JP6581271B2 - 2重ロックピン位相器 - Google Patents

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Description

本発明は可変カムシャフトタイミング機構の分野に関する。詳細には本発明は2重ロックピン位相器に関する。
内燃機関は、エンジン性能の向上または排出物の低減のために、カムシャフトおよびクランクシャフト間の相対的なタイミングを変化させる種々の機構を採用してきた。これらの可変カムシャフトタイミング(VCT:variable camshaft timing)機構の大部分は、エンジンカムシャフト(またはマルチカムシャフトエンジンでは複数のカムシャフト)に1つまたは複数の“ベーン位相器”を使用する。図に示されるように、ベーン位相器は、1つまたは複数のベーン104を有するロータ105を有し、ロータ105は、カムシャフトの端部に取り付けられ、ベーンが収まるベーンチャンバを有するハウジングアセンブリ100に囲繞される。ベーン104をハウジングアセンブリ100に取り付け、チャンバをロータアセンブリ105に設けることも可能である。ハウジングの外周面101は、スプロケット、プーリまたはギヤを形成し、スプロケット、プーリまたはギヤは通常はクランクシャフトから、または場合によってはマルチカムエンジンでは別のカムシャフトから、チェーン、ベルトまたはギヤを介して駆動力を受け取る。
カムシャフトトルク作動式(CTA:camshaft torque actuated)可変カムシャフトタイミング(VCT)システムは別として、液圧式VCTシステムの大部分は、2つの原理、すなわち油圧作動(OPA:oil pressure actuation)またはトーションアシスト(TA:torsional assist)の下で作動する。油圧作動式VCTシステムでは、油制御弁(OCV:oil control valve)が、エンジン油圧を、VCT位相器中の1つの作動チャンバに仕向け、同時にハウジング、ロータおよびベーンによって画成された反対側の作動チャンバを排液する。これはベーンの1つまたは複数を横切る圧力差を生み出し、VCT位相器を1つの方向または他の方向に液圧式に押す。中立化、すなわち弁をヌル位置に移動することは、等しい圧力をベーンの両側に置き、位相器をいずれかの中間位置に保持する。バルブがより速く開放または閉鎖するように位相器がある方向に移動する場合、位相器は進んでいると言われ、バルブがより遅く開放または閉鎖するように位相器がある方向に移動する場合、位相器は遅延していると言われる。
トーションアシスト(TA)システムは、同様の原理の下で作動するが、1つまたは複数の逆止弁を有することを除く。逆止弁は、万一トルクなど反対の力が発生した場合にVCT位相器が命じられた方向と反対の方向に移動することを防止する。
OPAまたはTAシステムの問題は、油制御弁が、進角または遅角作動チャンバのどちらかから油の全てを排出し、反対側チャンバを充填する位置にデフォルトすることである。このモードでは、位相器はデフォルトし、ロックピンが係合する最端ストッパまで一方向に移動する。OPAまたはTAシステムは、エンジンが油圧を一切発生しないエンジン始動サイクルの間、VCT位相器を他のいかなる位置にも仕向けることができない。これは位相器を、エンジン停止モードにおいてのみ一方向に移動できるように制限する。昔、これは許容可能だった。エンジン停止時およびエンジン始動の間、VCT位相器は最端移動限界点(完全進角または完全遅角のどちらか)の1つでロックするように命令され得るためである。
さらに、車両の内燃機関のアイドリング時間を低減することによって、燃料効率は増大され、排出物質は低減される。従って、車両は「停止−始動モード(stop−start mode)」を使用する。「停止−始動モード」は、車両が例えば赤信号でまたは渋滞で停止しているときエンジンがアイドリングに費やす時間量を低減するために、内燃機関を自動的に停止し、自動的に再始動する。エンジンのこの停止は、車両の使用者がエンジンを停止する、または車を駐車場に置き車両を停止する際の点火スイッチの停止を介した「キーオフ」位置または手動停止と異なるものである。「停止−始動モード」では、車両が停止するとエンジンが停止し、続いて、車両の使用者にほとんど検知できないやり方で自動的に再始動する。これまで車両は主に低温始動を念頭において設計されてきた。それが最も一般的な状況のためである。停止−始動システムでは、エンジンは自動停止まで運転するので、自動再始動はエンジンが高温状態のとき起きる。「高温始動」は時々問題になることは長い間知られている。通常の冷温始動に必要なエンジン設定−例えば特定のバルブタイミング位置−が、暖まったエンジンに不適切なためである。
ロータアセンブリ中に第1ロックピンおよび第2ロックピンを有する位相器。第1および第2ロックピンがハウジングアセンブリの凹部と係合するロック位置と、第1および第2ロックピンがハウジングアセンブリと係合しないロック解除位置とを有する第1および第2ロックピン。位相器が中間位相角度位置にまたは中間位相角度位置の近くにあるとき第1ロックピンはロータアセンブリをハウジングアセンブリに対してロックする。位相器が完全遅角位置にあるとき第2ロックピンはロータアセンブリをハウジングアセンブリに対してロックする。あるいは位相器が完全進角位置にあるとき第2ロックピンはロータアセンブリをハウジングアセンブリに対してロックすることができる。
進角位置に移動する本発明のカムトルク作動式(CTA)位相器の第1実施形態の概略図である。 遅角位置に移動する本発明のカムトルク作動式(CTA)位相器の第1実施形態の概略図である。 保持位置の本発明のカムトルク作動式(CTA)位相器の第1実施形態の概略図である。 遅角位置の本発明のカムトルク作動式(CTA)位相器の第1実施形態の概略図であり第2ロックピンはロック位置にあり位相器をロックしている。 本発明のカムトルク作動式(CTA)位相器の第1実施形態の概略図であり液圧式回路が開放位置にあり第1ロックピンがロック位置にあり位相器をロックしている。 進角位置に移動する本発明のトーションアシスト(TA)位相器の第2実施形態の概略図である。 遅角位置に移動する本発明のトーションアシスト(TA)位相器の第2実施形態の概略図である。 保持位置の本発明のトーションアシスト(TA)位相器の第2実施形態の概略図である。 遅角位置の本発明のトーションアシスト(TA)位相器の第2実施形態の概略図であり第2ロックピンがロック位置にあり位相器をロックしている。 本発明のトーションアシスト(TA)位相器の第2実施形態の概略図であり液圧式回路が開放位置にあり第1ロックピンがロック位置にある。 進角位置に移動する第2実施形態の位相器を示す。 進角位置に移動する第2実施形態の位相器の断面図を示す。 保持または中間位置の第2実施形態の位相器の断面を示す。 遅角位置の第2実施形態の位相器を示し、第2ロックピンはロック位置にあり位相器をロックしている。 遅角位置の第2実施形態の位相器の断面図の位相器を示し、第2ロックピンロック位置、位相器をロックしている。 ある位置の第2実施形態の位相器を示し、液圧式デテント回路は開放され、第1ロックピンはロック位置にあり、位相器をロックしている。 第2実施形態の位相器の断面図の位相器を示し、液圧式回路は開放され、第1ロックピンはロック位置にあり、位相器をロックしている。 進角位置の本発明のトーションアシスト(TA)位相器の第2実施形態の概略図を示し第2ロックピンがロック位置にあり位相器をロックしている。 進角位置の本発明のカムトルク作動式(CTA)位相器の第1実施形態の概略図であり第2ロックピンがロック位置にあり位相器をロックしている。 遅角ロックモードの本発明の第3実施形態のカムトルク作動式(CTA)位相器の概略図を示す。 進角ロックモードの本発明の第3実施形態のカムトルク作動式(CTA)位相器の概略図を示す。 保持位置の本発明の第3実施形態のカムトルク作動式(CTA)位相器の概略図を示す。
本発明の実施形態の一部、クランキングの間または完全エンジン停止前のどちらかで、エンジンの低温始動に中間位置ロックを提供するために、液圧式デテント切換機能を管理するべく、液圧回路に加えられたオフセットまたは遠隔パイロット弁を有する位相器が使用される。位相器の中間位置ロックは、一旦電流信号がアクチュエータまたは可変力ソレノイドから取り除かれると、エンジンの低温再始動に最適な位置にカムを位置付ける。本発明はまた、停止−始動モードにおいてエンジンの自動「停止」の間、位相器を完全遅角位置にロックすることを開示する。
本発明の位相器は、2重ロックピンを有する。第1ロックピンは、ロック位置にあるとき、位相器のハウジングアセンブリの外側端部プレートと係合し、第2ロックピンは、ロック位置にあるとき、ハウジングアセンブリの内側端部プレートと係合する。一実施形態では、ロックピンの一方は位相器が完全遅角位置にあるときロック位置へ移動され、ロックピンの他方は位相器が中間位置または中間位相角度にあるときロック位置へ移動される。代替実施形態では、ロックピンの一方は位相器が完全進角位置にあるときロック位置へ移動され、ロックピンの他方は位相器が中間位置または中間位相角度にあるときロック位置へ移動される。さらに別の代替実施形態では、ロックピンの一方は位相器が完全進角位置にあるときロック位置へ移動され、ロックピンの他方は位相器が完全遅角位置にあるときロック位置へ移動される。
パイロット弁は、2つのロックピンの一方と係合するまたはそれを解除する同じ液圧回路でオン/オフを制御可能である。これは可変カムタイミング(VCT)制御弁を2つの液圧回路、すなわちVCT制御回路と組合せ型ロックピン/液圧デテント制御回路とに縮める。パイロット弁の第1位置への移動は、位相器の遠隔オン/オフ弁または制御弁によって能動的に制御される。
2つのロックピンの他方は、カムトルク作動式(CTA)位相器とともに示されるような位相器の制御弁によって、またはトーションアシスト(TA)位相器とともに示されるような進角チャンバまたは遅角チャンバによって制御される。
遠隔パイロット弁を使用する利点の1つは、遠隔パイロット弁はソレノイドによって制限されないので、制御弁より長いストロークを有することができることである。従ってパイロット弁は液圧式デテントモードに対してより大きな流路を開放可能であり、また、デテントモードの作動速度を改善可能である。さらに、遠隔パイロット弁の位置は、液圧式デテント回路を短縮且つ単純化し、それにより位相器のVCTデテントモードの性能または中間位相角度位置を向上する。
図1〜5および19は、スプール弁位置に依存するCTA VCT位相器の作動モードを示す。図に示される位置は、VCT位相器が移動する方向を定める。位相制御弁は無数の中間位置を有し、その結果、制御弁は、VCT位相器が移動する方向を制御するだけでなく、個々のスプール位置に依存して、VCT位相器が位置を変化する速さも制御することが理解される。従って、位相制御弁は無数の中間位置で作動することも可能であり、図に示される位置に制限されないことが理解される。
図1〜5および19を参照すると、開閉するエンジンバルブの力によって引き起こされるカムシャフトのトルク逆転がベーン104を移動する。進角および遅角チャンバ102、103が、カムシャフトの正および負のトルクパルスに抵抗するように配置され、あるいはカムトルクによって加圧される。制御弁109は、所望の移動方向に依存して、進角チャンバ102から遅角チャンバ103への、またはその逆の流体流を許容することによって、位相器のベーン104が移動することを許容する。
位相器のハウジングアセンブリ100は、駆動力を受け取るための外周面101と、内側端部プレート170と、外側端部プレート171とを有する。ロータアセンブリ105はカムシャフトに接続され、ハウジングアセンブリ100内に同軸に配置される。ロータアセンブリ105はベーン104を有し、ベーン104はハウジングアセンブリ100とロータアセンブリ105との間に形成されたチャンバを進角チャンバ102と遅角チャンバ103に分離する。ベーン104はハウジングアセンブリ100とロータアセンブリ105の相対角度位置を変えるように回転可能である。さらに、液圧式デテント回路133およびロックピン回路123も存在する。液圧式デテント回路133およびロックピン回路123は上で考察されるように本質的に1つの回路であるが、簡単にするために別々に考察される。
