JP6601973B2 - 骨伝導振動子およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、筒状フレームと、該筒状フレームの内側に振動板を介して軸方向に振動可能に配されるマグネット及びヨークからなる振動部と、前記筒状フレームの内側に基台を介して同軸状に配されるコイルとを備えた骨伝導振動子、およびその製造方法に関する。
従来、この種の骨伝導振動子では、たとえば筒状フレームと振動板、マグネット及びヨークからなる振動部と振動板などの組み付けに接着剤が用いられている(例えば、特許文献1参照)。これら接着剤は、接合する部位や部品材質などに応じて硬質のもの、軟質のもの等種々の種類を使い分け、適切なものを用いる必要がある。
しかしながら、これら接着剤の種類によって、塗付量や乾燥時間もそれぞれ異なることから、製造上、品質のばらつきが避けられず、生産効率も悪いという問題があった。また、特に接着剤として軟質のものを用いる場合、その部位で振動がロスを生じ、硬質のものも音割れが生じたり、音の性能を十分に発揮させることが難しいという問題もあった。さらに、接着剤を用いるため強度維持の点で、出力の上限にも限界があった。
特開2012−147315号公報
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、品質が安定化すると同時に、品質ならびに生産効率を向上できる骨伝導振動子およびその製造方法を提供する点にある。
本発明は、以下の発明を包含する。
(1) 筒状フレームと、該筒状フレームの内側に振動板を介して軸方向に振動可能に配されるマグネット及びヨークからなる振動部と、前記筒状フレームの内側に基台を介して同軸状に配されるコイルとを備え、前記振動部は、前記振動板の中心部に、該振動板、前記マグネット及び前記ヨークの各中心を軸方向に貫通する熱可塑性樹脂よりなる連結ピンの両端溶着部に挟持された状態で組み付けられていることを特徴とする骨伝導振動子。
(2) 前記振動部が、前記振動板に近い側から順に、該振動板と略平行な本体部と該本体部の外周縁に沿って振動体と反対側に向かって一体に延在される延設部とよりなるボディヨーク、前記本体部に同軸状に当接するマグネット、および該マグネットの前記本体部と反対側の端面に当接する板状ヨークが配され、且つ、前記振動板及び板状ヨークの各外面側に、前記連結ピンの溶着部がそれぞれ形成されたものであり、前記コイルが、前記ボディヨークの前記延設部と前記板状ヨーク間のギャップに配される(1)記載の骨伝導振動子。
(3) 前記連結ピンの軸方向途中位置に、前記振動板とボディヨークとの間に介装される鍔部が一体的に突設されている(2)記載の骨伝導振動子。
(4) 前記筒状フレームが熱可塑性樹脂よりなり、前記振動板をインサート材とした振動板及び筒状フレームのインサート成形品より構成される(1)〜(3)の何れかに記載の骨伝導振動子。
(5) 前記筒状フレームが熱可塑性樹脂よりなり、前記筒状フレームの端部に段差状の切欠き部が設けられ、前記基台の外周縁部が、前記切欠き部に係止された状態に該段差と当該ケース端部が溶けて形成される溶着部との間に挟持されている(1)〜(4)の何れかに記載の骨伝導振動子。
(6) 筒状フレームと、該筒状フレームの内側に振動板を介して軸方向に振動可能に配されるマグネット及びヨークからなる振動部と、前記筒状フレームの内側に基台を介して同軸状に配されるコイルとを備えた骨伝導振動子の製造方法であって、前記振動部は、前記振動板、前記マグネット及び前記ヨークの各中心に形成された軸方向の貫通孔に、熱可塑性樹脂よりなる連結ピンを通し、該連結ピンの両端部を、それぞれ前記振動板、前記振動部に溶着し、これにより前記振動部を前記振動板の中心部に対して、当該両端の溶着部に挟持された状態に組み付けることを特徴とする骨伝導振動子の製造方法。
(7) 前記振動部が、前記振動板に近い側から順に、該振動板と略平行な本体部と該本体部の外周縁に沿って振動体と反対側に向かって一体に延在される延設部とよりなるボディヨーク、前記本体部に同軸状に当接するマグネット、および該マグネットの前記本体部と反対側の端面に当接する板状ヨークが配され、前記連結ピンを、前記振動板、前記ボディヨークの本体部、マグネット及び板状ヨークの各中心に形成された軸方向の貫通孔に通すとともに、該連結ピンの両端部をそれぞれ前記振動板、前記板状ヨークに溶着することで、前記振動板及び板状ヨークの各外面側に前記連結ピンの溶着部をそれぞれ形成し、前記コイルを、前記ボディヨークの前記延設部と前記板状ヨーク間のギャップに配してなる(6)記載の骨伝導振動子の製造方法。
