および説明の便宜上、共通する構成要素は同一の符号で示し、それぞれを区別する場合には符号にY、M、C、又はKを添えて示す。図1では、Y成分用の画像形成ユニット41Yの構成要素についてのみ符号が付され、その他の画像形成ユニット41M、41C、41Kの構成要素については符号が省略されている。
画像形成ユニット41は、露光装置411、現像装置412、感光体ドラム413、帯電装置414、およびドラムクリーニング装置415等を備える。
感光体ドラム413は、例えばドラム径が80[mm]のアルミニウム製の導電性円筒体(アルミ素管)の周面に、アンダーコート層(UCL:Under Coat Layer)、電荷発生層(CGL:Charge Generation Layer)、電荷輸送層(CTL:Charge Transport Layer)を順次積層した負帯電型の有機感光体(OPC:Organic Photo-conductor)である。電荷発生層は、電荷発生材料(例えばフタロシアニン顔料)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネイト)に分散させた有機半導体からなり、露光装置411による露光により一対の正電荷と負電荷を発生する。電荷輸送層は、正孔輸送性材料(電子供与性含窒素化合物)を樹脂バインダー(例えばポリカーボネイト樹脂)に分散させたものからなり、電荷発生層で発生した正電荷を電荷輸送層の表面まで輸送する。
制御部101は、感光体ドラム413を回転させる駆動モーター(図示略)に供給される駆動電流を制御することにより、感光体ドラム413を一定の周速度で回転させる。
帯電装置414は、光導電性を有する感光体ドラム413の表面を一様に負極性に帯電させる。露光装置411は、例えば半導体レーザーで構成され、感光体ドラム413に対して各色成分の画像に対応するレーザー光を照射する。感光体ドラム413の電荷発生層で正電荷が発生し、電荷輸送層の表面まで輸送されることにより、感光体ドラム413の表面電荷(負電荷)が中和される。感光体ドラム413の表面には、周囲との電位差により各色成分の静電潜像が形成される。
現像装置412は、二成分現像方式の現像装置であり、感光体ドラム413の表面に各色成分のトナーを付着させることにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。
ドラムクリーニング装置415は、感光体ドラム413の表面に摺接されるドラムクリーニングブレード等を有し、一次転写後に感光体ドラム413の表面に残存する転写残トナーを除去する。
中間転写ユニット42は、中間転写ベルト421(本発明の「像担持体」として機能)、一次転写ローラー422、複数の支持ローラー423、二次転写ローラー424(本発明の「転写部材」として機能)およびベルトクリーニング装置426等を備える。
中間転写ベルト421は無端状ベルトで構成され、複数の支持ローラー423にループ状に張架される。複数の支持ローラー423のうちの少なくとも1つは駆動ローラーで構成され、その他は従動ローラーで構成される。例えば、K成分用の一次転写ローラー422よりもベルト走行方向下流側に配置されるローラー423Aが駆動ローラーであることが好ましい。これにより、一次転写部におけるベルトの走行速度を一定に保持しやすくなる。駆動ローラー423Aが回転することにより、中間転写ベルト421は矢印A方向に一定速度で走行する。
中間転写ベルト421は、導電性および弾性を有するベルトであり、表面に体積抵抗率が8〜11[logΩ・cm]である高抵抗層を有する。中間転写ベルト421は、制御部101からの制御信号によって回転駆動される。なお、中間転写ベルト421については、導電性および弾性を有するものであれば、材質、厚さおよび硬度を限定しない。
一次転写ローラー422は、芯金に発泡体を被覆したものである。発泡体としては、イオン導電性のNBR(ゴム材)とヒドリンゴムの発砲スポンジとが用いられる。一次転写ローラー422は、各色成分の感光体ドラム413に対向して、中間転写ベルト421の内周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、一次転写ローラー422が感光体ドラム413に圧接されることにより、感光体ドラム413から中間転写ベルト421へトナー像を転写するための一次転写ニップが形成される。
