JP6566801B2 - トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式、静電記録方式、静電印刷方式、トナージェット方式に用いられるトナーに関する。
複写機及びプリンターが広く普及するに従い、トナーに要求される性能もより高度になっている。近年では、プリントオンデマンド(POD)と呼ばれる、製版工程を経ずに直接印刷するデジタル印刷技術が注目されている。このプリントオンデマンド(POD)は、小ロット印刷、1枚毎に内容を変えた印刷(バリアブル印刷)、分散印刷にも対応していけることから、従来のオフセット印刷に対してアドバンテージがある。電子写真方式による画像形成方法のPOD市場への適用を考えた場合には、高速、低ランニングコスト、省電力化といった性能と、記録紙の種類を問わず高精細な画像を出力させることの両立が求められている。
省電力化の手法として、低温定着性能の向上が挙げられる。トナーがより低温で定着することで、定着時に必要な電力の削減が行える。低温定着性能向上のため、非晶性のポリエステルをメインバインダーとしたトナーがよく検討されている。特許文献1には、非晶性ポリエステルをメインバインダーに用いたトナーにおいて、結晶性ポリエステルを添加する手法が検討されている。結晶性ポリエステルを添加することによりメインバインダーである非晶性ポリエステル樹脂に可塑効果を及ぼし、母体の粘度を低下させることで、より低温での定着が図られている。
上記のように結晶性ポリエステルなどの可塑剤をトナーに使用する場合、種々の材料選択性が高いトナー製造方法として、溶融混練によるトナー製造方法が挙げられる。しかし、溶融混練法によるトナーでは、重合トナーと比較するとトナーの円形度が低いため、ドット再現性などが悪くなることがあった。溶融混練法によるトナーにおいて円形度を上げる手法として、特許文献2に示すように、熱球形化の手法が検討されている。この手法により、粉砕トナーにおいても高円形度を得ることができる。
しかし、熱球形化を行うと、トナー中のワックスがトナー表面に染み出してしまうことでトナー同士の付着力が上がり、転写性が低下してしまうという課題があった。記録紙の種類を問わず高精細な画像を得るためには、転写性の向上が不可欠である。この課題に対し特許文献3では、トナー中に無機微粒子を分散させることで熱球形化によるワックスの染み出しを抑える検討が行われている。トナー中のワックスは、定着時のホットオフセット性を高めるために必要であるため、表面に染み出さないことが重要となる。
特開2013−109237号公報 特開2008−76574号公報 特開2007−334118号公報
しかし、さらなる低温定着性能の向上を目指し結晶性ポリエステルを添加したトナーでは、特許文献3のような手法を用いて無機微粒子を添加しても、転写性を良化することはできず、さらなる改良が求められていた。
本発明の目的は上記問題点を解消した、結晶性材料などの可塑剤を用いたトナーにおいて熱球形化を行った場合でも、転写性が良いトナーを提供することである。
上記の課題は、下記の構成のトナーにより解決することができる。
すなわち、本出願に係る発明は、結着樹脂、炭化水素系ワックス、ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体及び疎水化処理された無機微粒子を含有するトナー粒子を有するトナーにおいて、
該トナー粒子は、粉砕トナー粒子の熱処理物であり、
該結着樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂とを含有し、
該結晶性ポリエステル樹脂の含有量が、該非晶性ポリエステル樹脂100.0質量部に対し、1.0質量部以上15.0質量部以下であり、
該トナーの重量平均粒子径(D4)が3.0μm以上10.0μm以下であり、
該トナーは表面から0.3μm以上内部の領域に、該無機微粒子を有することを特徴とするトナーに関する。
結晶性材料などの可塑剤を用いたトナーにおいて熱球形化を行った場合でも、転写性が良いトナーを提供できる。
本発明に用いることのできる熱球形化処理装置の図
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
本発明のトナーは、結着樹脂、炭化水素系ワックス、ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体及び疎水化処理された無機微粒子を含有する混合物を溶融混練し、得られた混練物を粉砕し、得られた粉砕物を熱処理することにより得られるトナー粒子を有するトナーにおいて、該結着樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂とを含有し、該結晶性ポリエステル樹脂の含有量が、該非晶性ポリエステル樹脂100.0質量部に対し、1.0質量部以上15.0質量部以下であり、該トナーの重量平均粒子径(D4)が3.0μm以上10.0μm以下であり、該トナーは表面から0.3μm以上内部の領域に、該無機微粒子を有することを特徴とする。
本発明者らの検討によれば、上記のようなトナーを用いることで、熱球形化を行っても転写性が良いトナーを提供できる。
上記の効果を得るため本発明者らは、特許文献3に記載のような無機微粒子を添加する手法に着目し、ワックスの析出を抑えようと試みた。しかし、低温定着性向上のため可塑剤を添加したトナーでは、可塑効果によりトナーの粘度が低下しているため、ワックスが染み出しやすくなっていた。そのため、無機微粒子の添加手法を改良しただけでは、ワックスの染み出しを抑えることはできなかった。
そこで、本発明者らは種々の検討を行った結果、疎水化された無機微粒子に加えて、ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体を添加したトナーであれば、熱球形化を行っても転写性が良いトナーを得られることを見出した。
本発明において、上記のような効果が得られる理由は必ずしも明確ではないが、上記課題を解決するに至った理由を以下のように考えている。
ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体は、ビニル系樹脂成分の部分がポリエステル部分と構造が似ているため相互作用しやすく、同様に炭化水素化合物の部分はワックスと相互作用しやすいと推測される。すなわち、ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体によりワックスと結晶性ポリエステルが結合状態を形成し、大きなドメインになると考えている。ワックスと結晶性ポリエステルが
ドメイン化することで、ワックス単体の場合と比べて動きにくくなる。その結果、無機微粒子によるワックス析出を抑える効果を高めることができ、熱球形化を行っても部材汚染性や転写性が良いトナーを得るに至ったと推定している。
本発明においては、結晶性ポリエステル及びワックスが、ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体によってドメイン化することが重要である。そのためには、ワックス/重合体/結晶性ポリエステルの比が、質量基準で、1/0.5/0.5〜1/2/2であることが好ましい。上記範囲にあることで、効率的なドメイン化が行われるため、無機微粒子による染み出し抑制効果が適切になり、ワックスが染み出しにくくなる。
本発明において、トナー粒子内部というのは、トナー表面に存在する外添剤の影響を受けない範囲のことを意味し、具体的にはトナー表面から0.3μm以上内部の領域に無機微粒子全体が包含されていることを意味する。
トナー表面から0.3μm以上内部の領域に該無機微粒子を存在させる方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。結着樹脂及びワックスを溶融混練し、混練物を冷却後、粉砕及び分級する粉砕法において、原料混合工程において予め他の原料と、該無機微粒子とを混合させる方法である。
トナー粒子中の無機微粒子の含有量は、非晶性ポリエステル樹脂100質量部に対し、0.10質量部以上3.00質量部以下であることが好ましく、0.50質量部以上2.00質量部以下がより好ましい。トナー粒子内部の無機微粒子の含有量が上記範囲であることで、無機微粒子による染み出し効果を抑える効果を発揮できる。
また、本発明においては、トナーの重量平均粒子径(D4)が、3.0μm以上10.