(8) 前記連結ピンの軸方向途中位置に、前記振動板とボディヨークとの間に介装される鍔部が一体的に突設されており、該連結ピンを、前記振動板に前記鍔部が貫通孔の開口縁に当接する位置まで挿着し、前記連結ピンの前記鍔部に対し前記振動板と反対の側に、前記ボディヨークの本体部、マグネット及び板状ヨークを順に装着し、この状態で前記連結ピンの両端の突出部をそれぞれ前記振動板、前記板状ヨークに溶着することで、前記振動板及び板状ヨークの各外面側に前記連結ピンの溶着部をそれぞれ形成してなる(7)記載の骨伝導振動子の製造方法。
(9) 前記筒状フレームが熱可塑性樹脂よりなり、前記振動板は、前記筒状フレームにインサート成形され、その後、当該インサート成形品の振動板、前記マグネット及び前記ヨークの各中心に形成された軸方向の貫通孔に、熱可塑性樹脂よりなる連結ピンを通し、該連結ピンの両端部を、それぞれ前記振動板、前記振動部に溶着してなる(7)又は(8)記載の骨伝導振動子の製造方法。
(10) 前記筒状フレームの端部に、段差状の切欠き部が設けられており、前記連結ピンにより前記振動板の中心部に前記振動部を組み付けた後、前記基台の外周縁部を前記切欠き部に係止させ、さらに前記外周縁部より突出しているケース端部を前記外周縁部に溶着し、これにより前記切欠き部の段差と当該溶着部との間に挟持された状態に組み付ける(9)記載の骨伝導振動子の製造方法。
以上にしてなる本願発明に係る骨伝導振動子およびその製造方法によれば、振動板の中心部に、該振動板、前記マグネット及び前記ヨークの各中心を軸方向に貫通する熱可塑性樹脂よりなる連結ピンの両端溶着部に挟持された状態で組み付けられるので、従来のように接着剤で振動部と振動板を接合していたものに比べて、両者をより確実、強固に一体的に組み付けることができ、振動効率を高め、音の性能を十分に発揮させることができる。加速度センサを用いて実験した結果、従来のものでは振動域として50Hz〜12kHzの帯域でしか安定出力できなかったが、本発明の試作品によれば、26Hz〜20kHzのより広い帯域で安定的に出力させることができることが確認されている。
また、接着剤で塗付量や乾燥時間を管理していた従来の方法に比べて、溶着により振動板と振動部を安定的に効率よく、且つ容易に組み付けることができる。したがって、品質のばらつきを抑え、効率よく低コストに組み付け作業を行うことができ、自動化も容易となる。
より具体的には、前記振動部は、振動板、マグネット及びヨークの各中心に形成された軸方向の貫通孔に、熱可塑性樹脂よりなる連結ピンを通し、該連結ピンの両端部を、それぞれ前記振動板、前記振動部に溶着し、これにより前記振動部を前記振動板の中心部に対して、当該両端の溶着部に挟持された状態に組み付けることで、効率よく低コストに組み付け作業を行うことができる。溶着の冷却時間は接着剤の乾燥時間に比べてきわめて短時間に抑えることができ、その管理も容易である。
また、振動部が、振動板に近い側から順に、該振動板と略平行な本体部と該本体部の外周縁に沿って振動体と反対側に向かって一体に延在される延設部とよりなるボディヨーク、前記本体部に同軸状に当接するマグネット、および該マグネットの前記本体部と反対側の端面に当接する板状ヨークが配され、且つ、前記振動板及び板状ヨークの各外面側に、前記連結ピンの溶着部がそれぞれ形成されたものであり、前記コイルが、前記ボディヨークの前記延設部と前記板状ヨーク間のギャップに配されるものでは、連結部を上記3点の少ない点数で連結ピンにより組み上げることができ、効率よく生産することができ、品質のばらつきもより確実に抑えることができ、小型化も容易になる。
また、連結ピンの軸方向途中位置に、振動板とボディヨークとの間に介装される鍔部が一体的に突設されているものでは、別途スペーサなどの部材を介装させる必要がなくなり、部品点数を抑えることができるとともに、当該鍔部を振動板に係止させてセットすることができるため、生産の効率化を図ることができるとともに自動化もより容易となる。より具体的には、振動板に鍔部が貫通孔の開口縁に当接する位置まで連結ピンを挿着し、連結ピンの鍔部に対し振動板と反対の側にボディヨークの本体部、マグネット及び板状ヨークを順に装着し、この状態で連結ピンの両端の突出部をそれぞれ振動板、前記板状ヨークに溶着することで、前記振動板及び板状ヨークの各外面側に前記連結ピンの溶着部をそれぞれ形成することができる。
