JP6586196B2 - 眼科撮影装置および眼科画像表示装置 - Google Patents

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Description

この発明は、光コヒーレンストモグラフィ(Optical Coherence Tomography:OCT)を用いて被検眼の画像を取得する眼科撮影装置、および、OCTを用いて取得された被検眼の画像を表示する眼科画像表示装置に関する。
近年、レーザ光源等からの光ビームを用いて被測定物体の表面形態や内部形態を表す画像を形成するOCTが注目を集めている。OCTは、X線CTのような人体に対する侵襲性を持たないことから、特に医療分野や生物学分野における応用の展開が期待されている。たとえば眼科分野においては、眼底や角膜等の画像を形成する装置が実用化されている。
特許文献1には、いわゆる「フーリエドメインOCT(Fourier Domain OCT)」の手法を用いた装置が開示されている。すなわち、この装置は、被測定物体に対して低コヒーレンス光のビームを照射し、その反射光と参照光とを重ね合わせて干渉光を生成し、この干渉光のスペクトル強度分布を取得してフーリエ変換を施すことにより被測定物体の深度方向(z方向)の形態を画像化するものである。更に、この装置は、光ビーム(信号光)をz方向に直交する1方向(x方向)に走査するガルバノミラーを備え、それにより被測定物体の所望の測定対象領域の画像を形成するようになっている。この装置により形成される画像は、光ビームの走査方向(x方向)に沿った深度方向(z方向)の2次元断面像となる。なお、この手法は、特にスペクトラルドメイン(Spectral Domain)とも呼ばれる。
特許文献2には、信号光を水平方向(x方向)および垂直方向(y方向)に走査(スキャン)することにより水平方向の2次元断面像を複数形成し、これら複数の断面像に基づいて測定範囲の3次元の断面情報を取得して画像化する技術が開示されている。この3次元画像化技術としては、たとえば、複数の断面像を並べて表示させる方法や(スタックデータなどと呼ばれる)、スタックデータに基づきボリュームデータ(ボクセルデータ)を生成し、このボリュームデータにレンダリング処理を施して3次元画像を形成する方法などがある。
特許文献3、4には、他のタイプのOCT装置が開示されている。特許文献3には、被測定物体に照射される光の波長を走査(波長掃引)し、各波長の光の反射光と参照光とを重ね合わせて得られる干渉光を検出してスペクトル強度分布を取得し、それに対してフーリエ変換を施すことにより被測定物体の形態を画像化する装置が記載されている。このような装置は、スウェプトソース(Swept Source)タイプなどと呼ばれる。スウェプトソースタイプはフーリエドメインタイプの一種である。
また、特許文献4には、所定のビーム径を有する光を被測定物体に照射し、その反射光と参照光とを重ね合わせて得られる干渉光の成分を解析することにより、光の進行方向に直交する断面における被測定物体の画像を形成するOCT装置が記載されている。このようなOCT装置は、フルフィールド(full−field)タイプ、或いはインファス(en−face)タイプなどと呼ばれる。
特許文献5には、OCTを眼科分野に適用した構成が開示されている。なお、OCTが応用される以前には、被検眼を観察するための装置として眼底カメラ、スリットランプ、SLO(Scanning Laser Ophthalmoscope)などが使用されていた(たとえば特許文献6、特許文献7、特許文献8を参照)。眼底カメラは被検眼に照明光を照射し、その眼底反射光を受光することで眼底を撮影する装置である。スリットランプは、スリット光を用いて角膜の光切片を切り取ることにより角膜の断面の画像を取得する装置である。SLOは、レーザ光で眼底を走査し、その反射光を光電子増倍管等の高感度な素子で検出することにより眼底表面の形態を画像化する装置である。
OCTを用いた装置は、高精細の画像を取得できる点、更には断面像や3次元画像を取得できる点などにおいて、眼底カメラ等に対して優位性を持つ。
このように、OCTを用いた装置は被検眼の様々な部位の観察に適用可能であり、また高精細な画像を取得できることから、様々な眼科疾患の診断への応用がなされてきている。
特開平11−325849号公報 特開2002−139421号公報 特開2007−24677号公報 特開2006−153838号公報 特開2008−73099号公報 特開平9−276232号公報 特開2008−259544号公報 特開2009−11381号公報
近年、OCTを用いた硝子体観察が進展を見せている。硝子体は、眼球の内腔に充填された透明なゼリー状の組織であるが、OCTによってその形態を描出することが可能である。硝子体観察の対象としては、硝子体繊維の走行、硝子体の境界面の形状や配置(たとえば後部硝子体剥離)、クローケ管の形状や配置、硝子体血管の痕跡の分布などがある。
OCTにおいては、深さ方向(信号光の進行方向)の位置(深さ位置)に応じて画質が変化するので、主要な観察部位にフォーカスを合わせた状態で計測が行われる。たとえば、主要な観察部位が網膜・脈絡膜・硝子体である場合には、それぞれ、網膜・脈絡膜・硝子体にフォーカスが合わせられる。
一方、主要な観察部位以外の部位を併せて観察したい場合もある。たとえば、網膜と脈絡膜との間の構造的な関係を把握したい場合には、網膜(または脈絡膜)にフォーカスを合わせて計測を行い、それにより取得された画像における網膜領域および脈絡膜領域を観察する。また、網膜と硝子体の間の構造的な関係を把握したい場合には、硝子体(または網膜)にフォーカスを合わせて計測を行い、それにより取得された画像における網膜領域および硝子体領域を観察する。
このような場合、フォーカスが合っていない部位に相当する画像領域の画質が、フォーカスが合っている部位に相当する画像領域の画質よりも低くなるため、比較的低画質の画像領域の観察に支障が出る場合が起こりうる。つまり、従来のOCT技術は、被検眼の局所的な観察については十分な性能を提供するが、大域的な観察を好適に行うことは困難であった。
また、硝子体を特に観察したい場合には、硝子体からの反射信号は極めて微弱であることを考慮し、焦点をずらした撮影により得られた画像における硝子体領域の画素を適宜に変換することによって硝子体領域を明瞭化するなど、煩雑な処理を行う必要があった。
この発明の目的は、被検眼の局所的な観察だけでなく大域的な観察も好適に行える技術を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、光コヒーレンストモグラフィを用いて被検眼の実質的に同一の断面を複数回走査する光学系と、当該複数回の走査により前記光学系が取得したデータに基づいて、当該断面の複数の画像を形成する形成部と、前記複数の画像のそれぞれを複数の部分領域に分割する分割部と、前記複数の画像のそれぞれの前記複数の部分領域を、画像重ね合わせ処理の適用対象の部分領域と、非適用対象の部分領域とに分類する設定部と、前記適用対象の部分領域にのみ画像重ね合わせ処理を適用する重ね合わせ処理部と、前記適用対象の部分領域に画像重ね合わせ処理を適用して形成された静止画像と、前記複数の画像の前記非適用対象の部分領域に基づく動画像とを含む画像を、表示手段に表示させる表示制御部とを有し、前記設定部は、前記複数の部分領域のうちの硝子体領域を前記非適用対象の部分領域に分類することを特徴とする眼科撮影装置である。
この発明によれば、被検眼の局所的な観察だけでなく大域的な観察も好適に行うことが可能である。
実施形態に係る眼科撮影装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の構成の一例を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の構成の一例を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の動作例を表すフローチャートである。 変形例に係る眼科撮影装置の動作例を表すフローチャートである。 実施形態に係る眼科撮影装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の動作例を表すフローチャートである。 実施形態に係る眼科撮影装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の動作例を表すフローチャートである。 実施形態に係る眼科撮影装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の動作例を表すフローチャートである。 実施形態に係る眼科撮影装置の動作例を表すフローチャートである。 実施形態に係る眼科撮影装置の動作例を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の動作例を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科撮影装置の動作例を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科画像表示装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態に係る眼科画像表示装置の動作例を表すフローチャートである。
この発明に係る眼科撮影装置および眼科画像表示装置の実施形態の一例について、図面を参照しながら詳細に説明する。実施形態に係る眼科撮影装置は、OCTを用いて被検眼の断面像や3次元画像を形成する。この明細書では、OCTによって取得される画像をOCT画像と総称することがある。また、OCT画像を形成するための計測動作をOCT計測と呼ぶことがある。なお、この明細書に記載された文献の記載内容を、以下の実施形態の内容として適宜援用することが可能である。
実施形態では、スペクトラルドメインタイプのOCTの手法を用いる場合について特に詳しく説明するが、他のタイプ(たとえばスウェプトソースタイプ)のOCTを用いる眼科撮影装置に対して、実施形態に係る構成を適用することも可能である。また、実施形態ではOCT装置と眼底カメラとを組み合わせた装置について特に詳しく説明するが、眼底カメラ以外の撮影装置、たとえばSLO、スリットランプ、眼科手術用顕微鏡などに、実施形態に係る構成を有するOCT装置を組み合わせることも可能である。或いは、実施形態に係る構成を、単体のOCT装置に組み込むことも可能である。また、実施形態では眼底(網膜、脈絡膜、強膜)や硝子体を画像化する場合について特に詳しく説明するが、画像される部位はこれらに限定されない。たとえば、角膜、虹彩、水晶体など被検眼の任意の部位を画像化することが可能なOCT装置を含む眼科撮影装置に対して、実施形態に係る構成を適用することができる。
以下、複数の実施形態を説明するが、これら実施形態に記載された事項を任意に組み合わせることが可能である。
〈第1の実施形態〉
[構成]
図1および図2に示すように、眼科撮影装置1は、眼底カメラユニット2、OCTユニット100および演算制御ユニット200を含んで構成される。眼底カメラユニット2は、従来の眼底カメラとほぼ同様の光学系を有する。OCTユニット100には、眼底のOCT画像を取得するための光学系が設けられている。演算制御ユニット200は、各種の演算処理や制御処理等を実行するコンピュータを具備している。
〔眼底カメラユニット〕
図1に示す眼底カメラユニット2には、被検眼Eの眼底Efの表面形態を表す2次元画像(眼底像)を取得するための光学系が設けられている。眼底像には、観察画像や撮影画像などが含まれる。観察画像は、たとえば、近赤外光を用いて所定のフレームレートで形成されるモノクロの動画像である。撮影画像は、たとえば、可視光をフラッシュ発光して得られるカラー画像、または近赤外光若しくは可視光を照明光として用いたモノクロの静止画像であってもよい。眼底カメラユニット2は、これら以外の画像、たとえばフルオレセイン蛍光画像やインドシアニングリーン蛍光画像や自発蛍光画像などを取得可能に構成されていてもよい。
眼底カメラユニット2には、被検者の顔を支持するための顎受けや額当てが設けられている。更に、眼底カメラユニット2には、照明光学系10と撮影光学系30が設けられている。照明光学系10は眼底Efに照明光を照射する。撮影光学系30は、この照明光の眼底反射光を撮像装置(CCDイメージセンサ(単にCCDと呼ぶことがある)35、38。)に導く。また、撮影光学系30は、OCTユニット100からの信号光を眼底Efに導くとともに、眼底Efを経由した信号光をOCTユニット100に導く。
照明光学系10の観察光源11は、たとえばハロゲンランプにより構成される。観察光源11から出力された光(観察照明光)は、曲面状の反射面を有する反射ミラー12により反射され、集光レンズ13を経由し、可視カットフィルタ14を透過して近赤外光となる。更に、観察照明光は、撮影光源15の近傍にて一旦集束し、ミラー16により反射され、リレーレンズ17、18、絞り19およびリレーレンズ20を経由する。そして、観察照明光は、孔開きミラー21の周辺部(孔部の周囲の領域)にて反射され、ダイクロイックミラー46を透過し、対物レンズ22により屈折されて眼底Efを照明する。なお、観察光源としてLED(Light Emitting Diode)を用いることも可能である。
観察照明光の眼底反射光は、対物レンズ22により屈折され、ダイクロイックミラー46を透過し、孔開きミラー21の中心領域に形成された孔部を通過し、ダイクロイックミラー55を透過し、合焦レンズ31を経由し、ミラー32により反射される。更に、この眼底反射光は、ハーフミラー39Aを透過し、ダイクロイックミラー33により反射され、集光レンズ34によりCCDイメージセンサ35の受光面に結像される。CCDイメージセンサ35は、たとえば所定のフレームレートで眼底反射光を検出する。表示装置3には、CCDイメージセンサ35により検出された眼底反射光に基づく画像(観察画像)が表示される。なお、撮影光学系のピントが前眼部に合わせられている場合、被検眼Eの前眼部の観察画像が表示される。
撮影光源15は、たとえばキセノンランプにより構成される。撮影光源15から出力された光(撮影照明光)は、観察照明光と同様の経路を通って眼底Efに照射される。撮影照明光の眼底反射光は、観察照明光のそれと同様の経路を通ってダイクロイックミラー33まで導かれ、ダイクロイックミラー33を透過し、ミラー36により反射され、集光レンズ37によりCCDイメージセンサ38の受光面に結像される。表示装置3には、CCDイメージセンサ38により検出された眼底反射光に基づく画像(撮影画像)が表示される。なお、観察画像を表示する表示装置3と撮影画像を表示する表示装置3は、同一のものであってもよいし、異なるものであってもよい。また、被検眼Eを赤外光で照明して同様の撮影を行う場合には、赤外の撮影画像が表示される。また、撮影光源としてLEDを用いることも可能である。
LCD(Liquid Crystal Display)39は、固視標や視力測定用指標を表示する。固視標は被検眼Eを固視させるための指標であり、眼底撮影時やOCT計測時などに使用される。
LCD39から出力された光は、その一部がハーフミラー39Aにて反射され、ミラー32に反射され、合焦レンズ31およびダイクロイックミラー55を経由し、孔開きミラー21の孔部を通過し、ダイクロイックミラー46を透過し、対物レンズ22により屈折されて眼底Efに投影される。
LCD39の画面上における固視標の表示位置を変更することにより、被検眼Eの固視位置を変更できる。被検眼Eの固視位置としては、たとえば従来の眼底カメラと同様に、眼底Efの黄斑部を中心とする画像を取得するための位置や、視神経乳頭を中心とする画像を取得するための位置や、黄斑部と視神経乳頭との間の眼底中心を中心とする画像を取得するための位置などがある。また、固視標の表示位置を任意に変更することも可能である。
更に、眼底カメラユニット2には、従来の眼底カメラと同様にアライメント光学系50とフォーカス光学系60が設けられている。アライメント光学系50は、被検眼Eに対する装置光学系の位置合わせ(アライメント)を行うための指標(アライメント指標)を生成する。フォーカス光学系60は、眼底Efに対してフォーカス(ピント)を合わせるための指標(スプリット指標)を生成する。
