JP6580365B2 - 防災システム - Google Patents
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Description
また、災害の種類として津波を特定した場合に、建築物における所定階以下の領域のみを出力領域として特定するので、例えば、当該所定階以下の領域のみにおいて鳴動音を出力して、津波を適切に報知することが可能になる。従って、例えば、津波によって浸水する可能性がある領域において、避難の初動を迅速にとることが可能になる。
まずは、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、防災システムに関するものである。
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
まず、実施の形態に係る防災システムの構成について説明する。図1は、実施の形態に係る防災システムの構成を示す概略図である。この図1に示すように、防災システム1は、建築物100に設けられているシステムであり、受信機10、感知器群20、鳴動システム30、鳴動制御装置40、及び警報信号受信装置50を備えて構成されている。感知器群20は受信機10に対して幹線2を介して図示のように接続されている。鳴動システム30は受信機10に対してベル線3を介して図示のように接続されている。なお、感知器群20及び鳴動システム30については、従来と同様に構成することができるので、その概要のみを説明し、詳細な説明を省略する。また、幹線2は、実際には個別に監視する監視領域毎に一対ずつ設けられるリード線として構成されており、ベル線3は、実際には一対のリード線(つまり、後述する図4の第1電路3a及び第2電路3b等)として構成されているが、図1では簡略化して1本の線路として示す。
最初に、受信機10の構成について説明する。図2は、受信機10の電気的構成を機能概念的に示すブロック図である。この図2に示すように、受信機10は、入力部11、出力部12、通信部13、幹線端子14、ベル線端子15、記憶部16、及び制御部17を備えている。
入力部11は、受信機10の動作に必要な情報の入力を受け付ける入力手段であり、例えば、タッチパネル、スイッチ、及び外部入力端子を備える。受信機10のユーザは、例えば、タッチパネルやスイッチを介して、出力部12に監視状態を表示すべき監視区画を切り替えたり、警報出力を停止させたり、あるいは、これらの情報を任意の外部機器から外部入力端子を介して入力することができる。
出力部12は、受信機10の動作に必要な情報の出力を行う出力手段であり、例えば、スピーカ、ディスプレイ、表示灯、及び外部出力端子を備える。受信機10のユーザは、例えば、警報音をスピーカを介して出力させたり、監視区画の監視状態をディスプレイや表示灯を介して出力させたり、あるいは、これらの情報を任意の外部機器に対して外部出力端子を介して移報出力することができる。
通信部13は、鳴動制御装置40及び警報信号受信装置50との通信を行う通信手段であって、特に、後述する解除信号を受信する解除信号受信手段であり、例えば、鳴動制御装置40と通信したり警報信号受信装置50からの警報信号を無線にて受信したりするためのアンテナや復調を行うための復調部を備える。
幹線端子14は、幹線2を接続するための接続端子である。この幹線2を介して感知器群20に電力を供給すると共に、この幹線2における電流変化を制御部において検知することで感知器群20からの異常信号(警報信号)を受信することができる。
ベル線端子15は、ベル線3を接続するための接続端子である。このベル線3を介して鳴動システム30に電力を供給することで、鳴動システム30を制御することができる。
記憶部16は、受信機10の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記憶する記憶手段である。この記憶部16は、例えば、外部記憶装置としてのハードディスク(図示省略)を用いて構成されているが、ハードディスクに代えてあるいはハードディスクと共に、磁気ディスクの如き磁気的記憶媒体、又はDVDやブルーレイディスクの如き光学的記憶媒体を含む、その他の任意の記憶媒体を用いることができる(この点は他の装置や機器の記憶部も同様)。
制御部17は、受信機10を制御する制御手段である。この制御部17は、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである(この点は他の装置や機器の制御部も同様)。特に、本実施の形態に係る受信機用プログラムは、任意の記憶媒体又はネットワークを介して受信機10にインストールされることで、制御部17の各部を実質的に構成する。
