JP6590873B2 - シート構造 - Google Patents

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Description

本発明は、シート構造に関する。
自動二輪車等の鞍乗り型車両において、乗員が着座するシートは、弾性部材からなるクッション材と、クッション材を保持するとともに車体側に係止される底板と、を備えている。このようなシートは、整備等を行う際に車体に対して容易に着脱できるよう、底板に形成されたフックを、燃料タンクや車体フレーム(シートレール)等に係止している。
特許文献1には、シートの車体への取付構造として、シートの前部に設けられたフックを車体側に係止させ、シートの後部に設けられた固定部をボルトで車体側に締結する構造が開示されている。
特許第5373426号公報
ところで、例えばオフロード競技に用いられる自動二輪車の場合、走行中に、駆動輪である後輪に、より大きな駆動力(トラクション)を発生させるため、乗員が意図的にシートの後部に荷重をかける場合がある。例えば、乗員がシートから体(腰)を浮かせた状態から体を落とすことで、シートに荷重をかけるような動作を行う。シートに加えられた荷重は、車体フレームおよびリアサスペンションを介して後輪に伝達され、後輪駆動力を効率良く地面に伝達可能とする。また、車両がジャンプした状態から地面に着地したときに、乗員がシートに着座している場合にも、シートには乗員による大きな荷重が加わる。
乗員による大きな荷重が、シートに対して前部のフックと後部の固定部との間に作用すると、シートの底板は、フックと固定部との間で下方に撓む。底板が撓むと、シートの後部では固定部がボルト締結されていることから、シートの前部に設けられたフックが後方に変位する。乗員がシートに勢いよく荷重をかける等して、底板の中間部が大きく下方に撓んだ場合には、フックが後方に大きく変位するため、フックを大型化するか、シート底板を厚くして撓みを抑える必要があった。これにより、シート重量が増えてしまう虞がある。
そこで本発明は、乗員がシートに荷重をかけた場合にもシートの車体側への係止状態を確実に維持することのできるシート構造を提供することを目的とする。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、鞍乗り型車両(1)のシート装着部(S)に装着されるシート(14)を備え、前記シート(14)は、前記鞍乗り型車両(1)の前後方向に延びる底板(41)と、前記底板(41)から前記シート装着部(S)側に突出し、前記シート装着部(S)に形成された開口(28)から前記前後方向の第一側に向けて挿入されることで、前記シート装着部(S)に係止されるフック(42)と、前記フック(42)と別体をなし、前記フック(42)に対して前記前後方向の第二側に設けられ、前記フック(42)とともに前記開口(28)に挿入され、前記シート装着部(S)における前記開口(28)の前記第二側の縁部(28r)に突き当たることで、前記フック(42)の前記第二側への移動を規制する規制部材(43)と、を備えている。
請求項2に記載した発明は、前記フック(42)から前記規制部材(43)までの前記前後方向の長さ(L1)は、前記開口(28)の前記前後方向の開口寸法(L2)よりも大きい。
請求項3に記載した発明は、前記フック(42)に対して前記前後方向に離間した位置に、前記シート装着部(S)に固定部材(B2)で固定される固定部(45)をさらに備えている。
請求項4に記載した発明は、前記フック(42)は、乗員によって前記シート(14)に荷重が加えられる荷重作用位置(P)に対して前記第一側に配置され、前記固定部(45)は、前記荷重作用位置(P)に対して前記第二側に配置されている。
請求項5に記載した発明は、前記フック(42)は、前記シート(14)を前記シート装着部(S)に装着した状態で、前記乗員が足を載せるステップ(19)と前後方向位置をラップさせ、前記フック(42)は、前記シート装着部(S)に対し、前記開口(28)から前記第一側である前方側に向けて挿入されることで係止され、前記荷重作用位置(P)は、前記フック(42)に対し、前記第二側である後方側に位置している。
請求項6に記載した発明は、前記フック(42)および規制部材(43)は、それぞれ左右一対に設けられている。
請求項7に記載した発明は、前記シート装着部(S)は、前記開口(28)の前記第一側の縁部(28f)に対し、前記第二側の縁部(28r)を低い位置に形成している。