アライメント光学系50のLED51から出力された光(アライメント光)は、絞り52、53およびリレーレンズ54を経由してダイクロイックミラー55により反射され、孔開きミラー21の孔部を通過し、ダイクロイックミラー46を透過し、対物レンズ22により被検眼Eの角膜に投影される。
アライメント光の角膜反射光は、対物レンズ22、ダイクロイックミラー46および上記孔部を経由し、その一部がダイクロイックミラー55を透過し、合焦レンズ31を通過し、ミラー32により反射され、ハーフミラー39Aを透過し、ダイクロイックミラー33に反射され、集光レンズ34によりCCDイメージセンサ35の受光面に投影される。CCDイメージセンサ35による受光像(アライメント指標)は、観察画像とともに表示装置3に表示される。ユーザは、従来の眼底カメラと同様の操作を行ってアライメントを実施する。また、演算制御ユニット200がアライメント指標の位置を解析して光学系を移動させることによりアライメントを行ってもよい(オートアライメント機能)。
フォーカス調整を行う際には、照明光学系10の光路上に反射棒67の反射面が斜設される。フォーカス光学系60のLED61から出力された光(フォーカス光)は、リレーレンズ62を通過し、スプリット指標板63により2つの光束に分離され、二孔絞り64を通過し、ミラー65に反射され、集光レンズ66により反射棒67の反射面に一旦結像されて反射される。更に、フォーカス光は、リレーレンズ20を経由し、孔開きミラー21に反射され、ダイクロイックミラー46を透過し、対物レンズ22により屈折されて眼底Efに投影される。
フォーカス光の眼底反射光は、アライメント光の角膜反射光と同様の経路を通ってCCDイメージセンサ35により検出される。CCDイメージセンサ35による受光像(スプリット指標)は、観察画像とともに表示装置3に表示される。演算制御ユニット200は、従来と同様に、スプリット指標の位置を解析して合焦レンズ31およびフォーカス光学系60を移動させてピント合わせを行う(オートフォーカス機能)。また、スプリット指標を視認しつつ手動でピント合わせを行ってもよい。
ダイクロイックミラー46は、眼底撮影用の光路からOCT計測用の光路を分岐させている。ダイクロイックミラー46は、OCT計測に用いられる波長帯の光を反射し、眼底撮影用の光を透過させる。このOCT計測用の光路には、OCTユニット100側から順に、コリメータレンズユニット40と、光路長変更部41と、ガルバノスキャナ42と、合焦レンズ43と、ミラー44と、リレーレンズ45とが設けられている。
光路長変更部41は、図1に示す矢印の方向に移動可能とされ、OCT計測用の光路の光路長を変更する。この光路長の変更は、被検眼Eの眼軸長に応じた光路長の補正や、干渉状態の調整などに利用される。光路長変更部41は、たとえばコーナーキューブと、これを移動する機構とを含んで構成される。
ガルバノスキャナ42は、OCT計測用の光路を通過する光(信号光LS)の進行方向を変更する。それにより、眼底Efを信号光LSで走査することができる。ガルバノスキャナ42は、たとえば、信号光LSをx方向に走査するガルバノミラーと、y方向に走査するガルバノミラーと、これらを独立に駆動する機構とを含んで構成される。それにより、信号光LSをxy平面上の任意の方向に走査することができる。
〔OCTユニット〕
図2を参照しつつOCTユニット100の構成の一例を説明する。OCTユニット100には、眼底EfのOCT画像を取得するための光学系が設けられている。この光学系は、従来のスペクトラルドメインタイプのOCT装置と同様の構成を有する。すなわち、この光学系は、低コヒーレンス光を参照光と信号光に分割し、眼底Efを経由した信号光と参照光路を経由した参照光とを干渉させて干渉光を生成し、この干渉光のスペクトル成分を検出するように構成されている。この検出結果(検出信号)は演算制御ユニット200に送られる。
なお、スウェプトソースタイプのOCT装置の場合には、低コヒーレンス光源を出力する光源の代わりに波長掃引光源が設けられるとともに、干渉光をスペクトル分解する光学部材が設けられない。一般に、OCTユニット100の構成については、光コヒーレンストモグラフィのタイプに応じた公知の技術を任意に適用することができる。
光源ユニット101は広帯域の低コヒーレンス光を出力する。低コヒーレンス光は、たとえば、近赤外領域の波長帯(約800nm〜900nm程度)を含み、数十マイクロメートル程度の時間的コヒーレンス長を有する。なお、人眼では視認できない波長帯、たとえば1040〜1060nm程度の中心波長を有する近赤外光を低コヒーレンス光として用いてもよい。
光源ユニット101は、スーパールミネセントダイオード(Super Luminescent Diode:SLD)や、LEDや、SOA(Semiconductor Optical Amplifier)等の光出力デバイスを含んで構成される。
光源ユニット101から出力された低コヒーレンス光は、光ファイバ102によりファイバカプラ103に導かれて信号光LSと参照光LRに分割される。
参照光LRは、光ファイバ104により導かれて光減衰器(アッテネータ)105に到達する。光減衰器105は、公知の技術を用いて、演算制御ユニット200の制御の下、光ファイバ104に導かれる参照光LRの光量を自動で調整する。光減衰器105により光量が調整された参照光LRは、光ファイバ104により導かれて偏波調整器(偏波コントローラ)106に到達する。偏波調整器106は、たとえば、ループ状にされた光ファイバ104に対して外部から応力を与えることで、光ファイバ104内を導かれる参照光LRの偏光状態を調整する装置である。なお、偏波調整器106の構成はこれに限定されるものではなく、任意の公知技術を用いることが可能である。偏波調整器106により偏光状態が調整された参照光LRは、ファイバカプラ109に到達する。
ファイバカプラ103により生成された信号光LSは、光ファイバ107により導かれ、コリメータレンズユニット40により平行光束とされる。更に、信号光LSは、光路長変更部41、ガルバノスキャナ42、合焦レンズ43、ミラー44、およびリレーレンズ45を経由してダイクロイックミラー46に到達する。そして、信号光LSは、ダイクロイックミラー46により反射され、対物レンズ22により屈折されて眼底Efに照射される。信号光LSは、眼底Efの様々な深さ位置において散乱(反射を含む)される。眼底Efによる信号光LSの後方散乱光は、往路と同じ経路を逆向きに進行してファイバカプラ103に導かれ、光ファイバ108を経由してファイバカプラ109に到達する。
ファイバカプラ109は、信号光LSの後方散乱光と、光ファイバ104を経由した参照光LRとを干渉させる。これにより生成された干渉光LCは、光ファイバ110により導かれて出射端111から出射される。更に、干渉光LCは、コリメータレンズ112により平行光束とされ、回折格子113により分光(スペクトル分解)され、集光レンズ114により集光されてCCDイメージセンサ115の受光面に投影される。なお、図2に示す回折格子113は透過型であるが、たとえば反射型の回折格子など、他の形態の分光素子を用いることも可能である。
CCDイメージセンサ115は、たとえばラインセンサであり、分光された干渉光LCの各スペクトル成分を検出して電荷に変換する。CCDイメージセンサ115は、この電荷を蓄積して検出信号を生成し、これを演算制御ユニット200に送る。
この実施形態ではマイケルソン型の干渉計を採用しているが、たとえばマッハツェンダー型など任意のタイプの干渉計を適宜に採用することが可能である。また、CCDイメージセンサに代えて、他の形態のイメージセンサ、たとえばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどを用いることが可能である。
〔演算制御ユニット〕
演算制御ユニット200の構成について説明する。演算制御ユニット200は、CCDイメージセンサ115から入力される検出信号を解析して眼底EfのOCT画像を形成する。そのための演算処理は、従来のスペクトラルドメインタイプのOCT装置と同様である。
また、演算制御ユニット200は、眼底カメラユニット2、表示装置3およびOCTユニット100の各部を制御する。たとえば演算制御ユニット200は、眼底EfのOCT画像を表示装置3に表示させる。
また、眼底カメラユニット2の制御として、演算制御ユニット200は、観察光源11、撮影光源15およびLED51、61の動作制御、LCD39の動作制御、合焦レンズ31、43の移動制御、反射棒67の移動制御、フォーカス光学系60の移動制御、光路長変更部41の移動制御、ガルバノスキャナ42の動作制御などを行う。
また、OCTユニット100の制御として、演算制御ユニット200は、光源ユニット101の動作制御、光減衰器105の動作制御、偏波調整器106の動作制御、CCDイメージセンサ115の動作制御などを行う。
演算制御ユニット200は、たとえば、従来のコンピュータと同様に、マイクロプロセッサ、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、通信インターフェイスなどを含んで構成される。ハードディスクドライブ等の記憶装置には、眼科撮影装置1を制御するためのコンピュータプログラムが記憶されている。演算制御ユニット200は、各種の回路基板、たとえばOCT画像を形成するための回路基板を備えていてもよい。また、演算制御ユニット200は、キーボードやマウス等の操作デバイス(入力デバイス)や、LCD等の表示デバイスを備えていてもよい。
眼底カメラユニット2、表示装置3、OCTユニット100および演算制御ユニット200は、一体的に(つまり単一の筺体内に)構成されていてもよいし、2つ以上の筐体に別れて構成されていてもよい。
〔制御系〕
眼科撮影装置1の制御系の構成について図3〜図6を参照しつつ説明する。
(制御部)
眼科撮影装置1の制御系は、制御部210を中心に構成される。制御部210は、たとえば、前述のマイクロプロセッサ、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、通信インターフェイス等を含んで構成される。制御部210には、主制御部211と記憶部212が設けられている。
(主制御部)
主制御部211は前述の各種制御を行う。特に、主制御部211は、眼底カメラユニット2の合焦駆動部31Aおよび43A、光路長変更部41、ガルバノスキャナ42、更にOCTユニット100の光源ユニット101、光減衰器105、偏波調整器106を制御する。
合焦駆動部31Aは、合焦レンズ31を光軸方向に移動させる。それにより、撮影光学系30の合焦位置が変更される。合焦駆動部43Aは、信号光LSの光路に設けられた合焦レンズ43を光軸方向に移動させる。それにより、信号光LSの合焦位置が変更される。なお、主制御部211は、図示しない光学系駆動部を制御して、眼底カメラユニット2に設けられた光学系を3次元的に移動させることもできる。この制御は、アライメントやトラッキングにおいて用いられる。トラッキングとは、被検眼Eの眼球運動に合わせて装置光学系を移動させるものである。トラッキングを行う場合には、事前にアライメントとピント合わせが実行される。トラッキングは、装置光学系の位置を眼球運動に追従させることにより、アライメントとピントが合った好適な位置関係を維持する機能である。
また、主制御部211は、記憶部212にデータを書き込む処理や、記憶部212からデータを読み出す処理を行う。
(記憶部)
記憶部212は、各種のデータを記憶する。記憶部212に記憶されるデータとしては、たとえば、OCT画像の画像データ、眼底像の画像データ、被検眼情報などがある。被検眼情報は、患者IDや氏名などの被検者に関する情報や、左眼/右眼の識別情報などの被検眼に関する情報を含む。また、記憶部212には、眼科撮影装置1を動作させるための各種プログラムやデータが記憶されている。
(画像形成部)
画像形成部220は、CCDイメージセンサ115からの検出信号に基づいて、眼底Efの断面像の画像データを形成する。この処理には、従来のスペクトラルドメインタイプの光コヒーレンストモグラフィと同様に、ノイズ除去(ノイズ低減)、フィルタ処理、分散補償、FFT(Fast Fourier Transform)などの処理が含まれている。他のタイプのOCT装置の場合、画像形成部220は、そのタイプに応じた公知の処理を実行する。画像形成部220は「形成部」として機能する。
画像形成部220は、たとえば、前述の回路基板を含んで構成される。なお、この明細書では、「画像データ」と、それに基づく「画像」とを同一視することがある。
(データ処理部)
データ処理部230は、各種のデータ処理を実行する。たとえば、データ処理部230は、画像形成部220により形成された画像に対して各種の画像処理や解析処理を施す。その具体例として、データ処理部230は、画像の輝度補正等の補正処理を実行する。また、データ処理部230は、眼底カメラユニット2により得られた画像(眼底像、前眼部像等)に対して各種の画像処理や解析処理を施す。
データ処理部230は、断面像の間の画素を補間する補間処理などの公知の画像処理を実行して、眼底Efの3次元画像の画像データを形成する。なお、3次元画像の画像データとは、3次元座標系により画素の位置が定義された画像データを意味する。3次元画像の画像データとしては、3次元的に配列されたボクセルからなる画像データがある。この画像データは、ボリュームデータ或いはボクセルデータなどと呼ばれる。ボリュームデータに基づく画像を表示させる場合、データ処理部230は、このボリュームデータに対してレンダリング処理(ボリュームレンダリングやMIP(Maximum Intensity Projection:最大値投影)など)を施して、特定の視線方向から見たときの擬似的な3次元画像の画像データを形成する。表示部241等の表示デバイスには、この擬似的な3次元画像が表示される。また、データ処理部230は、ボリュームデータから2次元断面像を形成することができる。そのための画像処理として、多断面再構成(Multi−planar Reconstruction、MPR)などがある。MPRは、ボリュームデータに対して設定された断面に位置するボクセル群に基づいて、当該断面の2次元断面像を形成するものである。
また、3次元画像の画像データとして、複数の断面像のスタックデータを形成することも可能である。スタックデータは、複数の走査線に沿って得られた複数の断面像を、走査線の位置関係に基づいて3次元的に配列させることで得られる画像データである。すなわち、スタックデータは、元々個別の2次元座標系により定義されていた複数の断面像を、1つの3次元座標系により表現する(つまり1つの3次元空間に埋め込む)ことにより得られる画像データである。
データ処理部230は、画像分割部231と、表示条件設定部232とを含む。
(画像分割部)
画像分割部231は、被検眼EのOCT画像を複数の部分領域に分割する。画像分割部231は「分割部」として機能する。この実施形態では、画像分割部231が被検眼Eの2次元画像(断面像)を複数の2次元部分領域に分割する場合について説明する。この2次元画像としては、画像形成部220により形成された断面像や、3次元画像に基づく断面像(MPR画像)などがある。後者の場合、データ処理部230のうち、3次元画像を形成する機能部(3次元画像形成部)と、3次元画像から2次元画像を形成する機能部(2次元画像形成部)は、画像形成部220とともに、「形成部」として機能する。なお、画像分割部231が3次元画像を分割する場合については変形例として後述する。
ここで、「画像を分割する」とは、画像を複数の部分領域に分類すること、つまり、画像を構成する複数の画素からなる集合を複数の部分集合に分けること(或いは、画像を構成する各画素に対していずれかの部分領域に対応するラベルを付与すること)を少なくとも含む。なお、上記分類処理の対象となる複数の画素は、当該画像を構成する全ての画素であってもよいし、一部の画素であってもよい。さらに、「画像を分割する」処理は、上記分類処理により得られた部分領域を元の画像から取り出す処理、つまり、部分領域を抽出する処理を含んでいてもよい。この場合、後段の表示処理においては、抽出された複数の部分領域が再度組み合わされて表示画像を形成する。
画像分割部231は、画像領域特定部2311と、部分領域特定部2312とを有する。
(画像領域特定部)
