JP5825500B1 - 野縁取付金具 - Google Patents

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Abstract

【課題】一組の野縁取付金具5をその立上り片52、52同士をボルト止めにより組付けセットされた状態で出荷されたものを、現場での取付け作業時に締結ボルト61を取り外すことなく、その緊締操作で両者の組み外しと組付け作業が行え、作業時間の大幅な短縮と、作業効率の向上を図ると共に、係止片54を、ナット側取付金具5aの立上り片52に対して傾動規制する組付け補強片として機能し、組付け剛性強度が高め、その耐震強度性能を向上する。【解決手段】組となる野縁取付金具5、5の一方の立上り片52に締結ボルト61を螺入しておき、他方の立上り片52に、ボルト挿通溝521切欠き形成すると共に、立上り片52、52同士を当接固定した際に、一方の立上り片52に係止されるよう折曲させた係止片54を形成する。【選択図】 図6

Description

本発明は、天井下地において、野縁受けを両側から組みとして挟持することで、野縁を取り付けする野縁取付金具に関する。
一般に、在来天井は、吊り部材(吊りボルト、吊りワイヤ等)を介して躯体天井部に支持される複数のコ字状の野縁受け(チャンネル材)と、上方に開口する両側面部の上端内方に逆U字状溝を有し、一組の野縁取付金具を介して野縁受けに取り付けされる複数のチャンネル状の野縁と、野縁にビス止めされる天井パネルとから構成される。
従来の天井下地に用いられる野縁取付金具は、指圧変形不能な板厚が約1.6mmの厚板材でプレス成型され、野縁受けに取り付けられるネジ固定用の立上り片を有する逆L字状の野縁受け取付け部と、その垂下部から野縁受けの外方に向けてL字状に折曲された両端部を、野縁の逆U字状溝内に挿入されるよう立上り折曲させて凹状に形成された野縁支持受け部とにより一体形成され、逆U字状溝内に挿入した野縁支持受け部の両側上端面で野縁を支持受けするように構成されたものを1組のセット金具として、野縁受けに両側から挟み込ませて対面する立上り片同士をボルト止め等により固定して野縁を吊持する構造となっており、野縁支持受け部も野縁受けの両側2カ所で背反させて配設し、野縁を支持受けして吊持するため所定のジョイント強度や耐震強度が得られる(特許文献1、図6、登録意匠文献1、使用状態参考図参照)。
しかしながら、特許文献1および登録意匠文献1に開示された何れのものも、組となる野縁取付金具のうち、一方を締結ボルトが螺入されるナットを溶着(タップ孔加工を含む)してナット部を形成したものをナット側とし、他方の立上り片にボルト挿通孔を形成したものをセット側として、それぞれ別部材のものとして製作しておき、両者を互いにボルト止めにより組付けしたセット状態で出荷されているため、現場での取付け作業時には、締結ボルトを一旦取り外して立上り片同士を手で挟んで当接させた状態で、取り外した締結ボルトを用いて再度ボルト挿通孔を介して締め付け操作する作業が強いられ、その際、作業時間を短縮するため一度に複数のものを組み外すなどするため、締結ボルトを落としてしまったり、誤ってナット側同士を組み付けてしまうなど不具合を誘発するなども加わって、一個所への取付け作業時間を要し、作業性が煩雑となり、天井全体における施工時間が増大し、作業効率に劣るという欠点を有していた。
また、従来の立上り片同士は、両者を野縁受けにセットした状態で、その傾斜面部を野縁受けの角部に押圧させながら、対面当接するよう製作されていたため、野縁受けの側面片に野縁支持受け部をビス固定した側は、締結ボルトとの2点により支持固定されるが、野縁受けの開口側に配設されたものは締結ボルトによる1点による支持固定となる。このため、震等により揺れを受けた際、野縁受けの開口側に配設されたものは、締結ボルトを中心に回動方向への力が加わり、振り子状の傾動やねじれなどを伴って、傾斜面部が野縁受けの開口側上面端縁(角部)に対して変形を生じてしまうような集中負荷が加わり、締結ボルトの緩みなどを招来し、野縁と野縁受けとの間にガタツキが発生して、両者間に位置ズレが生じてしまうなど、野縁受けの開口側に配設されたものは、野縁受けの側面にビス固定され配設されたものに比し耐震強度性能が劣るという問題がある。