請求項8に記載した発明は、前記フック(42)および規制部材(43)は、同一の開口(28)に挿入される。
請求項1,8に記載した発明によれば、車体側のシート装着部に形成された開口にフックを前後方向の第一側に向けて挿入することで、フックをシート装着部に係止させるとともに、規制部材をフックとともに開口に挿入する。規制部材は、開口における前後方向の第二側の縁部に突き当てる。これにより、フックの第二側への移動が規制され、フックが開口から抜けることを防ぐことができる。その結果、乗員がシートに荷重をかけて底板が弾性変形した場合にも、シートの係止状態を確実に維持することができる。
請求項2に記載した発明によれば、フックから規制部材までの前後方向長さが、開口の前後方向における開口寸法よりも大きいので、規制部材が開口の前後方向第二側の縁部に突き当たった状態でも、フックは開口から前後方向第一側に向けて挿入された状態を維持する。これにより、フックが開口から抜けることを確実に防ぐことができる。
請求項3に記載した発明によれば、フックに対して前後方向で離間した位置に固定部を備えることで、シートを前後方向の少なくとも二個所でシート装着部に固定することができる。しかも、シートは、固定部においてはシート装着部に対して固定部材で固定されるので、固定部の前後方向移動を規制してシートを確実に固定することができる。
請求項4に記載した発明によれば、フックを荷重作用位置に対して前後方向の第一側に配置し、固定部を前後方向の第二側に配置することで、シートが荷重作用位置に対して前後方向の両側でシート装着部に固定される。これにより、シートを確実に固定することができる。
請求項5に記載した発明によれば、フックがステップと前後方向で重なる位置に設けられるので、フックと固定部との間の荷重作用位置は、ステップよりも後方側、すなわちフックよりも後方側に位置することとなる。これにより、荷重作用位置に乗員が荷重をかけることで底板が弾性変形すると、荷重作用位置と同じ後方側の固定部が不動の場合は特に、シート前方側の変位量が多くなり、フックの係止を解除する虞が生じる。これに対し、フックとともに変位した規制部材が、開口の前後方向第二側(後方側)の縁部に突き当たることで、フックの第二側への移動が規制され、フックが開口から抜けることを確実に防ぐことができる。
請求項6に記載した発明によれば、フックおよび規制部材を左右一対に設けることにより、シート装着部に対するシートの固定状態を安定的に維持することができる。また、シートの左右方向の移動を規制することもできる。
請求項7に記載した発明によれば、シート装着部が、開口の前後方向第一側の縁部に対し、前後方向第二側の縁部を低い位置に形成しているので、フックおよび規制部材を開口の前後方向の第二側から第一側に向けて挿入して係止する際には、フックおよび規制部材が前後方向第二側の縁部周辺に干渉し難くい。したがって、フックおよび規制部材を開口に挿入する際に、シートをシート装着部に対して傾斜させる角度が小さくて済み、シートの装着を容易に行うことができる。
本発明の実施形態における自動二輪車の右側面図である。 上記自動二輪車の要部の右側面図である。 上記自動二輪車の要部の上面図である。 図2のIV−IV断面図である。 上記自動二輪車のシートの右側面図である。 上記シートの下面図である。 図6のVII−VII断面図である。 上記自動二輪車の平面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ以下に説明する車両における向きと同一とする。また以下の説明に用いる図中適所には、車両前方を示す矢印FR、車両左方を示す矢印LH、車両上方を示す矢印UPが示されている。図中線CLは車体左右中心線を示す。
図1に示すように、自動二輪車1(鞍乗り型車両)の車体フレーム2は、ヘッドパイプ3から後下方へ延びる左右一対のメインフレーム4と、左右メインフレーム4の後下方に連なる左右一対のピボットフレーム5と、左右メインフレーム4の後端部から後上方へ延びる左右一対のシートフレーム6と、左右ピボットフレーム5から後上方へ延びて左右シートフレーム6の後端部に接続される左右一対のサポートフレーム7と、を備える。左右メインフレーム4の下方かつ左右ピボットフレーム5の前方にはエンジン10が搭載される。
車体前部において、ヘッドパイプ3には左右一対のフロントフォーク8がステム8aを介して転舵可能に支持される。左右フロントフォーク8の下端部には前輪FWが軸支される。ステム8a上端のトップブリッジ8bにはバーハンドル8cが取り付けられる。
