JP6561949B2 - 乗客コンベア - Google Patents

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Description

本発明は、エスカレータその他の乗客コンベアに関し、特に、トラス端部に設けられた支持部材と建築物における躯体部分との間の固定態様をいわゆる準固定の構造とした乗客コンベアに関する。
エスカレータは、トラスの両端部に設けられた支持部材各々の一部が、建築物における階上の躯体部分に固定された受台と階下の躯体部分に固定された受台にそれぞれ掛けられて、当該建築物に設置されている(階上と階下に掛け渡されている。)。ここで、支持部材の内、前記受台に掛けられる部分を支承部と称することとする。
地震や強風などにより建築物が揺れると、上下の階間に水平方向の相対的な変位(層間変位)が生じ、両受台の間隔が変化する。このとき、躯体からの外力を受けてトラス等に安全上支障となる変形が生じないよう、一方の支持部材(支承部)を対応する受台に固定し、他方の支持部材(支承部)を対応する受台に対し摺動する状態とした一端固定状態で設置するか、又は、両方の支持部材をそれぞれ対応する受台に対し摺動する状態とした両端非固定状態で設置する旨規定されている(平成25年国土交通省告示第1046号第1第1項第二号)。
また、「エスカレータの支持部材と建築物のはり等(躯体)とを固定した部分が、大規模地震時に、トラス等に著しい変形が生じる前に分離して摺動する場合は、非固定部分として扱う(以下「非固定部分(準固定)」と言う)。」旨記載されている〔同第三号に関する解説(「昇降機技術基準の解説 2014年版」の1.3−117ページ:編集 一般財団法人日本建築設備・昇降機センター、一般社団法人日本エレベーター協会)〕。
この準固定を可能とするための構造(以下、「準固定構造」と言う。)として、後述する準固定ピンを用いたエスカレータが特許文献1に開示されている。
当該エスカレータを構成するトラス〔枠体(4)〕の一端部に固定された支持部材であるアングル材〔上階枠体支持アングル(8)〕のトラスから水平方向に延出された部分(支承部)が、受台〔アングル受台(10)〕に、複数枚の高さ調整板(28)二組を介して掛けられている。二組の高さ調整板(28)は、トラスの長手方向と直交する幅方向に間隔を空けて設けられている。
二組の高さ調整板(28)の間の受台部分には、板体からなる回動支持体取り付け基部(13)が溶接によって固定されており、回動支持体取り付け基部(13)の上には、準固定ピン用プレート〔ピン取り付け板(15B)〕が溶接によって固定されている。
前記支承部とピン取り付け板(15B)とが、準固定ピン(15A)によって固定されている。準固定ピン(15A)は、円柱部と当該円柱部の一端から同軸上に延出された雄ねじ部とを有している。
ピン取り付け板(15B)には、前記雄ねじ部が螺合するねじ孔(14)が厚み方向に開設されている。一方、前記支承部には、その厚み方向に貫通する係合孔(16)が開設されている。
そして、準固定ピン(15A)が前記雄ねじ側から係合孔(16)に挿通されて、当該雄ねじがねじ孔(14)に螺合すると共に、前記円柱部が係合孔(16)に挿入された状態とされている。
上記構成によれば、受台に溶接された回動支持体取り付け基部(13)の上にさらに溶接により固定されたピン取り付け板(15B)に対する支持部材(支承部)の水平方向の相対的な変位が規制される。また、準固定ピン(15A)は、大規模地震が発生して、水平方向に所定値以上の荷重がかかったときに破断する強度を有するものとされている。準固定ピン(15A)が破断すると、上記規制が解除されるため、支持部材(支承部)は、受台〔ピン取り付け板(15B)〕に対して摺動可能となる。これにより、準固定構造が実現されている。
特開2015−78021号公報
ところで、高さ調整板による支承部の高さ調整は、一般的に、建築物の施工誤差やエスカレータの製作誤差に起因する両設計値との差を解消する目的でするものであり、高さ調整の量は、エスカレータの設置現場毎で異なる。すなわち、支承部の受台からの高さは、前記設置現場毎に区々になる。
よって、なんらの手当てをしないと、支承部下面とピン取り付け板上面との間には隙間が生じる場合がある。この場合、前記準固定ピンには、せん断力に加え、隙間の大きさによって増減する曲げモーメントが加わり、前記準固定ピンの破断荷重が不安定になる。
この点、支承部〔上階枠体支持アングル(8)〕とピン取り付け板(15B)とが密着していること(特許文献1の図4)に鑑みると、上記隙間は、回動支持体取り付け基部(13)の厚みの調整により解消していると推察される。
当該調整は、切削作業によることが考えられるが、煩雑であり、現実的ではない。また、厚みの異なる回動支持体取り付け基部(13)を複数枚準備し、この中から前記隙間が解消されるものを選択することも考えられるが、前記複数枚の高さ調整板で調整される範囲に対応する分の回動支持体取り付け基部を常時現場に用意するのは、大変な労力を有する。