液圧式デテント回路133は、ばね131による負荷を受けるパイロット弁130と、進角チャンバ102をパイロット弁130および共通ライン114に接続する進角デテントライン128と、遅角チャンバ103をパイロット弁130および共通ライン114に接続する遅角デテントライン134とを含む。進角デテントライン128および遅角デテントライン134は、ベーン104から所定の距離または長さである。パイロット弁130はロータアセンブリ105内にあり、ライン132を介してロックピン回路123およびライン119aに流体接続される。ロックピン回路123は第1ロックピン143、ロックピンばね144、ライン132、パイロット弁130、供給ライン119a、ライン145、排出ライン121を含む。
第1ロックピン143および第2ロックピン147は、ロータアセンブリ105内の、より好ましくはベーン104内のボア172の中に摺動可能に受け入れられる。第1ロックピン143の端部はばね144によってハウジングアセンブリ100の端部プレート170内の凹部142の方に付勢され且つその中に嵌まる。第2ロックピン147の端部はハウジングアセンブリ100の外側端部プレート171内の凹部141の方に付勢され且つその中に嵌まる。液圧式デテント回路133の開閉およびロックピン回路123の加圧の両方は、位相制御弁109の切換え/移動によって制御される。第1ロックピン143は内側端部プレート170の凹部142と係合するように考察されるが、第1ロックピン143は外側端部プレート171の凹部141と係合してもよく、第2ロックピン147はハウジングアセンブリ100の内側端部プレート170内の凹部142と係合する。さらに、第1ロックピン143および第2ロックピン147はともに同じボアの中にあるように示されているが、第1ロックピン143および第2ロックピン147はロータアセンブリ105の違うボアの中に存在してもよい。
制御弁109、好ましくはスプール弁は、スプール111を含み、その円筒状ランド111a、111b、111c、111dはスリーブ116の中に摺動可能に受け入れられている。制御弁は、位相器から離れて、カムシャフトの中で案内するロータアセンブリ105内のボアの中に、または位相器の中心ボルト内に、配置可能である。スプールの一端はばね115と接触し、スプールの他端はパルス幅変調可変力ソレノイド(VFS)107と接触する。ソレノイド107はまた、電流または電圧を変えることによって、あるいは規定通りに他の方法によって、直線的に制御可能である。さらに、スプール111の他端はモータまたは他のアクチュエータと接触しそれから影響を受けてもよい。
制御弁109の位置は、可変力ソレノイド107のデューティーサイクルを制御するエンジン制御ユニット(ECU:engine control unit)106によって制御される。ECU106は好ましくは中央処理装置(CPU:central processing unit)を含み、CPUは様々な計算処理を実行し、エンジン、メモリ、ならびにデータを外部装置およびセンサと交換するために使用される入力および出力ポートを制御する。
スプール111の位置はばね115と、ECU106によって制御されるソレノイド107とによって影響を受ける。位相器の制御に関するさらなる詳細は以下で詳細に考察される。スプール111の位置は位相器の(例えば進角位置、保持位置、遅角位置または遅角ロック位置へ移動するための)動きを制御し、ならびに、ロックピン回路123および液圧式デテント回路133が開放(オン)または閉鎖(オフ)されるかどうか、および第2ロックピン147がロック位置またはロック解除位置にあるかどうかを制御する。換言すると、スプール111の位置はパイロット弁130を能動的に制御する。制御弁109は進角モード、遅角モード、遅角ロックモード、ヌルモード(保持位置)、およびデテントモードを有する。
進角モードでは、スプール111は流体が遅角チャンバ103からスプール111を通って進角チャンバ102へ流れ得、流体が進角チャンバ102から排出することを阻止され、デテント弁回路133がオフであるすなわち閉鎖されるように、ある位置へ移動される。
遅角モードでは、スプール111は、流体が進角チャンバ102からスプール111を通って遅角チャンバ103へ流れ得、流体が遅角チャンバ103から排出することを阻止され、デテント弁回路133がオフであるように、ある位置へ移動される。
ヌルモードでは、スプール111は、進角および遅角チャンバ102、103からの流体の排出を阻止し、デテント回路133がオフである位置へ移動される。
遅角ロックモードでは、ベーン104はすでに完全遅角位置へ移動され、進角チャンバ102からスプール111を通り遅角チャンバに至る流れは連続され、このとき流体は遅角チャンバ103から排出することを阻止されている。このモードでは、デテント弁回路はオフであり、第2ロックピン147は排液され、第2ロックピン147が外側端部プレート171の凹部141と係合することおよびロック位置へ移動することを可能にする。「完全遅角位置」はベーン104がチャンバ117の進角壁102aと接触している状態として定義される。
デテントモードでは、3つの機能が同時に起こる。デテントモードの第1の機能は、スプールランド111aと111bの間のライン112からの流体の流れが他のラインのいずれかおよびライン113に入ることをスプールランド111bが阻止し、位相器の制御を制御弁109から効果的に切り離す位置にスプール111が移動することである。デテントモードの第2の機能は、デテント弁回路133を開放すなわちオンに切り換えることである。デテント弁回路133は、ベーン104が中間位相角度位置に達するまで、進角または遅角へ移動する位相器の完全な制御を有する。デテントモードの第3の機能は、ロックピン回路123を排液し、第1ロックピン143がハウジングアセンブリ100の内側端部プレート170の凹部142と係合することを許容することである。第2ロックピン147はロック解除位置に残ることに留意されたい。中間位相角度位置または中間位置は、ベーン104がハウジングアセンブリ100とロータアセンブリ105の間のチャンバを画成する進角壁102aと遅角壁103aの間のどこかにあるときである。中間位相角度位置は進角壁102aと遅角壁103aの間のいずれかの位置にあることができ、デテント通路128および134がベーン104に関連する場所によって決定される。
パルス幅変調可変力ソレノイド107のデューティーサイクルに基づいて、スプール111はそのストロークに沿って対応する位置へ移動する。可変力ソレノイド107のデューティーサイクルが約40%、60%および60%を超えるとき、スプール111はそれぞれ遅角モード/遅角ロックモード、ヌルモードおよび進角モードに対応する位置へ移動され、パイロット弁130は加圧され、第2位置へ移動し、液圧式デテント回路133は閉鎖され、第1ロックピン143は加圧されて解除される。遅角ロックモードでは、第2ロックピン147は排液され、ハウジングアセンブリ100の外側端部プレート171の凹部141と係合する。
可変力ソレノイド107のデューティーサイクルが0%のとき、スプール111は、デテントモードへ移動され、その結果、パイロット弁130は排液され第2位置へ移動し、液圧式デテント回路133は開放され、第1ロックピン143は排液され凹部142と係合する。0%のデューティーサイクルは、液圧式デテント回路133を開放し、パイロット弁130を排液し、第1ロックピン143を排液し凹部142と係合するために、スプールストロークに沿った最端位置として選択された。電源または制御が喪失される場合、位相器はロック位置にデフォルトするためである。上記のデューティーサイクルパーセンテージは例であり変更されてもよいことを留意されたい。さらに、所望なら100%デューティーサイクルで、液圧式デテント回路133は開放され、パイロット弁130は排液され、第1ロックピン143は排液され凹部142と係合されてもよい。
デューティーサイクルが60%を超えて設定されるとき、位相器のベーンは進角位置の方へおよび/または進角位置に移動する。スプールのストロークまたはスリーブに対するスプールの位置は、進角位置に関して3.5〜5mmの間である。
図1は進角位置の方へ移動する位相器を示す。進角位置の方へ移動するために、デューティーサイクルは60%超に増大され、スプール111に対するVFS107の力は増大され、スプール111は、ばね115の力がVFS107の力と釣り合うまで、進角モードにおいてVFS107によって右側へ移動される。示される進角モードでは、スプールランド111aはライン112を遮断し、ライン113および114は開放される。カムシャフトトルクは遅角チャンバ103を加圧し、流体を遅角チャンバ103から進角チャンバ102へ移動させ、ベーン104を遅角壁103aの方に移動させる。流体は遅角チャンバ103から排出されライン113を通りスプールランド111aと111bの間で制御弁109へ入り、中央ライン114と進角チャンバ102につながるライン112とに戻るように再循環する。
漏れを補うために補充油がポンプ140によって供給部Sから位相器へ供給されライン119に入る。制御弁109がカムシャフト内にある場合、ライン119はベアリングを介して貫入させてもよい。ライン119は2つのライン119aおよび119bに分岐する。ライン119bは入口逆止弁118および制御弁109につながる。制御弁109から、流体はライン114に入り、進角逆止弁108を通って、進角チャンバ102へ流れる。ライン119aは2つの異なるライン、すなわち第2ロックピン147に至るライン146と、第1ロックピン143に至るライン145とにつながる。ライン145はさらにパイロット弁130に至るライン132に分岐する。ライン119a内の流体の圧力が、ランド111bと111cの間でスプール111を通ってライン146および145へと移動し、第2ロックピン147を解放位置までばね144に対して付勢し、ロックピン回路123を流体で満たす。ライン145内の流体もまたライン132を通って流れ、パイロット弁130をばね131に対して加圧し、パイロット弁130を、遅角デテントライン134、進角デテントライン128およびライン129が図1に示されるように遮断されデテント回路がオフにされる位置まで移動する。排出ライン121はライン145が排液しないようにスプールランド111bによって遮断され、排出ライン122はスプールランド111cによって遮断され、ライン145および146が通気することを防止する。
デューティーサイクルが40〜60%の間に設定されるとき、位相器のベーンは遅角位置の方へおよび/または遅角位置に移動する。スプールのストロークまたはスリーブに対するスプールの位置は、遅角位置に関して2〜3.5mmの間である。
図2は遅角位置の方へ移動する位相器を示す。遅角位置の方へ移動するために、デューティーサイクルは40%超であるが60%未満に変更され、スプール111に対するVFS107の力は低減され、スプール111は、ばね115の力がVFS107の力と釣り合うまで、ばね115によって図の遅角モードにおいて左側へ移動される。示される遅角モードでは、スプールランド111bはライン113を遮断し、ライン112および114は開放される。カムシャフトトルクは進角チャンバ102を加圧し、進角チャンバ102の流体を遅角チャンバ103へ移動させ、ベーン104を進角チャンバ壁102aの方に移動させる。流体は進角チャンバ102から排出されライン112を通りスプールランド111aと111bの間で制御弁109へ入り、中央ライン114と遅角チャンバ103につながるライン113とに戻るように再循環する。
漏れを補うために補充油がポンプ140によって供給部Sから位相器へ供給されライン119に入る。ライン119は2つのライン119aおよび119bに分岐する。ライン119bは入口逆止弁118および制御弁109につながる。制御弁109から、流体はライン114に入り、遅角逆止弁110を通って、遅角チャンバ103へ流れる。ライン119aは2つの異なるライン、すなわち第2ロックピン147に至るライン146と、第1ロックピン143に至るライン145とにつながる。ライン145はさらにパイロット弁130に至るライン132に分岐する。ライン119a内の流体の圧力が、ランド111bと111cの間でスプール111を通ってライン145へと移動し、第1ロックピン143を解放位置までばね144に対して付勢し、ロックピン回路123を流体で満たす。ライン145内の流体もまたライン132を通って流れ、パイロット弁130をばね131に対して加圧し、パイロット弁130を、遅角デテントライン134、進角デテントライン128およびライン129が図2に示されるように遮断されデテント回路がオフにされる位置まで移動する。ライン146は、部分的に開放され、ライン122をスプールランド111cおよび111dの間で排出する。第2ロックピン147は、外側端部プレート171の凹部141が図4に示されるように第2ロックピン147と整列するまで解放位置においてばね144に対して部分的に付勢されたままである。排出ライン121はライン145が排液しないようにスプールランド111bによって遮断される。
