JP6561896B2 - ワーク取り出し装置 - Google Patents

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Description

本発明はワーク取り出し装置に関し、特に、左右にフランジ面を有するハット型のワークが多段に積層されたワーク群から最上段のワークを取り出すのに用いられるワーク取り出し装置に関する。
多数個の鋼材が積層された鋼材群から1の鋼材を順次取り出す作業は、鋼材の加工工場などで必須のものであり、手作業によらず、ロボットハンド等によって自動的に行い得ることが求められている。そのための装置がいくつか提案されており、特許文献1には、積層された薄板状の鋼材の積層体群から最上位の鋼板を、吸着パッドを備えた昇降機構により取り出すようにした装置が記載されている。特許文献2には、円環状の薄板部材の積層体群から、把持爪と分離爪とを利用して、その最下位の薄板部材を取り出すようにした装置が記載されている。特許文献3には、積層された多数のリング状成形材群から最上位の成形材をチャック爪で挟み込み、下位の成形材を下方に押さえ付けた状態で、最上位の成形材を取り出す装置が記載されている。
特開2009−263084号公報 特開平4−182231号公報 特開2001−334483号公報
従来提案されている取り出し装置は、板状あるいはリング状の鋼材(ワーク)が水平方向にほぼ自由に移動できるようになっているワーク群を取り出しの対象物とし、そのワーク群から1のワークを取り出すようにしている。鋼材には、左右にフランジ面を有するハット型の鋼材が存在しており、広く用いられている。この種の鋼材は、保管場所などにおいて、あるいは輸送時などにおいて、下位の鋼材のハット部内に上位の鋼材のハット部の一部を挿入した姿勢で、多段に積層して配置されるのが普通である。
しかし、そのように積層されたワーク群から最上段のワークを取り出すための有効な取り出し装置は、これまで提案されてない。通常、単純なフックをフランジ面にひっかけた状態で、クレーン等で上方に引き上げていく作業が、一般に行われているにすぎない。ハット型の鋼材であるワークは、多段に積層したときに、自重により上位と下位のワークとの間で、そのハット部の間にいわゆるかじりが発生しやすい。かじりが生じるとその部分での上下のワーク間の摩擦力が大きくなり、分離することが困難となる。クレーン等でそのまま最上段のワークを引き上げようとすると、かじりに起因して引き上げ時にバランスが崩れがちとなる。そのために、引き上げには慎重な作業が求められている。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、左右にフランジ面を有するハット型のワークが多段に積層されたワーク群から最上段のワークを取り出す際に、上位と下位のワーク間にかじりが生じている場合であっても、安定して最上段のワークを確実に取り出すことのできるようにした、ワークの取り出し装置を開示することを課題とする。
本発明によるワーク取り出し装置は、左右にフランジ面を有するハット型のワークが多段に積層されたワーク群から最上段のワークを取り出すためのワーク取り出し装置であって、前記ワーク取り出し装置は、前記ワーク群における最上段のワークの左右のフランジ面を把持することのできる左右一対の把持手段と、前記左右一対の把持手段を接近離間する方向に移動させる水平方向移動手段と、を少なくとも備え、前記把持手段は固定爪と可動爪との組み合わせ体であり、前記ワーク取り出し装置は固定爪に対して可動爪を相対的に移動させる可動爪移動手段をさらに備えるとともに、前記固定爪は最上段のワークのフランジ面の上面側に当接する第1の当接面と次段のワークのフランジ面の上面側に当接する第2の当接面とを有し、前記可動爪は下位の第1の位置と上位の第2の位置との間で前記可動爪移動手段を介して移動可能であり、前記第1の位置では最上段のワークと次段のワークのフランジ間の隙間に入り込むことができ、前記第2の位置では前記固定爪の第1の当接面が当接しているワークのフランジ面の下面側に当接可能とされていることを特徴とする。
本発明によるワーク取り出し装置の作動に際しては、最初に、ワーク取り出し装置を装着しているロボットアーム等を操作して、ワーク取り出し装置を処理しようとするワーク群の直上方に配置する。次いで、前記可動爪移動手段を作動して、可動爪を前記下位の第1の位置にセットする。また、前記水平方向移動手段を操作し、左右一対の把持手段間の距離がワークの左右のフランジ面の先端間の距離よりも少し広い位置となるように、一対の把持手段間の横幅を調整する。
