JP6576333B2 - 樹脂複合材料および樹脂複合材料の製造方法 - Google Patents

樹脂複合材料および樹脂複合材料の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂複合材料および樹脂複合材料の製造方法に関するものである。
スーパーエンジニアリング樹脂は、電気・電子分野、航空宇宙分野、自動車産業、医療分野、一般工業分野等、幅広い用途に使用されている。このスーパーエンジニアリング樹脂の中でも、特にポリアリールエーテルケトン樹脂は、優れた化学的性質、物理的性質を有することから有望視されている。スーパーエンジニアリング樹脂が様々な有用性をもつ一方で、たわみやすい、摩耗しやすいという課題も存在する。この問題を改善するために、樹脂にフィラーを添加することで樹脂複合材料とする方法が一般的に知られている。
一方、歯牙の欠損部の修復などを目的として用いられる歯科用材料には、高い機械的強度が要求される。このため、このような歯科用材料として、機械的強度等を確保する観点から、一般的に、(メタ)アクリレート系重合性単量体などのラジカル重合性単量体に、種々のフィラーが添加された歯科用樹脂複合材料が広く利用されている(たとえば、特許文献1等)。また、スーパーエンジニアリング樹脂に種々のフィラーが添加された樹脂複合材料も提案されている(たとえば、特許文献2等)。
特開2011−144121号公報 特開2013−144778号公報
これら樹脂複合材料は、高い曲げ強さと高い剛性を有している。しかしながら、機械部品、構造材、あるいは歯科材料として利用される樹脂複合材料には、さらに優れた機械的特性が要求されることも多い。このような要求に対応するためには、たとえば、さらに高い剛性や耐摩耗性を得るためには、樹脂に対して、無機粒子からなるフィラーを高い割合で配合することが有効である。しかしながら、このような樹脂複合材料は、脆くなり易く、一定の歪みが負荷された際に、破折やこれに類する現象(チッピング等)を生じてしまう。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、従来の樹脂複合材料よりも優れた強靭性を有し、剛性を有しながら一定のひずみが負荷されても破折を起こさない樹脂複合材料およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題は以下の本発明により達成される。すなわち、本発明の樹脂複合材料(但し、繊維状の樹脂複合材料を除く)は、(A)温度370℃、せん断速度1220[1/s]における溶融粘度が210〜350[Pa・s]であるポリアリールエーテルケトン樹脂100体積部と、(B)無機粒子20〜60体積部と、を含み、(B)無機粒子が、シリカ系無機粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、チタニア粒子およびジルコニア粒子からなる群より選択される少なくとも1種の粒子であることを特徴とする。
本発明の樹脂複合材料の他の実施形態は、(B)無機粒子が、シランカップリング剤により表面処理されてなることが好ましい。
本発明の樹脂複合材料の他の実施形態は、(B)無機粒子の体積平均粒子径が0.01〜10μmであることが好ましい。
本発明の樹脂複合材料の他の実施形態は、歯科用であることが好ましい。
本発明の樹脂複合材料の他の実施形態は、顔料をさらに含むことが好ましい。
本発明の樹脂複合材料の製造方法は、(A)温度370℃、せん断速度1220[1/s]における溶融粘度が210〜350[Pa・s]であるポリアリールエーテルケトン樹脂100体積部および(B)無機粒子20〜60体積部を含む原料を、原料投入口を有するバレルとバレル内に回転可能に配置されたスクリューとを備えた溶融混練装置の原料投入口から投入し、且つ、下式(I)を満たすように溶融混練する溶融混練工程を、少なくとも経て樹脂複合材料(但し、繊維状の樹脂複合材料を除く)を製造し、(B)無機粒子が、シリカ系無機粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、チタニア粒子およびジルコニア粒子からなる群より選択される少なくとも1種の粒子であることを特徴とする。
500≦(π×D×R)/X 数式(I)
〔数式(I)中、Dはスクリューの外径(mm)、Rはスクリューの回転数(1/s)、Xはバレルの内周面とスクリューとの隙間における最狭窄部の幅(mm)を表す。〕
本発明によれば、従来の樹脂複合材料よりも優れた剛性と強靭性とを有する樹脂複合材料およびその製造方法を提供することができる。
数式(I)を説明するための混練機の断面構造の一例を示す模式断面図である。 数式(I)を説明するための混練機の断面構造の他の例を示す模式断面図である。
(樹脂複合材料)
本実施形態の樹脂複合材料は、(A)温度370℃、せん断速度1220[1/s]における溶融粘度が210〜350[Pa・s]であるポリアリールエーテルケトン樹脂100体積部と、(B)無機粒子20〜60体積部とを含むことを特徴とする。以下に、本実施形態の樹脂複合材料を構成する材料等の詳細について説明する。
(A)ポリアリールエーテルケトン樹脂
本実施形態の樹脂複合材料では、樹脂マトリックスを構成する樹脂材料として、少なくともポリアリールエーテルケトン樹脂が用いられる。ここで、樹脂マトリックスを構成する樹脂材料としては、ポリアリールエーテルケトン樹脂のみを用いてもよいが、ポリアリールエーテルケトン樹脂の他に、必要に応じてその他の樹脂を併用することもできる。但し、ポリアリールエーテルケトン樹脂と、その他の樹脂とをブレンドして用いる場合でも、樹脂複合材料の機械的強度を確保する観点から、樹脂マトリックスを構成する樹脂材料の主成分は、ポリアリールエーテルケトン樹脂であることが必要である。ここで、「主成分」とは、樹脂マトリックスを構成する樹脂材料100質量部中に占めるポリアリールエーテルケトン樹脂の割合が、70質量部以上であることを意味する。なお、樹脂マトリックスを構成する樹脂材料100質量部中に占めるポリアリールエーテルケトン樹脂の割合は、95質量部以上であることが好ましい。また、ポリアリールエーテルケトン樹脂と併用可能なその他の樹脂としては剛性および強靭性を大幅に劣化させるもので無い限り特に制限されないが、樹脂複合材料の機械的強度、色調、化学的耐久性等の確保が容易である観点からは、たとえば、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリフタルアミド樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂を用いることが好適である。
