JP6566204B2 - 製紙用添加剤および該添加剤を用いて得られる紙 - Google Patents

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Description

本発明は、製紙用添加剤および該添加剤を用いて得られる紙に関する。
紙力増強剤、濾水向上剤などの製紙用添加剤では、例えば、アクリルアミド系重合体や澱粉が主に使用されている。アクリルアミド系重合体は、澱粉と比べて高価格であるが、パルプへの定着性が高く少量添加でも優れた紙力効果や濾水性を示す。一方、澱粉は安価であるが、ポリアクリルアミド系重合体に比べてパルプへの定着性が低いために、高い紙力効果や濾水性を発揮するためには添加量を多くする必要がある。
そこで、アクリルアミド系重合体と澱粉の各長所を活かすため両者を併用することにより、比較的安価で高性能な製紙用添加剤を提供しようとする検討が種々行われている。
例えば、澱粉などの水分散性多糖類を含有する水分散液中でアクリルアミドを主成分とするモノマー混合物を重合して得られる多糖類−アクリルアミド系重合体を主成分とする製紙用添加剤(特許文献1)や、カチオン化澱粉を含有する水溶液中で、アクリルアミド、アニオン性ビニルモノマー、カチオン性ビニルモノマーおよび架橋性ビニルモノマーからなるモノマー混合物を重合して得られる製紙用添加剤(特許文献2)が開示されている。
さらに、予め特定の連鎖移動性置換基を側鎖に有するビニルモノマーを構成成分とするアクリルアミド系重合体を製造しておき、これと水分散性多糖類をグラフト重合させて得られるグラフト構造の多糖類−アクリルアミド系重合体も開示されている。(特許文献3)。
前記文献記載の発明によれば、価格や性能面である程度の改善は可能であるものの、一層の低価格化や性能の向上を達成せんとする近時の製紙業界の要求を満足できない。そのため、比較的安価で高性能である製紙用添加剤が求められている。
特開平8−60591号公報 特許第2928785号公報 特許第3371931号公報
本発明は、従来の澱粉−アクリルアミド系重合体よりも紙力強度に優れた安価な製紙用添加剤、ならびに該添加剤を用いて得られる紙を提供することを目的とする。
本発明者らは前記課題に着目して鋭意検討した結果、アルカリ条件下、特定のビニルモノマーで変性された澱粉とアクリルアミド系重合体とを反応させて得られる反応生成物が、前記課題の解決に有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、アルカリ条件下、連鎖移動性置換基を有する架橋性ビニルモノマーで変性させた澱粉(A)およびアクリルアミド系重合体(B)を、過酸化物の存在下で反応させて得られる反応生成物(C)を主成分として含有する製紙用添加剤に関する。また本発明は、該添加剤を用いて得られる紙に関する。
本発明の製紙用添加剤は、アクリルアミド系重合体に比べて安価であり、かつ紙力効果の点でも遜色がないものである。
本発明の製紙用添加剤は、前記変性澱粉(A)(以下、変性澱粉(A)という。)およびアクリルアミド系重合体(B)(以下、重合体(B)という。)からなる反応生成物(C)を主成分として含むものである。
変性澱粉(A)に用いる原料澱粉としては、特に限定されず、各種公知のものが使用でき、例えば、コーン、馬鈴薯、タピオカ、小麦、米、サゴヤシ、ワクシーメイズから得られる各種の澱粉類の他、カチオン化澱粉、酸化澱粉、リン酸変性澱粉、カルボキシメチル化澱粉、ヒドロキシエチル化澱粉、カルバミルエチル化澱粉、シアノエチル化澱粉、ジアルデヒド化澱粉、酢酸変性澱粉等の澱粉誘導体などが挙げられる。また、市販品を使用しても差支えない。
また、前記原料澱粉として、未変性澱粉又は変性澱粉等を減成処理したものを使用することもできる。該減成処理としては、前記原料澱粉に無機過酸化物を作用させて酸化処理する方法(以下、方法1という。)、前記原料澱粉を酵素で処理する方法(以下、方法2という。)などがある。該減成処理澱粉においては、澱粉及び減成剤からなる水溶液を60〜100℃で30〜60分加熱撹拌することで製造できる。
