JP6584895B2 - 研磨パッド - Google Patents

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Description

本発明は、研磨パッドに関する。
従来、半導体ウエハ、半導体デバイス用シリコンウエハ、各種記録用ディスクの基板及び液晶ディスプレイ用ガラス基板等の被研磨物、特にガラス基板の精密平面研磨を行う場合には、研磨パッドを用いて研磨加工する。より良好な研磨性能を得るために、研磨パッドに対して様々な検討がなされている。
例えば、特許文献1には、従来の、クッション層の上に研磨層を積層した研磨パッドの、比較的柔らかい材料の表面を研磨した場合に、被加工物表面にスクラッチが入りやすいという問題を解決するためのもので、特に低圧で研磨する場合においても、均一性の高い高速研磨が実現可能な研磨パッドに用いられる研磨用積層体を提供することを目的として、初期の厚みが0.2〜2mmの研磨層を有し、かつ圧縮率が1.5%以上であり、研磨層が、平均径が0.1〜100μmの気泡を内包している研磨用成形体が、見掛けの表面硬度が該研磨用成形体より大きい支持層に積層されていることを特徴とする研磨用積層体が開示されている。
特開2005−66749号公報
一方、特に高精度の研磨を行う場合や被研磨物が軟質である場合等には、研磨により被研磨物にスクラッチが発生することを抑制するためにも、研磨面を有する研磨層が軟質であることが必要となる。また、研磨時に用いられるスラリの拡散性を高めることにより研磨レートを良好なものとするためには、研磨パッドの表面に溝を設けることが有効である。しかしながら、特許文献1に記載されているような研磨パッドにおいて、研磨層を軟質とし、かつその研磨パッドに溝を設けた場合には、研磨時における研磨パッドの変形量が大きいことに起因して、上述したスラリの拡散性を高めることから想定できる程度の高い研磨レートを得ることができない。また、平均径が100μm以下の気泡を有する研磨層においては、気泡の目詰まりに起因して、より均一な研磨ができない場合がある。
そこで、本発明は、A硬度が低い研磨層を備え、かつその研磨層の表面に溝が設けられていても、高い研磨レートが得られる研磨パッドを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来技術の課題を解決すべく鋭意検討した結果、A硬度が10以上50以下である研磨層を備える研磨パッドであっても、その研磨層を支持する支持層を備え、研磨層と支持層との積層方向に研磨層を貫通する溝であって、かつ、支持層内に底部を有する溝が設けられており、研磨層の厚さ、研磨層気泡の平均開孔径及び溝に挟まれた領域の圧縮率が各々所定範囲にある研磨パッドを用いることで、高い研磨レートが得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]
A硬度が10以上50以下である研磨層と、該研磨層を支持する支持層と、を備える研磨パッドであって、
前記研磨層と前記支持層との積層方向に前記研磨層を貫通する溝であって、かつ、前記支持層内に底部を有する溝が設けられており、
前記研磨層の厚さが、0.2mm以上0.6mm以下であり、
前記研磨層が複数の研磨層気泡を有し、前記研磨層気泡の平均開孔径が、120μm以上190μm以下であり、
前記溝に挟まれた領域の圧縮率が、1.0%以上6.0%以下である、研磨パッド。
[2]
前記支持層のD硬度が、50以上99以下である、[1]に記載の研磨パッド。
[3]
前記研磨層の圧縮率が、6.0%以上20%以下であり、かつ前記支持層の圧縮率が、0.1%以上5.0%以下である、[1]又は[2]に記載の研磨パッド。
[4]
前記支持層が支持層気泡を有さない、もしくは、複数の前記支持層気泡を有し、前記支持層気泡の平均開孔径が、70μm以下である、[1]〜[3]のいずれかに記載の研磨パッド。
[5]
前記研磨層の貫通孔面積率が、1.5%以上20%以下である、[1]〜[4]のいずれかに記載の研磨パッド。
[6]
前記溝の幅が、0.5mm以上4.0mm以下である、[1]〜[5]のいずれかに記載の研磨パッド。
[7]
前記支持層の厚さに対する前記研磨層の前記厚さの比が、0.10以上0.40以下である、[1]〜[6]のいずれかに記載の研磨パッド。
[8]
前記研磨層の前記厚さと前記支持層の前記厚さとの合計に対する前記溝の深さの比が、0.40以上0.90以下である、[1]〜[7]のいずれかに記載の研磨パッド。
[9]
前記研磨層及び前記支持層における繊維の含有量が、前記研磨層及び前記支持層の総量に対して、10000質量ppm以下である、[1]〜[8]のいずれかに記載の研磨パッド。
本実施形態に係る研磨パッドの一例を模式的に示す断面図である。 本実施形態に係る研磨パッドにおける溝のパターン例を示す模式図である。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明は下記本実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
〔研磨パッド〕
本実施形態の研磨パッドは、A硬度が10以上50以下である研磨層と、該研磨層を支持する支持層とを備える。また、研磨層と支持層との積層方向に該研磨層を貫通する溝であって、かつ該支持層内に底部を有する溝が設けられている。さらに、研磨層の厚さが0.2mm以上0.6mm以下であり、研磨層が複数の気泡(以下、「研磨層気泡」ともいう。)を有し、当該研磨層気泡の平均開孔径が120μm以上190μm以下であり、上記溝に挟まれた領域(以下、「特定領域」、「凸部」ともいう。)の圧縮率が1.0%以上6.0%以下である。
