JP6600255B2 - ビメソゲン化合物およびメソゲン媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、式I
式中、R11、R12、MG11、MG12およびSpは本明細書において与えられる意味を有する、で表されるビメソゲン化合物に、液晶媒体における式Iで表されるビメソゲン化合物の使用に、および特には、本発明による液晶媒体を含むフレキソエレクトリック(flexoelectric)液晶デバイスに関する。
液晶ディスプレイ(LCD)は、情報を表示するために広汎に用いられている。LCDは直視ディスプレイに対し、ならびに投射型ディスプレイに対し用いられる。ほとんどのディスプレイに対して採用される電気光学方式は未だに、ねじれネマチック(TN)方式とそのさまざまな改変形である。この方式に加え、超ねじれネマチック(STN)方式および直近においては光学補償ベンド(OCB)方式および電気制御複屈折(ECB)方式が、さまざまなこれらの改変形、例えば垂直配向ネマチック(VAN)方式、パターン化ITO垂直配向ネマチック(PVA)方式、ポリマー安定化垂直配向ネマチック(PSVA)方式およびマルチドメイン垂直配向ネマチック(MVA)方式、ならびに他のものとともに、ますます使用されてきている。
全てのこれらの方式は、基板に対し実質的に垂直な電界を、それぞれの液晶相に対して使用する。これらの方式に加え、基板、それぞれの液晶層に対し実質的に平行な電界を採用する電気光学方式も、例えば平面内切替(短縮してIPS)方式(例えばDE 40 00 451およびEP 0 588 568において開示される)およびフリンジ電界切替(FFS)方式などもまた存在する。特に後者で述べられた電気光学方式は、良好な視野角特性および改善された応答時間を有し、近年のデスクトップモニターのLCDのため、およびTV用およびマルチメディア用途のディスプレイのためにまでも、ますます用いられており、それゆえTN−LCDと競合している。
これらのディスプレイに加え、相対的に短いコレステリックピッチを有するコレステリック液晶を使用する新規のディスプレイ方式が、いわゆる「フレキソエレクトリック」効果を利用するディスプレイにおける使用に対して提唱されてきている。用語「液晶(liquid crystal)」、「メソ形態化合物(mesomorphic compound)」、または「メソゲン化合物(mesogenic compound)」(短縮して「メソゲン」とも言及される)は、温度、圧力および濃度の好適な条件下でメソ相(mesophase)(ネマチック、スメクチック、など)として、または特にLC相として存在することができる化合物を意味する。非両親媒性のメソゲン化合物は、例えば、1種または2種以上の棒状(calamitic)、バナナ型のまたは円板状のメソゲン基を含む。
フレキソエレクトリック液晶材料は、従来技術において公知である。フレキソエレクトリック効果は、とりわけ、Chandrasekhar, "Liquid Crystals", 2nd edition, Cambridge University Press (1992)およびand P.G. deGennes et al., "The Physics of Liquid Crystals", 2nd edition, Oxford Science Publications (1995)により記載される。
これらのディスプレイにおいて、コレステリック液晶は「均質に位置するらせん」配置(uniform lying helix(ULH))で配向され、この表示方式もまたこの名前で称される。この目的のために、ネマチック材料と混合されたキラル物質はらせんねじれを誘発し、この材料を、コレステリック材料と等価であるキラルネマチック材料へと変形させる。用語「キラル」は一般的に、その鏡像に重ね合わせることができない対象を言い表すために用いられる。「アキラル」(非キラル)対象は、それらの鏡像と同一である対象である。用語キラルネマチックおよびコレステリックは本願において、他に明示的に示されない限り、同義に用いられる。キラル物質により誘発されるピッチ(P)は第1近似において、用いられるキラル物質の濃度(c)と反比例である。この関係の比例定数はキラル物質のらせんねじれ力(HTP)と呼ばれ、等式(1)により定義される。

HTP ≡ 1/(c・P) (1)

式中
cは、キラル化合物の濃度である。
均等に位置するらせんテクスチャは、典型的には0.2μm〜1μmの範囲の、好ましくは1.0μm以下の、特に0.5μm以下の、短いピッチのキラルネマチック液晶を用いていると解され、これはそのらせん軸を以って、液晶セルの、例えばガラス板などの基板に対して平行に、単向性に配向する。この構成において、キラルネマチック液晶のらせん軸は、複屈折板の光学軸に等価である。
電界がらせん軸に垂直にこの構成へと適用される場合、表面安定化強誘電性液晶ディスプレイにおけるように強誘電性液晶のディレクタが回転するのに類似して、光学軸はセル平面において回転する。フレキソエレクトリック効果は、典型的には6μs〜100μsの範囲である迅速な応答時間を特徴とする。それはさらに、優れたグレースケール能を特徴とする。
電界は、光学軸におけるチルトにより順応されるディレクタにおけるスプレイベンド構造を誘発する。軸の回転角は、第1近似において、電解強さに正比例および線形比例する。液晶セルが交差偏光板の間に、電力なしの状態における該偏光板の1つの吸収軸に対して22.5°の角度の光学軸を以って配置される場合、光学効果は最も良好に見ることができる。22.5°のこの角度はまた電界の回転の理想角でもあり、このため、電界の反転により、光学軸は45°回転し、らせん軸の優先方向の相対配向の適切な選択により、光学軸を1つの偏光板に平行から両方の偏光板の間の中心角へと切り替えることができる。そして最適のコントラストは、光学軸の切替の合計角度が45°であるときに達成される。その場合、光学遅延、すなわち液晶の有効複屈折およびセルギャップの積が波長の4分の1であるように選択されるならば、切替可能な4分の1波長板としての配置を用いることができる。他に明示的に述べられなければ、本文脈において波長は、550nm、ヒトの目の感度が最も高い波長に言及する。
光学軸の回転角度(Φ)は、式(2)により良好な近似で与えられる。
式中
は、コレステリック液晶の不攪乱(undisturbed)ピッチであり、
Eは、電界強さであり、および
Kは、スプレイ弾性定数(k11)およびベンド弾性定数(K33)の平均[K=2/1(k11+k33)]であり、
およびここで
この回転角は、フレキソエレクトリック切替素子における半分の切替角度である。
この電気光学効果の応答時間(τ)は、式(3)により良好な近似で与えられる。

τ = [P/(2π)]・γ/K (3)

式中
γは、らせんの歪みに関連する有効粘性率である。
等式(4)から得ることができる、らせんを解く臨界磁場(E)が存在する。

= (π/P)・[k22/(ε・Δε)]1/2 (4)

式中
22は、ねじれ弾性定数であり、
εは、真空の誘電率であり、および
Δεは、液晶の誘電異方性である。
しかしこの方式において、とりわけ、必要とされる均等な配向を獲得する際の困難、一般の駆動電圧と互換性のない、アドレスに要する不利に高い電圧、コントラストを悪化させる、あまり暗くない「オフ状態」、および大事なことだが電気光学特性における顕著なヒステリシスという、いくつかの問題が未だに解決されずにいる。
相対的に新しい表示方式、いわゆる均質起立(uniformly standing)らせん(USH)方式は、広い視野角を提供する他の表示方式(例えば、IPS、VAなど)と比較さえしても、改善された黒色レベルを示すため、IPSに引き続く代替の方式として考えられ得る。
USH方式のために、例えばULH方式のためになどのように、ビメソゲン液晶材料を用いる、フレキソエレクトリック切替が提唱されてきている。ビメソゲン化合物は、従来技術から一般に公知である(Hori, K., Iimuro, M., Nakao, A., Toriumi, H., J. Mol.Struc. 2004, 699, 23-29もまた参照)。用語「ビメソゲン化合物」は、分子内に2つのメソゲン基を含む化合物に関する。ちょうど通常のメソゲンのように、これらは、その構造に依存して、多くのメソ相を形成する。特に、式Iで表される化合物は、ネマチック液晶媒体に添加されると、第2のネマチック相を誘発する。
用語「メソゲン基」は、本文脈において、液晶(LC)相挙動を誘発する能力を有する基を意味する。メソゲン基を含む化合物は、自体、必ずしもLC相を呈しなければならないわけではない。それらが他の化合物との混合物においてのみLC相挙動を示すこともまた可能である。単純化のため、用語「液晶」は本明細書において、メソゲン材料およびLC材料の両方に対して用いられる。
しかし、好ましくなく高い必要な駆動電圧のため、キラルネマチック材料の相対的に狭い相範囲のため、およびそれらの不可逆的な切替特性のため、従来技術からの材料は現行のLCD駆動スキームでの使用にふさわしくない。
USHおよびULH方式のディスプレイのために、改善された特性を有する新規の液晶媒体が必要である。特に、複屈折(Δn)は本光学方式のために最適化されるべきである。本明細書において複屈折Δnは、等式(5)において定義される。

Δn = n−n (5)

式中、nは異常屈折率でありおよびnは通常屈折率であり、および平均屈折率nav.は以下の等式(6)により与えられる。

av. = [(2n +n )/3]1/2 (6)
異常屈折率nおよび通常屈折率nは、Abbe屈折計を用いて測定することができる。Δnは、等式(5)から計算することができる。
さらに、USHおよびULH方式を利用するディスプレイのために、液晶媒体の光学遅延dΔn(有効)は好ましくは以下の等式

sin2(π・d・Δn/λ) = 1 (7)