次に、図1の感知器群20の構成についてその概要を説明する。感知器群20は、建築物100の各フロアに設置されている感知器21〜26を備えている。ここで、建築物100の各フロアにおける感知器については、各フロアの広さ、間取り等に応じた個数だけ設置されるが、ここでは、「感知器21〜26」は各フロアに設置されている感知器の総称であり、「感知器21〜26の監視領域」は自己が設置されているフロア全体である(例えば、「感知器21の監視領域」は、「建築物100の1階部分のフロア全体」である)ものとして、以下説明する。感知器21〜26各々は、幹線2における自己に対応付けられている不図示の幹線を介して、個別に感知器21〜26に接続されている。感知器21〜26は、自己が設けられている監視領域における火災を感知した場合には、自己の表示灯を点滅又は点灯させる。また感知器21〜26各々は、幹線2における自己に対応する幹線との接点であって、火災の非検知時には開いている幹線との接点を、火災の検知時に閉じることで、異常信号を受信機10に向けて出力する。そして、幹線2における感知器21〜26各々に個別に接続されている幹線において、異常信号が出力された幹線を特定することにより、感知器21〜26における火災を感知した感知器を特定することが可能となる。
次に、鳴動システム30の構成についてその概要を説明する。鳴動システム30は、建築物100の各フロアに設置されている非常ベル31〜36を備えている。ここで、建築物100の各フロアにおける非常ベルについては、各フロアの広さ、間取り等に応じた個数だけ設置されるが、ここでは、「非常ベル31〜36」は各フロアに設置されている非常ベルの総称であるものとして、以下説明する。非常ベル31〜36は、ベル線3を介して受信機10からの鳴動用電力に基づく駆動電流の供給を受けた場合に鳴動する装置である。この非常ベル31〜36については、駆動電流の供給を受けた場合に鳴動する非常ベルであれば、公知の非常ベルを含む任意の非常ベルを用いることができるが、ここでは、例えば、駆動電流により駆動される直流モータを用いて鳴動する公知のモータ式ベルを用いるものとして、以下説明する。
次に、鳴動制御装置40の構成について説明する。図3は、鳴動制御装置40の電気的構成を機能概念的に示すブロック図である。この図3に示すように、鳴動制御装置40は、通信部41、接点群42、記憶部43、及び制御部44を備えている。
通信部41は、受信機10及び警報信号受信装置50との通信を行う通信手段であり、特に、警報信号を受信する警報信号受信手段であって、例えば、受信機10と通信したり警報信号受信装置50からの警報信号を無線にて受信したりするためのアンテナや復調を行うための復調部を備える。
接点群42は、鳴動システム30に駆動電流を供給するための駆動電流供給手段であり、具体的には、鳴動システム30における非常ベル31〜36のうちの任意の非常ベルに対して駆動電流を供給するための駆動電流供給回路を構成している。この接点群42としては、任意の電気回路を用いることができるが、ここでは、以下に示す電気回路を用いるものとして、説明する。図4は、接点群42の電気回路図である。この図4に示すように、接点群42は、入力端子T1、T2、第1接点群42a、第2接点群42b、及び第3接点群42cを備える。なお、この接点群42には、駆動電流の値を調整するための所定の電気抵抗も含まれているが、図4においては省略されている。入力端子T1、T2は、電源としての受信機10から出力された電力(つまり、駆動電流の基となる電力)が供給される入力手段である。受信機10から出力される電力については、交流であっても直流であってもよいが、ここでは、交流の電力が出力されるものとして、以下説明する。第1接点群42aは、非常ベル31、32に駆動電流を供給するための第1駆動電流供給手段であり、第2接点群42bは、非常ベル33、34に駆動電流を供給するための第2駆動電流供給手段であり、第3接点群42cは、非常ベル35、36に駆動電流を供給するための第3駆動電流供給手段である。第1接点群42a、第2接点群42b、及び第3接点群42cは、互いに同様な構成の電気回路であるので、代表して第1接点群42aについてのみ、詳細を説明する。
図3に戻って、記憶部43は、鳴動制御装置40の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記憶する記憶手段である。この記憶部43には、出力領域特定情報431及び機器特定情報432が記憶されている。
図3に戻って、制御部44は、鳴動制御装置40を制御する制御手段である。制御部44は、機能概念的には、種類特定部441、出力領域特定部442、及び出力制御部443を備える。この種類特定部441は、通信部41が受信した警報信号に基づいて、警戒するべき災害の種類を特定する種類特定手段である。出力領域特定部442は、種類特定部441の特定結果に基づいて、建築物100における鳴動音を出力するべき出力領域を特定する出力領域特定手段である。出力制御部443は、出力領域特定部442が特定した出力領域において鳴動音が出力されるように、鳴動システム30の鳴動を制御する出力制御手段である。なお、この制御部44の各部による具体的な処理内容については後述する。
