JP6598383B2 - 歯ブラシ - Google Patents

歯ブラシ Download PDF

Info

Publication number
JP6598383B2
JP6598383B2 JP2016572202A JP2016572202A JP6598383B2 JP 6598383 B2 JP6598383 B2 JP 6598383B2 JP 2016572202 A JP2016572202 A JP 2016572202A JP 2016572202 A JP2016572202 A JP 2016572202A JP 6598383 B2 JP6598383 B2 JP 6598383B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hair
region
hair bundle
toothbrush
bundle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016572202A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2016121961A1 (ja
Inventor
靖 奥田
洋子 明間
祐貴 猪谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Publication of JPWO2016121961A1 publication Critical patent/JPWO2016121961A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6598383B2 publication Critical patent/JP6598383B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A46BRUSHWARE
    • A46BBRUSHES
    • A46B9/00Arrangements of the bristles in the brush body
    • A46B9/02Position or arrangement of bristles in relation to surface of the brush body, e.g. inclined, in rows, in groups
    • A46B9/028Bristle profile, the end of the bristle defining a surface other than a single plane or deviating from a simple geometric form, e.g. cylinder, sphere or cone
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A46BRUSHWARE
    • A46BBRUSHES
    • A46B9/00Arrangements of the bristles in the brush body
    • A46B9/02Position or arrangement of bristles in relation to surface of the brush body, e.g. inclined, in rows, in groups
    • A46B9/04Arranged like in or for toothbrushes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A46BRUSHWARE
    • A46DMANUFACTURE OF BRUSHES
    • A46D3/00Preparing, i.e. Manufacturing brush bodies
    • A46D3/04Machines for inserting or fixing bristles in bodies
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A46BRUSHWARE
    • A46BBRUSHES
    • A46B2200/00Brushes characterized by their functions, uses or applications
    • A46B2200/10For human or animal care
    • A46B2200/1066Toothbrush for cleaning the teeth or dentures