なお、上記した課題は、他の乗客コンベアである傾斜型の動く歩道にも共通する。
上記した課題に鑑み、本発明は、区々になる支承部の高さに対する上記したような調整を要することなく、支承部と準固定ピン用プレートとを密接させることができる準固定構造を有する乗客コンベアを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係る乗客コンベアは、トラスの両端部に設けられ、当該トラスからその長手方向水平に延び、平板状をした第1の支承部と第2の支承部が、建築物における第1の躯体に設置された第1の受台と前記第1の躯体とは高さの異なる第2の躯体に設置された第2の受台に、それぞれ掛けられて、前記第1の躯体と前記第2の躯体の間に掛け渡された乗客コンベアであって、前記第1の支承部の主面に重ねられた準固定ピン用プレートと、前記第1の支承部と前記準固定ピン用プレートの各々に上下方向に開設され、相互に連通する二つの孔からなるピン嵌入孔と、前記ピン嵌入孔に嵌入された準固定ピンと、前記第1の受台に固定されたアンカー部材と、を有し、前記準固定ピン用プレートは、前記第1の支承部の上側主面に重ねられており、当該準固定ピン用プレートは、前記長手方向に変位しないように前記アンカー部材に接合されていることを特徴とする。
また、前記アンカー部材は、前記第1の受台の上面に垂直な壁面を有し、前記準固定ピン用プレートは、その端面部分を前記壁面に突き合わせた状態で当該壁面に接合されていることを特徴とする。
さらに、前記端面部分近傍の上面部分が前記壁面に溶接により接合されていることを特徴とする。
また、前記準固定ピン用プレートは、前記ピン嵌入孔を構成する一方の孔が開設された本体プレートと、当該本体プレートの主面に重ねられた状態で接合された調整プレートとを含み、前記端面部分は当該調整プレートの端面部分であり、前記一方の孔からの当該端面部分までの水平距離が、前記本体プレートに対する前記調整プレートの重ね量で調整されていることを特徴とする。
上記本発明に係る乗客コンベアによれば、準固定ピン用プレートを、平板状をした第1の支承部の上面に重ねる構成としているため、前記第1の支承部の第1の受台からの高さにかかわらず、前記上面と前記準固定ピン用プレートの下面とを密接させることができる。
これにより、前記第1の支承部と前記準固定ピン用プレートの各々に上下方向に開設され、相互に連通する二つ孔からなるピン嵌入孔に嵌入された準固定ピンに対し、前記第1の支承部と前記準固定ピン用プレートからは、主としてせん断力が作用し、曲げモーメントは可能な限り排除される。その結果、準固定ピンの破断荷重が安定することとなる。
(a)は、建築物に設置された状態における実施形態1に係るエスカレータの概略構成を示す図であり、(b)は、(a)におけるA部の拡大図である。 (a)は、上記エスカレータの階上側端部およびその近傍を示す平面図であり、(b)は、一部を破断した(a)の正面図である。 (a)は上記エスカレータにおける準固定構造の一部を示す斜視図であり、(b)は当該準固定構造における準固定ピンの軸心を含む平面で切断した一部拡大断面図であり、(c)は前記準固定ピンが嵌入されるピン嵌入孔の変形例を示す図である。 (a)は実施形態2における準固定構造の一部を示す平面図であり、(b)は(a)の一部破断正面図である。 実施形態3における準固定構造の一部を示す、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は(b)におけるF・F線断面図であり、(d)は同K・K線断面図である。
以下、本発明に係るエスカレータを実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
<実施形態1>
図1に示すように、実施形態1に係るエスカレータ10は、環状に連結されて循環走行する無端搬送体である複数の踏段12を有する。走行する踏段12の両側には、欄干14が設置されている(図では、片方の欄干のみを図示している。)。
欄干14は、踏段12の走行路に沿って立設された欄干パネル16を有する。欄干パネル16の外周には、不図示のガイドレールに案内されて循環走行するハンドレール18が設けられている。
前記複数の踏段12や踏段12およびハンドレール18の駆動源である電動機(不図示)等の種々の装置は、L形鋼などの部材の組立体からなるトラス20に組み込まれている。また、欄干14は、トラス20上に組み立てられている。
トラス20の長手方向における両端部には、それぞれ、第1支持部材22と第2支持部材28が固定されている。第1支持部材22は、山形鋼(L字鋼)24と紙面に垂直な方向に長手方向を有する長方形をした鋼板からなる延長プレート26(図2)とが、隅肉溶接(溶接ビードは不図示)によって接合されてなるものである。第2支持部材28も、同様、山形鋼(L字鋼)30と同長方形をした鋼板からなる延長プレート32とが、隅肉溶接(溶接ビードは不図示)によって接合されてなるものである。なお、言うまでも無く、前記鋼板は平板状をしている。
