JP6558174B2 - 圧電アクチュエータユニット、インクジェットヘッド、インクジェット記録装置、ヘッドチップ及び配線基板 - Google Patents

圧電アクチュエータユニット、インクジェットヘッド、インクジェット記録装置、ヘッドチップ及び配線基板 Download PDF

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Description

本発明は圧電アクチュエータユニット、インクジェットヘッド、インクジェット記録装置、ヘッドチップ及び配線基板に関し、詳しくは、電極の間に絶縁層を設ける必要なく、圧電素子の起電力により発生した微小電流によって特定の圧電素子の駆動効率が低下することを防止でき、収率の低下を防止することができる圧電アクチュエータユニット、インクジェットヘッド、インクジェット記録装置、ヘッドチップ及び配線基板に関する。
複数の圧電素子を有する圧電アクチュエータユニットは、一対の電極に挟まれた圧電素子に電界が印加されることによって該圧電素子が駆動する。この圧電アクチュエータユニットの一態様として、圧電素子の駆動によってインクを吐出させるインクジェットヘッドがある。インクジェットヘッドは、圧電素子の駆動によって該圧電素子に対応する圧力室の容積を変化させ、圧力室内のインクに吐出のための圧力を付与するようになっている。
インクジェットヘッドとして、複数個の圧電素子を個別に駆動可能なオンデマンドタイプのものがある。このインクジェットヘッドは、圧電素子に設けられる一対の電極の一方が、圧電素子毎に個別に設けられる個別電極であり、他方が、複数個の圧電素子に共通に設けられる共通電極となっているものが一般的である。駆動したい圧電素子の個別電極に所定の電気信号を印加することによって、圧電素子毎のオンデマンド駆動が可能となっている。また、複数のノズル列を有するインクジェットヘッドの場合、各ノズル列間で吐出タイミングをずらすことを可能とするために、共通電極をノズル列毎に独立して設けるものが知られている。
近年、インクジェットヘッドは、より高解像度の画像記録を可能にするため、圧電素子がますます高密度化され、これに伴い、個別電極も高密度に配置されるようになってきている。このような状況の中、製造されたインクジェットヘッドの特定の圧電素子の駆動効率が低下する現象が発生する場合があることがわかった。電極間がショートしているわけではないので、各圧電素子の駆動は可能である。しかし、特定の圧電素子の駆動効率の低下により、当該圧電素子によるインク射出速度が低下して不良品となるため、結果的にヘッドの収率が低下する。
圧電アクチュエータユニットは、加圧や加熱等といった圧電素子の変形をもたらすプロセスを経ることにより製造されることが多い。特にインクジェットヘッドは、圧電素子を含む複数の部品同士を加圧、加熱して接着することによって製造される。このため、圧電素子の駆動効率の低下は、製造の過程で圧電素子が変形してひずみ、起電力が発生することにより、起電力による微小電流が電極を介して他の圧電素子の電極に流れ込むことで起こると考えられる。
従来、製造プロセスにおける配線間のショートや、高密度配線間のショートに対する対策として、特許文献1、2に記載の技術が知られている。
特許文献1は、圧電素子の変位を阻害することなく個別リード電極と共通リード電極とのショートを防止するために、共通リード電極を構成している密着層の露出している表面を、基板間を接着する接着層から連続する保護層によって覆う技術を開示している。
また、特許文献2は、接着剤中の凝集した導電性粒子による電極同士のショートを防止するために、ヘッドチップと配線基板との接合領域の外側の接着剤フィレットを通る部位を被覆するように、絶縁層を設ける技術を開示している。
本発明者が鋭意検討したところ、圧電素子の起電力による微小電流の流れ込みは、異なる圧電素子の隣接している電極間の距離が、電極形成時のばらつき等によって局所的に狭くなっている領域や電極同士の接合に用いる導電性粒子が凝集している領域で発生すると考えられる。しかし、オンデマンド駆動に影響を与えない程度の電極間の抵抗が大きくなっている部位(例えば数MΩ以上)で発生するので、複雑な構造のインクジェットヘッドにおいて、電極間の抵抗が大きくなっている部分に従来のように絶縁層を設けることは非常に困難である。
特開2007−8044号公報 特開2015−51587号公報
そこで、本発明は、電極の間に絶縁層を設ける必要なく、圧電素子の起電力により発生した微小電流によって特定の圧電素子の駆動効率が低下することを防止でき、ユニットの収率の低下を防止することができる圧電アクチュエータユニットを提供することを課題とする。
また、本発明は、電極の間に絶縁層を設ける必要なく、圧電素子の起電力により発生した微小電流によって特定の圧電素子の駆動効率が低下することを防止でき、ヘッドの収率の低下を防止することができるインクジェットヘッドを提供することを課題とする。
さらに、本発明は、電極の間に絶縁層を設ける必要なく、圧電素子の起電力により発生した微小電流によって特定の圧電素子の駆動効率が低下することが防止されたインクジェットヘッドを備えることにより、高品質の画像記録を行うことができるインクジェット記録装置を提供することを課題とする。
また、本発明は、電極の間に絶縁層を設ける必要なく、圧電素子の起電力により発生した微小電流によって特定の圧電素子の駆動効率が低下することを防止でき、ヘッドの収率の低下を防止することができるヘッドチップ及び配線基板を提供することを課題とする。
本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
1.複数の圧電素子と、前記複数の圧電素子の各々に対して個別に電気信号を供給する個別電極と、前記複数の圧電素子の各々に対して共通の電気信号を供給する共通電極とを有する組を複数組有し、前記組毎の前記個別電極及び前記共通電極がそれぞれ電気的に独立している圧電アクチュエータユニットにおいて、
複数の前記共通電極同士が、少なくとも1カ所の共通電極間抵抗によって接続され、
前記共通電極間抵抗は、前記共通電極よりも電気抵抗率が高く、且つ、前記共通電極が形成されている面を構成する部材よりも電気抵抗率が低いことを特徴とする圧電アクチュエータユニット。
2.前記共通電極間抵抗は、前記圧電素子に電気信号が送られた際に、前記共通電極に流れる最大電流量よりも低い最大電流量が流れることを特徴とする前記1記載の圧電アクチュエータユニット。
3.前記共通電極間抵抗は、導電性粒子を含有する樹脂、合金、炭素、半導体、金属酸化物、導電性高分子の何れかによって形成されていることを特徴とする前記1又は2記載の圧電アクチュエータユニット。
4.複数の圧電素子と、前記複数の圧電素子の各々に対して個別に電気信号を供給する個別電極と、前記複数の圧電素子の各々に対して共通の電気信号を供給する共通電極とを有する組を複数組有し、前記組毎の前記個別電極及び前記共通電極がそれぞれ電気的に独立している圧電アクチュエータユニットにおいて、
複数の前記個別電極同士が、個別電極間抵抗によって接続され、
前記個別電極間抵抗は、前記個別電極よりも電気抵抗率が高く、且つ、前記個別電極が形成されている面を構成する部材よりも電気抵抗率が低いことを特徴とする圧電アクチュエータユニット。
