JP6573277B2 - 主塔または橋脚の構築方法 - Google Patents

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Description

本願発明は、傾斜柱状部を有する主塔または橋脚を構築する方法に関するものである。
従来より、橋梁における主塔や橋脚の構成として、基準構造体から斜め上方へ向けて延びるように形成された傾斜柱状部を有するものが知られている。
このような主塔または橋脚において、その傾斜柱状部の構築は、例えば「特許文献1」や「特許文献2」に記載されているように、支保工や昇降式型枠によって傾斜状態を保ちながら行うのが一般的である。
特開2010−48060号公報 特許第3804883号公報
上記従来の構築方法においては、傾斜状態を保ちながら傾斜柱状部を構築するようになっているので、鉄筋の形状保持架台やコンクリートを支える支保工等が必要となり、このため傾斜柱状部を構築するのに必要なコストや時間が嵩んでしまう。
本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、傾斜柱状部を有する主塔または橋脚を構築する方法において、施工コスト低減および工期短縮を図ることができる主塔または橋脚の構築方法を提供することを目的とするものである。
本願発明は、傾斜柱状部を構築するにあたり、一旦、略鉛直方向上方へ向けて柱状部を構築してから、これを所要量回動させる工法(いわゆるロアリング工法)を採用することにより、上記目的達成を図るようにしたものである。
すなわち、本願発明に係る主塔または橋脚の構築方法は、
基準構造体から斜め上方へ向けて延びるように形成された傾斜柱状部を有する主塔または橋脚を構築する方法において、
上記傾斜柱状部の構築を、
上記基準構造体に、水平方向に延びる軸線回りに回動可能な回転支承を設置した後、この回転支承から略鉛直方向上方へ向けて柱状部を構築し、その後、この柱状部を上記軸線回りに所要量回動させることにより行い、かつ、
上記傾斜柱状部が鉄筋コンクリート製であって、
上記柱状部の構築を、プレキャストセグメントを積み重ねることにより行う、ことを特徴とするものである。
上記「主塔または橋脚」は、傾斜柱状部を有していれば、この傾斜柱状部の具体的な構成や傾斜角度あるいはその設置個数等は特に限定されるものではない。
上記「柱状部」を上記軸線回りに所要量回動させるための具体的な方法は特に限定されるものではない。
本願発明においては、基準構造体から斜め上方へ向けて延びるように形成された傾斜柱状部の構築を、上記基準構造体に、水平方向に延びる軸線回りに回動可能な回転支承を設置した後、この回転支承から略鉛直方向上方へ向けて柱状部を構築し、その後、この柱状部を上記軸線回りに所要量回動させることにより行うようになっているので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、回転支承から略鉛直方向上方へ向けて柱状部を構築することにより、従来のように傾斜状態を保ちながら傾斜柱状部を構築する場合に比して、形状保持材や支保工等の使用量を大幅に削減することができる。そして、このようにして略鉛直方向上方へ向けて構築された柱状部を上記軸線回りに所要量回動させることによって傾斜柱状部の構築を行うようにすることにより、施工コストの低減を図ることができるとともに工期の短縮を図ることができる。
このように本願発明によれば、傾斜柱状部を有する主塔または橋脚を構築する方法において、施工コスト低減および工期短縮を図ることができる。
その際、構築対象となる主塔または橋脚の傾斜柱状部が鉄筋コンクリート製である場合には、これを構築する際、本願発明のように一旦略鉛直方向上方へ向けて柱状部を構築することにより、コンクリートの充填性を高めることができ、これにより従来の構築方法に比して施工品質を高めることができる。
さらにその際、柱状部の構築を、プレキャストセグメントを積み重ねることにより行うようにすれば、施工コスト低減および工期短縮を一層推進することができる。
