JP6553948B2 - 撮像装置、その制御方法、及びプログラム - Google Patents

撮像装置、その制御方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、撮像装置、その制御方法、及びプログラムに関する。
振動子の所定の場所に楕円運動を生じさせることで、振動子と、振動子に対して摩擦接触する摩擦部材が相対移動を行うアクチュエータをカメラの機構部やレンズの駆動源として備えた撮像装置が提案されている。
このアクチュエータを構成する振動子は、例えば、金属等の弾性体に電気−機械エネルギー変換素子である圧電素子が接合され、圧電素子に互いに位相の異なる2相の交流電圧を印加可能なように構成されている。そして、圧電素子への電圧印加によって振動子の表面に振動波を励起し、この振動子を摩擦部材に加圧することにより相対移動させ、所望の駆動力で振動子が摩擦部材の表面を摺動するように構成されている。
振動子が摩擦部材の表面に加圧接触されていることにより摩擦力が生じるため、電圧印加を解除した後においても、このアクチュエータは元の位置に留まって保持されるという特長がある。このような摩擦力は、保持力とも称されている。
しかしながら、振動子が摩擦部材の表面に長時間同じ位置で保持されていると、空気中の僅かな水分が振動子と摩擦部材との接触部に凝集し、摩擦力、即ち、保持力が低下してしまう。保持力が低下した状態で外力が加わると、アクチュエータが動いてしまう場合がある。レンズを駆動するアクチュエータが動いてしまうと、ピントのズレが生じてしまう。
そこで、低下した保持力を回復させるための駆動装置が提案されている(特許文献1)。この駆動装置は、振動波モータの停止時間が所定の時間を経過した場合には振動子を駆動し、振動子と回転部材との間に生じる摩擦熱により水分等を蒸発させ、モータのトルクを回復する。
特許第5110824号公報
ところで、撮像装置が高湿度環境下で使われる場合、または撮像装置が低温環境下から高温環境下に移動することによって結露が生じる場合には、撮像装置が常温環境下で使用される場合に比べて、水分が接触部に凝集しやすくなる。このため、高湿度環境下では、撮像装置においてピントのズレが発生しやすくなる。
本発明の目的は、高湿度環境下で使用する場合でも良好な性能を維持し得る撮像装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明に係る撮像装置は、撮影光学系の環境を検出する検出手段と、前記撮影光学系を駆動するアクチュエータを、第1の動作及び前記撮影光学系のメンテナンスを行う第2の動作を行うように制御する制御手段と、前記第1の動作で駆動された前記撮影光学系が停止してからの経過時間を計測する計測手段と、を備え、前記検出手段は、前記環境として湿度及び温度を検出し、前記制御手段は、前記検出手段により検出された前記湿度が第1の値であるときは、前記湿度が前記第1の値より低い第2の値であるときよりも、前記経過時間の閾値を小さい値に設定するとともに、前記経過時間が前記閾値を超えている場合に前記第2の動作を行うように制御し、前記経過時間が前記閾値を超えておらず前記検出手段により検出された前記温度の変化量が所定値を超えている場合に前記第2の動作を行うように制御する。
本発明によれば、環境情報に応じて、撮影光学系のメンテナンスを行うアクチュエータの駆動のタイミングを変更する。これにより、高湿度環境下で使用する場合でも保持力が落ちにくく、良好な性能を維持することができる。
本発明の第1実施形態による撮像装置を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態による撮像装置を示す背面図である。 アクチュエータを示す斜視図及び平面図である。 振動子の動作を示す概略図である。 アクチュエータとAFレンズとこれらを連結する連結部材を示す図である。 アクチュエータを駆動する場合に印加する交流電圧の印加条件と、当該交流電圧の位相差と、アクチュエータの移動速度との関係を示すグラフである。 本発明の第1実施形態による撮像装置の動作のメインフローを示すフローチャートである。 温度検知動作を示すフローチャートである。 保持力回復動作を示すフローチャートである。 アクチュエータを駆動する場合に印加する交流電圧の印加条件と、保持力回復動作の場合に印加する交流電圧の印加条件とを示すグラフである。 本発明の第2実施形態による撮像装置の動作のメインフローを示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態による撮像装置の動作のメインフローを示すフローチャートである。 本発明の変形実施形態による保持力回復動作を示すフローチャートである。 本発明の変形実施形態による撮像装置を示すブロック図である。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による撮像装置について図1〜図10を用いて説明する。図1は、本実施形態による撮像装置を示すブロック図である。図2は、本実施形態による撮像装置を示す背面図である。
本実施形態による撮像装置(撮像システム)は、カメラ(撮像装置本体)100と、レンズ(レンズ装置)102とにより構成されている。カメラ100は、例えばデジタルカメラである。レンズ102は、カメラ100に着脱可能に構成されている。
本実施形態による撮像装置は、撮像系と、画像処理系と、記録再生系と、制御系とを有している。撮像系は、例えばレンズ102内に設けられた撮影光学系101と 、カメラ100内に設けられた撮像素子252とを含んでいる。画像処理系は、例えばカメラ100内に設けられた画像処理部150を含む。記録再生系は、例えばカメラ100内に設けられたメモリ198と、カメラ100内に設けられた表示部258とを含んでいる。制御系は、カメラ100内に設けられたボディCPU109と、レンズ102内に設けられたレンズCPU103と、AFレンズ120を駆動するアクチュエータ121と、アクチュエータ121を駆動するアクチュエータ駆動回路123とを含んでいる。制御系は、さらに、ズームレンズ110を駆動するズームレンズ駆動部111と、ズームレンズ駆動部111を駆動するズームレンズ電圧ドライバ113とを含んでいる。
撮像系は、図示しない物体(被写体)からの光を、撮影光学系101を介して撮像素子252の撮像面に結像するものである。ズームレンズ110は、超音波モータ(図示せず)やステッピングモータ(図示せず)等を駆動源とするズームレンズ駆動部111によって光軸I方向に駆動可能である。ズームレンズ駆動部111には、ズームレンズ駆動部111を制御するための電圧が、ズームレンズ電圧ドライバ113から入力される。
光軸Iの方向におけるズームレンズ110の位置は、ズーム位置検出部112を用いて検出される。ズーム位置検出部112は、光軸Iの方向におけるズームレンズ110の位置を検出するためのエンコーダである。ズーム位置検出部112は、ズームレンズ制御部105にパルス信号を出力する。ズームレンズ制御部105は、ズーム位置検出部112から出力されるパルス信号に基づいて、ズームレンズ110の位置を検出し得る。
ズームレンズ制御部105は、例えば図示しないスイッチによってユーザが設定した焦点距離に対応する光軸I上の位置にズームレンズ110が位置するように、ズームレンズ駆動部111を制御する。なお、ユーザが焦点距離を設定するためのスイッチは、例えばカメラ100またはレンズ102に設けられている。
ズームレンズ制御部105は、ユーザが設定した焦点距離に対応する光軸I上の位置(目標位置)と、ズームレンズ110の現在位置の情報とに基づいて、ズームレンズ110を駆動するための駆動信号を演算する。演算により得られたデジタル値の駆動信号が、ズームレンズ制御部105からズームレンズ電圧ドライバ113に入力される。ズームレンズ電圧ドライバ113は、ズームレンズ制御部105から出力される入力された駆動信号に基づいてズームレンズ駆動部111を制御する。こうして、ユーザが設定した焦点距離に対応する光軸I上の位置に、ズームレンズ110を位置させることができる。
