JP6561205B2 - スライダおよびスライド装置 - Google Patents

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Description

本発明は、部材同士を相対的に移動させるために使用されるスライダ、および当該スライダを備えるスライド装置に関する。
ガイドシャフトやアウターレール等のガイド部材と、ガイド部材に対して移動可能に構成されるスライダと、を備えるスライド装置が知られている。例えば、下記特許文献1には、ガイドシャフトに対して移動可能なローラー(受け座)と、ローラーに形成された円周溝に配置される複数のボールと、ローラーとの間で複数のボールを転動自在に保持するカップと、を備えるスライダが開示されている。複数のボールの各々は、ガイドシャフトに沿ってスライダが移動する際、ローラーとカップとの間に保持された状態で円周溝に沿って転動し、ローラーに作用する摩擦抵抗を低減させる。
上記スライド装置のように、ボールのような球状の転動体をスライダに組み込むことにより、装置構成が大掛かりになるのを抑えつつ、スライダの円滑な移動を実現することが可能になる。
実開平5−50150号公報
しかしながら、特許文献1に記載のスライド装置は、ローラーの外周面に形成された円周溝とカップの内周面との間において複数のボールを挟み込むことにより保持している。このため、スライダおよびスライド装置を組み立てる際、球状のボールを、ローラーの円周溝とカップの内周面との間の所望の位置に位置決めして配置するのが容易ではない。したがって、特許文献1に記載のスライダおよびスライド装置の組立作業は非常に煩雑である。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、組立性の向上が図られたスライダおよびスライド装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係るスライダは、長手方向へ延びるガイド部材に対して相対的に移動可能に構成されるスライダであって、第1の支持部材と、前記第1の支持部材と向かい合わせて配置され、前記第1の支持部材と連結される第2の支持部材と、前記第1の支持部材と前記第2の支持部材の間に回転可能な状態で挟まれて、前記長手方向と交差する方向の異なる位置に少なくとも二つ配置されるローラーと、前記第1の支持部材と前記ローラーとの間、および前記第2の支持部材と前記ローラーとの間に転動可能な状態で配置される複数の球状の転動体と、を有し、前記第1の支持部材の前記ローラーに対向する面および前記ローラーの前記第1の支持部材に対向する面の少なくとも一方の面には、前記複数の球状の転動体を循環可能に保持する環状の第1の溝が形成されており、前記第2の支持部材の前記ローラーに対向する面および前記ローラーの前記第2の支持部材に対向する面の少なくとも一方の面には、前記複数の球状の転動体を循環可能に保持する環状の第2の溝が形成されており、前記第1の溝および前記第2の溝は、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材が対向する方向に沿う断面において、重力方向に沿って前記転動体を前記第1および第2の溝に載置したときに、前記第1および第2の溝が独立して前記転動体を保持し得る凹形状であることを特徴とする。
また、上記目的を達成するための本発明に係るスライド装置は、スライダと、ガイド部材と、を備えるスライド装置であって、前記ガイド部材は、前記スライダのローラーと接触しつつ前記ローラーの回転をガイドするガイド溝を有することを特徴とする。
本発明に係るスライダは、組立作業を行う際、第1の溝および第2の溝に球状の転動体を載置することにより、第1の支持部材、第2の支持部材、およびローラーの各部材に球状の転動体を保持させることができる。このため、スライダおよびスライド装置の組立を容易に行うことができる。
第1実施形態に係るスライド装置の斜視図である。 図2(A)は、第1実施形態に係るスライダの斜視図、図2(B)は、第1実施形態に係るスライダの平面図である。 第1実施形態に係るスライダの分解斜視図である。 図4(A)は、図2(B)に示す矢印4A−4A線に沿う断面図、図4(B)は、図4(A)に示す破線で囲んだ4B部分の拡大図である。 図5(A)〜図5(C)は、第1実施形態に係るスライダの組立方法を説明するための斜視図であり、図5(A)は、第2の支持部材を準備する工程(第1工程)を示す図、図5(B)は、第2の支持部材に支持軸を取り付ける工程(第2工程)を示す図、図5(C)は、第2の支持部材を反転させる工程(第3工程)を示す図である。 図6(A)〜図6(C)は、第1実施形態に係るスライダの組立方法を説明するための斜視図であり、図6(A)は、第2の支持部材に支持軸を固定する工程(第4工程)を示す図、図6(B)は、第2の支持部材に転動体を載置する工程(第5工程)を示す図、図6(C)は、第2の支持部材にローラーを配置する工程(第6工程)を示す図である。 図7(A)〜図7(C)は、第1実施形態に係るスライダの組立方法を説明するための斜視図であり、図7(A)は、ローラーに転動体を配置する工程(第7工程)を示す図、図7(B)は、ローラーに第1の支持部材を配置する工程(第8工程)を示す図、図7(C)は、第1の支持部材に支持軸を固定する工程(第9工程)を示す図である。 第2実施形態に係るスライダを示す図であり、図4(A)の断面図に相当する図である。 図9(A)および図9(B)は、第2実施形態に係るスライダの組立方法を説明するための斜視図であり、図9(A)は、第2の支持部材に転動体を載置する工程を示す図、図9(B)は、転動体にローラーを載置する工程を示す図である。 図10(A)および図10(B)は、第2実施形態に係るスライダの組立方法を説明するための斜視図であり、図10(A)は、第1の支持部材に転動体を載置する工程を示す図、図10(B)は、第1の支持部材に第2の支持部材を組み付ける工程を示す図である。 