次に、図1の警報信号受信装置50の構成について説明する。警報信号受信装置50は、監視領域の外部から出力された外部警報信号を無線受信した場合に、受信機10及び鳴動制御装置40に警報信号を無線送信し、監視領域の外部から出力された外部解除信号を無線受信した場合に、受信機10及び鳴動制御装置40に解除信号を無線送信する警報信号受信手段である。
次に、このように構成される防災システム1によって実行される防災処理について説明する。この防災処理は、受信機10、鳴動制御装置40、及び警報信号受信装置50への電源投入後にこれら各機器により繰り返して実行される。図7は、防災処理のフローチャートである。なお、以下では、「ステップ」を「S」と略記する。
このように本実施の形態によれば、警戒するべき災害の種類に基づいて特定された出力領域において鳴動音が出力されるように、鳴動システム30の鳴動を制御するので、例えば、災害の種類に応じた適切な領域において鳴動音を出力して、災害を適切に報知することが可能になる。従って、例えば、鳴動音を出力することが不必要な領域においては、鳴動音が出力されるのを防止することができるので、当該不必要な領域において、鳴動音が煩わしくなったり、混乱させてしまったりするのを防止することができる。また、例えば、鳴動音を出力することが必要な領域においては、確実に鳴動音を出力することができるので、当該領域において異常を確実に報知することができる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏したりすることがある。例えば、従来のシステムよりも防災性を向上できない場合であっても、従来のシステムと同程度の防災性を従来のシステムとは異なる本願発明のシステムによって達成できている場合には、本願発明の課題が解決されている。
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。例えば、受信機10や鳴動制御装置40をそれぞれ複数の装置に分散して構成したり、鳴動制御装置40や警報信号受信装置50を受信機10の内部に統合したり、鳴動停止条件特定情報161や出力領域特定情報431や機器特定情報432をそれぞれ複数の情報として分散したり、受信機10又は鳴動制御装置40の一方の機能の一部を他方に持たせたりしてもよい。また、各部を分散する場合において、これら各部の相互間の連携は、有線と無線のいずれか一方又は両方により行うことができる。また、例えば、鳴動システム30と感知器群20において、建築物100の各フロアに設けられている装置同士(例えば、1階フロアにおける非常ベル31と感知器21、2階フロアにおける非常ベル32と感知器22等)を対として、1台の「機器収容箱(総合盤)」として構成するようにしてもよい。
また、実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
また、実施の形態においては、図3の出力領域特定部442がフロア単位で出力領域を特定する場合について説明したが、これに限られない。例えば、建築物100における同一フロアに複数の部屋が設けられており、各部屋に非常ベル及び感知器が設置されているものとして、出力領域特定部442が部屋単位で出力領域を特定するようにしてもよい。
また、実施の形態においては、図5の「出火場所に対応する階」を「出火場所のフロア及び当該フロアの直上階のフロア」とする場合について説明したが、これに限られない。例えば、防災システム1の防災の対象となっている建築物に地下のフロアが設けられている場合において、出火場所が1階又は地下である場合には、「出火場所に対応する階」を「出火場所のフロア、当該フロアの直上階のフロア、及び地下の全フロア」にしてもよい。また、例えば、防災システム1の防災の対象となっている建築物が比較的小規模(例えば、4階建未満、又は、延べ面積が所定面積(例えば、3000平方メートル等)未満等)である場合には、「出火場所に対応する階」を「全階」にしてもよい。
また、実施の形態においては、図2の鳴動停止条件特定情報161が「解除信号を受信したこと」を鳴動停止条件として特定する場合について説明したが、これに限られない。例えば、鳴動停止条件特定情報161が「鳴動音が出力されるように制御してから所定時間(例えば、40分)が経過したこと」を停止条件として特定するものとしてもよい。この場合、図7のSA5において受信機10の制御部17は、SB7において制御を開始してからの経過時間を計時し、当該計時結果に基づいて鳴動音の出力を停止するか否かを判定する。具体的には、計時した時間が所定時間を未だ経過していない場合、鳴動音の出力を停止しないと判定し、計時した時間が所定時間を経過した場合、鳴動音の出力を停止すると判定する。この場合、鳴動音が出力されるように制御してから所定時間(例えば、40分)が経過した後、鳴動音の出力が停止するように、鳴動システム30の鳴動を制御するので、例えば、鳴動音が無条件に出力され続けるのを防止することができ、鳴動音が鳴動し続けることにより煩わしくなったり、かえって混乱が引き起こされたりするのを防止することができる。
