JP6600189B2 - ベアリングへのオイル供給構造 - Google Patents

ベアリングへのオイル供給構造 Download PDF

Info

Publication number
JP6600189B2
JP6600189B2 JP2015148886A JP2015148886A JP6600189B2 JP 6600189 B2 JP6600189 B2 JP 6600189B2 JP 2015148886 A JP2015148886 A JP 2015148886A JP 2015148886 A JP2015148886 A JP 2015148886A JP 6600189 B2 JP6600189 B2 JP 6600189B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
bearing
oil guide
rotor
oil supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015148886A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017034736A (ja
Inventor
雄史 作田
抄太郎 濱井
好史 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hino Motors Ltd
Original Assignee
Hino Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hino Motors Ltd filed Critical Hino Motors Ltd
Priority to JP2015148886A priority Critical patent/JP6600189B2/ja
Publication of JP2017034736A publication Critical patent/JP2017034736A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6600189B2 publication Critical patent/JP6600189B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles

Landscapes

  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)
  • Motor Or Generator Cooling System (AREA)

Description

本発明は、ハイブリッド自動車等に用いられるモータ等の回転電機において、ベアリングへ潤滑材としてのオイルを供給するためのオイル供給構造に関する。
近年、開発の進められているハイブリッド自動車は、動力源としてエンジンの他に回転電機を備え、運転状況に応じてエンジンと、モータとしての回転電機の動力を併用し、あるいは使い分けて燃費性能を高めるようにしたものである。ハイブリッド自動車の場合、回転電機はモータの他に発電機としても機能するモータジェネレータとして構成されており、エンジンの減速時等には該エンジンを制動しつつ、モータとして機能する際の動力となる電力をバッテリに蓄えるようになっている。
こうした回転電機は、駆動に伴ってロータやステータが通電により発熱するため、運転時にはエンジンと同様に冷却する必要がある。冷却媒体としては、オイルが用いられることが一般的である。
オイルによる回転電機の冷却は、例えば、回転電機を構成するロータやステータを収容したハウジング内にオイルを封入し、ハウジング内の下方に形成されたオイルパンからオイルポンプによってオイルを吸い上げ、ハウジングの上方から滴下してハウジング内でオイルを循環させることで行われる。
こうしたオイルの循環は、回転電機を冷却する役割の他に、該回転電機に備えられたベアリングに対して潤滑材としてのオイルを供給する役割を兼ねている。すなわち、上記したような回転電機では、ステータを備えたハウジング側に対してシャフト側に備えたロータを回転させるため、前記シャフトはベアリングを介して前記ハウジングに対し回転自在に支持されている。そして、オイルを循環させることにより、ステータやロータを冷却すると同時にベアリングへオイルを供給し、ベアリングの潤滑を保持すると同時に摩擦熱による温度上昇を低減し、焼きつきを防ぐようになっている。
尚、こうしたオイルの循環による回転電機の冷却構造ないしベアリングへのオイル供給構造に関する一般的技術水準を示す文献としては、例えば、下記特許文献1がある。