デューティーサイクルが40〜60%の間に設定されるとき、位相器のベーンは遅角ロック位置の方へおよび/または遅角ロック位置に移動する。スプールのストロークまたはスリーブに対するスプールの位置は、遅角ロック位置に関して約2mmである。
図4は完全遅角位置における遅角ロック位置の位相器を示す。完全遅角位置の方へ移動するために、デューティーサイクルは40%超であるが60%未満に変更され、スプール111に対するVFS107の力は低減され、スプール111は、ばね115の力がVFS107の力と釣り合うまで、ばね115によって図の遅角モードにおいて左側へ移動される。示される遅角ロックモードでは、スプールランド111bはライン113を遮断し、ライン112および114は開放される。カムシャフトトルクは進角チャンバ102を加圧し、進角チャンバ102の流体を遅角チャンバ103へ移動させ、ベーン104を進角チャンバ壁102aの方に移動させる。流体は進角チャンバ102から排出されライン112を通りスプールランド111aと111bの間で制御弁109へ入り、中央ライン114と遅角チャンバ103につながるライン113とに戻るように再循環する。ベーン104が進角壁102aと接触するとき、位相器は完全遅角位置にある。
漏れを補うために補充油がポンプ140によって供給部Sから位相器へ供給されライン119に入る。ライン119は2つのライン119aおよび119bに分岐する。ライン119bは入口逆止弁118および制御弁109につながる。制御弁109から、流体はライン114に入り、遅角逆止弁110を通って、遅角チャンバ103へ流れる。ライン119aは2つの異なるライン、すなわち第2ロックピン147に至るライン146と、第1ロックピン143に至るライン145とにつながる。ライン145はさらにパイロット弁130に至るライン132に分岐する。ライン119a内の流体の圧力が、ランド111bと111cの間でスプール111を通ってライン145へと移動し、第1ロックピン143を解放位置までばね144に対して付勢し、ロックピン回路123を流体で満たす。ライン145内の流体もまたライン132を通って流れ、パイロット弁130をばね131に対して加圧し、パイロット弁130を、遅角デテントライン134、進角デテントライン128およびライン129が図4に示されるように遮断されデテント回路がオフにされる位置まで移動する。ライン146は開放され、ライン122をスプールランド111cおよび111dの間で排出し、ライン146を排液する。第2ロックピン147は、外側端部プレート171の凹部141に付勢されロック位置にあり、ハウジングアセンブリ100をロータアセンブリ105に対してロックする。排出ライン121はライン145が排液しないようにスプールランド111bによって遮断される。
位相器の保持位置は、好ましくはハウジングに対するベーンの遅角および進角位置の間で起こる。スプールのストロークまたはスリーブに対するスプールの位置は、3.5mmである。
図3はヌル位置の位相器を示す。この位置において、可変力ソレノイド107のデューティーサイクルは約60%であり、スプール111の一端に対するVFS107の力は保持モードにおいてスプール111の他端に対するばね115の力に等しい。ランド111aおよび111bはそれぞれライン112および113への流体の流れを遮断する。漏れを補うために補充油がポンプ140によって供給部Sから位相器へ供給されライン119に入る。ライン119は2つのライン119aおよび119bに分岐する。ライン119bは入口逆止弁118および制御弁109につながる。制御弁109から、流体はライン114に入り、逆止弁108、110のどちらかを通り、進角または遅角チャンバ102、103へ流れる。ライン119aは2つの異なるライン、すなわち第2ロックピン147に至るライン146と、第1ロックピン143に至るライン145とにつながる。ライン145はさらにパイロット弁130に至るライン132に分岐する。ライン119a内の流体の圧力が、ランド111bと111cの間でスプール111を通ってライン146および145へと移動し、第2ロックピン147を解放位置までばね144に対して付勢し、ロックピン回路123を流体で満たす。ライン145内の流体もまたライン132を通って流れ、パイロット弁130をばね131に対して加圧し、パイロット弁130を、遅角デテントライン134、進角デテントライン128およびライン129が図3に示されるように遮断されデテント回路がオフにされる位置まで移動する。排出ライン121はライン145および146が排液しないようにスプールランド111bによって遮断され、排出ライン122はライン145および146が排液しないようにスプールランド111cによって遮断される。
デューティーサイクルが0%のとき、位相器のベーンは中間位置または中間位相角度位置にある。スプールのストロークまたはスリーブに対するスプールの位置は、0mmである。
図5は中間位置または中間位相角度位置の位相器を示し、ここで可変力ソレノイドのデューティーサイクルは0%であり、スプール109はデテントモードであり、パイロット弁130はスプールを介して、液溜めまたは排出口につながる通路121に排液する。
可変力ソレノイド107のデューティーサイクルが0%に変えられる前にベーン104があった場所に依存して、進角デテントライン128または遅角デテントライン134のどちらかがそれぞれ進角または遅角チャンバ102、103に曝される。さらに、エンジンが非標準的な停止をした(例えばエンストした)場合、エンジンがクランキングしているとき、可変力ソレノイド107のデューティーサイクルは0%であり得、ロータアセンブリ105はデテント回路を介して中間位置または中間位相角度位置へ移動し得、第1ロックピン143は、エンジンの非標準的な停止前、ベーン104がハウジングアセンブリ100に対してどの位置にあったかに関係なく、中間位置または中間位相角度位置で係合され得る。電子制御を使用することなく中間位置または中間位相角度位置にデフォルトする本発明の位相器の能力は、エンジンクランキング(このときカム位相器位置を制御するために電子制御は一般的に使用されない)の間でさえ、位相器が中間位置または中間位相角度位置に移動することを可能にする。さらに、位相器は中間位置または中間位相角度位置にデフォルトするので、位相器はフェールセーフ位置を提供し、特に制御信号または電源または喪失の場合、これは、VCT位相器の能動的制御がない場合でさえ、エンジンが始動し作動できることを保証する。位相器はエンジンがクランキングすると中間位置または中間位相角度位置を有するので、位相器の位相のより長いストロークが可能であり、これにより較正の機会が提供される。従来技術では、より長いストロークの位相器またはより長い位相角度は不可能だった。中間位置または中間位相角度位置はエンジンクランキングおよび始動時に存在せず、エンジンは最端進角または遅角ストッパのどちらかにおいて始動が難しいからである。
可変力ソレノイド107のデューティーサイクルがちょうど0%に設定されるとき、スプール111に対するVFSの力は低減され、ばね115はスプール111を図5に示されるようにスプールのストロークのさらに左の端部へ、デテントモードに移動する。デテントモードにおいて、スプールランド111bは、スプールランド111aおよび111bの間のライン112からの流体の流れが他のラインのいずれかおよびライン113に入るのを阻止し、位相器の制御を制御弁109から効果的に切り離す。同時に、供給部からの流体が、ライン119を通ってライン119bおよび入口逆止弁118へ、スリーブ116を周って共通ライン114へ流れ得る。流体はスプールランド111cによってライン119aからライン145およびライン132へ、そしてパイロット弁130へ流れることを阻止される。流体はライン145および132へ流れることができないので、パイロット弁130は排出ライン121へ排液し、パイロット弁130を通りライン129および共通ライン114へ至る進角デテントライン128および遅角デテントライン134の間の通路を開放する、換言すると、液圧式デテント回路133を開放またはオンに切り換える。ライン132および145からの流体の排出によりばね144は第1ロックピンをハウジングアセンブリ100の内側端部プレート170の凹部142と係合するように付勢し、ハウジングアセンブリ100をロータアセンブリ105に対してロックする。同時に、ライン119aからの流体はスプールランド111cおよび111dの間のライン146へ流れ、第2ロックピン147を解放位置へばね144に対して付勢する。排出ライン122はスプールランド111dによって遮断される。
ベーン104がハウジングアセンブリ100内で進角位置の近くにまたは進角位置に位置付けられ、進角デテントライン128が進角チャンバ102に曝されている場合、進角チャンバ102からの流体は進角デテントライン128に流れ込み、開放されたパイロット弁130を通り、共通ライン114につながっているライン129に至る。共通ライン114から、流体は逆止弁110を通って遅角チャンバ103へ流れ込み、進角チャンバ102に対して進角デテントライン128を閉鎖または遮断するためにハウジングアセンブリ100に対してベーン104を移動する。ロータアセンブリ105が進角デテントライン128を進角チャンバ102から閉鎖するとき、ベーン104はハウジングアセンブリ100とロータアセンブリ105の間に形成されたチャンバ内で中間位置または中間位相角度位置に移動される。
ベーン104がハウジングアセンブリ100内で遅角位置の近くにまたは遅角位置に位置付けられ、遅角デテントライン134が遅角チャンバ103に曝されている場合、遅角チャンバ103からの流体は遅角デテントライン134に流れ込み、開放されたパイロット弁130を通り、共通ライン114につながっているライン129に至る。共通ライン114から、流体は逆止弁108を通って進角チャンバ102へ流れ込み、遅角チャンバ103に対して遅角デテントライン134を閉鎖するためにハウジングアセンブリ100に対してベーン104を移動する。ロータアセンブリ105がライン遅角デテント134を遅角チャンバ103から閉鎖するとき、ベーン104はハウジングアセンブリ100とロータアセンブリ105の間に形成されたチャンバ内で中間位置または中間位相角度位置に移動される。
あるいは、遅角ロックモードは、図19に示されるように、進角ロックモードで置き換え可能であり、ベーン104は完全進角位置へすでに移動され、遅角チャンバ103からスプール111を通り進角チャンバへ至る流れは連続するが、このとき流体は進角チャンバ102を出ることを阻止されている。このモードにおいて、デテント弁回路はオフであり、第2ロックピン147は排液され、第2ロックピン147が外側端部プレート171の凹部141と係合し、ロック位置に移動することを可能にする。「完全進角位置」は、ベーン104がチャンバ117の遅角壁103aと接触している状態として定義される。配置図は図1〜6に示されるものの鏡像であることに留意されたい。
進角位置の方へ移動するために、デューティーサイクルは60%超に増大され、スプール111に対するVFS107の力は増大され、スプール111は、ばね115の力がVFS107の力と釣り合うまで、進角ロックモードにおいてVFS107によって左側へ移動される。示される進角ロックモードでは、スプールランド111bはライン112を遮断し、ライン113および114は開放される。カムシャフトトルクは遅角チャンバ103を加圧し、流体を遅角チャンバ103から進角チャンバ102へ移動させ、ベーン104を遅角壁103aの方に移動させる。流体は遅角チャンバ103から排出されライン113を通りスプールランド111aと111bの間で制御弁109へ入り、中央ライン114と進角チャンバ102につながるライン112とに戻るように再循環する。ベーン104が遅角壁103aと接触するとき、位相器は完全進角位置にある。
