JP6577407B2 - ボイラーの運転方法及びボイラー設備 - Google Patents

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Description

本発明は、ボイラーの運転方法及びボイラー設備に関する。
例えば石炭等の固体燃料を燃焼させるボイラーは、一般に、例えばバーナー等により固体燃料を燃焼させる火炉及びこの火炉内に上下方向に複数配設され熱交換を行う伝熱管を備える。例えば火力発電所等で用いられるボイラーでは、上記伝熱管は、火炉下部に配設される一次加熱器、一次再熱器及び節炭器において熱交換する下部伝熱部と、火炉上部に配設される二次加熱器、三次加熱器、最終加熱器及び二次再熱器において熱交換する上部伝熱部とを有する。
このようなボイラーのうち、例えば石炭を固体燃料とする微粉炭ボイラーでは、石炭の燃焼によって生じる燃焼ガス中の灰分が火炉の炉壁や伝熱管に付着し堆積するスラッギングやファウリングが発生し、灰付着層が形成される場合がある。このような灰付着が生じると、伝熱管の伝熱面での収熱率が大幅に低下し易い。また、炉壁に付着した灰(クリンカ)が巨大化すると、炉壁等から落下し、炉内圧の大幅な変動、伝熱管の損傷、ガス流路の閉塞等が発生する場合がある。
特に上部伝熱部は、下部伝熱部に比べて狭い間隔で配設した伝熱管の間を燃焼ガスが流動して熱交換を行う構造を有しているため、上部伝熱部に灰が付着すると、炉内圧の大幅な変動やガス流路の閉塞が発生し易く、ボイラーの安定した運転が阻害される。また、バーナー近傍では微粉炭の燃焼火炎の放射熱により炉壁近傍の温度が高くなるため、比較的低温な伝熱管に灰が溶融付着し易くなり、火炉の収熱率が低下し易い。
そこで、この灰付着が発生する可能性を指標として表し、その指標に基づいて灰付着を抑制するボイラーの運転方法が提案されている(特許第5342355号公報)。この従来の運転方法では、炉壁や伝熱管群に付着する成分であるスラグに着目し、各固体燃料について算出したスラグ割合と灰成分の組成とに基づいて、複数種類の固体燃料の混合比率を決定している。具体的には、従来のボイラーの運転方法は、灰付着率が低くなるようにスラグ割合の基準値を決定し、スラグ割合がこの基準値以下になるように複数種類の固体燃料の混合比率を決定することにより、灰の付着を抑制している。
しかしながら、上記従来のボイラーの運転方法では、灰の付着が抑制されているにも関わらず火炉の収熱率が低下する場合がある。このため、火炉の収熱率の低下を抑制できる新たなボイラーの運転方法が望まれている。
特許第5342355号公報
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、火炉の収熱率の低下を抑制できるボイラーの運転方法及びボイラー設備を提供することを課題とする。
本発明者らは、伝熱管に付着する灰の質量が同じであっても、固体燃料によって収熱率が低下する度合いが異なることに着目し、固体燃料と収熱率の低下度合いとの関係を詳細に分析して鋭意研究を行った結果、固体燃料を灰化した場合の比表面積が大きいほど、伝熱管にポーラス状の灰が付着して、収熱率の低下が大きくなることを確認した。そして、本発明者らは、この知見を元に、灰化後の比表面積が基準値以下となるように複数種類の固体燃料の混合割合を決定することで火炉収熱率の低下を抑制してボイラーを安定運用し易くできることを見出し、本発明を完成させた。
上記課題を解決するためになされた発明は、複数種類の固体燃料を混合して燃焼させるボイラーの運転方法であって、上記複数種類の固体燃料中の灰分の含有率及び上記複数種類の固体燃料の灰化後の比表面積を取得する工程と、上記取得工程で得られた上記複数種類の固体燃料それぞれの上記灰分の含有率及び上記灰化後の比表面積に基づき、上記複数種類の固体燃料の混合体全体の灰化後の比表面積が基準値以下となるよう上記複数種類の固体燃料の混合割合を決定する工程とを備えることを特徴とするボイラーの運転方法である。
