JP6592859B2 - 吊りボルト挟持固定金具 - Google Patents
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Description
その結果、地震等による揺れを受けた際に、吊りボルト自体のガタツキや湾曲変形、位置ズレを防止することができると共に、その様な吊りボルトの螺入方式が採用され、かつ、C型鋼の開口側へ設けられた吊りボルト取付金具に対して、吊りボルト挟持部が、吊りボルトが垂下固定される下面側を当接支持して拡開を規制することができる耐震補強部材として機能し、吊りボルトのナット孔を中心とした螺合ブレを防止できるたけでなく、取付金具自体の変形が防止され取付け強度を維持し、C型鋼のリップ片側に加わる集中負荷を分散してC型鋼自体の変形を防止することができ、しかも、吊りボルトの垂下位置が異なっていても挟持片間の任意位置で挟持することができ、種々の取付金具形状のものに対応することができる。さらに、吊りボルト取付金具を用いることなく、吊りボルト挟持部の上面側と下面側にそれぞれ螺入した締結ナットにより締め付けして自ら吊りボルトを垂下固定することができると共に、上下一対の締結ナットを所定の面域幅をもって対向離間した状態で吊りボルト挟持部に強固に締め付け固定することができ、振動による締結ナットの緩みや、C型鋼の下面部に当接された吊りボルトの先端が滑りを生じることもなく、もって、吊りボルト取付金具と共に用い、或いは、自ら吊りボルトを垂下固定する場合の何れの使用であっても、吊りボルトの組付け剛性強度が高められ、垂下固定状態を長期に亘って好適に維持して、天井全体の重量を強固に支えて良好な状態を恒久的に保持することができる。
野縁受け4は、側方が開口する断面コ字状のチャンネル材からなり、躯体天井部1に所定の間隔を存して並列状に割り付けされる。このとき、野縁受け4は、図示しない躯体壁部に当接しない短めの長さに予め加工され、その両端部が野縁受け固定金具を介して躯体壁部に固定される。
先ず、吊りボルト挟持固定金具6を、吊りボルト取付金具2の耐震補強部材として使用した場合において、図4(A)は取り付け状態を示す正面図、図4(B)は一部破断側面図である。これら図に示すように、吊りボルト取付金具2は、C型鋼12の開口側となるリップ片に掛止される掛止部21と、C型鋼12の下面部側で吊りボルト3を垂下する吊りボルト螺合部22とを備えて、側面視略L字状またはコ字状に形成され、吊りボルト3は、吊りボルト螺合部22にバーリングによるタップ穴加工されたナット孔23に螺入されて、その先端をC型鋼12の下面部に当接させた状態で垂下固定される、公知の金具である。この取り付け状態において、吊りボルト挟持固定金具6を用いる場合には、側面固定片611、611間を吊りボルト3に嵌挿させた状態から、スライド移動させて挟持片621、621間に嵌挿し、吊りボルト挟持部62を吊りボルト螺合部22の下面部に当接させた状態で、側面固定片611、611をC型鋼12の非開口側となる側面部に面当てしてセットする。
つまり、C型鋼12の開口側へ設けられた吊りボルト取付金具2に対して、吊りボルト挟持部62が、吊りボルト3が垂下固定される吊りボルト螺合部22の下面側を当接支持して拡開を規制することができる耐震補強部材として機能し、吊りボルト3のナット孔23を中心とした螺合ブレを防止できるたけでなく、取付金具自体の変形が防止され取付け強度を維持し、C型鋼12のリップ片側に加わる集中負荷を分散してC型鋼自体の変形を防止することができ、しかも、吊りボルト3の垂下位置が異なっていても、吊りボルト挟持部62の長手方向の任意位置に配設させて挟持片621、621間で挟持することができ、種々形状の取付金具のものに対応することができる。なお、一対の挟持片621、621は同形である必要はなく、例えば、側面固定片611と挟持片621を一対ではなく片面だけを使用して、吊りボルト3の外周面に被嵌できるU字状部とその両側にツバ部を備えた平面視ハット型(Ω型)の金具を採用して、ツバ部を挟持片621にビス固定して一対のものとしても良く、要はナット孔23の螺合ブレを防止できる態様であれば良い。
