JP6558539B2 - 画像形成装置プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、複数の画像形成装置に対して一括設定を行う機能を備えた画像形成装置およびそのプログラムに関する。
複合機などの画像形成装置は、オフィス等では、LAN(Local Area Network)などのネットワークに複数台が接続されて使用されることが多い。このような場合、同じ設定をそれぞれの画像形成装置に対して個別に行うと手間を要する。
そのため、ネットワークを介して複数の画像形成装置に設定変更の指示を一括送信し、複数の画像形成装置に対して各種の設定を一度に行う機能を備えた管理装置が提案されている(たとえば、下記特許文献1参照)。
特開2010−218384号公報
何らかの障害が発生したような場合に、サービスマンが持参したモバイル端末から複数の画像形成装置に対して一括設定を行いたい場合がある。このような場合、複数の画像形成装置が接続されている社内のネットワークにサービスマンの持参したモバイル端末を接続し、該モバイル端末から複数の画像形成装置の設定を一括して変更できれば、円滑に設定作業を進めることができる。
しかし、セキュリティ上、社内のネットワークに外部の者がアクセスできない場合がある。その場合、サービスマンは持参したモバイル端末を、WiFi-Directなどの近距離無線通信を利用して、1台の画像形成装置に1:1の排他的接続を行ってその画像形成装置の設定を変更するといった作業を、複数の画像形成装置のそれぞれに対して個別に行わなければならなかった。
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、複数の画像形成装置が接続されているネットワークに接続できない端末からそのネットワークに接続されている複数の画像形成装置に対して一括設定できるように補助することのできる画像形成装置およびそのプログラムを提供することを目的としている。
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]設定を保持する設定保持部と、
前記設定保持部に保持されている設定に基づいて自装置の動作を制御する制御部と、
前記制御部に制御されて画像形成する画像形成部と、
ネットワークに接続して通信する第1通信部と、
相手方と1:1に接続されて通信する第2通信部と、
外部端末から一括設定指示を受信した場合に、その受信が前記第1通信部で行われたか前記第2通信部で行われたかを判断する接続判断部と、
前記一括設定指示の受信が前記第2通信部で行われたことを前記接続判断部の判断結果が示す場合に、前記一括設定指示に従って、前記ネットワークに接続されている一括設定対象の画像形成装置が保持する設定を、前記第1通信部を使用して前記ネットワーク経由でそれらの画像形成装置にアクセスして変更する一括設定処理を行う一括設定部と、
前記一括設定処理の履歴を作成して保持する履歴管理部と、
を有し、
前記一括設定部は、一括設定対象の画像形成装置が登録されたリストを保持し、前記一括設定処理を実行した際に前記リストに登録されている画像形成装置の中で前記変更が成されていない画像形成装置を前記リストと前記履歴管理部が保持している履歴との比較から認識し、前記変更が成されていない画像形成装置がある場合は、その画像形成装置を対象にして前記一括設定処理を再度行う
ことを特徴とする画像形成装置。
上記発明および下記[]に記載の発明では、排他的な通信方法で接続された端末から一括設定指示を受信した場合は、ネットワークに接続されている複数の画像形成装置に対して、その一括設定指示に従って自装置から一括設定を行う。一括設定対象の画像形成装置は予め登録されていてもよいし、ネットワークを検索して見つけ出してもよい。また、一括設定対象の画像形成装置が省電力中であった等の理由で一括設定されなかった場合に、その画像形成装置を対象にして、一括設定処理が後に再実行される。
[2]前記一括設定指示の送信元のユーザが、前記ネットワークに接続されている画像形成装置に対して一括設定を行う権限を有するか否かを判断する権限判断部をさらに有し、
前記一括設定部は、前記権限判断部の判断結果が否定の場合は、前記一括設定指示に基づく前記一括設定処理を行わない
ことを特徴とする[1]に記載の画像形成装置。
上記発明および下記[10]に記載の発明では、受信した一括設定指示の送信元の外部端末のユーザの一括設定を行う権限を認証し、権限が無い場合は、一括設定を拒否する。
[3]前記ネットワーク上で一括設定対象の画像形成装置を検索する検索部をさらに備え、
前記一括設定部は、前記検索部が見つけ出した画像形成装置を対象に前記一括設定処理を行う
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の画像形成装置。
]前記一括設定部は、自装置が他装置から設定変更の指示を受けている場合は、前記一括設定処理を実行しない
ことを特徴とする[1]乃至[]のいずれか1つに記載の画像形成装置。
