JP6597479B2 - 車両のドア装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両ボディに形成された一つのドア開口部が第1ドアと第2ドアとによって開閉可能に構成されている車両のドア装置に関する。
これに関連する車両のドア装置が特許文献1に記載されている。特許文献1の車両のドア装置は、乗用車のフロントドアであり、図15に示すように、前側ドア部102と後側ドア部103とから構成されている。前側ドア部102と後側ドア部103とはヒンジ機構104により水平方向に相対回動可能な状態で連結されている。そして、前側ドア部102の前端位置がドアヒンジ101により車両ボディ100に連結されている。また、車両ボディ100と後側ドア部103間が棒状の伸縮ブラケット106によって連結されている。これにより、前側ドア部102に対して後側ドア部103を内側に折り曲げた状態で、フロントドアを開くことができる。このため、フロントドアを開いた状態で、車両ボディ100のドア開口部100hに対する後側ドア部103の傾斜角度を抑えることができる。このため、狭い場所でもドアを大きく開くことができ、乗用車の乗り降りが容易になる。
特開2011−17239号公報
上記した車両のドア装置では、前側ドア部102、及び後側ドア部103を開く際、前側ドア部102のドアヒンジ101に対してドアの全重量が集中して加わるようになる。このため、ドアヒンジ101、そのドアヒンジ101が連結される車両ボディ100、及び前側ドア部102の強度を大きくする必要がある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、狭い場所でもドアを大きく開けられるようにするとともに、第1ドア、第2ドアを開く際にドアの全重量が一箇所に集中しないようにすることである。
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。請求項1の発明は、車両ボディに形成された一つのドア開口部が第1ドアと第2ドアとによって開閉可能に構成されている車両のドア装置であって、前記第1ドアの一端部がドアヒンジにより前記車両ボディに水平回動可能な状態で連結されており、前記第1ドアの他端部と第2ドアの一端部とが連結ヒンジにより水平方向に相対回動可能な状態で連結されており、前記第2ドアの回動自由端側が前記ドア開口部に沿って開閉方向に移動できるように、前記車両ボディに係合可能に構成されており、前記第1ドアが前記ドア開口部の閉位置に保持されている状態で、前記第2ドアの回動自由端側と前記車両ボディとの係合が解除され、前記第2ドアが前記連結ヒンジを中心に水平回動して前記ドア開口部を開放可能なように構成されており、前記第1ドアと第2ドアとを連結する前記連結ヒンジと同軸位置には、係合部材が設けられており、前記ドア開口部には、前記第1ドアと第2ドアとの係合部材が係合可能、あるいは係合解除可能な被係合部が設けられており、前記第2ドアの回動自由端側が前記ドア開口部に沿って前後方向に延びるスライドレールとスライド可能な状態で係合、あるいは係合解除可能に構成されており、前記第2ドアの回動自由端側と前記スライドレールとが係合しているときに、前記係合部材と前記被係合部との係合が解除されて、前記第1ドアの一端部が前記ドアヒンジを中心に水平回動しつつ、前記第2ドアの回動自由端側が前記スライドレールに沿ってスライド可能となり、前記係合部材と前記被係合部が係合しているときに、前記第2ドアの回動自由端側と前記スライドレールとの係合が解除されて、前記第2ドアが前記連結ヒンジを中心に水平回動可能となる
本発明によると、第1ドアと第2ドアとが連結ヒンジにより水平方向に相対回動可能な状態で連結されており、第2ドアの回動自由端側がドア開口部に沿って開閉方向に移動できるように、車両ボディに係合可能に構成されている。このため、第1ドアをドアヒンジの回りに水平回動させることで、前記第2ドアの回動自由端側が前記第1ドアの回動に伴い、前記ドア開口部に沿って開閉方向に移動するようになる。即ち、第2ドアをスライドドアとして使用できるようになり、狭い場所でもドアを大きく開けられるようになる。また、第1ドアの一端部と第2ドアの回動自由端側とでドアを支えられるため、ドア荷重が一点に集中しない。さらに、第2ドアをスイングドアとして使用できるようになる。
