JP6585545B2 - 水素ガス製造方法及び水素ガス製造装置 - Google Patents
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Description
図1の水素ガス製造装置は、触媒存在下の加熱により有機ハイドライドAの脱水素反応を行う反応器1と、反応器1から排出される芳香族化合物、水及び水素の混合ガスから冷却により芳香族化合物Bの一部を気液分離する分離器2と、分離器2で分離した混合ガス(水素リッチガス)を圧縮するコンプレッサ3と、圧縮した水素リッチガスを貯留するバッファタンク4と、水素リッチガスを精製する吸着塔5とを主に備える。
反応器1は、触媒存在下の加熱により有機ハイドライドAの脱水素反応を行う脱水素反応器である。具体的には、反応器1は、有機ハイドライドAの脱水素反応を促進する脱水素反応触媒を有し、有機ハイドライドAを加熱すると共に脱水素反応触媒と接触させることによって、有機ハイドライドAから水素を分離する酸化反応を生じさせる。これにより、芳香族化合物及び水素の混合ガスが発生する。
反応器1で得た水素を含む混合ガスは高温であり、高温における飽和蒸気圧分の芳香族化合物を含んでいるため、分離器2で反応器1から排出される混合ガスを冷却により気液分離し、芳香族化合物Bを排出し、水素リッチガスを得る。分離器2は、内部に流通するガスを冷却する冷却機構を有する。分離器2の内部でガスが冷却されることで、沸点が比較的高いMCH、芳香族化合物等が混合ガスから分離し易くなり、分離後のガス中のトルエンを含む芳香族化合物濃度が低減される。液体として分離された芳香族化合物Bは、分離器2からドレンとして排出される。
分離器2で芳香族化合物の大部分を除去した水素リッチガスはコンプレッサ3により圧縮された後、バッファタンク4に一時的に貯留される。
図1の水素ガス製造装置はPSA法又はTSA法で再生可能な複数の吸着塔5a、5bを吸着式精製器として有し、一方の吸着塔で吸着操作を行って製品水素を製造している間、他方の吸着塔で再生操作が行われ、吸着剤に吸着した芳香族化合物、水分等の脱着により吸着剤の再生が行われる。図1では2塔式の吸着式精製器の例を示しているが、3塔式、4塔式などさらに多くの吸着塔を有する吸着式精製器を設計することもできる。3塔以上の吸着式精製器の場合、常圧よりも高い圧力で精製(吸着)した後、再生工程の前に2塔間で均圧操作を行うことができるため、製品水素の回収率を向上させる効果が期待できる。
芳香族化合物吸着剤aとしては、さまざまな吸着剤が利用できるが、非極性吸着剤である活性炭及び多孔質シリカが好適に利用でき、低相対湿度領域において水分を吸着し難い活性炭が好ましい。活性炭は相対湿度が40%以下の雰囲気で水分をほとんど吸着しないことが知られている。そのため、芳香族化合物吸着剤aとして活性炭を用いることで、水分を吸着せずに芳香族化合物のみを選択的に安定して除去することができる。
水吸着剤bとしては芳香族化合物吸着剤aと異種の吸着剤が用いられる。水吸着剤bとしては、水分を吸着する極性吸着剤であれば特に限定されないが、ゼオライト、活性アルミナ、シリカゲル及びこれらを組み合わせたものが好適に用いられ、特にゼオライトは低相対湿度領域での水分の吸着量が大きいため最も好ましい。
補助吸着剤cは、芳香族化合物、水分及び水素以外の不純物を吸着する吸着剤である。このような不純物としては、例えば脱水素反応の副生成物である様々な脂肪族系の低級炭化水素が挙げられる。この低級炭化水素の典型例はメタンである。
次に、図1の水素ガス製造装置を用いて、当該水素ガス製造方法について説明する。
脱水素反応工程では、反応器1を用いて、触媒存在下の加熱により有機ハイドライドAの脱水素反応を行う。
気液分離工程では、分離器2を用いて、上記反応器1から排出される芳香族化合物、水及び水素の混合ガスを気液分離し、水素リッチガスを得る。この気液分離は、分離器2内部に流通するガスを冷媒により冷却しながら行う。このように気液分離工程で分離器2の内部に流通するガスを冷却することで、芳香族化合物と水素とが分離し易くなり、分離後のガス中の芳香族化合物濃度及び水分濃度が低減される。
精製工程では、吸着塔5を用いて、水素リッチガスを精製し、高純度の水素ガスを得る。精製工程では、吸着塔5に流通するガスを冷媒により冷却しながら水素ガスの精製を行うとよい。このように吸着時に吸着塔5内部に流通するガスを冷却することで、吸着剤による不純物の有効吸着量が増加し、吸着剤の必要量が低減され装置を小型化することができる。
再生工程では、吸着塔5の吸着剤をパージガスとしての高純度の水素ガスを用いて再生し、オフガスを排出する。パージガスとして使用する高純度水素ガスは、当該水素ガス製造方法で得たものでもよいし、予め用意した水素ガスであってもよい。
当該水素ガス製造方法及び水素ガス製造装置は、吸着塔の水素リッチガスの流れ方向の最前段に芳香族化合物吸着剤を充填することで、水素リッチガスに含まれる芳香族化合物をまず選択的に吸着する。さらに、当該水素ガス製造方法及び水素ガス製造装置では、吸着塔の芳香族化合物吸着剤の後段に連続して水吸着剤を充填するので、芳香族化合物が除去された水素リッチガスから水分を安定して吸着することができる。以上から、当該水素ガス製造方法及び水素ガス製造装置は、水素リッチガスから芳香族化合物及び水分の少ない高純度水素ガスを安定して回収できる。
本発明の水素ガス製造方法は、上記実施形態に限定されるものではない。
2 分離器
3 コンプレッサ
4 バッファタンク
5、5a、5b 吸着塔
a 芳香族化合物吸着剤
b 水吸着剤
c 補助吸着剤
d 空隙部
A 有機ハイドライド
B 芳香族化合物
C 製品水素ガス
Claims (6)
- 触媒存在下の加熱により有機ハイドライドの脱水素反応を行う工程と、
上記脱水素反応工程で得られる水素リッチガスを吸着塔で精製する工程と
を備え、
上記吸着塔が芳香族化合物吸着剤と水吸着剤とを有し、
上記芳香族化合物吸着剤が吸着塔内の水素リッチガスの流れ方向の最前段に充填され、上記水吸着剤が上記芳香族化合物吸着剤の後段に連続して充填されている水素ガス製造方法。 - 上記芳香族化合物吸着剤が活性炭である請求項1に記載の水素ガス製造方法。
- 上記水吸着剤がゼオライト、活性アルミナ、シリカゲル又はこれらの組み合わせである請求項1又は請求項2に記載の水素ガス製造方法。
- 上記吸着塔が、上記水吸着剤の後段に充填される補助吸着剤をさらに有する請求項1、請求項2又は請求項3に記載の水素ガス製造方法。
- 上記精製工程前の水素リッチガスから冷却により芳香族化合物を気液分離する工程をさらに備える請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の水素ガス製造方法。
- 触媒存在下の加熱により有機ハイドライドの脱水素反応を行う反応器と、
上記反応器から排出される水素リッチガスを精製する吸着塔と
を備え、
上記吸着塔が芳香族化合物吸着剤と水吸着剤とを有し、
上記芳香族化合物吸着剤が吸着塔内の水素リッチガスの流れ方向の最前段に充填され、上記水吸着剤が上記芳香族化合物吸着剤の後段に連続して充填されている水素ガス製造装置。
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