式中
dは、セルギャップであり、および
λは、光の波長である
を充足するようにあるべきである。等式(7)の右手側に関する偏差の許容は、+/−3%である。
本願において通常言及される光の波長は、他に明示的に特定されない限り550nmである。
セルのセルギャップは、好ましくは1μm〜20μmの範囲であり、特に2.0μm〜10μmの範囲内である。
ULH/USH方式に対し、誘電異方性(Δε)は、アドレス電圧の印加の際にらせんが解けるのを防ぐために、できるだけ小さくあるべきである。好ましくは、0よりわずかに大きく、極めて好ましくは0.1以上であり、しかし好ましくは10以下、より好ましくは7以下、最も好ましくは5以下である。本願において用語「誘電的に正」は、Δε>3.0を有する化合物または成分に対して用いられ、「誘電的にニュートラル」は−1.5≦Δε≦3.0を有するもの、および「誘電的に負」はΔε<−1.5を有するものである。Δεは、1kHzの周波数においておよび20℃において決定される。それぞれの化合物の誘電異方性は、ネマチックホスト混合物におけるそれぞれの個々の化合物の10%の濃度の結果から決定される。
ホスト媒体におけるそれぞれの化合物の溶解度が10%未満である場合、その濃度を2の倍数で、得られる媒体が安定して、その特性を決定できるようになるまで、低減させる。しかし、好ましくは、結果の有意性をできるだけ高く保つために、濃度は少なくとも5%に保たれる。試験混合物の容量は、ホメオトロピック配向を有するおよびホモジニアス配向を有するセルの両方で決定される。両方のタイプのセルのセルギャップは、約20μmである。印加電圧は1kHzの周波数を有する矩形波で、二乗平均平方根値は0.5V〜1.0Vであるが、常にそれぞれの試験混合物の容量しきい値の下となるように選択される。
Δεは(ε││−ε)で定義され、一方でεavは(ε││+2ε)/3で定義される。化合物の誘電体誘電率は、対象の化合物を添加した際のホスト混合物のそれぞれの値の変化から決定される。値は、100%の対象の化合物の濃度へと外挿される。ホスト混合物はH.J. Coles et al., J. Appl. Phys. 2006, 99, 034104に開示され、表1に示される組成を有する。
上述のパラメーターに加えて、媒体は好適に広汎な範囲のネマチック相、かなり小さな回転粘度および少なくとも適度に高度な比抵抗を呈する。
フレキソエレクトリックデバイスのための短いコレステリックピッチを有する類似の液晶組成物は、EP 0 971 016、GB 2 356 629およびColes, H.J., Musgrave, B., Coles, M.J., and Willmott, J., J. Mater. Chem., 11, p. 2709-2716 (2001)から知られている。EP 0 971 016は、自体高度なフレキソエレクトリック係数を有する、メソゲン性エストラジオールを報告する。GB 2 356 629は、フレキソエレクトリックデバイスにおけるビメソゲン化合物の使用を提唱する。フレキソエレクトリック効果は、本明細書中において、純粋なコレステリック液晶化合物中で、およびある程度まで同族の化合物の混合物中で調査されてきた。これらの化合物のほとんどは、キラル添加物ならびに単純な従来のモノメソゲン性材料であるかまたはビメソゲンのもののいずれかであるネマチック液晶材料からなる二元混合物中で用いられた。これらの材料は、不十分に広い温度範囲のキラルネマチックまたはコレステリック相、小さすぎるフレキソエレクトリック比、小さな回転角度など、実用的用途のためのいくつかの欠点を有している。
本発明の1つの目的は、高度なスイッチ角および迅速な応答時間を呈する改善されたフレキソエレクトリックデバイスを提供することにあった。もう1つの目的は、特に機械的せん断工程を用いずにディスプレイセルの全領域にわたって良好な均質な配向を実現するフレキソエレクトリックディスプレイにおいて使用するための、有利な特性、良好なコントラスト、高度なスイッチ角および迅速な応答時間を低温においてでさえも有する、液晶材料を提供することにあった。液晶材料は、低い融点、広汎なキラルネマチック相範囲、短い温度非依存性ピッチ長および高いフレキソエレクトリック係数を呈するべきである。本発明の他の目的は、以下の詳細な説明から当業者には直ちに自明である。
本発明者らは、上記の目的は、驚くべきことに、本発明によるビメソゲン化合物を提供することにより達成できることを見出した。これらの化合物は、キラルネマチック液晶混合物において用いられるとき、低い融点、広汎なキラルネマチック相を誘導する。特に、これらは、相対的に高い値の弾性定数k11、低い値のベンド弾性定数k33およびフレキソエレクトリック係数を呈する。
それゆえ、本発明は式I
式中
11およびR12はそれぞれ独立して、H、F、Cl、CN、NCSまたは非置換であっても、ハロゲンもしくはCNにより単置換もしくは多置換されていてもよい1〜25個のC原子を有する直鎖のもしくは分枝のアルキル基であって、1または2以上の非隣接CH基がそれぞれの出現において互いに独立して−O−、−S−、−NH−、−N(CH)−、−CO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−S−CO−、−CO−S−、−CH=CH−、−CH=CF−、−CF=CF−または−C≡C−により酸素原子が互いに直接的に結合しないように置き換えられていることもまた可能である該アルキル基、好ましくは極性基、より好ましくはF、Cl、CN、OCFまたはCFであり、
MG11およびMG12はそれぞれ独立して、メソゲン基であり、
MG11およびMG12の少なくとも1つは、2つまたは3つ以上の6原子環を含み、その少なくとも2つは、2原子結合基、好ましくは結合基−CO−O−、−O−CO−、−CH−O−、−O−CH−、−CF−O−および−O−CF−の群から選択される、により結合しており、および
Spは、1、3または5〜40個のC原子を含むスペーサー基であり、ここで1つまたは2つ以上の非隣接かつ非末端CH基はまた−O−、−S−、−NH−、−N(CH)−、−CO−、−O−CO−、−S−CO−、−O−COO−、−CO−S−、−CO−O−、−CH(ハロゲン)−、−CH(CN)−、−CH=CH−または−C≡C−により置き換えられていてもよいが、2つのO原子は互いに隣接せず、2つの−CH=CH−基は互いに隣接せず、および−O−CO−、−S−CO−、−O−COO−、−CO−S−、−CO−O−および−CH=CH−から選択される2つの基は互いに隣接しないようにであり、好ましくは−(CH−(つまりn個のC原子を有する1,n−アルキレン)、ここでnは整数、好ましくは3〜19、より好ましくは3〜11、最も好ましくは奇数(つまり3、5、7、9または11)であり、
11およびX12は互いに独立して、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−、−S−、−O−および単結合から選択される結合基、好ましくは−CO−O−、−O−CO−または単結合、最も好ましくは単結合であるが、
しかし、−X11−Sp−X12−において、2つのO原子は互いに隣接せず、2つの−CH=CH−基は互いに隣接せず、および−O−CO−、−S−CO−、−O−COO−、−CO−S−、−CO−O−および−CH=CH−から選択される2つの基は互いに隣接しない条件下においてである、
で表されるビメソゲン化合物に関する。
好ましくは
−X11−Sp−X12−は−Sp−であり、および
Spは−(CH−であり、ここで
nは1,3または5〜15の整数、最も好ましくは奇数(つまり偶数でない)であり、および
−(CH−における1つまたは2つ以上のH原子は、互いに独立してFまたはCHにより任意に置き換えられていてもよい。
式Iで表される好ましい化合物は、式中
MG11およびMG12が互いに独立して(部分)式II