当該ボイラーの運転方法は、上記複数種類の固体燃料中の灰分の含有率及び上記複数種類の固体燃料の灰化後の比表面積を取得する工程と、上記取得工程で得られた上記複数種類の固体燃料それぞれの上記灰分の含有率及び上記灰化後の比表面積に基づき、上記複数種類の固体燃料の混合体全体の灰化後の比表面積が基準値以下となるよう上記複数種類の固体燃料の混合割合を決定する工程とを備えるので、固体燃料の燃焼によって生じる灰の比表面積を一定の値以下に低減して、伝熱管へのポーラス状の灰の付着を抑制することができる。これにより、当該ボイラーの運転方法は、付着灰の断熱性が低減されるため、火炉収熱率の低下を抑制することができる。
上記基準値としては、5.5m/gが好ましい。このように、上記基準値を5.5m/gとすることによって、火炉収熱率の低下をより確実に抑制することができる。
上記固体燃料が石炭であるとよい。固体燃料を石炭とするボイラーでは特に火炉収熱率の低下が発生し易い。このため、火炉収熱率の低下を抑制できる当該ボイラーの運転方法を好適に用いることができる。
当該ボイラーの運転方法は、火力発電プラントに用いられるとよい。このように、当該ボイラーの運転方法を火力発電プラントに用いることによって、火炉収熱率の低下を抑制して安定的に電力を供給することができる。
また、上記課題を解決するためになされた別の発明は、複数種類の固体燃料を混合して燃焼させるボイラー設備であって、異なる種類の上記固体燃料をそれぞれ供給する複数の機構と、上記複数の供給機構から供給される複数種類の固体燃料を混合する機構と、上記混合機構で混合された固体燃料を粉砕する機構と、上記粉砕機構で粉砕された固体燃料を燃焼するボイラーと、上記複数種類の固体燃料それぞれの灰分の含有率及び上記複数種類の固体燃料の灰化後の比表面積に基づき、上記複数種類の固体燃料の混合体全体の灰化後の比表面積が基準値以下となるよう上記複数種類の固体燃料の混合割合を決する機構と、上記決定機構で決定された上記複数種類の固体燃料の混合割合になるよう上記供給機構から混合機構に導入される上記複数種類の固体燃料それぞれの供給量を調整する機構とを備えることを特徴とするボイラー設備である。
当該ボイラー設備は、上記複数種類の固体燃料の混合体全体の灰化後の比表面積が基準値以下となるよう上記複数種類の固体燃料の混合割合を決する機構を備えるので、ポーラス状の灰の付着を抑制できる。これにより付着灰の断熱性が低減されるため、当該ボイラー設備は、火炉収熱率の低下を抑制することができる。
ここで、「灰分の含有率」とは、JIS−M8812(2006)に準拠して測定される値である。また、「比表面積」とは、JIS−Z8830(2013)に準拠して測定される値である。
以上説明したように、本発明のボイラーの運転方法及びボイラー設備は、火炉収熱率の低下を抑制できる。
本発明の一実施形態のボイラー設備を示す概念図である。 本発明の一実施形態のボイラーの運転方法の手順を示すフロー図である。 固体燃料の灰化後の比表面積と火炉収熱率との関係を示すグラフである。
以下、本発明に係るボイラーの運転方法及びボイラー設備の実施形態について、火力発電プラントを用いて説明する。
上記火力発電プラントは、当該ボイラー設備、蒸気タービン発電機設備及び復水給水設備を備える。
<ボイラー設備>
図1に示すボイラー設備は、複数種類の固体燃料を混合して燃焼させるボイラー設備である。当該ボイラー設備は、ホッパー1、混合機2、粉砕機3、ボイラー4、演算機5、及び供給量調整装置6を備える。
(ホッパー)
ホッパー1は、固体燃料を供給する機構である。当該ボイラー設備は、複数種類の固体燃料を供給するために、互いに異なる種類の固体燃料を供給する複数のホッパー1を備える。なお、図1では2基のホッパー1を備える場合を示しているが、固体燃料は3種類以上であってもよい。その場合、当該ボイラー設備は固体燃料の種類と同数のホッパー1を備える。