前記方法1で用いる無機過酸化物としては、特に限定されないが、例えば、次亜塩素酸塩、ペルオキソ二硫酸塩(過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなど)、過酸化水素などが挙げられる。当該過酸化物は、単独又は2種以上を組み合わせて使用できる。さらに、過酸化水素に、硫酸鉄および硫酸銅のうちの少なくとも1種の水溶性重金属塩を組み合わせても使用できる。これらの中でも過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムおよび過硫酸ナトリウムのうちのいずれか少なくとも1種を好ましく使用できる。方法2では、変性酵素として、各種細菌、動植物の生産するα−アミラーゼが好ましく使用される。
変性澱粉(A)に用いる連鎖移動性置換基を有する架橋性ビニルモノマー(以下、成分(a1)という。)としては、連鎖移動性置換基を有するものであれば格別限定されないが、変性澱粉(A)と重合体(B)の反応性が高くなるほど、紙力効果が発揮されやすくなることから、重合体(B)との反応性の高いN−置換基アミド基を有するビニルモノマーを使用することが好ましい。具体例としては、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸およびその塩が挙げられる。これらの中でも、紙力効果の点からN,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミドおよび2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸から選ばれる少なくとも1種がより好ましく、N,N−ジメチルアクリルアミドが特に好ましい。
変性澱粉(A)の製造においては、得られる変性澱粉(A)の諸性能を損なわない限り、他のビニルモノマーを成分(a1)と併用しても差し支えはない。該他のビニルモノマーとしては、例えば、アルキル(メタ)アクリレート類、N,N−ジメチルアミノアルキルアクリレート類、カルボン酸ビニルエステル類、(メタ)アクリロニトリルなどが挙げられ、これらは単独または2種以上を適宜に組み合わせて使用できる。アルキル(メタ)アクリレート類としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどの単官能モノマー類が挙げられる。N,N−ジメチルアミノアルキルアクリレート類としては、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の第3級アミノ基含有(メタ)アクリル系モノマー、前記第3級アミノ基含有(メタ)アクリル系モノマーの塩、および前記第3級アミノ基含有(メタ)アクリル系モノマーと四級化剤を反応させて得られる第4級アンモニウム塩含有(メタ)アクリル系モノマーなどが挙げられる。前記の塩としては、塩酸塩、硫酸塩等の無機酸塩であっても、酢酸塩等の有機酸塩であってもよい。また、4級化剤としては、メチルクロライド、ベンジルクロライド、ジメチル硫酸、エピクロルヒドリン等が挙げられる。カルボン酸ビニルエステル類としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等などが挙げられる。該他のモノマーの使用量は、原料澱粉100重量部に対し、通常0〜35重量部程度である。
前記原料澱粉および(a1)成分の使用量は、原料澱粉80〜99.99重量%および(a1)成分0.01〜20重量%(合計重量%を100重量%とする)、好ましくは原料澱粉を85〜99.9重量%、(a1)成分を0.1〜15重量%、より好ましくは原料澱粉を90〜99.9重量%、(a1)成分を0.1〜10重量%である。(a1)成分の使用量が0.01重量%に満たない場合は、変性澱粉(A)と重合体(B)の反応性が低く、紙力効果が不十分となりやすく、20重量%を超える場合は、反応生成物(C)の粘度が高くなり、製品濃度を下げる必要があり輸送費などコスト面で不利となりやすい。
変性澱粉(A)の製造方法としては、原料澱粉及び減成澱粉の水分散液をアルカリ調整剤でpH8〜13に調整した後、成分(a1)を添加して、60〜100℃で15〜300分程度、撹拌することで製造できる。前記アルカリ調整剤としては、アルカリ金属類〔水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等〕、アンモニア類〔アンモニア、炭酸アンモニウム等〕、炭素数1〜12程度の脂肪族アミン類〔モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、モノブチルアミン等〕、脂環族アミン類〔シクロヘキシルアミン等〕、芳香族アミン類〔アニリン等〕が例示され、その中でも、アルカリ金属類〔水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等〕が好ましく用いられる。