JP6441258B2 - 歯科用樹脂複合材料 - Google Patents

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Description

本発明は、色調の調整された歯科用樹脂複合材料に関するものである。
熱可塑性樹脂は、機械的・電気的な特性、軽量で加工性に優れるといった特徴を有しており、電気部材、建築材料、農業資材や日用雑貨まで幅広い分野で活用される重要な材料となっている。上記用途に関しては樹脂単体での使用例も多いが、その機械的特性、特に強度や耐熱性といった性能向上のためのフィラー含有や、外観を変えるための着色まで広く行われており、我々の生活に特に密着した材料であると言える。
樹脂材料は、上記の熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とに大別する事ができる。熱可塑性樹脂は加熱によって溶融軟化する樹脂であり、応力によって任意の形状への変形が容易なため、特に生産性が高く、非常に多くの分野での応用がなされている。
他方、熱硬化性樹脂は硬化によって網目状分子構造となるため、加熱によって溶融軟化が起こらず、再加工は難しい反面、比較的耐熱性が高いと言える。これらは、フィラーや顔料などが予め配合された重合性単量体組成物といった前駆体を製品として供する場合が多い。
これら樹脂材料は、強度を保ったままの軽量化への寄与、優れた耐薬品性、生産性の高さ、といった特性を活かして各種金属部品の代替材料としての用途に広がりを見せており、使用量は増加を続けている。特に近年では、医療用材料分野への活用も盛んに行われており、従来用いられていたチタンなどと共に活用がなされている。
しかしながら、樹脂材料は本質的に有機物であるため、金属と比較すると耐熱温度や機械的強度が低いといった問題を有しており、単純にこれまでの用途全てを樹脂製部品に代替することは容易ではない。上記問題を解決するために、エンジニアリングプラスチックや、スーパーエンジニアリングプラスチックといった耐熱性や強度の高い樹脂が開発されており、目的に応じてさらに機能を向上するために、無機粒子などを充填物として配合する複合技術も提案されている(特許文献1)。
歯科分野においては、大臼歯の補綴物など、特に高い耐久性が要求される部位に対しては、従来用いられてきた金、銀、パラジウムやそれらの合金が現在でも広く用いられているが、歯冠修復材料の樹脂材料への代替も着実に進んでいる現状がある(特許文献2・3)。
特開2005−330378 特願2011−274735 特願2012−265400 特開2009−207743 特開2014−043577 特開2007−293027
歯科用補綴物として口腔内でも高い耐久性を発揮する材料として、特に、結晶性を有し、分子骨格内に芳香族環を有するエンジニアリングプラスチックは、強度や耐熱性といった物理的性質が優れるため適していると言える。
しかしながら、歯科用樹脂複合材料やこれを用いた歯冠修復材料への応用を試みるにあたって避けて通れない物性の一つとして、色調が挙げられる。エンジニアリングプラスチックは、その耐熱性の高さから、加工時にも通常200℃以上の高温を必要とするため、従来の樹脂系歯科用材料に用いられていたような発色の良い有機系顔料を調色に使用することができない。
一方で、歯科用セラミックに使用される無機顔料は耐熱性が高く、焼成工程を必要とする歯科用セラミックへの使用が行われている(例えば特許文献4)。上記のセラミック同様に無機顔料を使用する事で調色が可能であると考えられるが、エンジニアリングプラスチックへの使用とセラミックへのそれとでは、顔料の発色挙動に大きな差異が生じてしまうため、これまでのセラミックへの無機顔料配合の知見では審美的な色調の再現は難しかった。これは、エンジニアリングプラスチックの加工温度が有機顔料の使用できない高温域ではあるものの、セラミックの加工時に比べると低温であるため、セラミック中では顔料がマトリックスに溶融した状態で分散しているが、エンジニアリングプラスチック中では顔料が溶融しない状態で分散している事に起因するためと考えられる。上記に加えて、結晶性高分子は分子構造に由来して不透明で特有の色調を呈している場合が多く、これまでと異なった独自の知見での色調調整が必要である。
