JP6908205B1 - 紙力増強剤、紙および紙の製造方法 - Google Patents

紙力増強剤、紙および紙の製造方法 Download PDF

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Abstract

両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A1)と、両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A2)とを含み、両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A1)および両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A2)の構成モノマーは、いずれも(メタ)アクリルアミド(a1)、カチオン性不飽和モノマー(a2)、アニオン性不飽和モノマー(a3)および架橋性不飽和モノマー(a4)を含み、かつ特定の重量平均分子量を示し、さらに紙力増強剤(A)、重合体(A1)および重合体(A2)のそれぞれの粘度が特定の関係を満たす、紙力増強剤。

Description

本発明は、紙力増強剤、紙および紙の製造方法に関する。
紙は、リサイクル可能な資源として、様々な用途で活用されている。製紙業界では、環境対策の一環に古紙のリサイクルや用水使用量の削減(クローズド化)が、取り組まれている。しかしながら、古紙をリサイクルし続けると、パルプ表面のフィブリルが減少し、紙にした際の繊維間結合が減少する。さらに、パルプ繊維自体の強度も低下するため、得られる紙の強度は低下する。その結果、紙抄造時には強度の低下を補うために紙力増強剤は不可欠なものとなっている。
また、古紙のリサイクルやクローズド化が進むことで、抄紙系内には微細繊維や溶存電解質物質が蓄積される。これにより、抄紙系の電気伝導度は上昇傾向にある。溶存電解質物質の中で特に多く存在するのがカルシウムイオンである。カルシウムイオンは、そもそも抄紙白水中に含まれていることに加えて、パルプスラリーへ内添される炭酸カルシウムからも生じ、抄紙系の電気伝導度を高めている。電気伝導度は、4mS/cmを超える場合も増えてきている。このような状況下で、両性紙力剤は、イオン部がカルシウムイオン等の溶存電解質によって遮蔽されるため、本来の紙力効果を発揮し難くなっている。このような製紙用添加剤の1つに(メタ)アクリルアミド系重合体が紙力増強剤として使用されている。
(メタ)アクリルアミド系重合体は、イオン性によりアニオンタイプ、カチオンタイプ、および両性タイプに分類できる。現在は両性タイプが主流である。両性タイプの(メタ)アクリルアミド系重合体は、アクリルアミドにカチオン性モノマーやアニオン性モノマー等の各種重合成分を共重合して得られる。(メタ)アクリルアミド系重合体は等電点を持ち、等電点付近のpHでポリイオンコンプレックス(以下、“PIC”という)を形成する。等電点とはpHを変化させた時にポリマー全体としての電荷が0になるpHのことであり、PICとはアニオン基やカチオン基を持つポリマー同士がイオン結合により結合して形成される水不溶性物質のことである。PICを形成すると、白濁する現象が見られ、さらには、不均一な状態になる場合や不溶化物を生成する場合もある。PICを形成することで、(メタ)アクリルアミド系重合体は、紙力効果を発揮することが知られている。
電気伝導度が高い抄紙環境において使用される両性(メタ)アクリルアミド系重合体は、例えば、(メタ)アクリルアミド、カチオン性ビニルモノマーおよび(c)アニオン性ビニルモノマーをそれぞれ特定量含む重合成分の重合体で、重量平均分子量、重量平均分子量と粘度との比、および曳糸性がいずれも特定値を示すポリアクリルアミド系内添紙力剤が公知である(特許文献1)。
特開2012−251252号公報
しかしながら、特許文献1に記載の紙力剤を用いて得られる紙の紙力効果は、充分とはいえなかった。
本発明は、電気伝導度の高い抄紙環境(パルプスラリー)で抄紙した際にも高い紙力効果を発揮する紙力増強剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、紙力増強剤の物性として、PICを形成する際の粘度の値に着目して鋭意検討した。そして、本発明者らは、複数の両性(メタ)アクリルアミド系重合体を混合させた際の粘度が各々の重合体が示す値の相加平均以上となる場合に、電気伝導度が低い(3mS/cm未満)場合のみならず、電気伝導度が高い(3mS/cm以上)抄紙環境においても優れた紙力効果を示す紙が得られる紙力増強剤となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
上記課題を解決する本発明の粉末状紙力剤は、両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A1)と、両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A2)とを含み、
前記両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A1)および前記両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A2)の構成モノマーは、いずれも(メタ)アクリルアミド(a1)、カチオン性不飽和モノマー(a2)、アニオン性不飽和モノマー(a3)および架橋性不飽和モノマー(a4)を含み、
前記両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A1)および前記両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A2)の重量平均分子量は、いずれも150万〜1000万であり、
紙力増強剤の15重量%水溶液(pH:4)の粘度(25℃)をXAmPa・s、前記両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A1)の濃度15重量%水溶液(pH:4)の粘度(25℃)をXA1mPa・s、前記両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A2)の濃度15重量%水溶液(pH:4)の粘度(25℃)をXA2mPa・sとした場合に、以下の式1を満たす、紙力増強剤である。
(式1)1.1≦XA/(mA1×XA1+mA2×XA2)≦6