以上に説明したように、本実施形態の樹脂複合材料では、樹脂マトリックスを構成する主たる樹脂材料としてポリアリールエーテルケトン樹脂を用いる。このため、従来の樹脂複合材料よりも優れた機械的強度を容易に得ることができる。
ポリアリールエーテルケトン樹脂は、その構造単位として、芳香族基、エーテル基(エーテル結合)およびケトン基(ケトン結合)を少なくとも含む熱可塑性樹脂であり、多くは、ベンゼン環(フェニレン基)がエーテル基およびケトン基を介して結合した直鎖状のポリマー構造を持つ。ポリアリールエーテルケトン樹脂の代表例としては、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリエーテルケトンエーテルケトンケトン(PEKEKK)などが挙げられる。なお、ポリアリールエーテルケトン樹脂の構造単位を構成する芳香族基は、ビフェニル構造などのようにベンゼン環を2つまたはそれ以上有する構造を持ったものでもよい。また、ポリアリールエーテルケトン樹脂の構造単位中には、スルホニル基または共重合可能な他の単量体単位が含まれていてもよい。
本実施形態の樹脂複合材料で用いられるポリアリールエーテルケトン樹脂としては、色調および物性の観点から、主鎖を構成するエーテル基とケトン基とが、エーテル・エーテル・ケトンの順に並んだ繰り返し単位を有するポリエーテルエーテルケトン (polyetheretherketone)を用いることが好ましい。この繰り返し単位を有するポリエーテルエーテルケトンは、商品名「PEEK」などとして市販されており、具体的には、VESTAKEEP(登録商標、ダイセルエボニック株式会社)、VICTREX PEEK(登録商標、VICTREX社)などが挙げられる。
本実施形態の樹脂複合材料で用いられる(A)ポリアリールエーテルケトン樹脂は、温度370℃、せん断速度1220[1/s]における溶融粘度が210〜350[Pa・s]であることを特徴とする。本発明における溶融粘度とは、長さ10.0mm、直径φ1.0mmのサイズを有する少なくとも400℃の加熱機構付きのキャピラリーレオメータを用い、試験温度370℃、せん断速度が1220[1/s]となるようにピストンの試験速度を調整し、計測された粘度の値[Pa・s]を意味する。これら以外の条件については、JISK7199:1999に準拠して測定を行う。
なお、樹脂の溶融粘度は、樹脂が溶融状態となる温度域である限り、様々な測定条件(温度およびせん断速度)下において測定することができ、溶融粘度の値も測定条件に応じて変化する。一方、樹脂複合材料は、溶融状態にある(A)ポリアリールエーテルケトン樹脂と(B)無機粒子とを含む原料を溶融混練するプロセスを経て作製される。このため、本発明者らは、樹脂複合材料の機械的特性は、溶融混練時における(A)ポリアリールエーテルケトン樹脂の溶融状態にも強く影響されると考え、溶融粘度の測定条件として、温度370℃、せん断速度1220[1/s]を選択した。すなわち、溶融粘度の計測条件である温度370℃は、一般的なポリアリールエーテルケトン樹脂の融点が約340℃であり、それよりも数十度高く、ポリアリールエーテルケトン樹脂に対して混練に適した十分な流動性を生じさせる事が可能な温度であることから設定されたものである。また、計測条件であるせん断速度は、溶融混練に原料に加わるせん断力と相関があり、せん断速度が小さ過ぎれば、無機粒子の樹脂マトリックス中への均一な分散が困難になるものの、せん断速度を増加させていっても、分散性の向上効果は次第に飽和する傾向にあると考えられる。したがって、優れた機械的特性を有する樹脂複合材料を確実かつ安定的に得るためには、せん断速度を増加させた際に分散性の向上効果が次第に飽和し始める時点でのせん断速度が重要である。よって、この観点で、せん断速度として1220[1/s]を設定した。
一般的には、熱可塑性樹脂に無機粒子などのフィラーを高い配合量で添加するには、射出成形などの成形の容易さの観点から、溶融粘度が低く流動性が高い樹脂、すなわち溶融粘度の低い樹脂が選択される。しかし、本発明では高い強靭性を得るために特定の溶融粘度を有するポリアリールエーテルケトン樹脂を選択し、使用することを特徴とする。溶融粘度は温度とせん断速度とに依存し、一般的に、温度が高いほど、せん断速度が高いほど、溶融粘度は小さくなる。
このような範囲の溶融粘度を持つポリアリールエーテルケトン樹脂を選択することにより高い強靭性が発現する理由は不明である。しかしながら、本発明者は、以下に説明する理由によると推定している。すなわち、ポリアリールエーテルケトン樹脂にせん断速度が負荷された際に一定の粘度を持つという特徴により、ポリアリールエーテルケトン樹脂をマトリックスとした無機粒子の分散がきわめて良好となり、無機粒子を核としたポリアリールエーテルケトン樹脂のミクロ結晶構造がより多く発生することで高い強靭性が発現するものと考えられる。溶融粘度が210[Pa・s]未満の場合、このような無機粒子の分散が起こりにくく高い強靭性を得る事が出来ない。また、溶融粘度が350[Pa・s]より大きい場合、ポリアリールエーテルケトン樹脂に対して無機粒子を配合した際の粘度上昇が著しくなるため、混練装置への過負荷により樹脂複合材料を調することが難しい。また、混練時の無機粒子添加による粘度上昇にともないせん断熱が発生し、樹脂成分の熱分解劣化が起こるため、強靭性が低下する。さらに、射出成形やプレス成形等により成形加工する際に、高い溶融粘度により成形不良の頻度が上がるため強靭性が低下する。溶融粘度のより好ましい範囲は、220〜300Pa・sであり、最も好ましい範囲は230〜280Pa・sである。
