JP6502864B2 - 乗りかごドア気密装置及びエレベーター装置 - Google Patents

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Description

本発明は、乗りかご内の気圧を制御する乗りかごドア気密装置、及びその乗りかごドア気密装置を備えたエレベーター装置に関する。
近年、建物の高層化に伴いエレベーター装置の昇降速度が増加する傾向にあり、例えば、1000m/分を超える高速エレベーター装置が実用化されている。長行程の高速エレベーター装置では、乗りかご室内の急激な気圧変動によって耳詰まりや不快感を乗客に与えることがある。そこで、乗りかご室外の気圧に応じて乗りかご室内の気圧を制御することにより、急激な気圧変動に伴う乗客の耳閉感を低減する気圧制御装置が提案されている。
ところで、気圧制御装置によって乗りかご室内の気圧を最適な状態に変化させるには、乗りかご室内の気密性を高める必要がある。この乗りかご室内の気密性を高める技術としては、例えば、特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載された乗りかごドアの気密装置は、乗りかごドアの内面と略平行な回転軸を中心に回転可能な気密機構ボディと、気密機構ボディに設置された気密部材とを備えている。そして、乗りかごドアの戸閉時に気密機構ボディを回転させて、気密部材を乗りかごドアに接触させ、ドアと天枠との隙間を塞いで乗りかご室内を気密化する。
国際公開第2012/066587号パンフレット
ところで、特許文献1に記載された乗りかごドア気密装置では、気圧制御により乗りかご室内の気圧が乗りかご室外の気圧よりも高くなると、乗りかごドアが外側に押し出される。この場合に、乗りかごドアと天枠の間の距離の変化量よりも、気密部材の押込み量が小さければ、乗りかごドアと気密部材との間に隙間が生じてしまう。
そこで、特許文献1に記載された乗りかごドア気密装置では、乗りかごドアが外側に押し出される場合の乗りかごドアと天枠との間の距離の変化量よりも、気密部材の押込み量を大きくして、乗りかごドアと気密部材との間に隙間が生じ難くしている。しかし、気密部材の押込み量を大きくすると、乗りかごドアが外側に押し出されていない場合の気密部材の反力が大きくなるため、ドアの開閉を妨げる可能性が生じる。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、乗りかごの気密性を向上できる乗りかごドア気密装置及びエレベーター装置を提供することにある。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明の乗りかごドア気密装置は、気密機構ボディと、気密機構ボディに設けられた押込み気密部材と、被接触部材と、移動機構とを備える。気密機構ボディは、かご室と、かご室の出入り口を開閉する乗りかごドアを有する乗りかごにおけるかご室に移動可能に支持される。移動機構は、乗りかごドアの戸閉時に気密機構ボディを移動させる。被接触部材は、乗りかごドアに設けられ、気密機構ボディの移動によって押込み気密部材が接触する。気密機構ボディは、乗りかごドアの内面と略平行な回転軸を中心に回転可能に構成されている。移動機構は、乗りかごドアの戸閉時に気密機構ボディを回転させる。また、被接触部材は、水平方向に略平行な水平部及び鉛直方向の略平行な鉛直部を有している。そして、押込み気密部材は、気密機構ボディの回転により水平方向及び鉛直方向へ変位し、被接触部材の水平部及び鉛直部に接触する。
また、本発明のエレベーター装置は、かご室及びかご室を開閉する乗りかごドアを有する乗りかごと、乗りかごを吊持するロープと、巻上機と、気圧制御装置と、乗りかごドア気密装置とを備える。巻上機は、ロープが巻き掛けられ、ロープを駆動して乗りかごを昇降させる。気圧制御装置は、かご室外の気圧に応じてかご室内の気圧を制御する。乗りかごドア気密装置は、上述の構成を有しており、かご室と乗りかごドアとの隙間を塞ぐ。