上記発明および下記[10]に記載の発明では、他の装置から指示された一括設定との衝突を回避する。
]前記一括設定部は、前記ネットワークに接続されて複数の画像形成装置が保持する設定の変更および管理を行う管理装置が自装置に接続している場合は、前記一括設定指示に基づく前記一括設定処理を実行しない
ことを特徴とする[1]乃至[]のいずれか1つに記載の画像形成装置。
上記発明および下記[11]に記載の発明では、管理装置から指示された一括設定との衝突を回避する。
]前記一括設定処理の結果を前記管理装置に送信する報告部をさらに有する
ことを特徴とする[]に記載の画像形成装置。
上記発明および下記[12]に記載の発明では、管理装置は一括設定の整合をとることが可能になる。
]設定を保持する設定保持部と、前記設定保持部に保持されている設定に基づいて自装置の動作を制御する制御部と、前記制御部に制御されて画像形成する画像形成部と、ネットワークに接続して通信する第1通信部と、相手方と1:1に接続されて通信する第2通信部とを有する画像形成装置で実行されるプログラムであって、
外部端末から一括設定指示を受信した場合に、その受信が前記第1通信部で行われたか前記第2通信部で行われたかを判断する接続判断ステップと、
前記一括設定指示の受信がが前記第2通信部で行われたことを前記接続判断ステップの判断結果が示す場合に、前記一括設定指示に従って、前記ネットワークに接続されている一括設定対象の画像形成装置が保持する設定を、前記第1通信部を使用して前記ネットワーク経由でそれらの画像形成装置にアクセスして変更する一括設定処理を行う一括設定ステップと、
前記一括設定処理の履歴を作成して保持する履歴管理ステップと、
を有し、
一括設定対象の画像形成装置が登録されたリストを保持しておき、
前記一括設定ステップでは、前記一括設定処理を実行した際に前記リストに登録されている画像形成装置の中で前記変更が成されていない画像形成装置を前記リストと前記一括設定処理の履歴との比較から認識し、前記変更が成されていない画像形成装置がある場合は、その画像形成装置を対象にして前記一括設定処理を再度行う
ことを特徴とするプログラム。
]前記一括設定指示の送信元のユーザが、前記ネットワークに接続されている画像形成装置に対して一括設定を行う権限を有するか否かを判断する権限判断ステップをさらに有し、
前記権限判断ステップの判断の結果が否定の場合は、前記一括設定ステップを行わない
ことを特徴とする[]に記載のプログラム。
]前記ネットワーク上で一括設定対象の画像形成装置を検索する検索ステップをさらに有し、
前記検索ステップで見つけ出した画像形成装置を対象に前記一括設定ステップを行う
ことを特徴とする[]または[]に記載のプログラム。
[10]当該プログラムを実行している画像形成装置が他装置から設定変更の指示を受けている場合は、前記一括設定処理を実行しない
ことを特徴とする[]乃至[]のいずれか1つに記載のプログラム。
11]前記ネットワークに接続されて複数の画像形成装置が保持する設定の変更および管理を行う管理装置が、当該プログラムを実行している画像形成装置に接続している場合は、前記一括設定処理を実行しない
ことを特徴とする[]乃至[10]のいずれか1つに記載のプログラム。
12]前記一括設定処理の結果を前記管理装置に送信する報告ステップをさらに有する
ことを特徴とする[11]に記載のプログラム。
本発明に係る画像形成装置およびプログラムによれば、複数の画像形成装置が接続されているネットワークに接続できない端末からそのネットワークに接続されている複数の画像形成装置に対して一括設定することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る印刷システムの構成例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。 モバイル端末の概略構成を示すブロック図である。 一括設定に関して第1の実施の形態に係る画像形成装置が行う処理を示す流れ図である。 本発明の第2の実施の形態に係る印刷システムの構成例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る第2画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。 第2の実施の形態の画像形成装置が行う、一括設定に関する処理を示す流れ図である。 一括設定対象の画像形成装置が登録された一括設定対象装置リストの一例を示す図である。 一括設定の履歴が登録される一括設定履歴テーブルの一例を示す図である。 一括設定の再実行に係る処理を示す流れ図である。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る印刷システム2の構成例を示している。印刷システム2は、LAN(Local Area Network)などのネットワーク3に接続された複数台の画像形成装置10を備えて構成される。ネットワーク3は、サービスマン等が携帯するモバイル端末40の接続を禁止している。モバイル端末40は、WiFi-Directなどの排他的(1:1に機器を接続する)通信方法により、いずれか1台の画像形成装置10と無線接続することができる。以後、画像形成装置10をMFPとも記す。図1の印刷システム2には、MFP1〜MFP4の4台が接続されている。
