JP6602896B2 - エレベータ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エレベータ装置に係り、特に気密構造の乗りかごを備えたエレベータ装置に関する。
長行程のエレベータには、乗りかごが昇降路内を昇降するときに、吸気ブロア及び排気ブロアなどを制御して乗りかご内の加圧及び減圧を行い、単位時間あたりの気圧の変化量を一定に保ち、乗客に与える不快感を緩和する気圧制御装置を備えたものがある。そして、このようなエレベータでは、乗りかご内の気圧を外側の気圧と異なるように変化させるため、乗りかごの気密性を高める必要がある。
乗りかごの気密性を高める技術として、特許文献1に記載される技術が知られている。特許文献1には、前面に出入口用の開口部を有するかご室、このかご室の上記開口部を開閉するドアパネル、及び上記かご室内の気圧を制御する気圧制御装置と、を備えるエレベータの乗りかごが開示されている。そして幕板及び入口柱に、断面コ字状のホルダを設け、このホルダ内に対向するよう配される一対のシール部材を配し、ドアパネルに上記ホルダに対応するよう接合部材を設け、少なくともドアパネルの閉合時に上記接合部材を上記ホルダ内に介在させ、上記かご室内の気圧の負荷に応じて接合部材を一対のシール部材の何れか一方に密着させ、乗りかごの開口部とドアパネル間を密閉する構成が記載されている。
特開2003−81561号公報
しかしながら、特許文献1に記載されるエレベータ装置では、気圧制御装置による乗りかご内の加圧又は減圧により、ドアパネル(かご戸)を開閉方向に直交する方向へ移動させることにより、弾性体であるシール部材を弾性変形させ乗りかごの気密性を確保する構成であり、重量物であるドアパネルを移動させるためには大きな力(高い気圧の変化)を要することから、応答性が低下する恐れがある。
そこで、本発明は、乗りかご内の気圧変動に対し応答性良く乗りかご内の密閉性を確保し得ると共に簡易な構成にて実現可能とするエレベータ装置を提供する。
上記課題を解決するため、本発明に係るエレベータ装置は、昇降路内を昇降する乗りかご及びつり合いおもりを吊持する主ロープと、前記主ロープを巻き上げる巻上機と、前記乗りかご内の気圧を制御する気圧制御装置を有するエレベータ装置であって、前記乗りかごは、出入口を開閉するかご戸と、かご床に設けられ前記かご戸の移動を案内するかごシルと、前記かご戸の下端に設けられ前記気圧制御装置による加圧及び/又は減圧に応じて弾性変形する可撓性部材により、前記かご戸の下端と前記かごシル間の間隙を密閉する気密装置と、を有し、前記可撓性部材は、前記かご戸の幅方向全体に渡り前記かご戸の下端部に設けられると共に、縦断面形状が前記乗りかごの内側へと向かい下方へ傾斜する第1の平板状部と、前記第1の平板状部の端部にて折り返され前記乗りかごの外側へと向かう第2の平板状部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、乗りかご内の気圧変動に対し応答性良く乗りかご内の密閉性を確保し得ると共に簡易な構成にて実現可能とするエレベータ装置を提供することができる。
なお、上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施例に係る実施例1によるエレベータ装置の要部である乗りかごの外観斜視図である。 本発明が適用されるエレベータ装置を示す概略構成図である。 図1に示す乗りかごのかご戸下部を示す断面図である。 図3におけるかご戸下部の拡大図である。 図3におけるかご戸下部の拡大図であって、乗りかご内加圧時の拡大図である。 図3におけるかご戸下部の拡大図であって、乗りかご内減圧時の拡大図である。 本発明の他の実施例に係る実施例2によるエレベータ装置の要部である乗りかごのかご戸下部の断面を示す拡大図である。 図7に示すかご戸下部の変形例を示す拡大図である。 本発明の他の実施例に係る実施例3によるエレベータ装置の要部である乗りかごのかご戸下部の断面を示す拡大図である。 図9に示すかご戸下部の変形例を示す拡大図である。 本発明の他の実施例に係る実施例4によるエレベータ装置の要部である乗りかごのかご戸下部の断面を示す拡大図である。
以下、図面を用いて本発明の実施例について説明する。
まず、本発明が適用されるエレベータ装置の一般的な構成を説明する。エレベータ装置は良く知られているように建屋に設けられた昇降路の内部に収納されている。
図2は、本発明が適用されるエレベータ装置を示す概略構成図である。
図2において、エレベータ装置1は、昇降路21の頂部部分に形成した機械室22内に巻上機23が載置され、ボルト等の固定具によって機械室22の床面に固定されている。巻上機23は、本図では詳細に記載していないが、複数本の主ロープ24を懸架するためのシーブを有する。シーブから延びる主ロープ24の一端は、反らせプーリ25を介してつり合いおもり26の上端に連結されており、他端は乗りかご2の上端に連結されている。
次に、エレベータ装置1の稼働時の各部の動作について説明する。
巻上機23が稼働し、シーブが回転すると、その際の主ロープ24とシーブとの間の摩擦によって、シーブに懸架された主ロープ24がシーブの回転方向に沿って移動する。そして、主ロープ24の動きに従って、つり合いおもり26及び乗りかご2が上下に互いに反対方向に移動する。なお、図2では省略しているが、乗りかご2の昇降を円滑にするため、実際のエレベータ装置1では、乗りかご2及びつり合いおもり26の側面をガイドレールと呼ばれる案内部品で案内する構成となっている。
このようなエレベータ装置1においては、図示しない制御器によって運行指令が、巻上機23を構成する電動機や制動機構等に与えられ、この運行指令によって乗りかご2が建築物の所定の階層に向けて昇降動作するものである。以上においてはエレベータ装置1を簡略化して説明してあるが、実際は更に種々の構成要素が付加されているものである。
