JP6602921B1 - 電解精製方法および電解精製装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属混合物から回収される目的金属の純度低下及び精製効率低下を抑制する電解精製技術を提供する。【解決手段】電解精製方法において、少なくとも目的金属を溶解させることがでる溶融金属16aを溶解槽35に収容する収容ステップと、固体の金属混合物23を溶解槽35に投入する投入ステップと、陽極12、陰極17及び溶融塩電解質15を収容する電解槽18に目的金属を溶解させた溶融金属16bを移送する移送ステップと、溶融金属16bに陽極12が浸漬された状態でかつ溶融塩電解質15に陰極17が浸漬された状態で電位を制御しこの陰極17に目的金属を析出させる陰極析出ステップと、を含む。【選択図】 図4

Description

本発明の実施形態は、金属混合物から目的金属を回収する電解精製技術に関する。
電解精製法を用いて金属混合物から目的金属を回収するに際し、この金属混合物を固体のまま電解質に浸漬し、この金属混合物を直接的に陽極溶解するのが一般的である。
特開2008−266662号公報
しかし上述の電解精製法によると、目的金属の電解質への溶解は、金属混合物の固体表面において優先的に進行する。そして未溶解の目的外金属が、金属混合物の固体表面付近に露出し、さらに目的金属との固体拡散層が形成される。これにより陽極の電気抵抗が増加して目的金属の溶解電位は維持できなくなると、目的外金属の溶解が始まり、回収される目的金属の純度低下及び精製効率低下とが懸念される課題があった。
本発明の実施形態はこのような事情を考慮してなされたもので、金属混合物から回収される目的金属の純度低下及び精製効率低下を抑制する電解精製技術を提供することを目的とする。
実施形態に係る電解精製方法において、少なくとも目的金属を溶解させることができかつ前記目的金属よりもイオン化傾向の小さな溶融金属を溶解槽に収容する収容ステップと、目的金属及びこの目的金属よりもイオン化傾向の小さな目的外金属が混合する固体の金属混合物を前記溶解槽に投入する投入ステップと、陽極、陰極及び溶融塩電解質を収容する電解槽に前記目的金属を溶解させた前記溶融金属を移送する移送ステップと、前記溶融金属に前記陽極が浸漬された状態でかつこの溶融金属と界面を形成して二相分離する前記溶融塩電解質に陰極が浸漬された状態で電位を制御しこの陰極に前記目的金属を析出させる陰極析出ステップと、を含み、前記溶融金属の移送は、前記陽極としての機能を果たすルツボに前記溶融金属を収容し、前記溶解槽と前記電解槽との間で輸送させることにより実行することを特徴とする。
本発明の実施形態により、金属混合物から回収される目的金属の純度低下及び精製効率低下を抑制する電解精製技術が提供される。
本発明の第1実施形態に係る電解精製装置の概略図。 目的金属の電解精製の進行に伴う電極電位の制御を示すグラフ。 第2実施形態に係る電解精製装置の概略図。 第3実施形態に係る電解精製装置の概略図。 第4実施形態に係る電解精製装置の概略図。 第5実施形態に係る電解精製装置の概略図。 第5実施形態に係る電解精製装置の発展型の概略図。 各実施形態に係る電解精製方法を説明するフローチャート。
(第1実施形態)
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係る電解精製装置10Aの概略図である。このように電解精製装置10Aは、溶融塩電解質15及び溶融金属16を収容する電解槽18と、電源11に接続され溶融塩電解質15に浸漬される陰極17と、電源11に接続され溶融金属16に浸漬される陽極12と、から構成されている。なお電解槽18には、図示を省略しているが、溶融塩電解質15及び溶融金属16を液相のまま維持させるための加熱炉が設けられている。
図8は各実施形態に係る電解精製方法を説明するフローチャートである(適宜、図1参照)。後段において、このフローチャートの全体を説明するが、第1実施形態に係る電解精製方法では、目的金属21及びこの目的金属21よりもイオン化傾向の小さな目的外金属22が混合する金属混合物23を少なくとも目的金属21を溶解させることができかつこの目的金属21よりもイオン化傾向の小さな溶融金属16に固体のまま投入する投入ステップ(S12)と、目的金属21を溶解させた溶融金属16に陽極12を浸漬する陽極浸漬ステップ(S14)と、溶融金属16と界面を形成する溶融塩電解質15に陰極17を浸漬し(S15)、この陰極17に目的金属21を析出させる陰極析出ステップ(S16)と、を含む。
