JP5951944B2 - 警報システム - Google Patents

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Description

本発明は、火災やガス漏れなどの異常を検知して警報する警報器と緊急地震速報や津波警報を出力する緊急警報装置を連携させた警報システムに関する。
従来、住宅における火災やガス漏れなどの異常を検知して警報する警報器が普及している。このうち、住宅用火災警報器を住警器と言う。
このような住警器にあっては、住警器内にセンサ部と警報部を一体に備え、センサ部の検出信号から火災を検知すると警報部から音声メッセージなどにより火災警報を出すようにしており、専用の受信設備等を必要とせず住警器単体で火災監視と警報ができることから、設置が簡単でコスト的にも安価であり、一般住宅での設置義務化に伴い広く普及している。
また、複数の住警器間で通信を行うことによって、任意の住警器で火災警報が行われると、他の住警器でも連動して警報を行う、連動型の住警器システムも提案されている。
このような住警器システムでは、住警器で火災を検知した場合には、火災を検知した連動元の住警器は、例えば「ウーウー火災警報器が作動しました 確認してください」との音声メッセージを出力するようにしている。住警器で警報が行われた場合、住警器に設けている警報停止スイッチを操作すると、警報を停止するようにしている。
一方、テレビ放送、FM放送及びAM放送を利用して地震情報を知らせる地震警報システムとして、地震などの大規模災害が発生した場合や、津波警報が発表された場合などに行われる緊急警報放送があり、また、地震が発生した場合に揺れが到達する前に、強い揺れが予想される地域に対し予測を発表する緊急地震速報がある。
緊急警報放送は、東海地震の警戒宣言が発令された場合、津波警報が発表された場合、或いは自治体の知事や長から避難指示が発動された場合などに、テレビ放送、FM放送及びAM放送により緊急警報信号を送信して受信機の電源を自動的にオンし、緊急警報放送を再生出力させる。
また緊急地震速報は、推定最大震度5弱以上で発表となり、テレビ放送、FM放送及びAM放送により緊急地震速報信号を送信し、強い揺れが予想される地域に対し、地震動により重大な災害が起こるおそれのある旨を警告する。
このような緊急警報放送や緊急地震速報に対応して専用の受信機として機能する緊急警報装置が実用化され、普及している。
例えば緊急地震速報に対応した緊急警報装置にあっては、例えば特定のFMラジオ放送を選局して受信待機状態にあり、緊急地震速報が所定のチャイム音を2回流した後に例えば「緊急地震放送です。強い揺れに警戒してください」という自動音声を2回流すことから、例えば最初のチャイム音を解析して緊急地震速報信号を検出して放送再生動作を起動し、チャイム音に続く自動音声をスピーカから設定音量で出力して地震発生を知らせるようにしている。
また緊急警報放送に対応した緊急警報装置にあっては、アナログ放送の緊急警報放送の場合は、開始信号として最初に送られてくる可聴音域の電子音(ピロピロ音)であるFSK信号を検知した場合に放送再生動作を起動し、津波警報などの緊急警報放送を受信再生するようにしている。
更に、緊急地震速報と緊急警報放送の両方に対応した緊急警報装置も実用化されている。
特開2007−094719号公報 実用新案登録第3154579号公報 特開2009−244937号公報
しかしながら、このような従来の緊急警報装置にあっては、緊急警報装置からの音が聞こえる範囲でしか緊急地震速報や津波警報の放送を聴くことができず、緊急警報装置を部屋毎に設置する必要があるが、高コストとなり、また各所に設置スペースを確保しなければならないといった問題がある。
また、基本的には放送受信機であることから、FM放送やAM放送を受信する場合には、部屋によっては電波事情が悪く電波が充分な強度で受信できない場合があり、このような場所に設置しても有効に機能しない恐れもある。
本発明は、緊急警報装置と警報器の連携により緊急警報装置の設置場所で異常を知り、また警報器の設置場所で地震発生や津波警報を知ることを可能し、緊急警報装置と警報器の連携による相互報知機能の試験を適切にできるようにする警報システムを提供することを目的とする。

(第1発明)
本願第1発明は、警戒エリアの異常を検知して異常を報知する異常報知機能を備えた警報器と、放送による緊急地震情報信号を検出して報知する地震報知機能を備えた緊急警報装置を連携させた警報システムに於いて、
警報器に地震報知機能追加されると共に緊急警報装置に異常報知機能追加され
警報器異常報知機能動作した場合に、当該警報器か異常報知を示すイベント信号を送って緊急警報装置に追加された異常報知機能を動作させ、
緊急警報装置地震報知機能動作した場合に、当該緊急警報装置から緊急地震情報報知を示す装置イベント信号を送って警報器に追加された地震報知機能を動作させ、
緊急警報装置に試験スイッチ設けられ
緊急警報装置の試験スイッチ操作された場合に、緊急警報装置追加された異常報知機能を試験すると共に、該緊急警報装置から試験を示す装置イベント信号を送って警報器の異常報知機能を試験させることを特徴とす。
警報システムの緊急警報装置は、
AM放送、FM放送又はテレビ放送のいずれかの放送信号を受信する放送受信部と、
緊急地震情報または異常警報を出力する報知部と、
警報器から送信された異常を示すイベント信号を受信する受信部と、
装置イベント信号を警報器送信する送信部と、
放送受信部による緊急地震情報信号の受信、イベント信号の受信をはじめとする自己のイベントを検出する装置イベント検出部と、
装置イベント検出部緊急地震情報信号受信を検出した場合に、報知部から緊急地震情報を出力させると共に、送信部から警報器緊急地震情報報知を示す装置イベント信号を送信させる地震報知制御部と、
装置イベント検出部警報器からの異常を示すイベント信号受信を検出した場合に報知部から異常警報を出力させる異常報知制御部と、
装置イベント検出部前記試験スイッチの操作を検出した場合に、異常報知制御部により報知部から試験を示す異常警報を出力させると共に、送信部から警報器試験を示す装置イベント信号を送信させる試験制御部と、
設けられる。
また、警報システムの警報器は、
警戒エリアの物理的現象を検出して検出信号を出力するセンサ部と、
異常警報または緊急地震情報を出力する報知部と、
外部から所定の処理を指示する操作部と、
センサ部の検出信号出力から検知した異常の有無及び操作部による停止操作をはじめとする自己のイベントを検出するイベント検出部と、
イベント検出部検出したイベントを示すイベント信号を送信する送信部と、
他の警報器からのイベント信号および緊急警報装置からの装置イベント信号を受信する受信部と、
イベント検出部異常を検知した場合に、報知部から連動元を示す異常警報を出力させると共に、送信部から他の警報器へ異常を示すイベント信号送信させ、一方、他の警報器から異常を示すイベント信号を受信した場合に、報知部から連動先を示す異常警報を出力させる異常報知処理部と、
緊急警報装置から緊急地震情報報知を示す装置イベント信号を受信した場合に、報知部から緊急地震情報出力させる地震報知処理部と、
緊急警報装置から試験を示す装置イベント信号を受信した場合に、異常報知処理部により報知部から試験を示す異常警報出力させる試験処理部と、
設けられる。
(第2発明)
本願第2発明は、警戒エリアの異常を検知して異常を報知する異常報知機能を備えた警報器と、放送による緊急地震情報信号を検出して報知する地震報知機能を備えた緊急警報装置を連携させた警報システム及び警報連携方法に於いて、
警報器に地震報知機能追加されると共に緊急警報装置に異常報知機能追加され
警報器異常報知機能動作した場合に、当該警報器から異常報知を示すイベント信号を送って緊急警報装置に追加された異常報知機能を動作させ、
緊急警報装置地震報知機能動作した場合に、当該緊急警報装置から地緊急地震情報信報知を示す装置イベント信号を送って警報器に追加された地震報知機能を動作させ、
緊急警報装置に試験スイッチ設けられ、
緊急警報装置の試験スイッチが操作された場合に、地震報知機能を試験すると共に、当該緊急警報装置から試験を示す装置イベント信号を送って前記警報器の地震報知機能を試験させることを特徴とする
ここで、警報システムの緊急警報装置は、
AM放送、FM放送又はテレビ放送のいずれかの放送信号を受信する放送受信部と、
緊急地震情報または異常警報を出力する報知部と、
警報器から送信された異常を示すイベント信号を受信する受信部と、
装置イベント信号を前記警報器送信する送信部と、
放送受信部により緊急地震情報信号の受信、イベント信号の受信をはじめとする自己のイベントを検出する装置イベント検出部と、
装置イベント検出部緊急地震情報信号受信を検出した場合に、報知部から緊急地震情報を出力させると共に、送信部から警報器緊急地震情報報知を示す装置イベント信号を送信させる地震報知制御部と、
装置イベント検出部警報器からの異常を示すイベント信号受信を検出した場合に報知部から異常警報を出力させる異常報知制御部と
装置イベント検出部試験スイッチの操作を検出した場合に、地震報知制御部により報知部から試験を示す緊急地震情報を出力させると共に、送信部から警報器試験を示す装置イベント信号を送信させる試験制御部と、
設けられる。
また、警報システムの警報器は、
警戒エリアの物理的現象を検出して検出信号を出力するセンサ部と、
異常警報または緊急地震情報信を出力する報知部と、
外部から所定の処理を指示する操作部と、
センサ部の検出信号出力から検知した異常の有無及び操作部による停止操作をはじめとする自己のイベントを検出するイベント検出部と、
イベント検出部検出したイベントを示すイベント信号を送信する送信部と、
他の警報器からのイベント信号および緊急警報装置からの装置イベント信号を受信する受信部と、
イベント検出部異常を検知した場合に、報知部から連動元を示す異常警報を出力させると共に、送信部から他の警報器へ異常を示すイベント信号送信させ、一方、他の警報器から異常を示すイベント信号を受信した場合に、報知部から連動先を示す異常警報を出力させる異常報知処理部と、
緊急警報装置から緊急地震情報信報知を示す装置イベント信号を受信した場合に、緊急地震情報信を報知部から出力させる地震報知処理部と
緊急警報装置から試験を示す装置イベント信号を受信した場合に、地震報知処理部により報知部から試験を示す緊急地震情報出力させる試験処理部と、
設けられる。
(第3発明)
本願第3発明は、警戒エリアの異常を検知して異常を報知する異常報知機能を備えた警報器と、放送による緊急地震情報信号を検出して報知する地震報知機能を備えた緊急警報装置を連携させた警報システム及び連携方法に於いて、
警報器に地震報知機能追加されると共に緊急警報装置に異常報知機能追加され
警報器異常報知機能動作した場合に、当該警報器から異常報知を示すイベント信号を送って緊急警報装置に追加された異常報知機能を動作させ、
緊急警報装置地震報知機能動作した場合に、当該緊急警報装置から緊急地震情報信報知を示す装置イベント信号を送って警報器に追加した地震報知機能を動作させ、
緊急警報装置に試験スイッチ設けられ
緊急警報装置の試験スイッチ操作された場合に、当該緊急警報装置から試験を示すイベント信号を送って警報器の異常報知機能を試験させた後に、当該警報器から試験応答を示すイベント信号を送って当該緊急警報装置の異常報知機能を試験させることを特徴とする。
ここで、警報システムの緊急警報装置は、
AM放送、FM放送又はテレビ放送のいずれかの放送信号を受信する放送受信部と、
緊急地震情報または異常警報を出力する報知部と、
警報器から送信された異常を示すイベント信号を受信する受信部と、
装置イベント信号を警報器送信する送信部と、
放送受信部による緊急地震情報信号の受信、イベント信号の受信をはじめとする自己のイベントを検出する装置イベント検出部と、
装置イベント検出部緊急地震情報信号受信を検出した場合に、報知部から緊急地震情報を出力させると共に、送信部から警報器地震報知を示す装置イベント信号を送信させる地震報知制御部と、
装置イベント検出部警報器からの異常を示すイベント信号受信を検出した場合に報知部から異常警報を出力させる異常報知制御部と、
を設け、この点は第1発明と同じであるが、更に、
装置イベント検出部試験スイッチの操作を検出した場合に、送信部から警報器試験を示す装置イベント信号を送信し、その後に警報器から試験応答を示すイベント信号受信を検出した場合に、異常報知制御部により報知部から試験を示す異常警報出力させる試験制御部と、
設けられる。
また警報システムの警報器は、
警戒エリアの物理的現象を検出して検出信号を出力するセンサ部と、
異常警報または緊急地震情報を出力する報知部と、
外部から所定の処理を指示する操作部と、
センサ部の検出信号出力から検知した異常の有無及び操作部による停止操作をはじめとする自己のイベントを検出するイベント検出部と、
イベント検出部検出したイベントを示すイベント信号を送信する送信部と、
他の警報器からのイベント信号および緊急警報装置からの装置イベント信号を受信する受信部と、
イベント検出部異常を検知した場合に、報知部から連動元を示す異常警報を出力させると共に、送信部から他の警報器へ異常を示すイベント信号送信させ、一方、他の警報器から異常を示すイベント信号を受信した場合に、前記報知部から連動先を示す異常警報を出力させる異常報知処理部と、
緊急警報装置から緊急地震情報信報知を示す装置イベント信号を受信した場合に、報知部から緊急地震情報信出力させる地震報知処理部と
緊急警報装置から試験を示す装置イベント信号を受信した場合に、異常報知処理部により報知部から試験を示す異常警報出力させると共に、緊急警報装置試験応答を示すイベント信号を送信する試験処理部と、
設けられる。
(第4発明)
本願第4発明は、警戒エリアの異常を検知して異常を報知する異常報知機能を備えた警報器と、放送による緊急地震情報信号を検出して報知する地震報知機能を備えた緊急警報装置を連携させた警報システム及び警報連携方法に於いて、
警報器に地震報知機能追加されると共に緊急警報装置に異常報知機能追加され
警報器異常報知機能動作した場合に、当該警報器から異常報知を示すイベント信号を送って緊急警報装置に追加された異常報知機能を動作させ、
緊急警報装置地震報知機能動作した場合に、当該緊急警報装置から緊急地震情報報知を示すイベント信号を送って警報器に追加された地震報知機能を動作させ、
緊急警報装置に試験スイッチ設けられ
緊急警報装置の試験スイッチ操作された場合に、当該緊急警報装置から試験を示す装置イベント信号を送って警報器の地震報知機能を試験させた後に、当該警報器から試験応答を示すイベント信号を送って当該緊急警報装置の地震報知機能を試験させることを特徴とする。
を設ける。
ここで、警報システムの緊急警報装置は、
AM放送、FM放送又はテレビ放送のいずれかの放送信号を受信する放送受信部と、
緊急地震情報または異常警報を出力する報知部と、
警報器から送信された異常を示すイベント信号を受信する受信部と、
装置イベント信号を警報器送信する送信部と、
放送受信部による緊急地震情報信号の受信、イベント信号の受信をはじめとする自己のイベントを検出する装置イベント検出部と、
装置イベント検出部緊急地震情報信号受信を検出した場合に、報知部から緊急地震情報を出力させると共に、送信部から警報器緊急地震情報報知を示す装置イベント信号を送信させる地震報知制御部と、
装置イベント検出部警報器からの異常を示すイベント信号受信を検出した場合に報知部から異常警報を出力させる異常報知制御部と
装置イベント検出部試験スイッチの操作を検出した場合に、送信部から警報器試験を示す装置イベント信号を送信し、その後に警報器から試験応答を示すイベント信号受信を検出した場合に、異常報知制御部により報知部から試験を示す緊急地震情報出力させる試験制御部と、
設けられる。
また、警報システムの警報器は、
警戒エリアの物理的現象を検出して検出信号を出力するセンサ部と、