第3実施形態に係るスライダを示す図であり、図4(A)の断面図に相当する図である。 図12(A)および図12(B)は、第3実施形態に係るスライダの組立方法を説明するための斜視図であって、図12(A)は、ローラーに第2の支持部材を組み付ける工程を示す図、図12(B)は、ローラーに第2の支持部材を組み付けた後の様子を示す図である。 図13(A)および図13(B)は、第3実施形態に係るスライダの組立方法を説明するための斜視図であって、図13(A)は、第2の支持部材を反転させる工程を示す図、図13(B)は、ローラーに転動体を載置する工程を示す図である。 第4実施形態に係るスライダを示す図であり、図4(A)の断面図に相当する図である。 第5実施形態に係るスライダを示す図であり、図4(A)の断面図に相当する図である。 第6実施形態に係るスライダを示す図であり、図4(A)の断面図に相当する図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、以下の記載は特許請求の範囲に記載される技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るスライド装置10を示す斜視図である。図2(A)〜図4(B)は、第1実施形態に係るスライダ100の各部の構成の説明に供する図であり、図2(A)は、スライダ100の斜視図、図2(B)は、スライダ100の平面図、図3は、スライダ100の分解斜視図、図4(A)は、図2(B)に示す矢印4A−4A線に沿う断面図、図4(B)は、図4(A)に示す破線で囲んだ4B部分の拡大図である。図5(A)〜図7(C)は、実施形態に係るスライダ100の組立方法の説明に供する図である。
まず、実施形態に係るスライド装置10について説明する。
図1に示すように、スライド装置10は、スライダ100と、ガイド部材200と、を有している。
スライド装置10は、所定の部材同士を相対的に移動させるために使用される装置である。スライダ100は、長手方向へ延びるガイド部材200に対して相対的に移動可能に構成されている。例えば、スライダ100は、可動部材に取り付けることができ、ガイド部材200は、非可動な部材(固定系)に取り付けることができる。なお、スライダ100を非可動な部材に取り付け、ガイド部材200を可動部材に取り付けることも可能である。
スライダ100は、当該スライダ100が備えるローラー150の回転により、ガイド部材200との間の摩擦抵抗を低減させつつ、ガイド部材200の長手方向(図1に示す矢印D1−D2)に沿って移動する。スライダ100に取り付けた可動部材は、スライダ100の移動に伴ってガイド部材200の長手方向に沿って移動する。
ガイド部材200は、図1に示すように、側壁部210と、側壁部210の内面側に形成された一対のガイド溝211a、211bと、スライダ100の底面側に配置される底部220と、を備えるアウターレールで構成している。スライダ100は、ローラー150の外周側面がガイド溝211a、211bに接触するようにして、ガイド部材200の内部に組み付けられる。
上記のように、本実施形態では、ガイド部材200は、その内側にスライダ100が組み付け可能なアウターレールにより構成しているが、ガイド部材200は、スライダ100の移動をガイド可能であればその具体的な構造は限定されない。例えば、ガイド部材200は、ローラー150の外周側面と接触しつつ、ローラー150の移動をガイド可能なガイドシャフト(棒状部材)等で構成することも可能である。
次に、スライダ100について説明する。
図3に示すように、スライダ100は、第1の支持部材110と、第2の支持部材120と、複数の回転機構130a、130b、130c、130dと、を有する。
第1の支持部材110および第2の支持部材120は、スライダ100の本体部分を構成している。回転機構130a、130b、130c、130dの各々は、ローラー150を備えており、ローラー150とともに第1の支持部材110および第2の支持部材120に組み付けられる。
回転機構130a、130b、130c、130dの各々は、図3に示すように、ローラー150と、ローラー150の上面側に配置される複数の転動体141と、ローラー150の下面側に配置される複数の転動体142と、ローラー150を挿通する支持軸160と、を有する。なお、各回転機構130a、130b、130c、130dは、スライダ100における配置が異なるだけで実質的に同一の構成を有する。このため、本明細書では回転機構130aの構造について詳細に説明し、他の回転機構130b、130c、130dについての説明は省略する。
以下の説明では、複数の転動体141は「第1の転動体群141」と称し、複数の転動体142は「第2の転動体群142」と称する。また、第1の転動体群141のうちの1つの転動体について説明する場合は「転動体141A」と称し、第2の転動体群142のうちの1つの転動体について説明する場合は「転動体142A」と称する。
図4(A)に示すように、第1の支持部材110と第2の支持部材120は、互いに対向した状態で支持軸160を介して連結されている。第1の支持部材110と第2の支持部材120の間にはローラー150が配置されている。ローラー150は、第1の支持部材110と第2の支持部材120の間に回転可能な状態で挟まれている。
ローラー150は、ガイド部材200の長手方向(図1の矢印D1−D2方向)と交差する方向(図1の矢印D3−D4方向)の異なる位置に少なくとも二つ配置される。スライダ100には、図2(B)に示すように、ガイド部材200の長手方向と交差する方向の異なる位置に二つのローラー150が配置されており、さらにガイド部材200の長手方向の異なる位置に二つのローラー150が配置されている。