第1支持部材22は、山形鋼24の一方の辺部がトラス20に隅肉溶接(溶接ビードは不図示)等によって接合されて、トラス20の一端部に固定されている。延長プレート26は、山形鋼24の他方の辺部にその一部を重ねた状態で接合されており、延長プレート26は、前記他方の辺部からトラス20の長手方向水平に延出されている。第2支持部材28のトラス20の他端部への固定態様および延長プレート32の山形鋼30との接合態様は、第1支持部材22と同様なので、その説明については省略する。
エスカレータ10が設置される建築物の躯体部分34には、鋼板からなる第1受台36が水平に設置されており、躯体部分34とは高さの異なる(本例では、階下の)躯体部分38には、鋼板からなる第2受台40が水平に設置されている。第1および第2受台36,40の各々は、躯体部分34,38にそれぞれアンカーボルト(不図示)によって固定されている。
エスカレータ10は、第1支持部材22における支承部である延長プレート26が第1受台36に、第2支持部材28における支承部である延長プレート32が第2受台40にそれぞれ掛けられて、階上の躯体部分34と階下の躯体部分38の間に掛け渡されている。
第2受台40には、高さ調整用のシム42が、一又は複数枚積層され、その周囲の一部が隅肉溶接(溶接ビードは不図示)により固定されている。延長プレート32は、シム42を介して第2受台40に掛けられている。シム42は、エスカレータ10が設置される建築物の設計に対する誤差やエスカレータ10の製作誤差によって生じる、第2受台40からの延長プレート32の必要とされる高さのずれを解消するために設けられている。シム42は、上記のように第2受台40に固定されているが、延長プレート32は、シム42に固定されていない(非固定)。これにより、例えば、地震や強風により建築物が揺れて、層間変位が生じると、延長プレート32がシム42上を水平方向に摺動する。これにより、エスカレータ10のトラス20に建築物から掛かる荷重が軽減されて、トラス20の損壊が防止される。
階上の躯体部分34に設置された第1受台36と延長プレート26との間にも、上記した階下におけるのと同様、シム44,46(図2(a))が設けられているのであるが、煩雑になるため、図1、図2(b)、図3(b)において、シム44,46の図示は省略している。
階下の躯体部分38に対してトラス20に設けた第2支持部材28(延長プレート32)は非固定としたが、階上の躯体部分34に対してトラス20に設けた第1支持部材22(延長プレート26)は、準固定としている。
実施形態1における準固定構造について、図2および図3を参照しながら説明する。図2(a)において、符号44,46で指し示すのが、第1受台36に固定された、延長プレート26の高さ調整用のシム(本例では、長方形をしている)である。
図2、図3に示すように、延長プレート26の上面に、主面が密接状態で重ねられて準固定ピン用プレート48が設けられている。準固定ピン用プレート48には、鋼板が用いられ、例えば、図示のような方形をしている。
準固定ピン用プレート48には上下方向(厚み方向)に孔52が開設されており、準固定ピン用プレート48との重なり領域において延長プレート26にも上下方向(厚み方向)に孔54が開設されている。孔52と孔54とは、相互に連通しており、孔52と孔54とで、ピン嵌入孔50が構成されている。
ピン嵌入孔50には、鉄鋼材料からなる準固定ピン56が挿入によって嵌入されている(さしこむことにより、はめこまれている。)。準固定ピン56の径とピン嵌入孔50の径とは、準固定ピン56がスムーズに挿入できると共に、挿入された状態で、ピン嵌入孔50に対し準固定ピン56ががたつくことの無い、いわゆる、すきまばめの関係となるよう設定されている。準固定ピン56は、準固定ピン用プレート48から上方に突出した側面の一部が準固定ピン用プレート48の上面と隅肉溶接によりピンポイントで溶接されていて(溶接ビードは不図示)、これにより、準固定ピン56のピン嵌入孔50からの抜け止めが図られている。
延長プレート26に準固定ピン56で上記のように連結された準固定ピン用プレート48は、第1受台36に固定されたアンカー部材58に接合されている。アンカー部材58は、方形をした基板60と、基板60上面の一端縁に立設された立設板62と、基板60と立設板62の両方に垂直に設けられた略直角三角形状のリブ板64を有する。基板60、立設板62、およびリブ板64には、鋼板が用いられる。基板60と立設板62とリブ板64とが相互に隅肉溶接(図1、図2において溶接ビードは不図示)によって接合されて、アンカー部材58が構成されている。
アンカー部材58は、基板60の図2(a)に示す三つの側面60A,60B,60Cが第1受台36上面と隅肉溶接によって接合されて(図1、図2において溶接ビードは不図示)、第1受台36に固定されている。