異常警報または緊急地震情報を出力する報知部と、
外部から所定の処理を指示する操作部と、
センサ部の検出信号出力から検知した異常の有無及び前記操作部による停止操作をはじめとする自己のイベントを検出するイベント検出部と、
イベント検出部検出したイベントを示すイベント信号を送信する送信部と、
他の警報器からのイベント信号および緊急警報装置からの装置イベント信号を受信する受信部と、
イベント検出部異常を検知した場合に、報知部から連動元を示す異常警報を出力させると共に、送信部から他の警報器へ異常を示すイベント信号送信させ、一方、他の警報器から異常を示すイベント信号を受信した場合に、報知部から連動先を示す異常警報を出力させる異常報知処理部と、
緊急警報装置から緊急地震情報報知を示す装置イベント信号を受信した場合に、報知部から緊急地震情報出力させる地震報知処理部と
緊急警報装置から試験を示す装置イベント信号を受信した場合に、地震報知処理部により報知部から試験を示す緊急地震速報出力させると共に、緊急警報装置試験応答を示すイベント信号を送信する試験処理部と、
設けられる。

ここで、緊急地震情報信号は、緊急地震速報信号と津波警報信号の少なくともいずれか一方であり、緊急地震情報報知を示す装置イベント信号は、緊急地震速報報知と津波報知の少なくともいずれか一方を示す装置イベント信号である
本願第1発明によれば、緊急警報装置による緊急地震速報や津波警報を含む緊急地震情報の報知と警報器による火災などの異常警報の報知を連携させて相互に相手方の報知を行う場合、緊急警報装置に設けている試験スイッチを操作すると、緊急警報装置は異常警報の報知を試験すると共に、緊急警報装置から送信された試験を示すイベント信号を受信した警報器も異常警報の報知を試験することとなり、緊急警報装置と警報器がもつ異常報知機能の試験を一括して行うことができると共に、緊急警報装置から警報器に対する通信試験もできる。
本願第2発明によれば、緊急警報装置による緊急地震速報や津波警報の報知と警報器による火災などの異常警報の報知を連携させて相互に相手方の報知を行う場合、緊急警報装置に設けている試験スイッチを操作すると、緊急警報装置は地震報知を試験すると共に、緊急警報装置から送信された試験を示すイベント信号を受信した警報器も地震報知を試験することとなり、緊急警報装置と警報器がもつ地震報知機能の試験を一括して行うことができると共に、緊急警報装置から警報器に対する通信試験もできる。
本願第3発明によれば、緊急警報装置による緊急地震速報や津波警報の報知と警報器による火災などの異常警報の報知を連携させて相互に相手方の報知を行う場合、緊急警報装置に設けている試験スイッチを操作すると、緊急警報装置から送信された試験を示す装置イベント信号を受信した警報器で異常警報の報知を試験し、続いて試験を示す装置イベント信号受信に対応して警報器から緊急警報装置に試験応答を示すイベント信号が送信されて緊急警報装置で異常警報の報知を試験することとなり、緊急警報装置と警報器がもつ異常警報機能の試験を一括して行うことができると共に、緊急警報装置と警報器の間の双方向通信試験もできる。
本願第4発明によれば、緊急警報装置による緊急地震速報や津波警報の報知と警報器による火災などの異常警報の報知を連携させて相互に相手方の報知を行う場合、緊急警報装置に設けている試験スイッチを操作すると、緊急警報装置から送信された試験を示す装置イベント信号を受信した警報器で地震報知を試験し、続いて試験を示す装置イベント信号受信に対応して警報器から緊急警報装置に試験応答を示すイベント信号が送信されて緊急警報装置で地震報知を試験することとなり、緊急警報装置と警報器がもつ地震報知機能の試験を一括して行うことができると共に、緊急警報装置と警報器の間の双方向通信試験もできる。
また本願第1〜発明のいずれにあっても、例えば火災などの異常を検知して異常警報を出力する1または複数の警報器で構成された住宅用の警報システムに、放送による緊急地震速報を受信して再生する緊急警報装置を連携させることで、緊急警報装置で放送による緊急地震速報や津波警報を受信した場合に、地震報知や津波報知を示すイベント信号を警報システム内の警報器に送信し、それを受信した各警報器から地震発生や津波到来を知らせることができ、例えば住宅の一箇所に緊急警報装置を設置しているだけで、警報器を設置している他の部屋で地震発生や津波到来を知らせることができ、緊急警報装置が最小限の台数で済むことから低コストで済み、また警報器が設置されていれば、他の部屋に居ても確実に地震発生や津波到来を知って即座に対応することができる。
また本願第1〜発明のいずれにあっても、緊急警報装置は警報器に連携していることから、緊急警報装置の報知可能エリアが拡大されるので、報知対象エリアが緊急警報装置に設けた報知部からの報知可能エリア外であっても警報器の報知可能エリア内にあれば良く、従って緊急警報装置は自身の報知可能エリアにとらわれず放送電波が良好に受信できる電波事情の良い場所を選んで設置することができ、放送による緊急地震速報や津波警報を確実に受信して緊急警報装置自身及び連携している警報器から地震発生や津波到来を知らせることができ、また警報器を設置していない場所に緊急警報装置を設置した場合にも、その場所で火災警報などの異常を報知することができる。
緊急警報装置及び住警器で構成される本発明による監視システムを設置した住宅を示した説明図 本発明による無線式の住警器の外観を示した説明図 本発明による緊急警報装置の外観を示した説明図 本願第1発明による緊急警報装置と住警器の試験を示した説明図 図1の警報システムに設けた住警器の実施形態を示したブロック図 本実施形態で使用するイベント信号および装置イベント信号のフォーマットを示した説明図 図1の警報システムに設けた緊急警報装置の実施形態を示したブロック図 図4の第1発明に設けた住警器の監視処理を示したフローチャート 図8に続く住警器の監視処理を示したフローチャート 図4の第1発明に設けた緊急警報装置の処理を示したフローチャート 図10に続く緊急警報装置の処理を示したフローチャート 本願第2発明による緊急警報装置と住警器の試験を示した説明図 図12の第2発明に設けた住警器の監視処理を示したフローチャート 図13に続く住警器の監視処理を示したフローチャート 図11の第2発明に設けた緊急警報装置の処理を示したフローチャート 図15に続く緊急警報装置の処理を示したフローチャート 本願第3発明による緊急警報装置と住警器の試験を示した説明図 第3発明の実施形態で使用するイベント信号および装置イベント信号のフォーマットを示した説明図 図17の第3発明に設けた住警器の監視処理を示したフローチャート 図17に続く住警器の監視処理を示したフローチャート 図17の第3発明に設けた緊急警報装置の処理を示したフローチャート 図21に続く緊急警報装置の処理を示したフローチャート 本願第4発明による緊急警報装置と住警器の試験を示した説明図 本願第5発明における緊急警報装置の異常報知試験スイッチを操作した場合の緊急警報装置と住警器の試験を示した説明図 本願第5発明における緊急警報装置の地震報知試験スイッチを操作した場合の緊急警報装置と住警器の試験を示した説明図 第5発明の実施形態で使用するイベント信号および装置イベント信号のフォーマットを示した説明図 図24の第5発明に設けた住警器の監視処理を示したフローチャート 図27に続く住警器の監視処理を示したフローチャート 図22の第5発明に設けた緊急警報装置の処理を示したフローチャート 図29に続く緊急警報装置の処理を示したフローチャート デジタルTV放送を受信する緊急警報装置の実施形態を示したブロック図 AM放送を受信する緊急警報装置の実施形態を示したブロック図
(警報システムの概要)
図1は住宅に対する本発明による警報システムの設置状態を示した説明図である。図1の例にあっては、住宅24に設けられている居間、台所、子供部屋、主寝室、階段室のそれぞれの警戒エリアに火災を検知して警報する無線式の住警器(住宅用火災警報器)10−1〜10−6が設置され、居間のFM電波環境の良い場所には緊急警報装置25が設置されている。ここで、緊急警報装置25は特許請求の範囲に記載した地震速報装置に対応する。
住警器10−1〜10−6は、イベント信号を無線により相互に送受信する機能を備え、住宅各所の、それぞれ対応する監視領域について火災監視を行っている。いま住宅24の台所で万一、火災が発生したとすると、火災発生場所(台所)の住警器10−2が火災を検知して警報を開始する。この火災を検知して警報を開始することを、住警器における「発報」という。
住警器10−2が発報する場合、住警器10−2は連動元として機能し、連動先となる他の住警器10−1,10−3〜10−6に対し、火災発生を示すイベント信号を無線により送信する。他の住警器10−1,10−3〜10−6は、連動元の住警器10−2からの火災発生を示すイベント信号を有効受信した場合に、警報音と警報表示により連動先としての警報動作を行う。
ここで有効受信とは、受信したイベント信号に含まれるグループ符号がメモリに登録しているグループ符号に一致したときに、このイベント信号を有効受信したことを検出する。また住警器10−1〜10−6から送信するイベント信号には、送信元の住警器を示す識別情報として例えば送信元符号が含まれている。なお、イベント信号を有効受信した住警器100は必要に応じイベント信号の中継送信を行う。
住警器が検出する自己のイベントとしては、上述の火災発生だけでなく、火災復旧、警報停止操作等があり、また他の警報器や装置からの各種イベント信号受信も含まれる。これらについては後述する。
連動元となった住警器10−2の警報動作としては、例えば「ウーウー 火災警報器が作動しました 確認してください」といった音声メッセージによる警報音を出力する。一方、連動先の住警器10−1,10−3〜10−6にあっては、「ウーウー 別の火災警報器が作動しました 確認してください」といった音声メッセージによる警報音を出力する。
また連動元となった住警器10−2の警報に伴う表示(警報表示という)としては、例えばLEDを点灯させる。一方、連動先の住警器10−1,10−3〜10−6にあっては、LEDを点滅させる。これによって、連動元警報と連動先警報におけるLEDによる警報表示を区別できるようにしている。
なお、連動元のLEDを点滅とし、連動先のLEDを明滅としても良いし、連動元警報と連動先警報のいずれについても、同じLEDの明滅または点滅、点灯表示であっても良い。また例えば赤色LEDと黄色LEDを設け、連動元は赤色LEDを駆動し、連動先は黄色LEDを駆動するといった2色表示としても良い。もちろん、2つのLEDを一体として、赤色と黄色の両方を発光可能な2色LEDが採用できる。この他、液晶表示器等をもちいても良い。
住警器10−1〜10−6が警報音を出している状態で、警報停止スイッチ20(後述)を操作すると、警報音及び警報表示の停止処理が行われる。
このとき例えば、連動元である住警器10−2で警報停止操作が行われた場合には、全ての住警器10−1〜10−6の警報(警報音出力および/または警報表示出力)を停止し、連動先である住警器10−1,10−3〜10−6の何れかで警報停止操作が行われた場合には、住警器10−2の警報は停止せず、住警器10−1,10−3〜10−6の警報を停止するようにする。なお、以下の説明において、住警器10−1〜10−6を区別しないで総称する場合には、住警器10という。
緊急警報装置25は、自己のイベントとして放送設備から送信される緊急地震情報放送による緊急地震速報信号または津波警報信号を検出して再生出力すると共に、住警器10に緊急地震情報報知を示す装置イベント信号として緊急地震速報報知(以下「地震報知」という)または津波報知を示す装置イベント信号を送信する。なお、緊急地震速報信号または津波警報信号をまとめて緊急地震情報信号という。緊急警報装置25が検出するイベントとしては、上述の緊急地震速報信号受信や津波警報信号受信の他に操作部の操作、住警器10からのイベント信号有効受信等がある。
緊急警報装置25により受信再生する緊急地震情報放送には、緊急地震速報(EEW:Earthquake Early Warning)と緊急警報放送(EWS:Emergency Warning System)がある。緊急地震速報は、一般向けの場合、推定最大震度5弱以上で気象庁から発表される警報であり、強い揺れが予想される地域に対し、地震動により重大な災害が起こるおそれのある旨を警告する放送である。緊急地震速報は例えば「(チャイム音2回)緊急地震速報です。強い揺れに警戒してください。」を2回繰り返す。緊急警報装置100は、例えば最初のチャイム音の信号を解析して緊急地震速報信号を検知して受信待機状態から再生動作に切り替え、「緊急地震速報です。強い揺れに警戒してください。」を設定音量で出力する。
緊急警報放送は、地震などの対規模災害が発生した場合や、津波警報が発表された場合などに行われる警報であり、待機状態にあるテレビやラジオ受信機のスイッチを自動的にオンさせる。緊急警報放送の開始と終了には、第1種開始信号、第2種開始信号及び終了信号を使用する。第1種開始信号は、東海地震の警戒宣言が発表された場合、または自治体の知事や長から避難指示が発動された場合などに送信され、受信機を自動的にオンさせる。また。第2種開始信号は、津波警報が発表された場合にのみ送信され、同じは受信機を自動的にオンさせる。終了信号は第1種または第2種開始信号の送信から所定時間後に送信され、受信機を自動的にオフざせる。また受信機の動作を確認するために試験信号を例えば月1回所定の時刻に送信しており、この試験信号は終了信号と同一であり、終了信号のみを受信した場合は受信機が正常に動作するかの確認動作を行わせる。
なお、以下の説明にあっては、緊急警報放送による第2種開始信号の検出を、津波警報信号の検出という。また本実施形態にあっては、警緊急地震速報と緊急警報放送の中の第2種開始信号による津波警報信号に対応し、第1種開始信号による緊急警報は除外しているが、必要に応じて追加しても良い。
本実施形態の住警器10は、緊急警報装置25の設置に伴い、緊急警報装置25から津波報知を示す装置イベント信号の有効受信有りを検出した場合に、地震報知を示す音声メッセージを出力すると共に警報表示する。地震報知を示す音声メッセージとしては例えば「ピーピー 緊急地震速報です。強い揺れに警戒してください。」とする。地震報知を示す音声メッセージはその直後またメッセージ出力中に地震の揺れがくることから、所定回数(1回を含む)または所定時間繰り返し出力する。
また住警器10は、緊急警報装置25から津波報知を示す装置イベント信号の有効受信有りを検出した場合、津波報知を示す情報を音声メッセージを所定時間出力するかも又は所定回数出力する。津波報知を示す情報を示す音声メッセージとしては例えば「ピーピー 津波警報が発令されました。海岸には近づかず、高台に避難してください」を所定回数(1回を含む)または所定時間繰り返し出力する。
また緊急警報装置25は住警器10から火災を示すイベント信号の有効受信有りを検出すると、住警器で火災が検知されたことを示す音声メッセージによる火災警報音を出力する。緊急警報装置25の火災警報音としては例えば「ウーウー 火災警報器が作動しました 確認してください」といった音声メッセージとする。また緊急警報装置25は火災警報音と共にLEDの点灯、点滅、明滅などにより火災を警報表示する。
このような緊急警報装置25の火災報知機能により、緊急警報装置25を、連動型の住警器10−1〜10−6を用いた火災報知システムにおける火災受信機の役割を担う装置として利用することができ、住警器10−1〜10−6の火災監視状況を一括管理することが可能になる。
また緊急警報装置25には試験スイッチが設けられており、試験スイッチを操作すると地震報知試験を示す装置イベント信号を送信する。
本願発明における試験スイッチ操作した場合の緊急警報装置25と住警器10の試験動作は次の5つの形態に分かれ、これが本願第1〜5発明に対応している。