特開2013−177102号公報
ところで、上記したようなオイルポンプを用いてオイルの循環を行う従来の方式では、吸い上げたオイルをハウジングの上方から供給し、オイルが重力に従って下方に流れ落ちることで回転電機やベアリングに対し供給される仕組みになっている。しかし、オイルの供給にあたってはオイルを導く経路が特に備えられているわけではなく、オイルがハウジング内部の壁面やステータ、ロータの表面を伝って自然に流下するに任せられており、特にベアリングに対しては、必ずしも常にオイルが安定的に供給されているとは言えなかった。
また近年、コスト削減の観点から、オイルポンプの他にオイルを循環させるための配管など、複雑な構造を要するオイルポンプによる上記従来の循環方式を廃止し、代わりにハウジング内に封入したオイルにロータを接触させ、該ロータの回転によりオイルを跳ね上げて回転電機ないしベアリングにオイルを供給することが検討されている。そして、このような方式を採用した場合、ベアリングへのオイルの供給は、オイルポンプによりオイルを循環させる方式にも増してさらに不安定となる可能性が考えられる。
本発明は、斯かる実情に鑑み、簡単な構造で回転電機のベアリングに対してオイルを安定的に供給し得るベアリングへのオイル供給構造を提供しようとするものである。
本発明は、ステータを備えたハウジング内の回転電機室に、前記ステータに対して回転するロータを収容し、該ロータの回転軸をなすシャフトをベアリングを介して前記ハウジングに回転可能に支持し、前記回転電機室内に封入したオイルを前記ステータや前記ロータに冷却材として供給するとともに前記ベアリングに潤滑材として供給するベアリングへのオイル供給構造であって、
前記ベアリングを備えた前記ハウジングの構成部材に、前記ベアリングの位置から上方へ貫通して前記ハウジングの構成部材の回転電機室側表面に開口する給油穴を備え、
前記ハウジングの構成部材の前記回転電機室側表面に突出したオイル案内部材を備え、流れ落ちるオイルを前記オイル案内部材により前記給油穴の上端に向かって導くよう構成し、
前記オイル案内部材は、前記回転電機室内における前記シャフトより上方の位置であって前記ロータの回転方向に関して前記給油穴の上端が開口した位置より奥側の位置に、径方向に沿って延びるオイル案内壁と、
前記ロータの回転方向に関して前記給油穴の上端が開口した位置より手前側の位置に、径方向に沿って延び、且つ前記給油穴の上端を挟んで前記オイル案内壁と向かい合うオイル案内副壁とを備え、
前記オイル案内壁の底面からの高さは、オイル案内副壁に比べて高く設定されたことを特徴とするベアリングへのオイル供給構造、にかかるものである。
本発明は、ステータを備えたハウジング内の回転電機室に、前記ステータに対して回転するロータを収容し、該ロータの回転軸をなすシャフトをベアリングを介して前記ハウジングに回転可能に支持し、前記回転電機室内に封入したオイルを前記ステータや前記ロータに冷却材として供給するとともに前記ベアリングに潤滑材として供給するベアリングへのオイル供給構造であって、
前記ベアリングを備えた前記ハウジングの構成部材に、前記ベアリングの位置から上方へ貫通して前記ハウジングの構成部材の回転電機室側表面に開口する給油穴を備え、
前記ハウジングの構成部材の前記回転電機室側表面に突出したオイル案内部材を備え、流れ落ちるオイルを前記オイル案内部材により前記給油穴の上端に向かって導くよう構成し、
前記オイル案内部材は、前記回転電機室内における前記シャフトより上方の位置であって前記ロータの回転方向に関して前記給油穴の上端が開口した位置より奥側の位置に、径方向に沿って延びるオイル案内壁と、
前記ロータの回転方向に関して前記給油穴の上端が開口した位置より手前側の位置に、径方向に沿って延び、且つ前記給油穴の上端を挟んで前記オイル案内壁と向かい合うオイル案内副壁と、
前記オイル案内壁と前記オイル案内副壁の間に前記オイル案内副壁から前記オイル案内壁へ向かって下方に傾斜し、且つ下方に前記給油穴の上端が位置するよう配置された案内斜面と、
を備えたことを特徴とするベアリングへのオイル供給構造、にかかるものである。
而して、このようにすれば、前記ハウジングに備えられて前記シャフトを支持する前記ベアリングに対し、前記ハウジングの構成部材の内側からオイルを供給することができる。