請求項2の発明によると、第1ドアは、第2ドアよりも小さく形成されて、前記第2ドアの前側に設けられている。
請求項3の発明によると、第2ドアには、スイング用ノブとスライド用ノブとが設けられており、前記スイング用ノブが操作されると、前記係合部材と前記被係合部とが係合している状態で、前記第2ドアの回動自由端側と前記スライドレールと係合が解除され、前記スライド用ノブが操作されると、前記第2ドアの回動自由端側と前記スライドレールとが係合している状態で、前記係合部材と前記被係合部との係合が解除される。
請求項4の発明によると、係合部材は、上方に突出可能な上部係合ピンと、下方に突出可能な下部係合ピンとからなり、両係合ピンが弾性体の弾性力で突出位置に保持されており、前記被係合部は、上方に突出した前記上部係合ピンが挿入される上部挿入穴と、下方に突出した前記下部係合ピンが挿入される下部挿入穴からなり、前記上部挿入穴と下部挿入穴との周囲には、前記第1ドアと第2ドアとを閉じる際、前記上部係合ピンと下部係合ピンとをそれぞれ前記上部挿入穴と下部挿入穴までガイドするガイド部が設けられている。このため、第1ドアと第2ドアとを閉じることで、ドア側の上部係合ピンと下部係合ピンとを自動的に車両ボディ側の上部挿入穴と下部挿入穴に挿入できるようになる。
請求項5の発明によると、第2ドアの回動自由端側には、下端位置に鍔部を備える縦軸状のスライド部材が設けられており、スライドレールは、前記スライド部材の鍔部がスライド可能に係合する溝状に形成されており、前記第2ドアが前記ドア開口部の閉位置にある状態で、前記スライド部材の鍔部が一定寸法だけ上方に変位することで、前記スライド部材の鍔部と前記スライドレールとの係合が解除されるように構成されている。
請求項6の発明によると、第2ドアの室内側には、前記スイング用ノブとスライド用ノブとを動作させるインナハンドルが設けられている。このため、車室内側から第2ドアをスライドドアとして使用するか、あるいはスイングドアとして使用するか選択できるようになる。
本発明によると、第1ドア、第2ドアを開く際にドアの全重量が一箇所に集中しなくなる。また、車両の駐車場所に応じてドアの開閉方式を変えられるようになる。
本発明の実施形態1に係るドア装置を備える車両の側面図である。 前記ドア装置の側面図である。 第2ドアをスライドドアとして使用する様子を表す側面図である。 第2ドアをスライドドアとして使用する様子を表す平面図である。 前記ドア装置のスイング用ノブとスライド用ノブとインナハンドル等を表わす側面図である。 図5のVI-VI矢視断面図である。 前記ドア装置のスライドレールを表す平面図である。 前記ドア装置のスライドレールを表す側面図である。 図7、図8のIX-IX矢視断面図である。 第2ドアをスイングドアとして使用する際のスライド部材とスライドレールとの関係を表わす縦断面図である。 第2ドアをスイングドアとして使用する際のスライド部材とスライドレールとの関係を表わす縦断面図である。 スイング用ノブの動作をスライド部材に伝達する機構を表示する模式図である。 第2ドアをスイングドアとして使用する様子を表す側面図である。 第2ドアをスイングドアとして使用する様子を表す平面図である。 従来の車両のドア装置を表わす斜視図である。
[実施形態1]
以下、図1〜図14に基づいて本発明の実施形態1に係る車両のドア装置について説明する。本実施形態に係る車両のドア装置は、乗用車の側面に設けられたドア開口部を開閉する装置である。ここで、図中に示す前後左右、及び上下は、乗用車10の前後左右、及び上下に対応している。
<乗用車10の概要について>
乗用車10は、図1等に示すように、超小型車であり、車両ボディ12の中央から後部にかけて車室13が設けられている。車室13内には、図4に示すように、幅方向中央部に運転席13sが設けられており、運転席13sの後側が後部座席となっている。また、前記車両ボディ12の左右両側には、図3に示すように、ドア開口部14が形成されており、左右のドア開口部14を利用して運転手が乗用車10に乗降可能になる。左右のドア開口部14は、ドア装置20により開閉可能に構成されている。
<乗用車10のドア装置20の概要について>