(式1中、mA1は両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A1)および両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A2)の合計重量に対する両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A1)の固形分重量比であり、mA2は、両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A1)および前記両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A2)の合計重量に対する両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A2)の固形分重量比であり、mA1+mA2=1である。)
上記課題を解決する本発明の紙は、上記紙力増強剤を用いて得られる、紙である。
上記課題を解決する本発明の紙の製造方法は、上記紙力増強剤を、パルプスラリーに添加する、紙の製造方法である。
本発明の一実施形態の紙力増強剤(紙力増強剤(A))は、2種の両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A1)(以下、重合体(A1)という。)および(A2)(以下、重合体(A2)という。)を含み、特定の条件(1)〜(3)をいずれも満たすものである。以下、詳細に説明する。
<紙力増強剤(A)について>
紙力増強剤(A)は、上記重合体(A1)および重合体(A2)を含み、これらを混合することにより得られる。
上記重合体を混合することにより、重合体(A1)および重合体(A2)の「混合生成物」が系内で生成されると、紙力増強剤(A)の粘度は、重合体(A1)の粘度および重合体(A2)の粘度の相加平均以上の値を示すようになる。ここでの「生成物」とは、重合体(A1)または(A2)のそれぞれに含まれるカチオン由来の成分とアニオン由来の成分とが電気的に相互作用して、PICを形成したものを指す。PICが形成されると、一般的に紙力増強剤の粘度は上昇する。その中で本実施形態においては、紙力増強剤(A)の粘度が、後述のように、重合体(A1)の粘度および重合体(A2)の粘度の相加平均値に比べて、高い値を示す。この関係を満たすことにより、紙力増強剤(A)を電気伝導度が高い抄紙環境で用いると、得られた紙が高い紙力効果を示すようになる。
なお、紙力増強剤(A)中には、重合体(A1)、重合体(A2)が含まれていても良い。
重合体(A1)および重合体(A2)の重量比率は特に限定されない。一例を挙げると、PICを形成しやすく、紙の地合乱れを抑制し、優れた紙力効果も示す点から、重合体(A1)および重合体(A2)の重量比率は、固形分重量で、(A1)/(A2)=95/5〜5/95であることが好ましく、(A1)/(A2)=85/15〜15/85であることがより好ましく、(A1)/(A2)=75/25〜40/60であることがさらに好ましい。
また、混合する方法としては、特に限定されない。一例を挙げると、混合方法は、重合体(A1)および重合体(A2)を室温下で混合して、攪拌機等で一定時間攪拌する方法等である。なお、調製の際には、水(例えば、脱イオン水等)を加えても良いし、また混合の際には、加熱しても冷却しても良い。
また、紙力増強剤(A)は、さらに重合体(A1)および重合体(A2)以外の両性(メタ)アクリルアミド系重合体、カチオン性(メタ)アクリルアミド系重合体、アニオン性(メタ)アクリルアミド系重合体等の重合体;クエン酸、コハク酸、シュウ酸等の有機酸;塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の無機塩基;水溶性アルミニウム化合物、ボウ硝、尿素、多糖類(例えば、澱粉)、消泡剤、酸化防止剤、重合禁止剤、防腐剤等を加えても良い。
次に、条件(1)〜(3)について、順に説明する。
<条件(1)について>
条件(1)は、重合体(A1)および重合体(A2)の構成モノマーを規定する。
重合体(A1)および重合体(A2)の構成モノマーは、いずれも(メタ)アクリルアミド(a1)(以下、(a1)成分という)、カチオン性不飽和モノマー(a2)(以下、(a2)成分という)、アニオン性不飽和モノマー(a3)(以下、(a3)成分という)および架橋性不飽和モノマー(a4)(以下、(a4)成分という)を含む。なお、「(メタ)アクリル」とは、メタクリルおよびアクリルを意味する。また「不飽和モノマー」とは、モノマー1分子中に、二重結合または三重結合を有するものを意味する。
(a1)成分は、メタクリルアミド、アクリルアミドが挙げられる。(a1)成分は、併用されてもよい。
(a2)成分は、カチオン性を有するものであれば、特に限定されない。一例を挙げると、(a2)成分は、2級アミノ基を有する不飽和モノマー、3級アミノ基を有する不飽和モノマー、これらの不飽和モノマーの4級化塩等である。
2級アミノ基を有する不飽和モノマーは、特に限定されない。一例を挙げると、2級アミノ基を有する不飽和モノマーは、ジアリルアミン等である。3級アミノ基を有する不飽和モノマーは、特に限定されない。一例を挙げると、3級アミノ基を有する不飽和モノマーは、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の3級アミノ基を有する(メタ)アクリレート;N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の3級アミノ基を有する(メタ)アクリルアミド等である。これらのモノマーの4級化塩とは、上記2級アミノ基を有する不飽和モノマーまたは3級アミノ基を有する不飽和モノマーと、4級化剤とを反応させて得られる塩等を意味する。4級化塩は、塩酸塩、硫酸塩等の無機酸塩であっても、酢酸塩等の有機酸塩であっても良い。また、4級化剤は、メチルクロライド、ベンジルクロライド、ジメチル硫酸、エピクロロヒドリン等である。これらは併用されてもよい。(a2)成分は、中でも、(a1)成分との高い共重合性の点から、3級アミノ基を有する不飽和モノマーまたはその4級化塩であることが好ましく、3級アミノ基を有する(メタ)アクリレートまたは該(メタ)アクリレートの4級化塩を含むことがより好ましく、また重量平均分子量がより高い重合体を得られる点から、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートの4級化塩がさらに好ましく、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートベンジルクロライド、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートベンジルクロライドがさらに好ましい。
(a3)成分は、アニオン性を有するものであれば、特に限定されない。一例を挙げると、(a3)成分は、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、フマル酸、マレイン酸等のカルボキシル基を有する不飽和モノマー;ビニルスルホン酸、メタリルスルホン酸等のスルホン酸基を有する不飽和モノマー等である。なお、これらの酸類は、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩やアンモニウム塩等の塩であってもよい。(a3)成分は、併用されてもよい。
(a4)成分は、重合体に分岐構造を導入するための成分である。(a4)成分は、特に限定されない。一例を挙げると、(a4)成分は、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド等のN−アルキル(メタ)アクリルアミド;N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド等のN,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド;N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’−エチレンビス(メタ)アクリルアミド等のN,N’−アルキレンビス(メタ)アクリルアミド;トリアリルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート、トリアリルアミン、トリアリル(メタ)アクリルアミド等のトリアリル基含有架橋性不飽和モノマー;1,3,5−トリアクリロイル−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン等の(メタ)アクリロイル基含有トリアジン等である。(a4)成分は、併用されてもよい。(a4)成分は、中でも、重合体の重量平均分子量を高めることができる点から、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N’−アルキレンビス(メタ)アクリルアミド、および(メタ)アクリロイル基含有トリアジンからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N’−メチレンビスアクリルアミドがより好ましい。
重合体(A1)の各構成モノマーの使用量は、特に限定されない。得られた紙が優れた紙力効果を示す点から、重合体(A1)の各構成モノマーの使用量は、モル比率で以下が好適である。
・(a1)成分:好ましくは63〜96.5モル%、より好ましくは77〜93.5モル%
・(a2)成分:好ましくは1〜15モル%、より好ましくは3〜10モル%
・(a3)成分:好ましくは2〜20モル%、より好ましくは3〜12モル%
・(a4)成分:好ましくは0.002〜2モル%、より好ましくは0.004〜0.2モル%
また、重合体(A2)の各構成モノマーの使用量は、特に限定されない。得られた紙が優れた紙力効果を示す点から、重合体(A2)の各構成モノマーの使用量は、モル比率で以下が好適である。
・(a1)成分:好ましくは63〜96.5モル%、より好ましくは77〜93.5モル%
・(a2)成分:好ましくは2〜20モル%、より好ましくは3〜12モル%
・(a3)成分:好ましくは1〜15モル%、より好ましくは3〜10モル%
・(a4)成分:好ましくは0.002〜2モル%、より好ましくは0.004〜0.2モル%
上記構成モノマーは、さらに(a1)〜(a4)成分以外のモノマー(a5)(以下、(a5)成分という)を含んでも良い。
(a5)成分は、特に限定されない。一例を挙げると、(a5)成分は、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族不飽和モノマー;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;ビニルアセテート、ビニルプロピオネート等のビニルカルボキシレート;アクリロニトリル等のニトリル;2−メルカプトエタノール、n−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類;エタノール、イソプロピルアルコール、n−ペンチルアルコール等のアルコール;α−メチルスチレンダイマー、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、クメン等の芳香族化合物;四塩化炭素等である。(a5)成分は、併用されてもよい。(a5)成分が含まれる場合において、(a5)成分の含有量は、全構成モノマー中で、5モル%未満であることが好ましい。
重合体の製造においては、クエン酸、コハク酸、シュウ酸等の有機酸;塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の無機塩基;消泡剤、酸化防止剤等の添加剤を加えても良い。添加剤は、併用されてもよい。添加剤が含まれる場合において、添加剤の含有量は、全構成モノマー100重量部に対して、5重量部以下であることが好ましい。
重合体(A1)および重合体(A2)の重合方法は、特に限定されない。一例を挙げると、重合方法は、(a1)成分、(a2)成分、(a3)成分および(a4)成分を含むモノマー成分、必要に応じて、(a5)成分および上記添加剤を溶媒中で重合させる方法である。
重合方法は、滴下重合法のみを用いた方法、または同時重合法(モノマー混合液を一括して仕込む)と滴下重合法を組み合わせた方法等である。
滴下重合法は、予め水等の溶媒を仕込んだ反応系にモノマー混合液を滴下する方法である。滴下重合法のみを用いた方法は、例えば、以下の(1)〜(3)が挙げられる。なお、滴下は連続的に滴下しても、滴下途中で止めて、一定時間重合させた後に滴下を再開しても良い。
(1)全てのモノマー成分を混合したモノマー混合液を、反応系に滴下する方法
(2)2種類以上のモノマー混合液を別々に調製した後に、同時に反応系に滴下する方法
(3)2種類以上のモノマー混合液を別々に調製した後に、順番に反応系に滴下する方法
また、同時重合法と滴下重合法を組み合わせた方法は、例えば、以下の(4)〜(7)が挙げられる。
(4)各モノマー混合液を別々に同時重合した後、各重合体を混合する方法
(5)1種類以上のモノマー混合液を同時重合し終えてから、残りのモノマー混合液を滴下する方法
(6)1種類以上のモノマー混合液を同時重合している途中から、残りのモノマー混合液を滴下して重合する方法
(7)1種類以上のモノマー混合液を滴下重合して、残りのモノマー混合液を一括で加えた後、同時重合する方法
これらの中でも、重合方法は、得られる重合体のイオンを局在化させて電気的相互作用を高めるために、(3)〜(7)の方法が好ましい。
ここで、2種類以上のモノマー混合液を調製する際は、一部の混合液中の(a2)成分や(a3)成分の量を多くして、これらの混合液を順次反応させたり、(a2)成分や(a3)成分を重合反応中のある時点で追加したりする等、いずれかのモノマー混合液中において、反応に関与する(a2)成分や(a3)成分の濃度が高くなるような操作を行うことがより好ましい。