0μm以下であり、5.0μm以上8.0μm以下が好ましい。該D4が上記範囲であることで、0.3μm以上内部の無機微粒子がワックスの染み出し抑制効果を発揮できる。該D4は、粉砕工程の調整、たとえばローターの回転数などにより制御することができる。
本発明においてその目的を達成するに好ましいトナーの構成を以下に詳述する。
[ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体]
本発明におけるトナーでは、該ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体を含有することが重要である。さらに、該重合体が、ビニル系樹脂にポリオレフィンがグラフトした構造を有するグラフト重合体又はポリオレフィンにビニル系モノマーがグラフト重合したグラフト重合体であることが好ましい。
該重合体が含有されていない場合、結晶性ポリエステルとワックスのドメイン化が行えなくなり、疎水化された無機微粒子による染み出し抑制効果が弱まってしまうと推測される。
また該ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体の含有量は、非晶性ポリエステル樹脂100.0質量部に対して、1.0質量部以上15.0質量部以下であることが好ましく、3.0質量部以上10.0質量部以下がより好ましい。含有量がこの範囲にあるとき、ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体による結晶性ポリエステルによる結晶性ポリエステルとのドメイン化が効率的に行われると考えられる。
ビニル系樹脂にポリオレフィンがグラフトした構造を有するグラフト重合体に関して、ポリオレフィンは二重結合を一つ有する不飽和炭化水素の重合体又は共重合体であれば特に限定されず、様々なポリオレフィンを用いることができる。特にポリエチレン系、ポリプロピレン系が好ましく用いられる。
ビニル系基を有するモノマーとしては、例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p
−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンのようなスチレン及びその誘導体などのスチレン系単位。
メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルのようなアミノ基含有α−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミドのようなアクリル酸又はメタクリル酸誘導体などのN原子を含むビニル系単位。
マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸のような不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物のような不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフエステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフエステルのような不飽和二塩基酸のハーフエステル;ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸のようなα,β−不飽和酸;クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物のようなα,β−不飽和酸無水物、前記α,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物、及びこれらのモノエステルなどのカルボキシル基を含むビニル系単位。
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸エステル類、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルヘキシル)スチレンなどの水酸基を含むビニル系単位。
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸−2−クロルエチル、アクリル酸フェニルのようなアクリル酸エステル類などのアクリル酸エステルからなるエステル単位。
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸シクロヘキシルのようなα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類などのメタクリル酸エステルからなるエステル単位が挙げられる。
本発明に用いられるポリオレフィンにビニル系モノマーがグラフト重合したグラフト重合体は、前述したこれらの重合体同士の反応や、一方の重合体のモノマーと他方の重合体との反応等、公知の方法によって得ることができる。
ビニル樹脂成分に用いるモノマーは、前記ドメイン化の観点から、前述のスチレン系単位、N原子を含むビニル系単位、アクリル酸エステルからなるエステル単位及びメタクリル酸エステルからなるエステル単位、からなる群から選択されるモノマーが好ましい。なかでも、スチレン系単位、及びアクリロニトリル又はメタクリロニトリルを含むことが好ましい。また、スチレン系単位とアクリル系単位を含む組み合わせが好ましく、スチレン系単位、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル、及びアクリロニトリル又はメタクリロニトリルを含む組み合わせがより好ましい。
[非晶性ポリエステル樹脂]
本発明のトナーに用いられる非晶性ポリエステル樹脂は、ポリエステル樹脂を主成分とすることが必要である。主成分とは、その含有量が50質量%以上であることを示す。ポリエステル樹脂のポリエステルユニットに用いられるモノマーとしては、多価アルコール(2価又は3価以上のアルコール)と、多価カルボン酸(2価又は3価以上のカルボン酸)、その酸無水物又はその低級アルキルエステルとが用いられる。ここで、分岐ポリマーを作成する場合には、結着樹脂の分子内において部分架橋することが有効であり、そのためには、3価以上の多官能化合物を使用することが好ましい。従って、ポリエステルユニットの原料モノマーとして、3価以上のカルボン酸、その酸無水物又はその低級アルキルエステル、及び/又は3価以上のアルコールを含むことが好ましい。
ポリエステル樹脂のポリエステルユニットに用いられる多価アルコールモノマーとしては、以下の多価アルコールモノマーを使用することができる。
2価のアルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、また式(A)で表わされるビスフェノール及びその誘導体;
Figure 0006566801

(式中、Rはエチレン又はプロピレン基であり、x及びyはそれぞれ0以上の整数であり、かつ、x+yの平均値は0以上10以下である。)
式(B)で示されるジオール類;が挙げられる。
Figure 0006566801
3価以上のアルコール成分としては、例えば、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンが挙げられる。これらのうち、好ましくはグリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが用いられる。これらの2価のアルコール及び3価以上のアルコールは、単独で又は複数を併用して用いることができる。
ポリエステル樹脂のポリエステルユニットに用いられる多価カルボン酸モノマーとしては、以下の多価カルボン酸モノマーを使用することができる。
2価のカルボン酸成分としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、イソドデシルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、イソオクテニルコハク酸、イソオクチルコハク酸、これらの酸の無水物及びこれらの低級アルキルエステルが挙げられる。これらのうち、マレイン酸、フマル酸、テレフタル酸、n−ドデセニルコハク酸が好ましく用いられる。
3価以上のカルボン酸、その酸無水物又はその低級アルキルエステルとしては、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸、これらの酸無水物又はこれらの低級アルキルエステルが挙げられる。
これらのうち、特に1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、すなわちトリメリット酸又はその誘導体が安価で、反応制御が容易であるため、好ましく用いられる。これらの2価のカルボン酸等及び3価以上のカルボン酸は、単独で又は複数を併用して用いることができる。
非晶性ポリエステル樹脂は、ポリエステル樹脂を主成分とするならば他の樹脂成分を含有するハイブリッド樹脂であってもよい。例えば、ポリエステル樹脂とビニル系樹脂とのハイブリッド樹脂が挙げられる。ハイブリッド樹脂のような、ビニル系樹脂やビニル系共重合ユニットとポリエステル樹脂の反応生成物を得る方法としては、ビニル系樹脂やビニル系共重合ユニット及びポリエステル樹脂のそれぞれと反応しうるモノマー成分を含むポリマーが存在しているところで、どちらか一方又は両方の樹脂の重合反応を行う方法が好ましい。
例えば、ポリエステル樹脂成分を構成するモノマーのうちビニル系共重合体と反応し得るものとしては、例えば、フタル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸のような不飽和ジカルボン酸又はその無水物等が挙げられる。ビニル系共重合体成分を構成するモノマーのうちポリエステル樹脂成分と反応し得るものとしては、カルボキシル基又はヒドロキシ基を有するものや、アクリル酸又はメタクリル酸エステル類が挙げられる。
また、本発明では結着樹脂として、本発明の効果を損なわない範囲で、上記の非晶性ポリエステル樹脂以外にも、従来より結着樹脂として知られている種々の樹脂化合物を併用することができる。このような樹脂化合物としては、例えばフェノール樹脂、天然樹脂変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロインデン樹脂、石油系樹脂等が挙げられる。
また、非晶性ポリエステル樹脂のピーク分子量は8000以上13000以下であることが、低温定着性と耐ホットオフセット性の観点から好ましい。また、非晶性ポリエステル樹脂の酸価は15mgKOH/g以上30mgKOH/g以下であることが、高温高湿環境下における帯電安定性の観点から好ましい。さらに、非晶性ポリエステル樹脂の水酸基価は2mgKOH/g以上20mgKOH/g以下であることが、低温定着性と保存性の観点から好ましい。
また、非晶性ポリエステル樹脂は、低分子量の非晶性ポリエステル樹脂Bと高分子量の非晶性ポリエステル樹脂Aを混ぜ合わせて使用してもよい。高分子量の非晶性ポリエステル樹脂Aと低分子量の非晶性ポリエステル樹脂Bの含有比率(A/B)は質量基準で10/90〜60/40であることが、低温定着性と耐ホットオフセット性の観点から好ましい。