該製造方法によって得られる変性澱粉(A)については、その構造や反応機構は必ずしも明確ではないが、アルカリ調整剤により、澱粉のヒドロキシル酸素がアニオン化され求核剤として機能し、(a1)成分中の二重結合に1,4−付加反応(マイケル付加反応)した生成物が得られたのではないかと推察される。なお、前記反応機構については、澱粉およびアクリルアミドの反応系に関する文献に記載されている(参考文献:坂島邦彦、坂田功、千手諒一、工業化学雑誌、72巻、第7号(1969)、1558−1564、「デンプンのカルバモイルエチル化反応の速度論的研究」)。
こうして得られた変性澱粉(A)の粘度は、濃度15重量%で5〜30,000mPa・sであり、好ましくは10〜15,000mPa・sである。なお、該粘度が30,000mPa・sを超えると、例えば、変性澱粉(A)を取り出し難くなる、重合体(B)への変性澱粉(A)を添加し難くなる等の取り扱い面で不利となりやすい。
重合体(B)は、非イオン性アクリルアミド系重合体、アニオン性アクリルアミド系重合体、カチオン性アクリルアミド系重合体及び両性アクリルアミド系重合体から選ばれる少なくとも1種である。
重合体(B)は、アクリルアミド類(b1)(以下、成分(b1)という。)を必須成分とするが、重合体(B)の種類(前記イオン性など)に応じて、アニオン性ビニルモノマー(b2)(以下、成分(b2)という。)、カチオン性ビニルモノマー(b3)(以下、成分(b3)という。)からなるモノマー混合物を適宜に選択使用する。
成分(b1)としては、アクリルアミド、メタクリルアミド等が挙げられ、これらは、単独又は2種以上を組み合わせて使用できる。
成分(b2)としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ムコン酸、シトラコン酸等のジカルボン酸;ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸などの有機スルホン酸、または前記各種有機酸のナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。これらの中でも重合性の面からアクリル酸、イタコン酸が好ましい。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて使用できる。
また、成分(b3)としては、アミノ基や第4級アンモニウム基などのカチオン性官能基を少なくとも1つ有し、かつラジカル重合性を有するものであれば、特に限定されず、各種公知のものを使用することができる。例えば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の第3級アミノ基含有ビニルモノマーまたはそれらの塩、および前記第3級アミノ基含有ビニルモノマーと4級化剤を反応させてなるビニルモノマーの第4級アンモニウム塩などが挙げられる。また、該ビニルモノマー塩としては、塩酸塩、硫酸塩等の無機酸塩であっても、酢酸塩等の有機酸塩であってもよい。また、反応させる4級化剤としては、メチルクロライド、ベンジルクロライド、ジメチル硫酸、エピクロルヒドリン等が挙げられる。これらの中では、重合性の面から、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートが好ましい。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて使用できる。
重合体(B)の構成モノマーである成分(b1)、(b2)および(b3)の比率としては、特に限定されないが、全モノマー成分中、(b1)成分は十分な紙力効果を確保する観点から、通常、50〜100重量%、好ましくは65〜98重量%、より好ましくは70〜95重量%である。また、(b2)成分は通常、0〜50重量%、好ましくは0.5〜40重量%、より好ましくは1〜20重量%であり、(b3)成分は、パルプへの定着性の観点から、通常、0〜50重量%、好ましくは1〜35重量%、より好ましくは3〜25重量%である。
前記モノマー混合物には、本発明の目的を損なわない範囲で、成分(b1)〜(b3)以外のビニルモノマー(b4)(以下、成分(b4)という。)が配合されていてもよい。