溶媒は、水、有機溶媒等が挙げられる。溶媒は、併用されてもよい。有機溶媒は、特に限定されない。一例を挙げると、有機溶媒は、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n−ヘキシルアルコール、n−オクチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジアセトンアルコール等のアルコール;エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル等である。溶媒は、中でも、(a1)〜(a6)成分を溶解させる点から、水を用いることが好ましい。
重合開始剤は、特に限定されない。一例を挙げると、重合開始剤は、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩;2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩、2,2’−アゾビス[2(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]塩酸塩等のアゾ系化合物;過酸化水素等である。重合開始剤は、併用されてもよい。重合開始剤は、中でも、溶液重合を充分に進行させる点から、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩が好ましい。また、重合開始剤の添加方法は特に限定されない。一例を挙げると、重合開始剤の添加方法は、一括添加または分割添加または連続滴下等を適宜選択できる。また、重合開始剤の含有量は、特に限定されない。一例を挙げると、重合開始剤の含有量は、(a1)〜(a5)成分100重量部に対して、0.001〜5重量部であることが好ましく、0.01〜1重量部であることがより好ましい。
重合条件は、特に限定されない。一例を挙げると、重合条件は、温度が50〜100℃程度であり、時間が1〜8時間程度である。
重合体(A1)および重合体(A2)の溶液は、さらにクエン酸、コハク酸、シュウ酸等の有機酸;塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の無機塩基;水溶性アルミニウム化合物、ボウ硝、尿素、多糖類(例えば、澱粉)、消泡剤、酸化防止剤、重合禁止剤、防腐剤等を加えても良い。
<条件(2)について>
条件(2)は、重合体(A1)および重合体(A2)の重量平均分子量を規定する。
上記重量平均分子量(ゲルパーメーションクロマトグラフィー(GPC)法により得られた値をいう。)は、いずれも150万〜1000万である。重量平均分子量が150万未満である場合、得られる紙力増強剤は、紙力効果が充分に発揮されない。一方、重量平均分子量が1000万を超える場合、得られる紙力増強剤は、紙の地合が悪化する等により紙力効果が発揮されにくくなる。同様の点から、得られる紙力増強剤は、好ましくは250万〜1000万であり、より好ましくは400万〜1000万である。
<条件(3)について>
条件(3)は、紙力増強剤(A)、重合体(A1)および重合体(A2)のそれぞれの粘度について、特定の関係式を規定する。
ここでの粘度は、固形分濃度が15重量%、pH4の水溶液で、予め温度25℃に調整したものをB型粘度計で測定した値をいう。
固形分濃度を調整する際には、例えば、脱イオン水等の水を用いることが好ましい。また、pHを調整する際には、各種公知のpH調整剤を使用できる。pH調整剤は、特に限定されない。一例を挙げると、pH調整剤は、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の無機塩基等である。
本実施形態においては、紙力増強剤(A)の粘度、重合体(A1)の粘度および重合体(A2)の粘度が、(式1)の関係を満たす。
(式1)1.1≦XA/(mA1×XA1+mA2×XA2)≦6
(式1中、mA1は、重合体(A1)および重合体(A2)の合計重量に対する重合体(A1)の固形分重量比であり、mA2は、重合体(A1)および重合体(A2)の合計重量に対する重合体(A2)の固形分重量比であり、mA1+mA2=1である。)
(式1)において、XAは、紙力増強剤(A)の濃度15重量%水溶液(pH:4)の粘度(25℃)を、XA1は、重合体(A1)の濃度15重量%水溶液(pH:4)の粘度(25℃)を、XA2は、重合体(A2)の濃度15重量%水溶液(pH:4)の粘度(25℃)をそれぞれ表す。
上記の粘度の関係式において、紙力増強剤(A)の粘度は、重合体(A1)の粘度および重合体(A2)の粘度の相加平均値より高い。
ここで、「相加平均値」とは、重合体(A1)および重合体(A2)の固形分重量比、および、それぞれの粘度から計算された値である。
例えば、重合体(A1)(粘度:1,000mPa・s)を75重量部、重合体(A2)(粘度:1,500mPa・s)を25重量部で混合した場合、相加平均値は以下のようになる。
(相加平均値)
=mA1×XA1+mA2×XA2
={75/(75+25)}×1,000+{25/(75+25)}×1,500
=750+375=1,125(mPa・s)
紙力増強剤(A)の粘度が、相加平均値に比べて高くなる理由は、重合体(A1)および重合体(A2)を混合した際に、それぞれの重合体に含まれるカチオン成分とアニオン成分とが電気的に相互作用して、系内でPICが形成されるためである。また、PICが多く形成される程、紙力増強剤(A)の粘度は高くなる。その結果、重合体(A1)のみまたは重合体(A2)のみを用いた場合に比べて、紙力増強剤(A)を用いて得られる紙は、優れた紙力効果を示す。また、紙力増強剤(A)の粘度が上記の関係を満たすと、電気伝導度が低い場合のみならず、電気伝導度が高い(PICが形成されにくい)抄紙環境で抄紙して得た紙も、優れた紙力効果を発揮しやすくなる。なお、過剰にPICが形成されると、紙力増強剤(A)が高粘度となる。その結果、抄紙した際にパルプスラリー中で過凝集を引き起こし、得られる紙は、紙力効果が発揮されにくくなる。
本実施形態の(式1)において、値が1.1未満の場合、紙力効果が充分に発揮されない。一方、値が6を超える場合、過凝集により紙の地合が乱れ、紙力効果も不充分となりやすい。また、充分な紙力効果を得るために、XA/(mA1×XA1+mA2×XA2)は、1.5以上が好ましく、2以上がより好ましい。また、XA/(mA1×XA1+mA2×XA2)は、5以下が好ましく、4以下がより好ましい。
粘度(XA)は、パルプスラリー中で紙力増強剤が良く分散し、得られた紙も優れた紙力効果を示す点から、1,100〜40,000mPa・s程度であることが好ましく、3,000〜20,000mPa・s程度であることがより好ましく、5,000〜12,000mPa・s程度であることがさらに好ましい。