上記構成の乗りかごドア気密装置及びエレベーター装置によれば、乗りかごの気密性を向上することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の第1実施形態に係るエレベーター装置の構成例を示す構成図である。 本発明の第1実施形態に係る乗りかごを示す斜視図である。 図2におけるA−A断面の戸開状態を示す側断面図である。 図2におけるA−A断面の戸閉状態を示す側断面図である。 図4におけるB−B断面を示す平断面図である。 本発明の第2実施形態に係る乗りかごの戸閉状態のドア気密装置を示す側断面図である。
以下、本発明の乗りかごドア気密装置及びエレベーター装置を実施するための形態について、図1〜図6を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
<第1実施形態>
[エレベーター装置の構成]
まず、本発明の第1実施形態に係るエレベーター装置の構成について、図1を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るエレベーター装置の構成例を示す構成図である。
図1に示すように、第1実施形態に係るエレベーター装置1は、建物構造物内に形成された昇降路100内を昇降する乗りかご3及びつり合いおもり4と、主ロープ5と、シーブ6を有する巻上機7と、そらせ車8とを備えている。主ロープ5は、乗りかご3及びつり合いおもり4を吊持する。シーブ6には、主ロープ5が巻き掛けられ、そらせ車8には、主ロープ5が装架される。
昇降路100は、建築構造物内に形成され、その頂部には機械室110が設けられている。巻上機7及びそらせ車8は、機械室110に配置されている。乗りかご3は、主ロープ5を介して、つり合いおもり4と連結されている。このように構成されたエレベーター装置1は、巻上機7のシーブ6が回転することで主ロープ5が駆動され、乗りかご3及びつり合いおもり4が互いに反対に昇降路100内を昇降する。
なお、図1では、建築構造物の階床として、模式的に最下階120と最上階130のみを示している。しかし、建築構造物としては、3階床以上あるものであってもよい。そして、各階床には、乗場ドア140が設けられている。乗場ドア140は、乗りかご3が停止した際に乗りかご3に設けられた後述の乗りかごドア22と対向する。そして、乗場ドア140は、乗りかごドア22と共に開閉する。
[乗りかご]
次に、乗りかご3の構成について、図2を参照して説明する。
図2は、本発明の第1実施形態に係る乗りかご3を示す斜視図である。
図2に示すように、乗りかご3は、人や物等の積載物を積載するかご室21と、かご室21の出入り口21Aを開閉する乗りかごドア22と、かご室21の内部の気圧を制御する気圧制御装置としての送風機23とを備えている。
かご室21は、上下に長い長方体形状をしており、側方の四方向に設けられる側面パネル24と、側面パネル24を下部で支持する床25と、側面パネル24の上部に設けられる天井26とを有している。乗りかご3の前側に配置された側面パネル24Aは、乗場ドア140と対向する。側面パネル24Aには、出入り口21Aが設けられている。
乗りかごドア22は、2枚のドア部材22A,22Bを有している。2枚のドア部材22A,22Bは、側面パネル24Aに沿って水平方向に移動可能に構成されており、2枚のドア部材22A,22Bの互いに対向する一辺が当接することにより、出入り口21Aを閉塞する。一方、2枚のドア部材22A,22Bの互いに対向する一辺が離れることにより、出入り口21Aを開放する。
送風機23は、天井26の上に設置されており、かご室21の外部の空気をその内部に圧送又は、かご室21の内部の空気を外部に排出する。すなわち、送風機23は、かご室21の内部へ出し入れする空気量を調整することで、乗りかご3の内部の気圧を制御している。