調整後、ロボットアーム等を操作して、左右一対の把持手段を最上段のワークのフランジ面と次段のワークのフランジ面との間まで下降させ、さらに、前記固定爪の第1の当接面が最上段のワークのフランジ面の少し上位の位置に、かつ、固定爪の第2の当接面と可動爪とが最上段のワークのフランジ面の裏面と次段のワークのフランジ面の上面との間に位置するように把持手段の位置を調整する。
調整の後、水平方向移動手段を操作して、一対の把持手段を接近する方向に移動させる。それにより、一対の把持手段の固定爪における第1と第2の当接面および可動爪とがワーク群におけるフランジ面の領域に入り込む。具体的には、固定爪の第1の当接面は最上段のワークのフランジ面の上位に入り込み、固定爪の第2の当接面と可動爪とは、最上段のワークのフランジ面と次段のワークのフランジ面との間の領域に入り込む。
その状態で、可動爪移動手段を操作して、可動爪を下位の第1の位置から上位の第2の位置に向けて移動させる。可動爪が上位の第2の位置に向けて移動する過程で、可動爪は最上段のワークのフランジ面の下面に当接する。その状態でさらに上昇することで、最上段のワークは可動爪とともに持ち上げられ、そのフランジ面の上面側が固定爪の第1の当接面に当接した位置で、ワークの揚上および可動爪の揚上は停止する。その過程で、下位のワークのフランジ面の上面側は固定爪の第2の固定部によって押え付けられる。そのために、可動爪が下位の第1の位置から上位の第2の位置に向けて移動する過程で、最上段のワークを次段のワークから分離した状態にまで揚上させることができる。最上段のワークと次段のワークとの間にかじりが生じている場合であっても、安定してかつ確実に最上段のワークをワーク群から上方に取り出すことが可能となる。
ハット型のワークの形状に応じてワーク群での最上段のワークのフランジ面と次段のワークのフランジ面と間の距離が異なってくる。また、同じ形状のワークからなるワーク群であっても、その積層状態によっては、右側のフランジ面間の距離と左側のフランジ面間の距離が積層される位置によって異なっている場合もありうる。それに対処するために、本発明によるワーク取り出し装置の一態様では、前記把持手段はそれぞれ独立した上下方向の位置設定手段を備えることを特徴とする。この態様のワーク取り出し装置では、種々の態様の、左右にフランジ面を有するハット型のワークが多段に積層されたワーク群に対して、適切に対処することが可能となる。
前記したように、ワークの種類あるいはワークの積層態様によって、ワーク群での最上段のワークのフランジ面と次段のワークのフランジ面と間の距離が異なってくる。それに対処するために、本発明によるワーク取り出し装置の一態様では、前記固定爪における第1と第2の当接面間の間隔が変更可能となっていることを特徴とする。この態様のワーク取り出し装置では、種々の態様の、左右にフランジ面を有するハット型のワークが多段に積層されたワーク群に対して、同一の装置でもって、適切に対処することが可能となる。
さらに、ワークの種類あるいはワークの積層態様によって、ワーク群での最上段のワークのフランジ面と次段のワークのフランジ面との間の距離が狭くなっている場合も起こりうる。それに対処するために、本発明によるワーク取り出し装置の一態様では、前記把持手段の固定爪における第2の当接面の先端部および前記可動爪の先端部は楔形形状とされていることを特徴とする。この態様のワーク取り出し装置では、最上段のワークのフランジ面と次段のワークのフランジ面と間の距離が非常に狭くなっている場合でも、前記水平方向移動手段によって左右一対の把持手段を近接する方向に移動させたときに、固定爪の第2の当接面および可動爪を容易にフランジ面間の隙間に挿入させることが可能となり、ワーク取り出しの操作を容易化することが可能となる。
本発明によるワーク取り出し装置では、左右にフランジ面を有するハット型のワークが多段に積層されたワーク群から最上段のワークを取り出すときに、例え両者の間にかじりが生じている場合であっても、最上段のワークを容易にかつ確実に取り出すことが可能となる。