また、筒状フレームが熱可塑性樹脂よりなり、振動板をインサート材とした振動板及び筒状フレームのインサート成形品より構成されるものでは、振動板の最も力が作用する筒状フレームとの組み付け部分をインサート成形で強固に一体的に組み付けることができるので、強度を大幅に向上できるとともに、品質のばらつきを抑え、さらに振動効率を高め、音の性能もより十分に発揮させることができる。
このような筒状フレームと振動板のインサート成形は、本発明の連結ピンの溶着部で振動部を取り付ける構成であるからこそ可能になった構成である。すなわち、従来のように振動部を振動板に対して接着剤で固定したものでは、このような成形品の内部で作業を行うことが実際上難しい。したがって、振動部と振動板を組み付けを終えてから筒状フレームに振動部付きの振動板を組み付けることになるが、この場合に振動部付きの振動板を筒状フレームとインサート成形しようとすると、成形熱で振動部の接着剤が溶けてしまうため不可能である。これに対し、本発明のように連結ピンの溶着部で挟持する構成とすれば、インサート成形品の内部で行うことも容易であるため、先にインサート成形品を作成した後、振動部を組み付けることができ、結果、インサート成形品とすることが可能となったものである。
具体的には、当該インサート成形品を作成した後、振動板、マグネット及びヨークの各中心に形成された軸方向の貫通孔に、熱可塑性樹脂よりなる連結ピンを通し、該連結ピンの両端部をそれぞれ前記振動板、前記振動部に溶着するのみで振動部を組み付けることができる。
また、筒状フレームの端部に段差状の切欠き部が設けられ、基台の外周縁部が、前記切欠き部に係止された状態に該段差と当該ケース端部が溶けて形成される溶着部との間に挟持されるものでは、コイルユニットと筒状フレームとの接合についても同じく接着剤の使用を回避し、溶着により両者をより確実、強固に一体的に組み付け、振動効率を高め、音の性能を十分に発揮させることができる。また、品質のばらつきを抑え、且つ効率よく低コストに組み付け作業を行うことができ、自動化も容易となる。
本発明の代表的実施形態にかかる骨伝導振動子を示す斜視図。 同じく縦断面図。 同じく部品ごとに分解した分解斜視図。 (a),(b)は同じく骨伝導振動子の製造手順を説明する説明図。 (a),(b)は同じく製造手順の説明図。 (a),(b)は同じく製造手順の説明図。 (a),(b)は同じく製造手順の説明図。 (a)は別形態のコイルユニットを組み付けた骨伝導振動子の変形例を示す縦断面図、(b)は該コイルユニットに用いられる基台を示す斜視図。
次に、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
本発明の骨伝導振動子1は、図1〜図3に示すように、筒状フレーム2と、筒状フレーム2の内側に振動板3を介して軸方向に振動可能に配されるマグネット40及びヨーク41、42からなる振動部4と、筒状フレーム2の内側に基台5を介して同軸状に配されるコイル6とを備え、特に、振動部4が、振動板3の中心部3aに、該振動板3、マグネット40及びヨーク41、42の各中心を軸方向に貫通する熱可塑性樹脂よりなる連結ピン7の両端溶着部71、72に挟持された状態で組み付けられていることを特徴とする。
筒状フレーム2は熱可塑性樹脂よりなり、振動板3をインサート材とした振動板3及び筒状フレーム2のインサート成形品より構成されている。製造時には、後述するが、図4(a)、(b)に示すように筒状フレーム2と振動板3のインサート成形品10をまず作成してから、連結ピン7を振動板3の通孔30に挿着し、これに振動部4を構成する各部材(マグネット40、ヨーク41、42)を組み付けて効率よく作製することができる。
ただし、本発明は、このように筒状フレーム2を熱可塑性樹脂から構成して振動板3をインサート成形する形態に何ら限定されるものではない。従来から公知のものと同様、別途成形した筒状フレーム2に振動板3を接着等で組み付けたものでもよい。筒状フレーム2の材料も金属等、その他の材料からなるものでもよい。形状も本例では円筒形だが楕円、多角形、その他の形状の筒体でもよい。