また、審美性と同様に色ムラの低減もまた改善が困難な課題であった。これは、エンジニアリングプラスチックの加工温度がセラミックの加工時に比べると低温であるため、セラミック中では顔料がマトリックスに均一に溶融した状態で、均一に分散する事で色ムラが発生しないが、エンジニアリングプラスチック中では顔料が粒状のまま溶融しない状態で分散している事に起因すると考えられる。このように、エンジニアリングプラスチックは色調と色ムラの改善された審美的調色を行う際の障害となる大きな問題点を抱えており、これまでの知見では発色の度合いや傾向を予測することができず、エンジニアリングプラスチックで審美的で色ムラの改善された色調を再現することを困難としていた。
エンジニアリングプラスチックに顔料を配合する技術はあるが(特許文献5、6)、特に審美的であり、色ムラの改善された色調を再現するために適した顔料が何かについては全く見当がつかない状態であった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、歯科用途として審美的な色調調整が難しいエンジニアリングプラスチックにおいて、審美的であり、色ムラの改善された歯科用樹脂複合材料を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、融点が250℃以上の熱可塑性樹脂に対し、特定の波長に最大吸収領域をもつ無機顔料を使用する事で、歯科用途として審美的であり、色ムラの改善された歯科用樹脂複合材料が得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、(A)融点が250℃以上である結晶性を有する芳香族ポリエーテルケトン樹脂、及び(B)360nm〜830nmの測定範囲内における最大吸収波長が560nm以下である複合酸化物顔料であるピグメントブラウン48(アルミナチタニア黄)を含む歯科用樹脂複合材料である。
本発明の歯科用樹脂複合材料の他の実施様態は、前記(B)のピグメントブラウン48(アルミナチタニア黄)の配合量が0.05〜15質量%であることが好ましい。
本発明はさらに、(A)融点が250℃以上である結晶性を有する芳香族ポリエーテルケトン樹脂、及び(B)ピグメントブラウン48(アルミナチタニア黄)を含む歯科用組成物を250℃〜500℃で溶融混練することを特徴とする請求項1に記載の歯科用樹脂複合材料の製造方法である。
本発明によれば、歯科用途として審美的な調色が難しいエンジニアリングプラスチックにおいても、審美的であり、色ムラの改善された歯科用樹脂複合材料を提供することができ、極めて有用である。
以下に本発明にかかる歯科用樹脂複合材料の好適な実施の形態を説明する。但し、本発明は、以下に説明する実施の形態に何ら限定されるものではない。
(A)熱可塑性樹脂
本実施形態の歯科用樹脂複合材料に用いる(A)融点が250℃以上で、結晶性を示し芳香族骨格を有する熱可塑性樹脂、としては公知の熱可塑性樹脂を使用する事ができる。ここで、芳香族骨格を有し、融点が250℃以上の熱可塑性樹脂を使用する事によって、熱可塑性樹脂組成物の耐熱性と強度等の材料に要求される性能を同時に高める事が可能である。なお、本発明において芳香族骨格とは、芳香環を含む有機骨格のことであり、π電子を持つ原子が環状に並んだ構造をもつ不飽和環状骨格を意味し、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、ピレン環、ピリジン環、チオフェン環等が挙げられる。
また、本発明において結晶性とは示差走査熱量測定においてピークが観測されることを意味する。
(A)融点が250℃以上で、結晶性を示し芳香族骨格を有する熱可塑性樹脂として、具体的には、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルエーテルケトンケトン(PEEKK)、ポリエーテルケトンエーテルケトンケトン(PEKEKK)、といった芳香族ポリエーテルケトン樹脂や、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、4,4’−ビフェノールおよびフタル酸とパラヒドロキシ安息香酸との重縮合体などに代表される液晶ポリマー等(LCP)が好ましい。また、製品への成型のし易さ等の観点から、芳香族ポリエーテルケトン樹脂が好ましく、その中でもポリエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン、ポリエーテルエーテルケトンが好ましい。