5.前記個別電極間抵抗は、前記圧電素子に電気信号が送られた際に、前記個別電極に流れる最大電流量よりも低い最大電流量が流れることを特徴とする前記4記載の圧電アクチュエータユニット。
6.前記個別電極間抵抗は、導電性粒子を含有する樹脂、合金、炭素、半導体、金属酸化物、導電性高分子の何れかによって形成されていることを特徴とする前記4又は5記載の圧電アクチュエータユニット。
7.複数の圧電素子と、前記複数の圧電素子の各々に対して個別に電気信号を供給する個別電極と、前記複数の圧電素子の各々に対して共通の電気信号を供給する共通電極とを有する組を複数組有し、前記組毎の前記個別電極及び前記共通電極がそれぞれ電気的に独立している圧電アクチュエータユニットにおいて、
複数の前記共通電極同士が、少なくとも1カ所の共通電極間抵抗によって、複数の前記個別電極同士が、個別電極間抵抗によってそれぞれ接続され、
前記共通電極間抵抗は、前記共通電極よりも電気抵抗率が高く、且つ、前記共通電極が形成されている面を構成する部材よりも電気抵抗率が低いと共に、
前記個別電極間抵抗は、前記個別電極よりも電気抵抗率が高く、且つ、前記個別電極が形成されている面を構成する部材よりも電気抵抗率が低いことを特徴とする圧電アクチュエータユニット。
8.前記共通電極間抵抗は、前記圧電素子に電気信号が送られた際に、前記共通電極に流れる最大電流量よりも低い最大電流量が流れ、
前記個別電極間抵抗は、前記圧電素子に電気信号が送られた際に、前記個別電極に流れる最大電流量よりも低い最大電流量が流れることを特徴とする前記7記載の圧電アクチュエータユニット。
9.前記共通電極間抵抗及び前記個別電極間抵抗は、導電性粒子を含有する樹脂、合金、炭素、半導体、金属酸化物、導電性高分子の何れかによって形成されていることを特徴とする前記7又は8記載の圧電アクチュエータユニット。
10.複数の前記共通電極にそれぞれ入力される電気信号が同一ではないことを特徴とする前記1〜9の何れかに記載の圧電アクチュエータユニット。
11.前記1〜10の何れかに記載の圧電アクチュエータユニットにより構成されると共に、インクが供給される複数の圧力室を備え、
前記個別電極及び前記共通電極への電気信号の印加によって前記圧電素子を駆動させることにより、前記圧力室の容積をそれぞれ膨張又は収縮させ、前記圧力室内のインクをノズルから吐出させることを特徴とするインクジェットヘッド。
12.前記圧力室及び前記圧電素子が形成されたヘッドチップと、前記ヘッドチップに接着され、前記電気信号を印加するための外部配線基板との接続部を形成する配線基板とを有し、
前記個別電極及び前記共通電極が、前記ヘッドチップの表面から前記配線基板の表面にかけて形成されていることを特徴とする前記11記載のインクジェットヘッド。
13.前記11又は12記載のインクジェットヘッドを備え、
前記インクジェットヘッドの前記圧電素子に、前記共通電極及び前記個別電極を介して前記電気信号を印加することにより、前記圧力室内のインクを前記ノズルから吐出させ、記録媒体上に画像を記録することを特徴とするインクジェット記録装置。
14.前記1〜10の何れかに記載の圧電アクチュエータユニットにより構成されると共に、インクが供給される複数の圧力室を備え、
前記個別電極及び前記共通電極への電気信号の印加によって前記圧電素子を駆動させることにより、前記圧力室の容積をそれぞれ膨張又は収縮させ、前記圧力室内のインクをノズルから吐出させることを特徴とするヘッドチップ。
15.インクが供給される複数の圧力室と、前記圧力室の容積をそれぞれ膨張又は収縮させる複数の圧電素子とを備えたヘッドチップに接着されることにより、前記圧電素子の各々に対して電気信号を印加するための外部配線基板との接続部を形成し、前記複数の圧電素子の各々に対して個別に電気信号を供給する個別電極と、前記複数の圧電素子の各々に対して共通の電気信号を供給する共通電極とを有する組を複数組有し、前記組毎の前記個別電極及び前記共通電極が電気的に独立するように形成された配線基板において、
複数の前記共通電極同士が、少なくとも1カ所の共通電極間抵抗によって接続され、
前記共通電極間抵抗は、前記共通電極よりも電気抵抗率が高く、且つ、前記共通電極が形成されている面を構成する部材よりも電気抵抗率が低いことを特徴とする配線基板。
16.インクが供給される複数の圧力室と、前記圧力室の容積をそれぞれ膨張又は収縮させる複数の圧電素子とを備えたヘッドチップに接着されることにより、前記圧電素子の各々に対して電気信号を印加するための外部配線基板との接続部を形成し、前記複数の圧電素子の各々に対して個別に電気信号を供給する個別電極と、前記複数の圧電素子の各々に対して共通の電気信号を供給する共通電極とを有する組を複数組有し、前記組毎の前記個別電極及び前記共通電極が電気的に独立するように形成された配線基板において、
複数の前記個別電極同士が、個別電極間抵抗によって接続され、
前記個別電極間抵抗は、前記個別電極よりも電気抵抗率が高く、且つ、前記個別電極が形成されている面を構成する部材よりも電気抵抗率が低いことを特徴とする配線基板。
17.インクが供給される複数の圧力室と、前記圧力室の容積をそれぞれ膨張又は収縮させる複数の圧電素子とを備えたヘッドチップに接着されることにより、前記圧電素子の各々に対して電気信号を印加するための外部配線基板との接続部を形成し、前記複数の圧電素子の各々に対して個別に電気信号を供給する個別電極と、前記複数の圧電素子の各々に対して共通の電気信号を供給する共通電極とを有する組を複数組有し、前記組毎の前記個別電極及び前記共通電極が電気的に独立するように形成された配線基板において、
複数の前記共通電極同士が、少なくとも1カ所の共通電極間抵抗によって、複数の前記個別電極同士が、個別電極間抵抗によってそれぞれ接続され、
前記共通電極間抵抗は、前記共通電極よりも電気抵抗率が高く、且つ、前記共通電極が形成されている面を構成する部材よりも電気抵抗率が低いと共に、
前記個別電極間抵抗は、前記個別電極よりも電気抵抗率が高く、且つ、前記個別電極が形成されている面を構成する部材よりも電気抵抗率が低いことを特徴とする配線基板。
本発明によれば、電極の間に絶縁層を設ける必要なく、圧電素子の起電力により発生した微小電流によって特定の圧電素子の駆動効率が低下することを防止でき、ユニットの収率の低下を防止することができる圧電アクチュエータユニットを提供することができる。
また、本発明によれば、電極の間に絶縁層を設ける必要なく、圧電素子の起電力により発生した微小電流によって特定の圧電素子の駆動効率が低下することを防止でき、ヘッドの収率の低下を防止することができるインクジェットヘッドを提供することができる。
さらに、本発明によれば、電極の間に絶縁層を設ける必要なく、圧電素子の起電力により発生した微小電流によって特定の圧電素子の駆動効率が低下することが防止されたインクジェットヘッドを備えることにより、高品質の画像記録を行うことができるインクジェット記録装置を提供することができる。
また、本発明によれば、電極の間に絶縁層を設ける必要なく、圧電素子の起電力により発生した微小電流によって特定の圧電素子の駆動効率が低下することを防止でき、ヘッドの収率の低下を防止することができるヘッドチップ及び配線基板を提供することができる。