Description

本発明は、歯ブラシに関する。
本願は、2015年1月29日に、日本に出願された特願2015−015466号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
一般的に歯ブラシは、複数本の用毛を束ねてなる毛束を、ヘッド部の植毛面に設けられた複数の植毛穴に平線を打ち込んだり、熱で融着させる方法等によって植設させたりすることで構成されている。
また、歯ブラシには、1本の歯ブラシで、歯間、歯頸部(歯と歯茎の境目)、歯面、奥歯の各部位をしっかりと磨くことが望まれている。
そのため、効果的な清掃、及び刷掃時の良好な感触を実現させる観点から、毛束の配置や用毛の毛先の形状等に様々な工夫がなされている。
特許文献1には、植毛台(ヘッド部)の植毛面の先端部に第1の毛束群が配置され、先端部を除いた植毛面の中央部に配置された第2の毛束群と、植毛台の幅方向から第2の毛束群を挟み込むように、第2の毛束群の外側に配置された第3の毛束群と、を有し、植毛面を基準とした際、第2の毛束群を構成する複数の毛束が最も高さが高く、第3の毛束群を構成する複数の毛束が最も高さが低くなるように構成された歯ブラシが開示されている。
特許文献2には、先端部領域と、この後方部分の中央帯状領域と、一対の外側帯状領域とを有する植毛面を備え、先端部領域には先端毛束群を、中央帯状領域には中央毛束群を、各外側帯状領域には外側毛束群を各々植設し、先端毛束群と中央毛束群と各外側毛束群は、その統一された特徴が異なっており、先端ブリッスル(先端用毛)の最長の毛丈が中央ブリッスル(中央用毛)の最長の毛丈よりも長く、且つ外側ブリッスル(外側用毛)の平均毛丈が中央ブリッスルの平均毛丈よりも短い歯ブラシが開示されている。
また、特許文献2には、ブラシ部の表面に山切り形状のプロファイルを形成することが開示されている。
特開2012−192175号公報 特開2004−105377号公報
しかしながら、特許文献1に開示された歯ブラシでは、第2の毛束群を構成する複数の毛束の高さが、第3の毛束群を構成する複数の毛束の高さよりも高くなるように構成されているため、歯頸部に毛束を当てることが難しく、歯頸部の清掃力を十分に確保することが困難であった。
また、特許文献1に開示された歯ブラシでは、植毛面の先端部に配置された第1の毛束群を構成する複数の毛束よりも、第2の毛束群を構成する複数の毛束の高さが高くなるように構成されている。このため、奥歯を磨く際に、第2の毛束群が邪魔となり、奥歯の清掃力を十分に確保することが困難であった。
特許文献2に開示された歯ブラシでは、ブラシ部を構成するブリッスル(用毛)としてラウンド毛を用いると、ブラシ部の表面に形成される山切り形状のプロファイルだけでは、歯頸部や歯間に用毛が入りにくいため、歯頸部や歯間の清掃能を十分に確保することが困難であった。
また、特許文献2に開示された歯ブラシでは、先端ブリッスルの毛丈が最長となっているため、奥歯以外の部分を磨く際に、先端毛束群が邪魔となり、他の部分(歯間、歯頸部、及び歯面)の清掃力を十分に確保することが困難であった。
つまり、特許文献1,2に開示された歯ブラシでは、1本の歯ブラシで、歯間、歯頸部、歯面、奥歯の各部位の清掃力を十分に確保することが困難であった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、1本で、歯間、歯頸部、歯面、奥歯の各部位の清掃力を十分に確保することの可能な歯ブラシを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る歯ブラシは、ヘッド部の植毛面に、複数の毛束が植設された歯ブラシであって、前記植毛面は、前記ヘッド部の先端部に配置された第1の領域と、前記第1の領域と前記ヘッド部の後端との間で、かつ前記ヘッド部の幅方向の中央部に配置された第2の領域と、前記第2の領域の外側に配置され、かつ前記ヘッド部の幅方向から前記第2の領域を挟み込む一対の第3の領域と、前記ヘッド部の長さ方向において、少なくとも前記第2の領域を分断するように配置された第4の領域と、を有し、前記第1の領域に設けられた複数の第1の植毛穴に植毛された第1の毛束と、前記第2の領域に設けられた複数の第2の植毛穴に植毛され、前記植毛面からの高さが最も低い第2の毛束と、前記第3の領域に設けられた複数の第3の植毛穴に植毛され、前記植毛面からの高さが、前記第1の毛束の高さよりも低く、かつ前記2の毛束の高さよりも高い第3の毛束と、前記第4の領域に設けられた複数の第4の植毛穴に植毛され、前記植毛面からの高さが、前記第1の毛束の高さ以上とされた第4の毛束と、を備え、前記第1及び第2の植毛穴の内径を、前記第3及び第4の植毛穴の内径よりも大きくしたことを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記第1乃至第4の毛束を構成する用毛が、テーパー毛であってもよい。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記第2の毛束を構成する用毛の先端部の径は、前記第1の毛束、前記第3の毛束、及び第4の毛束を構成する用毛の先端部の径よりも大きくてもよい。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記第1及び第4の毛束を構成する用毛の形状が、スパイラル形状であってもよい。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記第4の領域は、前記一対の第3の領域を分断するように配置されており、前記ヘッド部の長さ方向において、前記第4の植毛穴は、前記第3の植毛穴間に配置してもよい。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記第1の領域の総面積をA1、前記第2の領域の総面積をA2、前記第3の領域の総面積をA3、前記第4の領域の総面積をA4とすると、A4<A3<A1<A2の関係を満足することが好ましい。
本発明の歯ブラシによれば、1本の歯ブラシで、歯間、歯頸部、歯面、奥歯の各部位の清掃力を十分に確保することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る歯ブラシの前面図である。 図1に示す歯ブラシの側面図である。 図1に示す歯ブラシの背面図である。 図1に示す領域Aで囲まれた部分を拡大した図である。 図2に示す領域Bで囲まれた部分を拡大した図である。 本発明の第2の実施の形態に係る歯ブラシの主要部(ヘッド部及びブラシ部)を拡大した前面図である。
以下、図面を参照して本発明を適用した実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、本発明の実施形態の構成を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さや寸法等は、実際の歯ブラシの寸法関係とは異なる場合がある。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る歯ブラシの前面図である。図2は、図1に示す歯ブラシの側面図である。図3は、図1に示す歯ブラシの背面図である。図1〜図3において、同一構成部分には、同一符号を付す。
なお、本発明において、ブラシ部16が形成された側から歯ブラシ10を平面視した図を前面図といい、ブラシ部16が形成された側とは反対側から歯ブラシ10を平面視した図を背面図という。
図1及び図3に示すX1,X2方向は、ヘッド部11の幅方向を示している。図1〜図3に示すY1,Y2方向は、ヘッド部11の長さ方向を示している。図2に示すZ1,Z2方向は、ブラシ部16を構成する第1乃至第4の毛束31〜34の高さ方向を示している。