成分(b4)の具体例としては、特に限定されないが、アリル(メタ)アクリレート、N−アリル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアリル(メタ)アクリルアミドなどのアリル基を有する架橋性ビニルモノマー;ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリトリメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコール基を有する架橋性ビニルモノマー;N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸およびその塩などのN−置換アミド基を有する架橋性ビニルモノマーなどが挙げられる。
さらに、成分(b4)には、メチロールアクリルアミド、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、エチレンビス(メタ)アクリルアミド等のビス(メタ)アクリルアミド類、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート類、アジピン酸ジビニル、セバシン酸ジビニル等のジビニルエステル類、エポキシアクリレート類、ウレタンアクリレート類、ジビニルベンゼン、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−S−トリアジン、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート、トリアリルアミン、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、テトラアリルピロメリラートなどの分子内に複数のラジカル重合性官能基を有するビニルモノマー;メタリルスルホン酸ナトリウム、メタリルスルホン酸カリウムやメタリルスルホン酸アンモニウムなどのメタリルスルホン酸塩;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニルモノマー;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどのアルキル(メタ)アクリレート類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等などのカルボン酸ビニルエステル類;クメン、α−メチルスチレンダイマー、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンなども例示できる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良く、重合性の面から、N−置換アミド基を有する架橋性ビニルモノマーおよび/またはメタリルスルホン酸塩が好ましく、N,N−ジメチルアクリルアミドおよび/またはメタリルスルホン酸ナトリウムがより好ましい。
成分(b4)の構成比率としては、特に限定されないが、得られる成分(B)の重量平均分子量などの諸物性をコントロールする点から、通常は0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%である。なお、成分(b4)を用いる際は、成分(b1)〜(b4)の合計が100重量%となるように各モノマー成分の使用量を適宜調整する。
また、その他のモノマーとして、2−メルカプトエタノール、n−ドデシルメルカプタンなどのメルカプタン類を使用することもできる。
重合体(B)は、従来公知のモノマー滴下重合法、モノマー溶液を一括して仕込む同時重合法、又はこれらを組み合わせた重合方法で合成することができる。なお、モノマー混合液に用いる溶媒としては、各構成成分を溶解又は分散させ、重合反応に悪影響を与えないものであれば、特に限定されないが、通常、水を用いることが好ましい。
上記方法で得られる重合体(B)の平均重量分子量は、100,000〜10,000,000が好ましく、より好ましくは500,000〜7,000,000であり、特に好ましくは1,000,000〜5,000,000である。また、重合体(B)の形態としては、水溶液であることが望ましい。該分子量が10,0000未満の場合には、十分な紙力強度が得られ難くなり、また、10,000,000を超える場合には、ゲルが発生し生産が困難となる傾向がある。