また、実施の形態においては、図4の入力端子T1、T2に供給される電力が交流電力である場合について説明したが、これに限られない。例えば、入力端子T1、T2に対して受信機10から直流電力が供給されるようにしてもよい。
また、実施の形態においては、図4の接点群42を用いる場合について説明したが、これに限られない。図1の鳴動システム30における制御対象となる非常ベルとの関係に応じて、図4の接点群42とは異なる別の接点群を用いるようにしてもよい。図8は、変形例に係る接点群の電気回路図である。例えば、図8に示す接点群62を用いるようにしてもよい。この接点群62は、図4の接点群42において切替スイッチSW31、SW32を省略し、接点T31a、T31bを相互に接続し、接点T32a、T31bを相互に接続するように変更したものであり、この変更点以外については、接点群42の構成と同様である。図8に示す接点群62には、第1接点群62aのみが示されているが、実際には、当該第1接点群62aと同様な構成の第2接点群及び第3接点群も含まれている。この図8に示す接点群62において、入力端子T1、T2に交流電力が供給されている場合において、第1開閉スイッチSW11、SW12を「オン」し、第2開閉スイッチSW2を「オフ」することにより、非常ベル31のみを鳴動させることが可能となり、第1開閉スイッチSW11、SW12を「オン」し、第2開閉スイッチSW2を「オン」することにより、非常ベル31、32を鳴動させることが可能となる。また、例えば、図4の第1接点群42a及び図8の第1接点群62aを任意に組み合わせて形成された接点群を用いるようにしてもよい。
警報信号受信装置50から受信機10や鳴動制御装置40に対して警報信号を出力する場合には、受信機10や鳴動制御装置40を一意に識別するためのIDを警報信号に含めて送信することとし、これら受信機10や鳴動制御装置40においては受信した警報信号に含まれているIDが自己に予め設定されているIDと一致する場合にのみ、当該警報信号に基づく処理を行うようにしてもよい。
感知器群20から受信機10への異常信号の出力は、直接的に、又は公知の無線中継器を介して間接的に、無線にて行うようにしてもよい。また、受信機10から鳴動システム30を鳴動させる場合、受信機10から信号を無線送信し、この信号を受信した公知の無線中継器が鳴動システム30に電力を供給するようにしてもよい。
また、実施の形態においては、図1の防災システム1が鳴動機としての非常ベル31〜36を備えている場合について説明したが、これに限られない。例えば、非常ベル31〜36の代わりに各フロアにスピーカ装置を設けてもよいし、非常ベル31〜36と共に各フロアにスピーカ装置を設けてもよい。この場合、スピーカ装置、図1の受信機10、又は鳴動制御装置40に対して、災害の種類に応じた音声データ(例えば、「津波」に対して「津波が発生しました、建物の4階以上に避難して下さい」の音声メッセージ等)を記憶しておき、発生した災害の種類に応じた出力領域(例えば、「津波」が発生した場合には「3階以下」等)のスピーカ装置から、発生した災害の種類に応じた音声データに対応する音声警報を出力することにより区分鳴動してもよい。
また、実施の形態においては、図1の防災システム1がいわゆるP型システムとして構成されている場合について説明したが、これに限られない。例えば、防災システム1に備えられている装置(例えば、受信機10、感知器21〜26、非常ベル31〜36、鳴動制御装置40)に対して通信用のアドレスを設定し、当該アドレスに基づいて通信及び制御を行うようにして、防災システム1をいわゆるR型システムとして構成してもよい。この場合、特定の出力領域の感知器21〜26や非常ベル31〜36のアドレスを特定し、特定したアドレスを含む制御信号を出力することにより、特定したアドレスに対応する感知器21〜26や非常ベル31〜36のみに出力を行わせるように制御してもよい。
また、実施の形態において、図1の建築物100の各フロアのフロア面積が広い場合、各フロアを複数の領域に分割して、所定の順序に従って、領域単位で所定の遅延時間(例えば、1分等)を隔てて非常ベルの鳴動を開始してもよい。ここで、「所定の順序」については、任意に設定することができるが、例えば、各領域と建築物100の階段又は非常口との距離に応じて設定してもよいし、災害の種類が火災である場合には、各領域と出火場所との距離に応じて設定してもよい。なお、この変形例と、変形例の「(鳴動機について)」とを組み合わせることにより、所定の順序に従って、領域単位で所定の遅延時間(例えば、1分等)を隔てて音声警報の出力を開始してもよい。これらのように構成した場合、同一フロア内の人が避難行動(例えば、走って階段又は非常口に移動する等)を開始するタイミングをずらすことにより混雑を防止して、避難効率を向上させることができる。