実登3019988号公報
意登1460183号公報
本発明は、上記の如き問題点を一掃すべく創案されたものであって、天井下地における野縁受けに、その両側から一組の野縁取付金具を挟み込んで野縁を吊持するものでありながら、組みとなる一方の立上り片に締結ボルトが螺入されたナット側取付金具と、他方の立上り片にボルト挿通溝と係止片とが形成されたセット側取付金具とが、互いの立上り片同士をボルト止めにより組付けられたセット状態で出荷されたものであっても、現場での取付け作業時に一々締結ボルトを取り外すことなく両者の組み外しが行えるだけでなく、野縁受けにセットされたナット側取付金具に対して、セット側取付金具を野縁内から締結ボルトに向けて持ち上げ操作するだけで、係止片の下面域先端を立上り片の上端に片掛載置状に係合させて、容易に両者の仮組付けセットが行えるようにして、大幅な作業時間の短縮と、作業効率の向上を図ることができ、しかも、地震等の揺れにより上下方向に振動を受けた際に、ナット側とセット側の何れのものを野縁受けの開口側に配設させても、係止片が、ナット側取付金具の立上り片の上端部に対して傾動規制する組付け補強片として機能し、組付け剛性強度が高められ、従来の野縁受け上面の開口側端縁(角部)に対して加わっていた集中負荷を分担して受け止め支持することができ、変形やガタツキを防止してその耐震強度性能を向上することができる野縁取付金具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の野縁取付金具は、吊り部材を介して躯体天井部に支持される複数のチャンネル状野縁受けと、上方に開口する両側面部の上端が内方に折曲された逆U字状溝を有する複数のチャンネル状野縁とを、1組の野縁取付金具を介して取り付けする天井下地において、前記野縁取付金具は、野縁受けの側面に面当てされる野縁受け取付け部と、該野縁受け取付け部の上方に延出されて野縁受けの上面側に立上り形成されるボルト固定用の立上り片と、下方に延出形成される垂下部に、前記逆U字状溝内に挿入して野縁を支持受けするよう上方に折曲形成された野縁支持受け部とを一体に備え、前記立上り片同士を対面当接させて締結ボルトによりボルト止め固定することで野縁を吊持するよう構成されると共に、前記組となる野縁取付金具は、その一方の立上り片に形成されたナット部に前記締結ボルトが螺入されたナット側取付金具と、該ナット側取付金具に組付けセットされるセット側取付金具とからなり、前記セット側取付金具の立上り片は、前記締結ボルトに挿入されるよう切欠き形成されたボルト挿通溝と、前記一方の立上り片に係止されるよう折曲形成された係止片とを備え、前記セット側取付金具を、前記締結ボルトが螺入されたナット側取付金具に対して、当該締結ボルトに前記ボルト挿通溝をその開口から挿入案内させて立上り片同士が対向離間したセット状態で、締結ボルトの締め付け操作により前記係止片を立上り片に係止させて立上り片同士を当接固定して組付けべく構成せしめたことを特徴とするものである。
本発明は、上記のように構成したことにより、天井下地における野縁受けに、その両側から一組の野縁取付金具を挟み込んで野縁を吊持するものでありながら、組みとなる一方の立上り片に締結ボルトが螺入されたナット側取付金具と、他方の立上り片にU字状のボルト挿通溝とその上端部に折曲された係止片とが形成されたセット側取付金具とが、互いの立上り片同士をボルト止めにより組付けられたセット状態で出荷されたものであっても、現場での取付け作業時に一々締結ボルトを取り外すことなく両者の組み外しが行えるだけでなく、野縁受けにセットされたナット側取付金具に対して、セット側取付金具を野縁内から締結ボルトに向けて持ち上げ操作してボルト止め操作するだけで、組付けによる取付作業を完了することができる。しかも、立上り片同士が対向離間した状態で、係止片の下面域先端を立上り片の上端に片掛載置状に係合させることが可能となり、この状態で手を離しても野縁が落下することなく仮組付けセットが容易に行えるようになり、大幅な作業時間の短縮と、作業効率の向上を図ることができる。さらに、地震等の揺れにより上下方向に振動を受けた際に、ナット側とセット側の何れのものを野縁受けの開口側に配設させても、係止片が、ナット側取付金具の立上り片の上端部に対して傾動規制する組付け補強片として機能し、組付け剛性強度が高められ、従来の野縁受けの開口側上面端縁(角部)に対して、締結ボルトを中心に回動方向への力が加わっていた集中負荷を分担して受け止め支持することができ、湾曲変形やガタツキを防止してその耐震強度性能を向上することができる。