なお、図2に示す乗りかご3は、1台の送風機23を設置している。しかし、本発明に係る乗りかごとしては、複数台の送風機23を設置してもよい。また、図2に示す乗りかご3は、送風機23をかご室21の天井26に設置したが、送風機23は、側面パネル24や床25に設置してもよい。
かご室21と乗りかごドア22との間に生じる隙間は、ドア気密装置31によって塞がれ、かご室21の気密性が保たれている。ドア気密装置31は、かご室21における出入り口21Aの上部及び乗りかごドア22の上部に配置されている。なお、ドア気密装置31は、ドア部材22A,22Bに対してそれぞれ1つずつ設けられている。
[ドア気密装置の構成]
次に、ドア気密装置31の構成について、図3を参照して説明する。
図3は、図2におけるA−A断面の戸開状態を示す側断面図である。
図3に示すように、出入り口21Aの上部は、側面パネル24Aの構成の一部である天枠29によって形成されている。ドア気密装置31は、天枠29に回転可能に取り付けられた気密機構ボディ32と、押込み気密部材33及び気密板34と、被接触部材35と、移動機構36とを備えている。
気密機構ボディ32は、ドア部材22A,22B(乗りかごドア22)の内面と平行な軸線である回転軸38を中心に回転可能である。気密機構ボディ32は、回転軸38に沿って延びる略直方体状に形成されている。気密機構ボディ32の長手方向の長さは、天枠29の正面側における左右方向(ドア部材22A,22Bが移動する方向)の長さと略同じに設定されている。
押込み気密部材33は、気密機構ボディ32のドア部材22A,22B側に取り付けられている。この押込み気密部材33は、ゴムなどの弾性部材によって帯状に形成されており、その長さは、気密機構ボディ32の長手方向の長さと略同じに設定されている。そして、押込み気密部材33は、被接触部材35に対向しており、被接触部材35に当接することで弾性変形する(図4参照)。
気密機構ボディ32が回転軸38を中心に回転すると、押込み気密部材33は、ドア部材22A,22Bと天枠29(側面パネル24A)が対向する方向である水平方向(前後方向)と、乗りかごの昇降方向である鉛直方向とに変位する。
気密板34は、天枠29(側面パネル24A)と気密機構ボディ32に固定されており、天枠29(側面パネル24A)と気密機構ボディ32との間に生じた隙間を塞いでいる。これにより、天枠29と気密機構ボディ32との間を通って、かご室21の内部へ空気が流入、又は、かご室21から外部へ空気が流出することを防止している。
また、気密板34は、弾性変形可能な板状に形成されている。そのため、気密機構ボディ32が回転軸38を中心に回転して、天枠29と気密機構ボディ32との間に生じる隙間の大きさが変化すると、気密板34が弾性変形する。
被接触部材35は、ドア部材22A,22Bに固定される固定部41と、固定部41に連続して水平方向に延びる水平部42と、水平部42に連続して鉛直方向の下方に延びる鉛直部43とを有している。水平部42は、水平方向と略平行な水平面を有する板状に形成されており、鉛直部43は、鉛直方向と略平行な垂直面を有する板状に形成されている。
被接触部材35の水平部42及び鉛直部43は、押込み気密部材33と対向している。押込み気密部材33は、水平方向(かご室21の前後方向)及び鉛直方向に変位すると、被接触部材35の水平部42及び鉛直部43に接触する。その結果、ドア部材22A,22B(乗りかごドア22)と気密機構ボディ32(かご室21)との間に生じる隙間が塞がれる。
移動機構36は、ロッド51と、係合ローラ52と、傾斜カム53とを有している。ロッド51は、気密機構ボディ32に設けられており、回転軸38から所定の距離を空けて配置されている。係合ローラは、ロッド51に回転可能に支持されており、水平方向(かご室21の前後方向)に延びる回転軸を中心に回転する。
傾斜カム53は、被接触部材35の水平部42と一体に形成されている。すなわち、傾斜カム53は、ドア部材22A,22Bに配置されている。この傾斜カム53は、ドア部材22A,22Bの互いに当接する側とは反対側に至るにつれて高くなるように傾斜している。傾斜カム53には、係合ローラ52が係合する。