次に乗りかご2について説明する。図1は、本実施例におけるエレベータ装置1の要部である乗りかごの外観斜視図である。
乗りかご2は、前面側に出入口用のかご戸3を有し、その上部には気圧制御装置としての吸気ブロア4a及び排気ブロア4bが設けられている。気圧制御装置は、乗りかご2が昇降路21内を昇降するときに、吸気ブロア4a及び排気ブロア4bなどを制御して乗りかご2内の加圧及び減圧を行い、単位時間あたりの気圧の変化量を一定に保ち、乗客に与える不快感を緩和するものである。
上述したように乗りかご2には、開閉可能なかご戸3が設けられているため、かご戸3が閉じられた状態でもその近傍から乗りかご2の内外が容易に連通してしまうと、気圧制御装置による気圧制御効率を低下させてしまう原因となる。そこで、乗りかご2の近傍に気密構造を構成している。次に、この気密構造について説明する。
図3は、図1に示す乗りかごのかご戸下部を示す断面図であり、図4は、図3におけるかご戸下部の拡大図である。図3に示すように、かご戸3は、基本的に、対となって配置されるパネル材3a、3bと、これらのパネル材3a、3b間にボルト5により固定される補強部材6とを備えており、かご戸3として必要な強度が確保されている。補強部材6は、図3において奥行方向に延在、すなわち、かご戸3を構成する一対のパネル材3a,3bの幅方向両端部まで延在するよう配されている。かご戸3は、かご戸3下端との間に所定の間隙を確保しつつかご床27に連設されるかごシル7に案内され、図1に示す水平方向に開閉動作可能に構成されている。かご戸3の下部には、図3に示すように、ボルト8により結合されたブラケット9に取り付けられるシュー10が設けられ、このシュー10がかごシル7に形成されるガイド溝7aに遊嵌されている。
かご戸3には、かご戸3の閉状態時に、かご戸3下端とかごシル7間に存在する隙間11を密閉可能な気密装置12が設けられている。この気密装置12は、その主要構造部として、かご戸3下端の幅方向全体に渡って延在すると共に、気圧制御装置による乗りかご2内の加圧及び減圧に応じて弾性変形し、間隙11を密閉する可撓性部材13を備える。気密装置12は、L字状の断面形状を有し、パネル3aの内側下端に固設されるブラケット14、このブラケット14に設けられ、タップが切られたロッド材15、L字状の断面形状を有すると共に、ロッド材15が挿通される長穴16a(図4)が形成され、ブラケット14の内側に配置される可動押さえ具16、L字状の断面形状を有すると共に、可動押さえ具16の内側に配置される押さえ具17、及び、ロッド材15に螺合され、可動押さえ具16及び押さえ具17をブラケット14に対して固定可能なナット18と、を備える。また、図3に示すように、かごシル7の乗りかご側端部は、かご床27及び、このかご床27の上部に配される床面パネル28と締結或いは接合されている。なお、図3では図示しないが、床面パネル28の上面には、意匠性を考慮し化粧板などが設けられている。かご床27は、H形鋼が使用されており、上下に平面部を備え、これらの平面部を縦方向に延びる支持面部によって支持する構造である。なお、かご床27の4つの側面すべてがH形鋼で形成されている。また、かご床27の左右の端面それぞれは、H形鋼が上記4つの側面を形成するH形鋼と嵌合し六面体を成している。
図4に示すように、可動押さえ具16の水平片16bと押さえ具17の水平片17aとの間で可撓性部材13の上部水平材13aを挟み込み、可撓性部材13をかご戸3に支持するようになっている。
可撓性部材13は、ブラケット14の水平片14aと対向すると共に、少なくとも通常時に水平片14aとの間にくさび状の間隙19を有して配置される上部薄板材13b(第1の平板状部)と、上部薄板材13b(第1の平板状部)の一端から延設されると共に、少なくとも通常時に上部薄板材13b(第1の平板状部)との間にくさび状の間隙20を有し、かつ通常時にかごシル7との間に略水平の間隙11aを有して配置される下部薄板材13c(第2の平板状部)とを備える。換言すれば、可撓性部材13は、少なくとも通常時において、縦断面形状が乗りかご2の内側へと向かい下方へ傾斜する上部薄板材13b(第1の平板状部)と、上部薄板材13b(第1の平板状部)の乗りかご2の内側端部である連結部13eにて折り返され、乗りかご2の外側へと向かう下部薄板材13c(第2の平板状部)を備える。なお、下部薄板材13c(第2の平板状部)の連結部13eと反対側の端部、すなわち、乗りかご2の外側へと向かう端部は、特に、固定されることなく自由端13fを構成している。ここで通常時とは、上述の吸気ブロア4a及び排気ブロア4bを有する気圧制御装置による乗りかご2内の加圧及び減圧の何れの状態ともされておらず、乗りかご2内の圧力調整がなされていない状態を意味する。例えば、乗りかご2がホール呼びのあった所望の階床へ到達し停止した状態、或いは、乗りかご2が昇降路21内において比較的低階層を昇降中などが通常時に相当する。
可撓性部材13は、例えば天然ゴム或いは合成ゴムなどにより成型されるもので、上部水平材13a、この上部水平13aと上部薄板材13b(第1の平板状部)とを連結する垂直材13d、上部薄板材13b(第1の平板状部)、この上部薄板材13b(第1の平板状部)が折り返される連結部13e、及び下部薄板材13c(第2の平板状部)は一体構造となっている。上部薄板材13b(第1の平板状部)及び下部薄板材13c(第2の平板状部)は、気圧制御装置による乗りかご2内の加圧及び減圧に応じて支障なく弾性変形可能な厚さ寸法に設定されている。一方、上部水平13aと垂直材13dは、必要な取り付け強度を確保するため、上部薄板材13b(第1の平板状部)及び下部薄板材13c(第2の平板状部)より厚さ寸法が大きく設定されている。なお、本実施例では、可撓性部材13を天然ゴム或いは合成ゴムにて成型したものとしているが、これに限定するものではなく他の可撓性の材料で可撓性部材13を構成することもできる。例えば、樹脂或いは薄板状の金属部材、例えば、0.2mm厚のステンレス鋼などでも良い。