本発明の実施形態に係る天井部を示し、(A)はその要部断面図、(B)はA矢視図である。 本発明の実施形態に係るナット側の野縁取付金具であって、(A)は正面図、(B)は側面図である。 本発明の実施形態に係るセット側の野縁取付金具であって、(A)は正面図、(B)は背面図、(C)は側面図、(D)は平面図、(E)は底面図である。 本発明の他の実施形態に係るセット側の野縁取付金具であって、(A)は正面図、(B)は背面図、(C)は側面図、(D)は平面図、(E)は底面図である。 図3に示す野縁取付金具を用いて天井下地へ取付けした状態を示す正面図である。 図5における野縁取付金具の天井下地への取付け状態を示す側面図である。 図4に示す野縁取付金具を用いて天井下地へ取付けした状態を示す正面図である。 図7における野縁取付金具の天井下地への取付け状態を示す側面図である。
以下、本発明の実施の形態を好適な実施の形態として例示する野縁取付金具を図面に基づいて詳細に説明する。
図1の(A)は、本発明の実施形態に係る天井部の要部断面図、(B)は、A矢視図である。これらの図に示すように、天井部1は、吊り部材2を介して躯体天井部3に支持される複数の野縁受け4と、野縁受け4の端部を支持する野縁受け固定金具41と、1組の野縁取付金具5を介して野縁受け4に支持される複数の野縁7と、野縁7にビス止めされる天井パネル8とを備える。
吊り部材2は、例えば、躯体天井部3から垂下する吊りボルト21と、吊りボルト21の下端部に上下位置調整可能に連結される側面視略し字状に形成された野縁受けハンガー22とから構成され、野縁受け4は、野縁受けハンガー22によって支持されると共に、吊りボルト21に対する野縁受けハンガー22の位置変更によって、上下位置が調整される。
野縁受け4は、側方が開口する断面コ字状のチャンネル材からなり、躯体天井部3に所定の間隔を存して並列状に割り付けされる。このとき、野縁受け4は、図示しない躯体壁部に当接しない短めの長さに予め加工され、その両端部が野縁受け固定金具41を介して躯体壁部に固定される。
野縁7は、上方に開口した両側部の上端を内方に折曲させて逆U字状溝71を形成されたチャンネルからなり、野縁受け4と直交するように、天井部1に所定の間隔を存して並列状に割り付けされる。野縁7としては、幅寸法が異なるダブル野縁やシングル野縁があり、それぞれに適合した形状の野縁取付金具5を介して野縁受け4で支持される。そして、天井部1に割り付けられた野縁7間に天井パネル8を渡し、これをビス止めすることにより、天井部1が構成される。
次に、本発明の実施態様に係る野縁取付金具について、図2〜図5を参照して説明する。図2の(A)は、ナット側の野縁取付金具の正面図、(B)はその側面図、図3の(A)は、セット側の野縁取付金具の正面図、(B)は背面図、(C)は側面図、(D)は平面図、(E)は底面図、図4の(A)は、他の実施形態に係るセット側の野縁取付金具の正面図、(B)は背面図、(C)は側面図、(D)は平面図、(E)は底面図である。
これらの図に示すように、野縁取付金具5は、ナット側取付金具5aとセット側取付金具5bとを組みとして用いられ、それぞれ板厚が1.6mmの厚板材を用い、野縁受け4の側面に面当てされる野縁受け取付け部51と、この野縁受け取付け部51の上方に、側面視く字状に延出折曲された傾斜面部51aを介して、野縁受け4の上面側に立上り形成されるボルト固定用の立上り片52と、下方に延出形成される垂下部51bに、逆U字状溝71内に挿入して野縁7を支持受けするよう上方に折曲形成された野縁支持受け部53とを備えて、全体をプレス成型により一体に形成される。