このため、C型鋼12の開口側へ設けられた吊りボルト取付金具2に対して、吊りボルト挟持部62が、吊りボルト3が垂下固定される吊りボルト螺合部22の下面側を当接支持して拡開を規制することができる耐震補強部材として機能し、吊りボルト3のナット孔23を中心とした螺合ブレを防止できるたけでなく、吊りボルト取付金具2自体の変形が防止されその取付け強度を維持し、C型鋼12のリップ片側に加わる集中負荷を分散してC型鋼自体の変形を防止することができ、しかも、吊りボルト3の垂下位置が異なっていても、吊りボルト挟持部62の長手方向の任意位置に配設させて挟持片621、621間で挟持することができ、種々の金具形状のものに対応することができる。
11 垂木用C型鋼
12 母屋用C型鋼
2 吊りボルト取付金具
21 掛止部
22 吊りボルト螺合部
23 ナット孔
3 吊りボルト
31 締結ナット
4 野縁受け
41 野縁受けハンガー
5 補強下地材
51 振れ止め固定金具
6 吊りボルト挟持固定金具
61 側面固定部
611 側面固定片
612 補強片
613 リブ片
614 ビス孔
62 吊りボルト挟持部
621 挟持片
622 リブ片
623 ビス孔
63 締結ボルト
64 タッピングビス
65 位置決めボルト
Claims (6)
- 躯体天井部や天井下地を構成するC型鋼に、吊りボルトを垂下固定する吊りボルト取付金具を耐震補強し、または、吊りボルトを自ら垂下固定可能な吊りボルト挟持固定金具であって、
該吊りボルト挟持固定金具は、側面視略L字状に形成され、C型鋼の側面部に面当てしてビス固定される側面固定部と、該側面固定部からC型鋼の下面部側に折曲され、吊りボルトを外嵌挿入して挟持固定する吊りボルト挟持部とを一体に備え、
該吊りボルト挟持部は、吊りボルトへの嵌挿幅を存して対向離間する一対の挟持片を有し、該挟持片間で吊りボルトを両側から面接挟持すべく形成されると共に、
前記側面固定部をC型鋼の側面部にビス固定した状態で、前記挟持片同士を締結ボルトを介して吊りボルトに締め付け圧接することで挟持固定可能に構成されていることを特徴とする吊りボルト挟持固定金具。 - 請求項1において、躯体天井部や天井下地を構成するC型鋼の開口側に配設されて、吊りボルトを垂下固定するための吊りボルト取付金具を耐震補強するに、前記吊りボルト挟持部を、垂下固定された吊りボルトに外嵌挿入し、前記側面固定部をC型鋼の側面部にビス固定した状態で、前記吊りボルト取付金具の下面部に当接させた状態で支持受けすることにより耐震補強すべく構成してあることを特徴とする吊りボルト挟持固定金具。
- 請求項1において、前記吊りボルト挟持部は、その挟持片間に吊りボルトを外嵌挿入した状態で、吊りボルトを、挟持片の上面側と下面側にそれぞれ螺入した一対の締結ナットにより締め付け固定することで、C型鋼に吊りボルトを垂下固定すべく構成されていることを特徴とする吊りボルト挟持固定金具。
- 請求項1乃至3の何れかにおいて、前記吊りボルト挟持部は、その挟持片間に吊りボルトを外嵌挿入した状態で、挟持片同士を締結ボルトを介して吊りボルトに締め付け圧接せしめて挟持固定されること特徴とする吊りボルト挟持固定金具。
- 請求項1乃至4の何れかにおいて、前記側面固定部は、前記挟持片と同幅の間隔をもって対向離間する一対の側面固定片を備えて形成されると共に、前記挟持片同士を、C型鋼の開口側となる先端側で連続する板材により平面視コ字状に折曲されて一体形成せしめたことを特徴とする吊りボルト挟持固定金具。
- 請求項1乃至5の何れかにおいて、前記挟持片のそれぞれには、締結ボルトを挿通して螺入固定するための複数のビス孔が設けられていること特徴とする吊りボルト挟持固定金具。
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