また、撮影光学系101は、AFレンズ(オートフォーカスレンズ)120を有している。AFレンズ120は、アクチュエータ121を駆動源として光軸I方向に駆動可能である。アクチュエータ121としては、例えば超音波振動子ユニットが用いられている。アクチュエータ121には、アクチュエータ121を駆動するための電圧が、アクチュエータ駆動回路123から入力される。
光軸Iの方向におけるAFレンズ120の位置は、フォーカス位置検出部122を用いて検出される。フォーカス位置検出部122は、光軸Iの方向におけるAFレンズ120の位置を検出するためのエンコーダである。フォーカス位置検出部122は、AFレンズ制御部104にパルス信号を出力する。AFレンズ制御部104は、フォーカス位置検出部122から出力されるパルス信号に基づいて、AFレンズ120の位置を検出し得る。
AFレンズ制御部104は、例えば、被写体距離に対応する光軸I上の位置にAFレンズ120が位置するように、AFレンズ120の位置を制御する。なお、被写体位置は、例えばユーザのカメラ100のレリーズSW(レリーズスイッチ)191の操作により検出される。
AFレンズ制御部104は、被写体距離に対応する光軸I上の位置(目標位置)の情報と、AFレンズ120の現在の位置の情報とに基づいて、AFレンズ120を駆動するための駆動信号を演算する。演算により得られたデジタル値の駆動信号が、AFレンズ制御部104からアクチュエータ駆動回路123に入力される。アクチュエータ駆動回路123は、AFレンズ制御部104から出力される駆動信号に基づいて、アクチュエータ121を制御する。即ち、アクチュエータ駆動回路123は、AFレンズ制御部104から出力される駆動信号に基づいて、後述する圧電素子2に設けられた電極A1,A2に印加する交流電圧V1、V2の周波数や位相を制御することにより、アクチュエータ121を駆動する。こうして、被写体距離に対応する光軸I上の位置に、AFレンズ120を位置させることができる。
撮影光学系101は、絞り140を有している。絞り140の開口サイズは、ステッピングモータ等を駆動源とする絞り駆動部141によって調整される。絞り駆動部141には、絞り駆動部141を制御するための信号が絞り制御部106から入力される。絞り制御部106は、例えば、撮影する被写体の明るさに応じて、適正露光量を得るための絞りの値を演算し、演算により得られた駆動信号を絞り駆動部141に出力する。
ズームレンズ制御部105と、AFレンズ制御部104と、絞り制御部106とは、レンズCPU103に設けられている。レンズCPU103は、レンズ102側の種々の制御を行う中央処理部である。レンズCPU103は、レンズ102とカメラ100との間に設けられたレンズ接点190を介して、ボディCPU109との間で通信が可能である。
レンズCPU103には、EEPROM131が接続されている。EEPROM131は、レンズ102に関する種々の固有情報であるレンズデータなどを格納する不揮発性の記憶部である。また、レンズCPU103には、メモリ132が接続されている。
カメラ100には、ボディCPU109が設けられている。ボディCPU109は、カメラ100の種々の制御を行うとともに、撮像装置全体の種々の制御をも行う中央処理部である。
ボディCPU109には、レリーズSW191から情報が入力され、レリーズSW191が半押し、又は、全押しされたことを検知することができる。これにより、ボディCPU109は、撮像素子252の駆動制御、画像処理部150の動作制御、メモリ198の圧縮処理等を行う。さらにボディCPU109は、表示制御部254を制御して表示部258に表示される各セグメントの状態を制御する。またボディCPU109は、ファインダ200内に設けられた表示部201に表示される各セグメントの状態をも制御する。さらには、ボディCPU109は、計測手段としてのタイマー109aを有し、後述するように、アクチュエータ121の駆動が完了と同時に経過時間のカウントがスタートするように構成されている。
画像処理部150は、内部にA/D変換器、ホワイトバランス回路、ガンマ補正回路、補間演算回路等を有しており、記録用の画像を生成することができる。
撮像素子252は、例えば、CMOS(相補型金属酸化膜半導体)を用いた固体撮像素子であるCMOSイメージセンサ(以下、CMOSセンサと略す)である。CMOSセンサには、エリアセンサ部のMOSトランジスタと、撮像装置駆動回路、A/D変換回路、画像処理回路といった周辺回路とを同一工程で形成できるため、マスク枚数、プロセス工程がCCDと比較して大幅に削減できるという特長がある。また、CMOSセンサは、任意の画素へのランダムアクセスが可能であるといった特長も有しており、ディスプレイ用に間引いた読み出しを行うことが容易であり、表示部258において高い表示レートでリアルタイム表示を行うことが可能である。
撮像素子252は、上述した特長を利用し、撮像素子252の受光領域のうち一部を間引いて読み出すディスプレイ画像出力動作と、撮像素子252の全受光領域を読み出す高精彩画像出力動作を行い得る。
さらに撮像素子252には、例えば特開2012−037777号公報に記載されているように、受光領域内に焦点検出用の画素が配設されている。これにより、ボディCPU109は、撮像素子252に結像した被写体像に基づいて撮影画像のデフォーカス量を求める。そして、ボディCPU109は、求められたデフォーカス量に応じた信号を、レンズ接点190を介してレンズCPU103に送信することにより、AFレンズ120の駆動を制御する。
ボディCPU109には、レリーズSW191からの信号が入力される。レリーズSW191は、レリーズボタン191aの半押し動作(SW1のON)によって、一連の撮影準備動作、即ち、測光動作や焦点調節動作を開始させるスイッチである。そして、レリーズSW191は、レリーズボタン191aの全押し動作(SW2のON)によって、撮影動作、即ち、撮像素子252から読み出された画像データの記録媒体への記録を開始させるためのスイッチでもある。レリーズボタン191aの半押しは、レリーズSW191に設けられた第1のスイッチ(図示せず)がON状態になったことにより検出し得る。レリーズボタン191aの全押しは、レリーズSW191に設けられた第2のスイッチ(図示せず)がON状態になったことにより検出し得る。
ボディCPU109には、選択SW192からの信号が入力される。選択SW192は、後述するメニューSW197を操作することにより表示される設定項目や撮影条件を選択するためのスイッチである。
ボディCPU109には、決定SW193からの信号が入力される。決定SW193は、後述のメニューSW197を操作することにより表示される設定項目メニューやその設定値を決定するためのスイッチである。
ボディCPU109には、メインSW195からの信号が入力される。メインSW195は、カメラ100を起動させるためのスイッチである。また、図2に示すように、メインSW195は、2ポジション195−1、195−2のうちいずれかを選択可能な2ポジションスイッチである。メインSW195のポジション195−1は「OFF」に対応しており、メインSW195をポジション195−1に設定した場合には、カメラ100はスリープ状態となる。メインSW195のポジション195−2は「ON」に対応しており、メインSW195をポジション195−2に設定した場合には、カメラ100は、駆動状態となり、各種SWの操作等を受け付け、静止画や動画の撮影のための動作を行い得る状態となる。
また、ボディCPU109には、モードSW196からの信号が入力される。モードSW196は、ユーザが被写体を観察する場合のモード、即ち、観察モードを設定するためのスイッチである。図2に示すように、モードSW196は、2ポジション196−1、196−2のうちいずれかを選択可能な2ポジションスイッチである。観察モードとしては、例えば以下の2つの観察モードが挙げられる。第1の観察モードは、ファインダ200内に設けられた表示部201に表示される被写体像を、接眼レンズ202を介してユーザが観察するモードである、ファインダモードである。第2の観察モードは、ファインダ200とは別個に設けられた表示部258に表示された被写体像をユーザが観察するモードである、ライブビューモードである。