野縁受け取付け部51は、立上り片52から垂下部51b側に向けて逆台形状に形成されており、その両側を折曲形成せしめた補強片51cを有し、略中央に野縁受け4にドリルビスにより固定するためのビス孔51dが穿設されている。
また、野縁支持受け部53は、野縁受け4に背反するようL字状に折曲され、かつ、野縁7の逆U字状溝71内に挿入される両端部をそれぞれの外方に傾斜せしめて逆ハ字状に折曲せしめた野縁係止片53aが形成されており、野縁係止片53aを逆U字状溝71内に挿入して野縁7を支持受けした際に、その上端となる板厚内側角部を線当接させて、野縁7の自重や天井パネル8の自重で長手方向への滑り止めが成されるべく構成され、現場での取付け作業時に締結ボルト61を取り外すことなく、その緊締操作で両者の組み外しと組付け作業が行えるようになっている。
ナット側取付金具5aの立上り片52には、バーリングによるタップ穴加工されたナット部6が設けられており、ナット部6には締結ボルト61が螺入されている。セット側取付金具5bの立上り片52には、U字状に切欠き形成されたボルト挿通溝521と、この立上り片52に逆L字状に折曲形成せしめてナット側取付金具5aの立上り片52の上端部に片掛状に係止される係止片54とを備える。
係止片54は、ナット側取付金具5aにセット側取付金具5bを対向配置させた際に、その立上り片52の上端に係合する長さを有し、図3に示す実施形態では、立上り片52の上端側を逆L字状に折曲して形成せしめた係止片54aとし、また、図4に示す他の実施形態では、立上り片52を上方に延出させて、その両側をそれぞれ折曲形成せしめた係止片54bとして構成させている。
この様に構成すると、ナット側取付金具5aの立上り片52に対して、その板面に当該係止片54の先端をスライド当接させながら締結ボルト61にボルト挿通溝521を案内しつつ、その上端部に載置状に係合させて仮組付けセットが可能となる。なお、係止片54は、上端部だけでなく両側をL字状に切欠きして係止するようにしても良く、要は立上り片52に対して片掛状に係止でき、長さ設定も任意であり、本固定状態で係止されるもので有れば良い。
また、ボルト挿通溝521は、係止片54aの実施形態では、立上り片52と係止片54aに連通してU字状に切欠き形成され、係止片54bの実施形態では、延出された面域を含む立上り片52に対してU字状に切欠き形成されている。
次に、本発明の実施態様に係る野縁取付金具5の取付手順について、図5〜図8を参照して説明する。図5は図3に示す係止片54aが形成された野縁取付金具5を用いて天井下地へ取付けした状態を示す正面図、図6はその側面図であり、図7は図4に示す係止片54bが形成された野縁取付金具5を用いて天井下地へ取付けした状態を示す正面図、図8はその側面図である。これらの図に示すように、先ず、ナット側取付金具5aとセット側取付金具5bとは、その立上り片52、52同士を締結ボルト61により組付けしたセット状態で出荷され、このセット状態で搬入された両者を、締結ボルト61の緩め操作で、係止片54がナット側取付金具5aの立上り片52上端への係合を解離させて、締結ボルト61を野縁受け4のコ字状幅よりもボルト頭部が突出した程度にナット部6に螺入されたままの状態で組み外すと良い。
組み外されたもののうち、ナット側取付金具5aを、野縁受け4の開口側近傍位置で、野縁支持受け部53を野縁7の長手方向に向けて野縁7の上側開口から内部に挿入して回転させ、野縁係止片53aを逆U字状溝71内に遊挿した状態でセットし、野縁受け取付け部51を野縁受け4の開口側に面当てさせる。次いで、ナット側取付金具5aを手で保持した状態で、セット側取付金具5bを、野縁支持受け部53を野縁7の上側開口から内部に挿入して回転させ、締結ボルト61に向けてスライドさせながら持ち上げ操作してボルト挿通溝521内に挿入案内し、長めに設定された係止片54の下面域先端を立上り片52の上端に片掛載置状に係合させる。この締結ボルト61の操作で、立上り片52、52同士が対向離間する係合状態が維持される程度に指先で軽く締め付け操作することにより、両者の仮組付けセットが行える。