本願発明において、主塔または橋脚が、上方へ向けて互いに離れる方向へ傾斜して延びるように形成された上記1対の傾斜柱状部と、これら1対の傾斜柱状部の各々の上端位置から上方へ向けて互いに近づく方向へ傾斜して延びるように形成された1対の第2傾斜柱状部とを備えている場合には、各第2傾斜柱状部の構築を、各傾斜柱状部の上端位置に、水平方向に延びる軸線回りに回動可能な第2回転支承を設置した後、これら各第2回転支承から略鉛直方向上方へ向けて第2柱状部をそれぞれ構築し、その後、これら各第2柱状部を上記軸線回りに所要量回動させることにより行うようにすれば、主塔または橋脚を構築する際、その構築工程全般にわたって施工コスト低減および工期短縮を図ることができる。
その際、各第2柱状部の回動を、1対の傾斜柱状部の各々の上端部に橋軸直交方向両側へ張り出す1対の仮設ストラットを設置した後、これら各仮設ストラットの先端位置を経由した状態で各第2柱状部に締結された支持ケーブルを送り出すことによって行うようにすれば、大掛かりな仮設構造の設置を必要とすることなく各第2傾斜柱状部の施工を行うことができる。
(a)は本願発明の一実施形態に係る構築方法の対象となる主塔を備えた橋梁を示す側面図、(b)は(a)のb−b線断面図 上記構築方法による主塔の構築工程を示す図(その1) 上記構築工程を示す図(その2) 上記構築工程を示す図(その3) 上記構築工程を示す図(その4) 上記構築工程を示す図(その5) 上記構築工程を示す図(その6) 図2のVIII部詳細図 従来の構築方法により、上記主塔と同様の主塔を構築する際の構築工程を示す図
以下、図面を用いて、本願発明の実施の形態について説明する。
図1は、本願発明の一実施形態に係る構築方法の対象となる主塔30を備えた橋梁10を示す図であって、同図(a)は側面図であり、同図(b)は同図(a)のb−b線断面図である。
同図に示すように、この橋梁10は、海(または河川等)に架設された斜張橋であって、基準構造体としての主塔基礎20に構築された主塔30と、この主塔30を貫通して橋軸方向に延びるように配置された主桁40と、主塔30の橋軸方向両側に配置された複数対の斜吊材(図示せず)とを備えた構成となっている。
主塔基礎20は、海底の地盤2に埋設された基礎本体部22と、この基礎本体部22の上端面に設置された主塔支持部24とで構成されている。その際、主塔支持部24は、橋軸方向よりも橋軸直交方向に長い略矩形状の水平断面形状を有しており、その上端面は海面4よりも上方に位置している。
主塔30は、橋軸方向視において、逆台形状に構築された橋脚構成部30Aと、逆Y字状に構築された主塔本体部30Bとで構成されている。
橋脚構成部30Aは、主塔基礎20における主塔支持部24の上端面から、斜め上方へ向けて橋軸直交方向に互いに離れる方向に延びるように形成された1対の傾斜柱状部32と、これら1対の傾斜柱状部32の上端位置において橋軸直交方向に延びるように形成され、その両端部において両傾斜柱状部32に連結されたクロスビーム34とで構成されている。そして、この橋脚構成部30Aは、そのクロスビーム34の上面において主桁40を支持するようになっている。
主塔本体部30Bは、1対の傾斜柱状部32の上端面から、斜め上方へ向けて橋軸直交方向に互いに近づく方向に延びるように形成された1対の第2傾斜柱状部36と、これら1対の第2傾斜柱状部36の上端位置から、鉛直方向上方へ向けて延びる先端柱状部38とで構成されている。
主塔30は、鉄筋コンクリート製であるが、その主塔本体部30Bの先端柱状部38は、橋軸直交方向の中央部分が鋼殻部38Aとして構成されており、この鋼殻部38Aにおいて上記複数対の斜吊材を支持するようになっている。
この主塔30を構成する各傾斜柱状部32、クロスビーム34、各第2傾斜柱状部36および先端柱状部38は、いずれも複数のプレキャストセグメント32s、34s、36s、38sが直列に連結された構成となっている。
次に、本実施形態に係る主塔30の構築方法について説明する。
図2〜7は、本実施形態に係る構築方法による主塔30の構築工程を示す図である。
まず、図2に示すように、主塔基礎20の橋軸直交方向両側に位置する地盤2に、タワークレーン100を支持するためのクレーン支持構造体102をそれぞれ設置し、これら各クレーン支持構造体102の上端面にタワークレーン100をそれぞれ設置する。
次に、主塔基礎20における主塔支持部24の上端面に、橋軸方向に延びる軸線回りに回動可能な1対の回転支承50を設置する。その際、これら1対の回転支承50は、主塔支持部24の上端面における橋軸直交方向両端部に設置する。