振動板3についても、従来から公知の構造を広く適用できる。中心位置には、連結ピン7の軸部外周面74Aに装着するための通孔30が形成されている。また、マグネット40、ヨーク41、42の各部材についても、従来から公知の構造を広く適用できる。本発明は、マグネット40、ヨーク41、42を連結ピン7の溶着部71、72で振動板3と挟み込んで振動部4を構成されている点に特徴がある。
振動部4は、振動板3に近い側からボディヨーク41、マグネット40、および板状ヨーク42が順に配設されている。ボディヨーク41は、振動板3と略平行な本体部410と、該本体部410の外周縁に沿って振動板3と反対側に向かって一体に延在される延設部411とより構成されている。
本体部410は、筒状フレーム2の形状に沿った円板形状とされているが、その他の形状でもよい。また、延設部411は、連続した周壁を構成する筒体とされているが、本体部410の周囲に沿って間隔をおいて複数断続的に設けたものでもよいし、他の形状としてもよい。延設部411は、全周にわたって形成されたものが好ましいが、上記のとおり断続的に設けたものでも磁気回路として機能する。
マグネット40は、ボディヨーク41の本体部410に同軸状に当接している。本例では中心に通孔40cを有する円筒形状とされているが、他の形状でも勿論可能である。板状ヨーク42は、マグネット40の前記ボディヨーク本体部410と反対側の端面40bに当接している。板状ヨーク42は、マグネット40の当該端面40bと同じ形状の板体より構成されている。
ボディヨーク41および板状ヨーク42は、磁性体金属材料よりなり、マグネット40からの磁場を効率よく導く磁気回路を構成する。なお、延設部411の代わりに環状の第2のマグネットを設けてもよい。マグネット40、ボディヨーク41、および板状ヨーク42の各部材の中心位置には、それぞれ連結ピン7の軸部外周面74Bに装着するための通孔40c、41c、42cが形成されている。
連結ピン7は、ABS樹脂などの熱可塑性樹脂より構成される。溶着部71、72が形成される前の連結ピン7は、図3及び図4に示すように、軸部70の両端部にテーパー状に縮径した溶融端部75、76が設けられ、軸部70の軸方向途中位置には、振動板3とボディヨーク41との間に介装される鍔部73が一体的に突設されている。両端の溶融端部75、76と鍔部73との間の各外周面74A、74Bは、それぞれ振動板3が装着される装着面、振動部4(マグネット40、ヨーク41、42)が装着される装着面として機能する。
基台5とコイル6も従来から公知の構成を採用できる。本例では、円板状の基台5にコイル6を接合したコイルユニット9を別途作成しておき、これを筒状フレーム2に対して、コイル6をフレーム内側に向けて組み付けて構成されている。コイル6は、フレーム内側のボディヨーク41の延設部411と板状ヨーク42間のギャップに位置するように組み付けられる。
コイルユニット9と筒状フレーム2との組み付けは、熱可塑性樹脂よりなる筒状フレーム2の端部20に、段差状の切欠き部21が設けられ、基台5の外周縁部5cが前記切欠き部21に係止された状態で、該段差210と当該ケース端部20が溶けて形成される溶着部22との間に挟持される。
図8(a),(b)は、コイルユニット9の変形例を示している。この変形例では、基台5として円板状のものではなく、コイル6を巻き付ける筒状本体51とその両端に径方向外側に突出したフランジ部50、52を有するボビン形とし、大きい方のフランジ部50を筒状フレーム2の端部20に取り付けるための部位として機能させたものである。
図1〜図7に示した代表例では、円板状の基台5の上に別途筒状に巻き付けた芯なしのコイル6を接着したものであるが、製造時、又は部品管理中に他の部品に当たったり、あるいは製品として使用する間の振動により、形状が変形してしまう虞がある。これに対し、本変形例のようにコイル6を巻き付けた筒状本体51及びフランジ部50が存在する状態に構成されるので、コイル6が安定した状態を維持し、製造、管理中の変形や振動による変形を防止でき、安定した品質を維持できるとともにコイルユニット0自体の製造も容易である。本変形例におけるその他の構成、製造方法は図1〜図7の代表例と同じであるので説明は省略する。