本発明に係るワーク取り出し装置の一実施の形態を示す斜視図。 図1に示す装置の左側面図。 図1に示す装置の正面図。 図1に示す装置の上面図。 固定爪と可動爪を拡大して示す側面図。 図1に示す装置の作動を説明するための第1の図。 図1に示す装置の作動を説明するための第2の図。 本発明に係るワーク取り出し装置に取り付け可能なセンサの一例を説明する図。 本発明に係るワーク取り出し装置の他の実施の形態を説明する模式図。
以下、本発明に係るワーク取り出し装置の一実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1に斜視図を、図2に図1の左側面図を、図3に正面図を、図4に上面図を示すように、本発明に係るワーク取り出し装置100は、固定機枠1を備え、該固定機枠1の左右の端部には、垂直方向に延出する2本の第1の固定杆2、2が互いに平行に取り付けられている。そして、前記第1の固定杆2、2の下端には、後に説明する固定爪3、3が固定されている。
固定機枠1の上下方向のほぼ中間位置近傍には、互いに平行な2本のスライド杆4、4が水平方向に摺動自在に装着されており、該スライド杆4の、前記第1の固定杆2、2が位置する側とは反対側の端部には垂直板5(図4参照)が取り付けてある。該垂直板5の左右の端部近傍であって、前記第1の固定杆2、2と対向する位置には、該2本の第1の固定杆2、2と平行に、2本の第2の固定杆6、6が垂直方向に固定されている。そして、第2の固定杆6、6の下端には、後に説明する、前記第1の固定杆2、2に固定した固定爪3、3と同じ形状の固定爪3、3が、向かい合うようにして、固定されている。図2の側面図に示すように、第2の固定杆6、6には、垂直方向に延びる長孔7が形成されている。
前記固定機枠1の上方部位には、可動方向が垂直方向である第1のアクチュエータ10が固定されている。第1のアクチュエータ10の2本の可動部材(例えばピストン)11の下端には水平板12が固定されており、該水平板12の左右端部には、前記第1の固定杆2、2と平行に、第1の可動杆13、13が垂直方向に固定されている。第1の可動杆13、13の下端部は、第1の固定杆2、2の下端部とほぼ同じ位置まで達しており、そこには、後に説明する可動爪14、14が固定されている。図示の例では、第1の可動杆13、13は第1の固定杆2、2の内側に位置しているが、外側に位置していてもよい。
前記水平板12の下面には、可動方向が水平方向である第2のアクチュエータ20が固定されている。第2のアクチュエータ20の可動部材21は、前記した第2の固定杆6、6に向けて前進かつ後退するようになっている。可動部材21の先端には、前記固定機枠1と平行に支持機枠22が固定されている。該支持機枠22の左右の端部は前記第2の固定杆6、6の内側端近傍にまで達しており、該支持機枠22の端部には、第2の固定杆6、6と平行に、かつ、第2の固定杆6、6にほぼ接するようにして、第2の可動杆15、15が垂直方向に固定されている。第2の可動杆15、15の下端部は第2の固定杆6、6の下端部とほぼ同じ位置まで達しており、そこには、後に説明する、前記第1の可動杆13、13に固定した可動爪14、14と同じ形状の可動爪14、14が、向かい合うようにして、固定されている。また、前記第2の可動杆15、15における、前記第2の固定杆6、6に形成した長孔7、7に対向する部位には、前記長孔7、7内に入り込むようにしてガイドピン16、16が取り付けられている。
図2に示すように、固定機枠1にはフランジ30が設けてあり、該フランジ30は、上記のワーク取り出し装置100を、例えはロボットアーム(不図示)に取り付けるときに用いられる。また、特に図示しないが、ワーク取り出し装置100は、装置100とワーク群(左右にフランジ面を有するハット型のワークが多段に積層されたワーク群)の位置関係を計測するためのセンサ、例えば、ワークの3次元の位置を計測するセンサ等が必要に応じて備えられる。
上記の構成であり、ワーク取り出し装置100において、第1のアクチュエータ10を作動させることで、第1の可動杆13、13および第2の可動杆15、15は、固定機枠1に対して相対的に上下方向に移動する。また、固定機枠1には第1の固定杆2、2が直接固定されており、一方、固定機枠1に対してスライド杆4を介して水平方向に移動自在に取り付けられた垂直板5には第2の固定杆6、6が固定されているので、結果として、第1のアクチュエータ10の作動によって移動する第1の可動杆13、13および第2の可動杆15、15は、第1のアクチュエータ10の作動によっては移動しない第1の固定杆2、2および第2の固定杆6、6に対して、相対的に上下方向に移動する。
