JP5110824B2 - 複数の振動波モータを駆動源として用いる駆動装置の制御方法、該制御方法をコンピュータに実行させるプログラム、及び該駆動装置の制御装置 - Google Patents

複数の振動波モータを駆動源として用いる駆動装置の制御方法、該制御方法をコンピュータに実行させるプログラム、及び該駆動装置の制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、複数の振動波モータを駆動源とする駆動装置の制御方法、該制御方法をコンピュータに実行させるプログラム、及び該駆動装置の制御装置に関する。特に、振動体に発生する進行性振動波によって振動体と該振動体に加圧される回転とを相対運動させる振動型モータを駆動源として複数備える駆動装置の制御装置、及び該駆動装置の制御方法に関する。
近年、社会生活における安全性への不安に対し、セキュリティーの確保と防犯等の観点から監視カメラが公共の場やオフイス、店舗、駐車場のみならず家庭へも普及してきている。
従来の監視カメラには、雲台を具備し、レンズを搭載したカメラヘッドをパン・チルト方向へ移動させて対象物を撮影する機能を有しているものがある。このような従来の監視カメラにおいて、カメラヘッドの駆動源としては、コストが比較的安価であることや制御が容易であること等からDCモータやパルスモータが広く採用されている。
従来の監視カメラには、監視目的で不審者等の速い動きを追いかけるために、雲台を高速且つ短時間で移動させる所謂追尾機能が求められており、高トルク且つ小型の駆動源が必要となっている。また雲台を具備した監視カメラは、ネットワークを介して遠隔操作によって利用されることが多く、このような監視カメラにおいては、ネットワークケーブルを電源供給線として兼用し、専用電源線を持たない方式も採用され始めている。
監視カメラにおいて、省電力の観点からは、雲台の停止時に保持トルク発生のための電力を必要としないモータが望ましい。しかしながらDCモータやパルスモータのような電磁モータでは位置保持のために電力を消費してしまい省電力化の妨げとなっている場合もある。
上述の問題を解決し高速化、及び省電力化を達成する駆動源として振動波モータがある。振動波モータとは、電気‐機械エネルギ変換素子からなる振動子に進行性振動波を発生させ、この振動子に加圧接触する回転子との間に摩擦力を生じさせ、振動子に対して回転子を相対移動させる振動型モータである。
振動波モータには、種々の長所がある。例えば、振動波モータは小型であっても発生するトルクが大きいため加速特性が良いという長所がある。また、回転子が振動子に加圧接触されているので、回転子と振動子が摩擦状態にあり、このため振動波モータの停止時にも停止状態の保持力がある。このため、電磁モータのように保持トルク発生のために電力を消費しないという長所がある。従って、振動波モータを監視カメラに採用した場合、良好な加速度特性を得ることができ、且つ良好な速度制御を行うことができる。また、停止時には摩擦による自己保持トルクによって位置の固定ができ、省電力化が可能となる。雲台の駆動源に振動波モータを使用した場合、高速動作時においても速度プロファイルの追従性は良好である。
従来の監視カメラとしては、1つの被駆動体に対して複数の振動波モータを駆動源として用いるものも提供されている。この場合のメリットとしてはトルクが不足した場合に新たに高トルクのモータを作ることなく、使用個数を増やすことで対応するため、モータメーカがモータの機種を削減でき、金型等の初期投資を少なくでき、モータ一機種あたりの生産量が増え生産性が向上する。さらに、ユーザ側としても大きなモータを使うことなく、小さなモータを複数個使うためにスペース効率が向上し、製品の小型化やデザイン性の向上に貢献する場合もある。
以下、図13を参照して従来の振動波モータの速度プロファイルと追従性について概説する。図13は、従来の振動波モータの速度プロファイルと、この振動波モータの回転開始からの時間と回転速度との関係を表したグラフを示す図である。
図13において、台形の実線は、振動波モータの速度プロファイルを示し、時間の経過と共に回転速度が増加して目標回転速度に達したところで一定の回転速度となり、所定の時間経過後に減速する特性を示している。本説明においては、振動波モータの加速、定速、及び減速制御が、速度プロファイルに設定された各時間に対する速度を正確に追従できる場合を、速度プロファイルの追従性が良好であると表現する。例えば、本例においては、振動波モータの時間と速度の関係が図13において実線で示した台形の如くなる場合、速度プロファイルの追従性が良好である。振動波モータの時間と速度の関係が、図13の点線で示すような場合は、加速時にはオーバーシュートとなり、また、減速時には急激に停止するため衝撃が大きくなる。このような場合は台形の速度プロファイルに追従できず、速度ロファイルの追従性が悪いと表現する。
振動波モータを用いた雲台式監視カメラにおいて長時間定点を監視し続ける場合、振動波モータは長時間動作せず停止状態となる。このため、振動波モータを構成する振動子とこれに圧接する回転子との接触部分において、モータ使用環境雰囲気中の水分等の影響によって摩擦状態が変化し、停止状態において発生するトルクが減少してしまう場合がある。このため、長時間放置の後に振動波モータを駆動させる場合、振動子と回転子との摩擦が定常摩擦状態になるまでの間は、速度プロファイルの追従性と位置決め精度が悪化してしまうという問題がある。
