JP6599146B2 - 導電性高分子液、導電性高分子組成物、ならびに電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

導電性高分子液、導電性高分子組成物、ならびに電解コンデンサおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、導電性高分子液、導電性高分子組成物、および該導電性高分子組成物を電解質層に用いた電解コンデンサに関する。
導電性高分子は、電解コンデンサをはじめ、リチウムイオン電池の電極や有機エレクトロルミネッセンス、有機トランジスタ等の幅広い分野で使用されている。例えば、特許文献1では、特定の含水率を有する導電性ポリマー層を用いた固体電解キャパシタが開示されている。また、特許文献2では、水系溶媒可溶性導電性高分子および水系溶媒可溶性導電性樹脂を含む導電性組成物が開示され、該導電性組成物を、塗料や有機発光素子のバッファー層に用いた例が報告されている。
特表2014−519204号公報 特開2006−77229号公報
電解コンデンサは、陽極体を陽極酸化して得られる誘電体層を介して電解質層を形成している。一方、誘電体層は、製造時に欠陥が生じやすく、この欠陥が漏れ電流の原因となっている。そこで、コンデンサ製造後に、誘電体層の修復のためエージング処理が行われている。しかしながら、公知の導電性高分子液は、バインダー等の樹脂成分を溶媒中に分散させた構成であるため、成膜性が非常に良く、均一で丈夫な膜が得られる。均一な導電性高分子膜においては、水や電解液がはじかれてしまい、欠陥のある誘電体層まで電解液が染み込まないため、誘電体層の修復ができず漏れ電流を十分に低減できないという問題があった。
本発明は、上記問題を解決し、気体・液体透過性に優れた導電性高分子組成物、および、漏れ電流を低減した電解コンデンサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、導電性高分子液に、他分子を包摂可能な化合物を含む構成とするもので、以下の構成を有することを特徴とする。
1.導電性高分子と、ドーパントと、他分子を包摂可能な化合物と、溶媒または分散媒と、を含む導電性高分子液。
2.前記他分子を包摂可能な化合物が、シクロデキストリン、クラウンエーテル、カリックスアレーン、またはそれらの誘導体から選択される一種である、上記1に記載の導電性高分子液。
3.前記他分子を包摂可能な化合物が分子チューブである、上記1または2に記載の導電性高分子液。
4.さらに難燃剤を含む、上記1〜3のいずれかに記載の導電性高分子液。
5.上記1〜4のいずれかに記載の導電性高分子液を乾燥して得られる導電性高分子組成物。
6.前記導電性高分子組成物の膜厚(T)と前記他分子を包摂可能な化合物の長さ(L)の比率が、T/L≦10000である、上記5に記載の導電性高分子組成物。
7.上記5または6に記載の導電性高分子組成物を含む固体電解質。
8.さらに電解液を含む上記7に記載の固体電解質。
9.上記7または8に記載の固体電解質を含む電解コンデンサ。
10.弁作用金属からなる陽極導体の表面に誘電体層を形成する工程と、前記誘電体層上に、上記1〜4のいずれかに記載の導電性高分子液を塗布または含浸する工程と、前記導電性高分子液を乾燥して得られる導電性高分子組成物を含む固体電解質層を形成する工程と、を含む電解コンデンサの製造方法。
11.さらに、水及び/又は電解液を前記固体電解質層に含有させる工程を含む、上記10に記載の電解コンデンサの製造方法。
本発明によれば、導電性高分子液を、導電性高分子と、ドーパントと、他分子を包摂可能な化合物を含む構成とすることによって、気体・液体透過性に優れた導電性高分子組成物、および、漏れ電流を低減した電解コンデンサを提供することができる。また、上記化合物を架橋させた分子チューブを用いることや、導電性高分子液と電解液とを併用することにより、漏れ電流のさらなる低減を図ることが可能である。さらに、導電性高分子液に難燃剤を含ませることにより、優れた自己消火性能を有する電解コンデンサを得ることができる。
本発明の一実施形態に係る電解コンデンサの構造を示す模式的断面図である。 分子チューブの形成過程の一例を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態を掲げて説明するが、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものではない。
<導電性高分子液>
本発明に係る導電性高分子液は、導電性高分子と、ドーパントと、他分子を包摂可能な化合物と、溶媒または分散媒(以下、まとめて「液媒」ともいう。)と、を含む。なお、本明細書において、「導電性高分子液」とは、主溶媒または主分散媒に、導電性高分子が完全に溶解又は分散していることを意味する。導電性高分子液は、溶解状態又は安定な分散状態であることが好ましいが、機械的攪拌により一時的な分散状態にあってもよい。本発明に係る導電性高分子液は、電解コンデンサ用の導電性高分子液として好適である。
[導電性高分子]
導電性高分子液が含有する導電性高分子としては、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンおよびそれらの誘導体等が挙げられる。中でも、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)またはその誘導体が好ましい。導電性高分子は、ホモポリマーでもよく、コポリマーでもよい。また、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
導電性高分子液における導電性高分子の含有量は、液媒100質量部に対して0.1〜30質量部であることが好ましく、0.5〜20質量部であることがより好ましい。
[ドーパント]
ドーパントとしては、導電性高分子に少なくとも一部がドープして導電性を発現させるものであれば特に限定されない。例えば、無機酸、低分子スルホン酸またはその塩、低分子カルボン酸またはその塩、スルホン酸やカルボン酸を含むポリ酸またはその塩等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
無機酸としては、例えば、硫酸、硝酸、リン酸、過塩素酸、テトラフルオロホウ酸、六フッ化リン酸等のプロトン酸などが挙げられる。