また、前記のように、固定機枠1の水平板12に固定された第2のアクチュエータ20の可動部材21の先端には支持機枠22が取り付けられ、該支持機枠22に取り付けた第2の可動杆15、15にはガイドピン16、16が取り付けられている。そして、該ガイドピン16、16は、第2の固定杆6、6に形成した上下方向の長孔7、7に係合している。そのために、第2のアクチュエータ20の水平方向の作動は、ガイドピン16、16を介して、第2の固定杆6、6に伝えられ、第2の固定杆6、6は、スライド杆4、4をガイドとして、固定状態にある第1の固定杆2、2に対して、近接離間する方向に移動する。
すなわち、ワーク取り出し装置100では、第1のアクチュエータ10を作動させることで、第1の可動杆13、13および第2の可動杆15、15は、上下方向に移動することができ、第2のアクチュエータ20を作動することで、第2の固定杆6、6と第2の可動杆15、15と一体となって、固定状態にある第1の固定杆2、2と第1の可動杆13、13に対して、接近離間する方向に(水平方向に)移動することができる。
次に、固定爪3および可動爪14について説明する。図5は、固定爪3と可動爪14とがワーク取り出し装置100に組み込まれた状態での一例を示している。図において、可動爪14は手前側に位置しており、固定爪3は可動爪14の背面側に位置している。固定爪3と可動爪14は、機械的強度を備えるために、図3など示すように、所要の厚みを有している。
固定爪3は凹陥部41を有し、該凹陥部41の上端面側は、ほぼ水平な平坦面である第1の当接面42となっている。また、固定爪3の下端面側は第2の当接面43となっている。好ましくは、図示のように、第2の当接面43の先端側43aは先細となった楔形の形状とされる。可動爪14は、その下端部に水平方向に延出する先端部44を有し、該先端部44は先細となった楔形の形状とされる。
固定爪3における前記凹陥部41の水平方向の深さは、図8に一例を示すような、作業対象物であるワークW、すなちわ、左右にフランジ面W1を有するハット型のワークWにおけるフランジ面W1の少なくとも一部が入り込むことのできる深さとされる。また、凹陥部41の上下方向の高さH(図5)は、図8に示すように、当該ハット型のワークWを多段に積層したときに、上段のワークWaと次段のワークWbとのフランジ面W1間に形成される隙間h内に、前記第2の当接面43が入り込むことのできる距離とされる。作業しようとするワークの形状によっては、また、積層の状態によっては、左右のフランジ面間に形成される隙間が異なる場合があるが、より狭い方の距離に合わせて固定爪3の形状を設定してもよく、形状の異なる固定爪を右と左で用いるようにしてもよい。
ワーク取り出し装置100において、第1の固定杆2、2および第2の固定杆6、6の先端に取り付けた固定爪3、3と、第1の可動杆13、13および第2の可動杆15、15の先端に取り付けた可動爪14、14との位置関係は、次のようにされる。すなわち、第1のアクチュエータ10を作動して、第1の可動杆13、13および第2の可動杆15、15を上下方向に移動したときに、図5に示すように、そこに取り付けられた可動爪14の前記先端部44が、固定爪3の前記凹陥部41内において、第1の当接面42と第2の当接面43との間を上下方向に移動できる位置関係とされている。なお、図5において、W1は、作業対象物であるハット型のワークWのフランジ面W1を示しており、ここでは、フランジ面W1の上面側に固定爪3の第1の当接面42が当接している。そして、前記可動爪14は下位の第1の位置と上位の第2の位置との間に位置している。
次に、図6および図7を参照して、ワーク取り出し装置100の作動を説明する。作業開始に当たり、前記した固定機枠1に固定したフランジ30を利用して、適宜のロボットアームにワーク取り出し装置100を取り付ける。ロボットアームを操作して、左右にフランジ面を有するハット型のワークWが多段に積層されたワーク群の上方位置に、ワーク取り出し装置100を移動する。
図6(a)および図7(a)に示すように、作業者は、第1のアクチュエータ10を操作して(図6(a)での矢印A)、可動爪14の先端部44の位置を、固定爪3の第2の当接面43の位置にほぼ一致させる。可動爪14の前記位置が本発明でいう「下位の第1の位置」に相当する。次に、第2のアクチュエータ20を作動して、ワーク群での左右のフランジ面の外側縁間の距離に応じて、第1の固定杆2、2と第2の固定杆6、6の間隔を調整する(図6(a)での矢印B)。このときに、前記のように、第2の可動杆15、15も第2の固定杆6、6と同時に移動する。
