JP6602921B1 - 電解精製方法および電解精製装置 - Google Patents
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Abstract
Description
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係る電解精製装置10Aの概略図である。このように電解精製装置10Aは、溶融塩電解質15及び溶融金属16を収容する電解槽18と、電源11に接続され溶融塩電解質15に浸漬される陰極17と、電源11に接続され溶融金属16に浸漬される陽極12と、から構成されている。なお電解槽18には、図示を省略しているが、溶融塩電解質15及び溶融金属16を液相のまま維持させるための加熱炉が設けられている。
電源11(図1)は陽極12と陰極17との間の電極電位を設定するものである。この電源11による設定電位25(実施例)は、目的金属21の電解電位26よりも大きく、目的外金属22の電解電位27よりも小さくなるように設定される。これにより、目的金属21のみを選択的にイオン化して溶融塩電解質15に移行させ陰極17に析出させることができる。
図3は第2実施形態に係る電解精製装置10Bの概略図である。第2実施形態に係る電解精製装置10Bは、第1実施形態に係る電解精製装置10Aの構成に加えて、溶融金属16の撹拌器31と、金属混合物23の粉砕器32と,溶融金属16の循環器33とを、さらに備えている。なお、図3において図1と共通の構成又は機能を有する部分は、同一符号で示し、重複する説明を省略する。
図4は第3実施形態に係る電解精製装置10Cの概略図である。第3実施形態に係る電解精製装置10Cは、少なくとも目的金属21(図1)を溶解させることができかつこの目的金属21よりもイオン化傾向の小さな溶融金属16aを収容する溶解槽35と、目的金属21及びこの目的金属21よりもイオン化傾向の小さな目的外金属22(図1)が混合する固体の金属混合物23を溶解槽35に投入する投入部(図示略)と、陽極12、陰極17及び溶融塩電解質15を収容するとともに目的金属21を溶解させた溶融金属16aが移送される電解槽18と、溶融金属16bに陽極12が浸漬された状態でかつこの溶融金属16bと界面を形成して二相分離する溶融塩電解質15に陰極17が浸漬された状態で電位を制御しこの陰極17に目的金属21を析出させる電源11と、を備えている。
図5は第4実施形態に係る電解精製装置10Dの概略図である。第4実施形態に係る電解精製装置10Dは、第3実施形態に係る電解精製装置10Cの構成の収容部39に代えて、溶融金属16bの蒸留器40を、備えている。なお、図5において図4と共通の構成又は機能を有する部分は、同一符号で示し、重複する説明を省略する。
図6は第5実施形態に係る電解精製装置10Eの概略図である。第5実施形態に係る電解精製装置10Eは、第3実施形態に係る電解精製装置10C(図3)の構成に加えて、溶融金属16を内部に収容することができ陽極12としての機能を果たすルツボ12xと、このルツボ12xを電解槽18と溶解槽35との間に行き来させ溶融金属16を輸送させる輸送機50とを、さらに備えている。この輸送機50は、ルツボ12xを垂直方向に移動させる垂直移動部52と、ルツボ12xを水平方向に移動させる水平移動部51とから構成されている。なお、図6において図1と共通の構成又は機能を有する部分は、同一符号で示し、重複する説明を省略する。
まず、金属混合物23の固体を粉砕器32(図3)等により機械的に粉砕する(S11)。次に、金属混合物23を、電解槽18(図1,図3)又は溶解槽35(図4,図5,図6,図7)に投入し(S12)、撹拌器31で撹拌し(S13)、金属混合物23を溶融金属16に溶解させる。なお、金属混合物23が粉砕されていることにより溶融金属16との接触面積が大きくなり、金属混合物23を溶融金属16に短時間で溶解させることができる。
Claims (9)
- 少なくとも目的金属を溶解させることができかつ前記目的金属よりもイオン化傾向の小さな溶融金属を、溶解槽に収容する収容ステップと、
目的金属及びこの目的金属よりもイオン化傾向の小さな目的外金属が混合する固体の金属混合物を、前記溶解槽に投入する投入ステップと、
陽極、陰極及び溶融塩電解質を収容する電解槽に、前記目的金属を溶解させた前記溶融金属を、移送する移送ステップと、
前記溶融金属に前記陽極が浸漬された状態でかつこの溶融金属と界面を形成して二相分離する前記溶融塩電解質に陰極が浸漬された状態で電位を制御し、この陰極に前記目的金属を析出させる陰極析出ステップと、を含み、
前記溶融金属の移送は、前記陽極としての機能を果たすルツボに前記溶融金属を収容し、前記溶解槽と前記電解槽との間で輸送させることにより実行することを特徴とする電解精製方法。 - 請求項1に記載の電解精製方法において、
複数の前記溶解槽から、一つの前記電解槽に、前記目的金属を溶解させた前記溶融金属を移送させる電解精製方法。 - 請求項1又は請求項2に記載の電解精製方法において、
前記溶解槽から前記電解槽までの移送経路のいずれかの位置においてフィルタを配置させ、前記溶融金属に含まれる固形成分を除去する電解精製方法。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電解精製方法において、
前記陰極析出ステップの後に、前記溶融金属を、前記陽極の系外に排出する排出ステップをさらに含む電解精製方法。 - 請求項4に記載の電解精製方法において、
前記排出ステップの後に、前記陽極の系外に排出された前記溶融金属を蒸留して、固形成分から分離して回収する分離回収ステップをさらに含む電解精製方法。 - 請求項5に記載の電解精製方法において、
前記蒸留により回収された溶融金属を前記溶解槽に再収容させる再収容ステップをさらに含む電解精製方法。 - 少なくとも目的金属を溶解させることができかつ前記目的金属よりもイオン化傾向の小さな溶融金属を収容する溶解槽と、
目的金属及びこの目的金属よりもイオン化傾向の小さな目的外金属が混合する固体の金属混合物を前記溶解槽に投入する投入部と、
陽極、陰極及び溶融塩電解質を収容するとともに前記目的金属を溶解させた前記溶融金属が移送される電解槽と、
前記溶融金属に前記陽極が浸漬された状態でかつこの溶融金属と界面を形成して二相分離する前記溶融塩電解質に陰極が浸漬された状態で電位を制御し、この陰極に前記目的金属を析出させる電源と、備え、
前記溶融金属の移送は、前記陽極としての機能を果たすルツボに前記溶融金属を収容し、前記溶解槽と前記電解槽との間で輸送させることにより実行することを特徴とする電解精製装置。 - 請求項7に記載の電解精製装置において、
前記溶解槽から前記電解槽に前記溶融金属を移送させる移送経路に、前記溶融金属に含まれる固形成分を除去するフィルタが配置される電解精製装置。 - 請求項7又は請求項8に記載の電解精製装置において、
前記電解槽は、収容される前記溶融金属を系外に排出する排出経路を有し、
前記排出された前記溶融金属を蒸留して、固形成分から分離して回収する蒸留器をさらに備える電解精製装置。
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