モードSW196のポジション196−1は、ファインダモードに対応しており、ファインダモードであることを示す「FD」という文字が付されている。モードSW196をポジション196−1に設定した場合には、ユーザはファインダ200を用いて被写体像を観察することができる。
一方、モードSW196のポジション196−2は、ライブビューモードに対応しており、ライブビューモードであることを示す「LIVE」という文字が付されている。モードSW196をポジション196−2に設定した場合には、ユーザは表示部258に表示された被写体像を観察することができる。
また、ボディCPU109には、メニューSW197からの信号が入力される。メニューSW197は、カメラ100の撮影条件や各種動作の設定等を行うためのメニュー表示を行うためのスイッチである。表示部258にメニューが表示されていない状態でメニューSW197が操作されると、表示部258にメニューが表示される。一方、表示部258にメニューが表示されている状態でメニューSW197が操作されると、表示部258にメニューが表示されない状態となる。
カメラ100内に設けられたメモリ198は、画像処理部150とボディCPU109とに接続されている。メモリ198は、画像処理部150によって生成された被写体像等を記録する。メモリ198は、ボディCPU109がカメラ100の動作を制御するために必要な設定値を記憶する。メモリ198は、ボディCPU109で実行される各種プログラムを格納している。また、メモリ198 は、予め定められた方法を用いて画像、動画、音声等の圧縮を行う。
カメラ100内に設けられた温湿度センサ199は、ボディCPU109に接続されている。温湿度センサ199は、カメラ100内部の温度及び湿度を検出する。温湿度センサ199は、例えば、金属抵抗(図示せず)の抵抗値を測定することにより温度を測定する。温湿度センサ199は、例えば、温湿度センサ199に設けられたコンデンサ(図示せず)の静電容量を測定することにより湿度を測定する。なお、温度や湿度の検出方法はこれに限定しない。
ファインダ200は、ファインダ200内に設けられた表示部201と接眼レンズ202とを有している。ファインダ200には、撮像素子252に結像した被写体像が、ボディCPU109を介して表示部201に送信され、表示部201に被写体像が表示される。ユーザは、接眼レンズ202によって拡大された被写体像を観察することができる。
なお、ファインダ200は、撮影光学系101と撮像素子252との間に設けられたミラー(図示せず)を用いて被写体像が観察される光学ファインダ、即ち、一眼レフタイプの光学ファインダであってもよい。
カメラ100内に設けられた表示制御部254は、ボディCPU109と、表示部258とに接続されている。カメラ100の背面には、表示部258が設けられている。ユーザは、表示部258の表示画面を直接観察することができる。ボディCPU109は、撮像素子252に結像した被写体像を、表示制御部254を介して表示部258に表示する。また、メニューSW197が操作された場合には、ボディCPU109は、表示制御部254を介して表示部258にメニューを表示させる。有機EL空間変調素子や液晶空間変調素子、微粒子の電気泳動を利用した空間変調素子等によって表示部258を構成すれば、表示部258の消費電力を小さくでき、かつ表示部258の薄型化を図ることができる。これにより、カメラ100の省電力化および小型化を図ることもできる。
次に、本実施形態による撮像装置で用いられているアクチュエータ121について、図3〜図6を用いて説明する。図3は、アクチュエータの構成を示す斜視図及び平面図である。図3(a)は斜視図であり、図3(b)は平面図である。なお、振動子10が移動する方向、即ち、光軸Iの方向を、X方向とする。振動子10がスライダー4に押し付けられる方向をZ方向とする。X方向とZ方向に垂直な方向をY方向とする。
図3(a)に示すように、振動子10は、例えば、金属により形成された弾性体1と、弾性体1の裏面に接着等により接合された圧電素子2を有している。弾性体1の一方の主面には、複数の凸部3が設けられている。凸部3の頂部には、図4に示すように、スライダー4に接触する接触部3aが設けられている。
図3(b)に示すように、圧電素子2には分極処理が施されている。一方の主面には、2つの電極A1,A2が備えられている。これらの電極A1,A2に、後述するような交流電圧V1,V2を印加すると、交流電圧V1,V2の印加態様に応じたモードで圧電素子2が振動し、これにより振動子10が振動する。
振動子10の振動モードについて、図4を用いて、以下に説明する。図4は、振動子10の動作を示す概略図である。
図4(a)は、X方向の曲げ2次振動モードでの振動を示している。振動子10の圧電素子2に設けられた2つの電極A1,A2に逆相の交流電圧V1、V2を印加すると、図4(a)に示すように、振動子10にX方向の曲げ2次振動モードの振動が励起される。符号10a,10b,10cは、X方向の曲げ2次振動モードにおける節の位置を示している。符号10x,10yは、X方向の曲げ2次振動モードにおける腹の位置を示している。X方向の曲げ2次振動モードにおいては、節の位置10a,10b,10cはZ方向にはあまり大きく変位しないが、節の位置10a,10b,10cにおける振動子10の面の法線方向は大きく変化する。このため、節の位置10a、10cに配置された凸部3の頂部に位置する接触部3aは、X方向の曲げ2次振動モードにおいては、Z方向にはあまり大きな振幅で振動しないが、X方向には大きな振幅で振動する。このように、本実施形態では、X方向の曲げ2次振動モードにおける節の位置10a、10cに凸部3が配置されているため、X方向の大きな信号が接触部3aに生じる。このようなモードは、送りモードと称される。
図4(b)は、Y方向の曲げ1次モードでの振動を示している。振動子10の圧電素子2に設けられた2つの電極A1,A2に同相の交流電圧V1、V2を印加すると、図4(b)に示すように、振動子10にY方向の曲げ1次モードの振動が励起される。符号10d,10eは、Y方向の曲げ1次振動モードにおける節の位置を示している。符号10zは、Y方向の曲げ1次振動モードの腹の位置を示している。Y方向の曲げ1次振動モードにおいては、節の位置10d,10eはZ方向にはあまり大きく変位しないが、腹の位置10zはZ方向に大きく変位する。このため、腹の位置10zに配された凸部3の頂部に位置する接触部3aは、Y方向の曲げ1次振動モードにおいては、Z方向に大きな振幅で振動する。このように、本実施形態では、Y方向の曲げ1次モードにおける腹の位置10zに凸部3が設けられているため、Z方向の大きな振動が接触部3aに生じる。接触部3aがZ方向に大きく振動するため、接触部3aとスライダー4との接触箇所に凝集した水分を確実に除去することができる。このようなモードは、突き上げモードと称される。
このような1次と2次の曲げ振動モードを組み合わせると、図5に示すように、接触部3aに楕円運動が励振される。接触部3aがスライダー4に加圧接触するようになっているため、振動子10をスライダー4に対して一方向(図5におけるX方向)に駆動することができる。
圧電素子2に設けられた電極A1、A2に印加する交流電圧の周波数を変更すると、楕円運動の楕円比を保持しつつ、楕円の大きさを変更することができる。圧電素子2に印加する交流電圧の周波数を振動子10の共振周波数frに近付けると、接触部3aの楕円運動の楕円の大きさが大きくなるため、振動子10の駆動速度が速くなる。一方、圧電素子2に印加する交流電圧の周波数を振動子10の共振周波数frから遠ざけると、接触部3aの楕円運動の楕円の大きさが小さくなるため、振動子10の駆動速度が遅くなる。