次に、作業者は、ロボットアームを操作して、第1の固定杆2、2の凹陥部41と第2の固定杆6、6の凹陥部41の間の位置に、最上段のワークWaの左右のフランジ面W1が位置するように、ワーク取り出し装置100の上下方向の位置を調整する。その後、第2のアクチュエータ20を操作して、第2の固定杆6、6を第1の固定杆2、2に向けて移動する。その移動により、ワーク群の最上段のワークWaの右方のフランジ面W1は、第1の固定杆2、2の固定爪3に形成した凹陥部41内に入り込み、左方のフランジ面W1は、第2の固定杆6、6の固定爪3に形成した凹陥部41内に入り込んだ状態となる(図6(b)、図7(b)参照)。なお、その状態では、各可動爪14の先端部44は前記フランジ面W1の下面と固定爪3の第2の当接面43の間に位置している。
次に、作業者は、第1のアクチュエータ10を操作して、その可動部材11を上方に移動させる。それにより、水平板12は上方に移動し、その移動によって、第1の可動杆13、13と第2のアクチュエータ20が上昇する。第2のアクチュエータ20の上昇により、その可動部材21の先端に固定された支持機枠22が上昇し、支持機枠22に固定された第2の可動杆15、15も上昇する。すなわち、第1のアクチュエータ10の作動により、第1の可動杆13、13と第2の可動杆15、15は同期して上昇する。前記した第2の可動杆15、15に取り付けられたガイドピン16、16は、第2の固定杆6、6に形成した垂直方向に延びる長孔7、7内に入り込み、該長孔7、7内を上下方向に摺動するので、第2の可動杆15、15の上昇移動が第2の固定杆6、6に影響を与えることはなく、第2の固定杆6、6はそのままの位置でとどまっている。
第1の可動杆13、13と第2の可動杆15、15が上昇すると、同時に、それぞれの可動爪14も上昇する。すなわち、可動爪14は下位の第1の位置から上位の第2の位置に向けて上昇する(図6(c)および図7(c)参照)。その過程で、可動爪14の先端部44が最上段のワークWaの左右のフランジ面W1の下面側に当接し(図7(c))、さらに上昇することで、該フランジ面W1は、その上面側は前記固定爪3の第1の当接面42に当接し、下面側は可動爪14の先端部44の上面側に当接した状態で、固定爪3と可動爪14とによってしっかりと把持された状態となる。その状態で、ロボットアームによりワーク取り出し装置100をさらに上昇させることで、最上段のワーク(左右にフランジ面を有するハット型のワーク)Waは、多段に積層されたワーク群から分離して取り出すことができる(図7(d)参照)。
最上段のワークWaと次段のワークWbとの間に、いわゆるかじりが発生している場合には、次段のワークWbが最上段のワークWaとともに上昇しようとする。しかし、次段のワークWbの上昇は、固定爪3の「次段のワークWbのフランジ面W1の上面側に当接する第2の当接面43」に下方から当接することで抑えられるので、次段のワークWbと上段のワークWaとの分離は確実に進行する。
図8は、ワーク取り出し装置100にセンサを備える場合の例を示している。図8(a)では、左右のセンサS1、S1によって、取り出そうとするワークWの左右のフランジ面W1、W1の外側縁の位置、高さを検出している。センサとしては、従来知られた3次元計測器や距離センサ、あるいはそれらを組み合わせたもの等を用いればよい。センサの検出値から、図示しない制御部が、ロボットアーム(不図示)を制御して、ワーク取り出し装置100全体の位置制御を行い、さらに、第1のアクチュエータ10およびまたは第2のアクチュエータ20を制御して、固定爪23と可動爪14とで構成される左右一対の把持手段の位置制御を行うようにする。
図8(b)では、左右のセンサS2、S2によって、ワークWの側面から、上下のフランジ面W1、W1間の隙間の位置および大きさを検出している。このようなセンサS2、S2を用いることにより、制御部は、固定爪23と可動爪14とで構成される左右一対の把持手段の上下方向の位置をより正確に設定し、また補正できるようになる。