付記1の防災システムは、建築物に設けられている複数の鳴動機を制御して、災害を報知するための防災システムであって、災害を警戒するための警報信号を受信する警報信号受信手段と、前記警報信号受信手段が受信した前記警報信号に基づいて、警戒するべき災害の種類を特定する種類特定手段と、前記種類特定手段の特定結果に基づいて、前記建築物における鳴動音を出力するべき出力領域を特定する出力領域特定手段と、前記出力領域特定手段が特定した前記出力領域において鳴動音が出力されるように、前記複数の鳴動機の鳴動を制御する出力制御手段とを備える。
付記1に記載の防災システムによれば、警戒するべき災害の種類に基づいて特定された出力領域において鳴動音が出力されるように、複数の鳴動機の鳴動を制御するので、例えば、災害の種類に応じた適切な領域において鳴動音を出力して、災害を適切に報知することが可能になる。従って、例えば、鳴動音を出力することが不必要な領域においては、鳴動音が出力されるのを防止することができるので、当該不必要な領域において、鳴動音が煩わしくなったり、混乱させてしまったりするのを防止することができる。また、例えば、鳴動音を出力することが必要な領域においては、確実に鳴動音を出力することができるので、当該領域において異常を確実に報知することができる。
2 幹線
3 ベル線
3a 第1電路
3b 第2電路
10 受信機
11 入力部
12 出力部
13 通信部
14 幹線端子
15 ベル線端子
16 記憶部
17 制御部
20 感知器群
21 感知器
22 感知器
23 感知器
24 感知器
25 感知器
26 感知器
30 鳴動システム
31 非常ベル
32 非常ベル
33 非常ベル
34 非常ベル
35 非常ベル
36 非常ベル
40 鳴動制御装置
41 通信部
42 接点群
42a 第1接点群
42b 第2接点群
42c 第3接点群
43 記憶部
44 制御部
50 警報信号受信装置
62 接点群
62a 第1接点群
100 建築物
161 鳴動停止条件特定情報
171 電力制御部
431 出力領域特定情報
432 機器特定情報
441 種類特定部
442 出力領域特定部
443 出力制御部
D1 入力側ダイオード
D21 出力側第1ダイオード
D22 出力側第2ダイオード
SW11 第1開閉スイッチ
SW12 第1開閉スイッチ
SW2 第2開閉スイッチ
SW31 切替スイッチ
SW32 切替スイッチ
T1 入力端子
T2 入力端子
T31a 接点
T31b 接点
T31c 接点
T32a 接点
T32b 接点
T32c 接点
Claims (6)
- 建築物に設けられている複数の鳴動機を制御して、災害を報知するための防災システムであって、
災害を警戒するための警報信号を受信する警報信号受信手段と、
前記警報信号受信手段が受信した前記警報信号に基づいて、警戒するべき災害の種類を特定する種類特定手段と、
前記種類特定手段の特定結果に基づいて、前記建築物における鳴動音を出力するべき出力領域を特定する出力領域特定手段と、
前記出力領域特定手段が特定した前記出力領域において鳴動音が出力されるように、前記複数の鳴動機の鳴動を制御する出力制御手段と、を備え、
前記建築物は、複数階以上の建築物であり、
前記種類特定手段が前記災害の種類として津波を特定した場合、前記出力領域特定手段は、前記建築物における所定階以下の領域のみを前記出力領域として特定する、
防災システム。 - 前記建築物は、複数階以上の建築物であり、
前記種類特定手段が前記災害の種類として前記建築物の火災を特定した場合、前記出力領域特定手段は、前記建築物における前記火災の発生場所を特定し、前記建築物における当該特定した火災の発生場所に対応する領域のみを前記出力領域として特定する、
請求項1に記載の防災システム。 - 前記建築物は、複数階以上の建築物であり、
前記種類特定手段が前記災害の種類として地震を特定した場合、前記出力領域特定手段は、前記建築物における全領域を前記出力領域として特定する、
請求項1に記載の防災システム。 - 災害の警戒を解除するための解除信号を受信する解除信号受信手段と、
前記解除信号受信手段が前記解除信号を受信した場合に、鳴動音の出力が停止するように、前記複数の鳴動機の鳴動を制御する停止制御手段と、を備える、
請求項1から3のいずれか一項に記載の防災システム。 - 鳴動音が出力されるように前記出力制御手段が制御してから所定時間が経過した後、鳴動音の出力が停止するように、前記複数の鳴動機の鳴動を制御する停止制御手段、を備える、
請求項1から3のいずれか一項に記載の防災システム。 - 前記複数の鳴動機は、駆動電流を供給するための第1電路及び第2電路の間において、互いに並列に接続されており、
前記第1電路側からの第1方向の前記駆動電流、又は、前記第2電路側からの第2方向の前記駆動電流のうちの少なくとも一方が前記複数の鳴動機に供給されるように、前記第1電路及び前記第2電路の間において整流する整流回路、を備え、
前記出力制御手段は、前記出力領域特定手段が特定した前記出力領域に基づいて、前記駆動電流の方向を制御する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の防災システム。
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