(1) 緊急警報装置25に試験スイッチを設け、緊急警報装置25の試験スイッチを操作した場合に、緊急警報装置25に追加した火災報知機能を試験すると共に、住警器10に試験を示す装置イベント信号を送って火災報知機能を試験させる。
(2) 緊急警報装置25に試験スイッチを設け、緊急警報装置25の試験スイッチを操作した場合に、地震報知機能を試験すると共に、住警器10に試験を示す装置イベント信号を送って追加した地震報知機能を試験させる。
(3) 緊急警報装置25に試験スイッチを設け、緊急警報装置25の試験スイッチを操作した場合に、住警器10に試験を示す装置イベント信号を送って火災報知機能を試験させた後に、住警器10から緊急警報装置25に試験応答を示すイベント信号を送って追加した災報知機能を試験させる。
(4) 緊急警報装置25に試験スイッチを設け、緊急警報装置25の試験スイッチを操作した場合に、住警器に試験を示す装置イベント信号を送って追加した地震報知機能を試験させた後に、住警器10から緊急警報装置25に試験応答を示すイベント信号を送って地震報知機能を試験させる。
(5) 緊急警報装置25に異常報知試験スイッチと地震報知試験スイッチを設け、緊急警報装置25の火災報知試験スイッチを操作した場合に、追加した火災報知機能を試験すると共に、住警器10に火災報知試験を示す装置イベント信号を送って火災報知機能を試験させ、緊急警報装置25の地震報知試験スイッチを操作した場合に、地震報知機能を試験すると共に、住警器10に地震報知試験を示す装置イベント信号を送って追加した地震報知機能を試験させる。
ここで緊急警報装置25及び住警器10で出力する火災報知試験を示す音声メッセージは例えば「ウーウー 火災警報の試験です」を所定回数(1回を含む)または所定時間繰り返し出力する。また住警器10の火災警報と同じ「ウーウー 火災警報器が作動しました 確認してください」を出力してもよい。
また緊急警報装置25及び住警器10で出力する地震報知試験を示す音声メッセージは例えば「ピーピー 緊急地震速報の試験です」または「ピーピー 津波警報の試験です」を所定回数(1回を含む)または所定時間繰り返し出力する。なお、(1)〜(5)の詳細は後の説明で明らかにする。
また緊急警報装置25を住警器10の何れかと同じ場所に設置した場合には、両方から緊地震報知または津波報知が音声出力されて聞き取り辛くなる。そこで本実施形態にあっては住警器10に緊急地震速報の出力を禁止する禁止モードをモードスイッチの操作により設定可能としており、緊急警報装置25と同じ場所(警報、報知範囲が重複する場所)に設置される住警器については禁止モードを設定しておくことで、緊急警報装置25から地震報知または津波報知を示す装置イベント信号を受信しても、地震報知または津波報知を示す情報は出力しないようにする。
禁止モード設定機能は、同じ場所に複数の住警器が設置されている場合にも同じように利用することが出来る。
このように禁止モード設定機能は住警器側に設けられても良いが、一般的には住警器10のほうが緊急警報装置25に比べて設置台数が多いことが想定されるので、システム機器の全体コスト等を考慮して、緊急警報装置25に設けるようにしても良い。このようにすれば、設置台数の多い住警器10に禁止モード設定機能を搭載する必要が無くなり、システム機器の全体コストを抑えることができ、禁止モード設定の有無を確認する場合も緊急警報装置のみについて行えば良いなど、運用が複雑になることを防ぐ効果がある。
また緊急警報装置25と住警器10の重複報知と住警器同士の重複報知を併せて考慮する場合には、住警器10と緊急警報装置25の両方に禁止モード設定機能を設けて、設置状況等に応じてそれぞれに設定できるようにしても良い。このとき当然、同じ場所に緊急警報装置25が複数設置される場合の、緊急警報装置同士の重複報知も回避するよう設定が可能となる。
もちろん、警報や報知音が重複して出力されるような設置状況であっても、必ずしも禁止モード設定を利用する必要は無く、利用者の判断で適宜に選択して設定する。
また図1にあっては、住警器10−2で火災を検知して警報した場合に他の住警器10−1,10−3〜10−6及び緊急警報装置25に火災発生を示すイベント信号を送信する経路をイベント通信経路11aとして示し、また緊急警報装置25から地震報知または津波報知を示す装置イベント信号を送信する経路を装置イベント通信経路11bとして示している。なお、住警器10−1〜10−6で受信されたイベント信号又は装置イベント信号は、それぞれ他の住警器に中継されるが、その通信経路は省略している。
図2は本発明による無線式の住警器の外観を示した説明図であり、図2(A)に正面図を、図2(B)に側面図を示している。なお、取付フック15を設けているほうを上側とする。
図2において、本実施形態の住警器10の筐体はカバー12と本体14で構成されている。カバー12の中央には、周囲に複数の煙流入口を開口し、その内部には検煙部16が配置され、火災による煙が所定濃度に達したときに火災を検知するようにしている。
カバー12に設けた複数の開口部の内部には検煙部16を備え、検煙部16の左下側には音響穴18が設けられ、この背後にブザーやスピーカを内蔵し、警報音や音声メッセージを出力できるようにしている。検煙部16の下側には警報停止スイッチ20が設けられている。
警報停止スイッチ20は住警器10の機能の自己点検を指示する点検スイッチとしての機能を兼ねている。たとえば、火災警報時に警報停止スイッチ20が操作されると警報を停止し、通常状態で警報停止スイッチ20が操作されると機能点検を実施して結果を報知する。ここで、通常状態とは、少なくとも火災警報中または地震報知中で無い状態を指す。
警報停止スイッチ20は、半透明部材で形成されたスイッチカバーと、スイッチカバーの内部に配置されたプッシュスイッチ(図示せず)とで構成されている。即ち、スイッチカバーを押圧操作すると、プッシュスイッチが押圧されるようになっている。スイッチカバー内部のプッシュスイッチ近傍には、点線で示すように警報表示を行うLED22が配置されており、LED22が点灯、点滅、明滅作動すると、作動光が警報停止スイッチ20のスイッチカバーの部分を透過してLED22の作動状態が外部から視認できるようにしている。
また本体14の裏側上部には略中央部に挿通孔を有する取付フック15が設けられており、設置する部屋の壁にビスなどをねじ込み、この取付フック15の挿通孔にビスを通して引っかけることで、壁面に住警器10を所謂壁掛け状に固定設置することができる。
なお図2の住警器10にあっては、検煙部16を備え、火災に伴い発生する煙に基づいて火災を検知する住警器を例に取っているが、これ以外に火災に伴い発生する熱に基づいて火災を検知するサーミスタ等の温度検出素子を備えた住警器や火災に伴うその他の物理現象を検出する住警器、火災以外にガス漏れを検出する警報器、侵入者や地震その他の異常(異状)を検出する各種の警報器、これらを組み合わせて成る警報器についても、本発明の対象に含まれる。そして、本発明の警報システムは、これら各種の警報器を混在させて構成しても良い。
図3は本発明による緊急警報装置の実施形態外観を示した説明図であり、FM放送を受信する場合を例にとっている。図3(A)の緊急警報装置25にあっては、箱形筐体の前面の右側に監視灯106と警報灯108を設けており、例えば商用AC電源で動作する。また緊急地震速報や火災警報の音声メッセージを出力するスピーカに対応して筐体上面に音響穴が設けられている。
監視灯106は緊急地震速報や津波警報などの緊急地震情報放送の受信待機状態で緑に点灯して正常な動作状態にあることを示しており、選局したFM放送の受信が不安定になると点滅し、更に、FM放送の周波数に正しく選局されていない場合は消灯する。警報ランプ106は緊急地震放送の受信再生時に例えば赤に点灯する。箱形筐体の背後にはFMアンテナ71と住警器用のアンテナ84が設置されている。
箱形筐体の前面左側には試験スイッチ90を設けている。本実施形態の試験スイッチ90は警報停止スイッチの機能を兼ね備えている。即ち、通常状態にあっては試験スイッチ90として機能し、試験スイッチ90を操作すると、緊急警報装置25に設けている火災報知機能の試験を行うと共に、地震報知試験を示す装置イベント信号を住警器10に送信して地震報知試験を行わせる。
緊急警報装置25が警報器10から火災を示すイベント信号を有効受信して火災警報を出力している場合、試験スイッチ90は警報停止スイッチとして機能し、試験スイッチ90を操作することで火災警報を停止することができる。この場合、警報停止を示す装置イベント信号を住警器10に送信して火災警報を停止させても良い。
また、箱形筐体の例えば底面には操作部と表示部(図示せず)が設けられ、選局釦、ボリューム、選局セット釦、液晶パネル等を設けている。
図3(B)は本発明による緊急警報装置の他の実施形態外観を示した説明図である。図3(B)の緊急警報装置25は図3(A)に設けた監視灯106と警報灯108に代えて試験スイッチ90の背後にLED110を設けている。
試験スイッチ90は、半透明部材で形成されたスイッチカバーと、スイッチカバーの内部に配置されたプッシュスイッチ(図示せず)とで構成され、スイッチカバー内部のプッシュスイッチ近傍には、点線で示すように警報表示を行うLED110が配置されている。
LED110は緊急地震速報または津波警報を含む緊急地震情報放送の受信待機状態で点灯して正常な動作状態にあることを示しており、選局したFM放送の受信が不安定になると点滅し、更に、FM放送の周波数に正しく選局されていない場合は消灯する。
LED110が点灯して正常な受信待機状態で試験スイッチ90を操作すると、緊急警報装置25に設けている火災報知機能の試験を行うと共に、地震報知試験を示す装置イベント信号を住警器10に送信して地震報知試験を行わせる。
LED22が点灯、点滅、明滅作動すると、作動光が警報停止スイッチ20のスイッチカバーの部分を透過してLED22の作動状態が外部から分かるようにしている。また、LED110は緊急地震情報放送の受信再生時に例えば明滅する。更に、LED110は火災警報の出力中にも明滅し、この状態で試験スイッチ90は警報停止スイッチとして機能し、スイッチを操作すると火災警報の警報音が停止し、明滅も停止するか又は所定時間後に停止する。
なお、LED110として2色LEDを使用することで、図3(A)の監視灯110と警報灯112と同じ動作を行うようにしても良い。

(第1発明の実施形態)
図4は、本願第1発明の実施形態による緊急警報装置と住警器の試験動作を示した説明図である。図4において、緊急警報装置25に設けた試験スイッチ90を受信待機状態(通常状態)でオン操作すると、緊急警報装置25は火災報知試験を示す試験音声メッセージ110をスピーカから出力すると共に警報灯108を例えば点灯し、また住警器10に対し試験を示す装置イベント信号112を無線送信する。緊急警報装置25から試験を示す装置イベント信号112を有効受信した住警器10は火災報知試験を示す試験音声メッセージ114をスピーカから出力すると共に図2に示したLED22を例えば点灯する。
なお、火災報知試験で点灯した住警器10のLEDや緊急警報装置25の警報灯108は、所定時間後または停止スイッチ操作で消灯する。
このような試験動作により緊急警報装置25に追加機能として設けた火災報知機能と住警器10が本来もっている火災報知機能の試験を一括して行うことができると共に、緊急警報装置25から住警器10に対する通信試験ができる。
図5は図4の第1発明の警報システムに設けた住警器の実施形態を示したブロック図である。これは一例であり、各機能の分離、統合は任意に行うことができる。また各機能のそれぞれの一部または全部は、ソフトウェア(プログラム)によって実行されるものであっても、ハードウェアによって実行されるものであっても良い。
図5において、住警器10−1はワンチップCPUとして知られたプロセッサ28を備え、プロセッサ28に対してはアンテナ31を備えた無線通信部30、メモリ32、センサ部34、報知部36、操作部38及び電池電源40を設けている。
無線通信部30には送信回路42と受信回路44が設けられ、他の住警器10−2〜10−6との間でイベント信号を無線により送受信できるようにし、更に緊急警報装置25からの装置イベント信号も受信できるようにしている。
無線通信部30としては、日本国内の場合には、例えば400MHz帯の特定小電力無線局の標準規格として知られたSTD−30(小電力セキュリティシステム無線局の無線設備標準規格)またはSTD−T67(特定小電力無線局テレメータ用、テレコントロール用及びデータ伝送用無線設備の標準規格)に準拠した構成を備える。もちろん無線通信部30としては、日本国内以外で使用する場合は、その地域の割当無線局の標準規格に準拠した内容を持つことになる。
なお、アンテナ31、送信回路42及び送信処理部60を併せて送信部とし、アンテナ31、受信回路44及び受信処理部62を併せて送信部とする。
無線通信部30の送信回路42におけるイベント信号の送信は、所定時間T1、例えばT1=3秒に亘りイベント信号を送信する動作を、所定時間T2、例えばT2=2秒の休止時間を空けて例えば4回繰り返している。このT1=3秒送信、T=2秒休止は特定小電力無線局の標準規格に準拠したものである。またT1=3秒の送信動作は、その内の最初から例えば2.8秒はダミー信号の送信であり、残り0.2秒の時間にイベント信号の反復送信を行う。
また、無線通信部30の受信回路44による受信は、住警器10−1と同じグループに属する他の住警器10−2〜10−6からのイベント信号又は緊急警報装置25から装置イベント信号を間欠受信する。間欠受信は、所定周期T3毎に、例えばT3=7秒毎に受信可能時間T4、例えばT4=100ミリ秒のあいだ受信動作を繰り返しており、受信可能時間T4の間に送信ダミー信号をキャリアセンスにより検知すると所定時間のあいだ連続受信に切替えてダミー信号に続くイベント信号または装置イベント信号を受信する。
なお、受信した信号はプロセッサ28に設けた受信処理部62で解読される。以下、この解読までを含めて受信と呼ぶことがある。また特に、解読の結果有効な信号と判定されることを区別して表す場合には有効受信と呼ぶ。
また無線通信部30は、住警器10−1自身が火災又は火災以外の事象を検知してイベント信号を送信した場合、または緊急警報装置25からの装置イベント信号を受信して他の住警器に送信した場合、住警器10−1と同じグループに属し、これを受信した他の住警器10−2〜10−6から、当該イベント信号を正常に受信したことを示す確認応答信号(以下「ACK信号」と云う)が有効受信されるか否か監視している。
他の住警器のうち、ACK信号が受信されないものを検知した場合、住警器10−1はACK信号が受信された他の住警器または緊急警報装置25に対し中継要求有りイベント信号または装置イベント信号を送信し、中継要求有りのイベント信号または装置イベント信号を受信した住警器または緊急警報装置25からAKC信号未応答の住警器または緊急警報装置25へ中継要求有りのイベント信号または装置イベント信号を中継送信させる。中継要求有りのイベント信号または装置イベント信号を中継受信したAKC信号未応答の住警器は中継要求有りのイベント信号または装置イベント信号に対しACK信号を返信し、このACK信号が他の住警器の中継(返信の中継)を経て連動元の住警器10−1で受信される。これによってもACK信号が受信されない住警器または緊急警報装置25がある場合には、通信障害等と判定し、所定の障害対応処理等を行う。
メモリ32には、イベント信号の順番を示す連続番号である連番48、送信元符号50、図1のように住宅に設置した住警器10−1〜10−6で連動警報を行う連動グループを構成するためのグループ符号52が格納されている。
図6は本実施形態で連動警報に使用するイベント信号フォーマットを概略的に示した説明図であり、装置イベント信号も同じになる。図6において、イベント信号46は連番48、送信元符号50、グループ符号52及びイベント符号54で構成されている。