画像形成装置10は、排他的通信方法によって1:1で接続されているモバイル端末40から、ネットワーク3に接続されている複数の画像形成装置10に対して各種設定項目の設定値を一括設定する指示を受けた場合、その指示に従って、複数の画像形成装置10に対して一括設定を行う機能を果たす。
図2は、画像形成装置10の概略構成を示すブロック図である。画像形成装置10は、当該画像形成装置10の動作を統括的に制御するCPU(Central Processing Unit)11を有している。CPU11にはバスを通じてROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、画像読取部14、画像形成部15、画像処理部16、不揮発メモリ17、ハードディスク装置18、ネットワーク通信部19、排他的通信部21、操作パネル22などが接続されている。
CPU11は、OS(Operating System)プログラムをベースとし、その上で、ミドルウェアやアプリケーションプログラムなどを実行する。また、ROM12には、各種のプログラムが格納されており、これらのプログラムに従ってCPU11が各種処理を実行することで画像形成装置10としての各機能が実現される。
RAM13は、CPU11がプログラムに基づいて処理を実行する際に各種のデータを一時的に格納するワークメモリや画像データを格納する画像メモリなどとして使用される。
画像読取部14は、原稿を光学的に読み取って画像データを取得する機能を果たす。画像読取部14は、例えば、原稿に光を照射する光源と、その反射光を受けて原稿を幅方向に1ライン分読み取るラインイメージセンサと、ライン単位の読取位置を原稿の長さ方向に順次移動させる移動ユニットと、原稿からの反射光をラインイメージセンサに導いて結像させるレンズやミラーなどからなる光学経路と、ラインイメージセンサの出力するアナログ画像信号をデジタルの画像データに変換する変換部などを備えて構成される。
画像形成部15は、画像データに応じた画像を記録紙上に画像形成する機能を果たす。ここでは、記録紙の搬送装置と、感光体ドラムと、帯電装置と、レーザーユニットと、現像装置と、転写分離装置と、クリーニング装置と、定着装置とを有し、電子写真プロセスによって画像形成を行う、所謂、レーザープリンタとして構成されている。画像形成は他の方式でもかまわない。
画像処理部16は、画像の拡大縮小、回転などの処理のほか、印刷ジョブに含まれるファイル(印刷データ)をイメージデータに変換するラスタライズ処理、画像データの圧縮、伸張処理などを行う。
不揮発メモリ17は、電源をオフにしても記憶内容が破壊されないメモリ(フラッシュメモリ)であり、各種設定項目に対する設定値を保持する設定保持部17aとして機能する。
ハードディスク装置18は、不揮発で大容量の記憶装置であり、各種のプログラム、受信した印刷ジョブなどが記憶される。
ネットワーク通信部19は、ネットワーク3を通じて他の画像形成装置10やその他の装置との間で通信する機能を果たす。
排他的通信部21は、WiFi-Directなどの排他的(1:1に機器を接続する)通信方法によって他の装置と通信する機能を果たす。
操作パネル22は、表示部23と、操作部24を備えている。表示部23は、液晶ディスプレイ(LCD…Liquid Crystal Display)などで構成され、各種の操作画面、設定画面などを表示する機能を果たす。操作部24は、テンキーやスタートボタンなどのハードキーと、表示部23の物理的画面上に設けられたタッチパネルとを備えている。タッチパネルは、表示部23の物理的画面がタッチペンや指などで接触操作された座標位置を検出する。
画像形成装置10のCPU11は、プログラムを実行することで、前述したモバイル端末40からの指示に基づく一括設定を行う機能等を果たす。詳細には、CPU11は、アクセス可否判定部30、装置検索部34、一括設定部35、制御部36などの機能を果たす。
アクセス可否判定部30は、モバイル端末40から一括設定指示を受けた場合に、この一括設定指示に従って一括設定を実行すべきか否かを判定する。アクセス可否判定部30は、接続判断部31と権限判断部32としての機能を果たす。
接続判断部31は、モバイル端末40等の外部端末から一括設定指示を受信した場合に、その外部端末がネットワーク通信部19(第1通信部)で接続されているか排他的通信部21(第2通信部)で接続されているかを判断する。
権限判断部32は、受信した一括設定指示の送信元の外部端末のユーザが、ネットワーク3に接続されている画像形成装置10に対して一括設定を行う権限を有するか否かを判断する。ここでは、管理者権限を有するか否かを判断する。