また、重合体(B)の粘度としては、取り扱いの点から、濃度20重量%の水溶液(温度60℃)で、通常は10〜100,000mPa・s程度であり、好ましくは50〜40,000mPa・sである。該粘度が10mPa・s未満の場合、反応生成物(C)の紙力効果が低くなりやすく、また、100,000mPa・sを超える場合には、反応生成物(C)を取出し難くなる等の取り扱い面で不利となりやすい。
本発明の製紙用添加剤に含まれる反応生成物(C)は、変性澱粉(A)の分散液および重合体(B)を、過酸化物の存在下に反応させることにより得られる。
反応生成物(C)の製造において、変性澱粉(A)および重合体(B)の使用比率[(A)/(B)]は、5/95〜80/20が好ましく、より好ましくは5/95〜50/50である。該比率が5/95より小さいと、重合体(B)が増加するため、コストの面で不利となりやすい。一方、80/20を越えると、重合体(B)が減るため、紙力効果が低下する傾向となる。
前記反応生成物(C)の製造に際しては、変性澱粉(A)および重合体(B)の混合液に過酸化物を添加し、50〜95℃の温度で15分〜5時間程度、重合することが望ましい。過酸化物の具体例として、ペルオキソ二硫酸塩(過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなど)、過酸化水素などが挙げられるが、これらの中でも、価格や入手容易性の点から、過硫酸アンモニウム又は過硫酸カリウムを用いることが望ましい。また、任意ではあるが、有機過酸化物のラジカル発生を容易にし、水素引抜き効果を促進できる点で還元剤を併用しても良い。還元剤としては、亜硫酸ナトリウムなどの亜硫酸塩、亜硫酸水素ナトリウムなどの亜硫酸水素塩、トリエタノールアミンや硫酸第一銅などが挙げられる。なお、当該製造における反応の詳細については不明な点もあるが、水素引き抜き反応が進行し、変性澱粉(A)および重合体(B)の相互間でグラフト化が生じているものと推察される。
かくして得られた反応生成物(C)を含有する本発明の製紙用添加剤は、濃度は特に限定されないが、通常10〜30重量%であり、好ましくは15〜25重量%である。濃度は10重量%より低い場合、輸送コストが嵩み好ましくなく、30重量%を越えると重合反応時に濃度が高くなり反応させ難い。取り扱いの点から、濃度20重量%の水溶液(温度25℃)における粘度が、通常は100〜20,000mPa・s程度であり、好ましくは200〜15,000mPa・sである。
本発明の製紙用添加剤には、本発明の目的・効果を逸脱しない限り、前記反応生成物(C)の他に、必要に応じて、各種添加剤を配合して調製できる。該添加剤としては、消泡剤、防腐剤、キレート剤、水溶性アルミニウム化合物、ボウ硝、尿素、多糖類等が挙げられる。
本発明の製紙用添加剤は、主に紙力増強剤として利用できる。該紙力増強剤の適用方法としては、原料パルプスラリー中に内添する方法、原紙表面に塗工する方法およびこれらの組合せ方法などが挙げられる。
内添の場合においては、本発明の製紙用添加剤をパルプスラリーに添加し抄紙する。紙力増強剤の使用量は特に限定されないが、パルプの乾燥重量に対して、0.01〜4.0重量%程度である。また、パルプの種類も特に限定されず、LBKP、NBKP等の化学パルプや、GP、TMPなどの機械パルプや古紙パルプ等が挙げられる。前記紙力増強剤を内添する際は、その他に、定着剤として硫酸バンドや水酸化アルミニウム等、pH調整剤に硫酸や水酸化ナトリウム等、サイズ剤や湿潤紙力剤、填料として、タルク、クレー、カオリン、二酸化チタン及び炭酸カルシウム等を添加できる。
表面塗工の場合は、本発明の製紙用添加剤を水などで希釈した溶液で使用して、各種公知の手段により原紙表面に塗工する。希釈溶液の粘度としては、通常、濃度5重量%において、50℃で1〜40mPa・sである。原紙の種類としては、木材セルロース繊維を原料とする未塗工の紙を用いることができ、塗工手段としては特に限定されず、例えば、バーコーター、ナイフコーター、エアーナイフコーター、キャレンダー、ゲートロールコーター、ブレードコーター、2ロールサイズプレスやロッドメタリングなどが挙げられる。また、紙力増強剤の塗布量(固形分)も特に限定されないが、通常、0.001〜2g/m程度、好ましくは0.005〜1.0g/m程度である。