二次転写ローラー424は、一次転写ローラー422と同様に、芯金に発泡体を被覆したものである。発泡体としては、イオン導電性のNBR(ゴム材)とヒドリンゴムの発砲スポンジとが用いられる。二次転写ローラー424は、駆動ローラー423Aのベルト走行方向下流側に配置されるバックアップローラー423Bに対向して、中間転写ベルト421の外周面側に配置される。中間転写ベルト421を挟んで、二次転写ローラー424がバックアップローラー423Bに圧接されることにより、中間転写ベルト421から長尺紙Pまたは用紙Sへトナー像を転写するための二次転写ニップが形成される。二次転写ローラー424と、中間転写ベルト421とは、圧接離間部75(図2を参照)により所定の転写荷重で圧接される。圧接離間部75は、公知の構成を有し、二次転写ローラー424と中間転写ベルト421とを圧接または離間させる。圧接離間部75の駆動制御は、制御部101によって行われる。
一次転写ニップを中間転写ベルト421が通過する際、感光体ドラム413上のトナー像が中間転写ベルト421に順次重ねて一次転写される。具体的には、一次転写ローラー422に一次転写電圧を印加し、中間転写ベルト421の裏面側(一次転写ローラー422と当接する側)にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は中間転写ベルト421に静電的に転写される。
その後、長尺紙Pまたは用紙Sが二次転写ニップを通過する際、中間転写ベルト421上のトナー像が長尺紙Pまたは用紙Sに二次転写される。具体的には、二次転写ローラー424に二次転写電圧を印加し、長尺紙Pまたは用紙Sの裏面側(二次転写ローラー424と当接する側)にトナーと逆極性の電荷を付与することにより、トナー像は長尺紙Pまたは用紙Sに静電的に転写される。トナー像が転写された長尺紙Pまたは用紙Sは定着部60に向けて搬送される。
本実施の形態では、二次転写ローラー424の近傍に温度検出部80が配置されている。温度検出部80は、非接触式の温度センサーであり、二次転写ローラー424の表面温度を検出して制御部101に出力する。なお、温度検出部80は、例えば熱電対、サーミスタ等の接触式の温度センサーであり、二次転写ローラー424に接触して配置されても良い。
ベルトクリーニング装置426は、二次転写後に中間転写ベルト421の表面に残留する転写残トナーを除去する。なお、二次転写ローラー424に代えて、二次転写ローラーを含む複数の支持ローラーに、二次転写ベルトがループ状に張架された構成(いわゆるベルト式の二次転写ユニット)を採用しても良い。
定着部60は、長尺紙Pまたは用紙Sの定着面(トナー像が形成されている面)側に配置される定着面側部材を有する上側定着部60A、長尺紙Pまたは用紙Sの裏面(定着面と反対の面)側に配置される裏面側支持部材を有する下側定着部60B等を備える。定着面側部材に裏面側支持部材が圧接されることにより、長尺紙Pまたは用紙Sを狭持して搬送する定着ニップが形成される。
定着部60は、トナー像が二次転写され、搬送されてきた長尺紙Pまたは用紙Sを定着ニップで加熱、加圧することにより、長尺紙Pまたは用紙Sにトナー像を定着させる。定着部60は、定着器F内にユニットとして配置される。また、定着器Fには、エアを吹き付けることにより、定着面側部材又は裏面側支持部材から長尺紙Pまたは用紙Sを分離させるエア分離ユニットが配置されていても良い。
上側定着部60Aは、定着面側部材である無端状の定着ベルト61、加熱ローラー62および定着ローラー63を有する(ベルト加熱方式)。定着ベルト61は、加熱ローラー62と定着ローラー63とに所定のベルト張力(例えば、40[N])で張架されている。
定着ベルト61は、トナー像が形成された長尺紙Pまたは用紙Sに接触して、当該トナー像を長尺紙Pまたは用紙Sに定着温度(例えば、160〜200[℃])で加熱定着する。ここで、定着温度とは、長尺紙Pまたは用紙S上のトナーを溶融するのに必要な熱量を供給しうる温度であり、画像形成される長尺紙Pまたは用紙Sの紙種等によって異なる。