連番48はイベント信号の順番を示す連続番号であり、各端末(住警器、緊急警報装置)それぞれにイベント信号を送信する毎に1つずつ増加させる。また、連番48は住警器10及び緊急警報装置25の各々で非同期に生成している。連番48は住警器10や緊急警報装置25間の、主に無線通信に於いてイベント信号の中継処理等を管理するためのものであるが、本発明に直接関係しないので詳細な説明を省略する。
送信元符号50は住警器識別情報として用いられる例えば26ビットの符号であり、例えば住警器10、緊急警報装置25のシリアル番号等を利用している。グループ符号52は例えば8ビットの符号であり、同一グループを構成する例えば図1の住警器10−1〜10−6及び緊急警報装置25につき例えば同じグループ符号が設定されている。
なおグループ符号52としては、同一グループの住警器に同一のグループ符号を設定する以外に、例えば予め定めたグループを構成する住警器に共通な基準符号と各住警器に固有な送信元符号との演算から求めた住警器ごとに異なるグループ符号であってもよい。すなわち、イベント信号を受信した各端末(住警器、緊急警報装置)がそれをもとに自己と同一グループの端末からの信号であるか否かを判定できるものであれば、どのような符号であっても良い。
イベント符号54は、火災、ガス漏れ(例えばガス漏れ警報器やガス漏れ検出機能を併せ持つ住警器等の場合)などのイベント内容を表す符号であり、本実施形態にあっては4ビット符号を使用しており、例えば
0001=火災
0010=ガス漏れ
0011=警報停止(火災警報停止、ガス漏れ警報停止、障害警報停止)
0100=復旧(火災復旧、ガス漏れ復旧、障害復旧)
0101=センサ障害
0110=ローバッテリー障害
0111=地震報知
1000=津波報知
1001:報知試験
としている。
なお、先述した「中継要求有り」を示す符号はここでは省略しているが、ビット数を増やすことで、当然これも事象符号に追加することができる。また、中継送信するイベント信号または装置イベント信号には、送信元(連動元)の住警器を示す識別符号と中継を行う住警器の識別符号の両方を付加する。更に、送信先を指定する識別符号を付加しても良い。
また、先述した「中継要求有り」を示す符号はここでは省略しているが、例えば「1111」に割り当てることで当然これも事象符号に追加することができる。また、その他例えば「0000」を定期的な通信確認用に割り当てても良い。もちろん、ビット数を増やすことで更に多くの事象符号を割り当てることができる。
再び図を参照するに、センサ部34には、煙を検出して煙濃度に応じた検出信号を出力する検煙部16を設けている。前述のように、センサ部34には検煙部16に代えて、火災による温度を検出して検出信号を出力する素子やセンサ、火災に伴うその他の物理現象変化を検出して検出信号を出力する各種素子やセンサを設けてもよい。
報知部36には警報音等を出力するスピーカ56と警報表示等を行うLED22が設けられている。スピーカ56は、図示しない音声合成回路部から、自己が保持している各種の音声メッセージや警報音等を、図示しない増幅部を介して出力する。LED22は点滅や明滅、点灯などにより、火災などの異常その他を表示する。スピーカ56に代えて、ブザー等を用いても良い。またLED22に代え、2色LEDや液晶表示器等を設けても良い。もちろん、LEDと液晶表示器を併設するなどしても良い。
操作部38には警報停止スイッチ20とモードスイッチ21が設けられている。警報停止スイッチ20は、報知部36からスピーカ56により火災や障害の警報音を出力しているとき又はLED22により警報表示を行っているときにのみ警報停止スイッチとして機能する。例えば連動元を示す警報中に警報停止スイッチ20を操作すると、警報音及び警報表示は停止され、連動先を示す警報中に警報停止スイッチ20を操作すると、警報音は停止するが、警報表示は停止または警報音の停止から所定時間後に停止するといった警報停止処理が行われる。
警報停止スイッチ20は、連動元または連動先を示す警報を行っていない通常状態において点検スイッチとして機能し、この状態で警報停止スイッチ20を操作すると、所定の自己点検動作が実行されて報知部36のスピーカ56から点検結果を示す音声メッセージ等が出力される。
なお、障害警報中に警報停止スイッチ20が操作された場合には、所定の自己点検動作を実施して結果を報知した後に障害警報停止処理を行うようにしても良い。このようにすれば、例えばセンサ故障等を再チェックした後に障害警報停止処理が行われるので、ユーザに対し、故障状態をより明確に認知させることができる。そして、このとき障害状態が解消している場合には、例えば「障害は解消しました」等のメッセージを出力して、障害停止処理に移行しても良い。
操作部38に設けたモードスイッチ21は本体裏面などに設けたディップスイッチ等であり、緊急地震速報の報知禁止モードをオン、オフ設定することができる。モードスイッチ21のオンにより禁止モードを設定(オン)すると、緊急警報装置25から地震報知を示す装置イベント信号を受信しても、報知部36からの緊急地震速報を示す情報出力は行われない。
この機能を利用して、例えば緊急警報装置25が設置されている部屋に住警器10も設置されているような場合や、同じ部屋に住警器10が複数台設置されている場合等に、必要に応じてその部屋の所定機器だけに情報出力させることができるので、複数の機器で重複しての情報出力を避けることができ、この場合例えば禁止設定された住警器の電池消耗を抑制することができる等の効果が得られる。
電池電源40は、例えば所定セル数のリチウム電池やアルカリ乾電池を使用しており、電池容量としては住警器10−1における無線通信部30を含む回路部全体の低消費電力化により、例えば10年の電池寿命を保証している。
プロセッサ28にはプログラムの実行により実現される機能として、イベント検出部58、送信処理部60、受信処理部62、異常報知処理部64、地震報知処理部65及び地震報知試験部66の機能が設けられている。
ここで、異常報知処理部64が警戒エリアの火災を検知して火災を報知する本来の火災報知機能(異常報知機能)を実現し、地震報知処理部65が緊急警報装置25から送信された装置イベント信号に基づき地震報知を行う、追加機能として設けた地震報知機能を実現する。
イベント検出部58は、センサ部34の検出信号出力から検知した火災の有無、操作部38による警報停止指示入力の有無や点検指示入力の有無、センサ部34の検出信号出力が低下して火災検知状態が解消される火災復旧等のイベントを検出する。
送信処理部60は、イベント検出部58によるセンサ部34の検出信号出力からの火災検知、操作部38による各種指示入力、センサ部34の検出信号出力が低下して火災検知状態が解消される火災復旧等の自己のイベントを検出した場合に、検出したイベント内容を示すイベント信号を、無線通信部30の送信回路42を介してアンテナ31から連動先の住警器や緊急警報装置25に送信させる。また送信処理部60はアンテナ31、受信回路44及び受信処理部62を介して他の住警器10−2〜10−6からの有効に受信したイベント信号を、必要に応じて中継送信する。
受信処理部62は、他の住警器からのイベント信号及び緊急警報装置25からの装置イベント信号を、アンテナ31から無線通信部30の受信回路44を介して受信し解読する。
ここで、緊急警報装置25から送信される装置イベント信号の種類としては、地震報知を示す装置イベント信号、地震報知試験を示す装置イベント信号、警報停止を示す装置イベント信号等がある。
異常報知処理部64は、イベント検出部58で自己の異常として火災を検知した場合に、イベント検出部58から信号を受け、報知部36のスピーカ56から連動元を示す警報音を出力させると共に、LED22を例えば点灯駆動して連動元を示す警報表示を行い、更に、火災を示すイベント信号を他の住警器10−2〜10−6や緊急警報装置25に送信する。
具体的に説明すると、異常報知処理部64は、センサ部34に設けた検煙部16の煙検出信号に、イベント検出部58からその旨を示す信号を受け取り、これに基づき報知部36に対しスピーカ56から連動元を示す警報音例えば「ウーウー 火事です 火事です」の音声メッセージを繰り返し出力させる制御を行うと共に、LED22を例えば点灯させて連動元を示す警報表示制御を行い、更に、送信処理部64および送信回路42を介して火災を示すイベント信号を無線通信部30の送信回路42によりアンテナ31を介して他の住警器10−2〜10−6や緊急警報装置25へ送信させる。
住警器10−1から送信した火災を示すイベント信号が緊急警報装置25で有効受信された場合、緊急警報装置25はスピーカから例えば「ウーウー 火災警報器が作動しました 確認してください」といった音声メッセージによる火災警報音を出力させると共に火災警報表示を行わせる。
また異常報知処理部64は、他の住警器10−2〜10−6の何れかから火災を示すイベント信号の有効受信をイベント検出部58で検出した場合に、報知部36のスピーカ56から連動先を示す警報音例えば「ウーウー 別の火災警報器が作動しました 確認してください」となる音声メッセージを繰り返し出力させると共に、LED22を点滅させて連動先を示す警報表示を行う。
イベント検出部58は障害としてローバッテリーと障害センサ障害とを検出する。ローバッテリー障害とセンサ障害はビルトインテストとしてバックグラウンドで定期的に自動実行されている。ローバッテリー障害の検出は、所定の測定時間間隔、例えばT3=4時間間隔で図示しない電圧検出回路を介して直接的又は間接的に、電池電源40から供給される電源電圧をA/D変換により読み込んで所定の閾値電圧と比較し、この閾値電圧以下の時にローバッテリー障害の検出を予備判定し、更にローバッテリー障害検出の仮判定が連続して所定回数続いたときにローバッテリー障害と判定(確定)し、ローバッテリー障害フラグをセットしてメモリ32に記憶する。
センサ障害の検出は、所定の測定時間間隔、例えばT1=1秒間隔でセンサ部34の検煙部16から出力される煙検出信号をA/D変換により読み込んでメモリ32のバッファ領域に保持し、例えば所定の時間間隔T2=10分毎に、メモリ32のバッファ領域に保持している10分間ぶんの検出データの平均値を求め、この平均値が所定の基準レベル(零点レベルという)を下回った時に出力停止状態である等としてセンサ部34の障害と判定し、センサ障害フラグをセットしてメモリ32に記憶する。
このように煙濃度検出信号の10分間平均値が零点レベルを下回る原因は、検煙部16に設けている受光素子故障や受光素子からの出力信号線断線、受光アンプの停止などの障害が発生したことによるものである可能性が高いためセンサ障害とする。
なお、センサ部16にサーミスタなどの温度検出素子を設けた場合にも、各種の処理により、同様にセンサ障害を検出することができる。その他、スピーカ56への出力線の断線や他の回路故障、通信異常等を同様に障害監視することができる。このような障害についても、検出後はセンサ障害と同様の処理を行ことから、本実施形態にあってはセンサ障害と総称している。
異常報知処理部64は、イベント検出部58でセンサ障害又はローバッテリー障害を検出した場合、報知部36のスピーカ56からの警報音とLED22の表示により連動元を示すセンサ障害警報又はローバッテリー障害警報を出力させる。
また異常報知処理部64は、センサ障害又はローバッテリー障害を示すイベント信号を他の住警器10−2〜10−6や緊急警報装置25に送信し、住警器10−2〜10−6および緊急警報装置25に、連動先を示すセンサ障害警報又はローバッテリー障害警報を警報音および/または表示で行わせる。
更に異常報知処理部64は、受信回路44および受信処理部62を介して他の住警器10−2〜10−6の何れかからセンサ障害又はローバッテリー障害を示すイベント信号を有効受信した場合に、報知部36のスピーカ56からの警報音と、LED22の表示とにより連動先を示すセンサ障害警報又はローバッテリー障害警報を出力させる。
異常報知処理部64は、イベント検出部58でセンサ障害又はローバッテリー障害を検出した場合、報知部36のスピーカ56からの警報音とLED22の表示により連動元を示すセンサ障害警報又はローバッテリー障害警報を出力させる。
また異常報知処理部64は、センサ障害又はローバッテリー障害を示すイベント信号を他の住警器10−2〜10−6や緊急警報装置25に送信し、住警器10−2〜10−6および緊急警報装置25に、連動先を示すセンサ障害警報又はローバッテリー障害警報を警報音および/または表示で行わせる。
更に異常報知処理部64は、受信回路44および受信処理部62を介して他の住警器10−2〜10−6の何れかからセンサ障害又はローバッテリー障害を示すイベント信号の有効受信有りを検出した場合に、報知部36のスピーカ56からの警報音と、LED22の表示とにより連動先を示すセンサ障害警報又はローバッテリー障害警報を出力させる。
また異常報知処理部64は、イベント検出部58でセンサ障害を検出した場合、報知部36のスピーカ56から連動元(障害元)を示すセンサ障害の警報音として例えば「ピッ 故障です」の音声メッセージを繰り返して出力させると共にLED22を例えば点滅させ、その後は一定時間毎に「ピッ 故障です」の音声メッセージを1回出力させ、あわせてLED22による表示出力を行わせる処理を周期的に繰り返す。
また異常報知処理部64は、送信処理部60および送信回路42を介してセンサ障害を示すイベント信号を他の住警器10−2〜10−6や緊急警報装置25に送信することで、連動先を示すセンサ障害警報を出力させる。このとき、警報音として例えば「ピッ 別の警報器が故障です」や「ピッ 警報器が故障です」を出力させると共に連動元とは異なる点滅表示を行わせる。
また異常報知処理部64は、イベント検出部58でローバッテリー障害を検出した場合、報知部36のスピーカ56から連動元(障害元)を示すローバッテリー障害の警報音として例えば「ピッ 電池切れです」の音声メッセージを繰り返して出力させると共にLED22を例えば点滅させ、その後は一定時間毎に「ピッ 電池切れです」の音声メッセージを1回出力させ、あわせてLED22による表示出力を行わせる処理を周期的に繰り返す。
また異常報知処理部64は、ローバッテリー障害を示すイベント信号を他の住警器10−2〜10−6や緊急警報装置25に送信することで、連動先を示すローバッテリー障害警報を警報音として「ピッ 別の警報器が電池切れです」や「ピッ 警報器が電池切れです」の音声メッセージを出力させると共に連動元とは異なる点滅表示を行わせる。
また異常報知処理部64は連動元を示す火災警報音または連動先を示す火災警報音の出力中に警報停止スイッチ20の操作を検出した場合、又は他の住警器10−2〜10−6の何れか又は緊急警報装置25からの警報停止を示すイベント信号又は装置イベント信号の有効受信有りを検出した場合、スピーカ56からの音声メッセージとLED22の警報表示による火災警報の出力を停止する。このときはLED22による警報表示については、所定時間継続した後に停止しても良い。なお、連動元を示す火災警報中には、警報停止を示すイベント信号や装置イベント信号の有効受信があっても、少なくとも警報音の出力は継続させるようにしても良い。
更に異常報知処理部64は、連動元を示すセンサ障害又はローバッテリー障害警報の出力中に操作部38に設けた警報停止スイッチ20の警報停止操作を検出した場合、自己の連動元を示す警報音を停止すると共に障害表示を所定時間継続させた後に停止し、更に連動先を示す障害警報出力中の他の住警器10−2〜10−6および緊急警報装置25に警報停止を示すイベント信号を送信して、住警器10−2〜10−6および緊急警報装置25の障害警報音と障害表示を停止させる。
地震報知処理部65は、受信回路44および受信処理部62を介して緊急警報装置25から地震報知を示す装置イベント信号の有効受信有りをイベント検出部58で検出した場合に、例えば「ピーピー 緊急地震速報です。強い揺れに警戒してください。」といった音声メッセージを報知部36のスピーカ56から所定時間又は複数回出力させると共にLED22を点灯、点滅又は明滅させる。