図2(A)および図2(B)に示すように、第1の支持部材110は、プレート状の部材で構成している。第1の支持部材110の長手方向の一端部には、第1の支持部材110の一部を折り曲げて形成した突起部112が形成されている。突起部112は、例えば、ガイド部材200の長手方向の端部にストッパーが形成される場合に、当該ストッパーと突き当たることでスライダ100の移動を制限する機能を持つ。なお、第1の支持部材110への突起部112の形成は適宜省略することが可能である。
また、第1の支持部材110には、第1の支持部材110を可動部材等に取り付ける際に用いられる取付孔118が形成されている。取付孔118は、例えば、ネジが螺合可能なネジ孔で形成することができる。
第2の支持部材120は、第1の支持部材110と略同一の形状で形成されたプレート状の部材で構成している。図2(B)に示すように、第2の支持部材120には、第1の支持部材110と同様に突起部122が形成されている。なお、第2の支持部材120には、取付孔118を設けていないが、取付孔118を設けることも可能である。また、第2の支持部材120への突起部122の形成は適宜省略することが可能である。
図2(B)に示すように、ローラー150は、スライダ100が組み立てられた状態において、外周側面の一部が各支持部材110、120の外方に突出するように配置される。ローラー150において各支持部材110、120から突出した部分は、ガイド部材200のガイド溝211a、211bと接触する(図1を参照)。スライダ100を移動させる際、ローラー150は、ガイド溝211a、211bに対して摺動しつつ、支持軸160の軸方向に沿う軸線C1周りに回転する(図2(A)を参照)。
ローラー150は、例えば、公知の樹脂製のローラーで構成することが可能である。なお、ローラー150は、本実施形態のように支持軸160とは別部材で構成されたものを用いてもよいし、支持軸160と一体的に構成されたものを用いてもよい。
図3および図4(A)に示すように、第1の支持部材110とローラー150との間には、第1の転動体群141が配置されている。第1の転動体141Aは、球状の外形形状を有する。また、第2の支持部材120とローラー150との間には、第2の転動体群142が配置されている。第2の転動体142Aは、第1の転動体141Aと同様に球状の外形形状を有する。
図3に示すように、各転動体群141、142は12個の転動体で構成している。ただし、一つの転動体群に備えられる転動体の個数は、スライダ100の製品仕様等に応じて適宜変更することが可能であり、特に限定されることはない。また、転動体の外径や材質等も、ローラー150の回転を補助し得る限りにおいて特に制限されることはなく、適宜変更することが可能である。
図4(A)に示すように、第1の支持部材110のローラー150に対向する面111(以下、「第1の支持部材110の内面111」とする)には、第1の転動体群141を循環可能に保持する環状の第1の溝115が形成されている。
第2の支持部材120のローラー150に対向する面121(以下、「第2の支持部材120の内面121」とする)には、第2の転動体群142を循環可能に保持する環状の第2の溝125が形成されている。
ローラー150の第1の支持部材110に対向する面151(以下、「ローラー150の上面151」とする)には、第1の転動体群141を循環可能に保持する環状の第1の溝155が形成されている。また、ローラー150の第2の支持部材120に対向する面152(以下、「ローラー150の下面152」とする)には、第2の転動体群142を循環可能に保持する環状の第2の溝156が形成されている。
前述したように、スライダ100には、ローラー150を各々備える四つの回転機構130a、130b、130c、130dが配置されている(図3を参照)。このため、第1の支持部材110には、ローラー150が配置される四隅付近に4つの第1の溝115が形成されており、第2の支持部材120には、ローラー150が配置される四隅付近に4つの第2の溝125が形成されている。
図3に示される第2の支持部材120に形成された第2の溝125を例にして、各溝115、125、155、156の構造について説明する。なお、第1の支持部材110に形成された第1の溝115、第2の支持部材120に形成された第2の溝125、ローラー150に形成された第1の溝155、およびローラー150に形成された第2の溝156は、実質的に同一の構造を有するため、第2の溝125以外の他の溝についての説明は省略する。
図3に示すように、第2の支持部材120に形成された第2の溝125は、平面視において、略円形形状に形成されている。第2の溝125に配置された第2の転動体142A(第2の転動体群142)は、第2の溝125に沿って円を描く様に回転(公転)しつつ、それぞれが独立して回転(自転)する。ローラー150は、第2の転動体142Aが第2の溝125内で転動することにより、第1の支持部材110と第2の支持部材120との間で円滑に回転する。
第2の溝125は、図4(B)に示すように、第1の支持部材110および第2の支持部材120が対向する方向に沿う断面(図4(A)に示す断面であり、軸線C1に沿う断面)において、第2の転動体群142を載置可能な凹形状を有する。第2の溝125がこのような凹形状を有するため、後述するようにスライダ100の組立作業を行う際、第2の溝125への第2の転動体群142の配置を容易に行うことが可能になる。
なお、上記の「載置可能」とは、重力方向(図4(B)の上方から下方の向き)に沿って第2の転動体142Aを第2の溝125に載置した際に、第2の溝125が独立して第2の転動体142Aを保持し得る形状であることを意味する。このような形状の一例として、例えば、図4(B)に示すように、第2の転動体142Aの中心位置Cから第2の溝125に向けて垂線Hを引いて第2の溝125を図示する断面上において2分割した場合に、垂線Hを超える範囲A1で第2の転動体142Aが第2の溝125と接触するような形状が挙げられる。また、第2の溝125は、第2の転動体142Aをより安定的に保持し得るように、例えば、第2の転動体142Aと同様の曲率を有する湾曲した断面形状で形成することが好ましい。ただし、第2の溝125およびその他の各溝115、155、156の形状は、第1の転動体141Aまたは第2の転動体142Aを載置可能な限りにおいて特に限定されず、例えば、各転動体141A、142Aの外径等に応じて適宜変更することが可能である。