本発明に係る圧電アクチュエータユニットの基本構成を示した概略説明図 本発明に係るインクジェットヘッドの一実施形態を示す分解斜視図 図2に示すインクジェットヘッドを配線基板の裏面側から見た図 本発明に係るインクジェットヘッドの他の一実施形態を示す分解斜視図 本発明に係るインクジェット記録装置の一実施形態を示す概略構成図 実施例で用いた配線基板を示す説明図
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(圧電アクチュエータユニット)
図1は、本発明に係る圧電アクチュエータユニットの基本構成を示した概略説明図である。
図中、A、B、Cは、絶縁材よりなる基板G上にそれぞれ複数の圧電素子が配列されたエリアを示す。エリアAに存する圧電素子をa1、a2、a3で表している。Caは、各圧電素子a1、a2、a3に共通に設けられた共通電極を表している。以下同様に、エリアBに存する複数の圧電素子をb1、b2、b3、共通電極をCbで表し、エリアCに存する複数の圧電素子をc1、c2、c3、共通電極をCcで表している。また、Pa1〜Pa3は、各圧電素子a1、a2、a3に個別に設けられた個別電極、Pb1〜Pb3は、各圧電素子b1、b2、b3に個別に設けられた個別電極、Pc1〜Pc3は、各圧電素子c1、c2、c3に個別に設けられた個別電極である。
すなわち、この圧電アクチュエータユニットは、複数の圧電素子と、これら複数の圧電素子の各々に対して個別に電気信号を供給する個別電極と、複数の圧電素子の各々に対して共通の電気信号を供給する共通電極とを有する組を複数組(図1中のエリアA、B、Cの3組)有している。組毎の個別電極Pa1〜Pa3、Pb1〜Pb3、Pc1〜Pc3及び共通電極Ca、Cb、Ccはそれぞれ互いに接触することなく、電気的に独立して形成されている。個別電極Pa1〜Pa3、Pb1〜Pb3、Pc1〜Pc3は、異なるエリアA〜Cの圧電素子a1〜a3、b1〜b3、c1〜c3に対応する個別電極同士が隣接するように並列している。
各圧電素子a1〜a3、b1〜b3、c1〜c3は、それぞれ対応する個別電極Pa1〜Pa3、Pb1〜Pb3、Pc1〜Pc3と共通電極Ca、Cb、Ccとの間に所定の電気信号(駆動信号)が印加されることにより、オンデマンド駆動するようになっている。各共通電極Ca、Cb、Ccにそれぞれ入力される電気信号は、同一ではないことが好ましい。これにより、各圧電素子a1〜a3、b1〜b3、c1〜c3の駆動タイミングをエリアA〜C毎に個別に設定することができる。
かかる圧電アクチュエータユニットにおいて、全ての共通電極Ca、Cb、Cc同士は、図1中に長破線で示される共通電極間抵抗R1によって接続されていると共に、全ての個別電極Pa1〜Pa3、Pb1〜Pb3、Pc1〜Pc3同士は、図1中に短破線で示される個別電極間抵抗R2によって接続されている。
共通電極間抵抗R1は、各共通電極Ca、Cb、Cc同士を繋げるように、基板G上に帯状又は線状に密着形成されている。共通電極間抵抗R1を構成する材料は、共通電極Ca、Cb、Ccよりも電気抵抗率が高く、且つ、基板Gよりも電気抵抗率が低い材料によって形成されている。この材料は、圧電素子a1〜a3、b1〜b3、c1〜c3の駆動に影響のない範囲の電気抵抗率を有する材料であることはもちろんである。ここで、基板Gは、共通電極Ca、Cb、Ccが形成されている面を構成する部材である。
この共通電極間抵抗R1において、共通電極Ca、Cb、Cc間に存在する部分が抵抗として機能する。これにより、圧電素子a1〜a3、b1〜b3、c1〜c3に電気信号が印加された際、共通電極間抵抗R1には、共通電極Ca、Cb、Ccに流れる最大電流量よりも低い最大電流量が流れるようになっている。
一方、個別電極間抵抗R2は、各個別電極Pa1〜Pa3、Pb1〜Pb3、Pc1〜Pc3同士を繋げるように、基板G上に帯状又は線状に密着形成されている。個別電極間抵抗R2を構成する材料は、個別電極Pa1〜Pa3、Pb1〜Pb3、Pc1〜Pc3よりも電気抵抗率が高く、且つ、基板Gよりも電気抵抗率が低い材料によって形成されている。この材料も圧電素子a1〜a3、b1〜b3、c1〜c3の駆動に影響のない範囲の電気抵抗率を有する材料であることはもちろんである。ここで、基板Gは、個別電極Pa1〜Pa3、Pb1〜Pb3、Pc1〜Pc3が形成されている面を構成する部材である。
この個別電極間抵抗R2において、個別電極Pa1〜Pa3、Pb1〜Pb3、Pc1〜Pc3間に存在する部分が抵抗として機能する。これにより、圧電素子a1〜a3、b1〜b3、c1〜c3に電気信号が印加された際、個別電極間抵抗R2には、個別電極Pa1〜Pa3、Pb1〜Pb3、Pc1〜Pc3に流れる最大電流量よりも低い最大電流量が流れるようになっている。
この圧電アクチュエータユニットは、このように、各共通電極Ca、Cb、Cc同士が共通電極間抵抗R1で接続され、さらに各個別電極Pa1〜Pa3、Pb1〜Pb3、Pc1〜Pc3同士が個別電極間抵抗R2で接続されていることにより、次の効果を奏する。
各エリアA〜Cの何れかの圧電素子a1〜a3、b1〜b3、c1〜c3にひずみによる起電力が生じた場合、その起電力による微小電流は、共通電極Ca、Cb、Ccと共通電極間抵抗R1を通して、さらに個別電極Pa1〜Pa3、Pb1〜Pb3、Pc1〜Pc3と個別電極間抵抗R2を通して、他のエリアA〜Cの全ての圧電素子a1〜a3、b1〜b3、c1〜c3にも流れる。これにより、微小電流は全ての圧電素子a1〜a3、b1〜b3、c1〜c3に分散するので、電極間に絶縁膜を形成する必要なく、特定の圧電素子の圧電性能が劣化することによる駆動効率の低下を防止できる。
すなわち、圧電素子a1〜a3、b1〜b3、c1〜c3は、一種のコンデンサーと見ることができるので、共通電極間抵抗R1及び個別電極間抵抗R2を設けることで、何れかの圧電素子a1〜a3、b1〜b3、c1〜c3で生じた起電力による微小電流が放電される。これにより、各エリアA〜C間のバランスが取られ、特定の圧電素子に圧電性能の劣化が発生することを回避でき、ユニットの収率の低下を防止することができる。
共通電極間抵抗R1の電気抵抗率を共通電極Ca、Cb、Ccの電気抵抗率よりも高くした理由は、共通電極間抵抗R1の電気抵抗率が共通電極Ca、Cb、Ccの電気抵抗率と同じか又は低い場合、圧電素子a1〜a3、b1〜b3、c1〜c3の駆動のために個別電極Pa1〜Pa3、Pb1〜Pb3、Pc1〜Pc3及び共通電極Ca、Cb、Ccに電気信号が印加された際、共通電極間抵抗R1に大きな電流が流れてしまい、誤動作の原因となるからである。また、共通電極間抵抗R1の電気抵抗率を基板Gの電気抵抗率よりも低くしたのは、共通電極間抵抗R1の電気抵抗率が基板Gの電気抵抗率よりも高い場合、圧電素子a1〜a3、b1〜b3、c1〜c3の起電力による微小電流が、電極間距離が局所的に狭くなっている部位に流れ込む現象を抑止できないからである。
共通電極Ca、Cb、Ccは一般的に金、アルミなどの金属材料からなるが、その電気抵抗率は、1×10−7Ω・cm程度である。また、基板Gは一般にガラス、セラミックス、プラスチック等の絶縁材料からなる基板が用いられるが、その電気抵抗率は、1×1010Ω・cm以上である。共通電極間抵抗R1に流れる電流量を共通電極Ca、Cb、Ccに流れる電流量よりも小さくすることによって、圧電素子a1〜a3、b1〜b3、c1〜c3の駆動への影響を抑えることができる。しかし、抵抗値と比例関係にある共通電極間抵抗R1の電極断面積は、強度の問題から基板Gよりも小さくしなければならず、製造プロセスの問題から共通電極と同程度にすることが好ましい。このため、共通電極間抵抗R1の電気抵抗率は、共通電極Ca、Cb、Ccと基板Gの中間の範囲のとなるものを用いるものでなければいけない。