溶融塩電解質15は、代表的なモル比で6:4のLiClとKClの混合塩(LiCl−KCl共晶塩、融点:352℃)が用いられるが、特に限定はなく、低融点のイオン性液体であれば適宜用いられる。
金属混合物23の成分元素は、ジルコニウム;Zr、プルトニウム;Pu、ウラン;U、その他のマイナーアクチノイド(ネプツニウム;Np,アメリシウム;Am,キュリウム;Cm)等である。
目的金属21は、金属混合物23に含まれる元素のうち、ジルコニウム;Zr(融点1852℃)である。そして目的外金属22は、金属混合物23に含まれる元素のうち、設定された目的金属21よりもイオン化傾向が大きい元素全部である。これら目的金属21と目的外金属22とが、固溶体や焼結体の形で混合され金属混合物23を形成している。
溶融金属16は、カドミウム;Cd(融点320.9℃)が挙げられるが、ガリウム;Ga(融点29.8℃)、ビスマス;Bi(融点271.3℃)、亜鉛;Zn(融点419.5℃)、アルミニウム;Al(融点660.3℃)、インジウム;In(融点156.6℃)等が挙げられる。
溶融金属16と目的金属21(及び目的外金属22)とが、共晶系合金の組み合わせとなる場合は、目的金属21(及び目的外金属22)は固有の融点よりも低温で溶融金属16に溶解して液相になる。なお溶融金属16には、予め目的金属21の金属イオンがドープされている。
図2は、目的金属21の電解精製の進行に伴う電極電位の制御を示すグラフである。
電源11(図1)は陽極12と陰極17との間の電極電位を設定するものである。この電源11による設定電位25(実施例)は、目的金属21の電解電位26よりも大きく、目的外金属22の電解電位27よりも小さくなるように設定される。これにより、目的金属21のみを選択的にイオン化して溶融塩電解質15に移行させ陰極17に析出させることができる。
ところで、図2において示される一点鎖線(比較例)は、金属混合物23を固体のまま溶融塩電解質15に浸漬させて電解した場合の電源11の電位制御を示している。比較例では、金属混合物23を固体のまま電解精製をすると目的金属21が固体表面で枯渇し目的外金属22が表面に露出することになる。この場合、陰極17における目的金属21の析出を維持させるには、図2の一点鎖線(比較例)で示されるように、電極電位をシフトさせる必要がある。この事象は金属混合物23の固体表面に生成する、目的金属21の欠乏層が厚くなると、電気抵抗が増大するためである。そして、この電極電位が目的外金属22の電解電位27に到達する直前で目的金属21の電解精製の維持が不可能になる。
一方において各実施形態では、目的金属21が溶解している溶融金属16と溶融塩電解質15との界面では、溶融金属16にそのような目的金属21の欠乏層が生じることがない。このため各実施形態では、陽極12と陰極17との間の電極電位は一定値の設定電位25のまま、溶融金属16に含まれる目的金属21が枯渇するまで、陰極17における析出物の支持が耐えられるまで、永続的に電解精製の維持することができる。
(第2実施形態)
図3は第2実施形態に係る電解精製装置10Bの概略図である。第2実施形態に係る電解精製装置10Bは、第1実施形態に係る電解精製装置10Aの構成に加えて、溶融金属16の撹拌器31と、金属混合物23の粉砕器32と,溶融金属16の循環器33とを、さらに備えている。なお、図3において図1と共通の構成又は機能を有する部分は、同一符号で示し、重複する説明を省略する。
図8のフローチャート(適宜、図3参照)に示すように、第2実施形態に係る電解精製方法は、前処理として、粉砕器32で金属混合物23を機械的に粉砕処理した後に(S11)、溶融金属16に投入する(S12)。その後に、撹拌器31を動作させ溶融金属16の撹拌を行い(S13)、金属混合物23の溶融金属16への溶解を促進させる。そして、陽極12と陰極17を浸漬させた状態で目的金属21を析出させつつ(S14〜S16)、循環器33を動作させ溶融金属16を溶融塩電解質15の反対側に投入しその浴中を通過しながら循環させる(S17)。そして、目的金属21の陰極17への析出が進行し溶融金属16に含まれる目的金属21が枯渇したところで(S18 No Yes)、金属混合物23を溶融金属16に再投入する(S11)。