芳香族ポリエーテルケトン樹脂は、その単位構造に芳香族基、エーテル結合、及びケトン結合を含む熱可塑性樹脂であり、多くはベンゼン環がエーテルとケトンにより結合した直鎖状ポリマー構造をもつ。これらの構造中に、本発明の主旨を超えない範囲でビフェニル構造、スルホニル基または共重合可能な他の単量体単位を含むものであっても良い。これらの芳香族ポリエーテルケトン樹脂は、融点が300〜450℃の高い値を有している。樹脂の融点は示差走査熱重量測定のピーク位置より求める事ができ、熱分解温度は熱重量分析の結果から知る事ができる。示差走査熱重量測定でピークが観測される樹脂を結晶性樹脂と呼ぶ。結晶性を示さない樹脂は融点が観測されず、非結晶性樹脂と呼ばれる。
芳香族ポリエーテルケトン樹脂の中で、ポリエーテルエーテルケトンを詳しく例示すると、商品名「PEEK」などとして市販されており、具体的には商品名VESTAKEEP(ダイセルエボニック)、商品名VICTREX PEEK(VICTREX)、などが挙げられる。
ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)は、構成分子中にベンゼン環に結合した硫黄基(―C6H4−S−)を含むポリマーであり、融点は330〜390℃の高い値を有している。例えば、商品名DIC PPS(DIC)、商品名トレリナ(東レ)などが挙げられる。
液晶ポリマー(LCP)は、芳香族ポリエステル系樹脂の一つであり、4,4’−ビフェノールおよびフタル酸とパラヒドロキシ安息香酸との重縮合等によって製造される樹脂である。代表例としては、商品名ベクトラ(ポリプラスチックス)、商品名スミカスーパーLCP(住友化学)などが挙げられる。
歯科用樹脂複合材料中における上記樹脂の割合は、全体を100質量部とした場合に、35質量部以上であることが好ましいが、45質量部以上がさらに好ましく、55質量部以上であることが特に好ましい。また、樹脂は単独の種類で使用することが可能であり、二種、又はそれ以上を混合して使用しても良い。上記樹脂は、一般的にペレット状、フレーク状、パウダー状等の形態で提供されるが、本発明の効果に何ら影響を与えないため、形態については特に制限されない。
上述した樹脂は耐熱温度や強度等の物性が優れており、歯牙等の修復に用いる材料として適している。その反面、褐色であることに加えて不透明な外観であるため、そのままでは歯科用の修復材料に用いるには適さない。そこで上記の樹脂の他に、下記に示す無機顔料を配合する事で、審美性に優れた歯科用樹脂複合材料とする事ができる。
(B)無機顔料
本実施形態の歯科用樹脂複合材料に用いる(B)360nm〜830nmの測定範囲内における最大吸収波長が560nm以下である無機顔料としては公知の顔料であれば特に限定されない。360nm〜830nmの測定範囲内における最大吸収波長が560nm以下の顔料で調色を行う事で、不透明かつ特有の色調を呈する材料、すなわち前記の(A)熱可塑性樹脂で具体的に示した材料、においても良好な審美性を有する、色ムラの改善された歯科用材料とする事が可能となる。
これらの顔料によって、従来、歯科用途として審美的に優れた調色が難しかった(A)熱可塑性樹脂に対して、歯科向けに効果的な調色が可能になる理由は定かではないが、特定の元素を含む無機顔料が吸収する光エネルギーの強度(波長)が(A)熱可塑性樹脂に特有の光エネルギー吸収に由来した発色をうまく隠しつつ、審美的に優れた発色を示すために最適な範囲であるためと推察される。
さらに上記に記載の顔料の中でも、アルミニウム、亜鉛、タングステン、鉄、チタン、ビスマス、バナジウム、及びプラセオジム、のいずれかの元素を含む無機顔料を使用する事が好ましい。さらに、アルミニウム、ビスマス、バナジウム、プラセオジムから選ばれる少なくとも2種類の金属元素を含む無機顔料である場合には、審美的に優れた色調に調整する事がさらに容易となる。なお、上記の無機顔料は、一種類の無機顔料、もしくは複数種類の無機顔料の混合物でも良く、無機顔料中の元素は、一つの顔料中に一種類、もしくは数種類が含まれたものの何れであっても良い。
そのような無機顔料を例示すると、例えば360nm〜830nmの測定範囲内における最大吸収波長を360〜490の範囲に有する黄色系としてピグメントイエロー24(クロムチタンアンチモン)、ピグメントイエロー42(鉄黄)、ピグメントイエロー53(チタンニッケルアンチモン黄)、ピグメントイエロー157(チタンニッケルバリウム黄)、ピグメントイエロー158(Sn−V、Sn−Ti−V、バナジウム錫黄)、ピグメントイエロー159(プラセオジムイエロー)、ピグメントイエロー160(Zr−V、Zr−V−In、Zr−Ti−V−In、バナジウムジルコニウム黄)、ピグメントイエロー163(クロムチタンタングステン)、ピグメントイエロー184(バナジン酸ビスマス)、ピグメントイエロー189(ニッケルチタンタングステン)、ピグメントイエロー216、ピグメントブラウン24(クロムチタンアンチモン黄)、等が挙げられる。