本発明のベアリングへのオイル供給構造においては、前記ハウジングの構成部材の前記回転電機室側表面に突出したオイル案内部材を備え、流れ落ちるオイルを前記オイル案内部材により前記給油穴の上端に向かって導くよう構成することが好ましく、このようにすれば、流れ落ちるオイルの流路を前記給油穴に向かわせることができる。また本発明のベアリングへのオイル供給構造においては、前記回転電機室内に封入されたオイルを前記ロータの回転によって跳ね上げ、前記回転電機室内に備えた前記ステータや前記ロータ、前記ベアリングに対してオイルを供給するよう構成することが好ましく、このようにすれば、前記回転電機の冷却構造をオイルポンプを廃した簡単な構造としながらも、前記ベアリングへのオイルの供給を行うことができる。
本発明のベアリングへのオイル供給構造においては、前記オイル案内部材として、前記回転電機室内における前記シャフトより上方の位置であって前記ロータの回転方向に関して前記給油穴の上端が開口した位置より奥側の位置に、径方向に沿って延びるオイル案内壁を備えることが好ましく、このようにすれば、前記ロータによって跳ね上げられたオイルを前記回転電機室内における上方で捕捉することができる。
本発明のベアリングへのオイル供給構造においては、前記オイル案内部材として、前記給油穴の上端を挟んで前記オイル案内壁と向かい合うように径方向に沿って延びるオイル案内副壁を備えることが好ましく、このようにすれば、前記オイル案内壁によって捕捉されたオイルをより確実に給油穴へ導くことができる。
本発明のベアリングへのオイル供給構造においては、前記オイル案内部材として、前記オイル案内壁と前記オイル案内副壁の間に、前記オイル案内壁と前記オイル案内副壁のいずれか一方から他方へ向かって下方に傾斜する案内斜面を備え、該案内斜面の下方に前記給油穴の上端が開口するよう構成することが好ましく、このようにすれば、前記オイル案内壁によって捕捉されたオイルをさらに確実に給油穴へ導くことができる。
本発明のベアリングへのオイル供給構造によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
(I)本発明の請求項1に記載の発明によれば、前記ハウジングの構成部材の内側からベアリングにオイルが供給されるので、前記ベアリングに対するオイルの供給を安定して行うことができる。
(II)本発明の請求項2に記載の発明によれば、前記ハウジングの構成部材の表面を流れ落ちるオイルを集めて前記給油穴へ流し込むので、前記ベアリングへのオイルの供給をより確実にすることができる。
(III)本発明の請求項3に記載の発明によれば、オイルポンプによる循環構造を廃した簡単な構造で回転電機を冷却し、前記ベアリングにオイルを供給することができるので、オイルポンプや周辺の配管にかかるコストを削減することができる。
(IV)本発明の請求項4〜6に記載の発明によれば、ロータにより跳ね上げたオイルを捕捉して給油穴へ向かわせることができるので、オイルポンプによる循環構造を廃した簡単な構造であっても、前記ベアリングへのオイルの供給を確実にすることができる。
本発明を適用したハイブリッド自動車のモータユニットを示す断面図である。 本発明を適用したハイブリッド自動車のモータユニットの一部を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1、図2は本発明の実施によるベアリングへのオイル供給構造の形態の一例を示すもので、回転電機としてモータジェネレータを備えたハイブリッド自動車のモータユニットに本発明を適用した場合を例示している。前段のエンジンと後段のトランスミッションの間に配置されたモータユニット1は、図1に示す如く、一端をエンジン側(図中左側)に、他端をトランスミッション側(図中右側)にそれぞれ配した水平なシャフト2の周囲に、該シャフト2を中心として環状に形成されたロータ3と、該ロータ3の外周に、該ロータ3を取り囲むように配置された環状のステータ4とを備えてなる。ロータ3とステータ4は、ハウジング5の内部に形成された回転電機室(モータ室)6に収容されている。
ハウジング5は、前段リテーナ7と後段リテーナ8の二段の部品を重ねてなる略円筒形状容器部材である。前段リテーナ7は、略円筒形状の側面7aの軸方向一端側に底面7bを備えて構成されており、底面7bは、外周部から中心部に向けて側面7aの軸方向外側に階段状に張り出した略円錐形状をなしている。側面7aの軸方向両端部のうち、底面7bが備えられていない側の端部は開口となっている。底面7bの中心には、シャフト2が貫通する穴7cが開口している。
後段リテーナ8は、略円筒形状の側面8aの軸方向一端側に略円盤状の底面8bを備えて構成されており、側面8aの軸方向両端部のうち、底面8bが備えられていない側の端部は開口となっている。底面8bの中心には、シャフト2が貫通する穴8cが開口している。