次に、これら各回転支承50から鉛直方向上方へ向けて柱状部32Aをそれぞれ構築する。これら各柱状部32Aは、各回転支承50に設置された最初のプレキャストセグメント32sから複数の主鉄筋32mを鉛直方向上方に延びるように配置した後、これら複数の主鉄筋32mの上方に次のプレキャストセグメント32sを供給して、これら複数の主鉄筋32mを挿通させるようにして最初のプレキャストセグメント32sに積み重ねて接合し、以下これを繰り返すことによって構築する。その際、プレキャストセグメント32sの積み重ねは、台船104に積載されて構築現場付近まで供給されてきたプレキャストセグメント32sをタワークレーン100で吊り上げて各回転支承50の位置で吊り下ろすことによって行う。
各柱状部32Aを構築する際、構築中の柱状部32Aに移動足場110を設置するとともに、柱状部32Aを橋軸直交方向両側から1対の支持ケーブル112、114で緊張することによって柱状部32Aを鉛直状態に保持する。その際、これら各支持ケーブル112、114は、その一端部を柱状部32Aに締結する一方、支持ケーブル112については、その他端部を主塔支持部24の上端面における橋軸直交方向反対側の端部近傍に締結し、支持ケーブル114については、その他端部をクレーン支持構造体102の上端面に締結する。
図8は、図2のVIII部詳細図である。
同図に示すように、回転支承50は、柱状部32Aの下端面に固定された上シュー52と、主塔支持部24の上端面に固定された下シュー54とが、橋軸方向に延びる軸線を有する回転軸56を介して回動可能に連結された構成となっている。
各プレキャストセグメント32sは、橋軸方向に長い矩形状の水平断面形状で角筒状に延びるように形成されている。これら各プレキャストセグメント32sは、その肉厚部分にも上下方向に延びる環状空間が形成されている。
そして、これら複数のプレキャストセグメント32sを、その環状空間に複数の主鉄筋32mを挿通させた状態で順次積み重ね、その環状空間に中詰めコンクリート32cを打設することにより、柱状部32Aを構築するようになっている。
次に、図3に示すように、各柱状部32Aの構築が完了したら、これらを橋軸方向に延びる軸線回りに各傾斜柱状部32の構築予定位置まで橋軸直交方向外側へ回動させる(すなわちロアリングする)。この回動は、柱状部32Aを支持する支持ケーブル112、114のうち、支持ケーブル112を送り出すとともに支持ケーブル114を引き込むことによって行う。その際、支持ケーブル112を送り出しは、主塔支持部24の上端面に設置された図示しない送り出し機構によって行い、支持ケーブル114の引き込みは、クレーン支持構造体102の上端面に設置された図示しない引き込み機構によって行う。
次に、図4に示すように、構築が完了した各柱状部32Aに対して、その下端部の回転支承50の部分にコンクリートを巻き立てて各傾斜柱状部32の構築を完了させる。その際、これら1対の傾斜柱状部32同士を仮設鋼棒122で連結して構築予定位置に保持しておく。
次に、これら1対の傾斜柱状部32の上端位置にクロスビーム34(図1参照)を構築する。
このクロスビーム34の構築に先立って、主塔支持部24の上端面に支保工124を設置し、この支保工124の上端に橋軸直交方向に延びるクロスビーム支持板126を設置する。その際、各傾斜柱状部32の内側面上端部に仮設ブラケット128を取り付け、これら仮設ブラケット128によってクロスビーム支持板126の両端部を支持するようにする。
そして、クロスビーム支持板126の上面に、クロスビーム34を構成する複数のプレキャストセグメント34sを、1対の傾斜柱状部32の上端位置から中央側へ向けて順次直列に載置して互いに連結する。これらプレキャストセグメント34sの載置は、台船104に積載されて構築現場付近まで供給されてきたプレキャストセグメント34sを、タワークレーン100で吊り上げてクロスビーム支持板126の上面に吊り下ろすことによって行う。
そしてこれにより、図5に示すように、逆台形状の橋脚構成部30Aの構築を完了させる。