高分子量の非晶性ポリエステル樹脂Aのピーク分子量は10000以上20000以下であることが、耐ホットオフセット性の観点から好ましい。また、高分子量の非晶性ポリエステル樹脂Aの酸価は15mgKOH/g以上30mgKOH/g以下であることが、高温高湿環境下における帯電安定性の観点から好ましい。
低分子量の非晶性ポリエステル樹脂Bの数平均分子量は1500以上3500以下であることが、低温定着性の観点から好ましい。また、低分子量の非晶性ポリエステル樹脂Bの酸価は10mgKOH/g以下であることが、高温高湿環境下における帯電安定性の観点から好ましい。
[結晶性ポリエステル樹脂]
本発明のトナーは結晶性ポリエステル樹脂を含有する。
非晶性樹脂にポリエステル樹脂を用いた場合、可塑効果を十分に発揮させるためには、結晶性樹脂としてもポリエステルを使用することが重要である。
なお、結晶性樹脂とは、示差走査熱量分析装置による比熱変化測定の可逆比熱変化曲線において、明確な吸熱ピーク(融点)が観測される樹脂を指す。
本発明のトナーにおいて、トナー粒子に含まれる結晶性ポリエステル樹脂は、脂肪族ジオールと、脂肪族ジカルボン酸とを主成分として含む単量体組成物を縮重合反応させることにより得られる。脂肪族ジオール及び脂肪族ジカルボン酸は、炭素数6以上14以下であることが好ましく、6以上12以下がより好ましい。
脂肪族ジオールとしては、特に限定されないが、鎖状(より好ましくは直鎖状)の脂肪族ジオールであることが好ましく、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−ブタジエングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメチレングリコール、ノナメチレングリコール、デカメチレングリコールネオペンチルグリコールが挙げられる。これらの中でも、特にエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、及び1,6−ヘキサンジオールの如き直鎖脂肪族、α,ω−ジオールが好ましく例示される。
上記アルコール成分のうち、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上が、炭素数6〜14の脂肪族ジオールから選ばれるアルコールである。
本発明において、上記脂肪族ジオール以外の多価アルコール単量体を用いることもできる。該多価アルコール単量体のうち2価アルコール単量体としては、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等の芳香族アルコール;1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。また、該多価アルコール単量体のうち3価以上の多価アルコール単量体としては、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の芳香族アルコール;ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の脂肪族アルコール等が挙げられる。
さらに、本発明において、結晶性ポリエステルの特性を損なわない程度に1価のアルコ
−ルを用いてもよい。該1価のアルコールとしては、例えばn−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、ラウリルアルコール、2−エチルヘキサノール、デカノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ドデシルアルコール等の1官能性アルコールなどが挙げられる。
一方、脂肪族ジカルボン酸としては、特に限定されないが、鎖状(より好ましくは直鎖状)の脂肪族ジカルボン酸であることが好ましい。具体例としてはシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、グルタコン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸が挙げられ、これらの酸無水物又は低級アルキルエステルを加水分解したものなども含まれる。
本発明において、上記カルボン酸成分のうち、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上が、炭素数6〜14の脂肪族ジカルボン酸から選ばれるカルボン酸である。
本発明において、脂肪族ジカルボン酸以外の多価カルボン酸を用いることもできる。その他の多価カルボン酸単量体のうち、2価のカルボン酸としては、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族カルボン酸;n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸の脂肪族カルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式カルボン酸が挙げられ、これらの酸無水物又は低級アルキルエステルなども含まれる。また、その他のカルボン酸単量体のうち、3価以上の多価カルボン酸としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸等の芳香族カルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、等の脂肪族カルボン酸が挙げられ、これらの酸無水物又は低級アルキルエステル等の誘導体等も含まれる。
さらに、本発明において、結晶性ポリエステルの特性を損なわない程度に1価のカルボン酸を含有していてもよい。1価のカルボン酸としては、例えば安息香酸、ナフタレンカルボン酸、サリチル酸、4−メチル安息香酸、3−メチル安息香酸、フェノキシ酢酸、ビフェニルカルボン酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、ステアリン酸などのモノカルボン酸が挙げられる。
本発明における結晶性ポリエステルは、通常のポリエステル合成法に従って製造することができる。例えば、前記したカルボン酸単量体とアルコ−ル単量体とをエステル化反応、又はエステル交換反応せしめた後、減圧下又は窒素ガスを導入して常法に従って重縮合反応させることで所望の結晶性ポリエステルを得ることができる。
上記エステル化又はエステル交換反応は、必要に応じて硫酸、チタンブトキサイド、ジブチルスズオキサイド、酢酸マンガン、酢酸マグネシウムなどの通常のエステル化触媒又はエステル交換触媒を用いて行うことができる。
また、上記重縮合反応は、通常の重合触媒、例えばチタンブトキサイド、ジブチルスズオキサイド、酢酸スズ、酢酸亜鉛、二硫化スズ、三酸化アンチモン、二酸化ゲルマニウムなど公知の触媒を使用して行うことができる。重合温度、触媒量は特に限定されるものではなく、適宜に決めればよい。
エステル化若しくはエステル交換反応又は重縮合反応において、得られる結晶性ポリエステルの強度を上げるために全単量体を一括仕込みしたりしてもよい。また低分子量成分を少なくするために2価の単量体を先ず反応させた後、3価以上の単量体を添加して反応させたりする等の方法を用いてもよい。
該結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、非晶性ポリエステル樹脂100.0質量部に対して、1.0質量部以上15.0質量部以下であることが重要である。該結晶性ポリエステル樹脂の含有量がこの範囲にあるとき、低温定着性を向上させつつ、ワックスとのドメイン化を効率的に行うことができる。
該結晶性ポリエステル樹脂の含有量が1.0質量部未満の場合、ワックスとのドメイン化が十分に行われず、該疎水性無機微粒によるワックス染み出し抑制効果が弱くなる。また低温定着性も損なわれる。該結晶性ポリエステル樹脂の含有量が15.0質量部より多い場合、非晶性ポリエステルと相溶できる結晶性ポリエステルの量が限界を超え、結晶性ポリエステル同士の結晶化が進んでしまう。そのため、やはりワックスとのドメイン化が十分に行われず、該疎水性無機微粒によるワックス染み出し抑制効果が弱くなってしまう。
該結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、非晶性ポリエステル樹脂100.0質量部に対して、4.0質量部以上10.0質量部以下であることが好ましい。
[ワックス]
本発明のトナーに用いられるワックスとしては、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスのような炭化水素系ワックスを用いることが重要である。炭化水素系のワックスを用いることで、ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体による結晶性ポリエステルとのドメイン化が効率的に行われると推測される。その結果、ワックスの離型効果を維持したままで、疎水化した無機微粒子による染み出し抑制の効果を最大限に高めることができると考えられる。
例えば、アルキレンを高圧下でラジカル重合、又は低圧下でチーグラー触媒若しくはメタロセン触媒で重合した低分子量のアルキレンポリマー;高分子量のアルキレンポリマーを熱分解して得られるアルキレンポリマー;一酸化炭素及び水素を含む合成ガスからアーゲ法により得られる炭化水素の蒸留残分から、又はこれらを水素添加して得られる合成炭化水素ワックスがよい。さらにプレス発汗法、溶剤法、真空蒸留の利用や分別結晶方式により炭化水素ワックスの分別を行ったものが、より好ましく用いられる。母体としての炭化水素は、金属酸化物系触媒(多くは2種以上の多元系)を使用した一酸化炭素と水素の反応によって合成されるもの[例えばジントール法、ヒドロコール法(流動触媒床を使用)によって合成された炭化水素化合物];ワックス状炭化水素が多く得られるアーゲ法(同定触媒床を使用)により得られる炭素数が数百ぐらいまでの炭化水素;エチレンなどのアルキレンをチーグラー触媒により重合した炭化水素が、分岐が少なくて小さく、飽和の長い直鎖状炭化水素であるので好ましい。特にアルキレンの重合によらない方法により合成されたワックスがその分子量分布からも好ましいものである。また、パラフィンワックスも好ましく用いられる。
該ワックスの含有量は、非晶性ポリエステル樹脂100.0質量部に対して、1.0質量部以上15.0質量部以下で使用されることが好ましい。該ワックスの含有量がこの範囲にあるとき、高温でのホットオフセット性を維持したまま、ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体による結晶性ポリエステルによる結晶性ポリエステルとのドメイン化が効率的に行われると考えられる。
また、トナーの保存性と高温オフセット性の両立の観点から、該ワックスは、示差走査熱量分析装置(DSC)で測定される昇温時の吸熱曲線において、温度30℃以上200℃以下の範囲に存在する最大吸熱ピークのピーク温度が50℃以上110℃以下であることが好ましい。
[着色剤]
本発明のトナーに含有できる着色剤としては、以下のものが挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック;イエロー着色剤マゼンタ着色剤及びシアン着