加熱ローラー62は、加熱源(ハロゲンヒーター)を内蔵し、定着ベルト61を加熱する。加熱源の連続的な点灯によって加熱ローラー62が加熱され、その結果、定着ベルト61が加熱される。
定着ローラー63は、例えばアルミニウム等からなる円柱状の芯金の外周面に、シリコンゴム等からなる弾性層(例えば厚さ:10[mm])と、PTFE等のフッ素系樹脂からなる表層(例えば厚さ:70[μm])とが順に積層形成された構成を有する。定着ローラー63の駆動制御(例えば、回転のオン/オフ、周速度等)は、制御部101によって行われる。制御部101は、定着ローラー63を時計回り方向に回転させる。定着ローラー63が回転することにより、定着ベルト61および加熱ローラー62は、時計回り方向に従動回転する。
下側定着部60Bは、裏面側支持部材である加圧ローラー64を有する(ローラー加圧方式)。加圧ローラー64は、例えば鉄等からなる円柱状の芯金の外周面に、シリコンゴム等からなる弾性層と、PFAチューブからなる表層が順に積層形成された構成を有する。加圧ローラー64と定着ベルト61とは、圧接離間部77(図2を参照)により所定の定着荷重(例えば、1000[N])で圧接される。圧接離間部77は、公知の構成を有し、加圧ローラー64と定着ベルト61とを圧接または離間させる。このようにして、定着ベルト61と加圧ローラー64との間には、長尺紙Pまたは用紙Sを狭持して搬送する定着ニップが形成される。加圧ローラー64の駆動制御(例えば、回転のオン/オフ、周速度等)および圧接離間部77の駆動制御は、制御部101によって行われる。制御部101は、加圧ローラー64を反時計回り方向に回転させる。
用紙搬送部50は、給紙部51、排紙部52および搬送経路部53等を備える。給紙部51を構成する3つの給紙トレイユニット51a〜51cには、坪量やサイズ等に基づいて識別された用紙S(規格用紙、特殊用紙)が予め設定された種類毎に収容される。搬送経路部53は、レジストローラー対53aを含む複数の搬送ローラー対を有する。レジストローラー対53aが配設されたレジストローラー部は、用紙Sまたは長尺紙Pの傾きおよび片寄りを補正する。
給紙トレイユニット51a〜51cに収容されている用紙Sは、最上部から一枚ずつ送出され、搬送経路部53により画像形成部40に搬送される。画像形成部40においては、中間転写ベルト421のトナー像が用紙Sの一方の面に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。また、給紙装置1から画像形成装置2へ給紙された長尺紙Pは、搬送経路部53により画像形成部40に搬送される。そして、画像形成部40において、中間転写ベルト421のトナー像が長尺紙Pの一方の面に一括して二次転写され、定着部60において定着工程が施される。画像形成された長尺紙Pまたは用紙Sは、排紙ローラー対52aを備えた排紙部52により排紙装置3に搬送される。
排紙装置3は、画像形成装置2から搬送されてきた長尺紙Pを巻き取って収納する装置である。排紙装置3の筐体内では、例えば、図1に示すように、長尺紙Pが支持軸に巻回されてロール状に保持される。そのために、排紙装置3は、画像形成装置2から搬送されてきた長尺紙Pを、複数の搬送ローラー対(例えば、繰り出しローラー、排紙ローラー)を経由して、一定の速度で支持軸に巻き取る。排紙装置3の巻き取り動作は、画像形成装置2が備える制御部101によって制御される。また、排紙装置3に搬送される記録媒体が用紙Sの場合、排紙装置3内での搬送経路が切り替わって、例えば、長尺紙Pの巻き取り場所よりも上部に配置された用紙Sを排紙させるための排紙積載部へ搬送される。