本発明の紙は、様々な製品に供せられ、例えば、コート原紙、新聞用紙、ライナー、中芯、紙管、印刷筆記用紙、フォーム用紙、PPC用紙、インクジェット用紙、感熱紙等として利用できる。
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。なお、部および%はいずれも重量基準による。なお、便宜上単量体等については、下記のように略語で示す。
AM:アクリルアミド
AA:アクリル酸
IA:イタコン酸
DM:N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート
DML:DMの塩化ベンジル4級化物
DMAA:N,N−ジメチルアクリルアミド
DEAA:N,N−ジエチルアクリルアミド
AMPS:2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸
SMAS:メタリルスルホン酸ナトリウム
APS:過硫酸アンモニウム
(粘度)
ブルックフィールド型粘度計(東機産業(株)製)を用いて、25℃に調整したサンプルの粘度を測定した。
(分子量)
ゲルパーメーションクロマトグラフィー(GPC)法により、以下の測定条件で分子量を測定した。
GPC本体:東ソー(株)製
カラム:東ソー(株)製ガードカラムPWXL1本およびGMPWXL2本(温度40℃)
溶離液:0.5mol/l酢酸緩衝液(0.5mol/l酢酸(和光純薬工業(株)製)+0.5mol/l酢酸ナトリウム(キシダ化学(株)製)水溶液、pH約4.2)
流速:0.8ml/分
検出器:
ビスコテック社製TDA MODEL301(濃度検出器および90°光散乱検出器および粘度検出器(温度40℃))RALLS法
測定サンプル:サンプル濃度を0.5%に調整した後、pH10〜12になるまで水酸化ナトリウム水溶液を添加し、80℃以上の湯浴に1時間浸した後、硫酸でpH6〜8に調整し、溶離液で0.025%に希釈して測定した。
合成例1
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素ガス導入管を備えた反応装置に、固形分濃度88%のコーン澱粉(商品名『コーンスターチ』、王子コーンスターチ(株)製)100.0部、αアミラーゼ(商品名『クライスターゼL1』、天野エンザイム(株)製)0.03部、およびイオン交換水480部を加えて、75℃に昇温し、40分撹拌後、90℃に昇温して更に10分間撹拌した。75℃へ冷却した後、48%水酸化ナトリウムでpH9になるように調整しDMAA1.0部を添加した。さらに、75℃にて1時間撹拌し、濃度が15.0%になるようにイオン交換水で希釈して変性澱粉(A−1)を得た。得られた変性澱粉の粘度を表1に示す(以下同様)。
合成例2〜6、比較合成例1
合成例1において、成分(a1)の種類または使用量を表1に示すように変えて合成し、変性澱粉(A−2)〜(A−6)、(A−11)を得た。
合成例7〜9
合成例1において、減成剤の種類または使用量を表1に示すように変えて合成し、変性澱粉(A−7)〜(A−9)を得た。
合成例10
合成例1の方法で、コーン澱粉を酸化澱粉(商品名『王子エースA』、王子コーンスターチ(株)製)に変えて合成し、変性澱粉(A−10)を得た。
比較合成例2
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素ガス導入管および3つの滴下ロートを備えた反応装置に、固形分濃度88%のコーン澱粉(商品名『コーンスターチ』、王子コーンスターチ(株)製)100部、αアミラーゼ(商品名『クライスターゼL1』、天野エンザイム(株)製)0.03部、およびイオン交換水480部を加えて、75℃に昇温し、40分撹拌後、90℃に昇温して更に10分間撹拌し、濃度が15.0%になるようにイオン交換水で希釈して、減成澱粉(A−12)を得た。
比較合成例3
比較合成例1において、原料澱粉の種類をカチオン化澱粉(商品名『CS−1』、荒川化学工業(株)製)に変えて合成し、減成澱粉(A−13)を得た。
※表中の減成剤および成分(a1)の使用量は、澱粉有姿に対する数値で示す。
実施例1