車体後部において、左右ピボットフレーム5にはスイングアーム9の前端部がピボット軸9aを介して上下揺動可能に支持される。スイングアーム9の後端部には後輪RWが軸支される。スイングアーム9の前部と左右ピボットフレーム5との間にはリアクッション機構9bが介設される。後輪RWとエンジン10との間はチェーン式の伝動機構9cを介して連結される。
左右メインフレーム4の間には燃料タンク13が配置される。燃料タンク13の後方で左右シートフレーム6の上方には乗員用のシート14が配置される。左右シートフレーム6の間にはエアクリーナ15が配置される。図中符号11はエンジン10の排気管、符号12は排気管11の後端に取り付けられるマフラーをそれぞれ示す。
自動二輪車1は、合成樹脂製のカバー部材として、前輪FWの上方を覆うフロントフェンダ16、及び後輪RWの上方を覆うリアフェンダ17、車体側面を覆う左右一対のサイドカバー18(図3参照)、及び燃料タンク13の周囲を覆うタンクカバー(図示略)等を備える。
また、左右ピボットフレーム5には、適宜のブラケット等を介して、乗員が足を載せるステップ19が支持されている。
図2〜図4を参照し、左右シートフレーム6は、角パイプ状をなして前後方向に延びる。左右シートフレーム6は、左右方向と略直交するとともに鉛直方向に沿うように形成される、左右方向(車幅方向)外側の外側面6a及び左右方向内側の内側面6bと、外側面6a,内側面6bの上端間に渡って左右方向に沿うように形成される上面6cと、外側面6a,内側面6bの下端間に渡って左右方向に沿うように形成される下面6dと、を有する。
シートフレーム6は、側面視では前下がりに傾斜した直線状に設けられる。シートフレーム6の前端部は、メインフレーム4の後端部にボルト締結により結合される。シート14の下側において、シートフレーム6と燃料タンク13とによって囲まれた側面視略三角形状の空間には、シート支持部材20が設けられる。
シート支持部材20は、シート14の前後中間部を支持する。シート支持部材20は、左右シートフレーム6上に支持される。シート支持部材20は、左右シートフレーム6に対して着脱可能に取り付けられる。シート支持部材20は、側面視において前側ほど漸次高さを増すように形成される。
なお、本実施形態で用いる「中間」とは、対象の両端間の中央のみならず、対象の両端間の内側の範囲を含む意とする。
シート支持部材20は、その前部において左右一対のシートフレーム6に跨るように設けられる基部21と、基部21から左右一対のシートフレーム6の各々に沿うように後方に延びるとともに左右方向に変位可能とされる左右一対の延出部22と、を備える。シート支持部材20は、合成樹脂製の一体成型品とされる。シート支持部材20の形成材料としては、例えば軽量かつ高強度の繊維強化樹脂等が挙げられる。左右延出部22は、それぞれ基部21に対して左右方向に撓む(弾性変形する)ことで、互いに近接離反するように相対変位可能である。
基部21は、上壁部21a、左右側壁部21b及び前壁部21cを備えるボックス状に形成される。左右側壁部21bの前下端部には、左右外側に張り出すボルト挿通部21dが形成される。左右ボルト挿通部21dは、上方から挿通される締結ボルトB1により、左右シートフレーム6の前部の上面6cにそれぞれ締結される。これにより、基部21ひいてはシート支持部材20の前部が、左右シートフレーム6に締結固定される。
基部21の上壁部21aは、左右方向に長く設けられる。基部21の前壁部21cは、例えば電装部品ELを取り付けるための固定部とされる。電装部品ELとしては、例えば、ECU、リレースイッチ及びレギュレータ等が挙げられる。
基部21の内側には、エンジン10の燃料噴射装置INが配置される。燃料噴射装置INよりも後方には、エアクリーナ15が配置される。エアクリーナ15は、その上部を左右シートフレーム6の間でシート支持部材20の後部の左右延出部22の間に配置する。
左右一対の延出部22の各々の後部には、各シートフレーム6上に載置される上方係止部23と、上方係止部23の左右一側から下方に延び、各シートフレーム6の左右一側(車幅方向外側)の外側面6aに当接可能に配置される第一側方係止部24と、第一側方係止部24の下端から左右他側に延び、各シートフレーム6の下側に係止される下方係止部25と、上方係止部23の左右他側から下方へ延び、各シートフレーム6の左右他側(車幅方向内側)の内側面6bに当接可能に配置される第二側方係止部26と、を備える。