なお、各溝115、125、155、156には、例えば、各転動体群141、142の循環(回転)を円滑にするために、グリス等の潤滑剤を配置することも可能である。
図4(B)に示すように、支持軸160は、第1の支持部材110、第2の支持部材120、およびローラー150を貫通して配置されている。
支持軸160は、第1の支持部材110の内面111と第2の支持部材120の内面121との間に挟み込まれる本体部161と、第1の支持部材110に形成された挿通孔116を挿通する第1の縮径部162と、第1の支持部材110に形成された開口部113付近に配置される第1の固定部163と、第2の支持部材120に形成された挿通孔126を挿通する第2の縮径部165と、第2の支持部材120に形成された開口部123付近に配置される第2の固定部166と、を有する。
支持軸160の第1の支持部材110側に配置される端部は、第1の支持部材110に対してかしめにより固定される第1の固定部163を構成している。また、支持軸160の第2の支持部材120側に配置される端部は、第2の支持部材120に対してかしめにより固定される第2の固定部166を構成している。例えば、接着やはんだ付け等の方法で支持軸160の各端部と各支持部材110、120とを固定することも可能である。ただし、支持軸160と各支持部材110、120との固定をかしめにより行うことにより、スライダ100の製造作業が容易なものとなる上に、支持軸160と各支持部材110、120との間の固定力を高めることができる。特に、本実施形態に係るスライダ100は、第1の支持部材110の挿通孔116の周囲に形成された段差部117が、かしめにより、支持軸160の本体部161と第1の固定部163とに挟み込まれているため、第1の支持部材110に対する支持軸160の固定力がより一層高められている。また、第2の支持部材120の挿通孔126の周囲に形成された段差部127についても同様に、支持軸160の本体部161と第2の固定部166とにより挟み込まれているため、第2の支持部材120に対する支持軸160の固定力がより一層高められている。
支持軸160の第1の縮径部162の外径は、例えば、第1の支持部材110に形成された挿通孔116の内径とほぼ同じ寸法、もしくは挿通孔116の内径よりも若干小さな寸法で形成することができる。第1の縮径部162の外径をこのような寸法で形成した場合、第1の縮径部162を挿通孔116に挿通させた際に、支持軸160と第1の支持部材110との間である程度の固定力(摩擦力)を作用させることが可能になる。同様に、支持軸160の第2の縮径部165の外径は、例えば、第2の支持部材120に形成された挿通孔126の内径とほぼ同じ寸法、もしくは挿通孔126の内径よりも若干小さな寸法で形成することができる。
図4(B)に示すように、ローラー150には、当該ローラー150の中心軸に沿って貫通した孔部157と、孔部157の周囲を囲む溝部158が形成されている。
支持軸160の本体部161は、ローラー150の孔部157に挿通している。支持軸160の本体部161の外径は、ローラー150の孔部157の内径とほぼ同じ寸法で形成されている。このため、支持軸160の本体部161の外面と、孔部157の内面との間には、クリアランスが殆どない。
溝部158は、ローラー150の中心側に向けて傾斜した断面形状で形成されている。溝部158は、孔部157に支持軸160を挿通する際に、支持軸160の移動をガイドする機能を持つ。例えば、支持軸160の端部を溝部158に沿わせて移動させることにより、孔部157へ向けて支持軸160を容易に移動させることができる。
支持軸160は、ローラー150が位置ずれしたり、各支持部材110、120の間からローラー150が脱落したりするのを防止する。また、ローラー150は、支持軸160によって支持されながら軸線C1周りに沿って回転するため、ローラー150の回転軸がぶれにくくなり、ローラー150の回転が安定する。
スライダ100およびガイド部材200の各部を構成する材料の材質は特に限定されず、例えば、公知の金属材料を用いることが可能である。また、例えば、ローラー150は、樹脂材料で形成したり、金属材料で構成された本体部分の外周側面に樹脂材料を被覆して形成したりすることができる。
次に、図5(A)〜図7(C)を参照して、スライダ100の組立方法を説明する。なお、以下に説明する手順は一例を示すものであり、組立方法がここで説明される手順に限定されることはない。
まず、図5(A)に示すように、第2の支持部材120を準備する工程(第1工程)を行う。第2の支持部材120は、第2の溝125が形成された内面121が上方側を向くようにセットする。
次に、図5(B)に示すように、第2の支持部材120に支持軸160を取り付ける工程(第2工程)を行う。この工程を行うと、支持軸160の第2の縮径部165が第2の支持部材120の挿通孔126に対して仮固定される(図4(B)を参照)。このため、スライダ100の組立を行っている最中に、支持軸160が第2の支持部材120から不用意に脱落等するのを防止することができる。
次に、図5(C)に示すように、支持軸160を取り付けた第2の支持部材120の上下方向の向きを反転させる工程(第3工程)を行う。第2の支持部材120を反転させた後、第2の支持部材120の開口部123から支持軸160の固定部(端部)166が突出していることを確認する。
次に、図6(A)に示すように、第2の支持部材120に支持軸160を固定する工程(第4工程)を行う。具体的には、第2の支持部材120の開口部123から突出した支持軸160の固定部(端部)166を第2の支持部材120に対してかしめる。この工程を行うと、支持軸160の本体部161と固定部166との間に第2の支持部材120の段差部127が挟み込まれる(図4(B)を参照)。