次に、この構築が完了した橋脚構成部30Aにおける1対の傾斜柱状部32を、その両側のタワークレーン100に対して仮設鋼棒150で連結する。また、この橋脚構成部30Aにおける1対の傾斜柱状部32の上端面に、橋軸方向に延びる軸線回りに回動可能な1対の回転支承60を設置する。さらに、この橋脚構成部30Aに対して、その1対の傾斜柱状部32の上端部に橋軸直交方向両側へ張り出す1対の仮設ストラット140を設置する。その際、これら各仮設ストラット140の先端部には、滑車142を取り付けておく。
次に、各回転支承60から鉛直方向上方へ向けて第2柱状部36Aをそれぞれ構築する。これら各第2柱状部36Aは、各回転支承60に設置された最初のプレキャストセグメント36sから複数の主鉄筋36mを鉛直方向上方に延びるように配置した後、これら複数の主鉄筋36mの上方に次のプレキャストセグメント36sを供給して、これら複数の主鉄筋36mを挿通させるようにして最初のプレキャストセグメント36sに積み重ねて接合し、以下これを繰り返すことによって構築する。その際、プレキャストセグメント36sの積み重ねは、台船104に積載されて構築現場付近まで供給されてきたプレキャストセグメント36sをタワークレーン100で吊り上げて各回転支承60の位置で吊り下ろすことによって行う。
各第2柱状部36Aを構築する際、構築中の第2柱状部36Aに移動足場130を設置するとともに、第2柱状部36Aを橋軸直交方向両側から1対の支持ケーブル132、134で緊張することによって第2柱状部36Aを鉛直状態に保持する。その際、これら各支持ケーブル132、134は、その一端部を第2柱状部36Aに締結する一方、支持ケーブル132については、その他端部をクロスビーム34の上端面における橋軸直交方向反対側の端部近傍に締結し、支持ケーブル134については、仮設ストラット140の滑車142を経由させるようにして、その他端部をクレーン支持構造体102の上端面に締結する。
次に、図6に示すように、各第2柱状部36Aの構築が完了したら、これらを橋軸方向に延びる軸線回りに各第2傾斜柱状部36の構築予定位置まで橋軸直交方向内側へ回動させる(すなわちロアリングする)。この回動は、第2柱状部36Aを支持する支持ケーブル132、134のうち、支持ケーブル134を送り出すとともに支持ケーブル132を引き込むことによって行う。その際、支持ケーブル134を送り出しは、クレーン支持構造体102の上端面に設置された図示しない送り出し機構によって行い、支持ケーブル132の引き込みは、クロスビーム34上端面に設置された図示しない引き込み機構によって行う。
次に、図7に示すように、構築が完了した各第2柱状部36Aに対して、その下端部の回転支承60の部分にコンクリートを巻き立てて各第2傾斜柱状部36の構築を完了させる。その際、これら1対の第2傾斜柱状部36を、上下2箇所においてその両側のタワークレーン100に対して仮設鋼棒150で連結して構築予定位置に保持しておく。
次に、1対の第2傾斜柱状部36に対して、その上端位置から鉛直方向上方へ向けて先端柱状部38を構築する。
この先端柱状部38は、最初に設置されたプレキャストセグメント38sから複数の主鉄筋38mを鉛直方向上方に延びるように配置した後、これら複数の主鉄筋38mの上方に次のプレキャストセグメント38sを供給して、これら複数の主鉄筋38mを挿通させるようにして最初のプレキャストセグメント38sに積み重ねて接合し、以下これを繰り返すことによって構築する。その際、プレキャストセグメント38sの積み重ねは、台船104に積載されて構築現場付近まで供給されてきたプレキャストセグメント38sをタワークレーン100で吊り上げて積層済みのプレキャストセグメント38sの位置で吊り下ろすことによって行う。また、この先端柱状部38を構築する際、構築中の先端柱状部38に移動足場160を設置する。
そしてこれにより、逆Y字状の主塔本体部30Bの構築を完了させる。
図9は、従来の構築方法により、主塔30と同様の主塔を構築する際の構築工程を示す図である。
図9(a)に示すように、橋脚構成部30A´の傾斜柱状部32´を構築する際には、主塔基礎20における主塔支持部24の上端面から、傾斜柱状部32´が延びる方向へ向けてプレキャストセグメント32s´を積み重ねる。その際、構築中の傾斜柱状部32´に型枠付きの移動足場110´を設置した状態で、橋軸方向視において平行四辺形の外形形状を有するプレキャストセグメント32s´を斜め上方に積み重ねるとともに、複数の主鉄筋32m´を斜め上方に延びるように配置する。
