JP6580222B1 - ローダ装置及びこれを用いた被加工物の搬送方法 - Google Patents

ローダ装置及びこれを用いた被加工物の搬送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】比較的簡単な構成で且つ比較的簡単な制御でもって搬送効率を高めることができるローダ装置を提供する。【解決手段】所定方向に延びる架設レール30と、架設レール30に移動自在に装着されたローダ32とを備え、ローダ32は、昇降自在に支持された昇降部材40と、昇降部材40の下端部に設けられたローダヘッド41とを有するローダ装置。ローダヘッド41は第1〜第3ローダチャック42,44,46を備え、搬入域において第1〜第3ローダチャック42,44,46のうち2つのローダチャックにより被加工物を保持して工作機械の加工域に搬送する。ローダヘッド41は第1及び第2支持部材を備え、第1ローダチャック42が第1支持部材に取り付けられ、第2及び第3ローダチャック44,46が第2支持部材に取り付けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、工作機械などに被加工物を搬送するためのローダ装置及びこれを用いた被加工物の搬送方法に関する。
例えば、NC旋盤などの工作機械の加工域に被加工物を搬送するためのローダ装置として、横方向に延びる架設レールと、この架設レールに移動自在に装着されたローダを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このローダは、架設レールに沿って移動される走行台と、走行台に前後方向に移動自在に支持された移動台と、この移動台に昇降自在に装着された昇降部材と、この昇降部材の装着されたローダヘッドとを備え、ローダヘッドに一対のローダチャック、即ち第1及び第2ローダチャックが取り付けられている。
一方、NC旋盤として、2つの主軸を備えたものが広く実用に供されている。このようなNC旋盤では、横方向に並べて配置された第1及び第2主軸を備え、第1主軸に第1主軸チャックが装着され、第2主軸に第2主軸チャックが装着されている。第1主軸チャックに対応して第1刃物台が設けられ、第1主軸チャックに取り付けられた被加工物に対して、第1刃物台に取り付けられた加工工具が作用して所定の加工が行われる。また、第2主軸チャックに対応して第2刃物台が設けられ、第2主軸チャックに取り付けられた被加工物に対して、第2刃物台に取り付けられた加工工具が作用して所定の加工が行われる。
上述したローダ装置をこのNC旋盤(2スピンドルの旋盤)に適用した場合、ローダヘッドに設けられたローダチャックの個数が2つである故に、ローダによる被加工物の搬送は、第1及び第2主軸チャックに対して交互に行われる。例えば、第1主軸チャックに関し、加工すべき被加工物(「未加工部材」とも称する)は、一方のローダチャック(例えば、第1ローダチャック)に保持されて第1主軸ポイントに搬送される(このとき、他方のローダチャックは何も保持していない)。そして、第1主軸ポイント(第1加工域)において、第1主軸チャックに保持されて加工された被加工物(「加工済部材」とも称する)が他方のローダチャック(第2ローダチャック)に受け取られ、その後、このローダチャック(第1ローダチャック)に保持された被加工物がこの第1主軸チャックに受け渡され、受け渡された被加工物が、第1刃物台に取り付けられた加工工具により加工される。
また、第2主軸チャックに関しても同様に、加工すべき被加工物(未加工部材)は、一方のローダチャック(第1ローダチャック)に保持されて第2主軸ポイントに搬送される。そして、第2主軸ポイントにおいて、第2主軸チャックに保持されて加工された被加工物が他方のローダチャック(第2ローダチャック)に受け取られ、その後、このローダチャック(第1ローダチャック)に保持された被加工物がこの第2主軸チャックに受け渡され、受け渡された被加工物が、第2刃物台に取り付けられた加工工具により加工される。
このようなローダ装置を用いた場合、被加工物を第1及び第2主軸チャックに別々に一つずつ搬送して受渡しするので、被加工物(未加工部材、加工済部材)を搬送するためのローダの動きに無駄が多く、2つの主軸チャック(第1及び第2主軸チャック)及び2つの刃物台(第1及び第2刃物台)を組み合わせて用いているにもかかわらず加工効率を充分に高めることができないという問題がある。
そこで、このような問題を解消するために、ローダ装置の架設レールに2つのローダ、即ち第1及び第2ローダを移動自在に装着したものも提案されている(例えば、特許文献2参照)。このローダ装置では、第1ローダ(一対の第1ローダチャックを備える)は第1主軸チャックに対応して配設され、この第1主軸チャックとの間で被加工物(未加工部材、加工済部材)の受け渡しを行い、また第2ローダ(一対の第2ローダチャックを備えている)は第2主軸チャックに対応して配設され、この第2主軸チャックとの間で被加工物(未加工部材、加工済部材)との受け渡しが行われる。
特開2016−175180号公報 特開平8−174304号公報
しかしながら、上述したローダ装置を用いる場合、第1主軸チャックに対応して第1ローダ(一対の第1ローダチャック)を設け、第2主軸チャックに対応して第2ローダ(一対の第2ローダチャック)を設ける必要があり、それ故に、被加工物搬送装置自体の構成が複雑になるとともに、その制御も複雑になる問題がある。
本発明の目的は、比較的簡単な構成で且つ比較的簡単な制御でもって搬送効率を高めることができるローダ装置及びこれを用いた被加工物の搬送方法を提供することである。
本発明の請求項1に記載のローダ装置は、所定方向に延びる架設レールと、前記架設レールに移動自在に装着されたローダとを備え、前記ローダは、昇降自在に支持された昇降部材と、前記昇降部材の下端部に設けられたローダヘッドとを有し、前記ローダヘッドに保持した被加工物を工作機械の第1及び第2主軸に装着された第1及び第2主軸チャックに搬送するローダ装置において、
前記ローダヘッドは、前記昇降部材に取り付けられたヘッド本体と、前記ヘッド本体に回動自在に装着された回転支持部材とを備え、前記回転支持部材には、周方向に間隔をおいて第1〜第3チャック取付面が設けられ、前記第1〜第3チャック取付面に第1〜第3ローダチャックが取り付けられており、
前記回転支持部材は、前記第1〜第3ローダチャックが前記工作機械の前記第1及び第2主軸チャックに対向する第1〜第3受渡し角度位置を通して回動される第1回転制御モードと、前記第1〜第3ローダチャックが搬入搬送装置の搬送面と対向する第1〜第3搬入・搬出角度位置を通して回動される第2回転制御モードとに切り替えて回動制御されるように構成されており、
前記回転支持部材の回転軸は、水平方向に対して45度の角度でもって斜め下方に傾斜して延び、前記第1〜第3チャック取付面は、前記第1〜第3受渡し角度位置にあるときに前記回転軸に対して45度の角度でもって傾斜するように構成されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載のローダ装置では、前記搬入搬送装置から前記被加工物を受け取るときには、前記回転支持部材は前記第2回転制御モードにより回動制御され、前記第1〜第3ローダチャックのうち2つのローダチャックにより被加工物を受け取って前記工作機械に搬送し、また前記工作機械の前記第1及び第2主軸チャックに受け渡すときには、前記回転支持部材は前記第1回転制御モードにより回動制御され、前記2つのローダチャックのうちの一方に保持された前記被加工物が前記第1主軸の前記第1主軸チャックに受け渡され、それらの他方に保持された前記被加工物が前記第1主軸の前記第1主軸チャック又は前記第2主軸の前記第2主軸チャックに受け渡されることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載のローダ装置では、前記第1〜第3ローダチャックは、前記回転支持部材の周方向に120度の間隔をおいて配設され、前記第1及び第2回転制御モードにおいては、前記回転支持部材は120度間隔でもって回動制御されることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載のローダ装置では、前記第1回転制御モードにおいて前記回転支持部材が180度回動されると、前記第1〜第3ローダチャックが前記搬入・搬出角度位置を通して回動される前記第2回転制御モードに切り替えられ、また前記第2回転制御モードにおいて前記回転支持部材が180度回動されると、前記第1〜第3ローダチャックが前記受渡し角度位置を通して回動される第1回転制御モードに切り替えられることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に記載の被加工物の搬送方法は、第1及び第2主軸に装着された第1及び第2主軸チャックを備えた工作機械の加工域にローダ装置を用いて被加工物を搬送する被加工物の搬送方法において、
前記ローダ装置は、所定方向に延びる架設レールと、前記架設レールに移動自在に装着されたローダとを備え、前記ローダは、昇降自在に支持された昇降部材と、前記昇降部材の下端部に設けられたローダヘッドとを有し、前記ローダヘッドは、前記昇降部材に取り付けられたヘッド本体と、前記ヘッド本体に回動自在に装着された回転支持部材とを備え、前記回転支持部材には、周方向に間隔をおいて第1〜第3チャック取付面が設けられ、前記第1〜第3チャック取付面に第1〜第3ローダチャックが取り付けられており、
前記回転支持部材は、前記第1〜第3ローダチャックが前記工作機械の前記第1及び第2主軸チャックに対向する第1〜第3受渡し角度位置を通して回動される第1回転制御モードと、前記第1〜第3ローダチャックが搬入搬送装置の搬送面と対向する第1〜第3搬入・搬出角度位置を通して回動される第2回転制御モードとに切り替えて回動制御されるように構成されており、
前記被加工物を搬入する搬入域において、前記回転支持部材は前記第2回転制御モードでもって回動制御され、前記ローダの前記第1〜第3のローダチャックのうちの2つのローダチャックにより前記被加工物を保持して前記工作機械の加工域に搬送することを特徴とする。
本発明の請求項1に記載のローダ装置によれば、架設レールに移動自在にローダが装着され、このローダが昇降自在に支持された昇降部材とこの昇降部材の下端部に設けられたローダヘッドとを有し、このローダヘッドに第1〜第3ローダチャックが設けられているので、搬入域において第1〜第3ローダチャックのうち2つのローダチャックでもって保持して工作機械の加工域に搬送することができ、被加工物を効率良く搬送することができる。