低分子スルホン酸としては、例えば、アルキルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アントラキノンスルホン酸、カンファースルホン酸、またはこれらの誘導体等が挙げられる。
低分子カルボン酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸等が挙げられる。
ポリ酸としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸等のポリカルボン酸;ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸等のポリスルホン酸;およびこれらの構造単位を有する共重合体等が挙げられる。中でも、ポリスチレンスルホン酸が好ましい。
ドーパントの添加量は、導電性高分子100質量部に対して40〜5000質量部であることが好ましく、200〜1000質量部であることがより好ましい。ドーパントの量が、導電性高分子100質量部に対して40〜5000質量部であることにより、十分な導電性と分散性を得ることができる。
[他分子を包摂可能な化合物]
本明細書において、他分子を包摂可能な化合物とは、自分子以外の他の分子を包摂することができる化合物、と定義する。他分子を包摂可能な化合物としては、自分子以外の他の分子を包摂することができる物質であれば特に限定されない。例えば、シクロデキストリン、クラウンエーテル、カリックスアレーン、カリックスレゾルシンアレーン、カリックスピロール、チアカリックスアレーン、ホモオキサカリックスアレーンまたはこれらの誘導体等の12員環以上の大環状化合物が挙げられる。
具体的には、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル化βシクロデキストリン、アセチル化βシクロデキストリン、トリアセチル化βシクロデキストリン、メチル化βシクロデキストリン、12−クラウン−4、15−クラウン−5、18−クラウン−6、ベンゾ−12−クラウン−4、ベンゾ−15−クラウン−5、ベンゾ−18−クラウン−6、ジベンゾ−18−クラウン−6、ジベンゾ−24−クラウン−8、ジベンゾ−30−クラウン−10、トリベンゾ−18−クラウン−6、ジベンゾ−14−クラウン−4、ジシクロヘキシル−24−クラウン−8、シクロヘキシル−12−クラウン−4、1,2−デカリル−15−クラウン−5、1,2−ナフト−15−クラウン−5、3,4,5−ナフチル−16−クラウン−5、1,2−メチルベンゾ−18−クラウン−6、1,2−tert−ブチル−18−クラウン−6、1,2−ビニルベンゾ−15−クラウン−5、4−tert−ブチルカリックス[4]アレーン、4−tert−ブチルカリックス[6]アレーン、オクタ−tert−ブチル(オクタヒドロキシ)カリックス[8]アレーン、カリックス[4]アレーン、カリックス[6]アレーン、オクタヒドロキシカリックス[8]アレーン、4−メチル−1−アセトキシカリックス[6]アレーン、4−メチル−1−アセトキシカリックス[8]アレーン、カリックス[4]レゾルシンアレーン、カリックス[4]ピロール、チアカリックス[4]アレーン、ホモオキサカリックス[3]アレーン等が挙げられる。
他分子を包摂可能な化合物に取り込むことができる物質は、該化合物の内部と取り込む物質との親水性・疎水性の違い、または該化合物の内部の空孔の大きさによって異なる。そのため、該化合物中に取り込ませたい物質によって、好適なものを適宜選択すればよい。
本発明に係る導電性高分子液は、他分子を包摂可能な化合物を含むことにより、得られる導電性高分子膜の気体・液体透過性が向上し、水や電解液が、欠陥部のある誘電体表面まで到達することができる。その結果、化成能が発揮され、漏れ電流の低減につながる。また、気体透過性の向上によって、内部ガスによる剥離を抑えることができるため、リフロー時におけるESRの上昇を抑制することが可能である。
本発明においては、導電性高分子液を乾燥して得られる導電性高分子組成物を含む固体電解質層を形成するが、上記他分子を包摂可能な化合物を、導電性高分子膜に貫通させることが好ましい。すなわち、使用する導電性高分子膜の膜厚(固体電解質層の厚さ、Tとする)に対して、他分子を包摂可能な化合物の長さ(Lとする)が一定以下の比率であることが好ましい。導電性高分子膜の膜厚Tに対する他分子を包摂可能な化合物の長さLが一定以下の比率であることで、他分子を包摂可能な化合物の含有量を減らすことができ、導電性高分子組成物の導電率の低下および膜強度の低下を防ぐことができる。
導電性高分子膜の膜厚Tと他分子を包摂可能な化合物の長さLとの比率(T/L)は、10000以下であることが好ましく、4000以下であることがより好ましく、100以上4000以下であることが特に好ましい。導電性高分子膜厚と他分子を包摂可能な化合物の長さとの比率が10000より大きい場合には、他分子を包摂可能な化合物同士の接続が困難となり、液体・気体を透過させるために、多量の他分子を包摂可能な化合物が必要となる。その結果、導電性の悪化を招く。なお、本発明において、他分子を包摂可能な化合物の長さLは、例えば、原子間力顕微鏡(AFM)や走査型トンネル顕微鏡(STM)等を用いて測定することができる。
導電性高分子膜の膜厚に対して、他分子を包摂可能な化合物の長さを一定以下の比率とする方法としては、例えば、架橋剤を用いて他分子を包摂可能な化合物同士を架橋させることにより、他分子を包摂可能な化合物の長さを伸ばす方法が挙げられる。他分子を包摂可能な化合物同士の架橋は、公知の方法により各官能基同士を結合すればよいが、効率よく架橋させる方法としては、例えば、他分子を包摂可能な化合物に包摂錯体形成が可能な線状高分子を共存させ、線状高分子が包摂された後に包摂可能な化合物を架橋する方法等が挙げられる。簡便な方法で長さを伸ばすことができる点から、他分子を包摂可能な化合物としては、シクロデキストリン、クラウンエーテル、カリックスアレーン、またはそれらの誘導体が好ましく、シクロデキストリンまたはその誘導体がより好ましい。なお、本明細書においては、他分子を包摂可能な化合物同士を架橋させて得られる化合物を、分子チューブと呼称する。