また、図9(b)に示すように、主塔本体部30B´の第2傾斜柱状部36´を構築する際には、橋脚構成部30A´の傾斜柱状部32´の上端面から第2傾斜柱状部36´が延びる方向へ向けてプレキャストセグメント36s´を積み重ねる。その際、構築中の第2傾斜柱状部36´に型枠付きの移動足場130´を設置するとともに両第2傾斜柱状部36´をトラス構造の仮設ストラット136´で連結した状態で、橋軸方向視において平行四辺形の外形形状を有するプレキャストセグメント36s´を斜め上方に積み重ねるとともに、複数の主鉄筋36m´を斜め上方に延びるように配置する。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態においては、基準構造体としての主塔基礎20から斜め上方へ向けて延びるように形成された傾斜柱状部32の構築を、主塔基礎20に、水平方向に延びる軸線回りに回動可能な回転支承50を設置した後、この回転支承50から鉛直方向上方へ向けて柱状部32Aを構築し、その後、この柱状部32Aを上記軸線回りに所要量回動させることにより行うようになっているので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、回転支承50から鉛直方向上方へ向けて柱状部32Aを構築することにより、図9(a)に示す従来の構築方法のように傾斜状態を保ちながら傾斜柱状部32´を構築する場合に比して、形状保持材や支保工等の使用量を大幅に削減することができる。そして、このようにして鉛直方向上方へ向けて構築された柱状部32Aを上記軸線回りに所要量回動させることによって傾斜柱状部32の構築を行うようにすることにより、施工コストの低減を図ることができるとともに工期の短縮を図ることができる。
このように本実施形態によれば、傾斜柱状部32を有する主塔30を構築する方法において、施工コスト低減および工期短縮を図ることができる。
特に、本実施形態の構築対象となる主塔30は、上方へ向けて互いに離れる方向へ傾斜して延びるように形成された1対の傾斜柱状部32と、これら1対の傾斜柱状部32の各々の上端位置から上方へ向けて互いに近づく方向へ傾斜して延びるように形成された1対の第2傾斜柱状部36とを備えた構成となっており、各第2傾斜柱状部36の構築を、各傾斜柱状部32の上端位置に、水平方向に延びる軸線回りに回動可能な第2回転支承60を設置した後、これら各第2回転支承60から鉛直方向上方へ向けて第2柱状部36Aをそれぞれ構築し、その後、これら各第2柱状部36Aを上記軸線回りに所要量回動させることにより行うようになっているので、主塔30を構築する際、図9に示す従来の構築方法に比して、その構築工程全般にわたって施工コスト低減および工期短縮を図ることができる。
しかも本実施形態においては、各第2柱状部36Aの回動を、1対の傾斜柱状部32の各々の上端部に橋軸直交方向両側へ張り出す1対の仮設ストラット140を設置した後、これら各仮設ストラット140の先端位置を経由した状態で各第2柱状部36Aに締結された支持ケーブル134を送り出すことによって行うようになっているので、大掛かりな仮設構造の設置を必要とすることなく各第2傾斜柱状部36の施工を行うことができる。
本実施形態の構築対象となる主塔30は、その傾斜柱状部32および第2傾斜柱状部36が鉄筋コンクリート製であるが、これらを構築する際、一旦鉛直方向上方へ向けて柱状部32Aおよび第2柱状部36Aを構築するようになっているので、コンクリートの充填性を高めることができ、これにより従来の構築方法に比して施工品質を高めることができる。
しかも本実施形態においては、柱状部32Aおよび第2柱状部36Aの構築を、プレキャストセグメント32s、36sを積み重ねることにより行うようになっているので、施工コスト低減および工期短縮を一層推進することができる。
上記実施形態においては、その傾斜柱状部32および第2傾斜柱状部36が直線状に延びている場合について説明したが、これらが曲線状に延びている場合等においても、これらを一旦略鉛直方向上方へ向けて構築してから所要量回動させるようにすれば、上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