また、このローダ装置を二つの主軸チャックを備える工作機械(例えば、2スピンドルのNC旋盤)に適用するので、例えば第1及び第2主軸チャックに保持された被加工物に対して同じ加工を施す場合などにおいては、搬入域において二つのローダチャック(例えば、第1及び第2ローダチャック)により被加工物を保持して工作機械に搬送し、一方の加工域(第1加工域)において、第1ローダチャックに保持された被加工物を一方の主軸チャック(第1主軸チャック)に受け渡し(この受渡し前に、第1主軸チャックに保持されて加工された被加工物を例えば第3ローダチャックで受け取る)、また第2ローダチャックに保持された被加工物を他方の主軸チャック(第2主軸チャック)に受け渡し(この受渡し前に、第2主軸チャックに保持された被加工物を第1ローダチャックで受け取る)、このように搬入域で受け取った2つの被加工物(未加工部材)を第1及び第2主軸チャックに搬送して装着することができる。
また、回転支持部材は、第1〜第3ローダチャックが第1及び第2主軸チャックに対向する第1〜第3受渡し角度位置を通して回動される第1回転制御モードと、第1〜第3ローダチャックが搬入搬送装置の搬送面と対向する第1〜第3搬入・搬出角度位置を通して回動される第2回転制御モードとに切り替えて回動制御されるので、第1〜第3ローダチャックを簡単な制御でもって所定の角度位置に位置付けることができる。
更に、回転支持部材の回転軸は水平方向に対して45度の角度でもって斜め下方に傾斜して延び、第1〜第3チャック取付面は、第1〜第3受渡し角度位置にあるときに前記回転軸に対して45度の角度でもって傾斜するように構成されているので、第1〜第3傾斜取付面に取り付けられた第1〜第3ローダチャックを大きなスペースを必要とすることなく、第1〜第3受渡し角度位置及び第1〜第3搬入・搬出角度位置を通して回動することができる。
また、一つのローダのローダヘッドに3つのローダチャック(第1〜第3ローダチャック)を取り付けるという比較的簡単な構成でもって2つの被加工物を保持して第1及び第2主軸チャックに搬送して受け渡すことができ、また架設レールに沿った移動制御については1つのローダを制御すればよく、比較的簡単な制御でもって行うことができる。
また、本発明の請求項2に記載のローダ装置によれば、被加工物を受け取るときには、回転支持部材が第2回転制御モードにより回動制御されるので、第1〜第3ローダチャックのうちの2つのローダチャックにより被加工物を受け取って工作機械の加工域に搬送することができる。また、工作機械の第1及び第2主軸チャックに受け渡すときには、回転支持部材が第1回転制御モードにより回動制御されるので、2つのローダチャックのうちの一方に保持された被加工物を第1主軸チャックに受け渡すことができ、またそれらの他方に保持された被加工物を第1主軸チャック又は第2主軸チャックに受け渡すことができる。
また、本発明の請求項3に記載のローダ装置によれば、第1〜第3ローダチャックが回転支持部材の周方向に120度の間隔をおいて配設されているので、第1回転制御モードにおいては、回転支持部材を120度回動する毎に第1〜第3ローダチャックの一つを受渡し角度位置に位置付けることができ、また第2回転制御モードにおいては、回転支持部材を120度回動する毎に第1〜第3ローダチャックの一つを搬入・搬出角度位置に位置付けることができる。
また、本発明の請求項4に記載のローダ装置によれば、第1回転制御モードにおいて回転支持部材が180度回動されると、搬入・搬出角度位置を通して回動される第2回転制御モードに切り替えられ、また第2回転制御モードにおいて回転支持部材が180度回動されると、受渡し角度位置を通して回動される第1回転制御モードに切り替えられるので、回転支持部材を180度回動するという簡単な制御でもって回転制御モードを切り替えることができる。
また、本発明の請求項5に記載の被加工物の搬送方法によれば、ローダ装置のローダヘッドに回転支持部材が回動自在に装着され、回転支持部材に周方向に間隔をおいて第1〜第3チャック取付面が設けられ、これら第1〜第3チャック取付面に第1〜第3ローダチャックが取り付けられている。そして、この回転支持部材が第1回転制御モードで回動されるときには、第1〜第3ローダチャックが工作機械の第1及び第2主軸チャックに対向する第1〜第3受渡し角度位置を通して回動され、また第2回転制御モードで回動されるときには、第1〜第3ローダチャックが搬入搬送装置の搬送面と対向する第1〜第3搬入・搬出角度位置を通して回動されるので、簡単な制御でもって第1〜第3ローダチャックを所定の角度位置に位置付けることができる。
また、被加工物を搬入する搬入域において、回転支持部材が第2回転制御モードでもって回動制御されるので、ローダの第1〜第3のローダチャックのうちの2つのローダチャックにより被加工物を保持して工作機械の加工域に搬送することができ、被加工物を効率よく加工域に搬送して工作機械の加工効率を高めることができる。
更に、本発明の請求項6に記載のローダ装置によれば、ローダヘッドはヘッド本体に装着された第1及び第2支持部材とを備え、第1及び第2ローダチャックが第1支持部材に取り付けられ、第3ローダチャックが第2支持部材に取り付けられ、第1及び第2支持部材が受渡し角度位置と搬入・搬出角度位置との間を旋回自在であるので、第1及び第2支持部材を受渡し角度位置に位置付けることにより、第1〜第3ローダヘッドに保持された被加工物の受渡しを行うことができ、また第1及び第2支持部材を搬入・搬出角度位置に位置付けることにより、第1〜第3ローダヘッドのうちの二つへの被加工物の保持を行うことができる。
本発明に従うローダ装置の一実施形態を備えた加工システムの一例を示す斜視図。 図1のローダ装置が備えるローダヘッドを簡略的に示す正面図。 図2のローダヘッドを簡略的に示す側面図。 図2のローダヘッドの第1〜第3ローダヘッドが下を向いた状態を示す側面図。 図1の加工システムにおいて実行される第1搬送サイクルを説明するための説明図。 図5の第1搬送サイクルによる被加工物の搬送の流れを示すフローチャート。 図5の第1搬送サイクルにおいて各ポイントにおける第1〜第3ローダチャックの保持状態を説明するための図。 図1の加工システムにおいて実行される第2搬送サイクルを説明するための説明図。 図8の第2搬送サイクルによる被加工物の搬送の流れを示すフローチャート。 図1の加工システムにおいて実行される第3搬送サイクルを説明するための説明図。 図10の第3搬送サイクルによる被加工物の搬送の流れを示すフローチャート。 図11の第3搬送サイクルにおいて各ポイントにおける第1〜第3ローダチャックの保持状態を説明するための図。 図1の加工システムにおいて実行される第4搬送サイクルを説明するための説明図。 図13の第4搬送サイクルによる被加工物の搬送の流れを示すフローチャート。 他の実施形態のローダ装置のローダヘッドを示す正面図。 図15のローダヘッドを示す側面図。 図15のローダヘッドを第2回転制御モードで回転制御したときの状態を示す正面図。 図15のローダヘッドを第2回転制御モードで回転制御したときの状態を示す側面図。 図15のローダヘッドを備えたローダ装置を用いた第5搬送サイクルによる被加工物の搬送の流れを示すフローチャート。 図15のローダヘッドを備えたローダ装置を用いた第6搬送サイクルによる被加工物の搬送の流れを示すフローチャート。側面図。
以下、添付図面を参照して、本発明に従うローダ装置の実施形態について説明する。まず、図1〜図14を参照して、ローダ装置の一実施形態を備えた加工システムの一例について説明する。図1において、この加工システムは、被加工物(図示せず)を加工する工作機械2と、この工作機械2に被加工物を搬送するためのローダ装置4とを備え、この工作機械2の一例としてのNC旋盤6に適用して説明する。尚、ローダ装置4については、後述する。
図示のNC旋盤6は、工場の床面等に設置されるベッド本体8(工作機械本体を構成する)と、ベッド本体8の横方向(X軸方向であって、図1において左上から右下の方向)略中央部に配設された一対の主軸台、即ち第1及び第2主軸台10,12を備えている。第1及び第2主軸台10,12は、この横方向に間隔をおいて平行に搭載され、第1及び第2主軸台10,12に第1及び第2主軸14,16が回転自在に支持されている。
第1及び第2主軸14,16はそれぞれ前後方向(Z軸方向であって、図1において左下から右上の方向)に延びるとともに、上記横方向に間隔をおいて平行に配置され、対応する主軸駆動モータ(図示せず)により回転駆動される。第1及び第2主軸14,16の各々には、被加工物を把持するための主軸チャック、即ち第1及び第2主軸チャック18,20が装着されている。第1及び第2主軸チャック18,20は、対応するシリンダ機構(図示せず)により駆動され、その伸縮により被加工物の把持及びその解除を行うように構成されている。
このベッド本体8の横方向の両側部には、一対の刃物台、即ち第1及び第2刃物台22,24が配設されている。第1刃物台22は第1主軸台10の横方向外側に配設され、第2刃物台24は第2主軸台16の横方向外側に配設されている。この形態では、第1及び第2刃物台22,24は、タレット型刃物台(以下、単に「タレット」と称する)から構成されている。第1及び第2タレット22,24の周面には複数の工具取付部26,28が設けられ、これら工具取付部26,28に加工工具(図示せず)が取り付けられる。尚、刃物台(第1及び第2刃物台22,24)として、タレット型刃物台に代えて櫛歯型刃物台を用いるようにしてもよい。
第1及び第2主軸台14,16の両外側には、第1及び第2送り台27,29が前後方向及び横方向に移動自在にベッド本体8に支持されており、これら第1及び第2送り台27,29に第1及び第2タレット22,24が割出回転可能に搭載されている。このNC旋盤6においては、第1主軸チャック18に保持された被加工物には、これに対応する第1タレット22に取り付けられた加工工具(図示せず)により所要の加工が施され、第2主軸チャック20に保持された被加工物には、これに対応する第2タレット24に装着された加工工具(図示せず)により所要の加工が施される。
次に、図示のローダ装置4について説明する。このローダ装置4は、NC旋盤6の上方に配設された架設レール30と、この架設レール30に沿って移動自在に支持されたローダ32と、被加工物を反転させるための反転装置34とを備えている。ローダ32は、架設レール30に沿って移動する走行台36と、走行台36に前後方向へ移動可能に設置された移動台38と、移動台38に昇降可能に設置された昇降部材40と、この昇降部材40の下端に設けられたローダヘッド41から構成されている。走行台36は、走行駆動モータ(図示せず)により架設レール30に沿って横方向(X軸方向)に往復移動され、移動台38は、移動駆動モータ(図示せず)により前後方向(Z軸方向)に往復移動され、昇降部材40は、昇降駆動モータ(図示せず)により上下方向(Y軸方向)に往復移動される。
