JP5367901B2 - 樹脂複合材料、歯科用材料および樹脂複合材料の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明の樹脂複合材料は、(A)融点または流動化温度が300℃〜500℃の範囲内にある熱可塑性樹脂100質量部に対して、(B)下記一般式(I)で示される表面処理剤で表面処理された無機粒子40〜400質量部を用いて作製されており、かつ、下式(1)に示される平均包埋率が、55%以上であることを特徴とする。
・一般式(I) A−R1−SiR2mBn
〔一般式(I)中、Aは重合可能な炭素−炭素二重結合を有する有機基であり、R1は直鎖部分を構成する原子数が3〜12の有機基であり、R2は炭素数1〜6の炭化水素基であり、Bは炭素数1〜6の炭化水素を有するアルコキシ基、ハロゲン基、あるいはイソシアナート基である。ここで、m、nは整数であり、mとnとの和は3であり、mは0〜2の範囲の整数である。〕
・式(1) 平均包埋率(%)=100×{EP/(EP+V)}
〔式(1)中、EPは、樹脂複合材料からなる試験片を、ダイヤモンドナイフを用いたマイクロトーム研磨することにより形成された研磨面を白金蒸着処理した後、当該白金蒸着処理された研磨面を走査型電子顕微鏡により観察した場合において、白金蒸着処理された研磨面内に露出している10μm四方の領域当たりの無機粒子の数{個/(10μm×10μm)}を意味する。
また、Vは、EP値をカウントした10μm四方の領域内において、無機粒子が脱落して形成された10μm四方の領域当たりの空孔の数{個/(10μm×10μm)}を意味する。
また、平均包埋率は、4つの測定点において各々求めた包埋率の平均値を意味する。〕
・一般式(II) CH2=C(R3)−COO−(CH2) p−SiR2mBn
〔一般式(II)中、R3は水素原子またはメチル基であり、pは3〜12のいずれかの整数であり、R2、B、m、nは一般式(I)中に示すものと同様である。〕
・一般式(III) A−R1−SiR2mBn
〔一般式(III)中、Aは重合可能な炭素−炭素二重結合を有する有機基であり、R1は直鎖部分を構成する原子数が3〜12の有機基であり、R2は炭素数1〜6の炭化水素基であり、Bは炭素数1〜6の炭化水素を有するアルコキシ基、ハロゲン基、あるいはイソシアナート基である。ここで、m、nは整数であり、mとnとの和は3であり、mは0〜2の範囲の整数である。〕
・一般式(IV) CH2=C(R3)−COO−(CH2) p−SiR2mBn
〔一般式(IV)中、R3は水素原子またはメチル基であり、pは3〜12のいずれかの整数であり、R2、B、m、nは一般式(III)中に示すものと同様である。〕
・一般式(I) A−R1−SiR2mBn
・式(1) 平均包埋率(%)=100×{EP/(EP+V)}
熱可塑性樹脂としては、融点または流動化温度が300℃〜500℃の範囲内の樹脂であれば公知の熱可塑性樹脂を利用することができる。ここで、融点または流動化温度を200℃以上とする理由は、熱可塑性樹脂と表面処理された無機粒子とを用いて溶融混練する際に、表面処理剤の有機基Aに含まれる重合可能な炭素−炭素二重結合同士を重合反応させるために、少なくとも200℃以上の温度が必要になるためである。また、融点または流動化温度を200℃以上とすることにより、樹脂複合材料の耐熱性を高めることができる。また、無機粒子表面に固定化された表面処理剤の分子運動を促進し、隣接する表面処理剤との反応性を高めると共に、無機粒子が、その表面に表面処理剤による網目構造が形成された後に溶融した熱可塑性樹脂と十分に混合することができるといった観点からも、融点または流動化温度は高い方が好ましい。なお、融点または流動化温度の上限値は、材料選択・入手容易性等の実用上の観点から500℃以下であればよく、430℃以下であることがより好ましく、400℃以下であることがさらに好ましい。また、熱可塑性樹脂としては直鎖型の熱可塑性樹脂が好ましく、耐熱性や機械的強度が高いことから主鎖がアリーレン基を有する構造であることが好ましい。また、無機粒子表面を覆う表面層の網目構造との絡み合い構造を効果的に形成できると考えられることから、該アリーレン基は置換基を有さないことが好ましい。