漏れを補うために補充油がポンプ140によって供給部Sから位相器へ供給されライン119に入る。ライン119は2つのライン119aおよび119bに分岐する。ライン119bは入口逆止弁118および制御弁109につながる。制御弁109から、流体はライン114に入り、進角逆止弁108を通って、進角チャンバ102へ流れる。ライン119aは2つの異なるライン、すなわち第2ロックピン147に至るライン246と、第1ロックピン143に至るライン145とにつながる。ライン145はさらにパイロット弁130に至るライン132に分岐する。ライン119a内の流体の圧力が、ランド111bと111cの間でスプール111を通ってライン145へと移動し、第1ロックピン143を解放位置までばね144に対して付勢し、ロックピン回路123を流体で満たす。ライン145内の流体もまたライン132を通って流れ、パイロット弁130をばね131に対して加圧し、パイロット弁130を、遅角デテントライン134、進角デテントライン128およびライン129が図1に示されるように遮断されデテント回路がオフにされる位置まで移動する。第2ロックピン147は外側端部プレート171の凹部141の中へ付勢され、ロック位置にあり、ハウジングアセンブリ100をロータアセンブリ105に対してロックする。排出ライン121はライン145が排液しないようにスプールランド111bによって遮断される。ライン246は凹部141と流体連通し、排出ライン122に排液する。
デテントモード、遅角モードおよび保持モードなど、他のモードもこの実施形態にあてはまり得ることに留意されたい。従って、進角ロックモードを有する位相器は、完全進角位置においてロック位置にある第2ロックピン147と、デテントモードの中間位置においてロック位置にある第1ロックピン143とを有する。第2ロックピン147は進角モード、遅角モード、保持モードおよびデテントモードにおいてロック解除位置にある。第1ロックピンは遅角モード、保持モード、進角モードおよび進角ロックモードにおいてロック解除位置にある。
図6〜17は、スプール弁位置に依存するTA VCT位相器の作動モードを示す。図に示される位置は、VCT位相器が移動する方向を定める。位相制御弁は無数の中間位置を有し、その結果、制御弁は、VCT位相器が移動する方向を制御するだけでなく、個別スプール位置に依存して、VCT位相器が位置を変える速さも制御することが理解される。従って、位相制御弁は無数の中間位置で作動することも可能であり、図に示される位置に制限されないことが理解される。
本発明の第2の実施形態は、トーションアシスト(TA)および油圧作動式(OPA)可変カムシャフトタイミング(VCT)システムの制限を克服し、それにより所望どおりにTAまたはOPA VCT位相器は、カムトルク作動式(CTA)作動モードで作動する1つまたは複数の作動チャンバを有することができる。本発明は、制御弁をデテントモードで、および液圧式デテント回路を使用し、VCT位相器を、進角または遅角のどちらかの方向に向け、中間ロック位置に達するようにし、および所望なら、ロックピンをその中間ロック位置で係合するようにする。以下の記載および実施形態は、トーションアシスト式(TA)位相器に関して記載され、トーションアシスト式(TA)位相器は1つまたは複数の逆止弁を油供給ラインに有するが、それらは油圧作動式位相器にも適用できることは理解されよう。
本発明の第2実施形態では、液圧式デテント切換機能を管理するために、オフセットまたは遠隔パイロット弁がトーションアシストまたは油圧作動式位相器の液圧回路に加えられる。
第2実施形態の図6〜17を参照すると、位相器のハウジングアセンブリ100は、駆動力を受け取るための外周面101を有する。ロータアセンブリ105はカムシャフトに接続され、ハウジングアセンブリ100内に同軸に配置される。ロータアセンブリ105はベーン104を有し、ベーン104はハウジングアセンブリ100とロータアセンブリ105との間に形成されたチャンバ117を進角チャンバ102と遅角チャンバ103に分離する。ベーン104はハウジングアセンブリ100とロータアセンブリ105の相対角度位置を変えるように回転可能である。さらに、液圧式デテント回路133およびロックピン回路123も存在する。液圧式デテント回路133およびロックピン回路123は上で考察されるように本質的に1つの回路であるが、簡単にするために別々に考察される。
液圧式デテント回路133は、ばね131による負荷を受けるパイロット弁130と、進角チャンバ102をパイロット弁130および逆止弁108、110に至る共通ライン114に接続する進角デテントライン128と、遅角チャンバ103をパイロット弁130および逆止弁108、110に至る共通ライン114に接続する遅角デテントライン134とを含む。進角デテントライン128および遅角デテントライン134は、ベーン104から所定の距離または長さである。パイロット弁130はロータアセンブリ105内にあり、ライン132を介してロックピン回路123およびライン119aに流体接続される。ロックピン回路123は第1ロックピン166、ロックピンばね167、ライン132、パイロット弁130、供給ライン119a、および排出ライン121を含む。
第1ロックピン166および第2ロックピン165は、ロータアセンブリ105内の、より好ましくはベーン104内のボア172の中に摺動可能に受け入れられる。第1ロックピン166の端部はばね167によってハウジングアセンブリ100の端部プレート170内の凹部164の方に付勢され且つその中に嵌まる。第2ロックピン165の端部はハウジングアセンブリ100の外側端部プレート171内の凹部163の方に付勢され且つその中に嵌まる。液圧式デテント回路133の開閉およびロックピン回路123の加圧の両方は、位相制御弁160の切換え/移動によって制御される。第1ロックピン166は内側端部プレート170の凹部164と係合するように考察されるが、第1ロックピン166の端部は外側端部プレート171の凹部163と係合してもよく、第2ロックピン165の端部はハウジングアセンブリ100の内側端部プレート170内の凹部144と係合する。さらに、第1ロックピン166および第2ロックピン165はともに同じボアの中にあるように示されているが、第1ロックピン166および第2ロックピン165はロータアセンブリ105の違うボアの中に存在してもよい。
制御弁160、好ましくはスプール弁は、スプール161を含み、その円筒状ランド161a、161b、161c、161dおよび161eはスリーブ116の中に摺動可能に受け入れられている。制御弁は、位相器から離れて、図11〜17に示されるようにカムシャフトの中で案内するロータアセンブリ105内のボアの中に、または位相器の中心ボルト内に、配置可能である。スプールの一端はばね115と接触し、スプールの他端はパルス幅変調可変力ソレノイド(VFS)107と接触する。ソレノイド107はまた、電流または電圧を変えることによって、あるいは規定通りに他の方法によって、直線的に制御可能である。さらに、スプール161の他端はモータまたは他のアクチュエータと接触しそれから影響を受けてもよい。
スプール161の位置は、ばね115と、EECまたはECU106によって制御されるソレノイド107とによって影響を受ける。位相器の制御に関するさらなる詳細は以下で詳細に考察される。スプール161の位置は位相器の(例えば進角位置、保持位置、遅角位置または遅角ロック位置へ移動するための)動きを制御し、ならびに、ロックピン回路123および液圧式デテント回路133が開放(オン)または閉鎖(オフ)されるかどうかを制御する。換言すると、スプール161の位置はパイロット弁を能動的に制御する。制御弁160は進角モード、遅角モード、遅角ロックモード、ヌルモード(保持位置)、およびデテントモードを有する。
進角モードでは、スプール161は、流体が供給部Sからポンプ140によって入口逆止弁118を通って、ライン119bを通って進角チャンバ102へ流れ得、遅角チャンバ103からの流体がスプール161を通って排出ライン122に排出されるように、ある位置に移動される。デテント弁回路133はオフであるすなわち閉鎖され、第1ロックピン166および第2ロックピン165はともにロック解除されるようにばね167に対して付勢される。
遅角モードでは、スプール161は、流体が供給部Sからポンプ140によって入口逆止弁118を通って、ライン119bを通って遅角チャンバ103へ流れ得、進角チャンバ102からの流体がスプール161を通って排出ライン121に排出されるように、ある位置へ移動される。デテント弁回路133はオフであり、第1ロックピン166および第2ロックピン165はともにロック解除されるようにばね167に対して付勢される。
保持位置またはヌルモードでは、スプール161は、進角チャンバ102および遅角チャンバ103に部分的に開放され、且つ供給流体が進角および遅角チャンバ102、103に流れ込むことを可能にする位置に移動され、進角チャンバおよび遅角チャンバに対する同じ圧力がベーン位置を保持することを可能にする。デテント弁回路133はオフであり、第1ロックピン166および第2ロックピン165はともにロック解除されるようにばね167に対して付勢される。
遅角ロックモードでは、ベーン104はすでに完全遅角位置へ移動され、流体は供給部Sからポンプ140によって入口逆止弁118を通って、ライン119bを通って遅角チャンバ103へ流れ続け、進角チャンバ102からの流体はスプール161を通って排出ライン121に排出される。デテント弁回路133はオフであり、第1ロックピン166はロック解除されるようにばね167に対して付勢される。第2ロックピン165は排液され、第2ロックピン165が外側端部プレート171の凹部163と係合することおよびロック位置へ移動することを可能にする。「完全遅角位置」はベーン104がチャンバ117の進角壁102aと接触している状態として定義される。
デテントモードでは、3つの機能が同時に起こる。デテントモードの第1の機能は、ライン112およびライン113からの流体の流れが排出ライン121、122を通ってチャンバ102、103から出ることをスプールランド161dと161bが阻止する位置にスプール161が移動し、供給部Sからの少量の加圧流体が進角チャンバ102および遅角チャンバ103に入り進角および遅角チャンバ102、103を完全に維持することだけを可能にし、位相器の制御を制御弁160から効果的に切り離すことである。
デテントモードの第2の機能は、デテント弁回路133を開放すなわちオンに切り換えることである。デテント弁は開放されているので、トーションアシスト進角および遅角チャンバ102、103の1つまたは複数はカムトルク作動式(CTA)モードに変換される。換言すると、流体は、一方のチャンバを供給充填し、他方のチャンバを排出ラインを介して液溜めに排出する代わりに、進角チャンバおよび遅角チャンバの間で再循環することを許容される。デテント弁回路133は、ベーン104が中間位相角度位置に達するまで、進角または遅角に移動する位相器の完全な制御を有する。
デテントモードの第3の機能は、ロックピン回路123を排液し、第1ロックピン166が内側端部プレート170の凹部164と係合することを可能にすることである。中間位相角度位置または中間位置は、ベーン104がハウジングアセンブリ100とロータアセンブリ105の間のチャンバを画成する進角壁102aと遅角壁103aの間のどこかにあるときである。中間位相角度位置は進角壁102aと遅角壁103aの間のいずれかの位置にあることができ、デテント通路128および134がベーン104に関連する場所によって決定される。
パルス幅変調可変力ソレノイド107のデューティーサイクルに基づいて、スプール111はそのストロークに沿って対応する位置へ移動する。可変力ソレノイド107のデューティーサイクルが約40%、60%および60%を超えるとき、スプール161はそれぞれ遅角モード/遅角ロックモード、保持位置および進角モードに対応する位置へ移動され、パイロット弁130は加圧され、第2位置へ移動し、液圧式デテント回路133は閉鎖され、第1ロックピン166は加圧されて解除される。遅角ロックモードでは、第2ロックピン165は排液され、ハウジングアセンブリ100の外側端部プレート171の凹部163と係合する。