従来、例えば特許文献1に記載の研磨パッドは、研磨層をA硬度が10以上50以下となるような軟質とし、かつその研磨パッドに溝を設けた場合に、研磨時における研磨パッドの変形量が溝を設けない場合よりも大きくなることに起因して、研磨圧が被研磨物に伝わりきらず、また、溝部の変形によりスラリの流動性が阻害される結果、想定していたほどの高い研磨レートを得ることができない。溝を設けない場合よりも変形量が大きくなるのは、研磨層が比較的軟質であることに加えて、研磨層に溝を設けることによって溝に挟まれた部分で容易に変形することに起因すると考えられる。このような研磨パッドでは、平均開孔径を100μm以上とすればスラリが研磨面全体に均一に浸透させることができず、研磨にばらつきが生じやすくなることに加え、研磨層が変形しやすくなり、開孔径をより小さくするとスラリの保持性が低下することに加え、表面開孔部に研磨屑が堆積(目詰まり)し、スクラッチの原因となる。一方、本実施形態の研磨パッドによると、研磨層をA硬度が10以上50以下となるような軟質としても、研磨層を支持する支持層を更に備え、研磨層の厚さを0.2mm以上0.6mm以下と薄くして、研磨層気泡の平均開孔径が120μm以上190μm以下とし、かつ、溝を、研磨層だけでなく、支持層に達するように形成し、さらには、溝に挟まれた領域の圧縮率を1.0%以上6.0%以下に制御している。研磨層のA硬度を10以上50以下とすることにより、その研磨層の厚さが上記のように薄くても、高精度の研磨を行う場合や被研磨物が軟質である場合等に求められる軟質性を確保できることが分かった。また、上記のような研磨層を用いた場合であっても、その研磨層を支持する支持層の圧縮率や厚さを調整して、溝に挟まれる領域(特定領域)の圧縮率を1.0%以上6.0%以下に制御することで、溝を設けた場合であっても研磨パッドの変形量を抑制することができ、結果として高い研磨レートを得ることができる。更に、溝部の変形を抑制することでスラリの流動性を確保でき、研磨面が薄く、平均開孔径が120μm以上190μm以下と高くすることで、スラリが研磨面全体に飽和状態で保持でき、結果としてばらつきなく高い研磨レートを得ることができる。ただし、本実施形態の研磨パッドが上記効果を奏する要因は、これに限定されない。
図1は、本実施形態に係る研磨パッドの一例を示す模式断面図である。研磨パッド1は、研磨面Pを有する研磨層10と、その研磨層10を支持する支持層11とを備える。また、研磨パッド1の表面に、研磨層10と支持層11との積層方向に研磨層10を貫通し、かつ支持層11内にその底部を有する溝13が設けられている。研磨パッド1には、溝13に挟まれた領域14が存在する。領域14は、溝13の底部に対して上方に凸の形状となっている凸部である。溝13と溝13との距離Dは、一つの溝13の端部から最も近い溝13までの直線距離である。
<研磨層>
本実施形態の研磨層は、A硬度が10以上50以下であり、厚さが0.2mm以上0.6mm以下であり、複数の研磨層気泡を有し、研磨層気泡の平均開孔径が120μm以上190μm以下であれば特に限定されない。研磨層は、特に限定されないが、例えば樹脂シートであり、マトリックスとなる樹脂(以下、「マトリックス樹脂」という。)と複数の気泡とを有する樹脂発泡体からなる樹脂シートであると好ましい。マトリックス樹脂としては、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリノルボルネン樹脂、トランス−ポリイソプレン樹脂、及びスチレン−ブタジエン樹脂が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。これらの中では、入手及び加工の容易性、及び、本発明の目的を一層有効且つ確実に奏する観点から、ポリウレタン樹脂が好ましく、マトリックス樹脂がポリウレタン樹脂を50質量%以上含むことが好ましく、80質量%以上含むことがより好ましく、90質量%以上含むことが更に好ましく、95質量%以上含むことが特に好ましい。
ポリウレタン樹脂としては、例えば、ポリエステル系ポリウレタン樹脂、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂及びポリカーボネート系ポリウレタン樹脂が挙げられ、これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。これらの中では、本発明の目的をより有効且つ確実に奏する観点から、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂が好ましい。
ポリウレタン樹脂は、常法により合成してもよく、市販品を入手してもよい。市販品としては、例えば、SMP((株)SMPテクノロジーズ社製商品名)、及びディアプレックス(三菱重工業(株)社製商品名)が挙げられる。
ポリノルボルネン樹脂は、常法により合成してもよく、市販品を入手してもよい。市販品としては、例えば、ノーソレックス(日本ゼオン(株)社製商品名)が挙げられる。トランス−ポリイソプレン樹脂は、常法により合成してもよく、市販品を入手してもよい。市販品としては、例えば、クラレTPI(クラレ(株)社製商品名)が挙げられる。スチレン−ブタジエン樹脂は、常法により合成してもよく、市販品を入手してもよい。市販品としては、例えば、アスマー(旭化成(株)社製商品名)が挙げられる。
ポリサルホン樹脂は、常法により合成してもよく、市販品を入手してもよい。市販品としては、例えば、ユーデル(ソルベイアドバンストポリマーズ(株)製商品名)が挙げられる。
ポリイミド樹脂は、常法により合成してもよく、市販品を入手してもよい。市販品としては、例えば、オーラム(三井化学(株)製商品名)が挙げられる。
樹脂シートは、所謂乾式成型法により形成されたものであっても、湿式成膜法により形成されたものであってもよいが、本発明の目的をより有効かつ確実に達成する観点から、好ましくは乾式成型法により形成されたものである。
樹脂シートが、乾式成型法により形成されたポリウレタン樹脂の樹脂発泡体からなるウレタンシートである場合、そのウレタンシートは、例えば、予めポリイソシアネート化合物およびポリオール化合物を反応させて得られたプレポリマであるイソシアネート基含有化合物と、予め活性水素化合物に水を分散希釈させ整泡剤を含む分散液と、任意にポリアミン化合物と、を混合した混合液を型枠に注型し硬化させたポリウレタン発泡体をスライスし裁断することで形成することができる。
ポリイソシアネート化合物としては、分子内に2つ以上のイソシアネート基を有していれば特に制限されるものではない。例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、4,4’−メチレン−ビス(シクロヘキシルジイソシアネート)(水添MDI)、キシリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ジベンジルジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、p−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート化合物、トリフェニルメタントリイソシアネート等の芳香族トリイソシアネート化合物、水添トリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、シクロヘキシル−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート化合物、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等の脂肪族ジイソシアネート化合物が挙げられる。これらの中では、本発明による作用効果をより有効かつ確実に奏する観点から、芳香族ジイソシアネート化合物が好ましく、芳香族ジイソシアネート化合物としてはTDIが好ましい。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。さらに、これらのジイソシアネート化合物による3官能以上のポリイソシアヌレート型多価イソシアネート又はビウレット型多価イソシアネート等の各種の変性多価イソシアネート化合物を用いることもできる。