また、360nm〜830nmの測定範囲内における最大吸収波長を490〜560の範囲に有する赤、茶色系顔料としては、ピグメントイエロー119(Fe−Zn、若しくはFe−Zn−Ti、亜鉛鉄茶)、ピグメントレッド101(酸化鉄)、ピグメントレッド230(クロムアルミナピンク)、ピグメントレッド231(マンガンアルミナピンク)、ピグメントレッド232(ジルコンピンク)、ピグメントレッド233(クロム錫ピンク)、ピグメントレッド235(クロムアルミナピンク)、ピグメントレッド236(クロム錫ライラック)、ピグメントブラウン6(酸化鉄茶)、ピグメントブラウン8(酸化マンガン)、ピグメントブラウン29(クロム鉄茶)、ピグメントブラウン31(亜鉛鉄茶)、ピグメントブラウン33(Zn−Cr−Fe、Zn−Al−Cr−Fe、亜鉛鉄クロム茶)、ピグメントブラウン34(ニッケル鉄茶)、Pb−Sb−Fe、等が挙げられる。
口腔内に歯科用樹脂複合材料として使用した場合に金属元素が溶出する可能性があるため、用いる顔料は溶出の少ない結合形態である、酸化物の形態である事が好ましい。37℃の水による72時間溶出試験液のICP測定において、該元素の溶出が確認されない顔料であることが好ましく、XRF測定、若しくはSEM−EDS測定を行った際に、該元素が検出されない顔料であることがさらに好ましい。
また、これらの無機顔料において、特に無機顔料が複合酸化物顔料からなる無機顔料の場合に色ムラの改善が難しかった熱可塑性樹脂に対して効果的な色ムラの低減が可能になる。その理由は定かではないが、上記の元素が含まれる事で、融点が250℃以上の熱可塑性樹脂に対する分散時のなじみが改善されているものと推察される。さらに、上記記載の無機顔料の中でも、アルミニウム、亜鉛、タングステン、鉄、チタン、ビスマス、バナジウム、及びプラセオジム、のいずれかの元素を含む無機顔料を使用する事が好ましく、アルミニウム、亜鉛、タングステン、鉄、チタン、ビスマス、バナジウム、及びプラセオジムからなる群より選ばれる少なくとも2種類以上の金属元素の酸化物を含む複合酸化物からなる無機顔料を使用する事がさらに好ましい。これら特定の2種類以上の元素を含有していることで、色ムラが低減された色調に調整する事がさらに容易となる。ここで、複合酸化物顔料とは、複数の金属酸化物の固溶体からなる顔料であり、単一の酸化物構造内の金属原子を第二、第三といった別の原子で置換した構造を有する。
また、そのような複合酸化物顔料を例示すると、例えば360nm〜830nmの測定範囲内における最大吸収波長を360〜490の範囲に有する黄色系としてピグメントイエロー24(クロムチタンアンチモン)、ピグメントイエロー53(チタンニッケルアンチモン黄)、ピグメントイエロー157(チタンニッケルバリウム黄)、ピグメントイエロー158(Sn−V、Sn−Ti−V、バナジウム錫黄)、ピグメントイエロー159(プラセオジムイエロー)、ピグメントイエロー160(Zr−V、Zr−V−In、Zr−Ti−V−In、バナジウムジルコニウム黄)、ピグメントイエロー162(チタンクロムニオブ黄)、ピグメントイエロー163(クロムチタンタングステン)、ピグメントイエロー184(バナジン酸ビスマス)、ピグメントイエロー189(ニッケルチタンタングステン)、ピグメントイエロー216、ピグメントブラウン24(クロムチタンアンチモン黄)、Ti−W−Fe(チタンタングステン鉄黄)、等が挙げられる。
また、360nm〜830nmの測定範囲内における最大吸収波長を490〜560の範囲に有する赤、茶色系顔料としては、ピグメントイエロー119(Fe−Zn、若しくはFe−Zn−Ti、亜鉛鉄茶)、ピグメントレッド230(クロムアルミナピンク)、ピグメントレッド231(マンガンアルミナピンク)、ピグメントレッド232(ジルコンピンク)、ピグメントレッド233(クロム錫ピンク)、ピグメントレッド235(クロムアルミナピンク)、ピグメントレッド236(クロム錫ライラック)、ピグメントブラウン29(クロム鉄茶)、ピグメントブラウン31(亜鉛鉄茶)、ピグメントブラウン33(Zn−Cr−Fe、Zn−Al−Cr−Fe、亜鉛鉄クロム茶)、ピグメントブラウン34(ニッケル鉄茶)、Pb−Sb−Fe、ピグメントブラウン48(アルミナチタニア鉄黄)、等が挙げられる。
このような少なくとも2種類以上の金属元素の酸化物を含む複合酸化物として、
(B)無機顔料が、
組成式 (I): AlFe2−xTiO・YTiO