分子チューブの形成過程の一例は、図2に示すとおりである。例えば、他分子を包摂可能な化合物10を水等に溶解し、そこへ、線状高分子11を含む溶液を滴下し、混合する。混合直後は、Aに示す状態となっている。この混合液を冷蔵庫にて1時間程度放置すると、Bに示すように、線状高分子が包摂された状態となり、これを乾燥することにより、分子ネックレスが得られる。続いて、上記線状高分子の両末端を適宜、嵩高い置換基で置換して保護した後に、架橋剤を用いて、他分子を包摂可能な化合物同士を架橋させる。そして、上記嵩高い置換基を外し、上記線状高分子を除去することにより、Cに示す分子チューブが得られる。
線状高分子としては、ポリエチレングリコールビスアミン(PEG−BA)等のような、線状の高分子を用いることができる。また、架橋剤としては、例えば、エピクロロヒドリン、ジブロモメタン、グルタールアルデヒド、およびフェニレンジイソシアネート等を挙げることができる。
本発明においては、他分子を包摂可能な化合物として分子チューブを用いることにより、漏れ電流のさらなる低減を図ることができるため好ましい。
[溶媒または分散媒]
溶媒または分散媒としては、導電性高分子を溶解するものであれば特に制限は無く、具体的には、水、メタノール、エタノール、プロパノール、酢酸等のプロトン性極性溶媒;エチレングリコール、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、アセトン等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
導電性高分子液のpHは、架橋反応を阻害しない限り特に限定されないが、導電性高分子からの脱ドープを抑制する観点から、1〜12であることが好ましい。また、アルミ電解コンデンサに使用する場合は、アルミニウム酸化皮膜の溶解による漏れ電流の上昇を防止する観点から、導電性高分子液のpHを3以上とすることが好ましい。
pHの調整は、酸、アルカリ、またはpH緩衝剤等を用いて行うことができる。
酸としては、特に限定されるものではないが、例えば、酢酸、クエン酸、フタル酸、コハク酸等のカルボン酸、リン酸、ホウ酸、硫酸、硝酸、塩酸、アルキルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アントラキノンスルホン酸、カンファースルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアクリル酸またはこれらの誘導体等が挙げられる。
アルカリとしては、特に限定されるものではないが、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ金属;、アンモニア、エチルアミン、ジエチルアミン、メチルエチルアミン、トリエチルアミン等の脂肪族アミンもしくはその誘導体、アニリン、ベンジルアミン、ピロール、イミダゾール、ピリジン等の芳香族アミンもしくはその誘導体、または金属アルコキシド等が挙げられる。
pH緩衝剤としては、例えば、アミノエタンスルホン酸、アミノプロパンスルホン酸、トリス、トリシンもしくはグリシン、または、それらの誘導体等が挙げられる。
本発明に係る導電性高分子液は、多価アルコールを含んでいてもよい。多価アルコールとしては、エチレングリコール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、イノシトール、キシロース、グルコース、マンニトール、トレハロース、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、ペンタエリトリトール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコールおよびこれらの誘導体等が挙げられる。
上記多価アルコールは、3価以上であることが好ましく、エリスリトールまたはペンタエリトリトールであることがより好ましい。3価以上の水溶性多価アルコールと、後述の多価カルボン酸とを縮重合して得られる樹脂は、架橋構造をとるため、膜強度に優れている。また、エリスリトールおよびペンタエリトリトールは、導電性高分子液中の導電性高分子粒子の近傍に存在する未ドープのポリ酸アニオン(抵抗成分)と相互作用することで、導電性高分子粒子間の抵抗を下げるとともに、導電性高分子の密度を高めるため、さらなる高導電率化が可能となる。
エリスリトールは、例えば、ソルビトールやマルチトースなどに比べて結晶性が高いため、吸湿性が小さく、取扱いが容易である。また、エリスリトールは、甘味料として用いられる食品添加物として知られており、安全性および安定性にも優れている。さらに、水に対する溶解度においても、エリスリトールは、例えば、エチレングリコールやグリセリンなどに比べて数倍高く、添加量の設計自由度が高いという利点がある。
ペンタエリトリトールは、加熱すると徐々に昇華し、融点以上の加熱で脱水して重合する特徴を有している。そのため、ペンタエリトリトールを添加することにより、有機材料の物性が変化し、密度および強度が向上するという利点を有する。このような物性変化は、ペンタエリトリトールの化学構造に起因しており、例えば、エリスリトールやソルビトールを用いた場合には起こり難い。
本発明に係る導電性高分子液は、多価カルボン酸を含んでいてもよい。多価カルボン酸としては、特に限定されるものではないが、オルト−フタル酸、ヘミメリト酸、トリメシン酸、メロファン酸、ベンゼンペンタカルボン酸、メリト酸、4−スルホフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物3−ヒドロキシ−2,7−ナフタレンジカルボン酸、4−クロロ−1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物、4−スルホ−1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸等の芳香族カルボン酸やこれらの誘導体;2,3−アントラセンジカルボン酸無水物等のアントラセン環を有するもの;ナフタセン、ペンタセン、ベンゾピレン、クリセン、ピレン、トリフェニレン、コランニュレン、コロネン、オバレン等の多環芳香族炭化水素をカルボキシル化したもの、またはこれらの誘導体等が挙げられる。