また地震報知処理部65は、受信回路44および受信処理部62を介して緊急警報装置25から津波報知を示す装置イベント信号の有効受信有りをイベント検出部58で検出した場合に、津波報知を示す情報として例えば「ピーピー 津波警報が発令されました。海岸には近づかず、高台に避難してください」といった音声メッセージを報知部36のスピーカ56から所定時間又は複数回出力させると共にLED22を点灯、点滅又は明滅させる。
地震報知試験部66は、緊急警報装置25から地震報知試験を示す装置イベント信号の有効受信有りをイベント検出部58で検出した場合、例えば「ピーピー 緊急地震速報の試験です」または「ピーピー 津波警報の試験です」といった音声メッセージを報知部36のスピーカ56から出力させると共にLED22を点灯、点滅又は明滅させる。
更に地震報知処理部65は、モードスイッチ21の設定オン操作により地震報知または津波報知を禁止する禁止モードを設定している場合には、緊急警報装置25から地震報知または津波報知を示す装置イベント信号の有効受信有りをイベント検出部58で検出しても、地震報知または津波報知を示す音声メッセージは出力しない。
モードスイッチ21による音声メッセージの出力禁止は、地震報知試験について設定できるようにしても良く、緊急警報装置25から地震報知試験を示す装置イベント信号を有効受信しても、地震報知試験を示す音声メッセージは出力しない。
また、禁止モード設定するモードスイッチを後に説明する緊急警報装置25の操作部に設ける場合には、モードスイッチの設定により緊急警報装置25からの火災警報出力を禁止するようにしても良い。
また、音声メッセージや音響出力を禁止した場合でも、表示だけは行うようにしても良く、その逆に表示だけを禁止しても良い。更にこれを別に指定できるようにしても良い。即ち、出力禁止の設定は、地震報知、津波報知及び地震報知試験、また音響出力と表示出力について、適宜選択設定できるようにする。
このようにすれば、報知出力を行うイベントの種類に応じて、その報知方法を選択的に設定できるようになり、利用者の希望や機器の設置状況によって適宜の報知パターンとすることができるので、使い勝手が良い。
図7の第1発明の警報システムに設けた緊急警報装置の実施形態を示したブロック図であり、FM放送を受信する場合を例にとつている。これは一例であり、各機能の分離、統合は任意に行うことができる。また各機能のそれぞれの一部または全部は、ソフトウェア(プログラム)によって実行されるものであっても、ハードウェアによって実行されるものであっても良い。
図7において、緊急警報装置25は、プロセッサ68、FMアンテナ71を備えたFM受信部70、音声増幅部72、スピーカ74、表示部76、操作部78、アンテナ82を備えた無線通信部80、メモリ84及び電源部85で構成され、プロセッサ68にはプログラムの実行で実現する機能として解析部92、装置イベント検出部94、地震報知制御部96、送信制御部98、受信制御部100、異常報知制御部102及び試験制御部104が設けられている。
ここで、FMアンテナ71を備えたFM受信部70は放送受信部を構成し、スピーカ74、表示部76、住警器表示部78は緊急警報装置25の報知部を構成する。また解析部92及び地震報知処理部96が本来の地震報知機能を実現し、更に、異常報知制御部102が住警器10から送信された火災を示すイベント信号を受信して火災を報知する、追加機能として設けた火災報知機能(異常報知機能)を実現する。
FM受信部70は操作部78の操作で選局したFM局にチューナを同調してFMアンテナ71を介してFM放送電波を受信し、音声信号として復調して出力している。音声増幅部72は待機状態では動作を停止しており、そのためスピーカ74から受信されたFM放送の再生出力は行われない。
プロセッサ68の解析処理により緊急地震速報信号または津波警報信号(緊急警報放送の第2種開始信号)の有効受信が検出されると音声増幅部72が動作状態に切り替えられ、その時、FM受信部70から再生出力された緊急地震速報または津波警報の放送内容を、増幅部72を介してスピーカ74から出力する。表示部76は受信待機表示、緊急地震速報受信表示、津波警報受信表示、選局周波数表示などのFM放送受信に必要な表示を行う。
操作部78には更に試験スイッチ90が設けられている。試験スイッチ90は受信待機状態(通常監視状態)で機能し、火災警報中は警報停止スイッチとして機能する。
無線通信部80には送信回路86と受信回路88が設けられ、アンテナ82から住警器10に装置イベント信号を無線送信できるようにしている。無線通信部80としては、住警器10−1と同様に、日本国内の場合には、例えば400MHz帯の特定小電力無線局の標準規格として知られたSTD−30またはSTD−T67に準拠した構成を備える。ここで、アンテナ82、送信回路86及び送信制御部98を併せて送信部とし、アンテナ84、受信回路88及び受信制御部100を併せて送信部とする。
メモリ84には、住警器10−1のメモリ32と同様に、イベント信号の順番を示す連続番号である連番、緊急警報装置を特定する送信元符号、連動グループを構成するためのグループ符号が格納されている(図示せず)。
プロセッサ68に設けた解析部92は緊急地震速報の最初に流れるチャイム音の受信を解析処理により判別する。解析部96による緊急地震速報のチャイム音の解析は、例えば特許文献3に記載されたベクトル相関法などで行う。
プロセッサ68に設けた解析部92は緊急地震速報の最初に流れるチャイム音の受信を解析処理により判別して緊急地震速報信号の有効受信を検出する。解析部92による緊急地震速報のチャイム音の解析は、例えば特許文献3に記載されたベクトル相関法などで行う。また解析部92は緊急警報放送における第2種開始信号の受信を解析処理により判別して津波警報信号の有効受信を検出する。
送信制御部98は、装置イベント検出部94で緊急地震速報信号または津波警報信号の有効受信を検出した場合に、住警器10側に地震報知または津波報知を示す装置イベント信号を送信し、地震報知または津波報知を示す音声メッセージを出力させる。
受信制御部100は、無線通信部80の受信回路90からアンテナ82を介して住警器10からのイベント信号を受信する。装置イベント検出部94は、受信制御部102による住警器10からのイベント信号を有効受信したか否か等のイベントも検出する。
異常報知制御部102は、装置イベント検出部94で住警器10の何れかからの火災を示すイベント信号の有効受信有りを検出した場合に、音声増幅部72を動作してスピーカ74から音声メッセージによる火災警報音を出力させると共に、表示部76に警報表示を行わせる。
また異常報知制御部102は、装置イベント検出部94で住警器10の何れかからの火災復旧または警報停止を示すイベント信号の有効受信有りを検出した場合に、警報音と火災表示を停止させる。
試験制御部104は、受信待機状態で試験スイッチ90を操作すると、装置イベント検出部98により試験スイッチ90の操作指示入力有りが検出され、これに基づき住警器10側に火災報知試験を示す装置イベント信号を送信して火災報知試験を行わせる。また試験制御部104は装置イベント検出部94による試験スイッチ90の操作指示入力有りの検出に基づきスピーカ74および表示部76に火災報知試験を行わせる。
また操作部78に火災警報の禁止を設定するモードスイッチを設け、住警器10と同じ場所に緊急警報装置25を設置する場合や、火災警報の連動報知を必要としない場合は、モードスイッチの操作で火災警報の報知を禁止するようにしても良い。
緊急警報装置25の電源部85は商用AC電源を所定電圧のDC電源に変換するが、電池としても良いし、更にその他の専用電源であっても良い。
図8及び図9は図4に示した第1発明における住警器10−1の監視処理の例を示したフローチャートである。他の住警器10−2〜10−6についても同じ処理となる。図8において、住警器10−1の電池電源40による電源供給が開始されると、ステップS1で初期化、自己診断、禁止モードの設定の有無を含む各種設定の読み込みを実行し、異常がなければステップS2に進み、火災を監視している。ステップS1で初期化異常があった場合には報知部36でその旨を報知して、動作を途中停止するか或いは再度ステップS1の処理を行うようにしているが、図示を省略している。
センサ部34から出力された煙検出信号が所定の火災レベルを超えると火災が検知され、ステップS2で火災検知を判別してステップS3に進み、連番、火災を検知している住警器を特定する送信元符号、グループ符号、火災を示すイベント符号を含むイベント信号を他の住警器及び緊急警報装置25に無線送信した後、ステップS4で報知部36のスピーカ56から音声メッセージやブザー音等による警報音とLED22の点灯による警報表示とにより連動元を示す火災警報を出力する。
続いて、ステップS5でセンサ部34からの煙検出信号が低下して火災検知状態が解消する火災復旧の有無を検出しており、火災復旧有りを検出するとステップS6で連番、送信元符号、グループ符号、火災復旧を示すイベント符号を含むイベント信号を他の住警器及び緊急警報装置25に送信した後、ステップS7でスピーカ56からの警報音とLED22の点灯による警報表示とによる連動元を示す火災警報を停止する。なお、LED22による警報表示は所定時間経過後に消灯しても良い。
続いてステップS8で警報停止スイッチ20の警報停止指示操作の有無を検出しており、警報停止指示操作有りを検出するとステップS9で警報中の有無を検出する。ステップS9で警報中が検出されると、ステップS10に進んで連番、送信元符号、グループ符号、警報停止を示すイベント符号を含むイベント信号を他の住警器及び緊急警報装置25に送信し、ステップS11に進んでスピーカ56からの連動元を示す警報音出力を停止し、LED22の点灯による警報表示を消灯する。なお、LED22は所定時間経過後に消灯しても良い。
ステップS9で警報中でないと検出した場合には、ステップS8で検出した警報停止スイッチの操作を点検指示動作と認定し、所定の点検動作を実施して結果を報知するようにしているが、図示を省略している。
続いて図9のステップS12に進み、他の住警器からの火災を示すイベント信号の有効受信の有無を検出している。他の住警器からの火災を示すイベント信号の有効受信有りを検出すると、ステップS13に進んで連動先を示す火災警報としてスピーカ56から警報音を出力し、LED22の点滅による警報表示を行う。
次にステップS14で他の住警器からの火災復旧を示すイベント信号の有効受信の有無を検出しており、火災復旧を示すイベント信号の有効受信有りを検出すると、ステップS15に進んで連動先の警報として行っているスピーカ56からの警報音出力とLED22の点滅による警報表示を停止する。
次にステップS16で他の住警器からの警報停止を示すイベント信号又は緊急警報装置25からの警報停止を示す装置イベント信号の有効受信の有無をチェックしており、警報停止を示すイベント信号又は装置イベント信号の有効受信有りを検出すると、ステップS17に進んで警報中の有無を検出し、警報中を検出するとステップS18に進んで連動先としての警報音出力を停止し、警報表示も停止する。
続いてステップS19で地震報知の禁止モード設定の有無を検出し、禁止モードの設定が無ければステップS20に進んで地震報知を示す装置イベント信号の有効受信の有無を検出しており、緊急警報装置25からの地震報知を示す装置イベント信号の有効受信有りを検出するとステップS21で地震報知を示す緊急地震速報の音声メッセージを報知部36のスピーカ56から出力すると共にLED22を例えば点灯する。
続いてステップS22で津波報知を示すイベント信号の有効受信の有無を検出しており、緊急警報装置25からの津波報知を示す装置イベント信号の有効受信有りを検出するとステップS23で津波報知を示す音声メッセージを報知部36のスピーカ56から1又は複数回出力すると共にLED22を例えば点灯する。
続いてステップS23に進んで報知試験を示す装置イベント信号の有効受信の有無を検出しており、報知試験を示す装置イベント信号の有効受信有りを検出するとステップS24で火災報知試験を示す音声メッセージを報知部36のスピーカ56から出力すると共にLED22を例えば点灯する。
ステップS19で緊急地震速報の禁止モード設定を検出した場合、ステップS20〜S24はスキップし、緊急地震速報を示す装置イベント信号の有効受信有りを検出しても緊急地震速報を示す音声メッセージを出力しない。これは図1のように住警器10−1が緊急警報装置25と同じ部屋に設置されている場合である。以上の処理を電源オフによる動作停止指示が検出されるまで繰り返す。
図10及び図11は図4に示した第1発明における緊急警報装置25の処理例を示したフローチャートである。図10において、緊急警報装置25の電源を投入するとステップS31で初期化及び自己診断を行い、エラーが無ければステップS32に進んで操作部78の選局操作によりFM局の選局処理を行う。
続いてステップS33の受信待機動作に移行する。受信待機動作はFM受信部70を動作してFM放送電波を受信再生しているが、音声増幅部72の動作は停止してスピーカ74から放送を流していない状態である。
続いてステップS34で緊急地震速報信号のチャイム音受信有無を解析部96の解析処理を通じて検出しており、チャイム音受信を検出するとステップS35に進み、音声増幅部72を動作することで、そのとき受信している緊急地震速報放送をスピーカ74から設定音量で出力する。
次にステップS36で住警器10に地震報知を示す装置イベント信号を出力する。続いてステップ37で所定時間の経過を待ってステップS38に進み、音声増幅部72の動作を停止することで、緊急地震速報放送が終了して通常番組に戻った放送音の出力を停止する。
続いてステップS39で津波警報信号の受信有無を解析部92の解析処理を通じて検出しており、津波警報信号の有効受信を検出するとステップS40に進み、音声増幅部72を動作することで、そのとき受信している緊急警報放送による津波警報をスピーカ74から出力する。
次にステップS41で無線通信部82の送信回路88を動作し、アンテナ84を介して住警器10に津波報知を示す装置イベント信号を送信する。続いてステップ42で緊急警報放送における終了信号の有効受信を解析部92の解析処理を通じて検出するとステップS43に進み、音声増幅部72の動作を停止することで、放送音の出力を停止する。
続いて図11のステップS44に進み、住警器10の何れかからの火災を示すイベント信号の有効受信検出の有無を検出している。ステップS44で住警器10の何れかからの火災を示すイベント信号の有効受信有りを検出すると、ステップS45に進んで音声メッセージによる火災警報音をスピーカ74から出力すると共に警報灯108を例えば点灯して警報表示を行う。
次にステップS46で操作部78に設けた警報中に警報停止スイッチとして機能する試験スイッチ90の操作による警報停止操作指示入力の有無と併せて住警器10の何れかからの火災復旧を示すイベント信号または警報停止を示すイベント信号の有効受信の有無を検出しており、警報停止操作指示入力有り、火災復旧を示すイベント信号の有効受信有り、または警報停止を示すイベント信号の有効受信出有りを検出すると、ステップS47に進んで警報中の有無を検出し、警報中を検出するとステップS48に進んで警報音および警報表示を停止する。
なお、警報中に警報停止スイッチとして機能する試験スイッチ90の操作による警報停止操作指示入力を検出した場合、警報停止を示す装置イベント信号を住警器に送信することで火災警報を停止させるが、この点は省略している。
続いてステップS49で受信待機状態での試験スイッチ90の試験操作指示入力の有無を検出しており、試験操作指示入力有りを検出するとステップS50に進み、報知試験を示す装置イベント信号を警報器10に送信して火災報知試験を行わせ、続いてステップS51で、緊急警報装置25自身で火災報知試験を示す音声メッセージをスピーカ74から出力すると共に警報灯108を例えば点灯して火災報知試験を行う。