金属混合物23に含まれる全ての金属(目的金属21及び目的外金属22)が溶融金属16に溶解する場合は特に問題はないが、少なくとも一種の目的外金属22が溶融金属16に溶解しない場合は、この目的外金属22が被膜を形成し、目的金属21の溶融金属16への溶解の進行を滞らせることになる。
そこで溶融金属16に供給する金属混合物23を粉砕することにより、溶融金属16との接触面積を増大させて溶解速度を向上させることが可能となる。一方において、目的金属の21の溶融金属16に対する飽和溶解度が低い場合は、溶融金属16の接触面の近傍に濃度勾配が発生し溶解速度の低下が懸念される。この場合も、溶融金属16を粉砕して接触面積を増大させことにより溶解速度を速く維持することが可能になる。
さらに循環器33により溶融金属16が溶融塩電解質15の浴中を通過しながら循環することにより、溶融金属16と溶融塩電解質15との接触界面が拡大され、目的金属21の溶融塩電解質15への移行を促進させることができる。なお、このS17に相当する工程は必須の構成ではない。目的金属21の溶融塩電解質15への移行速度が十分高いときは、この工程(S17)を省いても良い。
(第3実施形態)
図4は第3実施形態に係る電解精製装置10Cの概略図である。第3実施形態に係る電解精製装置10Cは、少なくとも目的金属21(図1)を溶解させることができかつこの目的金属21よりもイオン化傾向の小さな溶融金属16aを収容する溶解槽35と、目的金属21及びこの目的金属21よりもイオン化傾向の小さな目的外金属22(図1)が混合する固体の金属混合物23を溶解槽35に投入する投入部(図示略)と、陽極12、陰極17及び溶融塩電解質15を収容するとともに目的金属21を溶解させた溶融金属16aが移送される電解槽18と、溶融金属16bに陽極12が浸漬された状態でかつこの溶融金属16bと界面を形成して二相分離する溶融塩電解質15に陰極17が浸漬された状態で電位を制御しこの陰極17に目的金属21を析出させる電源11と、を備えている。
このように第3実施形態に係る電解精製装置10Cは、第1実施形態に係る電解精製装置10Aの構成に加えて、陽極12、陰極17及び溶融塩電解質15を収容する電解槽18とは別個に設けられた溶解槽35と、溶解槽35から溶融金属16を電解槽18に移送させる移送経路36と、移送経路36に配置され溶融金属16aに含まれる固形成分を除去するフィルタ37と、溶融金属16bを陽極12の系外に排出する排出経路38と、排出された溶融金属16bを収容する収容部39とを、さらに備えている。なお溶解槽35には、図示を省略しているが、溶融金属16を液相にするための加熱炉が設けられている。なお、図4において図1と共通の構成又は機能を有する部分は、同一符号で示し、重複する説明を省略する。
図8のフローチャート(適宜、図4参照)に示すように、第3実施形態に係る電解精製方法は、溶解槽35において、金属混合物23の溶融金属16aへの投入(S12)、及び溶融金属16aの撹拌(S13)が実施される。そして、陽極12を浸漬させた溶融金属16b(S14)と、陰極17を浸漬させた溶融塩電解質15(S15)とを収容した電解槽18に、目的金属を溶解させた溶融金属16を、溶解槽35から移送させる。なお、溶解槽35から電解槽18に移送される過程で、フィルタ37において、溶融金属16に含まれる固形成分が除去される。
そして、目的金属21の陰極17への析出が進行し溶融金属16に含まれる目的金属21が枯渇したところで(S18 No Yes)、排出経路38により溶融金属16bを、陽極12の系外に排出し収容部39に収容させる。そして、溶解槽35の溶融金属16aを、電解槽18に移送して溶融金属16の交換を行って(S20)、目的金属の陰極17への析出を再開する。
なお、図4において溶解槽35は一つのみ例示されているが、一つの電解槽18に対し、複数の溶解槽35から目的金属21を溶解させた溶融金属16aを移送させてもよい。また、図4において記載が省略されているが循環器33(図3)を配置してもよい。