装置検索部34は、ネットワーク3上で、一括設定の対象になる画像形成装置10を検索する。たとえば、所定のメーカであり、一括設定指示に応じて設定変更する機能を有する画像形成装置10であって、電源オフやスリープ状態でなく起動されているものを検索して検出する。
一括設定部35は、モバイル端末40等から受信した一括設定指示に従って、ネットワーク3に接続されている一括設定対象の画像形成装置10が保持する設定を変更する一括設定処理を行う。具体的には、一括設定対象の画像形成装置10に対して、ネットワーク3を介して、設定変更の指示を一括送信して、設定を変更させる。
制御部36は、設定保持部17aに保持されている設定に基づいて自装置の動作を制御する。具体的には、画像読取部14や画像形成部15等の各動作を設定保持部17aに保持されている設定に基づいて制御する。たとえば、カラー設定として「モノクロ」が設定されていれば、画像読取部14での読み取りや画像形成部15での印刷がモノクロで行われるように制御する。
図3は、モバイル端末40の概略構成を示すブロック図である。モバイル端末40は、自端末40の動作を統括的に制御するCPU41を有している。CPU41にはバスを通じてROM42、RAM43、不揮発メモリ44、操作部45、表示部46、ネットワーク通信部47、排他的通信部48などが接続されている。
CPU41は、OSプログラムをベースとし、その上で、ミドルウェアやアプリケーションプログラムなどを実行する。また、ROM42には、各種のプログラムが格納されており、これらのプログラムに従ってCPU41が各種処理を実行することでモバイル端末40の各機能が実現される。
RAM43は、CPU41がプログラムに基づいて処理を実行する際に各種のデータを一時的に格納するワークメモリとして使用される。
不揮発メモリ44は、電源をオフにしても記憶内容が破壊されないメモリ(フラッシュメモリ)であり、アプリケーションプログラムや各種の固定データ、設定情報などが保存される。
表示部46は、液晶ディスプレイなどで構成され、各種の操作画面、設定画面などを表示する機能を果たす。操作部45は、少数のハードキーと、表示部46の物理的画面上に設けられたタッチパネルなどで構成される。
ネットワーク通信部47は、ネットワーク3等に接続して、該ネットワークに接続されている画像形成装置10やその他の外部装置との間で通信する機能を果たす。
排他的通信部48は、WiFi-Directなどの排他的(1:1に機器を接続する)通信方法によって他の装置と通信する機能を果たす。モバイル端末40は、排他的通信部48を利用して、画像形成装置10と排他的通信を行うことができる。
モバイル端末40は、ユーザから一括設定の設定内容の指示や一括設定の実行指示を受けると、これに対応する一括設定指示を、排他的通信部48によって排他的通信方法で接続されている画像形成装置10に対して送信する。
なお、モバイル端末40は、ネットワーク3にネットワーク通信部47で接続されている場合は、ネットワーク3を通じて各画像形成装置10に直接、一括設定指示を送信する。ここでは、モバイル端末40がネットワーク通信部47を通じて各画像形成装置10に送信する一括設定指示と、排他的通信部48で排他的に接続されている画像形成装置10に送信する一括設定指示は同一である。
画像形成装置10は、一括設定指示をネットワーク3経由でネットワーク通信部19が受信した場合は、自装置の設定を一括設定指示に基づいて設定変更する。一方、排他的通信部21が排他的通信方法によって一括設定指示を受信した場合は、自装置の設定を一括設定指示に基づいて設定変更することに加えて、ネットワーク3に接続されている一括設定対象の各画像形成装置10に対して一括設定指示を送信して、これらを一括設定する。
次に、モバイル端末40から一括設定指示を受信した画像形成装置10の動作をより詳細に説明する。
図4は、一括設定に関して画像形成装置10が行う処理を示す流れ図である。モバイル端末40等から一括設定指示を受信すると(ステップS101;Yes)、該一括設定指示の送信元のモバイル端末40等のユーザが、ネットワーク3に接続されている他の画像形成装置10の設定を変更するアクセス権限(管理者権限)を有するか否かを判定する。たとえば、モバイル端末40から受信されるユーザIDに基づいて、所定のアクセス権限テーブルを参照して、該ユーザIDのユーザがアクセス権限を有するか否かを判定する(ステップS102)。
アクセス権限がなければ(ステップS102;No)、本処理を終了する。アクセス権限があれば(ステップS102;Yes)、該一括設定指示の送信元のモバイル端末40等が排他的通信部21による排他的通信方法によって接続されているか否かを判断する(ステップS103)。
排他的通信方法によって接続されていない場合(ステップS103;No)、すなわち、ネットワーク通信部19によってネットワーク3を介して接続されている場合は、モバイル端末40等から直接、各画像形成装置10に対して一括設定を行い得る状態なので、受信した一括設定指示に基づいて自装置の設定を変更して(ステップS110)、本処理を終了する。他の画像形成装置10への一括設定は行わない。