このような溶融粘度を満たす好適な市販品としては、たとえば、VESTAKEEP ZV7401(224Pa・s)、VESTAKEEP 2000G(238Pa・s)などが好ましい。また、本実施形態の樹脂複合材料を歯科用途に用いる場合には、たとえば、PEEK OPTIMA LT2(330Pa・s)、VESTAKEEP M2G(238Pa・s)などが好ましい。なお、使用するポリアリールエーテルケトン樹脂は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
(B)無機粒子
本実施形態の樹脂複合材料は、ポリアリールエーテルケトン樹脂100体積部に対して、20体積部〜60体積部の割合で無機粒子を配合してなる。この無機粒子は、本実施形態の樹脂複合材料を構成するポリアリールエーテルケトン樹脂マトリックス中に分散した状態で含有される。樹脂複合材料が無機粒子を含むことによって、高い剛性を得ることができる。配合割合が20体積部よりも少ない量の場合、高い剛性を得る事が出来ない。配合割合が60体積部よりも多い量の場合、樹脂複合材料に脆さが発現し強靭性が低下する傾向にある。配合割合のより好ましい範囲は、30体積部〜50体積部の範囲である。無機粒子の体積量の調整方法としては、あらかじめ無機粒子の真密度を比重計などで求めておき、必要な体積部となるような質量を秤にて計測してポリアリールエーテルケトン樹脂に配合してもよいし、無機粒子の嵩密度やタップ密度と真密度との関係を粉体物性測定機や比重計などで予め求めておき、容器などに充填した無機粒子から必要な体積部となるような条件にて混練機に供給することでポリアリールエーテルケトン樹脂に配合してもよい。無機粒子の形状・内部構造は特に限定されず如何様な形状および内部構造を有していてもよいが、チューブ状や中空構造を有する無機粒子は用いないことが好ましい。なお、無機粒子の好ましい形状としては、球状、不定形状、ウィスカー状等が挙げられ、好ましい内部構造としては中実構造が挙げられる。
(B)無機粒子の材質(成分)は、特に限定されず、具体的には、たとえば、シリカガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダガラス、アルミノシリケートガラス、およびフルオロアルミノシリケートガラス、重金属(たとえばバリウム、ストロンチウム、ジルコニウム)を含むガラス;それらのガラスに結晶を析出させた結晶化ガラス、ディオプサイド、リューサイトなどの結晶を析出させた結晶化ガラスなどのガラスセラミックス;シリカ−ジルコニア、シリカ−チタニア、シリカ−アルミナ等のシリカ系無機粒子などの複合無機酸化物;あるいはそれらの複合無機酸化物にI族金属酸化物を添加した酸化物;シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニアなどの金属無機酸化物;などが使用できる。本実施形態の樹脂複合材料を歯科材料として利用する場合、生体に対して為害性が少なく、色調が良好であり、かつ分散性が良好であることから、無機粒子の材質は、シリカ、ジルコニア、アルミナ、チタニアの少なくとも一つから選択されるのが好ましい。特に、樹脂複合材料の剛性と強靭性とより向上させることが容易である観点から、無機粒子はシリカ系無機粒子であることが好ましい。
なお、本発明においてシリカ系無機粒子とは、シリカ粒子、及び、シリカと他の金属酸化物等との複合酸化物からなる粒子(シリカ系複合酸化物粒子)を言う。シリカ系複合酸化物粒子の場合、シリカは30モル%以上含有されているのが好ましく、30〜98モル%含有されているのがより好ましく、50〜92モル%含有されているのが特に好ましい(他の金属酸化物は70モル%以下含有されているのが好ましく、70〜2モル%含有されているのがより好ましく、50〜8モル%含有されているのが特に好ましい)。シリカ系複合酸化物粒子中における他の金属酸化物の含有量は、目的に応じて、樹脂複合材料のX線透過性・不透過性、蛍光性等の光学特性、触媒特性、イオン溶出特性等を考慮して採択するのが良い。シリカと複合化する金属酸化物としては、例えば、B、TiO、SrO、BaO、ZrO、HfO、La、Y、ZnO、Yb、Sb等が挙げられる。また、このシリカ系複合酸化物粒子には、金属酸化物の代わりに、あるいは、金属酸化物と共に金属フッ化物等を配合しても良い。同様に、本発明において、チタニア系無機粒子とは、チタニア粒子、及び、チタニアと他の金属酸化物等との複合酸化物からなる粒子(チタニア系複合酸化物粒子)を言う。ここで、チタニア系複合酸化物粒子の具体的な内容は、上述したシリカ系複合酸化物粒子の説明において、シリカをチタニアに置き換えた以外は同様である(但し、複合化する金属酸化物として、TiOを用いる場合を除く)。
本実施形態の樹脂複合材料において、ポリアリールエーテルケトン樹脂100質量部に対する無機粒子の配合量(質量部)は、ポリアリールエーテルケトン樹脂100体積部に対して無機粒子20〜60体積部の範囲内となる範囲であれば適宜選択することができる。この場合、ポリアリールエーテルケトン樹脂100質量部に対する無機粒子の配合量(質量部)は、配合される無機粒子の比重により異なる。無機粒子がシリカ粒子あるいはシリカと略同程度の比重を有するシリカ系無機粒子である場合、一般的なポリアリールエーテルケトン樹脂の比重が約1.3g/cc、一般的なシリカの比重は約2.2g/ccであることから、ポリアリールエーテルケトン樹脂100質量部に対するシリカ粒子(あるいはシリカ系無機粒子)の配合量は、34〜101質量部が好ましく、51〜85質量部がより好ましい。また、無機粒子がチタニア粒子あるいはチタニア粒子と略同程度の比重を有するチタニア系無機粒子である場合、一般的なポリアリールエーテルケトン樹脂の比重が約1.3g/cc、一般的なチタニアの比重は約4.0g/ccであることから、ポリアリールエーテルケトン樹脂100質量部に対するチタニア粒子(あるいはチタニア系無機粒子)の配合量は、62〜184質量部が好ましく、92〜154質量部がより好ましい。
