JP6587577B2 - 加飾用積層シート、加飾用成形体及び加飾成形体 - Google Patents
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Description
〈不織布A〉
不織布Aはスパンボンド法で得られた長繊維の海島型複合繊維の繊維絡合体から海成分を除去することにより得られた次のような不織布である。不織布Aは、繊度0.08dtexの極細繊維の繊維束(平均25本/束)を絡合させた繊維絡合体と、含浸付与された架橋された非発泡ポリウレタンを含む、見掛け密度0.53g/cm3、目付310g/m2の不織布である。なお、極細繊維はTg110℃のイソフタル酸変性PETからなり、非発泡ポリウレタン/繊維絡合体の質量比は12/88であった。
〈不織布B〉
不織布Bは、見掛け密度0.40g/cm3、目付95g/cm2の抄紙系不織布(阿波製紙(株)製のPY−100−60)である。
〈平織物C〉
平織物Cは、Tg110℃のイソフタル酸変性PETの低延伸倍率(相対延伸倍率1倍)の繊度34dtexのレギュラー繊維を経糸及び緯糸に使用して平織した、見掛け密度0.69g/cm3、目付140g/m2の平織物である。
〈平織物D〉
平織物Dは、Tg120℃のPETの低延伸倍率(相対延伸倍率1倍)の繊度33dtexのレギュラー繊維を経糸及び緯糸に使用して平織した、見掛け密度0.68g/cm3、目付135g/m2の平織物である。
〈平織物E〉
平織物Eは、Tg120℃のPETの高延伸倍率(相対延伸倍率3倍)の繊度21dtexのレギュラー繊維を経糸及び緯糸に使用して平織した、見掛け密度0.71g/cm3、目付145g/m2の平織物である。
〈トリコットF〉
トリコットFは、Tg110℃のイソフタル酸変性PETの低延伸倍率(相対延伸倍率1倍)の繊度34dtexのレギュラー繊維をメリヤス経編みした、見掛け密度0.24g/cm3、目付285g/m2のトリコットである。
〈トリコットG〉
トリコットGは、Tg120℃のPETの低延伸倍率(相対延伸倍率1倍)の繊度
33dtexのレギュラー繊維をメリヤス経編みした、見掛け密度0.19g/cm3、
目付250g/m2のトリコットである。
〈トリコットH〉
トリコットHは、Tg120℃のPETの高延伸倍率(相対延伸倍率3倍)の繊度21dtexのレギュラー繊維をメリヤス経編みした、見掛け密度0.21g/cm3、目付290g/m2のトリコットである。
〈接着剤I〉
接着剤Iは、硬化後の軟化温度が175℃である、ホットメルト型湿分硬化ポリウレタン接着剤(DIC(株)製のホットメルト型湿分硬化ポリウレタン)である。
〈接着剤J〉
接着剤Jは、硬化後の軟化温度が85℃である、メチルエチルケトンに溶解されたポリビニルブチラール(PVB)系樹脂((株)クラレ製商品名「モビタール」)である。
5個の平均値である。測定結果のS−S曲線を図4に、また、150℃における10%伸長時応力を下記表1に示す。なお、図4の(b)は図4(a)の縦軸のスケールを拡大した図である。
繊維基材層となる不織布Aの一面に、目付35g/m2になるように接着剤Iをドット状に塗布することにより接着剤層を形成した。具体的には、はじめに、第1の送り出しリールから不織布Aを1m/分の速度で連続して送り出し、巻き取りリールにより巻き取るラインを形成した。そして、樹脂フィーダー中に収容された110℃で溶融された接着剤Iをライン途中に設けられた表面温度50℃に設定されたグラビアロールを用いて、不織布Aの一面に塗布した。なお、グラビアロールの表面には多数のドット状の凹凸が刻印されていた。そして、グラビアロールの下流に設けられた第2の送り出しリールから繊維加飾層となる平織物Cを送り出し、接着剤Iが一面に塗布された不織布Aに平織物Cを積層して積重体を形成し、さらに下流に設けられたプレスロールで積重体をプレスすることにより、不織布Aと平織物Cとを接着剤Iを介して仮接着した。そして、仮接着された積層体を温度40℃、相対湿度60%の条件で35時間熟成することにより、接着剤Iを湿気硬化させた。このようにして実施例1の加飾用積層シートを得た。
各加飾用成形体を目視により観察し、成形性を以下の基準で判定した。
A:型どおりに正確に賦形されており、層間の剥離もシワの発生も見られなかった。
B:層間の剥離はなかったが、角部等で丸みを帯びるように不正確に賦形されていた又はシワが発生していた。
C:層間の剥離が発生した場所があった。
各加飾成形体の表面外観を以下の基準で目視により判定した。
A:シワ及び剥離の発生がなかった。
B:シワが発生していた。
C:剥離が発生していた。
実施例1において、繊維加飾層となる平織物Cを用いる代わりに平織物Dを用いた以外は同様にして真空圧空成形を行って加飾用成形体を得、さらに、インモールド成形を行うことにより加飾成形体を得た。そして、得られた加飾用成形体及び加飾成形体を実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
実施例1において、繊維加飾層となる平織物Cを用いる代わりにトリコットFを用いた以外は同様にして真空圧空成形を行って加飾用成形体を得、さらに、インモールド成形を行うことにより加飾成形体を得た。そして、得られた加飾用成形体及び加飾成形体を実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
実施例1において、繊維加飾層となる平織物Cを用いる代わりにトリコットGを用いた以外は同様にして真空圧空成形を行って加飾用成形体を得、さらに、インモールド成形を行うことにより加飾成形体を得た。そして、得られた加飾用成形体及び加飾成形体を実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