−A11−(Z11−A12− II

式中
存在する、少なくとも1つのZ11は、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−OCH−、−CHO−、−OCF−、−CFO−、−CHCH−、−(CH−、−CFCF−、−CH=CH−、−CF=CF−または−C≡C−(F、SまたはSiの1つまたは2つ以上で任意に置換されている)、好ましくは−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−OCH−、−CHO−、−OCF−または−CFO−であり、および存在する他のものは、上に定義されるものにおよび互いに独立して、これらの意味の1つを有するかまたは単結合、好ましくは単結合であり、
11およびA12はそれぞれの出現において互いに独立して、1,4−フェニレン、ここで加えて1つまたは2つ以上のCH基はNにより置き換えられていてもよい、トランス−1,4−シクロ−へキシレン、ここにおいて、加えて、1つまたは2つの非隣接のCH基はOおよび/またはSにより置き換えられていてもよい、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−ビシクロ−(2,2,2)−オクチレン、ピペリジン−1,4−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロ−ナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2,6−ジイル、シクロブタン−1,3−ジイル、スピロ[3.3]ヘプタン−2,6−ジイルまたはジスピロ[3.1.3.1]デカン−2,8−ジイルであり、全てのこれらの基は非置換であるか、F、Cl、CNあるいは1〜7個のC原子を有するアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニルまたはアルコキシカルボニル基、ここで1つまたは2つ以上のH原子はFまたはClにより置換されていてもよい、で、好ましくはF、Cl、CHまたはCFで、単置換、二置換、三置換または四置換されていることができ、および
kは、1、2、3または4、好ましくは1、2または3および、最も好ましくは1または2である、
で表される基である化合物である。
式Iで表される化合物であって、式中メソゲン基MG11およびMG12がそれぞれの出現において互いに独立して1つ、2つまたは3つの6員環、好ましくは2つまたは3つの6員環を含む該化合物が、特に好ましい。
式IIで表される好ましいメソゲン基の下位概念を以下に一覧する。単純化の理由のため、これらの基におけるPheは1,4−フェニレンであり、PheLは1〜4個の基で置換されているフェニレン、ここでLは好ましくはF、Cl、CN、OH、NOまたは1〜7個のC原子を有する任意にフッ素化されたアルキル、アルコキシまたはアルカノイル基、とても好ましくはF、Cl、CN、OH、NO、CH、C、OCH、OC、COCH、COC、COOCH、COOC、CF、OCF、OCHF、OC、特にF、Cl、CN、CH、C、OCH、COCHおよびOCF、最も好ましくはF、Cl、CH、OCHおよびCOCHであり、ならびにCycは1,4−シクロヘキシレンである。この一覧は、以下に示す副次式ならびにそれらの鏡像を含む。
式中
Cycは、1,4−シクロへキシレン、好ましくはトランス−1,4−シクロヘキシレンであり、
Pheは、1,4−フェニレンであり、
PheLは、1つ、2つもしくは3つのフッ素原子により、1つもしくは2つのCl原子によりまたは1つのCl原子および1つのF原子により置換されている、1,4−フェニレンであり、および
Zは、部分式IIのもとで与えられるZ11の意味の1つを有し、少なくとも1つは好ましくは−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−OCH−、−CHO−、−OCF−または−CFO−から選択される。
部分式II−1、II−4、II−5、II−7、II−8、II−14、II−15、II−16、II−17、II−18およびII−19が、特に好ましい。
これらの好ましい基において、Zはそれぞれ場合において独立して、式Iのもとで与えられるZ11の意味の1つを有する。好ましくは、Zの1つは−COO−、−OCO−、−CH−O−、−O−CH−、−CF−O−または−O−CF−、より好ましくは−COO−、−O−CH−または−CF−O−であり、および他のものは好ましくは単結合である。
とても好ましくは、メソゲン基MG11およびMG12の少なくとも1つは、および好ましくはそれらの両方は、それぞれおよび独立して、以下の式IIa〜IIn(2つの参照番号「IIi」および「IIl」はいかなる混乱をも避けるために意図的に省略している)およびそれらの鏡像から選択される。
式中
Lはそれぞれの出現において互いに独立して、FまたはCl、好ましくはFであり、および
rはそれぞれの出現において互いに独立して、0、1、2または3、好ましくは0、1または2である。
Lはそれぞれの出現において互いに独立して、FまたはCl、Fである。
非極性基を有する化合物の場合、R11およびR12は好ましくは、15個までのC原子を有するアルキルまたは2〜15個のC原子を有するアルコキシである。
11およびR12がアルキルまたはアルコキシラジカル、つまり、末端CH基が−O−により置き換えられている場合、これは直鎖または分枝であってもよい。好ましくは直鎖であり、2、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有し、よって好ましくは、例えば、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ、ヘプトキシ、または、オクトキシ、さらにメチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ノノキシ、デコキシ、ウンデコキシ、ドデコキシ、トリデコキシまたはテトラデコキシである。
オキサアルキル、つまり1つのCH基が−O−により置き換えられているものは、好ましくは、例えば、直鎖の2−オキサプロピル(=メトキシメチル)、2−(=エトキシメチル)または3−オキサブチル(=2−メトキシエチル)、2−、3−または4−オキサペンチル、2−、3−、4−または5−オキサヘキシル、2−、3−、4−、5−または6−オキサヘプチル、2−、3−、4−、5−、6−または7−オキサオクチル、2−、3−、4−、5−、6−、7−または8−オキサノニルまたは2−、3−、4−、5−、6−、7−、8−または9−オキサデシルである。
末端極性基を有する化合物の場合、R11およびR12は、CN、NO、ハロゲン、OCH、OCN、SCN、COR、COORまたは1〜4個のC原子を有する単フッ素化、オリゴフッ素化または多フッ素化アルキルまたはアルコキシ基から選択される。Rは、1〜4個、好ましくは1〜3個のC原子を有する任意にフッ素化されたアルキルである。ハロゲンは好ましくは、FまたはClである。
式Iにおける特に好ましいR11およびR12は、H、F、Cl、CN、NO、OCH、COCH、COC、COOCH、COOC、CF、C、OCF、OCHF、および特にH、F、Cl、CN、OCHおよびOCF、殊にH、F、CNおよびOCFから選択される。
加えて、アキラル分枝基R11および/またはR12を含有する式Iで表される化合物は、例えば、結晶化に対する傾向の低減のために、時に重要であり得る。この種の分枝基は一般的に、1つより多い鎖分枝を含有しない。好ましいアキラル分枝基は、イソプロピル、イソブチル(=メチルプロピル)、イソペンチル(=3−メチルブチル)、イソプロポキシ、2−メチル−プロポキシおよび3−メチルブトキシである。
スペーサー基Spは好ましくは、1、3または5〜40個のC原子、特に1、3または5〜25個のC原子、とても好ましくは1、3または5〜15個のC原子、および最も好ましくは5〜15個のC原子を有する線状または分枝アルキレン基であり、ここで、加えて、1個または2個以上の非隣接かつ非末端CH基は、−O−、−S−、−NH−、−N(CH)−、−CO−、−O−CO−、−S−CO−、−O−COO−、−CO−S−、−CO−O−、−CH(ハロゲン)−、−CH(CN)−、−CH=CH−または−C≡C−により置き換えられていてもよい。
「末端」CH基は、メソゲン基へと直接的に結合するものである。よって、「非末端」CH基は、メソゲン基MG11およびMG12へと直接的には結合しない。
典型的なスペーサー基は例えば、−(CH−、−(CHCHO)−CHCH−であり、ここでoは5〜40の、特に5〜25の、極めて好ましくは5〜15の整数であり、およびpは1〜8の整数、特に1、2、3または4である。
好ましいスペーサー基は、例えば、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン、オクタデシレン、ジエチレンオキシエチレン、ジメチレンオキシブチレン、ペンテニレン、ヘプテニレン、ノネニレンおよびウンデセニレンである。
式Iで表される本発明の化合物であって、式中Spが5〜15個のC原子を有するアルキレンを示している該化合物が、特に好ましい。直鎖のアルキレン基が特に好ましい。
6、8、10、12および14個のC原子を有する偶数の直鎖のアルキレンを有するスペーサー基が好ましい。
本発明のもう1つの態様は、5、7、9、11、13または15個のC原子を有する奇数の直鎖のアルキレンを有するスペーサー基である。7、9、および11個のC原子を有する直鎖のアルキレンスペーサーがとても好ましい。
式Iで表される本発明の化合物であって、式中Spが5〜15個のC原子を有する完全に重水素化されたアルキレンを示している該化合物が、特に好ましい。重水素化された直鎖のアルキレン基がとても好ましい。部分的に重水素化された直鎖のアルキレン基が最も好ましい。
式Iで表される化合物であって、式中メソゲン基R11−MG11−X11−およびR12−MG12− X12−が互いに異なる該化合物が好ましい。もう1つの態様において、式Iで表される化合物であって、式IにおけるR11−MG11−X11−およびR12−MG12−X12−が互いに同一である該化合物である。
式Iで表される好ましい化合物は、式IA〜IDで表される化合物の群から選択される
式中、R11およびR12は互いに独立してこれらの基の好ましい意味、好ましくはFまたはCNを含み上に定義されるとおりであり、および式中Lはそれぞれの出現において互いに独立して、F、Clまたは好ましくはFまたはCl、最も好ましくはFである。
特に好ましい化合物は、側方位において(つまりLとして)0、2つまたは4つのF原子を担持する、上で与えられる式の群から選択される。
式Iで表される化合物は、自体公知のおよび有機化学の標準的著作物、例えばHouben-Weyl, Methoden der organischen Chemie, Thieme-Verlag, Stuttgartなどに記載される方法に従ってまたは同様に合成することができる。好ましい製造方法は、以下の合成スキームから獲得することができる。
式Iで表される化合物は好ましくは、以下の一般反応スキームにより入手可能である。
反応スキームI
ここで、Rはそれぞれの出現において独立して、R11およびR12に対して与えられた、これらの基の好ましい意味を含む意味を有し、最も好ましくはFまたはCNであり、および連続反応の条件は以下のとおりである:
a) CuI、Pd(PPhCl、トリエチルアミン、30℃;
b) [H]、Pd/C;
c) n−BuLi、CO、−70℃;
d) DCC、DMAP、DCM、25℃;および
e) Pd(PPhCl、NaCO3、THF、還流下。
このスキームおよび以下のスキームにおいて示す全てのフェニレン部分は、互いに独立して、1つ、2つまたは3つの、好ましくは1つもしくは2つのF原子、または1つのClまたは1つのClおよび1つのF原子を任意に担持してもよい。
かかるフッ素化化合物の製造のための例示的な反応スキームを、以下のスキームに示す。
反応スキームII
ここで、Rはそれぞれの出現において独立して、スキームIのもので与えられた意味を有し、および連続反応の条件もまたスキームIのもとで与えられたとおりである。
反応スキームIII
ここで、Rはそれぞれの出現において独立して、R11およびR12に対して与えられた、これらの基の好ましい意味を含む意味を有し、最も好ましくはFまたはCNであり、および連続反応の条件は以下のとおりである:
a) 臭化ベンジル、KCO、ブタノン、80℃;
b) CuI、Pd(PPhCl、トリエチルアミン、30℃;
c) [H]、Pd/C;および
d) KCO、ブタノン、80℃。
反応スキームIV
ここで、連続反応の条件は、スキームIIIのもとで与えられたとおりである。ステップd)およびe)は、同じ条件下で実行される。
反応スキームV
ここで、Rはそれぞれの出現において独立して、R11およびR12に対して与えられた、これらの基の好ましい意味を含む意味を有し、最も好ましくはFまたはCNであり、および連続反応の条件は以下のとおりである:
a) CuI、Pd(PPhCl、トリエチルアミン、30℃;
b) [H]、Pd/C;
c) n−BuLi、THF、−70 0℃、CO
d) HSCSH、CFSOH、130℃;および
e) N(C、3HF.N(C、−70℃。
反応スキームVI
ここで、連続反応の条件は以下のとおりである:
a) (i)HBr、0℃;(ii)H、0℃;
b) DCC、DMAP、DCM;
c1) AlCl、S(CH、DCM、0℃;
c2) KCO、ブタノン、80℃;および
d) KCO、ブタノン、80℃。
本発明のもう1つの目的は、液晶媒体における式Iで表されるビメソゲン化合物の使用である。
式Iで表される化合物は、ネマチック液晶混合物へと添加されるとき、ネマチックの下の層を作り出す。本文脈において、ネマチック液晶混合物に対するビメソゲン化合物の影響の最初の示唆は、Barnes, P.J., Douglas, A.G., Heeks, S.K., Luckhurst, G.R., Liquid Crystals, 1993, Vol.13, No.4, 603- 613により報告された。この参考文献は、高度に極性なアルキルスペーサー性二量体を例示し、ネマチックの下の相を認識し、これをスメクチックの1タイプであると結論付けている。
ネマチック相の下に存在するメソ相の写真証拠は、Henderson, P.A., Niemeyer, O., Imrie, C.T. in Liquid Crystals, 2001, Vol. 28, No.3, 463-472により刊行されたが、さらには調査されなかった。
Liquid Crystals, 2005, Vol. 32, No. 11-12, 1499-1513 Henderson, P.A., Seddon, J.M. and Imrie, C.T.において、ネマチックの下の新しい相が、いくつかの特別な例において、スメクチックC相に属することが報告された。第1のネマチックの下の追加のネマチック相が、Panov, V.P., Ngaraj, M., Vij, J.K., Panarin, Y.P., Kohlmeier, A., Tamba, M.G., Lewis, R.A. and Mehl, G.H. in Phys.Rev.Lett. 2010, 105, 1678011 -1678014により報告された。
本文脈において、式Iで表される新しい、本発明のビメソゲン化合物がまた、第2のネマチック相として割り当てられている新規のメソ相を示す。このメソ相は、元来のネマチック液晶相よりも下の温度において存在し、本願により提供される独自の混合物概念において観察されてきている。
従って、本発明による式Iで表されるビメソゲン化合物は、第2のネマチック相をが、通常はこの相を有しないネマチック混合物において誘発せしめることを許容する。さらに、式Iで表される化合物の量を変化させることにより、第2のネマチックの相挙動を必要な温度へと合わすことを許容する。
それゆえ本発明は、式Iで表される少なくとも1種の化合物を含む液晶媒体に関する。
本発明による混合物のいくつかの好ましい態様を、以下に示す。
式Iで表される化合物であって、式中メソゲン性基MG11およびMG12は、それぞれの出現において互いに独立して、1つ、2つまたは3つの6員環、好ましくは2つまたは3つの六員環を含む。
部分式II−1、II−4、II−6、II−7、II−13、II−14、II−15、II−16、II−17およびI−18が好ましい。
好ましくは、式IにおけるR11およびR12は、H、F、Cl、CN、NO、OCH、COCH、COC、COOCH、COOC、CF、C、OCF、OCHF2、およびOCから、特にH、F、Cl、CN、OCHおよびOCFから、殊にH、F、CNおよびOCFから選択される。
典型的なスペーサー基(Sp)は例えば、−(CH−、−(CHCHO)−CHCH−であり、ここでoは1、3、5〜40の、特に1、3、5〜25の、極めて好ましくは5〜15の整数であり、およびpは1〜8の整数、特に1、2、3または4である。
式Iで表される化合物であって、式IにおけるR11−MG11−X11−およびR12−MG12−X12−が同一である化合物が好ましい。
本発明による媒体は好ましくは、1種、2種、3種、4種または5種以上の、好ましくは1種、2種または3種の、式Iで表される化合物を含む。
液晶媒体における式Iで表される化合物の量は、全体の混合物の、好ましくは1〜50重量%、特には5〜40重量%、とても好ましくは10〜30重量%である。
好ましい態様において、本発明による液晶媒体は加えて、GB 2 356 629から知られているまたはこれらに類似するものなどのような、式IIIで表される1種または2種以上の化合物を含む。