上記実施形態においては、その傾斜柱状部32および第2傾斜柱状部36を構築する際、柱状部32Aおよび第2柱状部36Aを橋軸方向に延びる軸線回りに回動させるものとして説明したが、これ以外の方向に延びる軸線回り(例えば橋軸直交方向に延びる軸線回り)に回動させるようにすることも可能である。
上記実施形態においては、架設対象となる主塔30が、コンクリート製であるものとして説明したが、鋼製等である場合においても、本願発明に係る架設方法を採用することが可能である。
上記実施形態においては、架設対象が橋脚構成部30Aおよび主塔本体部30Bからなる主塔30であるものとして説明したが、主塔本体部30Bに相当する部分のみを備えた主塔や、橋脚構成部30Aに相当する部分のみを備えた橋脚、あるいはY字状に構築された橋脚等である場合においても、本願発明に係る架設方法を採用することが可能である。
なお、上記実施形態において諸元として示した数値は一例にすぎず、これらを適宜異なる値に設定してもよいことはもちろんである。
また、本願発明は、上記実施形態に記載された構成に限定されるものではなく、これ以外の種々の変更を加えた構成が採用可能である。
2 地盤
4 海面
10 橋梁
20 主塔基礎(基準構造体)
22 基礎本体部
24 主塔支持部
30 主塔
30A 橋脚構成部
30B 主塔本体部
32 傾斜柱状部
32A 柱状部
32c 中詰めコンクリート
32m、36m、38m 主鉄筋
32s、34s、36s、38s プレキャストセグメント
34 クロスビーム
36 第2傾斜柱状部
36A 第2柱状部
38 先端柱状部
38A 鋼殻部
40 主桁
50、60 回転支承
52 上シュー
54 下シュー
56 回転軸
100 タワークレーン
102 クレーン支持構造体
104 台船
110、130、160 移動足場
112、114、132、134 支持ケーブル
124 支保工
126 クロスビーム支持板
128 仮設ブラケット
140 仮設ストラット
142 滑車
150 仮設鋼棒

Claims (5)

  1. 基準構造体から斜め上方へ向けて延びるように形成された傾斜柱状部を有する主塔または橋脚を構築する方法において、
    上記傾斜柱状部の構築を、
    上記基準構造体に、水平方向に延びる軸線回りに回動可能な回転支承を設置した後、この回転支承から略鉛直方向上方へ向けて柱状部を構築し、その後、この柱状部を上記軸線回りに所要量回動させることにより行い、かつ、
    上記傾斜柱状部が鉄筋コンクリート製であって、
    上記柱状部の構築を、プレキャストセグメントを積み重ねることにより行う、ことを特徴とする主塔または橋脚の構築方法。
  2. 上記傾斜柱状部を1対構築した後、
    上記1対の傾斜柱状部の上端位置に、両傾斜柱状部を連結するクロスビームを構築する、ことを特徴とする請求項1記載の主塔または橋脚の構築方法。
  3. 上記クロスビームの構築を、複数のプレキャストセグメントを連結することにより行う、ことを特徴とする請求項2記載の主塔または橋脚の構築方法。
  4. 上記主塔または橋脚が、上方へ向けて互いに離れる方向へ傾斜して延びるように形成された上記1対の傾斜柱状部と、これら1対の傾斜柱状部の各々の上端位置から上方へ向けて互いに近づく方向へ傾斜して延びるように形成された1対の第2傾斜柱状部とを備えており、
    上記第2傾斜柱状部の構築を、
    上記各傾斜柱状部の上端位置に、水平方向に延びる軸線回りに回動可能な第2回転支承を設置した後、これら各第2回転支承から略鉛直方向上方へ向けて第2柱状部をそれぞれ構築し、その後、これら各第2柱状部を上記軸線回りに所要量回動させることにより行う、ことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の主塔または橋脚の構築方法。
  5. 上記各第2柱状部の回動を、
    上記1対の傾斜柱状部の各々の上端部に橋軸直交方向両側へ張り出す1対の仮設ストラットを設置した後、これら各仮設ストラットの先端位置を経由した状態で上記各第2柱状部に締結された支持ケーブルを送り出すことによって行う、ことを特徴とする請求項4記載の主塔または橋脚の構築方法。
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