そして、後段リテーナ8の側面8aの縁に、前段リテーナ7の底面7bの外周部が締結され、前段リテーナ7と後段リテーナ8の間に、内部空間としてモータ室6が形成される。該モータ室6内において、ステータ4が後段リテーナ8の側面8aの内周面に固定され、その径方向内側にロータ3が配置される。シャフト2は、前段リテーナ7の底面7bと、後段リテーナ8の底面8bの中心にそれぞれ開口した穴7c、8cを貫通し、該穴7c、8cの縁にそれぞれ備えられたベアリング(前段ベアリング9、後段ベアリング10)を介してハウジング5に対し回転自在に支持される。このようにして、シャフト2とロータ3が、シャフト2を中心にハウジング5やステータ4に対して回転するようになっている。尚、前段リテーナ7の側面7aと底面7bによって形成される内部空間はクラッチ室11になっており、ここに図示しないクラッチやフライホイール等が収容される。
モータ室6には、さらに潤滑材および冷却材としてのオイル12が封入される。ここで、モータ室6を構成する後段リテーナ8には、その下部に十分な量のオイル12を蓄えるよう容積を大きくしたオイルパン13が形成されている。オイル12は、少なくとも該オイル12の表面にロータ3の一部が接触する高さまでモータ室6内に封入される。
前段リテーナ7の底面7bの穴7cに備えられた前段ベアリング9の前側、および、後段リテーナ8の底面8bの穴8cに備えられた後段ベアリング10の後側(すなわち、前段ベアリング9、後段ベアリング10から見て、それぞれモータ室6の外側)には、それぞれオイルシール14、15が備えられ、オイル12がモータ室6の外部に漏出しないように密封されている。
そして、前段リテーナ7の底面7bの構成部材内部には、穴7cの縁に備えた前段ベアリング9から、上方の底面7bの表面に向けて貫通するように給油穴16が備えられている。
さらに本実施例の場合、底面7bのモータ室6側の表面に、該表面に突出した複数のオイル案内部材(オイル案内壁17、オイル案内副壁18、案内斜面19)を備えている。
前段リテーナ7は、図2に示す如く、底面7bのモータ室6側の表面に、中心部から外周部に向けて径方向に沿って放射状に延びる複数のリブ7dを備えている。該複数のリブ7dのうち、最も上部に位置するリブ7dは、他のリブ7dと比較して底面7bからの高さが高く設定されたオイル案内壁17として構成されており、そのオイル案内壁17の近傍(図中右側)に給油穴16の上端16aが開口している。ここで、本実施例の場合、図2中、前段リテーナ7の手前側にロータ3(図示せず)が位置することになるが、このロータ3は、前段リテーナ7に対して反時計回りに回転する。すなわち、オイル案内壁17は、ロータ3の回転方向に関して給油穴16の上端16aの奥側に位置している。
オイル案内副壁18は、給油穴16の上端16aを挟んでオイル案内壁17と向かい合うように径方向に沿って延びる部材である。つまり、ロータ3の回転方向に関し、手前から順にオイル案内副壁18、給油穴16の上端16a、オイル案内壁17という順に配置されている。このオイル案内副壁18は、底面7bからの高さがオイル案内壁17よりも低く設定されている。径方向の長さは底面7bの半径の約半分であり、底面7bにおける径方向の内側のみに設けられ、外側には設けられていない。
オイル案内壁17とオイル案内副壁18の間の底面7bには、オイル案内副壁18からオイル案内壁17に向かう方向に底面7bに沿って斜めに下る案内斜面19が備えられており、この案内斜面19の下方に給油穴16の上端16aが開口している。
尚、ここでは底面7bに既設のリブ7dの高さを変更してオイル案内壁17を形成する場合を例にとって説明したが、底面7bの適当な位置にリブ7dが存在しない場合は、オイル案内壁17をリブ7dとは別に新設しても良い。また、オイル案内副壁18についても、リブ7dを利用して形成しても良いし、新設しても良い。
次に、上記した本実施例の作動を説明する。
モータユニット1の駆動の際には、ロータ3がシャフト2と共にステータ4に対して回転する(図1参照)。このとき、ロータ3がハウジング5内のモータ室6に封入されたオイル12に一部において接触するので、回転に伴ってオイル12がモータ室6内で跳ね上げられる。こうすることで、回転電機を構成するロータ3やステータ4の全体にオイル12がかかり、駆動に伴って発生した熱がオイル12によって冷却される。
また、跳ね上げたオイル12は、モータ室6を構成する前段リテーナ7の底面7bや後段リテーナ8の底面8bの表面を伝って流れ落ち、これにより、前段ベアリング9や後段ベアリング10に、モータ室6側から潤滑材としてのオイル12が供給される。