排他的通信方法で接続されている場合は(ステップS103;Yes)、一括設定対象の画像形成装置10をネットワーク3上で検索する(ステップS104)。一括設定対象の他の画像形成装置10が無ければ(ステップS105;No)、本処理を終了する。なお、この場合でも、受信した一括設定指示に従って自装置の設定は変更する。なお、一括設定対象の画像形成装置10が既知であれば検索しなくてよい。
一括設定対象の他の画像形成装置10があれば(ステップS105;Yes)、自装置が他の画像形成装置10から一括設定指示を受けている最中か否かを判断する(ステップS106)。一括設定の衝突を防止するためである。他の画像形成装置10から一括設定指示を受けている最中ならば(ステップS106;Yes)、本処理を終了する。
他の画像形成装置10から一括設定指示を受けている最中でなければ(ステップS106;No)、一括設定モードを有効化する(ステップS107)。これにより、受信した一括設定指示に従って、一括設定対象の他の画像形成装置10に対して自装置から一括設定が行われる。たとえば、受信した一括設定指示をそのまま、一括設定対象の画像形成装置10にネットワーク3を通じて転送する。これを受信した他の画像形成装置10は、ネットワーク3を通じて一括設定指示を受信したので、該一括設定指示に従って自装置の設定を変更し、他の画像形成装置10への一括設定は行わない。
モバイル端末40等からの一括設定の操作が終了すると(ステップS108;Yes)、一括設定モードを無効化して(ステップS109)、本処理を終了する。
以上のように、画像形成装置10は、モバイル端末40から一括設定指示を排他的通信方法で受信した場合は、その一括設定指示に従って自装置の設定を変更すると共に、ネットワーク3に接続されている一括設定対象の他の画像形成装置10に対して一括設定を行う。これにより、モバイル端末40がネットワーク3に接続できない場合でも、モバイル端末40は、自端末と排他的通信方法で接続された画像形成装置10を介してネットワーク3上の複数の画像形成装置10に対して一括設定を行うことができる。
また、画像形成装置10は、一括設定指示をネットワーク3を介して受信したか、排他的通信方法で受信したかによって、動作を切り替えるので、モバイル端末40は、送信する一括設定指示そのものを変更することなく、ネットワーク3を通じた自端末による一括設定と、画像形成装置10を介した一括設定のいずれにも対応することができる。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態において、第1の実施の形態と同一部分については適宜その説明を省略する。
図5は、本発明の第2の実施の形態に係る印刷システム2Bの構成例を示している。印刷システム2Bは、ネットワーク3に接続された複数台の画像形成装置10Bと、ネットワーク3に接続された管理装置50を備えて構成される。ネットワーク3は、サービスマン等が携帯するモバイル端末40の接続を禁止している。モバイル端末40は、WiFi-Directなどの排他的(1:1に機器を接続する)通信方法により、いずれか1台の画像形成装置10Bと無線接続することができる。
管理装置50は、ネットワーク3に接続されている複数の画像形成装置10Bの設定を集中管理する機能を備えたサーバである。印刷システム2Bの管理者は、管理装置50を操作して、管理装置50から各画像形成装置10Bの設定を一括設定する。管理装置50は、一括設定の履歴を管理している。
画像形成装置10は、管理装置50や他の画像形成装置10Bからネットワーク3を通じて一括設定指示を受信した場合は、該一括設定指示に従って自装置の設定を変更する。一方、排他的通信方法によって1:1で接続されているモバイル端末40から一括設定指示を受信した場合は、その指示に従って、自装置の設定を変更すると共に、ネットワーク3に接続されている一括設定対象の複数の画像形成装置10に対して一括設定を行う。
図6は、画像形成装置10Bの概略構成を示すブロック図である。第1の実施の形態の画像形成装置10と同一部分については同じ符号を付してそれらの説明を適宜省略する。CPU11が果たす機能の一部が第1の実施の形態と相違する。
CPU11は、第1の実施の形態の画像形成装置10と同様に、アクセス可否判定部30、接続判断部31、権限判断部32、装置検索部34、一括設定部35、制御部36の機能を果たし、さらに、履歴管理部37と管理装置接続検出部38の機能を果たす。
管理装置接続検出部38は、管理装置50から接続を受けている最中か否かを検出する。履歴管理部37は、排他的通信部21が受信した一括設定指示に基づいて実行した一括設定の履歴を記憶し管理する。
図7は、第2の実施の形態の画像形成装置10Bが行う、一括設定に関する処理を示す流れ図である。モバイル端末40等から一括設定指示を受信すると(ステップS201;Yes)、該一括設定指示の送信元のモバイル端末40等のユーザが、ネットワーク3に接続されている他の画像形成装置10の設定を変更するアクセス権限(管理者権限)を有するか否かを判定する(ステップS202)。