(B)無機粒子の表面は、表面処理剤により表面処理されていることが好ましい。ここで、この表面処理は、ポリアリールエーテルケトン樹脂への無機粒子の分散性を改良するために行われるものであり、この表面処理によって、無機粒子の表面は改質される。このような表面処理方法は特に限定されず、公知の表面処理方法が適宜利用できる。代表的な表面処理方法としては、表面処理剤(疎水化剤)として、シランカップリング剤、ジルコネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤、あるいはチタネート系カップリング剤を用いた表面処理方法が挙げられる。
好適なシランカップリング剤としては、下記一般式(II)が挙げられる。
−SiRmBn (II)
〔一般式(II)中、Rは、末端に、エチレン性不飽和基、メチル基、または芳香族基を有する、直鎖部分を構成する原子数が2〜30の有機基であり、Rは炭素数1〜6の炭化水素基であり、Bは炭素数1〜6の炭化水素を有するアルコキシ基、ハロゲン基、あるいはイソシアナート基である。ここで、m、nは整数であり、mとnとの和は3であり、mは0〜2の範囲の整数である。
ここで、Rの末端基として示される3つの基の内、エチレン性不飽和基は混練時に重合して増粘して局部熱による変色を引き起こす虞があるため、より高い白色度を得る観点からは、末端基はメチル基あるいは芳香族基が好ましい。特に、芳香族基は、(A)ポリアリールエーテルケトン樹脂との親和性がよく、混練性が改善されて上記局部熱による変色防止に効果が高いため好ましい。また、芳香族基を構成する芳香環数は1個であることが好ましい。また、末端が芳香族基である場合、Rの直鎖部分を構成する原子数は8〜20の範囲内であることが好ましい。
なお、エチレン性不飽和基としては、i)ビニル基、(メタ)アクリル基、(メタ)アクリルアミド基などを含む不飽和脂肪族基、および、ii)フェニル基、フェノキシ基、フェニルアミノ基、ベンゾフェノン基、ヒドロキシベンゾフェノン基、ビフェニル基、ナフチル基などの芳香族基の置換基としてビニル基、(メタ)アクリル基、(メタ)アクリルアミド基を含む芳香族基が挙げられる。
また、Rの末端基である芳香族基としては、フェニル基、フェノキシ基、フェニルアミノ基、ベンゾフェノン基、ヒドロキシベンゾフェノン基などの芳香環数が1個の単環系炭化水素基、ビフェニル基などの芳香環数が2個の非縮合多環系炭化水素基、ナフチル基などの芳香環数が2個の縮合多環系炭化水素基などが挙げられる。なお、非縮合多環系炭化水素基とは、一方の芳香環を構成する炭素原子と他方の芳香環を構成する炭素原子とが直接結合を形成している基を意味する。また、これらの芳香族基には、ビニル基、(メタ)アクリル基、(メタ)アクリルアミド基などの重合可能な炭素−炭素二重結合を有する置換基は含まれない。
における、直鎖部分を構成する原子数が2〜30の有機基としては、代表的には炭素数2〜20の直鎖状のアルキレン基が挙げられる。なお、上記Rにおける、直鎖部分を構成する炭素数には、前記末端として示したエチレン性不飽和基、メチル基、または芳香族基の炭素数も含まれるものである。
さらに、Rの炭素数1〜6の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等の炭化水素基が挙げられる。Bとして示される3つの基の内では反応制御の容易さの観点から、アルコキシ基が好ましい。また、炭素数1〜6の炭化水素を有するアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基等が挙げられ、ハロゲン基としては、クロロ基、ブロモ基等が挙げられる。
このようなシランカップリング剤を例示すれば、11−メタクリロイロキシウンデシルトリメトキシラン、11−メタクリロイロキシウンデシルメチルジメトキシシラン、10−メタクリロイルオキシデシルトリメトキシシラン、10−メタクリロイルオキシデシルメチルジメトキシシラン、10−メタクリロイルオキシデシルトリクロルシラン、8−メタクリロイルオキシオクチルトリメトキシシラン、8−メタクリロイルオキシオクチルメチルジメトキシシラン、8−メタクリロイルオキシオキシルジメチルメトキシシラン、8−メタクリロイルオキシオクチルトリクロルシラン、6−メタクリロイロキシヘキシルメチルジメトキシシラン、4−メタクリロイルオキシブチルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロイロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−メタクリロイロキシプロピルトリクロロシラン、γ−メタクリロイロキシプロピルトリイソシアナトシラン、γ−メタクリロイロキシプロピルジメチルイソシアナトシラン、γ−メタクリロイロキシプロピルトリエトキシシラン、3−(4−メタクリロイロキシフェニル)プロピルトリメトキシシラン、3−(4−メタクリロイロキシフェニル)プロピルトリクロロシラン、3−(4−メタクリロイロキシフェニル)プロピルトリイソシアナトシラン、スチリルプロピルトリメトキシシラン、3−(N−スチリルメチル−2−アミノエチルアミノ)−プロピルトリメトキシシラン、(メタクリロイロキシメチル)フェニルブチルトリメトキシシラン、O-(メタクリロキシエチル)−N−(トリエトキシシリルプロピル)カルバメート、N−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、これらメタクリレート化合物の各アクリレート体、フェノキシプロピルトリクロロシラン、フェノキシプロピルメチルジクロロシラン、フェノキシプロピルジメチルクロロシラン、ベンゾイルプロピルトリメトキシシラン、フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−フェニルプロピルメチルジクロロシラン、4−フェニルブチルトリクロロシラン、4−フェニルブチルメチルジクロロシラン、11−フェノキシウンデシルトリクロロシラン、2−ヒドロキシ−4−(3−トリエトキシシリルプロポキシ)ジフェニルケトン、6−フェニルヘキシルジメチルクロロシラン、N−1−フェニルエチル−N‘−トリエトキシシリルプロピルウレア、3−(4−メタクリロイロキシフェニル)プロピルトリメトキシシラン、3−(4−メタクリロイロキシフェニル)プロピルトリクロロシラン、3−(4−メタクリロイロキシフェニル)プロピルトリイソシアナトシラン、スチリルプロピルトリメトキシシラン、3−(N−スチリルメチル−2−アミノエチルアミノ)−プロピルトリメトキシシラン、(メタクリロイロキシメチル)フェニルブチルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