本発明に係る導電性高分子液が多価アルコールおよび多価カルボン酸を含む場合、多価アルコールと多価カルボン酸を液媒に溶解し、その乾燥過程において化学反応させることができる。乾燥により得られた導電性高分子組成物中には、偏在なく非水溶性の樹脂が存在するため、基材への密着性と膜強度に優れた導電性高分子組成物が得られる。
[難燃剤]
本発明の導電性高分子液は、難燃剤を含んでいてもよい。電解コンデンサには、タンタル焼結体や有機溶媒が含まれているため、自己消火性能を有する電解コンデンサが望まれている。難燃剤を添加することにより、電解コンデンサに自己消火性能を付与することができるため好ましい。
難燃剤は、他分子を包摂可能な化合物を使用することで分散し、デバイスに悪影響を与えないものであれば特に限定されない。例えば、ペンタブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、デカブロモジフェニルエーテル(DBDPE、DBDPO)、テトラブロモビスフェノールA(TBBPA)、ヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)、ヘキサブロモベンゼン等の臭素化合物;リン酸トリメチル、リン酸トリヘキシル、リン酸トリ−n−ブチル、リン酸トリエチル、ポリリン酸メチル、ポリリン酸−n−ブチル、ポリリン酸エチル、トリクレジルホスフェート等のリン酸エステル、赤リン、ホスファゼン、ポリシクロホスファゼン等のリン化合物;塩素化パラフィン等の塩素化合物;三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等のアンチモン化合物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物;メラミンシアヌレート等の窒素化合物等が挙げられる。
これらの難燃剤は、他分子を包摂可能な化合物を導電性高分子液に分散または溶解させる前に該化合物に取り込ませてもよく、導電性高分子液を乾燥して導電性高分子組成物を作製した後に該化合物に取り込ませてもよい。難燃剤は、適切な他分子を包摂可能な化合物に取り込ませることにより、導電性高分子液に分散または溶解することができる。また、導電性高分子液を乾燥後、難燃剤を、他分子を包摂可能な化合物に取り込ませる場合は、難燃剤が導電性高分子組成物内部へ取り込まれることにより、高い難燃効果が期待できる。
<導電性高分子組成物>
本発明に係る導電性高分子組成物は、上記導電性高分子液を乾燥し、液媒を除去することにより得られる。乾燥温度は、導電性高分子の分解温度以下であれば特に制限されないが、300℃以下であることが好ましく、50℃以上200℃以下であることがより好ましい。本発明に係る導電性高分子組成物は、電解コンデンサ用の導電性高分子組成物として好適である。
<電解コンデンサ>
次に、上記導電性高分子液を用いた電解コンデンサについて説明する。図1に示すように、本発明の一実施形態に係る電解コンデンサは、陽極導体1上に、誘電体層2、固体電解質層3がこの順に形成された構造を有している。さらに詳しくは、陽極導体1と、陽極導体1に繋がる金属リード8、陽極導体1の表面を陽極酸化して得られる誘電体層2と、固体電解質層3と、グラファイト層4と銀層5からなる陰極導体、金属リード8および銀層5と電極7を繋げる導電接着剤6、これらを覆う外装樹脂9から構成されている。
[陽極導体]
陽極導体1は、弁作用金属の板、箔または線;弁作用金属の微粒子からなる焼結体;エッチングによって拡面処理された多孔質体金属等によって形成される。弁作用金属としては、タンタル、アルミニウム、チタン、ニオブ、ジルコニウムおよびこれらの合金などが挙げられる。中でも、アルミニウム、タンタルおよびニオブから選択される少なくとも1種であることが好ましい。
[誘電体層]
誘電体層2は、例えば、陽極導体1の表面を電解酸化させることにより形成される層であり、焼結体や多孔質体などの空孔部にも形成される。誘電体層2の厚さは、電解酸化の電圧によって適宜調整することができる。
[固体電解質層]
固体電解質層3は、上記導電性高分子液を乾燥して得られる導電性高分子組成物を固体電解質として含む層である。固体電解質層3は、単層構造でもよく、多層構造でもよい。図1に示す電解コンデンサでは、固体電解質層3が、第一の導電性高分子層3Aおよび第二の導電性高分子層3Bから構成されている。
固体電解質層3の形成方法としては、誘電体層2上に、上記導電性高分子液を塗布または含浸し、その導電性高分子液から液媒を除去する方法が挙げられる。これにより、導電性高分子組成物を含む固体電解質層が形成される。
上記導電性高分子液を塗布または含浸する方法としては、特に制限はされないが、多孔質細孔内部へ導電性高分子液を十分に充填させるため、塗布または含浸後に数分間〜数10分間放置することが好ましい。また、浸漬を繰り返し行うことや、減圧方式または加圧方式を採用することが好ましい。
なお、導電性高分子膜に亀裂を入れたり、導電性高分子膜と電解液の親水性や疎水性を近づけたりすることにより、電解液を染み込みやすくすることもできる。しかしながら、導電性高分子膜に亀裂を入れた場合には、導電性高分子膜の導電経路が阻害され、導電性が悪化することにより、コンデンサESR特性も悪化する。また、導電性高分子膜と電解液の親水性や疎水性が近くなりすぎると、電解液中で導電性高分子が溶解してしまう。例えば親水性の高い電解液を用いる際には、親水性の高い導電性高分子膜を使用し、導電性高分子膜と電解液の親水性や疎水性を近づけることが考えられるが、本発明と同程度の効果を有する親水性を高めた導電性高分子膜は、導電性高分子が電解液中に溶解してしまい、導電性高分子膜の導電経路が無くなってしまうため、コンデンサのESR特性が悪化する。したがって、導電性高分子膜に亀裂を入れる場合には、コンデンサのESR特性に影響が出ない範囲内で行い、また、導電性高分子膜と電解液の親水性や疎水性を近づける場合には、導電性高分子膜中の導電性高分子が溶解しないように調製する必要がある。
また、図1に示す電解コンデンサにおける多層構造の固体電解質層3は、例えば、誘電体層上に、第一の導電性高分子化合物を与えるモノマーの化学酸化重合または電解重合により、第一の導電性高分子層3Aを形成し、該第一の導電性高分子層3A上に、上記導電性高分子液を塗布または含浸し、その導電性高分子液から液媒を除去して、第二の導電性高分子層3Bを形成する方法により得ることができる。