この実施形態においては、ローダヘッド41は、被加工物を保持するための3つのローダチャック、即ち第1〜第3ローダチャック42,44,46を備えている。第1〜第3ローダチャック42〜46は、上下方向(Y軸方向)にこの順に配設され、第1〜第3ローダチャック42〜46は、後述するようにして被加工物の把持及びその解除を行う。このローダヘッド41の構成については、後に詳述する。
反転装置34は、架設レール30の下面に設置された取付本体部(図示せず)と、この取付本体部に装着された2つの反転チャック、即ち第1及び第2反転チャック48,50を備え、第1及び第2反転チャック48,50は、第1及び第2主軸チャック18,20の中間位置上方に上下方向(Y軸方向)に間隔を置いて配置され、後述するように被加工物の把持及びその解除を行う。第1及び第2反転チャック48,50は、正面を向いた状態(図1に示す状態)と上下方向(Y軸方向)に互いに対面する状態との間で姿勢変換可能に構成されているとともに、この形態では第2反転チャック50が上下方向に移動可能に構成されている。
この反転装置34においては、被加工物の反転は次のようにして行われる。即ち、第1及び第2反転チャック48,50は互いに離隔して正面を向いた状態(図1に示す状態)で待機し(待機状態)、この待機状態にて第1反転チャック48がローダ32からの被加工物を受け取る。次に、第1及び第2反転チャック48,50は対面姿勢へ切り替わり(対面状態)、第2反転チャック50が第1反転チャック48へ向かって下降し、第1反転チャック48から被加工物を受け取る。その後、第2反転チャック50が元の位置まで上昇した後、第1及び第2反転チャック48,50が共に正面を向いた待機状態へ戻る。このように、被加工物を第1反転チャック48から第2反転チャック50へ受け渡すことにより、被加工物の表裏反転が行われる。
この実施形態では、被加工物を第1反転チャック48で受け取り、第1反転チャック48から第2反転チャック50に受け渡すことにより被加工物を反転させているが、これとは反対に、被加工物を第2反転チャック50で受け取り、第2反転チャック50から第1反転チャック48に受け渡すことにより被加工物を反転させるようにしてもよい。
また、この実施形態では、第2反転チャック50が第1反転チャック48に対して上下方向に移動するように構成されているが、これとは反対に、第1反転チャック48が第2反転チャック50に対して上下方向に移動するように構成してもよい。
次に、図1とともに図2〜図4を参照して、ローダヘッド41について説明する。図示のローダヘッド41は、昇降部材40に取り付けられたヘッド本体52と、このヘッド本体52に旋回自在に装着された第1及び第2支持部材54,56を備えている。ヘッド本体52は、一対の支持プレート58,60を有し、かかる支持プレート58,60間に支持軸62が装着されている。第1支持部材54は、この支持軸62に旋回自在に装着され、この第1支持部材54とヘッド本体52との間に第1シリンダ機構64が介在されている。また、第2支持部材56は、この支持軸62に旋回自在に装着され、この第2支持部材56とヘッド本体52との間に第2シリンダ機構66が介在されている。第1及び第2シリンダ機構64,66は、例えばエアシリンダ機構から構成される。
具体的には、ヘッド本体52の所定部位には第1シリンダ機構64のシリンダ本体68が取り付けられ、その出力ロッド70が第1連結部材72(図3参照)を介して第1支持部材54に連結されている。また、このヘッド本体52の他の部位には第2シリンダ機構66のシリンダ本体74が取り付けられ、その出力ロッド76が第2連結部材78(図3参照)を介して第2支持部材56に連結されている。
この実施形態では、第1支持部材54には第1ローダチャック42が取り付けられ、また第2支持部材56には第2及び第3ローダチャック44,46が取り付けられている。従って、第1シリンダ機構64の出力ロッド70が伸張した状態では、第1支持部材54は図2及び図3に示す受渡し角度位置に位置付けられ、この第1支持部材54に取り付けられた第1ローダチャック42は、第1及び第2主軸チャック18,20と対向する方向を向き、後を向いた状態となる。また第1シリンダ機構64の出力ロッド70が収縮すると、第1支持部材54が支持軸62を中心として図3において反時計方向に旋回して図4に示す搬入・搬出角度位置に位置付けられ、第1支持部材54に取り付けられた第1ローダチャック42は下を向き、下を向いた状態となる。
また、第2シリンダ機構66の出力ロッド76が伸張した状態では、第2支持部材56は図2及び図3に示す受渡し角度位置に位置付けられ、この第2支持部材54に取り付けられた第2及び第3ローダチャック44,46は、第1及び第2主軸チャック18,20と対向する方向を向き、後を向いた状態となる。また、第2シリンダ機構66の出力ロッド76が収縮すると、第2支持部材56が図3において反時計方向に旋回されて図4に示す搬入・搬出角度位置に位置付けられ、第2支持部材56に取り付けられた第2及び第3ローダチャック44,46は下を向き、下を向いた状態となる。
この実施形態では、第1ローダチャック42の旋回中心線(支持軸62の軸線)と第2及び第3ローダチャック44,46の旋回中心線(支持軸62の軸線)とは一致しているので、図3に示す状態(即ち、後を向いて上下方向に並んだ状態)における第1〜第3ローダチャック42〜46の相対的位置関係と、図4に示す状態(即ち、下を向いて横方向に並んだ状態)における第1〜第3ローダチャック42〜46の相対的位置関係とは、一定の同じ位置関係となる。この形態では、第1及び第2支持部材54,56が受渡し角度位置に位置するときには、図2及び図3に示すように、第1〜第3ローダチャック42〜46が上から下にこの順に配置され、また第1及び第2支持部材54,56が搬入・搬出角度位置に位置するときには、図4に示すように、第1〜第3ローダチャック42〜46が図4において左から右にこの順に配置される。
この実施形態では、第1ローダチャック42を第1支持部材54に取り付け、第2及び第3ローダチャック44,46を第2支持部材56に取り付けているが、このような構成に代えて、第1及び第2ローダチャック42,44を第1支持部材54に取り付け、第3ローダチャック46を第2支持部材56に取り付けるようにしてもよい。
第1〜第3ローダチャック42〜46は実質上同一の構成であり、その一つの第1ローダチャック42(第2ローダチャック44、第3ローダチャック46)の構成を説明すると、次の通りである。第1ローダチャック42(第2ローダチャック44、第3ローダチャック46)は、第1支持部材54(第2支持部材56)に取り付けられたチャック本体80を備え、このチャック本体80に周方向に間隔をおいて3つのチャック爪82が径方向に移動自在に装着されている。これら3つのチャック爪82は、エアシリンダ機構の如き駆動アクチュエータ(図示せず)により駆動され、駆動アクチュエータが開放方向に駆動されると、3つのチャック爪82は径方向外方に移動して図2に示す開放状態に保持され、またこの駆動アクチュエータが把持方向に駆動されると、3つのチャック爪82は径方向内方に移動して被加工物(図示せず)を保持する。尚、図4においては、チャック爪82を省略して示している。
次に、上述したローダ装置4を備えた加工システムの第1搬送サイクルについて、図1〜図4とともに、図5〜図7を参照して説明する。主として図5〜図7を参照して、この第1搬送サイクルにおいては、NC旋盤6(工作機械2)の片側に被加工物(図示せず)を搬送する搬入・搬出搬送装置92が配設され、加工すべき被加工物(「未加工部材」とも称する)はこの搬入・搬出搬送装置92から搬入され、またNC旋盤6に加工された被加工物(「加工済部材」とも称する)は、この搬入・搬出搬送装置92に搬出されて下流側に搬送される。従って、この搬入・搬出搬送装置92は、被加工物を搬入する搬入搬送装置及び被加工物を搬出する搬出搬送装置として機能する。
図5における搬入・搬出受渡しポイントB(搬入受渡しポイント及び搬出受渡しポイントとして働く)は、被加工物を搬入・搬出する搬入・搬出域(搬入域及び搬出域として働く)に対応し、第1主軸ポイントDは、第1主軸チャック18に保持された被加工物を加工する第1加工域に対応し、第2主軸ポイントFは、第2主軸チャック20に保持された被加工物を加工する第2加工域に対応している。第1搬送サイクルにおいては、反転装置34は使用されず、搬入・搬出受渡しポイントBにて受け取った被加工物(未加工部材)は第1及び第2加工域(第1及び第2主軸ポイントD,F)にてそれぞれ加工され、加工終了後の被加工物(加工済部材)が搬入・搬出受渡しポイントBにて搬出される。
この第1搬送サイクルでは、まず、ローダ装置4の昇降部材40が下方に移動され、これにより、ローダヘッド41が基準ポイントA(所謂、原点ポイント)から搬入・搬出受渡しポイントB(搬入・搬出域)まで下降する(ステップS1)。そして、例えば、この下降移動と同時に、ローダヘッド41の第1及び第2シリンダ機構64,66が収縮して第1及び第2支持部材54,56が搬入・搬出角度位置に位置付けられ、第1〜第3ローダチャック42〜46は、下に向いた状態に保持される。このとき、第1〜第3ローダチャック42〜46の3つのチャック爪82は開放状態に保持されている。尚、第1及び第2支持部材54,56が搬入・搬出角度位置へ位置付けられた後に、ローダヘッド41が下降移動を開始するようにしてもよい。
この搬入・搬出受渡しポイントBにおいては、搬入・搬出搬送装置92により搬送されてきた被加工物(未加工部材)の受取りが行われる(ステップS2)。この第1搬送サイクルでは、第1〜第3ローダチャック42〜46のうち2つのローダチャック、この形態では第1及び第2ローダチャック42,44の駆動アクチュエータ(図示せず)が把持方向に駆動され、それらのチャック爪82が径方向内方に移動して被加工物を保持する(図7参照)。
搬入・搬出受渡しポイントBにて2つの被加工物(未加工部材)の受取りが行われると、ステップS3〜ステップS5が実行される。即ち、昇降部材40が上方に移動され、これにより、ローダヘッド41が基準ポイントAまで上昇され(ステップS3)、例えば、この基準ポイントAまで上昇したと同時に、ローダヘッド41の第1及び第2シリンダ機構64,66が伸張して第1及び第2支持部材54,56が受渡し角度位置に位置付けられ、第1〜第3ローダチャック42〜46は、第1及び第2主軸チャック18,20に向いた状態に保持される。尚、第1及び第2支持部材54,56が基準ポイントAまで移動した後に、第1及び第2支持部材54,56が受渡し角度位置に位置付けられるようにしてもよい。