また、図4に示すように、ブラケット14の水平片14aと可動押さえ具16の水平片16bとの間には所定の間隙が確保され、可動押さえ具16の長穴16aを介し、可動押さえ具16の高さ位置を調整することにより、可撓性部材13の下部薄板材13c(第2の平板状部)とかごシル7間に存在する通常時における間隙11aの高さ寸法を最適なものに調整可能としている。例えば、長穴16aの外径(直径)をD1、ロッド材15の外径(直径)をD2としたとき、D1及びD2の関係は、1.43≦D1/D2≦2.40の範囲とするのが好ましく、D1/D2=2.00とするのが望ましい。これにより(D1−D2)分だけブラケット14の水平片14aを上下動させることができ、可撓性部材13を構成する下部薄板材13c(第2の平板状部)とかごシル7との間隙11aを調整することが可能となる。
この状態で気圧制御装置によって乗りかご2内の気圧制御が行われた場合、上述した気密構造は次のように作用する。
図5は、図3におけるかご戸下部の拡大図であって、乗りかご内加圧時の拡大図である。
乗りかご2内を加圧すると、可撓性部材13の下部薄板材13c(第2の平板状部)とかごシル7間の間隙11aにあっては、乗りかご2内から外側に向かって空気が通過し、流速により減圧される。この減圧及び上部薄板材13b(第1の平板状部)とブラケット14の水平片14a間に存在するくさび状の間隙19に掛かる風圧により、まず上部薄板材13b(第1の平板状部)と下部薄板材13c(第2の平板状部)の連結部13eが押し下げられてかごシル7に当接する。この連結部13eのかごシル7への当接により間隙11aが塞がれて空気の流れが止まった後は、乗りかご2内と外側の差圧により、上部薄板材13b(第1の平板状部)の上面に圧力が掛かり、連結部13eはさらにかごシル7に押し付けられ、確実に気密性が保持される。
図6は、図3におけるかご戸下部の拡大図であって、乗りかご内減圧時の拡大図である。
乗りかご2内を減圧すると、可撓性部材13の下部薄板材13c(第2の平板状部)とかごシル7間の間隙11aにあっては、外側から乗りかご2内に向かって空気が通過し、流速により減圧される。この減圧及び上部薄板材13b(第1の平板状部)と下部薄板材13c(第2の平板状部)間に存在するくさび状の間隙20に掛かる風圧により、まず下部薄板材13c(第2の平板状部)の自由端13fが押し下げられてかごシル7に当接する。この自由端13fのかごシル7への当接により間隙11aが塞がれて空気の流れが止まった後は、乗りかご2内と外側の差圧により、下部薄板材13c(第2の平板状部)の上面及び上部薄板材13b(第1の平板状部)の下面に圧力が掛かり、自由端13fはさらにかごシル7に押し付けられ、確実に気密性が保持される。このとき、図6では、上部薄板材13b(第1の平板状部)の上面がブラケット14の水平片14aの下面に当接する状態を示しているが、必ずしもこれに限られるものではない。すなわち、上部薄板材13b(第1の平板状部)の上面とブラケット14の水平片14aの下面との間に僅かに間隙が形成されても良い。
なお、図5又は図6に示した乗りかご2内の加圧又は乗りかご2内の減圧は、例えば、吸気ブロア4a及び排気ブロア4bを有する気圧制御装置により、乗りかご2内を数hPaずつ段階的にステップ状に乗りかご2の高さに応じて変化させるものである。
上述したように本実施例によれば、乗りかご2内の気圧変動に対し応答性良く乗りかご2内の密閉性を確保し得ると共に簡易な構成にて実現可能とするエレベータ装置1を提供することができる。
また、本実施例に係るエレベータ装置1は、気密装置12として、かご戸3下端の幅方向全体に渡って延在し、気圧制御装置による乗りかご2内の加圧及び減圧に応じて弾性変形し、間隙11を密閉する可撓性部材13を備えている。このような構成とすることで、かご戸3の戸閉力に影響を与えることなく、かご戸3によって存在してしまう間隙11を乗りかご2内の気圧変動に応じて密閉する気密装置12を簡易な構成にて実現することができる。しかも、気密性を得るために、従来のようにかご戸3を開閉方向とは異なる方向に動かす構造ではないため、可撓性部材13のみが弾性変形することにより気密性を得ることができ、極めて簡易な構成とすることができる。
また本実施例に係るエレベータ装置1では、可撓性部材13は、かご戸3下端、ブラケット14の水平片14aと対向すると共に、少なくとも通常時に水平片14aとの間にくさび状の間隙19を有して配置される上部薄板材13b(第1の平板状部)と、上部薄板材13b(第1の平板状部)の一端から延設されると共に、少なくとも通常時に上部薄板材13b(第1の平板状部)との間にくさび状の間隙20を有し、かつ通常時にかごシル7との間に略水平の間隙11aを有して配置される下部薄板材13c(第2の平板状部部)とを具備している。このような構成とすることで、可撓性部材13は、気圧制御装置の動作に伴う間隙11aにおける減圧、風圧及び乗りかご2内と外側との差圧により応答性良く、かつ確実に間隙11aを密閉することができる。
図7は、本発明の他の実施例に係る実施例2によるエレベータ装置の要部である乗りかごのかご戸下部の断面を示す拡大図であり、図8は、図7に示すかご戸下部の変形例を示す拡大図である。本実施例では、可撓性部材を有する気密装置の構造を、上述の実施例1に示す構造と比較し更に簡易な構成とした点が実施例1と異なる。その他の構成は実施例1と同様であり、以下では、実施例1と同様の構成要素に同一の符号を付し、実施例1と重複する説明を省略する。