アクセス権限がなければ(ステップS202;No)、本処理を終了する。アクセス権限があれば(ステップS202;Yes)、該一括設定指示の送信元のモバイル端末40等が排他的通信部21による排他的通信方法によって接続されているか否かを判断する(ステップS203)。
排他的通信方法で接続されていない場合(ステップS103;No)、すなわち、ネットワーク通信部19によってネットワーク3を介して接続されている場合は、受信した一括設定指示に基づいて自装置の設定を変更して(ステップS212)、本処理を終了する。他の画像形成装置10への一括設定は行わない。
排他的通信方法で接続されている場合は(ステップS203;Yes)、一括設定対象の画像形成装置10Bをネットワーク3上で検索する(ステップS204)。一括設定対象の他の画像形成装置10Bが無ければ(ステップS205;No)、本処理を終了する。なお、この場合でも、受信した一括設定指示に従って自装置の設定は変更する。
一括設定対象の他の画像形成装置10Bがあれば(ステップS205;Yes)、自装置が他の画像形成装置10Bから一括設定指示を受けている最中か否かを判断する(ステップS206)。一括設定の衝突を防止するためである。他の画像形成装置10Bから一括設定指示を受けている最中ならば(ステップS106;Yes)、本処理を終了する。
他の画像形成装置10Bから一括設定指示を受けている最中でなければ(ステップS2106;No)、管理装置50から接続を受けている最中か否かを判断する(ステップS207)。管理装置50から接続を受けている場合は(ステップS207;Yes)、一括設定の衝突を避けるために、本処理を終了する。
管理装置50から接続を受けていなければ(ステップS207;No)、一括設定モードを有効化する(ステップS208)。これにより、受信した一括設定指示に従って、一括設定対象の他の画像形成装置10Bに対して自装置から一括設定が行われる。たとえば、受信した一括設定指示をそのまま、一括設定対象の画像形成装置10Bにネットワーク3を通じて転送する。これを受信した他の画像形成装置10Bは、ネットワーク3を通じて一括設定指示を受信したので、該一括設定指示に従って自装置の設定をそれぞれ設定変更し、他の画像形成装置10Bへの一括設定は行わない。
モバイル端末40等からの一括設定の操作が終了すると(ステップS209;Yes)、今回行った一括設定の履歴を管理装置50に送信し(ステップS210)、さらに一括設定モードを無効化して(ステップS211)、本処理を終了する。一括設定の履歴を管理装置50に送信することで、管理装置50において、一括設定の整合を取ることが可能になる。
図8は、一括設定対象の画像形成装置10Bが登録された一括設定対象装置リスト60である。この例では、MFP1〜MFP4が一括設定対象の画像形成装置10Bとして登録されている。一括設定対象装置リスト60には、ステップS204の検索で見つけ出した画像形成装置10Bを登録する、あるいは、管理者等が手動で一括設定対象の画像形成装置10Bを登録する、あるいは、ステップ204の検索を定期的に行って一括設定対象装置リスト60の登録内容を更新してもよい。一括設定対象装置リスト60に画像形成装置10Bを登録する方法は任意でよい。
図9は、一括設定の履歴が登録される一括設定履歴テーブル70である。一括設定履歴テーブル70には、一括設定の設定アクション毎にその履歴が登録される。具体的には、設定アクション毎に、その設定アクションに対してユニークに付与された一括設定IDと、設定項目と、設定値と、設定元装置と、設定先装置が対応付けて登録される。
図9の例では、一括設定IDが1−1、1−2、1−3の各設定アクションは、「カラー設定」の設定項目の設定値を「モノクロ」に設定変更する設定アクションである。一括設定IDが1−1の設定アクションは設定元装置がMFP1で設定先装置がMFP1であり、自装置に対する設定である。一括設定IDが1−2の設定アクションは設定元装置がMFP1で設定先装置がMFP2であり、一括設定IDが1−3の設定アクションは設定元装置がMFP1で設定先装置がMFP3である。
同様に、一括設定IDが2−1、2−2、2−3の各設定アクションは、「両面設定」の設定項目の設定値を「両面/両面」に設定変更する設定アクションである。一括設定IDが2−1の設定アクションは設定元装置がMFP1で設定先装置がMFP1であり、自装置に対する設定である。一括設定IDが2−2の設定アクションは設定元装置がMFP1で設定先装置がMFP2であり、一括設定IDが2−3の設定アクションは設定元装置がMFP1で設定先装置がMFP3である。