乗用車10のドア装置20は、図1〜図3等に示すように、車両ボディ12のドア開口部14(左側)を開閉する前側の第1ドア22と後側の第2ドア25とを備えている。第1ドア22は、横向き台形状に形成された小型ドアであり、図5に示すように、台形の上底に相当する前端縁が複数のドアヒンジ23により前記車両ボディ12の前側面に水平回動可能な状態で連結されている。また、第1ドア22における台形の下底に相当する後端縁が複数の連結ヒンジ24を介して第2ドア25の前端縁に水平方向に相対回動可能な状態で連結されている。即ち、第1ドア22と第2ドア25とを連結する連結ヒンジ24のヒンジ軸と同軸位置がドア境界部となっている。第2ドア25は、車両ボディ12のドア開口部14の主要部分を開閉する大形ドアであり、ドア本体部25hと窓枠部25wとから構成されている。
ドア装置20は、第1ドア22と第2ドア25とのドア境界部の上端と下端とを車両ボディ12のドア開口部14の周縁部における上辺と下辺とに連結、あるいは連結解除可能に構成されたドア境界部係合機構30を備えている。また、前記ドア装置20は、第2ドア25の後端下部を車両ボディ12のドア開口部14の下辺に設けられたスライドレール50に係合可能、あるいは係合解除可能に構成されたドア後端下部係合機構40を備えている。即ち、第2ドア25の後端下部が本発明の第2ドアの回動自由端側に相当する。
<ドア境界部係合機構30について>
ドア境界部係合機構30は、図5、図6に示すように、連結ヒンジ24と同軸位置で、第1ドア22と第2ドア25とから上方に突出可能に構成された上部係合ピン31と、同じく下方に突出可能に構成された下部係合ピン32とを備えている。上部係合ピン31は、軸状の部材であり、図6に示すように、第2ドア25の内側に設けられた軸受25jに支持された状態で軸方向に上下動可能に構成されている。そして、上部係合ピン31は保持バネ33のバネ力を受けて上限位置に保持されている。上部係合ピン31は上限位置で、先端部31t(上端部31t)が第2ドア25等の上端から一定寸法だけ上方に突出するように構成されている。下部係合ピン32は、図8等に示すように、上部係合ピン31とほぼ等しい構成で上下対称に形成されている。即ち、下部係合ピン32は、保持バネ33のバネ力を受けて下限位置に保持されており、下端部32tが第2ドア25等の下端から一定寸法だけ下方に突出している。
ドア境界部係合機構30は、第1ドア22と第2ドア25とを閉じたときに、上部係合ピン31と下部係合ピン32とがそれぞれ係合(挿入)可能に構成された車両ボディ12のドア開口部14(周縁部)の上部挿入穴12xと下部挿入穴51とを備えている。上部挿入穴12xは、図6に示すように、上部係合ピン31の上端部31tが挿入可能な径寸法、深さ寸法でドア開口部14の周縁部の上辺に形成されており、上部挿入穴12xの入口部分12eはテーパ状に拡開している。また、下部挿入穴51は、図7、図8等に示すように、上部挿入穴12xとほぼ等しい構成で、ドア開口部14の下辺に設けられたスライドレール50(後記する)の前部に形成されている。
また、車両ボディ12のドア開口部14の周縁部には、図6に示すように、第1ドア22、第2ドア25を閉じる際、上部係合ピン31の上端部31tを上部挿入穴12xまで導く傾斜面状のガイド部12gが設けられている。同様に、スライドレール50の前部近傍に位置するドア開口部14の周縁部には、第1ドア22、第2ドア25を閉じる際、下部係合ピン32の下端部を下部挿入穴51まで導くガイド部(図示省略)が設けられている。このため、第1ドア22、第2ドア25を閉じる際、上部係合ピン31の上端部31tと下部係合ピン32の下端部32tは、前記ガイド部12g等の働きで、自動的に車両ボディ12のドア開口部14の上部挿入穴12xと下部挿入穴51とに係合するようになる。
ドア境界部係合機構30は、図5に示すように、上部係合ピン31、下部係合ピン32と上部挿入穴12x、下部挿入穴51との係合を解除する係合解除機構35を備えている。係合解除機構35は、第2ドア25(ドア本体部25h)の前部に設けられたスライド用ノブ36と、前記スライド用ノブ36の動作を上部係合ピン31と下部係合ピン32とに伝達する第1伝達部材37、第2伝達部材38とから構成されている。スライド用ノブ36は、第2ドア25を後記するようにスライドドアとして使用するためのノブであり、ドア外側から引き操作可能に構成されている。そして、スライド用ノブ36の引き操作が第1伝達部材37、第2伝達部材38によりそれぞれ上部係合ピン31、下部係合ピン32に伝達されることで、上部係合ピン31、下部係合ピン32とは保持バネ33のバネ力に抗して係合解除方向に変位する。即ち、スライド用ノブ36の引き操作により、上部係合ピン31が下方、下部係合ピン32が上方に変位する。