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素ガス導入管および2つの滴下ロートを備えた反応装置に、イオン交換水300.0部を入れ、窒素ガスを通じて反応系内の酸素を除去した後、85℃まで加熱した。別途、滴下ロート(1)に50%のAM水溶液377.0部、IA7.5部、80%のAA12.5部、DM25部、60%のDML20.8部、SMAS5.25部、DMAA1.25部およびイオン交換水180.0部を仕込んだ。また、滴下ロート(2)にAPS0.2部とイオン交換水60部を仕込んだ。次に、滴下ロート(1)および(2)より反応装置に3時間かけて滴下した。滴下終了後、APS0.1部とイオン交換水5.0部を入れ1時間撹拌した。これに先に調製した変性澱粉(A−1)417部を添加した後、75℃にてAPS0.1部とイオン交換水5.0部を入れ1時間撹拌した後、濃度が20.0%となるようにイオン交換水で希釈し、反応生成物(C−1)を得た。得られた反応生成物の該物性を表2に示す(以下同様)。
実施例2〜11
実施例1において、モノマー成分の種類または使用量を表2に示すように変えて合成し、反応生成物(C−2)〜(C−11)を得た。
実施例12〜20、比較例1〜2
実施例1において、変成澱粉(A)の種類を表2に示すように変えて合成し、反応生成物(C−12)〜(C−20)、(C−26)〜(C−27)を得た。
実施例21
実施例1において、変性澱粉(A)および重合体(B)の混合比率を変えて合成し、反応生成物(C−21)を得た。
実施例22〜24
実施例1において、変性澱粉(A)および重合体(B)の混合比率を変えて合成し、濃度が15.0%である反応生成物(C−22)〜(C−24)を得た。
実施例25
実施例11において、SMASの使用量を変えて合成し、濃度20.0%である反応生成物(C−25)を得た。
比較例3、4
比較例1において、減成澱粉(A−12)および重合体(B)の混合比率を変えて合成し、濃度が15.0%である反応生成物(C−28)〜(C−29)を得た。
比較例5
実施例2において、変性澱粉(A−1)を減成澱粉(A−8)に変えて合成し、反応生成物(C−30)を得た。
比較例6
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素ガス導入管および3つの滴下ロートを備えた反応装置に、減成澱粉(A−12)416.5部、イオン交換水300.0部を入れ、窒素ガスを通じて反応系内の酸素を除去した後、85℃まで加熱した。滴下ロート(1)に50%のAM水溶液377.0部、IA7.5部、80%のAA12.5部、DM25部、60%のDML20.8部、SMAS5.25部、DMAA1.25部およびイオン交換水180.0部を仕込んだ。また、滴下ロート(2)にAPS0.2部とイオン交換水60部を仕込んだ。次に、滴下ロート(1)および(2)より反応装置に3時間かけて滴下した。滴下終了後、APS0.1部とイオン交換水5.0部を入れ1時間撹拌した後、濃度が20.0%となるようにイオン交換水で希釈し、反応生成物(C−31)を得た。
比較例7
比較例5において、減成澱粉(A−12)から減成澱粉(A−13)に変えて合成し、反応生成物(C−32)を得た。
(性能評価方法1)評価例1〜25、比較評価例1〜7
段ボール古紙をナイアガラ式ビーターにて叩解し、カナディアン・スタンダード・フリーネス(C.S.F)370mlに調整したパルプに硫酸バンドを1.5%添加して、pH調整のために5%水酸化ナトリウム水溶液を添加しpH6.7とした。次に上記の各実施例及び比較例で得られた各反応生成物(C−1)〜(C−32)を紙力増強剤として対パルプ1.0%を添加して、撹拌した後、タッピ・シートマシンにて、坪量180g/mとなるよう抄紙し5kg/cmで2分間プレス脱水をした。次いで、回転型乾燥機で105℃において3分間乾燥し、温度20℃、湿度65%の条件下にて24時間調湿した。
(比破裂強度)
前記方法で得られた各試験用紙を用い、JIS P 8131に準拠して測定し、比破裂強度(kPa・m/g)で示した。結果を表3に示す。
(比引張強度)
前記方法で得られた各試験用紙を用い、JIS P 8113に準拠して測定し、比引張強度(N・m/g)で示した。結果を表3に示す。
(比圧縮強度)
前記方法で得られた各試験用紙を用い、JIS P 8126に準拠して測定し、比圧縮強度(N・m/g)で示した。結果を表3に示す。
表3の結果より、比較評価例に比べて、本発明で得られる反応生成物(C)をパルプに添加して得られた紙は比破裂強度、比引張強度、比圧縮強度のいずれについても優れた効果を示した。
[性能評価方法2]評価例26〜41、比較評価例8〜11
(塗工液の調製)
