JP6597261B2 - ハイブリッド自動車 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、燃料タンクに燃料の供給があった直近の給油時点から、定められた燃料放置時間が経過した時点において燃料タンクに燃料が貯蔵されている場合、発電機によるバッテリへの充電の有無に拘わらず、燃料タンク内の燃料が予め定められた量より少なくなるまで、電気自動車の走行時のみにエンジンを駆動するコントローラを備えた電気自動車の充電装置が記載されている。
例えば、特許文献2には、排気ガス中のガス成分を浄化するとともにパティキュレート(微粒子)を捕集する一方、排気ガスとともに排出された未燃燃料により加熱された排気ガスにより再生される排気浄化装置を備えたハイブリッド自動車が記載されている。
しかしながら、所定期間内に所定量以上の給油がなされないときにエンジンが始動され、さらに、排気浄化装置を再生するときにエンジンが始動されると、エンジンの運転時間が長くなり、モータのみを動力源として走行することができる時間が短くなる。
上記(2)の構成によれば、メンテナンスモードの実行中において所定量の燃料が燃料タンクに補給可能となるまでに要する内燃機関の運転時間又は走行距離の後半部分で排気浄化装置が再生されるので、内燃機関の運転時間又は走行距離の前半部分で排気浄化装置が再生され、後半部分で有害物質が排気浄化装置に捕集される場合よりも、排気浄化装置を効果的に再生することができる。
上記(3)の構成によれば、再生を開始する時間又は距離が設定されていても、内燃機関の自動的に始動することにより、メンテナンスモード中に排気浄化装置に捕集された有害物質の量が第1閾値を超えた場合に、排気浄化装置の再生を直ちに開始する。これにより、内燃機関の自動的に始動することにより、メンテナンスモード中に排気浄化装置に捕集された有害物質が増大した場合でも排気浄化装置を効果的に再生することができる。
上記(4)の構成によれば、燃料タンクに所定量を超える燃料が補給された時点で、排気浄化装置に捕集された有害物質の量が第1閾値を超えている場合には排気浄化装置の再生を継続する一方、排気浄化装置に捕集された有害物質の量が第1閾値以下である場合には排気浄化装置の再生を中断する。これにより、燃料タンクに所定量を超える燃料が補給された時点で排気浄化装置に捕集された有害物質の量が第1閾値以下である場合には内燃機関を停止することができ、電動機のみを動力源として走行することができる時間を長くすることができる。
上記(5)の構成によれば、シリーズモードで排気浄化装置を再生するので、内燃機関の運転状態(回転数)が安定した状態で排気浄化装置が再生される。これにより、排気浄化装置の再生を安定させることができる。
上記(6)の構成によれば、メンテナンスモード時における排気浄化装置の再生時間が通常モード時における排気浄化装置の再生時間より短く設定され、且つ、排気浄化装置に捕集された有害物質の量に比例するように設定されるので、排気浄化装置に捕集された有害物質の量が第2閾値を超えた場合の再生時間を短くすることができる。
上記(7)の構成によれば、メンテナンス時における排気浄化装置の再生目標温度が通常モード時における排気浄化装置の再生目標温度よりも高く設定されるので、排気浄化装置の再生時間を短くすることができる。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
また例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
また、本発明の実施形態に係るハイブリッド自動車1は、モータ22及びジェネレータ23を制御するためのコントロールユニット28(フロントモータ等コントロールユニット28A,リヤモータコントロールユニット28B)を備えている。
シリーズ走行モードは、図2(b)に示すように、エンジン21によりジェネレータ23を駆動し、ジェネレータ23で発電された電力でモータ22(22A,22B)を駆動するモードで、エンジン21で駆動されたジェネレータ23で発電された電力がモータ22(22A,22B)と駆動用バッテリー24とに供給される。これにより、エンジン21が運転され、モータ22(22A,22B)を動力源として走行装置25(25A,25B)が駆動される(第2走行)(以下、「シリーズ走行」という)。