図1〜図3を参照するに、第1の実施の形態の歯ブラシ10は、ヘッド部11と、ネック部13と、ハンドル部14と、ブラシ部16と、を有する。
図4は、図1に示す領域Aで囲まれた部分を拡大した図である。図4において、図1〜図3に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
図4を参照するに、ヘッド部11は、ヘッド部本体18と、複数の第1乃至第4の植毛穴21〜24と、を有する。
ヘッド部本体18は、その後端部がネック部13の一端と一体に構成されている。ヘッド部本体18は、その前面側に植毛面26を有する。
植毛面26は、1つの第1の領域26−1と、2つの第2の領域26−2と、一対の第3の領域26−3A,26−3B(2つの一対の第3の領域)と、1つの第4の領域26−4と、を有する。
第1の領域26−1は、ヘッド部11の先端部に配置されている。第1の領域26−1は、複数の第1の植毛穴21を囲むことで区画された領域である。第1の領域26−1は、例えば、平面視した状態でC字型にすることができる。
なお、図4では、一例として、平面視C字形状とされた第1の領域26−1を示したが、第1の領域26−1は、ヘッド部11の先端部に配置されていればよく、図4に示す形状に限定されない。
2つの第2の領域26−2は、第1の領域26−1とヘッド部11の後端との間で、かつ中央部に設けられている。2つの第2の領域26−2は、X1,X2方向に延在する第4の領域26−4を介して、Y1,Y2方向において対向するように配置されている。第2の領域26−2は、複数の第2の植毛穴22を囲むことで区画された領域である。
なお、図4に示す第2の領域26−2の形状は、一例であって、図4に示す形状に限定されない。
一対の第3の領域26−3Aは、2つの第3の領域28,29を有する。第3の領域28,29は、第1の領域26−1側に配置された第2の領域26−2の外側に設けられている。第3の領域28,29は、X1,X2方向から該第2の領域26−2を挟み込むように配置されている。第3の領域28,29は、複数の第3の植毛穴23を囲むことで区画された領域である。
一対の第3の領域26−3Aを構成する第3の領域28,29は、第2の領域26−2を介して、X1,X2方向において、対向するように配置されている。
一対の第3の領域26−3Bは、その配設位置が異なること以外は、一対の第3の領域26−3Aと同様な構成とされており、2つの第3の領域28,29を有する。
一対の第3の領域26−3Bを構成する第3の領域28,29は、ヘッド部11の後端側に配置された第2の領域26−2の外側に設けられている。一対の第3の領域26−3Bを構成する第3の領域28,29は、X1,X2方向から該第2の領域26−2を挟み込むように配置されている。
なお、図4に示す第3の領域28,29の形状は、一例であって、図4に示す形状に限定されない。
第4の領域26−4は、複数の第4の植毛穴24を囲むことで区画された領域である。
第4の領域26−4は、Y1,Y2方向に配置された2つの第3の領域28と、Y1,Y2方向に配置された2つの第2の領域26−2と、Y1,Y2方向に配置された2つの第3の領域29と、の間に配置されており、X1,X2方向に延在している。
これにより、第4の領域26−4は、Y1,Y2方向に配置された2つの第3の領域28と、Y1,Y2方向に配置された2つの第2の領域26−2と、Y1,Y2方向に配置された2つの第3の領域29と、を分離している。
上記構成とされたヘッド部本体18の長さ(Y1,Y2方向の長さ)は、特に限定されないが、例えば、10mm以上30mm以下の範囲内が好ましく、12mm以上28mm以下の範囲内がより好ましい。
ヘッド部本体18の長さが10mmよりも短いと、後述する複数の第1乃至第4の毛束31〜34が植毛される植毛面26の面積を十分に確保することが困難となる恐れがある。
一方、ヘッド部本体18の長さが30mmよりも長いと、口腔内での歯ブラシ10の操作性を高めることが困難となる恐れがある。
したがって、ヘッド部本体18の長さを10mm以上30mm以下とすることで、植毛面26の面積を十分に確保できるとともに、口腔内での歯ブラシ10の操作性を高めることができる。
上記構成とされたヘッド部本体18の幅(X1,X2方向の幅)は、特に限定されないが、例えば、7mm以上13mm以下の範囲内が好ましく、8mm以上12mm以下の範囲内がより好ましい。
ヘッド部本体18の幅が7mmよりも狭いと、後述する複数の第1乃至第4の毛束31〜34が植毛される植毛面26の面積を十分に確保することが困難となる恐れがある。
一方、ヘッド部本体18の幅が13mmよりも広いと、口腔内での歯ブラシ10の操作性を高めることが困難となる恐れがある。
したがって、ヘッド部本体18の幅(X1,X2方向の幅)を7mm以上13mm以下にすることで、植毛面26の面積を十分に確保できるとともに、口腔内での歯ブラシ10の操作性を高めることができる。
上記構成とされたヘッド部本体18の材料としては、例えば、硬質樹脂を用いることができる。
上記硬質樹脂としては、例えば、曲げ弾性率(JIS K7203)が500〜3000MPaの範囲とされた樹脂を用いることができる。
上記硬質樹脂としては、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)、ポリアセタール(POM)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、セルロースプロピオネート(CP)、ポリアリレート、ポリカーボネート、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂(AS)等を用いることができる。
これらの硬質樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
なお、必要に応じて、ヘッド部本体18の側面及び背面の少なくとも一部を軟質樹脂で被覆してもよい。この場合、軟質樹脂としては、例えば、JIS K 7215 ショアAの硬度が90以下とされた樹脂を用いることができる。
このような軟質樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等のエラストマー樹脂を用いることができる。
なお、硬質樹脂として、ポリプロピレン(PP)を用いる場合、溶着性の観点から、スチレン系エラストマー樹脂を用いるとよい。
複数の第1の植毛穴21は、第1の領域26−1に対応するヘッド部本体18に、X1,X2方向及びY1,Y2方向に所定の間隔で設けられている。複数の第1の植毛穴21の上端は、植毛面26から露出されている。複数の第1の植毛穴21は、奥歯を磨く際に使用する後述する第1の毛束31を植毛するための穴である。
なお、図4では、一例として、7つの第1の植毛穴21を設けた場合を図示したが、複数の第1の植毛穴21の数は、2つ以上であればよく、図4に示す構成に限定されない。
複数の第2の植毛穴22は、第2の領域26−2に対応するヘッド部本体18に、X1,X2方向及びY1,Y2方向に所定の間隔で設けられている。複数の第2の植毛穴22の上端は、植毛面26から露出されている。複数の第2の植毛穴21は、歯面を磨く際に使用する後述する第2の毛束32を植毛するための穴である。
なお、図4では、一例として、1つの第2の領域26−2に対して、6つの第2の植毛穴22を設けた場合を図示したが、1つの第2の領域26−2に配置する第2の植毛穴22の数は、2つ以上であればよく、図4に示す構成に限定されない。