31−MG31−X31−Sp−X32−MG32−R32 III

式中
31およびR32はそれぞれ独立して、H、F、Cl、CN、NCSまたは非置換であるか、ハロゲンもしくはCNにより単置換もしくは多置換されていてもよい1〜25個のC原子を有する直鎖もしくは分枝のアルキルであって、1つまたは2つ以上の非隣接のCH基がそれぞれの場合において互いに独立して−O−、−S−、−NH−、−N(CH)−、−CO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−S−CO−、−CO−S−、−CH=CH−、−CH=CF−、−CF=CF−または−C≡C−により酸素原子が互いに直接的に結合しないように置き換えらていることができる該アルキルであり、
MG31およびMG32はそれぞれ独立して、メソゲン基であり、
Spは、5〜40個のC原子を含むスペーサー基であり、ここで1つまたは2つ以上の非隣接のCH基はまた−O−、−S−、−NH−、−N(CH)−、−CO−、−O−CO−、−S−CO−、−O−COO−、−CO−S−、−CO−O−、−CH(ハロゲン)−、−CH(CN)−、−CH=CH−または−C≡C−により置き換えられていてもよく、および
31およびX32はそれぞれ独立して、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CHCH−、−OCH−、−CHO−、−SCH−、−CHS−、−CH=CH−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−C≡C−または単結合であり、および
式Iで表される化合物が除外される条件を以ってである。
メソゲン基MG31およびMG32は好ましくは、式IIのものから選択される。
式IIIで表される化合物であって、式中R31−MG31−X31−およびR32−MG32−X32−が同一である該化合物が、特に好ましい。
本発明のもう1つの好ましい態様は、式IIIで表される化合物であって、式中R31−MG31−X31−およびR32−MG32−X32−が異なる該化合物に関する。
式IIIで表される化合物であって、式中メソゲン性基MG31およびMG32が1つ、2つまたは3つの6員環を含む該化合物が特に好ましく、以下に一覧される式IIから選択されるメソゲン性基である該化合物がとても好ましい。
式IIIにおけるMG31およびMG32に対し、従属式II−1、II−4、II−6、II−7、II−13、II−14、II−15、II−16、II−17およびII−18が特に好ましい。これらの好ましい基において、Zはそれぞれの場合において独立して、式IIにおいて与えられるZの意味の1つを有する。好ましくはZは、−COO−、−OCO−、−CHCH−、−C≡C−または単結合である。
とても好ましくは、メソゲン性基MG31およびMG32は、式IIa〜IIoおよびそれらの鏡像から選択される。
非極性の極性基を有する化合物の場合、R31およびR32は好ましくは、15個までのC原子を有するアルキルまたは2〜15個のC原子を有するアルコキシである。
31またはR32がアルキルまたはアルコキシラジカルである、つまり末端CH基が−O−で置き換えられている場合、これは直鎖または分枝であってもよい。好ましい直鎖は、2、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有し、よって好ましくは、例えば、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ、ヘプトキシ、またはオクトキシ、さらにメチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ノノキシ、デコキシ、ウンデコキシ、ドデコキシ、トリデコキシまたはテトラデコキシである。
オキサアルキル、つまり1つのCH基が−O−により置き換えられているものは、好ましくは、例えば、直鎖の2−オキサプロピル(=メトキシメチル)、2−(=エトキシメチル)または3−オキサブチル(=2−メトキシエチル)、2−、3−、または4−オキサペンチル、2−、3−、4−、または5−オキサヘキシル、2−、3−、4−、5−、または6−オキサヘプチル、2−、3−、4−、5−、6−または7−オキサオクチル、2−、3−、4−、5−、6−、7−または8−オキサノニルまたは2−、3−、4−、5−、6−、7−、8−または9−オキサデシルである。
末端極性基を有する化合物の場合において、R31およびR32はCN、NO、ハロゲン、OCH、OCN、SCN、COR、COORあるいは1〜4個のC原子を有する単フッ素化、オリゴフッ素化または多フッ素化アルキルまたはアルコキシ基から選択される。Rは、1〜4個の、好ましくは1〜3個のC原子を有する、任意にフッ素化されたアルキルである。ハロゲンは好ましくは、FまたはClである。
特に好ましくは、式IIIにおけるR31およびR32は、F、Cl、CN、NO、OCH、COCH、COC、COOCH、COOC、CF、C、OCF、OCHF,およびOCから、特にF、Cl、CN、OCHおよびOCFから選択される。
式IIIにおけるスペーサー基Spに関し、この目的に関し当業者に知られている全ての基を用いることができる。スペーサー基Spは好ましくは、5〜40個のC原子、特に5〜25個のC原子、とても好ましくは5〜15個のC原子を有する線状または分枝のアルキレン基であって、ここにおいて、加えて、1つまたは2つ以上の非隣接のCH基が−O−、−S−、−NH−、−N(CH)−、−CO−、−O−CO−、−S−CO−、−O−COO−、−CO−S−、−CO−O−、−CH(ハロゲン)−、−CH(CN)−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられていてもよい該アルキレン基である。
典型的なスペーサー基は例えば−(CH−、−(CHCHO)−CHCH−、−CHCH−S−CHCH−または−CHCH−NH−CHCH−であり、ここでoは5〜40の、特に5〜25の、とても好ましくは5〜15の整数であり、およびpは1〜8の整数、特に1、2、3または4である。
好ましいスペーサー基は、例えば、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン、オクタデシレン、ジエチレンオキシエチレン、ジメチレンオキシブチレン、ペンテニレン、ヘプテニレン、ノネニレンおよびウンデセニレンである。
特に好ましいのは、式IIIで表される本発明の化合物であって、式中Spが5〜15個のC原子を有するアルキレンを示すものである。直鎖のアルキレン基が特に好ましい。
本発明のもう1つの好ましい態様において、式IIIで表されるキラル化合物は、式IVで表されるキラル基である少なくとも1つのスペーサー基Spを含む。
式IIIにおけるX31およびX32は好ましくは、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−または単結合を示す。式III−1〜III−4から選択される以下の化合物が特に好ましい。
式中、R31およびR32は式IIIのもとで与えられた意味を有し、Z31およびZ31−IはZ31として定義され、およびZ32およびZ32−Iはそれぞれ式IIIにおけるZ31およびZ32−Iの逆転の基であり、およびoおよびrはそれぞれの出現において独立して上に定義されるとおり、ならびにこれらの基の好ましい意味であり、およびここでLはそれぞれの出現において互いに独立して好ましくはF、Cl、CN、OH、NOあるいは1〜7個のC原子を有する任意にフッ素化されたアルキル、アルコキシまたはアルカノイル基、とても好ましくはF、Cl、CN、OH、NO、CH、C、OCH、OC、COCH、COC、COOCH、COOC、CF、OCF、OCHF、OC、特にF、Cl、CN、CH、C、OCH、COCHおよびOCF、最も好ましくはF、Cl、CH、OCHおよびCOCHであり、ならびにここから式Iで表される化合物は除外される。
本発明による特に好ましい混合物は、式III−1a〜III−1eおよびIII−3a〜III−3bで表される1種または2種以上の化合物を含む。
式中、パラメーターは上に定義されるとおりである。
本発明の好ましい態様において、液晶媒体は2〜25種、好ましくは3〜15種の式IIIで表される化合物からなっている。
液晶媒体における式IIIで表される化合物の量は、全体の混合物の、好ましくは10〜95重量%、特に15〜90重量%、とても好ましくは20〜85重量%である。
好ましくは、全体として媒体における式III−1aおよび/またはIII−1bおよび/またはIII−1cおよび/またはIII−1eおよび またはIII−3aおよび/またはIII−3bで表される化合物の割合は、好ましくは少なくとも70重量%である。
本発明による特に好ましい媒体は、自体は液晶相を必ずしも示し、自体に良好な均質な配向を与える必要がない、少なくとも1種または2種以上のキラルドーパントを含む。
式IV
および式V
ならびにそれぞれの(S,S)エナンチオマー、
式中EおよびFはそれぞれ独立して1,4−フェニレンまたはトランス−1,4−シクロヘキシレンであり、vは0または1であり、Zは−COO−、−OCO−、−CHCH−または単結合であり、およびRは1〜12個のC原子を有するアルキル、アルコキシまたはアルカノイルである
から選択されるキラルドーパントが特に好ましい。
式IVで表される化合物およびこれらの合成は、WO 98/00428に記載される。特に好ましいのは、以下の表Dに示される、化合物CD−1である。式Vで表される化合物およびこれらの合成は、GB 2,328,207に記載される。
特に好ましいのは、高度ならせんねじれ力(HTP)を有するキラルドーパント、特にWO 98/00428に開示されるものである。
さらに典型的に用いられるキラルドーパントは、例えば、商業的に利用可能なR/S−5011、CD−1、R/S−811およびCB−15である(Merck KGaA, Darmstadt, Germanyから)。
上述のキラル化合物R/S−5011およびCD−1ならびに式IVおよびVで表される化合物は、極めて高度ならせんねじれ力(HTP)を呈し、それゆえ本発明の目的のために特に有用である。
液晶媒体は好ましくは、好ましくは上の式IV、特にCD−1、および/または式Vおよび/またはR−5011またはS−5011から選択される、1〜5個の、特に1〜3個の、極めて好ましくは1個または2個のキラルドーパントを含み、極めて好ましくはキラル化合物はR−5011、S−5011またはCD−1である。
液晶媒体におけるキラル化合物の量は、全体の混合物の好ましくは1〜20%、特に1〜15%、極めて好ましくは1〜10重量%である。
以下の式VI
式中
は、12個までのC原子を有するアルキル、アルコキシ、アルケニルまたはアルケニルオキシであり、
〜Lはそれぞれ独立して、HまたはFであり、
は、−COO−、−CHCH−または単結合であり、
mは、1または2である
から選択される1種または2種以上の添加剤を含む液晶媒体が、さらに好ましい。
式VIで表される特に好ましい化合物は、以下の式から選択される
式中、Rは上のRの意味の1つを有し、ならびにL、LおよびLは上の意味を有する。
液晶媒体は、好ましくは上の式VIaかVIfから、とても好ましくはVIfから選択される、好ましくは1〜5種、特に1〜3種、とても好ましくは1種または2種を、好ましくは含む。
液晶媒体における式VIで表される好適な添加剤の量は、全体の混合物の好ましくは1〜20重量%、特に1〜15重量%、特に好ましくは1〜10重量%である。
本発明による液晶媒体は、さらなる添加剤を通常の濃度で含有してもよい。これらのさらなる成分の総濃度は、全体の混合物に基づき、0.1%〜10%の、好ましくは0.1%〜6%の範囲である。それぞれ用いられる個々の化合物の濃度は、好ましくは0.1%〜3%の範囲である。これらのおよび類似の添加剤の濃度は、本願における液晶媒体の液晶成分および化合物の濃度の値および範囲に対し考慮に入れない。これはまた、ホスト媒体の成分のそれぞれの化合物の濃度が特定される場合にカウントされない、混合物において用いられる二色性色素の濃度にもあてはまる。それぞれの添加剤の濃度は常に、最終的にドープされた混合物に対して与えられる。
本発明による液晶媒体は、数種の化合物、好ましくは3〜30の、より好ましくは4〜20のおよび最も好ましくは4〜16の化合物からなる。これらの化合物は、慣用の方式で混合される。原則として、より少量で用いられる化合物の必要量を、より大量で用いられる化合物へと溶解させる。温度がより高い濃度で用いられる化合物の透明点よりも上である場合、溶解のプロセスの完了を観察することは、特に容易である。しかし、例えば、例えば化合物の均質なまたは共融混合物であることができる、いわゆる前混合を用いる、またはその成分が混合物自体を用いるようになっている、いわゆるマルチボトルシステムを用いる、他の慣用の方法により、媒体を調製することもまた可能である。
特に好ましい混合物概念を、以下に示す:(用いられる略号は、表Aにおいて説明する)。
本発明による混合物は、好ましくは以下を含む
− 式Iで表される1種または2種以上の化合物を、総濃度で全体の混合物の1〜50
重量%、特に5〜40重量%、とても好ましくは10〜30重量%の範囲で
および/または
− 式IIIで表される1種または2種以上の化合物を、総濃度で全体の混合物の10〜
95重量%、特に15〜90重量%、とても好ましくは20〜85重量%で、好まし
くはこれらの化合物は式III−1a〜III−1eおよびIII−3a〜III−
bから選択され、特に好ましくはこれらは以下を含む
− N−PGI−ZI−n−Z−GP−N、好ましくはN−PGI−ZI−7−Z−
GP−Nおよび/またはN−PGI−ZI−9−Z−GP−N、全体としての混
合物に基づいて、好ましくは>5%、特に10〜30%の濃度で、
および/または
− F−UIGI−ZI−n−Z−GU−F、好ましくはF−UIGI−ZI−9−
Z−GU−F、全体としての混合物に基づいて、好ましくは>5%、特に10〜
30%の濃度で、
および/または
− F−PGI−O−n−O−PP−N、好ましくはF−PGI−O−9−O−PP
−、全体としての混合物に基づいて、好ましくは>1%、特に1〜20%の濃度
で、
および/または
− N−PP−O−n−O−PG−OT、好ましくはN−PP−O−7−O−PG−
OT、全体としての混合物に基づいて、好ましくは>5%、特に5〜30%の濃
度で、
および/または
− N−PP−O−n−O−GU−F、好ましくはN−PP−O−9−O−GU−F
、全体としての混合物に基づいて、好ましくは>1%、特に1〜20%の濃度で