図7に示すように、本実施例に係るエレベータ装置1は、かご戸3下部に可撓性部材33を有する気密装置12を備える。可撓性部材33は、ブラケット14の水平片14aの下面に当接する上部水平材33a、少なくとも通常時に上部水平材33aとの間にくさび状の間隙19を有して配される上部薄板材33b(第1の平板状部)、上部薄板材33b(第1の平板状部)の一端から延設されると共に、少なくとも通常時に上部薄板材33b(第1の平板状部)との間にくさび状の間隙20を有し、かつ通常時にかごシル7との間に略水平の間隙を有して配置される下部薄板材33c(第2の平板状部)とを備える。換言すれば、可撓性部材33は、少なくとも通常時において、縦断面形状が乗りかご2の内側へと向かい下方へ傾斜する上部薄板材33b(第1の平板状部)と、上部薄板材33b(第1の平板状部)の乗りかご2の内側端部である連結部33dにて折り返され、乗りかご2の外側へと向かう下部薄板材33c(第2の平板状部)を備える。なお、下部薄板材33c(第2の平板状部)の連結部33dと反対側の端部は、特に固定されることなく自由端33eを構成している。
可撓性部材33は、例えば、天然ゴム、合成ゴムの他、樹脂或いは薄板状の金属部材、例えば、0.2mm厚のステンレス鋼などにより成型されている。そして、上部水平材33a、上部薄板材33b(第1の平板状部)、この上部薄板材33b(第1の平板状部)が折り返される連結部33d、及び下部薄板材33c(第2の平板状部)は一体構造となっている。図7に示すように、これら、上部水平材33a、上部薄板材33b(第1の平板状部)、及び下部薄板材33c(第2の平板状部)の厚さは略同一であり、上部薄板材33b(第1の平板状部)及び下部薄板材33c(第2の平板状部)が、気圧制御装置による乗りかご2内の加圧及び減圧に応じて支障なく弾性変形可能な厚さ寸法に設定されている。これと比較し、上述の実施例1で示した可撓性部材13は、上部水平13aと垂直材13dは、必要な取り付け強度を確保するため、上部薄板材13b(第1の平板状部)及び下部薄板材13c(第2の平板状部)より厚さ寸法が大きく設定されている。従って、本実施例の可撓性部材33は、上述の通り各構成部材、すなわち、上部水平材33a、上部薄板材33b(第1の平板状部)、及び下部薄板材33c(第2の平板状部)の厚さは略同一であることから、実施例1に比較し可撓性部材33の成型がより容易となる。
また、上部水平材33aの上面とブラケット14の水平片14aの下面との当接面を、圧着或いは接着剤などにより固定しても良いが、万が一、気密装置12を構成する可撓性部材33が脱落することを防止するため、次のように、可撓性部材33を構成する上部水平材33aと水平片14aとを固定している。上部水平材33aの乗りかご2の内側の端部から所定の幅の領域を、L字状の断面形状を有するブラケット34と水平片14aとの間に挟み込むと共に、ブラケット34のうちパネル材3aに対向する部分をボルト35により締結している。本実施例における気密装置12は、上述の可撓性部材33、ブラケット14,34、及びボルト35のみにより構成される。よって、上述の実施例1に示した気密装置より簡易な構成を実現できる。なお図示しないが、意匠性などを考慮し、ブラケット34のうちパネル材3aに対向する部分及びボルト35を覆うよう化粧板などを取り付けることが好ましい。
次に、図7に示す通常時の状態から気圧制御装置により、乗りかご2内が加圧又は減圧される場合の気密装置12の動作について説明する。吸気ブロア4a及び排気ブロア4bを有する気圧制御装置により、乗りかご2内が加圧されると、可撓性部材33の下部薄板材33c(第2の平板状部)とかごシル7間に存在する間隙を介して、空気が乗りかご2内から外側へ向かって通過し、そのときの流速により減圧される。この減圧及び上部薄板材33b(第1の平板状部)と上部水平材33a間に存在するくさび状の間隙19に掛かる風圧により、上部薄板材33b(第1の平板状部)と下部薄板材33c(第2の平板状部)の連結部33dが押し下げられてかごシル7に当接する。この連結部33dのかごシル7への当接により、それまで下部薄板材33c(第2の平板状部)とかごシル7間に存在していた略水平の間隙は塞がれ、乗りかご2内から外側へと流れる空気流は止まり、乗りかご2内と外側との間に差圧が生じる。この差圧により上部薄板材33b(第1の平板状部)の上面に圧力が掛かり、連結部33dはさらにかごシル7に押し付けられ、確実に気密性が保持される。
他方、気圧制御装置により、乗りかご2内が減圧されると、可撓性部材33の下部薄板材33c(第2の平板状部)とかごシル7間に存在する間隙を介して、空気が外側から乗りかご2内へ向かって通過し、そのときの流速により減圧される。この減圧及び上部薄板材33b(第1の平板状部)と下部薄板材33c(第2の平板状部)間に存在するくさび状の間隙20に掛かる風圧により、下部薄板材33c(第2の平板状部)の自由端33eが押し下げられてかごシル7に当接する。この自由端33eのかごシル7への当接により、それまで下部薄板材33c(第2の平板状部)とかごシル7間に存在していた略水平の間隙は塞がれ、外側から乗りかご2内へと流れる空気流は止まり、乗りかご2内と外側との間に差圧が生じる。この差圧により上部薄板材33b(第1の平板状部)の下面及び下部薄板材33c(第2の平板状部)の上面に圧力が掛かり、自由端33eはさらにかごシル7に押し付けられ、確実に気密性が保持される。