複数の第3の植毛穴23は、第3の領域28,29に対応するヘッド部本体18に、所定の間隔で設けられている。複数の第3の植毛穴23は、概ねY1,Y2方向に配置されている。
複数の第3の植毛穴23の上端は、植毛面26から露出されている。複数の第3の植毛穴23は、歯頸部を磨く際に使用する後述する第3の毛束33を植毛するための穴である。
なお、図4では、一例として、第3の領域28,29に対して、それぞれ3つの第3の植毛穴23を設けた場合を図示したが、第3の領域28,29に配置する第3の植毛穴23の数は、2つ以上であればよく、図4に示す構成に限定されない。
複数の第4の植毛穴24は、第4の領域26−4に対応するヘッド部本体18に、X1,X2方向に所定の間隔で設けられている。複数の第4の植毛穴24の上端は、植毛面26から露出されている。複数の第4の植毛穴24は、歯間を磨く際に使用する後述する第4の毛束34を植毛するための穴である。
なお、図4では、一例として、第4の領域26−4に対して、5つの第4の植毛穴24を設けた場合を図示したが、第4の領域26−4に配置する第4の植毛穴24の数は、図4に示す構成に限定されない。
第1及び第2の植毛穴21,22の内径は、第3及び第4の植毛穴23,24の内径よりも大きくするとよい。
これにより、奥歯を磨く際に使用する第1の毛束31の外径,及び歯面を磨く際に使用する第2の毛束32の外径を大きくすることが可能となるので、奥歯及び歯面の清掃力を向上させることができる。
第1及び第2の植毛穴21,22の内径は、例えば、1.8〜3.0mmの範囲内で適宜設定することができる。この場合、第3及び第4の植毛穴23,24の内径は、例えば、1.0〜1.6mmの範囲内で適宜設定することができる。
複数の第1の植毛穴21が配置される第1の領域26−1の面積は、複数の第2の植毛穴22が配置される2つの第2の領域26−2の合計の面積よりも小さく、かつ複数の第3の植毛穴23が配置される第3の領域28,29の合計の面積よりも大きく、複数の第4の植毛穴24が配置される第4の領域26−4の面積は、第3の領域28,29の合計の面積よりも小さくするとよい。
このような条件を満たすように、第1乃至第4の領域26−1〜26−4に植毛される第1乃至第4の毛束31〜34の清掃能力を最大限に発揮させることができる。
ネック部13は、その一端がヘッド部11と一体とされ、他端がハンドル部14の先端部と一体とされている。ネック部13は、ブラシ部16側に湾曲しながら、Y1,Y2方向に延在する部材である。X1,X2方向において、ネック部13の幅は、ヘッド部11及びハンドル部14の幅よりも狭くなるように構成されている。ネック部13は、口腔内において歯ブラシ10の操作性を向上させるための部分である。
ネック部13は、例えば、ヘッド部本体18の材料に適用可能な上述した硬質樹脂で構成することができる。また、ネック部13は、例えば、ベースとなる部分を上記硬質樹脂で構成し、ベースとなる部分の外面の少なくとも一部を上述した軟質樹脂で被覆する構成としてもよい。
ネック部13の長さ(Y1,Y2方向の長さ)は、適宜選択することが可能であるが、例えば、20mm以上60mm以下の範囲内で適宜選択することができる。
なお、ネック部13の形状及び大きさは、歯ブラシ10に適用可能な形状及び大きさであればよく、特に、限定されない。
ハンドル部14は、歯を磨く際に使用者が手で把持する部分である。ハンドル部14は、Y1,Y2方向に延在している。ハンドル部14は、手で握りやすいように、一部が窪んだ形状とされている。
ハンドル部14は、例えば、ヘッド部本体18の材料に適用可能な上述した硬質樹脂で構成することができる。また、ハンドル部14は、例えば、ベースとなる部分を上記硬質樹脂で構成し、ベースとなる部分の外面の少なくとも一部を上述した軟質樹脂で被覆する構成としてもよい。
ハンドル部14の長さ(Y1,Y2方向の長さ)は、適宜選択することが可能であるが、例えば、ネック部13の長さが20mm以上60mm以下の範囲内である場合、ネック部13の長さとハンドル部14の長さとの合計が、40mm以上80mm以下となるように設定することができる。
なお、ハンドル部14の形状及び大きさは、歯ブラシ10に適用可能な形状及び大きさであればよく、特に、限定されない。
図5は、図2に示す領域Bで囲まれた部分を拡大した図である。図5において、図1〜図4に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
図4及び図5を参照するに、ブラシ部16は、複数の第1乃至第4の毛束31〜34で構成されている。第1の毛束31は、複数の用毛で構成されており、その毛丈が揃えられた毛束である。
なお、本発明において、「毛束の毛丈を揃える」とは、目視により、毛束を構成する複数の用毛の毛丈を揃えることを意味する。すなわち、「毛束の毛丈を揃える」とは、毛束を構成する用毛の毛丈が完全に同一のものだけでなく、各毛束間において毛丈がわずかに異なるものも含む。毛丈が揃えられた毛束を構成する複数の用毛間における毛丈の誤差は、例えば、±10%以下が好ましく、±5%以下がより好ましい。
第1の毛束31は、第1の植毛穴21に植毛されている。第1の毛束31は、第3及び第4の毛束33,34よりも外径の太い毛束である。
第1の毛束31を構成する用毛としては、例えば、毛先に向かって漸次縮径して先端が先鋭化された用毛であるテーパー毛、毛先に向かって漸次縮径し、かつテーパー毛よりも先端径の太い用毛であるセミテーパー毛、毛先の丸め部を除いて外径がほぼ等しいラウンド毛等を用いることが可能である。
第1の毛束31は、例えば、テーパー毛のみで構成してもよいし、セミテーパー毛のみで構成してもよいし、ストレート毛のみで構成してもよいし、テーパー毛、ストレート毛、セミテーパー毛のうち、2種以上を組み合わせて構成してもよいが、テーパー毛のみで構成することが好ましい。
この場合、テーパー毛としては、例えば、先端から基端側に0.1mm移動した位置の外径が10μm以上30μm以下のものを用いるとよい。
植毛面26を基準としたときの第1の毛束31の高さは、目的に応じて適宜設定することができるが、例えば、10mm以上13mm以下の範囲内が好ましい。また、第1の毛束31を構成する用毛の基部の太さは、例えば、0.15mm以上0.25mm以下の範囲内が好ましい。
第1の毛束31を構成する用毛の材料としては、例えば、6−12ナイロン、6−10ナイロン等のポリアミド、PET、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)等のポリエステル、PP等のポリオレフィン、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー等の樹脂材料を用いることができる。
また、第1の毛束31を構成する用毛の横断面形状(具体的には、X1,X2方向及びY1,Y2方向を通過する仮想平面で用毛を切断した際の形状)は、例えば、円形が好ましいが、該横断面形状は、円形に限定されない。
第1の毛束31を構成する用毛の横断面形状は、例えば、楕円形、多角形(例えば、三角形、四角形、五角形、六角形等)、異形(例えば、星形、三つ葉のクローバー形、四つ葉のクローバー形等)等であってもよい。
第2の毛束32は、第2の植毛穴22に植毛されている。第2の毛束32は、複数の用毛で構成されており、その毛丈が揃えられた毛束である。植毛面26を基準としたときの第2の毛束32の高さは、植毛面26を基準とした第1の毛束31、第3の毛束33、及び第4の毛束34の高さよりも低くなるように構成されている。つまり、第2の毛束32は、最も高さの低い毛束である。
第2の毛束32の外径は、第3及び第4の毛束33,34の外径よりも太くなるように構成されている。