ところで、画像形成装置2内の温度が低い状態において画像形成装置2の電源が長時間オフされていると、中間転写ユニット42の温度低下により二次転写ローラー424自身の電気抵抗値が増大する。二次転写ローラー424は、イオン導電性のNBRを用いているため、温度によって電気抵抗値が大きく変化する性質を有する。二次転写ローラー424の抵抗値が増大した状態で、高圧電源(図示せず)から二次転写ローラー424に二次転写電圧を印加すると、二次転写ローラー424から中間転写ベルト421上のトナー像と接触した記録媒体を介して中間転写ベルト421へ流れる転写電流が通常時(常温環境)と比べて減少するため、トナー像が記録媒体に十分転写されずに転写不良が発生するおそれがある。転写不良の発生を防止するために、二次転写ローラー424に対する高圧電源の印加電圧を通常時と比べて増大させることが考えられるが、そうすると、高圧電源に対する性能要求が高くなり、コストアップにつながる。例えば、中間転写ユニット42の温度が低い場合(例えば、10[℃])、25[℃]の場合と比べて、二次転写ローラー424に印加する二次転写電圧を通常時と比べて約2倍以上にする必要があり、その増加分だけ高圧電源のコストアップにつながる。
そこで本実施の形態では、制御部101は、画像形成装置2の電源がオンされ、その後に行われる定着ウォームアップが完了した場合、温度検出部80から出力された二次転写ローラー424の表面温度を取得する。定着ウォームアップは、加熱ローラー62に内蔵された加熱源に通電を行って加熱ローラー62を加熱し、定着ベルト61を目標温度まで昇温させる処理である。二次転写ローラー424の表面温度が所定温度より低い場合、制御部101は、長尺紙Pが定着部60から発生した熱を蓄えた後に当該熱により二次転写ローラー424が加熱されるように、定着部60側から中間転写ユニット42側に向けて長尺紙Pを移動させる制御を行う。より具体的には、制御部101は、定着ニップで長尺紙Pを圧着して長尺紙Pをその用紙搬送方向と逆方向に搬送させる。その結果、定着ニップを通過して暖まった長尺紙Pは、二次転写ニップに到達して二次転写ローラー424に接触することにより、長尺紙Pの熱で二次転写ローラー424の表面温度を上昇させて電気抵抗値の低下を防止する。これにより、二次転写ローラー424に対する高圧電源の印加電圧を通常時と比べて増大させることなく、転写不良の発生を防止することができる。
次に、図3のフローチャートを参照し、本実施の形態における画像形成システム100の転写部材を加熱させる加熱制御動作例を説明する。図3に示す加熱制御動作は、画像形成装置2の電源がオンされ、その後に行われる定着ウォームアップが開始することにより実行される。なお、長尺紙Pに対する画像形成処理を実行するために、画像形成システム100の各装置(給紙装置1、画像形成装置2および排紙装置3)には長尺紙Pが既にセットされているものとする。すなわち、長尺紙Pは、二次転写ニップおよび定着ニップにおいて圧着されている。
まず、制御部101は、定着ウォームアップが終了したか否かについて判定する(ステップS100)。判定の結果、定着ウォームアップが終了していない場合(ステップS100、NO)、処理はステップS100の前に戻る。
一方、定着ウォームアップが終了している場合(ステップS100、YES)、制御部101は、温度検出部80から出力された二次転写ローラー424の表面温度を取得し、その表面温度が所定温度より低いか否かについて判定する(ステップS120)。この判定の結果、表面温度が所定温度より低くない場合(ステップS120、NO)、処理はステップS200に遷移する。
一方、表面温度が所定温度より低い場合(ステップS120、YES)、制御部101は、定着ニップで圧着されている長尺紙Pをその用紙搬送方向と逆方向に搬送させて二次転写ニップを通過させる処理を開始する(ステップS140)。ステップS140の処理によって、定着ニップを通過して暖まった長尺紙Pは、二次転写ニップに到達して二次転写ローラー424に接触することにより、長尺紙Pの熱で二次転写ローラー424の表面温度を上昇させる。なお、長尺紙Pを搬送させる場合、定着ニップで長尺紙Pを圧着した方が二次転写ローラー424の表面温度を上昇させる効果は大きくなるが、定着ニップを解除して、すなわち加圧ローラー64と定着ベルト61とを離間させて長尺紙Pを搬送させても良い。
長尺紙Pをその用紙搬送方向と逆方向に搬送させる速度は、画像形成処理時の用紙搬送速度より遅い速度であると、長尺紙Pの蛇行力が弱くなる観点で望ましい。ただし、あまりに搬送速度が遅いと、定着ニップで暖められた長尺紙Pが二次転写ニップに到達する前に冷却されてしまうおそれがあるため、適度な搬送速度が必要となる。