色剤を用いて黒色に調色したものが挙げられる。着色剤には、顔料を単独で使用してもかまわないが、染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。
マゼンタ着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、147、150、163、184、202、206、207、209、238、269、282;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
マゼンタ着色染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121;C.I.ディスパースレッド9;C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27;C.I.ディスパーバイオレット1のような油溶染料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40;C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28のような塩基性染料。
シアン着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー2、3、15:2、15:3、15:4、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料。
シアン着色染料としては、C.I.ソルベントブルー70がある。
イエロー着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20。
イエロー着色染料としては、C.I.ソルベントイエロー162がある。
上記着色剤の含有量は、非晶性ポリエステル樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上30質量部以下が好ましい。
[荷電制御材]
本発明のトナーには、必要に応じて荷電制御剤を含有させることもできる。トナーに含有される荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、特に、無色でトナーの帯電スピードが速く且つ一定の帯電量を安定して保持できる芳香族カルボン酸の金属化合物が好ましい。
ネガ系荷電制御剤としては、サリチル酸金属化合物、ナフトエ酸金属化合物、ジカルボン酸金属化合物、スルホン酸又はカルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物、スルホン酸塩又はスルホン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、カルボン酸塩又はカルボン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーンが挙げられる。荷電制御剤はトナー粒子に対して内添してもよいし外添してもよい。荷電制御剤の含有量は、非晶性ポリエステル樹脂100質量部に対して、0.2質量部以上10質量部以下が好ましい。
[無機微粒子]
本発明のトナーは表面から0.3μm以上内部の領域に、該無機微粒子を有することが
重要である。0.3μm以上内部の領域に、該無機微粒子を有することで、ワックス染み出し抑制効果を高めることができる。0.3μm以上内部の領域に無機微粒子が存在しない場合、ワックスと結晶性ポリエステルとをドメイン化させたとしても、ワックス染み出し抑制効果を十分に得ることができず、転写性を良化させることはできない。
トナー表面から0.3μm以上内部の領域に、該無機微粒子を有することの確認は、トナー断面のTEM観察像から確認する。
本発明における無機微粒子としては、金属酸化物である、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化クロム、酸化セリウム、酸化錫、酸化亜鉛、などからなる無機微粒子が挙げられる。また無定形炭素(カーボンブラックなど)、窒化物(窒化ケイ素など)、炭化物(炭化ケイ素など)、金属塩(チタン酸ストロンチウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなど)からなる無機微粒子が挙げられる。
該無機微粒子は、シリカ微粒子又はチタニア微粒子、或いはこれらを複合化した金属酸化物のグループから選ばれる場合、同じであってもよいし、それぞれ異なっていてもよい。一種の無機微粒子を添加することがより好ましい。
無機微粒子は、一次平均粒子径が5μm以上500μm以下であることが好ましい。粒径が小さいと凝集しやすくなり、大きいと重量当たりの個数が少なくなり、ワックス染み出し抑制効果が弱まると考えられる。
本発明における該無機微粒子としては、トナー粒子内部に均一に分散しやすい点で、シリカ微粒子、チタニア微粒子、及びこれらを複合化した金属酸化物からなるグループから選択されることが好ましい。
シリカ微粒子は、例えば、沈降法、ゾルゲル法に代表される、ケイ酸ナトリウムを中和することでシリカを得る湿式法、火炎溶融法やアーク法に代表される気相中でシリカを得る乾式法など任意の方法で製造されたシリカ微粒子が好ましく用いられる。その中でも一次粒子の個数平均径を所望の範囲に制御しやすいことから、ゾルゲル法又は火炎溶融法で製造されたシリカ微粒子がより好ましい。
チタニア微粒子の製造方法は特に制限されるものではなく、従来公知の硫酸法及び塩素法で製造されたチタニア微粒子、四塩化チタンを原料として気相中で酸素と反応させる気相酸化法で得られたチタニア微粒子が挙げられる。得られるチタニア微粒子の一次粒子の個数平均径を制御しやすいことから、硫酸法で得られたチタニア微粒子であることがより好ましい。チタニア微粒子は、ルチル型、アナターゼ型の2種類の結晶型のどちらも好ましく用いられる。アナターゼ型酸化チタン微粒子を得たい場合は、メタチタン酸を焼成する際に、ルチル転移抑制剤として、リン酸、リン酸塩、カリウム塩等を添加することが好ましい。 また、ルチル型酸化チタン微粒子を得たい場合は、メタチタン酸を焼成する際
に、ルチル転移促進剤として、リチウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩及びアルミニウム塩等の塩類や、ルチル微結晶を含んだスラリー等のシードを添加することが好ましい。
該無機微粒子として、ゾルゲル法で製造されたシリカ微粒子を用いる場合、加水分解・縮合反応工程における反応温度、有機溶媒の種類、アルコキシシランの滴下速度、並びに、水、有機溶媒及び触媒の重量比、撹拌速度などによって一次粒子の個数平均径を制御することが可能である。
該無機微粒子として、火炎溶融法で製造されたシリカ微粒子を用いる場合、原料ガス供給速度や、可燃性ガスの供給量及び酸素比率などによって一次粒子の個数平均径を制御することが可能である。
該無機微粒子として、硫酸法で製造されたチタニア微粒子を用いる場合、加水分解する際の温度、チタニアゲルの添加量、焼成する際の焼成温度や焼成時間によって一次粒子の個数平均径を制御することが可能である。
また、該無機微粒子は疎水化処理されていることが重要である。ワックスは疎水性であるため、疎水化された無機微粒子と相互作用しやすくなり、ワックスをトラップする効果、すなわち染み出し抑制効果が大きくなると推測している。
疎水化処理については特に限定されず、公知の手法を用いることができる。
シランカップリング剤としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラメン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、へキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサン、及び1分子当たり2〜12個のシロキサン単位を有し、末端に位置する単位のケイ素原子に水酸基を1つずつ有するジメチルポリシロキサンが挙げられる。
本発明に用いる無機微粒子の処理に用いるシリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル,アルキル変性シリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等が挙げられる。シリコーンオイルとしては上記式のものに限定されるわけではない。シリコーンオイル処理の方法としては、公知技術が使用できる。例えば、ケイ酸微粉体とシリコーンオイルとを混合機を用い、混合する;ケイ酸微粉体中にシリコーンオイルを、噴霧器を用い噴霧する;又は溶剤中にシリコーンオイルを溶解させた後、ケイ酸微粉体を混合する方法が挙げられる。処理方法としてはこれに限定されるものではない。
無機微粒子は、表面をヘキサメチルジシラザン又はシリコーンオイルで処理されたものが好ましく、ヘキサメチルジシラザンで処理されたものがより好ましい。
[その他外添剤]
本発明では、流動性向上や摩擦帯電量調整のために、熱処理前及び/又は熱処理後に外添剤が添加されていてもよい。
当該外添剤としては、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、チタン酸ストロンチウムのような無機微粒子が好ましい。トナー粒子と外添剤との混合は、ヘンシェルミキサーのような公知の混合機を用いることができるが、混合できればよく、特に装置は限定されるものではない。
外添剤の添加量は、トナー粒子100質量部に対し、0.5質量部以上10.0質量部以下が好ましい。
[キャリア]
本発明のトナーは、長期にわたり安定した画像が得られるという点で、磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として用いることが好ましい。
磁性キャリアとしては、例えば、表面を酸化した鉄粉、又は、未酸化の鉄粉や、鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、希土類のような金属粒子、それらの合金粒子、酸化物粒子、フェライト等の磁性体や、磁性体と、この磁性体を分散した状態で保持するバインダー樹脂とを含有する磁性体分散樹脂キャリア(いわゆる樹脂キャリア)等、一般に公知のものを使用できる。
二成分系現像剤中のトナー濃度は、好ましくは2質量%以上15質量%以下であり、より好ましくは4質量%以上13質量%以下である。
本発明のトナーの製造方法は、粉砕法を用いたトナーの製造方法であることが重要であ
る。粉砕法を用いたトナーの製造方法により、種々の材料を高分散させ使用することができる。以下、粉砕法でのトナー製造手順について説明する。
原料混合工程では、トナー粒子を構成する材料として、例えば、結着樹脂、炭化水素ワックス、ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物とが反応した構造を有する重合体、及び疎水化処理された無機微粒子、並びに必要に応じて着色剤、荷電制御剤等の他の成分を、所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。