第2の毛束32は、例えば、テーパー毛のみで構成してもよいし、セミテーパー毛のみで構成してもよいし、ストレート毛のみで構成してもよいし、テーパー毛、ストレート毛、セミテーパー毛のうち、2種以上を組み合わせて構成してもよいが、セミテーパー毛のみで構成することが好ましい。
このように、テーパー毛よりも外径の大きいセミテーパー毛のみで第2の毛束32を構成することで、歯面の清掃力を向上させることができる。
また、第2の毛束32を構成するセミテーパー毛としては、例えば、先端から基端側に0.1mm移動した位置の直径が30μm以上90μm以下のものを用いるとよい。
植毛面26を基準としたときの第2の毛束32の高さは、目的に応じて適宜設定することができるが、例えば、8mm以上11mm以下の範囲内が好ましい。また、第2の毛束32を構成する用毛の基部の太さは、例えば、0.12mm以上0.20mm以下の範囲内が好ましい。
第2の毛束32を構成する用毛の材料及び横断面形状は、適宜選択することができ、例えば、第1の毛束31を構成する用毛の材料及び横断面形状と同様なものを用いることができる。
第3の毛束33は、第3の植毛穴23に植毛されている。第3の毛束33は、複数の用毛で構成されており、その毛丈が揃えられた毛束である。植毛面26を基準としたときの第3の毛束33の高さは、第1の毛束31の高さよりも低く、かつ第2の毛束32の高さよりも高くなるように構成されている。
第3の毛束33の外径は、第1及び第2の毛束31,32の外径よりも小さくなるように構成されている。
このように、第3の毛束33の外径を、第1及び第2の毛束31,32よりも外径を小さくすることで、歯と歯茎の間(歯頸部)に第3の毛束33を挿入しやすくなるため、歯頸分の清掃力を向上させることができる。
第3の毛束33は、例えば、テーパー毛のみで構成してもよいし、セミテーパー毛のみで構成してもよいし、ストレート毛のみで構成してもよいし、テーパー毛、ストレート毛、セミテーパー毛のうち、2種以上を組み合わせて構成してもよいが、テーパー毛のみで構成することが好ましい。
このように、第3の毛束33をテーパー毛のみで構成することとで、歯と歯茎の間(歯頸部)への第3の毛束33の挿入性がさらに向上するため、歯頸部の清掃力をさらに向上させることができる。
この場合、テーパー毛としては、例えば、先端から基端側に0.1mm移動した位置の外径が10μm以上30μm以下のものを用いるとよい。
植毛面26を基準としたときの第3の毛束33の高さは、目的に応じて適宜設定することができるが、例えば、9mm以上12mm以下の範囲内が好ましい。また、第3の毛束33を構成する用毛の基部の太さは、例えば、0.10mm以上0.19mm以下の範囲内が好ましい。
また、第2の毛束32の高さと第3の毛束33の高さとの差は、例えば、0.5mm以上2.0mm以下にすることができる。
第4の毛束34は、第4の植毛穴24に植毛されている。第4の毛束34は、複数の用毛で構成されており、その毛丈が揃えられた毛束である。植毛面26を基準としたときの第4の毛束34の高さは、第1の毛束31の高さ以上となるように構成されている。
第4の毛束34の外径は、第1及び第2の毛束31,32の外径よりも小さくなるように構成されている。
このように、第4の毛束34の外径を、第1及び第2の毛束31,32よりも外径を小さくすることで、歯間(歯と歯との隙間)に第4の毛束34を挿入しやすくなるため、歯間の清掃力を向上させることができる。
第4の毛束34は、例えば、テーパー毛のみで構成してもよいし、セミテーパー毛のみで構成してもよいし、ストレート毛のみで構成してもよいし、テーパー毛、ストレート毛、セミテーパー毛のうち、2種以上を組み合わせて構成してもよいが、テーパー毛のみで構成することが好ましい。
このように、第4の毛束34をテーパー毛のみで構成することとで、歯間への挿入性がさらに向上するため、歯間の清掃力をさらに向上させることができる。
この場合、テーパー毛としては、例えば、先端から基端側に0.1mm移動した位置の外径が10μm以上30μm以下のものを用いるとよい。
植毛面26を基準としたときの第4の毛束34の高さは、目的に応じて適宜設定することができるが、例えば、10mm以上13mm以下の範囲内が好ましい。また、第4の毛束34を構成する用毛の基部の太さは、例えば、0.15mm以上0.20mm以下の範囲内が好ましい。
また、第1の毛束31の高さと第4の毛束34の高さとの差は、例えば、0mm以上1mm以下にすることができる。
第1の実施の形態の歯ブラシ10は、第1の領域26−1に設けられた複数の第1の植毛穴21に植毛された第1の毛束31と、第2の領域26−2に設けられた複数の第2の植毛穴22に植毛され、植毛面26からの高さが最も低い第2の毛束32と、第3の領域28,29に設けられた複数の第3の植毛穴23に植毛され、植毛面26からの高さが、第1の毛束31の高さよりも低く、かつ第2の毛束32の高さよりも高い第3の毛束33と、第4の領域26−4に設けられた複数の第4の植毛穴24に植毛され、植毛面26からの高さが、第1の毛束31の高さ以上とされた第4の毛束34と、を備え、第1及び第2の植毛穴21,22の内径を、第3及び第4の植毛穴33,34の内径よりも大きくしたことを特徴とする。
このような構成とすることで、第1の毛束31を用いて奥歯の清掃力を十分に確保することが可能になり、第2の毛束32を用いて歯面の清掃力を確保することが可能になり、第3の毛束33を用いて歯頸部の清掃力を十分に確保することが可能になり、第4の毛束34を用いて歯間の清掃力を確保することが可能となる。
したがって、1本の歯ブラシ10で、歯間、歯頸部、歯面、奥歯の各部位の清掃力を十分に確保することができる。
(第2の実施の形態)
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る歯ブラシの主要部(ヘッド部及びブラシ部)を拡大した前面図である。図6において、図1〜図5に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
図6を参照するに、第2の実施の形態の歯ブラシ40は、第1の実施の形態の歯ブラシ10を構成するヘッド部11及びブラシ部16に替えて、ヘッド部41及びブラシ部42を有すること以外は、歯ブラシ10と同様に構成される。
ヘッド部41は、ヘッド部本体45と、複数の第1乃至第4の植毛穴21〜24と、を有する。
ヘッド部本体45は、その後端部がネック部13の一端と一体に構成されている。ヘッド部本体45は、その前面側に植毛面47を有する。
植毛面47は、第1の実施の形態で説明した植毛面26を構成する一対の第3の領域26−3A,26−3B(2つの一対の第3の領域)、及び第4の領域26−4に替えて、一対の第3の領域51、及び第4の領域52を有すること以外は、植毛面26と同様な構成とされている。
一対の第3の領域51は、2つの第3の領域55,56を有する。第3の領域55,56は、2つの第2の領域26−2の一部の外側、及び第4の領域52の外側に設けられている。
第3の領域55,56は、X1,X2方向から2つの第2の領域26−2の一部、及び第4の領域52を挟み込むように配置されている。第3の領域55,56は、複数の第3の植毛穴23を囲むことで区画された領域である。
第3の領域55,56には、第1の実施の形態で説明した第3の領域28,29よりも多くの第3の植毛穴23が設けられている。
第3の領域55,56は、屈曲しながら、Y1,Y2方向に対して延在するように配置されている。第3の領域55,56は、2つの第2の領域26−2の一部、及び第4の領域52を介して、Y1,Y2方向において、対向するように配置されている。