圧電素子2に設けられた電極A1,A2に印加する交流電圧V1,V2の位相差を変更すると、接触部3aの楕円運動の楕円比を変更することができる。交流電圧V1、V2の位相差が0度の場合には、圧電素子2に設けられた2つの電極A1,A2に同相の交流電圧V1,V2が印加されるため、Y方向の曲げ1次モードの振動、即ち、突き上げモードの振動が振動子10に励起される。交流電圧V1、V2の位相差が180度の場合には、圧電素子2に設けられた2つの電極A1,A2に逆相の交流電圧V1,V2が印加されるため、X方向の曲げ2次モードの振動、即ち、送りモードの振動が振動子10に励起される。そして、交流電圧V1、V2の位相差が0度から180度の場合には、交流電圧V1、V2の位相差の大きさに応じて、突き上げモードであるZ方向の振幅と送りモードであるX方向の振幅との比が変化する。これにより、接触部3aには、交流電圧V1、V2の位相差に応じた楕円比の楕円運動が励振される。
図5は、アクチュエータ121とAFレンズ120とこれらを連結する連結部材とを示す図である。
アクチュエータ121は、振動子10と、加圧部材12及び付勢部材13を介して振動子10を間接的に保持する保持部11と、付勢部材13を介して振動子10を加圧する加圧部材12と、振動子10に付勢する付勢部材13とを有している。
付勢部材13としては、圧縮バネ等が用いられている。加圧部材12は、付勢部材13を介して、図5の矢印Cの方向に振動子10が加圧されるため、振動子10はスライダー4に加圧接触する。振動子10がスライダー4に加圧接触するため、振動子10とスライダー4との間の摩擦力によってアクチュエータ121の位置が保持される。アクチュエータ121の位置を保持する摩擦力は、保持力とも称される。
振動子10がスライダー4に加圧接触しているため、振動子10の圧電素子2に設けられた電極A1、A2に所望の周波数及び位相差で交流電圧V1、V2を印加することにより、アクチュエータ121をX方向、即ち、光軸Iの方向に駆動することができる。
図5に示すように、AFレンズ120は、連結部材15を介してアクチュエータ121に接続されている。このため、アクチュエータ121が光軸Iの方向に駆動されると、AFレンズ120も、アクチュエータ121と同様に、光軸Iの方向に駆動される。
アクチュエータ121が停止している場合には、アクチュエータ121は保持力(摩擦力)によってスライダー4に固定されている。このため、外力FがAFレンズ120に加わっても、AFレンズ120が動いてしまうことはない。
図6は、圧電素子2に設けられた電極に印加する交流電圧V1,V2の周波数と、当該交流電圧の位相差と、アクチュエータ121の移動速度との関係を示すグラフである。横軸は、圧電素子2に設けられた電極A1、A2に印加する交流電圧V1、V2の周波数を示している。一点鎖線は、振動子10の共振周波数を示している。FV1は、交流電圧V1、V2の位相差を比較的小さく設定した場合を示している。FV2は、交流電圧V1、V2の位相差を中程度に設定した場合を示している。FV3は、交流電圧V1、V2の位相差を比較的大きく設定した場合を示している。
図6から判るように、圧電素子2に設けられた電極A1、A2に印加する交流電圧V1,V2の周波数を振動子10の共振周波数に近付けていくに従って、アクチュエータ121の移動速度が速くなる。
また、圧電素子2の電極A1、A2に印加する交流電圧V1,V2の位相差を大きくしていくに従って、アクチュエータ121の移動速度が速くなる。
圧電素子2に設けられた電極A1、A2に印加する交流電圧V1,V2の位相差が、例えば20度の場合にFV1のような特性が得られている場合、当該交流電圧V1,V2の位相差を大きくしていくと、FV2のような特性となる。そして、当該交流電圧V1、V2の位相差をさらに大きくしていくと、FV3のような特性となる。
アクチュエータ駆動回路123は、AFレンズ制御部104からの駆動信号に基づいて、圧電素子2に設けられた電極A1,A2に印加する交流電圧V1、V2の周波数や位相差を適宜制御することにより、アクチュエータ121の駆動を行う。
次に、本実施形態による撮像装置の動作について図7〜図9を用いて説明する。図7は、本実施形態による撮像装置の動作のメインフローを示すフローチャートである。図7〜図9に示すフローチャートは、ボディCPU109がプログラムを実行することによって行われる。
ステップS101では、ボディCPU109は、メインSW195がONか否かの判定を行う。メインSW195がONでない場合には(ステップS101:No)、メインSW195がONになるまで待機する。メインSW195がONになった場合には(ステップS101:Yes)、各種スイッチの入力の確認が行われる(S102)。
ステップS102では、ボディCPU109は、レリーズSW191等の各種スイッチの入力が行われたか否かの判定を行う。各種スイッチの入力が行われない場合には(ステップS102:No)、各種スイッチの入力が行われるまで待機する。各種スイッチの入力が行われた場合には(ステップS102:Yes)、レリーズSW191の入力の確認が行われる(ステップS103)。
ステップS103では、ボディCPU109は、レリーズボタン191aが操作されて、レリーズSW191のSW1がONになったか否か、即ち、半押し動作されたか否かの判定を行う。レリーズSW191のSW1がONになった場合には(ステップS103:Yes)、アクチュエータ121の駆動が行われる(ステップS104)。レリーズSW191のSW1以外のスイッチの入力が行われた場合には(ステップS103:No)、メインSW195の状態の確認が行われる(ステップS120)。
ステップS104では、ボディCPU109は、アクチュエータ121の駆動を行い、第1の動作として、撮影の準備のための動作である撮影準備動作を行う。具体的には、測光動作や測距動作等が行われ、測光動作の結果に基づいて絞り140の開口サイズが制御され、測距動作の結果に基づいてアクチュエータ121が駆動される。アクチュエータ121の駆動により、AFレンズ120の駆動、即ち、フォーカス動作が行われる。
AFレンズ120の位置を調整するために、圧電素子2に設けられた電極A1、A2に印加する交流電圧V1、V2の周波数や位相差が適宜設定され、アクチュエータ121が駆動する。図10は、アクチュエータを駆動する場合に印加する交流電圧の印加条件と、保持力回復動作の場合に印加する交流電圧の印加条件とを示すグラフである。横軸は、圧電素子2に設けられた電極A1、A2に印加する交流電圧V1、V2の周波数を示している。縦軸は、アクチュエータ121の移動速度を示している。一点鎖線は、振動子10の共振周波数frを示している。FV1は、交流電圧V1、V2の位相差を比較的小さく設定した場合を示している。FV2は、交流電圧V1、V2の位相差を中程度に設定した場合を示している。FV3は、交流電圧V1、V2の位相差を比較的大きく設定した場合を示している。領域Aは、撮影準備動作の場合、即ち、AFレンズ120の位置を調整するためにアクチュエータ121の駆動を行う場合に印加される交流電圧V1、V2の印加条件の例を示している。領域Bは、保持力回復動作の場合に印加される交流電圧V1、V2の印加条件の例を示している。
AFレンズ120の位置を調整するためにアクチュエータ121の駆動を行う場合には、図10に示すように、圧電素子2に設けられた電極A1、A2に印加される交流電圧V1、V2の周波数は、例えば、(fr)〜(fr+F1)の範囲内に設定される。電極A1、A2に印加する交流電圧V1、V2の周波数を(fr)〜(fr+F1)の範囲内で適宜設定するとともに、当該交流電圧V1、V2の位相差を適宜設定することにより、アクチュエータ121を所望の速度で適宜駆動し得る。AFレンズ120の位置の調整が完了した後には、即ち、撮影準備動作が完了した後には、AFレンズ120の駆動完了の判定が行われる(ステップS105)。
ステップS105では、AFレンズ制御部104は、アクチュエータ121が駆動することによって、AFレンズ120が所定の位置まで駆動されたか否かの判定を行う。AFレンズ120が所定の位置まで駆動されていない場合には(ステップS105:No)、AFレンズ120が所定の位置まで駆動されるまで待機する。AFレンズ120が所定の位置まで駆動されている場合には(ステップS105:Yes)、アクチュエータ121の駆動が完了したので、タイマー109aのカウントが開始される(ステップS106)。