ホッパー1は上記固体燃料を貯蔵する貯蔵槽を有し、この貯蔵槽の底部にある底開式のじょうご型の口から固体燃料を落下させて取り出すことができる。
(混合機)
混合機2は、上記ホッパー1から供給される固体燃料を混合する機構である。混合機2としては、例えば公知のドラムミキサ等を用いることができる。
(粉砕機)
粉砕機3は、混合機2で混合された固体燃料を粉砕する機構である。粉砕機3としては、公知の竪型ローラーミル等を用いることができる。
粉砕後の固体燃料の粒子径は特に制限されるものではなく、例えば粒子径が75μm以下となる固体燃料の割合が75質量%以上90質量%以下となるように粉砕することができる。
(ボイラー)
ボイラー4は、上記粉砕機3で粉砕された固体燃料を燃焼する。上記ボイラー4はバーナー7、火炉、伝熱管及び煙突を主に備える。上記ボイラー4は、空気と共に吹き込まれた固体燃料をバーナー7により火炉で燃焼し、この火炉内に上下方向に多数配設された伝熱管により熱交換を行う。この熱交換により上記伝熱管に供給される給水が加熱及び加圧され、蒸気が発生する。また、燃焼により発生した燃焼ガスは煙突から排出される。
上記伝熱管は、必要とする蒸気の温度及び圧力に応じて適宜構成されるが、例えば火炉下部に配設される一次加熱器、一次再熱器及び節炭器を備える下部伝熱部と、火炉上部に配設される二次加熱器、三次加熱器、最終加熱器及び二次再熱器を備える上部伝熱部とにより構成できる。下部伝熱部は主にボイラー4に供給される給水を予熱し、上部伝熱部は主に高温高圧の蒸気を生成する。また、再熱器は蒸気タービン等で仕事をした蒸気を再び加熱し、再熱サイクルタービンを回す蒸気を作る。また、節炭器は排出される燃焼ガスの熱でボイラー4の給水を予熱する。
(演算機)
演算機5は、上記複数種類の固体燃料の混合割合を決定する機構である。具体的には、上記複数種類の固体燃料それぞれの灰分の含有率及び上記複数種類の固体燃料の灰化後の比表面積(以下、単に比表面積ということがある)に基づき、上記複数種類の固体燃料の混合体全体の灰分中の上記灰化後の比表面積が基準値以下となるよう上記複数種類の固体燃料の混合割合を決定する。
演算機5は、後述するボイラーの運転方法の混合割合決定工程(S2)により、複数種類の固体燃料の混合割合を算出する。また、演算機5は算出した混合割合に基づき供給量調整装置6を制御する。
(供給量調整装置)
供給量調整装置6は、上記演算機5で決定された上記複数種類の固体燃料の混合割合になるよう上記ホッパー1から混合機2に導入される上記複数種類の固体燃料それぞれの供給量を調整する機構である。つまり、当該ボイラー設備は、固体燃料の種類と同数のホッパー1それぞれから混合機2に接続される配管それぞれに1基ずつ、合計で固体燃料の種類と同数の供給量調整装置6を備える。この供給量調整装置6は特に限定されないが、例えばホッパー1から混合機2へ固体燃料を運搬するチェーンコンベアを用いることができる。この場合、供給量の調整は、このコンベアの移動速度を調整することで行う。
<ボイラーの運転方法>
図2に当該ボイラー装置を用いたボイラーの運転方法の手順を示す。当該ボイラーの運転方法は、複数種類の固体燃料を混合して燃焼させるボイラーの運転方法である。当該ボイラーの運転方法は、上記複数種類の固体燃料中の灰分の含有率及び上記複数種類の固体燃料の灰化後の比表面積を取得する工程(S1:取得工程)と、上記取得工程で得られた上記複数種類の固体燃料それぞれの上記灰分の含有率及び上記比表面積に基づき、上記複数種類の固体燃料の混合体全体の灰分中の上記比表面積が基準値以下となるよう上記複数種類の固体燃料の混合割合を決定する工程(S2:混合割合決定工程)と、決定した上記混合割合に基づいて上記複数種類の固体燃料の混合及び火炉への供給を行う工程(S3:混合供給工程)とを備える。
当該ボイラーの運転方法に用いられる固体燃料は、ボイラーに使用される燃料であれば特に限定されないが、例えば石炭、汚泥炭化物、バイオマス燃料等を挙げることができる。中でも発熱量が大きく、火力発電プラント等に好適に用いられる石炭が好ましい。