可変力ソレノイド107のデューティーサイクルが0%のとき、スプール161は、デテントモードへ移動され、その結果、パイロット弁130は排液され第2位置へ移動し、液圧式デテント回路133は開放され、第1ロックピン166は排液され凹部164と係合する。0%のデューティーサイクルは、液圧式デテント回路133を開放し、パイロット弁130を排液し、第1ロックピン166を排液し凹部164と係合するために、スプールストロークに沿った最端位置として選択された。電源または制御が喪失される場合、位相器はロック位置にデフォルトするためである。上記のデューティーサイクルパーセンテージは例であり変更されてもよいことを留意されたい。さらに、所望なら100%デューティーサイクルで、液圧式デテント回路133は開放され、パイロット弁130は排液され、第1ロックピン166は排液され凹部164と係合されてもよい。
あるいは約40%、60%または60%超の可変力ソレノイド107のデューティーサイクルは、スプール161がそれぞれ進角モード、保持位置および遅角モード/遅角ロックモードに対応する位置に移動されることに対応し得ることに留意されたい。
デューティーサイクルが60%を超えて設定されるとき、位相器のベーンは進角位置の方へおよび/または進角位置に移動する。スリーブに対するスプールのストロークまたはスプールの位置は、進角位置に関して3.5〜5mmの間である。
図6、11および12は進角位置の方へ移動する位相器を示す。図6を参照すると、進角位置の方へ移動するために、デューティーサイクルは60%超に増大され、スプール161に対するVFS107の力は増大され、スプール161は、ばね115の力がVFS107の力と釣り合うまで、進角モードにおいてVFS107によって左側へ移動される。示される進角モードでは、スプールランド161cが排出ライン121を遮断し、スプールランド161bが進角チャンバ102および遅角チャンバ103の間の流体の再循環を阻止する。ライン112はライン119bから供給部Sに開放され、ライン113は排出ライン122に開放され遅角チャンバ103からのあらゆる流体を排出する。液圧流体は供給部Sからポンプ140によって位相器に供給され、例えばベアリングを介してライン119に入る。ライン119は2つのライン119aおよび119bに分岐する。ライン119bは入口逆止弁118および制御弁160につながる。制御弁160から流体はライン112および進角チャンバ102に入り、ベーン104を遅角壁103aの方に移動し、流体を遅角チャンバ103から移動させ、制御弁160に至るライン113に排出させ、排出ライン122を介して液溜めに排出させる。
ライン119aはライン169および第1ロックピン166につながる。ライン169は、パイロット弁130につながるライン132に分岐する。ライン119a内の流体の圧力がランド161bおよび161eの間でスプール161を通って移動し、第1ロックピン166を解除位置までばね167に対して付勢し、ロックピン回路123を流体で満たす。ライン119a内の流体はまた、ライン132を通って流れ、パイロット弁130をばね131に対して加圧し、パイロット弁130を、遅角デテントライン134、進角デテントライン128、およびライン129が遮断され、デテント回路がオフにされる位置まで移動する。排出ライン121はスプールランド161dによって遮断され、第1ロックピン166が排液することを阻止する。ライン168は進角チャンバ102および第2ロックピン165の第2凹部163と流体連通する。第2ロックピン165は進角チャンバ102の流体から加圧され、第2ロックピン165を解除またはロック解除位置までばね167に対して付勢する。
図7は遅角位置の方へ移動する位相器を示す。遅角位置の方へ移動するために、デューティーサイクルは40%を超えるが60%未満の範囲に調整され、スプール161に対するVFS107の力は変更され、スプール161は、ばね115の力がVFS107の力と釣り合うまで、ばね115によって図において遅角モードにおいて右側へ移動される。示される遅角モードでは、スプールランド161bが排出ライン122を遮断し、スプールランド161cが進角チャンバ102および遅角チャンバ103の間の流体の再循環を阻止する。ライン113はライン119bから供給部Sに開放され、ライン112は排出ライン121に開放され進角チャンバ102からのあらゆる流体を排出する。液圧流体は供給部Sからポンプ140によって位相器に供給され、ライン119に入る。ライン119は2つのライン119aおよび119bに分岐する。ライン119bは入口逆止弁118および制御弁160につながる。制御弁160から流体はライン113および遅角チャンバ103に入り、ベーン104を進角壁102aの方に移動し、流体を進角チャンバ102から移動させ、制御弁160に至るライン112に排出させ、排出ライン121を介して液溜めに排出させる。
ライン119aはライン169および第1ロックピン166につながる。ライン169は、パイロット弁130につながるライン132に分岐する。ライン119a内の流体の圧力がランド161dおよび161eの間でスプール161を通って移動し、第1ロックピン166を解除位置までばね167に対して付勢し、ロックピン回路123を流体で満たす。ライン119a内の流体はまた、ライン132を通って流れ、パイロット弁130をばね131に対して加圧し、パイロット弁130を、遅角デテントライン134および進角デテントライン128がライン129からおよび互いに遮断され、デテント回路がオフにされる位置まで移動する。排出ライン121はスプールランド161dによって遮断され、第1ロックピン166およびパイロット弁130が排液することを阻止する。ライン168は進角チャンバ102および第2ロックピン165の第2凹部163と流体連通し、流体は進角チャンバ102から排出されるので、第2ロックピン165はばね167によってロック位置に対して付勢される。しかしながら、外側端部プレート171の凹部163が図9に示されるように第2ロックピン165と整列するまで、第2ロックピン165は解除位置においてばね167に対して部分的に付勢されたままである。
デューティーサイクルが40〜60%の間に設定されるとき、位相器のベーンは遅角ロック位置の方へおよび/または遅角ロック位置に移動する。スプールのストロークまたはスリーブに対するスプールの位置は、遅角ロック位置に関して2mmである。
図9、14および15は完全遅角位置の遅角ロック位置の位相器を示す。図9を参照すると、遅角位置の方へ移動するために、デューティーサイクルは40%超であるが60%未満の範囲に調整され、スプール161に対するVFS107の力は変更され、スプール161は、ばね115の力がVFS107の力と釣り合うまで、ばね115によって図の遅角モードにおいて右側へ移動される。示される遅角ロックモードでは、スプールランド161bは排出ライン122を遮断し、スプールランド161cは進角チャンバ102および遅角チャンバ103の間の流体の再循環を阻止する。ライン113はライン119bから供給部Sに開放され、ライン112は排出ライン121に開放され進角チャンバ102からのあらゆる流体を排出する。液圧流体は供給部Sからポンプ140によって位相器に供給され、ライン119に入る。ライン119は2つのライン119aおよび119bに分岐する。ライン119bは入口逆止弁118および制御弁160につながる。制御弁160から流体はライン113および遅角チャンバ103に入り、ベーン104を進角壁102aの方に移動し、流体を進角チャンバ102から移動させ、制御弁160に至るライン112に排出させ、排出ライン121を介して液溜めに排出させる。位相器はベーン104が進角壁102aに接触するとき完全遅角位置にある。
ライン119aはライン169および第1ロックピン166につながる。ライン169は、パイロット弁130につながるライン132に分岐する。ライン119a内の流体の圧力がランド161dおよび161eの間でスプール161を通って移動し、第1ロックピン166を解除位置までばね167に対して付勢し、ロックピン回路123を流体で満たす。ライン119a内の流体はまた、ライン132を通って流れ、パイロット弁130をばね131に対して加圧し、パイロット弁130を、遅角デテントライン134および進角デテントライン128がライン129からおよび互いに遮断され、デテント回路がオフにされる位置まで移動する。排出ライン121はスプールランド161dによって遮断され、第1ロックピン166およびパイロット弁130が排液することを阻止する。ライン168は進角チャンバ102および第2ロックピン165の第2凹部163と流体連通する。流体は進角チャンバ102から排出されるので、第2ロックピン165はばね167によって付勢され、外側端部プレート171の凹部163と係合し、ハウジングアセンブリ100をロータアセンブリ105に対してロックする。
位相器の保持位置は、ハウジングに対するベーンの遅角および進角位置の間で好ましくは起こる。スリーブに対するスプールのストロークまたはスプールの位置は、3.5mmである。
図8および13は保持位置の位相器を示す。この位置において、可変力ソレノイド107のデューティーサイクルは60%であり、スプール161の一端に対するVFS107の力は保持モードにおいてスプール161の他端に対するばね115の力に等しい。ランド161bおよび161cは供給部Sからの流体が進角チャンバ102および遅角チャンバ103に流れ込むことを可能にする。排出ライン121はスプールランド161bによってライン113から流体を排出することを阻止され、排出ライン121はスプールランド161cによってライン112から流体を排出することを阻止される。ライン119は2つのライン119aおよび119bに分岐する。ライン119bは入口逆止弁118および制御弁160につながる。制御弁160から、流体はライン112および113に入り、進角チャンバ102および遅角チャンバ103に入る。
ライン119aはライン169および第1ロックピン166につながる。ライン169はパイロット弁130につながるライン132に分岐する。ライン119a内の流体の圧力が、ランド161dと161eの間でスプール161を通って移動し、第1ロックピン166を解放位置までばね167に対して付勢し、ロックピン回路123を流体で満たす。ライン119a内の流体はまたライン132を通って流れ、パイロット弁130をばね131に対して加圧し、パイロット弁130を、遅角デテントライン134および進角デテントライン128がライン129からおよび互いに遮断されデテント回路133がオフにされる位置まで移動する。排出ライン121はスプールランド161dによって遮断され、第1ロックピン166およびパイロット弁130が排液することを阻止する。ライン168は進角チャンバ102および第2ロックピン165の第2凹部163と流体連通する。第2ロックピン165は進角チャンバ102の流体から加圧され、第2ロックピン165を解除またはロック解除位置までばね167に対して付勢する。
デューティーサイクルが0%のとき、位相器のベーンは中間位置または中間位相角度位置にある。スプールのストロークまたはスリーブに対するスプールの位置は、0mmである。
図10、16および17は中間位置または中間位相角度位置の位相器を示し、ここで可変力ソレノイドのデューティーサイクルは0%であり、スプール160はデテントモードであり、パイロット弁130はスプールを介して、液溜めまたは排出口につながる通路121に排液され、液圧式デテント回路133は開放またはオンにされ、第1ロックピン166は排液され凹部164と係合し、ロータアセンブリ105は中間位置または中間位相角度位置でハウジングアセンブリ100に対してロックされる。可変力ソレノイド107のデューティーサイクルが0%に変えられる前にベーン104があった場所に依存して、進角デテントライン128または遅角デテントライン134のどちらかがそれぞれ進角または遅角チャンバ102、103に曝される。さらに、エンジンが非標準的な停止をした(例えばエンストした)場合、エンジンがクランキングしているとき、可変力ソレノイド107のデューティーサイクルは0%であり得、ロータアセンブリ105はデテント回路133を介して中間位置または中間位相角度位置へ移動し得、第1ロックピン166は、エンジンの非標準的な停止前、ベーン104がハウジングアセンブリ100に対してどの位置にあったかに関係なく、中間位置または中間位相角度位置で係合され得る。本発明では、デテントモードは好ましくはスプールがストロークの最端部にあるときである。本発明で示される例では、それはスプールがボアから最端まで完全に出た位置にあるときである。