金属混合物23に含まれる目的金属21の溶融金属16への溶解速度と電解精製における目的金属21の陰極17への析出速度とは必ずしも一致せず、前者は後者に遅れることが一般的である。このような目的金属21の溶融金属16への供給と陰極17におけるその回収との間のバランスの崩れが生じると、溶融塩電解質15において目的外金属22の溶解が始まる。そうすると、陰極17に析出する目的金属21の純度が低下してしまう。
第3実施形態に係る電解精製装置10Cによれば、電解槽18とは別個に溶解槽35が設けられており、目的金属21を溶解させた溶融金属16を常に十分な量だけ確保している。これにより、目的金属21を含む溶融金属16aの供給量と目的金属21の枯渇した溶融金属16bの排出量とを調節することにより、陰極17における目的金属21の析出回収を安定させることができる。
金属混合物23を溶融金属16に溶解した場合、未溶解成分は、固体のまま残留するかもしくは金属間化合物を形成したうえで固形状の微細粒子として溶融金属16内に拡散することになる。溶融金属16に含まれる未溶解残渣が増加すると、溶融金属16の陽極界面付近に高濃度の未溶解金属相が形成されてしまい、目的金属21の電解電位を維持することが困難となる。そこで、フィルタ37を設けることにより、電解槽18への未溶解成分の混入を防止し、電解効率の低下を防止する。このフィルタ37は、焼結金属や金属メッシュ、多孔質セラミック等の材料で構成することができる。
(第4実施形態)
図5は第4実施形態に係る電解精製装置10Dの概略図である。第4実施形態に係る電解精製装置10Dは、第3実施形態に係る電解精製装置10Cの構成の収容部39に代えて、溶融金属16bの蒸留器40を、備えている。なお、図5において図4と共通の構成又は機能を有する部分は、同一符号で示し、重複する説明を省略する。
この蒸留器40は、排出経路38により電解槽18から排出された溶融金属16bを一時蓄積する蓄積部43と、この蓄積部43に蓄積された溶融金属16の温度を調整するヒータ42と、気化した溶融金属16が凝集して液化したものを回収する回収部45と、蓄積部43及び保持部45が配置される空間を密閉状態で保持する密閉容器41と、この密閉容器41の内部空間を減圧する減圧器46とが設けられている。
図8のフローチャート(適宜、図5参照)において、第4実施形態に係る電解精製方法は、(S20)において、陽極12の系外に排出された溶融金属16bは蒸留器40に移送される。ここで溶融金属16bは蒸留され、目的外金属22を主成分とする固形分14から分離され、精製された溶融金属16が回収部45に回収される。
陰極17における目的金属21の回収が進むと、電解槽18に収容されている溶融金属16bにおける目的外金属22の濃度が上昇していく。そのまま放置しておくと、陰極17で回収される目的金属21の純度が低下していくために、適当なタイミングで溶融金属16bを電解槽18の系外に排出する必要がある。
排出された溶融金属16bは、目的金属21の残渣と目的外金属22を含有したままの状態である。このような溶融金属16bを蒸留器40にかけることで、より低沸点の成分から回収部45に分離回収されていく。この結果、蒸留精製された溶融金属16は再び溶解槽35に戻し再利用することが可能となる。
(第5実施形態)
図6は第5実施形態に係る電解精製装置10Eの概略図である。第5実施形態に係る電解精製装置10Eは、第3実施形態に係る電解精製装置10C(図3)の構成に加えて、溶融金属16を内部に収容することができ陽極12としての機能を果たすルツボ12xと、このルツボ12xを電解槽18と溶解槽35との間に行き来させ溶融金属16を輸送させる輸送機50とを、さらに備えている。この輸送機50は、ルツボ12xを垂直方向に移動させる垂直移動部52と、ルツボ12xを水平方向に移動させる水平移動部51とから構成されている。なお、図6において図1と共通の構成又は機能を有する部分は、同一符号で示し、重複する説明を省略する。
溶融金属16bを電解槽18の底面に直接収容した場合、溶融塩電解質15との比重差のため、減圧容器を設置したり高温で動作可能なポンプを設置したり、さらに移送配管の加熱するための多くの付加設備が必要となったりする。さらに溶融金属16を溶解槽35から電解槽18に移送する場合についても同様の課題が生じる。