次に、図6(B)に示すように、第2の支持部材120の上下方向の向きを反転させる。さらに、第2の支持部材120に形成された第2の溝125に第2の転動体群142を載置する工程(第5工程)を行う。
前述したように、第2の支持部材120に形成された第2の溝125には、第2の転動体群142を載置することができる。そして、第2の溝125は、当該第2の溝125の形状により、第2の転動体群142を独立して保持することができる。このため、第2の支持部材120から第2の転動体群142が不用意に滑落等するのを防止することができる。また、作業者が手で第2の転動体群142を保持したり、特別な治具を使用して第2の転動体群142を保持したりする必要がないため、スライダ100の組立作業に費やす手間を大幅に省くことができる。
なお、第2の支持部材120に形成された第2の溝125に第2の転動体群142を載置する作業は、例えば、作業者の手作業や載置用の所定の装置等を使用して行うことができる。
次に、図6(C)に示すように、第2の支持部材120にローラー150を配置する工程(第6工程)を行う。この工程を行う際、ローラー150の下面152に形成された第2の溝156(図4(A)を参照)を第2の転動体群142に向い合せるようにして配置する。第2の溝156を第2の転動体群142に位置合わせしながら配置することにより、第2の支持部材120に対するローラー150の位置を適切に調整することができるため、ローラー150の配置作業を簡単かつ迅速に行うことができる。
次に、図7(A)に示すように、ローラー150に形成された第1の溝155に第1の転動体群141を載置する工程(第7工程)を行う。第1の溝155に第1の転動体群141を載置することにより、ローラー150から第1の転動体群141が不用意に滑落等するのを防止することができる。
次に、図7(B)に示すように、ローラー150に第1の支持部材110を配置する工程(第8工程)を行う。この工程を行う際、第1の支持部材110の内面111に形成された第1の溝115(図4(A)を参照)を第1の転動体群141に向い合わせて配置する。このように、第1の溝115を第1の転動体群141に位置合わせしながら配置することにより、ローラー150に対する第1の支持部材110の位置を適切に調整することができるため、第1の支持部材110の配置作業を簡単かつ迅速に行うことができる。
次に、図7(C)に示すように、第1の支持部材110に支持軸160を固定する工程(第9工程)を行う。具体的には、第1の支持部材110の開口部113から突出した支持軸160の固定部(端部)163を第1の支持部材110に対してかしめる。この工程を行うと、支持軸160の本体部161と固定部163との間に第1の支持部材110の段差部117が挟み込まれる(図4(B)を参照)。
支持軸160が第1の支持部材110に固定されると、第1の支持部材110と第2の支持部材120は、支持軸160を介して相互に連結される。支持軸160は、かしめられることにより、各支持部材110、120に対して比較的強固に固定される。このため、第1の支持部材110と第2の支持部材120との間の固定力も非常に高いものとなる。
以上説明した各工程を行うことにより、図7(C)に示すように、上方側に第1の支持部材110が配置され、下方側に第2の支持部材120が配置され、第1の支持部材110と第2の支持部材120との間に、ローラー150、第1の転動体群141、および第2の転動体群142が配置されたスライダ100を組み立てることができる。この後、図1に示すように、ガイド部材200にスライダ100を組み付けることにより、スライド装置10を組み立てることができる。
なお、上記組立方法の説明で記載した第1の支持部材110と第2の支持部材120の上下方向の関係は、各工程中の作業性を考慮して上下方向を規定しているだけのものに過ぎず、スライダ100を使用する際の上下方向を限定するものではない。つまり、スライダ100は、第1の支持部材110および第2の支持部材120が、上方側、下方側、鉛直方向、鉛直方向に対して傾斜する斜め方向等のいずれの方向に配置された状態でも使用することが可能である。
以下、本実施形態に係るスライダ100およびスライド装置10の作用効果について説明する。
上述したように、スライダ100は、組立作業を行う際、第1の溝115、155および第2の溝125、156に球状の転動体を載置することにより、第1の支持部材110、第2の支持部材120、およびローラー150の各部材で球状の転動体を保持することができる。このため、スライダ100およびスライド装置10の組立を容易に行うことができる。
スライダ100は、第2の支持部材120の内面121に第2の溝125が形成されている(図4(A)を参照)。このため、支持軸160を第2の支持部材120に固定した後、第2の支持部材120を一旦反転した以降(図6(B)に示す第5工程以降)は、第2の支持部材120を再び反転させることなく、第2の支持部材120の第2の溝125に第2の転動体群142を配置することができる。さらに、スライダ100は、ローラー150の上面151に第1の溝155が形成されている。このため、ローラー150の第1の溝155に第1の転動体群141を載置した以降(図7(A)に示す第7工程以降)は、第2の支持部材120およびローラー150を反転させることなく、第2の支持部材120の内面121側に第1の支持部材110を対向させて配置することができる。
つまり、スライダ100は、第2の支持部材120の内面121に第2の溝125が形成されており、ローラー150の上面151に第1の溝155が形成されていることにより、スライダ100を組み立てる工程の最中に、各部材の上下方向を反転させる作業数が増えるのを抑えることができる。したがって、スライダ100の組立性がより一層向上したものとなる。