上記粘度(XA1)は、1,000〜12,000mPa・s程度であることが好ましく、2,000〜12,000mPa・s程度であることがより好ましく、3,000〜10,000mPa・s程度であることがさらに好ましい。
上記粘度(XA2)は、1,000〜12,000mPa・s程度であることが好ましく、2,000〜12,000mPa・s程度であることがより好ましく、3,000〜10,000mPa・s程度であることがさらに好ましい。
本実施形態の紙力増強剤は、上記(式1)の関係を満たすことにより、電気伝導度が低い場合のみならず、電気伝導度が高い(PICが形成されにくい)抄紙環境で抄紙して得た紙も優れた紙力効果を示す。このような紙力増強剤とするためには、以下の重合体(A1)および重合体(A2)を混合することが好ましい。
まず、重合体(A1)は、一方は、(a1)成分を少なくして、かつ(a2)成分を多く含ませた液(以下、液(1−1)という。)を重合させることにより、(a2)成分由来のカチオン性が密集したポリマー鎖を形成させる。他方は、(a1)成分および(a3)成分を液(1−1)に含まれる(a1)成分および(a3)成分に比べて多く含ませた液(以下、液(1−2)という。)を重合させることにより、(a3)成分由来のアニオン性が点在したポリマー鎖を形成させる。なお、3種以上の液を調製する場合は、上記液(1−1)および液(1−2)の2種を含んでいれば、その配合方法は特に限定されない。そして、これらのポリマーを架橋反応させることにより、アニオン性を示す(a3)成分由来の骨格(例えば、アクリル酸、イタコン酸)が広く点在し、カチオン性を示す(a2)成分由来の骨格(例えば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート)が局在した構造となる。
重合体(A2)は、一方は、(a1)成分を少なくして、かつ(a3)成分を多く含ませた液(以下、液(2−1)という。)を重合させることにより、(a3)成分由来のアニオン性が密集したポリマー鎖を形成させる。他方は、(a1)成分および(a2)成分を液(2−1)に含まれる(a1)成分および(a2)成分に比べて多く含ませた液(以下、液(2−2)という。)を重合させることにより、(a2)成分由来のカチオン性が点在したポリマー鎖を形成させる。なお、3種以上の液を調製する場合は、上記液(2−1)および液(2−2)の2種を含んでいれば、その配合方法は特に限定されない。これらのポリマーを架橋反応させることにより、カチオン性を示す(a2)成分由来の骨格が広く点在し、アニオン性を示す(a3)成分由来の骨格が局在した構造となる。
これらの重合体を混合させると、重合体(A1)および重合体(A2)の点在化したイオン同士が電子的に相互作用して、PICが形成される。これにより、紙力増強剤(A)の粘度は、重合体(A1)および重合体(A2)のそれぞれが示す粘度の相加平均以上の値となる。
なお、上記の好ましい重合体(A1)および重合体(A2)のそれぞれにおけるイオン性基の局在化度合いは、1H−NMRスペクトルにおける0.9〜1.35ppmに検出される高磁場側シグナルHと低磁場側シグナルLのシグナル面積比[Hs/(Hs+Ls)](HsはシグナルH、LsはシグナルLの面積を表わす)で示すことができる。その詳細および測定方法については特開2014−196588号公報で説明されている。
本実施形態の紙力増強剤においては、上記の好ましい重合体(A1)の該シグナルHの面積[Hs(A1)]と該シグナルLの面積[Ls(A1)]の面積比[Hs(A1)/{Hs(A1)+Ls(A1)}]が20%以上であることが好ましく、25〜40%であることがより好ましく、25〜35%であることがさらに好ましい。
また上記に加えて、上記の好ましい重合体(A2)の該シグナルHの面積[Hs(A2)]と該シグナルLの面積[Ls(A2)]の面積比[Hs(A2)/{Hs(A2)+Ls(A2)}]が20%未満であることが好ましく、5〜18%であることがより好ましく、10〜15%であることがさらに好ましい。
本実施形態の紙は、上記紙力増強剤を用いて得られる。紙を製造する方法は、例えば、紙力剤溶液を原料パルプスラリー中へ内添する、あるいは原紙表面に塗工する等である。
紙を製造する際の紙力増強剤は、水等で希釈したものを用いることが好ましい(以下、“希釈溶液”という)。希釈溶液の固形分濃度は、特に限定されない。一例を挙げると、希釈溶液の濃度は、通常は0.01〜2重量%である。
原料パルプスラリー中へ希釈溶液を内添する場合には、希釈溶液は、パルプスラリーに添加し抄紙する。その場合の粘度は、温度25℃で1〜100mPa・s程度である。希釈溶液の使用量(固形分換算)は特に限定されない。一例を挙げると、希釈溶液の使用量は、パルプの乾燥重量に対して、0.01〜4重量%程度である。また、パルプの種類は特に限定されない。一例を挙げると、パルプの種類は、広葉樹パルプ(LBKP)、針葉樹パルプ(NBKP)等の化学パルプ;砕木パルプ(GP)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)等の機械パルプ;段ボール古紙等の古紙パルプ等である。なお、紙力剤溶液を内添する際は、その他に、定着剤として、硫酸アルミニウム、硫酸や水酸化ナトリウム等のpH調整剤;サイズ剤や湿潤紙力剤等の製紙用薬品;タルク、クレー、カオリン、二酸化チタン、炭酸カルシウム等の填料を添加できる。
原紙の表面に紙力剤溶液の希釈溶液を塗工する場合には、紙力剤溶液は、各種公知の手段により原紙表面に塗工する。その場合の紙力剤溶液の粘度は、通常、温度50℃で1〜40mPa・sである。原紙の種類は、木材セルロース繊維を原料とする未塗工の紙を用いることができる。塗工手段は特に限定されない。一例を挙げると、塗工手段は、バーコーター、ナイフコーター、エアーナイフコーター、キャレンダー、ゲートロールコーター、ブレードコーター、2ロールサイズプレスやロッドメタリング等である。また、紙力剤溶液の塗布量(固形分換算)は、特に限定されない。一例を挙げると、紙力剤溶液の塗布量(固形分換算)は、通常、0.001〜2g/m2程度であることが好ましく、0.005〜1g/m2程度であることがより好ましい。
本実施形態の紙は、様々な製品として好適である。一例を挙げると、紙は、コート原紙、新聞用紙、ライナー、中芯、紙管、印刷筆記用紙、フォーム用紙、PPC用紙、カップ原紙、インクジェット用紙、感熱紙等として好適である。
本実施形態の紙の製造方法は、パルプスラリーに上記紙力増強剤を添加した後に抄紙する工程を含む。パルプスラリーに上記紙力増強剤を添加する以外は、一般的な紙の製造方法と同様の条件を採用できる。本実施形態の紙の製造方法によれば、良好な地合と高い紙力効果を発揮した紙が得られる。