パラレル走行モードは、図2(c)に示すように、エンジン21及びモータ22(22A,22B)を動力源とするモードで、エンジン21及びモータ22(22A、22B)で走行装置25(25A,25B)が駆動され、エンジン21で駆動されたジェネレータ23から駆動用バッテリー24に余剰電力が供給される。これにより、エンジン21が運転され、エンジン21及びモータ22(22A,22B)を動力源として走行装置25(25A,25B)が駆動される(第3走行)(以下「パラレル走行」という)。
また、各吸気ポート312には、吸気ポート312を開閉する吸気弁が取り付けられている。吸気ポート312は、吸入行程において開放され、吸気ポート312からシリンダ311内に空気の吸入が可能となり、圧縮行程、膨張行程、排気行程において閉鎖される。また、各排気ポート313には、排気ポート313を開閉する排気弁が取り付けられている。排気ポート313は、排気行程において開放され、排気ポート313から排気ガスの排出が可能となり、吸入行程、圧縮行程、膨張行程において閉鎖される。これにより、燃焼室36は、圧縮行程と膨張行程において閉鎖される。
第1温度センサ511は、外部から吸入した空気の温度を計測するためのもので、エアクリーナ52の下流、エアクリーナ52とターボチャージャ(コンプレッサ)53との間に設けられている。
酸素濃度センサ512は、吸気ポート312に供給する空気に含まれる酸素の濃度を計測するためのもので、後述するEGR通路71の合流位置よりも下流であって、吸気スロットル56とインテークマニホールド57との間に設けられている。
第2温度センサ513は、吸気ポート312に供給する空気の温度を計測するためのもので、インテークマニホールド57に設けられている。
酸素濃度センサ611は、エンジン本体3から排出された排気ガスに含まれる酸素の濃度を計測するためのもので、ターボチャージャ(排気タービン)53の下流、排気タービンと酸化触媒63との間に設けられている。
第2温度センサ613は、酸化触媒63を通過した排気ガスの温度を計測するためのもので、酸化触媒63と微粒子捕集フィルター64との間となる第1触媒収容部68の中程に設けられている。
第3温度センサ614は、微粒子捕集フィルター64を通過した排気ガスの温度を計測するためのもので、第1触媒収容部68の出口側に設けられている。
第4温度センサ615は、SCR触媒67の温度を計測するためのもので、第2触媒収容部69の入口側に設けられている。
第2NOxセンサ617は、SCR触媒67から排出された排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)の濃度を計測するためのもので、SCR触媒67の下流に設けられている。
アンモニアセンサ618は、SCR触媒67から排出された排気ガスに含まれるアンモニアの濃度を計測するためのもので、SCR触媒67の下流に設けられている。
EGRクーラ72は、EGR通路71に導入された排気ガスを冷却するためのもので、EGR通路71に導入された排気ガスは、EGRクーラ72を通過する際に冷却される。
EGRバルブ73は、排気再循環する排気ガスの流量を調整するためのもので、その開度により任意の流量の排気ガスがEGR通路71を通り吸気通路51に供給される。
微粒子捕集フィルター64の再生は、エンジン21の運転中にポスト噴射することにより行われる。エンジン21の運転中にポスト噴射されると、エンジン本体3(燃焼室36)から排気通路61に未燃燃料が排出され、酸化触媒63で燃焼される。これにより、エンジン本体3(燃焼室36)から排出された排気ガスは加熱され、微粒子捕集フィルター64に堆積した微粒子は燃焼され、微粒子捕集フィルター64は再生される。したがって、微粒子捕集フィルター64の再生が完了するまで、エンジン21の運転を継続するとともにポスト噴射を継続することが求められる。