上記に例示したようなシランカップリング剤等の表面処理剤で無機粒子を表面処理することにより、無機粒子と樹脂マトリックスを構成するポリアリールエーテルケトン樹脂等の樹脂成分との親和性が向上する。このため、無機粒子の樹脂成分への分散性が向上し、応力をより効果的に分散させることができるほか、ポリアリールエーテルケトン樹脂の結晶化を促進することで強靭性を高める事が容易となる。また、樹脂成分と粒子成分とを混練する際に、粒子界面での摩擦が低減し、混練時の粘度上昇にともなう局所発熱による樹脂成分の熱分解反応による劣化を抑制できるため、強靭性の高い樹脂複合材料を得る事が容易となる。
表面処理剤は、1種類を単独で用いることもできるし、また、2種以上を混合して使用することもできる。また、無機粒子を表面処理する際に用いる表面処理剤の量は特に制限されないが、操作性および無機粒子の物性の観点から、表面処理すべき無機粒子100質量部当たり1質量部〜10質量部の範囲とすることが好適である。
(B)無機粒子の体積平均粒径は特に限定されないが、体積平均粒径が0.01μm〜10μmの範囲内であることが好ましい。体積平均粒径が0.01μmよりも小さい場合、粒子間の凝集を解砕するのが難しいほか、樹脂に配合した際に粘度上昇が起こりやすくなることから無機粒子の配合量を多くするのが難しい傾向にある。また、体積平均粒径が10μmよりも大きい場合、樹脂マトリックス中の無機粒子の絶対数が少なくなるため高い強靭性を発現するのが難しくなる傾向にある。より好ましい体積平均粒径の範囲は、0.07〜5μmであり、更に好ましい体積平均粒径の範囲は0.1〜1.0μmである。
ここで、体積平均粒径は、レーザー散乱法(測定装置としてベックマン・コールター社製LS230を用い、分散媒としてエタノールを使用)を使用して測定することができる。測定に際しては、分散媒としてエタノール5ml中に測定試料を0.01〜1g加える。試料を懸濁した液は超音波分散器で約1〜5分間分散処理を行い、0.04〜2000μmの範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。このようにして測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して、体積について小径側から累積分布を描いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径(D50)とする。
(その他の成分)
なお、本実施形態の樹脂複合材料には、本実施形態の樹脂複合材料の使用目的に応じてその他の成分を適宜添加することができ、たとえば、帯電防止剤、紫外線吸収剤、X線像影剤、顔料等を添加することができる。
(樹脂複合材料の用途)
本実施形態の樹脂複合材料の用途は特に制限されず、機械部品や構造材として使用することができる。本実施形態の樹脂複合材料を歯科材料として使用する場合は、義歯、人工歯、義歯床、歯科用インプラント(フィクスチャー、アバットメント、上部構造)、歯冠修復材料、支台築造材料などに好適に使用することができるが、剛性が高く破折やチッピングを起こしにくいという特性から、特に歯科用インプラントや歯冠修復材料として使用することが好適である。本実施形態の樹脂複合材料が歯科用途に用いられる場合の好適な形状は、義歯、人工歯、義歯床、歯科用インプラント(フィクスチャー、アバットメント、上部構造)、歯冠修復材料(クラウン、ブリッジ)、支台築造材料などの最終製品の形状でもよいし、歯科医院や歯科技工所などで最終製品に加工することが容易なブロック状、ディスク状等の半製品の形状でもよい。このような歯科用の樹脂複合材料の一般的な大きさは、一辺が5〜120mmであり、歯科修復の用途によって適宜選択される。
また、本実施形態の樹脂複合材料を歯科材料として用いる場合、審美性の向上の目的からその他の一成分として、樹脂複合材料には顔料が添加されていることが好ましい。義歯や義歯床など、歯肉の色調を再現する用途としては赤色系の顔料を用いる事が好ましく、人工歯、アバットメント、上部構造、歯冠修復材料、支台築造材料など、歯の色調を再現し、あるいは歯の下地の色調を形成する用途としては、赤色系、黄色系の顔料を用いる事が好ましい。更に、色調の微調整のために、白顔料や青顔料等が必要に応じて適宜選択して用いられる。
(樹脂複合材料の製造方法)
本実施形態の樹脂複合材料は、加熱溶融した(A)ポリアリールエーテルケトン樹脂に(B)無機粒子を配合し、溶融混練する溶融混練工程を経て製造される。加熱溶融温度は、(A)ポリアリールエーテルケトン樹脂の融点以上の温度から選択され、350〜450℃の範囲から選択されるのが好ましい。溶融混練工程において用いる装置としては、公知の溶融混練装置であれば特に限定されず、たとえば、加熱装置付きミキサー、単軸溶融混練装置や、二軸溶融混練装置、ニーダーなどを用いることができる。溶融混練工程において用いる装置としては単軸溶融混練装置(単軸押出成形装置)や、二軸溶融混練装置(二軸押出成形装置)などのように、原料投入口を有するバレルとバレル内に回転可能に配置されたスクリューとを備えた溶融混練装置(押出成形装置)を用いることが好ましく、各種の押出成形装置の中でも特に二軸押出成形装置を用いることがより好ましい。この押出成形装置を用いる場合、溶融混練工程は、ポリアリールエーテルケトン樹脂および無機粒子を含む原料を原料投入口から投入して溶融混練することで実施される。なお、使用する押出成形装置の仕様、スクリュー形状や運転条件は目的に応じて任意に選択してよい。しかしながら、溶融混練工程は下記数式(I)に示す条件を満たすように実施されることが好ましい。
