JP6602433B2 - 缶拭きシステム及び方法 - Google Patents
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そこで、例えば特許文献1に開示されるように、汚れ拭き取り装置を使用して、当該汚れ拭き取り装置に備わる拭取用タオルで塗装前に外表面の汚れを除去している。
即ち、ドラム缶表面に盛り上がった形で付着したような付着物は、その容量の多さあるいはその性状から、上述の汚れ拭き取り装置では取り去ることができず、却って、上記拭取用タオルによって同じ缶の外表面の広範囲に付着物を引き伸ばしてしまうことになる。また、容量の多さから付着物の一部は、拭取用タオルに転移し、再びこの拭取用タオルを使用することで、さらに別の缶の外表面に付着物が転写される場合も発生し、他缶までその影響が及ぶこともある。
その結果、付着物の拭き取りが不十分である缶にあっては、外面塗装後の表面性状が不良になるという問題が発生する。
即ち、本発明の第1態様における缶拭きシステムは、缶容器の外表面に付着した付着物を検出する付着物検出装置であって、検出した付着物の容量をレーザー光を用いて測定する付着物検出装置と、
上記付着物を上記外表面から拭き取る缶拭き装置と、
上記付着物を上記外表面から掻き取る掻取装置と、
上記付着物検出装置、上記缶拭き装置、及び上記掻取装置と電気的に接続され、上記付着物検出装置にて測定された、規定値を超える容量を有する多容量付着物について、上記掻取装置に掻き取りを行わせ、一方、規定値以下の容量を有する通常付着物について上記缶拭き装置に拭き取りを行わせる制御装置と、
を備えたことを特徴とする。
また、以下に記載する実施形態では、缶容器は、JIS Z 1601(2006年)に規定する容量200リットルのドラム缶を例に採るが、その他、容量20リットルを超え200リットル未満の缶、あるいは容量200リットルを超える缶、さらに、いわゆるオープンヘッドドラム等も含む概念である。
また、付着物検出装置110に搬入されるドラム缶50の外表面には、既に説明したように、巻締め工程を行った際の、多容量の潤滑剤及びシーリングコンパウンド等が付着物として付着している場合がある。即ち、図5に示すように、例えば、変質した高粘性の潤滑剤、及びシーリングコンパウンド等(以下、「付着物51」と記す場合もある)がドラム缶50の外表面52に対して盛り上がる程度の容量にて、外表面52に付着している場合がある。そしてこのような付着物51は、既に説明したように、後工程において不具合を生じさせる場合がある。
付着物検出装置110は、ドラム缶50の外表面52に付着した付着物51を検出する装置であり、さらに、検出した付着物51の容量を、レーザー光を用いて測定する装置である。ここで付着物51の検出動作には、ドラム缶50の外表面52における付着物51の位置情報の取得も含まれる。また、この検出動作によって付着物検出装置110は、付着物51の付着範囲を求めることもできる。具体的内容は後述するが、付着物検出装置110による付着物51の容量測定は、外表面52に対する付着物51の高さ、及び外表面52に沿った付着物51の付着範囲の少なくとも一方についてレーザー光を用いて行う。即ち、これらの付着物高さ情報及び付着物付着範囲情報の少なくとも一方を元にして、付着物検出装置110は、外表面52に付着した付着物51が、後工程において上述の不具合を生じさせる程度の容量を有するか否かを判断する。
検出センサ111は、外表面52に対してレーザー光を照射する発光源と、外表面52で反射したレーザー光を受光し外表面52の変位データとして送出する受光部とを有し、外表面52に対して適正距離をあけて設置される。この適正距離は、付着物検出の良否に関係するファクターであり、本実施形態では、例えば、約200mmから約400mmの間に設定している。また、検出センサ111は、ドラム缶50の高さ方向53において検出可能な範囲(検出長さ)を有する。ここで付着物51は、外表面52に対してドラム缶50の巻締め部分において存在確率が高い。よって検出センサ111は、本実施形態では図示のように、ドラム缶50の高さ方向53において、缶上端から上輪帯(ビード)、及び、下輪帯から缶下端、の区間に対応して2つの検出センサ111を配置している。