画像領域特定部2311は、被検眼Eの2次元画像を解析することにより、被検眼Eの所定部位に相当する1次元画像領域を特定する。この所定部位は、被検眼Eの任意の部位であってよい。たとえば、所定部位は、網膜の層(網膜色素上皮層、視細胞層、外境界膜、外顆粒層、外網状層、内顆粒層、内網状層、神経節細胞層、神経線維層、内境界膜)またはその境界、ブルッフ膜、脈絡膜の境界、強膜の境界、硝子体の境界であってよい。また、所定部位は、病変部の境界であってよい。また、撮像範囲に前眼部が含まれている場合、角膜の境界、角膜の層(角膜上皮、ボーマン膜、角膜実質、デスメ膜、角膜内皮)またはその境界、水晶体の境界、虹彩の境界などであってよい。なお、所定部位は、解剖学的な組織や病変部などには限定されず、被検眼の画像を解析して得られた領域や、被検眼の画像を参照して手動で設定された領域なども含む概念であってよい。画像を解析して得られた領域の例として、下記のセグメンテーションにより得られた画像領域(層領域、層の境界領域等)がある。
画像領域特定部2311が実行する処理の例を説明する。画像領域特定部2311は、被検眼Eの2次元画像の画素値に基づいて、所定部位に相当する画像領域に含まれる複数の画素を特定する。次に、画像領域特定部2311は、特定された複数の画素に基づいて近似曲線を求める。この近似曲線は、任意の手法で求めることができ、その一例として、線形近似曲線、対数近似曲線、多項式近似曲線、累乗近似曲線、指数近似曲線、移動平均近似曲線などがある。このようにして取得された近似曲線を、被検眼Eの所定部位に相当する1次元画像領域として用いることが可能である。なお、このような処理は「セグメンテーション」などと呼ばれる。
画像領域特定部2311により特定される所定部位の個数は任意である。特定対象となる1以上の所定部位はあらかじめ設定される。その設定方法としては、デフォルト設定、解析手法や観察部位に応じた選択的な設定、ユーザによる任意的な設定などがある。同様に、画像分割部231により得られる部分領域の個数も任意である。
(部分領域特定部)
部分領域特定部2312は、画像領域特定部2311により特定された1次元画像領域を境界とする2次元画像領域を、画像分割部231による特定目標である部分領域として特定する。各部分領域は、被検眼Eの所定の組織またはその一部であってよく、2以上の組織またはその一部であってよい。また、各部分領域は、病変部またはその一部であってよい。
画像分割部231が実行する処理の例を、図5Aおよび図5Bを参照して説明する。図5Aに示すように、画像領域特定部2311は、断面像Gを解析することにより、網膜と硝子体との境界(内境界膜)に相当する1次元画像領域(網膜−硝子体境界領域)g1と、網膜と脈絡膜との境界(ブルッフ膜)に相当する1次元画像領域(網膜−脈絡膜境界領域)g2と、脈絡膜と強膜との境界に相当する1次元画像領域(脈絡膜−強膜境界領域)g3とを、それぞれ特定する。
この場合、部分領域特定部2312は、図5Bに示すように、網膜−硝子体境界領域g1を境界とする硝子体領域G1と、網膜−硝子体境界領域g1および網膜−脈絡膜境界領域g2の双方を境界とする網膜領域G2と、網膜−脈絡膜境界領域g2と脈絡膜−強膜境界g3とを境界とする脈絡膜領域G3と、脈絡膜−強膜境界g3を境界とする強膜領域G4とを求める。
(表示条件設定部)
表示条件設定部232は、画像分割部231により取得された複数の部分領域のそれぞれの表示条件を設定する。表示条件設定部232は「設定部」として機能する。
表示条件は、被検眼EのOCT画像を表示するために適用される条件である。この実施形態において、表示条件は、OCT画像の画素値を変更するためのパラメータを含む。このパラメータは、たとえば、次の3つのパラメータのうち少なくとも1つを含んでいてよい:(1)OCT画像の画素値を疑似カラー値に変更するためのパラメータ(疑似カラーパラメータ);(2)OCT画像の画素値における輝度値を変更するためのパラメータ(輝度パラメータ);(3)OCT画像の画素値における輝度値に基づくコントラストを変更するためのパラメータ(コントラストパラメータ)。疑似カラーでの表示とは、被検眼Eの組織の実際の色ではなく、任意に割り当てられた色相で組織を表現する表示方法である。OCT画像(グレースケール画像)の輝度は、所定の階調範囲(たとえば0〜255の256階調)で表される。疑似カラー表示が適用される場合、輝度は、色空間の成分の1つであり、2つの色差成分とともに色を表現するパラメータである。コントラストは、所定の画像領域(画像の全体または一部)における輝度の最低値と最高値との差を示す。
表示条件設定部232は、対応情報記憶部2321と、部位選択部2322と、パラメータ特定部2323とを含む。
(対応情報記憶部)
対応情報記憶部2321には、対応情報があらかじめ記憶されている。対応情報は、眼の複数の部位のそれぞれに対して上記パラメータの値を対応付けた情報である。対応情報記憶部2321は、記憶部212の一部として構成されていてよい。
対応情報の例を図6に示す。対応情報2321aは、眼の部位と表示条件とを対応付けるテーブル情報である。つまり、対応情報2321aは、眼の部位ごとの表示用パラメータが定義されたルックアップテーブルである。眼の部位の項目には、網膜と、脈絡膜と、強膜と、硝子体とが設けられている。表示条件の項目には、擬似カラー値と、輝度値と、コントラストとが設けられている。
疑似カラー値は、たとえば、所定の色空間(たとえばRGB表色系)における座標値を示す。対応情報2321aでは、疑似カラー値として、網膜には値「A1」が、脈絡膜には値「A2」が、強膜には値「A3」が、硝子体には値「A4」が、それぞれ対応付けられている。ここで、各値A1〜A4は、元のOCT画像の画素値の階調に応じて設定される。つまり、各値A1〜A4は単一の値ではなく、画素値の階調範囲と、疑似カラーの表示色の階調範囲とを対応付けるものである。
輝度値は、たとえば、所定の階調範囲における値を示す。対応情報2321aでは、輝度値として、網膜には値「B1」が、脈絡膜には値「B2」が、強膜には値「B3」が、硝子体には値「B4」が、それぞれ対応付けられている。ここで、各値B1〜B4は、単一の値ではなく、元のOCT画像の画素値の階調範囲と、疑似カラーの表示色の階調範囲とを対応付けるものである。また、値B1〜B4のうち少なくとも1つは、元のOCT画像の輝度値に対する変更量ゼロに対応していてよい。つまり、或る部分領域について、表示条件(輝度値)の変更を行わない場合があってよい。
コントラストは、たとえば、所定の範囲における値を示す。対応情報2321aでは、コントラストとして、網膜には値「C1」が、脈絡膜には値「C2」が、強膜には値「C3」が、硝子体には値「C4」が、それぞれ対応付けられている。また、値C1〜C4のうち少なくとも1つは、元のOCT画像のコントラストに対する変更量ゼロに対応していてよい。つまり、或る部分領域について、表示条件(コントラスト)の変更を行わない場合があってよい。
(部位選択部)
部位選択部2322は、画像分割部231により取得された複数の部分領域のそれぞれについて、その部分領域に相当する眼の部位を、対応情報2321aの眼の部位の項目に含まれる複数の部位のうちから選択する。部位選択部2322は、OCT画像を解析することにより、またはユーザによる指示の内容により、このような眼の部位の選択を行う。
OCT画像を解析することによって眼の部位を選択する場合の例を説明する。画像分割部231が実行する上記セグメンテーションにおいて、特定される画像領域に相当する部位を認識できる場合がある。たとえば、眼底のOCT画像において、いくつかの層(境界)が高輝度で表現されることが知られている。そのような層については、セグメンテーションで特定された各層に相当する部位と、解剖学的に知られている眼底の組織の配置情報(あらかじめ記憶されている)とに基づいて、各部分領域に相当する部位(組織)を求めることが可能である。
OCT画像の解析を行う場合の他の例を説明する。部位選択部2322は、OCT画像の各部分領域を解析し、そのサイズ、輪郭の形状、特徴部位の形状、画素値の分布状態、または他の部分領域(セグメンテーションで特定された部位など)との位置関係など、眼の部位の描画状態を示す情報に基づいて、その部分領域に相当する眼の部位を特定することができる。眼の部位の描画状態を示す情報は、たとえば、複数のOCT画像を解析することによって事前に作成され、部位選択部2322(または記憶部212)に格納される。
ユーザによる指示内容によって眼の部位を選択する場合の例を説明する。主制御部211は、OCT画像を表示部241に表示させる。このとき、主制御部211は、画像領域特定部2311により特定された画像領域、または、部分領域特定部2312により特定された部分領域を明示するように、OCT画像を表示させることができる。ユーザは、表示されたOCT画像の部分領域を指定し、かつ、その部分領域に相当する眼の部位の識別情報(部位名など)を指定する。眼の部位の識別情報の指定は、たとえば、主制御部211により眼の部位の識別情報のリストを表示させ、このリストから所望の識別情報を操作部242を介して選択することによって実行される。部位選択部2322は、ユーザにより指定された部分領域と、この部分領域に対応して指定された識別情報とを関連付けることにより、この部分領域に相当する眼の部位の選択を行う。
(パラメータ特定部)
パラメータ特定部2323は、画像分割部231により取得された各部分領域について、部位選択部2322により選択された部位に対応付けられたパラメータの値を、対応情報2321aに基づいて特定する。前述したように、対応情報2321aは、眼の複数の部位と、パラメータの値とを対応付けた情報である。パラメータ特定処理は、部位選択部2322により選択された部位に対応付けられたパラメータの値を対応情報2321aから検索する処理を含む。
パラメータ特定処理の具体例を説明する。画像分割部231により図5Bに示す硝子体領域G1、網膜領域G2、脈絡膜領域G3および強膜領域G4が得られ、かつ、部位選択部2322によりこれら画像領域G1〜G4に相当する眼の部位(それぞれ硝子体、網膜、脈絡膜、強膜)が特定された場合、パラメータ特定部2323は、画像領域G1〜G4について次のパラメータの値を得る:〈硝子体領域G1〉疑似カラーパラメータA4、輝度パラメータB4、コントラストパラメータC4;〈網膜領域G2〉疑似カラーパラメータA1、輝度パラメータB1、コントラストパラメータC1;〈脈絡膜領域G3〉疑似カラーパラメータA2、輝度パラメータB2、コントラストパラメータC2;〈強膜領域G4〉疑似カラーパラメータA3、輝度パラメータB3、コントラストパラメータC3。このようにして特定されたパラメータの値が表示条件として設定される。
以上のように機能するデータ処理部230は、たとえば、前述のマイクロプロセッサ、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、回路基板等を含んで構成される。ハードディスクドライブ等の記憶装置には、上記機能をマイクロプロセッサに実行させるコンピュータプログラムが予め格納されている。
(ユーザインターフェイス)
ユーザインターフェイス240には、表示部241と操作部242とが含まれる。表示部241は、前述した演算制御ユニット200の表示デバイスや表示装置3を含んで構成される。操作部242は、前述した演算制御ユニット200の操作デバイスを含んで構成される。操作部242には、眼科撮影装置1の筐体や外部に設けられた各種のボタンやキーが含まれていてもよい。たとえば眼底カメラユニット2が従来の眼底カメラと同様の筺体を有する場合、操作部242は、この筺体に設けられたジョイスティックや操作パネル等を含んでいてもよい。また、表示部241は、眼底カメラユニット2の筺体に設けられたタッチパネルなどの各種表示デバイスを含んでいてもよい。
なお、表示部241と操作部242は、それぞれ個別のデバイスとして構成される必要はない。たとえばタッチパネルのように、表示機能と操作機能とが一体化されたデバイスを用いることも可能である。その場合、操作部242は、このタッチパネルとコンピュータプログラムとを含んで構成される。操作部242に対する操作内容は、電気信号として制御部210に入力される。また、表示部241に表示されたグラフィカルユーザインターフェイス(GUI)と、操作部242とを用いて、操作や情報入力を行うようにしてもよい。
〔信号光の走査およびOCT画像について〕
ここで、信号光LSの走査およびOCT画像について説明しておく。
眼科撮影装置1による信号光LSの走査態様としては、たとえば、ラインスキャン(水平スキャン、垂直スキャン)、十字スキャン、放射スキャン、円スキャン、同心円スキャン、螺旋(渦巻)スキャンなどがある。これらの走査態様は、眼底の観察部位、解析対象(網膜厚など)、走査に要する時間、走査の精密さなどを考慮して適宜に選択的に使用される。
水平スキャンは、信号光LSを水平方向(x方向)に走査させるものである。水平スキャンには、垂直方向(y方向)に配列された複数の水平方向に延びる走査線に沿って信号光LSを走査させる態様も含まれる。この態様においては、走査線の間隔を任意に設定することが可能である。また、隣接する走査線の間隔を十分に狭くすることにより、前述の3次元画像を形成することができる(3次元スキャン)。垂直スキャンについても同様である。
十字スキャンは、互いに直交する2本の直線状の軌跡(直線軌跡)からなる十字型の軌跡に沿って信号光LSを走査するものである。放射スキャンは、所定の角度を介して配列された複数の直線軌跡からなる放射状の軌跡に沿って信号光LSを走査するものである。なお、十字スキャンは放射スキャンの一例である。
円スキャンは、円形状の軌跡に沿って信号光LSを走査させるものである。同心円スキャンは、所定の中心位置の周りに同心円状に配列された複数の円形状の軌跡に沿って信号光LSを走査させるものである。円スキャンは同心円スキャンの一例である。螺旋スキャンは、回転半径を次第に小さく(または大きく)させながら螺旋状(渦巻状)の軌跡に沿って信号光LSを走査するものである。
ガルバノスキャナ42は、互いに直交する方向に信号光LSを走査するように構成されているので、信号光LSをx方向およびy方向にそれぞれ独立に走査できる。更に、ガルバノスキャナ42に含まれる2つのガルバノミラーの向きを同時に制御することで、xy面上の任意の軌跡に沿って信号光LSを走査することが可能である。それにより、上記のような各種の走査態様を実現できる。
上記のような態様で信号光LSを走査することにより、走査線(走査軌跡)に沿う方向と眼底深度方向(z方向)とにより張られる面における断面像を取得することができる。また、特に走査線の間隔が狭い場合には、前述の3次元画像を取得することができる。
上記のような信号光LSの走査対象となる眼底Ef上の領域、つまりOCT計測の対象となる眼底Ef上の領域を走査領域と呼ぶ。3次元スキャンにおける走査領域は、複数の水平スキャンが配列された矩形の領域である。また、同心円スキャンにおける走査領域は、最大径の円スキャンの軌跡により囲まれる円盤状の領域である。また、放射スキャンにおける走査領域は、各スキャンラインの両端位置を結んだ円盤状(或いは多角形状)の領域である。
[動作]
眼科撮影装置1の動作について説明する。図7は、眼科撮影装置1の動作の一例を表す。
(S1:被検眼を検査位置に配置する)
まず、顎受けおよび額当てを用いて被検者の顔を保持する。それにより、被検眼Eが検査位置(対物レンズ22に対峙した位置)に配置される。
(S2:撮影モードを選択する)
続いて、ユーザが撮影モードを選択する。この処理は、たとえば次のようにして行われる。(1)主制御部211が、撮影モードを選択するための画面を表示部241に表示させる。この画面には、複数の撮影モードを選択するためのGUIが設けられている。撮影モードは、たとえば、部位(特に観察したい部位)ごとに、傷病ごとに、および/または、検査手法ごとに、設けられている。この実施形態では、眼の部位ごとに撮影モードが設けられている場合として、硝子体撮影モード、網膜撮影モードおよび脈絡膜撮影モードが設けられている場合を説明する。なお、後眼部のOCT計測において、硝子体、網膜および脈絡膜は、深さ方向(z方向)の位置が異なっている。
(S3:オートアライメント・オートフォーカス)