パルプスラリーは、電気伝導度が3mS/cm以上であることが好ましい。このようなパルプスラリーが用いられることにより、本実施形態の製造方法は、高い濾水性・歩留まり性を発揮しつつ、過度な凝集を起こさず、良好な地合を有し、得られる紙の紙力効果を向上させることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明した。本発明は、上記実施形態に格別限定されない。なお、上記した実施形態は、以下の構成を有する発明を主に説明するものである。
(1)両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A1)と、両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A2)とを含み、
前記両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A1)および前記両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A2)の構成モノマーは、いずれも(メタ)アクリルアミド(a1)、カチオン性不飽和モノマー(a2)、アニオン性不飽和モノマー(a3)および架橋性不飽和モノマー(a4)を含み、
前記両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A1)および前記両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A2)の重量平均分子量は、いずれも150万〜1000万であり、
紙力増強剤の15重量%水溶液(pH:4)の粘度(25℃)をXAmPa・s、前記両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A1)の濃度15重量%水溶液(pH:4)の粘度(25℃)をXA1mPa・s、前記両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A2)の濃度15重量%水溶液(pH:4)の粘度(25℃)をXA2mPa・sとした場合に、以下の式1を満たす、紙力増強剤。
(式1)1.1≦XA/(mA1×XA1+mA2×XA2)≦6
(式1中、mA1は両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A1)および両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A2)の合計重量に対する両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A1)の固形分重量比であり、mA2は、両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A1)および前記両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A2)の合計重量に対する両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A2)の固形分重量比であり、mA1+mA2=1である。)
(2)前記粘度XAは、1,100〜40,000mPa・sである、(1)記載の紙力増強剤。
(3) 前記粘度XA1は、1,000〜12,000mPa・sである、(1)または(2)記載の紙力増強剤。
(4)前記粘度XA2は、1,000〜12,000mPa・sである、(1)〜(3)のいずれかに記載の紙力増強剤。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の紙力増強剤を用いて得られる、紙。
(6)(1)〜(4)のいずれか1項に記載の紙力増強剤を、パルプスラリーに添加する、紙の製造方法。
(7)前記パルプスラリーは、電気伝導度が3mS/cm以上である、(6)記載の紙の製造方法。
以下に、実施例を挙げて本発明を説明する。本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例および比較例における「部」および「%」は、特に断りのない限り、重量基準である。
以下の化合物を略称で示す。
AM:アクリルアミド
DM:N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート
DML:N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートベンジルクロライド
BQ:N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートベンジルクロライド
APDM:N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド
IA:イタコン酸
AA:アクリル酸
SMAS:メタリルスルホン酸ナトリウム
DMAA:N,N−ジメチルアクリルアミド
MBAA:N,N’−メチレンビスアクリルアミド
APS:過硫酸アンモニウム
<重合体(A1)および重合体(A2)の重量平均分子量>
ゲルパーメーションクロマトグラフィー(GPC)法により、以下の測定条件で紙力増強剤の重量平均分子量を測定した。
カラム:東ソー(株)製 ガードカラムPWXL1本およびGMPWXL2本
溶離液:リン酸緩衝液(0.05mol/Lリン酸(富士フイルム和光純薬(株)製)+0.13mol/Lリン酸二水素ナトリウム(富士フイルム和光純薬(株)製)水溶液、pH約2.5)
流速:0.8mL/分
温度:40℃
RI検出器:昭和電工(株)製 Shodex RI−101
MALS検出器:WYATT社製 DAWN HELEOS−II
測定サンプル:重合体の濃度が0.1%となるように、上記溶離液で希釈して測定した。
<合成直後の重合体(A1)および重合体(A2)の粘度>
B型粘度計(東機産業(株)製)を用いて、温度25℃におけるサンプルの粘度を測定した。なお、ここでの粘度は合成直後に得られた粘度を表す。
<pH>
市販の測定機(製品名「pH METER F−14」、(株)堀場製作所製)を用いて、温度25℃におけるサンプルのpHを測定した。
製造例1−1