(但し、0<x≦2、0≦Yの範囲にある。)、
で表される複合酸化物顔料であることがさらに好ましい。アルミニウム、鉄で二酸化チタンのチタン原子が、置換される割合を調整することで、色ムラを高度に改善しつつ顔料の配色を微調整することが出来る。例えば、組成式(I)で表わされる複合酸化物顔料としてはピグメントブラウン48(アルミナチタニア鉄黄)を挙げることができる。
歯科用樹脂複合材料中における上記無機顔料の割合は、審美性を向上させる観点から、歯科用樹脂複合材料全体を100とした場合に、0.05質量部〜15質量部であることが好ましいが、0.1質量部〜8質量部がさらに好ましく、0.3質量部〜3質量部であることが特に好ましい。(B)360nm〜830nmの測定範囲内における最大吸収波長が560nm以下である無機顔料が15質量部よりも多い場合、複合材料の強度低下につながる恐れがある。
また、(B)無機顔料は単独の種類で使用することが可能であるが、審美的に優れた色調へのコントロールが容易であるという点からは、適宜二種、又はそれ以上の顔料を混合して使用する事が好ましい。単独で使用する場合でも、複数種を混合する場合の何れでも、少なくとも一種類以上の、360nm〜830nmの測定範囲内における最大吸収波長を360〜490の範囲に有する黄色系顔料を含む事が好ましい。単独で使用する場合、赤、茶色系顔料よりも黄色顔料の方が、(A)熱可塑性樹脂を審美的な調色に調整する効果が大きく、黄色顔料が含まれることによって、審美的に優れた色調を再現し易くなる。黄色系顔料の最適量としては、歯科用樹脂複合材料全体を100とした場合に、0.05質量部〜15質量部であることが好ましいが、0.1質量部〜8質量部がさらに好ましく、0.3質量部〜3質量部であることが特に好ましい。黄色顔料に加えて、赤、茶色系顔料を使用すれば、より審美的に優れた色調を再現することができる。赤、茶色系顔料の最適量としては、全体を100とした場合に、0質量部〜2質量部であることが好ましいが、0.01質量部〜1質量部がさらに好ましく、0.03質量部〜0.5質量部であることが特に好ましい。
歯科用樹脂複合材料中における上記(B)無機顔料の割合は、色ムラを低減させる観点から、歯科用樹脂複合材料中における上記複合酸化物顔料の割合は、歯科用樹脂複合材料全体を100とした場合に、0.05質量部〜15質量部であることが好ましいが、0.1質量部〜8質量部がさらに好ましく、0.3質量部〜3質量部であることが特に好ましい。(B)360nm〜830nmの測定範囲内における最大吸収波長が560nm以下である複合酸化物顔料が15質量部よりも多い場合、複合材料の強度低下につながる可能性がある。
また、複合酸化物顔料は単独の種類で使用することが可能であるが、色ムラの低減に加えて、審美的に優れた色調へのコントロールが容易であるという点からは、適宜二種、又はそれ以上の顔料を混合して使用しても良い。単独で使用する場合でも、複数種を混合する場合の何れでも、少なくとも一種類以上の、360nm〜830nmの測定範囲内における最大吸収波長を360〜490の範囲に有する黄色系顔料を含む事が好ましい。単独で使用する場合、赤、茶色系顔料よりも黄色顔料の方が、(A)熱可塑性樹脂を審美的な調色に調整する効果が大きく、黄色顔料が含まれることによって、審美的に優れた色調を再現し易くなる。複合酸化物顔料の最適量としては、歯科用樹脂複合材料全体を100とした場合に、0.05質量部〜15質量部であることが好ましいが、0.1質量部〜8質量部がさらに好ましく、0.3質量部〜3質量部であることが特に好ましい。
顔料の性状は特に限定されないが、発色性を向上させて色むらを無くすために、レーザー散乱法(ベックマン・コールター社製LS230、分散媒としてエタノール使用)で計測した体積平均粒径が10μm〜0.01μmである事が好ましく、3μm〜0.05μmであることがさらに好ましく、1μm〜0.1μmである事が最も好ましい。粒径が細かいことで分散性が向上し、より少量の混合でも高い発色を得る事ができるが、小さすぎる場合は凝集を解砕するのが難しくなり、分散性が悪化する可能性が高くなる。
また、上記の顔料の他に、最大吸収波長が560nmを超える顔料については、含まれない事で色調の調整が簡単となるが、色調を乱さない程度に少量であれば用途に応じて含まれていても良い。少量とは、具体的には材料全体を100質量部とした際に、0.3質量部以下のことを指し、さらに0.2質量部以下が好ましく、0.1質量部以下がさらに好ましい。最大吸収波長が560nmを超える顔料でも、少量であれば360nm〜830nmの測定範囲内における最大吸収波長が560nm以下の顔料の効果によって審美的に優れた色調に調整する事が可能である。