第1伝達部材37は、図6に示すように、スライド用ノブ36と上部係合ピン31とを連結するワイヤー37wと、前記ワイヤー37wをガイドするチューブ37tとを備えている。そして、チューブ37tの一端がスライド用ノブ36のケースに連結されており、前記チューブ37tの他端が上部係合ピン31の近傍の支持部材25sに連結されている。そして、支持部材25sと上部係合ピン31間に前記保持バネ33が装着されている。第2伝達部材38は、第1伝達部材37と等しい構成であり、スライド用ノブ36と下部係合ピン32とを連結するワイヤー38wと、前記ワイヤー38wをガイドするチューブ38t等とを備えている。そして、図8に示すように、支持部材25zと下部係合ピン32間に前記保持バネ33が装着されている。即ち、保持バネ33が本発明の弾性体に相当し、上部係合ピン31、下部係合ピン32が本発明の上下の係合部材に相当する。また、上部挿入穴12x、下部挿入穴51が本発明の上下の被係合部に相当する。
<ドア後端下部係合機構40について>
ドア後端下部係合機構40は、上記したように、第2ドア25の後端下部をドア開口部14の下辺に設けられたスライドレール50に係合可能、あるいは係合解除可能に構成されている。ドア後端下部係合機構40は、図5等に示すように、第2ドア25(ドア本体部25h)の後端部に縦向きに設けられたスライド部材43と、第2ドア25(ドア本体部25h)の表面側後部に設けられてスライド部材43を上下方向に一定寸法だけ変位させるスイング用ノブ45とを備えている。また、ドア後端下部係合機構40は、図5、図7〜図9に示すように、車両ボディ12のドア開口部14の下辺に設けられて、スライド部材43の下端部が係合可能に構成されたスライドレール50を備えている。
ドア後端下部係合機構40のスライド部材43は、直線状の軸体43jと、軸体43jの下端位置に同軸に形成された円板部43eとを備えている。そして、図12に示すように、スライド部材43の軸体43jの上端部がスイング用ノブ45の操作を受けて回動中心軸41c回りに上下回動する回動レバー41に連結されている。スイング用ノブ45は、スライド部材43の円板部43eとスライドレール50との係合を解除して、第2ドア25をスイングドアとして使用する際に操作されるノブである。スイング用ノブ45は、引き操作されることで、即ち、支持軸45c(図12参照)を中心に上回動することで、回動レバー41をバネ部材41bのバネ力に抗して右回動させ、スライド部材43の軸体43j、及び円板部43eをライドレール50に対して一定寸法だけ上方に変位させる。なお、スイング用ノブ45から手を離すと、回動レバー41がバネ部材41bのバネ力で左回動し、スライド部材43はスライドレール50との係合位置(下限位置)まで下方に変位する。
スライドレール50は、図7〜図9に示すように、車両ボディ12のドア開口部14の下辺に沿って車両前後方向に延びる溝状のレールであり、前部にドア境界部係合機構30の下部挿入穴51が設けられている。また、スライドレール50には、下部挿入穴51の近傍位置から後方に延びる直線溝52と、スライドレール50の後端位置で直線溝52に対して直角左方向に延びて左端位置で開放している横溝52yとを備えている。即ち、スライドレール50には、直線溝52と横溝52yとにより平面略L字形に溝52,52yが形成されている。スライドレール50の直線溝52と横溝52yとは、スライド部材43の円板部43eの径寸法よりも若干大きな幅寸法に設定されており、前記円板部43eが直線溝52と横溝52yとに沿ってスライド可能なように構成されている。
スライドレール50の直線溝52と横溝52yとは、平面略L字形のスリット状開口53yを備える蓋板53によって塞がれている。スリット状開口53yは、スライド部材43の軸体43jが通される開口であり、直線溝52と横溝52yとの中心線と平面視において同位置に形成されている。また、スリット状開口53yの幅寸法は、スライド部材43の軸体43jの径寸法よりも大きく、円板部43eの径寸法より十分小さな値に設定されている。即ち、スライド部材43の円板部43eがスライドレール50の直線溝52と横溝52yとに沿ってスライドしている間、スライド部材43はスライドレール50から外れることがない。