一方、個別電極間抵抗R2の電気抵抗率を個別電極Pa1〜Pa3、Pb1〜Pb3、Pc1〜Pc3の電気抵抗率よりも高くした理由は、共通電極間抵抗R1の場合と同様に、電気信号が印加された際、個別電極間抵抗R2に電流が流れてしまい、誤動作の原因となるからである。また、個別電極間抵抗R2の電気抵抗率を基板Gの電気抵抗率よりも低くしたのは、個別電極間抵抗R2の電気抵抗率が基板Gの電気抵抗率よりも高い場合、圧電素子a1〜a3、b1〜b3、c1〜c3の起電力による微小電流が、電極間距離が局所的に狭くなっている部位に流れ込む現象を抑止できないからである。
個別電極間抵抗R2も、共通電極間抵抗R1と同様の理由で、個別電極Pa1〜Pa3、Pb1〜Pb3、Pc1〜Pc3の電気抵抗率と、絶縁材よりなる基板Gの電気抵抗率との中間の範囲の電気抵抗率となるものを用いるものである。
共通電極間抵抗R1及び個別電極間抵抗R2を構成する材料は、所定の高抵抗を発揮できるものであれば特に問わず、例えば導電性粒子を混合した樹脂、合金、炭素、半導体、金属酸化物、導電性高分子を挙げることができる。中でも、基板G上に帯状又は線状に容易に形成できると共に、電気抵抗率の調整が容易である点で、導電性粒子を混合した樹脂を使用することが好ましい。導電性粒子は、カーボンフィラー、金属微粒子等を使用することができる。電気抵抗率の調整は、電極間抵抗の幅や厚みを調整することによっても可能であるが、導電性粒子の混合率を調整することによって容易に調整可能である。
なお、共通電極間抵抗R1と個別電極間抵抗R2の材料は、同一のものを使用してもよいし、異なるものを使用してもよい。
また、以上の説明では、共通電極間抵抗R1と個別電極間抵抗R2の両方を設けた圧電アクチュエータユニットを例示した。これは最も高い効果が得られる態様であるが、圧電アクチュエータユニットに設けられる電極間抵抗は、共通電極間抵抗R1と個別電極間抵抗R2のうちの何れか一方のみでもよい。何れか一方のみとする場合は、共通電極間抵抗R1のみを設けることが好ましい。エリアA〜C毎の共通電極Ca、Cb、Cc同士を共通電極間抵抗R1で接続するだけで、エリアA〜C間の複数の圧電素子a1〜a3、b1〜b3、c1〜c3を、共通電極Ca、Cb、Ccを介して一括して繋げることができるからである。
共通電極間抵抗R1と個別電極間抵抗R2の両方を設ける場合、図示しないが、これら共通電極間抵抗R1と個別電極間抵抗R2とは互いに接続されていてもよい。
また、共通電極間抵抗R1及び個別電極間抵抗R2は、共通電極Ca、Cb、Cc及び個別電極Pa1〜Pa3、Pb1〜Pb3、Pc1〜Pc3のそれぞれの表面に形成するものに限らず、図示しないが、共通電極Ca、Cb、Cc及び個別電極Pa1〜Pa3、Pb1〜Pb3、Pc1〜Pc3のそれぞれの下面に形成されるようにしてもよい。例えば、共通電極Ca、Cb、Cc及び個別電極Pa1〜Pa3、Pb1〜Pb3、Pc1〜Pc3と接する基板Gの表面に、予め共通電極間抵抗R1及び個別電極間抵抗R2を形成しておき、その後、その上に共通電極Ca、Cb、Cc及び個別電極Pa1〜Pa3、Pb1〜Pb3、Pc1〜Pc3を形成してもよい。この場合、基板Gの表面に、電極間抵抗を共通電極Ca、Cb、Cc及び個別電極Pa1〜Pa3、Pb1〜Pb3、Pc1〜Pc3に亘って膜状に形成することで、上記のように共通電極間抵抗R1と個別電極間抵抗R2とが互いに接続された状態としてもよい。
(インクジェットヘッド)
次に、圧電アクチュエータユニットの具体的な一例として、インクジェットヘッドに本発明を適用した場合の実施形態について図面を用いて説明する。
図2は、本発明に係るインクジェットヘッドの分解斜視図、図3は、図2に示すインクジェットヘッドを配線基板の裏面側から見た図である。
図中、Hはインクジェットヘッド、1はヘッドチップ、2はヘッドチップ1の前面1aに接合されるノズルプレート、3はヘッドチップ1の後面1bに接合される配線基板、4は配線基板3の端部3aに接続されるFPC(フレキシブル基板)、5は配線基板3の裏面に接合され、内部にインクが貯留されるマニホールド部材である。なお、図2は、ヘッドチップ1と配線基板3との間で左右に展開した状態を示している。
ヘッドチップ1は六面体からなり、圧力室である複数のチャネルが並設されている。このヘッドチップ1は、複数のチャネルが並設されたチャネル列をA〜C列の3列有しているが、チャネル列数は複数であれば特に問わない。A〜C列のチャネル列は、上述した圧電アクチュエータユニットにおけるエリアA〜Cに相当する。以下の説明において、A列のチャネルを示す符号には末尾にaを付し、B列のチャネルを示す符号には末尾にbを付し、C列のチャネルを示す符号には末尾にcを付している。各チャネル列は同様の構成よりなるため、そのうちのA列のチャネル列を例に挙げてチャネル列の構成についてさらに説明する。
それぞれのチャネル列は、駆動チャネルとダミーチャネルとで構成されている。本実施形態では、3つの駆動チャネル11a、12a、13aと4つのダミーチャネル10とによって一つのチャネル列が構成されるものを例示している。一つのチャネル列は、駆動チャネル11a、12a、13aとダミーチャネル10とが交互に配置されることによって構成されている。何れのチャネル列も、両端のチャネルはダミーチャネル10となっている。チャネル列における隣接するチャネル間(駆動チャネル11a、12a又は13aとダミーチャネル10との間)の隔壁は、圧電素子からなる駆動壁14となっている。
各駆動チャネル11a、12a、13a及び各ダミーチャネル10は、ヘッドチップ1の前面1aと後面1bとに亘ってストレート状に形成されており、前面1aと後面1bとにそれぞれ開口している。各駆動チャネル11a、12a又は13aと各ダミーチャネル10内に臨んでいる壁面のうちの少なくとも駆動壁14の表面には、駆動電極15がそれぞれ形成されている。
このヘッドチップ1は、A〜C列の各チャネル列において、駆動チャネル11a〜13a、11b〜13b、11c〜13cとダミーチャネル10とが交互に配置される独立駆動型のヘッドチップである。各駆動電極15に所定電圧の電気信号(駆動信号)が印加されることにより、1対の駆動電極15、15に挟まれた駆動壁14がせん断変形する。これによって、駆動チャネル11a〜13a、11b〜13b、11c〜13c内に供給されたインクに吐出のための圧力変化を与え、ヘッドチップ1の前面1aに接合されたノズルプレート2のノズル21からインク滴として吐出させる。
ヘッドチップ1の後面1bには、一端が各ダミーチャネル10内の駆動電極15と電気的に接続された接続電極16と、一端が各駆動チャネル11a〜13a、11b〜13b、11c〜13c内の駆動電極15と電気的に接続された接続電極17とが、互いに独立して設けられている。各接続電極16、17の他端は、それぞれ自身のチャネル列のエリア内にとどまっており、隣接する他のエリアには差し掛かっていない。