第一の導電性高分子化合物を与えるモノマーとしては、ピロール、チオフェン、アニリンおよびそれらの誘導体から選択される少なくとも1種を用いることができる。これらのモノマーを化学酸化重合または電解重合して、第一の導電性高分子化合物を得る際に使用するドーパントとしては、特に限定されないが、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、フェノールスルホン酸、スチレンスルホン酸およびそれらの誘導体等のスルホン酸系化合物が好ましい。ドーパントとしては、低分子量化合物から高分子量化合物まで、適宜選択して用いることができる。溶媒としては、水のみでもよく、水と水に可溶な有機溶媒との混合溶媒でもよい。第一の導電性高分子層3Aに含まれる第一の導電性高分子と、第二の導電性高分子層3Bに含まれる第二の導電性高分子は、同一種の重合体であることが好ましい。
固体電解質層3は、さらに、ピロール、チオフェン、アニリンまたはそれらの誘導体を重合して得られる導電性重合体;二酸化マンガン、酸化ルテニウム等の酸化物誘導体;TCNQ(7,7,8,8−テトラシアノキノジメタンコンプレックス塩)等の有機物半導体、電解液、イオン液体を含んでいてもよい。
固体電解質層に電解液を含浸させる場合には、固体電解質層を形成した後、固体電解質層を電解液に浸漬して電解液を含有させる。本発明においては、他分子を包摂可能な化合物を含む固体電解質層を用いることにより、電解液が染み込みやすくなり、誘電体層2上に電解液を十分に行き渡らせることができる。電解液を併用することにより、漏れ電流のさらなる低減を図ることができるため、好ましい。
電解液は特に限定されないが、例えば、有機溶媒に電解質を溶解したものが用いられる。有機溶媒としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等のアルコール溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ポリエチレングリコール等のエーテル溶媒;N−メチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルプロピオンアミド、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン等のアミド溶媒;γ−ブチロラクトン、β−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン等のラクトン溶媒;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のカーボネート溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ベンゾニトリル、3−メトキシプロピオニトリル等のニトリル溶媒;N−メチル−2−オキサゾリドン等のカーバメート溶媒;N,N’−ジメチルイミダゾリジノン等のユレア溶媒;スルホラン、3−メチルスルホラン、ジメチルスルホン等のスルホン溶媒等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても良く、2種類以上を併用して混合溶媒としてもよい。
上記有機溶媒の中でも、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ポリエチレングリコール、N−メチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ベンゾニトリル、N,N’−ジメチルイミダゾリジノン、スルホラン、ジメチルスルホンは沸点が高く、揮発性が低くなるため好ましい。
また、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、プロピレンカーボネート、ベンゾニトリルは、0℃以下においても液体であるため特に好ましい。なお、グリセリンの融点は、大気圧下17.8℃とされているが、種結晶が入っていない場合や、−75℃程度に冷却した後、徐々に温度を上げるなどの工程を経ない限り、17.8℃以下にしても凍結することはない。
有機溶媒に加えて電解液とするための電解質としては、無機酸及び有機酸のアンモニウム塩、アミン塩、四級アンモニウム塩、四級ホスホニウム塩等を使用することができる。ここで、無機酸としては、ホウ酸、炭酸、ケイ酸、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、硝酸、硫酸、亜硫酸、チオシアン酸、シアン酸、ホウフッ化水素酸、リンフッ化水素酸、ヒ素フッ化水素酸、アンチモンフッ化水素酸、過塩素酸等が挙げられる。また、有機酸としては、蟻酸、酢酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ブラシル酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ジメチルマロン酸、ジエチルマロン酸、ジプロピルマロン酸、3,3−ジメチルグルタル酸、3−メチルアジピン酸、1,6−デカンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、マレイン酸、シトラコン酸、安息香酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、サリチル酸、γ−レゾルシン酸、p−ニトロ安息香酸、フェノール、ピクリン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等が挙げられる。無機酸や有機酸は、一部がエステル化されていてもよい。
アミンとしては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、エチルメチルアミン、ジフェニルアミン、ジエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、トリエタノールアミン等が挙げられる。