不透明かつ特有の色調を呈する(A)融点が250℃以上で、結晶性を示し芳香族骨格を有する熱可塑性樹脂と共に、上記したように360nm〜830nmの測定範囲内における最大吸収波長が560nm以下に最大吸収波長を有する無機顔料を使用する事で、本発明の審美的に優れた色調の歯科用樹脂複合材料とする事が可能となる。特に、芳香族ポリエーテルケトン樹脂は、融点が250℃以上で、結晶性を示し芳香族骨格を有する熱可塑性樹脂の中でも暗い色調であるため、歯科用として求められる機械的性質を有す反面、審美的な色調に調整する事が困難であった。本発明はこのような樹脂に対して効果的に着色をする事が可能である。
また、不透明かつ特有の色調を呈する(A)融点が250℃以上で、結晶性を示し芳香族骨格を有する熱可塑性樹脂と共に、上記したように360nm〜830nmの測定範囲内における最大吸収波長が560nm以下に最大吸収波長を有する複合酸化物顔料を使用する事で、本発明の色ムラの抑制された歯科用樹脂複合材料とする事が可能となる。特に、芳香族ポリエーテルケトン樹脂は、融点が250℃以上で、結晶性を示し芳香族骨格を有する熱可塑性樹脂の中でも暗い色調であるため、歯科用として求められる機械的性質を有す反面、顔料の色ムラを低減する事が困難であった。本発明によれば、このような熱可塑性樹脂の着色時の色ムラを効果的に低減する事が可能となる。
<その他成分>
上記した組成物以外にも本発明の歯科用樹脂複合材料には、必要とする物性に応じて、帯電防止剤や、X線造影材、無機フィラーや紫外線吸収材、蛍光剤等を加える事ができる。無機フィラーとしてはその材質(成分)は特に限定されず、例えば、シリカガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダガラス、アルミノシリケートガラス、フルオロアルミノシリケートガラス、重金属(バリウム、ストロンチウム、ジルコニウム)を含むガラス;それらのガラスに結晶を析出させた結晶化ガラス、ディオブサイト、リューサイトなどの結晶を析出させた結晶化ガラスなどのガラスセラミック;シリカ・ジルコニア、シリカ・チタニア、シリカ・アルミナなどの複合酸化物;あるいはそれらの複合酸化物にI族金属酸化物を配合した酸化物;シリカ、チタニア、アルミナ、酸化マグネシウム、等の金属酸化物等が使用できる。
配合による生体に対する弊害が少ない事や、白色度が向上して審美性に有利な観点から、シリカや該シリカと他の金属酸化物との複合酸化物からなるシリカ系粒子、及びチタニアや該チタニアと他の金属酸化物との複合酸化物からなる二酸化チタン系粒子が好適であり、それぞれ単独又は混合して用いる事ができる。また、該無機フィラーは、目的に応じて種々の表面処理を行ったものを使用しても良い。これらの配合量は、組成物全体を100質量部とした時に、通常0〜65質量部の範囲で任意で配合すればよいが、15〜55質量部の範囲で配合することが好ましく、25〜50質量部の範囲がさらに好ましい。
<製造方法>
本発明の歯科用樹脂複合材料の製造方法は特に限定されないが、例えば、上記した熱可塑性樹脂と、無機顔料とを含む歯科用組成物を、250〜500℃で加熱して溶融し混練する溶融混練工程などを経て製造されることが好ましく、350〜450℃の範囲である事がさらに好ましい。溶融混練工程において用いる装置としては、公知の混練装置であれば特に限定されず、例えば加熱装置付きミキサー、単軸溶融混練装置、二軸溶融混練装置などを用いる事ができる。また、溶融混練工程を経た後は必要に応じて各種の後工程を実施してよい。例えば、溶融混練工程を経た直後の高温状態の溶融混練物を、そのまま射出成型や押し出し成型などにより所定の形状に成型する事ができる。また、溶融混練工程を経た直後の高温状態の溶融混練物を、一旦、ペレット状、パウダー状、あるいはブロック状などの二次加工部材に成型した後、これらの二次加工部材を用いてさらに射出成型、押し出し成型、レーザーフォーミング、切断加工、切削加工、研磨加工等の各種加工を実施しても良い。さらに上記の他に、熱処理工程を実施する事で成型時の応力を緩和し、優れた強度を発揮する事が可能となる。
<使用態様>
本発明の歯科用樹脂複合材料は種々の用途に利用する事ができるが、下記に示す用途として利用する事が好ましい。本実施形態の歯科用樹脂複合材料は、従来色調整が難しかった、強度特性に優れる熱可塑性樹脂の調色が容易となるため、歯冠修復用材料として用いた場合に優れた特性を発揮できる。