表面処理無機粒子を構成する無機粒子としては、公知の無機粒子であれば特に限定されない。ここで、無機粒子の材質としては具体的には、たとえば、非晶質シリカ、ホウケイ酸ガラス、ソーダガラス、アルミノシリケートガラス、およびフルオロアルミノシリケートガラス、重金属(たとえばバリウム、ストロンチウム、ジルコニウム)を含むガラス;それらのガラスに結晶を析出させた結晶化ガラス、ディオプサイド、リューサイト等の結晶を析出させた結晶化ガラス等のガラスセラミックス;シリカ−ジルコニア、シリカ−チタニア、シリカ−アルミナ等の複合無機酸化物;あるいはそれらの複合酸化物にI族金属酸化物を添加した酸化物;シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア等の金属無機酸化物;等が使用できる。無機粒子のガラス転移点、変態温度および融点は、熱可塑性樹脂の成形温度よりも100℃以上高いことが好ましい。
・一般式(II) CH2=C(R3)−COO−(CH2)p−SiR2mBn
なお、樹脂複合材料には、樹脂複合材料の使用目的に応じてその他の成分を適宜添加することができ、たとえば、帯電防止剤、紫外線吸収剤、顔料、着色剤等を添加することができる。
本実施形態の樹脂複合材料は、既述したように、熱可塑性樹脂と表面処理無機粒子とを含む原料を、融点または流動化温度以上500℃以下で加熱して溶融し混練する溶融混練工程を少なくとも経て製造される。溶融混練工程において用いる装置としては、公知の溶融混練装置であれば特に限定されず、たとえば、加熱装置付きミキサー、単軸溶融混練装置や、二軸溶融混練装置などを用いることができる。溶融混練工程において用いる装置としては好適には二軸押出し成形機が使用される。二軸押出し成形機の仕様、スクリュー形状や運転条件は目的に応じて任意に選択してよいが、スクリュー回転数が高く混練物へ負荷される圧力が大きいほど、表面処理無機粒子の平均包埋率を高くする事ができる。これは、熱可塑性樹脂と表面処理無機粒子の界面反応が進み、熱可塑性樹脂分子と表面処理無機粒子の表面層との間で分子鎖同士の絡み合いがより効果的に進行するためだと考えられる。
本実施形態の樹脂複合材料の用途としては特に限定されず、種々の用途に利用することができるが、例えば、歯科用材料として利用することが好ましい。本実施形態の樹脂複合材料は、無機粒子を多量に含み優れた機械的強度を有するため、口腔内での咀嚼に際して大きな押圧力に日常的に晒される歯科用材料として用いた場合に、優れた機械的耐久性を発揮できる。
P1:ポリブチレンテレフタレート(ジュラネックス2000、ポリプラスチックス、融点228℃、250℃における溶融粘度150Pa・s)
P2:ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK1000G、ダイセルエヴォニック株式会社、融点334℃、370℃における溶融粘度200Pa・S)
P3:ポリプロピレン(BC8、日本ポリプロ、融点170℃、190℃における溶融粘度150Pa・S)
P4:ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK381G、ビクトレックス、融点334℃、370℃における溶融粘度400Pa・S)
P5:ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK90G、ビクトレックス、融点334℃、370℃における溶融粘度100Pa・S)
F1:平均粒径0.40ミクロン、球状ゾルゲルシリカ(株式会社トクヤマ)、比表面積:7.0m2/g