以上説明したように、付着物検出装置110は、外表面52に付着した付着物51が後工程における不具合を生じさせる程度の容量を有するか否かを判断する。よって上記規定値は、付着物51が不具合を生じさせる容量を有するか否かを判断するための基準となる値である。尚、規定値を超える容量の付着物51を「多容量付着物」と呼び、このような多容量付着物を有する缶容器、ここではドラム缶50、を「多容量付着物缶」と呼ぶ。一方、規定値以下の容量の付着物51を「通常付着物」と呼び、その缶を「通常付着物缶」と呼ぶ。
一方、上述したように、検出センサ111と外表面52との間の適正距離は、付着物検出の良否に寄与するファクターであるが、ドラム缶50の真円度及び回転装置113によるドラム缶50の回転振れ、等により、変化することが避けられない。よって、上記規定値は、この適正距離のブレを考慮して設定する必要がある。
缶拭き装置120は、詳細後述する掻取装置130と共に、上述の付着物51をドラム缶50の外表面52から拭き取る装置である。この缶拭き装置120は、上述の規定値以下の容量を有する付着物51(通常付着物)に対して、外表面52からの除去を行う装置であり、図3A及び図3B(総称して「図3」と記す場合もある)に示すように、大別して、拭取材121と、駆動装置125とを有する。
また図3では、図示の便宜上、一つのドラム缶50に対して缶拭き装置120及び掻取装置130の両方を作用させるような図示になっているが、実際には、缶拭き装置120及び掻取装置130は、製造ライン上、別々に配置される。
缶拭き装置120における駆動装置125は、ドラム缶50の外表面52に拭取材121を接触させ、また拭取材121をその搬送方向122へ搬送する装置であり、供給側保持部126と、ピンチロール127と、回収側保持部128とを有する。
ピンチロール127は、供給側保持部126に隣接して上記供給側に配置され、拭取材121をその厚み方向から挟んで回転する2つのローラー127aを有する。これらのローラー127aの少なくとも一方は、ブレーキ付モーター127bにて回転駆動され、
供給側保持部126から拭取材121を引き出して搬送方向122へ搬送する。
回収側保持部128は、拭取材121がドラム缶50の外表面52に接触した後段階の場所に相当する回収側に配置され、搬送されてくる拭取材121を、トルクモータ128aの駆動にてロール状に巻回して回収し保持する機構部分である。
また缶拭き装置120は、乾いた拭取材121を有する装置と、湿った拭取材121を有する装置との2種類を設け、製造ライン上に並設することもできる。
掻取装置130は、上述の規定値を超える容量を有する付着物51(多容量付着物)について、ドラム缶50の外表面52からの除去を行う装置であり、図3A及び図3Bに示すように、大別して、掻取用部材131と、駆動装置132とを有する。本実施形態では、掻取装置130は、図示するように缶拭き装置120に付属する形態にて設置しているが、缶拭き装置120から離れた別の場所に配置してもよい。また本実施形態では、ドラム缶50の高さ方向53において、缶拭き装置120の配置に対応して、ドラム缶50の上、下の巻締め部分に対応した2箇所に掻取装置130を配置している。しかしながらこれに限定されず、例えば一つの掻取用部材131を設け、付着物検出装置110によって多容量付着物が検出された場所へ、高さ方向53に昇降させるような形態を採ってもよい。
尚、図3は、理解が容易になるように掻取装置130の概略を示しており、図3Aと図3Bとにおいて、掻取用部材131の歯数等、その形状は相違するが、同じ物を示している。また、歯数等を含めて、掻取用部材131の形態は、図3に示すものに限定されない。
制御装置140は、付着物検出装置110、缶拭き装置120、及び掻取装置130と電気的に接続され、付着物検出装置110にて検出、測定された、ドラム缶50の外表面52における、付着物の容量に応じて付着物51を除去する装置を使い分ける制御を行う。即ち、本実施形態では、制御装置140は、付着物検出装置110にて規定値を超える容量、本実施形態では付着物高さ、が検出された多容量付着物については掻取装置130に掻き取りを行わせ、一方、その容量が規定値以下である通常付着物については缶拭き装置120に拭き取りを行わせる動作制御を行う。またこのとき、制御装置140は、缶拭き装置120及び掻取装置130の動作制御も行い、各駆動装置125,132、並びに、回転装置123の動作を制御する。