電子制御を使用することなく中間位置または中間位相角度位置にデテントする本発明の位相器の能力は、エンジンクランキング(このときカム位相器位置を制御するために電子制御は一般的に使用されない)の間でさえ、位相器が中間位置または中間位相角度位置に移動することを可能にする。さらに、位相器は中間位置または中間位相角度位置にデテントするので、位相器はフェールセーフ位置を提供し、特に制御信号または電源が喪失した場合、これは、VCT位相器の能動的制御がない場合でさえ、エンジンが始動し作動できることを保証する。位相器はエンジンがクランキングすると中間位置または中間位相角度位置を有するので、位相器の位相のより長いストロークが可能であり、これにより較正の機会が提供される。従来技術では、より長いストロークの位相器またはより長い位相角度は不可能だった。中間位置または中間位相角度位置はエンジンクランキングおよび始動時に存在せず、エンジンは最端進角または遅角ストッパのどちらかにおいて始動が難しいからである。
可変力ソレノイド107のデューティーサイクルが0%に設定されるとき、スプール161に対するVFSの力は低減され、ばね115はスプール161をスプールのストロークのさらに右の端部へ、デテント位置に移動する。このデテント位置において、スプールランド161bは、ライン113から排出ポート122への流体の流れを遮断し、スプールランド161dは、ライン112から排出ポート121への流体の流れを遮断し、位相器の制御を制御弁160から効果的に切り離す。同時に、供給部からの流体が、ライン119を通ってライン119bおよび入口逆止弁118へ流れ得、スプールランド161cを越えて流れ、進角チャンバ102および遅角チャンバ103へ、それぞれライン112および113を通って流れ込む。流体はスプールランド161eによってライン119aを通って第1ロックピン166へ流れることを阻止される。流体はライン119aに流れることができないので、第1ロックピン166はもはや加圧されず、スプールランド161dおよびスプールランド161eの間でスプール161を通って排出ライン121へ排液する。同様に、パイロット弁130も排出ライン121へ排液し、パイロット弁130を通りライン129および共通ライン114へ至る進角デテントライン128および遅角デテントライン134の間の通路を開放する、換言すると、液圧式デテント回路133を開放し、トーションアシストチャンバの全てをカムトルク作動式チャンバ(CTA)またはCTAモードへ本質的に変換し、ここで流体の循環は進角チャンバ102および遅角チャンバ103の間で許容されている。
ライン168は進角チャンバ102および第2ロックピン165の第2凹部163と流体連通する。第2ロックピン165は進角チャンバ102の流体から加圧され、第2ロックピン165を解除またはロック解除位置までばね167に対して付勢する。
ベーン104がハウジングアセンブリ100内で遅角位置の近くにまたは遅角位置に位置付けられ、遅角デテントライン134が遅角チャンバ103に曝されている場合、遅角チャンバ103からの流体は遅角デテントライン134に流れ込み、開放されたパイロット弁130を通り、共通ライン114につながっているライン129に至る。共通ライン114から、流体は逆止弁108を通って進角チャンバ102へ流れ込み、遅角チャンバ103に対して遅角デテントライン134を閉鎖するためにハウジングアセンブリ100に対してベーン104を移動する。ロータ105がライン遅角デテント134を遅角チャンバ103から閉鎖するとき、ベーン104はハウジングアセンブリ100とロータアセンブリ105の間に形成されたチャンバ内で中間位相角度位置または中間位置に移動され、第1ロックピン166は凹部164と整列し、ロータアセンブリ105をハウジングアセンブリ100に対して中間位置または中間位相角度位置でロックする。第2ロックピン165は凹部163と係合せずロック解除位置に残ることに留意されたい。
ベーン104がハウジングアセンブリ100内で進角位置の近くにまたは進角位置に位置付けられ、進角デテントライン128が進角チャンバ102に曝されている場合、進角チャンバ102からの流体は進角デテントライン128に流れ込み、開放されたパイロット弁130を通り、共通ライン114につながっているライン129に至る。共通ライン114から、流体は逆止弁110を通って遅角チャンバ103へ流れ込み、進角チャンバ102に対して進角デテントライン128を閉鎖または遮断するためにハウジングアセンブリ100に対してベーン104を移動する。ロータアセンブリ105が進角デテントライン128を進角チャンバ102から閉鎖するとき、ベーン104はハウジングアセンブリ100とロータアセンブリ105の間に形成されたチャンバ内で中間位相角度位置または中間位置に移動され、第1ロックピン166は凹部164と整列し、ロータアセンブリ105をハウジングアセンブリ100に対して中間位置または中間位相角度位置でロックする。第2ロックピン165は凹部163と係合せずロック解除位置に残ることに留意されたい。
位相器が中間位置または中間位相角度位置にあるとき、進角デテントライン128および遅角デテントライン134は進角および遅角チャンバ102、103からロータアセンブリ105によって完全に閉鎖または遮断され、進角デテントライン128または遅角デテントライン134がそれらの各チャンバから閉鎖される正確な時間で第1ロックピン166が凹部164と係合することが要求される。あるいは、進角デテントライン128および遅角デテントライン134は、ロータアセンブリ105がわずかに振動することを可能にするために中間位置または中間位相角度位置において進角および遅角チャンバ102、103に対してわずかに開放または部分的に制限されてもよく、第1ロックピン166が凹部164と係合できるように第1ロックピン166が凹部164の位置を通り過ぎる可能性を増大する。
あるいは、遅角ロックモードは、図18に示されるように、進角ロックモードで置き換え可能であり、ベーン104は完全進角位置へすでに移動され、遅角チャンバ103からスプール111を通り進角チャンバへ至る流れは連続するが、このとき流体は進角チャンバ102を出ることを阻止されている。この実施形態において、第2ロックピン165の凹部163はライン268を介して遅角チャンバ103に接続される。このモードでは、デテント弁回路はオフであり、第2ロックピン165は排液され、第2ロックピン165が外側端部プレート171の凹部163と係合し、ロック位置に移動することを可能にする。「完全進角位置」は、ベーン104がチャンバ117の遅角壁103aと接触している状態として定義される。配置図は図6〜10に示されるものの鏡像であることに留意されたい。
図18を参照すると、進角位置の方へ移動するために、デューティーサイクルは60%超に増大され、スプール161に対するVFS107の力は増大され、スプール161は、ばね115の力がVFS107の力と釣り合うまで、進角モードにおいてVFS107によって右側へ移動される。示される進角モードでは、スプールランド161bが排出ライン121を遮断し、スプールランド161cが進角チャンバ102および遅角チャンバ103の間の流体の再循環を阻止する。ライン112はライン119bから供給部Sに開放され、ライン113は排出ライン122に開放され遅角チャンバ103からのあらゆる流体を排出する。液圧流体は供給部Sからポンプ140によって位相器に供給され、ライン119に入る。ライン119は2つのライン119aおよび119bに分岐する。ライン119bは入口逆止弁118および制御弁160につながる。制御弁160から流体はライン112および進角チャンバ102に入り、ベーン104を遅角壁103aの方に移動し、流体を遅角チャンバ103から移動させ、制御弁160に至るライン113に排出させ、排出ライン122を介して液溜めに排出させる。
ライン119aはライン169および第1ロックピン166につながる。ライン169は、パイロット弁130につながるライン132に分岐する。ライン119a内の流体の圧力がランド161dおよび161eの間でスプール161を通って移動し、第1ロックピン166を解除位置までばね167に対して付勢し、ロックピン回路123を流体で満たす。ライン119a内の流体はまた、ライン132を通って流れ、パイロット弁130をばね131に対して加圧し、パイロット弁130を、遅角デテントライン134、進角デテントライン128およびライン129が遮断され、デテント回路がオフにされる位置まで移動する。排出ライン121はスプールランド161dによって遮断され、第1ロックピン166が排液することを阻止する。ライン268は遅角チャンバ103および第2ロックピン165の第2凹部163と流体連通する。流体は遅角チャンバ103から排出されるので、第2ロックピン165はばね167によって付勢され、外側端部プレート171の凹部163と係合し、ハウジングアセンブリ100をロータアセンブリ105に対してロックする。
デテントモード、遅角モードおよび保持モードなど、他のモードもこの実施形態にあてはまり得ることに留意されたい。従って、進角ロックモードを有する位相器は、完全進角位置においてロック位置にある第2ロックピン165と、デテントモードの中間位置においてロック位置にある第1ロックピン166とを有する。第2ロックピン165は進角モード、遅角モード、保持モードおよびデテントモードにおいてロック解除位置にある。第1ロックピンは遅角モード、保持モード、進角モードおよび進角ロックモードにおいてロック解除位置にある。
図20〜22は第3の実施形態のカムトルク作動式位相器を示し、ここで、位相器が完全進角位置にあるときロックピンの一方がロック位置に移動され、位相器が完全遅角位置にあるときロックピンの他方がロック位置に移動される。図20〜22は、スプール弁位置に依存するCTA VCT位相器の遅角ロック作動モード、進角ロック作動モードおよび保持位置を示す。図に示される位置は、VCT位相器が移動する方向を定める。位相制御弁は無数の中間位置を有し、その結果、制御弁は、VCT位相器が移動する方向を制御するだけでなく、個別スプール位置に依存して、VCT位相器が位置を変化する速さも制御することが理解される。従って、位相制御弁は無数の中間位置で作動することも可能であり、図に示される位置に制限されないことが理解される。
開閉するエンジンバルブの力によって引き起こされるカムシャフトのトルク逆転がベーン104を移動する。進角および遅角チャンバ102、103は、カムシャフトの正および負のトルクパルスに抵抗するように配置され、あるいはカムトルクによって加圧される。制御弁250は、所望の移動方向に依存して、進角チャンバ102から遅角チャンバ103への、またはその逆の流体流を許容することによって、位相器のベーン104が移動することを許容する。
位相器のハウジングアセンブリ100は、駆動力を受け取るための外周面101と、内側端部プレート170と、外側端部プレート171とを有する。ロータアセンブリ105はカムシャフトに接続され、ハウジングアセンブリ100内に同軸に配置される。ロータアセンブリ105はベーン104を有し、ベーン104はハウジングアセンブリ100とロータアセンブリ105との間に形成されたチャンバを進角チャンバ102と遅角チャンバ103に分離する。ベーン104はハウジングアセンブリ100とロータアセンブリ105の相対角度位置を変えるように回転可能である。
第1ロックピン143および第2ロックピン147は、ロータアセンブリ105内の、より好ましくはベーン104内のボア172の中に摺動可能に受け入れられる。第1ロックピン143の端部はばね144によってハウジングアセンブリ100の内側端部プレート170内の凹部142の方に付勢され且つその中に嵌まる。第2ロックピン147の端部はハウジングアセンブリ100の外側端部プレート171内の凹部141の方に付勢され且つその中に嵌まる。第1ロックピン143および第2ロックピン147の加圧はともに、位相制御弁109の切換え/移動によって制御される。
第1ロックピン143は内側端部プレート170の凹部142と係合するように考察されるが、第1ロックピン143は外側端部プレート171の凹部141と係合してもよく、第2ロックピン147はハウジングアセンブリ100の内側端部プレート170内の凹部142と係合する。さらに、第1ロックピン143および第2ロックピン147はともに同じボアの中にあるように示されているが、第1ロックピン143および第2ロックピン147はロータアセンブリ105の違うボアの中に存在してもよい。