各接続電極16は、後述する配線基板3上の共通電極33a〜33cと電気的に接続される電極であり、該共通電極33a〜33cと電気的に接続されることで、各ダミーチャネル10内の駆動電極15と電気的に接続される本発明における共通電極の一部を構成している。また、各接続電極17は、後述する配線基板3上の個別電極34Pa1〜34Pa3、34Pb1〜34Pb3、34Pc1〜34Pc3と電気的に接続される電極であり、該個別電極34Pa1〜34Pa3、34Pb1〜34Pb3、34Pc1〜34Pc3と電気的に接続されることで、各駆動チャネル11a〜13a、11b〜13b、11c〜13c内の駆動電極15と電気的に接続される本発明における個別電極の一部を構成している。
配線基板3は、ヘッドチップ1の後面1bに配置される全てのチャネルを覆うように、該後面1bに接合されている。ヘッドチップ1に接合された配線基板3は、ヘッドチップ1の接合領域31の外側に延びており、ヘッドチップ1のチャネル列の並び方向に沿う側方(図2における下側方)に大きく張り出している。
配線基板3は、ガラス、セラミックス、プラスチック等の適宜の絶縁材料からなる平板状の基板である。中でも適度に剛性を備え、安価で加工も容易である点でガラス基板が好ましい。
配線基板3は、ヘッドチップ1の駆動チャネル11a〜11c、12a〜12c、13a〜13cに対応する位置のみに、配線基板3の裏面側からインクを供給するための貫通穴32a〜32cがそれぞれ個別に開設されている。一方、ダミーチャネル10に対応する部位には、このような貫通穴は形成されていない。このため、ダミーチャネル10は配線基板3によって塞がれている。
配線基板3には、共通電極33a〜33c及び個別電極34Pa1〜34Pa3、34Pb1〜34Pb3、34Pc1〜34Pc3が形成されている。すなわち、配線基板3は、共通電極33a〜33c及び個別電極34Pa1〜34Pa3、34Pb1〜34Pb3、34Pc1〜34Pc3が形成されている面を構成する部材である。
共通電極33a〜33cは、配線基板3においてヘッドチップ1と接合される表面に形成されている。共通電極33aの一端は、A列の各ダミーチャネル10の接続電極16に対応するように4つに分岐し、共通電極33bの一端は、B列の各ダミーチャネル10の接続電極16に対応するように4つに分岐し、共通電極33cの一端は、C列の各ダミーチャネル10の接続電極16に対応するように4つに分岐し、それぞれ対応する接続電極16と電気的に接続されている。各共通電極33a〜33cの他端は、ヘッドチップ1との接合領域31の外側を通って、配線基板3の図示下側の端部3aに互いに独立して並列している。
個別電極34Pa1〜34Pa3は、A列の各駆動チャネル11a〜13aの接続電極17に1対1に対応し、個別電極34Pb1〜34Pb3は、B列の各駆動チャネル11b〜13bの接続電極17に1対1に対応し、個別電極34Pc1〜34Pc3は、C列の各駆動チャネル11c〜13cの接続電極17に1対1に対応するように設けられている。
なお、このインクジェットヘッドHにおいては、A〜C列のチャネル列毎の駆動壁14と、共通電極33a〜33cと、個別電極34Pa1〜34Pa3、34Pb1〜34Pb3、34Pc1〜34Pc3とが、それぞれ本発明における組を構成している。従って、このインクジェットヘッドHは、複数の駆動壁(圧電素子)と共通電極と個別電極との組を3つ有している。
個別電極34Pa1〜34Pa3の一端は、配線基板3の表面において貫通穴32aの近傍に配置され、それぞれ対応する接続電極17と電気的に接続されている。その他端は、各貫通穴32aを利用して配線基板3の裏面に至り、配線基板3の端部3aに向けて延びている。配線基板3の接合領域31内において、ヘッドチップ1の各チャネル及び各接続電極16、17と干渉しない部位に、貫通穴32aと同数の配線用貫通穴35aが形成されている。配線基板3の裏面に配線された個別電極34Pa1〜34Pa3の他端は、この配線用貫通穴35aをそれぞれ通って再び配線基板3の表面に至り、該配線用貫通穴35aから配線基板3の端部3aに延びている。
個別電極34Pb1〜34Pb3の一端は、配線基板3の表面において貫通穴32bの近傍に配置され、それぞれ対応する接続電極17と電気的に接続されている。その他端は、各貫通穴32bを利用して配線基板3の裏面に至り、配線基板3の端部3aに向けて延びている。配線基板3の端部3aに、貫通孔32bと同数の配線用貫通穴35bが形成されている。配線基板3の裏面に配線された個別電極34Pb1〜34Pb3の他端は、この配線用貫通穴35bをそれぞれ通って再び配線基板3の表面に至り、該貫通穴35bからヘッドチップ1側に向けて延びている。
個別電極34Pc1〜34Pc3は、配線基板3の表面のみに形成されている。個別電極34Pc1〜34Pc3の一端は、貫通穴32cの近傍に配置され、それぞれ対応する接続電極17と電気的に接続されている。その他端は、配線基板3の端部3aに向けて延びている。
これにより、各個別電極34Pa1〜34Pa3、34Pb1〜34Pb3、34Pc1〜34Pc3の他端は、配線基板3の端部3aの表面側に互いに独立して並列している。これら個別電極34Pa1〜34Pa3、34Pb1〜34Pb3、34Pc1〜34Pc3は、異なるチャネル列の駆動電極15に対応する個別電極同士が隣接するように並列している。
個別電極34Pa1〜34Pa3、34Pb1〜34Pb3は、配線基板3の裏面を通って該配線基板3の端部3aの表面側に配線されているので、電極間短絡のおそれがなく、各個別電極34Pa1〜34Pa3、34Pb1〜34Pb3、34Pc1〜34Pc3を配線基板3の表面に高密度に配列することができる。FPC4は、この配線基板3の端部3aの表面側に並列された各共通電極33a〜33c及び各個別電極34Pa1〜34Pa3、34Pb1〜34Pb3、34Pc1〜34Pc3に対して電気的に接続するように接合されている。
そして、配線基板3の表面において、全ての共通電極33a〜33cは、1本の共通電極間抵抗R1によって接続されていると共に、全ての個別電極34Pa1〜34Pa3、34Pb1〜34Pb3、34Pc1〜34Pc3は、1本の個別電極間抵抗R2によって接続されている。これら共通電極間抵抗R1及び個別電極間抵抗R2の詳細は上述した通りである。
これにより、A〜C列の各チャネル列の何れかの駆動壁(圧電素子)14にひずみによる起電力が生じた場合、その起電力による微小電流は、共通電極33a〜33cと共通電極間抵抗R1を通して、さらに個別電極34Pa1〜34Pa3、34Pb1〜34Pb3、34Pc1〜34Pc3と個別電極間抵抗R2を通して、他のチャネル列の全ての駆動壁14にも流れる。これにより、微小電流は全ての駆動壁14に分散するので、電極間に絶縁膜を形成する必要なく、特定の駆動壁14の圧電性能が劣化することによる駆動効率の低下を防止でき、ヘッドの収率の低下を防止することができる。
このインクジェットヘッドHにおいても、上述した圧電アクチュエータユニットの場合と同様に、共通電極間抵抗R1と個別電極間抵抗R2の何れか一方のみを設けるだけでもよい。また、共通電極間抵抗R1と個別電極間抵抗R2とは互いに接続されていてもよい。さらに、電極間抵抗は配線基板3の表面に膜状に形成され、その上に共通電極33a〜33c及び個別電極34Pa1〜34Pa3、34Pb1〜34Pb3、34Pc1〜34Pc3が形成されていてもよい。