このようなステップS49〜S51の処理により、緊急警報装置25で試験スイッチ90を操作すると、緊急警報装置25に追加機能として設けた火災報知機能の試験および住警器10が本来もつ火災報知機能の試験を一度に行うことができ、更に、緊急警報装置25から住警器10に対する通信試験ができる。以上の処理をステップS52で電源オフによる動作停止指示が検出されるまで繰り返す。
(第2発明の実施形態)
図12は、本願第2発明の実施形態となる警報システムに設けた緊急警報装置と住警器の試験動作を示した説明図である。図11において、緊急警報装置25に設けた試験スイッチ90を受信待機状態でオン操作すると、緊急警報装置25は地震報知試験を示す例えば「ピーピー 緊急地震速報の試験です」または「ピーピー 津波警報の試験です」といった試験音声メッセージ110を出力すると共に警報灯108を例えば点灯し、また住警器10に対し試験を示す装置イベント信号112を無線送信する。
緊急警報装置25から試験を示す装置イベント信号112を受信した住警器10は地震報知試験を示す例えば「ピーピー 緊急地震速報の試験です」または「ピーピー 津波警報の試験です」といった試験音声メッセージ118を出力すると共に、LEDを例えば点灯する。
なお、地震報知試験で点灯した住警器10のLEDや緊急警報装置25の警報灯108は、所定時間後または停止スイッチ操作で消灯する。
このような試験動作により緊急警報装置25と住警器10に設けている地震報知機能の試験を一括して行うことができると共に、緊急警報装置25から住警器10に対する通信試験ができる。
図12に示した第2発明の警報システムに設けた住警器10の詳細は、基本的に図5に示した第1発明の実施形態と同じであるが、試験処理部66の機能として、緊急警報装置25から試験を示す装置イベント信号の有効受信有りを検出した場合に、例えば「ピーピー 緊急地震速報の試験です」または「ピーピー 津波警報の試験です」といった音声メッセージを報知部36のスピーカ56から出力させる点で相違する。
また図12に示した第2発明の警報システムに設けた緊急警報装置25の詳細は、基本的に図7に示した第1発明の実施形態と同じであるが、試験制御部104の機能として、受信待機状態で試験スイッチ90を操作すると、装置イベント検出部98により試験スイッチ90の試験操作指示入力が検出され、これに基づき例えば「ピーピー 緊急地震速報の試験です」または「ピーピー 津波警報の試験です」といった地震速報試験を示す音声メッセージをスピーカ74から出力させる点で相違する。また、試験制御部104は、装置イベント検出部98により試験スイッチ90の操作が検出された場合に、住警器10側に試験を示す装置イベント信号を送信して地震報知試験を行わせる点でも相違する。
図13及び図14は図12に示した第2発明における住警器10−1の監視処理の例を示したフローチャートである。図12及び図13のステップS101〜S123の処理は図8及び図9に示した第1発明の監視処理におけるステップS1〜S23と同じ処理となる。
ステップS124にあっては報知試験を示す装置イベント信号の有効受信の有無を検出しており、報知試験を示す装置イベント信号の有効受信有りを検出するとステップS125で地震報知試験を示す音声メッセージを報知部36のスピーカ56から出力すると共にLEDを例えば点灯する。以上の処理を電源オフによる動作停止指示が検出されるまで繰り返す。
図15及び図16は図12に示した第2発明における緊急警報装置25の処理例を示したフローチャートである。図15及び図16において、ステップS131〜S148の処理は図10及び図11に示した第1発明の監視処理におけるステップS31〜S48と同じ処理となる。
ステップS149にあっては受信待機状態で試験スイッチ90の試験操作指示入力の有無を検出しており、試験操作指示入力有りを検出するとステップS150に進み、報知試験を示す装置イベント信号を警報器10に送信して地震報知試験を行わせ、続いてステップS151で緊急警報装置25自身の地震報知試験を行う。
このようなステップS149〜S151の処理により、緊急警報装置25で試験スイッチ90を操作すると、緊急警報装置25に設けた地震報知機能の試験および住警器10に追加した地震報知機能の試験を一度に行うことができ、更に、緊急警報装置25から住警器10に対する通信試験ができる。以上の処理をステップS152で電源オフによる動作停止指示が検出されるまで繰り返す。
(第3発明の実施形態)
図17は、本願第3発明の実施形態となる警報システムに設けた緊急警報装置と住警器の試験動作を示した説明図である。図17において、緊急警報装置25に設けた試験スイッチ90を受信待機状態でオン操作すると、緊急警報装置25は住警器10に対し試験を示す装置イベント信号120を無線送信する。
緊急警報装置25から試験を示す装置イベント信号120を有効受信した住警器10は火災報知試験を示す「ウーウー 火災警報の試験です」といった試験音声メッセージ122を出力すると共にLEDを例えば点灯する。続いて住警器10は試験を示す装置イベント信号120の受信に基づき、試験応答を示すイベント信号124を緊急警報装置25に無線送信する。
住警器10から試験応答を示すイベント信号を有効受信した緊急警報装置25は、火災報知試験を示す例えば「ウーウー 火災警報の試験です」といった試験音声メッセージ126を出力すると共に警報灯108を例えば点灯して、1回の試験動作を終了する。
なお、火災報知試験で点灯した住警器10のLEDや緊急警報装置25の警報灯108は、所定時間後または停止スイッチ操作で消灯する。
このような試験動作により緊急警報装置25に追加機能として設けた火災報知機能と住警器10が本来もつ火災報知機能の試験を一括して行うことができる。また住警器10と緊急警報装置25で火災報知試験の音声メッセージが出力された場合、緊急警報装置25から住警器10に対する装置イベン信号の送受信と、住警器10から緊急地震装置25に対するイベント信号の送受信が正常に行われたことになり、これによって緊急警報装置25と住警器10との間の双方向の通信試験を行うことができる。
図17に示した第3発明の警報システムに設けた住警器10の詳細は、基本的に図5に示した第1発明の実施形態と同じであるが、試験処理部66の機能として、緊急警報装置25から試験を示す装置イベント信号の有効受信有りを検出した場合に、例えば「ウーウー 火災警報の試験です」といった火災報知試験を示す音声メッセージを報知部36のスピーカ56から出力した後に、試験応答を示すイベント信号を緊急警報装置25に送信する点で相違する。
また図17に示した第3発明の警報システムに設けた緊急警報装置25の詳細は、基本的に図7に示した第1発明の実施形態と同じであるが、試験制御部104の機能として、受信待機状態で試験スイッチ90を操作すると、装置イベント検出部98により試験スイッチ90の試験操作指示入力有りが検出され、これに基づき住警器10側に試験を示す装置イベント信号を送信して火災報知試験を行わせ、その後、住警器10から送信された試験応答を示すイベント信号の有効受信有りを検出すると、例えば「ウーウー 火災警報の試験です」といった火災報知試験を示す音声メッセージをスピーカ74から出力させる点で相違する。
図18は図17に示した本願第3発明による警報システムで使用するイベント信号のフォーマットであり、装置イベント信号も同様である。図18のイベント信号は基本的に図6と同じであるが、イベント符号54として1010の「試験応答」を追加している。
図19及び図20は図17に示した第3発明の実施形態における住警器10の監視処理の例を示したフローチャートである。図19及び図20のステップS201〜S123の処理は図8及び図9に示した第1発明の監視処理におけるステップS1〜S23と同じ処理となる。
ステップS224にあっては報知試験を示す装置イベント信号の有効受信の有無を検出しており、報知試験を示す装置イベント信号の有効受信有りを検出するとステップS225で火災報知試験を示す音声メッセージを報知部36のスピーカ56から出力すると共にLED22を例えば点灯する。
続いてステップS226で試験応答を示すイベント信号を緊急警報装置25に送信して火災報知試験を行わせる。以上の処理を電源オフによる動作停止指示が検出されるまで繰り返す。
図21及び図22は図17に示した第3発明の実施形態における緊急警報装置25の処理例を示したフローチャートである。図21及び図22において、ステップS231〜S248の処理は図10及び図11に示した第1発明の監視処理におけるステップS31〜S48と同じ処理となる。
ステップS249にあっては受信待機状態で試験スイッチ90の試験操作指示入力の有無を検出しており、試験操作指示入力有りを検出するとステップS250に進み、報知試験を示す装置イベント信号を警報器10に送信して火災報知試験を行わせる。
続いてステップS251で住警器10から送信された試験応答を示すイベント信号の有効受信の有無を検出しており、イベント信号の有効受信有りを検出するとステップS252に進み、緊急警報装置25自身で火災報知試験を示す音声メッセージをスピーカ74から出力すると共に警報灯108を例えば点灯する。以上の処理をステップS253で電源オフによる動作停止指示が検出されるまで繰り返す。
(第4発明の実施形態)
図23は、本願第4発明の実施形態となる警報システムに設けた緊急警報装置と住警器の試験動作を示した説明図である。ここで前述した本願第3発明の実施形態にあっては、試験スイッチ90の操作に伴い緊急警報装置25及び住警器10で火災報知試験を行うようにしているが、本願第4発明の実施形態にあっては、試験スイッチ90の操作に伴い緊急警報装置25及び住警器10で地震報知試験を行うようにしたことを特徴とする。
図23において、緊急警報装置25に設けた試験スイッチ90を受信待機状態で操作すると、緊急警報装置25は住警器10に対し報知試験を示す装置イベント信号128を無線送信する。緊急警報装置25から報知試験を示す装置イベント信号128を有効受信した住警器10は、地震報知試験を示す「ピーピー 緊急地震速報の試験です」または「ピーピー 津波警報の試験です」といった試験音声メッセージ130を出力する。続いて住警器10は試験を示す装置イベント信号128の受信に基づき、試験応答を示すイベント信号132を緊急警報装置25に無線送信する。
住警器10から試験応答を示すイベント信号132を有効受信した緊急警報装置25は、地震報知試験を示す例えば「ピーピー 緊急地震速報の試験です」または「ピーピー 津波警報の試験です」といった試験音声メッセージ134を出力すると共に、警報灯108を例えば点灯して1回の試験動作を終了する。なお、地震報知試験で点灯した住警器10のLEDや緊急警報装置25の警報灯108は、所定時間後または停止スイッチ操作で消灯する。
このような試験動作により緊急警報装置25の持つ本来の地震報知機能と住警器10に追加機能として設けた地震報知機能の試験を一括して行うことができる。また住警器10と緊急警報装置25で地震報知試験の音声メッセージが出力された場合、緊急警報装置25から住警器10に対する装置イベン信号の送受信と、住警器10から緊急地震装置25に対するイベント信号の送受信が正常に行われたこととなり、これによって緊急警報装置25と住警器10との間の双方向の通信試験を行うことができる。
図23に示した第4発明の警報システムに設けた住警器10の詳細は、基本的に図5に示した第1発明の実施形態と同じであるが、試験処理部66の機能として、緊急警報装置25から試験を示す装置イベント信号の有効受信有りを検出した場合に、例えば「ピーピー 緊急地震速報の試験です」または「ピーピー 津波警報の試験です」といった音声メッセージを報知部36のスピーカ56から出力した後に、試験応答を示すイベント信号を緊急警報装置25に送信する点で相違する。
また図23に示した第4発明の警報システムに設けた緊急警報装置25の詳細は、基本的に図7に示した第1発明の実施形態と同じであるが、試験制御部104の機能として、受信待機状態で試験スイッチ90を操作すると、装置イベント検出部98により試験スイッチ90の試験操作指示入力有りが検出され、これに基づき住警器10側に報知試験を示す装置イベント信号を送信して地震報知試験を行わせ、その後、住警器10から送信された試験応答を示すイベント信号の有効受信有りを検出すると、例えば「ピーピー 緊急地震速報の試験です」または「ピーピー 津波警報の試験です」といった地震報知試験を示す音声メッセージをスピーカ74から出力させる点で相違する。
本願第4発明による警報システムで使用するイベント信号のフォーマットは、図16と同じであり、イベント符号54として1010の「試験応答」を追加している。
図23に示した第4発明における住警器10の監視処理は基本的に図19及び図20に示した第3発明の実施形態における住警器のフローチャートと同じであるが、ステップS224で報知試験を示す装置イベント信号の有効受信有りを検出した場合、ステップS225で地震報知試験を示す音声メッセージを報知部36のスピーカ56から出力すると共にLED22を例えば点灯する点で相違する。
図23に示した第4発明における緊急警報装置25の処理は、基本的に図21及び図22に示した第3発明の実施形態における緊急警報装置のフローチャートと同じであるが、ステップS251で住警器10から送信された試験応答を示すイベント信号の有効受信有りを検出した場合、ステップS252に進んで緊急警報装置25自身で地震速報試験を示す音声メッセージをスピーカ74から出力すると共に警報灯108を例えば点灯などで火災報知試験を行う点で相違する。
(第5発明の実施形態)
図24及び図25は、本願第5発明の実施形態となる警報システムに設けた緊急警報装置と住警器の試験動作を示した説明図である。図24及び図25において、緊急警報装置25には火災報知試験スイッチ136と地震報知試験スイッチ138が設けられている点で第1〜4発明の実施形態と相違する。
図24は火災報知試験スイッチ136を操作した場合を示している。緊急警報装置25に設けた火災報知試験スイッチ136を受信待機状態で操作すると、緊急警報装置25は火災報知試験を示す例えば「ウーウー 火災警報の試験です」といった試験音声メッセージ140を出力すると共に警報灯108を例えば点灯し、また住警器10に対し火災報知試験を示す装置イベント信号142を無線送信する。
緊急警報装置25から火災報知試験を示す装置イベント信号142を有効受信した住警器10は、火災報知試験を示す「ウーウー 火災警報の試験です」といった試験音声メッセージ144を出力すると共にLEDを例えば点灯する。
このような試験動作により緊急警報装置25と住警器10に設けている火災報知機能の試験を一括して行うことができると共に、同時に緊急警報装置25から住警器10に対する通信試験ができる。
図25は地震報知試験スイッチ138を操作した場合を示している。緊急警報装置25に設けた地震報知試験スイッチ138を受信待機状態で操作すると、緊急警報装置25は地震報知試験を示す例えば「ピーピー 緊急地震速報の試験です」または「ピーピー 津波警報の試験です」といった試験音声メッセージ146を出力すると共に警報灯108を例えば点灯し、また住警器10に対し地震報知試験を示す装置イベント信号148を無線送信する。
緊急警報装置25から地震報知試験を示す装置イベント信号148を有効受信した住警器10は、火災報知試験を示す「ピーピー 緊急地震速報の試験です」または「ピーピー 津波警報の試験です」といった試験音声メッセージ150を出力すると共にLEDを例えば点灯する。
このような試験動作により緊急警報装置25と住警器10に設けている地震報知機能の試験を一括して行うことができると共に住警器10から緊急警報装置25に対する通信試験ができる。なお、火災報知試験又は地震報知試験で点灯した住警器10のLEDや緊急警報装置25の警報灯108は、所定時間後または停止スイッチ操作で消灯する。