なお、上記の実施の形態では、固定爪23と可動爪14とで構成される左右一対の把持手段、すなわち、第1の固定杆2、2と第2の固定杆15、15とは上下方向に相対移動が無いものとし、かつ、1個の第1のアクチュエータ10によって第1の可動杆13、13と第2の可動杆15、15とを同時に上昇させるようにしたが、本発明によるワーク取り出し装置100の他の実施の形態として、次のようなものが含まれてもよい。
例えば、図9に示すように、第1のアクチュエータ10を、右アクチュエータ10Aと左アクチュエータ10Bとで構成する。そして、右アクチュエータ10Aの垂直方向の可動部材11Aによって、第1の可動杆13、13を上下方向に移動させ、左アクチュエータ10Bの垂直方向の可動部材11Bによって、第2の可動杆15、15を上下方向に移動させるようにする。さらに、右アクチュエータ10Aと左アクチュエータ10Bとを、第2のアクチュエータ20に相当する水平方向アクチュエータ20Aによって連接する。
上記形態のワーク取り出し装置100Aでは、右アクチュエータ10Aと左アクチュエータ10Bとが、左右の把持手段の位置を独立して設定することが可能となり、多くの形状および寸法の「左右にフランジ面W1を有するハット型のワークW」が多段に積層されたワーク群から最上段のワークWaを取り出すことができるようになり、作業の自由度が向上する。
また、図示しないが、固定爪3における第1の当接面42と第2の当接面43の間に、適宜の駆動機構を介装して、その間隔が変更できるように固定爪3を構成することもできる。この構成を備えることでも、多くの形状および寸法の「左右にフランジ面W1を有するハット型のワークW」が多段に積層されたワーク群から最上段のワークを取り出すことができるようになる。
100…本発明に係るワーク取り出し装置、
1…固定機枠、
2…第1の固定杆、
3…固定爪、
4…スライド杆、
5…垂直板、
6…第2の固定杆、
7…第2の固定杆に形成した長孔、
10…第1のアクチュエータ、
11…第1のアクチュエータの可動部材、
12…水平板、
13…第1の可動杆、
14…可動爪、
15…第2の可動杆、
16…ガイドピン、
20…第2のアクチュエータ、
21…第2のアクチュエータの可動部材、
22…支持機枠、
30…フランジ、
41…固定爪の凹陥部、
42…第1の当接面、
43…第2の当接面、
43a…第2の当接面の先端側、
44…可動爪の先端部、
W…左右にフランジ面を有するハット型のワーク、
Wa…最上段のワーク、
Wb…次段のワーク、
W1…左右のフランジ、
S1、S2…センサ。

Claims (4)

  1. 左右にフランジ面を有するハット型のワークが多段に積層されたワーク群から最上段のワークを取り出すためのワーク取り出し装置であって、前記ワーク取り出し装置は、
    前記ワーク群における最上段のワークの左右のフランジ面を把持することのできる左右一対の把持手段と、前記左右一対の把持手段を接近離間する方向に移動させる水平方向移動手段と、を少なくとも備え、
    前記把持手段は固定爪と可動爪との組み合わせ体であり、前記ワーク取り出し装置は固定爪に対して可動爪を相対的に移動させる可動爪移動手段をさらに備えるとともに、
    前記固定爪は最上段のワークのフランジ面の上面側に当接する第1の当接面と次段のワークのフランジ面の上面側に当接する第2の当接面とを有し、前記可動爪は下位の第1の位置と上位の第2の位置との間で前記可動爪移動手段を介して移動可能であり、前記第1の位置では最上段のワークと次段のワークのフランジ間の隙間に入り込むことができ、前記第2の位置では前記固定爪の第1の当接面が当接しているワークのフランジ面の下面側に当接可能とされていることを特徴とするワーク取り出し装置。
  2. 前記把持手段はそれぞれ独立した上下方向の位置設定手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のワーク取り出し装置。
  3. 前記固定爪における第1の当接面と第2の当接面の間の間隔が変更可能であることを特徴とする請求項1または2に記載のワーク取り出し装置。
  4. 前記把持手段の固定爪における第2の当接面の先端部楔形形状とされており、前記最上段の前記ワークの前記フランジ面の下面側に当接する前記可動爪の当接面の先端部は楔形形状とされていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のワーク取り出し装置。
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