さらに、本実施例の場合、上記したように、前段ベアリング9から上方の底面7bの表面に向けて貫通するように給油穴16が備えられている。このため、底面7bを流れ落ちてきたオイル12が、底面7bのモータ室6側表面に開口した給油穴16の上端16aに入り込むことにより、前段ベアリング9に対してモータ室6側からだけでなく、底面7bの構成部材の内側からもオイル12が供給される。
ここで、本実施例では、上記したように、図2に示す如く底面7bのモータ室6側表面にオイル案内部材としてオイル案内壁17やオイル案内副壁18、案内斜面19を備えており、これによって底面7bを流れ落ちるオイル12を効率良く給油穴16の上端16aへと導くようになっている。以下、このオイル案内部材の作用を説明する。
図2に示すように、ロータ3はトランスミッション側から見て反時計回りに回転し、オイル12もこの動きに従って反時計回りに跳ね上げられる。反時計回りに跳ね上げられたオイル12は、前段リテーナ7の底面7bの上側に径方向に備えられたオイル案内壁17の図中右側に衝突し、ここで捕捉される。このとき、上記したようにオイル案内壁17の底面7bからの高さは、他のリブ7dやオイル案内副壁18に比べて高く設定されているので、オイル案内壁17は、跳ね上げられたオイル12のうち少なくとも一部を、これらのリブ7dやオイル案内副壁18に妨げられることなく捕捉することができる。
オイル案内壁17の右側に捕捉されたオイル12は、ここから底面7bの表面を下方へ流れ落ちる。このとき、オイル12は底面7bの表面を真っ直ぐに伝い落ちるとは限らず、その進路は左右に振れることが考えられるが、本実施例の場合、オイル案内壁17の右側にはオイル案内副壁18が配置されている。したがって、底面7bの表面を流れ落ちるオイル12は、左側をオイル案内壁17に、右側をオイル案内副壁18に遮られ、両案内壁(オイル案内壁17、オイル案内副壁18)の間の領域に集められて下方へと向かう。
さらに、本実施例では、上記したように、オイル案内壁17とオイル案内副壁18の間に案内斜面19が備えられており、下方へ向かったオイル12はこの案内斜面19に沿って流れ落ちることになる。案内斜面19の下方には給油穴16の上端16aが開口しており、オイル12はここから給油穴16を通って下方の前段ベアリング9へと供給される。こうして、オイル案内壁17によって捕捉されたオイル12は、例えば図2中に破線の矢印で示したような経路を通り、底面7b表面を給油穴16の上端16aへと導かれるようになっている。このように、本実施例の給油穴16やオイル案内部材(オイル案内壁17、オイル案内副壁18、案内斜面19)による給油経路を備えたオイル供給構造では、ロータ3によって跳ね上げられたオイル12を前段リテーナ7の表面で捕捉し、さらに該表面を流れ落ちるオイル12を給油穴16の上端16aへ向かわせ、オイル12を集めて給油穴16へ流し込むことができる。上記したように、ロータの回転によってオイルを跳ね上げてオイルを供給する方式では、従来のオイルポンプによる循環方式と比較してモータユニット内上方のロータやステータへのオイルの供給が不安定となりがちであるが、本実施例では跳ね上げたオイル12を上記給油経路により前段ベアリング9へと導き、潤滑材としてのオイル12の供給を確実に行うことができるのである。こうして、前段ベアリング9を潤滑するとともに冷却して焼きつきを防止し、寿命を長く保つことができる。
また、このような給油経路は、従来のようなオイルポンプによる循環方式を採用したモータユニットにおいても有効である。すなわち、従来は吸い上げたオイルをロータやステータの上方から垂らすだけであり、ベアリングに対して積極的にオイルを供給するような構造とはなっていなかったところ、上記したような給油穴やオイル案内部材を備えれば、上方から流れ落ちてきたオイルをやはりベアリングへと確実に供給することができる。
尚、本実施例においては、前段リテーナ7の底面7bに上記したような給油経路を備えた場合を例に説明したが、同様の構造を後段リテーナ8側に備えて後段ベアリング10にオイル12を供給するようにしても勿論良い。また、同様の給油経路の一部または全部を前段リテーナ7や後段リテーナ8にそれぞれ複数備えるようにしても良い。例えば、ロータが両方向に回転し得るような回転電機の場合には、オイル案内壁の周方向両側に給油穴の上端を開口させるようにしても良い。