次に、オートアライメントおよびオートフォーカスが実行される。そのために、まず、観察光源11からの照明光(可視カットフィルタ14により近赤外光となる)で眼底Efを連続照明することにより、眼底Efの近赤外動画像を取得する。この近赤外動画像は、連続照明が終了するまでリアルタイムで得られる。被検眼Eには、アライメント指標、スプリット指標および固視標が投影される。近赤外動画像にはアライメント指標とスプリット指標とが描画される。これら指標を用いて眼底像を取得するための光学系のオートアライメントとオートフォーカスが行われる。
次に、OCT画像を取得するための光学系のオートフォーカスに移行する。このオートフォーカスは、たとえば次のようにして実行される。まず、ラインスキャンを繰り返し実行する。それにより、眼底Efの実質的に同一の断面の断面像が逐次に得られる。データ処理部230は、ステップS2で選択された撮影モードに応じた断面像中の画像領域を解析することにより、画質の評価値を求める。硝子体撮影モードが選択された場合には図5Bの硝子体領域G1の解析が行われ、網膜撮影モードが選択された場合には網膜領域G2の解析が行われ、脈絡膜撮影モードが選択された場合には脈絡膜領域G3の解析が行われる。また、画質の評価方法は任意である。たとえば、対象の画像領域の画素値(または画像化処理前のOCT信号)に基づきヒストグラムを作成し、このヒストグラムに基づいて画質の評価値を求めることができる。主制御部211は、逐次に求められる画質の評価値が最適化されるように、合焦レンズ43の位置を調整する。
OCT画像を取得するための光学系のオートフォーカスの他の方法として、撮影モード(眼の部位)に応じた所定のフォーカス状態を適用する方法がある。その具体例として、眼の部位ごと(撮影モードごと)の合焦レンズ43の制御状態をあらかじめ記憶しておき、撮影モードの選択結果に対応する状態に合焦レンズ43を制御することができる。たとえば、硝子体撮影モードのフォーカス状態として、網膜撮影モードでのフォーカス状態から4ディオプタだけデフォーカスした状態を適用することが可能である。
(S4:フォーカス状態を微調整する)
主制御部211は、同一断面の断面像の逐次取得と、画質の評価値の逐次算出とを継続的に実行させる。さらに、主制御部211は、それぞれ逐次に取得される断面像および評価値を表示部241に表示させる。このとき断面像は動画表示され、評価値は断面像のフレームレートに同期して切り替え表示される。評価値の表示態様としては、棒グラフ表示や数値表示などがある。
ユーザは、表示部241に表示される動画像および評価値を参照しながら合焦レンズ43の位置を調整する。この手動調整は操作部242を介して行われる。また、表示部241がタッチパネルである場合、ユーザがタッチした断面像中の位置にフォーカスを合わせるように、主制御部211が合焦レンズ43を移動させる構成を適用することができる。
(S5:被検眼の撮影を行う)
ステップS4のフォーカスの微調整が完了したら、ユーザは、操作部242を介して所定の撮影開始操作を行う。主制御部211は、ステップS4で調整されたフォーカス状態でのOCT計測を眼科撮影装置1に実行させる。このときの走査態様(スキャンパターン)は、たとえばステップS2で設定された撮影モードに応じて決定される。また、主制御部211は、眼底カメラユニット2を制御して眼底撮影を実行させる。取得されたOCT画像および眼底像は、記憶部212に記憶される。また、OCT画像は、データ処理部230に送られる。
(S6:セグメンテーションを行う)
画像領域特定部2311は、OCT画像のセグメンテーションを実行することにより、被検眼Eの所定部位に相当する1次元画像領域を特定する。本例では、図5Aに示すように、断面像G中の網膜−硝子体境界領域g1、網膜−脈絡膜境界領域g2、および脈絡膜−強膜境界領域g3が特定されたものとする。
(S7:部分領域を特定する)
部分領域特定部2312は、ステップS6で特定された1次元画像領域を境界とする2次元画像領域を特定する。それにより、画像分割部231による特定目標である部分領域が得られる。本例では、図5Bに示すように、硝子体領域G1と、網膜領域G2と、脈絡膜領域G3と、強膜領域G4とが求められたとする。
(S8:部分領域に相当する眼の部位を選択する)
部位選択部2322は、ステップS7で取得された各部分領域について、その部分領域に相当する眼の部位を、対応情報2321aの眼の部位の項目に含まれる複数の部位のうちから選択する。本例では、硝子体領域G1には「硝子体」が、網膜領域G2には「網膜」が、脈絡膜領域G3には「脈絡膜」が、強膜領域G4には「強膜」が、それぞれ選択されたとする。
(S9:表示条件を特定する)
パラメータ特定部2323は、ステップS7で取得された各部分領域について、ステップS8で選択された部位に対応付けられたパラメータの値を、対応情報2321aに基づいて特定する。このとき、パラメータ特定部2323は、たとえば撮影モードやユーザの指示に応じた表示条件(パラメータ)のみを特定するように構成されていてよい。本例では、疑似カラー表示用のパラメータのみが適用される場合を説明する。その場合、疑似カラー表示用のパラメータの値として、硝子体領域G1については「A4」が、網膜領域G2については「A1」が、脈絡膜領域G3については「A2」が、強膜領域G4については「A3」が、それぞれ特定されたとする。
(S10:表示条件に基づき画像を表示する)
主制御部211は、ステップS9で特定された表示条件を適用して、OCT画像を表示部241に表示させる。本例では、図5Aに示す断面像Gが疑似カラー表示される。この疑似カラー表示は、硝子体領域G1を階調「A4」の第1表示色で表示させ、網膜領域G2を階調「A1」の第2表示色で表示させ、脈絡膜領域G3を階調「A2」の第3表示色で表示させ、強膜領域G4を階調「A3」の第4表示色で表示させることにより行われる。ここで、第1〜第4の表示色は全て異なってもよいし、一部が同一であってよい。なお、疑似カラーに加えて他の表示条件(輝度値、コントラスト等)も適用される場合、第1〜第4表示色は全て同じであってよい。任意の表示条件が適用される場合についても同様である。
[効果]
実施形態に係る眼科撮影装置の効果について説明する。
眼科撮影装置は、光学系と、形成部と、分割部と、設定部と、表示制御部とを有する。光学系は、光源(光源ユニット101)からの光を信号光(LS)と参照光(LR)とに分割し、被検眼(E)を経由した信号光と参照光路を経由した参照光との干渉光(LC)を検出する。この実施形態において、光学系は、OCTユニット100に格納された要素と、眼底カメラユニット2に格納された要素のうち信号光の光路を形成する要素とを含む。形成部は、光学系による干渉光の検出結果に基づいて、被検眼の画像を形成する。この実施形態において、形成部は、画像形成部220を含み、データ処理部230を含んでいてよい。分割部(画像分割部231)は、形成部により形成された画像(G)を複数の部分領域(G1〜G4)に分割する。設定部(表示条件設定部232)は、分割部により取得された複数の部分領域のそれぞれの表示条件を設定する。表示制御部(主制御部211)は、設定部により設定された表示条件に基づいて、形成部により形成された画像を表示手段(表示部241)に表示させる。表示手段は、眼科撮影装置に含まれていてもよいし、外部装置であってもよい。
このような眼科撮影装置によれば、或る観察部位にフォーカスを合わせた状態でOCT計測を行いつつ、OCT画像の各部分領域(フォーカスが合っていない部位に相当する画像領域もある)を適当な表示条件にて表示させることができる。よって、フォーカスが合わせられた部分だけでなく、OCT画像全体にわたって視認性を向上させることが可能である。それにより、被検眼の局所的な観察だけでなく大域的な観察も好適に行うことが可能となる。
この実施形態では、形成部は2次元画像(2次元断面像)を形成する。この場合、分割部は、画像領域特定部と、部分領域特定部とを含んでいてよい。画像領域特定部(2311)は、形成部により形成された2次元画像を解析することにより、被検眼の所定部位に相当する1次元画像領域(g1〜g3)を特定する。部分領域特定部(2312)は、画像領域特定部により特定された1次元画像領域を境界とする2次元画像領域(G1〜G4)を特定する。これら2次元画像領域が、分割部による取得対象の部分領域として用いられる。なお、2次元断面像は、縦断面像(B断面像、Bスキャン像)、横断面像(正面画像、C断面像、Cスキャン像)、任意断面像(MPR画像等)のいずれでもよい。
画像領域特定部は、被検眼の内境界膜に相当する内境界膜領域(g1)を特定することができる。その場合、部分領域特定部は、この内境界膜領域の特定結果に基づいて、被検眼の網膜に相当する網膜領域(G2)と、硝子体に相当する硝子体領域(G1)とを特定することができる。
画像領域特定部は、被検眼のブルッフ膜に相当するブルッフ膜領域(g2)を特定することができる。その場合、部分領域特定部は、このブルッフ膜領域の特定結果に基づいて、被検眼の網膜に相当する網膜領域(G2)と、脈絡膜に相当する脈絡膜領域(G3)とを特定することができる。
画像領域特定部は、被検眼の脈絡膜−強膜境界に相当する脈絡膜−強膜境界領域を特定することができる。その場合、部分領域特定部は、この脈絡膜−強膜境界領域の特定結果に基づいて、被検眼の脈絡膜に相当する脈絡膜領域(G3)と、強膜に相当する強膜領域(G4)とを特定することができる。
硝子体領域(G1)、網膜領域(G2)、脈絡膜領域(G3)および強膜領域(G4)は、後眼部の診断における典型的な観察対象である。よって、これら構成は後眼部の診断に寄与する。
なお、画像領域特定部が2次元画像から特定する画像領域は1次元画像領域である必要はない。たとえば、画像領域特定部は、2次元画像において被検眼の所定部位に相当する2次元画像領域を特定することが可能である。この2次元画像領域は、たとえば自由曲線を輪郭とする所定部位であってよい。
設定部は、分割部により取得された各部分領域について、その部分領域に含まれる複数の画素の画素値を変更するためのパラメータの値を表示条件として設定することができる。このパラメータは次のいずれかを含んでいてよい:(1)複数の画素の画素値を疑似カラー値に変更するための第1パラメータ;(2)複数の画素の画素値における輝度値を変更するための第2パラメータ;(3)複数の画素の画素値における輝度値に基づくコントラストを変更するための第3パラメータ。これらは、OCT画像の視認性を向上させるための典型的なパラメータである。よって、これらパラメータのうち1つ以上を考慮することで、OCT画像の視認性向上を図ることが可能である。
なお、表示条件として設定されるパラメータは、上記のものに限定されない。たとえば、設定部は、平滑化処理(スムージング)、強調処理(エンハンス)など、任意のフィルタリングに関するパラメータを表示条件として設定することが可能である。
平滑化処理は、或る画像領域内の画素の画素値を滑らかにする画像処理であり、当該画像領域内のノイズ除去などに用いられる。平均化処理は、たとえば移動平均フィルタやガウシアンフィルタを用いて実行される。設定部は、平均化処理で適用されるパラメータ(たとえば移動平均フィルタやガウシアンフィルタにおけるカーネルのサイズや、カーネルに設定されるレートの値など)を表示条件として設定する。このような平滑化処理に関するパラメータは「第4パラメータ」に相当する。
強調処理は、或る画像領域の一部または全部を強調する画像処理であり、対象領域を鮮明にするためなどに用いられる。強調処理としては画像領域の輪郭を強調する輪郭強調処理(アンシャープマスキング)などがある。輪郭強調処理は、たとえば、元の画像データに平滑化処理を施し、元の画像データと平滑化された画像データとの差分を求め、この差分を元の画像データに合成することにより行われる。このような輪郭強調処理では、平滑化処理と同様のパラメータや、ラプラシアンフィルタのパラメータなどが考慮される。設定部は、平均化処理で適用される上記のパラメータや、ラプラシアンフィルタのカーネルのサイズ、このカーネルに設定されるレートの値などを、表示条件として設定する。このような強調処理に関するパラメータは「第5パラメータ」に相当する。
このような構成において、設定部は、対応情報記憶部と、部位選択部と、パラメータ特定部とを含んでいてよい。対応情報記憶部(2321)には、眼の複数の部位のそれぞれに対してパラメータの値を対応付けた対応情報(2321a)があらかじめ記憶される。部位選択部(2322)は、分割部により取得された各部分領域について、その部分領域に相当する部位を上記複数の部位のうちから選択する。パラメータ特定部(2323)は、各部分領域について、部位選択部により選択された部位に対応付けられたパラメータの値を対応情報に基づいて特定する。設定部は、パラメータ特定部により特定されたパラメータの値を表示条件として設定することができる。
[変形例1]
上記実施形態では、被検眼の2次元断面像に対して処理を行う場合について説明した。この変形例では、被検眼の3次元画像(ボリュームデータ)に対して処理を行う場合について説明する。なお、眼科撮影装置の構成は上記実施形態と同様である。以下、上記実施形態の図面を適宜参照する。
この変形例において、形成部は、画像形成部220と、データ処理部230のうち3次元画像を形成する機能部(3次元画像形成部)とを含む。分割部は、画像領域特定部と、部分領域特定部とを含む。画像領域特定部(2311)は、形成部により形成された3次元画像を解析することにより、被検眼の所定部位に相当する2次元画像領域を特定する。この所定部位は、内境界膜、ブルッフ膜および脈絡膜−強膜境界のいずれかを含んでいてよい。部分領域特定部(2312)は、画像領域特定部により特定された2次元画像領域を境界とする3次元画像領域を、部分領域として特定する。分割部が実行する処理は、上記実施形態で2次元画像に実行された処理を3次元画像に拡張したものである。
所定部位に内境界膜が含まれる場合、画像領域特定部は、被検眼の内境界膜に相当する内境界膜領域を特定する。さらに、部分領域特定部は、この内境界膜領域の特定結果に基づいて、被検眼の網膜に相当する網膜領域と硝子体に相当する硝子体領域とを特定する。
所定部位にブルッフ膜が含まれる場合、画像領域特定部は、被検眼のブルッフ膜に相当するブルッフ膜領域を特定する。さらに、部分領域特定部は、このブルッフ膜領域の特定結果に基づいて、被検眼の網膜に相当する網膜領域と脈絡膜に相当する脈絡膜領域とを特定する。
所定部位に脈絡膜−強膜境界が含まれる場合、画像領域特定部は、被検眼の脈絡膜−強膜境界に相当する脈絡膜−強膜境界領域を特定する。さらに、部分領域特定部は、この脈絡膜−強膜境界領域の特定結果に基づいて、被検眼の脈絡膜に相当する脈絡膜領域と強膜に相当する強膜領域とを特定する。
なお、画像領域特定部が3次元画像から特定する画像領域は2次元画像領域である必要はない。たとえば、画像領域特定部は、3次元画像において被検眼の所定部位に相当する3次元画像領域を特定することが可能である。この3次元画像領域は、たとえば自由曲面を輪郭とする所定部位であってよい。
設定部(表示条件設定部232)は、分割部により取得された複数の部分領域のそれぞれの表示条件を設定する。この処理は、上記実施形態と同様である。つまり、設定部は、上記実施形態と同様のパラメータの値を表示条件として設定することができる。さらに、このパラメータは、疑似カラー値に変更するための第1パラメータ、輝度値を変更するための第2パラメータ、および、コントラストを変更するための第3パラメータのうち、少なくとも1つを含んでいてよい。これに加えて、設定部は、上記実施形態と同様の対応情報記憶部(2321)、部位選択部(2322)およびパラメータ特定部(2323)を含んでいてよい。
表示制御部は、設定部により設定された表示条件に基づいて、形成部により形成された画像を表示手段(表示部241)に表示させる。この表示手段は、外部装置であってよい。この変形例において、表示制御部は、主制御部211と、データ処理部230のうち3次元画像から2次元画像を形成する機能部(2次元画像形成部)とを含んでいてよい。この2次元画像形成部は、MPR処理やボリュームレンダリングなど、3次元画像から表示用の画像を形成する処理を行う。
この変形例に係る眼科撮影装置の動作について説明する。図8は、眼科撮影装置の動作の一例を表す。
(S21:被検眼を検査位置に配置する)
被検眼Eが検査位置に配置される。この処理は、たとえば第1の実施形態と同様に実行される。
(S22:撮影モードを選択する)
ユーザが撮影モードを選択する。この処理は、たとえば第1の実施形態と同様に実行される。