ステップS106では、ボディCPU109は、タイマー109aのカウントを開始する。これにより、ボディCPU109は、アクチュエータ121が所定の位置で保持されている時間を検出することが可能になる。
ステップS107では、ボディCPU109は、タイマー109aのカウント値の閾値を決定する。なお、湿度検知の詳細については、図8を用いて後述することとする。
ステップS108では、ボディCPU109は、ステップS107にて決定したタイマー109aのカウント値が閾値を超えたか否かかの判定を行う。閾値を超えていた場合には(ステップS108:Yes)、第2の動作としての保持力回復動作が行われる(ステップS109)。閾値を超えていない場合には(ステップS108:No)、各種スイッチの入力状態が確認される(ステップS111)。
ステップS109では、ボディCPU109は、アクチュエータ121の保持力の回復動作を行う。なお、保持力回復動作の詳細については図9を用いて後述することとする。
ステップS109で、AFレンズ120が所定の位置で保持されている場合に保持力回復動作を行うのは、以下のような理由によるものである。タイマー109aのカウント値の閾値を超えるまでアクチュエータ121がスライダー4の表面の同じ位置に保持されていると、時間の経過に伴い空気中の僅かな水分が、アクチュエータ121の接触部3aとスライダー4との接触箇所に凝集する。これによって、摩擦力が低下するので、アクチュエータ121の保持力が低下する。アクチュエータ121の保持力が低下した状態でカメラ100に外力が加わると、アクチュエータ121が動いてしまう可能性がある。アクチュエータ121が動いてしまうと、連結部材15を介してアクチュエータ121と接続されているAFレンズ120は、ピントが合った位置から動いてしまうので、ピントのズレが発生してしまう。本実施形態では、保持力回復動作を行いアクチュエータ121の保持力を回復させることによって、カメラ100に外力が加わってもAFレンズ120が動いてしまわないようにする。即ち、保持力回復動作はAFレンズ120のメンテナンスを行う動作である。
ステップS110では、タイマー109aのカウントの値がリセットされ、即ち、ゼロにされた後、ステップS102へ戻り、一連の動作フローが繰り返される。
ステップS111では、ボディCPU109は、レリーズSW191等の各種スイッチの入力が行われたかどうかの確認を行う。いずれかのスイッチの入力がない場合には(ステップS111:No)、ステップS107に戻り、一連の動作フローが繰り返される。いずれかのスイッチの入力があった場合には(ステップS111:Yes)、レリーズボタン191aの操作について確認する(ステップS112)。
ステップS112では、ボディCPU109は、レリーズボタン191aが操作されて、レリーズSW191のSW1がONになったか否かの判定を行う。レリーズSW191のSW1がONになった場合には(ステップS112:Yes)、レリーズSW191のSW2の入力が確認される(ステップS113)。レリーズSW191のSW1以外のスイッチの入力が行われた場合には(ステップS112:No)、メインSW195の入力が確認される(ステップS130)。
ステップS113では、ボディCPU109は、レリーズボタン191aが操作されて、レリーズSW191のSW2がONになったか否かの判定を行う。レリーズSW191のSW2がオンになった場合には(ステップS113:Yes)、撮影準備動作が行われる(ステップS114)。レリーズSW191のSW2がOFFの場合には(ステップS113:No)、撮影準備動作を行わないのでタイマー109aをリセットする(ステップS135)。
ステップS114において、撮影の準備のための動作である撮影準備動作が行われる。撮影準備動作は、上述したステップS104と同様であるため、説明を省略する。
ステップS115では、撮影動作が行われる。なお、撮影動作自体は公知であるため、ここでは詳細についての説明を省略する。
ステップS116では、ボディCPU109は、タイマー109aのカウントの値をリセットし、つまり、ゼロとした後、ステップS102へ戻り、一連の動作を繰り返す。
ステップS120では、ボディCPU109は、メインSW195がOFFになったか否かの判定を行う。メインSW195がONである場合には(ステップS120:No)、ユーザの操作に基づき所定の動作が行われる(ステップS121)。メインSW195がOFFである場合には(ステップS120:Yes)、ボディCPU109は、カメラ100の電源をOFFし、一連の動作フローを終了する。
ステップS121では、ステップS103で行われた各種スイッチの操作に基づいて所定の動作を行い、ステップS102へ戻り、一連の動作フローが繰り返される。
ステップS130では、ボディCPU109は、メインSW195がOFFになったか否かの判定を行う。メインSW195がONである場合には(ステップS130:No)、ユーザの操作に基づき所定の動作が行われる(ステップS131)。メインSW195がOFFである場合には(ステップS130:Yes)、ボディCPU109は、カメラ100の電源をOFFし、一連の動作フローを終了する。
ステップS131では、ステップS112で行われた各種スイッチの操作に基づいて所定の動作を行い、ステップS111へ戻り、一連の動作フローが繰り返される。
ステップS135では、ボディCPU109は、タイマー109aのカウントの値をリセットし、ステップS104へ戻り、一連の動作を繰り返す。
以下、ステップS107で行われる湿度検知の動作フローについて、図8を用いて説明する。図8は、湿度検知の動作フローを示すフローチャートである。
ステップS141では、温湿度センサ199はカメラ100内部の湿度を検出する。
ステップS142では、ボディCPU109は、ステップS141にて温湿度センサ199が検出した湿度の値が所定値以上か否かの判定を行う。所定値とは、湿度が高い状態を示す値、例えば70%である。湿度が所定値以上の場合には(ステップS142:Yes)、タイマー109aの閾値が設定される(ステップS143)。湿度が所定値未満の場合には(ステップS142:No)、湿度が所定値以上の場合とは異なるタイマー109aの閾値が設定される(ステップS144)。なお、所定値は、付勢部材13の加圧力によって変更される値であり、特に限定するものではない。
ステップS143では、タイマー109aのカウント値の閾値としてEが設定され、図7に示すメインフローに戻る。
ステップS144では、タイマー109aのカウント値の閾値としてDが設定され、図7に示すメインフローに戻る。
閾値Dと閾値Eの関係は、D>Eとなっている。湿度が高い状態になるほど、アクチュエータ121の接触部3aとスライダー4との接触箇所に凝集する水分の凝集スピードが速くなるので、摩擦力の低下スピードも速くなる。即ち、湿度が高い状態のときは、湿度が高くない状態のときに比べて、アクチュエータ121の保持力が低下する時間が短くなる。このため、湿度が高い状態のときは、後述するアクチュエータ121の保持力回復動作のタイミングを湿度が高くない状態のときよりも早めることにより、保持力回復動作前のアクチュエータ121の保持力の低下量を小さくすることができる。
このように、湿度に応じてアクチュエータ121の保持力回復動作を行うタイミングを変えることによって、カメラ100が置かれた湿度環境によらずに、カメラ100に外力が加わった場合でもAFレンズ120がずれることを防止することができる。
以下、ステップS109で行われる保持力回復動作について、図9を用いて説明する。図9は、保持力回復動作の動作を示すフローチャートである。