この仮組付けセットした状態では、傾斜面部51aが野縁受け4の角部に当接し、立上り片52同士が対向離間しており、係止片54の先端が立上り片52の上端に掛止されているので、たとえボルト挿通溝521が上方に開口していても、手を離すことで野縁7が落下することはない。この状態から更に締結ボルト61を締め付け操作すると、傾斜面部51aが野縁受け4の角部に押圧(圧接)されながら上動して対面当接すると共に、野縁受け取付け部51同士がそれぞれ野縁受け4の両側面(開口側と側面片側)とに面当てされ、その両側からナット側取付金具5aとセット側取付金具5bにより挟み込んで野縁7を吊持する本固定がなされ、側面片側に配置された野縁支持受け部53をビス孔51dを介してドリルビスによりビス固定する。この本固定状態とすることにより、野縁7が野縁受け4の下面片に確りと押圧密着されると共に、ボルト挿通溝521の底部と締結ボルト61とが密着しその上動が規制され、かつ、係止片54、54の下面域の基端側が立上り片52の上端に密着係止され、セット側取付金具5bが回動規制される。
つまり、組みとなる野縁取付金具5は、その傾斜面部51aを野縁受けの角部に押圧された状態で、野縁受け4の側面片に野縁支持受け部53をビス固定した側は、締結ボルト61との2点により支持固定されるが、野縁受け4の開口側に配設されたものは締結ボルト61による1点による支持固定となる。このため、震等により揺れを受けた際、野縁受け4の開口側に配設されたものであっても、ボルト挿通溝521の底部と締結ボルト61とが密着しその上動が規制され、係止片54が、ナット側取付金具5aの立上り片52の上端部に対して傾動規制する組付け補強片として機能し、組付け剛性強度が高められ、野縁受け4の開口側上面端縁(角部)に対して、締結ボルト61を中心に回動方向への力が加わり、振り子状の傾動やねじれなどを伴って、立上り片52の傾斜面部51aにより加わる集中負荷を分担して受け止め支持することができ、開口側上面端縁の押圧変形や湾曲変形が防止されると共に、締結ボルト61の緩みなどを生じてしまうことも回避され、野縁7と野縁受け4との間にガタツキや、両者間の位置ズレの発生を防止することができ、その耐震強度性能を向上することができる。
叙述の如く構成された本発明の実施の形態において、いま、天井部1の下地に施工において、野縁7を一組の野縁取付金具5(5a、5b)を介して野縁受け4に取り付けるのであるが、本発明にかかる野縁取付金具5は、野縁受け4の側面に面当てされる野縁受け取付け部51と、該野縁受け取付け部51の上方に延出されて野縁受け4の上面側に立上り形成されるボルト固定用の立上り片52と、下方に延出形成される垂下部51bに、逆U字状溝71内に挿入して野縁7を支持受けするよう上方に折曲形成された野縁支持受け部53とを一体に備え、立上り片52、52同士を対面当接させて締結ボルト61によりボルト止め固定することで野縁7を吊持するよう構成されている。
この組となる野縁取付金具5は、その一方の立上り片52に形成されたナット部6に締結ボルト61が螺入されたナット側取付金具5aと、該ナット側取付金具5aに組付けセットされるセット側取付金具5bとからなり、セット側取付金具5bの立上り片52は、締結ボルト61に挿入されるよう切欠き形成されたボルト挿通溝521と、一方(ナット側取付金具5a)の立上り片52の上端部に係止されるよう折曲形成された係止片54(54a、54b)とを備え、セット側取付金具5bを、締結ボルト61が螺入されたナット側取付金具5aに対して、野縁7内から締結ボルト61に向けて持ち上げ操作し、締結ボルト61にボルト挿通溝521をその開口から挿入案内させて立上り片52、52同士が対向離間したセット状態で、締結ボルト61の締め付け操作により、係止片54(54a、54b)を立上り片52に係止させて立上り片52、52同士を当接固定して組付けべく構成されている。