上述した巻締めが行われて製缶されたドラム缶50は、当該缶拭きシステム101における付着物検出装置110に搬入される。搬入されるドラム缶50の外表面52には、潤滑剤及びシーリングコンパウンドの付着物51が付着している場合がある。
そして次のステップS2において、付着物検出装置110は、設定している規定値を用いて、本実施形態では、求めた付着物の高さが規定値を超えるか否か、換言すると、検出した付着物51の容量が後工程において不具合を生じさせる量に相当するか否か、を判断する。
尚、実際には、掻取装置130による1回の掻き取り動作によって付着物51は除去可能であり、上述のステップS5、S1、S2、S4、S5の繰り返し工程は、念のための、補償的な予備的なものである。また、1缶に対する拭き取り及び掻き取り動作にかけることができる時間、いわゆるタクトタイムが決まっていることから、ステップS5における規定回数は、このタクトタイムを守るような回数に設定される。
一方、規定値以下の容量の通常付着物に対しては、缶拭き装置120による拭き取り動作を行い、外表面52から通常付着物は除去される。
また、掻取装置130による掻き取り動作を実行した箇所に対して、さらに缶拭き装置120による拭き取り動作を行うことで、例えば、多容量付着物の残留物あるいは残骸が存在する場合でも、これを除去することができる。
したがって、本実施形態における缶拭きシステム101及び缶拭き方法によれば、後工程において外表面52に外面塗装を行っても表面性状が不良になることはなく、不具合の発生を回避することができる。
本実施形態の缶拭きシステム101が組み込まれるドラム缶50の製造ラインでは、缶拭きシステム101は、例えば5秒/1缶の高速ペースで処理を行う。缶拭きシステム101では、説明したように、缶拭き装置120及び掻取装置130を同時に作動させて、通常付着物及び多容量付着物の両方を同時にドラム缶50の外表面52から除去することができる。したがって、通常付着物缶に比べて発生件数としては少数であるが、多容量付着物を有する多容量付着物缶に対しても、及び、通常付着物と多容量付着物とが混在するようなドラム缶50に対しても、上述のような高速処理ペースにて処理することが可能となり、製造ライン全体の処理能力向上にも寄与することができる。
101…缶拭きシステム、110…付着物検出装置。120…缶拭き装置、
130…掻取装置、140…制御装置。
Claims (5)
- 缶容器(50)の外表面に付着した付着物を検出する付着物検出装置であって、検出した付着物の容量をレーザー光を用いて測定する付着物検出装置(110)と、
上記付着物を上記外表面から拭き取る缶拭き装置(120)と、
上記付着物を上記外表面から掻き取る掻取装置(130)と、
上記付着物検出装置、上記缶拭き装置、及び上記掻取装置と電気的に接続され、上記付着物検出装置にて測定された、規定値を超える容量を有する多容量付着物について、上記掻取装置による掻き取りを行い、上記缶拭き装置による拭き取りを行わない制御装置(140)と、
を備えたことを特徴とする缶拭きシステム。 - 上記付着物の容量測定は、上記外表面に対する付着物高さ、及び上記外表面に沿った付着物範囲の少なくとも一方についてレーザー光を用いて測定する、請求項1に記載の缶拭きシステム。
- 上記制御装置は、上記付着物高さに対しては上記規定値としての2mmを超えた付着物を、上記付着物範囲に対しては上記規定値としての4mm角を超えた付着物を、それぞれ上記多容量付着物と判断する、請求項2に記載の缶拭きシステム。
- 上記缶容器はドラム缶であり、上記付着物は、潤滑剤又は巻締めシール用のコンパウンドである、請求項1から3のいずれかに記載の缶拭きシステム。
- 付着物検出装置(110)にて検出された、缶容器(50)の外表面に付着した付着物の容量をレーザー光にて測定し、
上記付着物検出装置にて測定された、付着物の容量に応じて、制御装置によって、付着物を除去する装置である掻取装置及び缶拭き装置を使い分け、規定値を超える容量を有する多容量付着物については、上記掻取装置による掻き取りを行い上記缶拭き装置による拭き取りを行わない、
ことを特徴とする缶拭き方法。
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