四級アンモニウムとしては、ジエチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、トリプロピルアンモニウム、エタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム、トリエタノールアンモニウム、シクロヘキシルアンモニウム、ピペリジニウム、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネニウム−5、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセニウム−7、テトラメチルアンモニウム、メチルトリエチルアンモニウム、ジメチルジエチルアンモニウム、トリメチルエチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、N,N−ジメチルピロリジニウム、N−メチル−N−エチルピロリジニウム、N,N−ジメチルピペリジニウム、ベンジルトリメチルアンモニウム、N−エチルピリジニウム、N,N’−ジメチルイミダゾリウム等が挙げられる。
また、四級ホスホニウムとしては、テトラメチルホスホニウム、メチルトリエチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラプロピルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム等が挙げられる。
電解質は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、難燃性を付与できる点から、ホウ酸またはホウ酸エステルを含む電解質を用いることが好ましい。
また、電解液の代わりに、水を、上記他分子を包摂可能な化合物に取り込んでもよい。導電性高分子組成物の中に水が取り込まれると、導電性高分子組成物に含まれる未ドープの酸成分との相乗効果により、電解液と同様に誘電体層の欠陥を修復する効果を有する。他分子を包摂可能な化合物に水を取り込ませる方法は、特に制限されず、空気中に含まれる水分を保持するため常温常湿の場所に放置するだけでもよいが、早く取り込ませるため、水または温水に浸漬する、加湿槽(恒温槽)に入れる等の手段が好ましい。
[陰極導体]
固体電解質層3の上には陰極導体を形成してもよい。陰極導体としては、導体であれば特に限定されるものではないが、例えば、グラファイト等のカーボン、または銀などの金属が挙げられる。陰極導体は、図1に示すように、グラファイト層などのカーボン層と銀層とからなる2層構造であってもよい。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
[実施例1]
PEDOT/PSS(ドーパントとしてポリスチレンスルホン酸がドープされたポリエチレンジオキシチオフェン)水分散液(ヘレウス株式会社製、商品名:Clevios(登録商標) P)を、固形分が1質量%となるように調製した。調製したPEDOT/PSS水分散液100gをガラスビーカーに計り取り、α−シクロデキストリンを0.1g加えて十分に攪拌し、導電性高分子液を準備した。陽極導体1として、3×4cmのタンタル平板箔を用い、このタンタル平板箔の表面を電解酸化させて誘電体層2を形成した。誘電体層上に、前記調製した導電性高分子液を滴下して、120℃で10分間予備乾燥を行った後、本乾燥を150℃で60分間行い、固体電解質層3を形成した。この時、デジタルマイクロメーター(株式会社ミツトヨ製)にて測定したところ、導電性高分子膜厚は120μmであった。さらに、グラファイト層4と銀層5を形成して、コンデンサ素子を作製した。作製したコンデンサ素子を、温度20℃湿度80%の恒温槽中に60分間入れて水分を含ませた後、電圧を印加してエージング処理を行った。
エージング処理後、作製したコンデンサ素子の容量および漏れ電流値の測定を行い、漏れ電流値を評価した。評価数は10個とし、その平均値を表1に示す。なお、表中の漏れ電流値は、実際の漏れ電流値(実測値)をCV積(コンデンサの静電容量と定格電圧の積)で除して規格化した値である。
[実施例2]
α−シクロデキストリンに換えてβ−シクロデキストリンを用いた以外は、実施例1と同様にして導電性高分子液を調製した。そして、得られた導電性高分子液を用いた以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ素子を作製し、漏れ電流を算出した。結果を表1に示す。
[実施例3]
α−シクロデキストリンに換えてγ−シクロデキストリンを用いた以外は、実施例1と同様にして導電性高分子液を調製した。そして、得られた導電性高分子液を用いた以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ素子を作製し、漏れ電流を算出した。結果を表1に示す。
[実施例4]
α−シクロデキストリンに換えてカリックス[4]アレーンを用いた以外は、実施例1と同様にして導電性高分子液を調製した。そして、得られた導電性高分子液を用いた以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ素子を作製し、漏れ電流を算出した。結果を表1に示す。
[実施例5]
α−シクロデキストリンに換えてジベンゾ−18−クラウン−6を用いた以外は、実施例1と同様にして導電性高分子液を調製した。そして、得られた導電性高分子液を用いた以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ素子を作製し、漏れ電流を算出した。結果を表1に示す。
[実施例6]
α−シクロデキストリンの添加量を0.01gとした以外は、実施例1と同様にして導電性高分子液を調製した。そして、得られた導電性高分子液を用いた以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ素子を作製し、漏れ電流を算出した。結果を表1に示す。
[実施例7]
α−シクロデキストリンの添加量を0.05gとした以外は、実施例1と同様にして導電性高分子液を調製した。そして、得られた導電性高分子液を用いた以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ素子を作製し、漏れ電流を算出した。結果を表1に示す。
[実施例8]
α−シクロデキストリンの添加量を0.2gとした以外は、実施例1と同様にして導電性高分子液を調製した。そして、得られた導電性高分子液を用いた以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ素子を作製し、漏れ電流を算出した。結果を表1に示す。