図8は、図7に示すかご戸下部の変形例を示す拡大図である。図8に示すように、可撓性部材33は、ブラケット14の水平片14aの下面に当接する上部水平材33a、少なくとも通常時に上部水平材33aとの間にくさび状の間隙20を有して配される上部薄板材33b(第1の平板状部)、上部薄板材33b(第1の平板状部)の一端から延設されると共に、少なくとも通常時に上部薄板材33b(第1の平板状部)との間にくさび状の間隙19を有し、かつ通常時にかごシル7との間に略水平の間隙を有して配置される下部薄板材33c(第2の平板状部)とを備える。換言すれば、可撓性部材33は、少なくとも縦断面形状が乗りかご2の内側から外側へと向かい下方へ傾斜する上部薄板材33b(第1の平板状部)と、上部薄板材33b(第1の平板状部)の乗りかご2の外側端部である連結部33dにて折り返され、乗りかご2の内側へと向かう下部薄板材33c(第2の平板状部)を備える。なお、下部薄板材33c(第2の平板状部)の連結部33dと反対側の端部は、特に固定されることなく自由端33eを構成している。
図8に示すように、上部水平材33aの乗りかご2の外側の端部から所定の幅の領域は、断面コ字状部材36の下側の水平片の上面とブラケット14の水平片14aの下面との間に挟み込まれると共に、断面コ字状部材36の上側の水平片の下面はブラケット14の水平片14aの上面に当接する。また、ブラケット14の水平片14aの上面には、ボルト38により水平片14aの上面に固定或いは締結されるジャッキボルト37が設けられている。ジャッキボルト37は、ねじにより断面コ字状部材36の上側の水平片の上面を押圧する。このようにジャッキボルト37による押圧力により、上部水平材33a及びブラケット14の水平片14aと嵌合する断面コ字状部材36は、上部水平材33aをブラケット14の水平片14aに挟持する。図8に示す気密装置12は、上述の可撓性部材33、ブラケット14、断面コ字状部材36、ジャッキボルト37、及びボルト38のみにより構成される。よって、上述の図7の構成の場合と同様に、実施例1に示した気密装置より簡易な構成を実現できる。
次に、図8に示す通常時の状態から気圧制御装置により、乗りかご2内が加圧又は減圧される場合の気密装置12の動作について説明する。
気圧制御装置により、乗りかご2内が加圧されると、可撓性部材33の下部薄板材33c(第2の平板状部)とかごシル7間に存在する間隙を介して、空気が乗りかご2内から外側へ向かって通過し、そのときの流速により減圧される。この減圧及び上部薄板材33b(第1の平板状部)と下部薄板材33c(第2の平板状部)間に存在するくさび状の間隙19に掛かる風圧により、下部薄板材33c(第2の平板状部)の自由端33eが押し下げられてかごシル7に当接する。この自由端33eのかごシル7への当接により、それまで下部薄板材33c(第2の平板状部)とかごシル7間に存在していた略水平の間隙は塞がれ、乗りかご2内から外側へと流れる空気流は止まり、乗りかご2と外側との間に差圧が生じる。この差圧により下部薄板材33c(第2の平板状部)の上面に圧力が掛かり、自由端33eはさらにかごシル7に押し付けられ、確実に気密性が保持される。
他方、気圧制御装置により、乗りかご2内が減圧されると、可撓性部材33の下部薄板材33c(第2の平板状部)とかごシル7間に存在する間隙を介して、空気が外側から乗りかご2内へ向かって通過し、そのときの流速により減圧される。この減圧及び上部水平材33aと上部薄板材33b(第1の平板状部)間に存在するくさび状の間隙20に掛かる風圧により、上部薄板材33b(第1の平板状部)と下部薄板材33c(第2の平板状部)の連結部33dが押し下げられてかごシル7に当接する。この連結部33dのかごシル7への当接により、それまで下部薄板材33c(第2の平板状部)とかごシル7間に存在していた略水平の間隙は塞がれ、外側から乗りかご2内へと流れる空気流は止まり、乗りかご2内と外側との間に差圧が生じる。この差圧により上部薄板材33b(第1の平板状部)の上面に圧力が掛かり、連結部33dはさらにかごシル7に押し付けられ、確実に気密性が保持される。
上述の通り、本実施例によれば、乗りかご2内の気圧変動に対し応答性良く乗りかご2内の密閉性を確保し得ると共に簡易な構成にて実現可能とするエレベータ装置を提供することができる。
また、本実施例によれば、上述の実施例1におけるような、可撓性部材33を構成する下部薄板材33c(第2の平板状部)とかごシル7との間隙を調整することはできないものの、可撓性部材33を構成する上部水平材33a、上部薄板材33b(第1の平板状部)、及び下部薄板材33c(第2の平板状部)の厚さは略同一であることから、実施例1に比較し可撓性部材33の成型がより容易となる。
また、本実施例では、気密装置12を、可撓性部材33、ブラケット14,34、及びボルト35のみにより構成できることから、実施例1に比較し気密装置を更に簡易な構成にて実現できる。また、気密装置12を、可撓性部材33、ブラケット14、断面コ字状部材36、ジャッキボルト37、及びボルト38のみにより構成できることから、実施例1に比較し気密装置を更に簡易な構成にて実現することが可能となる。
図9は、本発明の他の実施例に係る実施例3によるエレベータ装置の要部である乗りかごのかご戸下部の断面を示す拡大図であり、図10は、図9に示すかご戸下部の変形例を示す拡大図である。本実施例では、可撓性部材を構成する下部薄板材(第2の平板状部)の自由端がかごシル側へと向かうよう傾斜させた点が実施例2と異なる。その他の構成は実施例2と同様であり、以下では実施例2と同様の構成要素に同一の符号を付し、実施例2と重複する説明を省略する。