次いで、走行台36が架設レール30に沿って矢印94で示す方向に移動され、これにより、ローダヘッド41が基準ポイントAから第1主軸上ポイントCまで移動される(ステップS4)。その後、昇降部材40が下方に降下し、これにより、ローダヘッド41が第1主軸上ポイントCから第1主軸ポイントD(第1加工域)まで移動される(ステップS5)。
この第1主軸ポイントDにおいては、第1主軸チャック18に保持されて第1刃物台22の加工工具(図示せず)により加工された被加工物(加工済部材)が、第1主軸チャック18から空の第3ローダチャック46に受け取られた後に、例えば、第1ローダチャック42に保持された被加工物(未加工部材)が、第1主軸チャック18に受け渡される(ステップS6)。具体的には、第3ローダチャック46の駆動アクチュエータが把持方向に駆動され、そのチャック爪82が径方向内方に移動して加工済部材を保持した後に、第1主軸チャック18が開状態になって加工済部材の受取りが行われる。そして、第1ローダチャック42が第1主軸チャック18に対向するようにローダヘッド41が所要の通りに移動され、この対向状態において、第1主軸チャック18が閉状態(把持状態)になって未加工部材を保持した後に、第1ローダチャック42の駆動アクチュエータが開放方向に駆動され、そのチャック爪82が径方向外方に移動して未加工部材の保持を解除し、このようにして被加工物の受取り及び受渡しが行われる。尚、第1主軸チャック18に受け渡された未加工部材に対しては、第1刃物台22の加工工具(図示せず)により加工が施される。
第1主軸チャック18からの加工済部材の受取り及び未加工部材の受渡し後に、ステップS7〜ステップS9が実行される。即ち、昇降部材40が上方に移動され、これにより、ローダヘッド41が第1主軸ポイントDから第1主軸上ポイントCまで上昇する(ステップS7)。次いで、走行台36が架設レール30に沿って矢印96で示す方向に移動され、これにより、ローダヘッド41が第1主軸上ポイントCから第2主軸上ポイントEまで移動される(ステップS8)。その後、昇降部材40が下方に移動され、これにより、ローダヘッド41が第2主軸上ポイントEから第2主軸ポイントF(第2加工域)まで下降する(ステップS9)。
この第2主軸ポイントFにおいては、第2主軸チャック20に保持されて第2刃物台24の加工工具(図示せず)により加工された被加工物(加工済部材)が、第2主軸チャック20から空の第1ローダチャック42に受け取られた後に、例えば第2ローダチャック44に保持された被加工物(未加工部材)が、第2主軸チャック20に受け渡される(ステップS10)。具体的には、第1ローダチャック42の駆動アクチュエータが把持方向に駆動され、そのチャック爪82が径方向内方に移動して加工済部材を保持した後に、第2主軸チャック20が開状態になって加工済部材の受取りが行われる。そして、第2ローダチャック44が第2主軸チャック20に対向するようにローダヘッド41が所要の通りに移動され、この対向状態において、第2主軸チャック20が閉状態(把持状態)になって未加工部材を保持した後に、第2ローダチャック44の駆動アクチュエータが開放方向に駆動され、そのチャック爪82が径方向外方に移動して未加工部材の保持を解除し、このようにして被加工物の受取り及び受渡しが行われる。尚、第2主軸チャック20に受け渡された未加工部材については、第2刃物台24の加工工具(図示せず)により加工が施される。
第2主軸チャック20からの加工済部材の受取り及び未加工部材の受渡しが終了すると、ローダヘッド41の第1及び第3ローダチャック42,46に加工済部材が保持された状態となり、その後、ステップS11〜ステップS14が実行され、2つの加工済部材が搬出される。
即ち、昇降部材40が上方に移動され、これにより、ローダヘッド41が第2主軸ポイントFから第2主軸上ポイントEまで上昇する(ステップS11)。次いで、走行台36が架設レール30に沿って矢印96で示す方向に移動され、これにより、ローダヘッド41が第2主軸上ポイントEから基準ポイントAまで移動される(ステップS12)。次に、昇降部材40が下方に移動され、これにより、ローダヘッド41が基準ポイントAから搬入・搬出ポイントB(搬入・搬出域)まで下降し(ステップS13)、この下降移動時に、上述したと同様にして第1及び第2支持部材54,56が搬入・搬出角度位置に位置付けられ、第1〜第3ローダチャック42〜46が下を向いた状態となる。その後、第1及び第3ローダチャック42,46の駆動アクチュエータ(図示せず)が開放方向に駆動され、それらのチャック爪82が径方向外方に移動して保持していた加工済部材を開放し、このようにして2つの加工済部材が搬入・搬出搬送装置92に搬出されて下流側に搬送される(ステップS14)。
そして、このように搬出した後に第1及び第2ローダチャック42,44が新しい未加工部材を上述したようにして受け取り(ステップS15)、その後ステップS15からステップS3に戻り、新たに受け取った未加工部材に対して上述した動作が繰り返し遂行される。
この第1搬送サイクルでは、ローダチャックを3つ備えている(第1〜第3ローダチャック42〜46を備えている)ことに関連して、搬入・搬出受渡しポイントBにて2つの被加工物を受け取ることができ、またかく受け取った被加工物を第1及び第2主軸チャック18,20にそれぞれ受け渡すことができる。従って、この第1搬送サイクルでは、2つの被加工物を加工する間はローダヘッド41が搬入・搬出受渡しポイントBに戻る必要がなく、このことに関連して、この加工システムの加工時間の短縮を図ることができる。
上述した第1搬送サイクルにおいては、第1ローダチャック42に保持した被加工物を第1主軸チャック18に受け渡し、第2ローダチャック44に保持した被加工物を第2主軸チャック20に受け渡しているが、これとは反対に、第1ローダチャック42に保持した被加工物を第2主軸チャック20に受け渡し、第2ローダチャックに保持した被加工物を第1主軸チャック18に受け渡すようにしてもよく、この場合、第2主軸チャック手段20が第1主軸チャック手段として機能し、第1主軸チャック手段18が第2主軸チャック手段として機能する。
また、上述した第1搬送サイクルにおいては、搬入・搬出受渡しポイントB(搬入・搬出域)にて受け取った被加工物を第1主軸チャック18に受け渡した後に第2主軸チャック20に受け渡しているが、これとは反対に、この受け取った被加工物を第2主軸チャック20に受け渡した後に第1主軸チャック18に受け渡すようにしてもよい。
このローダ装置4を備えた加工システムでは、図8及び図9で示す第2搬送サイクルに従って加工することができる。図1〜図4とともに図8及び図9を参照して、この第2搬送サイクルにおいては、NC旋盤6(工作機械2)の片側に被加工物(図示せず)を搬送して搬入する搬入搬送装置102が配設され、加工すべき被加工物(未加工部材)はこの搬入搬送装置102から搬入され、NC旋盤6の他側に被加工物を搬出して搬送する搬出搬送装置104が配設され、NC旋盤6に加工された被加工物(加工済部材)は、この搬出搬送装置104に搬出されて下流側に搬送される。
図8における搬入受渡しポイントBは、被加工物を搬入する搬入域に対応し、第1主軸ポイントDは、第1主軸チャック18に保持された被加工物を加工する第1加工域に対応し、第2主軸ポイントFは、第2主軸チャック20に保持された被加工物を加工する第2加工域に対応し、また搬出受渡しポイントHは、被加工物を搬出する搬出域に対応している。この第2搬送サイクルにおいても、反転装置34は使用されず、搬入受渡しポイントB(搬入域)にて受け取った被加工物(未加工部材)は第1及び第2加工域(第1及び第2主軸ポイントD,E)にてそれぞれ加工され、加工終了後の被加工物(加工済部材)が搬出受渡しポイントH(搬出域)にて搬出される。
この第2搬送サイクルでは、ローダヘッド41が基準ポイントA(所謂、原点ポイント)から上述したように搬入受渡しポイントB(搬入域)まで下降し(ステップS21)、この搬入受渡しポイントBにおいて、搬入搬送装置102により搬送されてきた被加工物(未加工部材)の受取りが行われ(ステップS22)、この受取りは、例えば、第1及び第2ローダチャック42,44により行われる。
搬入受渡しポイントBにて2つの被加工物(未加工部材)の受取りが行われると、ステップS23〜ステップS25が実行され、ローダヘッド41が搬入受取りポイントBから基準ポイントA及び第1主軸上ポイントCを経て第1主軸ポイントD(第1加工域)に移動される。そして、この第1主軸ポイントDにおいて、第1主軸チャック18に保持された被加工物(加工済部材)が第1主軸チャック18から空の第3ローダチャック46に受け取られた後に、例えば第1ローダチャック42に保持された被加工物(未加工部材)が第1主軸チャック18に受け渡され(ステップS26)、この受け渡された未加工部材に対して、第1刃物台22の加工工具(図示せず)により一次加工が施される。
第1主軸チャック18からの加工済部材の受取り及び未加工部材の受渡しの後に、ステップS27〜ステップS30が遂行される。即ち、ローダヘッド41が第1主軸ポイントD(第1加工域)、第1主軸上ポイントC及び第2主軸上ポイントEを経て第2主軸ポイントF(第2加工域)まで移動される。そして、この第2主軸ポイントFにおいて、空の第1ローダチャック42が第2主軸チャック20に保持された被加工物(加工済部材)を受け取った後に、例えば第2ローダチャック44に保持された被加工物(未加工部材)が第2主軸チャック20に受け渡され、この受け渡された未加工部材に対して、第2刃物台24の加工工具(図示せず)により加工が施される。この第2搬送サイクルのステップS21〜ステップS30までのサイクル動作は、上述した第1搬送サイクルのステップS1〜ステップS10と実質上同じである。
この第2搬送サイクルにおいては、加工済部材は搬出搬送装置104に搬出され、未加工部材は搬入搬送装置102から搬入されるために、第2主軸チャック20からの加工済部材の受取り及び未加工部材の受渡しが終了すると、次のステップS31〜ステップS36が実行される。具体的には、ローダヘッド41が第2主軸ポイントF(第2加工域)、第2主軸上ポイントE、搬出受渡し上ポイントGを経て搬出受渡しポイントH(搬出域)まで移動される。そして、第1及び第3ローダチャック42,46に保持された被加工物(加工済部材)が搬出搬送装置104に搬出される(これにより、第1〜第3ローダチャック42〜46が空の状態となる)。その後、ローダヘッド41が搬出受渡しポイントHから搬出受渡し上ポイントGを経て基準ポイントAに移動し、その後ステップS21に戻ってローダヘッド41が搬入受渡しポイントB(搬入域)に下降して新しい被加工物の上述した受取りが行われ、ステップS21〜ステップS36が繰り返し遂行される。