上方係止部23は、その下面23aをシートフレーム6の上面6cに当接(係止)させることで、シート14から入力される荷重をシートフレーム6に伝達する。第一側方係止部24は、その左右内側の第一係止面24aを、シートフレーム6の外側面6aに当接(係止)させる。下方係止部25は、第一側方係止部24の後部下端から左右内側に突出するように設けられる。下方係止部25は、その上面25aをシートフレーム6の下面6dの下方に隙間を空けて配置する。第二側方係止部26は、その左右外側の第二係止面26aを、シートフレーム6の内側面6bに隙間を空けて近接させる。
このようなシート支持部材20の基部21の上壁部21aには、後述する中間部フック42を係止するため、左右一対の開口28が設けられる。開口28は、左右方向、及び前後方向にそれぞれ一定長さを有した平面視矩形状をなしている。
図1、図5を参照し、シート14は、燃料タンク13と、シート支持部材20と、左右シートフレーム6と、に着脱可能に装着される。すなわち、燃料タンク13、シート支持部材20、及び左右シートフレーム6は、シート14が装着されるシート装着部Sを構成している。
シート14は、車両前後方向に延びる合成樹脂製の底板41と、底板41上に設けられた弾性部材からなるクッション材46と、底板41及びクッション材46を上方から覆うように設けられた表皮材47と、を備えている。
図5、図6に示すように、底板41の下面41bには、シート14をシート装着部Sに装着するため、車両前方側に設けられた前部フック44と、車両後方側に設けられた固定部45と、前部フック44と固定部45との中間部に設けられた中間部フック42及び規制部材43と、を備えている。
前部フック44は、底板41の前部に設けられ、底板41と一体成形されている。この前部フック44は、シート14において左右方向(車幅方向)の中央部に設けられる。前部フック44は、底板41の下面41bから前方に向かって延びる爪部44bを有している。前部フック44は、燃料タンク13の上面に固定された係止ブラケット13kに係止される。係止ブラケット13kは、図示しない左右方向一対の支持部により、燃料タンク13の上面に対して間隔をあけて設けられる。前部フック44は、燃料タンク13の上面と係止ブラケット13kとの間に、爪部44bを後方から前方に向かって挿入することで、燃料タンク13に係止される。
固定部45は、底板41の後部において、左右方向両端部にそれぞれ設けられている。固定部45は、底板41の下面41bにビスやリベット等によって固定されるベース部45aと、ベース部45aから下方に向かって突出するステー部45bと、を一体に有している。固定部45は、ステー部45bを左右シートフレーム6の外側面6aに沿わせた状態で、ステー部45bに形成されたボルト挿通孔にボルトB2を挿通し、左右シートフレーム6の外側面6aに形成された雌ネジ孔(図示無し)にねじ込むことで、左右シートフレーム6に固定される。
中間部フック42は、底板41の下面41bにおいて、前部フック44と固定部45との間の中間部に設けられている。中間部フック42は、底板41に一体形成されている。中間部フック42は、左右方向に間隔をあけて一対に設けられている。
図7に示すように、各中間部フック42は、底板41から下方のシート支持部材20側に突出する基部42aと、基部42aから前方(前後方向の第一側)に延びる爪部42bと、を一体に有している。
中間部フック42は、シート支持部材20に形成された開口28から爪部42bを前方に挿入し、爪部42bをシート支持部材20の基部21の上壁部21aの下側に沿わせ、基部42aを開口28内に収容することで、開口28ひいてはシート支持部材20に係合される。中間部フック42が係合される開口28は、シート後部の固定部45とほぼ同じ高さに配置されている。
規制部材43は、中間部フック42に対して後方(前後方向の第二側)に設けられている。規制部材43は、底板41の下面にビスやリベット等の固定具43tによって固定されるベース部43aと、中間部フック42の基部42aに近接した位置で、ベース部43aの前端から下方に向かって延びる延出部43bと、を一体に有している。規制部材43は、左右方向に一定幅を有した金属板を折り曲げ加工する等して形成されている。なお、規制部材43は、底板41に一体形成されてもよい。
規制部材43の延出部43bは、中間部フック42とともに開口28に挿入される。このとき、延出部43bは、開口28内で中間部フック42の基部42aに対して後方に配置される。この延出部43bが、開口28の後方の縁部28rに突き当たることで、中間部フック42の後方への移動が規制される。