ポリイソシアネート化合物と反応させるポリオール化合物は、分子内に2つ以上の水酸基を有するものであり、例えば、低分子量ポリオール化合物及び高分子量ポリオール化合物が挙げられる。低分子量ポリオール化合物としては、例えば、ジオール化合物、トリオール化合物が挙げられ、より具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ブチレングリコール、1,4−ブタンジオールが挙げられる。高分子量ポリオール化合物としては、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)等のポリエーテルポリオール化合物、エチレングリコールとアジピン酸との反応物やブチレングリコールとアジピン酸との反応物等のポリエステルポリオール化合物、ポリカーボネートポリオール化合物、ポリカプロラクトンポリオール化合物が挙げられる。これらの中では、本発明による作用効果をより有効かつ確実に奏する観点から、低分子量ポリオール化合物及びポリエーテルポリオール化合物が好ましい。ポリオール化合物は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
ポリイソシアネート化合物と反応させてもよいポリアミン化合物は、分子内に2つ以上のアミノ基を有するものであり、例えば、脂肪族ポリアミン化合物及び芳香族ポリアミン化合物が挙げられる。より具体的には、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(MOCA)、MOCAと同様の構造を有するポリアミン化合物が挙げられる。また、ポリアミン化合物が水酸基を有していてもよく、このような化合物として、例えば、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミンが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
活性水素化合物としては、イソシアネート基含有化合物の末端イソシアネート基と反応する活性水素基を有していればよく、例えば、ポリアミン化合物及びポリオール化合物が挙げられる。活性水素化合物は、イソシアネート基含有化合物のイソシアネート基と反応することでハードセグメント(高融点で剛直性を付与するウレタン結合部又はウレア結合部)を形成する。活性水素化合物として用いられるポリオール化合物及びポリアミン化合物としては、上述のものが例示される。
ウレタンシートの内部には、硬化成型時に分散液中の水により、断面が円形状ないし楕円形状の気泡(発泡)が略均等に分散して形成されている。すなわち、研磨層であるウレタンシートは発泡構造を有している。研磨層であるウレタンシートがポリウレタン発泡体をスライスすることで形成されているため、研磨面では気泡の一部が開孔している。
ただし、樹脂発泡体における気泡は、分散液中の水により形成されたものに限定されず、例えば、水に代えて、一般に用いられる化学発泡剤(例えば、バリウムアゾジカルボキシレート、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、炭酸水素ナトリウム、アゾジカルボンアミド、4,4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド及びヒドラゾジカルボンアミド)、水溶性物質(例えば、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルキチン、デキストリン及びシクロデキストリン等の水溶性多糖類並びにその誘導体、キトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、ショ糖及びブドウ糖等のオリゴ糖や単糖類、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、酢酸カリウム、硝酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、塩化カリウム、臭化カリウム及びリン酸カリウム等のアルカリ成分又は中性塩、脂肪族アミン塩及び脂肪族アンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤、アルキルベンゼンスルホン酸塩、スルホン酸塩、アルキルエーテル硫酸塩及びリン酸エステル塩等のアニオン系界面活性剤、エーテル型、エーテルエステル型及びエステル型等の非イオン系界面活性剤、アミノ酸、タンパク質、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルスルホン酸、並びに、ポリ(メタ)アクリル酸)を用いてもよい。
あるいは、気泡は中空微粒子により形成されたものであってもよい。中空微粒子としては、市販のものを入手してもよく、常法により合成することにより得られたものであってもよい。中空微粒子の外殻の材質としては、優れた可撓性を有し圧縮変形が容易である観点から、合成樹脂が好ましく、より具体的には、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、ポリヒドロキシエーテルアクリライト、マレイン酸共重合体、ポリエチレンオキシド、ポリウレタン、ポリ(メタ)アクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル及び有機シリコーン系樹脂、並びにそれらの樹脂を構成する単量体を2種以上組み合わせた共重合体が挙げられる。また、市販品の中空微粒子としては、例えば、エクスパンセルシリーズ(アクゾ・ノーベル社製商品名)、マツモトマイクロスフェア(松本油脂(株)社製商品名)などが挙げられる。