攪拌機、温度計、還流冷却管、窒素ガス導入管および3つの滴下ロートを備えた反応装置に、イオン交換水69.1部を入れ、窒素ガスを通じて反応系内の酸素を除去した後、90℃まで加熱した。滴下ロート(1)に50%AM43.6部(23.96モル%)、DM10.0部(5.0モル%)、IA0.8部(0.50モル%)、SMAS0.6部(0.30モル%)、62.5%硫酸4.8部、DMAA0.06部(0.05モル%)およびイオン交換水35.3部を仕込み、硫酸によりpHを3.0付近に調整した(モノマー混合液(I))。また滴下ロート(2)にAM121.7部(66.93モル%)、DM2.0部(1.0モル%)、IA3.3部(2.0モル%)、SMAS0.4部(0.20モル%)、62.5%硫酸1.0部、DMAA0.06部(0.05モル%)、MBAA0.02部(0.01モル%)、およびイオン交換水62.0部を仕込み、硫酸によりpHを3.0付近に調整した(モノマー混合液(II))。滴下ロート(3)にAPS0.14部とイオン交換水45.0部を仕込んだ。次に、滴下ロート(3)より系内触媒を約3時間かけて滴下した。並行して滴下ロート(1)、(2)のモノマー混合液(I)、(II)をこの順番に一定流量で約3時間かけて滴下した。滴下終了後、APS0.1部とイオン交換水2.0部を入れ1時間保温し、イオン交換水112部を投入し、pH4の重合体(A1−1)の水溶液を得た。物性を表2に示す(以下同様)。
製造例1−2〜1−3、製造例1−6〜1−11、製造例2−1〜2−3、製造例2−6〜2−10、比較製造例1〜5
表1に示す組成で、製造例1−1と同様に合成し、いずれもpH4の重合体の水溶液をそれぞれ得た。
製造例1−4
滴下終了後、APS0.28部とイオン交換水2.0部を入れ3時間保温した以外は、製造例1−2と同様に行い、pH4の重合体(A1−4)の水溶液を得た。
製造例1−5
滴下終了後、APS0.14部とイオン交換水2.0部を入れ0.5時間保温した以外は、製造例1−1と同様に行い、pH4の重合体(A1−5)の水溶液を得た。
製造例2−4
滴下終了後、APS0.28部とイオン交換水2.0部を入れ3時間保温した以外は、製造例2−2と同様に行い、pH4の重合体(A2−4)の水溶液を得た。
製造例2−5
滴下終了後、APS0.14部とイオン交換水2.0部を入れ0.5時間保温した以外は、製造例2−1と同様に行い、pH4の重合体(A2−5)の水溶液を得た。
製造例1−12
製造例1−1と同様の反応装置に、イオン交換水69.1部を入れ、窒素ガスを通じて反応系内の酸素を除去した後、90℃まで加熱した。滴下ロート(1)にAM43.6部(23.96モル%)、DM10.0部(5.0モル%)、IA0.8部(0.50モル%)、SMAS0.6部(0.30モル%)、62.5%硫酸4.8部、DMAA0.06部(0.05モル%)およびイオン交換水35.3部を仕込み、硫酸によりpHを3.0付近に調整した(モノマー混合液(I))。また滴下ロート(2)にAM60.8部(33.61モル%)、DM1.0部(0.50モル%)、IA1.7部(1.0モル%)、SMAS0.2部(0.10モル%)、62.5%硫酸0.5部、DMAA0.04部(0.03モル%)、およびイオン交換水31.0部を仕込み、硫酸によりpHを3.0付近に調整した(モノマー混合液(II))。さらに滴下ロート(3)にAM60.8部(33.33モル%)、DM1.0部(0.50モル%)、IA1.7部(1.0モル%)、SMAS0.2部(0.10モル%)、62.5%硫酸0.5部、DMAA0.03部(0.02モル%)、MBAA0.02部(0.01モル%)、およびイオン交換水31.0部を仕込み、硫酸によりpHを3.0付近に調整した(モノマー混合液(III))。滴下ロート(4)にAPS0.14部とイオン交換水45部を仕込んだ。次に、滴下ロート(4)より系内触媒を約3時間かけて滴下した。並行して滴下ロート(1)、(2)、(3)のモノマー混合液(I)、(II)、(III)をこの順番に一定流量で約3時間かけて滴下した。滴下終了後、APS0.1部とイオン交換水2.0部を入れ1時間保温し、イオン交換水112部を投入し、pH4の重合体(A1−12)の水溶液を得た。
製造例2−11
表1に示す組成で、製造例1−12と同様に合成し、pH4の重合体(A2−11)の水溶液を得た。
<濃度15%およびpH4での重合体(A1)および重合体(A2)の粘度>
得られた重合体(A−1)〜重合体(A1−12)、重合体(A2−1)〜重合体(A2−11)および重合体(B−1)〜重合体(B−5)を濃度15%になるように、脱イオン水を加えて希釈した。また、5%硫酸水溶液でpH4となるように調整した後、温度25℃における粘度をB型粘度計(東機産業(株)製)を用いて測定した。表3に結果を示す。
Figure 0006908205
Figure 0006908205
Figure 0006908205
<各重合体の重量比率による影響(1)(重合体(1)および重合体(2)の粘度は同じ)>
実施例1〜5、比較例1〜2
重合体(A1−1)および重合体(A2−1)を表4に示す重量比率で加えて混合し、紙力増強剤(A)をそれぞれ得た。
<紙力増強剤(A)、重合体(A1)および重合体(A2)の粘度>
B型粘度計(東機産業(株)製)を用いて、温度25℃における紙力増強剤の粘度を測定し、その値をXA(以下、実測値XAともいう。)とした。また、表4に記載の重合体(A1)の粘度(pH4、濃度15%)をXA1、重合体(A2)の粘度(pH4、濃度15%)をXA2とした。
なお、重合体(A1)の粘度および重合体(A2)の粘度の相加平均値は(式2)より算出した。
(式2)(相加平均値)=mA1×XA1+mA2×XA2
(mA1は重合体(A1)および重合体(A2)の合計重量に対する重合体(A1)の固形分重量比であり、mA2は重合体(A1)および重合体(A2)の合計重量に対する重合体(A2)の固形分重量比であり、mA1+mA2=1である。)
本評価では、(実測値XA)/(相加平均値)を値として用いた。結果を表4に示す。
<抄紙評価用の紙力増強剤の調製>
表4に示す各紙力増強剤(A)を固形分濃度1.0%になるように、脱イオン水を加えて希釈した。その後、以下の抄紙評価を行った。
<抄紙評価>
段ボ−ル古紙をナイアガラ式ビーターにて叩解し、カナディアン・スタンダ−ド・フリーネス(C.S.F)350mlに調整したパルプスラリーに塩化カルシウムを添加して、電気伝導度を4.0mS/cmに調整した。このスラリー液に硫酸バンドをパルプスラリー固形分重量に対して固形分1.0%添加した後、表4に示す各紙力増強剤(A)を対パルプスラリー固形分重量に対し、それぞれ固形分0.5%添加した。各パルプスラリーのpHは6.5に調整した。タッピ・シートマシンにて脱水し、5kg/cm2で2分間プレスして、坪量150g/m2となるよう抄紙した。次いで回転型乾燥機で105℃において4分間乾燥し、温度23℃、湿度50%の条件下に24時間調湿した後、比破裂強度を測定した。なお、電気伝導度、比破裂強度は以下の方法で測定した。結果を表4に示す。
<電気伝導度>
pH/COND METER D−54((株)堀場製作所製)を用いて測定した。
<濾水量>
カナディアン・スタンダード・フリーネス(C.S.F)を用いてJIS P 8121に準拠して測定した。
<比破裂強度>
上記で得られた紙を用いて、JIS P 8131に準拠して、比破裂強度(kPa・m2/g)を測定した。