ドア部材22A,22Bの戸開時において、係合ローラ52は、傾斜カム53の低部に係合しており、ロッド51が略垂直に延びている。このとき、押込み気密部材33と被接触部材35の水平部42及び鉛直部43とは、離れている。すなわち、ドア部材22A,22Bの戸開時において、気密機構ボディ32は、押込み気密部材33と水平部42及び鉛直部43とが離れた状態になる姿勢で安定している。
具体的には、気密機構ボディ32、押込み気密部材33、ロッド51、係合ローラ52を合わせた重心が、気密機構ボディ32が回転可能な範囲において、常に回転軸38よりもドア部材22A,22B側に位置するよう設計されている。その結果、係合ローラ52が傾斜カム53から離れている場合に、気密機構ボディ32は、押込み気密部材33と水平部42及び鉛直部43とが離れた状態になる姿勢で安定している。
なお、気密機構ボディ32、押込み気密部材33、ロッド51、係合ローラ52を合わせた重心の位置を調整するために、気密機構ボディ32やロッド51に、重りを取り付けてもよい。また、重心の位置を調整に代えて、押込み気密部材33が被接触部材35から離れる方向に気密機構ボディ32を付勢するバネや別途駆動力を発生させる付勢部材を用いてもよい。
[ドア気密装置の動作]
次に、乗りかごドア22の戸閉時におけるドア気密装置31の動作について、図4及び図5を参照して説明する。
図4は、図2におけるA−A断面の戸閉開状態を示す側断面図である。図5は、図4におけるB−B断面を示す平断面図である。
図4及び図5に示すように、ドア部材22A,22Bを戸開状態から戸閉状態になるように移動すると、ドア部材22A,22Bと一緒に傾斜カム53が移動し、係合ローラ52が傾斜カム53の高部に位置する。これにより、係合ローラ52は、傾斜カム53に押されて係合ローラ52の垂直方向の位置が変位する。その結果、気密機構ボディ32は、回転軸38を中心として係合ローラ52がドア部材22A,22Bから離れる方向に回転し、押込み気密部材33が被接触部材35の水平部42及び鉛直部43に接近する。
そして、ドア部材22A,22Bが戸閉状態になる直前(例えば、数mm前)に、押込み気密部材33が被接触部材35の水平部42及び鉛直部43に接触(当接)する。その後、押込み気密部材33は、被接触部材35の水平部42及び鉛直部43上を摺動し、ドア部材22A,22Bが戸閉状態になると、気密機構ボディ32の回転角度が最大となり、押込み気密部材33が被接触部材35に密着する。その結果、ドア部材22A,22B(乗りかごドア22)と天枠29(かご室21)との間の隙間が塞がれる。
ドア部材22A,22Bが戸閉状態になると、乗りかご3が昇降可能の状態となる。そして、送風機23(図2参照)が動作することにより、乗りかご3のかご室21に対する空気の出し入れが行われる。送風機23がかご室21へ空気を圧送する場合は、かご室21の内部の気圧が、かご室21の外部の気圧よりも高くなる。この気圧の差によって、ドア部材22A,22Bは、かご室21の外側に押し出され、ドア部材22A,22Bと天枠29との間に生じる隙間が大きくなる。
このとき、被接触部材35は、ドア部材22A,22Bと一緒にかご室21の外側に移動し、被接触部材35の鉛直部43が押込み気密部材33に押し付けられる。また、被接触部材35の水平部42と押込み気密部材33との距離は変わらない。その結果、押込み気密部材33と被接触部材35が密着した状態が維持され、かご室21の気密性は確保される。
また、送風機23がかご室21から外部へ空気を排出する場合は、かご室21の内部の気圧が、かご室21の外部の気圧よりも低くなる。この気圧差によって、ドア部材22A,22Bは、かご室21の内側へ押され、ドア部材22A,22Bと天枠29との間に生じる隙間が小さくなる。