例えば、定着ベルト61の制御温度が180[℃]、加圧ローラー64の制御温度が90[℃]、機内温度が10[℃]、長尺紙Pがタックロール紙(表面基材コート紙、坪量:84.9[g/m]、用紙幅:330[mm])であるという条件において、定着ニップと二次転写ニップにて長尺紙Pを圧着して用紙搬送方向と逆方向に搬送(搬送速度:150[mm/s])させた場合について説明する。この場合、定着ニップを通過した後の長尺紙Pの裏面、すなわち二次転写ローラー424に接触する面の温度は約75[℃]となり、長尺紙Pの冷却速度が約7.5[deg/秒]であり、二次転写ニップ−定着ニップ間の搬送距離が300[mm]であると、搬送速度150[mm/s]にて二次転写ニップ−定着ニップ間の長尺紙Pの通過時間は2[秒]であるため、二次転写ニップ直前の長尺紙Pの温度は約60[℃]となる。二次転写ローラー424の温度を上昇させるために必要な長尺紙Pの搬送距離は、定着温度、機内温度、長尺紙Pの搬送速度、長尺紙Pの種類、中間転写ユニット42の構成等によって異なり、上記条件にて二次転写ローラー424の温度を10〜20[℃]上昇させるためには、長尺紙Pの搬送距離は約3[m]となった。
次に、制御部101は、温度検出部80から出力された二次転写ローラー424の表面温度を取得し、その表面温度が所定温度以上になったか否かについて判定する(ステップS160)。この判定の結果、表面温度が所定温度以上になっていない場合(ステップS160、NO)、処理はステップS160の前に戻る。
一方、表面温度が所定温度以上になった場合(ステップS160、YES)、制御部101は、長尺紙Pをその用紙搬送方向と逆方向に搬送させる処理を終了する(ステップS180)。その後、処理はステップS200に遷移する。
ステップS200では、制御部101は、画像形成部40を制御して、長尺紙Pに対する画像形成処理の実行を開始する。ステップS200の処理が完了することによって、画像形成システム100は図3における処理を終了する。
なお、図3に示すフローチャートでは、定着ウォームアップが終了した、すなわち定着ベルト61が十分に暖まった後に、定着ニップで圧着されている長尺紙Pをその用紙搬送方向と逆方向に搬送させて二次転写ニップを通過させている。これは、定着ウォームアップが終了する前に、用紙搬送方向と逆方向に長尺紙Pを搬送させると、定着ウォームアップ中に長尺紙Pに余計な熱を奪われて、定着ウォームアップ時間が長くなる不都合を回避するためである。
また、長尺紙Pをその用紙搬送方向と逆方向に搬送させる距離が長くなる場合には、所定距離だけ長尺紙Pを搬送させたタイミングで、その搬送方向を反転し画像形成処理時と同じ搬送方向に長尺紙Pを搬送し続け、長尺紙Pが所定距離搬送されたら、用紙搬送方向と逆方向に再度搬送させる処理を繰り返しても良い。この繰り返しにより、長尺紙Pの節約にもつながる。例えば、長尺紙Pをその用紙搬送方向と逆方向に1[m]搬送させた後、用紙搬送方向に1[m]搬送させ、その後、用紙搬送方向と逆方向に1[m]搬送させることによって、長尺紙Pの同じ箇所を用いて二次転写ローラー424を加熱できる量は2倍となる。
また、定着ニップで圧着させて用紙搬送方向と逆方向に搬送させた長尺紙Pは、当該定着ニップで圧力および熱を受けたことによるダメージを有して用紙変形が大きくなるため、画質を重視する場合には、二次転写ローラー424の加熱に使用した長尺紙Pは画像形成処理に使用しないことが望ましい。
また、長尺紙Pを定着ニップで暖めて用紙搬送方向と逆方向に搬送させる場合における定着ニップの圧着解除について、定着ニップを圧着した方が長尺紙Pへの熱供給量を多くすることができる。ただし、定着ニップを解除した状態で長尺紙Pを搬送させても、二次転写ローラー424を加熱することができる。ただし、定着ニップを解除した状態で長尺紙Pを搬送させる場合は長尺紙Pへの熱供給量が少ないため、搬送距離を長くする必要がある。
また、二次転写ローラー424を加熱するために使用する長尺紙Pは、排紙後の余った長尺紙P、排紙後の長尺紙Pがない場合は給紙装置1にセットされた長尺紙Pを一度排紙装置3まで搬送させて使用することが好ましい。