第5実施形態に係る電解精製装置10Eでは、ルツボ12xに陽極電極の機能を担わせこの中に溶融金属16bをくみ上げ方式で装荷させ、電解槽18の溶融塩電解質15に浸漬する。なお溶融金属16bと電気的接続のため、垂直移動部52には、コンタクトリードとしての機能を担わせる。なお、ルツボ12xは、単数に限定されることはなく、複数のものが電解槽18と溶解槽35とを行き来するようにしてもよい。
さらには第5実施形態の発展型として、図7に示される電解精製装置10Fのように、蒸留器40の蓄積部43まで、ルツボ12xを輸送できるように輸送機50を構成させてもよい。
図8のフローチャートに基づいて各実施形態に係る電解精製方法を説明する。
まず、金属混合物23の固体を粉砕器32(図3)等により機械的に粉砕する(S11)。次に、金属混合物23を、電解槽18(図1,図3)又は溶解槽35(図4,図5,図6,図7)に投入し(S12)、撹拌器31で撹拌し(S13)、金属混合物23を溶融金属16に溶解させる。なお、金属混合物23が粉砕されていることにより溶融金属16との接触面積が大きくなり、金属混合物23を溶融金属16に短時間で溶解させることができる。
そして、第3実施形態(図4)、第4実施形態(図5)、第5実施形態(図6,図7)においては、溶解槽35から電解槽18に、目的金属21が溶解した溶融金属16が、移送経路36により移送又は輸送機50により輸送される。そして、全ての実施形態における電解槽18において、溶融金属16に陽極12が浸漬され(S14)、溶融塩電解質15に陰極17が浸漬される(S15)。
次に、目的金属21の電解電位26(図2)よりも大きく目的外金属22の電解電位27よりも小さい設定電位25となるように電源11を調整し、陰極17に目的金属21を析出させる(S16)。なお期間中、循環器33(図3)により溶融金属16を溶融塩電解質15の浴中を通過させながら循環させることにより(S17)、目的金属21の溶融塩電解質15への移行を促進させることができる。なお、このS17に相当する工程は必須の構成ではない。目的金属21の溶融塩電解質15への移行速度が十分高いときは、この工程(S17)を省いても良い。
次に、第1実施形態(図1)、第2実施形態(図3)において、電解槽18に収容されている溶融金属16に含まれる目的金属21が枯渇し(S18 No Yes)、目的外金属22の量がまだ上限に達していない場合は(S19 No)、電解槽18の溶融金属16に金属混合物23を投入し(S11,S12)、電解処理を続ける。そして、電解槽18に収容されている溶融金属16に含まれる目的外金属22の量が上限に達したところで(S19 Yes)、電解槽18の溶融金属16の交換を行う(S20)。
また第3実施形態(図4)、第4実施形態(図5)、第5実施形態(図6,図7)においては、溶融金属16に含まれる目的金属21が枯渇するか(S18 Yes)もしくは目的外金属22の量が上限に達した(S19 Yes)という条件が満たされた所で、電解槽18に収容されている溶融金属16bを外部に排出し、その後、溶解槽35から新しい溶融金属16aを移送することで、溶融金属16の交換を行う(S20)。なお、外部に排出された溶融金属16は、蒸留器40等により精製され、目的外金属22を分離した後に、再利用される。
そして、上述した(S11)から(S20)までのフローが、陰極17における目的金属21の析出量が上限を迎えるまで繰り返される(S21 No)。そして、陰極17における目的金属21の析出量が上限を迎えたところで(S21 Yes)、陰極17を交換し(S22)、再び(S11)から(S22)までのフローを、電解精錬の一連の作業が終了するまで繰り返す(S22 No Yes END)。