次に、混合した材料を溶融混練して、結着樹脂中にワックス等を分散させる。溶融混練工程では、加圧ニーダー、バンバリィミキサーのようなバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができ、連続生産できる優位性から、1軸又は2軸押出機が主流となっている。例えば、KTK型2軸押出機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出機(東芝機械社製)、PCM混練機(池貝鉄工製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、コ・ニーダー(ブス社製)、ニーデックス(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。さらに、溶融混練することによって得られる樹脂組成物は、2本ロール等で圧延され、冷却工程で水などによって冷却してもよい。
ついで、樹脂組成物の冷却物は、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。粉砕工程では、例えば、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミルのような粉砕機で粗粉砕した後、さらに、例えば、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング社製)、ターボ・ミル(ターボ工業製)やエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕する。
その後、必要に応じて慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)のような分級機や篩分機を用いて分級し、トナー粒子を得る。
その後、必要に応じ選択された無機微粒子や樹脂粒子などの外部添加剤を加えて混合(外添)してもよい。例えば流動性付与のため、外添剤を添加することができ、熱処理前トナー粒子を得ることができる。
混合装置としては、攪拌部材を有する回転体と、攪拌部材と間隙を有して設けられた本体ケーシングとを有する混合装置によって行われる。このような混合装置の一例としては、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製);スーパーミキサー(カワタ社製);リボコーン(大川原製作所社製);ナウターミキサー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワミクロン社製);スパイラルピンミキサー(太平洋機工社製);レーディゲミキサー(マツボー社製)、ノビルタ(ホソカワミクロン株式会社製)等が挙げられる。特に、均一に混合しシリカ凝集体をほぐすためには、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)が好ましく用いられる。
混合の装置条件としては、処理量、撹拌軸回転数、撹拌時間、撹拌羽根形状、槽内温度などが挙げられるが、所望のトナー性能を達成するために、熱処理トナー粒子の諸物性や添加剤の種類などを鑑みて適宜選定するものであり、とくに限定されるものではない。
本発明では、上記製法により得られた熱処理前トナー粒子に熱処理を施し、球形化処理を行うことが重要である。熱処理を行うことで、より効率的に球形化を行なうことができる。熱処理工程として、本発明では例えば、図1で表される表面処理装置を用いて、熱により表面処理を行うことが好ましい。
原料定量供給手段1により定量供給された混合物は、圧縮気体調整手段2により調整された圧縮気体によって、原料供給手段の鉛直線上に設置された導入管3に導かれる。導入管を通過した混合物は、原料供給手段の中央部に設けられた円錐状の突起状部材4により
均一に分散され、放射状に広がる8方向の供給管5に導かれ熱処理が行われる処理室6に導かれる。
このとき、処理室に供給された混合物は、処理室内に設けられた混合物の流れを規制するための規制手段9によって、その流れが規制される。このため処理室に供給された混合物は、処理室内を旋回しながら熱処理された後、冷却される。
供給された混合物を熱処理するための熱は、熱供給手段7から供給され、分配部材12で分配され、熱風を旋回させるための旋回部材13により、処理室内に熱風を螺旋状に旋回させて導入される。その構成としては、熱風を旋回させるための旋回部材13が、複数のブレードを有しており、その枚数や角度により、熱風の旋回を制御することができる。処理室内に供給される熱風は、熱風供給手段7の出口部における温度が100〜300℃であることが好ましく、130〜170℃であることがより好ましい。熱風供給手段の出口部における温度が上記の範囲内であれば、混合物を加熱しすぎることによるトナー粒子の融着や合一を防止しつつ、トナー粒子を均一に球形化処理することが可能となる。このときの円形度としては、0.955〜0.980であることが好ましい。熱風は熱風供給手段出口11から供給される。
更に熱処理された熱処理トナー粒子は冷風供給手段8から供給される冷風によって冷却され、冷風供給手段8から供給される温度は−20〜30℃であることが好ましい。冷風の温度が上記の範囲内であれば、熱処理トナー粒子を効率的に冷却することができ、混合物の均一な球形化処理を阻害することなく、熱処理トナー粒子の融着や合一を防止することができる。冷風の絶対水分量は、0.5g/m以上15.0g/m以下であること
が好ましい。
次に、冷却された熱処理トナー粒子は、処理室の下端にある回収手段10によって回収される。なお、回収手段の先にはブロワー(不図示)が設けられ、それにより吸引搬送される構成となっている。
また、粉体粒子供給口14は、供給された混合物の旋回方向と熱風の旋回方向が同方向になるように設けられており、表面処理装置の回収手段10は、旋回された粉体粒子の旋回方向を維持するように、処理室の外周部に設けられている。さらに、冷風供給手段8から供給される冷風は、装置外周部から処理室内周面に、水平かつ接線方向から供給されるよう構成されている。粉体供給口から供給される熱処理前トナー粒子の旋回方向、冷風供給手段から供給された冷風の旋回方向、熱風供給手段から供給された熱風の旋回方向がすべて同方向である。そのため、処理室内で乱流が起こらず、装置内の旋回流が強化され、熱処理前トナー粒子に強力な遠心力がかかり、熱処理前トナー粒子の分散性が更に向上するため、合一粒子の少ない、形状の揃った熱処理トナー粒子を得ることができる。
その後、必要に応じ選択された無機微粒子や樹脂粒子などの外部添加剤を加えて混合(外添)することにより、例えば流動性付与、帯電安定性を向上させ、トナーを得る。混合装置としては、攪拌部材を有する回転体と、攪拌部材と間隙を有して設けられた本体ケーシングとを有する混合装置によって行われる。
このような混合装置の一例としては、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製);スーパーミキサー(カワタ社製);リボコーン(大川原製作所社製);ナウターミキサー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワミクロン社製);スパイラルピンミキサー(太平洋機工社製);レーディゲミキサー(マツボー社製)、ノビルタ(ホソカワミクロン株式会社製)等が挙げられる。特に、均一に混合しシリカ凝集体をほぐすためには、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)が好ましく用いられる。
混合の装置条件としては、処理量、撹拌軸回転数、撹拌時間、撹拌羽根形状、槽内温度などが挙げられるが、所望のトナー性能を達成するために、熱処理トナー粒子の諸物性や添加剤の種類などを鑑みて適宜選定するものであり、とくに限定されるものではない。
さらには、例えば添加剤の粗大凝集物が、得られたトナー中に遊離して存在する場合な
どには、必要に応じて篩分機などを用いてもよい。
次に、本発明に関わる各物性の測定方法について記載する。
[トナーの平均円形度]
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000型」(シスメックス社製)によって、校正作業時の測定・解析条件で測定した。
フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000型」(シスメックス社製)の測定原理は、流れている粒子を静止画像として撮像し、画像解析を行うというものである。試料チャンバーへ加えられた試料は、試料吸引シリンジによって、フラットシースフローセルに送り込まれる。フラットシースフローに送り込まれた試料は、シース液に挟まれて扁平な流れを形成する。フラットシースフローセル内を通過する試料に対しては、1/60秒間隔でストロボ光が照射されており、流れている粒子を静止画像として撮影することが可能である。また、扁平な流れであるため、焦点の合った状態で撮像される。粒子像はCCDカメラで撮像され、撮像された画像は、1視野が512画素×512画素であり、1画素あたり0.37×0.37μmの画像処理解像度で画像処理され、各粒子像の輪郭抽出を行い、粒子像の投影面積や周囲長等が計測される。
次に、各粒子像の投影面積Sと周囲長Lを求める。上記面積Sと周囲長Lを用いて円相当径と円形度を求める。円形当径とは、粒子像の投影面積と同じ面積を持つ円の直径のことであり、円形度は、円形当径から求めた円の周囲長を粒子投影像の周囲長で割った値として定義され、次式で算出される。
円形度C=2×(π×S)1/2/L
粒子像が真円形の時に円形度は1.000になり、粒子像の外周の凹凸の程度が大きくなるほど円形度は小さい値になる。
各粒子の円形度を算出後、円形度0.2〜1.0の範囲を800分割したチャンネルに振り分け、各チャンネルの中心値を代表値として平均値を計算し平均円形度の算出を行う。
具体的な測定方法としては、イオン交換水20mlに、分散剤として界面活性剤、好ましくはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.02g加えた後、測定試料0.02gを加え、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散機(例えば「VS−150」(ヴェルヴォクリーア社製など)を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とした。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却する。
測定には、標準対物レンズ(10倍)を搭載した前記フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス社製)を使用した。前記手順に従い調整した分散液を前記フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて3000個のトナー粒子を計測して、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を円相当径2.00μm以上200.00μm以下に限定し、トナーの平均円形度を求めた。