また、長尺紙Pを定着ニップで暖めて用紙搬送方向と逆方向に搬送させる場合、二次転写ニップを圧着した方が、長尺紙Pと二次転写ローラー424との密着度が増して長尺紙Pが蓄熱した熱が二次転写ローラー424に伝熱しやすくなる観点で好ましい。しかし、長尺紙Pが二次転写ローラー424に巻き掛けられながら搬送される構成である場合には、定着ニップと同様に二次転写ニップを解除した状態でも二次転写ローラー424を十分暖めることができる。そのため、二次転写ニップの圧着は必ずしも必須ではない。長尺紙Pを定着ニップで暖めて用紙搬送方向と逆方向に搬送させた後、用紙搬送方向に搬送させる場合、用紙搬送方向における二次転写ローラー424の上流側に位置する長尺紙Pが冷えている場合は、二次転写ローラー424を冷却しないため、二次転写ローラー424と中間転写ベルト421とを離間させる方が好ましい。ただし、長尺紙Pを用紙搬送方向と逆方向に搬送させた後、用紙搬送方向における二次転写ローラー424の上流側に位置する長尺紙Pが蓄熱した状態である場合には、二次転写ローラー424と中間転写ベルト421とを圧着させて長尺紙Pを搬送させても二次転写ローラー424の温度を上昇させることができる。
また、本実施の形態の加熱制御動作では、画像形成装置2の電源がオフの状態から電源をオンさせて定着ウォームアップが開始することにより実行されたが、例えば、スリープ状態のように、画像形成装置2の電源がオンの状態であるにも関わらず長時間使用されずに装置内の温度が低下して転写部材が冷えてしまった状態からでも加熱制御を実行させても構わない。
また、図3のフローチャートの処理の順番として、制御部101は、画像形成装置2の電源がオンされた後に、定着ウォームアップが終了したか否かについての判断の処理(ステップS100)よりも前に温度検出部80から出力された二次転写ローラー424の表面温度を取得しても構わない。
以上詳しく説明したように、本実施の形態では、画像形成装置2は、トナー像を担持可能な像担持体(中間転写ベルト421)と、像担持体と転写部材(二次転写ローラー424)との間で形成された二次転写ニップに搬送された用紙に対してトナー像を転写させる転写部(中間転写ユニット42)と、転写部により用紙上に転写されたトナー像を加熱して当該用紙に定着させる定着部60と、蓄熱可能な蓄熱材(長尺紙P)と、定着部60側から転写部側に向けて蓄熱材を移動させる移動部(用紙搬送部50)と、蓄熱材が定着部60から発生した熱を蓄えた後に当該熱を放熱することにより転写部材が加熱されるように、画像形成処理前に、定着部60側から転写部側に向けて蓄熱材を移動させる制御を行う制御部101とを備える。
このように構成した本実施の形態によれば、定着ニップを通過して暖まった長尺紙Pは、二次転写ニップに到達して二次転写ローラー424に接触することにより、長尺紙Pが蓄熱した熱で二次転写ローラー424の表面温度を上昇させて電気抵抗値の低下を防止する。したがって、二次転写ローラー424に対する高圧電源の印加電圧を通常時と比べて増大させることなく、転写不良の発生を防止することができる。また、二次転写ローラー424と同時に暖められた中間転写ベルト421が画像形成プロセス全体を暖めるため、イオン導電性ゴム材を使用した一次転写ローラー422の表面温度を上昇させて電気抵抗値の低下を防止することができる。一次転写ローラー422に対する高圧電源の印加電圧(一次転写電圧)を通常時と比べて増大させることなく、転写不良(一次転写不良)の発生を防止することができる。
また、本実施の形態では、従来技術のように二次転写ローラー424を加熱するための専用の構成を別途設けずに二次転写ローラー424を加熱することができるため、装置が大型化することを防止することができる。また、長尺紙Pは二次転写ローラー424に直接接触して加熱する、すなわち二次転写ローラー424をピンポイントで加熱する構成を採用しているため、二次転写ローラー424の加熱効率を良好にすることができる。
さらに言えば、定着ニップで加熱されている状態で長時間長尺紙Pを停止させていると、定着ニップに留まっている長尺紙Pへのダメージが大きく、用紙変形や焦げが発生するおそれがある。しかし、画像形成処理前に長尺紙Pを用紙搬送方向と逆方向に搬送させることによって、長尺紙Pへのダメージを低減することができる。