[実施例9]
α−シクロデキストリンの添加量を0.5gとした以外は、実施例1と同様にして導電性高分子液を調製した。そして、得られた導電性高分子液を用いた以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ素子を作製し、漏れ電流を算出した。結果を表1に示す。
[実施例10]
α−シクロデキストリンの添加量を0.7gとした以外は、実施例1と同様にして導電性高分子液を調製した。そして、得られた導電性高分子液を用いた以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ素子を作製し、漏れ電流を算出した。結果を表1に示す。
[実施例11]
α−シクロデキストリンの添加量を1gとした以外は、実施例1と同様にして導電性高分子液を調製した。そして、得られた導電性高分子液を用いた以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ素子を作製し、漏れ電流を算出した。結果を表1に示す。
[比較例1]
α−シクロデキストリンを用いないこと以外は、実施例1と同様にして導電性高分子液を調製した。そして、得られた導電性高分子液を用いた以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ素子を作製し、漏れ電流を算出した。結果を表1に示す。
[実施例12]
特開2003−89724号公報を参考に、分子チューブを作製した。α−シクロデキストリン(α−CD)5gを純水35mlに溶解させてα−CD溶液を調製し、0℃付近まで冷却した。次に、分子量3350の線状高分子であるポリエチレングリコールビスアミン(PEG−BA)300mgを純水10mlに溶解させてPEG−BA溶液を調製した。冷却したままの状態でα−CD溶液に超音波をかけながら、PEG−BA溶液を3回に分けてα−CD溶液に滴下し、よく混合した後、冷蔵庫で一時間放置した。その後、遠心分離によって沈殿物を分離し、真空乾燥することによって、分子ネックレスを得た。得られた分子ネックレスを乾燥させ、粉状に砕き、1−フルオロ−2,4−ジニトロベンゼン(DNFB)を3g加え、よく浸透させたうえで一時間放置した。ここへジメチルホルムアミド(DMF)30mlを加えて室温で一日撹拌した後、80℃に加熱し、4時間撹拌したところ、PEG−BAの両末端がDNFBで置換されて、分子ネックレス(PEG−BA内包分子チューブ:ポリロタキサン)が得られた。この溶液にジエチルエーテルを加え、遠心分離によって沈殿物を分離した。得られた沈殿物をジメチルスルホキシド(DMSO)20mlに溶解させた後、未反応のDNFB、PEG−BA、PEG−BAのジニトロフェニル誘導体を除去するためにメタノールを加え、遠心分離によって沈殿物を分離した。この操作をさらに2回繰り返した。同様に、未反応のα−CDを除去するため、純水を用いて計3回遠心分離を行い、沈殿物を分離した。その後、得られた黄色固体を真空乾燥することにより、純粋なポリロタキサンを得た。
次に、上記ポリロタキサンに、10質量%NaOH水溶液200mlを加えてよく溶解させた後、架橋剤としてエピクロロヒドリン50gを加えて室温で36時間撹拌し、隣り合うα−CD間を共有結合により架橋した。反応液を塩酸で中和した後、未反応のエピクロロヒドリンと中和により生じたNaClとを除去するため、分画分子量8000の透析チューブで溶液を2日間透析した。透析後の溶液を加熱により濃縮した後、末端基を除去するため、アルカリ濃度が25質量%となるようにNaOH水溶液を加え、40℃で24時間放置した。得られた反応液を塩酸で中和した後、不純物を除去するため、上記透析チューブで再度、2週間ほど溶液を透析した。これにより、ポリロタキサンの分子チューブ内部からPEGが除去されて、分子チューブが得られた。この分子チューブの長さは30nmであった。
α−シクロデキストリンに換えて、この分子チューブを用いた以外は、実施例1と同様にして導電性高分子液を調製した。そして、得られた導電性高分子液を用いた以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ素子を作製し、漏れ電流を算出した。結果を表1に示す。
[実施例13]
分子チューブの添加量を0.05gとした以外は、実施例12と同様にして導電性高分子液を調製した。そして、得られた導電性高分子液を用いた以外は、実施例12と同様にしてコンデンサ素子を作製し、漏れ電流を算出した。結果を表1に示す。
[実施例14]
分子チューブの添加量を1gとした以外は、実施例12と同様にして導電性高分子液を調製した。そして、得られた導電性高分子液を用いた以外は、実施例12と同様にしてコンデンサ素子を作製し、漏れ電流を算出した。結果を表1に示す。
[実施例15]
実施例12と同様にして導電性高分子液を調製した。そして、得られた導電性高分子液を用いたこと、固体電解質層3の導電性高分子膜厚を300μmとした以外は、実施例12と同様にしてコンデンサ素子を作製し、漏れ電流を算出した。結果を表1に示す。
[実施例16]
分子量1150のPEG−BAを用いた以外は、実施例12と同様にして、長さ10nmの分子チューブを作製した。この分子チューブを使用した以外は、実施例12と同様にして導電性高分子液を調製した。そして、得られた導電性高分子液を用いたこと、固体電解質層3の導電性高分子膜厚を100μmとした以外は、実施例12と同様にしてコンデンサ素子を作製し、漏れ電流を算出した。結果を表1に示す。
[実施例17]
固体電解質層3の導電性高分子膜厚を120μmとした以外は、実施例16と同様にしてコンデンサ素子を作製し、漏れ電流を算出した。結果を表1に示す。
[実施例18]
固体電解質層3の導電性高分子膜厚を3μmとした以外は、実施例12と同様にしてコンデンサ素子を作製し、漏れ電流を算出した。結果を表1に示す。
[実施例19]
温度20℃湿度80%の恒温槽中に入れて水分を含ませるのに換えて、電解液を含浸したこと以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ素子を作製し、漏れ電流を算出した。結果を表2に示す。なお、電解液としては、エチレングリコール7質量部、グリセリン3質量部、ホウ酸9質量部、アンモニア水(28%)2.5質量部を混合し、135℃まで温度を昇温して調製した電解液を用いた。