加えて、本発明の歯科用樹脂複合材料に対して、前装冠のような存知の歯科補綴物用オペーク材や、硬質レジンなどを用いた追加築盛を行う事も可能である。本材料は不透明で、審美的に優れた色調を有しているため、クラウンや前装冠用補綴物とした際に支台歯材質の色調の影響を容易に遮蔽し回避する事が容易となり、作業工程削減、審美性の向上に繋がる。また、歯冠色への調色が特に容易であるため、上記クラウン以外にも、クラスプや矯正用ブラケット、支台材料、ブリッジなどに使用するフレーム用の材料、コア材料、インプラント用部材といった用途への使用に特に適しており、非常に有益である。また、審美的な調色が容易であるため、デンチャー用の床材料として使用する事でも上記同様の効果が得られるため、これも好ましい使用形態である。
以下に本発明を、実施例を挙げてより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例にのみ限定されるものではない。
<原料の略称>
後述する審美性評価の実施例および比較例の歯科用樹脂複合材料の作製に用いた各種原料の略称は以下の通りである。
1.熱可塑性樹脂(融点℃)
P1:ポリエーテルケトン(PEK:370℃)
P2:ポリエーテルエーテルケトン(PEEK:340℃)
P3:ポリエーテルケトンケトン(PEKK:390℃)
P4:ポリエーテルエーテルケトンケトン(PEEKK:360℃)
P5:ポリエーテルケトンエーテルケトンケトン(PEKEKK:380℃)
P6:ポリフェニレンサルファイド(PPS:280℃)
P7:液晶ポリマー(LCP:370℃)
2.無機顔料(360nm−830nmの測定範囲内の最大吸収波長)
Y42:ピグメント イエロー42(Fe:480nm)
Y119:ピグメント イエロー119((Zn,Fe)Fe:530nm)
Y159:ピグメント イエロー159((Zn、Pr)SiO:460nm)
Y184:ピグメント イエロー184(BiVO:440nm)
R101:ピグメント レッド101(Fe:540nm)
R236:ピグメント レッド236(O(Sn,Cr):560nm)
B24:ピグメント ブラウン24(O(Ti,Cr,Sb):450nm)
BUL28:ピグメント ブルー28((Al,Co)O:570nm)
BUL72:ピグメント ブルー72((Al,Co,Zn)O:590nm)
G26:ピグメント グリーン26((Al,Cr,Co)O:600nm)
G51:ピグメント グリーン51((Si,Ca,Cr)O:800nm)
体積平均粒径はすべて500nmのものを使用
3.その他成分
F1:SiO(球状 体積平均粒径1μm)
F2:TiO(球状 体積平均粒径0.25μm)
GL:SiO(43.6質量%)、MgO(13.3質量%)、CaCO(17.5質量%)、Al(OH)(14.7質量%)、TiO(10.9質量%)のボールミル粉砕混合物
後述する色ムラ評価の実施例および比較例の歯科用樹脂複合材料の作製に用いた各種原料の略称は以下の通りである。
4.熱可塑性樹脂(融点℃)
P1:ポリエーテルケトン(PEK:370℃)
P2:ポリエーテルエーテルケトン(PEEK:340℃)
5.無機顔料(360nm−830nmの測定範囲内の最大吸収波長)
Y:(TiO,W,Fe):490nm)
Y53:ピグメント イエロー53((TiO、NiO、Sb):450nm)
Y119:ピグメント イエロー119((Zn,Fe、Ti)Fe:530nm)
Y162:ピグメント イエロー162((Ti、Cr、Nb)O:440nm)
Y163:ピグメント イエロー163((CrWO、TiO):470nm)
Y184:ピグメント イエロー184(BiVO:440nm)
Y189:ピグメント イエロー189((Ti、Ni、W)O:440nm)
R101:ピグメント レッド101(Fe:540nm)
B24:ピグメント ブラウン24(O(Ti,Cr,Sb):450nm)
B48−1:ピグメント ブラウン48(Al0.1Fe1.9TiO・TiO):470nm)
B48−2:ピグメント ブラウン48(AlFeTiO・TiO):490nm)
B48−3:ピグメント ブラウン48(Al0.1Fe1.9TiO):470nm)
体積平均粒径はすべて500nmのものを使用
6.その他成分
F1:SiO(球状 体積平均粒径1μm)
F2:TiO(球状 体積平均粒径0.25μm)
<評価方法および評価基準>
後述する実施例、参考例および比較例のサンプルについての色調の測定方法は、以下の通りである。