第1受台36に固定されたアンカー部材58において、立設板62は、第1受台36の上面に垂直な壁を成しており、一方の壁面62Aに一端面48Aを突き合わせた状態で準固定ピン用プレート48が壁面62Aに、隅肉溶接によって接合されている。図3(a)において、符号WB1で指し示すのが、当該隅肉溶接による溶接ビードWB1である。すなわち、前記一端面48A近傍の上面48B部分が壁面62Aに隅肉溶接によって接合されている。
これにより、準固定ピン用プレート48は、アンカー部材58を介して第1受台36に固定されている。
上記のように設置されたエスカレータ10における、躯体部分34と第1支持部材22との間の、図1に示す水平方向の隙間をD1とし、躯体部分38と第2支持部材28との間の、図1に示す水平方向の隙間をD2とする。
上記の構成からなるエスカレータ10では、小・中規模地震が発生して層間変位が起きると、躯体部分34と躯体部分38の間の水平方向の距離が変化する。これに伴い、第2支持部材28(の延長プレート32)は、第2受台40に対しシム42を介して摺動し、隙間D2が伸縮する。一方、第1支持部材22(の延長プレート26)は、第1受台36に対し、準固定ピン56、準固定ピン用プレート48、およびアンカー部材58によって固定されているため、隙間D1は初期のままである。
大規模地震が発生すると、初期の隙間D2の大きさを越えて、躯体部分34と躯体部分38が接近し、隙間D2が無くなり、躯体部分38の一部と第2支持部材28の一部が相対的に衝突する。これにより、トラス20全体は、躯体部分38に押されて躯体部分34に向かって変位しようとする。このとき、延長プレート26と準固定ピン用プレート48から準固定ピン56に水平方向のせん断力が加わって、準固定ピン56が破断し、第1支持部材22の第1受台36に対する固定が解除され(非固定となり)、第1支持部材22(の延長プレート26)は、第1受台36に対しシム44,46(図2)を介して摺動可能となる。
そして、トラス20は、躯体部分34に向かって、さらに、初期の隙間D1の距離分、変位する余地ができるため、両躯体部分34,38から受ける圧縮荷重によるトラス20の損壊を回避することができる。なお、少なくとも初期の隙間D1の距離D1x分のトラス20の変位を確保するため、図2(b)に示す、第1支持部材22(延長プレート26)の摺動代Sが距離D1xよりも大きくなるように(S>D1x)、準固定ピン用プレート48の長さ等が設定されている。
以上の説明から明らかなように、準固定ピン56は、中規模地震までは、第1支持部材22(延長プレート26)を第1受台36に対し固定状態に維持し、大規模地震では、破断するようなせん断強さを有する。これにより準固定構造が実現されている。
また、準固定ピン56は、延長プレート26と準固定ピン用プレート48から受ける荷重によって破断するが、図3(b)等に示すように、準固定ピン用プレート48の主面と延長プレート26の主面同士は密接しているため、準固定ピン56には、主としてせん断力が作用することとなる。すなわち、準固定ピン用プレート48と延長プレート26との間の隙間の程度に応じて生じる曲げモーメントが、準固定ピン56に作用するのを可能な限り排除することができる。よって、準固定ピン56の破断荷重が安定する。
上記の準固定構造を有するエスカレータ10の建築物への設置手順の概略について、図1〜図3を適宜参照しながら説明する。
(i)階上側の第1受台36にシム44,46(図2)を、階下側の第2受台40にシム42(図1)をそれぞれ必要な分固定する。
(ii)第1支持部材22の延長プレート26を第1受台36に、第2支持部材28の延長プレート32を第2受台40に、それぞれ、シム44,46、シム42を介して掛け、第1支持部材22および第2支持部材28を、それぞれ躯体部分34、38に対して位置決めする。これにより、エスカレータ10(トラス20)は、躯体部分34と躯体部分38との間に掛け渡される。
(iii)延長プレート26の上面に準固定ピン用プレート48を重ねて準固定ピン用プレート48を適当にスライドさせ、孔54と孔52(図3(b))とを相互に連通させてピン嵌入孔50を形成する。形成されたピン嵌入孔50に準固定ピン56を嵌入する。
(iv)アンカー部材58を第1受台36に載置し、第1受台36上をスライドさせて、壁面62Aに準固定ピン用プレート48の一端面48A(図2)が突き合わさる状態で位置決めする。位置決めがなされると、アンカー部材58を上記のように、隅肉溶接によって、第1受台36に固定する。
(v)次に、準固定ピン用プレート48をアンカー部材58の立設板62に上記のように、隅肉溶接によって固定する。なお、工程(iv)における「アンカー部材58と第1受台36の溶接」と工程(v)の「準固定ピン用プレート48とアンカー部材58の溶接」は、いずれを先に実行しても構わない。
(vi)最後に、準固定ピン56の上端部側面部分を上記のように、準固定ピン用プレート48の上面にピンポイントで溶接して、一連の作業が完了する。