Figure 0006908205
<各重合体の重量比率による影響(2)(重合体(1)および重合体(2)の粘度は同じ)>
実施例6〜10
重合体(A1−4)および重合体(A2−4)を表5に示す重量比率で加えて混合し、紙力増強剤(A)をそれぞれ得た。各紙力増強剤での粘度の測定および抄紙評価については、上記の方法と同様に行った。結果を表5に示す。
Figure 0006908205
<各重合体の重量平均分子量による影響>
実施例11〜19、比較例3〜9
それぞれ重量平均分子量が異なる重合体(A1)および重合体(A2)を表6に示す重量比率で加えて混合し、紙力増強剤をそれぞれ得た。各紙力増強剤での粘度の測定および抄紙評価については、上記の方法と同様に行った。結果を表6に示す。
Figure 0006908205
<各重合体の重量比率による影響(3)(重合体(1)および重合体(2)の粘度は異なる)>
実施例20〜24、比較例10〜11
重合体(A1−4)および重合体(A2−1)を表7に示す重量比率で加えて混合し、紙力増強剤(A)をそれぞれ得た。各紙力増強剤での粘度の測定および抄紙評価については、上記に記載の方法と同様に行った。結果を表7に示す。
Figure 0006908205
<重合体(A1)の種類の変更による影響>
実施例25〜33、比較例12〜20
重合体(A1−4)および重合体(A2−1)を表8に示す重量比率で混合し、紙力増強剤をそれぞれ得た。また、重合体(A1−5)〜重合体(A1−12)に変更して同様に混合し、紙力増強剤を得た。各紙力増強剤での粘度の測定および抄紙評価については、上記の方法と同様に行った。また、比較として、重合体(A1−4)〜重合体(A1−12)のみを用いて同様に評価した。結果を表8に示す。
Figure 0006908205
<重合体(A2)の種類の変更による影響>
実施例34〜41、比較例21〜28
重合体(A1−1)および重合体(A2−4)を表9に示す重量比率で混合し、紙力増強剤をそれぞれ得た。また、重合体(A2−5)〜重合体(A2−11)に変更して同様に混合し、紙力増強剤を得た。各紙力増強剤での粘度の測定および抄紙評価については、上記の方法と同様に行った。また、比較として、重合体(A2−4)〜重合体(A2−11)のみを用いて同様に評価した。結果を表9に示す。
Figure 0006908205
<比較製造例の重合体(B)による影響>
比較例29〜34
重合体(B−1)〜重合体(B−5)を用いて、表10に示す重合体2種類を所定の重量比率で加えて混合し、紙力増強剤をそれぞれ得た。各紙力増強剤での粘度の測定および抄紙評価については、上記の方法と同様に行った。結果を表10に示す。
Figure 0006908205
<電気伝導度が低い抄紙環境での評価>
実施例42〜46、比較例35〜36
前述の抄紙評価において、塩化カルシウムを添加して、電気伝導度を1.0mS/cmに調整したパルプスラリーを用いて、同様に評価した。なお、紙力増強剤は表11に示す重合体2種類を所定の重合比率で混合したものを使用した。結果を表11に示す。
Figure 0006908205

Claims (7)

  1. 両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A1)と、両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A2)とを含み、
    前記両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A1)および前記両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A2)の構成モノマーは、いずれも(メタ)アクリルアミド(a1)、カチオン性不飽和モノマー(a2)、アニオン性不飽和モノマー(a3)および架橋性不飽和モノマー(a4)を含み、
    前記両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A1)および前記両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A2)の重量平均分子量は、いずれも150万〜1000万であり、
    紙力増強剤の15重量%水溶液(pH:4)の粘度(25℃)をXAmPa・s、前記両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A1)の濃度15重量%水溶液(pH:4)の粘度(25℃)をXA1mPa・s、前記両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A2)の濃度15重量%水溶液(pH:4)の粘度(25℃)をXA2mPa・sとした場合に、以下の式1を満たす、紙力増強剤。
    (式1)1.1≦XA/(mA1×XA1+mA2×XA2)≦6
    (式1中、mA1は両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A1)および両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A2)の合計重量に対する両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A1)の固形分重量比であり、mA2は、両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A1)および前記両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A2)の合計重量に対する両性(メタ)アクリルアミド系重合体(A2)の固形分重量比であり、mA1+mA2=1である。)
  2. 前記粘度XAは、1,100〜40,000mPa・sである、請求項1記載の紙力増強剤。
  3. 前記粘度XA1は、1,000〜12,000mPa・sである、請求項1または2記載の紙力増強剤。
  4. 前記粘度XA2は、1,000〜12,000mPa・sである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の紙力増強剤。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の紙力増強剤を用いて得られる、紙。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の紙力増強剤を、パルプスラリーに添加する、紙の製造方法。
  7. 前記パルプスラリーは、電気伝導度が3mS/cm以上である、請求項6記載の紙の製造方法。
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