筒状フレーム2の前記コイルユニット9が組み付けられる端部20と反対側の端部24には、連結ピン7の溶着部71が中央部から露出する円環状のカバー板8が組み付けられている。カバー板8の筒状フレーム2への組み付けは、上述のコイルユニット9の場合と同様である。すなわち、熱可塑性樹脂よりなる筒状フレーム2の端部24に、段差状の切欠き部23が設けられ、カバー板8の縁部8cが前記切欠き部23に係止された状態で、該段差230と当該ケース端部24が溶けて形成される溶着部25との間に挟持される。
次に、図4〜図7に基づき、骨伝導振動子1の製造手順を説明する。
まず、図4(a),(b)に示すように、予め一体成形された筒状フレーム2と振動板3のインサート成形品10の内部に、コイルユニット9が組み付けられる端部20側の開口を通じて、連結ピン7を溶融端部75側から挿入し、振動板3の通孔30に溶融端部75及び外周面74Aを通し、鍔部73が振動板3に当接するとともに外周面74Aが通孔30内に位置し、溶融端部75が通孔30から筒状フレーム端部24側に突出した状態に連結ピン7をセットする。
次に、図4(b)及び図5(a)に示すように、筒状フレーム2の内部に同じく端部20側の開口を通じて振動部4を構成するボディヨーク41、マグネット40、板状ヨーク42を順に挿入し、連結ピン7を各通孔41c、40c、42cに通して鍔部73上に順に積み重ねた状態にセットする。
そして、図5(a)〜図5(b)に示すように、加熱された溶着型11、12を、連結ピン7を挟み込むように各溶融端部75、76に対して軸方向に押し当て、各溶融端部75、76(及び板状ヨーク42から突出している外周面74Bの一部の箇所)が溶けて変形して振動板3、板状ヨーク42に密着した溶着部71、72を形成し、これら溶着部71、72によって挟持された状態に振動部4及び振動板3を一体的に連結する。
次に、図6(a)に示すように、コイルユニット9を筒状フレーム2の端部20の切欠き部21にセットし、図6(b)に示すように、図示しない加熱された溶着型を端部20に押し当て、該端部が溶けて変形して基台5表面に密着した溶着部22を形成する。これにより、溶着部22と切欠き部21の段差210との間に、基台5の外周縁部5cが挟持され、コイルユニット9が筒状フレーム2の端部20に固定される。
次に、図7(a)に示すように、カバー板8を筒状フレーム2の端部24の切欠き部23にセットし、図7(b)に示すように、図示しない加熱された溶着型を端部24に押し当て、該端部が溶けて変形してカバー板8表面に密着した溶着部25を形成する。これにより、溶着部25と切欠き部23の段差230との間に、カバー板8の外周縁部8cが挟持され、カバー板8が筒状フレーム2の端部24に固定される。
本例では、コイルユニット9を筒状フレーム2の端部20に取り付けた後、カバー板8を他方の端部24に取り付けているが、手順を逆にし、まずカバー板8を端部24に取り付けた後に、コイルユニット9を端部20に取り付けることも勿論可能である。ただし、本例では、連結ピン7をセットする工程からコイルユニット9を取り付ける工程までの間、筒状フレーム2の端部20が鉛直上方向を向くようにセットした状態で効率よく作業を進めることができるため、コイルユニット9の取り付けを先に行った方が効率がよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
1 骨伝導振動子
2 筒状フレーム
3 振動板
3a 中心部
4 振動部
5 基台
5c 外周縁部
6 コイル
7 連結ピン
8 カバー板
8c 縁部
9 コイルユニット
10 インサート成形品
11,12 溶着型
20 端部
21 切欠き部
22 溶着部
23 切欠き部
24 端部
25 溶着部
30 通孔
40 マグネット
40b 端面
40c 通孔
41 ヨーク
41c 通孔
42 ヨーク
42c 通孔
50 フランジ部
51 筒状本体
52 フランジ部
70 軸部
71,72 溶着部
73 鍔部
74A,74B 外周面
75,76 溶融端部
210 段差
230 段差
410 本体部
411 延設部

Claims (10)

  1. 筒状フレームと、
    該筒状フレームの内側に振動板を介して軸方向に振動可能に配されるマグネット及びヨークからなる振動部と、
    前記筒状フレームの内側に基台を介して同軸状に配されるコイルとを備え、
    前記振動部は、前記振動板の中心部に、該振動板、前記マグネット及び前記ヨークの各中心を軸方向に貫通する熱可塑性樹脂よりなる連結ピンの両端溶着部に挟持された状態で組み付けられていることを特徴とする骨伝導振動子。