図4は、インクジェットヘッドの他の実施形態を示している。図2及び図3と同一符号の部位は同一構成の部位を示しているため、相違点の構成を除き、上記説明を援用し、ここでの説明は省略する。
このインクジェットヘッドHは、共通電極33a〜33cが、ヘッドチップ1の後面1bに形成されている点で、図2、図3に示したインクジェットヘッドHとは相違している。共通電極間抵抗R1は、ヘッドチップ1の後面1bにおいて、全ての共通電極33a〜33cを接続するように設けられている。また、個別電極間抵抗R2は、ヘッドチップ1の後面1bにおいて、全ての個別電極17を接続するように設けられている。この場合、ヘッドチップ1が、共通電極33a〜33c及び個別電極17が形成されている面(後面1b)を構成する部材である。
このインクジェットヘッドHにおいても、上記同様の効果が得られる。また、このインクジェットヘッドHにおいても、共通電極間抵抗R1と個別電極間抵抗R2の何れか一方のみを設けるだけでもよい。また、共通電極間抵抗R1と個別電極間抵抗R2とは互いに接続されていてもよい。さらに、電極間抵抗はヘッドチップ1の後面1bに膜状に形成され、その上に共通電極33a〜33c及び個別電極17が形成されていてもよい。
上述した圧電アクチュエータユニット、及び、インクジェットヘッドの実施形態においては、3つの共通電極の全てを共通端子間抵抗で接続する態様を説明したが、共通端子間抵抗の接続の態様はこれに限定されない。複数の前記共通電極同士が、少なくとも1カ所の共通電極間抵抗によって接続されていれば良い。また、共通電極間抵抗で接続する共通電極の数の多寡は、限定されない。
ここで、複数の前記共通電極同士が、少なくとも1カ所の共通電極間抵抗によって接続されるとは、複数の共通電極のうち、少なくとも2つの共通電極同士が1カ所で接続される態様、また、2カ所以上の共通電極間抵抗で、複数の共通電極同士を各々接続する態様も含まれる。少なくとも2つの共通電極同士が1カ所で接続される態様の場合、不具合が生じた組とそれに隣接する組の共通電極同士を共通電極間抵抗で接続することは好ましい。
(インクジェット記録装置)
図5は、本発明に係るインクジェット記録装置の一実施形態を示す概略構成図である。
インクジェット記録装置100において、記録媒体200は、搬送機構101の搬送ローラー対101aに挟持され、さらに、搬送モーター101cによって回転駆動される搬送ローラー101bにより図示Y方向(副走査方向)に搬送されるようになっている。
搬送ローラー101bと搬送ローラー対101aの間には、上述したインクジェットヘッドHが設けられている。インクジェットヘッドHは、ノズル面側が記録媒体200と対向するようにキャリッジ102に搭載され、フレキシブルケーブル103を介して、図示しない制御装置に電気的に接続されている。キャリッジ102は、図示しない駆動手段によって、記録媒体200の幅方向に亘って掛け渡されたガイドレール104に沿って、記録媒体200の搬送方向(副走査方向)と略直交する図示X−X’方向(主走査方向)に往復移動可能に設けられている。
このインクジェット記録装置100は、インクジェットヘッドHが主走査方向に沿って移動する過程で、チャネル(駆動チャネル)内のインクをノズルから吐出させることにより、記録媒体200上に所望のインクジェット画像を記録する。インクジェットヘッドHは、上述の通り、電極間に絶縁膜を形成する必要なく、圧電素子の起電力により発生した微小電流によって特定の圧電素子の駆動効率が低下することが防止されているので、高品質の画像記録を行うことができる。
以下、実施例によって本発明の効果を例証する。
(実施例1)
駆動壁材料としてPZTを用いて、図2と同様のせん断モード型のヘッドチップを作製した。ヘッドチップは、図2に示すヘッドチップの上に、同一のヘッドチップを上下反転して接合することにより、図6に示すようにL側、R側でそれぞれ3列ずつ、合計6列のチャネル列(総駆動チャネル数:1776)を有するヘッドチップとした。ヘッドチップの後面には、各チャネルに対応する接続電極(Al、厚み3μm)を形成した。
ヘッドチップの後面に接合される配線基板はガラス基板とし、ヘッドチップの6列のチャネル列に対応して、図2、図3及び図6に示す配線基板と同様にして、上下両端部にそれぞれ3列ずつのチャネル列に対応する共通電極と個別電極(何れもAu、厚み3μm)を配列させた。
得られたインクジェットヘッドについて、配線基板上の隣接する2本の個別電極同士を電極間抵抗(200kΩ)によって接続することで、圧電素子の起電力による微小電流の流れ込みが発生し易い不良状態を意図的に形成した。使用した電極間抵抗は、ベース樹脂(エポキシ)に対して、導電性粒子(カーボン)を体積混合率で2%混入した材料を、幅50μm、厚み10μm、長さ40μm(電極間距離)で形成した。
さらに、配線基板の上下両端部に配列されているL側、R側の3本ずつの共通電極同士を、L側、R側ごとに共通電極間抵抗(1MΩ)で接続した。各共通電極間抵抗は、ベース樹脂(エポキシ)に対して、導電性粒子(カーボン)を体積混合率で1%混入したものを、幅50μm、厚み10μm、長さ100μm(電極間距離)で形成した。
同様のインクジェットヘッドを10個製造し、その全てについて圧電素子の駆動効率が低下していないかをチャネルの電気容量を測定することで検査した。電気容量値が低下しているチャネルの有無を基準として良品と不良品を判定し、全製品中に占める良品の割合を算出することによってヘッド収率を求めた。その結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1のL側、R側の3本ずつの共通電極間同士全てを、それぞれ共通電極間抵抗(1MΩ)で接続した。
同様のインクジェットヘッドを10個製造し、その全てについて実施例1と同様にしてヘッド収率を求めた。その結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1の共通電極間抵抗に代えて、配線基板の上端L側に配列されている個別電極同士と、下端R側に配列されている個別電極同士を、それぞれ個別電極間抵抗(1.3MΩ)で接続した。各個別電極間抵抗は、ベース樹脂(エポキシ)に対して、導電性粒子(カーボン)を体積混合率で1%混入したものを、幅30μm、厚み5μm、長さ40μm(電極間距離)で形成した。
同様のインクジェットヘッドを10個製造し、その全てについて実施例1と同様にしてヘッド収率を求めた。その結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1に示すL側、R側の各列の各共通電極間抵抗をL側、R側ごとに独立して共通電極間抵抗(1MΩ)で接続した。加えて、実施例3と同様にして、配線基板の上端L側に配列されている個別電極同士と、下端R側に配列されている個別電極同士を、それぞれ個別電極間抵抗(1.3MΩ)で接続した。
同様のインクジェットヘッドを10個製造し、その全てについて実施例1と同様にしてヘッド収率を求めた。その結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例2の共通電極間抵抗に加えて、実施例3と同様にして、配線基板の上端L側に配列されている個別電極同士と、下端R側に配列されている個別電極同士を、それぞれ個別電極間抵抗(1.3MΩ)で接続した。