この様に構成すると、天井下地における野縁受け4に、その両側から一組の野縁取付金具5を挟み込んで野縁7を吊持するものでありながら、組みとなる一方の立上り片52に締結ボルト61が螺入されたナット側取付金具5aと、他方の立上り片52にボルト挿通溝521と係止片54とが形成されたセット側取付金具5bとが、互いの立上り片52、52同士をボルト止めにより組付けられたセット状態で出荷されたものであっても、現場での取付け作業時に一々締結ボルト61を取り外すことなく、緩め操作するだけで両者の組み外しが行えるだけでなく、野縁受け4にセットされたナット側取付金具5aに対して、セット側取付金具5bを野縁7内から締結ボルト61に向けて持ち上げ操作するだけで、ボルト挿通溝521内にスライド案内させて、締結ボルト61を締め付け操作すれば短時間で取付を完了することができる。しかも、立上り片52、52同士が対向離間したセット状態で、係止片54の下面域先端を立上り片52の上端に片掛載置状に係合させることが可能となり、この状態で手を離しても野縁7が落下することなく両者の仮組付けセットが容易に行えるようになり、締結ボルト61の落下やナット側同士の誤組み合わせなどの不具合が確実に解消され、部品の取り扱い易さと共に一個所への取付け作業が簡略化されて容易に行うことができるようになり、もって、作業時間の大幅な短縮と、作業効率の向上を図ることができ、ビル工事などにおける天井下地の全体に要する施工工期の大幅な短縮を図ることができる。
さらに、地震等の揺れにより上下方向に振動を受けた際に、ナット側取付金具5aとセット側取付金具5bの何れのものを野縁受け4の開口側に配設させても、係止片54が、ナット側取付金具5aの立上り片52の上端部に対して傾動規制する組付け補強片として機能し、組付け剛性強度が高められ、野縁受け4の開口側上面端縁(角部)に対して、締結ボルト61を中心に回動方向への力が加わり、振り子状の傾動やねじれなどを伴って、立上り片52の傾斜面部51aにより加わる集中負荷を分担して受け止め支持することができ、開口側上面端縁の押圧変形や湾曲変形が防止されると共に、締結ボルト61の緩みなどを生じてしまうことも回避され、野縁7と野縁受け4との間にガタツキや、両者間の位置ズレの発生を防止することができ、その耐震強度性能を向上することができる。特に、セット側取付金具5bを野縁受け4の非開口側となる側面片側に配置した際には、更に好適な耐震強度性能を得ることができる。
また、係止片54は、立上り片52、52同士を対向離間して配置させた際に、ナット側取付金具5aの立上り片52の上端に係合する長さを有し、当該立上り片52の上端部に対して、載置状に係合させた状態で仮組付けセット可能に構成されているので、この状態で手を離しても野縁7が落下することがなく、両者の仮組付けセットが容易に行えるようになり、取付け作業時に締結ボルト61の締め付け操作中に、常に両者を手で把持しておく必要が無くなり、さらなる部品の取り扱い手易さと共に一個所への取付け作業が簡略化されて組付けを容易に行うことができる。
また、係止片54aは、立上り片52の上端側を野縁受け4の上面側に向けて折曲して形成すると共に、ボルト挿通溝521は、立上り片52と係止片54a、54aに連通してU字状に切欠き形成されているので、該係止片54a、54aを、ボルト挿通溝521の開口域を除くナット側取付金具5aの立上り片52の上端全域に被嵌状に係止させることができ、その傾動規制機能を拡散した状態で組付け剛性強度を高めることができる。
また、係止片54bは、立上り片52を延出せしめ、その両側をそれぞれ野縁受け4上面側に向けて折曲して形成すると共に、ボルト挿通溝521は、該立上り片52に対してU字状に切欠き形成されているので、係止片54bを形成するための自由度が確保され、例えば立上り片52を延出させなくとも、ナット側取付金具5aの立上り片52の両側部をL字状に切欠きして、その対向位置に立上り片52の両側を折曲してこのL字状切欠端部に係止するように形成することができ、ナット側取付金具5aの立上り片52に対し、上端と両側端の2面での係止係合が可能となり、その傾動規制機能を分担した状態で組付け剛性強度を高めることができる。
また、立上り片52、52同士は、野縁受け4に対向離間させた状態でセットされ、締結ボルト61の締め付け操作で、係止片54をナット側取付金具5aの立上り片52の上端に摺接させながら、互いに対面当接するよう構成されているので、両者の傾斜面部51a、51aが野縁受け4の角部に押圧(圧接)されながら上動して対面当接することで、ボルト挿通溝521の底部と締結ボルト61とが密着しその上動が規制され、かつ、係止片54、54の下面域の基端側が立上り片52の上端に密着係止することができる。