このとき、被接触部材35は、ドア部材22A,22Bと一緒にかご室21の内側に移動し、被接触部材35の鉛直部43が押込み気密部材33から離れる方向に変位する。その結果、押込み気密部材33の鉛直部43への押込み量が減少する。しかし、被接触部材35の水平部42と押込み気密部材33との距離は変わらないため、押込み気密部材33の水平部42への押込み量は変化しない。その結果、押込み気密部材33と被接触部材35が密着した状態が維持され、かご室21の気密性は確保される。
また、ドア部材22A,22Bを戸閉状態から戸開状態になるように移動すると、ドア部材22A,22Bと一緒に傾斜カム53が移動し、係合ローラ52が傾斜カム53の低部に位置する。これにより、傾斜カム53の係合ローラ52に対する押圧が弱くなり、気密機構ボディ32は、押込み気密部材33が被接触部材35の水平部42及び鉛直部43から離れる方向に回転する。
その結果、ドア部材22A,22Bが戸閉状態から戸開状態になるように移動すると、押込み気密部材33の水平部42及び鉛直部43への押込み量が減少する。そして、係合ローラ52が傾斜カム53から離れると、押込み気密部材33が被接触部材35の水平部42及び鉛直部43から離れる。
このように、第1実施形態のドア気密装置31では、送風機(気圧制御装置)23による気圧制御でかご室21の内外に気圧差が生じ、ドア部材22A,22Bがかご室21の外側、内側のどちらに押された場合でも、かご室21の気密性を確保することができる。したがって、乗りかご3(かご室21)の気密性を向上することができる。
また、ドア部材22A,22Bの変形に追従するように、被接触部材35に対する押込み気密部材33の押込み量を大きくする必要が無い。その結果、ドア部材22A,22Bの開閉を妨げないようにすることができる。
また、乗客が乗りかご3のかご室21に乗り込むと、乗客の重さにより乗りかご3のかご室21が沈下する。一方、ドア部材22A,22B(乗りかごドア22)は、かご室21と独立した乗りかご枠に支持されていることから、乗客の乗り込みにより鉛直方向の位置が変化しない。したがって、乗客が乗りかご3のかご室21に乗り込むと、押込み気密部材33と被接触部材35の水平部42との距離が広がり、押込み気密部材33の水平部42への押込み量が減少する。
しかし、被接触部材35の鉛直部43と押込み気密部材33との距離は変わらないため、押込み気密部材33の鉛直部43への押込み量は変化しない。その結果、乗客の乗り込みにより乗りかご3が沈下した場合でも、押込み気密部材33と被接触部材35が密着した状態が維持される。かご室21の気密性は確保される。したがって、乗りかご3(かご室21)の気密性を向上することができる。
また、気密機構ボディ32、押込み気密部材33、ロッド51、係合ローラ52を合わせた重心を、回転軸38よりもドア部材22A,22B側に位置するよう設計したため、気密機構ボディ32を付勢する部材が必要ない。これにより、部品点数の削減することができ、ドア気密装置31の軽量化、小型化を図ることができる。
<第2実施形態>
[ドア気密装置の構成]
次に、本発明の第2実施形態に係るドア気密装置の構成について、図6を参照して説明する。
図6は、本発明の第2実施形態に係る乗りかごの戸閉状態のドア気密装置を示す側断面図である。
本発明の第2実施形態に係るドア気密装置61は、第1実施形態に係るドア気密装置31と同様の構成を有しており、異なる構成は、被接触部材65と移動機構66である。そのため、ここでは、被接触部材65と移動機構66について説明し、ドア気密装置61のその他の構成については、説明を省略する。
ドア気密装置61は、気密機構ボディ32と、押込み気密部材33及び気密板34と、被接触部材65と、移動機構66とを備えている。
被接触部材65は、ドア部材22A,22Bに固定される固定部45と、固定部45に連続して水平方向に延びる水平部46と、水平部46に連続して鉛直方向の下方に延びる鉛直部47とを有している。水平部46は、水平方向と略平行な水平面を有する板状に形成されており、鉛直部47は、鉛直方向と略平行な垂直面を有する板状に形成されている。