制御弁250、好ましくはスプール弁は、スプール251を含み、その円筒状ランド251a、251b、251c、251d、251eはスリーブ116の中に摺動可能に受け入れられている。制御弁は、位相器から離れて、カムシャフトの中で案内するロータアセンブリ105内のボアの中に、または位相器の中心ボルト内に、配置可能である。スプールの一端はばね115と接触し、スプールの他端はパルス幅変調可変力ソレノイド(VFS)107と接触する。ソレノイド107はまた、電流または電圧を変えることによって、あるいは規定通りに他の方法によって、直線的に制御可能である。さらに、スプール251の他端はモータまたは他のアクチュエータと接触しそれから影響を受けてもよい。
制御弁250の位置は、可変力ソレノイド107のデューティーサイクルを制御するエンジン制御ユニット(ECU:engine control unit)106によって制御される。ECU106は好ましくは中央処理装置(CPU:central processing unit)を含み、CPUは様々な計算処理を実行し、エンジン、メモリ、ならびにデータを外部装置およびセンサと交換するために使用される入力および出力ポートを制御する。
スプール251の位置はばね115と、ECU106によって制御されるソレノイド107とによって影響を受ける。位相器の制御に関するさらなる詳細は以下で詳細に考察される。スプール251の位置は位相器の(例えば進角位置または進角保持位置、保持位置、遅角位置または遅角ロック位置へ移動するための)動きを制御し、ならびに、第1ロックピン143および第2ロックピン147がロック位置またはロック解除位置にあるかどうかを制御する。制御弁250は進角モード、進角ロックモード、遅角モード、遅角ロックモード、およびヌルモード(保持位置)を有する。
示されないが、進角ロックモードと本質的に同一である進角モードでは、第1ロックピン143が第1凹部142と係合する前、スプール251は、流体が遅角チャンバ103からスプール251を通って進角チャンバ102へ流れ得、流体が進角チャンバ102から排出することを阻止されるように、ある位置へ移動される。
示されないが、遅角ロックモードと本質的に同一である遅角モードでは、第2ロックピン147が第2凹部141と係合する前、スプール251は、流体が進角チャンバ102からスプール251を通って遅角チャンバ103へ流れ得、流体が遅角チャンバ103から排出することを阻止されるように、ある位置へ移動される。
ヌルモードまたは保持位置では、図22に示されるように、スプール251は、進角および遅角チャンバ102、103からの流体の排出を阻止する位置へ移動される。
図20に示される遅角ロックモードでは、ベーン104はすでに完全遅角位置へ移動され、進角チャンバ102からスプール251を通り遅角チャンバへ至る流れは連続され、このとき流体は遅角チャンバ103から排出することを阻止されている。このモードでは、第2ロックピン147は排液され、第2ロックピン147が外側端部プレート171の凹部141と係合することおよびロック位置へ移動することを可能にする。「完全遅角位置」はベーン104がチャンバ117の進角壁102aと接触している状態として定義される。この位置では、流体はポンプ140を介してライン252を通って第1ロックピン143へ供給され供給し、その結果第1ロックピン143はロック解除位置にあることに留意されたい。
図21に示される進角ロックモードでは、ベーン104は完全進角位置へすでに移動され、遅角チャンバ103からスプール251を通り進角チャンバ102へ至る流れは連続するが、このとき流体は進角チャンバ102から排出することを阻止されている。このモードにおいて、第1ロックピン143は排液され、第1ロックピン143が外側端部プレート170の凹部142と係合し、ロック位置に移動することを可能にする。「完全進角位置」は、ベーン104がチャンバ117の遅角壁103aと接触している状態として定義される。この位置では、流体は供給部からポンプ140を介してライン253を通って第2ロックピン147へ供給され、その結果第2ロックピン147はロック解除位置にあることに留意されたい。
パルス幅変調可変力ソレノイド107のデューティーサイクルに基づいて、スプール151はそのストロークに沿って対応する位置へ移動する。可変力ソレノイド107のデューティーサイクルが約0%、50%および50%を超えるとき、スプール111はそれぞれ遅角モード/遅角ロックモード、ヌルモードおよび進角モード/進角ロックモードに対応する位置へ移動される。進角モード/進角ロックモードのデューティーサイクルは、遅角モード/遅角ロックモードと交換可能である。遅角ロックモードにおいて、第2ロックピン147は排液され、ハウジングアセンブリ100の外側端部プレート171の凹部141と係合する。進角ロックモードにおいて、第1ロックピン143は排液され、ハウジングアセンブリ100の内側端部プレート170の凹部142と係合する。
デューティーサイクルが50%を超えて設定されるとき、位相器のベーンは進角位置の方へおよび/または進角位置に移動する。進角ロックモードに関してスプールのストロークは5mmである。進角モードに関してスプールのストロークは2.5〜5mmの間であり得ることに留意されたい。
図21は進角ロック位置の方へ移動する位相器を示す。進角ロック位置の方へ移動するために、デューティーサイクルは50%超に増大され、スプール251に対するVFS107の力は増大され、スプール251は、ばね115の力がVFS107の力と釣り合うまで、進角モードにおいてVFS107によって右側へ移動される。示される進角ロックモードでは、スプールランド251aはライン112を遮断し、ライン113および114は開放される。カムシャフトトルクは遅角チャンバ103を加圧し、流体を遅角チャンバ103から進角チャンバ102へ移動させ、ベーン104を遅角壁103aの方に移動させる。流体は遅角チャンバ103から排出されライン113を通りスプールランド251aと251bの間で制御弁250へ入り、中央ライン114と進角チャンバ102につながるライン112とに戻るように再循環する。
漏れを補うために補充油がポンプ140によって供給部Sから位相器へ供給されライン119に入る。制御弁250がカムシャフト内にある場合、ライン119はベアリングを介して貫入させてもよい。ライン119は2つのライン119aおよび119bに分岐する。ライン119bは入口逆止弁118および制御弁250につながる。制御弁250から、流体はライン114に入り、進角逆止弁108を通って、進角チャンバ102へ流れる。ライン119aは2つの異なるライン、すなわち第2ロックピン147に至るライン253と、第1ロックピン143に至るライン252とにつながる。ライン119a内の流体の圧力が、ランド251cと251dの間でスプール251を通ってライン256へ移動し、第2ロックピン147を解放位置までばね144に対して付勢する。ライン252内の流体はスプールランド251bおよび251cを通って排出ライン121に排液され、第1ロックピン143が第1凹部142と係合しロータアセンブリ105に対してハウジングアセンブリ100をロックすることを可能にする。
デューティーサイクルが50%未満に設定されるとき、位相器のベーンは遅角位置/遅角ロックモードの方へ、および/または遅角位置/遅角ロックモードに移動する。遅角ロックモードに関してスプールのストロークは0mmである。遅角モードに関してスプールのストロークは0〜2.5mmの間であり得ることに留意されたい。
図20は遅角ロック位置の方へ移動する位相器を示す。遅角ロック位置の方へ移動するために、デューティーサイクルは50%未満に変更され、スプール251に対するVFS107の力は低減され、スプール251は、ばね115の力がVFS107の力と釣り合うまで、ばね115によって図の遅角モードにおいて左側へ移動される。示される遅角ロックモードでは、スプールランド251bはライン113を遮断し、ライン112および114は開放される。カムシャフトトルクは進角チャンバ102を加圧し、進角チャンバ102の流体を遅角チャンバ103へ移動させ、ベーン104を進角チャンバ壁102aの方に移動させる。流体は進角チャンバ102から排出されライン112を通りスプールランド251aと251bの間で制御弁250へ入り、中央ライン114と遅角チャンバ103につながるライン113とに戻るように再循環する。
漏れを補うために補充油がポンプ140によって供給部Sから位相器へ供給されライン119に入る。ライン119は2つのライン119aおよび119bに分岐する。ライン119bは入口逆止弁118および制御弁250につながる。制御弁250から、流体はライン114に入り、遅角逆止弁110を通って、遅角チャンバ103へ流れる。ライン119aは2つの異なるライン、すなわち第2ロックピン147に至るライン256と、第1ロックピン143に至るライン252とにつながる。ライン119a内の流体の圧力が、ランド251cと251dの間でスプール251を通ってライン252へ移動し、第1ロックピン143を解放位置までばね144に対して付勢する。ライン253内の流体はスプールランド251dおよび251eを通って排出ライン122に排液され、第2ロックピン147が第2凹部141と係合しロータアセンブリ105に対してハウジングアセンブリ100をロックすることを可能にする。
位相器の保持位置は、好ましくはハウジングに対するベーンの遅角および進角位置の間で起こる。スプールのストロークまたはスリーブに対するスプールの位置は2.5mmである。
図22はヌル位置の位相器を示す。この位置において、可変力ソレノイド107のデューティーサイクルは約50%であり、スプール251の一端に対するVFS107の力は保持モードにおいてスプール251の他端に対するばね115の力に等しい。ランド251aおよび251bはそれぞれライン112および113への流体の流れを遮断する。漏れを補うために補充油がポンプ140によって供給部Sから位相器へ供給されライン119に入る。ライン119は2つのライン119aおよび119bに分岐する。ライン119bは入口逆止弁118および制御弁250につながる。制御弁250から、流体はライン114に入り、逆止弁108、110のどちらかを通り、進角または遅角チャンバ102、103へ流れる。ライン119aは2つの異なるライン、すなわち第2ロックピン147に至るライン256と、第1ロックピン143に至るライン252とにつながる。ライン119a内の流体の圧力が、ランド251cと251dの間でスプール251を通って移動し、ライン252へ入り第1ロックピン143を解放位置までばね144に対して付勢し、またライン253へ入り第2ロックピン147を解放位置までばね144に対して付勢する。排出ライン121はライン252が排液しないようにスプールランド251cによって遮断され、排出ライン122はライン253が排液しないようにスプールランド251dによって遮断される。
従って、本明細書に記載した本発明の実施形態は、本発明の原理の単なる適用例であることが理解される。示された実施形態の細部への本明細書中の言及は、請求項の範囲を制限するつもりはなく、請求項自体が、本発明の本質とみなされるそれらの特徴を示している。

Claims (25)

  1. 駆動力を受け取るための外周面を有するハウジングアセンブリと、複数のベーンを有する、カムシャフトに接続するために前記ハウジングアセンブリ内に同軸に配置されたロータアセンブリと含む、内燃機関用の位相器を含む可変カムタイミングシステムであって、前記ハウジングアセンブリおよび前記ロータアセンブリが、ベーンによって、進角壁を有する進角チャンバと、遅角壁を有する遅角チャンバとに分離された少なくとも1つのチャンバを画成し、前記チャンバ内の前記ベーンは、流体が前記進角チャンバまたは前記遅角チャンバに供給されると、前記ハウジングアセンブリおよび前記ロータアセンブリの相対角度位置を変えるように作用し、前記システムが、
    流体入力部からの流体を、進角ライン、遅角ライン、前記流体入力部に結合された供給ライン、および少なくとも1つの排出ラインを介して、前記進角チャンバおよび前記遅角チャンバへ、および前記進角チャンバおよび前記遅角チャンバから仕向けるための、前記位相器から離れた位置にある、制御弁であって、
    デテントモードと油圧作動モードの間で移動可能であり、前記油圧作動モードは、流体が前記流体入力部から前記進角チャンバへ経路指定され、および流体が前記遅角チャンバから前記排出ラインへ経路指定される進角モードと、流体が前記流体入力部から前記遅角チャンバへ経路指定され、および流体が前記進角チャンバから前記排出ラインへ経路指定される遅角モードと、流体が前記進角チャンバおよび前記遅角チャンバへ経路指定される保持位置と、前記ベーンが前記進角壁に隣接する遅角ロックモードとを含む、前記制御弁と、