図8の一括設定対象装置リスト60と図9の一括設定履歴テーブル70を対比すれば、どの画像形成装置10Bに対して一括設定が完了し、どの画像形成装置10Bに対して一括設定が未完了であるかを認識することができる。具体的には、図8に示す一括設定対象装置リスト60にはMFP1〜MFP4が一括設定の対象装置として登録されているが、図9に示す一括設定履歴テーブル70にはMFP1〜MFP3に対する一括設定の履歴は登録されているが、MFP4に対する一括設定の履歴は登録されていない。その結果、一括設定対象のうちMFP4に対する一括設定が未完了であることがわかる。
画像形成装置10Bは、一括設定対象装置リスト60と一括設定履歴テーブル70を対比し、一括設定が未完了の画像形成装置10Bがある場合は、その一括設定が未完了の画像形成装置10Bを対象にして一括設定を再実行する。
たとえば、一括設定時のステップ204での検索時に、省電力中であった等の理由で見つけ出されずに一括設定の対象にされなかった装置(MFP4とする)があったとしても、定期的なポーリング等による検索を行って一括設定対象装置リスト60を更新する処理を行えば、省電力状態から通常状態に復帰したときにその装置が見つけ出されて一括設定対象装置リスト60に追加登録される。その結果、一括設定対象装置リスト60と一括設定履歴テーブル70に登録されている履歴との対比によって一括設定が未完了の画像形成装置10B(MFP4)が検出され、該未完了の画像形成装置10Bに対して一括設定が実行される。
一括設定履歴テーブル70に登録される履歴は、たとえば、モバイル端末40から受けた一括設定指示に基づいて、一括設定対象のすべての画像形成装置10Bに対する一括設定が完了したときに削除あるいは初期化される。
図10は、一括設定の再実行に係る処理を示す流れ図である。画像形成装置10Bは、前回の一括設定処理から一定時間が経過すると(ステップS301;Yes)、一括設定対象装置リスト60と一括設定履歴テーブル70を比較して、一括設定が未完了の画像形成装置10Bを検出する(ステップS302)。
一括設定が未完了の画像形成装置10Bが存在する場合は(ステップS303;Yes)、一括設定が未完了の画像形成装置10Bを対象に一括設定を実施する(ステップS304)。そして、ステップS301に戻って、一定時間の経過を待つ。一方、一括設定が未完了の画像形成装置10Bが存在しなければ(ステップS303;No)、本処理を終了する。この処理は、たとえば図7のステップS209とステップ210の間で行われる。
第2の実施の形態では、一括設定の履歴(結果)を管理装置50に送信するので、管理装置50において一括設定の整合をとることができる。また、一括設定対象装置リスト60に登録されている画像形成装置10Bの中で一括設定履歴テーブル70に一括設定の履歴が登録されていない画像形成装置10Bがあれば、その画像形成装置10Bを対象にして一括設定処理を再度行うので、たとえば、最初の一括設定を実行した際に省電力中やスリープ状態であった画像形成装置10Bに対しても漏れなく一括設定を完了することができる。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
一括設定は、複数の画像形成装置10、10Bに対して一括設定指示をブロードキャストする等によって同時に行ってもよいし、順次、行ってもよい。
画像形成装置10は、実施の形態で例示した複合機に限定されるものではなく、単なる印刷装置であってもよい。
2、2B…印刷システム
3…ネットワーク
10…画像形成装置
11…CPU
12…ROM
13…RAM
14…画像読取部
15…画像形成部
16…画像処理部
17…不揮発メモリ
17a…設定保持部
18…ハードディスク装置
19…ネットワーク通信部
21…排他的通信部
22…操作パネル
23…表示部
24…操作部
30…アクセス可否判定部
31…接続判断部
32…権限判断部
34…装置検索部
35…一括設定部
36…制御部
37…履歴管理部
38…管理装置接続検出部
40…モバイル端末
41…CPU
42…ROM
43…RAM
44…不揮発メモリ
45…操作部
46…表示部
47…ネットワーク通信部
48…排他的通信部
50…管理装置
60…一括設定対象装置リスト
70…一括設定履歴テーブル

Claims (12)

  1. 設定を保持する設定保持部と、
    前記設定保持部に保持されている設定に基づいて自装置の動作を制御する制御部と、
    前記制御部に制御されて画像形成する画像形成部と、
    ネットワークに接続して通信する第1通信部と、
    相手方と1:1に接続されて通信する第2通信部と、
    括設定指示を受信した場合に、その受信が前記第1通信部で行われたか前記第2通信部で行われたかを判断する接続判断部と、
    前記一括設定指示の受信が前記第2通信部で行われたことを前記接続判断部の判断結果が示す場合に、前記一括設定指示に従って、前記ネットワークに接続されている一括設定対象の画像形成装置が保持する設定を、前記第1通信部を使用して前記ネットワーク経由でそれらの画像形成装置にアクセスして変更する一括設定処理を行う一括設定部と、
    前記一括設定処理の履歴を作成して保持する履歴管理部と、