火災報知試験スイッチ136による火災報知機能の試験と地震報知試験スイッチ138による地震報知の試験は、一緒に行っても良いし、別々に行っても良い。例えば火災の多いシーズンには火災報知試験スイッチ136による火災報知機能の試験を重点的に行い、群発地震などが起きているような場合には、地震報知機能の試験を重点的に行うといった使い方ができる。
図24及び図25に示した第5発明の警報システムに設けた住警器10の詳細は、基本的に図5に示した第1発明の実施形態と同じであるが、試験処理部66の機能として、緊急警報装置25から火災報知試験を示す装置イベント信号の有効受信有りを検出した場合に、例えば「ウーウー 火災警報の試験です」といった音声メッセージを報知部36のスピーカ56から出力させると共にLED22を例えば点灯させ、また、緊急警報装置25から地震報知試験を示す装置イベント信号の有効受信有りを検出した場合に、例えば「ピーピー 緊急地震速報の試験です」または「ピーピー 津波警報の試験です」といった音声メッセージをスピーカ74から出力させると共にLED22を例えば点灯させる点で相違する。
また図24及び図25に示した第5発明の警報システムに設けた緊急警報装置25の詳細は、基本的に図7に示した第1発明の実施形態と同じであるが、試験制御部104の機能として、受信待機状態で火災報知試験スイッチ136を操作すると、装置イベント検出部98により火災報知試験の指示操作入力有りが検出され、これに基づき例えば「ウーウー 火災警報の試験です」といった火災報知試験を示す試験音声メッセージをスピーカ74から出力させると共にLED22を例えば点灯し、住警器10側に火災報知試験を示す装置イベント信号を送信して火災報知試験を行わせる。一方、緊急警報装置25の受信待機状態で地震報知試験スイッチ138を操作すると、装置イベント検出部98により地震報知試験の操作指示入力有りが検出され、これに基づき例えば「ピーピー 緊急地震速報の試験です」または「ピーピー 津波警報の試験です」といった地震報知試験を示す試験音声メッセージをスピーカ74から出力させると共にLED22を例えば点灯し、住警器10側に地震報知試験を示す装置イベント信号を送信して地震報知試験を行わせる点で相違する。
図26は図24及び図25に示した本願第5発明による警報システムで使用するイベント信号のフォーマットであり、装置イベント信号も同様である。図26のイベント信号は基本的に図6と同じであるが、イベント符号54として1001の「火災報知試験」と、1010の「地震報知試験」を準備している。
図27及び図28は、図24及び図25に示した第5発明における住警器10の監視処理の例を示したフローチャートである。図27及び図28のステップS301〜S323の処理は図8及び図9に示した第1発明の監視処理におけるステップS1〜S23と同じ処理となる。
ステップS324にあっては火災報知試験を示す装置イベント信号の有効受信の有無を検出しており、火災報知試験を示す装置イベント信号の有効受信有りを検出するとステップS325で火災報知試験を示す音声メッセージを報知部36のスピーカ56から出力し、同時にLED22を例えば点灯する。
続いてステップS326にあっては地震報知試験を示す装置イベント信号の有効受信の有無を検出しており、地震報知試験を示す装置イベント信号の有効受信有りを検出するとステップS327で地震報知試験を示す音声メッセージを報知部36のスピーカ56から出力すると共にLED22を例えば点灯する。以上の処理を電源オフによる動作停止指示が検出されるまで繰り返す。
図29及び図30は、図24及び図25に示した第5発明における緊急警報装置25の処理例を示したフローチャートである。図29及び図30において、ステップS331〜S348の処理は図10及び図11に示した第1発明の監視処理におけるステップS31〜S48と同じ処理となる。
ステップS349にあっては受信待機状態で火災報知試験スイッチ136による火災報知試験の操作指示入力の有無を検出しており、火災報知試験の操作指示入力有りを検出するとステップS350に進み、火災報知試験を示す装置イベント信号を警報器10に送信して火災報知試験を行わせ、続いてステップS351で、緊急警報装置25自身で火災報知試験を示す音声メッセージをスピーカ74から出力すると共に警報灯108を例えば点灯して火災報知試験を行う。
ステップS352にあっては受信待機状態で地震報知試験スイッチ138による地震報知試験の操作指示入力の有無を検出しており、地震報知試験の操作指示入力有りを検出するとステップS353に進み、地震報知試験を示す装置イベント信号を警報器10に送信して地震報知試験を行わせる。続いてステップS354で緊急警報装置25自身で地震報知試験を示す音声メッセージをスピーカ74から出力すると共に警報灯108を例えば点灯して地震報知試験を行う。以上の処理をステップS355で電源オフによる動作停止指示が検出されるまで繰り返す。
ここで図24及び図25にあっては、緊急警報装置25に火災報知試験スイッチ136と地震報知試験スイッチ138を設けているが、単一の試験スイッチとし、試験スイッチの押分操作により火災報知試験と地震報知試験を行うようにしても良い。例えば試験スイッチの短押操作を検出して火災報知試験を行い、試験スイッチの長押操作を検出して地震速報試験を行う。
図31は図1に設けた緊急警報装置の他の実施形態を示したブロック図であり、本実施形態にあっては、テレビ放送(デジタルTV放送)を受信解析して緊急地震速報信号または津波警報信号を検出して地震報知または津波報知を示す装置イベント信号を住警器へ送信するようにしたことを特徴とする。
これは一例であり、各機能の分離、統合は任意に行うことができる。また各機能のそれぞれの任意の一部または全部は、ソフトウェア(プログラム)によって実行されるものであっても、ハードウェアによって実行されるものであっても良い。
図31において、緊急警報装置25は、プロセッサ68、TVアンテナ162を接続したデジタルTV受信部160、音声増幅部72、スピーカ74、表示部76、操作部80、メモリ84、アンテナ82が接続された無線通信部80で構成され、プロセッサ68にはプログラムの実行で実現する機能として解析部92、装置イベント検出部94、地震報知制御部96、送信制御部98、受信制御部100、異常報知制御部102及び試験制御部104を設けている。操作部78には試験スイッチ90を設けている。
ここで、プロセッサ68、音声増幅部72、スピーカ74、表示部76、操作部78、メモリ84、アンテナ82が接続された無線通信部80は、図7に示した緊急警報装置25と基本的に同じであり、デジタルTV受信部160、TVアンテナ162及びプロセッサ68の解析部92が本実施形態に固有のものとなる。なお、デジタルTV受信部120にはワンセグとして知られた携帯電話・移動体端末向けの1セグメント部分受信サービスの受信部であっても良い。
デジタルTV受信部160は操作部78の操作で選局されたTV局、例えばNHK(R)にチューナを同調してそのテレビ放送電波を受信し、音声信号を復調して出力している。
プロセッサ68に設けた解析部92は、デジタルTV受信部160で受信復調されたTV放送音声データ信号およびTV放送データ信号を入力して解析し、緊急地震速報信号又は津波警報信号の有効受信の有無を検出している。
プロセッサ68に設けた装置イベント検出部94は、解析部92により、緊急地震速報放送信号の最初に流れる2回のチャイム音を示す音声データ信号の解析により緊急地震速報信号の有効受信を検出した場合、これに基づき音声増幅部72を所定時間動作して緊急地震速報を再生してスピーカ74から出力すると共に、地震報知を示す装置イベント信号を生成し、送信制御部98により無線通信部80の送信回路86からアンテナ82を介して住警器10側に地震報知を示す装置イベント信号を送信し、地震報知を示す情報を出力させる。解析部92による緊急地震速報のチャイム音解析は、例えば特許文献3に記載されたベクトル相関法などで行う。
また、装置イベント検出部94は、解析部92により、緊急警報放送の最初の10秒間に流れる第2種開始信号を示す緊急警報放送識別子が有効受信されたことを解析して検出した場合、津波警報信号が有効受信されたとみなし、これに基づき音声増幅部72を動作して津波警報放送を再生してスピーカ74から出力すると共に、津波報知を示す装置イベント信号を生成し、送信制御部98により無線通信部80の送信回路86からアンテナ82を介して住警器10側に津波報知を示す装置イベント信号を送信し、津波報知を示す情報を出力させる。
また装置イベント検出部94は、解析部92により第2種開始信号の解析検知から所定時間後に送信されてくる終了信号を示す緊急警報放送識別子の受信を解析して検出した場合、これに基づき音声増幅部72の動作を停止してスピーカ84から放送音の出力を停止する。
それ以外の構成及び動作は、第1発明〜第5発明について示したと同じになる。
図32は図1に設けた緊急警報装置の他の実施形態を示したブロック図であり、本実施形態にあっては、AM放送を受信解析して緊急地震速報信号または津波警報信号を検出して地震報知または津波報知を示す装置イベント信号を住警器へ送信するようにしたことを特徴とする。
これは一例であり、各機能の分離、統合は任意に行うことができる。また各機能のそれぞれの任意の一部または全部は、ソフトウェア(プログラム)によって実行されるものであっても、ハードウェアによって実行されるものであっても良い。
図32において、緊急警報装置25は、プロセッサ68、AMアンテナ172を接続したAM受信部170、音声増幅部72、スピーカ74、表示部76、操作部78、メモリ84、アンテナ82が接続された無線通信部80で構成され、プロセッサ68にはプログラムの実行で実現する機能として解析部92、装置イベント検出部94、地震報知制御部96、送信制御部98、受信制御部100、異常報知制御部102及び試験制御部104を設けている。操作部80には試験スイッチ90を設けている。
ここで、プロセッサ68、音声増幅部72、スピーカ74、表示部76、操作部78、メモリ84、アンテナ82が接続された無線通信部80は、図7に示した緊急警報装置25と基本的に同じであり、AM受信部170、AMアンテナ172及びプロセッサ68の解析部92が本実施形態に固有のものとなる。
AM受信部170は操作部78の操作で選局されたAM局にチューナを同調させてその放送電波を受信し、音声信号として復調して出力している。
プロセッサ68に設けた解析部92は、AM受信部170で受信復調されたAM放送音声信号を入力して解析し、緊急地震速報信号または津波警報信号の有効受信の有無を検出しており、その詳細は図7のFM放送音声信号を解析して制御する場合と基本的に同じになる。
なお、上記の実施形態は、緊急警報装置で緊急地震速報信号と津波警報信号の両方の受信を検出して処理しているが、緊急警報装置で緊急地震速報信号と津波警報信号のいずれか一方の受信を検出して処理するようにしても良い。ここで、緊急地震速報信号のみの受信を検出して処理する場合には、上記の実施形態における緊急警報装置25を緊急地震速報装置25と読み替え、且つ津波警報に関する部分を削除した内容の実施形態とすれば良い。
また上記の実施形態は火災を検知して警報する住警器を例にとるものであったが、ガス漏れ警報器、CO警報器、各種の防犯用警報器を配置した警報システムやそれら各種の警報器を混在させて配置した警報システムについても同様に適用できる。
また、警報器同士は必ずしも連動するものでなくても良く、所定の警報器が緊急警報装置と連携できるものであれば良い。一部の警報器は連動し、他の警報器は連動しないものとしても良い。更に、警報器は1台であることを妨げない。一方で、緊急警報装置を複数台設けても良い。このとき、緊急警報装置間でも相互に連携連動できるようにしても良い。
また、警報器や緊急警報装置間の各連携は無線通信によるものでなくても良く、有線通信によっても、また有線と無線を適宜混在させるものであっても良い。
また、上記の実施形態で警報停止スイッチ、モードスイッチ21、試験スイッチなどの操作手段は、必ずしもスイッチである必要は無く、リモコン装置等を使用して外部からの通信によって警報履歴出力を指示するもの等、どのような手段や方法を適用しても良い。
また、住警器(住宅用火災警報器)の警報出力機能を禁止することは規格上できないが、住警器以外の適宜の警報器を使用する場合には、警報器側の異常警報を禁止させるモード設定機能を設けることもできる。このようにすれば、例えば緊急警報装置からの異常(住警器の場合の火災にあたる)警報を出力させる代わりに、緊急警報装置の近隣に設置されている警報器からの異常警報を禁止させるパターンを採ることもできる。
また、住警器から緊急警報装置への異常警報(火災警報等)の連動出力は、表示のみで行わせるようにしても良い。例えば、ブザー音や音声メッセージ等の音響警出力は住警器だけで充分足りるが、電力消費の大きなフラッシュライト等を用いて異常発生の視覚的な報知効果を高めたいといった場合には、商用電源や専用電源等を使用していることで電力消費を抑える必要性が比較的低い緊急警報装置に当該フラッシュライト等の表示装置を設けて、住警器の異常(火災)警報に連動して動作させて表示報知の効果を高めても良い。
また上記の実施形態におけるフローチャートは処理の概略例を説明したもので、処理の順番等はこれに限定されない。また各処理や処理と処理の間に必要に応じて遅延時間を設けたり、他の判定を挿入する等ができる。
また、上記実施の形態で示した各機器のプロセッサは、その機能の一部又は全部を、例えばワイヤードロジック等による他の手段に代えることができる。プロセッサを含め他の電気的、機能的構成は適宜に統廃合することもできる。
また、緊急警報装置は、放送による緊急地震速報や津波警報を上記実施の形態のように直接受信しても良いし、別の装置や設備を介して間接的に受信しても良い。また、緊急地震情報や津波警報は例えば市町村等の地域防災無線設備から送信されるものであっても良く、この場合に緊急警報装置は当該防災無線信号から緊急地震情報や津波警報を検出する受信部と解析部を備えることになる。
また、警報器の規格等によっては、上記実施形態のLEDによる表示が「警報」と認められない場合があるが、本発明では規格上「警報」に含まれるか否かに関わらず、警報表示、警報に伴う表示、または単に表示として記載している。本発明の目的を達成できるものであれば、どのような表示手段を用いても構わない。そして、表示部は警報器と別体に設けられていても良い。
また、緊急警報装置、住警器(警報器)の表示部は、異常(上記実施の形態では火災)警報用表示部と緊急地震速報報知用表示部とをそれぞれ個別に設けても良い。
また、上記の実施形態では、電池電源によって動作する住警器を例に取ったが、電池電源以外の電源で動作するものにも本発明を適用できる。
また、上記の実施形態は住宅用に限らずビルやオフィス用など各種用途の警報器にも適用できる。
また、上記の実施形態は警報器にセンサ部と警報出力処理部を一体に設けた場合を例にとるが、他の実施形態として、センサ部と警報出力処理部を別体とした警報器であっても良い。
また本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10,10−1〜10−6:住警器
12:カバー
14:本体
16:検煙部
17:取付フック
18:音響孔
20:警報停止スイッチ
21:モードスイッチ
22,110:LED
24:住宅
25:緊急警報装置
28,68:プロセッサ
30,80:無線通信部
31,82:アンテナ
32,84:メモリ
34:センサ部
36:報知部
38:操作部
40:電池電源
42,86:送信回路
44,88:受信回路
46:イベント信号
48:連番
50:送信元符号
52:グループ符号
54:イベント符号
56,74::スピーカ