スライダ100が備えるローラー150の上面151には、第1の溝155が形成されており、ローラー150の下面152に第2の溝156が形成されている(図4(A)を参照)。各転動体群141、142がローラー150自体に保持されるため、ローラー150と各転動体群141、142との間の摩擦抵抗を好適に低減することができる。また、ローラー150の上面151および下面152に凹状の溝を形成する比較簡単な加工により、ローラー150に各転動体群141、142を保持する機能を持たせることができるため、スライダ100の製造コストの削減等を図ることができる。
スライダ100は、第1の支持部材110の内面111に第1の溝115が形成されており、第2の支持部材120の内面121に第2の溝125が形成されている(図4(A)を参照)。さらに、スライダ100は、ローラー150の上面151に第1の溝155が形成されており、ローラー150の下面152に第2の溝156が形成されている(図4(A)を参照)。このため、スライダ100の組立性の向上を図ることができるとともに、第1の支持部材110とローラー150との間に配置された第1の転動体群141の転動、および第2の支持部材120とローラー150との間に配置された第2の転動体群142の転動が効率良く行われる。これにより、スライダ100の移動がより一層円滑なものとなる。
スライダ100が備えるローラー150は、支持軸160が挿通される孔部157を有する(図4(B)を参照)。第1の支持部材110と第2の支持部材120は、支持軸160を介して連結されている(図4(B)を参照)。このため、支持軸160を介して、第1の支持部材110と第2の支持部材120を連結することができるとともに、ローラー150が第1の支持部材110と第2の支持部材120の間から不用意に脱落等するのを防止できる。また、ローラー150は、支持軸160によって支持されながら軸線C1周りに沿って回転するため、ローラー150の回転軸がぶれにくくなり、ローラー150の回転が安定する。
支持軸160は、第1の支持部材110側に配置される第1の固定部(端部)163が第1の支持部材110に対してかしめられている(図4(B)を参照)。また、支持軸160は、第2の支持部材120側に配置される第2の固定部(端部)166が第2の支持部材120に対してかしめられている(図4(B)を参照)。このため、第1の支持部材110と第2の支持部材120の間の固定力を高めることができるとともに、スライダ100の組立工程の最中に第1の支持部材110と第2の支持部材120を容易に固定することができる。
スライド装置10は、スライダ100とガイド部材200とを備えている(図1を参照)。また、ガイド部材200は、ローラー150と接触しつつローラー150の回転をガイドするガイド溝211a、211bを有する。このため、組立性に優れ、かつ、部材同士の円滑な移動を実現するスライド装置10を提供することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係るスライダ300を説明する。なお、既に説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して説明を省略する。
図8は、第2実施形態に係るスライダ300を示す図であり、図4(A)に対応する断面図である。
第2実施形態に係るスライダ300は、第1の支持部材110の内面111に第1の溝115が形成されており、第2の支持部材120の内面121に第2の溝125が形成されている。ただし、ローラー150の上面151には第1の溝155が形成されておらず、ローラー150の下面152には第2の溝156が形成されていない。
以下に、スライダ300の組立方法を説明する。ここでは、第1実施形態に係るスライダ100の組立方法と相違する工程のみを簡略的に説明する。
図9(A)には、第2の支持部材120に支持軸160を固定し、さらに、第2の支持部材120に形成された第2の溝125に第2の転動体群142を載置した状態が示されている。この状態から、図9(B)に示すように、各溝155、156が形成されていないローラー150を第2の転動体群142の上に配置する。
次に、図10(A)に示すように、第1の支持部材110を別途準備する。そして、第1の支持部材110に形成された第1の溝115に第1の転動体群141を載置する。
次に、図10(B)に示すように、第2の支持部材120を第1の支持部材110の上方側から接近させて、第1の支持部材110に組み付ける。この作業を行う際、作業者は、支持軸160からローラー150が脱落等しないように、ローラー150を手で押えたり、所定の治具を使用してローラー150を押えたりしてもよい。
次に、第1の支持部材110が第2の支持部材120に対して上方側に配置されるように、第1の支持部材110および第2の支持部材120の上下方向の向きを反転させる。次に、支持軸160を第1の支持部材110に対してかしめることにより、スライダ300の組立作業が完了する。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係るスライダ400を説明する。なお、既に説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して説明を省略する。
図11は、第3実施形態に係るスライダ400を示す図であり、図4(A)に対応する断面図である。
第3実施形態に係るスライダ400は、ローラー150の上面151に第1の溝155が形成されており、ローラー150の下面152に第2の溝156が形成されている。ただし、第1の支持部材110の内面111には第1の溝115が形成されておらず、第2の支持部材120の内面121には第2の溝125が形成されていない。
以下に、スライダ400の組立方法を説明する。ここでは、第1実施形態に係るスライダ100の組立方法と相違する工程のみを簡略的に説明する。