制御装置8は、各種演算処理を実行するためのCPU(図示せず)、その制御に必要なプログラムやデータが記憶されたROM(図示せず)、CPUの演算結果が一時記憶されるRAM(図示せず)、及び外部との間で信号を入出力するための入・出力ポート(図示せず)を備えて構成される。これらは、図5に示すように、堆積量監視部81、充電レベル監視部82、メンテナンス制御部83、及び再生制御部84を構成している。
ここで、充電レベルの閾値は、微粒子捕集フィルター64の再生が完了するまでエンジン21の運転を継続しても駆動用バッテリー24の充電レベルに余裕が残る値に設定される。
本実施形態において、設定部841は、メンテナンス制御部83の演算部831で算出された運転時間又は走行距離から微粒子捕集フィルター64の再生に要する時間又は走行距離を減じて微粒子捕集フィルター64の再生を開始する時間又は距離を設定する。
また、メンテナンス制御部83では、メンテナンスモードの実行中において所定量の燃料が燃料タンク27に補給可能となるまでに要するハイブリッド自動車1の走行距離を算出し(ステップS2)、メンテナンスモード中におけるハイブリッド自動車1の走行距離の積算を開始する(ステップS3)。これにより、メンテナンス制御部83では、所定量の燃料が補給可能となるまでの走行距離が逐次算出される。
一方、微粒子の堆積量が第1閾値を超える場合(ステップS9:Yes)には、微粒子の堆積量が第1閾値以下となるまで、微粒子捕集フィルター64の再生を継続する。
そして、充電レベルが第1閾値未満になると(ステップS12:Yes)、再生制御部84は微粒子捕集フィルター64の再生を開始する(ステップS13)。具体的には、EV走行を禁止するとともにエンジン21を始動し、燃料噴射装置41にポスト噴射(Post)を開始させる。ポスト噴射(Post)された燃料は、燃焼室36における燃焼に寄与せず、未燃燃料として排気通路61に排出される。そして、排気通路61に排出された燃料(未燃燃料)は、酸化触媒63で燃焼され、燃焼室36から排出された排気ガスを加熱する。これにより、微粒子捕集フィルター64に堆積した微粒子は燃焼され、微粒子捕集フィルター64は再生される。
そして、微粒子捕集フィルター64を再生が終了すると、(ステップS14:Yes)、燃料噴射装置41にポスト噴射(Post)を終了させ、微粒子捕集フィルター64を再生するための制御手順を終了する。
例えば、上述した実施形態では、微粒子捕集フィルター64を再生するものとしたが、これに限られるものではなく、例えば、SCR触媒を再生するものとしてもよいし、ガソリンエンジンの排気系統に設けられる三元触媒を再生するものとしてもよい。
また、上述した実施形態では、燃料噴射装置41が燃焼室36にポスト噴射するものとしたが、これに限られるものではなく、例えば、排気通路61に燃料を噴射するものとしてもよい。
また、上述した実施形態では、微粒子捕集フィルター64を再生するときにシリーズ走行モードとするものとしたが、シリーズ走行モードにおいて急速に満充電に近づけるバッテリーチャージモードにするものとしてもよい。
2 動力源
21 エンジン
22 モータ
22A フロントモータ
22B リヤモータ
23 ジェネレータ
24 駆動用バッテリー
25 走行装置
26A フロントトランスアスクル
26B リヤトランスアスクル
27 燃料タンク
28A フロントモータ等コントロールユニット
28B リヤモータコントロールユニット
3 エンジン本体
31 シリンダブロック
311 シリンダ
312 吸気ポート
313 排気ポート
32 シリンダヘッド
33 クランクシャフト
34 ピストン
342 ピストンピン
35 コネクティングロッド
36 燃焼室
37 グロープラグ
4 燃料供給系統
41 燃料噴射装置
42 インジェクター
43 コモンレール
44 高圧燃料ポンプ
5 吸気系統
51 吸気通路
511 第1温度センサ
512 酸素濃度センサ
513 第2温度センサ
52 エアクリーナ
53 ターボチャージャ
54 インタークーラ
56 吸気スロットル
57 インテークマニホールド
6 排気系統
61 排気通路
611 酸素濃度センサ
612 第1温度センサ
613 第2温度センサ
614 第3温度センサ
615 第4温度センサ
616 第1NOxセンサ
617 第2NOxセンサ
618 アンモニアセンサ
62 エキゾーストマニホールド
63 酸化触媒