58:イベント検出部
60:送信処理部
62:受信処理部
64:警報処理部
65:地震報知処理部
66:試験処理部
70:FM受信部
71:FMアンテナ
72:音声増幅部
76:表示部
78:操作部
90:試験スイッチ
92:解析部
94:装置イベント検出部
96:異常報知処理部
98:送信制御部
100:受信制御部
102:地震報知処理部
104:試験制御部
106:監視灯
108:警報灯
136:火災報知試験スイッチ
138:地震報知試験スイッチ
160:デジタルTV受信部
170:AM受信部

Claims (13)

  1. 警戒エリアの異常を検知して異常を報知する異常報知機能を備えた警報器と、放送による緊急地震情報信号を検出して報知する地震報知機能を備えた緊急警報装置を連携させた警報システムに於いて、
    前記警報器に前記地震報知機能追加されると共に前記緊急警報装置に前記異常報知機能追加され
    前記警報器異常報知機能動作した場合に、当該警報器から異常報知を示すイベント信号を送って前記緊急警報装置に追加された異常報知機能を動作させ、
    前記緊急警報装置地震報知機能動作した場合に、当該緊急警報装置から緊急地震情報報知を示す装置イベント信号を送って前記警報器に追加された地震報知機能を動作させ、
    前記緊急警報装置に試験スイッチ設けられ
    前記緊急警報装置の試験スイッチ操作された場合に、前記緊急警報装置追加された異常報知機能を試験すると共に、当該緊急警報装置から試験を示す装置イベント信号を送って前記警報器の異常報知機能を試験させることを特徴とする警報システム。
  2. 請求項1記載の警報システムに於いて、前記緊急警報装置は、
    AM放送、FM放送又はテレビ放送のいずれかの放送信号を受信する放送受信部と、
    緊急地震速報または異常警報を出力する報知部と、
    前記警報器から送信された異常を示すイベント信号を受信する受信部と、
    装置イベント信号を前記警報器送信する送信部と、
    前記放送受信部による緊急地震情報信号の受信、イベント信号の受信をはじめとする自己のイベントを検出する装置イベント検出部と、
    前記装置イベント検出部緊急地震情報信号受信を検出した場合に、前記報知部から緊急地震情報を出力させると共に、前記送信部から前記警報器へ緊急地震情報報知を示す装置イベント信号を送信させる地震報知制御部と、
    前記装置イベント検出部前記警報器からの異常を示すイベント信号受信を検出した場合に前記報知部から異常警報を出力させる異常報知制御部と、
    前記装置イベント検出部前記試験スイッチの操作を検出した場合に、前記異常報知制御部により前記報知部から試験を示す異常警報を出力させると共に、前記送信部から前記警報器試験を示す装置イベント信号を送信させる試験制御部と、
    設けられたことを特徴とする警報システム。
  3. 請求項1記載の警報システムに於いて、前記警報器は、
    警戒エリアの物理的現象を検出して検出信号を出力するセンサ部と、
    異常警報または緊急地震情報を出力する報知部と、
    外部から所定の処理を指示する操作部と、
    前記センサ部の検出信号出力から検知した異常の有無及び前記操作部による停止操作をはじめとする自己のイベントを検出するイベント検出部と、
    前記イベント検出部検出したイベントを示すイベント信号を送信する送信部と、
    他の警報器からのイベント信号および前記緊急警報装置からの装置イベント信号を受信する受信部と、
    前記イベント検出部異常を検知した場合に、前記報知部から連動元を示す異常警報を出力させると共に、前記送信部から他の警報器へ異常を示すイベント信号送信させ、一方、他の警報器から異常を示すイベント信号を受信した場合に、前記報知部から連動先を示す異常警報を出力させる異常報知処理部と、
    前記緊急警報装置から緊急地震情報報知を示す装置イベント信号を受信した場合に、前記報知部から緊急地震情報信出力させる地震報知処理部と、
    前記緊急警報装置から試験を示す装置イベント信号を受信した場合に、前記異常報知処理部により前記報知部から試験を示す異常警報出力させる試験処理部と、
    設けられたことを特徴とする警報システム。
  4. 警戒エリアの異常を検知して異常を報知する異常報知機能を備えた警報器と、放送による緊急地震情報信号を検出して報知する地震報知機能を備えた緊急警報装置を連携させた警報システムに於いて、
    前記警報器に前記地震報知機能追加されると共に前記緊急警報装置に前記異常報知機能追加され
    前記警報器異常報知機能動作した場合に、当該警報器から異常報知を示すイベント信号を送って前記緊急警報装置に追加された異常報知機能を動作させ、
    前記緊急警報装置地震報知機能動作した場合に、当該緊急警報装置から緊急地震情報報知を示す装置イベント信号を送って前記警報器に追加された地震報知機能を動作させ、
    前記緊急警報装置に試験スイッチ設けられ
    前記緊急警報装置の試験スイッチ操作された場合に、前記地震報知機能を試験すると共に、当該緊急警報装置から試験を示す装置イベント信号を送って前記警報器の地震報知機能を試験させることを特徴とする警報システム。
  5. 請求項4記載の警報システムに於いて、前記緊急警報装置は、
    AM放送、FM放送又はテレビ放送のいずれかの放送信号を受信する放送受信部と、
    緊急地震情報または異常警報を出力する報知部と、
    前記警報器から送信された異常を示すイベント信号を受信する受信部と、
    装置イベント信号を前記警報器送信する送信部と、
    前記放送受信部による緊急地震情報信号の受信、イベント信号の受信をはじめとする自己のイベントを検出する装置イベント検出部と、
    前記装置イベント検出部緊急地震情報信号受信を検出した場合に、前記報知部から緊急地震情報を出力させると共に、前記送信部から前記警報器へ緊急地震情報報知を示す装置イベント信号を送信させる地震報知制御部と、
    前記装置イベント検出部前記警報器からの異常を示すイベント信号受信を検出した場合に前記報知部から異常警報を出力させる異常報知制御部と、
    前記装置イベント検出部前記試験スイッチの操作を検出した場合に、前記地震報知制御部により前記報知部から試験を示す緊急地震情報を出力させると共に、前記送信部から前記警報器試験を示す装置イベント信号を送信させる試験制御部と、
    設けられたことを特徴とする警報システム。
  6. 請求項4記載の警報システムに於いて、前記警報器は、
    警戒エリアの物理的現象を検出して検出信号を出力するセンサ部と、
    異常警報または緊急地震情報を出力する報知部と、
    外部から所定の処理を指示する操作部と、
    前記センサ部の検出信号出力から検知した異常の有無及び前記操作部による停止操作をはじめとする自己のイベントを検出するイベント検出部と、
    前記イベント検出部検出したイベントを示すイベント信号を送信する送信部と、
    他の警報器からのイベント信号および前記緊急警報装置からの装置イベント信号を受信する受信部と、
    前記イベント検出部異常を検知した場合に、前記報知部から連動元を示す異常警報を出力させると共に、前記送信部から他の警報器へ異常を示すイベント信号送信させ、一方、他の警報器から異常を示すイベント信号を受信した場合に、前記報知部から連動先を示す異常警報を出力させる異常報知処理部と、
    前記緊急警報装置から緊急地震情報報知を示す装置イベント信号を受信した場合に、前記報知部から緊急地震情報出力させる地震報知処理部と、
    前記緊急警報装置から試験を示す装置イベント信号を受信した場合に、前記地震報知処理部により前記報知部から試験を示す緊急地震情報出力させる試験処理部と、
    設けられたことを特徴とする警報システム。
  7. 警戒エリアの異常を検知して異常を報知する異常報知機能を備えた警報器と、放送による緊急地震情報信号を検出して報知する地震報知機能を備えた緊急警報装置を連携させた警報システムに於いて、
    前記警報器に前記地震報知機能追加されると共に前記緊急警報装置に前記異常報知機能追加され
    前記警報器異常報知機能動作した場合に、当該警報器から異常報知を示すイベント信号を送って前記緊急警報装置に追加された異常報知機能を動作させ、
    前記緊急警報装置地震報知機能動作した場合に、当該緊急警報装置から緊急地震情報報知を示すイベント信号を送って前記警報器に追加された地震報知機能を動作させ、
    前記緊急警報装置に試験スイッチ設けられ
    前記緊急警報装置の試験スイッチ操作された場合に、当該緊急警報装置から試験を示す装置イベント信号を送って前記警報器の異常報知機能を試験させた後に、当該警報器から試験応答を示すイベント信号を送って当該緊急警報装置の異常報知機能を試験させることを特徴とする警報システム。
  8. 請求項7記載の警報システムに於いて、前記緊急警報装置は、
    AM放送、FM放送又はテレビ放送のいずれかの放送信号を受信する放送受信部と、
    緊急地震情報または異常警報を出力する報知部と、
    前記警報器から送信された異常を示すイベント信号を受信する受信部と、
    装置イベント信号を前記警報器送信する送信部と、
    前記放送受信部による緊急地震情報信号の受信、イベント信号の受信をはじめとする自己のイベントを検出する装置イベント検出部と、
    前記装置イベント検出部緊急地震情報信号受信を検出した場合に、前記報知部から緊急地震情報を出力させると共に、前記送信部から前記警報器緊急地震情報報知を示す装置イベント信号を送信させる地震報知制御部と、
    前記装置イベント検出部前記警報器からの異常を示すイベント信号受信を検出した場合に前記報知部から異常警報を出力させる異常報知制御部と、
    前記装置イベント検出部前記試験スイッチの操作を検出した場合に、前記送信部から前記警報器試験を示す装置イベント信号を送信し、その後に前記警報器から試験応答を示すイベント信号受信を検出した場合に、前記異常報知制御部により前記報知部から試験を示す異常警報出力させる試験制御部と、
    設けられたことを特徴とする警報システム。
  9. 請求項7記載の警報システムに於いて、前記警報器は、
    警戒エリアの物理的現象を検出して検出信号を出力するセンサ部と、
    異常警報または緊急地震情報を出力する報知部と、
    外部から所定の処理を指示する操作部と、
    前記センサ部の検出信号出力から検知した異常の有無及び前記操作部による停止操作をはじめとする自己のイベントを検出するイベント検出部と、
    前記イベント検出部検出したイベントを示すイベント信号を送信する送信部と、
    他の警報器からのイベント信号および前記緊急警報装置からの装置イベント信号を受信する受信部と、
    前記イベント検出部異常を検知した場合に、前記報知部から連動元を示す異常警報を出力させると共に、前記送信部から他の警報器へ異常を示すイベント信号送信させ、一方、他の警報器から異常を示すイベント信号を受信した場合に、前記報知部から連動先を示す異常警報を出力させる異常報知処理部と、
    前記緊急警報装置から緊急地震情報報知を示す装置イベント信号を受信した場合に、前記報知部から緊急地震情報出力させる地震報知処理部と、
    前記緊急警報装置から試験を示す装置イベント信号を受信した場合に、前記異常報知処理部により前記報知部から試験を示す異常警報出力させると共に、前記緊急警報装置試験応答を示すイベント信号を送信する試験処理部と、
    設けられたことを特徴とする警報システム。
  10. 警戒エリアの異常を検知して異常を報知する異常報知機能を備えた警報器と、放送による緊急地震情報信号を検出して報知する地震報知機能を備えた緊急警報装置を連携させた警報システムに於いて、
    前記警報器に前記地震報知機能追加されると共に前記緊急警報装置に前記異常報知機能追加され
    前記警報器異常報知機能動作した場合に、当該警報器から異常報知を示すイベント信号を送って前記緊急警報装置に追加された異常報知機能を動作させ、
    前記緊急警報装置地震報知機能動作した場合に、当該緊急警報装置から緊急地震情報報知を示すイベント信号を送って前記警報器に追加された地震報知機能を動作させ、
    前記緊急警報装置に試験スイッチ設けられ
    前記緊急警報装置の試験スイッチ操作された場合に、当該緊急警報装置から試験を示す装置イベント信号を送って前記警報器の地震報知機能を試験させた後に、当該警報器から試験応答を示すイベント信号を送って当該緊急警報装置の地震報知機能を試験させることを特徴とする警報システム。
  11. 請求項10記載の警報システムに於いて、前記緊急警報装置は、
    AM放送、FM放送又はテレビ放送のいずれかの放送信号を受信する放送受信部と、
    緊急地震情報または異常警報を出力する報知部と、
    前記警報器から送信された異常を示すイベント信号を受信する受信部と、
    装置イベント信号を前記警報器送信する送信部と、
    前記放送受信部による緊急地震情報信号の受信、イベント信号の受信をはじめとする自己のイベントを検出する装置イベント検出部と、
    前記装置イベント検出部緊急地震情報信号受信を検出した場合に、前記報知部から緊急地震情報を出力させると共に、前記送信部から前記警報器緊急地震情報報知を示す装置イベント信号を送信させる地震報知制御部と、
    前記装置イベント検出部前記警報器からの異常を示すイベント信号受信を検出した場合に前記報知部から異常警報を出力させる異常報知制御部と、
    前記装置イベント検出部前記試験スイッチの操作を検出した場合に、前記送信部から前記警報器試験を示す装置イベント信号を送信し、その後に前記警報器から試験応答を示すイベント信号受信を検出した場合に、前記異常報知制御部により前記報知部から試験を示す緊急地震情報出力させる試験制御部と、
    設けられたことを特徴とする警報システム。
  12. 請求項10記載の警報システムに於いて、前記警報器は、
    警戒エリアの物理的現象を検出して検出信号を出力するセンサ部と、
    異常警報または緊急地震情報を出力する報知部と、
    外部から所定の処理を指示する操作部と、
    前記センサ部の検出信号出力から検知した異常の有無及び前記操作部による停止操作をはじめとする自己のイベントを検出するイベント検出部と、
    前記イベント検出部検出したイベントを示すイベント信号を送信する送信部と、
    他の警報器からのイベント信号および前記緊急警報装置からの装置イベント信号を受信する受信部と、
    前記イベント検出部異常を検知した場合に、前記報知部から連動元を示す異常警報を出力させると共に、前記送信部から他の警報器へ異常を示すイベント信号送信させ、一方、他の警報器から異常を示すイベント信号を受信した場合に、前記報知部から連動先を示す異常警報を出力させる異常報知処理部と、
    前記緊急警報装置から緊急地震情報報知を示す装置イベント信号を受信した場合に、前記報知部から緊急地震情報出力させる地震報知処理部と、
    前記緊急警報装置から試験を示す装置イベント信号を受信した場合に、前記地震報知処理部により前記報知部から試験を示す緊急地震情報を出力させると共に、前記緊急警報装置試験応答を示すイベント信号を送信する試験処理部と、
    設けられたことを特徴とする警報システム。
  13. 請求項1、4、7又は10の何れかに記載の警報システムに於いて、
    前記緊急地震情報信号は、緊急地震速報信号と津波警報信号の少なくともいずれか一方であり、
    前記緊急地震情報報知を示す装置イベント信号は、緊急地震速報報知と津波報知の少なくともいずれか一方を示す装置イベント信号であることを特徴とする警報システム。
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