ステップS151では、ボディCPU109は、アクチュエータ121の圧電素子2に印加する条件、即ち、交流電圧V1,V2の周波数及び位相差を演算する。保持力回復動作の場合に電極A1、A2に印加する交流電圧V1、V2の印加条件は、例えば、図10に示す領域Bの範囲内となるように決定される。即ち、電極A1、A2に印加する交流電圧V1、V2の周波数は、例えば、振動子10の共振周波数frからF2離れた周波数から、F2よりもさらに離れたF3の周波数の範囲、つまり(fr+F2)〜(fr+F3)の範囲内となるように決定される。また、電極A1、A2に印加される交流電圧V1、V2の位相差は、交流電圧V1、V2の周波数と移動速度との関係がFV1以下になるよう決定される。F2は、F1と比べて十分に大きい。F3は、F2よりも大きい。即ち、保持力回復動作の場合における交流電圧V1、V2の印加条件である領域Bの周波数は、撮影準備動作の場合における交流電圧V1、V2の印加条件である領域Aの周波数に対して十分に高くなっている。
保持力回復動作の場合に電極A1、A2に印加する交流電圧V1、V2の周波数を比較的高く設定するのは、以下のような理由によるものである。即ち、電極A1、A2に印加する交流電圧V1,V2の周波数を高く設定することにより、アクチュエータ121の接触部3aとスライダー4との接触回数が増加する。アクチュエータ121の接触部3aとスライダー4との接触回数が増加すると、アクチュエータ121の接触部3aとスライダー4との接触箇所に凝集した水分が確実に除去される。このような理由により、本実施形態では、保持力回復動作の場合に電極A1、A2に印加する交流電圧V1、V2の周波数を比較的高く設定している。
こうして、アクチュエータ121の圧電素子2に設けられた電極A1、A2に印加する交流電圧V1、V2の印加条件が演算される。
ステップS152では、ステップS151の演算結果に応じて、圧電素子2に印加する交流電圧V1,V2の周波数、即ち、駆動周波数を設定し、当該駆動周波数の値をレンズCPU103に設けられたAFレンズ制御部104に出力する。AFレンズ制御部104は、当該駆動周波数の値をアクチュエータ駆動回路123に出力する。
ステップS153では、ステップS151の演算結果に応じて、圧電素子2の電極A1、A2に印加する交流電圧V1,V2の位相差、即ち駆動位相差を設定し、当該駆動位相差の値をレンズCPU103に設けられたAFレンズ制御部104に出力する。AFレンズ制御部104は、当該駆動位相差の値をアクチュエータ駆動回路123に出力する。
ステップS154では、アクチュエータ駆動回路123は、ステップS152で設定された駆動周波数と、ステップS153で設定された駆動位相差とに基づいて、アクチュエータ121の圧電素子2の電極A1、A2に交流電圧V1,V2を印加する。これにより、アクチュエータ121は、所定の速度で移動する。これに伴い、アクチュエータ121の接触部3aとスライダー4との接触箇所に凝集した水分は振動によって除去され、保持力が回復する。これにより、図5に示すように、AFレンズ120に外力Fが加わったとしても、AFレンズ120が動いてしまうことはない。このため、AFレンズ120が動いてしまうことによって生じるピントのズレを防止することができる。
ステップS155では、ボディCPU109は、保持力回復動作が完了したか否かの判定を行う。保持力回復動作が完了していない場合には(ステップS155:No)、圧電素子2に設けられた電極A1、A2への交流電圧V1、V2の印加が継続される。保持力回復動作が完了した場合には(ステップS155:Yes)、図7に示すメインフローへ戻る。
このように、本実施形態によれば、カメラ100内の湿度に応じて保持力回復動作を行うタイミングを変更する。これにより、高湿度の環境下においてもアクチュエータ121の保持力を適切なタイミングで回復することができるので、撮影準備動作におけるピントのズレの発生を防止し、良好な性能を維持することの可能な撮像装置を提供することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態における第1実施形態との違いは、カメラ100のメインSW195がONされたときにも温湿度センサ199で湿度検知を行い、その結果に応じて保持力回復動作を行うことである。図11は、本実施形態による撮像装置の動作のメインフローを示すフローチャートである。本実施形態による撮像装置について、図11を用いて説明する。
ステップS201は、第1実施形態のステップS101と同様であるため、説明を省略する。メインSW195がONである場合には(ステップS201:Yes)、湿度検知が行われる(ステップS202)。
ステップS202では、第1実施形態のステップS141と同様に、温湿度センサ199はカメラ100内部の湿度を検出する。
ステップS203では、ボディCPU109は、ステップS202において検出された湿度の値が所定値以上か否かの判定を行う。検出された湿度の値が所定値以上の場合には(ステップS203:Yes)、保持力回復動作が行われる(ステップS204)。検出された湿度の値が所定値未満の場合には(ステップS203:No)、各種スイッチの入力状態が確認される(ステップS205)。なお、所定値とは、第1実施形態のステップS142で用いている所定値と同様である。
ステップS204では、ボディCPU109は、第1実施形態のステップS109と同様に、図9に示す保持力回復動作(ステップS151〜S155)を行い、アクチュエータ121の保持力の回復を行う。
メインSW195がONされた後に検出した湿度の値に応じて保持力回復動作を行うのは、以下に示す理由による。
カメラ100が高湿度環境下に置かれた状態でメインSW195がOFFからONにされたときには、アクチュエータ121の接触部3aとスライダー4との接触箇所に水分が凝集して、アクチュエータ121の保持力が低下している可能性がある。そこで、メインSW195がONになったときに温湿度センサ199で湿度検知を行い、湿度の値が所定値以上、即ち、カメラ100が高湿度環境下に置かれた状態であるときには、アクチュエータ121の保持力回復動作を行う。これにより、AFレンズ120に外力Fが加わることがあっても、AFレンズ120がずれることを防止することができる。
ステップS205〜S219までは、第1実施形態のステップS102〜S116と同様であるため、説明を省略する。また、ステップS225〜S226、ステップS230〜S231、及びステップS235は、第1実施形態のステップS120〜S121、ステップS130〜S131、及びステップS135と同様であるため、説明を省略する。
このように、本実施形態では、カメラ100に電源が投入された時点での、即ちメインSW195がONにされた時点でのカメラ100内の湿度の値に基づいて保持力回復動作が行われる。これにより、第1実施形態と同様に、高湿度環境下でカメラ100を使用する場合でもピントのズレの発生を防止できるので、より良好な性能の撮像装置を提供することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、第1及び第2実施形態との違いは、温湿度センサ199でカメラ100の温度検知を行い、温度の変化量に応じて、保持力回復動作を行うことである。図12は、本発明の第3実施形態である撮像装置の動作のメインフローを示すフローチャートである。以下、本発明の第3実施形態の撮像装置について、図12を用いて説明する。
ステップS301は、第1実施形態のステップS101と同様であるため、説明を省略する。メインSW195がONである場合には(ステップS301:Yes)、温度検知が行われる(ステップS302)。
ステップS302では、温湿度センサ199はカメラ100内部の温度を検出する。
ステップS303〜S307は、第1実施形態のステップS102〜S106と同様であるため、説明を省略する。
ステップS308では、第1実施形態のステップS107と同様に、湿度検知のフローチャートを実行し(ステップS141〜S144)、ボディCPU109は、タイマー109aのカウント値の閾値を決定する。
ステップS309では、ステップS302と同様に、温湿度センサ199はカメラ100内部の温度を検出する。検出した温度は、ボディCPU109によってメモリ198に記憶される。