    を有し、
    前記一括設定部は、一括設定対象の画像形成装置が登録されたリストを保持し、前記一括設定処理を実行した際に前記リストに登録されている画像形成装置の中で前記変更が成されていない画像形成装置を前記リストと前記履歴管理部が保持している履歴との比較から認識し、前記変更が成されていない画像形成装置がある場合は、その画像形成装置を対象にして前記一括設定処理を再度行う
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記一括設定指示の送信元のユーザが、前記ネットワークに接続されている画像形成装置に対して一括設定を行う権限を有するか否かを判断する権限判断部をさらに有し、
    前記一括設定部は、前記権限判断部の判断結果が否定の場合は、前記一括設定指示に基づく前記一括設定処理を行わない
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記ネットワーク上で一括設定対象の画像形成装置を検索する検索部をさらに備え、
    前記一括設定部は、前記検索部が見つけ出した画像形成装置を対象に前記一括設定処理を行う
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記一括設定部は、自装置が他装置から設定変更の指示を受けている場合は、前記一括設定処理を実行しない
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  5. 前記一括設定部は、前記ネットワークに接続されて複数の画像形成装置が保持する設定の変更および管理を行う管理装置が自装置に接続している場合は、前記一括設定指示に基づく前記一括設定処理を実行しない
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  6. 前記一括設定処理の結果を前記管理装置に送信する報告部をさらに有する
    ことを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  7. 設定を保持する設定保持部と、前記設定保持部に保持されている設定に基づいて自装置の動作を制御する制御部と、前記制御部に制御されて画像形成する画像形成部と、ネットワークに接続して通信する第1通信部と、相手方と1:1に接続されて通信する第2通信部とを有する画像形成装置で実行されるプログラムであって、
    括設定指示を受信した場合に、その受信が前記第1通信部で行われたか前記第2通信部で行われたかを判断する接続判断ステップと、
    前記一括設定指示の受信が前記第2通信部で行われたことを前記接続判断ステップの判断結果が示す場合に、前記一括設定指示に従って、前記ネットワークに接続されている一括設定対象の画像形成装置が保持する設定を、前記第1通信部を使用して前記ネットワーク経由でそれらの画像形成装置にアクセスして変更する一括設定処理を行う一括設定ステップと、
    前記一括設定処理の履歴を作成して保持する履歴管理ステップと、
    を有し、
    一括設定対象の画像形成装置が登録されたリストを保持しておき、
    前記一括設定ステップでは、前記一括設定処理を実行した際に前記リストに登録されている画像形成装置の中で前記変更が成されていない画像形成装置を前記リストと前記一括設定処理の履歴との比較から認識し、前記変更が成されていない画像形成装置がある場合は、その画像形成装置を対象にして前記一括設定処理を再度行う
    ことを特徴とするプログラム。
  8. 前記一括設定指示の送信元のユーザが、前記ネットワークに接続されている画像形成装置に対して一括設定を行う権限を有するか否かを判断する権限判断ステップをさらに有し、
    前記権限判断ステップの判断の結果が否定の場合は、前記一括設定ステップを行わない
    ことを特徴とする請求項に記載のプログラム。
  9. 前記ネットワーク上で一括設定対象の画像形成装置を検索する検索ステップをさらに有し、
    前記検索ステップで見つけ出した画像形成装置を対象に前記一括設定ステップを行う
    ことを特徴とする請求項またはに記載のプログラム。
  10. 当該プログラムを実行している画像形成装置が他装置から設定変更の指示を受けている場合は、前記一括設定処理を実行しない
    ことを特徴とする請求項乃至のいずれか1つに記載のプログラム。
  11. 前記ネットワークに接続されて複数の画像形成装置が保持する設定の変更および管理を行う管理装置が、当該プログラムを実行している画像形成装置に接続している場合は、前記一括設定処理を実行しない
    ことを特徴とする請求項乃至10のいずれか1つに記載のプログラム。
  12. 前記一括設定処理の結果を前記管理装置に送信する報告ステップをさらに有する
    ことを特徴とする請求項11に記載のプログラム。
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