(S23:オートアライメント・オートフォーカス)
オートアライメントおよびオートフォーカスが実行される。この処理は、たとえば第1の実施形態と同様に実行される。
(S24:フォーカス状態を微調整する)
ユーザは、フォーカス状態を微調整する。この処理は、たとえば第1の実施形態と同様に実行される。
(S25:ボリュームデータを取得する)
ステップS24のフォーカスの微調整が完了したら、眼底EfのOCT計測および眼底撮影が実行される。本例では、OCT計測において3次元スキャンが適用され、ボリュームデータが取得される。
(S26:ボリュームデータのセグメンテーションを行う)
画像領域特定部2311は、ボリュームデータのセグメンテーションを実行することにより、被検眼Eの所定部位に相当する2次元画像領域を特定する。2次元画像領域は、たとえば、ボリュームデータにおける網膜−硝子体境界領域、網膜−脈絡膜境界領域、脈絡膜−強膜境界領域などである。これら2次元画像領域は、典型的には、曲面形状を有する。
(S27:3次元の部分領域を特定する)
部分領域特定部2312は、ステップS26で特定された2次元画像領域を境界とする3次元画像領域を特定する。3次元画像領域は、たとえば、ボリュームデータにおける硝子体領域、網膜領域、脈絡膜領域、強膜領域などである。
(S28:部分領域に相当する眼の部位を選択する)
部位選択部2322は、ステップS27で取得された各部分領域について、その部分領域に相当する眼の部位を、対応情報2321aの眼の部位の項目に含まれる複数の部位のうちから選択する。その具体例として、硝子体領域には「硝子体」が、網膜領域には「網膜」が、脈絡膜領域には「脈絡膜」が、強膜領域には「強膜」が、それぞれ選択される。
(S29:表示条件を特定する)
パラメータ特定部2323は、ステップS27で取得された各部分領域について、ステップS28で選択された部位に対応付けられたパラメータの値を、対応情報2321aに基づいて特定する。この処理は、たとえば第1の実施形態と同様に実行される。本例では、疑似カラー表示用のパラメータの値として、硝子体領域には「A4」が、網膜領域には「A1」が、脈絡膜領域には「A2」が、強膜領域には「A3」が、それぞれ特定されたとする。
(S30:表示条件に基づき画像を表示する)
主制御部211は、ステップS29で特定された表示条件を適用して、OCT画像を表示部241に表示させる。この処理には、ボリュームデータにMPR処理やボリュームレンダリングをして表示用画像を形成する処理と、この表示用画像に対してステップS29で取得された表示条件を適用して表示させる処理とが含まれる。具体例として、データ処理部230が、ボリュームデータにMPR処理を施すことにより、図5Aに示す断面像Gを形成し、さらに、主制御部211が、この断面像Gを疑似カラー表示させる。この疑似カラー表示は、図5Bに示す硝子体領域G1を階調「A4」の第1表示色で表示させ、網膜領域G2を階調「A1」の第2表示色で表示させ、脈絡膜領域G3を階調「A2」の第3表示色で表示させ、強膜領域G4を階調「A3」の第4表示色で表示させることにより行われる。
このような眼科撮影装置によれば、或る観察部位にフォーカスを合わせた状態でOCT計測を行いつつ、3次元画像の各部分領域(フォーカスが合っていない部位に相当する画像領域もある)を適当な表示条件にて表示させることができる。よって、フォーカスが合わせられた部分だけでなく、3次元画像全体にわたって視認性を向上させることが可能である。それにより、被検眼の局所的な観察だけでなく大域的な観察も好適に行うことが可能となる。
[変形例2]
実施形態や変形例に係る構成によれば、各部分領域の画素値を望ましい値に変更することができる。一方、眼科分野においては、被検眼のサイズ計測を行うことがある。計測対象としては、被検眼の任意の部位や病変部などがある。データ処理部230は、表示条件設定部232により設定された表示条件が適用された複数の部分領域のうちのいずれかを解析することにより、その部分領域のサイズを求めることができる。データ処理部230においてこの処理を実行する部分は「解析部」に相当する。
部分領域のサイズについて説明する。部分領域が1次元画像領域である場合、そのサイズは長さである。部分領域が2次元画像領域である場合、そのサイズは、長さ(最大幅、最小幅、平均幅など)や面積である。部分領域が3次元画像領域である場合、そのサイズは、長さ(最大幅、最小幅、平均幅など)、面積、体積である。
この変形例によれば、画素値の変更により好適に可視化された部分領域のサイズを、従来よりも正確に計測することが可能である。
〈第2の実施形態〉
この実施形態では、第1の実施形態と異なる表示条件が適用される場合を説明する。なお、この実施形態に係る構成を他の実施形態に係る構成に付加することが可能である。
この実施形態では、OCT画像に対して所定の画像処理を適用する。この画像処理の典型例として画像重ね合わせ処理がある。この処理は、実質的に同一の断面について取得された複数の断面像を重ね合わせる処理である。画像重ね合わせ処理は、従来と同様に、複数の断面像の位置合わせ処理(レジストレーション)と、位置合わせされた複数の断面像を合成して1枚の断面像を形成する合成処理とを含む。合成処理はたとえば加算平均処理である。なお、たとえば眼球運動を無視できる程度に計測時間が十分短い場合などには、レジストレーションを行う必要はない。
従来技術においては、このような画像処理を断面像全体に適用していた。これに対し、この実施形態では、断面像の一部に対して選択的に画像処理を施すことが可能である。なお、画像処理がパラメータを含む場合、断面像の部分領域ごとにパラメータの値を設定して画像処理を行うように構成することが可能である。この実施形態には、このような構成も含まれる。
[構成]
この実施形態に係る眼科撮影装置は、第1の実施形態と同様の構成(特に光学系および形成部)を有する。以下、第1の実施形態の図面を適宜参照しつつ、第1の実施形態との差異点について特に詳しく説明を行う。
この実施形態に係る眼科撮影装置の構成例を図9に示す。図9に示す構成を、第1の実施形態の図4の代わりに適用することが可能である。また、図4に示す対応情報記憶部2321、部位選択部2322およびパラメータ特定部2323を、図9に示す構成に付加することも可能である。その場合、第1の実施形態で説明した処理と、以下に説明するこの実施形態に係る処理とを組み合わせて実行することが可能である。この実施形態のデータ処理部230は、画像分割部231および表示条件設定部232に加え、重ね合わせ処理部233を有する。
この実施形態では、OCT計測において、被検眼の実質的に同一の断面を信号光で複数回走査する。さらに、形成部は、この複数回の走査に伴い光学系により取得される干渉光の検出結果に基づいて、この断面についての複数の断面像を形成する。この断面像は、2次元画像でも3次元画像でもよい。
(画像分割部)
画像分割部231は、形成部により形成された各断面像を複数の部分領域に分割する。この処理は、たとえば、形成部により形成された複数の断面像のそれぞれについて、次の2段階の処理を行うことによって実行される。(1)画像領域特定部2311が、形成部により形成された断面像を解析することにより、被検眼の所定部位に相当する画像領域を特定する。(2)部分領域特定部2312が、画像領域特定部2311により特定された画像領域を境界とする画像領域を、部分領域として特定する。
(表示条件設定部)
表示条件設定部232は、画像分割部231により取得された複数の部分領域のうち、あらかじめ決められた画像処理(画像重ね合わせ処理等)が適用される部分領域を、表示条件として設定する。つまり、表示条件設定部232は、断面像の複数の部分領域を、画像処理の適用対象の部分領域と、非適用対象の部分領域とに分類する。
このような部分領域の分類は、たとえば、撮影モードに応じてなされる。その場合、撮影モードに対して、画像処理の適用対象の部分領域の種別、および非適用対象の部分領域の種別のうち、一方または双方を対応付けた第2の対応情報が、表示条件設定部232(または記憶部212)にあらかじめ記憶される。
部分領域を分類する処理の他の例として、ユーザの指示に基づく方法がある。たとえば、表示部241に表示された断面像の複数の部分領域を、ユーザが操作部242を介して分類する。この操作は、たとえば、断面像中の部分領域をクリックする操作、または、部分領域の種別(眼の部位名など)をドロップダウンリストから選択する操作などを含む。
(重ね合わせ処理部)
重ね合わせ処理部233は、画像分割部231により取得された複数の部分領域のうち、画像重ね合わせ処理の適用対象に設定された部分領域についてのみ、複数の断層像を重ね合わせる処理を実行する。重ね合わせ処理部233は、画像位置合わせ部2331と、画像合成部2332とを有する。画像位置合わせ部2331は、複数の断面像のレジストレーションを行う。
画像合成部2332は、レジストレーションがなされた複数の断面像のそれぞれから、画像重ね合わせ処理の適用対象に設定された部分領域を抽出する。抽出された部分領域は、フレームにおける位置に応じて分類される(つまり、被検眼の部位に応じて分類される)。さらに、画像合成部2332は、各類の部分領域(断面像の枚数だけある)を合成する。各類に対応する複数の部分領域を合成して得られた画像を合成部分領域と呼ぶ。一方、画像重ね合わせ処理の非適用対象の部分領域については、複数の断面像から抽出された複数の部分領域のうちの1つ以上が選択される。
(表示処理)
画像重ね合わせ処理の非適用対象の部分領域が1つだけ選択された場合、主制御部211は、複数の断面像と同一の断面における単一の断面像(合成断面像)を表示部241に表示させる。この合成断面像のうち画像重ね合わせ処理の適用対象の部分領域は、合成部分領域からなる。また、この合成断面像のうち非適用対象の部分領域は、選択された1つの部分領域(選択部分領域)からなる。
具体例として、図5Aに示す断面像Gが複数の断面像のうちの1枚である場合、網膜領域G2、脈絡膜領域G3および強膜領域G4を「画像重ね合わせ処理の適用対象の部分領域」に設定し、かつ、硝子体領域G1を「画像重ね合わせ処理の非適用対象の部分領域」に設定することができる。これは、複数回の走査を行っている間に硝子体が動くと、硝子体に相当する複数の部分領域に描画される像の形態が相違し、望ましい合成画像が得られないからである。
この場合において、合成断層像中の網膜領域G2、脈絡膜領域G3および強膜領域G4については合成部分領域を提示し、硝子体領域G1については選択部分領域を提示することができる。この表示態様によれば、全体が静止画像からなる合成断面像が表示される。
また、画像重ね合わせ処理の非適用対象の部分領域(硝子体領域G1)として、複数の断面像から抽出された複数の部分領域のうちの2つ以上が選択された場合、合成断層像中の網膜領域G2、脈絡膜領域G3および強膜領域G4については合成部分領域を提示し、硝子体領域G1については2以上の部分領域を切り替えて提示することができる。たとえば、非適用対象の部分領域として抽出された全ての部分領域が選択された場合、硝子体領域G1について動画表示を行うことができる。この表示態様によれば、非適用対象の部分領域については動画表示され、それ以外の部分領域については静止画表示された合成断面像が表示される。なお、非適用対象の部分領域としての2以上の部分領域を自動でまたは手動で切り替え表示させることも可能である。
[動作]
この実施形態に係る眼科撮影装置の動作について説明する。図10は、眼科撮影装置の動作の一例を表す。
(S41:被検眼を検査位置に配置する)
被検眼Eが検査位置に配置される。この処理は、たとえば第1の実施形態と同様に実行される。
(S42:撮影モードを選択する)
ユーザが撮影モードを選択する。この処理は、たとえば第1の実施形態と同様に実行される。
(S43:オートアライメント・オートフォーカス)
オートアライメントおよびオートフォーカスが実行される。この処理は、たとえば第1の実施形態と同様に実行される。
(S44:フォーカス状態を微調整する)
ユーザは、フォーカス状態を微調整する。この処理は、たとえば第1の実施形態と同様に実行される。
(S45:OCT計測を反復して行う)
ステップS44のフォーカスの微調整が完了したら、眼科撮影装置は、眼底EfのOCT計測(ラインスキャン、円スキャンなど)を繰り返し実行する。なお、ラインスキャン等を繰り返す代わりに、3次元スキャンを繰り返し実行してもよい。また、反復的なOCT計測の後に、眼底撮影を行うことができる。
(S46:セグメンテーションを行う)
画像領域特定部2311は、ステップS45で逐次に形成される各断面像のセグメンテーションを実行することにより、被検眼Eの所定部位に相当する1次元画像領域を特定する。各断面像について特定される1次元画像領域は、たとえば、図5Aに示すような網膜−硝子体境界領域g1、網膜−脈絡膜境界領域g2、脈絡膜−強膜境界領域g3である。なお、ステップS45において3次元スキャンが繰り返し実行された場合には、第1の実施形態の変形例と同様に、各ボリュームデータ中の2次元画像領域が特定される。
(S47:部分領域を特定する)
部分領域特定部2312は、ステップS46で特定された1次元画像領域を境界とする2次元画像領域を特定する。2次元画像領域は、たとえば、図5Bに示すような硝子体領域G1、網膜領域G2、脈絡膜領域G3、強膜領域G4などである。なお、ステップS45において3次元スキャンが繰り返し実行された場合には、第1の実施形態の変形例と同様に、各ボリュームデータ中の3次元画像領域が特定される。
(S48:画像処理の適用対象の部分領域を選択する)
表示条件設定部232は、ステップS47で取得された複数の部分領域のうちから、画像重ね合わせ処理等が適用される部分領域を選択する。本例では、網膜領域G2、脈絡膜領域G3および強膜領域G4に対して画像重ね合わせ処理を施し、かつ、硝子体領域G1にはこれを施さないように、表示条件の設定がなされたものとする。
(S49:レジストレーションを行う)
画像位置合わせ部2331は、ステップS45で取得された複数の断面像のレジストレーションを行う。
(S50:画像重ね合わせ処理を行う)
画像合成部2332は、レジストレーションがなされた複数の断面像のそれぞれから、ステップS48で選択された部分領域(つまり画像重ね合わせ処理の適用対象に設定された部分領域)を抽出する。さらに、画像合成部2332は、抽出された部分領域をその種別(上記の類)ごとに合成することにより、各類の合成部分領域を形成する。なお、本例では、画像重ね合わせ処理の非適用対象の部分領域については、複数の断面像全てが選択されるものとする。
(S51:画像を表示する(一部を動画表示する))
主制御部211は、複数の断面像と同一の断面における合成断面像を表示部241に表示させる。その具体例として、主制御部211は、合成断層像中の網膜領域G2、脈絡膜領域G3および強膜領域G4についてはステップS50で取得された合成部分領域を静止画表示させ、かつ、硝子体領域G1については複数の断面像に基づく動画表示を行う。
[効果]
この実施形態に係る眼科撮影装置の効果について説明する。
この実施形態に係る眼科撮影装置は、光学系と、形成部と、分割部と、設定部と、表示制御部とを有する。光学系は、光源(光源ユニット101)からの光を信号光(LS)と参照光(LR)とに分割し、被検眼(E)を経由した信号光と参照光路を経由した参照光との干渉光(LC)を検出する。形成部は、光学系による干渉光の検出結果に基づいて、被検眼の画像を形成する。分割部(画像分割部231)は、形成部により形成された画像(G)を複数の部分領域(G1〜G4)に分割する。設定部(表示条件設定部232)は、分割部により取得された複数の部分領域のうち、あらかじめ決められた画像処理が適用される部分領域(適用対象の部分領域)を、表示条件として設定する。なお、部分領域には「適用対象」と「非適用対象」しか存在しないので、適用対象を設定すること、非適用対象を設定すること、および双方を設定することは、全て同一の概念である。表示制御部(主制御部211)は、設定部により設定された表示条件に基づいて、形成部により形成された画像を表示手段(表示部241)に表示させる。つまり、表示制御部は、「適用対象」の部分領域にのみ画像処理を適用して得られるOCT画像を表示部241に表示させる。表示手段は、眼科撮影装置に含まれていてもよいし、外部装置であってもよい。