なお、当該一連の作業〔工程(iii)〜工程(vi)〕中に、準固定ピン56がピン嵌入孔50から抜け落ちるのを防ぐため、例えば、図3(c)に示すように、延長プレート26に開設する孔68の下端部をその他の部分よりも径の小さい径小部68Aとしても構わない。これにより、ピン嵌入孔70に上方から嵌入された準固定ピン56は、径小部68Aがストッパーとなるので、下方へ抜け落ちることが無い。なお、径小部68Aは、孔68を開設するときに用いるドリル(不図示)の先端部が延長プレート26を貫通する直前で止めることにより形成することができる。
あるいは、ピン嵌入孔は、図3(b)に示すピン嵌入孔50とし、準固定ピンをその上端部に鍔が形成された鍔付きピン(不図示)としても構わない。鍔付きピンとすることで、下端からピン嵌入孔50に嵌入された鍔付きピンの鍔が準固定ピン用プレート48の上面48Bに当接して、鍔付きピンがピン嵌入孔50から抜け落ちるのを防止できる。
以上説明したように、実施形態1によれば、高さ調整用のシム44,46(図2(a))による高さ調整により、図3(b)に示す、第1受台36と延長プレート26との間の隙間G、ひいては、延長プレート26の第1受台36からの高さHが、エスカレータ10の設置現場毎に区々になるところ、準固定ピン用プレート48を延長プレート26の上面(上側主面)26Aに重ねて配置する構成とされているため、高さHによらず、準固定ピン用プレート48を延長プレート26に密接させることができる。これにより、上述した通り、準固定ピン56の破断荷重のばらつきを可能な限り少なくすること、換言すれば、破断荷重を安定させることができる。
<実施形態2>
実施形態2は、準固定構造の一部の構成が異なっている以外は、実質的に実施形態1と同じである。よって、実施形態2を説明するための図4において、実施形態1(図1〜図3)と同じ構成部分には同じ符号を付して、その説明については省略するか必要に応じて言及するに止め、以下、異なる部分を中心に説明する。
図4に示すように、実施形態2において、準固定ピン用プレート72は、本体プレート74と調整プレート76とを含む構成とされている。本体プレート74と調整プレート76には、いずれも鋼板が用いられる。
本体プレート74の上面(上側主面)に調整プレート76の一部が重ねられた状態で、調整プレート76の一側面が本体プレート74の上面に隅肉溶接(溶接ビードWB2)によって接合されて、準固定ピン用プレート72が構成されている。
本体プレート74には上下方向(厚み方向)に、孔54と相互に連通する孔78が開設されており、孔54と孔78とでピン嵌入孔80が構成されている。ピン嵌入孔80には、準固定ピン56が挿入によって嵌入されている(さしこむことにより、はめこまれている。)。
準固定ピン用プレート72は、本体プレート74が延長プレート26の上面(上側主面)に密接状態で重ねられている。
準固定ピン用プレート72は、調整プレート76の一端面76Aを壁面62Aに突き合わせた状態で、隅肉溶接(溶接ビードWB3)によって接合されている。
なお、アンカー部材58は、実施形態1と同様、基板60の三つの側面60A,60B,60Cが第1受台36上面と隅肉溶接によって接合されて(図4において溶接ビードは不図示)、第1受台36に固定されている。
実施形態2における、エスカレータの建築物への設置手順の概略について説明する。ここで、図4において、平面視でトラス20(図1)の長さ方向を矢印X、幅方向を矢印Yで表すこととする。
実施形態1では、延長プレート26と準固定ピン用プレート48を重ねて、ピン嵌入孔50に準固定ピン56を嵌入した〔工程(iii)〕後、アンカー部材58を位置決めして第1受台36に固定した〔工程(iv)〕が、実施形態2では、アンカー部材58は、上記した正確な位置決めをすることなく、予め、第1受台36に上記溶接によって所定位置に固定しておく。
上述した工程(i)、工程(ii)までは、実施形態1と同様なので、これに続く工程を工程(a)〜工程(d)として説明する。
(a)延長プレート26の上面に本体プレート74を重ねて本体プレート74を適当にスライドさせ、孔54と孔78とを相互に連通させてピン嵌入孔80を形成する。形成されたピン嵌入孔80に準固定ピン56を嵌入する。
(b)本体プレート74の一端面74Aが立設板62の壁面62Aと略平行となるように、準固定ピン56を中心の本体プレート74を回動させる。一端面74Aが壁面62Aと平行となった本体プレート74の上面(上側主面)に、調整プレート76を重ねて調整プレート76を適当にスライドさせ、調整プレート76の一端面76Aを壁面62Aに突き合わせる。突き合わさった状態で、一端面76A近傍の上面76B部分と壁面62Aとを隅肉溶接(溶接ビードWB3)によって接合する。
(c)調整プレート76の一端面76Aとは反対側の一端面76Cと本体プレート74の上面とを隅肉溶接(溶接ビードWB2)によって接合する。
(d)上記工程(iv)と同様、準固定ピン56の上端部側面部分を本体プレート74の上面にピンポイントで溶接して、一連の作業が完了する。