図12(A)には、第2の支持部材120に支持軸160を固定し、さらに、ローラー150に形成された第2の溝156に第2の転動体群142を載置した状態が示されている。この状態から、図12(B)に示すように、第2の支持部材120に固定した支持軸160をローラー150に挿通させて、第2の支持部材120にローラー150を組み付ける。
次に、図13(A)に示すように、第2の支持部材120の上下方向の向きを入れ替えるために、第2の支持部材120を反転させる。この作業を行う際、作業者は、支持軸160からローラー150が脱落しないように、ローラー150を手で押えたり、所定の治具を使用してローラー150を押えたりしてもよい。次に、図13(B)に示すように、ローラー150に形成された第1の溝155に第1の転動体群141を載置する。その後、第1の支持部材110を第1の転動体群141上に載置し、支持軸160を第1の支持部材110に対してかしめることにより、スライダ400の組立作業が完了する。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態に係るスライダ500を説明する。なお、既に説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して説明を省略する。
図14は、第4実施形態に係るスライダ500を示す図であり、図4(A)に対応する断面図である。
第4実施形態に係るスライダ500は、ローラー150の上面151に第1の溝155が形成されており、第2の支持部材120の内面121に第2の溝125が形成されている。ただし、ローラー150の下面152には第2の溝156が形成されておらず、第1の支持部材110の内面111には第1の溝115が形成されていない。
スライダ500は、第1実施形態に係るスライダ100と同様に、ローラー150の上面151に第1の溝155が形成されており、第2の支持部材120の内面121に第2の溝125が形成されている。このため、スライダ500を組み立てる工程の最中に、各部材の上下方向を反転させる作業が増えるのを抑えることができる。具体的な組立方法の手順の説明は省略するが、本実施形態に係るスライダ500は、第1実施形態に係るスライダ100と実質的に同様の手順で組み立てることができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態に係るスライダ600を説明する。なお、既に説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して説明を省略する。
図15は、第5実施形態に係るスライダ600を示す図であり、図4(A)に対応する断面図である。
第5実施形態に係るスライダ600は、ローラー150の上面151に第1の溝155が形成されており、ローラー150の下面152に第2の溝156が形成されており、さらに、第2の支持部材120の内面121に第2の溝125が形成されている。第1の支持部材110の内面111には第1の溝115が形成されていない。
スライダ600は、第1実施形態に係るスライダ100と同様に、ローラー150の上面151に第1の溝155が形成されており、第2の支持部材120の内面121に第2の溝125が形成されている。このため、スライダ600を組み立てる工程の最中に、各部材の上下方向を反転させる作業が増えるのを抑えることができる。具体的な組立方法の手順の説明は省略するが、本実施形態に係るスライダ600は、第1実施形態に係るスライダ100と実質的に同様の手順で組み立てることができる。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態に係るスライダ700を説明する。なお、既に説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して説明を省略する。
図16は、第6実施形態に係るスライダ700を示す図であり、図4(A)に対応する断面図である。
第6実施形態に係るスライダ700は、ローラー150の上面151に第1の溝155が形成されており、第1の支持部材110の内面111に第1の溝115が形成されており、さらに、第2の支持部材120の内面121に第2の溝125が形成されている。ローラー150の下面152には第2の溝156が形成されていない。
スライダ700は、第1実施形態に係るスライダ100と同様に、ローラー150の上面151に第1の溝155が形成されており、第2の支持部材120の内面121に第2の溝125が形成されている。このため、スライダ700を組み立てる工程の最中に、各部材の上下方向を反転させる作業が増えるのを抑えることができる。具体的な組立方法の手順の説明は省略するが、本実施形態に係るスライダ600は、第1実施形態に係るスライダ100と実質的に同様の手順で組み立てることができる。
以上、複数の実施形態を通じて本発明に係るスライダおよびスライド装置を説明したが、本発明は説明した各構成のみに限定されることはなく、特許請求の範囲の記載に基づいて適宜変更することが可能である。
例えば、ローラーの個数は、ガイド部材の長手方向(スライダの移動方向)と交差する方向の異なる位置に少なくとも二つ配置されていればよく、実施形態において説明したように四つに限定されることはない。また、ガイド部材の長手方向と交差する方向に配置されるローラー同士の位置関係は、平行な位置に限定されず、ガイド部材の長手方向において互いに異なる位置に配置されていてもよい。また、ガイド部材の長手方向やガイド部材の長手方向と交差する方向における各ローラー間の距離についても特に限定されない。
また、ローラーとして円形形状に形成されたものを示したが、ローラーは、例えば、外周側面に凹部が形成され、当該凹部がガイドシャフト等のガイド部材と接触するように構成されたものであってもよい。