このような眼科撮影装置によれば、OCT画像の部分領域ごとに画像領域の適用の有無を決定し、空間的に選択的な画像処理によって得られたOCT画像を表示させることができる。したがって、OCT画像全体にわたって視認性を向上させることが可能である。それにより、被検眼の局所的な観察だけでなく大域的な観察も好適に行うことが可能となる。
画像処理が、2以上の画像を重ね合わせて単一の画像を形成する重ね合わせ処理を含む場合、光学系は、被検眼の実質的に同一の断面を信号光で複数回走査する走査部(ガルバノスキャナ42)を含み、かつ、形成部は、この複数回の走査に伴い光学系により取得される干渉光の検出結果に基づいて、この断面の複数の画像を形成する。分割部は、形成部により形成された複数の画像のそれぞれを複数の部分領域に分割する。表示制御部は、重ね合わせ処理部(233)を含む。重ね合わせ処理部は、複数の画像に対する重ね合わせ処理として、複数の部分領域のうち設定部により重ね合わせ処理の適用対象に設定された部分領域についてのみ複数の画像を重ね合わせる処理を実行する。表示制御部は、重ね合わせ処理部により形成された単一の画像を表示手段に表示させる。
この構成によれば、重ね合わせ処理に適当な部分領域についてのみそれを適用することができる。重ね合わせ処理に適当な部分領域とは、たとえば、実質的に運動を伴わない部位、つまり実質的に静止している部位が描画される画像領域である。上記の例では、重ね合わせ処理に適当な部分領域として、網膜、脈絡膜および強膜に相当する部分領域が適用されており、重ね合わせ処理に不適当な部分領域として硝子体に相当する部分領域が適用されている。
表示制御部は、複数の部分領域のうち重ね合わせ処理の非適用対象の部分領域について、複数の画像に基づく動画表示を行うことができる。それにより、当該部分領域の運動状態を把握することができる。上記の例では、硝子体の運動状態を観察することが可能である。
〈第3の実施形態〉
第2の実施形態と同様の画像重ね合わせ処理が適用される場合の他の実施形態を説明する。この実施形態に係る眼科撮影装置は、たとえば硝子体のようにOCT計測中に動くおそれのある部位が撮像範囲に含まれる場合に好適に用いられる。なお、この実施形態に係る構成を他の実施形態に係る構成に付加することが可能である。
この実施形態に係る眼科撮影装置は、第2の実施形態と同様の構成を有する。以下、第1の実施形態および第2の実施形態の図面を適宜参照しつつ、第2の実施形態との差異点について特に詳しく説明を行う。
この実施形態に係る眼科撮影装置の構成例を図11に示す。図11に示す構成は、第2の実施形態の図9の代わりに適用される。この実施形態では、制御部210に計時部213が設けられる。
(計時部)
計時部213は、所定タイミングで計時を開始する。この計時開始タイミングは任意である。典型的には、被検眼Eが検査位置にされたタイミングを適用できる。このタイミングは、たとえば、被検者の顔が顎受けまたは額当てに接触したことを検知するセンサ、椅子に被検者が腰掛けたことを検知するセンサ、眼科撮影装置に被検者の顔が近接したことを検知するセンサ(またはカメラおよび画像解析部)などからの信号の入力タイミングである。また、眼底カメラユニット2から出力された照明光の反射光が検出され始めたタイミング、或いは、OCTユニット100から出力された信号光LSが検出され始めたタイミングなどと、計時開始タイミングとしてもよい。また、ユーザが操作部242を介して所定の操作を行ったタイミングを計時開始タイミングとしてもよい。
計時部213は、上記のようなタイミングで計時を開始し、あらかじめ決められた時間に到達したことを示す信号を出力する。この計時時間は、受動的な運動を伴う眼の部位について、被検者(被検眼)が実質的に静止状態になってから当該部位が実質的に静止するまでに掛かる時間を考慮して、あらかじめ設定される。この実施形態では、被検眼が検査位置についてから硝子体の動きが実質的に停止するまでに掛かる時間を考慮する場合について説明する。計時時間はたとえば15秒に設定される。なお、計時時間が長くなると検査時間も長くなるので、検査のスループットも考慮して計時時間を設定してもよい。
計時時間は、たとえば、当該部位が動いている状態から実質的に静止するまでに掛かる時間を複数の眼について実際に計測し、その計測結果から統計的に算出される(たとえば平均値、最頻値、最大値などが適用される)。また、被検者または被検眼の特徴(年齢、性別、傷病名、傷病の程度など)に応じて準備された複数の計時時間を選択的に適用することも可能である。
また、当該被検眼について過去に行われたOCT計測の結果に基づいて静止までの時間を算出し、この算出結果に基づいて計時時間を算出することも可能である。この場合において、過去にOCT計測が複数回行われており、静止までの時間を複数算出できるときには、これら複数の算出結果の推移(および検査日時に基づく検査間隔)に基づいて、新たな計時時間を推定することも可能である。
[動作]
この実施形態に係る眼科撮影装置の動作について説明する。図12は、眼科撮影装置の動作の一例を表す。
(S61:被検眼を検査位置に配置する)
被検眼Eが検査位置に配置される。この処理は、たとえば第1の実施形態と同様に実行される。前述のいずれかのセンサは、被検眼Eが検査位置に配置されたことを検知し、制御部210に信号を送る。
(S62:計時を開始する)
主制御部211は、センサからの信号を受けて、計時部213による計時を開始させる。
ステップS62の後、ステップS63およびS64と、ステップS65〜S67とは、並行して実行される。ステップS63およびS64は、OCT計測を実行可能な装置状態に移行させるための処理である(つまり、硝子体等が静止するまで待機させることを目的とする処理である)。一方、ステップS65〜S67は、OCT計測を実行するための準備処理である。本例では、双方の処理が完了しない限り、OCT計測を実行できないように主制御部211が制御を行う。
(S63:計時を終了する)
計時部213は、所定時間だけ計時を行い、主制御部211に信号を送る。
(S64:OCT計測を実行可能な装置状態にする)
主制御部211は、ステップS63で計時部213から出力された信号を受けて、眼科撮影装置の装置状態を、OCT計測を実行可能な装置状態に移行させる。OCT計測を実行可能な装置状態とは、OCT計測の開始指示を受け付けてOCT計測を実行させることが可能な装置状態をいう。
なお、ステップS64の装置状態の移行がなされる前においては、OCT計測の開始指示(手動でなされる指示、または他の準備が整った状態の到来に対応する自動的な指示)がなされても、主制御部211は、この開始指示を拒絶する。このとき、所定のメッセージを出力させることができる。たとえば、主制御部211は、装置状態の移行まで待機するよう促すメッセージを表示部241に表示させることができる。また、計時部213による計時の進行状況を提示することができる。たとえば、主制御部211は、計時時間を示す数値を表示部241にカウントダウン表示またはカウントアップ表示させることができる。
(S65:撮影モードを選択する)
ユーザが撮影モードを選択する。この処理は、たとえば第1の実施形態と同様に実行される。
(S66:オートアライメント・オートフォーカス)
オートアライメントおよびオートフォーカスが実行される。この処理は、たとえば第1の実施形態と同様に実行される。
(S67:フォーカス状態を微調整する)
ユーザは、フォーカス状態を微調整する。この処理は、たとえば第1の実施形態と同様に実行される。
(S68:OCT計測を反復して行う)
ステップS64の装置状態の移行と、ステップS67のフォーカスの微調整の双方が完了した後、眼科撮影装置は、第2の実施形態と同様に、所定のスキャンパターンでのOCT計測を繰り返し実行する。
(S69:レジストレーションを行う)
画像位置合わせ部2331は、第2の実施形態と同様に、ステップS68で取得された複数の画像(断面像またはボリュームデータ)のレジストレーションを行う。
(S70:画像重ね合わせ処理を行う)
画像合成部2332は、レジストレーションがなされた複数の画像を合成することにより、単一の画像を形成する。この画像合成処理は、部分領域ごとに合成される第2の実施形態と異なり、画像全体に対して行われる。
(S71:画像を表示する)
主制御部211は、ステップS70で形成された画像を表示部241に表示させる。
なお、上記動作例においては説明を省略したが、たとえば第1の実施形態と同様に、部分領域を特定する処理(S27)と、部分領域に相当する眼の部位を選択する処理(S28)と、表示条件を特定する処理(S29)と、表示条件に基づき画像を表示する処理(S30)とを実行することが可能である。
[効果]
この実施形態に係る眼科撮影装置の効果について説明する。
この実施形態に係る眼科撮影装置において、光学系は、信号光で被検眼を走査する走査部(ガルバノスキャナ42)を含む。さらに、この眼科撮影装置は、所定タイミングで計時を開始する計時部(213)と、計時部により所定時間が計時された後に、被検眼の実質的に同一の断面を信号光で複数回走査するよう光学系を制御する制御部(主制御部211)とを有する。形成部(画像形成部220(およびデータ処理部230))は、複数回の走査に伴い光学系により取得される干渉光の検出結果に基づいて、この断面の複数の画像を形成する。表示制御部は、形成部により形成された複数の画像を重ね合わせることにより、単一の画像を形成する重ね合わせ処理部(233)を含む。さらに、表示制御部(主制御部211)は、重ね合わせ処理部により形成された単一の画像を表示手段に表示させる。
このような眼科撮影装置によれば、動きを伴う部位が撮像範囲に含まれている場合であっても、その部位が実質的に静止した後に反復的なOCT計測を行い、それにより得られた複数の画像の重ね合わせ処理を行うことができる。したがって、好適な重ね合わせ画像を得ることができる。また、たとえば第1の実施形態のように部分領域ごとに表示条件を適用する構成を付加することにより、被検眼の局所的な観察だけでなく大域的な観察も好適に行うことが可能な重ね合わせ画像を取得することが可能となる。
〈第4の実施形態〉
第4の実施形態は、第3の実施形態と同様に、OCT計測中に動くおそれのある部位が撮像範囲に含まれる場合に好適に用いられる。第3の実施形態では、当該部位の静止を待ってOCT計測を行なっている。これに対し、この実施形態では、リアルタイムで取得される画像によって当該部位の動きを監視し、実質的に静止した後にOCT計測を行う。なお、この実施形態に係る構成を他の実施形態に係る構成に付加することが可能である。
この実施形態に係る眼科撮影装置は、第2の実施形態と同様の構成を有する。以下、第1の実施形態および第2の実施形態の図面を適宜参照しつつ、第2の実施形態との差異点について特に詳しく説明を行う。
この実施形態に係る眼科撮影装置の構成例を図13に示す。図13に示す構成は、第2の実施形態の図9の代わりに適用される。この実施形態では、データ処理部230に運動状態判定部234が設けられる。なお、重ね合わせ処理部233には、第2の実施形態と同様に、画像位置合わせ部2331と画像合成部2332とが設けられている。
(運動状態判定部)
運動状態判定部234は、被検眼Eの特定部位の運動状態を判定する。特に、運動状態判定部234は、特定部位が実質的に静止しているか判定することができる。運動状態判定部234は「判定部」として機能する。運動状態判定部234は、運動状態情報取得部2341と、判定処理部2342とを有する。特定部位は、たとえば硝子体のような動きを伴う可能性がある部位である。
(運動状態情報取得部)
運動状態情報取得部2341は、反復的なOCT計測によりリアルタイムで取得されるOCT画像(2次元画像または3次元画像)を逐次に解析することにより、OCT画像に描出されている被検眼Eの特定部位の運動状態を示す情報(運動状態情報)を取得する。
運動状態情報取得部2341は、たとえば次のような処理を実行する。まず、運動状態情報取得部2341は、OCT画像を解析して、特定部位に相当する画像領域を特定する。次に、運動状態情報取得部2341は、特定された画像領域の位置情報を取得する。この位置情報は、たとえば、当該画像領域の輪郭に相当する輪郭領域の座標である。また、当該画像領域における特徴位置(重心位置、特徴点の位置など)を位置情報として求めてもよい。
運動状態情報取得部2341は、反復的なOCT計測により取得されるOCT画像それぞれに対して、または取得されるOCT画像から間引きして得られるOCT画像それぞれに対して、以上の処理を実行する。運動状態情報取得部2341により逐次に取得される位置情報は、特定部位の位置の時系列変化を表す情報であり、運動状態情報の一例である。
また、位置情報の代わりに、当該画像領域の形状を示す形状情報を求めてもよい。運動状態情報取得部2341により逐次に取得される形状情報は、特定部位の形状の時系列変化を表す情報であり、運動状態情報の一例である。一般に、運動状態情報は、特定部位の運動に伴って変化する任意のパラメータを含み、運動状態情報取得部2341は、OCT画像を解析して当該パラメータを取得する機能を有するものである。
(判定処理部)
判定処理部2342は、運動状態情報取得部2341により逐次に取得される運動状態情報に基づいて、被検眼Eの特定部位が実質的に静止しているか判定する。
判定処理部2342は、たとえば次のような処理を実行する。まず、判定処理部2342は、第1のOCT画像から得られた位置情報と、第2のOCT画像から得られた位置情報とを比較する(たとえば座標の差分を算出する)。なお、判定処理部2342は、この処理に先立ち、これらOCT画像の間のレジストレーションを行うことができる。これら位置情報が示す位置(座標)が異なることは、これらOCT画像に対応するOCT計測の間に特定部位が移動したことを意味する。逆に、これら位置情報が示す位置が(実質的に)同一であることは、これらOCT計測の間に特定部位が(実質的に)移動していないことを意味する。位置情報(座標)の差分を「変位情報」と呼ぶ。
判定処理部2342は、運動状態情報取得部2341から入力される運動状態情報に対して順次に施していく。すなわち、運動状態情報取得部2341から、第1の運動状態情報、第2の運動状態情報、第3の運動状態情報、・・・・、第Nの運動状態情報が順次に入力される場合、判定処理部2342は、各i=1〜N−1について、第iの運動状態情報と第i+1の運動状態情報との組み合わせに対して上記処理を実行し、第iの変位情報を取得する。それにより、N−1個の変位情報が得られる。
各変位情報は、所定の時間間隔(OCT計測の反復レートまたはその整数倍)における特定部位の変位を表す。また、N−1個の変位情報は、全体として、特定部位の変位の時系列変化を表す。
判定処理部2342は、逐次に取得される変位情報が所定の閾値以下であるか判定する。変位情報が閾値を超える場合、特定部位は運動しているとみなされる。一方、変位情報が閾値以下である場合、特定部位は実質的に静止しているとみなされる。つまり、上記の閾値は、特定部位が静止状態であると許容できる変位情報の値として、あらかじめ設定される。この閾値は任意に設定される。
運動状態情報として形状情報が用いられる場合においても、判定処理部2342は、同様の処理を実行することにより、特定部位が実質的に静止しているか判定することができる。
[動作]
この実施形態に係る眼科撮影装置の動作について説明する。図14は、眼科撮影装置の動作の一例を表す。
(S81:被検眼を検査位置に配置する)
被検眼Eが検査位置に配置される。この処理は、たとえば第1の実施形態と同様に実行される。
(S82:撮影モードを選択する)
ユーザが撮影モードを選択する。この処理は、たとえば第1の実施形態と同様に実行される。
(S83:オートアライメント・オートフォーカス)
オートアライメントおよびオートフォーカスが実行される。この処理は、たとえば第1の実施形態と同様に実行される。
(S84:フォーカス状態を微調整する)
ユーザは、フォーカス状態を微調整する。この処理は、たとえば第1の実施形態と同様に実行される。
(S85:OCT計測を行う)
ステップS84のフォーカスの微調整が完了したら、眼科撮影装置は、所定のスキャンパターンでOCT計測を実行する。
(S86:運動状態情報を取得する)
運動状態情報取得部2341は、ステップS85のOCT計測で取得されたOCT画像を逐次に解析することにより、このOCT画像に描出されている被検眼Eの特定部位に関する運動状態情報を取得する。
(S87:特定部位が静止したか?)