図9に示すように、本実施例に係るエレベータ装置1は、かご戸3下部に可撓性部材33を有する気密装置12を備える。可撓性部材33は、ブラケット14の水平片14aの下面に当接する上部水平材33a、少なくとも通常時に上部水平材33aとの間にくさび状の間隙19を有して配される上部薄板材33b(第1の平板状部)、上部薄板材33b(第1の平板状部)の一端から延設されると共に、少なくとも通常時に上部薄板材33b(第1の平板状部)との間にくさび状の間隙20を有して配される下部薄板材33c’(第2の平板状部)を備える。上記くさび状の間隙20は、上記くさび状の間隙19より大きい。すなわち、上部薄板材33b(第1の平板状部)と下部薄板材33c’(第2の平板状部)により成す角度(開き角)は、上部水平材33aと上部薄板材33b(第1の平板状部)との成す角度(開き角)よりも大きい。換言すれば、可撓性部材33は、少なくとも通常時において、縦断面形状が乗りかご2の内側へと向かい下方へ傾斜する上部薄板材33b(第1の平板状部)と、上部薄板材33b(第1の平板状部)の乗りかご2の内側端部である連結部33dにて折り返され、乗りかご2の外側へと向かい下方へ傾斜する下部薄板材33c’(第2の平板状部)を備える。下部薄板材33c’(第2の平板状部)の連結部33dと反対側の端部である自由端33eは、所定の間隙を有して、かごシル7の上面から離間している。
可撓性部材33は、例えば、天然ゴム、合成ゴムの他、樹脂或いは薄板状の金属部材、例えば、0.2mm厚のステンレス鋼などにより成型されている。そして、上部水平材33a、上部薄板材33b(第1の平板状部)、この上部薄板材33b(第1の平板状部)が折り返される連結部33d、及び下部薄板材33c’(第2の平板状部)は一体構造となっている。図9に示すように、これら、上部水平材33a、上部薄板材33b(第1の平板状部)、及び下部薄板材33c’(第2の平板状部)の厚さは略同一であり、上部薄板材33b(第1の平板状部)及び下部薄板材33c(第2の平板状部)が、気圧制御装置による乗りかご2内の加圧及び減圧に応じて支障なく弾性変形可能な厚さ寸法に設定されている。
また、ブラケット14の水平片14aへの可撓性部材33の固定は、上述の実施例2と同様に、L字状の断面形状を有するブラケット34及びボルト35により実現される。本実施例における気密装置12は、実施例2と同様に、可撓性部材33、ブラケット14,34、及びボルト35のみにより構成されるため、上述の実施例1に示した気密装置より簡易な構成を実現できる。また、実施例2と同様に、意匠性などを考慮し、ブラケット34のうちパネル材3aに対向する部分及びボルト35を覆うよう化粧板などを取り付けることが好ましい。
なお、上述の通り本実施例における可撓性部材33は、上部薄板材33b(第1の平板状部)と下部薄板材33c’(第2の平板状部)により成す角度(開き角)が、上部水平材33aと上部薄板材33b(第1の平板状部)との成す角度(開き角)よりも大きくなるよう構成されることから、特に、気圧制御装置による乗りかご2内の減圧時において、実施例2の構成に比較し更に応答性を向上させることが可能となる。すなわち、上部薄板材33b(第1の平板状部)と下部薄板材33c’(第2の平板状部)間に存在するくさび状の間隙20に掛かる風圧により、下部薄板材33c(第2の平板状部)の自由端33eを、実施例2と比較しより効果的に押し下げ、かごシル7に当接させることが可能となる。
図10は、図9に示すかご戸下部の変形例を示す拡大図である。図10に示すように、可撓性部材33は、ブラケット14の水平片14aの下面に当接する上部水平材33a、少なくとも通常時に上部水平材33aとの間にくさび状の間隙20を有して配される上部薄板材33b(第1の平板状部)、上部薄板材33b(第1の平板状部)の一端から延設されると共に、少なくとも通常時に上部薄板材33b(第1の平板状部)との間にくさび状の間隙19を有して配される下部薄板材33c’(第2の平板状部)を備える。上記くさび状の間隙19は、上記くさび状の間隙20より大きい。すなわち、上部薄板材33b(第1の平板状部)と下部薄板材33c’(第2の平板状部)により成す角度(開き角)は、上部水平材33aと上部薄板材33b(第1の平板状部)により成す角度(開き角)よりも大きい。換言すれば、可撓性部材33は、少なくとも通常時において、縦断面形状が乗りかご2の内側から外側へと向かい下方へ傾斜する上部薄板材33b(第1の平板状部)と、上部薄板材33b(第1の平板状部)の乗りかご2の外側端部である連結部33dにて折り返され、乗りかご2の内側へと向かい下方へ傾斜する下部薄板材33c’(第2の平板状部)を備える。下部薄板材33c’(第2の平板状部)の連結部33dと反対側の端部である自由端33eは、所定の間隙を有して、かごシル7の上面から離間している。
また、ブラケット14の水平片14aへの可撓性部材33の固定は、上述の実施例2と同様に、断面コ字状部材36、ジャッキボルト37、及びボルト38により実現される。本実施例における気密装置12は、実施例2と同様に、可撓性部材33、ブラケット14、断面コ字状部材36、ジャッキボルト37及びボルト38のみにより構成されるため、上述の実施例1に示した気密装置より簡易な構成を実現できる。
なお、上述の通り本実施例における可撓性部材33は、上部薄板材33b(第1の平板状部)と下部薄板材33c’(第2の平板状部)により成す角度(開き角)が、上部水平材33aと上部薄板材33b(第1の平板状部)との成す角度(開き角)よりも大きくなるよう構成されることから、特に、気圧制御装置による乗りかご2内の加圧時において、実施例2の構成に比較し更に応答性を向上させることが可能となる。すなわち、上部薄板材33b(第1の平板状部)と下部薄板材33c’(第2の平板状部)間に存在するくさび状の間隙19に掛かる風圧により、下部薄板材33c(第2の平板状部)の自由端33eを、実施例2と比較しより効果的に押し下げ、かごシル7に当接させることが可能となる。