第4の領域52は、第3の領域55,56と2つの第2の領域26−2とで区画された領域である。第4の領域52は、第1の実施の形態で説明した第4の領域26−4よりもX1,X2方向の長さが短く、かつY1,Y2方向の幅が広くなるように構成されている。
第4の領域52には、X1,X2方向に列状に配置された複数の第4の植毛穴24よりなる植毛穴群が、Y1,Y2方向に複数(図6の場合、一例として、2つ)配置されている。
ブラシ部42は、複数の第1乃至第4の毛束31〜34で構成されており、第3及び第4の毛束33,34の数や配列が異なること以外は、第1の実施の形態で説明したブラシ部16と同様に構成されている。
上記構成とされた第2の実施の形態の歯ブラシ40は、第1の実施の形態の歯ブラシ10と同様な効果を得ることができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
以下、実施例を説明するが、本発明は以下に記載の実施例によって限定されない。
(実施例1〜6、及び比較例1〜3の歯ブラシの作製)
表1に示す条件で、図1〜図5に示す歯ブラシとして、実施例1〜6の歯ブラシC1〜C6、及び比較例1〜3の歯ブラシD1〜D3を作製した。
このとき、テーパー毛としては、PBT(ポリブチレンテレフタレート)樹脂製のテーパー毛を用いた。また、スパイラルテーパー毛としては、PBT樹脂製のスパイラルテーパー毛を用いた。セミテーパー毛としては、PBT樹脂製のセミテーパー毛を用いた。ラウンド毛としては、ナイロン製のラウンド毛を用いた。
実施例1〜5、及び比較例3では、第4の毛束の高さを第1の毛束と同じ高さにした。
実施例6では、第4の毛束の高さを第1の毛束の高さよりも1mm高くした。比較例1,2では、第4の毛束の高さを第1の毛束の高さよりも1mm低くした。
実施例1〜6、比較例1、及び比較例2では、第3及び第4の植毛穴の内径を、第1及び第2の植毛穴の内径よりも小さくした。比較例3では、第3及び第4の植毛穴の内径を、第1及び第2の植毛穴の内径と同じ大きさにした。
Figure 0006598383
(奥歯の清掃力の評価)
実施例1〜6の歯ブラシC1〜C6、及び比較例1〜3の歯ブラシD1〜D3の奥歯のモデル清掃力についての評価試験を行った。奥歯のモデル清掃力の評価試験では、顎模型の7番咬合面にモデル歯垢を付着させた後、各歯ブラシC1〜C6,D1〜D3で3分間清掃し、歯牙全体の歯垢が除去された面積を測定した。そして、当初面積に対する除去面積を歯垢除去率とし、下記(1)により歯垢除去率を求めた。
歯垢除去率(%)=((奥歯のモデル清掃力試験前の歯垢占有面積−奥歯のモデル清掃力試験後の歯垢占有面積)/(奥歯のモデル清掃力試験前の歯垢占有面積))×100
・・・(1)
また、評価は、歯垢除去率が70%以上の場合を◎とし、歯垢除去率が50%以上70%未満の場合を○とし、歯垢除去率が30%以上50%未満の場合を△とし、歯垢除去率が30%未満の場合を×とした。この結果を、表1に示す。
(歯間の清掃力の評価)
実施例1〜6の歯ブラシC1〜C6、及び比較例1〜3の歯ブラシD1〜D3の歯間のモデル清掃力についての評価試験を行った。歯間のモデル清掃力の評価試験では、顎模型の6番及び7番にモデル歯垢を付着させた後、各歯ブラシC1〜C6,D1〜D3で3分間清掃し、歯間部の歯垢が除去された面積を測定した。そして、当初面積に対する除去面積を除去率とした。
また、評価は、歯垢除去率が70%以上の場合を◎とし、歯垢除去率が50%以上70%未満の場合を○とし、歯垢除去率が30%以上50%未満の場合を△とし、歯垢除去率が30%未満の場合を×とした。この結果を、表1に示す。
(歯頸部の清掃力の評価)
実施例1〜6の歯ブラシC1〜C6、及び比較例1〜3の歯ブラシD1〜D3の歯頸部のモデル清掃力についての評価試験を行った。歯頸部のモデル清掃力の評価試験では、顎模型の6番及び7番にモデル歯垢を付着した後、各歯ブラシC1〜C6,D1〜D3で3分間清掃し、歯頸部の歯垢が除去された面積を測定した。そして、当初面積に対する除去面積を除去率とした。
また、評価は、歯垢除去率が70%以上の場合を◎とし、歯垢除去率が50%以上70%未満の場合を○とし、歯垢除去率が30%以上50%未満の場合を△とし、歯垢除去率が30%未満の場合を×とした。この結果を、表1に示す。
(歯面の清掃力の評価)
実施例1〜6の歯ブラシC1〜C6、及び比較例1〜3の歯ブラシD1〜D3の歯面のモデル清掃力についての評価試験を行った。歯面のモデル清掃力の評価試験では、顎模型の6番及び7番頬側面にモデル歯垢を付着させた後、各歯ブラシC1〜C6,D1〜D3で3分間清掃し、歯牙全体の歯垢が除去された面積を測定した。そして、当初面積に対する除去面積を除去率とした。
(当たり心地(使用感)の評価)
次に、実施例1〜6の歯ブラシC1〜C6、及び比較例1〜3の歯ブラシD1〜D3の当たり心地(使用感)についての評価試験を行った。
専門家パネル5名により、歯ブラシC1〜C6,D1〜D3を1週間使用し、歯茎への当たり心地を下記評価基準により4段階評価した。
このとき、◎を「とても良い」という評価とし、○を「良い」という評価とし、△を「どちらとも言えない」という評価とし、×を「良くない」という評価とした。この結果を表1に示す。
(実施例1〜6、及び比較例1〜3の歯ブラシの評価結果のまとめ)
表1を参照するに、第1乃至第4の毛束31〜34の用毛として、テーパー毛を用いる場合、実施例1に示す条件にすると、奥歯、歯間、歯頸部、及び歯面の清掃力、並びに当たり心地(使用感)に関して、非常に良好な結果が得られることが判った。
また、実施例4の結果から、第1及び第4の毛束31,34をスパイラルテーパー毛で構成し、第2の毛束32をセミテーパー毛で構成し、第3の毛束33をテーパー毛で構成すると、奥歯、歯間、歯頸部、及び歯面の清掃力、並びに当たり心地(使用感)に関して、非常に良好な結果が得られることが判った。
実施例5の結果から、第2の毛束32の用毛としてラウンド毛を用いると当たり心地がやや損なわれることが判った。
実施例1及び比較例1,2の結果から、第4の毛束を構成する用毛の高さ(第4の毛束の高さ)を第1の毛束を構成する用毛の高さ(第1毛束の高さ)よりも低くすると、歯間の清掃力が悪くなることが確認できた。
また、実施例1、実施例6、及び比較例1,2の結果から、歯間の清掃力を十分に確保するためには、第4の毛束を構成する用毛の高さを、第1の毛束を構成する用毛の高さ以上にする必要があることが確認できた。
比較例3の結果から、第4の毛束を構成する用毛の高さを第1の毛束を構成する用毛の高さ以上に設定しても、第1及び第2の植毛穴の内径と第3及び第4の植毛穴の内径とを同じ大きさにすると、歯頸部及び歯面の清掃力が低下することが確認できた。
実施例1,2及び比較例2,3の結果から、歯頸部及び歯面の清掃力を十分に確保するためには、第3及び第4の植毛穴の内径は、第1及び第2の植毛穴の内径よりも小さくする必要があることが確認できた。
以上の結果から、1本の歯ブラシで、歯間、歯頸部、歯面、奥歯の各部位の清掃力を十分に確保するためには、第4の毛束を構成する用毛の高さを、第1の毛束を構成する用毛の高さ以上にするとともに、第3及び第4の植毛穴の内径を第1及び第2の植毛穴の内径よりも小さくする必要があることが確認できた。
本発明は、歯ブラシに適用できる。
10,40…歯ブラシ、11,41…ヘッド部、13…ネック部、14,42…ハンドル部、16…ブラシ部、18, 45…ヘッド部本体、21…第1の植毛穴、22…第2の植毛穴、23…第3の植毛穴、24…第4の植毛穴、26,47…植毛面、26−1…第1の領域、26−2…第2の領域、26−3A,26−3B,51…一対の第3の領域、26−4,52…第4の領域、28,29,55,56…第3の領域、31…第1の毛束、32…第2の毛束、33…第3の毛束、34…第4の毛束