この第2搬送サイクルにおいても、上述した第1搬送サイクルと同様に、ローダヘッド41(例えば、第1及び第2ローダチャック42,44)に保持した2つの被加工物を第1及び第2主軸チャック18,20に受け渡すまではこのローダヘッド41が搬出受渡しポイントH(搬出域)及び搬入受渡しポイントB(搬入域)に移動することはなく、上述したローダ装置4を備えた加工システムに第2搬送サイクルを採用したときにも搬送サイクル時間を短縮することができる。
次に、上述したローダ装置4を備えた加工システムの第3搬送サイクルについて、図1〜図4とともに、図10〜図12を参照して説明する。主として図10〜図12を参照して、この第3搬送サイクルにおいては、NC旋盤6(工作機械2)の片側に被加工物(図示せず)を搬送する搬入・搬出搬送装置112が配設され、加工すべき被加工物(未加工部材)はこの搬入・搬出搬送装置112から搬入され、またNC旋盤6に加工された被加工物(加工済部材)は、この搬入・搬出搬送装置112に搬出されて下流側に搬送される。
図10における搬入・搬出受渡しポイントBは、上述したと同様に、搬入・搬出域に対応し、第1主軸ポイントDは第1加工域に対応し、また第2主軸ポイントFは第2加工域に対応し、更に反転ポイントRは、被加工物の表裏を反転させる反転域に対応し、この反転域に対応して上述の反転装置34が配設される。この第3搬送サイクルにおいては、反転装置34が使用され、第1加工域(第1主軸ポイントD)にて一次加工された被加工物が反転域(反転ポイントR)にて反転された後に第2加工域(第2主軸ポイントF)にて二次加工される。
この第3搬送サイクルでは、ローダヘッド41が基準ポイントA(所謂、原点ポイント)から搬入・搬出受渡しポイントB(搬入・搬出域)まで下降し(ステップS41)、この搬入・搬出受渡しポイントBにおいて、搬入・搬出搬送装置112により搬送されてきた被加工物(未加工部材)の受取りが行われ(ステップS42)、この受取りは、例えば、第1及び第2ローダチャック42,44により行われる(図12参照)。そして、搬入・搬出受渡しポイントBにて2つの被加工物(未加工部材)を受け取った後、ローダヘッド41が搬入・搬出受取りポイントB(搬入・搬出域)から基準ポイントA及び第1主軸上ポイントCを経て第1主軸ポイントD(第1加工域)に移動され、この第1主軸ポイントDにおいて、第1主軸チャック18に保持された被加工物(一次加工済部材)が第1主軸チャック18から空の第3ローダチャック46に受け取られた後に、例えば第2ローダチャック44に保持された被加工物(未加工部材)が第1主軸チャック18に受け渡され(ステップS41〜ステップS44)(図12参照)、この受け渡された未加工部材に対して、第1刃物台22の加工工具(図示せず)により一次加工が施される。これらステップS41〜ステップS44の動作は、図6の第1搬送サイクルのステップS1〜ステップS6と同様である。
このステップS44の後に、ステップS45〜ステップS48が遂行され、一次加工された被加工物(一次加工済部材)の反転が行われた後に第2主軸ポイントF(第2加工域)に搬送されて一次加工済部材の受渡しが行われる。具体的には、ローダヘッド41が第1主軸ポイントD(第1加工域)及び第1主軸上ポイントCを経て反転ポイントR(反転域)に移動され、この反転ポイントRにて、反転装置34の第2反転チャック50に反転されて保持されている被加工物(反転一次加工済部材)が、空の第2ローダチャック44に受け取られた後に、第3ローダチャック46に保持された被加工物(一次加工済部材)が第1反転チャック48に受け渡される(ステップS45〜ステップS46)(図12参照)。尚、第1反転チャック48に受け渡された一次加工済部材は、上述したようにして第2反転チャック50に受け渡され、この受渡しにより、一次加工済部材は、表裏が反転されて第2反転チャック50に保持される。
反転一次加工済部材を受け取った後は、このローダヘッド41は、反転ポイントR(反転域)から第2主軸上ポイントEを経て第2主軸ポイントF(第2加工域)に移動され、この第2主軸ポイントFにおいて、第3ローダチャック46が第2主軸チャック20に保持されて二次加工された被加工物(二次加工済部材)を受け取った後に、第2ローダチャック44に保持されている反転された状態の被加工物(反転一次加工済部材)が第2主軸チャック20に受け渡される(ステップS47〜ステップS48)(図12参照)。尚、第2主軸チャック20に受け渡された一次加工済部材については、第2刃物台24の加工工具(図示せず)により二次加工が施される。
この反転一次加工済部材の受渡しの後、ステップS49〜ステップS50が遂行され、第1ローダチャック42に保持された未加工部材に対する一次加工が行われる。即ち、ローダヘッド41が第2主軸ポイントF(第2加工域)から第2主軸上ポイントE及び第1主軸上ポイントCを経て第1主軸ポイントD(第1加工域)に移動され、この第1主軸ポイントDにおいて、第1主軸チャック18に保持された被加工物(一次加工済部材)が第2ローダチャック44に受け取られた後に、第1ローダチャック42に保持されている被加工物(未加工部材)が第1主軸チャック18に受け渡され(図12参照)、この受け渡された被加工物に対して、第1刃物台22の加工工具(図示せず)により一次加工が施される。
次いで、ステップS51〜ステップS54が遂行され、ステップS45〜ステップS48と同様に、この一次加工された被加工物(一次加工済部材)の反転が行われた後に第2主軸ポイントF(第2加工域)に搬送されて一次加工済部材の受渡しが行われる。即ち、上述したと同様に、ローダヘッド41が第1主軸ポイントD(第1加工域)及び第1主軸上ポイントCを経て反転ポイントR(反転域)に移動され、この反転ポイントRにて、第2反転チャック50に反転保持された被加工物(反転一次加工済部材)が、空の第1ローダチャック42に受け取られた後に、第2ローダチャック44に保持された被加工物(一次加工済部材)が第1反転チャック48に受け渡される(ステップS51〜ステップS52)(図12参照)。尚、第1反転チャック48に受け渡された一次加工済部材は、上述したようにして第2反転チャック50に受け渡され、この受渡しにより、一次加工済部材は、表裏が反転されて第2反転チャック50に保持される。
反転一次加工済部材を受け取った後は、上述したと同様に、このローダヘッド41は、反転ポイントR(反転域)から第2主軸上ポイントEを経て第2主軸ポイントF(第2加工域)に移動され、この第2主軸ポイントFにおいて、第2ローダチャック44が第2主軸チャック20に保持された被加工物(二次加工済部材)を受け取った後に、第1ローダチャック42に保持されている反転された被加工物(反転一次加工済部材)が第2主軸チャック20に受け渡される(ステップS53〜ステップS54)(図12参照)。尚、第2主軸チャック20に受け渡された一次加工済部材については、上述したと同様に、第2刃物台24の加工工具(図示せず)により二次加工が施される。
このように2つの被加工物に対して一次加工及び二次加工が施されると、二次加工済部材の搬出が行われた後に新しい未加工部材の搬入が行われる。即ち、ローダヘッド41が第2主軸ポイントF(第2加工域)から第2主軸上ポイントE及び基準ポイントAを経て搬入・搬出受渡しポイントB(搬入・搬出域)に移動され(ステップS55)、この搬入・搬出受渡しポイントBにおいて、第2及び第3ローダチャック44,46が保持した被加工物(二次加工済部材)が搬入・搬出搬送装置112に搬出した後に、第1及び第2ローダチャック42,44がこの搬入・搬出搬送装置112から新しい被加工物(未加工部材)を受け取り(ステップS56)、その後ステップS43に戻り、上述したステップS43〜ステップS56が繰り返し遂行される。
この第3搬送サイクルにおいても、上述した第1及び第2搬送サイクルと略同様に、ローダヘッド41(例えば、第1及び第2ローダチャック42,44)に保持した2つの被加工物を第1主軸チャック18に受け渡すまではこのローダヘッド41が搬入・搬出受渡しポイントB(搬入・搬出域)に移動することはなく、上述のローダ装置4を備えた加工システムに第3搬送サイクルを採用したときにも搬送サイクル時間を短縮して加工効率の向上を図ることができる。
尚、この第3搬送サイクルでは、第1主軸チャック18に保持された被加工物(未加工部材)に一次加工を施し、第2主軸チャック20に保持された被加工物(反転一次加工済部材)に二次加工を施しているが、これとは反対に、未加工部材を第2主軸チャック20に保持して一次加工を施し、反転一次加工済部材を第1主軸チャック18に保持して二次加工を施すようにしてもよく、この場合、第2主軸チャック20が第1主軸チャックとして機能し、第1主軸チャック18が第2主軸チャックとして機能する。
次に、上述したローダ装置4を備えた加工システムの第4搬送サイクルについて、図1〜図4とともに、図13〜図14を参照して説明する。主として図13〜図14を参照して、この第4搬送サイクルにおいては、NC旋盤6(工作機械2)の片側に被加工物(図示せず)を搬入する搬入搬送装置122が配設され、加工すべき被加工物(未加工部材)はこの搬入搬送装置122から搬入され、また、NC旋盤6の他側に被加工物(図示せず)を搬出する搬出搬送装置124が配設され、二次加工された被加工物(二次加工済部材)は、この搬出搬送装置124に搬出されて下流側に搬送される。
この加工システムの第4搬送サイクルの基本的流れは、上述した第3搬送サイクルと同様であり、図14の第4搬送サイクルのフローチャートと図11の第3搬送サイクルのフローチャートを対比することによって容易に理解される如く、この第4搬送サイクルは、搬入受渡しポイントB(搬入域)において搬入搬送装置122から被加工物(未加工部材)の受取りを行い、搬出受渡しポイントH(搬出域)において搬出搬送装置124に被加工物(二次加工済部材)を搬出する点を除けば、上述の第3搬送サイクルと同様であり、従って、図14の第4搬送サイクルにおけるステップS61〜ステップS74の動作は、図11の第3搬送サイクルにおけるステップS41〜ステップS54と同様である。
この第4搬送サイクルにおいては、ステップS74において例えば第2ローダチャック44が第2主軸チャック20から被加工物(二次加工済部材)を受け取り、第1ローダチャック42が保持した被加工物(反転一次加工部材)を第2主軸チャック20に受け渡すと、ローダヘッド41(例えば、第2及び第3ローダチャック44,46)は2つの二次加工済部材を保持するために、この二つの二次加工済部材の搬出と二つの未加工部材の搬入が行われる。具体的には、ローダヘッド41は、第2主軸ポイントF(第2加工域)から第2主軸上ポイントE及び搬出受渡し上ポイントGをへて搬出受渡しポイントH(搬出域)に移動し(ステップS75)、この搬出受渡しポイントHにおいて、第2及び第3ローダチャック44,46に保持された被加工物(二次加工済部材)が搬出搬送装置124に搬出され(ステップS76)、第1〜第3ローダチャック42〜46は、被加工物を保持しない空の状態となる。