スライドレール50の横溝52yの底面には、図9に示すように、スライド部材43の円板部43eが直線溝52から横溝52yに移動するのを止める段差54が形成されている。スライドレール50の段差54は、スライド部材43の円板部43eの高さ寸法(厚み寸法)と等しい高さ寸法で形成されており、前記段差54と蓋板53の天井面間に円板部43eが通過可能な隙間Sが形成されている。
即ち、スライド部材43の円板部43eが、図10に示すように、スイング用ノブ45によって段差54の高さ分だけ持ち上げられると、スライド部材43の円板部43eは直線溝52から横溝52yに移動可能になる。そして、第2ドア25がスイングドアとして連結ヒンジ24等を中心に回動すると、図11に示すように、スライド部材43の円板部43eは、横溝52yの左端開口部を通過してスライドレール50から外れるようになる。また、スライドレール50の横溝52yの底面は、段差54よりも外側(左側)が左方向で低くなるように形成された傾斜面54kとなっている。このため、スイングドアとして使用された第2ドア25が閉じられる際、スライド部材43の円板部43eは傾斜面54kを摺動して自動的に段差54の内側(直線溝52)まで戻される。即ち、スライド部材43の円板部43eが本発明の鍔部に相当する。
第2ドア25のドア本体部25hの室内側には、図5に示すように、インナハンドル29が取り付けられている。インナハンドル29は、第1リンク機構29aによりスライド用ノブ36に連結されており、第2リンク機構29bによりスイング用ノブ45の動作を受ける回動レバー41(図12参照)に連結されている。そして、インナハンドル29を前方に押し操作することで、その動きが第1リンク機構29aによりスライド用ノブ36に伝達され、スライド用ノブ36が引き操作方向に動作するようになる。また、インナハンドル29を後方に引き操作することで、第2リンク機構29bが前方に引っ張られスイング用ノブ45の回動レバー41が右回動方向(図12参照)に動作するようになる。
<乗用車10のドア装置20の動作について>
次に、乗用車10のドア装置20の動作について説明する。第1ドア22と第2ドア25とが閉じられている状態では、ドア境界部係合機構30の上部係合ピン31と下部係合ピン32とは、図5等に示すように、車両ボディ12のドア開口部14の上部挿入穴12xと下部挿入穴51と係合している。また、第2ドア25におけるドア後端下部係合機構40のスライド部材43の円板部43eが、図7に示すように、ドア開口部14に設けられたスライドレール50の直線溝52と段差54の位置で係合している。
乗用車10に乗り込む際に、第2ドア25の後部のスイング用ノブ45を引き操作すると、図10に示すように、ドア後端下部係合機構40のスライド部材43の円板部43eがスライドレール50の段差54とほぼ等しい高さ分だけ持ち上げられる。この状態で、スイング用ノブ45により第2ドア25の後部を手前に引くと、図11に示すように、スライド部材43の円板部43eとスライドレール50との係合が解除される。これにより、第2ドア25は、図13、図14に示すように、連結ヒンジ24、及びドア境界部係合機構30の上部係合ピン31と下部係合ピン32とを中心にスイングドアとして水平回動が可能になる。そして、乗用車10に乗り込んだ後は、第2ドア25を閉じることで、図11等に示すように、ドア後端下部係合機構40のスライド部材43の円板部43eがスライドレール50の傾斜面54kを摺動して自動的に段差54の内側(直線溝52)まで戻される。即ち、ドア後端下部係合機構40のスライド部材43がスライドレール50と係合して第2ドア25が閉ロックされる。
次に、乗用車10を狭い場所に駐車した場合に、インナハンドル29を前方に押し操作すると、その動きが第1リンク機構29aによりスライド用ノブ36に伝達され、スライド用ノブ36は引き操作方向に動作する。これにより、スライド用ノブ36の動きが、図5に示すように、係合解除機構35の第1伝達部材37、第2伝達部材38を介して上部係合ピン31と下部係合ピン32とに伝達される。即ち、上部係合ピン31と下部係合ピン32とは、保持バネ33のバネ力に抗して係合解除方向に変位して、車両ボディ12のドア開口部14の上部挿入穴12xと下部挿入穴51から引き抜かれる。