および/または
− F−PGI−O−n−O−GP−F、好ましくはF−PGI−O−7−O−GP
−Fおよび/またはF−PGI−O−9−O−GP−F、全体としての混合物に
基づいて、好ましくは>1%、特に1〜20%の濃度で、
および/または
− N−GIGIGI−n−GGG−N、特にN−GIGIGI−9−GGG−N、
全体としての混合物に基づいて、好ましくは>5%、特に10〜30%の濃度で

および/または
− N−PGI−n−GP−N、好ましくはN−PGI−9−GP−N、全体として
の混合物に基づいて、好ましくは>5%、特に15〜50%の濃度で、
および/または
− 式VIで表される1種または2種以上の好適な添加剤、全体としての混合物の1〜2
0重量%、特に1〜15重量%、とても好ましくは1〜10重量%の範囲の総濃度で
、これらの化合物は好ましくは式VIa〜VIfから選択され、これらは特に好まし
くは以下を含む
− PP−n−N、全体としての混合物に基づいて、好ましくは>1%、特に1〜2
0%の濃度で
および/または
− 1種または2種以上の化合物、全体の混合物の好ましくは1〜20重量%、特に1〜
15重量%、とても好ましくは1〜10重量%の範囲で、これらの化合物は好ましく
は式IV、VおよびR−5011またはS−5011から選択され、特に好ましくは
以下を含む
− R−5011、S−5011またはCD−1、全体としての混合物に基づいて、
好ましくは>1%、特に1〜20%の濃度で。
式Iで表されるビメソゲン化合物およびこれらを含む液晶媒体は、液晶ディスプレイ、例えばSTN、TN、AMD−TN、温度補償、ゲストホスト、相変化または表面安定化またはポリマー安定化コレステリックテクスチャ(SSCT、PSCT)ディスプレイなどにおいて、特にフレキソエレクトリックデバイスにおいて、能動および受動光学素子、例えば偏光板、補償板、反射板、配向層、カラーフィルターまたはホログラフィック素子において、接着剤、異方性機械特性を有する合成樹脂、コスメティクス、診断薬、液晶顔料において、装飾および保安用途のために、非線形光学、光学式情報ストレージにおいて、またはキラルドーパントとして用いることができる。
式Iで表される化合物およびその得ることができる混合物は、フレキソエレクトリック液晶ディスプレイに対し特に有用である。それゆえ、本発明のもう1つの目的は、式Iで表される1種または2種以上の化合物を含む、または式Iで表される1種または2種以上の化合物を含む液晶媒体を含む、フレキソエレクトリックディスプレイである。
式Iで表される本発明のビメソゲン化合物およびそれらの混合物は、それらのコレステリック相において、専門家に公知の方法、例えば表面処理または電解により、異なる配向へと整列する。例えば、これらはプラナー(グラジャン)状態へと、フォーカルコニック状態へと、またはホメオトロピック状態へと配向させることができる。強力な双極子モーメントを有する極性基を含む式Iで表される本発明の化合物はさらに、フレキソエレクトリック切り替えを施すことができ、それゆえ電気光学スイッチまたは液晶ディスプレイにおいて用いることができる。
本発明の好ましい態様による異なる配向状態の間の切り替えは、以下において詳細に、式Iで表される本発明の化合物の例に対して、例示的に記載される。
この好ましい態様によると、試料は電極層、例えばITO層で被覆された2つの平面平行ガラス板を含むセルへと配置され、コレステリックらせんの軸がセル壁に垂直に配向されるプラナー状態へとそのコレステリック相中に整列される。この状態はグラジャン状態としてもまた、そして例えば偏光顕微鏡で観察される試料のテクスチャはグラジャンテクスチャとして知られている。プラナー配向は、例えばセル壁の表面処理により、例えばポリイミドなどの配向層でのラビングおよび/または被覆により達成することができる。
高品質な配向およびわずかな欠陥のみを有するグラジャン状態はさらに、試料を等方相へと加熱し、次いでキラルネマチック−等方相転移近傍の温度でキラルネマチック相へと冷却し、そしてセルをラビングすることにより達成することができる。
プラナー状態において、材料のらせんピッチおよび平均屈折率に依存して、試料は、反射の中心波長で、入射光の選択的反射を示す。
電界が、例えば10Hz〜1kHzの周波数、および12Vrms/□mの振幅で電極へと適用されるとき、試料は、らせんが解かれ、分子が電界と平行に、つまり電極の平面と垂直に配向されるホメオトロピック状態へと切り替えられる。ホメオトロピック状態において、試料は通常の日光中で見るときは透過性であり、交差した偏光板の間に配置されるときは黒色に見える。
ホメオトロピック状態において電界が低減または除去されると、試料は、らせん軸が電界と垂直に、つまり電極の平面と平行に配向する、らせん状にねじれた構造を呈する、フォーカルコニックテクスチャを採る。フォーカルコニック状態はまた、そのプラナー状態において試料に弱い電界のみを適用することにより達成することができる。フォーカルコニック状態において、通常の日光中で見る際に試料は散乱し、交差偏光板中で明るく見える。
異なる配向状態における本発明の化合物の試料は、異なる光の透過を呈する。それゆえ、それぞれの配向状態、ならびにその配向の質は、適用する電界強さに依存して、試料の光透過を測定することにより、制御することができる。このようにして、特定の配向状態およびこれらの異なる状態の間の転移を達成するために要する電界強さもまた、決定することができる。
式Iで表される本発明の化合物の試料において、上述のフォーカルコニック状態は多くの無秩序な複屈折小ドメインからなる。好ましくはセルの追加のせん断を有する、フォーカルコニックテクスチャの核生成のための電界よりも大きな電界を適用することにより、広大な、良好に配向された領域において、らせん軸が電極の平面に平行である、均質に配向されたテクスチャが達成される。最先端のキラルネマチック材料の文献、例えばP. Rudquist et al., Liq. Cryst. 23 (4), 503 (1997)などによると、このテクスチャはまた均質に位置するらせん(ULH)テクスチャとも呼ばれる。このテクスチャは、本発明の化合物のフレキソエレクトリック特性を特徴付けるために必要である。
電界を増加または低減させる際のラビングしたポリイミド基板上の式Iで表される本発明の化合物の試料において典型的に観察されるテクスチャの順序を、以下に示す:
ULHテクスチャから開始して、本発明のフレキソエレクトリック化合物および混合物は、電界の適用によりフレキソエレクトリック切り替えに施すことができる。これにより、セル基板の平面における材料の光学軸の回転が引き起こされ、交差偏光板の間に材料を配置させる際に透過の変化を導き出す。本発明の材料のフレキソエレクトリック切り替えはさらに、上記の導入部および実施例において詳細に記載される。
フォーカルコニックテクスチャから開始して、例えば10kHzの、高周波数の電界を試料に適用し、一方でアイソトロピック相からコレステリック相へとゆっくりと冷却し、セルをせん断することにより、ULHテクスチャを獲得することもまた可能である。電界周波数は、異なる化合物に対し異なり得る。
式Iで表されるビメソゲン化合物は、顕微鏡的に均質な配向で容易に整列させ、高値の弾性定数k11および高いフレキソエレクトリック係数eを液晶媒体中に導くことができるので、フレキソエレクトリック液晶ディスプレイにおいて特に有用である。
液晶媒体は、好ましくは、
11<1×10−10N、好ましくは<2×10−11N、およびフレキソエレクトリック係数e>1×10−11C/m、好ましくは>1×10−10C/mを呈する。
フレキソエレクトリックデバイスにおける使用とは別に、本発明のビメソゲン化合物ならびにその混合物はまた、他のタイプのディスプレイならびに他の光学および電気光学用途、例えば光学補償膜または偏向膜、カラーフィルター、反射コレステリック液晶(reflective cholesterics)、旋光パワー(optical rotatory power)および光学式情報ストレージなどに好適である。
本発明のさらなる側面は、セル壁がハイブリッド配向(hybrid alignment)条件を呈するディスプレイセルに関する。用語「ハイブリッド配向」またはディスプレイセルにおけるもしくは2つの基板の間の液晶またはメソゲン材料の配向(orientation)は、第1のセル壁に隣接するまたは第1の基板上のメソゲン基がホメオトロピック配向を呈し、第2のセル壁に隣接するまたは第2の基板状のメソゲン基がプラナー配向を呈することを意味する。
用語「ホメオトロピック配向」またはディスプレイセルにおけるもしくは基板上における液晶もしくはメソゲン材料の配向は、液晶またはメソゲン材料におけるメソゲン基がそれぞれ、セルまたは基板の平面に対して実質的に垂直に配向することを意味する。
用語「プラナー配向」またはディスプレイにおけるもしくは基板上の液晶またはメソゲン材料の配向は、液晶またはメソゲン材料におけるメソゲン基がそれぞれ、セルまたは基板の平面に対し実質的に平行に配向することを意味する。
本発明の好ましい態様によるフレキソエレクトリックディスプレイは、2つの平行基板、好ましくは内側表面にインジウムスズ酸化物(ITO)などの透明導電層で被覆されたガラス基板、および該基板の間に設けられてなるフレキソエレクトリック液晶を含み、液晶媒体に関し、内側基板表面の1つがホメオトロピック配向状態を呈し、反対側の内側基板表面がプラナー配向状態を呈することを特徴とする。
プラナー配向は、例えば、基板の最上部(top)に適用される、例えばラビングしたポリイミドまたはスパッタリングしたSiOなどの配向層により、達成することができる。
代替的に、つまり追加の配向層を適用することなく、基板を直接的にラビングすることもまた可能である。例えば、ラビングは、ラビング布、例えばベルベット布により、またはラビング布で被覆した平棒で達成することが可能である。本発明の好ましい態様において、ラビングは少なくとも1つのラビングローラー、例えば基板にわたってブラシングする高速回転ローラーなどにより、または少なくとも2つのローラーの間に基板を置くことにより達成され、それぞれの場合においてローラーの少なくとも1つは任意にラビング布で被覆されている。本発明のもう1つの好ましい態様において、ラビングは、好ましくはラビング布で覆われているローラーの周りに、規定された角度で少なくとも部分的に基板を包むことにより達成される。
ホメオトロピック配向は、例えば、基板の最上部に被覆された配向層により達成することができる。ガラス基板上に用いられる好適な配向層は、例えば、アルキルトリクロロシランまたはレクチンであり、一方プラスチック基板に対しては配向手段としてレクチンの薄膜、シリカまたは高チルトポリイミド配向膜が使用され得る。本発明の好ましい態様において、シリカ被覆プラスチック膜が基板として用いられる。
プラナーまたはホメオトロピック配向を達成するためのさらなる好適な方法は、例えばJ. Cognard, Mol.Cryst.Liq.Cryst. 78, Supplement 1, 1-77 (1981)に記載される。
ハイブリッド配向状態を有するディスプレイセルを用いることにより、極めて高いフレキソエレクトリック切り替えスイッチ角、迅速な応答時間および良好なコントラストが達成される。
本発明によるフレキソエレクトリックディスプレイはまた、ガラス基板の代わりにプラスチック基板を含み得る。プラスチック膜基板は、上述のラビングローラーによるラビング処理に対し特に好適である。
本発明のもう1つの目的は、式Iで表される化合物が、ネマチック液晶混合物へと添加されるときに、ネマチックの下の相を作り出すことである。
したがって、本発明による式Iで表されるビメソゲン化合物は、第2のネマチック相を通常はこの相の兆候を示さないネマチック混合物において誘発させることを許容する。さらに、式Iで表される化合物の量を変化させることにより、第2のネマチック相の相挙動を要求される温度へと合わせることを許容する。