以上の説明から理解されるように、準固定ピン用プレート72において、準固定ピン56が嵌入される孔78から調整プレート76の一端面76Aまでの水平距離(長さ方向Xの距離)は、本体プレート74に対する調整プレート76の重ね量で調整される。すなわち、重ね量を多くすれば、前記水平距離は短縮され、重ね量を少なくすれば前記水平距離は、伸長される。延長プレート26の孔54が設計上予定されている第1受台36上の基準位置から長さ方向Xにおいて想定されるずれ量を考慮し、アンカー部材58は、長さ方向Xにおいて、前記重ね量で調整され得る範囲内の位置に予め固定されていれば構わない。
また、幅方向Yにおいては、立設板62の壁面62Aの幅方向Yの長さを、準固定ピン用プレート72(本体プレート74、調整プレート76)の幅方向Yの長さよりも長くしておくことで、当該長さの差分に応じた範囲であれば、アンカー部材58に対して延長プレート26の孔54が前記基準位置から幅方向Yにずれたとしても、調整プレート76を幅方向Yの全長に亘って壁面62Aに溶接することができる。アンカー部材58は、幅方向Yにおいては、壁面62Aの幅方向Yの中心線が前記基準位置に重なるのを目標に固定される。
以上、実施形態2においても、準固定ピン用プレート72(の本体プレート74)を延長プレート26の上面(上側主面)26Aに重ねて配置する構成とされるため、上面26Aの第1受台36からの高さにかかわらず、準固定ピン用プレート72(の本体プレート74)を延長プレート26に密接させることができる。これにより、実施形態1と同様、準固定ピン56の破断荷重のばらつきを可能な限り少なくすること、換言すれば、破断荷重を安定させることができる。
<実施形態3>
実施形態1、実施形態2では、準固定ピン用プレート48,72をアンカー部材58に溶接によって接合したが、実施形態3では、ボルト・ナットによって接合している。また、実施形態1、実施形態2では、アンカー部材58を第1受台36に溶接によって固定したが、実施形態3では、ボルト・ナットによって固定している。
これらの点が異なる以外は、実施形態3は、実施形態1、実施形態2と基本的に同様の構成である。よって、以下、実施形態1、実施形態2と実質的に同じ構成部分には、同じ符号を付してその説明については省略するか必要に応じて言及するに止め、以下、異なる部分を中心に説明する。
実施形態3を説明するための図5において、実施形態2の図4と同様、平面視でトラス20(図1)の長さ方向を矢印X、幅方向を矢印Yで表すこととする。また、上下方向(鉛直方向)を矢印Zで表すこととする。
実施形態3におけるアンカー部材102は、基板104、立設板106、およびリブ板64を有する。図5に示すように、基板104、立設板106は、それぞれ、実施形態1(図2、図3)、実施形態2(図4)の基板60、立設板62と同様の外形を有している。また、基板104、立設板106、およびリブ板64の間の相互の溶接による接合態様は、実施形態1,2における基板60、立設板62、およびリブ板64の間の相互の溶接による接合態様と同じである。
基板104は、その厚み方向に開設された二つの長孔104D,104Eを有する。長孔104D,104Eは、その長手方向が矢印Xの方向と一致している。二つの長孔104D、104Eの矢印Y方向における間隔と同じ間隔で、第1受台36に全ねじ(寸切り)ボルト108,110が立設状態で固定されている。全ねじボルト108,110の各々は、例えば、その下端が溶接によって第1受台36に接合されている。
基板104は、長孔104D,104Eの各々に全ねじボルト108,110が挿通された状態で、第1受台36に載置されており、全ねじボルト108,110各々の上端部には、ナット112,114がそれぞれ螺合している。そして、ナット112,114が締め付けられて、基板104が第1受台36に固定されている。なお、ナット112,114を弛めると、基板104は第1受台36に対し、矢印Xの方向に変位可能となる。
準固定ピン用プレート116は、長方形をし、延長プレート26の上面26Aに一部が重ねられた水平板部118と水平板部118の短辺から上方に延出した縦板部120とからなる。
水平板部118には上下方向(厚み方向)に、孔54と相互に連通する孔122が開設されており、孔54と孔122とでピン嵌入孔124が構成されている。ピン嵌入孔124には、準固定ピン56が挿入によって嵌入されている(さしこむことにより、はめこまれている。)。
縦板部120は、その厚み方向に開設された二つの長孔120D,120Eを有する。長孔120D,120Eの長手方向は、矢印Yの方向と一致している。
準固定ピン用プレート116は、その端面120A(縦板部120の主面)を立設板106の壁面106Aに突き合わせられている。
立設板106は、その厚み方向に開設された二つの長孔106D,106Eを有する。長孔106D,106Eの長手方向は、矢印Zの方向と一致している。
立設板106に開設された長孔106D,106Eと縦板部120に開設された長孔120D,120Eとは、矢印Xの方向から見ると、それぞれ、十字に交差していて(交差している様子は、図面には現れていない。)、その重なり部分において一部が連通している。