これにより、インナハンドル29を前方に押し続けることで、第1ドア22が、図3、図4に示すように、ドアヒンジ23を中心に前方に回動する。これにより、第1ドア22が前方に回動した分だけ、第2ドア25のスライド部材43の円板部43eがスライドレール50の直線溝52に沿って前方にスライドする。即ち、第2ドア25がスライドドアとして動作するようになる。このため、狭い場所でも第2ドア25を開閉することで乗用車10に乗り降りが可能になる。また、ドアの開閉中に、第1ドア22の前部がドアヒンジ23に支持されており、第2ドア25の後部がスライド部材43を介してスライドレール50に支持されているため、第1ドア22と第2ドア25の荷重が一点に集中しない。
そして、降車後に第1ドア22と第2ドア25とを閉じることで、ドア境界部係合機構30の上部係合ピン31と下部係合ピン32とは、図6等に示すように、ガイド部12g等の働きにより、自動的に車両ボディ12のドア開口部14の上部挿入穴12xと下部挿入穴51とに係合するようになる。
<本実施形態に係る乗用車10のドア装置20の長所について>
本実施形態に係る乗用車10のドア装置20によると、第2ドア25の後端部(スライド部材43)がスライドレール50と係合しているときに、第1ドア22と第2ドア25とのドア境界部とドア開口部14の周縁部とがスライド用ノブ36の操作により係合解除可能となる。このため、前記ドア境界部とドア開口部14の周縁部との係合を解除することで、第1ドア22をドアヒンジ23の回りに水平回動させ、第2ドア25をスライドレール50に沿ってスライドさせることができる。即ち、第2ドア25をスライドドアとして使用することができる。このため、狭い場所での車両の乗り降りが可能になる。また、第1ドア22の前端部と第2ドア25の後端部とでドアを支えられるため、ドア荷重が一点に集中しない。
さらに、第1ドア22と第2ドア25とのドア境界部とドア開口部14の周縁部とが係合しているときに、第2ドア25の後端部がスライドレール50と係合解除可能になる。これにより、スイング用ノブ45を操作して第2ドア25とスライドレール50との係合を解除することで、第2ドア25を連結ヒンジ24(ドア境界部)の回りに水平回動させてドア開口部14を開閉することができる。即ち、第1ドア22を閉じた状態で、第2ドア25をスイングドアとして使用することができる。このため、広い場所では、乗用車10から容易に乗り降りが可能になる。
<変更例>
ここで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、ドア境界部係合機構30においてスライド用ノブ36の動作を上部係合ピン31、下部係合ピン32に伝達する第1伝達部材37、第2伝達部材38をワイヤー37w,38wとチューブ37t,38tとから構成する例を示した。しかし、第1伝達部材37、第2伝達部材38をリンク機構等により構成することも可能である。また、本実施形態では、第2ドア25の後端部に設けられたスイング用ノブ45とスライド部材43の軸体43jとを直接的に連結する例を示した。しかし、スライド部材43の軸体43jを短く成形し、前記軸体43jとスイング用ノブ45とを、例えば、ワイヤー等により接続する構成でも可能である。
また、本実施形態では、第1ドア22を第2ドア25の前側に設け、ドア開口部14の後側を開く構成のドア装置20について例示した。しかし、第2ドア25を第1ドアの前側に設け、ドア開口部14の前側を開く構成のドア装置に本発明を適用することも可能である。また、本実施形態では、第2ドア25をスライドドアとスイングドアとに兼用する例を示したが、スライドドア専用にすることも可能である。
10・・・・乗用車(車両)
12・・・・車両ボディ
14・・・・ドア開口部
12x・・・上部挿入穴(被係合部)
51・・・・下部挿入穴(被係合部)
12g・・・ガイド部
20・・・・ドア装置
22・・・・第1ドア
23・・・・ドアヒンジ
24・・・・連結ヒンジ
25・・・・第2ドア
29・・・・インナハンドル
30・・・・ドア境界部係合機構
31・・・・上部係合ピン(係合部材)
32・・・・下部係合ピン(係合部材)
33・・・・保持バネ(弾性体)
35・・・・係合解除機構
36・・・・スライド用ノブ
40・・・・ドア後端下部係合機構
43・・・・スライド部材
43e・・・円板部(鍔部)
45・・・・スイング用ノブ