これに対する例が与えられ、その得られることができる混合物はフレキソエレクトリック液晶ディスプレイに対し特に好適である。それゆえ、本発明のもう1つの目的は、第2のネマチック相を呈する式Iで表される1種または2種以上の化合物を含む液晶媒体である。
さらなる労力なしに、当業者は、前述の記載を利用し、本発明をその最大限の程度にまで利用することができる。それゆえ以下の例は、単なる説明として考えられるべきであり、本開示の残りの部分を、全くいかようにも限定するものではない。
文脈が他に明確に示さなければ、本明細書で用いられる複数形の用語は本明細書中では単数形も含むものと解され、逆もまたあてはまる。
本明細書および本明細書の特許請求の範囲にわたって、用語「含む(comprise)」および「含有する(contain)」ならびにこれらの用語の変形、例えば「含んでいる(comprising)」および「含む(comprises)」は、「含むがそこへと限定しない(including but not limited to)」ことを意味し、他の成分を除外することを意図しない(および除外しない)。
本願にわたって、これらの角度が、例えば3芳香族環、5芳香族環または5芳香族環など、小さい環の一部分であるなど、他に制限されなければ、いくつかの場合においていくつかの構造式においてこれらの角度は正確には表されてはいないが、3つの隣接する原子に結合するC原子における結合の、例えばC=CもしくはC=O二重結合の、または例えばベンゼン環における角度は120°であること、ならびに2つの隣接する原子に結合するC原子における結合の、例えばC≡CにおけるもしくはC≡N三重結合における、もしくはアリル位C=C=Cにおける角度が180°であることが、当業者に理解されるべきである。
本発明の前述の態様に対する変化形もまたなされることができ、一方でなお本発明の範囲内にあると考えられるべきであろう。本明細書において開示されるそれぞれの特徴は、他に述べられない限り、同じ、均等のまたは類似の目的の役割をする代替の特徴により置き換えられてもよい。それゆえ、他に述べない限り、開示されるそれぞれの特徴は、一般的な一連の均等なまたは類似の特徴の一例にすぎない。
本明細書に開示される特徴の全ては、かかる構成および/またはステップの少なくともいくつかが互いに排他的である組み合わせを除き、任意の組合せで組み合わせてもよい。特に、本発明の好ましい組み合わせが本発明の全ての側面へと適用可能であり、任意の組合せで用いてもよい。同様に、必須でない組み合わせに記載される特徴は、(組み合わせにおいてではなく)別異に用いてもよい。
本願による媒体における全ての化合物の総濃度は、100%である。
前述のおよび以下の例において、他に示されない限り、全ての温度は未修整でセルシウス度で設定され、全ての部およびパーセントは重量によってである。
以下の略号は、液晶化合物の液晶相挙動を説明するために用いられる:K=結晶;N=ネマチック;N2=第2のネマチック;S=スメクチック;Ch=コレステリック;I=アイソトロピック;Tg=ガラス転移。記号の間の数字は、℃での相転移温度を示す。
本願においておよび特に以下の例において、液晶化合物の構造は、「頭文字(acronym)」とも称される、略号により表される。略号の対応する構造への変換は、以下の3つの表A〜Cにより単純明快である。
全ての基C2n+1、C2m+1およびC2l+1は、好ましくはそれぞれn、mおよびl個のC原子を有する直鎖アルキル基であり、全ての基C2n、C2mおよびC2lは、好ましくはそれぞれ(CH、(CHおよび(CHであり、ならびに−CH=CH−は好ましくは、トランス−それぞれEビニレンである。
表Aは、環要素に関して用いられる符号を、表Bは結合基に関するもの、および表Cは分子の左手側および右手側末端基に関する符号に関するものを羅列する。
表Dは、例示的な分子構造をそれらのそれぞれのコードとともに一覧する。
式中、nおよびmはそれぞれ整数であり、および3点「...」はこの表の他の符号のためのスペースを示す。
好ましくは、本発明による液晶は、式Iで表される化合物に加え、以下の表の式で表される化合物の群から選択される1種または2種以上の化合物を含む。
化合物および合成例
合成例1
N−PGIZIGI−9−GZGP−Nの製造
ステップ1.1
55.1g(183mmol)のヨードブロモフルオロベンゼンおよび60mlテトラヒドロフランを反応フラスコに添加し、これを3回排出し、次いで窒素で満たし、そして超音波浴で処置し、10分間、反応混合物をガス抜きし、本願において短縮して「超音波処理(ultasonication)」と称する処理であり、さらに排出/窒素でのパージをする。触媒としてのPd(PPhCl(1.8g、2.6mmol)およびCuI(0.4g、2.1mmol)ならびにジイソプロピルアミン(60ml)を添加し、再び反応容器をパージし、そして10分間「超音波処理」し、そして大きな水浴中に配置し、反応温度を制御する。
1,8−ノナジイン(10g、83mmol)を15分間の時間をかけてゆっくりと添加する。微粒子が形成する。反応混合物を周囲温度でオーバーナイトで攪拌する。
そして反応混合物を吸引下でろ過し、ろ過パッドをジクロロメタンで洗浄する。ろ液を半固体へと濃縮し、これをジクロロメタンに再溶解し、そしてシリカカラムに通過させて、精製する。標的生成物が追加のジクロロメタンとともに溶出し、これを石油エーテルからの再結晶化により最終単離する。
ステップ1.2
水素化反応を、「H−Cube」水素化装置中で実行する。反応のパラメーターは以下のとおりである:流速:7ml/min、モード:100% H、触媒:Pt/C、温度:50℃、および圧力:30バール。
ステップ1.3
無水テトラヒドロフランを9.4g(19.8mmol)の二臭化物とともに飽和スペーサーとともに3つ首フラスコ中へとチャージする。フラスコを排出し、窒素で充填する。反応混合物を攪拌し、固体COにより冷却したアセトンの浴中で−75℃の温度へと冷却する。
そして、31ml 1.6M、(49.5mmol)n−ブチルリチウムを、−75℃の温度を維持しながら、30分の時間にわたって滴下で添加する。3時間のさらなる撹拌後、8.7g(200mmol)の砕いた、固体COを注意深く反応混合物へと添加する。濃厚な白色スラッジが発生し、これをさらに30分間攪拌し、希HClの添加により加水分解する。混合物を3回ジエチルエーテルで抽出し、混ぜ合わせた有機材料を中性になるまで水で洗浄する。そしてトルエンを添加し、全体の溶媒は溶液であり、蒸発させる。固体である生成物が単離し、さらなる精製をせずに以下で用いる。
ステップ1.4
4.9g(24mmol)の酸性中間体を、50mlジクロロメタンで充填したフラスコへと添加する。この混合物を徹底的に撹拌し、6.5g(31mmol)のトリフルオロ酢酸無水物を滴下で5分の時間をかけて添加する。そして反応混合物をさらに5分間攪拌する。
そして、4.6g(24.4mmol)の固形4−ヒドロキシ−3−フルオロブロモベンゼンを添加し、反応混合物を35℃の温度で攪拌する。反応完了後、水を添加する。有機層および水層を分離し、水性溶液をジクロロメタンで3回抽出する。混ぜ合わせた有機溶液を炭酸ナトリウムの溶液で洗浄し、そして硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、濃縮する。粗製生成物をシリカプラグを通過させることにより精製し、石油およびジクロロメタン(1:2)の混合物で溶出させる。最終精製をMeCNからの再結晶化により実行する。
ステップ1.5
1.0g(1.33mmol)の臭化物中間体、0.61g(2.67mmol)の4−シアノフェニルボロン酸エステル、0.63g(2.66mmol)のメタボロン酸ナトリウム8水和物、9.0ml(499mmol)の水および37.5ml(463mmol)のテトラヒドロフランを丸底フラスコへと充填する。この混合物を攪拌し、フラスコを脱気し、窒素で充填し、そして30分間「超音波処理」する。そして0.075g(0.107mmol)のパラジウムジクロリド(ビストリフェニルホスフィン)を添加し、容器を脱気し、そして窒素で充填する。反応混合物を80℃の温度へと72時間還流下で加熱する。そして反応混合物を冷却し、続いて水およびジエチルエーテルを添加する。そして、得られた相を分離する。水相をジエチルエーテルで2回抽出し、混ぜあわせた有機相を2回水で、1回NaCl水溶液で洗浄する。有機溶液を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、溶媒を蒸発させる。粗製生成物をショートシリカカラム上で精製し、最初に石油でそして石油/ジクロロメタン(2:1)の混合物で溶出させる。アセトニトリルからの繰り返しの再結晶化後に、生成物を単離する。
この化合物は、相順序:K 130 Sm 255 N 271 Iを有する。
合成例2に関するスキーム − N−PO1GI−9−GO1P−Nの製造
合成例2
ステップ2.1
4−ブロモフルオロフェノール(33.9g、0.178モル)、臭化ベンジル(21.1ml、0.178モル)、炭酸カルシウム(34.4g、0.25モル)およびブタン−2−オン(300ml)を85℃の温度で還流下オーバーナイトでともに加熱する。混合物を冷却し、ろ過し、ブタノンおよびジエチルエーテルで洗浄し、溶媒を真空で除去する。材料をヘプタンから−20℃で再結晶化する。
ステップ2.2
前のステップからの臭化物(44.5g、115.8mmol)、トリエチルアミン(89ml)、テトラヒドロフラン(45ml)、ヨウ化銅(I)(0.649g、3.6mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)二塩化物(3.5g、4.91mmol)をフラスコに添加し、そしてテトラヒドロフラン(45ml)中の1,8−ノナジイン(9.14g(76.0mmol)を30分の時間をかけてゆっくりと添加する。反応混合物を40℃へとオーバーナイトで加温する。そして混合物を冷却し、ろ過し、ろ過パッドをジエチルエーテルで洗浄する。ろ液を希塩酸で酸性化し、そして水酸化ナトリウムで中和し、そして硫酸ナトリウム上で乾燥させる。これをろ過し、ろ液から溶媒を真空中で除去し、固形生成物を得る。固体をジクロロメタン溶液から50gシリカへと前吸収させ、溶離剤としての石油中の10%DCMを用いるショートシリカカラムをとおしてカラム詰めする。生成物を含有する分画を収集し、まず石油からそしてアセトニトリルから再結晶化し、クリーンな生成物を提供する。
ステップ2.3
水素化反応を再び「H−Cube」水素化器中で実行する。パラメーター: 流速:10ml/min、モード:100% H 触媒:Pd/C 温度:50℃、圧力:30バール、反応の最後において80℃および80バールへと上昇させる。
ステップ2.4
ステージ3からのフェノール(2.80g、8.04mmol)、4−ブロモメチルベンゾニトリル(3.94g、20.09mmol)および炭酸カリウム(1.66g、12mmol)をジメチルホルムアミド(5.87g)およびエチルメチルケトン(50ml)とともにフラスコに添加する。混合物を85℃でオーバーナイトで加熱する。混合物を冷却し、ろ過し、ろ過パッドをジエチルエーテルで洗浄し、ろ液から溶媒を真空で除去し、固体生成物を得る。この固体生成物を溶離剤としての石油中の33%DCMを用いるショートシリカカラム上で精製する。生成物を含む分画を収集し、アセトニトリルから再結晶化し、クリーンな生成物を提供する。
合成例3に関するスキーム − N−PO1GI−9−GO1P−Fの製造
合成例3
ステップ3.1〜3.3は、合成例2のものと同一である。
ステップ3.4
合成例2、ステップ2.3の生成物(2.50g、7.18mmol)、4−ブロモメチル−ベンゾニトリル(2.81g、14.4mmol)および炭酸カリウム(1.79g、19.9mmol)を、エチルメチルケトン(50ml)中でともに混合する。反応混合物を還流下で80℃で12時間加熱する。そして反応混合物を冷却し、形成した固体沈殿を吸引下でろ過し、ろ過パッドをエーテルで洗浄し、そして溶液を減圧下で濃縮する。粗製生成物をシリカをとおしたクロマトグラフィにより精製し、石油エーテル中の30%DCM(40〜60)で溶出させる。そして材料をアセトニトリルから再結晶化し、所望の非対称中間体アルコールを産出する。