以上のように、上記本実施例においては、ステータ4を備えたハウジング5内の回転電機室(モータ室)6に、ステータ4に対して回転するロータ3を収容し、該ロータ3の回転軸をなすシャフト2をベアリング(前段ベアリング)9を介してハウジング5に回転可能に支持し、回転電機室(モータ室)6内に封入したオイル12をステータ4やロータ3に冷却材として供給するとともにベアリング(前段ベアリング)9に潤滑材として供給するベアリングへのオイル供給構造であって、ベアリング(前段ベアリング)9を備えたハウジング5の構成部材(前段リテーナ7)に、ベアリング(前段ベアリング)9の位置から上方へ貫通してハウジング5の構成部材(前段リテーナ7)の回転電機室(モータ室)6側表面に開口する給油穴16を備えているので、ハウジング5に備えられてシャフト2を支持するベアリング(前段ベアリング)9に対し、ハウジング5の構成部材(前段リテーナ7)の内側からオイル12を供給することができる。
また、本実施例においては、ハウジング5の構成部材(前段リテーナ7)の回転電機室(モータ室)6側表面に突出したオイル案内部材(オイル案内壁17、オイル案内副壁18、案内斜面19)を備え、流れ落ちるオイル12を前記オイル案内部材(オイル案内壁17、オイル案内副壁18、案内斜面19)により給油穴16の上端16aに向かって導くよう構成しているので、流れ落ちるオイル12の流路を給油穴16に向かわせることができる。
また、本実施例においては、回転電機室(モータ室)6内に封入されたオイル12をロータ3の回転によって跳ね上げ、回転電機室(モータ室)6内に備えたステータ4やロータ3、ベアリング(前段ベアリング)9に対してオイル12を供給するよう構成しているので、回転電機の冷却構造をオイルポンプを廃した簡単な構造としながらも、ベアリング(前段ベアリング)9へのオイル12の供給を行うことができる。
また、本実施例においては、前記オイル案内部材として、回転電機室(モータ室)6内におけるシャフト2より上方の位置であってロータ3の回転方向に関して給油穴16の上端16aが開口した位置より奥側の位置に、径方向に沿って延びるオイル案内壁17を備えているので、ロータ3によって跳ね上げられたオイル12を回転電機室(モータ室)6内における上方で捕捉することができる。
また、本実施例においては、前記オイル案内部材として、給油穴16の上端16aを挟んでオイル案内壁17と向かい合うように径方向に沿って延びるオイル案内副壁18を備えているので、前記オイル案内壁17によって捕捉されたオイル12をより確実に給油穴16へ導くことができる。
また、本実施例においては、前記オイル案内部材として、オイル案内壁17とオイル案内副壁18の間に、オイル案内壁17とオイル案内副壁18のいずれか一方から他方へ向かって下方に傾斜する案内斜面19を備え、該案内斜面19の下方に給油穴16の上端16aが開口するよう構成しているので、オイル案内壁17によって捕捉されたオイル12をさらに確実に給油穴16へ導くことができる。
したがって、上記本実施例によれば、ハウジング5の構成部材(前段リテーナ7)の内側からベアリング(前段ベアリング)9にオイル12が供給されるので、ベアリング(前段ベアリング)9に対するオイル12の供給を安定して行うことができる。
また、上記本実施例によれば、ハウジング5の構成部材(前段リテーナ7)の表面を流れ落ちるオイル12を集めて給油穴16へ流し込むので、ベアリング(前段ベアリング)9へのオイル12の供給をより確実にすることができる。
また、上記本実施例によれば、オイルポンプによる循環構造を廃した簡単な構造で回転電機を冷却し、前記ベアリングにオイルを供給することができるので、オイルポンプや周辺の配管にかかるコストを削減することができる。
また、上記本実施例によれば、ロータ3により跳ね上げたオイル12を捕捉して給油穴16へ向かわせることができるので、オイルポンプによる循環構造を廃した簡単な構造であっても、ベアリング(前段べアリング)9へのオイル12の供給を確実にすることができる。
尚、本発明のベアリングへのオイル供給構造は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、ベアリングを備えてハウジング内でオイルを供給する型式のものであれば上記したようなハイブリッド自動車のモータジェネレータに限らず種々の回転電機に適用し得ること等、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
2 シャフト
3 ロータ
4 ステータ
5 ハウジング
6 回転電機室(モータ室)
9 ベアリング(前段ベアリング)
12 オイル
16 給油穴
16a 上端
17 オイル案内部材(オイル案内壁)
18 オイル案内部材(オイル案内副壁)
19 オイル案内部材(案内斜面)