500≦(π×D×R)/X 数式(I)
ここで、数式(I)中、πは円周率であり、Dはスクリューの外径(mm)、Rはスクリューの回転数(1/s)、Xはバレルの内周面とスクリューとの隙間における最狭窄部の幅(mm)を表す。なお、外径D(mm)は、より正確には、スクリューの軸方向と直交する断面における最大半径の2倍の値を意味する。また、スクリューの軸方向に対して、スクリューの外径が変化する場合は、式(I)における外径Dは、最狭窄部の幅Xにおけるスクリューの外径を意味する。
なお、押出成形装置は、一般的には、筒状のバレルの一端側の外周面にホッパーと呼ばれる原料投入口を有すると共に、他端側にはダイスが設けられ、バレルの外周側にはヒータ等の加熱用部材が配置される。また、バレル内に配置されたスクリューの一端側(バレルのホッパーが設けられた側の端側)は、ギヤ等を介してモーター等の駆動装置に接続される。二軸押出成形装置を用いた溶融混練工程では、ホッパーから投入された原料は、バレル内において溶融されると共に、バレル内周面と回転するスクリューの表面との間で混練されながら、バレル内をホッパー側からダイス側へと移動する。この際、バレルの内周面とスクリューとの隙間が最も小さくなる最狭窄部において、溶融混練物に対して最も大きいせん断力が付与される。
図1および図2は、数式(I)を説明するための混練機の断面構造の一例を示す模式断面図であり、具体的には、バレルの内周面とスクリューとの隙間が最も小さくなる最狭窄部において、押出成形装置をスクリューの軸方向と直交する面で切断した場合の断面構造の一例を示したものである。図1および図2に示す例では、円筒状のバレル1内には、スクリュー2が配置されている。ここで、スクリュー2の外径Dは、スクリュー2の中心軸Cとスクリュー2の最外端との距離である最大半径rの2倍の値に相当する。また、最狭窄部の幅Xは、スクリュー2の最外端とバレル1の内周面との最短距離に相当する。なお、スクリュー2の断面形状は、図1に例示したような十字状や、図2に例示したような略楕円形状に限定されるものでは無く、公知のスクリューの断面形状を適宜選択することができる。
数式(I)の右辺に示される値S(=π×D×R/X)は、バレル内にて溶融混練されている原料に対して付与されるせん断力に相当し、値Sが大きい程、原料に対して付与されるせん断力が高くなることを意味する。ここで、押出成形装置が単軸タイプであれば押出成形装置は1本のスクリュー2を有するため、値Sはこの1本のスクリュー2についてのみ存在する。一方、押出成形装置が二軸タイプであれば、押出成形装置は2本のスクリュー2を有するため、値Sは、各々のスクリュー2について存在する。それゆえ、この場合は各々のスクリュー2について、値Sが式(I)を満たすことが好ましい。値Sが500以上の場合、(A)ポリアリールエーテルケトン樹脂と(B)無機粒子とを含む原料に十分なせん断力を与える事が容易になるためより強靭性の高い樹脂複合材料を得る事が容易になる。値Sのより好ましい範囲は1000〜10000であり、最も好ましい範囲は、1500〜7000である。値Sが10000を超える場合、混練装置への過負荷により樹脂複合材料を調することが難しくなる場合がある。また、値Sが大きすぎるとせん断熱が上昇し、樹脂成分の熱分解劣化が起こりやすくなるため、強靭性が低下しやすくなる場合もある。なお、値Sは1500〜7000の範囲内において、下限値はより好ましくは1530以上であり、さらに好ましくは2000以上であり、最も好ましくは2500以上であり、上限値はより好ましくは6000以下であり、さらに好ましくは5500以下である。
なお、本実施形態の樹脂複合材料を製造する場合、上述したように押出成形装置を用いて数式(I)を満たすように溶融混練工程を実施することが好ましい。しかしながら、溶融混練工程において数式(I)に示す場合と実質同等のせん断力を原料に対して付与できるのであれば、押出成形装置以外の溶融混練装置を用いて溶融混練工程を実施しても、押出成形装置を用いて数式(I)を満たすように溶融混練工程を実施した場合と同程度の機械的特性を有する樹脂複合材料を得ることが非常に容易となる。
溶融混練工程を経た後は、必要に応じて各種の後工程を実施してもよい。たとえば、溶融混練工程を経た直後の高温状態の溶融混練物をそのまま射出成形や押出成形などにより所定の形状に成形することができる。また、溶融混練工程を経た直後の高温状態の溶融混練物を、一旦、ペレット状、パウダー状あるいはブロック状等の2次加工用部材に成形した後、これらの2次加工用部材を用いてさらに、射出成形、押出成形、レーザーフォーミング、切断加工、切削加工、研磨加工等の各種加工を実施してもよい。
本実施形態の樹脂複合材料の製造に際しては溶融混練工程を経た後、通常、射出成形、押出成形、圧縮成形などの各種の成形法にて所定の形状を有する成形体を得る。この際に、金型において急速に冷却することによって成形体の生産性を高める事ができる。このような場合、急速に冷却されたことにより成形体内部に残存応力が発生することがある。これに加えて、熱可塑性の結晶性樹脂であるポリアリールエーテルケトン樹脂の結晶構造が理想的に形成されない場合がある。これらの問題を解決するために、本実施形態の樹脂複合材料の製造方法では、必要に応じて得られた成形体に対して熱処理を実施しても良い。熱処理を行う事によって、成形体内部の残存応力を開放する事ができる。また、急冷によってガラス化したポリアリールエーテルケトン樹脂の再結晶化を熱処理によって促進する事ができ、結果として成形体の機械的強度を高くする事ができる。
熱処理方法(熱処理工程)は特に限定されないが、温度はガラス転移点以上で溶融粘度を超えない温度領域から選択されるのが好ましく、150〜300℃の範囲から選択されるのが好ましい。熱処理時間は30分〜6時間から選択されるのが好ましい。熱処理後の冷却工程は、熱処理を行ったオーブン等の加熱装置内で熱源を切った状態で放置し、1時間以上の時間をかけて室温に戻すのが好ましい。また同様の理由から、本実施形態の樹脂複合材料の製造に際しては、射出成形、押出成形、圧縮成形などの成形法にて所定の形状を有する成形体を得る際に、所定の形状に成形後に上述した冷却工程を実施することにより、熱処理工程を経ることなく強度の高い最終成形品を得ることもできる。