このような中間部フック42及び規制部材43が挿入される開口28は、前方の縁部28f(前後方向の第一側の縁部)に対し、後方の縁部28r(前後方向の第二側の縁部)を低い位置に形成している。
中間部フック42の爪部42bの先端部から規制部材43までの前後方向における長さL1は、開口28の前後方向における開口寸法L2よりも大きい。これにより、規制部材43が開口28の後方の縁部28rに突き当たった状態で、爪部42bは、少なくとも先端部側の一部がシート支持部材20の基部21の上壁部21aの下側に位置した状態を維持する。これにより、中間部フック42及び規制部材43が後方に変位しても、中間部フック42が開口28から抜けてしまうのを防ぐ。
ところで、図1を参照し、自動二輪車1がオフロード競技等に用いられる場合、走行中に、駆動輪である後輪RWに、より大きな駆動力(トラクション)を発生させるため、乗員が意図的にシート14に荷重をかけることがある。このような場合、乗員は、ステップ19に足を載せて、シート14から体(腰)を上方に浮かせた状態から体を落とすようにして、シート14においてステップ19の鉛直上方位置よりも後方の部分(以下、これを荷重作用位置Pと称する)に荷重をかける。
このような荷重作用位置Pに対し、中間部フック42及び規制部材43は、前方側(前後方向の第一側)に配置され、固定部45は、後方側(前後方向の第二側)に配置されている。さらに、図1、図8に示すように、中間部フック42及び規制部材43は、シート14をシート装着部Sに装着した状態で、ステップ19と前後方向においてほぼ同じ位置に設けられている。
図5に示すように、シート14の底板41の下面41bには、前部フック44と中間部フック42との間で下方に突出し、シート14をシート装着部Sに装着した状態で、燃料タンク13の上面に突き当たる前部サポート部41fと、中間部フック42と固定部45との間で下方に突出し、シート14をシート装着部Sに装着した状態で、左右シートフレーム6間のクロスメンバやリアフェンダ17の上面に突き当たる後部サポート部41rと、が形成されている。
上記したようなシート14を車体(シート装着部S)に装着するときには、まず、前部フック44の爪部44bを燃料タンク13の上面の係止ブラケット13kに後方から前方に向けて挿入するとともに、中間部フック42の爪部42bをシート支持部材20の開口28に後方から前方に向けて挿入する。このとき、図7中に2点鎖線で示すように、シート14の後部を持ち上げて、シート前方側の前部フック44及び中間部フック42を燃料タンク13の上面及びシート支持部材20に押し付けるようにすることで、爪部44b,42bは係止ブラケット13kおよび開口28に容易に挿入される。
また、中間部フック42及び規制部材43を開口28の後方から前方に向けて挿入する際、開口28は、前方の縁部28fに対し後方の縁部28rが低く形成されているので、中間部フック42及び規制部材43が後方の縁部28rに干渉しにくく、中間部フック42及び規制部材43は開口28に容易に挿入される。
爪部44b,42bを係止ブラケット13kおよび開口28に挿入した後、シート14の後部を下方に降ろすと、図7中に実線で示すように、中間部フック42の基部42a及び規制部材43が開口28内に収容される。この後、シート14の後部に設けられた固定部45のステー部45bをボルトB2で左右シートフレーム6の外側面6aに締結するこれによって、固定部45が左右シートフレーム6に固定される。
このようにして装着されたシート14は、左右シートフレーム6に下方から支持されるとともに、前端部を燃料タンク13の後部に下方から支持される。シート14の前後中間部は、シート支持部材20を介して左右シートフレーム6に下方から支持される。
自動二輪車1の走行中に、乗員がシート14の荷重作用位置Pに荷重をかけた場合、シート14の底板41は、中間部フック42と固定部45との間の荷重作用位置Pを中心として下方に撓むように弾性変形する。底板41は、固定部45において前後方向に拘束されているので、荷重による底板41の変形によって、中間部フック42は後方に変位する。
シート14は、シート支持部材20に形成された開口28に係止される中間部フック42と、後部の固定部45と、がほぼ同じ高さに配置されている。したがって、荷重作用位置Pに荷重が作用した場合、後部の固定部45で固定されたシート14が撓むように弾性変形した場合、中間部フック42は、後方の固定部45側に向かって、ほぼ水平方向に沿って後方に変位する。