研磨層のA硬度は、10以上50以下であり、15以上40以下であると好ましい。A硬度が10以上であることにより、必要な研磨レートを確保できるようになり、また、A硬度が50以下であることにより、研磨を高精度に行うことができ、軟質の被研磨物を研磨することができる。A硬度を10以上50以下に制御するには、例えば研磨層を構成するマトリックス樹脂の組成、平均重合度、及び分子量分布、並びに開孔の形状及びその分布の発泡構造を調整すればよい。換言すれば、分散液中の水の量を変えることでも調整することができる。具体的には、平均重合度を低くしてA硬度を低下させたりすればよい。A硬度は、後述する実施例に記載の方法により測定する。
研磨層の厚さは、0.2mm以上0.6mm以下であり、0.3mm以上0.5mm以下であると好ましい。厚さが0.2mm以上であることにより、研磨に必要な製品寿命を確保できるようになり、また、厚さが0.6mm以下であることにより、研磨時に後述する凸部の変形を抑制することに起因して、高い研磨レートを得られる。すなわち、後述する特定領域の圧縮率に対する研磨層の物圧縮率の影響が小さくなることに起因して、特定領域の圧縮率を小さくすることができる。更に、厚さが0.6mm以下であることにより、研磨層内部にスラリが研磨に寄与されることなく留保することを抑制し、スラリの利用効率を高めることに起因して、高い研磨レートが得られる。厚さがこのような範囲にある研磨層を得るためには、上述したポリウレタン発泡体のスライス時に調整すればよい。研磨層の厚さは、溝部が設けられた部分以外の厚さであり、後述する実施例に記載の方法により測定する。
研磨層の圧縮率は、6.0%以上20%以下であると好ましく、7.0%以上18%以下であるとより好ましい。圧縮率が6.0%以上であることにより、研磨を高精度に行うことができ、軟質の被研磨物を研磨することができ、また、圧縮率が20%以下であることにより、より高い研磨レートを得られる傾向にある。圧縮率を6.0%以上20%以下に制御するには、例えば研磨層を構成するマトリックス樹脂の組成、平均重合度、及び分子量分布、並びに開孔の形状及びその分布の発泡構造を調整すればよい。換言すれば、分散液中の水の量を変えることでも調整することができる。具体的には、具体的には、平均重合度を低くして圧縮率を低下させたりすればよい。圧縮率は、後述する実施例に記載の方法により測定する。
研磨層において、研磨面に開孔した研磨層気泡の平均径(以下、「研磨層気泡の平均開孔径」ともいう。)は、120μm以上190μm以下であると好ましく、120μm以上180μm以下であると好ましく、130μm以上170μm以下であるとより好ましい。研磨層気泡の平均開孔径が120μm以上であることにより、スラリの保持性をより高めることができることに起因して、研磨レートの低下を抑制することができる傾向にあり、研磨屑等による目詰まりを抑制できる傾向にある。また、研磨層気泡の平均開孔径が190μm以下であることにより、耐摩耗性に優れる傾向にある。研磨レートの向上と耐摩耗性の両立の観点から、研磨面に開孔した研磨層気泡の面積率(以下、「開孔面積率」ともいう)は25%以上60%以下であると好ましく、35%以上60%以下であるとより好ましい。研磨層気泡の平均開孔径及び開孔面積率がこのような範囲にある研磨層を得るためには、上述した発泡を形成する際に、発泡剤の含有量や攪拌条件等を調整すればよい。より具体的には、プレポリマの温度(粘度)、水の添加量、整泡剤の種類や添加量、撹拌の回転数、硬化時の温度(金型の温度)を制御することができる。平均開孔径と開孔面積率は、後述する実施例に記載の方法により測定する。
研磨層の貫通孔面積率は、1.5%以上20%以下であると好ましく、2.0%以上12%以下であるとより好ましい。ここで、「貫通孔面積率」とは、研磨層が有する気泡のうち、研磨面から支持層側の面まで研磨層内を貫通する気泡の割合を意味する。貫通孔面積率が1.5%以上であることにより、スラリの保持性をより高めることができることに起因して、研磨レートの低下を抑制することができる傾向にあり、また、貫通孔面積率が20%以下であることにより、耐摩耗性に優れる傾向にある。貫通孔面積率がこのような範囲にある研磨層を得るためには、研磨層気泡の平均開孔径、発泡個数、及び研磨層の厚さを調整すればよい。例えば、研磨層気泡の平均開孔径を大きく、研磨層を薄く、又は発泡個数を多くすることにより、貫通孔面積率は高くなる傾向にあり、研磨層気泡の平均開孔径を小さく、研磨層を厚く、又は発泡個数を少なくすることにより、貫通孔面積率は低くなる傾向にある。貫通孔面積率は、後述する実施例に記載の方法により測定する。
<支持層>
本実施形態の支持層は、研磨層を支持するものであれば特に限定されず、例えば樹脂シートであり、少なくともマトリックス樹脂を含む樹脂シートであると好ましい。マトリックス樹脂としては、上記研磨層におけるマトリックス樹脂と同様のものが挙げられるが、耐熱性、耐薬品性等を考慮し、ポリウレタン樹脂が好ましく、マトリックス樹脂がポリウレタン樹脂を50質量%以上含むことが好ましく、80質量%以上含むことがより好ましく、90質量%以上含むことが更に好ましく、95質量%以上含むことが特に好ましい。樹脂シートは、気泡を有する、すなわち発泡構造を有していてもよいし、無発泡体であってもよい。樹脂シートが気泡を有する場合は、その気泡の形成方法は、研磨層における気泡の形成方法と同様のものを例示することができる。また、支持層が気泡(以下、「支持層気泡」ともいう。)を有さない、又は、複数の支持層気泡を有し、表面に開孔した支持層気泡の平均径(以下、「支持層気泡の平均開孔径」ともいう。)が、70μm以下であることが好ましい。支持層気泡の平均開孔径は特に限定されないが、70μm以下であれば、支持層内部にスラリが研磨に寄与されることなく留保することを抑制し、スラリの利用効率を高めることに起因して、高い研磨レートが得られる傾向にある。支持層気泡の平均開孔径は、後述する実施例に記載の方法により測定する。
支持層を構成する樹脂シートは、所謂乾式成型法により形成されたものであっても、湿式成膜法により形成されたものであってもよいが、本発明の目的をより有効かつ確実に達成する観点から、好ましくは乾式成型法により形成されたものである。支持層を構成する樹脂シートは、その硬度などを所定の範囲内に調整するよう各製造条件や原料を変更する他は、研磨層と同様の方法により作製することができる。