その後、ローダヘッド41は、搬出受渡しポイントH(搬出域)から搬出受渡し上ポイントGを経て基準ポイントAに移動され(ステップS77)、ステップS61に戻って上述したステップS61〜ステップS77が繰り返し遂行される。
この第4搬送サイクルを採用した場合においても、2つのローダチャック、例えば第2及び第3ローダチャック44,46が2つの二次加工済部材を保持した段階で搬出搬送装置124にこれらを搬出し、その後2つの未加工部材を搬入搬送装置122から搬入するようになり、このことに関連して、このローダ装置4を備えた加工システムの加工効率を高めることができる。
上述した第1及び第3搬送サイクルでは、基準ポイントAから搬入・搬出受渡しポイントBに下降すると同時(又は下降する前)にローダヘッド41の第1及び第2支持部材54,56を搬入・搬出角度位置に位置付け、また搬入・搬出受渡しポイントBら基準ポイントAまで上昇すると同時(又は上昇した後に)第1及び第2支持部材54,56を受渡し角度位置に位置付けているが、このような制御に代えて、第2主軸上ポイントEから基準ポイントAへの移動中に第1及び第2支持部材54,56を受渡し角度位置から搬入・搬出角度位置に位置付け、またこの基準ポイントAから第2主軸上ポイントEへの移動中に搬入・搬出角度位置から受渡し角度位置に位置付けるようにしてもよい。
また、上述した第2及び第4搬送サイクルでは、基準ポイントAから搬入受渡しポイントBに下降すると同時(又は下降する前)に、また搬出受渡し上ポイントGから搬出受渡しポイントHに下降すると同時(又は下降する前)にローダヘッド41の第1及び第2支持部材54,56を搬入・搬出角度位置に位置付け、更に搬入受渡しポイントBから基準ポイントAまで上昇したと同時(又は上昇した後)に、また搬出受渡しポイントHから搬出受渡し上ポイントGまで上昇したと同時(又は上昇した後)に第1及び第2支持部材54,56を受渡し角度位置に位置付けているが、このような制御に代えて、第2主軸上ポイントEから基準ポイントAへの移動中に、また第1主軸上ポイントCから搬出受渡し上ポイントGへの移動中に第1及び第2支持部材54,56を受渡し角度位置から搬入・搬出角度位置に位置付け、更にこの基準ポイントAから第2主軸上ポイントEへの移動中に搬入・搬出角度位置から受渡し角度位置に位置付けるようにしてもよい。
ローダ装置のローダヘッドとして図15〜図18に示す形態のものを用いることができる。図15及び図16において、この他の実施形態のローダ装置4Aのローダヘッド41Aは、昇降部材40Aの下端部に取り付けられる取付部材202を備え、この取付部材202の取付部204にヘッド本体52Aが取り付けられている。ヘッド本体52Aは、ヘッド本体部206と、このヘッド本体部206に回動自在に装着された回転支持部材208を有し、この回転支持部材208に周方向に間隔をおいて3つのローダチャック、即ち第1〜第3ローダチャック42A,44A,46Aが設けられている。
更に説明すると、この取付部材202の取付部204には傾斜取付面が設けられ、この傾斜取付面にヘッド本体52Aのヘッド本体部206が取り付けられ、このヘッド本体部206にカバー部材210が取り付けられている。
この形態では、取付部材204の傾斜取付面は、垂直軸Pに対して図16において右下に45度(角度α=45°)傾斜しており、従って、このヘッド本体52Aは、水平面に対して45°下方に傾いた状態で取り付けられる。この取付状態においては、図16に示すように、ヘッド本体52Aの回転軸Q(回転支持部材208の回転軸)は、垂直軸Pに対して左下に45度(角度β=45°)の角度でもって傾斜して延びており(換言すると、水平方向に対して45度の角度でもって斜め下方に延びており)、従って、この回転軸Qは、取付部材204の傾斜取付面に対して垂直に延びており、ヘッド本体52Aの回転支持部材208は、この回転軸Qを中心として回動される。
この形態では、回転支持部材208は略三角錐状に形成され、その外面には,周方向に120度の等間隔をおいて第1〜第3チャック取付面212,214,216(図15参照)が設けられ、かかる第1〜第3チャック取付面212,214,216に第1〜第3ローダチャック42A,44A,46Aが取り付けられている。第1〜第3ローダチャック42A,44A,46Aは、上述したチャック手段と同様の構成でよく、周方向に間隔をおいて配設された3つのチャック爪82を備え、これらチャック爪82によって被加工物を上述する如くして保持、保持解除する。尚、これらチャック爪82は、図15及び図16においては一点鎖線で示し、図17及び図18においては省略している。
回転支持部材208の第1〜第3チャック取付面212,214,216は、ヘッド本体52Aの回転軸Qを含む第1〜第3基準面に対して45度傾斜して拡がっており、例えば第1チャック取付面212は、図16に示すように、ヘッド本体52Aの回転軸Qを含む第1基準面(即ち、回転軸Qを含む面であって、図16において紙面に対して垂直な面が第1基準面となる)に対して45度の角度でもって傾斜して拡がっている。このように第1〜第3チャック取付面を第1〜第3基準面に対して45度の角度でもって傾斜させることにより、回転支持部材208が図15及び図16に示す第1特定回転角度位置に位置するときには、第1チャック取付面212(これに取り付けられた第1ローダチャック42A)が第1及び第2主軸チャックと対向する方向を向く第1受渡し角度位置に位置付けられる(換言すると、この第1チャック取付面212が第1及び第2主軸チャック1の面と平行になる)。
従って、ローダヘッド41Aが例えば第1主軸ポイント(第1加工域)に位置するときには、この第1ローダチャック42Aは、第1主軸チャックと対向し、第1ローダチャック42Aと第1主軸チャックとの間での被加工物の受渡しが可能となり、またこのローダヘッド41Aが例えば第2主軸ポイント(第2加工域)に位置するときには、この第1ローダチャック42Aは、第2主軸チャックと対向し、第1ローダチャック42Aと第2主軸チャックとの間での被加工物の受渡しが可能となる。
この第1特定回転角度位置から回転支持部材208が所定方向に120度回動すると、容易に理解される如く、第2チャック取付面214(これに取り付けられた第2ローダチャック44A)が第1及び第2主軸チャックと対向する方向を向く第2受渡し角度位置に位置付けられる(換言すると、この第2チャック取付面214が第1及び第2主軸チャックの面と平行になる)。従って、ローダヘッド41Aが例えば第1主軸ポイント(第2主軸ポイント)に位置するときには、この第2ローダチャック44Aは、第1主軸チャック(第2主軸チャック)と対向し、第2ローダチャック44Aと第1主軸チャック(第2主軸チャック)との間の被加工物の受渡しが可能となる。
上述した状態から回転支持部材208が所定方向に更に120度回動する(即ち、第1特定回転角度位置から回転支持部材208が所定方向に240度回動する)と、容易に理解される如く、第3チャック取付面216(これに取り付けられた第3ローダチャック46A)が第1及び第2主軸チャックと対向する方向を向く第3受渡し角度位置に位置付けられる(換言すると、この第3チャック取付面216が第1及び第2主軸チャックの面と平行になる)。従って、ローダヘッド41Aが例えば第1主軸ポイント(第2主軸ポイント)に位置するときには、この第3ローダチャック46Aは、第1主軸チャック(第2主軸チャック)と対向し、第3ローダチャック46Aと第1主軸チャック(第2主軸チャック)との間の被加工物の受渡しが可能となる。
この第1特定回転角度位置を基準にして回転支持部材208が120度間隔に回転される回転制御モード、即ち第1回転制御モードでは、第1〜第3ローダチャック42A〜46Aは第1〜第3受渡し角度位置を通して回動され、第1受渡し角度位置(第2受渡し角度位置、第3受渡し角度位置)においては、第1ローダチャック42A(第2ローダチャック44A、第3ローダチャック46A)は第1及び第2主軸チャック18,20に対向する方向(図1のNC旋盤6においては、前後方向後方)を向くようになる。
この回転支持部材208が第1特定回転角度位置から所定方向に180度回動すると、図17及び図18で示す第2特定回転角度位置に位置付けられる。この第2特定回転角度位置においては、図17及び図18に示すように、回転支持部材208の第1チャック取付面212(これに取り付けられた第1ローダチャック42A)が下方を向く第1搬入・搬出角度位置に位置付けられる(換言すると、この第1チャック取付面212が搬入搬送装置及び搬出搬送装置(又は搬入・搬出搬送装置)の搬送面と平行になる)。
従って、ローダヘッド41Aが例えば搬入受渡しポイント(搬出受渡しポイント)に位置するときには、この第1ローダチャック42Aは、搬入搬送装置(搬出搬送装置)の搬送面と対向し、第1ローダチャック42Aの搬入搬送装置からの被加工物の受取り(搬出搬送装置への被加工物の搬出)が可能となる。
この第2特定回転角度位置から回転支持部材208が所定方向に120度回動すると、容易に理解される如く、第2チャック取付面214(これに取り付けられた第2ローダチャック44A)が下方を向く第2搬入・搬出角度位置に位置付けられ(換言すると、この第2チャック取付面214が搬入搬送装置及び搬出搬送装置の搬送面と平行になる)、ローダヘッド41Aが例えば搬入受取りポイント(搬出受取りポイント)に位置するときには、この第2ローダチャック44Aは、搬入搬送装置(搬出搬送装置)の搬送面と対向し、第2ローダチャック44Aの搬入搬送装置からの被加工物の受取り(搬出搬送装置への被加工物の搬出)が可能となる。
上述した状態から回転支持部材208が所定方向に更に120度回動する(即ち、第2特定回転角度位置から回転支持部材208が所定方向に240度回動する)と、容易に理解される如く、第3チャック取付面216(これに取り付けられた第3ローダチャック46A)が下方を向く第3搬入・搬出角度位置に位置付けられ(換言すると、この第3チャック取付面216が搬入搬送装置及び搬出搬送装置の搬送面と平行になる)、ローダヘッド41Aが例えば搬入受渡しポイント(搬出受渡しポイント)に位置するときには、この第3ローダチャック46Aは、搬入搬送装置(搬出搬送装置)の搬送面と対向し、第3ローダチャック46Aの搬入搬送装置からの被加工物の受取り(搬出搬送装置への被加工物の搬出)が可能となる。
この第2特定回転角度位置を基準にして回転支持部材208が120度間隔に回転される回転制御モード、即ち第2回転制御モードでは、第1〜第3ローダチャック42A〜46Aは第1〜第3搬入・搬出角度位置を通して回動され、第1搬入・搬出角度位置(第2搬入・搬出角度位置、第3搬入・搬出角度位置)においては、第1ローダチャック42A(第2ローダチャック44A、第3ローダチャック46A)は下方を向くようになる。