また、実施形態の説明では、第1の支持部材と第2の支持部材の2つの支持部材の間にローラーを配置した構成を示したが、例えば、第1の支持部材において第2の支持部材と対向しない側の面(または、第2の支持部材において第1の支持部材と対向しない側の面)にさらに他の支持部材を対向させて配置し、当該他の支持部材との間にローラーを配置するようにしてもよい。つまり、複数の支持部材を積み重ねるように配置し、各々の支持部材の間にローラーを配置することで、多層構造のスライダを構成するようにしてもよい。
また、転動体を載置するための溝は、第1の支持部材のローラーに対向する面およびローラーの第1の支持部材に対向する面の少なくとも一方の面に形成されており、かつ、第2の支持部材のローラーに対向する面およびローラーの第2の支持部材に対向する面の少なくとも一方の面に形成されていればよく、その限りにおいて、形成する位置、形状、大きさ、個数等は変更することが可能である。
また、スライダを構成する各部材(支持軸、第1の支持部材、第2の支持部材)の形状等は、図示したものに限定されず、適宜変更することが可能である。また、例えば、支持軸を介さずに、第1の支持部材と第2の支持部材を連結することも可能である。この場合、第1の支持部材と第2の支持部材の連結は、例えば、各支持部材に設けられる連結機構(溝、突起部等)やネジ等の固定具を利用して行うことが可能である。また明細書内で説明した付加的な部材の省略や、その他の付加的な部材の追加等も適宜行うことが可能である。
本出願は、2016年8月25日に出願された日本国特許出願第2016−164968号に基づいており、その開示内容は、参照により全体として引用されている。
10 スライド装置、
100、300、400、500、600、700 スライダ、
110 第1の支持部材、
111 内面(ローラーと対向する面)、
115 第1の溝、
120 第2の支持部材
121 内面(ローラーと対向する面)、
125 第2の溝、
141 第1の転動体群(複数の転動体)、
141A 第1の転動体(球状の転動体)、
142 第2の転動体群(複数の転動体)、
142A 第2の転動体(球状の転動体)、
150 ローラー、
151 上面(第1の支持部材と対向する面)、
152 下面(第2の支持部材と対向する面)、
155 第1の溝、
156 第2の溝、
157 孔部、
160 支持軸、
163 第1の固定部(第1の支持部材側の端部)、
166 第2の固定部(第2の支持部材側の端部)、
200 ガイド部材、
210 側壁、
211a、211b ガイド溝、
C1 軸線。

Claims (7)

  1. 長手方向へ延びるガイド部材に対して相対的に移動可能に構成されるスライダであって、
    第1の支持部材と、
    前記第1の支持部材と向かい合わせて配置され、前記第1の支持部材と連結される第2の支持部材と、
    前記第1の支持部材と前記第2の支持部材の間に回転可能な状態で挟まれて、前記長手方向と交差する方向の異なる位置に少なくとも二つ配置されるローラーと、
    前記第1の支持部材と前記ローラーとの間および前記第2の支持部材と前記ローラーとの間に転動可能な状態で配置される複数の球状の転動体と、を有し、
    前記第1の支持部材の前記ローラーに対向する面および前記ローラーの前記第1の支持部材に対向する面の少なくとも一方の面には、前記複数の球状の転動体を循環可能に保持する環状の第1の溝が形成されており、
    前記第2の支持部材の前記ローラーに対向する面および前記ローラーの前記第2の支持部材に対向する面の少なくとも一方の面には、前記複数の球状の転動体を循環可能に保持する環状の第2の溝が形成されており、
    前記第1の溝および前記第2の溝は、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材が対向する方向に沿う断面において、重力方向に沿って前記転動体を前記第1および第2の溝に載置したときに、前記第1および第2の溝が独立して前記転動体を保持し得る凹形状であることを特徴とするスライダ。
  2. 前記第1の支持部材は、前記第2の支持部材の上方に重ねて配置されており、
    前記第2の溝は、前記第2の支持部材の前記ローラーに対向する面に少なくとも形成されており、
    前記第1の溝は、前記ローラーの前記第1の支持部材に対向する面に少なくとも形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスライダ。
  3. 前記ローラーには、前記第1の溝および前記第2の溝が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスライダ。
  4. 前記第1の溝は、前記第1の支持部材の前記ローラーに対向する面および前記ローラーの前記第1の支持部材に対向する面に形成されており、
    前記第2の溝は、前記第2の支持部材の前記ローラーに対向する面および前記ローラーの前記第2の支持部材に対向する面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスライダ。
  5. 前記ローラーは、支持軸が挿通される孔部を有しており、
    前記第1の支持部材と前記第2の支持部材は、前記支持軸を介して連結されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のスライダ。
  6. 前記支持軸は、前記第1の支持部材側に配置される端部が前記第1の支持部材に対してかしめられており、前記第2の支持部材側に配置される端部が前記第2の支持部材に対してかしめられていることを特徴とする請求項5に記載のスライダ。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のスライダと、前記ガイド部材と、を備えるスライド装置であって、
    前記ガイド部材は、前記ローラーと接触しつつ前記ローラーの回転をガイドするガイド溝を有することを特徴とするスライド装置。
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