支持層は、例えば研磨層と接着することにより、研磨層を支持することができる。研磨層との接着方法は、特に限定されず公知の方法が適用できる。具体的には、両面テープ又はホットメルト型接着剤(感熱型接着剤)を介して接着することができる。しかし、後述する溝を設ける際の作業性や接着強度等を考慮し、PET(ポリエチレンテレフタラート)等の、芯材を有しないホットメルト型接着剤を用いることが好ましい。
支持層は、その硬度が研磨層よりも高いものであると好ましく、具体的には、支持層のD硬度が、50以上99以下であると好ましく、60以上99以下であるとより好ましい。D硬度が50以上であることにより、より高い研磨レートを得られる傾向にあり、また、D硬度が99以下であることにより、研磨パッドを研磨定盤に貼り付ける作業において、研磨パッドが接した際に研磨定盤に損傷を与えにくくなる等の作業性が良好となる傾向にある。D硬度が上述の範囲内に入るよう制御するには、例えば支持層を構成するマトリックス樹脂の組成、平均重合度、及び分子量分布を調整すればよい。具体的には、平均重合度を高くしてD硬度を高めたりすればよい。D硬度は、後述する実施例に記載の方法により測定する。
支持層の厚さは、1.0mm以上5.0mm以下であると好ましく、1.0mm以上3.0mm以下であるとより好ましい。厚さが1.0mm以上であることにより、研磨時に後述する凸部の変形を抑制することに起因して、高い研磨レートを得られる傾向にあり、また、厚さが5.0mm以下であることにより、研磨レートの低下を抑制しつつ、製造コストが上昇することを抑制できる傾向にある。厚さがこのような範囲にある支持層を得るためには、上述した研磨層の厚さと同様に、樹脂シートとするためにスライスする時に調整すればよい。支持層の厚さは、溝部が設けられた部分以外の厚さであり、後述する実施例に記載の方法により測定する。
支持層の厚さに対する研磨層の厚さの比(厚さ比率)は、0.10以上0.40以下であると好ましく、0.15以上0.35以下であるとより好ましい。厚さ比率が0.10以上であることにより、製品寿命を確保することができ、また、厚さ比率が0.40以下であることにより、研磨時に後述する特定領域の変形を抑制することに起因して、より高い研磨レートを得られる傾向にある。
支持層の圧縮率は、0.1%以上5.0%以下であると好ましく、0.1%以上3.0%以下であるとより好ましい。圧縮率が0.1%以上であることにより、研磨パッドを研磨定盤に貼り付ける作業において、研磨パッドが接した際に研磨定盤に損傷を与えにくくなる等の作業性が良好となる傾向にあり、また、圧縮率が5.0%以下であることにより、研磨時に後述する特定領域の変形を抑制することに起因して、より高い研磨レートを得られる傾向にある。圧縮率が上記範囲内に入るよう制御するには、例えば支持層を構成するマトリックス樹脂の組成、平均重合度、及び分子量分布を調整すればよい。具体的には、平均重合度を高くして圧縮率を高めたりすればよい。圧縮率は、後述する実施例に記載の方法により測定する。
研磨層の圧縮率は6.0%以上20%以下であり、かつ支持層の圧縮率は0.1%以上5.0%以下であると好ましい。各々の圧縮率がこのような範囲にある研磨パッドは、研磨時に後述する特定領域の変形を抑制することに起因して、より高い研磨レートを得られる傾向にある。
<溝>
本実施形態の研磨パッドにおける溝は、研磨層と支持層との積層方向に研磨層を貫通する溝であって、かつ、支持層内に底部を有する。この溝が形成されることにより、研磨層は溝に挟まれた領域(特定領域)を有することになる。溝は、特定領域の圧縮率が1.0%以上6.0%以下となるよう、研磨パッドの表面に設けられるものであれば特に限定されず、公知の手段により研磨パッドに設けることができる。その手段としては、特に限定されないが、生産効率等を考慮すると、研磨層及び支持層の積層体に対して、回転刃、ドリル等を用いた切削加工を行うことが好ましい。
溝の形状(図1の上側から見た平面形状)は、特に限定されないが、例えば、縞状、格子状、同心円状、渦巻き状及び放射状が挙げられる。これらの溝の形状の中でも、溝と溝との間の距離が一定となる形状であることが好ましい。溝の平面形状が上記の形状である場合の溝のパターン例を模式的に図2に示す。(a)が縞状、(b)が格子状、(c)が同心円状、(d)が渦巻き状、(e)が放射状の溝の平面形状をそれぞれ示す。
溝と溝との間の距離(隣り合う溝の端部間の距離であり、例えば図1における距離D。)は、特に限定されないが、スラリの拡散性及び凸部によるスラリの保持性の両立の観点から、例えば、2.0mm以上100mm以下であることが好ましく、5.0mm以上80mm以下であることがより好ましい。より具体的には、研磨パッドの少なくとも一部の溝と溝との間の距離が2.0mm以上100mm以下であるとより好ましく、研磨パッドの全領域において、溝と溝との間の距離が2.0mm以上100mm以下であると更に好ましい。
また、溝の断面形状は、図1に示すように矩形状であってもよく、あるいは、V字状、U字状又は半円状であってもよい。
溝の深さは、スラリの流動性を高めると共に、特定領域の圧縮率が上記範囲内になるようなものであれば特に限定されない。具体的には、研磨層及び支持層の総厚さに対して、溝の深さが、40%以上90%以下であると好ましく、50%以上85%以下であるとより好ましい。溝の深さが40%以上であることにより、スラリの流動性をより高めることができることに起因して、研磨面全面に充分な量のスラリを行き渡らせ、研磨レートの低下を抑制することができ、均一な研磨ができる傾向にあり、90%以下であることにより、凸部のもげ(欠け)を抑制でき、また、凸部の揺動を抑制防止することで研磨レートを向上することができる傾向にある。
溝の幅は、0.5mm以上4.0mm以下であると好ましく、1.0mm以上3.5mm以下であるとより好ましい。幅が0.5mm以上であることにより、スラリの流動性をより高めることができることに起因して、研磨レートの低下を抑制することができる傾向にあり、また、幅が4.0mm以下であることにより、スラリの過度な排出を抑制する傾向にある。
特定領域の圧縮率は、1.0%以上6.0%以下であり、2.0%以上5.5%以下であると好ましい。圧縮率が1.0%以上であることにより、研磨を高精度に行うことができ、軟質の被研磨物を研磨することができ、また、圧縮率が6.0%以下であることにより、高い研磨レートを得ることができる。この要因は、次のように推察される(ただし、要因はこれに限定されない)。特定領域の圧縮率が6.0%以下であることにより、研磨圧に対して特定領域の形状が保持されやすくなる、即ち特定領域の変形量が小さくなる。従来の溝を設けた研磨パッドにおいては、A硬度が50以下である研磨層を備え、そのような硬度を有する材質を研磨層の材質として選択した場合に、特定領域の圧縮率が6.0%を超える。これにより、研磨圧に対して特定領域の変形量が大きくなることに起因して、高い研磨レートを得ることができなかった。一方、本実施形態の研磨パッドは、研磨層の厚さを薄くしても、特定領域の圧縮率を、後述するように支持層の厚さや圧縮率によっても調整することができるため、A硬度が50以下である研磨層を備えつつ、特定領域の圧縮率を6.0%以下の範囲に制御することができる。その結果、本実施形態の研磨パッドを用いることにより、高い研磨レートで研磨加工を施すことができる。