ステップS310では、ボディCPU109は、ステップS308で決定されたタイマー109aのカウント値が閾値を超えたか否かの判定を行う。カウント値が閾値を超えていた場合には(ステップS310:Yes)、保持力回復動作が行われる(ステップS312)。カウント値が閾値未満である場合には(ステップS310:No)、温度変化について確認が行われる(ステップS311)。
ステップS311では、ボディCPU109は、ステップS302で検出した温度と、ステップS309で検出した温度とを比較し、カメラ100内部の温度変化が所定値より大きいか否かの判定を行う。カメラ100の温度変化が所定値よりも大きい場合には(ステップS311:Yes)、保持力回復動作が行われる(ステップS312)。温度変化が所定値以下の場合には(ステップS311:No)、各種スイッチの入力状態の確認が行われる(ステップS314)。ステップS311での所定値とは、結露が生じる可能性のある温度差を示している。なお、ステップS303に戻った後、ステップS305に戻った後、または、ステップS303に戻った後に、ステップS311へ進む場合、次のように温度変化量が判定される。即ち、ボディCPU109は、前回検知した温度をメモリ198から読み出し、今回のステップS309で検知した温度と前回検知した温度とを比較し、温度変化量が所定値よりも大きいか否かを判定する。
ステップS311でカメラ100内の温度変化が大きい場合に、保持力回復動作を行う理由について、以下に説明する。
例えば、カメラ100内の温度が例えば5℃の低温環境下から、例えば25℃の常温環境下に急激に遷移した場合、スライダー4の表面に結露が生じる可能性がある。結露が生じるような環境変化があると、アクチュエータ121の接触部3aとスライダー4との接触箇所に水分が凝集して、アクチュエータ121の保持力が低下した状態になる可能性がある。そこで、アクチュエータ121がスライダー4の表面の同じ位置で保持されている間、つまり、タイマー109aがカウントしている間の温度変化を検出し、スライダー4の表面に結露が生じる可能性の有無を確認する。温度変化が所定値よりも大きく、結露の可能性があるときには、ステップS317の撮影準備動作を行う前にアクチュエータ121の保持力回復動作を行うことによって、AFレンズ120に外力Fが加わっても、AFレンズ120がずれることを防止できる。
ステップS312〜S321、ステップS330〜S331、及びステップS335は、それぞれ第1実施形態のステップS109〜S116、ステップS120〜S121、ステップS130〜S131、及びステップS135と同様である。よって説明を省略する。
このように、本実施形態では、結露が生じるような温度変化が生じる可能性のある温度変化が生じる場合には、アクチュエータ121の保持力回復動作が行われる。これにより、結露が生じる可能性があるような温度変化が生じる場合でも良好な撮像装置を提供することができる。
[変形実施形態]
本発明は、上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、保持力回復動作中にAFレンズ120が光軸Iの方向に動く場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、突き上げモードの振動を振動子10に励起することにより、保持力回復動作を行ってもよい。突き上げモードの振動を振動子10に励起する場合には、圧電素子2に設けられた電極A1、A2に印加する交流電圧V1,V2の位相差を0度に設定すればよい。即ち、圧電素子2に設けられた電極A1、A2に同相の交流電圧V1、V2を印加するようにすればよい。突き上げモードで振動子10を振動させた場合には、アクチュエータ121はX軸方向、即ち、光軸Iの方向に動かないため、保持力回復動作の場合にAFレンズ120が動いてしまうことはない。このため、例えば保持力回復動作中にユーザが接眼レンズ202に接眼した場合であっても、ユーザはピントの変動に気付きにくい。このように、突き上げモードの振動を振動子10に励起することにより保持力回復動作を行うようにしてもよい。
また、上記実施形態では、保持力回復動作中にAFレンズ120が光軸Iの方向にある程度動く場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、保持力回復動作の場合に生ずる光軸I方向におけるAFレンズ120の変位が、被写界深度に対応する範囲内となるような条件で、保持力回復動作を行うようにしてもよい。保持力回復動作の場合に生ずる光軸I方向におけるAFレンズ120の変位が、被写界深度に対応する範囲内となるような条件で、保持力回復動作を行う場合の動作について、図13を用いて説明する。図13は、保持力回復動作を示すフローチャートである。
ステップS551では、ボディCPU109は、絞り140における現在の絞り値の確認を行う。
ステップS552では、ボディCPU109は、アクチュエータ121の圧電素子2に設けられた電極A1、A2に印加する交流電圧V1,V2の印加条件、即ち、周波数と位相差とを演算する。被写界深度は絞り値によって異なるので、被写界深度に対応するAFレンズ120の変位量は、絞り140の絞り値によって異なる。このため、圧電素子2に設けられた電極A1、A2に印加する交流電圧V1、V2の印加条件は、絞り140の絞り値に応じて演算される。こうして、ボディCPU109は、保持力回復動作の場合に生ずる光軸I方向におけるAFレンズ120の変位が被写界深度に対応する範囲内となるような交流電圧V1、V2の印加条件を演算する。
圧電素子2に設けられた電極A1、A2に印加する交流電圧V1、V2の印加条件は、以下のように設定される。即ち、電極A1、A2に印加する交流電流V1、V2の印加条件を、図10に示す領域Aの範囲内に設定した場合には、AFレンズ120の移動速度が比較的速くなってしまう。AFレンズ120の移動速度が比較的速い場合には、ユーザがピントの変動に気付き、AFレンズ120が動いたことを認知してしまう虞がある。このため、本実施形態では、圧電素子2に設けられた電極A1、A2に印加する交流電圧V1,V2の印加条件を、AFレンズ120の移動速度が十分に遅くなるような範囲内に設定している。具体的には、電極A1、A2に印加する交流電圧V1、V2の印加条件は、図10に示す領域Bの範囲内に設定される。こうして、電極A1、A2に印加する交流電圧V1、V2の印加条件が演算される。
ステップS553では、ステップS552の演算結果に応じて、圧電素子2の電極A1、A2に印加する交流電圧V1,V2の周波数、即ち、駆動周波数を設定し、当該駆動周波数の値をレンズCPU103内に設けられたAFレンズ制御部104に出力する。AFレンズ制御部104は、当該駆動周波数の値をアクチュエータ駆動回路123に出力する。
ステップS554では、ステップS552の演算結果に応じて、圧電素子2の電極A1、A2に印加する交流電圧V1,V2の位相差、即ち、駆動位相差を設定し、当該駆動位相差の値をレンズCPU103内に設けられたAFレンズ制御部104に出力する。AFレンズ制御部104は、当該駆動位相差の値をアクチュエータ駆動回路123に出力する。
ステップS555では、アクチュエータ駆動回路123は、ステップS553で設定された駆動周波数とステップS554で設定された駆動位相差とに基づいて、アクチュエータ121の圧電素子2の電極A1、A2に交流電圧V1,V2を印加する。これにより、アクチュエータ121は、所定の速度で、且つ、被写界深度に対応する変位領内で移動する。これに伴い、アクチュエータ121の接触部3aとスライダー4との接触箇所に凝集した水分は振動によって除去され、保持力が回復する。
ステップS556では、保持力回復動作が完了したかどうかの判断がボディCPU109にて行われる。保持力回復動作が完了していない場合には(ステップS556:No)、圧電素子2に設けられた電極A1、A2への交流電圧V1、V2の印加が継続される。保持力回復動作が完了した場合には(ステップS556:Yes)、メインフローに戻る。