50・・・・スライドレール

Claims (6)

  1. 車両ボディに形成された一つのドア開口部が第1ドアと第2ドアとによって開閉可能に構成されている車両のドア装置であって、
    前記第1ドアの一端部がドアヒンジにより前記車両ボディに水平回動可能な状態で連結されており、
    前記第1ドアの他端部と第2ドアの一端部とが連結ヒンジにより水平方向に相対回動可能な状態で連結されており、
    前記第2ドアの回動自由端側が前記ドア開口部に沿って開閉方向に移動できるように、前記車両ボディに係合可能に構成されており、
    前記第1ドアが前記ドア開口部の閉位置に保持されている状態で、前記第2ドアの回動自由端側と前記車両ボディとの係合が解除され、前記第2ドアが前記連結ヒンジを中心に水平回動して前記ドア開口部を開放可能なように構成されており、
    前記第1ドアと第2ドアとを連結する前記連結ヒンジと同軸位置には、係合部材が設けられており、
    前記ドア開口部には、前記第1ドアと第2ドアとの係合部材が係合可能、あるいは係合解除可能な被係合部が設けられており、
    前記第2ドアの回動自由端側が前記ドア開口部に沿って前後方向に延びるスライドレールとスライド可能な状態で係合、あるいは係合解除可能に構成されており、
    前記第2ドアの回動自由端側と前記スライドレールとが係合しているときに、前記係合部材と前記被係合部との係合が解除されて、前記第1ドアの一端部が前記ドアヒンジを中心に水平回動しつつ、前記第2ドアの回動自由端側が前記スライドレールに沿ってスライド可能となり、
    前記係合部材と前記被係合部が係合しているときに、前記第2ドアの回動自由端側と前記スライドレールとの係合が解除されて、前記第2ドアが前記連結ヒンジを中心に水平回動可能となる車両のドア装置。
  2. 請求項1に記載された車両のドア装置であって、
    前記第1ドアは、前記第2ドアよりも小さく形成されて、前記第2ドアの前側に設けられている車両のドア装置。
  3. 請求項1又は請求項2のいずれかに記載された車両のドア装置であって、
    前記第2ドアには、スイング用ノブとスライド用ノブとが設けられており、
    前記スイング用ノブが操作されると、前記係合部材と前記被係合部とが係合している状態で、前記第2ドアの回動自由端側と前記スライドレールと係合が解除され、
    前記スライド用ノブが操作されると、前記第2ドアの回動自由端側と前記スライドレールとが係合している状態で、前記係合部材と前記被係合部との係合が解除される車両のドア装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載された車両のドア装置であって、
    前記係合部材は、上方に突出可能な上部係合ピンと、下方に突出可能な下部係合ピンとからなり、両係合ピンが弾性体の弾性力で突出位置に保持されており、
    前記被係合部は、上方に突出した前記上部係合ピンが挿入される上部挿入穴と、下方に突出した前記下部係合ピンが挿入される下部挿入穴からなり、
    前記上部挿入穴と下部挿入穴との周囲には、前記第1ドアと第2ドアとを閉じる際、前記上部係合ピンと下部係合ピンとをそれぞれ前記上部挿入穴と下部挿入穴までガイドするガイド部が設けられている車両のドア装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載された車両のドア装置であって、
    前記第2ドアの回動自由端側には、下端位置に鍔部を備える縦軸状のスライド部材が設けられており、
    前記スライドレールは、前記スライド部材の鍔部がスライド可能に係合する溝状に形成されており、
    前記第2ドアが前記ドア開口部の閉位置にある状態で、前記スライド部材の鍔部が一定寸法だけ上方に変位することで、前記スライド部材の鍔部と前記スライドレールとの係合が解除されるように構成されている車両のドア装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載された車両のドア装置であって、
    前記第2ドアの室内側には、前記スイング用ノブとスライド用ノブとを動作させるインナハンドルが設けられている車両のドア装置。
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