測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子(例えばDuke Scientific社製5200Aをイオン交換水で希釈)を用いて自動焦点調整を行う。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
なお、本願実施例では、シスメックス社が発行する校正証明書の発行を受けたフロー式粒子像分析装置を使用し、解析粒子径を円相当径2.00μm以上、200.00μm以下に限定した以外は、校正証明を受けた時の測定及び解析条件で測定を行った。
[トナーの重量平均粒子径(D4)の測定方法]
トナーの重量平均粒子径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3
Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出する。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行う。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μm以上60μm以下に設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒子径(D4)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒子径(D4)である。
<樹脂のガラス転移温度(Tg)の測定>
樹脂のガラス転移温度は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、樹脂約5mgを精秤し、アルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。一度180℃まで昇温させ10分間保持し、続いて30℃まで
降温し、その後に再度昇温を行う。この2度目の昇温過程で、温度30〜100℃の範囲において比熱変化が得られる。このときの比熱変化が出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、樹脂のガラス転移温度(Tg)とする。
<ワックス及び結晶性ポリエステル(CPES)のDSC吸熱量(ΔH)の測定>
本発明におけるトナー等(トナー、結晶性ポリエステル)の最大吸熱ピークのピーク温度(Tp)は、DSC Q1000(TA Instruments社製)を使用して以下の条件にて測定を行う。
昇温速度:10℃/min
測定開始温度:20℃
測定終了温度:180℃
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、試料約5mgを精秤し、銀製のパンの中に入れ、一回測定を行う。リファレンスとしては銀製の空パンを用いる。
トナーを試料とする場合において、最大吸熱ピーク(結着樹脂由来の最大吸熱ピーク)がワックス及び結晶性樹脂以外の樹脂の吸熱ピークと重なっていない場合には、得られた最大吸熱ピークの吸熱量をそのままワックス及び結晶性樹脂に由来する最大吸熱ピークの吸熱量として扱う。一方、トナーを試料とする場合において、ワックス及び結着樹脂以外の樹脂の吸熱ピークが結着樹脂の最大吸熱ピークと重なっている場合は、ワックス及び結着樹脂以外の樹脂に由来する吸熱量を、得られた最大吸熱ピークの吸熱量から差し引く必要がある。
なお、最大吸熱ピークとは、ピークが複数あった場合に、吸熱量が最大となるピークのことを意味する。また、最大吸熱ピークの吸熱量(ΔH)はピークの面積から装置付属の解析ソフトを用いて計算により求める。
<無機微粒子の一次粒子の個数平均径の測定方法>
クライオミクロトーム(Leica社製 ULTRACUT UCT)装置に水溶性樹脂に分散したトナー粒子を入れた。液体窒素により該装置を−80℃まで冷却し、トナー粒子が分散された水溶性樹脂を凍結した。凍結された水溶性樹脂を、ガラスナイフにより切削面形状が約0.1ミリ幅、約0.2ミリ長になるようにトリミングした。次にダイヤモンドナイフを用いて、水溶性樹脂を含むトナーの超薄切片(厚み設定:70nm)を作製し、まつげプローブを用いてTEM観察用グリッドメッシュ上に移動した。水溶性樹脂を含むトナー粒子の超薄切片を室温に戻した後、水溶性樹脂を純水に溶解させて透過型電子顕微鏡(TEM)の観察試料とした。該試料は、日立社製透過型電子顕微鏡H−7500を用い、加速電圧100kVにて観察し、トナー粒子の断面の拡大写真を撮影した。また、拡大写真の倍率は20000倍とした。TEMにて無機微粒子の一次粒子の個数平均径を決定するための粒子は、顕微鏡写真での断面積から円相当径を求め、その値がコールターカウンターを用いる後述の方法により求めた個数平均粒径(D1)の±10%の幅に含まれるものを該当粒子とした。
上記写真撮影により得られたTEM画像は、画像解析ソフトImage−ProPlusProPlus5.1J(Media Cybernetics社製)を用いて、2値
の画像データに変換した。そのうち、無機微粒子についてのみ無作為に解析を行なった。無機微粒子の一次粒子径は、粒子の長軸と短軸の平均値を一次粒子径とした。また、無機微粒子の一次粒子の個数平均径は、一次粒子100個を無作為に選択し、その一次粒子径の個数平均を無機微粒子の一次粒子の個数平均径とした。
<樹脂の軟化点の測定方法>
樹脂の軟化点の測定は、定荷重押し出し方式の細管式レオメータ「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」(島津製作所社製)を用い、装置付属のマニュアルに
従って行う。本装置では、測定試料の上部からピストンによって一定荷重を加えつつ、シリンダに充填した測定試料を昇温させて溶融し、シリンダ底部のダイから溶融された測定試料を押し出し、この際のピストン降下量と温度との関係を示す流動曲線を得ることができる。
本発明においては、「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」に付属のマニュアルに記載の「1/2法における溶融温度」を軟化点とする。なお、1/2法における溶融温度とは、次のようにして算出されたものである。まず、流出が終了した時点におけるピストンの降下量Smaxと、流出が開始した時点におけるピストンの降下量Sminとの差の1/2を求める(これをXとする。X=(Smax−Smin)/2)。そして、流動曲線においてピストンの降下量がXとなるときの流動曲線の温度が、1/2法における溶融温度である。
測定試料は、約1.0gの樹脂を、25℃の環境下で、錠剤成型圧縮機(例えば、NT−100H、エヌピーエーシステム社製)を用いて約10MPaで、約60秒間圧縮成型し、直径約8mmの円柱状としたものを用いる。
CFT−500Dの測定条件は、以下の通りである。
試験モード:昇温法
開始温度:50℃
到達温度:200℃
測定間隔:1.0℃
昇温速度:4.0℃/min
ピストン断面積:1.000cm
試験荷重(ピストン荷重):10.0kgf(0.9807MPa)
予熱時間:300秒
ダイの穴の直径:1.0mm
ダイの長さ:1.0mm
以上本発明の基本的な構成と特色について述べたが、以下実施例に基づいて具体的に本発明について説明する。しかしながら、本発明は何らこれに限定されるものではない。
[非晶性ポリエステル樹脂L1の製造例]
・ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:72.0質量部(0.20モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)
・テレフタル酸:
28.0質量部(0.17モル;多価カルボン酸総モル数に対して100.0mol%)・2−エチルヘキサン酸錫(エステル化触媒):0.5質量部
冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、4時間反応させた。
さらに、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、1時間維持した後、180℃まで冷却し、大気圧に戻した(第1反応工程)。
・無水トリメリット酸:3.0質量部(0.01モル;多価カルボン酸総モル数に対して4.0mol%)
・tert−ブチルカテコール(重合禁止剤):0.1質量部
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度180℃に維持したまま、1時間反応させ、ASTM D36−86に従って測定した軟化点が表1に示す所望温度に達したのを確認してから温度を下げて反応を止め、(第2反応工程)、非晶性ポリエステル樹脂L1を得た。得られた非晶性ポリエステル樹脂L1のピーク分子量、軟化点、ガラス転移温度を表1に示す。
[非晶性ポリエステル樹脂H1の製造例]
・ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:72.3質量部(0.20モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)
・テレフタル酸:
18.3質量部(0.11モル;多価カルボン酸総モル数に対して65.0mol%)
・フマル酸:
2.9質量部(0.03モル;多価カルボン酸総モル数に対して15.0mol%)
・2−エチルヘキサン酸錫(エステル化触媒):0.5質量部
冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、2時間反応させた。
さらに、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、1時間維持した後、180まで冷却し、大気圧に戻した(第1反応工程)。
・無水トリメリット酸:
6.5質量部(0.03モル;多価カルボン酸総モル数に対して20.0mol%)
・tert−ブチルカテコール(重合禁止剤):0.1質量部
その後、上記材料を加え、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、温度160℃に維持したまま、15時間反応させ、ASTM D36−86に従って測定した軟化点が表1に示す所望温度に達したのを確認してから温度を下げて反応を止め、(第2反応工程)、非晶性ポリエステル樹脂H1を得た。得られた非晶性ポリエステル樹脂H1のピーク分子量、軟化点、ガラス転移温度を表1に示す。
Figure 0006566801
[結晶性ポリエステル樹脂C1の製造例]
・1,6−ヘキサンジオール:
34.5質量部(0.29モル;多価アルコール総モル数に対して100.0mol%)・ドデカン二酸:
65.5質量部(0.28モル;多価カルボン酸総モル数に対して100.0mol%)・2−エチルヘキサン酸錫:0.5質量部
冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を秤量した。フラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、140℃の温度で撹拌しつつ、3時間反応させ、結晶性ポリエステル樹脂C1を得た。得られた結晶性ポリエステル樹脂C1は明確な吸熱ピークを有していた。
[結晶性ポリエステル樹脂C2及びC3の製造例]