F2:平均粒径2.5ミクロン、破砕型シリカジルコニア(株式会社トクヤマ)、比表面積:2.9m2/g
F3:平均粒径2.8ミクロン、球状シリカ(株式会社トクヤマ)、比表面積:12m2/g
F4:平均粒径0.15ミクロン、球状シリカジルコニア(株式会社トクヤマ)、比表面積:22m2/g
F5:平均粒径3.2ミクロン、タルク(日本タルク株式会社)、比表面積:12m2/g
F6:平均粒径8.6ミクロン、ジルコニア(第一稀元素化学工業株式会社)、一次粒子径1.0ミクロンの凝集体、比表面積3.3m2/g
F7:平均粒径4.0ミクロン、シリカ(株式会社トクヤマ)、比表面積1.3m2/g
S5:3−スチリルプロピルトリメトキシシラン(SPTMS)
S6:3−(N−スチリルメチル−2−アミノエチルアミノ)−プロピルトリメトキシシラン(SMAPTMS)
S7:γ−メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)
S8:4−メタクリロイルオキシブチルトリメトキシシラン(MBTMS)
S9:8−メタクリロイロキシオクチルトリメトキシシラン(MOTMS)
S10:10−メタクリロイロキシデシルメチルジメトキシシラン(MDDMS)
S11: ヘキサメチルジシラザン(HMDS)
S12:オクタデシルトリメトキシシラン(ODTMS)
S13:フェニルトリメトキシシラン(PTMS)
S14:ビニルトリメトキシシラン(VTMS)
S15:1−フェニル−1−トリクロロシリルブタン(PTCSB)
回転式ダイヤモンドカッターを用いて、注水下で、2mm厚の圧縮成形体を2mmの間隔で切断し、長さ25mm、幅2mm、厚さ2mmの棒状試験片を各サンプル5本ずつ得た。これらのサンプルに対し、#800耐水研磨紙を用いてバリを除去し、試験片中心部の幅と厚さをマイクロメーターで測定し、万能試験機AG−50kI(島津製作所)にて室温大気中、支点間距離20mm、クロスヘッドスピード1min/mmの条件で三点曲げ試験を行い、応力(曲げ強さ)−歪み曲線を得た。この際、下式(2)に基づいて、曲げ強さを求めた。
・式(3) EB =(S3/4WB3)×(F/Y)
ここで、EB:曲げ弾性率(Pa)、F/Y:加重−たわみ曲線の傾き(N/m)である。また、S、W、Bは、式(2)に示すものと同様である。
圧縮成形体表面のビッカース硬度を、微小硬度計(松沢精機株式会社製)を用い、荷重100gf、荷重時間30秒の条件で測定を行った。4点測定を行い、その平均値を求めた。
ダイヤモンドカッターを用いて2.0×2.0×10mmの試験片に切削した樹脂複合材料の先端部を、幅0.5mm〜0.8mm、長さ0.8mm〜1.2mmとなるようにレーザーブレードで調整した。その後、先端部をウルトラミクロトーム(RMC社製)及びダイヤモンドナイフウルトラ45°(ダイヤトーム社製)を用い、蒸留水を溜めた状態でクリアランスアングル6度、切削スピード0.5mm/sec、切削試験片厚み100nmの条件で切削した。そして、少なくとも試験片の表面が均一に切削され始めてから5回切削したあとの試験片の研磨面を観察に使用した。このようにして切削された試験片の研磨面に膜厚10nmの白金膜を蒸着処理により成膜した。続いて、当該白金蒸着処理された研磨面を電界放出型走査電子顕微鏡(FE−SEM、10kVでの分解能が1.5nm)により観察した。観察条件は、加速電圧10kV、ビームスポット径3.0nm、試料傾斜角度0度、ワーキングディスタンスは5mmとし、検出器は反射電子用を用いた。無機粒子及び空孔が明確に判別できるよう、フォーカス、非点収差、コントラストおよび明るさを調整した像を4枚撮影し、下記に示す式(1)より、平均包埋率を求めた。
・式(1) 平均包埋率(%)=100×{EP/(EP+V)}