ステップ3.5
前のステップ、ステップ3.4からの生成物(2.15g、4.64mmol)、1−ブロモメチル−4−フルオロベンゼン(1.05g、5.56mmol)および炭酸カリウム(1.92g、14.0mmol)をエチルメチルケトン(50ml)中でともに混合する。反応混合物を、還流下で80℃で18時間加熱する。そして反応混合物を冷却し、固体を吸引下でろ過し、ろ過パッドをジエチルエーテルで洗浄し、そして減圧下で濃縮する。粗製生成物をシリカをとおしたクロマトグラフィにより精製し、石油エーテル中の30%DCMで溶出する(40〜60)。そして材料をアセトニトリルから2回再結晶化し、生成物を提供する。
合成例4に関するスキーム − N−PQIP−9−PQP−Nの製造
ステップ4.1
25.0g(88.4mmol)のヨードブロモベンゼンおよび80mlテトラヒドロフランを反応フラスコに添加し、これを3回脱気し、次いでそれぞれの回において窒素で充満させ、そして追加の脱気/窒素でのパージをしながら、10分間「超音波処理」する。触媒としてのPd(PPhCl(0.9g、1.3mmol)およびCuI(0.2g、1.1mmol)ならびにジイソプロピルアミン(14ml)を添加し、反応容器を再びパージし、そして超音波浴中に10分間戻し、そして大きな水浴中に配置し、反応温度を制御する。
1,8−ノナジイン(5.0g、41.6mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)と混合し、15分の時間をかけてゆっくりと添加する。微細な沈殿が形成する。反応混合物をオーバーナイトで室温で攪拌する。
そして反応混合物を吸引下でろ過し、ろ過パッドをテトラヒドロフランで洗浄する。ろ液を半固体へと濃縮し、これをジクロロメタンに再溶解させ、そして精製のためにシリカカラムを通過させる。標的生成物が追加のジクロロメタンとともに溶出し、黄色結晶状固体を提供する。
ステップ4.2
水素化反応を「H−Cube」水素化装置中で実行する。反応のパラメーターは以下のとりである:流速:7ml/min、モード:100%H、触媒:Pt/C、温度:50℃、および圧力:30バール
ステップ4.3
無水テトラヒドロフランを前ステージからの9.4g(19.8mmol)の二臭化物とともに3つ首フラスコへとチャージする。フラスコを脱気し、窒素で充填する。反応混合物を攪拌し、固体COにより冷却したアセトンの浴中で−75℃の温度へと冷却する。
そしてn−ブチルリチウム(1.6M、31ml、49.5mmol)を−75℃の温度を保ちながら30分の時間をかけて滴下で添加する。3時間のさらなる撹拌後、8.7g(200mmol)の砕いた、固体COを注意しながら反応混合物へと添加する。濃厚な白色スラッジが発生し、これをさらに30分間攪拌し、そして希HClの添加により加水分解する。混合物をジエチルエーテルで3回抽出し、混ぜ合わせた有機材料を中性になるまで水で洗浄する。そしてトルエンを添加し、全体の溶媒は溶液であり、蒸発させる。固体である生成物を単離し、さらなる精製をせずに以下で用いる。
ステップ4.4
前ステージからの中間体生成物(5.5g、15mmol)およびプロパンジチオール(3.5g、33mmol)をフラスコに添加し、そしてトリフルオロメタンスルホン酸(6.8g、45mmol)を添加し、混合物を攪拌し始める。混合物を120℃へと加熱し、そして現在クリアな橙色混合物を室温へと冷却し、そしてジエチルエーテル(300ml)で処置する。得られた溶液を、−70℃へと前冷却した激しく攪拌したジエチルエーテル(700ml)のフラスコへと添加する。30分以内に攪拌混合物中に微細な結晶が出現する。固体を吸引下のろ過により分離し、エーテルで洗浄し、淡黄色粉末を得、これを直ちに用いる。
ステップ4.5
前ステージからの中間体(10.1g、122mol)をジクロロメタン(50ml)を有するフラスコへと添加し、そして−70℃へと冷却する。4−シアノフェノール(3.5g、30mmol)、ジクロロメタン(40ml)およびトリエチルアミン(3.5g、34mmol)の混合物を滴下で添加する。90分のさらなる撹拌後、トリエチルアミン水素フッ素化物(20g、125mmol)を滴下で添加する。さらなる1時間の撹拌後、ジクロロメタン(199ml)中の臭素(19.9g、125mmol)を滴下で添加する。反応混合物を30分間攪拌し、−30℃へと加温されるようにし、そしてモルホリン(10.9g、125mmol)を添加し、最終的に0℃へと加温し、ここでさらに1時間の時間をかけて攪拌する。混合物を注意深く氷、水および水酸化カリウムの混合物へと注ぎ、層を分離する。有機材料を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮する。粗製材料をフラッシュクロマトグラフィにより精製し、石油エーテル中の30%DCMの溶液で溶出する。最終精製をアセトニトリルからの繰り返しの再結晶化により実行し、所望の生成物を提供する。
合成例5 − N−PQIG−9−GQP−Nの製造
ステップ5.1〜5.3は、合成例1のそれぞれのステップと同一である。
ステップ5.4
合成例1、ステップ1.3の中間体生成物(5.5g、15mmol)およびプロパンジオール(3.6g、33mmol)をフラスコに添加し、そしてトリフルオロメタンスルホン酸(6.8g、45mmol)を添加し、混合物を攪拌し始める。混合物を120℃へと加熱し、そしてクリアな橙色混合物を周囲環境へと冷却し、そしてジエチルエーテル(300ml)で処置する。得られた溶液を−70℃へと前冷却した、激しく攪拌したジエチルエーテル(700ml)のフラスコへと添加する。30分以内に攪拌混合物中に微細結晶が出現する。固体を吸引下のろ過により単離し、エーテルで洗浄し、淡黄色粉体を得、これを直ちに用いる。
ステップ5.5
前ステップからの中間体(10.1g、12mmol)をジクロロメタン(50ml)を有するフラスコへと添加し、そして−70℃へと冷却する。4−シアノフェノール(3.5g、30mmol)、ジクロロメタン(40ml)およびトリエチルアミン(3.5g、34mmol)の混合物を滴下で添加する。90分間のさらなる撹拌後、トリエチルアミン水素フッ素化物(20g、125mmol)を滴下で添加する。さらなる1時間の撹拌後、ジクロロメタン(100ml)中の臭素(19.9g、125mmol)を滴下で添加する。反応混合物を30分間攪拌し、−30℃へと加温するようにし、そしてモルホリン(10.9g、125mmol)を添加し、最終的に0℃へと加温し、ここで1時間のさらなる時間をかけて攪拌する。混合物を氷、水および水酸化カリウムの混合物へと注意深く注ぎ、層を分離する。有機材料を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮する。粗製材料をフラッシュクロマトグラフィにより精製し、石油エーテル中の30%DCMの溶液で抽出する。最終精製をアセトニトリルからの繰り返しの再結晶化により実行し、所望の生成物を提供する。
合成例6に関するスキーム − キラルC2H5CH(CH3)CH2−PPZIP−O9O−PP−Nの製造
ステップ6.1
メチルブチルビフェニル(44.8g、0.2mol)、ジクロロメタン(250ml)、テトラエチルアンモニウム臭化物(2.1g、10mmol)および臭化水素(51.6g、0.3mol)を反応フラスコへと導入し、0℃へと冷却する。過酸化水素(48.6g、0.5mol)を0.1ml/分の用量で添加する。
反応が完了したことが示されたのち(TLC分析による)、反応物を0〜10℃へと冷却し、無水溶液としての硫酸ナトリウム(17.8g、0.14mol)を脱色が生じるまで添加する。その際、温度は10℃に維持する。溶液は緑色となる。そして反応混合物を2時間攪拌する。次いで、10%炭酸カリウムを調製し、添加する。得られた2相を分離する。水相を100mlのジクロロメタンで抽出し、有機相へと添加する。
材料を炭酸ナトリウム溶液、そして水で洗浄し、真空で濃縮する。
そして残渣を150mlエタノールに溶解し、3時間還流下で加熱する。
溶液を排液し、氷浴中で冷却する。得られた結晶を濾別し、周囲雰囲気下で乾燥する。
ステップ6.2
アセトン(625ml)中のシアノビフェニル(25.0g、128mmol)の撹拌溶液に、炭酸カリウム(37.5g、271mmol)を添加し、還流下で1時間窒素雰囲気下で加熱し、そして周囲温度へと冷却する。そしてジブロモノナン(200ml、961mmol)を単一部分(single portion)で添加する。反応混合物を再び加熱し、還流する。還流下のオーバーナイトでの加熱後、反応物を冷却し、吸引下でろ過し、ろ過パッドをdcmで洗浄し、ろ液を減圧下で蒸発させ、粗製物質を提供する。これをクーゲル装置上で吸引蒸留し、過剰のジブロモノナンを除去し、固形淡黄色生成物を提供する。
ステップ6.3
4−メトキシ安息香酸(10g、65.7mmol)、ステップ6.1からの中間体(15.7g、65.3mmol)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(13.5g、65.4mmol)、ジメチルアミノピリジン(0.5g)およびジクロロメタン(250ml)を窒素雰囲気下でフラスコへと添加し、30℃オーバーナイトで攪拌する。反応手順の進行は、TLCによりモニターする。反応が完了を呈したとき、シュウ酸(5.9g、65.7mmol)を添加し、そして反応混合物を吸引を用いてろ過し、ろ液を真空中で蒸発させて乾燥させる。生成物を白色固体として単離する。
ステップ6.4
ステップ6.3(20g、53.4mmol)からのエステルをジクロロメタン(80ml)に溶解し、ジクロロメタン(80ml)中の塩化アルミニウム(35g、262mmol)の懸濁液を0℃〜−5℃の範囲の温度で添加する。そして硫化ジメチル(21ml、284mmol)を温度を0℃より下に維持しながら滴下で添加し、得られた混合物(茶色溶液)をオーバーナイトで攪拌する。
反応を(飽和)塩化アンモニウム溶液を、得られた混合物が酸性となり白色固体沈殿を誘導するまで添加(これは発熱性である)することにより停止し、ジクロロメタンで希釈し、吸引化でろ別し、沈殿を収集する。
ステップ6.5
ステップ6.4からの中間体(3.5g、9.71mmol)、ステップ5.2からの中間体(4.0g、9.9mmol)、ヨウ化カリウム(1.8g、10.9mmol)炭酸カリウム(0.9g、6.5mmol)およびジメチルホルムアミド(100ml)をフラスコへと添加し、100℃で還流下で48時間加熱する。
反応物を冷却し、反応混合物をジクロロメタンおよび水の混合物へと注ぎ、層を分離し、有機溶液を水で洗浄し、有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮し、黄色固体を産生する。
材料をカラムクロマトグラフィにより精製し、増量しながらの工業用変性アルコールとともにDCMで溶出する。生成物をアセトンから再結晶し、最終物質を得る。
相順序:未決定
化合物例7およびそれ以降
式Iで表される以下の化合物を同様にして製造する。
上の表における物質は全般的に、公知の、より慣用のビメソゲン化合物、例えば以下の表に示すものなど、と比較して、向上した性能を示す。
比較例
混合物例:混合物M−1
混合物M−1は35℃においてN〜N2転移を示す。この混合物(M−1)は、USH方式に対し良好に好適である。
比較混合物例1:混合物C−1
以下の混合物を調製する(混合物C−1)。
この混合物、混合物C−1は、42℃においてN〜N2転移を示す。混合物、混合物M−1において、第2のネマチック相はより低い開始温度を有し、より低い温度において存在することが可能である。
混合物例2;混合物M−2
以下の混合物を調製する(混合物M−2)