判定処理部2342は、ステップS86で取得された運動状態情報に基づいて、被検眼Eの特定部位が実質的に静止しているか判定する。特定部位が静止していないと判定された場合(S87:No)、ステップS85のOCT計測に戻る。ステップS85〜ステップS87は、特定部位が静止していると判定される(S87:Yes)まで繰り返される。
(S88:OCT計測を反復して行う)
ステップS87において特定部位が静止していると判定されると(S87:Yes)、主制御部211は、眼底Efの実質的に同一の断面を信号光LSで複数回走査するように、OCTユニット100およびガルバノスキャナ42を制御する。この反復的なOCT計測におけるスキャンパターンは、ステップS85におけるそれと同じでも異なってもよい。また、この反復的なOCT計測の後に、眼底撮影を行なってもよい。
(S89:レジストレーションを行う)
画像位置合わせ部2331は、第2の実施形態と同様に、ステップS88で取得された複数の画像(断面像またはボリュームデータ)のレジストレーションを行う。
(S90:画像重ね合わせ処理を行う)
画像合成部2332は、レジストレーションがなされた複数の画像を合成することにより、単一の画像を形成する。この画像合成処理は、第3の実施形態と同様に、画像全体に対して行われる。
(S91:画像を表示する)
主制御部211は、ステップS90で形成された画像を表示部241に表示させる。
なお、上記動作例においては説明を省略したが、たとえば第1の実施形態と同様に、部分領域を特定する処理(S27)と、部分領域に相当する眼の部位を選択する処理(S28)と、表示条件を特定する処理(S29)と、表示条件に基づき画像を表示する処理(S30)とを実行することが可能である。
[効果]
この実施形態に係る眼科撮影装置の効果について説明する。
この実施形態に係る眼科撮影装置において、光学系は、被検眼の実質的に同一の断面を信号光で繰り返し走査する走査部(ガルバノスキャナ42)を含む。形成部(画像形成部220(およびデータ処理部230))は、この繰り返し走査に伴い光学系により取得される干渉光の検出結果に基づいて、この断面の画像を逐次に形成する。また、この眼科撮影装置は、判定部(運動状態判定部234)と、制御部(主制御部211)とを有する。判定部は、形成部により形成される画像を逐次に解析することにより、画像に描出されている被検眼の特定部位の運動状態を示す運動状態情報を取得する。さらに、判定部は、逐次に取得される運動状態情報に基づいて、被検眼の特定部位が実質的に静止しているか判定する。制御部は、判定部により特定部位が実質的に静止していると判定されたことに対応し、実質的に同一の断面を信号光で複数回走査するよう光学系を制御する。形成部は、この複数回の走査に伴い光学系により取得される干渉光の検出結果に基づいて、この断面の複数の画像を形成する。表示制御部は、形成部により形成された複数の画像を重ね合わせることにより、単一の画像を形成する重ね合わせ処理部(233)を含む。表示制御部(主制御部211)は、重ね合わせ処理部により形成された単一の画像を表示手段(表示部241)に表示させる。
このような眼科撮影装置によれば、動きを伴う部位が撮像範囲に含まれている場合であっても、その部位の運動状態を監視し、その部位が実質的に静止した後に反復的なOCT計測を行い、それにより得られた複数の画像の重ね合わせ処理を行うことができる。したがって、好適な重ね合わせ画像を得ることができる。また、たとえば第1の実施形態のように部分領域ごとに表示条件を適用する構成を付加することにより、被検眼の局所的な観察だけでなく大域的な観察も好適に行うことが可能な重ね合わせ画像を取得することが可能となる。
〈第5の実施形態〉
第5の実施形態に係る眼科撮影装置は、異なる焦点位置で複数回のOCT計測を行い、得られた複数のOCT画像の部分領域を組み合わせて画像を形成する。組み合わせに用いられる各部分領域は、OCT計測において焦点が合わせられた位置を含む。以下、OCT計測を2回行って得られた2枚のOCT画像に基づく2つの部分領域を組み合わせる場合について説明するが、OCT計測の回数や、組み合わせられる部分領域の個数は、それぞれ任意である。
この実施形態に係る眼科撮影装置は、第1の実施形態と同様の構成を有する。よって、第1の実施形態の図面を適宜に参照する。
この実施形態に係る眼科撮影装置は、信号光LSの焦点位置を変更するための焦点位置変更部を含む。焦点位置変更部は、たとえば合焦レンズ43(および合焦駆動部43A)を含む。主制御部211は、合焦駆動部43Aを制御することにより、合焦レンズ43を信号光LSの光軸方向に移動させる。それにより、信号光LSの合焦位置が、被検眼Eの深さ方向(z方向)に移動される。
[動作]
この実施形態に係る眼科撮影装置の動作について説明する。図15は、眼科撮影装置の動作の一例を表す。
(S101:被検眼を検査位置に配置する)
被検眼Eが検査位置に配置される。この処理は、たとえば第1の実施形態と同様に実行される。
(S102:撮影モードを選択する)
ユーザが撮影モードを選択する。この実施形態では、撮影モードとして、画像貼り合わせモードが選択されるとする。画像貼り合わせモードは、異なる焦点位置で複数回のOCT計測を行い、得られた複数のOCT画像の部分領域を組み合わせて画像を形成するように眼科撮影装置を動作させるためのモードである。撮影モードを選択する処理は、たとえば第1の実施形態と同様に実行される。
(S103:オートアライメント・オートフォーカス)
オートアライメントおよびオートフォーカスが実行される。この処理は、たとえば第1の実施形態と同様に実行される。
(S104:フォーカス状態を微調整して第1焦点位置に合わせる)
ユーザは、フォーカス状態を微調整する。この処理は、たとえば第1の実施形態と同様に実行される。この段階では、被検眼Eの硝子体の任意の位置(第1焦点位置)にフォーカスが設定されるものとする。なお、この処理を自動で行うことができる。また、ステップS104のオートフォーカスによってフォーカスを第1焦点位置に合わせるようにしてもよい。
(S105:第1のOCT計測を行う)
フォーカスが第1焦点位置に合わせられたら、眼科撮影装置は、所定のスキャンパターンでOCT計測を実行する。それにより、フォーカスが第1焦点位置に合った状態の第1画像が得られる。
(S106:フォーカス状態を微調整して第2焦点位置に合わせる)
ユーザは、フォーカス状態の微調整を再度行う。この段階では、被検眼Eの網膜(または脈絡膜)の任意の位置(第2焦点位置)にフォーカスが設定されるものとする。なお、この処理を自動で行うことができる。
(S107:第2のOCT計測を行う)
フォーカスが第2焦点位置に合わせられたら、眼科撮影装置は、所定のスキャンパターンでOCT計測を実行する。それにより、フォーカスが第2焦点位置に合った状態の第2画像が得られる。なお、ステップS107で適用されるスキャンパターンは、ステップS105で適用されたスキャンパターンと同じであっても異なっていてもよい。ただし、双方のスキャン領域の少なくとも一部は重複しているものとする。これ以降の処理は、この重複領域に対して実行可能である。
(S108:セグメンテーションを行う)
画像領域特定部2311は、第1画像および第2画像それぞれのセグメンテーションを実行する。このセグメンテーションは、被検眼Eの同じ部位について行われる。それにより、第1画像において被検眼Eの所定部位に相当する1次元画像領域(または2次元画像領域)が特定され、かつ、第2画像において同じ所定部位に相当する1次元画像領域(または2次元画像領域)が特定される。
図16Aは第1画像H1を模式的に示し、図16Bは第2画像H2を模式的に示す。符号Vは硝子体の後面を示し、符号Pは硝子体ポケット(岸ポケット)を示す。図16Aにおいて、第1のOCT計測においてフォーカスが合わせられている硝子体に相当する部分が実線で示されている。一方、図16Bにおいて、第2のOCT計測においてフォーカスが合わせられている網膜や脈絡膜に相当する部分が実線で示されている。ステップS108では、たとえば、第1画像H1中の網膜−硝子体境界領域h1と、第2画像H2中の網膜−硝子体境界領域h2とが、それぞれ特定される。
(S109:部分領域を特定する)
部分領域特定部2312は、ステップS108で特定された1次元画像領域を境界とする2次元画像領域を特定する。それにより、画像分割部231による特定目標である部分領域が得られる。図16Aおよび図16Bに示す例では、第1画像H1において網膜−硝子体境界領域h1よりも上方(硝子体側)の画像領域(硝子体領域)と、第2画像H2において網膜−硝子体境界領域h2よりも下方(網膜側)の画像領域(網膜領域、脈絡膜領域、強膜領域)とが求められる。
(S110:表示条件を設定する)
表示条件設定部232は、第1画像(H1)の第1部分領域(硝子体領域)に対して表示条件を設定する。また、表示条件設定部232は、第2画像(H2)の部分領域のうち第1部分領域と異なる第2部分領域(網膜領域)に対して表示条件を設定する。この設定処理は、たとえば、第1の実施形態と同様に、部分領域に相当する眼の部位を選択する処理(ステップS8)と、表示条件を特定する処理(ステップS9)とによって行われる。
(S111:表示条件に基づき画像を表示する)
主制御部211は、ステップS110で特定された表示条件を適用して、第1画像の第1部分領域と、第2画像の第2部分領域とを含む単一の画像を表示部241に表示させる。
この表示処理は、たとえば、第1画像から第1部分領域を抽出(トリミング)し、第2画像から第2部分領域を抽出(トリミング)し、さらに、第1部分領域と第2部分領域とを境界位置(網膜−硝子体境界領域)にて貼り合わせることによって行われる。
また、第1画像が表示された第1レイヤーと、第2画像が表示された第2レイヤーとを重ね合わせて表示部241に提示することによって、ステップS111の表示処理を行うことができる。たとえば、第2レイヤー上に第1レイヤーが配置されている場合、つまり第1レイヤーが前側に配置されている場合、次のような表示制御を行うことができる:(1)第1レイヤーのうち第1画像の第1部分領域が表示されている第1の部分を不透明にする(たとえば不透明度=100%に設定する);(2)第1レイヤーにおける第1の部分以外の部分(第2の部分)を透明にする(たとえば不透明度=0%に設定する);(3)第2の部分の画素情報(輝度値など)をゼロにする。
図16Aおよび図16Bに示す例では、第1画像H1の第1部分領域(硝子体領域)と、第2画像H2の第2部分領域(網膜領域、脈絡膜領域、強膜領域)とを組み合わせた画像が得られる。この画像を図16Cに模式的に示す。画像Hは、第1画像H1の第1部分領域(硝子体領域)K1と、第2画像H2の第2部分領域(網膜領域、脈絡膜領域、強膜領域)K2とを貼り合わせて得られた画像である。画像Hにおいては、第1部分領域K1中の任意の位置と、第2部分領域中の任意の位置とに、それぞれフォーカスが合わせられている。よって、画像Hは、元の画像H1およびH2と比較して、全体的にフォーカスが合った明りょうな画像である。
[効果]
この実施形態に係る眼科撮影装置の効果について説明する。
この実施形態に係る眼科撮影装置は、信号光の焦点位置を変更するための焦点位置変更部(合焦レンズ43(および合焦駆動部43A))を有する。光学系は、第1焦点位置の信号光に基づく第1干渉光を検出し、かつ、第2焦点位置の信号光に基づく第2干渉光を検出する。形成部(画像形成部220(およびデータ処理部230))は、第1干渉光の検出結果に基づいて第1画像を形成し、かつ、第2干渉光の検出結果に基づいて第2画像を形成する。分割部(画像分割部231)は、第1画像および第2画像を実質的に同一の複数の部分領域にそれぞれ分割する。設定部(表示条件設定部232)は、第1画像の複数の部分領域のうちの第1部分領域に対して表示条件を設定し、かつ、第2画像の複数の部分領域のうち第1部分領域と異なる第2部分領域に対して表示条件を設定する。表示制御部(主制御部211)は、設定部により設定された表示条件に基づいて、第1画像の第1部分領域と第2画像の前記第2部分領域とを含む単一の画像を表示手段(表示部241)に表示させる。
このような眼科撮影装置によれば、焦点位置が異なる複数の画像のうちフォーカスが合った部分を合成して単一の画像を形成することができるので、全体的にフォーカスが合った高画質の画像を取得することが可能である。さらに、部分領域ごとに表示条件を設定することができるので、被検眼の局所的な観察だけでなく大域的な観察も好適に行うことが可能である。
〈眼科画像表示装置〉
眼科画像表示装置の実施形態について説明する。眼科画像表示装置の構成例を図17に示す。
眼科画像表示装置1000は、制御部1210と、データ処理部1230と、ユーザインターフェイス(UI)1240と、データ受付部1250とを有する。
制御部1210は、たとえば第1の実施形態に係る眼科撮影装置1の制御部210と同様の機能を有し、主制御部1211と記憶部1212とを含む。主制御部1211および記憶部1212は、それぞれ、主制御部211および記憶部212と同様の機能を有する。
データ処理部230は、たとえば第1の実施形態に係る眼科撮影装置1のデータ処理部230と同様の機能を有し、画像分割部1231と表示条件設定部1232とを含む。画像分割部1231および表示条件設定部1232は、それぞれ、画像分割部231および表示条件設定部232と同様の機能を有する。
ユーザインターフェイス1240は、たとえば第1の実施形態に係る眼科撮影装置1と同様の機能を有し、表示部1241と操作部1242とを含む。表示部1241および操作部1242は、それぞれ、表示部241と操作部242と同様の機能を有する。
データ受付部1250は、OCTを用いて形成された被検眼の画像を受け付ける。データ受付部1250は、たとえば通信インターフェイスやドライブ装置など、データの受け付け形態に応じた構成を含む。データ受付部1250は「受付部」として機能する。
[動作]
この実施形態に係る眼科画像表示装置の動作について説明する。図18は、眼科画像表示装置の動作の一例を表す。
(S121:OCT画像を受け付ける)
データ受付部1250は、外部装置や記録媒体からOCT画像を受け付ける。受け付けられたOCT画像は、記憶部1212に記憶される。また、OCT画像は、データ処理部1230に送られる。
(S122:OCT画像を部分領域に分割する)
画像分割部1231は、ステップS121で受け付けられたOCT画像を、複数の部分領域に分割する。この処理は、たとえば第1の実施形態のように、セグメンテーション(ステップS6)と、部分領域特定処理(ステップS7)とを含む。
(S123:表示条件を設定する)
表示条件設定部1232は、ステップS122で取得された複数の部分領域のそれぞれについて、表示条件を設定する。この処理は、たとえば、第1の実施形態のように、部分領域に相当する眼の部位を選択する処理(ステップS8)と、表示条件を特定する処理(ステップS9)とを含む。
(S124:表示条件に基づき画像を表示する)
主制御部1211は、ステップS123で特定された表示条件を適用して、OCT画像を表示部1241に表示させる。この処理は、たとえば、第1の実施形態のステップS10と同様にして実行される。
なお、上記動作例において、第1の実施形態に含まれる処理に代えて、または第1の実施形態に含まれる処理に加えて、第2〜第5の実施形態のいずれかまたはその変形例に含まれる処理を適用することが可能である。