64 微粒子捕集フィルター
65 尿素水噴射インジェクター
66 撹拌ミキサ
67 SCR触媒
68 第1触媒収容部
69 第2触媒収容部
7 再循環系統
71 EGR通路
72 EGRクーラ
73 EGRバルブ
8 制御装置
81 堆積量監視部
82 充電レベル監視部
83 メンテナンス制御部
831 演算部
84 再生制御部
841 設定部
Claims (7)
- 内燃機関及び電動機を含む動力源と、
前記内燃機関に供給する燃料を貯留するための燃料タンクと、
前記内燃機関により駆動される発電機と、
前記電動機に電力を供給するとともに、前記発電機で発電された電力が供給される走行用電源と、
前記内燃機関に付設された排気通路に設けられ、前記内燃機関から排出された排気ガスに含まれる有害物質を捕集する一方、前記有害物質を燃焼することにより再生される排気浄化装置と、
を備えるハイブリッド自動車であって、
前記燃料タンクに燃料が補給された直近の給油時点から所定期間が経過するまでに所定量を超える燃料が補給されない場合に前記内燃機関を自動的に始動させるメンテナンスモードの実行を制御するメンテナンス制御部と、
前記排気浄化装置に捕集された有害物質の量が閾値を超えた場合に前記排気浄化装置の再生を開始させる再生制御部と、
を備え、
前記再生制御部には、前記メンテナンスモード以外の通常モードの場合の前記閾値として第1閾値が設定され、前記メンテナンスモードの場合の前記閾値として前記第1閾値より小さい第2閾値が設定されていることを特徴とするハイブリッド自動車。 - 前記メンテナンス制御部は、
前記メンテナンスモードの実行中において前記所定量の燃料が前記燃料タンクに補給可能となるまでに要する内燃機関の運転時間又はハイブリッド自動車の走行距離を算出する演算部を含み、
前記再生制御部は、
前記演算部で算出された前記メンテナンスモードの運転時間又は走行距離の後半部分で前記排気浄化装置の再生を開始するように、前記排気浄化装置の再生を開始する時間又は距離を設定する設定部を含むことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド自動車。 - 前記再生制御部は、前記メンテナンス制御部が前記内燃機関を自動的に始動し、前記メンテナンスモード中に前記排気浄化装置に捕集された有害物質の量が前記第1閾値を超えた場合に、前記排気浄化装置の再生を直ちに開始することを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド自動車。
- 前記再生制御部は、
前記燃料タンクに前記所定量を超える燃料が補給された時点で、
前記排気浄化装置に捕集された有害物質の量が前記第1閾値を超えていることを条件に前記排気浄化装置の再生を継続する一方、前記排気浄化装置に捕集された有害物質の量が前記第1閾値以下であることを条件に前記排気浄化装置の再生を中断することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のハイブリッド自動車。 - 前記再生制御部は、
前記内燃機関により前記発電機を駆動し、前記発電機で発電された電力で前記電動機を駆動させるシリーズモードで、前記排気浄化装置を再生することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のハイブリッド自動車。 - 前記再生制御部は、
前記メンテナンスモード時における前記排気浄化装置の再生時間を、前記通常モード時における前記排気浄化装置の再生時間より短く設定し、且つ、前記排気浄化装置に捕集された有害物質の量に比例するように設定することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のハイブリッド自動車。 - 前記再生制御部は、
前記メンテナンスモード時における前記排気浄化装置の再生目標温度を前記通常モードにおける前記排気浄化装置の再生目標温度より高く設定することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のハイブリッド自動車。
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