用いたカルボン酸成分及びアルコール成分を表2に示すとおり変更した以外は、結晶性ポリエステル樹脂C1の製造例と同様にして、結晶性ポリエステル樹脂C2及びC3を製
造した。得られた結晶性ポリエステル樹脂C2及びC3は明確な吸熱ピークを有していた。
Figure 0006566801
[ビニル系樹脂重合体Dの製造例]
・不飽和結合を1つ以上有するポリエチレン(Mw:1400、Mn:850、DSCによる吸熱ピーク:100℃) 20質量部
・スチレン 59質量部
・アクリル酸−n−ブチル 18.5質量部
・アクリロニトリル 2.5質量部
上記原料をオートクレーブに仕込み、系内を窒素置換後、昇温撹拌しながら180℃に保持した。系内に、2質量%のジ−tert−ブチルパーオキシドのキシレン溶液50質量部を5時間連続的に滴下し、冷却後溶媒を分離除去し、ポリエチレンに共重合体がグラフトしたビニル系樹脂重合体Dを得た。ビニル系樹脂重合体Dは、軟化点(Tm)110℃、ガラス転移温度(Tg)64℃であり、重合体DのTHF可溶分のGPCによる分子量は、重量平均分子量(Mw)7400、数平均分子量(Mn)2800であった。原料の、不飽和結合を1つ以上有するポリエチレンに相当するピークは認められなかった。
<無機微粒子1製造例>
無機微粒子1の製造には、燃焼炉は、内炎と外炎が形成できる二重管構造の炭化水素−酸素混合型バーナーを用いた。バーナー中心部にスラリー噴射用の二流体ノズルが接地され、原料の珪素化合物が導入される。二流体ノズルの周囲から炭化水素−酸素の可燃性ガスが噴射され、還元雰囲気である内炎及び外炎を形成する。可燃性ガスと酸素の量及び流量の制御により、雰囲気と温度、火炎の長さ等が調整される。火炎中において珪素化合物からシリカ微粒子が形成され、さらに所望の粒径になるまで融着させる。その後、冷却し、バグフィルター等により捕集することによってシリカ微粒子が得られる。
原料の珪素化合物として、ヘキサメチルシクロトリシロキサンを用いて、シリカ微粒子を製造した。得られたシリカ微粒子99.6質量%に、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)0.4質量%で表面処理した。一次粒子の個数平均径は110nmであった。概要を表3に示す。
<無機微粒子2の製造例>
無機微粒子2は酸化チタンである。硫酸チタニル水溶液を熱加水分解して得た含水酸化チタンスラリーをアンモニア水によりpH7に中和し、濾過、水洗して得たケーキを、ケーキの酸化チタンを塩酸で解膠し、アナターゼ型チタニアゾルを得た。このゾルの平均一次粒子径は7nmであった。
また、出発原料としてTiO相当分を50質量%含有しているイルメナイト鉱石を使
用し、この原料を150℃で2時間乾燥させた後、硫酸を添加して溶解させることによって、TiOSO水溶液を得た。これを濃縮し、上記アナターゼ型チタニアゾルをシードとして4.0質量部を添加した後、120℃で加水分解を行ない、不純物を含有しているTiO(OH)のスラリーを得た。このスラリーをpH5〜6で繰り返し水洗浄を行ない、硫酸、FeSO、不純物を十分に除去した。そして、高純度のメタチタン酸〔TiO(OH)〕のスラリーを得た。
該メタチタン酸を300℃で5時間加熱処理した後、十分に解砕処理を行ない、BET比表面積120m/g、個数平均粒径100nmの親水性のアナターゼ型結晶の親水性酸化チタン微粒子を得た。
次に、水中で上記親水性の酸化チタン100質量部に対して、疎水化剤としてTi−C−Si−(OCHを固形分で20質量部を、十分に分散させながら滴下混合し、疎水化処理を行なった。その後、ろ過し、120℃で5時間乾燥した後、170℃で5時間加熱処理し、疎水性酸化チタン微粒子の凝集体がなくなるまでジェットミルによる解砕処理を行ない、疎水性酸化チタン微粒子を得た。この疎水化処理された個数平均粒子径150nmで球状の酸化チタンを無機微粒子2とする。得られた無機微粒子2の物性値を表3に示す。
<無機微粒子3の製造例>
微粒子原体の一次平均粒子径は13.0nmにした以外は無機微粒子1と同様に製造をおこなった。概要を表3に示す。
<無機微粒子4の製造例>
無機微粒子4は水酸化カルシウムと炭酸ガスを反応させて製造した合成炭酸カルシウムである。以下、その製造方法を示す。
エタノール濃度が50%のエタノール/水混合液200mlを−20〜10℃に冷やし、そこにCa(OH)を160g加えた。得られたスラリー状の液体を強撹拌しながら、容器下部から、炭酸ガス濃度30%の炭酸ガス/窒素の混合ガスを500〜5000ml/minの流速で導入し、pHが低下し始めるまで反応させた。このとき反応温度及び炭酸ガスの導入速度を調節して、一次平均粒径が130nm粒径の合成炭酸カルシウムを含むスラリー得た。さらに、それぞれの分散液を低温状態のままろ過し、純水で十分に洗浄してから乾燥させ、合成炭酸カルシウムを得た。
得られた合成炭酸カルシウムに、70℃に調整した水を固形分10質量%となるように加え、攪拌型分散機を用いてスラリーとした。この合成炭酸カルシウムのスラリー1kgを分散機により攪拌させながら、鹸化したステアリン酸0.2〜4gを添加し、1〜30分間攪拌した後、プレス脱水した。このとき、脂肪酸添加量及び攪拌時間をふって脂肪酸処理量及び脂肪酸処理分布の異なる疎水化炭酸カルシウムのスラリーとした。得られた脱水ケーキを乾燥後、粉末化することにより、脂肪酸で疎水化表面処理された炭酸カルシウム約100gが得られた。概要を表3に示す。
<無機微粒子5の製造例>
表面をジメチルシリコーンオイルで処理した以外は、無機微粒子1と同様に製造をおこなった。概要を表3に示す。
<無機微粒子6の製造例>
無機微粒子の表面を疎水化処理しなかった以外は、無機微粒子1と同様に製造を行った。概要を表3に示す。
Figure 0006566801
<トナー1製造例>
・非晶性ポリエステル樹脂L1 50質量部
・非晶性ポリエステル樹脂H1 50質量部
・結晶性ポリエステル樹脂C1 7.5質量部
・パラフィンワックス(最大吸熱ピークのピーク温度78℃) 7.5質量部
・ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体D 7.5質量部
・C.I.ピグメントブルー15:3 5質量部
・3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 0.5質量部
・無機微粒子1 1.0質量部
該処方で示した原材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、三井鉱山(株)製)を用いて、回転数20s−1、回転時間5minで混合した後、温度125℃に設定した二軸混練機(PCM−30型、株式会社池貝製)にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られた粗砕物を、回転数11000rpmに設定した機械式粉砕機(T−250、ターボ工業(株)製)にて微粉砕した。さらに回転型分級機(200TSP、ホソカワミクロン社製)を用い、分級を行い、トナー粒子を得た。回転型分級機(200TSP、ホソカワミクロン社製)の運転条件は、分級ローター回転数を50.0s−1で分級を行った。得られたトナー粒子は、重量平均粒子径(D4)が5.7μmであった。
得られたトナー粒子 100質量部に、一次平均粒子径110nmのシリカ微粒子を5.0質量部添加し、ヘンシェルミキサー(FM−75型、三井鉱山(株)製)で、回転数30s−1、回転時間10minで混合した。得られた混合物を用い、図1で示す表面処理装置によって熱処理を行い、熱処理トナー粒子を得た。運転条件はフィード量=5kg/hrとし、また、熱風温度=150℃、熱風流量=6m/min.、冷風温度=5℃、冷風流量=4m/min.、冷風絶対水分量=3g/m、ブロワー風量=20m/min.、インジェクションエア流量=1m/min.とした。得られた処理トナー粒子は、平均円形度が0.963、重量平均粒子径(D4)が6.5μmであった。
得られた処理トナー粒子 100質量部に、一次平均粒子径13.0nmのシリカ微粒子 1.0質量部を添加し、ヘンシェルミキサー(FM75型、三井三池化工機(株)製)で周速度45m/sec、5min混合し、目開き54μmの超音波振動篩を通過させトナー1を得た。トナー1の概要及び円形度を表4に示す。トナー1は、トナー表面から0.3μm以上内部の領域に、無機微粒子1を有していた。
[トナー2〜44及びトナー46製造例]
表3に示す通り、材料の添加部数、熱球形化温度を変更した以外は、トナー1製造例と同様に行った。トナー2〜44及び46の概要を表4に示す。また、トナー34〜44及び46については、機械式粉砕機を用いた粉砕工程における、機械式粉砕機の回転数を変更して、D4を表4に記載のように制御した。
[トナー45製造例]
パラフィンワックスをカルナウバワックス(最大吸熱ピークのピーク温度80℃)に変更し、機械式粉砕機の回転数を変更してD4を制御した以外は、トナー1製造例と同様に行った。概要を表4に示す。
Figure 0006566801
[実施例1]
該トナー1とシリコーン樹脂で表面被覆した磁性フェライトキャリア粒子(個数平均粒径35μm)とで、トナー濃度が9質量%になるようにV型混合機(V−10型:株式会社徳寿製作所)で0.5s−1、回転時間5minで混合し、二成分系現像剤1を得た。二成分系現像剤1を用い、評価を行った。
(評価1)ラフ紙H/H 転写性
画像形成装置として、キヤノン製フルカラー複写機imageRUNNER ADVANCE C5255改造機を用いた。高温高湿環境下(30℃/80%RH)での7万枚の耐久画像出力試験後に、ベタ画像を出力した。ベタ画像形成時の感光体ドラム上の転写
残トナーを、透明なポリエステル製の粘着テープによりテーピングしてはぎ取った。はぎ取った粘着テープを紙上に貼り、その濃度を分光濃度計500シリーズ(X−Rite社)で測定した。また、粘着テープのみを紙上に貼り、その際の濃度も測定した。前者の濃度から後者の濃度の値を差し引いた濃度差を算出し、この濃度差を以下に示す評価基準に基づいて評価した。
7万枚連続通紙時間中は、1枚目と同じ現像条件、転写条件(キャリブレーション無し)で通紙を行うこととする。評価紙は、7万枚の耐久画像出力にコピー用紙Multi−Purpose Paper:通称 ボイス紙(A4、坪量75g/m、キヤノンUS
Aより販売)を用いた。
(転写性の評価基準)
A:0.05未満 非常に優れている
B:0.05以上0.10未満 良好である
C:0.10以上0.20未満 本発明では問題ないレベルである
D:0.20以上 本発明では許容できない
(評価2)ラフ紙L/L 転写性
画像出力環境を低温低湿環境(10℃/15%RH)に変更した以外は、評価1と同様の評価手法で評価した。
(評価3)普通紙H/H 転写性
評価紙をコピー普通紙CS−680(A4、坪量68g/m、キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)に変更した以外は、評価1と同様の評価手法で評価した。(評価4)普通紙L/L 転写性
画像出力環境を低温低湿環境下(10℃/15%RH)に変更した以外は、評価3と同様の評価手法で評価した。
(評価5) 低温定着性評価