[効果]
実施形態に係る眼科画像表示装置の効果について説明する。
実施形態に係る眼科画像表示装置は、受付部と、分割部と、設定部と、表示制御部とを有する。受付部(データ受付部1250)は、OCTを用いて形成された被検眼の画像を受け付ける。分割部(画像分割部1231)は、受付部により受け付けられた画像を複数の部分領域に分割する。設定部(表示条件設定部1232)は、分割部により取得された複数の部分領域のそれぞれの表示条件を設定する。表示制御部(主制御部1211)は、設定部により設定された表示条件に基づいて、受付部により受け付けられた画像を表示手段(表示部1241)に表示させる。表示手段は、眼科画像表示装置に含まれていてもよいし、外部装置であってもよい。
このような眼科画像表示装置によれば、OCT画像においてフォーカスが合っている部分だけでなく、OCT画像全体にわたって視認性を向上させることが可能である。それにより、被検眼の局所的な観察だけでなく大域的な観察も好適に行うことが可能となる。
〈変形例〉
以上に説明した構成は、この発明を好適に実施するための一例に過ぎない。よって、この発明の要旨の範囲内における任意の変形(省略、置換、付加等)を適宜に施すことが可能である。
たとえば、被検眼の角膜、水晶体、硝子体、眼底などを含む広域眼球画像(たとえば全眼球画像)が得られた場合、広域眼球画像に描出されている部位ごとに個別に表示条件を設定することが可能である。それにより、描出されている被検眼の複数の領域の全体を好適に観察可能な広域眼球画像を表示することが可能となる。
被検眼の複数の領域に対して個別にOCTを実行して得られた複数の画像の合成画像を表示する場合がある。その場合において、複数のOCT画像に対して個別に表示条件を設定し、それらの合成画像を表示するよう構成することが可能である。たとえば、角膜および水晶体を含む領域が描出された前眼部OCT画像と、硝子体および眼底を含む領域が描出された後眼部OCT画像とを合成して表示する場合、前眼部OCT画像に対して第1の表示条件を設定し、かつ、後眼部OCT画像に対して第2の表示条件を設定した後に、それらの合成画像を表示することが可能である。或いは、前眼部OCT画像に対して2以上の表示条件を設定し、かつ、後眼部OCT画像に対して2以上の表示条件を設定した後に、それらの合成画像を表示するようにしてもよい。たとえば、前眼部OCT画像において角膜が描出された領域に対して第1の表示条件を設定し、前眼部OCT画像において水晶体が描出された領域に対して第2の表示条件を設定し、後眼部OCT画像において硝子体が描出された領域に対して第3の表示条件を設定し、後眼部OCT画像において眼底が描出された領域に対して第4の表示条件を設定した後に、前眼部OCT画像と後眼部OCT画像との合成画像を表示することが可能である。
前眼部OCT画像においては、一般に、角膜の前面よりも後面の方が描出されにくく、また、水晶体も描出されにくい。したがって、前眼部OCT画像において角膜の後面や水晶体が描出されている領域のコントラストを上げるなどして、そのような領域を強調表示するよう構成することが可能である。また、前眼部OCT画像に睫毛が写り込んでしまうことがある。そのような場合には、その領域を強調するか、或いは逆に抑制する(ぼかす)ように構成することが可能である。また、前眼部OCT画像のセグメンテーションを実行する場合において、特定された層領域ごとに(または層の境界領域ごとに)表示条件を個別に設定することが可能である。
OCT画像に病変部が描出されている場合において、その病変部に対して2以上の表示条件を設定することが可能である。たとえば、病変部の中心領域とその周辺領域とに異なる表示条件を設定するよう構成できる。また、病変部に血管が走行している場合において、病変部と血管とに異なる表示条件を設定するよう構成できる。このような構成によれば、病変部の構造を好適に観察することが可能となる。
自動で設定された表示条件の変更をユーザが望む場合が考えられる。そのために、自動で設定された表示条件に基づき表示されている画像について、その表示条件を手動で調整できるように構成することが可能である。その具体例として、疑似カラー値、輝度値、コントラスト、平滑化、強調などの各種パラメータのうち少なくとも1つのパラメータを変更するためのインターフェイス(GUI等)を、当該画像とともに表示することができる。また、表示条件の調整の対象となる部分領域を指定するためのインターフェイス(たとえばマウス等のポインティングデバイス)を設けることができる。このようなインターフェイスを介して部分領域のパラメータが変更されると、その変更内容に応じて当該部分領域の表示条件がリアルタイムで変更される。ユーザは、部分領域の表示状態を監視しつつパラメータを適宜に変更することにより、その部分領域の表示状態を所望の表示状態に導くことができる。
部分領域ごとに表示条件が設定された画像を表示するためのインターフェイスは、画像の表示態様に応じて異なっていてよい。画像の表示態様としては、静止画表示、動画表示(たとえばライブ動画表示)、スライドショー表示、2以上の画像の比較表示、オーバーレイ表示(重畳表示)、解析処理に用いられた画像の表示などがある。動画表示やスライドショー表示のように、被検眼の同じ部位または異なる部位に関する複数の画像を順次に切り替えて表示する場合、それらのうちの1つの画像(基準画像。たとえば最初の画像)に対して適用された表示条件を、それ以外の画像にも適用するよう構成することができる。また、基準画像の元の表示条件と他の画像の現在の表示条件とを比較し、その比較結果と基準画像の現在の表示条件とに基づいて、当該他の画像の新たな表示条件を設定するように構成することもできる。2以上の画像の比較表示する場合の例として、経過観察や術前術後観察のように、異なるタイミングで取得された2以上の画像を並べて(または切り替えて)表示する場合がある。このような比較表示において、たとえば、被検眼の同一の部位に相当する部分領域に対して同じ(または類似の)表示条件を設定し、2以上の画像を表示することが可能である。その具体例として、被検眼の同一部位に相当する画像領域に対して同色の疑似カラーを割り当てることが可能である。それにより、2以上の画像において同一部位に相当する領域を容易に識別することが可能となる。重畳表示には、OCT画像とOCT画像との重畳表示や、OCT画像と他種別の画像との重畳表示などがある。このような重畳表示において、たとえば、被検眼の同一の部位に相当する部分領域に対して同じ(または類似の)表示条件を設定することができる。解析処理に用いられた画像を表示する場合、解析結果に基づいて画像の表示条件を設定することが可能である。たとえば、画像のうち解析対象となった部分領域の表示条件を解析結果に基づいて設定することが可能である。その具体例として、眼底のOCT画像を解析することにより網膜の所定層の厚さ分布が得られた場合、このOCT画像(または、それから得られる画像、若しくはそれと他のOCT画像とを組み合わせて得られる画像など)中の所定層に相当する部分領域の各部に、厚さに対応する表示色を割り当てることができる。それにより、所定層の厚さ分布が色で表現された部分画像を含むOCT画像が得られる。
OCT画像中の血管領域の表示条件を設定することができる。OCT画像が正面断面像(C断面像)や3次元画像である場合、血管領域の特定は、リージョングローイング等の任意の画像処理により行われる。また、OCT画像が縦断面像(B断面像)や任意断面像である場合、血管領域の特定は、たとえば、位相の時系列変化を表す位相画像に基づいて行われる。また、OCT画像が3次元画像である場合、たとえば次の処理により血管領域を特定することができる:別途に取得された当該被検眼の眼底像における血管領域(基準血管領域)を特定する;この3次元画像を加工して得られる正面画像と、この眼底像とのレジストレーションを実行する;レジストレーションの結果(たとえば双方の画像中の座標位置の間の対応関係)に基づいて、基準血管領域に相当する正面画像中の画像領域を血管領域として設定する。なお、3次元画像に基づく正面画像としては、3次元画像を深さ方向に投影して得られるプロジェクション画像や、3次元画像の一部の領域(たとえば所定層に相当する画像領域)を深さ方向に投影して得られるシャドウグラムや、3次元画像において所定層に対応する画像領域(たとえばセグメンテーションにより得られる)を平坦化して正面から表示することにより得られる平坦化画像などがある。各血管画像に対して血管腫別を示す情報が割り当てられている場合がある。このような情報の例として、動脈と静脈との識別情報や、病変に関連する血管と関連しない血管との識別情報や、血管径に応じた識別情報などがある。このような識別情報は、OCT画像自身を解析することにより、または他の画像(OCT画像とのレジストレーションが可能な眼底像や蛍光画像等)を解析することにより取得される。或いは、このような識別情報をユーザが手入力するよう構成することもできる。このような構成によれば、OCT画像中の血管領域やその種別を容易に認識することができる。
OCT画像においては、血管領域のように水分の多い部位の後方領域の描出能が低下することが知られている。このような描出能の低い画像領域について、コントラストを高めたり、強調処理を施したりすることができる。また、手術や治療においてOCT計測を実行する場合、手術器具や治療器具等により隠された領域についても、同様のコントラスト処理や強調処理を施すことができる。
OCT画像の画質(イメージクオリティ)の評価値を算出する技術が一般に用いられている。この評価値に基づいて表示条件を設定することができる。たとえば、OCT画像の複数の部分領域のいずれかについて評価値を算出し、この評価値を高めるように表示条件を設定することが可能である。また、評価値の算出と表示条件の変更とを交互に実行することにより、つまり評価値を監視しつつ表示条件を調整することにより、好適な表示条件(たとえば最適な表示条件)を探索するよう構成することも可能である。
被検眼の2次元断面像と、3次元画像に基づくレンダリング画像とを表示する場合が考えられる。このような場合において、被検眼の同一部位に相当する画像領域の表示条件を対応させて、これら画像を表示することが可能である。たとえば、レンダリング画像を表示しつつ、2次元断面のライブ画像を動画表示することが考えられる。より具体的には、ライブ画像で硝子体の動きや血流状態をリアルタイムで観察しつつ、この2次元断面の位置を示す情報をレンダリング画像に重畳表示することが考えられる。この場合、ライブ画像中の硝子体領域と、レンダリング画像中の硝子体領域とに同色を割り当てるよう構成することが可能である。
上記した眼科撮影装置の実施形態においては、光路長変更部41の位置を変更することにより、信号光LSの光路と参照光LRの光路との光路長差を変更しているが、この光路長差を変更する手法はこれに限定されるものではない。たとえば、参照光の光路に反射ミラー(参照ミラー)を配置し、この参照ミラーを参照光の進行方向に移動させて参照光の光路長を変更することによって、当該光路長差を変更することが可能である。また、被検眼Eに対して眼底カメラユニット2やOCTユニット100を移動させて信号光LSの光路長を変更することにより当該光路長差を変更するようにしてもよい。また、特に被測定物体が生体部位でない場合などには、被測定物体を深度方向(z方向)に移動させることにより光路長差を変更することも可能である。
上記の実施形態を実現するためのコンピュータプログラムを、コンピュータによって読み取り可能な任意の記録媒体に記憶させることができる。この記録媒体としては、たとえば、半導体メモリ、光ディスク、光磁気ディスク(CD−ROM/DVD−RAM/DVD−ROM/MO等)、磁気記憶媒体(ハードディスク/フロッピー(登録商標)ディスク/ZIP等)などを用いることが可能である。
また、インターネットやLAN等のネットワークを通じてこのプログラムを送受信することも可能である。
1 眼科撮影装置
41 光路長変更部
42 ガルバノスキャナ
43A 合焦駆動部
50 アライメント光学系
60 フォーカス光学系
100 OCTユニット
101 光源ユニット
200 演算制御ユニット
210 制御部
211 主制御部
212 記憶部
213 計時部
220 画像形成部
230 データ処理部
231 画像分割部
2311 画像領域特定部
2312 部分領域特定部
232 表示条件設定部
2321 対応情報記憶部
2321a 対応情報
2322 部位選択部
2323 パラメータ特定部
233 重ね合わせ処理部
2331 画像位置合わせ部
2332 画像合成部
234 運動状態判定部
2341 運動状態情報取得部
2342 判定処理部
241 表示部
242 操作部
E 被検眼
Ef 眼底
LS 信号光
LR 参照光
LC 干渉光

Claims (4)

  1. 光コヒーレンストモグラフィを用いて被検眼の実質的に同一の断面を複数回走査する光学系と、
    当該複数回の走査により前記光学系が取得したデータに基づいて、当該断面の複数の画像を形成する形成部と、
    前記複数の画像のそれぞれを複数の部分領域に分割する分割部と、
    前記複数の画像のそれぞれの前記複数の部分領域を、画像重ね合わせ処理の適用対象の部分領域と、非適用対象の部分領域とに分類する設定部と、
    前記適用対象の部分領域にのみ画像重ね合わせ処理を適用する重ね合わせ処理部と、
    前記適用対象の部分領域に画像重ね合わせ処理を適用して形成された静止画像と、前記複数の画像の前記非適用対象の部分領域に基づく動画像とを含む画像を、表示手段に表示させる表示制御部と
    を有し、
    前記設定部は、前記複数の部分領域のうちの硝子体領域を前記非適用対象の部分領域に分類する
    ことを特徴とする眼科撮影装置。
  2. 前記設定部は、前記複数の部分領域のうちの網膜領域、脈絡膜領域および強膜領域を前記適用対象の部分領域に分類する
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼科撮影装置。
  3. 前記設定部は、被検眼の実質的に静止している部位を前記適用対象の部分領域に分類し、かつ、運動を伴う部位を前記非適用対象の部分領域に分類する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の眼科撮影装置。
  4. 光コヒーレンストモグラフィを用いて形成された被検眼の実質的に同一の断面の複数の画像を受け付ける受付部と、
    前記複数の画像のそれぞれを複数の部分領域に分割する分割部と、
    前記複数の画像のそれぞれの前記複数の部分領域を、画像重ね合わせ処理の適用対象の部分領域と、非適用対象の部分領域とに分類する設定部と、
    前記適用対象の部分領域にのみ画像重ね合わせ処理を適用する重ね合わせ処理部と、
    前記適用対象の部分領域に画像重ね合わせ処理を適用して形成された静止画像と、前記複数の画像の前記非適用対象の部分領域に基づく動画像とを含む画像を、表示手段に表示させる表示制御部と
    を有し、
    前記設定部は、前記複数の部分領域のうちの硝子体領域を前記非適用対象の部分領域に分類する
    ことを特徴とする眼科画像表示装置。
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