このように中間部フック42が後方に変位しても、中間部フック42の後方に設けられた規制部材43が開口28の後方の縁部28rに突き当たることで、中間部フック42の爪部42bが開口から抜けることが阻止される。
以上説明したように、本実施形態のシート構造は、自動二輪車1のシート装着部Sに装着されるシート14を備え、シート14は、自動二輪車1の前後方向に延びる底板41と、底板41からシート装着部S側(シート支持部材20側)に突出する基部42a、および基部42aから前後方向の前方側に延びる爪部42bを有し、シート装着部S(シート支持部材20)に形成された開口28から爪部42bを前方側に挿入することで、シート装着部S(シート支持部材20)に係止される中間部フック42と、中間部フック42に対して前後方向の後方側に設けられ、中間部フック42とともに開口28に挿入され、シート装着部S(シート支持部材20)における開口28の後方側の縁部28rに突き当たることで、中間部フック42の後方側への移動を規制する規制部材43と、を備えている。
この構成によれば、規制部材43を中間部フック42とともに開口28に挿入すると、規制部材43が開口28の前後方向の後方側の縁部28rに突き当たることで、中間部フック42の後方側への移動が規制される。これにより、フックを大型化したりシート底板を厚くする等の必要がなく、シート重量増を抑えた上で、中間部フック42の爪部42bが開口28から抜けることを防ぐことができる。その結果、乗員がシート14に荷重をかけた場合等に底板41が弾性変形しても、シート14の固定状態を確実に維持することができる。
また、中間部フック42の爪部42bの先端部から規制部材43までの前後方向の長さL1は、開口28の前後方向の開口寸法L2よりも大きい。これにより、規制部材43が開口28の前後方向の後方側の縁部28rに突き当たった状態でも、中間部フック42の爪部42bは開口28から前方側に挿入された状態を維持することができる。これにより、中間部フック42の爪部42bが開口28から抜けることを確実に防ぐことができる。
また、中間部フック42に対して前後方向に離間した位置に、シート装着部S(左右シートフレーム6)にボルトB2で固定される固定部45をさらに備えている。これにより、シート14は、中間部フック42と固定部45とで、前後方向の少なくとも二個所でシート装着部Sに係止される。しかも、シート14は、固定部45においてはシート装着部Sに対してボルト締結されるので、固定部45の前後方向移動を規制してシート14を確実に固定することができる。
また、中間部フック42は、乗員によってシート14に荷重が加えられる荷重作用位置Pに対して前方側に配置され、固定部45は、荷重作用位置Pに対して後方側に配置されている。これにより、シート14は、荷重作用位置Pに対して前後方向の両側でシート装着部Sに固定される。これにより、シート14を確実に固定することができる。
また、中間部フック42は、シート14をシート装着部Sに装着した状態で、乗員が足を載せるステップ19と前後方向位置をラップさせ、かつシート装着部Sに対して、開口28から爪部42bを前方側に向けて挿入することで係止され、荷重作用位置Pは、中間部フック42に対し、後方側に位置している。これにより、中間部フック42と固定部45との間の荷重作用位置Pは、ステップ19よりも後方側に位置することとなる。これにより、荷重作用位置Pに乗員が荷重をかけて底板41が弾性変形すると、シート後方側の固定部45が不動であることから、中間部フック42及び規制部材43の荷重作用位置P側すなわち後方側への変位が大きくなる。しかし、規制部材43が開口28の後方の縁部28rに突き当たることで、中間部フック42の後方への移動が規制され、中間部フック42の爪部42bが開口28から抜けることを確実に防ぐことができる。
また、中間部フック42及び規制部材43は、それぞれ左右一対に設けられている。これにより、シート14を左右方向両側で、シート装着部Sに対する固定状態を安定的に維持することができる。また、シート14の左右方向の移動を規制することもできる。