被接触部材65の水平部46及び鉛直部47は、押込み気密部材33と対向している。押込み気密部材33は、水平方向(かご室21の前後方向)及び鉛直方向に変位すると、被接触部材65の水平部46及び鉛直部47に接触する。その結果、ドア部材22A,22B(乗りかごドア22)と気密機構ボディ32(かご室21)との間に生じる隙間が塞がれる。
移動機構66は、ロッド51と、ソレノイドや直動モータなどの直動部材71とを有している。ロッド51は、気密機構ボディ32に設けられており、回転軸38から所定の距離を空けて配置されている。直動部材71は、ドア部材22A,22Bに固定されており、水平方向(かご室21の前後方向)に往復運動可能なプランジャ―71aを有している。直動部材71のプランジャ―71aは、水平方向(かご室21の前後方向)でロッド51と対向している。
気密機構ボディ32、押込み気密部材33、ロッド51を合わせた重心は、気密機構ボディ32が回転可能な範囲において、常に回転軸38よりもドア部材22A,22B側に位置するよう設計されている。その結果、直動部材71のプランジャ―71aとロッド51が離れている場合に、気密機構ボディ32は、押込み気密部材33と水平部46及び鉛直部47とが離れた状態になる姿勢で安定している。
[ドア気密装置の動作]
図6に示すように、ドア部材22A,22Bを戸開状態から戸閉状態になるように移動して、ドア部材22A,22Bが戸閉状態になる直前(例えば、数mm前)に、天枠29に設けた不図示のセンサがドア部材22A,22Bを検出する。この検出結果に基づいて、不図示の制御部が直動部材71を駆動させる。すなわち、プランジャ―71aを天枠29側に移動させる。
これにより、プランジャ―71aがロッド51を押圧し、気密機構ボディ32は、回転軸38を中心としてロッド51がドア部材22A,22Bから離れる方向に回転し、押込み気密部材33が被接触部材65の水平部46及び鉛直部47に接触(当接)する。その結果、押込み気密部材33が被接触部材65に密着し、ドア部材22A,22B(乗りかごドア22)と天枠29(かご室21)との間の隙間が塞がれる。
また、ドア部材22A,22Bを戸閉状態から戸開状態になるように移動すると、センサによるドア部材22A,22Bの検出が終了する。この結果に基づいて、不図示の制御部が直動部材71を駆動させる。すなわち、プランジャ―71aをドア部材22A,22B側に移動させる。
これにより、ロッド51は、プランジャ―71aによる押圧から解放され、気密機構ボディ32は、回転軸38を中心としてロッド51がドア部材22A,22Bに接近する方向に回転し、押込み気密部材33が被接触部材65の水平部46及び鉛直部47から離れる。
第2実施形態のドア気密装置61においても、第1実施形態のドア気密装置31と同様の効果を得ることができる。すなわち、送風機23(図2参照)による気圧制御でかご室21の内外に気圧差が生じ、ドア部材22A,22Bが乗りかご3の外側、内側のどちらに押された場合でも、かご室21の気密性を確保することができる。
また、ドア部材22A,22Bの変形に追従するように、被接触部材65に対する押込み気密部材33の押込み量を大きくする必要が無い。その結果、ドア部材22A,22Bの開閉を妨げないようにすることができる。さらに、乗客の乗り込みにより乗りかご3が沈下した場合でも、押込み気密部材33と被接触部材65が密着した状態が維持され、かご室21の気密性は確保される。
[変形例]
以上、本発明の乗りかごドア気密装置及びエレベーター装置の実施形態について、その作用効果も含めて説明した。しかしながら、本発明の乗りかごドア気密装置及びエレベーター装置は、上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、上述した実施形態では、被接触部材35(65)の水平部42(46)及び鉛直部43(47)に押込み気密部材33を密着させる構成にした。しかし、本発明に係る乗りかごドア気密装置としては、少なくとも被接触部材の水平部に押込み気密部材を密着させる構成であればよい。