同様のインクジェットヘッドを10個製造し、その全てについて実施例1と同様にしてヘッド収率を求めた。その結果を表1に示す。
(比較例)
共通電極間抵抗及び個別電極間抵抗の何れも形成しない以外は、実施例1と同様にしてインクジェットヘッドを製造した。
同様のインクジェットヘッドを10個製造し、その全てについて実施例1と同様にしてヘッド収率を求めた。その結果を表1に示す。
Figure 0006558174
表1に示すように、実施例1〜3のインクジェットヘッドによれば、圧電素子の起電力による微小電流の流れ込みに起因する特定の圧電素子の駆動効率の低下を防止でき、ヘッド収率の低下を防止することができた。
A、B、C:エリア
G:基板
Ca、Cb、Cc:共通電極
Pa1〜Pa3、Pb1〜Pb3、Pc1〜Pc3:個別電極
a1〜a3、b1〜b3、c1〜c3:圧電素子
R1:共通電極間抵抗
R2:個別電極間抵抗
H:インクジェットヘッド
1:ヘッドチップ
10:ダミーチャネル
11a、12a、13c:駆動チャネル
14:駆動壁
15:駆動電極
16、17:接続電極
2:ノズルプレート
21:ノズル
3:配線基板
31:接合領域
32a〜32c:貫通穴
33a〜33c:共通電極
34Pa1〜34Pa3、34Pb〜34Pb3、34Pc〜34Pc3:個別電極
35a、35b:配線用貫通穴
4:FPC
5:マニホールド部材
100:インクジェット記録装置
101:搬送機構
101a:搬送ローラー対
101b:搬送ローラー
101c:搬送モーター
102:キャリッジ
103:フレキシブルケーブル
104:ガイドレール
200:記録媒体

Claims (20)

  1. 複数の圧電素子と、前記複数の圧電素子の各々に対して個別に電気信号を供給する個別電極と、前記複数の圧電素子の各々に対して共通の電気信号を供給する共通電極とを有する組を複数組有し、前記組毎の前記個別電極及び前記共通電極がそれぞれ電気的に独立している圧電アクチュエータユニットにおいて、
    複数の前記共通電極同士が、少なくとも1カ所の共通電極間抵抗によって通電可能に接続され、
    前記共通電極間抵抗は、前記共通電極よりも電気抵抗率が高く、且つ、前記共通電極が形成されている面を構成する部材よりも電気抵抗率が低いことを特徴とする圧電アクチュエータユニット。
  2. 前記共通電極間抵抗によって接続された複数の前記共通電極の一つに電圧が印加されて、印加された前記一つの共通電極及び前記共通電極間抵抗に電流が流れる際に、前記共通電極間抵抗に流れる電流量は前記一つの共通電極に流れる電流量よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の圧電アクチュエータユニット。
  3. 前記共通電極間抵抗は、導電性粒子を含有する樹脂、合金、炭素、半導体、金属酸化物、導電性高分子の何れかによって形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の圧電アクチュエータユニット。
  4. 複数の圧電素子と、前記複数の圧電素子の各々に対して個別に電気信号を供給する個別電極と、前記複数の圧電素子の各々に対して共通の電気信号を供給する共通電極とを有する組を複数組有し、前記組毎の前記個別電極及び前記共通電極がそれぞれ電気的に独立している圧電アクチュエータユニットにおいて、
    複数の前記個別電極同士が、少なくとも1カ所の個別電極間抵抗によって通電可能に接続され、
    前記個別電極間抵抗は、前記個別電極よりも電気抵抗率が高く、且つ、前記個別電極が形成されている面を構成する部材よりも電気抵抗率が低いことを特徴とする圧電アクチュエータユニット。
  5. 前記個別電極間抵抗によって接続された複数の前記個別電極の一つに電圧が印加されて、印加された前記一つの個別電極及び前記個別電極間抵抗に電流が流れる際に、前記個別電極間抵抗に流れる電流量は前記一つの個別電極に流れる電流量よりも小さいことを特徴とする請求項4記載の圧電アクチュエータユニット。
  6. 前記個別電極間抵抗は、導電性粒子を含有する樹脂、合金、炭素、半導体、金属酸化物、導電性高分子の何れかによって形成されていることを特徴とする請求項4又は5記載の圧電アクチュエータユニット。
  7. 複数の圧電素子と、前記複数の圧電素子の各々に対して個別に電気信号を供給する個別電極と、前記複数の圧電素子の各々に対して共通の電気信号を供給する共通電極とを有する組を複数組有し、前記組毎の前記個別電極及び前記共通電極がそれぞれ電気的に独立している圧電アクチュエータユニットにおいて、
    複数の前記共通電極同士が、少なくとも1カ所の共通電極間抵抗によって、複数の前記個別電極同士が、個別電極間抵抗によってそれぞれ通電可能に接続され、
    前記共通電極間抵抗は、前記共通電極よりも電気抵抗率が高く、且つ、前記共通電極が形成されている面を構成する部材よりも電気抵抗率が低いと共に、
    前記個別電極間抵抗は、前記個別電極よりも電気抵抗率が高く、且つ、前記個別電極が形成されている面を構成する部材よりも電気抵抗率が低いことを特徴とする圧電アクチュエータユニット。
  8. 前記共通電極間抵抗によって接続された複数の前記共通電極の一つに電圧が印加されて、印加された前記一つの共通電極及び前記共通電極間抵抗に電流が流れる際に、前記共通電極間抵抗に流れる電流量は前記一つの共通電極に流れる電流量よりも小さく、
    前記個別電極間抵抗によって接続された複数の前記個別電極の一つに電圧が印加されて、印加された前記一つの個別電極及び前記個別電極間抵抗に電流が流れる際に、前記個別電極間抵抗に流れる電流量は前記一つの個別電極に流れる電流量よりも小さいことを特徴とする請求項7記載の圧電アクチュエータユニット。
  9. 前記共通電極間抵抗及び前記個別電極間抵抗は、導電性粒子を含有する樹脂、合金、炭素、半導体、金属酸化物、導電性高分子の何れかによって形成されていることを特徴とする請求項7又は8記載の圧電アクチュエータユニット。
  10. 複数の前記共通電極にそれぞれ入力される電気信号が同一ではないことを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の圧電アクチュエータユニット。
  11. 請求項1〜10の何れかに記載の圧電アクチュエータユニットにより構成されると共に、インクが供給される複数の圧力室を備え、
    前記個別電極及び前記共通電極への電気信号の印加によって前記圧電素子を駆動させることにより、前記圧力室の容積をそれぞれ膨張又は収縮させ、前記圧力室内のインクをノズルから吐出させることを特徴とするインクジェットヘッド。
  12. 前記圧力室及び前記圧電素子が形成されたヘッドチップと、前記ヘッドチップに接着され、前記電気信号を印加するための外部配線基板との接続部を形成する配線基板とを有し、
    前記個別電極及び前記共通電極が、前記ヘッドチップの表面から前記配線基板の表面にかけて形成されていることを特徴とする請求項11記載のインクジェットヘッド。
  13. 複数の圧電素子と、前記複数の圧電素子の各々に対して個別に電気信号を供給する個別電極と、前記複数の圧電素子の各々に対して共通の電気信号を供給する共通電極とを有する組を複数組有し、前記組毎の前記個別電極及び前記共通電極がそれぞれ電気的に独立しており、複数の前記共通電極同士が、少なくとも1カ所の共通電極間抵抗によって接続され、前記共通電極間抵抗は、前記共通電極よりも電気抵抗率が高く、且つ、前記共通電極が形成されている面を構成する部材よりも電気抵抗率が低い圧電アクチュエータユニットと、