本実施例によれば、実施例2の効果に加え、気圧制御装置による乗りかご2内の加圧又は減圧に対し、実施例2の構成に比較し更に応答性良く乗りかご2内の気密性を確保することが可能となる。
図11は、本発明の他の実施例に係る実施例4によるエレベータ装置の要部である乗りかごのかご戸下部の断面を示す拡大図である。本実施例では、可撓性部材の形状をより簡易な構造とすると共に、上記可撓性部材を有する気密装置自体の構造をも簡易な構成とした点が、上述の実施例1から実施例3と異なる。その他の構成は、上述の実施例1から実施例3と同様であり、以下では実施例1から実施例3と同様の構成要素に同一の符号を付し重複する説明を省略する。
図11に示すように、本実施例に係るエレベータ装置1は、かご戸3下部に可撓性部材43を有する気密装置12を備える。可撓性部材43は、第1薄板材43a(第1の平板状部)、第2薄板材43b(第2の平板状部)、及び、これら第1薄板材43a(第1の平板状部)の一端と第2薄板材43b(第2の平板状部)の一端とを連結すると共に、L字状の断面形状を有するブラケット14の水平片14aの下面に固定される連結部を備える。可撓性部材43は、例えば、薄板状の金属部材である0.2mm厚のステンレス鋼などにより成型されている。そして、第1薄板材43a(第1の平板状部)、第2薄板材43b(第2の平板状部)、及び上記連結部は一体構造となっている。また、ブラケット14は、例えばステンレス鋼などに成型されている。
可撓性部材43を構成する連結部は、ブラケット14の水平片14aの下面の略中央部に、既知の溶接法により固定されている。なお、溶接法については特に限定されるものではない。一端が上記連結部に連結される第1薄板材43a(第1の平板状部)は、少なくとも通常時に乗りかご2の内側へと向かい下方に傾斜すると共に、上記連結部と反対側の端部が所定の間隙を有してかごシル7の上面より離間している。また、一端が上記連結部に連結される第2薄板材43b(第2の平板状部)は、少なくとも通常時に乗りかご2の外側へと向かい下方へ傾斜すると共に、上記連結部と反対側の端部が所定の間隙を有してかごシル7の上面より離間している。
本実施例における気密装置12は、上述の可撓性部材43及びブラケット14のみにより構成される。従って、上述の実施例1から実施例3に示した気密装置より簡易な構成を実現できる。
次に、図11に示す通常時の状態から気圧制御装置により、乗りかご2内が加圧又は減圧される場合の気密装置12の動作について説明する。
吸気ブロア4a及び排気ブロア4bを有する気圧制御装置により、乗りかご2内が加圧されると、可撓性部材43の第1薄板材43a(第1の平板状部)のかごシル7に対向する端部及び第2薄板材43b(第2の平板状部)のかごシル7に対向する端部と、かごシル7との間に存在する間隙を介して、空気が乗りかご2内から外側へ向かって通過し、そのときの流速により減圧される。この減圧及び第1薄板材43a(第1の平板状部)に掛かる風圧(図11において、白抜き矢印にて示す)により、第1薄板材43a(第1の平板状部)は上記連結部を支点として回動又は、第1薄板材43a(第1の平板状部)全体が押し下げられて、第1薄板材43a(第1の平板状部)のかごシル7に対向する端部(上記連結部と反対側の端部)がかごシル7に当接する。この第1薄板材43a(第1の平板状部)の上記連結部と反対側の端部がかごシル7に当接することにより、それまで第1薄板材43a(第1の平板状部)の上記連結部と反対側の端部とかごシル7との間に存在していた間隙は塞がれ、乗りかご2内から外側へと流れる空気流は止まり、乗りかご2内と外側との間に差圧が生じる。この差圧により第1薄板材43a(第1の平板状部)の上面に圧力が掛かり、第1薄板材43a(第1の平板状部)の上記連結部と反対側の端部はさらにかごシル7に押し付けられ、確実に気密性が保持される。
他方、気圧制御装置により、乗りかご2内が減圧されると、可撓性部材43の第1薄板材43a(第1の平板状部)のかごシル7に対向する端部及び第2薄板材43b(第2の平板状部)のかごシル7に対向する端部と、かごシル7との間に存在する間隙を介して、空気が外側から乗りかご2内へ向かって通過し、そのときの流速により減圧される。この減圧及び第2薄板材43b(第2の平板状部)に掛かる風圧(図11において、黒塗り矢印にて示す)により、第2薄板材43b(第2の平板状部)は上記連結部を支点として回動又は、第2薄板材43b(第2の平板状部)全体が押し下げられて、第2薄板材43b(第2の平板状部)のかごシル7に対向する端部(上記連結部と反対側の端部)がかごシル7に当接する。この第2薄板材43b(第2の平板状部)の上記連結部と反対側の端部がかごシル7に当接することにより、それまで第2薄板材43b(第2の平板状部)の上記連結部と反対側の端部とかごシル7との間に存在していた間隙は塞がれ、外側から乗りかご2内へと流れる空気流は止まり、乗りかご2内と外側との間に差圧が生じる。この差圧により第2薄板材43b(第2の平板状部)の上面に圧力が掛かり、第2薄板材43b(第2の平板状部)の上記連結部と反対側の端部はさらにかごシル7に押し付けられ、確実に気密性が保持される。
本実施例によれば、気密装置12を、可撓性部材43及びブラケット14のみにより構成できることから、実施例1から実施例3と比較し気密装置を更に簡易な構成にて実現することが可能となる。
なお、上述の実施例1から実施例4では、かご戸3の下端に可撓性部材を有する気密装置を配し、気圧制御装置による乗りかご内の加圧及び/又は減圧に応じて、かご戸の下端とかごシル間の間隙を密閉する構成について説明したが、同様に、かご戸の上端及びかご戸の側面(入口柱)にも適用可能である。
なお、本発明は、上述した実施例に限定するものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定するものではない。