すなわち、被接触部材の水平部と押込み気密部材との距離は、ドア部材(乗りかごドア)がかご室の外側又は内側に押されても変化しない。そのため、被接触部材の水平部と押込み気密部材が密着していれば、かご室21の気密性を確保することができる。
また、上述した実施形態では、気密機構ボディ32を回転させて押込み気密部材33を変位させる構成にした。しかし、本発明に係る乗りかごドア気密装置としては、被接触部材に押込み気密部材を密着させることができれば、気密機構ボディの移動は回転に限定されない。
例えば、被接触部材の水平部のみに押込み気密部材を密着させる構成にする場合は、気密機構ボディを鉛直方向に移動させればよい。また、気密機構ボディを斜めに直線移動させる構成を採用すれば、押込み気密部材を水平方向及び鉛直方向へ変位させて、被接触部材の水平部及び鉛直部に押込み気密部材を密着させることができる。
また、上述の第1実施形態の移動機構36は、ロッド51と、係合ローラ52と、傾斜カム53とにより構成した。また。第2実施形態の移動機構66は、ロッド51と、直動部材71とにより構成した。しかし、本発明に係る移動機構としては、ドア部材22A,22Bの戸閉時に気密機構ボディ32を回転させるものであれば、種々の機構を採用することができる。
移動機構としては、例えば、ステッピングモータと、ステッピングモータのシャフトの回転を、気密機構ボディ32の回転軸38に伝える歯車とにより構成してもよい。この場合は、第2実施形態と同様に、ドア部材22A,22Bの戸閉を検出するセンサを用いて、気密機構ボディ32を回転させるタイミングを設定する。
また、移動機構としては、ロッドと、ドア部材22A,22Bに固定された係合突部とにより構成してもよい。この場合は、ドア部材22A,22Bの戸閉時に、係合突部がロッドに接触して、ロッドを天枠29側に押圧する。
また、上述の第1及び第2実施形態では、乗りかごドア22から離れるように気密機構ボディ32を回転させ、被接触部材35の水平部42(46)及び鉛直部43(47)に押込み気密部材33を接触させる構成にした。しかし、本発明に係る乗りかごドア気密装置としては、乗りかごドアから離れるように気密機構ボディを回転させ、被接触部材の水平部及び鉛直部に押込み気密部材を接触させる構成にしてもよい。この場合は、乗りかごドアのかご室側を向く面を被接触部材の鉛直部としてもよい。
また、上述の第1実施形態では、傾斜カム53と被接触部材35とを一体に形成する構成とした。これにより、ドア気密装置31の部品点数を削減することができ、ドア気密装置31の組立工数の削減を図ることができる。なお、本発明に係る乗りかごドア気密装置としては、傾斜カムと、被接触部材とをそれぞれ別々に設ける構成にしてもよい。これにより、傾斜カムが摩耗した場合に、傾斜カムのみを交換することができる。
また、上述の第1実施形態では、傾斜カム53と係合ローラ52を一対設ける構成とした。しかし、本発明に係る乗りかごドア気密装置としては、傾斜カムと係合ローラの対を複数設ける構成としてもよい。これにより、1つの傾斜カム又は1つの係合ローラが破損しても、別の対の傾斜カム及び係合ローラによって気密機構ボディを回転させることができる。
1…エレベーター装置、 5…主ロープ、 6…シーブ、 7…巻上機、 8…そらせ車、 21…かご室、 22…乗りかごドア、 22A,22B…ドア部材、 23…送風機(気圧制御装置)、 24…側面パネル、 25…床、 26…天井、 29…天枠、 31,61…ドア気密装置、 32…気密機構ボディ、 33…押込み気密部材、 34…気密板、 35,65…被接触部材、 36,66…移動機構、 38…回転軸、 41,45…固定部、 42,46…水平部、 43,47…鉛直部、 51…ロッド、 52…係合ローラ、 53…傾斜カム、 71…直動部材、 100…昇降路、 110…機械室、 120…最下階、 130…最上階、 140…乗場ドア