また、野縁受け取付け部53は、立上り片52から垂下部51b側に向けて逆台形状に形成すると共に、その両側を折曲せしめて補強片51cを形成してあるので、特に、野縁受け4の開口側に配設された野縁取付金具5が、地震等の揺れにより上下方向に振動を受けた際に、野縁受け4の上面と下面が圧縮するような付加荷重を受けても、野縁受け取付け部53のねじれや湾曲変形に対する剛性強度を高めることができる。
1 天井部
2 吊り部材
21 吊りボルト
22 ハンガー
3 躯体天井部
4 野縁受け
41 野縁受け固定金具
5 野縁取付金具
5a ナット側取付金具
5b セット側取付金具
51 野縁受け取付け部
51a 傾斜面部
51b 垂下部
51c 補強片
51d ビス孔
52 立上り片
521 ボルト挿通溝
53 野縁支持受け部
53a 野縁係止片
54 係止片
54a 係止片
54b 係止片
6 ナット部
61 締結ボルト
7 野縁
71 字状溝
8 天井パネル

Claims (6)

  1. 吊り部材を介して躯体天井部に支持される複数のチャンネル状野縁受けと、上方に開口する両側面部の上端が内方に折曲された逆U字状溝を有する複数のチャンネル状野縁とを、1組の野縁取付金具を介して取り付けする天井下地において、
    前記野縁取付金具は、野縁受けの側面に面当てされる野縁受け取付け部と、該野縁受け取付け部の上方に延出されて野縁受けの上面側に立上り形成されるボルト固定用の立上り片と、下方に延出形成される垂下部に、前記逆U字状溝内に挿入して野縁を支持受けするよう上方に折曲形成された野縁支持受け部とを一体に備え、前記立上り片同士を対面当接させて締結ボルトによりボルト止め固定することで野縁を吊持するよう構成されると共に、
    前記組となる野縁取付金具は、その一方の立上り片に形成されたナット部に前記締結ボルトが螺入されたナット側取付金具と、該ナット側取付金具に組付けセットされるセット側取付金具とからなり、
    前記セット側取付金具の立上り片は、前記締結ボルトに挿入されるよう切欠き形成されたボルト挿通溝と、前記一方の立上り片に係止されるよう折曲形成された係止片とを備え、
    前記セット側取付金具を、前記締結ボルトが螺入されたナット側取付金具に対して、当該締結ボルトに前記ボルト挿通溝をその開口から挿入案内させて立上り片同士が対向離間したセット状態で、締結ボルトの締め付け操作により前記係止片を立上り片に係止させて立上り片同士を当接固定して組付けべく構成せしめたことを特徴とする野縁取付金具。
  2. 請求項1において、前記係止片は、前記立上り片同士を対向離間して配置させた際に、ナット側取付金具の立上り片の上端に係合する長さを有し、当該立上り片の上端部に対して、載置状に係合させた状態で仮組付けセット可能に構成されていることを特徴とする野縁取付金具。
  3. 請求項1または2において、前記係止片は、前記立上り片の上端側を野縁受け上面側に向けて折曲して形成すると共に、前記ボルト挿通溝は、立上り片と係止片に連通してU字状に切欠き形成されていることを特徴とする野縁取付金具。
  4. 請求項1または2において、前記係止片は、前記立上り片を延出せしめ、その両側をそれぞれ野縁受け上面側に向けて折曲して形成すると共に、前記ボルト挿通溝は、該立上り片に対してU字状に切欠き形成されていることを特徴とする野縁取付金具。
  5. 請求項1乃至4の何れかにおいて、前記立上り片同士は、野縁受けに対向離間させた状態でセットされ、前記締結ボルトの締め付け操作で、前記係止片をナット側取付金具の立上り片の上端に摺接させながら、互いに対面当接するよう構成されていることを特徴とする野縁取付金具。
  6. 請求項1乃至5の何れかにおいて、前記野縁受け取付け部は、前記立上り片から前記垂下部側に向けて逆台形状に形成すると共に、その両側を折曲せしめて補強片を形成してあることを特徴とする野縁取付金具。
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