長孔120Eと長孔106Eには、ボルト126が挿入されておりボルト126にはナット128が螺合している。長孔120Dと長孔106Dには、ボルト130が挿入されておりボルト130にはナット132が螺合している。
ボルト126とナット128、ボルト130とナット132がそれぞれ締め付けられて、準固定ピン用プレート116は、その端面120Aを壁面106Aに突き合わせた状態で壁面106Aに接合される。
実施形態3における、エスカレータの建築物への設置手順の概略について説明する。なお、上述した工程(i)、工程(ii)までは、実施形態1と同様なので、これに続く工程を工程(イ)〜工程(へ)として説明する。
(イ)第1受台36に固定されている全ねじボルト108,110各々に、長孔104E,104Dをそれぞれ通して、基板104を第1受台36に載置する。全ねじボルト108,110に、ナット112,114をそれぞれ螺合させる。この時点では、ナット112,114を締め付けない。締め付けていない状態では、基板104は、長孔104E,104Dの長手方向、すなわち矢印Xの方向に変位可能である。
(ロ)準固定ピン用プレート116の水平板部118の一部を延長プレート26の上面26Aに重ねた状態で、縦板部120の長孔120D,120E各々と立設板106の長孔106D,106E各々とを一部連通させる。連通した長孔120Dと長孔106D、連通した長孔120Eと長孔106Eのそれぞれに、ボルト130とボルト126を挿入し、ボルト130とボルト126にそれぞれナット132とナット128を螺合させる。この時点では、ボルト126とナット128、ボルト130とナット132とは、締め付けない。締め付けていない状態では、準固定ピン用プレート116は、アンカー部材102に対し、長孔106D,106Eの長手方向(矢印Zの方向)、および長孔120D,120Eの長手方向(矢印Yの方向)に相対的に変位可能である。
(ハ)延長プレート26の上面26Aに重なっている準固定ピン用プレート116を適当にスライドさせ、孔54と孔122とを相互に連通させてピン嵌入孔124を形成する。形成されたピン嵌入孔124に準固定ピン56嵌入する。
(ニ)延長プレート26の上面26Aに、水平板部118の下面を密接させた状態で、ボルト126とナット128およびボルト130とナット132をそれぞれ締め付けて、準固定ピン用プレート116をアンカー部材102に接合する。このとき、延長プレート26の孔54が第1受台36上の前記基準位置からずれていたとしても、矢印X方向のずれ量は、基板104の変位によって調整され、矢印Y方向のずれ量は、準固定ピン用プレート116のアンカー部材102(立設板106)に対する相対的な変位によって調整される。また、シム44,46(図2(a))による延長プレート26の第1受台36からの高さ調整の結果、エスカレータ毎に区々になる当該高さに応じて準固定ピン用プレート116は、矢印Z方向に変位できるため、支障なく準固定ピン用プレート116をアンカー部材102に接合できる。
(ホ)次に、ナット112およびナット114を締め付けて、基板104を第1受台36に固定する。
(へ)最後に、準固定ピン56の上端部側面部分を準固定ピン用プレート116(の水平板部118)の上面にピンポイントで溶接して、一連の作業が終了する。
以上、実施形態3においても、準固定ピン用プレート116(の水平板部118)を延長プレート26の上面(上側主面)26Aに重ねて配置する構成とされるため、上面26Aの第1受台36からの高さにかかわらず、準固定ピン用プレート116(の水平板部118)を延長プレート26に密接させることができる。これにより、実施形態1、2と同様、準固定ピン56の破断荷重のばらつきを可能な限り少なくすること、換言すれば、破断荷重を安定させることができる。
また、実施形態3によれば、アンカー部材102の第1受台36への固定、および、準固定ピン用プレート116とアンカー部材102の接合には、いずれも、ボルト・ナットを用いているため、これらを溶接で行っている実施形態1,2よりも前記固定と前記接合の作業性が良い。
なお、上記の例では、アンカー部材102の基板104は、全ねじボルト108,110とナット112,114で第1受台36に固定したが、固定手段は、これに限らず以下のようにしても構わない。全ねじボルト108,110に対応する第1受台36の位置にタップ加工を施し、厚み方向に雌ねじを形成する。そして、基板104の長孔104D,104Eの各々にボルトを挿入し、前記雌ねじに螺合させて締め付けることにより、基板104(アンカー部材102)を第1受台36に固定することとしても構わない。
以上、本発明に係るエスカレータを実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は上記した形態に限らないことは勿論であり、例えば、以下の形態とすることもできる。
(1)上記実施形態では、第1支持部材22と第2支持部材28をそれぞれ山形鋼24,30と延長プレート26,32で構成したが、支持部材は山形鋼のみで構成することとしても構わない。この場合、トラス20に固定される一辺部とは反対の、トラス20から水平に延びる他辺部が支承部となり、当該他辺部に、準固定ピン56が嵌入されるピン嵌入孔を構成する二つの孔の内の一方が開設される。なお、言うまでもなく、他辺部のみに着目すると、当該他辺部は平板状をしている。