圧縮率が上記の範囲にある特定領域を得るためには、研磨層の圧縮率、研磨層の厚さ、支持層の圧縮率、及び溝の深さにより調整するとよい。例えば、研磨層の厚さを0.2mm以上とし、支持層の圧縮率を0.1%以上とし、溝の深さ1.4mm以上とすることにより、特定領域の圧縮率を6.0%以下とすることができる。特定領域の圧縮率が1.0%を下回る場合は、研磨層の圧縮率あるいは厚みをより高く設定したり、溝の深さをより深く設定したり、支持層の圧縮率をより高く設定することにより、1.0%以上に制御することができる。また、特定領域の圧縮率が6.0%を超える場合は、研磨層の圧縮率あるいは厚みをより低く設定したり、溝の深さをより浅く設定したり、支持層の圧縮率をより低く設定することにより、6.0%以下に制御することができる。圧縮率は、後述する実施例に記載の方法により求める。
研磨層の厚さと支持層の厚さとの合計(合計厚さ)に対する溝の深さ(深さ比率)は、0.40以上0.90以下であると好ましく、0.50以上0.85以下であるとより好ましい。深さ比率が0.40以上であることにより、スラリの流動性をより高めることができることに起因して、研磨面全面に充分な量のスラリを行き渡らせ、研磨レートの低下を抑制することができる傾向にある。特に、研磨層気泡の平均開孔径を120μm以上とし、深さ比率を0.40以上とすることで、研磨面全域でスラリの保持量を高い(飽和)状態で維持できることに起因し、研磨レートを向上しつつ均一な研磨ができる傾向にある。また、深さ比率が0.90以下であることにより、研磨パッドが支持層において折れて破損することを抑制することができ、溝を設ける際の作業性が良好となる傾向にある。
研磨層の厚さは0.2mm以上0.6mm以下であり、研磨層気泡の平均開孔径は、120μm以上190μm以下であり、支持層気泡を有さない又は支持層気泡の平均開孔径が70μm以下であり、かつ、深さ比率は、0.40以上0.90以下であることが好ましい。研磨層の厚さが0.6mm以下であり、研磨層気泡の平均開孔径が120μm以上であり、かつ、深さ比率が0.4以上であることにより、スラリの流動性をより高め、スラリの保持量をより高い状態で維持できることに起因し、研磨レートを向上しつつより均一な研磨ができ、研磨層内部にスラリが留保することをより抑制することができる傾向にある。
研磨層及び支持層において、繊維の含有量が、研磨層及び支持層の総量に対して、10000質量ppm以下であると好ましく、1000質量ppm以下であるとより好ましい。繊維の含有量が10000質量ppm以下であることにより、研磨層からの繊維の脱落により被研磨物にスクラッチを発生させることを抑制でき、支持層の繊維が研磨屑やスラリ中の砥粒成分を捕集し、その砥粒成分が脱落して被研磨物にスクラッチを発生させることを抑制できる傾向にある。繊維の含有量は、公知の方法で測定できる。
次に、本実施形態の研磨パッドを用いた研磨方法について説明する。その研磨方法は、研磨パッドを用いて被研磨物を研磨する工程を有するものであり、好ましくは化学機械研磨(CMP)により研磨する工程を有する。本実施形態の研磨方法は、一次研磨(粗研磨)であってもよく、仕上げ研磨であってもよく、それら両方の研磨を兼ねるものであってもよいが、仕上げ研磨であることが好ましい。この工程に先立って、研磨パッドの樹脂シートにおける研磨面にドレス処理を施して、その研磨面を粗面化してもよい。これにより、研磨面の近傍に形成された気泡が開口して開孔が順次形成される。この開孔は、研磨時に外部から供給されたスラリを保持することができるので、研磨レートを増加させ被研磨物の平坦性を向上させることが可能となる。
まず、研磨機の研磨定盤に研磨パッドを装着して固定する。そして、研磨定盤と対向するように配置された保持定盤に保持させた被研磨物を研磨パッドの研磨面側へ押し付けると共に、外部からスラリを供給しながら研磨定盤及び/又は保持定盤を回転させることで、被研磨物の加工面に研磨加工を施す。供給されたスラリを研磨面に形成されてもよい開孔114cに保持しつつ、溝の内部をスラリが流動して、研磨パッドの全体にスラリを行き渡らせる。こうして、被研磨物の加工面を研磨パッドによって研磨する。なお、通常、スラリに含まれる媒体としては水が用いられるが、アルコール等の有機溶剤を混合することもできる。
本実施形態の研磨パッドは、半導体デバイス、電子部品等の材料、特に、Si基板(シリコンウエハ)、SiC(シリコンカーバイト)基板、GaAs(ガリウム砒素)基板、ガラス、ハードデイスクやLCD(液晶ディスプレイ)用基板等の薄型基板(被研磨物)の一次研磨及び仕上げ研磨に好適に用いられ、さらに仕上げ研磨により好適に用いられる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は上記本実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能であり、例えば下記のような態様であってもよい。なお、下記の各態様において、特に説明する内容以外の部分は、上記本実施形態と同様であってもよい。
他の実施形態としては、例えば、研磨パッドが、研磨層と2層以上の支持層とを備える形態が挙げられる。2層以上の支持層を備える場合には、溝は研磨層を貫通していれば特に限定されず、その溝の底部が1層目の支持層を貫通していなくとも貫通していてもよく、2層目の支持層にまで到達していなくとも到達していてもよい。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。
(ウレタンシートA)