Claims (4)

  1. ステータを備えたハウジング内の回転電機室に、前記ステータに対して回転するロータを収容し、該ロータの回転軸をなすシャフトをベアリングを介して前記ハウジングに回転可能に支持し、前記回転電機室内に封入したオイルを前記ステータや前記ロータに冷却材として供給するとともに前記ベアリングに潤滑材として供給するベアリングへのオイル供給構造であって、
    前記ベアリングを備えた前記ハウジングの構成部材に、前記ベアリングの位置から上方へ貫通して前記ハウジングの構成部材の回転電機室側表面に開口する給油穴を備え、
    前記ハウジングの構成部材の前記回転電機室側表面に突出したオイル案内部材を備え、流れ落ちるオイルを前記オイル案内部材により前記給油穴の上端に向かって導くよう構成し、
    前記オイル案内部材は、前記回転電機室内における前記シャフトより上方の位置であって前記ロータの回転方向に関して前記給油穴の上端が開口した位置より奥側の位置に、径方向に沿って延びるオイル案内壁と、
    前記ロータの回転方向に関して前記給油穴の上端が開口した位置より手前側の位置に、径方向に沿って延び、且つ前記給油穴の上端を挟んで前記オイル案内壁と向かい合うオイル案内副壁とを備え、
    前記オイル案内壁の底面からの高さは、オイル案内副壁に比べて高く設定されたことを特徴とするベアリングへのオイル供給構造。
  2. ステータを備えたハウジング内の回転電機室に、前記ステータに対して回転するロータを収容し、該ロータの回転軸をなすシャフトをベアリングを介して前記ハウジングに回転可能に支持し、前記回転電機室内に封入したオイルを前記ステータや前記ロータに冷却材として供給するとともに前記ベアリングに潤滑材として供給するベアリングへのオイル供給構造であって、
    前記ベアリングを備えた前記ハウジングの構成部材に、前記ベアリングの位置から上方へ貫通して前記ハウジングの構成部材の回転電機室側表面に開口する給油穴を備え、
    前記ハウジングの構成部材の前記回転電機室側表面に突出したオイル案内部材を備え、流れ落ちるオイルを前記オイル案内部材により前記給油穴の上端に向かって導くよう構成し、
    前記オイル案内部材は、前記回転電機室内における前記シャフトより上方の位置であって前記ロータの回転方向に関して前記給油穴の上端が開口した位置より奥側の位置に、径方向に沿って延びるオイル案内壁と、
    前記ロータの回転方向に関して前記給油穴の上端が開口した位置より手前側の位置に、径方向に沿って延び、且つ前記給油穴の上端を挟んで前記オイル案内壁と向かい合うオイル案内副壁と、
    前記オイル案内壁と前記オイル案内副壁の間に前記オイル案内副壁から前記オイル案内壁へ向かって下方に傾斜し、且つ下方に前記給油穴の上端が位置するよう配置された案内斜面と、
    を備えたことを特徴とするベアリングへのオイル供給構造。
  3. 前記回転電機室内に封入されたオイルを前記ロータの回転によって跳ね上げ、前記回転電機室内に備えた前記ステータや前記ロータ、前記ベアリングに対してオイルを供給するよう構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のベアリングへのオイル供給構造。
  4. 前記オイル案内部材として、前記オイル案内壁と前記オイル案内副壁の間に、前記オイル案内壁と前記オイル案内副壁のいずれか一方から他方へ向かって下方に傾斜する案内斜面を備え、該案内斜面の下方に前記給油穴の上端が開口するよう構成したことを特徴とする請求項に記載のベアリングへのオイル供給構造。
JP2015148886A 2015-07-28 2015-07-28 ベアリングへのオイル供給構造 Active JP6600189B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015148886A JP6600189B2 (ja) 2015-07-28 2015-07-28 ベアリングへのオイル供給構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015148886A JP6600189B2 (ja) 2015-07-28 2015-07-28 ベアリングへのオイル供給構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017034736A JP2017034736A (ja) 2017-02-09
JP6600189B2 true JP6600189B2 (ja) 2019-10-30