実施例1において、繊維加飾層となる平織物Cを用いる代わりにトリコットHを用いた以外は同様にして真空圧空成形を行って加飾用成形体を得、さらに、インモールド成形を行うことにより加飾成形体を得た。そして、得られた加飾用成形体及び加飾成形体を実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
実施例1において、繊維加飾層となる平織物Cを用いる代わりに不織布Aを用いた以外は同様にして真空圧空成形を行って加飾用成形体を得、さらに、インモールド成形を行うことにより加飾成形体を得た。そして、得られた加飾用成形体及び加飾成形体を実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
実施例1において、繊維基材層として不織布Aの代わりに不織布Bを用い、繊維加飾層となる平織物Cを用いる代わりに不織布Bを用いた以外は同様にして真空圧空成形を行って加飾用成形体を得、さらに、インモールド成形を行うことにより加飾成形体を得た。そして、得られた加飾用成形体及び加飾成形体を実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
離型紙上に接着剤層を形成するための接着剤Jのメタノール溶液(固形分濃度15%)を300μmのクリアランスを取ってナイフコーターで塗布し、溶剤を乾燥した後、繊維基材層となる不織布Aを貼り合わせた。そして、離型紙を剥離し、接着剤層の表面に平織物Cを重ねて、さらに、90℃に加熱したプレスロールで積重体をプレスすることにより、不織布Aと平織物Cとを接着剤Jを介して接着した。このようにして比較例2の加飾用積層シートを得た。そして、実施例1と同様にして、加飾用積層シートの真空圧空成形を行い、さらに、インモールド成形を行うことにより加飾成形体を得た。そして、得られた加飾成形体を実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、表面に多数のドット状の凹凸が刻印されていたグラビアロールを用いて接着剤Iを塗布する代わりに、表面が平滑なグラビアロールを用いて接着剤Iを塗布した以外は同様にして加飾用積層シートを得た。そして、実施例1と同様にして、加飾用積層シートの真空圧空成形を行い、さらに、インモールド成形を行うことにより加飾成形体を得た。そして、得られた加飾成形体を実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、繊維基材層として不織布Aの代わりに不織布Bを用いた以外は同様にして真空圧空成形を行って加飾用成形体を得、さらに、インモールド成形を行うことにより加飾成形体を得た。そして、得られた加飾用成形体及び加飾成形体を実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
実施例2において、繊維基材層として不織布Aの代わりに不織布Bを用いた以外は同様にして真空圧空成形を行って加飾用成形体を得、さらに、インモールド成形を行うことにより加飾成形体を得た。そして、得られた加飾用成形体及び加飾成形体を実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
実施例1において、繊維加飾層となる平織物Cを用いる代わりに不織布Bを用いた以外は同様にして真空圧空成形を行って加飾用成形体を得、さらに、インモールド成形を行うことにより加飾成形体を得た。そして、得られた加飾用成形体及び加飾成形体を実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
実施例1において、繊維加飾層となる平織物Cを用いる代わりに平織物Eを用いた以外は同様にして真空圧空成形を行って加飾用成形体を得、さらに、インモールド成形を行うことにより加飾成形体を得た。そして、得られた加飾用成形体及び加飾成形体を実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
2 繊維加飾層
3 接着剤層
10 加飾用積層シート
15 加飾用成形体(プリフォーム成形体)
20 加飾成形体
Claims (8)
- 立体形状を有する加飾用成形体に成形される加飾用積層シートであって、
100〜180℃の範囲から選ばれる成形温度で成形され、且つ、前記加飾用成形体は被加飾成形体に一体化されるものであり、
前記被加飾成形体に一体化される側になる第1の繊維構造体を含む繊維基材層と、加飾面になる第2の繊維構造体を含む繊維加飾層と、前記繊維基材層と前記繊維加飾層とを接着する接着剤層と、を備え、
前記成形温度における、前記第1の繊維構造体の10%伸長時応力をX(N/2.5cm)、前記第2の繊維構造体の10%伸長時応力をY(N/2.5cm)、とした場合、Y/Xが0.4〜2.5の範囲であることを特徴とする加飾用積層シート。 - 前記接着剤層は、不連続または厚み差10%以上の複数の領域を有する層である請求項1に記載の加飾用積層シート。
- 前記接着剤層は、前記成形温度よりも高い軟化温度を有する層である請求項1または2に記載の加飾用積層シート。
- 前記接着剤層は、硬化性接着剤を含む請求項1〜3の何れか1項に記載の加飾用積層シート。
- 前記接着剤層は、ホットメルト型接着剤から形成された層である請求項1〜4の何れか1項に記載の加飾用積層シート。
- 150℃における、前記10%伸長時応力Xが3〜150(N/2.5cm)であり、前記10%伸長時応力Yが2〜150(N/2.5cm)である請求項1〜5の何れか1項に記載の加飾用積層シート。
- 請求項1〜6の何れか1項に記載の加飾用積層シートを成形した加飾用成形体。
- 請求項7に記載の加飾用成形体を前記被加飾成形体に一体化した加飾成形体。
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