このようなローダヘッド41Aを用いる場合、第1〜第3ローダチャック42A〜46Aを第1〜第3受渡し角度位置を通して回動する第1回転制御モードと、第1〜第3ローダチャック42A〜46Aを第1〜第3搬入・搬出角度位置を通して回動する第2回転制御モードとに切り替えて制御され、第1主軸ポイント(第1加工域)、第2主軸ポイント(第2加工域)及び反転ポイント(反転域)(或いはこれらポイントに移動するとき)において第1回転制御モードでもって所要の通りに回転制御され、また搬入受渡しポイント(搬入域)及び搬出受渡しポイント(搬出域)、或いは搬入・搬出受渡しポイント(搬入・搬出域)(或いはこれらポイントに移動するとき)においては第2回転制御モードでもって所要の通りに回転制御され、このように制御することにより、この実施形態のローダ装置4Aを用いた場合においても、第1〜第4搬送サイクルを遂行して被加工物の加工を行うことができる。
この他の実施形態のローダ装置4A(ローダヘッド41A)を用いた場合、上述した記載から理解される如く、第1〜第3ローダチャック42A〜46Aを備えたローダヘッド41Aの構成を比較的簡単にすることができるとともに、それ自体の小型化を図ることができ、またその制御も比較的簡単に行うことができ、使い勝手のよいものとして提供することができる。
このローダ装置4Aを用いた加工システムにおける第5搬送サイクル(上述した第1搬送サイクルに相当し、これらのポイントについては図5を参照されたい)は、例えば、図19に示す通りとなる。図15〜図18とともに図19を参照して、このローダ装置4Aを用いた第5搬送サイクルにおいては、NC旋盤6(工作機械)の片側に被加工物(図示せず)を搬送する搬入・搬出搬送装置92が配設され、加工すべき被加工物はこの搬入・搬出搬送装置92から搬入され、またNC旋盤6に加工された被加工物は、この搬入・搬出搬送装置92に搬出されて下流側に搬送される。
この第5搬送サイクルでは、まず、ローダ装置4Aの昇降部材40Aが下方に移動され(ステップS81)、この下降移動と同時に、回転支持部材208の回転モードが第2回転制御モードに切り替えられる(ステップS82)。まず、ローダヘッド41Aが基準ポイントA(所謂、原点ポイント)から搬入・搬出受渡しポイントB(搬入・搬出域)まで下降移動し、ローダヘッド41Aの回転支持部材208の回転モードが第2回転制御モードに切り替えられ、このときにおいては、第1〜第3ローダチャック42〜46の3つのチャック爪82は開放状態に保持されている。尚、この第2回転制御モードへの切り替えは、下降移動する前に行うようにしてもよい。
この搬入・搬出受渡しポイントB(搬入・搬出域)においては、搬入・搬出搬送装置92により搬送されてきた被加工物(未加工部材)の受取りが行われ(ステップS83)、この第5搬送サイクルでも、第1〜第3ローダチャック42A〜46Aのうち2つのローダチャック、例えば第1及び第2ローダチャック42A,44Aにより被加工物の受取りが行われる。具体的には、第2回転制御モードに切り替えられると、この回転支持部材208が第2特定回転角度位置に位置付けられ、第1ローダチャック42Aが下を向いた状態、即ち第1搬入・搬出角度位置に保持される。そして、この第1搬入・搬出角度位置において、第1ローダチャック42Aの駆動アクチュエータ(図示せず)が把持方向に駆動され、そのチャック爪82が径方向内方に移動して被加工物を保持する。その後、回転支持部材208が所定方向に120度回動され、第2ローダチャック44Aが下を向いた状態、即ち第2搬入・搬出角度位置に保持される。そして、この第2搬入・搬出角度位置において、第2ローダチャック44Aの駆動アクチュエータ(図示せず)が把持方向に駆動され、そのチャック爪82が径方向内方に移動して被加工物を保持し、このようにして第1及び第2ローダチャック42A,44Aに被加工物が保持される。
搬入・搬出受渡しポイントBにて2つの被加工物(未加工部材)の受取りが行われると、昇降部材40Aが上方に移動され(ステップS84)、基準ポイントAまで上昇すると、ローダヘッド41Aの回転支持部材208の回転モードが第2回転制御モードから第1回転制御モードに切り替えられる(ステップS85)。尚、この第1回転制御モードへの切り替えは、基準ポイントAまで上昇した後に行うようにしてもよい。
この第1回転制御モードに切り替えられると、回転支持部材208が第1特定回転角度位置に位置付けられ、第1ローダチャック42Aは、第1及び第2主軸チャックに向いた状態、即ち第1受渡し角度位置に保持され、その後ステップS86〜ステップS88が実行され、かかるステップS86〜S88の動作は、第1搬送サイクル(図6)におけるステップS4〜ステップS6と同様であるが、ステップS88(第1加工域)における受取り、受渡しは、例えば次のように行われる。
この第1主軸ポイントD(第1加工域)においては、回転支持部材208が第1特定回転角度位置から所定方向に240度回動され、第3ローダチャック46Aが第1及び第2主軸チャックに向いた状態、即ち第3受渡し角度位置に保持され、この保持状態において、第1主軸チャック18に保持された被加工物(加工済部材)が、第1主軸チャックから空の第3ローダチャック46Aに受け取られる。その後、回転支持部材208が所定方向に更に例えば120度回動され、第1ローダチャック42Aが第1及び第2主軸チャックに向いた状態、即ち第1受渡し角度位置に保持され、第1ローダチャック42Aに保持された被加工物(未加工部材)が、第1主軸チャックに受け渡され、このようにして被加工物の受取り、受渡しが行われる。
この受取り、受渡し後にステップS89〜ステップS92が遂行され、これらステップS89〜ステップS92の動作は、第1搬送サイクル(図6)におけるステップS7〜ステップS10と同様であるが、ステップS92(第2加工域)における受取り、受渡しは、例えば次のように行われる。
この第2主軸ポイントF(第2加工域)においては、回転支持部材208が第1特定回転角度位置に位置し、空の第1ローダチャック42Aが第1受渡し角度位置に保持されているので、第2主軸チャックに保持された被加工物(加工済部材)は、第2主軸チャックから空の第1ローダチャック42Aに受け取られる。その後、回転支持部材208が所定方向に120度回動され、第2ローダチャック44Aが第1及び第2主軸チャックに向いた状態、即ち第2受渡し角度位置に保持され、第2ローダチャック44Aに保持された被加工物(未加工部材)が、第2主軸チャックに受け渡され、このようにして被加工物の受取り、受渡しが行われる。
第2主軸チャックからの加工済部材の受取り及び未加工部材の受渡しが終了すると、ローダヘッド41Aの第1及び第3ローダチャック42A,46Aに加工済部材が保持されるともに、第2ローダチャック44Aが第2受渡し角度位置に保持された状態となり、その後、ステップS94〜ステップS97が実行され、2つの加工済部材が搬出され、ステップS94〜ステップS97の動作が実行され、これらステップS94〜ステップS97の動作内容は、第1搬送システム(図6)のステップS11〜ステップS14と略同様である。
ステップS95において、ローダヘッド41Aが搬入・搬出ポイントBに下降すると同時に、ローダヘッド41Aの回転支持部材208の回転モードが第1回転制御モードから第2回転制御モードに切り替えられ(ステップS96)、この回転支持部材208が第2特定回転角度位置に位置付けられ、これにより、第1ローダチャック42Aは第1搬入・搬出角度位置に保持される。
この搬入・搬出受渡しポイントB(搬入・搬出域)における被加工物(加工済部材)の搬出は、次のように行われる。即ち、第1ローダチャック42Aの駆動アクチュエータ(図示せず)が開放方向に駆動され、そのチャック爪82が径方向外方に移動して被加工物を開放する。その後、回転支持部材208が所定方向に240度(又は所定方向と反対方向に120度)回動され、第3ローダチャック46Aが下を向いた状態、即ち第3搬入・搬出角度位置に保持される。そして、この第3搬入・搬出角度位置において、第3ローダチャック46Aの駆動アクチュエータ(図示せず)が開放方向に駆動され、そのチャック爪82が径方向外方に移動して被加工物を開放し、このようにして第1及び第3ローダチャック42A,46Aに保持されていた被加工物の搬出が行われ、第1〜第3ローダチャック42A〜46Aは全て空の状態となる(ステップS97)。
次に、ステップS98に移り、被加工物(未加工部材)の搬入が次のように行われる。即ち、ローダヘッド41Aが所定方向に120度回動され、第1ローダチャック42Aが第1搬入・搬出角度位置に保持される。そして、この第1搬入・搬出角度位置において、第1ローダチャック42Aの駆動アクチュエータ(図示せず)が把持方向に駆動されて被加工物を保持する。その後、回転支持部材208が所定方向に更に120度回動され、第2ローダチャック44Aが第2搬入・搬出角度位置に保持される。そして、この第2搬入・搬出角度位置において、第2ローダチャック44Aの駆動アクチュエータ(図示せず)が把持方向に駆動されて被加工物を保持し、上述したと同様にして第1及び第2ローダチャック42A,44Aに被加工物が保持される。
その後、ステップS84に戻り、ステップ84〜ステップS98が繰り返し遂行され、この第5搬送サイクルにおいても、上述した第1搬送サイクルと同様にして被加工物を搬送して加工することができる。
この第5の搬送サイクルでは、基準ポイントAから搬入・搬出受渡しポイントBに下降すると同時に第2回転制御モードに切り替え、搬入・搬出受渡しポイントBから基準ポイントAまで上昇したと同時に第1回転制御モードに切り替えているが、このような制御に代えて、第2主軸上ポイントEから基準ポイントAへの移動中に第1回転制御モードから第2回転制御モードに切り替え、またこの基準ポイントAから第2主軸上ポイントEへの移動中に第2回転制御モードから第1回転制御モードに切り替えるようにしてもよい。
このローダ装置4Aを用いた加工システムにおける第6搬送サイクル(上述した第2搬送サイクルに相当し、これらのポイントについては図8を参照されたい)は、例えば、図20に示す通りとなる。図15〜図18とともに図20を参照して、このローダ装置4Aを用いた第6搬送サイクルにおいては、NC旋盤6(工作機械)の片側に被加工物(未加工部材)を搬入する搬入搬送装置102が配設され、その他側に被加工物(加工済部材)を搬出する搬出搬送部材104が配設され、加工すべき被加工物はこの搬入搬送装置102から搬入され、またNC旋盤6にて加工された被加工物は、この搬出搬送装置104から搬出されて下流側に搬送される。
この第6搬送サイクルの基本的な流れは、図20と図19とを対比することにより容易に理解される如く、第5搬送サイクルとほぼ同様であり、第6搬送サイクルにおけるステップS101〜ステップS112の動作内容は、第5搬送サイクルにおけるステップS81〜ステップS92と同様である。