Claims (6)

  1. ヘッド部の植毛面に、複数の毛束が植設された歯ブラシであって、
    前記植毛面は、前記ヘッド部の先端部に配置された第1の領域と、前記第1の領域と前記ヘッド部の後端との間で、かつ前記ヘッド部の幅方向の中央部に配置された第2の領域と、前記第2の領域の外側に配置され、かつ前記ヘッド部の幅方向から前記第2の領域を挟み込む一対の第3の領域と、前記ヘッド部の長さ方向において、少なくとも前記第2の領域を分断するように配置された第4の領域と、を有し、
    前記第1の領域に設けられた複数の第1の植毛穴に植毛された第1の毛束と、
    前記第2の領域に設けられた複数の第2の植毛穴に植毛され、前記植毛面からの高さが最も低い第2の毛束と、
    前記第3の領域に設けられた複数の第3の植毛穴に植毛され、前記植毛面からの高さが、前記第1の毛束の高さよりも低く、かつ前記2の毛束の高さよりも高い第3の毛束と、
    前記第4の領域に設けられた複数の第4の植毛穴に植毛され、前記植毛面からの高さが、前記第1の毛束の高さ以上とされた第4の毛束と、
    を備え、
    前記第1及び第2の植毛穴の内径を、前記第3及び第4の植毛穴の内径よりも大きくしたことを特徴とする歯ブラシ。
  2. 前記第1乃至第4の毛束を構成する用毛が、テーパー毛であることを特徴とする請求項1記載の歯ブラシ。
  3. 前記第2の毛束を構成する用毛の先端部の径は、前記第1の毛束、前記第3の毛束、及び第4の毛束を構成する用毛の先端部の径よりも大きいことを特徴とする請求項1または2記載の歯ブラシ。
  4. 前記第1及び第4の毛束を構成する用毛の形状が、スパイラル形状であることを特徴とする請求項1乃至3のうち、いずれか1項記載の歯ブラシ。
  5. 前記第4の領域は、前記一対の第3の領域を分断するように配置されており、
    前記ヘッド部の長さ方向において、前記第4の植毛穴は、前記第3の植毛穴間に配置することを特徴とする請求項1乃至4のうち、いずれか1項記載の歯ブラシ。
  6. 前記第1の領域の総面積をA1、前記第2の領域の総面積をA2、前記第3の領域の総面積をA3、前記第4の領域の総面積をA4とすると、
    A4<A3<A1<A2
    の関係を満足することを特徴とする請求項1乃至5のうち、いずれか1項記載の歯ブラシ。
JP2016572202A 2015-01-29 2016-01-29 歯ブラシ Active JP6598383B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015015466 2015-01-29
JP2015015466 2015-01-29
PCT/JP2016/052747 WO2016121961A1 (ja) 2015-01-29 2016-01-29 歯ブラシ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2016121961A1 JPWO2016121961A1 (ja) 2017-11-09
JP6598383B2 true JP6598383B2 (ja) 2019-10-30