このように、保持力回復動作の場合に生ずる光軸I方向におけるAFレンズ120の変位が、被写界深度に対応する範囲内となるような条件で、保持力回復動作を行うようにしてもよい。
また、上記実施形態では、AFレンズ120のアクチュエータ121の保持力回復動作に本発明を適用する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ズームレンズ110を駆動するズームレンズ駆動部111のアクチュエータの保持力回復動作に、本発明を適用するようにしてもよい。ズームレンズ駆動部111のアクチュエータは、ズームレンズ110を駆動することにより焦点距離を変更する動作、即ち、焦点距離変更動作を行うものである。
また、上記実施形態では、AFレンズ120のアクチュエータ121の保持力回復動作に本発明を適用する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。手ぶれ補正用のぶれ補正レンズ155のアクチュエータの保持力回復動作に、本発明を適用するようにしてもよい。また、手ぶれ補正用の撮像素子252のアクチュエータの保持力回復動作に、本発明を適用するようにしてもよい。図14は、本発明の変形実施形態による撮像装置を示すブロック図である。図14は、ぶれ補正レンズ155のアクチュエータの保持力回復動作に、本発明を適用する場合を示している。図14に示すように、撮影光学系101には、ぶれ補正レンズ155が設けられている。ぶれ補正レンズ155は、アクチュエータ154によって駆動されるように構成されている。アクチュエータ154は、レンズCPU103内に設けられたぶれ補正レンズ制御部151によって、アクチュエータ駆動回路153を介して制御される。レンズCPU103には、ぶれセンサ152が接続されている。ぶれセンサ152としては、例えば角速度センサ等が用いられている。レンズCPU103に設けられたぶれ補正レンズ制御部151は、ぶれセンサ152によって検知された手ぶれ量に基づいて、ぶれ補正レンズ155の駆動量を演算する。ぶれ演算により算出された駆動量を示す信号、即ち、デジタル値の駆動信号が、ぶれ補正レンズ制御部151からアクチュエータ駆動回路153に出力される。アクチュエータ駆動回路153は、ぶれ補正レンズ制御部151から出力された駆動信号(駆動電圧)に基づいて、アクチュエータ154に電力を供給する。上記実施形態においてアクチュエータ121に対して行った保持力回復動作と同様の保持力回復動作を、アクチュエータ154に対して行うようにすればよい。ぶれ補正レンズ155を駆動するアクチュエータ154に対して保持力回復動作を行うようにすれば、外力が加わったとしても、光軸Iと直交する方向にぶれ補正レンズ155が動いてしまうことはない。このため、ぶれ補正レンズ155を駆動するアクチュエータ154に対して保持力回復動作を行うようにすれば、ぶれ補正をより確実に行い得る撮像装置を提供することができる。ぶれ補正レンズ155を駆動するアクチュエータ154は、ぶれ補正レンズ155を駆動することにより、ぶれ補正を行う動作、即ちぶれ補正動作を行うものである。
また、上記実施形態では、タイマー109aのカウント開始が、アクチュエータ121の駆動が完了した後に開始しているが、これに限定されるものではない。例えば、圧電素子2の電極A1、A2への電圧印加が完了した後にタイマー109aのカウントを開始する場合でも、同様の効果を得ることができる。
また、上記実施形態ではカメラ100のメインSW195がOFFの場合には温湿度センサ199も起動していない場合について説明したが、それに限定されるものではない。例えば、カメラ100のメインSW195がONされるまでに、所定時間カメラ100内部の湿度が所定値以上、例えば70%以上である場合には、アクチュエータ121の保持力が低下した状態になる可能性がある。なぜなら、アクチュエータ121の接触部3aとスライダー4との接触箇所に水分が凝集してしまうためである。そのため、カメラ100のメインSW195がOFFの場合でも、ボディCPU109は、温湿度センサ199を起動し、カメラ100内部の湿度を検出し、その結果をメモリ198に記憶する。そして、メインSW195がOFFの間に所定時間、カメラ100内部の湿度が所定値を超えている場合には、ボディCPU109は保持力回復動作を行う。これにより、カメラ100のメインSW195がOFFのときにカメラ100が高湿度環境下に置かれている場合でも、良好な性能の撮像装置を提供することができる。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
2 圧電素子
10 振動子
103 レンズCPU
109 ボディCPU
109a タイマー109a
120 AFレンズ
121 アクチュエータ
123 アクチュエータ駆動回路
199 温湿度センサ

Claims (8)

  1. 撮影光学系の環境を検出する検出手段と、
    前記撮影光学系を駆動するアクチュエータを、第1の動作及び前記撮影光学系のメンテナンスを行う第2の動作を行うように制御する制御手段と、
    前記第1の動作で駆動された前記撮影光学系が停止してからの経過時間を計測する計測手段と、を備え
    前記検出手段は、前記環境として湿度及び温度を検出し、
    前記制御手段は、前記検出手段により検出された前記湿度が第1の値であるときは、前記湿度が前記第1の値より低い第2の値であるときよりも、前記経過時間の閾値を小さい値に設定するとともに、前記経過時間が前記閾値を超えている場合に前記第2の動作を行うように制御し、前記経過時間が前記閾値を超えておらず前記検出手段により検出された前記温度の変化量が所定値を超えている場合に前記第2の動作を行うように制御することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記制御手段は、電源が投入された時点での前記環境に応じて前記閾値を設定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第1の動作は、フォーカス動作、焦点距離変更動作、またはぶれ補正動作であることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記アクチュエータは、圧電素子を含むことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記第2の動作では、前記第1の動作において前記圧電素子に印加される交流電圧の周波数とは異なる周波数の交流電圧、または、前記第1の動作において前記圧電素子に印加される交流電圧の位相とは異なる位相の交流電圧が前記圧電素子に印加されることを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  6. 撮影光学系の環境を検出するステップと、
    前記撮影光学系を駆動するアクチュエータを、第1の動作及び前記撮影光学系のメンテナンスを行う第2の動作を行うように制御するステップと、
    前記第1の動作で駆動された前記撮影光学系が停止してからの経過時間を計測するステップと、を含み、
    前記検出するステップは、前記環境として湿度及び温度を検出し、
    前記制御するステップは、前記検出するステップで検出された前記湿度が第1の値であるときは、前記湿度が前記第1の値より低い第2の値であるときよりも、前記経過時間の閾値を小さい値に設定するとともに、前記計測するステップで計測された前記経過時間が前記閾値を超えた場合に前記第2の動作を行うように制御し、前記経過時間が前記閾値を超えておらず前記検出するステップで検出された前記温度の変化量が所定値を超えている場合に前記第2の動作を行うように制御することを特徴とする撮像装置の制御方法。
  7. 請求項6に記載された制御方法を撮像装置のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  8. 請求項に記載のプログラムをコンピュータが読み出し可能に記憶した記憶媒体。
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