第1成分のプレポリマとしてTDI(トリレンジイソシアネート)と数平均分子量約1000のPTMG(ポリテトラメチレンエーテルグリコール)とを反応させることで得られたプレポリマを50℃に加熱し減圧下で脱泡して用いた。このプレポリマでは、イソシアネート含有量が7.8質量%であった。第2成分の、MOCA(3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン)と分子量約1000のPTMGの質量比1:1の液状混合物(以下、液状MOCA)に、フィラー成分として酸化セリウムを混合、撹拌した混合物は50℃で加熱させ、減圧下で脱泡した。ここで、液状MOCAと酸化セリウムの重量比率は1:1.17とした。第3成分の分散液は、水、触媒(東ソー株式会社製の商品名「トヨキャットET」)、シリコーン系界面活性剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製の商品名「SH−193」)を0.15/0.06/0.05の質量割合で配合した。第1成分、第2成分、第3成分を減圧下で脱泡した後、62.66/37.08/0.25の質量割合となるように混合槽12に供給した。得られた混合液を型枠25に注型し硬化させた後、形成されたポリウレタン発泡体を型枠25から抜き出した。この発泡体を厚さ0.4mmのシート状にスライスし、直径800mmの円形状に切り出し、ウレタンシートAを得た。
(ウレタンシートB)
第1成分のプレポリマとしてTDIと数平均分子量約1000のPTMG及びジエチレングリコールとを反応させることで得られたプレポリマを80℃に加熱し減圧下で脱泡して用いた。このプレポリマでは、イソシアネート含有量が6.3質量%であった。第2成分の、液状MOCAに、フィラー成分として酸化セリウムを混合、撹拌した混合物は100℃で加熱させ、減圧下で脱泡した。ここで、液状MOCAと酸化セリウムの重量比率は1:1.55とした。第3成分の分散液は、数平均分子量約3000で3官能のPPG、水、触媒(東ソー株式会社製の商品名「トヨキャットET」)、シリコーン系界面活性剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製の商品名「SH−193」)を5.00/0.20/0.10/0.10の質量割合で配合した。第1成分、第2成分、第3成分を減圧下で脱泡した後、63.46/32.92/3.62の質量割合となるように混合槽12に供給した。得られた混合液を、ウレタンシートAと同様の方法によりウレタンシートを作成し、ウレタンシートBを得た。
(ウレタンシートC)
発泡体を厚さ0.9mmのシート状にスライスした以外は、ウレタンシートAと同様の方法によりウレタンシートを作製し、ウレタンシートCを得た。
(ウレタンシートD)
第3成分の分散液について、水、触媒(東ソー株式会社製の商品名「トヨキャットET」)、シリコーン系界面活性剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製の商品名「SH−193」)を0.10/0.08/0.07の質量割合で配合した以外は、ウレタンシートAと同様の方法によりウレタンシートを作製し、ウレタンシートDを得た。
(ウレタンシートE)
第1成分のプレポリマとしてTDIと数平均分子量約1000のPTMG及びジエチレングリコールとを反応させることで得られたプレポリマを80℃に加熱し減圧下で脱泡して用いた。このプレポリマでは、イソシアネート含有量が7.6質量%であった。第2成分の、液状MOCAに、フィラー成分として酸化セリウムを混合、撹拌した混合物は50℃で加熱させ、減圧下で脱泡した。ここで、液状MOCAと酸化セリウムの重量比率は1:0.99とした。第3成分の分散液は、水、触媒(東ソー株式会社製の商品名「トヨキャットET」)、シリコーン系界面活性剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製の商品名「SH−193」)を0.15/0.07/0.05の質量割合で配合した。第1成分、第2成分、第3成分を減圧下で脱泡した後、65.50/34.23/0.27の質量割合となるように混合槽12に供給した。得られた混合液を、ウレタンシートAと同様の方法によりウレタンシートを作成し、ウレタンシートEを得た。
(ウレタンシートF)
第1成分のプレポリマとしてTDIと数平均分子量約1000のPTMG、水添MDI及びジエチレングリコールとを反応させることで得られたプレポリマを80℃に加熱し減圧下で脱泡して用いた。このプレポリマでは、イソシアネート含有量が15.2質量%であった。第2成分の液状MOCAは50℃で加熱させ、減圧下で脱泡した。第3成分の分散液は、水、触媒(東ソー株式会社製の商品名「トヨキャットET」)、シリコーン系界面活性剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製の商品名「SH−193」)を0.02/0.11/0.11の質量割合で配合した。第1成分、第2成分、第3成分を減圧下で脱泡した後、61.81/37.95/0.24の質量割合となるように混合槽12に供給した。得られた混合液を、ウレタンシートAと同様の方法によりウレタンシートを作成し、ウレタンシートFを得た。
(ウレタンシートG)
発泡体を厚さ1.4mmのシート状にスライスした以外は、ウレタンシートFと同様の方法によりウレタンシートを作製し、ウレタンシートGを得た。
(実施例1)
ウレタンシートAとウレタンシートFとを、ホットメルト型接着剤を用いて貼り合わせた。貼り合わせた2層のウレタンシートに対して、ウレタンシートA側から表面を回転刃で切削加工し、表面に溝(深さ:1.9mm、幅:3.0mm、平面形状:格子状、断面形状:矩形状)を設けた研磨パッドを得た。したがって、ウレタンシートAが研磨層であり、ウレタンシートFが支持層となった。
(実施例2、比較例1〜3)
表1に記載するウレタンシートの組合せ、溝の大きさ(深さ、幅)及び形状(平面形状、断面形状)に従って、実施例1と同様の方法で、各研磨パッドを得た。
(硬度)
研磨層のA硬度は、日本工業規格(JIS K 7311)に従って、ショアAデュロメータを用いて測定した。ここで、試料は、少なくとも総厚さ4.5mm以上になるように、ウレタンシートA、B、C、D又はEを必要に応じて重ねることで得た。
支持層のD硬度は、規格(JIS K 6253−1997/ISO 7619)に従って、テクロック社製D型硬度計を用いて測定した。ここで、試料は、少なくとも総厚さ4.5mm以上になるように、ウレタンシートE又はFを必要に応じて重ねることで得た。
(平均開孔径、開孔面積率、貫通孔面積率)