Family

ID=56543563

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016572202A Active JP6598383B2 (ja) 2015-01-29 2016-01-29 歯ブラシ

Country Status (6)

Country Link
JP (1) JP6598383B2 (ja)
KR (1) KR102622532B1 (ja)
CN (1) CN107205541A (ja)
MY (1) MY191767A (ja)
SG (1) SG11201705074UA (ja)
WO (1) WO2016121961A1 (ja)

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08154740A (ja) * 1994-12-05 1996-06-18 Lion Corp 歯ブラシ
JPH08164024A (ja) * 1994-12-12 1996-06-25 Lion Corp 歯ブラシ
JPH1042957A (ja) * 1996-08-06 1998-02-17 Lion Corp 歯ブラシ
TR199901208T1 (xx) * 1997-11-12 1999-12-21 Gillette Canada Inc. Di� f�r�as�
CO5280238A1 (es) * 1999-12-15 2003-05-30 Mcneil Ppc Inc Un cepillo dental con cerdas independientemente embebidas
US20020004964A1 (en) * 1999-12-15 2002-01-17 Luchino Thomas Patrick Toothbrush with individually embedded bristles
JP4076412B2 (ja) 2002-09-17 2008-04-16 花王株式会社 歯ブラシ
JP2006181190A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Lion Corp 歯ブラシ
JP5297722B2 (ja) * 2008-08-28 2013-09-25 ライオン株式会社 歯ブラシ用毛材の製造方法、歯ブラシ用毛材、歯ブラシ
IN2012DN05090A (ja) * 2009-12-10 2015-10-09 Braun Gmbh
JP5922439B2 (ja) 2011-02-28 2016-05-24 花王株式会社 歯ブラシ
JPWO2014162944A1 (ja) * 2013-04-01 2017-02-16 ライオン株式会社 歯ブラシ

Also Published As

Publication number Publication date
WO2016121961A1 (ja) 2016-08-04
JPWO2016121961A1 (ja) 2017-11-09
MY191767A (en) 2022-07-14
KR20170113002A (ko) 2017-10-12
CN107205541A (zh) 2017-09-26
KR102622532B1 (ko) 2024-01-09
SG11201705074UA (en) 2017-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5947480B2 (ja) 歯ブラシ
JP5948019B2 (ja) 歯ブラシ
JP5401154B2 (ja) 歯ブラシ及びその製造方法
JP5909192B2 (ja) 歯ブラシ
JP5779413B2 (ja) 歯ブラシ
JP5690523B2 (ja) 歯ブラシ
JP5851115B2 (ja) 歯ブラシ
JP6226618B2 (ja) 歯ブラシ
CN107635432B (zh) 牙刷
JP3192545U (ja) ワンタフト付歯ブラシ
JP6598383B2 (ja) 歯ブラシ
JP2016010511A (ja) 歯ブラシ
JP5690525B2 (ja) 歯ブラシ
TWI734760B (zh) 牙刷
JP2021104237A (ja) 歯ブラシ
TWI826404B (zh) 電動牙刷用替換刷頭以及電動牙刷
JP2015036042A (ja) 歯ブラシ
CN112203559B (zh) 牙刷
JP7285832B2 (ja) 歯ブラシ
JP6429359B2 (ja) 歯ブラシ
JP6452220B2 (ja) 歯ブラシ
JP7162409B2 (ja) 歯ブラシ
JP2020075125A (ja) 液状歯磨き剤塗布ブラシ
JPWO2019054266A1 (ja) 歯ブラシ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180706

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20181019

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190903

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190930

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6598383

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350