  2. 前記振動部が、前記振動板に近い側から順に、該振動板と略平行な本体部と該本体部の外周縁に沿って振動体と反対側に向かって一体に延在される延設部とよりなるボディヨーク、前記本体部に同軸状に当接するマグネット、および該マグネットの前記本体部と反対側の端面に当接する板状ヨークが配され、且つ、前記振動板及び板状ヨークの各外面側に、前記連結ピンの溶着部がそれぞれ形成されたものであり、
    前記コイルが、前記ボディヨークの前記延設部と前記板状ヨーク間のギャップに配される請求項1記載の骨伝導振動子。
  3. 前記連結ピンの軸方向途中位置に、前記振動板とボディヨークとの間に介装される鍔部が一体的に突設されている請求項2記載の骨伝導振動子。
  4. 前記筒状フレームが熱可塑性樹脂よりなり、前記振動板をインサート材とした振動板及び筒状フレームのインサート成形品より構成される請求項1〜3の何れか1項に記載の骨伝導振動子。
  5. 前記筒状フレームが熱可塑性樹脂よりなり、前記筒状フレームの端部に段差状の切欠き部が設けられ、
    前記基台の外周縁部が、前記切欠き部に係止された状態に該段差と当該筒状フレームの端部が溶けて形成される溶着部との間に挟持されている請求項1〜4の何れか1項に記載の骨伝導振動子。
  6. 筒状フレームと、該筒状フレームの内側に振動板を介して軸方向に振動可能に配されるマグネット及びヨークからなる振動部と、前記筒状フレームの内側に基台を介して同軸状に配されるコイルとを備えた骨伝導振動子の製造方法であって、
    前記振動部は、
    前記振動板、前記マグネット及び前記ヨークの各中心に形成された軸方向の貫通孔に、熱可塑性樹脂よりなる連結ピンを通し、
    該連結ピンの両端部を、それぞれ前記振動板、前記振動部に溶着し、
    これにより前記振動部を前記振動板の中心部に対して、当該両端の溶着部に挟持された状態に組み付けることを特徴とする骨伝導振動子の製造方法。
  7. 前記振動部が、前記振動板に近い側から順に、該振動板と略平行な本体部と該本体部の外周縁に沿って振動体と反対側に向かって一体に延在される延設部とよりなるボディヨーク、前記本体部に同軸状に当接するマグネット、および該マグネットの前記本体部と反対側の端面に当接する板状ヨークが配され、
    前記連結ピンを、前記振動板、前記ボディヨークの本体部、マグネット及び板状ヨークの各中心に形成された軸方向の貫通孔に通すとともに、該連結ピンの両端部をそれぞれ前記振動板、前記板状ヨークに溶着することで、前記振動板及び板状ヨークの各外面側に前記連結ピンの溶着部をそれぞれ形成し、
    前記コイルを、前記ボディヨークの前記延設部と前記板状ヨーク間のギャップに配してなる請求項6記載の骨伝導振動子の製造方法。
  8. 前記連結ピンの軸方向途中位置に、前記振動板とボディヨークとの間に介装される鍔部が一体的に突設されており、
    該連結ピンを、前記振動板に前記鍔部が貫通孔の開口縁に当接する位置まで挿着し、
    前記連結ピンの前記鍔部に対し前記振動板と反対の側に、前記ボディヨークの本体部、マグネット及び板状ヨークを順に装着し、
    この状態で前記連結ピンの両端の突出部をそれぞれ前記振動板、前記板状ヨークに溶着することで、前記振動板及び板状ヨークの各外面側に前記連結ピンの溶着部をそれぞれ形成してなる請求項7記載の骨伝導振動子の製造方法。
  9. 前記筒状フレームが熱可塑性樹脂よりなり、
    前記振動板は、前記筒状フレームにインサート成形され、
    その後、当該インサート成形品の振動板、前記マグネット及び前記ヨークの各中心に形成された軸方向の貫通孔に、熱可塑性樹脂よりなる連結ピンを通し、
    該連結ピンの両端部を、それぞれ前記振動板、前記振動部に溶着してなる請求項7又は8記載の骨伝導振動子の製造方法。
  10. 前記筒状フレームの端部に、段差状の切欠き部が設けられており、
    前記連結ピンにより前記振動板の中心部に前記振動部を組み付けた後、
    前記基台の外周縁部を前記切欠き部に係止させ、
    さらに前記外周縁部より突出している前記筒状フレームの端部を前記外周縁部に溶着し、
    これにより前記切欠き部の段差と当該溶着部との間に挟持された状態に組み付ける請求項9記載の骨伝導振動子の製造方法。
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