Family

ID=57986492

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015148886A Active JP6600189B2 (ja) 2015-07-28 2015-07-28 ベアリングへのオイル供給構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6600189B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102416587B1 (ko) * 2017-09-11 2022-07-05 현대자동차주식회사 하이브리드 차량용 모터 냉각장치

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4286390B2 (ja) * 1999-07-16 2009-06-24 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 ドライブユニットの潤滑装置
JP5045497B2 (ja) * 2008-02-29 2012-10-10 日産自動車株式会社 電動式駆動装置
JP2011105188A (ja) * 2009-11-19 2011-06-02 Aisin Seiki Co Ltd ハイブリッド車両用駆動装置
JP5687148B2 (ja) * 2011-07-13 2015-03-18 本田技研工業株式会社 小型車両用パワーユニットにおけるギヤ室の潤滑構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017034736A (ja) 2017-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6118633B2 (ja) 電動機
JP5957879B2 (ja) 回転電機の冷却構造
JP5715299B2 (ja) 回転電機
JP2015072054A (ja) 駆動ユニット
JP5751065B2 (ja) ロータのエンドプレート、および回転電機
CN210780419U (zh) 电动驱动单元的润滑·冷却结构
WO2017029969A1 (ja) 立型軸受装置
JP2012138989A (ja) 動力伝達装置
JP5256834B2 (ja) 電動ユニット
JP6397867B2 (ja) 回転電機
US20180241287A1 (en) Vertical bearing device
JPWO2019208642A1 (ja) 車両用動力伝達装置
JP2015132315A (ja) モータ駆動ユニットの油送構造
KR20170122546A (ko) 오일 윤활 구조를 가지는 습식 다판 클러치
JP6600189B2 (ja) ベアリングへのオイル供給構造
JP7092015B2 (ja) 動力伝達装置の潤滑構造
US10400821B2 (en) Vertical bearing device
SE511683C2 (sv) Anordning vid spärrvätsketätning vid en dränkbar arbetsmaskin
JP2008048510A (ja) 電動式駆動装置
JP6118632B2 (ja) 電動機
JP6050919B1 (ja) 立型軸受装置
US20230313877A1 (en) Power transmission device
JP7210115B2 (ja) 動力伝達装置
JP6645216B2 (ja) 潤滑油供給装置
JP2016082708A (ja) 回転電機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180625

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190319

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190320

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190924

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191004

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6600189

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250