なお、上記実施の形態では、制御部101は、二次転写ローラー424の温度を取得し、当該取得した温度に応じて、長尺紙Pを定着ニップで暖めて用紙搬送方向と逆方向に搬送させるか否かについて決定する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、制御部101は、二次転写ローラー424の電気抵抗値を取得し、当該取得した電気抵抗値に応じて、長尺紙Pを搬送させるか否かについて決定しても良い。また、制御部101は、二次転写ローラー424に印加される二次転写バイアス(転写電圧)値を取得し、当該取得した二次転写バイアス値に応じて、長尺紙Pを搬送させるか否かについて決定しても良い。また、制御部101は、二次転写ローラー424に流れる転写電流値を取得し、当該取得した転写電流値に応じて、長尺紙Pを搬送させるか否かについて決定しても良い。
また、上記実施の形態において、長尺紙Pの代わりに、用紙Sを定着ニップに圧着させ、圧着された用紙Sをその用紙搬送方向と逆方向に搬送させても良い。また、必ずしも長尺紙Pまたは用紙Sのような紙媒体である必要はなく、紙媒体の代わりに熱を移動させる専用媒体として、例えば、蓄熱可能な蓄熱樹脂媒体を用紙搬送方向と逆方向に搬送させても良い。要は、蓄熱可能な蓄熱材を定着ニップに圧着させ、圧着された当該蓄熱材をその用紙搬送方向と逆方向に搬送させることによって二次転写ローラー424を加熱させれば良い。
また、上記実施の形態では、定着ニップは、上側定着部60Aが定着ベルト61の他に定着ローラー63および加熱ローラー62を有するベルト定着方式により構成される例について説明したが、本発明はこれに限らない。例えば、定着ニップは、上側定着部60Aが定着面側部材として機能する定着ローラー63のみを有するローラー定着方式により構成されても良い。
また、上記実施の形態では、画像形成装置2の転写方式が、中間転写ベルト421と二次転写ローラー424との間に形成される二次転写ニップを通過する用紙Sにトナー像を転写するベルト転写方式である例について説明したが、本発明はこれに限らない。例えば、画像形成装置2の転写方式は、感光体ドラムと転写ローラーとの間に形成される転写ニップを通過する長尺紙Pにトナー像を転写するローラー転写方式であっても良い。
また、上記実施の形態では、画像形成システム100は、給紙装置1、画像形成装置2および排紙装置3を含んで構成される例について説明したが、本発明はこれに限らない。例えば、画像形成システム100は、画像形成装置2の他に後処理装置、ネットワーク接続された制御装置等の外部装置を含んで構成されても良い。また、画像形成システム100は、2台の画像形成装置を直列に接続して両面印刷等を行う直列タンデム型の画像形成システムであっても良い。例えば、前段の画像形成装置(前段機)で用紙Sの表面にトナー像を形成し、後段の画像形成装置(後段機)により用紙Sの裏面にトナー像を形成する。この場合、制御部101は、前段機の定着ニップで長尺紙Pを圧着して長尺紙Pをその用紙搬送方向に搬送させて後段機の二次転写ニップを通過させる。その結果、定着ニップを通過して暖まった長尺紙Pは、後段機の二次転写ニップに到達して二次転写ローラー424に接触することにより、長尺紙Pの熱で二次転写ローラー424の表面温度を上昇させて電気抵抗値の低下を防止する。また、制御部101は、後段機の定着ニップで長尺紙Pを圧着して長尺紙Pをその用紙搬送方向と逆方向に搬送させて前段機の二次転写ニップを通過させても良い。
また、上記実施の形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1 給紙装置
2 画像形成装置
3 排紙装置
10 画像読取部
20 操作表示部
21 表示部
22 操作部
30 画像処理部
40 画像形成部
50 用紙搬送部
60 定着部
71 通信部
72 記憶部
80 温度検出部
100 画像形成システム
101 制御部
102 CPU
103 ROM
104 RAM
421 中間転写ベルト
424 二次転写ローラー
S 用紙
P 長尺紙

Claims (9)

  1. トナー像を担持可能な像担持体と、
    前記像担持体と転写部材との間で形成された転写ニップに搬送された長尺紙に対して前記トナー像を転写させる転写部と、