[実施例20]
温度20℃湿度80%の恒温槽中に入れて水分を含ませるのに換えて、電解液を含浸したこと以外は、実施例12と同様にしてコンデンサ素子を作製し、漏れ電流を算出した。結果を表2に示す。なお、電解液としては、エチレングリコール7質量部、グリセリン3質量部、ホウ酸9質量部、アンモニア水(28%)2.5質量部を混合し、135℃まで温度を昇温して調製した電解液を用いた。
[実施例21]
温度20℃湿度80%の恒温槽中に入れて水分を含ませるのに換えて電解液を含浸したこと以外は、実施例15と同様にしてコンデンサ素子を作製し、漏れ電流を算出した。結果を表2に示す。なお、電解液としては、エチレングリコール7質量部、グリセリン3質量部、ホウ酸9質量部、アンモニア水(28%)2.5質量部を混合し、135℃まで温度を昇温して調製した電解液を用いた。
[比較例2]
温度20℃湿度80%の恒温槽中に入れて水分を含ませるのに換えて電解液を含浸したこと以外は、比較例1と同様にしてコンデンサ素子を作製し、漏れ電流を算出した。結果を表2に示す。なお、電解液としては、エチレングリコール7質量部、グリセリン3質量部、ホウ酸9質量部、アンモニア水(28%)2.5質量部を混合し、135℃まで温度を昇温して調製した電解液を用いた。
[実施例22]
トリクレジルホスフェート(難燃剤)1gに、α−シクロデキストリン0.3g、純水5gを加え常温で1昼夜攪拌した後、トリクレジルホスフェートを取り込んだα−シクロデキストリンを含む水層のみを取り出した。この水層をPEDOT/PSS水分散液に加え、さらに純水を加えることで、トリクレジルホスフェートを取り込んだα−シクロデキストリンを含むPEDOT/PSS水分散液100gにおいて、PEDOT/PSS固形分が1質量%となるように調製した。得られた導電性高分子液をガラス繊維濾紙に浸漬し、150℃で乾燥させて燃焼試験用試料を作製した。
燃焼試験用試料に着火手段を近付け、10秒間炎をあてた後、着火手段を燃焼試験用試料から離して自己消火性能の有無を確認した。自己消火性能を有する場合は、燃焼している燃焼試験用試料から着火手段を離した後に、燃焼反応が見られなくなる。一方、自己消火性能が無い場合は、燃焼している燃焼試験用試料から着火手段を離した後も、燃焼反応が停止せずに燃焼し続ける。結果を表3に示す。なお、表3において、○印は自己消火性能が有ることを示し、×印は自己消火性能が無いことを示す。
[実施例23]
トリクレジルホスフェートをシクロホスファゼンオリゴマー(大塚化学株式会社製、商品名SPB−100)に換えた以外は、実施例22と同様に導電性高分子液を製造した。そして、得られた導電性高分子液を用いた以外は、実施例22と同様にして燃焼試験用試料を作製し、自己消火性能を確認した。結果を表3に示す。
[比較例3]
α−シクロデキストリンを使用せず、トリクレジルホスフェートを分散していない状態で使用した以外は、実施例22と同様にして燃焼試験用試料を作製し、自己消火性能を確認した。結果を表3に示す。
Figure 0006599146
Figure 0006599146
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表1に示すように、他分子を包摂可能な化合物を含む本発明の導電性高分子液を用いることにより、漏れ電流を低減させることができることが分かった。また、表2に示すように、電解液を併用することによって、漏れ電流のさらなる低減を図ることが可能である。
さらに、表3に示すように、本発明の導電性高分子液に難燃剤を添加することにより、電解コンデンサに自己消火性能を付与することができることが分かった。
1:陽極導体(弁作用金属)
2:誘電体層
3:固体電解質層
3A:第一の導電性高分子層(固体電解質層)
3B:第二の導電性高分子層(固体電解質層)
4:グラファイト層
5:銀層
6:導電接着剤
7:電極
8:金属リード(弁作用金属)
9:外装樹脂
10:他分子を包摂可能な化合物
11:線状高分子
12:架橋部

Claims (6)

  1. ドーパントがドープされた導電性高分子と、他分子を包摂可能な化合物と、溶媒または分散媒と、を含む導電性高分子液を乾燥して得られる導電性高分子組成物を含む固体電解質層であって、
    前記ドーパントがドープされた導電性高分子がPEDOT/PSS(ドーパントとしてポリスチレンスルホン酸がドープされたポリエチレンジオキシチオフェン)であり、
    前記他分子を包摂可能な化合物が、シクロデキストリン、クラウンエーテル、カリックスアレーン、またはそれらの誘導体から選択される一種であり、かつ分子チューブであり、
    膜厚(T)と前記他分子を包摂可能な化合物の長さ(L)の比率が、T/L≦10000である固体電解質層。
  2. 前記導電性高分子液が、さらに難燃剤を含む、請求項に記載の固体電解質層
  3. さらに電解液を含む請求項1又は2に記載の固体電解質
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の固体電解質を含む電解コンデンサ。
  5. 弁作用金属からなる陽極導体の表面に誘電体層を形成する工程と、前記誘電体層上に、導電性高分子液を塗布または含浸する工程と、前記導電性高分子液を乾燥して得られる導電性高分子組成物を含む固体電解質層を形成する工程と、を含む電解コンデンサの製造方法であって、
    前記導電性高分子液が、ドーパントがドープされた導電性高分子と、他分子を包摂可能な化合物と、溶媒または分散媒と、を含み、
    前記ドーパントがドープされた導電性高分子がPEDOT/PSS(ドーパントとしてポリスチレンスルホン酸がドープされたポリエチレンジオキシチオフェン)であり、
    前記他分子を包摂可能な化合物が、シクロデキストリン、クラウンエーテル、カリックスアレーン、またはそれらの誘導体から選択される一種であり、かつ分子チューブであり、
    前記固体電解質層の膜厚(T)と前記他分子を包摂可能な化合物の長さ(L)の比率が、T/L≦10000である電解コンデンサの製造方法。
  6. さらに、水及び/又は電解液を前記固体電解質層に含有させる工程を含む、請求項に記載の電解コンデンサの製造方法。
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