この混合物、混合物M−2は、31℃におけるN〜N2転移を示す。この混合物(M−2)は、USH方式に対し良好に好適である。
比較混合物例2:混合物C−2
以下の混合物を調製する(混合物C−2)。
この混合物、混合物C−2は、32℃におけるN〜N2転移を示す。またここで、混合物M2において、第2のネマチック相はより低い開始温度を有し、より低い温度において存在することが可能である。

Claims (9)

  1. 式I
    式中
    11およびR12はそれぞれ独立して、F、Cl、CN、NCSまたは非置換であっても、ハロゲンもしくはCNにより単置換もしくは多置換されていてもよい1〜25個のC原子を有する直鎖のもしくは分枝のアルキル基であって、1つまたは2つ以上の非隣接のCH基がそれぞれの出現において互いに独立して、−O−、−S−、−NH−、−N(CH)−、−CO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−S−CO−、−CO−S−、−CH=CH−、−CH=CF−、−CF=CF−または−C≡C−により酸素原子が互いに直接的に結合しないように置き換えられていることが可能である該アルキル基であり、
    MG11およびMG12は互いに独立して、部分式II

    −A11−(Z11−A12− II

    式中
    11は、互いに独立して、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−OCH−、−CHO−、−OCF−、−CFO−、−CHCH−、−(CH−、−CFCF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−もしくは−C≡C−または単結合であり、但し、式Iにおいて、存在する少なくとも1つのZ11は、−COO−、−OCO−、−OCH−または−CHO−であり、
    11およびA12は、それぞれの出現において互いに独立して、1,4−フェニレン、ここで加えて1つまたは2つ以上のCH基はNにより置き換えられていてもよい、トランス−1,4−シクロ−へキシレン、ここで、加えて、1つまたは2つの非隣接のCH基はOおよび/またはSにより置き換えられていてもよい、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−ビシクロ−(2,2,2)−オクチレン、ピペリジン−1,4−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロ−ナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロ−ナフタレン−2,6−ジイル、シクロブタン−1,3−ジイル、スピロ[3.3]ヘプタン−2,6−ジイルまたはジスピロ[3.1.3.1]デカン−2,8−ジイルであり、全てのこれらの基は非置換であるか、F、Cl、CNあるいは1〜7個のC原子を有するアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニルまたはアルコキシカルボニル基、ここで1つまたは2つ以上のH原子はFまたはClにより置換されていてもよい、で単置換、二置換、三置換または四置換されていることができ、
    kは、1、2、3または4である
    で表される基であり
    MG 11 およびMG 12 の少なくとも1つは、2つまたは3つ以上の6員環を含み、その少なくとも2つは、−CO−O−、−O−CO−、−CH −O−および−O−CH −から選択される結合基、により結合しており、および
    Spは−(CH−であり、およびoが、3または5〜15の整数であり、
    11およびX12は単結合である、
    で表されるビメソゲン化合物。
  2. MG11およびMG12が互いに独立して、式II−1〜II−26の群
    式中
    Cycは、トランス−1,4−シクロヘキシレンであり、
    Pheは、1,4−フェニレンであり、
    PheLは、1つ、2つまたは3つのフッ素原子により、1つまたは2つのCl原子によりあるいは1つのCl原子および1つのF原子により置換されている、1,4−フェニレンであり、および
    Zは、互いに独立して、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−OCH−、−CHO−、−OCF−、−CFO−、−CHCH−、−(CH−、−CFCF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−もしくは−C≡C−または単結合であり、但し、式Iにおいて、存在する少なくとも1つのZは、−COO−、−OCO−、−OCH −または−CH O−である、
    から選択されることを特徴とする、請求項1に記載のビメソゲン化合物。
  3. 11およびR12がF、ClおよびCNから選択されることを特徴とする、請求項1または2に記載のビメソゲン化合物。
  4. 液晶媒体における請求項1〜3のいずれか一項に記載の1種または2種以上のビメソゲン化合物の使用。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の1種または2種以上のビメソゲン化合物を含むことを特徴とする、液晶媒体。
  6. 加えて、式III

    31−MG31−X31−Sp−X32−MG32−R32 III

    式中
    31およびR32は互いに独立して、H、F、Cl、CN、NCS、または非置換であっても、ハロゲン、もしくはCNにより単置換もしくは多置換されていてもよい1〜25個のC原子を有する直鎖もしくは分枝のアルキル基であって、1つまたは2つ以上の非隣接のCH基がそれぞれの場合において互いに独立して−O−、−S−、−NH−、−N(CH)−、−CO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−S−CO−、−CO−S−、−CH=CH−、−CH=CF−、−CF=CF−または−C≡C−により酸素原子が互いに直接的に結合しないように置き換えられていることが可能である該アルキル基であり、
    MG31およびMG32は互いに独立して、メソゲン基であり、
    Spは、5〜40個のC原子を含むスペーサー基であり、ここで1つまたは2つ以上の非隣接のCH基は、−O−、−S−、−NH−、−N(CH)−、−CO−、−O−CO−、−S−CO−、−O−COO−、−CO−S−、−CO−O−、−CH(ハロゲン)−、−CH(CN)−、−CH=CH−または−C≡C−により置き換えられていてもよく、
    31およびX32は互いに独立して、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CHCH−、−OCH−、−CHO−、−SCH−、−CHS−、−CH=CH−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−C≡C−または単結合であり、および
    式Iで表される化合物が除外されるという条件においてである
    で表される化合物の群から選択される1種または2種以上の化合物を含むことを特徴とする、請求項5に記載の液晶媒体。
  7. 液晶デバイスにおける、請求項5または6に記載の液晶媒体の使用。
  8. 2つまたは3つ以上の成分であって、この1つまたは2つ以上が請求項1〜3のいずれか一項に記載の式Iで表されるビメソゲン化合物である該成分を含む、液晶媒体を含む、液晶デバイス。
  9. フレキソエレクトリックデバイスであることを特徴とする、請求項8に記載の液晶デバイス。
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