    前記転写部により前記長尺紙上に転写されたトナー像を加熱して当該長尺紙に定着させる定着部と、
    前記定着部側から前記転写部側に向けて、画像を形成するための前記長尺紙を移動させる移動部と、
    前記転写部により前記長尺紙に対して最初の前記トナー像が転写される前において、前記長尺紙が前記定着部から発生した熱を蓄えた後に当該熱により前記転写部材を加熱させるために、前記定着部側から前記転写部側に向けて前記長尺紙を用紙搬送方向と逆方向に搬送させるように前記移動部の制御を行う制御部と、
    を備える画像形成装置。
  2. 前記制御部は、前記定着部側から前記転写部側に向けて前記長尺紙を移動させて前記転写ニップを通過させる、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、前記定着部側から前記転写部側に向けて前記長尺紙を移動させた後に、前記転写部側から前記定着部側に向けて前記長尺紙を移動させる制御を複数回繰り返して実行する、
    請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、前記転写部材の温度を取得し、当該取得した温度に応じて、前記転写部側から前記定着部側に向けて前記長尺紙を移動させるか否かについて決定する、
    請求項1〜3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、前記転写部材の電気抵抗値を取得し、当該取得した電気抵抗値に応じて、前記転写部側から前記定着部側に向けて前記長尺紙を移動させるか否かについて決定する、
    請求項1〜3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御部は、前記転写部材に印加される転写電圧値を取得し、当該取得した転写電圧値に応じて、前記転写部側から前記定着部側に向けて前記長尺紙を移動させるか否かについて決定する、
    請求項1〜3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御部は、前記転写部材に流れる転写電流値を取得し、当該取得した転写電流値に応じて、前記転写部側から前記定着部側に向けて前記長尺紙を移動させるか否かについて決定する、
    請求項1〜3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  8. 画像形成装置を含む複数のユニットで構成される画像形成システムであって、
    トナー像を担持可能な像担持体と、
    前記像担持体と転写部材との間で形成された転写ニップに搬送された長尺紙に対して前記トナー像を転写させる転写部と、
    前記転写部により前記長尺紙上に転写されたトナー像を加熱して当該長尺紙に定着させる定着部と、
    前記定着部側から前記転写部側に向けて、画像を形成するための前記長尺紙を移動させる移動部と、
    前記転写部により前記長尺紙に対して最初の前記トナー像が転写される前において、前記長尺紙が前記定着部から発生した熱を蓄えた後に当該熱により前記転写部材を加熱させるために、前記定着部側から前記転写部側に向けて前記長尺紙を用紙搬送方向と逆方向に搬送させるように前記移動部の制御を行う制御部と、
    を備える画像形成システム。
  9. トナー像を担持可能な像担持体と、前記像担持体と転写部材との間で形成された転写ニップに搬送された長尺紙に対して前記トナー像を転写させる転写部と、前記転写部により前記長尺紙上に転写されたトナー像を加熱して当該長尺紙に定着させる定着部と、前記定着部側から前記転写部側に向けて、画像を形成するための前記長尺紙を移動させる移動部と、を備える画像形成装置における制御方法であって、
    前記転写部により前記長尺紙に対して最初の前記トナー像が転写される前において、前記長尺紙が前記定着部から発生した熱を蓄えた後に当該熱により前記転写部材を加熱させるために、前記定着部側から前記転写部側に向けて前記長尺紙を用紙搬送方向と逆方向に搬送させるように前記移動部の制御を行う、
    制御方法。
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