1……エレベータ装置,2…乗りかご,3…かご戸,3a,3b…パネル材,4a…吸気ブロア(気圧制御装置),4b…排気ブロア(気圧制御装置),5…ボルト,6…補強部材,7…かごシル,7a…ガイド溝,8…ボルト,9…ブラケット,10…シュー,11…間隙,11a…略水平の間隙,12…気密装置,13…可撓性部材,13a…上部水平材,13b…上部薄板材(第1の平板状部),13c…下部薄板材(第2の平板状部),13d…垂直材,13e…連結部,13f…自由端,14…ブラケット,14a…水平片,15…ロッド材,16…可動押さえ具,16a…長穴(可動押さえ具),16b…水平片(可動押さえ具),17…押さえ具,17a…水平片17a(押さえ具),18…ナット,19…くさび状の間隙,20…くさび状の間隙,21…昇降路,22…機械室,23…巻上機,24…主ロープ,25…反らせプーリ,26…つり合いおもり,27…かご床,28…床面パネル,33…可撓性部材,33a…上部水平材,33b…上部薄板材(第1の平板状部),33c,33c’…下部薄板材(第2の平板状部),33d…連結部,33e…自由端,34…ブラケット,35…ボルト,36…断面コ字状部材,37…ジャッキボルト,38…ボルト,43…可撓性部材,43a…第1薄板材(第1の平板状部),43b…第2薄板材(第2の平板状部)

Claims (11)

  1. 昇降路内を昇降する乗りかご及びつり合いおもりを吊持する主ロープと、前記主ロープを巻き上げる巻上機と、前記乗りかご内の気圧を制御する気圧制御装置を有するエレベータ装置であって、
    前記乗りかごは、出入口を開閉するかご戸と、かご床に設けられ前記かご戸の移動を案内するかごシルと、前記かご戸の下端に設けられ前記気圧制御装置による加圧及び/又は減圧に応じて弾性変形する可撓性部材により、前記かご戸の下端と前記かごシル間の間隙を密閉する気密装置と、を有し、
    前記可撓性部材は、前記かご戸の幅方向全体に渡り前記かご戸の下端部に設けられると共に、縦断面形状が前記乗りかごの内側へと向かい下方へ傾斜する第1の平板状部と、前記第1の平板状部の端部にて折り返され前記乗りかごの外側へと向かう第2の平板状部と、を有することを特徴とするエレベータ装置。
  2. 昇降路内を昇降する乗りかご及びつり合いおもりを吊持する主ロープと、前記主ロープを巻き上げる巻上機と、前記乗りかご内の気圧を制御する気圧制御装置を有するエレベータ装置であって、
    前記乗りかごは、出入口を開閉するかご戸と、かご床に設けられ前記かご戸の移動を案内するかごシルと、前記かご戸の下端に設けられ前記気圧制御装置による加圧及び/又は減圧に応じて弾性変形する可撓性部材により、前記かご戸の下端と前記かごシル間の間隙を密閉する気密装置と、を有し、
    前記可撓性部材は、前記かご戸の幅方向全体に渡り前記かご戸の下端部に設けられると共に、縦断面形状が前記乗りかごの内側から外側へと向かい下方へ傾斜する第1の平板状部と、前記第1の平板状部の端部にて折り返され前記乗りかごの内側へと向かう第2の平板状部と、を有することを特徴とするエレベータ装置。
  3. 請求項に記載のエレベータ装置において、
    前記第2の平板状部が、前記気圧制御装置による加圧及び/又は減圧に応じて前記かごシルと当接し、前記かご戸の下端と前記かごシル間の間隙を密閉することを特徴とするエレベータ装置。
  4. 請求項2に記載のエレベータ装置において、
    前記第2の平板状部が、前記気圧制御装置による加圧及び/又は減圧に応じて前記かごシルと当接し、前記かご戸の下端と前記かごシル間の間隙を密閉することを特徴とするエレベータ装置。
  5. 請求項3又は請求項4に記載のエレベータ装置において、
    前記乗りかご停止時を含む通常時において、前記第2の平板状部は、前記かごシルと離間することを特徴とするエレベータ装置。
  6. 請求項に記載のエレベータ装置において、
    前記第2の平板状部は、前記かごシルと略平行に位置することを特徴とするエレベータ装置。
  7. 請求項又は請求項に記載のエレベータ装置において、
    前記第2の平板状部は、前記乗りかごの外側へと向かい下方へ傾斜することを特徴とするエレベータ装置。
  8. 請求項2又は請求項4に記載のエレベータ装置において、
    前記第2の平板状部は、前記乗りかごの内側へと向かい下方へ傾斜することを特徴とするエレベータ装置。
  9. 請求項に記載のエレベータ装置において、
    前記第1の平板状部は、少なくとも通常時において前記かご戸の下端との間にくさび状の間隙を有し、
    前記第2の平板状部は、少なくとも通常時において、前記第1の平板状部との間にくさび状の間隙を有することを特徴とするエレベータ装置。
  10. 請求項に記載のエレベータ装置において、
    前記かご戸は一対のパネル材で構成され、
    前記気密装置は、前記乗りかごの内側に配されるパネル材の内側下端に固設されるL字状の断面形状を有するブラケットと、前記ブラケットの内側に配され、ロッド材を挿通可能な長穴を備えると共にL字状の断面形状を有する可動押さえ具と、前記可動押さえ具の内側に配されると共に前記可動押さえ具との間に前記可撓性部材の前記第1の平板状部と連続する上部水平材を挟持する押さえ具と、を備え、前記長穴の直径は前記ロッド材の直径よりも大きいことを特徴とするエレベータ装置。
  11. 請求項3又は請求項4に記載のエレベータ装置において、
    前記可撓性部材は、天然ゴム、合成ゴム、樹脂、及び薄板状の金属部材のうち、いずれか一つにて成型されることを特徴とするエレベータ装置。
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