上記石炭の種類は、特に限定されない。当該ボイラーの運転方法では、上記比表面積を基準値以下となるよう上記複数種類の固体燃料の混合割合を決定するので、ポーラス状の灰の付着によって生じる火炉収熱率の低下を抑制できる。つまり、当該ボイラーの運転方法は、比表面積が比較的大きく火炉収熱率を低下させ易い固体燃料を、比表面積が比較的小さく火炉収熱率を低下させ難い固体燃料と混合して使用するため、火炉収熱率の低下を抑制することができる。
従って、当該ボイラーの運転方法では、比表面積が比較的大きい石炭等を固体燃料の一部として使用することができる。このような比表面積が比較的大きい石炭としては、例えば無煙炭、瀝青炭、亜瀝青炭、褐炭、高シリカ炭、高カルシウム炭等を挙げることができる。
(取得工程)
取得工程(S1)では、複数種類の固体燃料それぞれの灰分の含有率及び上記複数種類の固体燃料の灰化後の比表面積を取得する。なお、この取得工程における上記灰分の含有率及び上記灰化後の比表面積の取得は、固体燃料の分析を必須とするものではなく、予め測定された灰分の含有率及び灰化後の比表面積を記憶装置等から参照又はオペレーターが入力するものであってもよい。
固体燃料それぞれの灰分の含有率の測定方法としては、特に限定されないが、例えばJIS−M8812(2006)に準拠した測定方法を用いることができる。また、灰分の含有率は、後述する混合割合と同じベースの値であればよく、無水ベースでも含水ベースでもよいが、混合比の計算が容易となる無水ベースとすることが好ましい。
また、上記比表面積の測定方法としては、固体燃料を例えば電気炉等で灰化したものを試料として、JIS−Z8830(2013)に準拠したBET法を用いることができる。測定誤差を低減するために、測定に用いる固体燃料は、燃料として用いられるとき(燃焼時)と略等しい粒度分布としたものを使用することが好ましい。よって、複数種類の固体燃料を混合した後に粉砕する場合には、それぞれの固体燃料を同様に粉砕したものを灰化して比表面積を測定することが好ましい。
また、取得工程(S1)では、上記灰分の測定に加えて、固体燃料それぞれの発熱量の測定値を取得しておくとよい。このように固体燃料それぞれの発熱量を取得しておくことで、後述する混合供給工程(S3)において、ボイラーに投入される混合された固体燃料の熱量が所望量となるように固体燃料の供給量を調整し易いため、ボイラーの運転を効率よく行える。ここで、固体燃料の発熱量とは、例えばJIS−M8814(2003)に準拠した測定方法に従って固体燃料を燃焼させて測定される値である。
また、固体燃料それぞれの灰分の含有率、上記比表面積及び固体燃料の発熱量等は、データとして例えば記憶装置等に記録して保存しておくことが好ましい。このようにデータを保存しておくことで、以後このデータを利用できる。
(混合割合決定工程)
混合割合決定工程(S2)では、上記取得工程で得られた上記複数種類の固体燃料それぞれの上記灰分の含有率及び上記比表面積に基づき、上記複数種類の固体燃料の混合体全体の灰分中の上記比表面積が基準値以下となるよう上記複数種類の固体燃料の混合割合を決定する。この工程は当該ボイラー設備の演算機5により行われる。
各固体燃料の灰分の質量含有率をWi、各固体燃料の灰化後の比表面積をSi、各固体燃料の混合体全体に対する質量割合をXiとするとき、混合体全体の灰化後の比表面積Sは、下記式(1)により算出できる。なお、上記灰分含有率Wi、比表面積Si及び質量割合Xiの単位は燃料間で統一されていればよく、下記式(1)に示すように、混合体全体の比表面積Sの単位は、各固体燃料の比表面積Siと同じ単位となる。
Figure 0006577407
混合割合決定工程(S2)では、上記比表面積Sが基準値以下となるよう、上記複数種類の固体燃料の混合割合を決定する。当該ボイラーの運転方法は、上記比表面積Sを基準値以下とすることで、火炉収熱率の低下を抑制できる。