また、シート装着部Sは、開口28の前方側の縁部28fに対し、後方側の縁部28rを低い位置に形成している。これにより、中間部フック42及び規制部材43を開口28の後方側から前方側に向けて挿入して係止する際には、中間部フック42及び規制部材43が後方の縁部28rに干渉し難い。したがって、中間部フック42及び規制部材43を開口28に挿入する際に、シート14をシート装着部Sに対して傾斜させる角度が小さくて済み、シート14の装着を容易に行うことができる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の各実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、シート装着部に形成された開口から爪部を後方側に向けて挿入することでシート装着部に係止されるフックと、シート装着部における開口の前方側の縁部に突き当たることでフックの前方側への移動を規制する規制部材と、を備える構成でもよい。また、フックがシート後方側、固定部がシート前方側に配置された構成でもよい。
上記実施形態では、オフロード走行用の自動二輪車への適用を例に説明したが、車両の用途については何ら限定するものではない。
また、前記鞍乗り型車両には、運転者が車体を跨いで乗車する車両全般が含まれ、自動二輪車(原動機付自転車及びスクータ型車両を含む)のみならず、三輪(前一輪かつ後二輪の他に、前二輪かつ後一輪の車両も含む)又は四輪の車両も含まれ、かつ電気モータを原動機に含む車両も含まれる。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、当該発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1 自動二輪車(鞍乗り型車両)
14 シート
19 ステップ
28 開口
28f 縁部(前後方向の第一側の縁部)
28r 縁部(前後方向の第二側の縁部)
41 底板
42 中間部フック(フック)
43 規制部材
45 固定部
L1 長さ
L2 開口寸法
B2 ボルト(固定部材)
P 荷重作用位置
S シート装着部

Claims (8)

  1. 鞍乗り型車両(1)のシート装着部(S)に装着されるシート(14)を備え、
    前記シート(14)は、
    前記鞍乗り型車両(1)の前後方向に延びる底板(41)と、
    前記底板(41)から前記シート装着部(S)側に突出し、前記シート装着部(S)に形成された開口(28)から前記前後方向の第一側に向けて挿入されることで、前記シート装着部(S)に係止されるフック(42)と、
    前記フック(42)と別体をなし、前記フック(42)に対して前記前後方向の第二側に設けられ、前記フック(42)とともに前記開口(28)に挿入され、前記シート装着部(S)における前記開口(28)の前記第二側の縁部(28r)に突き当たることで、前記フック(42)の前記第二側への移動を規制する規制部材(43)と、を備えているシート構造。
  2. 前記フック(42)から前記規制部材(43)までの前記前後方向の長さ(L1)は、前記開口(28)の前記前後方向の開口寸法(L2)よりも大きい請求項1に記載のシート構造。
  3. 前記フック(42)に対して前記前後方向に離間した位置に、前記シート装着部(S)に固定部材(B2)で固定される固定部(45)をさらに備えている請求項1又は2に記載のシート構造。
  4. 前記フック(42)は、乗員によって前記シート(14)に荷重が加えられる荷重作用位置(P)に対して前記第一側に配置され、前記固定部(45)は、前記荷重作用位置(P)に対して前記第二側に配置されている請求項3に記載のシート構造。
  5. 前記フック(42)は、前記シート(14)を前記シート装着部(S)に装着した状態で、前記乗員が足を載せるステップ(19)と前後方向位置をラップさせ、
    前記フック(42)は、前記シート装着部(S)に対し、前記開口(28)から前記第一側である前方側に向けて挿入されることで係止され、
    前記荷重作用位置(P)は、前記フック(42)に対し、前記第二側である後方側に位置している請求項4に記載のシート構造。
  6. 前記フック(42)および規制部材(43)は、それぞれ左右一対に設けられている請求項1から5の何れか一項に記載のシート構造。
  7. 前記シート装着部(S)は、前記開口(28)の前記第一側の縁部(28f)に対し、前記第二側の縁部(28r)を低い位置に形成している請求項1から6の何れか一項に記載のシート構造。
  8. 前記フック(42)および規制部材(43)は、同一の開口(28)に挿入される請求項1から7の何れか一項に記載のシート構造。
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