還流冷却管をセットした三口フラスコ中に、無機粒子F1を100g、トルエンを200ml計量混合したのちホモジナイザーで一次粒子まで分散させたスラリーを投入し、表面処理剤S5を2.4g加えて、攪拌しながら2時間加熱還流を行った。遠心分離機によって固形分を分別し、トルエンで2回洗浄を行った後、真空乾燥機にて90℃10時間乾燥を行った。これにより表面処理無機粒子を得た。
樹脂複合材料の作製に使用する表面処理無機粒子は、表1に示した条件に変更した以外は比較例12と同様にして作製した。続いて、無機粒子の配合量を表1に示す条件とした以外は比較例12と同様な方法で、樹脂複合材料を得た。樹脂複合材料の原料組成及び評価結果を表1に示す。
樹脂複合材料の作製に使用する表面処理無機粒子は、表1に示した条件に変更した以外は比較例12と同様にして作製した。続いて、熱可塑性樹脂P1の代わりに熱可塑性樹脂P2を用いると共に、無機粒子の配合量を表1に示す条件とし、試験温度(溶融温度)を370℃とした以外は比較例12と同様な方法で、樹脂複合材料を得た。樹脂複合材料の原料組成及び評価結果を表1に示す。
樹脂複合材料の作製に使用する表面処理無機粒子は、表1に示した条件に変更した以外は比較例12と同様にして作製した。
樹脂複合材料の作製に使用する表面処理無機粒子は、表1に示した条件に変更した以外は比較例12と同様にして作製した。続いて、用いた熱可塑性樹脂および無機粒子の配合量を表1に示す条件とし、試験温度(溶融温度)を370℃とした以外は比較例12と同様な方法で、樹脂複合材料を得た。樹脂複合材料の原料組成及び評価結果を表1に示す。
無機粒子の配合量を30質量部に変更した以外は実施例1と同様にして樹脂複合材料を得た。樹脂複合材料の原料組成及び評価結果を表2に示す。
樹脂複合材料の作製に使用する表面処理無機粒子は、表1に示した条件に変更した以外は比較例12と同様にして作製した。
撹拌機付きオートクレーブに、無機粒子F1を100g投入し、撹拌による流動化状態において、200℃に加熱した。次に、オートクレーブの内部を窒素ガスで置換した後、表面処理剤S11を1.4g噴霧した。1時間攪拌後、系内の窒素置換を行い、表面処理無機粒子を得た。
樹脂複合材料の作製に使用する表面処理無機粒子は、表2に示した条件に変更した以外は比較例12と同様にして作製した。続いて、実施例7と同様な方法で、樹脂複合材料を得た。樹脂複合材料の原料組成及び評価結果を表2に示す。
樹脂複合材料の作製に使用する表面処理無機粒子は、表2に示した条件に変更した以外は比較例12と同様にして作製した。
無機粒子の配合量を表2に示す条件とした以外は実施例10と同様な方法で、樹脂複合材料を得た。樹脂複合材料の原料組成及び評価結果を表2に示す。
無機粒子の配合量を表2に示す条件とした以外は実施例10と同様な方法で、樹脂複合材料の作製を試みたが、無機粒子の配合量が多すぎたため混練できず、樹脂複合材料を得ることが出来なかった。樹脂複合材料の原料組成及び評価結果を表2に示す。
Claims (10)
- (A)融点または流動化温度が300℃〜500℃の範囲内にある熱可塑性樹脂100質量部に対して、(B)下記一般式(I)で示される表面処理剤で表面処理された無機粒子40質量部〜400質量部を用いて作製されており、かつ、下式(1)に示される平均包埋率が、55%以上であることを特徴とする樹脂複合材料。
・一般式(I) A−R1−SiR2mBn
〔一般式(I)中、Aは重合可能な炭素−炭素二重結合を有する有機基であり、R1は直鎖部分を構成する原子数が3〜12の有機基であり、R2は炭素数1〜6の炭化水素基であり、Bは炭素数1〜6の炭化水素を有するアルコキシ基、ハロゲン基、あるいはイソシアナート基である。ここで、m、nは整数であり、mとnとの和は3であり、mは0〜2の範囲の整数である。〕
・式(1) 平均包埋率(%)=100×{EP/(EP+V)}
〔式(1)中、EPは、前記樹脂複合材料からなる試験片を、ダイヤモンドナイフを用いたマイクロトーム研磨することにより形成された研磨面を白金蒸着処理した後、当該白金蒸着処理された研磨面を走査型電子顕微鏡により観察した場合において、前記白金蒸着処理された研磨面内に露出している10μm四方の領域当たりの前記無機粒子の数{個/(10μm×10μm)}を意味する。