本実施形態の樹脂複合材料の曲げ強さは、190MPa以上であることが好ましく、200MPa以上であることがより好ましく、220MPa以上であることが最も好ましい。なお、曲げ強さの上限は特に限定されるものでは無いが、実用上の観点からは500MPa以下であることが好ましい。また、本実施形態の樹脂複合材料の剛性は、曲げ弾性率で5.5GPa以上であることが好ましく、6.0GPa以上であることがより好ましく、6.5GPa以上であることが最も好ましい。なお、曲げ弾性率の上限は特に限定されるものでは無いが、実用上の観点からは30GPa以下であることが好ましい。
本実施形態の樹脂複合材料において、以下の方法で評価した破折耐性は、40%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましく、80%以上であることがさらに好ましく、100%が最も好ましい。破折耐性は、縦2mm×横2mm×長さ25mmの試験片を作製し、万能試験機にて支点間距離20mm、クロスヘッドスピード1mm/minにて3点曲げ試験を行なった。計10本の試験片について試験を行い、ストローク3mmのひずみを負荷させた場合に破折を起こさなかった割合を破折耐性[%]で表した。
以下に本発明を、実施例を挙げてより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
まず、実施例および比較例において使用したポリアリールエーテルケトン樹脂とその略称、使用した無機粒子および他の無機粒子とその略称、使用した表面処理剤とその略称、試料の作製方法及び評価方法を以下に示す。
(樹脂成分)
−ポリアリールエーテルケトン樹脂−
P1: VESTAKEEP M2G(ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ダイセルエボニック社製、溶融粘度238Pa・s)
P2: VESTAKEEP ZV7401(ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ダイセルエボニック社製、溶融粘度224Pa・s)
P3: VESTAKEEP ZV7402(ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ダイセルエボニック社製、溶融粘度254Pa・s)
P4: PEEK OPTIMA LT2(ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ビクトレックス社製、溶融粘度330Pa・s)
P5: VICTREXPEEK 90G(ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ビクトレックス社製、溶融粘度131Pa・s)
P6: VESTAKEEP 1000G(ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ダイセルエボニック社製、溶融粘度174Pa・s)
P7: VESTAKEEP 3300G(ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ダイセルエボニック社製、溶融粘度450Pa・s)
P8: VICTREXPEEK381G(ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ビクトレックス社製、溶融粘度360Pa・S)
P9: VICTREXPEEK450G(ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ビクトレックス社製、溶融粘度452Pa・S)
P10: VESTAKEEP4000P(ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ダイセルエボニック社製、溶融粘度539Pa・S)
(フィラー成分)
−無機粒子−
F1:シリカ(球状、体積平均粒径1.0μm)
F2:シリカ(球状、体積平均粒径3.8μm)
F3:シリカ(球状、体積平均粒径0.07μm)
F4:チタニア(不定形、体積平均粒径0.3μm)
(表面処理剤)
MPS:γ−メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン
BPS:ベンゾイルプロピルトリメトキシシラン
(溶融粘度)
長さ10.0mm、直径φ1.0mmのサイズを有する少なくとも400度の加熱機構付きのキャピラリーレオメータであるキャピログラフ1D(東洋精機製作所製)を用い、試験温度370度、せん断速度が1220[1/s]となるようにピストンの試験速度を調整し、溶融粘度[Pa・s]を測定した。
(曲げ強さの測定)
縦2mm×横2mm×長さ25mmの試験片を作製し、オートグラフ(島津製作所製)にて支点間距離20mm、クロスヘッドスピード1mm/minにて3点曲げ試験を行なった。そして、JIS T6517に基づき、曲げ強さ[MPa]を求めた。
(破折耐性の測定)
計10本の試験片(縦2mm×横2mm×長さ25mm)について試験を行い、ストローク3mmのひずみを負荷させた場合に破折を起こさなかった割合を破折耐性[%]で表した。
(曲げ弾性率の測定)
曲げ弾性率は接線法(JIS K7074)に基づき、縦2mm×横2mm×長さ25mmの試験片について応力5Nから10Nまでの曲げ荷重−たわみ曲線の勾配より算出した。
(無機粒子の表面処理方法)
上述した各種のフィラー成分は、以下に示す手順で表面処理した。まず、無機粒子を100g、トルエンを200ml計量混合したのちホモジナイザーで一次粒子まで分散させたスラリーを作製した。次に、還流冷却管をセットした三口フラスコ中に、上記スラリーを投入した後、さらに表面処理剤を2.4g加えた。続いて、三口フラスコ内の溶液を攪拌しながら2時間加熱還流を行った。続いて、遠心分離機を用いて、加熱還流処理された溶液から固形分を分別した。その後、この固形分を、トルエンで2回洗浄した後、真空乾燥機にて90℃10時間乾燥を行った。これにより表面処理された無機粒子を得た。