ステップS112において被加工物の受取り及び受渡しが行われると、第1及び第3ローダチャック42A,46Aが加工済部材を保持した状態となるので、これら加工済部材の搬出が行われた後に未加工部材の搬入が行われる。具体的には、ローダヘッド41Aが第2主軸ポイントFから第2主軸上ポイントEに上昇し(ステップS113)、第1主軸上ポイントEから搬出受渡し上ポイントGに移動し(ステップS114)、更に搬出受渡し上ポイントGから搬出受渡しポイントH(搬出域)へ移動し(ステップS115)、この搬出受渡しポイントHに下降すると同時に、上述したと同様にしてローダヘッド41Aの回転支持部材208の回転モードが第1回転制御モードから第2回転制御モードに切り替えられ(ステップS116)、この回転支持部材208が第2特定回転角度位置に位置付けられ、これにより、第1ローダチャック42Aは第1搬入・搬出角度位置に保持される。
この搬出受渡しポイントH(搬出域)における被加工物(加工済部材)の搬出は、次のように行われる。即ち、上述したと同様に、第1ローダチャック42Aの駆動アクチュエータ(図示せず)が開放方向に駆動され、そのチャック爪82が径方向外方に移動して被加工物を開放する。その後、回転支持部材208が所定方向に240度回動され、第3ローダチャック46Aが第3搬入・搬出角度位置に保持される。そして、第3ローダチャック46Aの駆動アクチュエータ(図示せず)が開放方向に駆動され、そのチャック爪82が径方向外方に移動して被加工物を開放し、このようにして第1及び第3ローダチャック42A,46Aに保持されていた被加工物の搬出が行われ(ステップS117)、これにより、第1〜第3ローダチャック42A〜46Aは、空の状態となる。
次に、ローダヘッド41Aが搬出受渡しポイントH(搬出域)から搬出受渡し上ポイントGへ上昇し(ステップS118)、この搬出受渡し上ポイントGまで上昇すると同時に、ローダヘッド41Aの回転支持部材208の回転モードが第2回転制御モードから第1回転制御モードに切り替えられ(ステップS119)、この回転支持部材208が第1特定回転角度位置に位置付けられ、これにより、第1ローダチャック42Aは第1受渡し角度位置に保持される。尚、この第1回転制御モードへの切替えは、搬出受渡し上ポイントGまで上昇した後に行うようにしてもよい。
その後、ステップS101に戻り、ステップS101〜ステップS120が繰り返し遂行され、この第6搬送サイクルにおいても、上述した第2搬送サイクルと同様にして被加工物を搬送して加工することができる。
この実施形態では、回転モードの切替制御の説明を容易にするために、ローダヘッド41Aの上昇移動が終了すると同時に、回転支持部材208の回転モードを第2回転制御モードから第1回転制御モードに切り替え、その後搬入受渡しポイントB(搬入域)の下降移動の開始と同時に再び第2回転制御モードに切り替えているが、この搬出受渡しポイントH(搬出域)から搬入受渡しポイントB(搬入域)に移動して被加工物(未加工部材)を受け取る間においては、第1回転制御モードでの回転制御が行われないために、第2回転制御モードから第1回転制御モードに一旦切り替える必要はなく、第2回転制御モードのまま搬入受渡しポイントBに移動するようにしてもよく、この場合、図20のステップS119が省略されるとともに、ステップS120からステップS101を経てステップS103に移る(即ち、ステップS102も省略される)ようになる。
この第6の搬送サイクルでは、基準ポイントAから搬入受渡しポイントBに下降すると同時に、また搬出受渡し上ポイントGから搬出受渡しポイントHに下降すると同時に第2回転制御モードに切り替え、更に搬入受渡しポイントBから基準ポイントAまで上昇すると同時に、また搬出受渡しポイントHから搬出受渡し上ポイントGまで上昇すると同時に第1回転制御モードに切り替えているが、このような制御に代えて、第2主軸上ポイントEから基準ポイントAへの移動中に、また第1主軸上ポイントCから搬出受渡し上ポイントGへの移動中に第2回転制御モードに切り替え、更にこの基準ポイントAから第2主軸上ポイントEへの移動中に第1回転制御モードに切り替えるようにしてもよい。
このローダ装置4Aを備えた加工システムでは、上述したように、第1及び第2搬送システムに相当する第5及び第6搬送システムに適用することができるが、第3搬送システムに相当する第7搬送システム、また第4搬送システムに相当する第8搬送システムにも同様に適用することができる。
以上、本発明に従うローダ装置について添付の図面を参照して説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されず、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
例えば、上述した実施形態では、第1〜第3ローダチャック42〜46(42A〜46A)として、周方向に間隔をおいて配設された3つのチャック爪82を有する形態のものを用いているが、このような形態に限定されず、相互に対向して配設された2つのチャック爪を有する形態のものを用いるようにしてもよい。
また、例えば、上述した実施形態では、ローダ装置を適用する工作機械2として、被加工物を反転する反転装置34を備えたNC旋盤6に適用して説明したが、例えば、上述の第3及び第4搬送サイクル(第7及び第8搬送サイクル)を採用しない場合、この反転装置34を省略するようにしてもよい。
また、例えば、上述した実施形態では、第1及び第2主軸14,16が横方向に間隔をおいて配置された形態のNC旋盤6に適用して説明したが、このような形態のものに限定されず、第1及び第2主軸14,16が相互に対向するように配置された形態のものにも同様に適用することができる。
2 工作機械
4,4A ローダ装置
6 NC旋盤
14,16 主軸
18,20 主軸チャック
30 架設レール
32 ローダ
34 反転装置
40,40A 昇降部材
41,41A ローダヘッド
42,42A,44,44A,46,46A ローダチャック
52,52A ヘッド本体
54,56 支持部材
92,112 搬入・搬出搬送装置
102,122 搬入搬送装置
104,124 搬出搬送装置
206 ヘッド本体部
208 回転支持部材





Claims (5)

  1. 所定方向に延びる架設レールと、前記架設レールに移動自在に装着されたローダとを備え、前記ローダは、昇降自在に支持された昇降部材と、前記昇降部材の下端部に設けられたローダヘッドとを有し、前記ローダヘッドに保持した被加工物を工作機械の第1及び第2主軸に装着された第1及び第2主軸チャックに搬送するローダ装置において、
    前記ローダヘッドは、前記昇降部材に取り付けられたヘッド本体と、前記ヘッド本体に回動自在に装着された回転支持部材とを備え、前記回転支持部材には、周方向に間隔をおいて第1〜第3チャック取付面が設けられ、前記第1〜第3チャック取付面に第1〜第3ローダチャックが取り付けられており、
    前記回転支持部材は、前記第1〜第3ローダチャックが前記工作機械の前記第1及び第2主軸チャックに対向する第1〜第3受渡し角度位置を通して回動される第1回転制御モードと、前記第1〜第3ローダチャックが搬入搬送装置の搬送面と対向する第1〜第3搬入・搬出角度位置を通して回動される第2回転制御モードとに切り替えて回動制御されるように構成されており、
    前記回転支持部材の回転軸は、水平方向に対して45度の角度でもって斜め下方に傾斜して延び、前記第1〜第3チャック取付面は、前記第1〜第3受渡し角度位置にあるときに前記回転軸に対して45度の角度でもって傾斜するように構成されていることを特徴とするローダ装置。
  2. 前記搬入搬送装置から前記被加工物を受け取るときには、前記回転支持部材は前記第2回転制御モードにより回動制御され、前記第1〜第3ローダチャックのうち2つのローダチャックにより被加工物を受け取って前記工作機械に搬送し、また前記工作機械の前記第1及び第2主軸チャックに受け渡すときには、前記回転支持部材は前記第1回転制御モードにより回動制御され、前記2つのローダチャックのうちの一方に保持された前記被加工物が前記第1主軸の前記第1主軸チャックに受け渡され、それらの他方に保持された前記被加工物が前記第1主軸の前記第1主軸チャック又は前記第2主軸の前記第2主軸チャックに受け渡されることを特徴とする請求項1に記載のローダ装置。
  3. 前記第1〜第3ローダチャックは、前記回転支持部材の周方向に120度の間隔をおいて配設され、前記第1及び第2回転制御モードにおいては、前記回転支持部材は120度間隔でもって回動制御されることを特徴とする請求項1又は2に記載のローダ装置。
  4. 前記第1回転制御モードにおいて前記回転支持部材が180度回動されると、前記第1〜第3ローダチャックが前記搬入・搬出角度位置を通して回動される前記第2回転制御モードに切り替えられ、また前記第2回転制御モードにおいて前記回転支持部材が180度回動されると、前記第1〜第3ローダチャックが前記受渡し角度位置を通して回動される第1回転制御モードに切り替えられることを特徴とする請求項1又は2に記載のローダ装置。
  5. 第1及び第2主軸に装着された第1及び第2主軸チャックを備えた工作機械の加工域にローダ装置を用いて被加工物を搬送する被加工物の搬送方法において、
    前記ローダ装置は、所定方向に延びる架設レールと、前記架設レールに移動自在に装着されたローダとを備え、前記ローダは、昇降自在に支持された昇降部材と、前記昇降部材の下端部に設けられたローダヘッドとを有し、前記ローダヘッドは、前記昇降部材に取り付けられたヘッド本体と、前記ヘッド本体に回動自在に装着された回転支持部材とを備え、前記回転支持部材には、周方向に間隔をおいて第1〜第3チャック取付面が設けられ、前記第1〜第3チャック取付面に第1〜第3ローダチャックが取り付けられており、
    前記回転支持部材は、前記第1〜第3ローダチャックが前記工作機械の前記第1及び第2主軸チャックに対向する第1〜第3受渡し角度位置を通して回動される第1回転制御モードと、前記第1〜第3ローダチャックが搬入搬送装置の搬送面と対向する第1〜第3搬入・搬出角度位置を通して回動される第2回転制御モードとに切り替えて回動制御されるように構成されており、
    前記被加工物を搬入する搬入域において、前記回転支持部材は前記第2回転制御モードでもって回動制御され、前記ローダの前記第1〜第3のローダチャックのうちの2つのローダチャックにより前記被加工物を保持して前記工作機械の加工域に搬送することを特徴とする被加工物の搬送方法。
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