キヤノン製フルカラー複写機imageRUNNER ADVANCE C9075PROを、定着温度、プロセススピードを自由に設定できるように改造して定着温度領域の試験を行った。画像は単色モードで常温常湿度環境下(23℃/50〜60%)において、紙上のトナー載り量が1.2mg/cmになるように調整し、未定着画像を作成した。評価紙は、コピー用紙GF−C081(A4、坪量81.4g/m)キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)を用い、画像印字比率25%で画像を形成した。その後、常温常湿度環境下(23℃/50〜60%)において、プロセススピードを450mm/secに設定し、定着温度を100℃から順に5℃ずつ上げ、オフセットが生じない温度幅(定着可能温度以上オフセット発生温度未満)を定着可能領域とした。定着可能領域の下限温度を低温定着温度とした。
(低温定着性の評価基準)
A:130℃未満 非常に優れている
B:130℃以上140℃未満 良好である
C:140℃以上150℃未満 本発明では問題ないレベルである
D:150℃以上 本発明では許容できない
(評価6) 耐ホットオフセット性評価
キヤノン製フルカラー複写機imageRUNNER ADVANCE C9075PROを、定着温度、プロセススピードを自由に設定できるように改造して定着温度領域の試験を行った。画像は単色モードで常温常湿度環境下(23℃/50〜60%)において、紙上のトナー載り量が1.2mg/cm2になるように調整し、未定着画像を作成した。評価紙は、コピー用紙GF−C081(A4、坪量81.4g/m2)キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)を用い、画像印字比率25%で画像を形成した。その後、常温常湿度環境下(23℃/50〜60%)において、プロセススピードを450m
m/secに設定し、定着温度を100℃から順に5℃ずつ上げ、オフセットが生じない温度幅(定着可能温度以上オフセット発生温度未満)を定着可能領域とした。定着可能領域の上限温度を耐ホットオフセット温度とした。
(耐ホットオフセット性の評価基準)
A:190℃以上 非常に優れている
B:180℃以上190℃未満 良好である
C:170℃以上180℃未満 本発明では問題ないレベルである
D:170℃未満 本発明では許容できない
(評価7)ドット再現性
キヤノン製フルカラー複写機imageRUNNER ADVANCE C9075PROを、定着温度、プロセススピードを自由に設定できるように改造してドット再現性を評価した。単色でのFFh画像(ベタ画像)のドラム上でのトナー載り量が0.45mg/cm2になるように、直流電圧VDCを調整した。また、FFh画像とは、256階調
を16進数で表示した値であり、00hを256階調の1階調目(白地部)、FFhを256階調の256階調目(ベタ部)とする。上記条件で、画像比率2%、FFh画像のオリジナル原稿(A4)を用いて、50,000枚耐久試験を行い、以下の評価を行った。紙:CS−814レーザープリンター用紙(81.4g/m2)(キヤノンマーケティン
グジャパン株式会社より販売)
1画素を1ドットで形成するドット画像(FFh画像)を作成した。紙上の1ドットあたりの面積が、20000μm以上25000μm以下となるように、レーザービームのスポット径を調整した。デジタルマイクロスコープVHX−500(レンズワイドレンジズームレンズVH−Z100・キーエンス社製)を用い、ドット1000個の面積を測定した。ドット面積の個数平均(S)とドット面積の標準偏差(σ)を算出し、ドット再現性指数を下記式により算出した。
ドット再現性指数(I)=σ/S×100
(評価基準)
A:Iが4.0未満 非常に優れている
B:Iが4.0以上6.0未満 良好である
C:Iが6.0以上8.0未満 本発明では問題ないレベルである
D:Iが8.0以上 本発明では許容できない
[実施例2〜37]
トナーとキャリアの組み合わせを表5の通りに変えた以外は、実施例1と同様にして二成分系現像剤を得た。実施例1と同様にして評価を行った結果を表6に示す。
[比較例1〜9]
トナーとキャリアの組み合わせを表5の通りに変えた以外は、実施例1と同様にして二成分系現像剤を得た。実施例1と同様にして評価を行った結果を表6に示す。
Figure 0006566801
Figure 0006566801
〔比較例1〕
比較例1で用いたトナーは、結晶性ポリエステルが非晶性ポリエステル100部に対して、0.5質量部添加されたトナーである。結晶性ポリエステルが少ないことで重合体によるドメイン化が十分に行われず、熱球形化の際にワックスが表面に染み出し、結果転写性が悪化したと考えられる。また結晶性ポリエステルによる可塑効果も十分ではなく、低温定着性も低下している。
〔比較例2〕
比較例2で用いたトナーは、結晶性ポリエステルが添加されていないトナーである。結晶性ポリエステルが添加されていないことでビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体によるドメイン化が行われず、転写性は悪化している。結晶性ポリエステルによる可塑効果も十分ではなく、比較例1と比較すると低温定着性も低下している。
〔比較例3〕
比較例3で用いたトナーは、結晶性ポリエステルが非晶性ポリエステル100部に対して、18.0質量部添加されたトナーである。結晶性ポリエステルは、多く添加しすぎると非晶性ポリエステルに相溶できず結晶化が促進され、微分散できなくなってしまう。そ
の結果、ワックスとのドメイン化が効率的に行われず、転写性が低下したと考えられる。
〔比較例4〕
比較例4で用いたトナーは、結晶性ポリエステルが非晶性ポリエステル100部に対して、25.0質量部添加されたトナーである。比較例4よりも結晶性ポリエステルの添加部数が多いため、結晶化が促進された結果、効率的なドメイン化が行われず、転写性が低下する結果となったと考えられる。
〔比較例5〕
比較例5で用いたトナーは、無機微粒子に疎水化処理がなされていないシリカを添加したトナーである。疎水化処理がなされていないことで、疎水性のワックスと相互作用しにくくなり、ワックス染み出し抑制効果を上げることができず、表面にワックスが増加してしまったと考えられる。その結果転写性が大きく低下したと推測される。
〔比較例6〕
比較例6で用いたトナーは、無機微粒子が添加されていないトナーである。ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体を添加しワックスと結晶性ポリエステルをドメイン化させても、無機微粒子がないことで染み出し抑制効果を得ることはできなかったと考えられる。結果熱球形化処理時にワックスが染み出してしまい、転写性の低下につながったと推測される。
〔比較例7〕
比較例7で用いたトナーは、炭化水素系ワックスではなくエステルワックスが添加されているトナーである。ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体は、炭化水素化合物部分がワックスの炭化水素部分と相互作用しやすいと推測されるため、エステルワックスでは相互作用しないと考えられる。ドメイン化が行われず、表面にワックスが染み出した結果、転写性が低下したと推測される。
〔比較例8〕
比較例8で用いたトナーは、ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体が添加されていないトナーである。この重合体によってワックスと結晶性ポリエステルをドメイン化させるため、添加されていないと、ドメイン化が行われないと考えられる。その結果無機微粒子の染み出し抑制効果が十分に得られず、転写性低下につながったと考えられる。
1.原料定量供給手段、2.圧縮気体流量調整手段、3.導入管、4.突起状部材、5.供給管、6.処理室、7.熱風供給手段、8.冷風供給手段、9.規制手段、10.回収手段、11.熱風供給手段出口、12.分配部材、13.旋回部材、14.粉体粒子供給口

Claims (8)

  1. 結着樹脂、炭化水素系ワックス、ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体及び疎水化処理された無機微粒子を含有するトナー粒子を有するトナーにおいて、
    該トナー粒子は、粉砕トナー粒子の熱処理物であり、
    該結着樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂とを含有し、
    該結晶性ポリエステル樹脂の含有量が、該非晶性ポリエステル樹脂100.0質量部に対し、1.0質量部以上15.0質量部以下であり、
    該トナーの、重量平均粒子径(D4)が3.0μm以上10.0μm以下であり、
    該トナーは表面から0.3μm以上内部の領域に、該無機微粒子を有することを特徴とするトナー。
  2. 前記トナー粒子中の無機微粒子の含有量が、非晶性ポリエステル樹脂100質量部に対して、0.10質量部以上3.00質量部以下である請求項1に記載のトナー。
  3. 前記無機微粒子は、表面がヘキサメチルジシラザンで処理された無機微粒子である請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 前記結晶性ポリエステル樹脂は、炭素数6以上14以下の脂肪族ジオールと、炭素数6以上14以下の脂肪族ジカルボン酸と縮重合体である結晶性ポリエステル樹脂である請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナー。
  5. 結着樹脂、炭化水素系ワックス、ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体及び疎水化処理された無機微粒子を含有する混合物を溶融混練する工程、
    得られた混練物を粉砕する工程、および、
    得られた粉砕物を熱処理してトナー粒子を得る工程、
    を有するトナーの製造方法であって、
    該結着樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂とを含有し、
    該結晶性ポリエステル樹脂の含有量が、該非晶性ポリエステル樹脂100.0質量部に対し、1.0質量部以上15.0質量部以下であり、
    該トナーの、重量平均粒子径(D4)が3.0μm以上10.0μm以下であり、
    該トナーは表面から0.3μm以上内部の領域に、該無機微粒子を有することを特徴と
    するトナーの製造方法。
  6. 前記トナー粒子中の無機微粒子の含有量が、非晶性ポリエステル樹脂100質量部に対して、0.10質量部以上3.00質量部以下である請求項5に記載のトナーの製造方法。
  7. 前記無機微粒子は、表面がヘキサメチルジシラザンで処理された無機微粒子である請求項5又は6に記載のトナーの製造方法。
  8. 前記結晶性ポリエステル樹脂は、炭素数6以上14以下の脂肪族ジオールと、炭素数6以上14以下の脂肪族ジカルボン酸との縮重合体である結晶性ポリエステル樹脂である請求項5〜7のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
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