以上述べた少なくともひとつの実施形態の電解精製方法によれば、目的金属を溶解させた溶融金属に陽極の機能を担わせることにより、金属混合物から回収される目的金属の純度低下及び精製効率低下を抑制することが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10(10A,10B,10C,10D,10E,10F)…電解精製装置、11…電源、12…陽極、12x…ルツボ、14…固形成分、15…溶融塩電解質、16(16a,16b)…溶融金属、17…陰極、18…電解槽、21…目的金属、22…目的外金属、23…金属混合物、24…密閉容器、25…設定電位、26…目的金属の電解電位、27…目的外金属の電解電位、31…撹拌器、32…粉砕器、33…循環器、35…溶解槽、36…移送経路、37…フィルタ、38…排出経路、39…収容部、40…蒸留器、41…密閉容器、42…ヒータ、43…蓄積部、45…保持部、45…回収部、46…減圧器、50…輸送機、51…水平移動部、52…垂直移動部。

Claims (9)

  1. 少なくとも目的金属を溶解させることができかつ前記目的金属よりもイオン化傾向の小さな溶融金属を、溶解槽に収容する収容ステップと、
    目的金属及びこの目的金属よりもイオン化傾向の小さな目的外金属が混合する固体の金属混合物を、前記溶解槽に投入する投入ステップと、
    陽極、陰極及び溶融塩電解質を収容する電解槽に、前記目的金属を溶解させた前記溶融金属を、移送する移送ステップと、
    前記溶融金属に前記陽極が浸漬された状態でかつこの溶融金属と界面を形成して二相分離する前記溶融塩電解質に陰極が浸漬された状態で電位を制御し、この陰極に前記目的金属を析出させる陰極析出ステップと、を含み、
    前記溶融金属の移送は、前記陽極としての機能を果たすルツボに前記溶融金属を収容し、前記溶解槽と前記電解槽との間で輸送させることにより実行することを特徴とする電解精製方法。
  2. 請求項1に記載の電解精製方法において、
    複数の前記溶解槽から、一つの前記電解槽に、前記目的金属を溶解させた前記溶融金属を移送させる電解精製方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電解精製方法において、
    前記溶解槽から前記電解槽までの移送経路のいずれかの位置においてフィルタを配置させ、前記溶融金属に含まれる固形成分を除去する電解精製方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電解精製方法において、
    前記陰極析出ステップの後に、前記溶融金属を、前記陽極の系外に排出する排出ステップをさらに含む電解精製方法。
  5. 請求項4に記載の電解精製方法において、
    前記排出ステップの後に、前記陽極の系外に排出された前記溶融金属を蒸留して、固形成分から分離して回収する分離回収ステップをさらに含む電解精製方法。
  6. 請求項5に記載の電解精製方法において、
    前記蒸留により回収された溶融金属を前記溶解槽に再収容させる再収容ステップをさらに含む電解精製方法。
  7. 少なくとも目的金属を溶解させることができかつ前記目的金属よりもイオン化傾向の小さな溶融金属を収容する溶解槽と、
    目的金属及びこの目的金属よりもイオン化傾向の小さな目的外金属が混合する固体の金属混合物を前記溶解槽に投入する投入部と、
    陽極、陰極及び溶融塩電解質を収容するとともに前記目的金属を溶解させた前記溶融金属が移送される電解槽と、
    前記溶融金属に前記陽極が浸漬された状態でかつこの溶融金属と界面を形成して二相分離する前記溶融塩電解質に陰極が浸漬された状態で電位を制御し、この陰極に前記目的金属を析出させる電源と、備え、
    前記溶融金属の移送は、前記陽極としての機能を果たすルツボに前記溶融金属を収容し、前記溶解槽と前記電解槽との間で輸送させることにより実行することを特徴とする電解精製装置。
  8. 請求項7に記載の電解精製装置において、
    前記溶解槽から前記電解槽に前記溶融金属を移送させる移送経路に、前記溶融金属に含まれる固形成分を除去するフィルタが配置される電解精製装置。
  9. 請求項7又は請求項8に記載の電解精製装置において、
    前記電解槽は、収容される前記溶融金属を系外に排出する排出経路を有し、
    前記排出された前記溶融金属を蒸留して、固形成分から分離して回収する蒸留器をさらに備える電解精製装置。
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