<実施例1>
(A)ポリアリールエーテルケトン樹脂P1を100体積部、(B)無機粒子F1を39体積部計量し、これを二軸押出成形装置(スクリューの外径D:14.40mm、最狭窄部の幅X:0.15mm、外径Dおよび幅Xの測定時の温度25℃)へ投入した。試験温度:370℃、スクリューの回転数R:16.67s−1(1000rpm)の条件で溶融混練を行った後に、溶融混練物を回収し、これを熱プレス成形機を用いて板状(縦40mm×横40mm×厚み2mm)に加圧プレス成形し、徐冷することで樹脂複合材料を得た。得られた樹脂複合材料の原料組成及び評価結果を表1に示す。
<実施例2〜15>
用いた(A)ポリアリールエーテルケトン樹脂および(B)無機粒子の種類・配合量、ならびに試験条件を表1に示す条件に変更した以外は、実施例1と同様の方法により樹脂複合材料を得た。得られた樹脂複合材料の原料組成及び評価結果を表1に示す。なお、表1中、(π×D×R)/Xの値が実施例1とは異なる値を持つ実施例11〜14については、実施例1で用いた二軸押出成形装置において、スクリューの回転数Rを変更することで(π×D×R)/Xの値を調整した。
<実施例16〜18>
使用した二軸押出成形装置について、スクリューの外径Dを10.64mm、最狭窄部の幅Xを0.18mm(外径Dおよび幅Xの測定時の温度25℃)に変更し、さらに、スクリューの回転数Rを実施例16、18については8.33s−1(500rpm)に変更し、実施例17については5.00s−1(300rpm)に変更した以外は実施例1と同様の方法により樹脂複合材料を得た。得られた樹脂複合材料の原料組成及び評価結果を表1に示す。なお、表1中において、実施例18の「(A)ポリアリールエーテルケトン樹脂」の欄の括弧内に示す値は、樹脂全量を100質量%とした場合の質量基準の配合比率(質量%)である。
<比較例1>
原料としてポリアリールエーテルケトン樹脂P5を用いた以外は、実施例1と同様の方法により樹脂複合材料を得た。得られた樹脂複合材料の原料組成及び評価結果を表1に示す。曲げ試験の結果、全ての試験片が破断し強靭性は低かった。
<比較例2>
原料としてポリアリールエーテルケトン樹脂P6を用いた以外は、実施例1と同様の方法により樹脂複合材料を得た。得られた樹脂複合材料の原料組成及び評価結果を表1に示す。曲げ試験の結果、全ての試験片が破断し強靭性は低かった。
<比較例3>
原料としてポリアリールエーテルケトン樹脂P7を用いた以外は、実施例1と同様の方法により溶融混練を行ったが、混練中に二軸押出成形装置が過負荷により停止したため樹脂複合材料を得る事が出来なかった。
<比較例4>
無機粒子の配合量を15体積部に変更した以外は、実施例1と同様の方法により樹脂複合材料を得た。得られた樹脂複合材料の原料組成及び評価結果を表1に示す。曲げ試験の結果、弾性率が低く剛性に劣っていた。
<比較例5>
無機粒子の配合量を89体積部に変更した以外は、実施例1と同様の方法により樹脂複合材料を得た。得られた樹脂複合材料の原料組成及び評価結果を表1に示す。曲げ試験の結果、全ての試験片が破断し強靭性は低かった。
<比較例6、7>
原料としてポリアリールエーテルケトン樹脂P8、P9を用いた以外は、実施例1と同様の方法により溶融混練を行ったが、混練中に二軸押出成形装置が過負荷により停止したため樹脂複合材料を得る事が出来なかった。
Figure 0006576333
1 バレル
2 スクリュー
r スクリュー2の最大半径
X 最狭窄部の幅

Claims (6)

  1. (A)温度370℃、せん断速度1220[1/s]における溶融粘度が210〜350[Pa・s]であるポリアリールエーテルケトン樹脂100体積部と、
    (B)無機粒子20〜60体積部と、を含み、
    (B)無機粒子が、シリカ系無機粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、チタニア粒子およびジルコニア粒子からなる群より選択される少なくとも1種の粒子であることを特徴とする樹脂複合材料(但し、繊維状の樹脂複合材料を除く)
  2. (B)無機粒子が、シランカップリング剤により表面処理されてなることを特徴とする請求項1に記載の樹脂複合材料。
  3. (B)無機粒子の体積平均粒子径が0.01〜10μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂複合材料。
  4. 歯科用である請求項1〜のいずれか一項に記載の樹脂複合材料。
  5. 顔料をさらに含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の樹脂複合材料。
  6. (A)温度370℃、せん断速度1220[1/s]における溶融粘度が210〜350[Pa・s]であるポリアリールエーテルケトン樹脂100体積部および(B)無機粒子20〜60体積部を含む原料を、原料投入口を有するバレルと前記バレル内に回転可能に配置されたスクリューとを備えた溶融混練装置の前記原料投入口から投入し、且つ、下式(I)を満たすように溶融混練する溶融混練工程を、少なくとも経て樹脂複合材料(但し、繊維状の樹脂複合材料を除く)を製造し、
    (B)無機粒子が、シリカ系無機粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、チタニア粒子およびジルコニア粒子からなる群より選択される少なくとも1種の粒子であることを特徴とする樹脂複合材料の製造方法。
    500≦(π×D×R)/X 数式(I)
    〔前記数式(I)中、Dは前記スクリューの外径(mm)、Rは前記スクリューの回転数(1/s)、Xは前記バレルの内周面と前記スクリューとの隙間における最狭窄部の幅(mm)を表す。〕
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