上記比表面積Sは、固体燃料の燃焼により発生する灰の気孔率の尺度となる。気孔率が大きいポーラス状の灰は、ボイラーの伝熱管に付着することで伝熱を阻害し火炉収熱率を低下させると考えられる。このため、上記比表面積Sを基準値以下とすれば、この付着灰の気孔率が小さくなり、断熱性が低減されるので、火炉収熱率の低下を抑制できると考えられる。
上記混炭した固体燃料の比表面積Sの基準値としては、5.5m/gが好ましく、5.0m/gがより好ましく、4.7m/gがさらに好ましく、4.5m/gが特に好ましい。上記基準値を上記値より大きくする場合、火炉収熱率が下がり過ぎるため、火炉収熱率の低下が十分に抑制できないおそれがある。
一方、上記混炭した固体燃料の比表面積Sの下限としては、2.5m/gが好ましく、2.8m/gがより好ましく、3.0m/gがさらに好ましい。比表面積Sが上記下限に満たない場合、使用できる固体燃料が限られるので燃料コストが不必要に増大するおそれがある。
(混合供給工程)
混合供給工程(S3)では、上記混合割合決定工程(S2)で決定した上記混合割合に基づいて上記複数種類の固体燃料を混合し、粉砕した後に火炉への供給を行う。具体的には、当該ボイラー設備の演算機5により供給量調整装置6を制御し、ホッパー1から混合機2に送られる固体燃料の量をそれぞれ調整する。混合された固体燃料は、粉砕機3で粉砕された後、空気と共にボイラー4に吹き込まれ、燃焼される。
(利点)
当該ボイラーの運転方法は、上記比表面積Sを基準値以下となるように複数種類の固体燃料の混合割合を決定するので、伝熱管への付着灰の断熱性が低減されるため、火炉収熱率の低下を抑制することができる。
<蒸気タービン発電機設備>
蒸気タービン発電機設備は、蒸気タービン及び発電機を主に備える。
上記蒸気タービンは、蒸気のもつエネルギーを、タービン(羽根車)と軸とを介して回転運動へと変換する外燃機関であり、当該ボイラー設備で生成された蒸気により駆動される。
上記蒸気タービンは、特に限定されないが、例えば高温高圧タービン、高温再熱タービン及び低圧タービンにより構成することができる。この場合、当該ボイラー設備で生成された蒸気は、まず高温高圧タービンを駆動する。高温高圧タービンの駆動により、そのエネルギーを失い温度及び圧力の下がった蒸気は、再び当該ボイラー設備の再熱器により加熱される。この再熱器により加熱された高温蒸気により高温再熱タービンが駆動される。さらに、高温再熱タービンの駆動により、そのエネルギーを失い温度及び圧力の下がった蒸気は、低圧タービンを駆動した後、復水給水設備に導かれる。
この蒸気により駆動された高温高圧タービン、高温再熱タービン及び低圧タービンの動力が発電機を駆動し、電気出力を得る。
<復水給水設備>
復水給水設備は、復水器、ポンプ、加熱器、及び脱気器を主に備える。
復水給水設備は、蒸気タービンを駆動した蒸気を復水器により冷却し、復水として回収する。この復水は、ポンプで加圧され、加熱器で加熱され、脱気器で脱気される。この加圧及び加熱された復水は、当該ボイラー設備の給水として当該ボイラー設備の節炭器に供給される。
<利点>
当該ボイラー設備を用いた火力発電プラントは、当該ボイラーの運転方法を用いるので、火炉収熱率が低下し難い。このため、当該ボイラー設備を用いた火力発電プラントは、安定運用し易い。
[その他の実施形態]
上記実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。従って、上記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて上記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。
当該ボイラー設備及び当該ボイラー設備の運転方法は、火力発電プラント以外に用いられるボイラー設備に適用されてもよい。
また、当該ボイラー設備において、ボイラーの構成は、上記実施形態とは異なるものであってもよい。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(固体燃料)