(2)上記実施形態では、アンカー部材58,102をそれぞれ、3個の部材、すなわち、基板60,104、立設板62,106、およびリブ板64で構成したが、これに限らず、アンカー部材は、山形鋼を所定の長さに切断したもので構成しても構わない。すなわち、山形鋼を図4(a)の矢印Y方向における立設板62(基板60)の長さに相当する長さで切断したものを用いる。
当該山形鋼は、その一辺部が基板60に相当し、他辺部が立設板62に相当するように用いる。すなわち、前記一辺部を第1受台36に固定し、前記他辺部に準固定ピン用プレートを接合するのである。
(3)上記実施形態では、ピン嵌入孔50,80,124を構成する、延長プレート26に開設された孔54.68はいずれも貫通孔としたが、有底孔としても構わない。
(4)上記実施形態では、準固定ピンとして、全体的に円柱状をしたストレートピン(準固定ピン56)を用いたが、準固定ピンは、これに限らず、例えば、上記特許文献1に開示されたような準固定ピンを用いても構わない。すなわち、準固定ピンを円柱部と当該円柱部の一端から同軸上に延出された雄ねじ部を有するものとしても構わない。
この場合には、支承部である延長プレートには、前記雄ねじ部が螺合するねじ孔(雌ねじの切ってある孔)を設け、準固定ピン用プレートには、前記円柱部が挿入される挿入孔を開設し、前記ねじ孔と当該挿入孔とを相互に連通させてピン嵌入孔を構成する。
そして、前記ねじ孔に前記雄ねじを螺入し、前記挿入孔に前記円柱部を挿入することにより、当該準固定ピンを前記ピン嵌入孔に嵌入させるのである。
(5)上記実施形態では、階上の躯体部分34に設置された第1受台36に対して第1支持部材22を準固定とし、階下の躯体部分38に設置された第2受台40に対して第2支持部材28を非固定としたが、この逆にしても構わない。すなわち、階上の躯体部分に設置された受台に対し、対応する支持部材を非固定とし、階下の躯体部分に設置された受台に対し、対応する支持部材を準固定としても構わない。
(6)上記実施形態では、本発明に係る乗客コンベアを、エスカレータを例に説明したが、本発明に係る乗客コンベアは、環状に連結された複数のパレットからなる無端搬送体やゴムベルトからなる無端搬送体を循環走行させて乗客を搬送する動く歩道であって、傾斜配置される傾斜型の動く歩道にも適用可能である。
本発明に係る乗客コンベアは、例えば、地震や強風などによって大きな層間変位が生じ得る高層の建築物に設置されるエスカレータに好適に利用可能である。
10 エスカレータ
20 トラス
26,32 延長プレート
34,38 躯体部分
36 第1受台
40 第2受台
48,72,116 準固定ピン用プレート
50,80,124 ピン嵌入孔
52,78,122 孔
54,68 孔
56 準固定ピン
58,102 アンカー部材

Claims (4)

  1. トラスの両端部に設けられ、当該トラスからその長手方向水平に延び、平板状をした第1の支承部と第2の支承部が、建築物における第1の躯体に設置された第1の受台と前記第1の躯体とは高さの異なる第2の躯体に設置された第2の受台に、それぞれ掛けられて、前記第1の躯体と前記第2の躯体の間に掛け渡された乗客コンベアであって、
    前記第1の支承部の主面に重ねられた準固定ピン用プレートと、
    前記第1の支承部と前記準固定ピン用プレートの各々に上下方向に開設され、相互に連通する二つの孔からなるピン嵌入孔と、
    前記ピン嵌入孔に嵌入された準固定ピンと、
    前記第1の受台に固定されたアンカー部材と、
    を有し、
    前記準固定ピン用プレートは、前記第1の支承部の上側主面に重ねられており、当該準固定ピン用プレートは、前記長手方向に変位しないように前記アンカー部材に接合されていることを特徴とする乗客コンベア。
  2. 前記アンカー部材は、前記第1の受台の上面に垂直な壁面を有し、
    前記準固定ピン用プレートは、その端面部分を前記壁面に突き合わせた状態で当該壁面に接合されていることを特徴とする請求項1に記載の乗客コンベア。
  3. 前記端面部分近傍の上面部分が前記壁面に溶接により接合されていることを特徴とする請求項2に記載の乗客コンベア。
  4. 前記準固定ピン用プレートは、前記ピン嵌入孔を構成する一方の孔が開設された本体プレートと、当該本体プレートの主面に重ねられた状態で接合された調整プレートとを含み、
    前記端面部分は当該調整プレートの端面部分であり、前記一方の孔からの当該端面部分までの水平距離が、前記本体プレートに対する前記調整プレートの重ね量で調整されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の乗客コンベア。
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