    前記ロータアセンブリ内に摺動可能に配置された第1ロックピンであって、前記ロータアセンブリ内を、前記第1ロックピンの端部が前記ハウジングアセンブリの第1凹部と係合するロック位置から、前記端部が前記ハウジングアセンブリの前記第1凹部と係合しないロック解除位置へ移動可能であり、前記第1凹部が前記供給ラインと流体連通する第1ロックピンと、
    前記ロータアセンブリ内に摺動可能に配置された第2ロックピンであって、前記ロータアセンブリ内を、前記第2ロックピンの端部が前記ハウジングアセンブリの第2凹部と係合するロック位置から、前記端部が前記ハウジングアセンブリの前記第2凹部と係合しないロック解除位置へ移動可能であり、前記第2凹部が前記進角チャンバと流体連通する第2ロックピンと、を含み、
    前記制御弁が前記遅角ロックモードのとき、前記第2凹部への流体が前記進角チャンバへ流れ、前記第2ロックピンが前記ハウジングアセンブリの前記第2凹部と係合し、前記ハウジングアセンブリおよび前記ロータアセンブリの前記相対角度位置をロックし、
    前記制御弁が前記デテントモードのとき、前記制御弁が前記少なくとも1つの排出ラインを遮断し、流体を前記進角チャンバおよび遅角チャンバ内に保持し、および前記供給ラインを前記第1凹部に対して遮断し、その結果、前記第1ロックピンが前記ハウジングアセンブリの前記第1凹部と係合し、前記ハウジングアセンブリおよび前記ロータアセンブリの前記相対角度位置をロックする、可変カムタイミングシステム。
  2. 前記制御弁が前記デテントモードのとき、前記供給ラインから前記進角チャンバ及び前記遅角チャンバへの流体流は制限される、請求項1に記載のシステム。
  3. 開放位置から閉鎖位置へ切換えられ得るデテント回路をさらに含み、前記デテント回路が前記開放位置にあるとき、前記デテント回路が、前記ハウジングアセンブリおよび前記ロータアセンブリによって画成された前記少なくとも1つのチャンバ内の中間位置に前記ベーンを移動する、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記デテント回路が前記閉鎖位置にあるとき、前記制御弁が、前記油圧作動モードに移動され、前記制御弁を介して油圧となる流体流が、前記進角チャンバ及び前記遅角チャンバを作動する、請求項3に記載のシステム。
  5. 前記デテント回路が開放の場合、流体が、少なくとも一つの進角チャンバへの進角デテントラインと、少なくとも一つの遅角チャンバへの遅角デテントラインと、進角逆止弁を有する前記進角チャンバおよび遅角逆止弁を有する前記遅角チャンバとの流体連通における共通ラインとの間を流れることが許容され、その結果、前記ロータアセンブリが、1つの進角チャンバと1つの遅角チャンバのカムトルク作動を経て、前記ハウジングアセンブリに対して中間位相角度位置に移動され保持される、請求項3に記載のシステム。
  6. 前記デテント回路は、パイロット弁を介して前記開放位置と前記閉鎖位置間で切換えられ得る、請求項3に記載のシステム。
  7. 前記位相器への前記流体入力部が、入口逆止弁を含む、請求項1に記載のシステム。
  8. 前記第1凹部が、前記ハウジングアセンブリの内側端部プレートにあり、前記第2凹部が、前記ハウジングアセンブリの外側端部プレートにある、請求項1に記載のシステム。
  9. 前記第1凹部が、前記ハウジングアセンブリの外端部プレートにあり、前記第2凹部が、前記ハウジングアセンブリの内側端部プレートにある、請求項1に記載のシステム。
  10. 駆動力を受け取るための外周面を有するハウジングアセンブリと、複数のベーンを有する、カムシャフトに接続するために前記ハウジングアセンブリ内に同軸に配置されたロータアセンブリと含む、内燃機関用の位相器を含む可変カムタイミングシステムであって、前記ハウジングアセンブリおよび前記ロータアセンブリが、ベーンによって、進角壁を有する進角チャンバと、遅角壁を有する遅角チャンバとに分離された少なくとも1つのチャンバを画成し、前記チャンバ内の前記ベーンは、流体が前記進角チャンバまたは前記遅角チャンバに供給されると、前記ハウジングアセンブリおよび前記ロータアセンブリの相対角度位置を変えるように作用し、前記システムが、
    流体入力部からの流体を、進角ライン、遅角ライン、流体供給部に結合された供給ライン、および少なくとも1つの排出ラインを介して、前記進角チャンバおよび前記遅角チャンバへ、および前記進角チャンバおよび前記遅角チャンバから仕向けるための制御弁であって、
    デテントモードと油圧作動モードの間で移動可能であり、前記油圧作動モードは、流体が前記流体入力部から前記進角チャンバへ経路指定され、および流体が前記遅角チャンバから前記排出ラインへ経路指定される進角モードと、流体が前記流体入力部から前記遅角チャンバへ経路指定され、および流体が前記進角チャンバから前記排出ラインへ経路指定される遅角モードと、流体が前記進角チャンバおよび前記遅角チャンバへ経路指定される保持位置と、前記ベーンが前記遅角壁に隣接する進角ロックモードとを含む、前記制御弁と、
    前記ロータアセンブリ内に摺動可能に配置された第1ロックピンであって、前記ロータアセンブリ内を、前記第1ロックピンの端部が前記ハウジングアセンブリの第1凹部と係合するロック位置から、前記端部が前記ハウジングアセンブリの前記第1凹部と係合しないロック解除位置へ移動可能であり、前記第1凹部が、前記供給ラインと流体連通する第1ロックピンと、
    前記ロータアセンブリ内に摺動可能に配置された第2ロックピンであって、前記ロータアセンブリ内を、前記第2ロックピンの端部が前記ハウジングアセンブリの第2凹部と係合するロック位置から、前記端部が前記ハウジングアセンブリの前記第2凹部と係合しないロック解除位置へ移動可能であり、前記第2凹部が、前記遅角チャンバと流体連通する第2ロックピンと、を含み、
    前記制御弁が前記進角ロックモードのとき、前記第2凹部への流体が前記遅角チャンバへ流れ、前記第2ロックピンが前記ハウジングアセンブリの前記第2凹部と係合し、前記ハウジングアセンブリおよび前記ロータアセンブリの前記相対角度位置をロックし、
    前記制御弁が前記デテントモードのとき、前記制御弁が前記少なくとも1つの排出ラインを遮断し、流体を前記進角チャンバおよび遅角チャンバ内に保持し、および前記供給ラインを前記第1凹部に対して遮断し、その結果、前記第1ロックピンが前記ハウジングアセンブリの前記第1凹部と係合し、前記ハウジングアセンブリおよび前記ロータアセンブリの前記相対角度位置をロック
    前記制御弁が前記進角モード、前記遅角モード、前記進角ロックモードまたは前記保持位置に移動されると、前記第2ロックピンが前記ロック解除位置に移動される、可変カムタイミングシステム。
  11. 前記制御弁が前記デテントモードへ移動されると、前記第2ロックピンが前記ロック解除位置に移動される、請求項10に記載のシステム。
  12. 前記制御弁が前記デテントモードのとき、前記供給ラインから前記進角チャンバ及び前記遅角チャンバへの流体流は制限される、請求項10に記載のシステム。
  13. 開放位置から閉鎖位置へ切換えられ得るデテント回路をさらに含み、前記デテント回路が前記開放位置にあるとき、前記デテント回路が、前記ハウジングアセンブリおよび前記ロータアセンブリによって画成された前記少なくとも1つのチャンバ内の中間位置に前記ベーンを移動する、請求項10に記載のシステム。
  14. 前記デテント回路が前記閉鎖位置にあるとき、前記制御弁が、前記油圧作動モードに移動され、前記制御弁を介して油圧となる流体流が、前記進角チャンバ及び前記遅角チャンバを作動する、請求項13に記載のシステム。
  15. 前記デテント回路が開放の場合、流体が、少なくとも一つの進角チャンバへの進角デテントラインと、少なくとも一つの遅角チャンバへの遅角デテントラインと、進角逆止弁を有する前記進角チャンバおよび遅角逆止弁を有する前記遅角チャンバとの流体連通における共通ラインとの間を流れることが許容され、その結果、前記ロータアセンブリが、1つの進角チャンバと1つの遅角チャンバのカムトルク作動を経て、前記ハウジングアセンブリに対して中間位相角度位置に移動され保持される、請求項13に記載のシステム。
  16. 前記デテント回路は、パイロット弁を介して前記開放位置と前記閉鎖位置間で切換えられ得る、請求項13に記載のシステム。
  17. 前記位相器への前記流体入力部が、入口逆止弁を含む、請求項10に記載のシステム。
  18. 前記第1凹部が、前記ハウジングアセンブリの内側端部プレートにあり、前記第2凹部が、前記ハウジングアセンブリの外側端部プレートにある、請求項10に記載のシステム。
  19. 前記第1凹部が、前記ハウジングアセンブリの外端部プレートにあり、前記第2凹部が、前記ハウジングアセンブリの内側端部プレートにある、請求項10に記載のシステム。
  20. 前記制御弁が、前記位相器から離れた位置にある、請求項10に記載のシステム。
  21. 前記第1凹部に前記第1ロックピンを付勢するための第1ロックピンばねと、前記ハウジングアセンブリの前記第2凹部の方に前記第2ロックピンを付勢するための第2ロックピンばねとをさらに含む、請求項10に記載のシステム。
  22. 前記第1ロックピンおよび前記第2ロックピンが同じボアの中にあり、1つのロックピンばねによって、前記第1ロックピンが第1凹部に付勢され、前記第2ロックピンが前記第2凹部に付勢される、請求項10に記載のシステム。
  23. 駆動力を受け取るための外周面を有するハウジングアセンブリと、複数のベーンを有する、カムシャフトに接続するために前記ハウジング内に同軸に配置されたロータアセンブリと含む、内燃機関用の位相器を含む可変カムタイミングシステムであって、前記ハウジングアセンブリおよび前記ロータアセンブリが、ベーンによって、進角壁を有する進角チャンバと、遅角壁を有する遅角チャンバとに分離された少なくとも1つのチャンバを画成し、前記チャンバ内の前記ベーンは、流体が前記進角チャンバまたは前記遅角チャンバに供給されると、前記ハウジングアセンブリおよび前記ロータアセンブリの相対角度位置を変えるように作用し、前記システムが、
    流体を、進角ライン、遅角ライン、共通ラインを介して前記チャンバへ、および前記チャンバから仕向けるための、前記位相器から離れた位置にある、制御弁であって、第1ボアの中で進角モード、進角ロックモード、保持位置、遅角モード、遅角ロックモードに移動可能な前記制御弁と、
    前記ロータアセンブリ内に摺動可能に配置された第1ロックピンであって、前記ロータアセンブリ内を、前記第1ロックピンの端部が前記ハウジングアセンブリの第1凹部と係合するロック位置から、前記端部が前記ハウジングアセンブリの前記第1凹部と係合しないロック解除位置へ移動可能であり、前記第1凹部が、流体入力部に接続された供給ラインと流体連通する第1ロックピンと、
    前記ロータアセンブリ内に摺動可能に配置された第2ロックピンであって、前記ロータアセンブリ内を、前記第2ロックピンの端部が前記ハウジングアセンブリの第2凹部と係合するロック位置から、前記端部が前記ハウジングアセンブリの前記第2凹部と係合しないロック解除位置へ移動可能であり、前記第2凹部が、流体入力部に接続された別のラインと流体連通する第2ロックピンと、を含み、
    前記制御弁が、前記ベーンが前記進角壁に隣接する前記遅角ロックモードのとき、前記第2凹部への流体が排出され、前記第2ロックピンが前記ハウジングアセンブリの前記第2凹部と係合し、前記ハウジングアセンブリおよび前記ロータアセンブリの前記相対角度位置をロックし、
    前記制御弁が、前記ベーンが前記遅角壁に隣接する前記進角ロックモードのとき、前記第1凹部への流体が排出され、前記第1ロックピンが前記ハウジングアセンブリの前記第1凹部と係合し、前記ハウジングアセンブリおよび前記ロータアセンブリの前記相対角度位置をロックする、可変カムタイミングシステム。
  24. 前記第1凹部が、前記ハウジングアセンブリの内側端部プレートにあり、前記第2凹部が、前記ハウジングアセンブリの外側端部プレートにある、請求項23に記載のシステム。
  25. 前記第1凹部が、前記ハウジングアセンブリの外端部プレートにあり、前記第2凹部が、前記ハウジングアセンブリの内側端部プレートにある、請求項23に記載のシステム。
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