まず、固体燃料として3種類の石炭を準備し、それぞれ少量をサンプリングして、灰分の含有率及びその灰分中の上記灰化後の比表面積を測定した。なお、石炭の灰分の含有率はJIS−M8812(2006)に準拠した測定方法により行って含水ベースの値を算出した。また、比表面積はJIS−Z8830(2013)に準拠して測定した。この結果を表1に示す。
Figure 0006577407
(No.1〜No.7)
次に、これらの3種類の石炭のうち2種類又は3種類の石炭を用い、表2に示すNo.1〜No.7の石炭の混合割合(含水ベース)を選定し、灰化後の比表面積を算出した。また、表2の混合割合になるように石炭を混合した混炭を用いて、発電容量700MWの火力発電プラントの火力ボイラーを一定期間運用し、その期間内の火炉収熱率の平均値を求めた。結果を表2に示す。
Figure 0006577407
なお、表2において火炉収熱率は、No.1の火炉収熱率に対する比率に換算して規格化した値である。
また、図3に、表2の結果をグラフに示す。図示するように、混合する石炭の種類によらず灰分の比表面積と火炉収熱率とは相関が高く、比表面積を基準値以下とすることで火炉収熱率の低下を抑制できることが分かる。
また、灰分中の比表面積が5.5m/g以下であるNo.1〜No.6は火炉収熱率が0.95を超えるのに対し、比表面積が5.5m/gを超えるNo.7では火炉収熱率が0.95を下回る。このことから、比表面積の基準値を5.5m/gとすることで、0.95以上の高い火炉収熱率が得られることが分かる。
以上説明したように、本発明のボイラーの運転方法は、火炉収熱率の低下を抑制できる。従って、当該ボイラーの運転方法を用いたボイラー設備は安定運用し易い。また、当該ボイラーの運転方法を用いたボイラーは火力発電プラントに好適に用いられる。
1 ホッパー
2 混合機
3 粉砕機
4 ボイラー
5 演算機
6 供給量調整装置
7 バーナー
S1 取得工程
S2 混合割合決定工程
S3 混合供給工程

Claims (5)

  1. 複数種類の固体燃料を混合して燃焼させるボイラーの運転方法であって、
    上記複数種類の固体燃料中の灰分の含有率及び上記複数種類の固体燃料の灰化後の比表面積を取得する工程と、
    上記取得工程で得られた上記複数種類の固体燃料それぞれの上記灰分の含有率及び上記灰化後の比表面積に基づき、上記複数種類の固体燃料の混合体全体の灰化後の比表面積が基準値以下となるよう上記複数種類の固体燃料の混合割合を決定する工程と
    を備えることを特徴とするボイラーの運転方法。
  2. 上記基準値が5.5m/gである請求項1に記載のボイラーの運転方法。
  3. 上記固体燃料が石炭である請求項1又は請求項2に記載のボイラーの運転方法。
  4. 火力発電プラントに用いられる請求項1、請求項2又は請求項3に記載のボイラーの運転方法。
  5. 複数種類の固体燃料を混合して燃焼させるボイラー設備であって、
    異なる種類の上記固体燃料をそれぞれ供給する複数の機構と、
    上記複数の供給機構から供給される複数種類の固体燃料を混合する機構と、
    上記混合機構で混合された固体燃料を粉砕する機構と、
    上記粉砕機構で粉砕された固体燃料を燃焼するボイラーと、
    上記複数種類の固体燃料それぞれの灰分の含有率及び上記複数種類の固体燃料の灰化後の比表面積に基づき、上記複数種類の固体燃料の混合体全体の灰化後の比表面積が基準値以下となるよう上記複数種類の固体燃料の混合割合を決定する機構と、
    上記決定機構で決定された上記複数種類の固体燃料の混合割合になるよう上記供給機構から混合機構に導入される上記複数種類の固体燃料それぞれの供給量を調整する機構と
    を備えることを特徴とするボイラー設備。
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