Claims (8)

  1. かご室と、かご室の出入り口を開閉する乗りかごドアを有する乗りかごにおける前記かご室に移動可能に支持された気密機構ボディと、
    前記気密機構ボディに設けられた押込み気密部材と、
    前記乗りかごドアの戸閉時に前記気密機構ボディを移動させる移動機構と、
    前記乗りかごドアに設けられ、前記気密機構ボディの移動によって前記押込み気密部材が接触する被接触部材と、を備えた乗りかごドア気密装置において、
    前記気密機構ボディは、前記乗りかごドアの内面と略平行な回転軸を中心に回転可能に構成されており、
    前記移動機構は、前記乗りかごドアの戸閉時に前記気密機構ボディを回転させ、
    前記被接触部材は、水平方向に略平行な水平部及び鉛直方向の略平行な鉛直部を有し、
    前記押込み気密部材は、前記気密機構ボディの回転により水平方向及び鉛直方向へ変位し、前記被接触部材の前記水平部及び前記鉛直部に接触する
    ことを特徴とする乗りかごドア気密装置。
  2. 前記気密機構ボディは、前記移動機構が作用しない場合に前記押込み気密部材が前記被接触部材から離れた状態で安定するように重心位置が設定されている
    ことを特徴とする請求項に記載の乗りかごドア気密装置。
  3. 前記移動機構は、
    前記気密機構ボディに設けられたロッドと、
    前記ロッドに設けられた係合ローラと、
    前記乗りかごドアに設けられ、前記乗りかごドアの戸閉時に前記係合ローラと係合し、前記気密機構ボディを回転させる傾斜カムと、を有する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の乗りかごドア気密装置。
  4. 前記傾斜カムと前記被接触部材が、一体となっている
    ことを特徴とする請求項に記載の乗りかごドア気密装置。
  5. 前記傾斜カムと前記被接触部材が、それぞれ別々に設けられている
    ことを特徴とする請求項に記載の乗りかごドア気密装置。
  6. 前記傾斜カムと前記係合ローラがそれぞれ対となって複数設けられている
    ことを特徴とする請求項に記載の乗りかごドア気密装置。
  7. かご室及びかご室を開閉する乗りかごドアを有する乗りかごと、
    前記乗りかごを吊持するロープと、
    前記ロープが巻き掛けられ、前記ロープを駆動して前記乗りかごを昇降させる巻上機と、
    前記かご室外の気圧に応じて前記かご室内の気圧を制御する気圧制御装置と、
    前記かご室と前記乗りかごドアとの隙間を塞ぐ乗りかごドア気密装置と、を備え、
    前記乗りかごドア気密装置は、
    前記かご室に移動可能に支持された気密機構ボディと、
    前記気密機構ボディに設けられた押込み気密部材と、
    前記乗りかごドアの戸閉時に前記気密機構ボディを移動させる移動機構と、
    前記乗りかごドアに設けられ、前記気密機構ボディの移動によって前記押込み気密部材が接触する被接触部材と、を備えた乗りかごドア気密装置において、
    前記気密機構ボディは、前記乗りかごドアの内面と略平行な回転軸を中心に回転可能に構成されており、
    前記移動機構は、前記乗りかごドアの戸閉時に前記気密機構ボディを回転させ、
    前記被接触部材は、水平方向に略平行な水平部及び鉛直方向の略平行な鉛直部を有し、
    前記押込み気密部材は、前記気密機構ボディの回転により水平方向及び鉛直方向へ変位し、前記被接触部材の前記水平部及び前記鉛直部に接触する
    ことを特徴とするエレベーター装置。
  8. 前記乗りかごドアが複数設けられており、前記複数の乗りかごドアそれぞれに前記乗りかごドア気密装置を設けた
    ことを特徴とする請求項に記載のエレベーター装置。
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