    インクが供給される複数の圧力室と、
    前記圧力室及び前記圧電素子が形成されたヘッドチップと、
    前記ヘッドチップに接着され、前記電気信号を印加するための外部配線基板との接続部を形成する配線基板とを備え、
    前記個別電極及び前記共通電極への電気信号の印加によって前記圧電素子を駆動させることにより、前記圧力室の容積をそれぞれ膨張又は収縮させ、前記圧力室内のインクをノズルから吐出させ、
    前記個別電極及び前記共通電極が、前記ヘッドチップの表面から前記配線基板の表面にかけて形成されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  14. 複数の圧電素子と、前記複数の圧電素子の各々に対して個別に電気信号を供給する個別電極と、前記複数の圧電素子の各々に対して共通の電気信号を供給する共通電極とを有する組を複数組有し、前記組毎の前記個別電極及び前記共通電極がそれぞれ電気的に独立しており、複数の前記個別電極同士が、少なくとも1カ所の個別電極間抵抗によって接続され、前記個別電極間抵抗は、前記個別電極よりも電気抵抗率が高く、且つ、前記個別電極が形成されている面を構成する部材よりも電気抵抗率が低い圧電アクチュエータユニットと、
    インクが供給される複数の圧力室と、
    前記圧力室及び前記圧電素子が形成されたヘッドチップと、
    前記ヘッドチップに接着され、前記電気信号を印加するための外部配線基板との接続部を形成する配線基板とを備え、
    前記個別電極及び前記共通電極への電気信号の印加によって前記圧電素子を駆動させることにより、前記圧力室の容積をそれぞれ膨張又は収縮させ、前記圧力室内のインクをノズルから吐出させ、
    前記個別電極及び前記共通電極が、前記ヘッドチップの表面から前記配線基板の表面にかけて形成されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  15. 複数の圧電素子と、前記複数の圧電素子の各々に対して個別に電気信号を供給する個別電極と、前記複数の圧電素子の各々に対して共通の電気信号を供給する共通電極とを有する組を複数組有し、前記組毎の前記個別電極及び前記共通電極がそれぞれ電気的に独立しており、複数の前記共通電極同士が、少なくとも1カ所の共通電極間抵抗によって、複数の前記個別電極同士が、個別電極間抵抗によってそれぞれ接続され、前記共通電極間抵抗は、前記共通電極よりも電気抵抗率が高く、且つ、前記共通電極が形成されている面を構成する部材よりも電気抵抗率が低いと共に、前記個別電極間抵抗は、前記個別電極よりも電気抵抗率が高く、且つ、前記個別電極が形成されている面を構成する部材よりも電気抵抗率が低い圧電アクチュエータユニットと、
    インクが供給される複数の圧力室と、
    前記圧力室及び前記圧電素子が形成されたヘッドチップと、
    前記ヘッドチップに接着され、前記電気信号を印加するための外部配線基板との接続部を形成する配線基板とを備え、
    前記個別電極及び前記共通電極への電気信号の印加によって前記圧電素子を駆動させることにより、前記圧力室の容積をそれぞれ膨張又は収縮させ、前記圧力室内のインクをノズルから吐出させ、
    前記個別電極及び前記共通電極が、前記ヘッドチップの表面から前記配線基板の表面にかけて形成されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  16. 請求項11〜15の何れかに記載のインクジェットヘッドを備え、
    前記インクジェットヘッドの前記圧電素子に、前記共通電極及び前記個別電極を介して前記電気信号を印加することにより、前記圧力室内のインクを前記ノズルから吐出させ、記録媒体上に画像を記録することを特徴とするインクジェット記録装置。
  17. 請求項1〜10の何れかに記載の圧電アクチュエータユニットにより構成されると共に、インクが供給される複数の圧力室を備え、
    前記個別電極及び前記共通電極への電気信号の印加によって前記圧電素子を駆動させることにより、前記圧力室の容積をそれぞれ膨張又は収縮させ、前記圧力室内のインクをノズルから吐出させることを特徴とするヘッドチップ。
  18. インクが供給される複数の圧力室と、前記圧力室の容積をそれぞれ膨張又は収縮させる複数の圧電素子とを備えたヘッドチップに接着されることにより、前記圧電素子の各々に対して電気信号を印加するための外部配線基板との接続部を形成し、前記複数の圧電素子の各々に対して個別に電気信号を供給する個別電極と、前記複数の圧電素子の各々に対して共通の電気信号を供給する共通電極とを有する組を複数組有し、前記組毎の前記個別電極及び前記共通電極が電気的に独立するように形成された配線基板において、
    複数の前記共通電極同士が、少なくとも1カ所の共通電極間抵抗によって接続され、
    前記共通電極間抵抗は、前記共通電極よりも電気抵抗率が高く、且つ、前記共通電極が形成されている面を構成する部材よりも電気抵抗率が低いことを特徴とする配線基板。
  19. インクが供給される複数の圧力室と、前記圧力室の容積をそれぞれ膨張又は収縮させる複数の圧電素子とを備えたヘッドチップに接着されることにより、前記圧電素子の各々に対して電気信号を印加するための外部配線基板との接続部を形成し、前記複数の圧電素子の各々に対して個別に電気信号を供給する個別電極と、前記複数の圧電素子の各々に対して共通の電気信号を供給する共通電極とを有する組を複数組有し、前記組毎の前記個別電極及び前記共通電極が電気的に独立するように形成された配線基板において、
    複数の前記個別電極同士が、個別電極間抵抗によって接続され、
    前記個別電極間抵抗は、前記個別電極よりも電気抵抗率が高く、且つ、前記個別電極が形成されている面を構成する部材よりも電気抵抗率が低いことを特徴とする配線基板。
  20. インクが供給される複数の圧力室と、前記圧力室の容積をそれぞれ膨張又は収縮させる複数の圧電素子とを備えたヘッドチップに接着されることにより、前記圧電素子の各々に対して電気信号を印加するための外部配線基板との接続部を形成し、前記複数の圧電素子の各々に対して個別に電気信号を供給する個別電極と、前記複数の圧電素子の各々に対して共通の電気信号を供給する共通電極とを有する組を複数組有し、前記組毎の前記個別電極及び前記共通電極が電気的に独立するように形成された配線基板において、
    複数の前記共通電極同士が、少なくとも1カ所の共通電極間抵抗によって、複数の前記個別電極同士が、個別電極間抵抗によってそれぞれ接続され、
    前記共通電極間抵抗は、前記共通電極よりも電気抵抗率が高く、且つ、前記共通電極が形成されている面を構成する部材よりも電気抵抗率が低いと共に、
    前記個別電極間抵抗は、前記個別電極よりも電気抵抗率が高く、且つ、前記個別電極が形成されている面を構成する部材よりも電気抵抗率が低いことを特徴とする配線基板。
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