(1)色調の測定:圧縮成型機によって作製した板状のサンプルに、標準光Cを照射した際の反射光における色調を、色差計(東京電色社製:TC−1800MKII)を用いて黒背景下で測定し、CIELab表色系で表される、明度L*,及び色度a*,b*の値をそれぞれ得た。測色値としては、L*は60〜86、a*は−1〜4、b*は12〜28、の範囲が好ましく、L*が63〜83、a*が−0.5〜3、b*が14〜25、の範囲がさらに好ましく、L*が65〜80、a*が0〜2、b*が16〜23、の範囲にある事が最も好ましい。
(2)色調の目視評価:目視により(1)に使用した硬化体と天然歯または任意の人工歯との比較により評価を行った。A(色調の適合がとても優れる)、B(色調の適合が優れる)、C(色調の適合がやや優れる)、D(色調の適合が許容できる)、E(色調が適合するがやや劣る)、F(色調が全く適合しない)、の6段階で評価した。
(3)色ムラの目視評価:目視により(1)に使用した硬化体の評価を行った。A(色ムラは確認されない)、B(入念に確認しないと色ムラが分からない)、C(色ムラは薄くすぐわからない)、D(うっすらと色ムラがあるのがすぐわかる)、E(はっきり分かるほどの色ムラがある)、の5段階で評価した。
(実施例1)
総量50gとなるように(A)熱可塑性樹脂P1を60質量部、(B)無機顔料としてY42を0.5質量部及びY119を0.05質量部、その他成分としてF2を8重量部計量し、全体が100質量部となるようにF1を計量した。これを混練機プラスチコーダー(ブラベンダー社製)に投入した。試験温度400℃、回転数200rpmで15分間混練を行った後にサンプルを回収し、これを圧縮成型機によって板状のサンプルとした。原料組成及を表1に、色調評価結果を表3に示す。
(実施例2〜実施例55、比較例1〜比較例2)
表1又は2に記載した組成の熱可塑性樹脂組成物を用いる以外は、実施例1と同等の方法で作成し、評価を行った。原料組成を表1、表2、表4に、色調評価結果を表3、5に示す。
(参考例1)
総量50gとなるようにY184を0.5質量部、R101を0.05質量部計りとり、残りを全体が100質量部となるように樹脂の代わりとして、GLを99.45質量部計量した。全体を良く混合した後、900℃で20分保持し十分溶融させた後、0.5mmの硬化体となるように鋳型に注入し硬化体を作製した。原料組成を表4に、色調評価結果を表5に示す。
(実施例56〜実施例95)
表6に記載した組成の熱可塑性樹脂を用いる以外は、実施例1と同等の方法で作成し、色調と色ムラの目視評価を行った。原料組成を表6に、色調と色ムラの目視評価を表7に示す。









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参考例1は、本発明の(A)熱可塑性樹脂に代えてセラミックスを用い、本発明と同種の(B)顔料を配合した場合である。本発明の要件をセラミックに適用しても、最適な色調を再現する事はできない事が分かる。本発明に用いる樹脂とセラミックとでは、顔料の発色性が全く異なる事が示されている。
比較例1、2は、本発明の必須成分であるB成分を使用しない例であるが、好適な色調に調整する事ができない。
なお、審美性に優れた実施例は、実施例2、3、5〜7、9〜11、13、14、17〜19、29、30、33〜35、38、39、42〜45、48〜52、58〜61、64〜67、70〜73、76である。
また、色ムラに優れた実施例は、実施例56〜72である。
審美性に優れ、かつ、色ムラの抑制された実施例は、実施例58〜61、64〜67であり、このような実施例であれば、審美性と色ムラの両立された歯科用樹脂複合材料とすることが出来る。

Claims (3)

  1. (A)融点が250℃以上である結晶性を有する芳香族ポリエーテルケトン樹脂、及び(B)360nm〜830nmの測定範囲内における最大吸収波長が560nm以下である複合酸化物顔料であるピグメントブラウン48(アルミナチタニア黄)を含む歯科用樹脂複合材料。
  2. 前記(B)のピグメントブラウン48(アルミナチタニア黄)の含有量が0.05〜15質量%である請求項1に記載の歯科用樹脂複合材料。
  3. (A)融点が250℃以上である結晶性を有する芳香族ポリエーテルケトン樹脂、及び(B)ピグメントブラウン48(アルミナチタニア黄)を含む歯科用組成物を250℃〜500℃で溶融混練することを特徴とする請求項1に記載の歯科用樹脂複合材料の製造方法。
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