反応生成物(C−1)を紙力増強剤として、濃度5.0%になるよう、イオン交換水でそれぞれ希釈し、塗工液をそれぞれ調製した。また、反応生成物(C−2)、(C−5)、(C−6)、(C−7)、(C−9)、(C−12)〜(C−16)、(C−19)、(C−22)〜(C−25)、(C−27)〜(C−30)についても同様の方法で塗工液を調製した。
(塗工紙の作成)
段ボール古紙パルプを抄いて得た原紙(坪量150g/m)に、50℃に加温した前記塗工液を固形付着量0.50g/mとなるよう、バーコーターで原紙の両面に塗工し、105℃の回転式ドラムドライヤーで1分間乾燥させて塗工紙を得た。なお、塗工液の固形付着量は、塗工前後の板紙の重量より計算した値である。
(塗工液粘度)
B型粘度計(東機産業(株)製)を用いて、50℃に加温した前記塗工液(濃度5.0%)の粘度を測定した。結果を表4に示す(以下同様)。
(比圧縮強度)
前記方法で得られた各試験用紙を用い、JIS P 8126に準拠して測定し、比圧縮強度(N・m/g)で示した。
(内部強度)
前記方法で得られた各塗工紙を用い、J.Tappi No.18−2に準拠して、内部強度(N/m)を測定した。
表4より、比較評価例に比べて、評価例に示す反応生成物を表面塗工して得られる紙は圧縮強度、内部強度共に優れる効果を示した。
[性能評価方法3]評価例42〜57、比較評価例12〜15
針葉樹の晒クラフトパルプを抄いて得た原紙(坪量80g/m)に、50℃に加温した前記塗工液を固形付着量0.50g/mとなるよう、バーコーターで原紙の両面に塗工し、105℃の回転式ドラムドライヤーで1分間乾燥させて塗工紙を得た。
(塗工液粘度)
B型粘度計(東機産業(株)製)を用いて、50℃に加温した前記塗工液(濃度5.0%)の粘度を測定した。結果を表5に示す。
(表面強度)
前記で得られた塗工紙を用いて、Tappi T459om−08に準拠して、表面強度を測定した。結果を表5に示す(以下同様)。
(内部強度)
前記で得られた塗工紙を用いて、J.Tappi No.18−2に準拠して、内部強度(N/m)を測定した。
表5より、比較評価例に比べて、評価例に示す反応生成物を表面塗工して得られる紙は表面強度・内部強度共に優れる効果を示した。

Claims (11)

  1. アルカリ条件下、連鎖移動性置換基を有する架橋性ビニルモノマーで変性させた澱粉(A)およびアクリルアミド系重合体(B)を、過酸化物の存在下で反応させて得られる反応生成物(C)を主成分として含有する製紙用添加剤。
  2. 反応生成物(C)における前記変性澱粉(A)およびアクリルアミド系重合体(B)の使用割合[(A)/(B)]が、5/95〜80/20である請求項1に記載の製紙用添加剤。
  3. 前記ビニルモノマーの連鎖移動性置換基がN−置換アミド基である請求項1又は2に記載の製紙用添加剤。
  4. 前記ビニルモノマーがN,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミドおよび2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれかに記載の製紙用添加剤。
  5. 前記変性澱粉(A)が原料澱粉80〜99.99重量%および前記ビニルモノマー0.01〜20重量%(合計で100重量%とする)を反応させたものである請求項1〜4のいずれかに記載の製紙用添加剤。
  6. アクリルアミド系重合体(B)がアクリルアミド類50〜100重量%、アニオン性ビニルモノマー0〜50重量%及び/又はカチオン性ビニルモノマー0〜50重量%を含むモノマー混合物を重合して得られるものである請求項1〜のいずれかに記載の製紙用添加剤。
  7. 前記モノマー混合物がメタリルスルホン酸ナトリウムを含むものである請求項に記載の製紙用添加剤。
  8. 前記モノマー混合物がN,N−ジメチルアクリルアミドを含むものである請求項又はに記載の製紙用添加剤。
  9. アクリルアミド系重合体(B)の重量平均分子量が100,000〜10,000,000である請求項1〜のいずれかに記載の製紙用添加剤。
  10. 紙力増強剤として用いられる請求項1〜のいずれかに記載の製紙用添加剤。
  11. 請求項1〜1のいずれかに記載の製紙用添加剤を用いて得られる紙。
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