平均開孔径及び貫通孔面積率は、マイクロスコープ(KEYENCE社製の商品名「VH−6300」)で研磨パッド表面の約1.3mm四方の範囲を175倍に拡大して観察し、得られた画像を画像処理ソフト(ニコン社製の商品名「Image Analyzer V20LAB Ver. 1.3」)により二値化処理して気泡個数を確認し、また、各々の気泡の面積から円相当径及びその平均値(平均開孔径)及び開孔面積率を算出した。なお、開孔径のカットオフ値(下限)を10μmとし、ノイズ成分を除外した。また、上記二値化処理において、貫通孔のみを抽出し、貫通孔の面積率(貫通孔面積率)を算出した。
(厚さ)
ウレタンシートA〜Gの厚さは、日本工業規格(JIS K 6505)に従い、ショッパー型厚さ測定器(加圧面:直径1cmの円形)を用いて測定して求めた。具体的には、ウレタンシートA〜Gを無荷重状態から480g/cm2の荷重を5秒間かけた後の厚さを測定し、その測定を溝部が設けられた部分以外の5箇所で行い、その平均値を求めた。
(圧縮率)
ウレタンシートA〜Gの圧縮率は、日本工業規格(JIS L 1021)に従い、ショッパー型厚さ測定器(加圧面:直径1cmの円形)を用いて測定して求めた。具体的には次の通りである。無荷重状態から初荷重を30秒間かけた後の厚さt0を測定し、次に、厚さt0の状態から最終圧力を300秒間かけた後の厚さt1を測定した。また、上記初荷重は300g/cm2、上記最終圧力は1800g/cm2であった。その後、下記式から圧縮率を算出した。なお、toとt1の単位は同一である。
圧縮率(%)=100×(t0−t1)/t0
圧縮率は、その架橋部を除く5箇所で各々測定して求めた圧縮率の平均値として求めた。
(特定領域の圧縮率)
研磨パッドにおける特定領域の圧縮率は、下記式から求めた。なお、下記式は、溝の深さが、ウレタンシートA〜Eの厚さよりも大きいことを前提としている。
特定領域の圧縮率(%)={T×C1+(D−T)×C2}/D
ここで、TはウレタンシートA〜Eの厚さ、C1は研磨層ウレタンシートA〜Eの圧縮率(%)、C2は支持層ウレタンシートF〜Gの圧縮率(%)、Dは溝の深さを示し、TとDの単位は同一である。
(研磨レート)
研磨パッドについて、以下の研磨条件で研磨加工を行い、研磨レートを測定した。測定では、研磨パッドを研磨機の所定位置に装着し、ワーク(被研磨物)として液晶ディスプレイ用ガラス基板を用い、まず10枚のガラス基板(ダミーウエハ)を研磨加工後、10枚の液晶ディスプレイ用ガラス基板について研磨加工を行い、研磨レートを測定した。研磨レートは、研磨加工前後のワークの厚さの差である研磨量を、研磨時間で除して表したものであり、研磨加工前後のワークについて、各々121箇所の厚さ測定結果の平均値から求めた。厚さ測定は、光学式膜厚膜質測定器(KLAテンコール社製、商品名「ASET−F5x」、測定:DBSモード)を用い測定した。なお、研磨パッドは、その表面を、予め、ダイヤモンドドレッサを用いて、圧力9N、研磨ヘッドおよび研磨定盤の回転数54rpm、超純水供給量200mL/min、ドレッシング時間30分のドレッシング条件でドレッシングしてから研磨評価に用いた。表1は、研磨レートの測定結果を、実施例1の結果を100としたときの相対値として示した。
<研磨条件>
使用研磨機:スピードファム社製の商品名「SP−1200」
研磨速度(定盤回転数):60rpm
加工圧力:100g/cm2
スラリ:酸化セリウムスラリ
スラリ流量:4L/min
研磨時間:390秒
被研磨物:液晶ディスプレイ用ガラス基板
(スクラッチ)
上記「研磨レート」で10枚の研磨加工を行った際に、目視で認識できるスクラッチが発生した時点で、研磨を中止した。目視で認識できるスクラッチが発生した場合を「×」、目視で認識できるスクラッチは発生せず、研磨後の被研磨物の表面を顕微鏡観察する精密検査で1枚以上スクラッチが確認された場合を「△」、上記精密検査でもスクラッチが確認されなかった場合には「○」と評価した。
Figure 0006584895
本発明の研磨パッドは、半導体、半導体デバイス用シリコンウエハ、各種記録用ディスクの基板、液晶ディスプレイ用ガラス基板等を被研磨物とする研磨加工に好適には用いられるので、それらの用途に産業上の利用可能性がある。
1…研磨パッド
P…研磨面
D…溝と溝との間の距離
10…研磨層
11…支持層
13…溝
14…領域

Claims (9)

  1. A硬度が10以上50以下である研磨層と、該研磨層を支持する支持層と、を備える研磨パッドであって、
    前記研磨層と前記支持層との積層方向に前記研磨層を貫通する溝であって、かつ、前記支持層内に底部を有する溝が設けられており、
    前記研磨層の厚さが、0.2mm以上0.6mm以下であり、
    前記研磨層が複数の研磨層気泡を有し、前記研磨層気泡の平均開孔径が、120μm以上190μm以下であり、
    前記研磨層及び前記支持層を対象とする、前記溝に挟まれた領域の圧縮率が、1.0%以上6.0%以下である、研磨パッド。
  2. 前記支持層のD硬度が、50以上99以下である、請求項1に記載の研磨パッド。
  3. 前記研磨層の圧縮率が、6.0%以上20%以下であり、かつ前記支持層の圧縮率が、0.1%以上5.0%以下である、請求項1又は2に記載の研磨パッド。
  4. 前記支持層が支持層気泡を有さない、又は、複数の前記支持層気泡を有し、前記支持層気泡の平均開孔径が、70μm以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の研磨パッド。
  5. 前記研磨層の貫通孔面積率が、1.5%以上20%以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の研磨パッド。
  6. 前記溝の幅が、0.5mm以上4.0mm以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の研磨パッド。
  7. 前記支持層の厚さに対する前記研磨層の前記厚さの比が、0.10以上0.40以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の研磨パッド。
  8. 前記研磨層の前記厚さと前記支持層の前記厚さとの合計に対する前記溝の深さの比が、0.40以上0.90以下である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の研磨パッド。
  9. 前記研磨層及び前記支持層における繊維の含有量が、前記研磨層及び前記支持層の総量に対して、10000質量ppm以下である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の研磨パッド。
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