また、Vは、EP値をカウントした10μm四方の領域内において、前記無機粒子が脱落して形成された10μm四方の領域当たりの空孔の数{個/(10μm×10μm)}を意味する。
また、前記平均包埋率は、4つの測定点において各々求めた包埋率の平均値を意味する。〕 - 請求項1に記載の樹脂複合材料において、
前記(A)融点または流動化温度が300℃〜500℃の範囲内にある熱可塑性樹脂は、芳香族ポリエーテルケトン樹脂であることを特徴とする樹脂複合材料。 - 請求項2に記載の樹脂複合材料において、
前記芳香族ポリエーテルケトン樹脂は、ポリエーテルエーテルケトンであることを特徴とする樹脂複合材料。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂複合材料において、
前記(B)表面処理剤が、下記一般式(II)で示される表面処理剤であることを特徴とする樹脂複合材料。
・一般式(II) CH2=C(R3)−COO−(CH2) p−SiR2mBn
〔一般式(II)中、R3は水素原子またはメチル基であり、pは3〜12のいずれかの整数であり、R2、B、m、nは前記一般式(I)中に示すものと同様である。〕 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂複合材料において、
前記(B)表面処理剤で表面処理された無機粒子は、平均粒子径が0.05μm以上15μm以下であることを特徴とする樹脂複合材料。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂複合材料を含むことを特徴とする歯科用材料。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂複合材料を含むことを特徴とする骨代替材料。
- (A)融点または流動化温度が300℃〜500℃の範囲内にある熱可塑性樹脂100質量部と(B)下記一般式(III)で示される表面処理剤で表面処理された無機粒子40質量部〜400質量部とを含む原料を、融点または流動化温度以上500℃以下の範囲内で加熱して溶融し混練する溶融混練工程を、少なくとも含むことを特徴とする樹脂複合材料の製造方法。
・一般式(III) A−R1−SiR2mBn
〔一般式(III)中、Aは重合可能な炭素−炭素二重結合を有する有機基であり、R1は直鎖部分を構成する原子数が3〜12の有機基であり、R2は炭素数1〜6の炭化水素基であり、Bは炭素数1〜6の炭化水素を有するアルコキシ基、ハロゲン基、あるいはイソシアナート基である。ここで、m、nは整数であり、mとnとの和は3であり、mは0〜2の範囲の整数である。〕 - 請求項8に記載の樹脂複合材料において、
前記(B)表面処理剤が、下記一般式(IV)で示される表面処理剤であることを特徴とする樹脂複合材料。
・一般式(IV) CH2=C(R3)−COO−(CH2) p−SiR2mBn
〔一般式(IV)中、R3は水素原子またはメチル基であり、pは3〜12のいずれかの整数であり、R2、B、m、nは前記一般式(III)中に示すものと同様である。〕 - 請求項8または請求項9に記載の樹脂複合材料の製造方法において、
前記(B)表面処理剤で表面処理された無機粒子は、平均粒子径が0.05μm以上15μm以下であることを特徴とする樹脂複合材料の製造方法。
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Iacono et al. | Fluorinated polyhedral oligosilsesquioxane surfaces and superhydrophobicity |
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