このような振動波モータの長時間停止によって発生する駆動時の状態変化に対し、従来、速度プロファイルの追従性を悪化させることなく安定して振動波モータを駆動させるための提案がなされている。
例えば特許文献1においては、振動波モータの電極に対し駆動時には位相が90°異なる信号を供給し、停止時には同位相の信号を供給する駆動装置が提案されている。これにより停止時にあっても同相の信号が供給され定在波が生じ、振動波モータは発熱し駆動時と同様の発熱状態となり、長時間停止後でも安定した駆動が行えるというものである。
また、特許文献2においては、振動波モータを駆動源とする駆動装置において、振動波モータを長期間停止状態にした際に生ずる振動波モータの固着を防止するために、振動波モータの停止時間の計測結果に応じて振動波モータを作動させるという提案がなされている。
特開平02−114869号公報 特開平10−191662号公報
しかしながら、上記従来の駆動装置においては、振動波モータ停止時に振動子に同相の信号を供給して定在波を発生させるので、回転子と振動子の間の摩擦による保持力が低下し、被駆動体が停止状態を保持できなくなるといった不具合が生ずる。
このため、雲台式監視カメラ等のチルト駆動源として振動波モータを用いて上記特許文献1のように制御を行った場合、カメラヘッドのチルト回転軸がカメラヘッドの重心に無いときは、カメラヘッドが偏荷重状態となるため、振動波モータは重力の影響によりカメラヘッドの位置を保持できず、カメラヘッドが回転してしまうという問題が生ずる。
また、振動子と回転子の摩擦状態を保つため停止時間を計測し、停止時間が一定時間以上に達した場合に、振動波モータを作動させる上記特許文献2のような制御方法では、振動波モータの作動に伴って上記一定時間が経過する度にカメラヘッドが何度も往復運動し続けるという問題が生ずる。このため、ユーザは、カメラが故障したと誤認する場合がある。
上述のように、従来の駆動装置は、省電力化を達成しつつ停止状態を保持することはできても、振動波モータが停止状態で長時間放置された後においても速度プロファイルの追従性を良好にすることができなかった。
本発明の目的は、振動波モータが停止状態で長時間放置されても、速度プロファイルの追従性が良好な複数の振動波モータを駆動源とする駆動装置の制御装置及び該駆動装置の制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の複数の振動波モータを駆動源として用いる駆動装置の制御方法によれば、電気−機械エネルギ変換素子に駆動周波信号が供給されることにより振動子に振動が形成されて前記振動子に加圧される回転子が回転する複数の振動波モータを備え、1つの被駆動体に対し前記複数の振動波モータを駆動源として用いる駆動装置の制御方法であって、前記振動波モータを回転させるための駆動命令を発信する発信ステップと、前記電気−機械エネルギ変換素子に前記駆動周波信号を供給する供給ステップとを備え、前記供給ステップは、前記発信ステップにおいて第1の期間以上にわたって前記駆動命令が発信されない場合、前記1つの被駆動体の駆動源としての前記複数の振動波モータのうちの少なくとも1つの振動波モータに第1駆動周波信号を第2の期間にわたって供給するとともに、前記少なくとも1つの振動波モータに前記第1駆動周波信号を供給する間は、他の振動波モータに前記被駆動体が駆動しないための駆動周波信号を供給するか、あるいは、前記他の振動波モータへの駆動周波信号の供給を停止することで、記被駆動体を保持するものであって、前記第1駆動周波信号が供給されている際に、前記発信ステップにおいて前記駆動命令が発せられたとき、前記供給ステップは、前記第1駆動周波信号の供給を中止して前記駆動周波信号として前記駆動命令に応じた第2駆動周波信号を供給することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項2記載の複数の振動波モータを駆動源として用いる駆動装置の制御方法によれば、電気−機械エネルギ変換素子に駆動周波信号が供給されることにより振動子に振動が形成されて前記振動子に加圧される回転子が回転する複数の振動波モータを備え、1つの被駆動体に対し前記複数の振動波モータを駆動源として用いる駆動装置の制御方法であって、前記振動波モータを回転させるための駆動命令を発信する発信ステップと、前記電気−機械エネルギ変換素子に前記駆動周波信号を供給する供給ステップとを備え、前記供給ステップでは、前記発信ステップにおいて第1の期間以上にわたって前記駆動命令が発信されない場合に、前記1つの被駆動体の駆動源としての前記複数の振動波モータのうちの少なくとも1つの振動波モータに第1駆動周波信号を第2の期間にわたって供給するとともに、前記少なくとも1つの振動波モータに前記第1駆動周波信号を供給する間は、他の振動波モータに前記被駆動体が駆動しないための駆動周波信号を供給するか、あるいは、前記他の振動波モータへの駆動周波信号の供給を停止することで、前記被駆動体を保持するものであって、前記第1駆動周波信号が供給されている際に、前記発信ステップにおいて前記駆動命令が発せられたときに、前記駆動命令が発信されたタイミングが前記第2の期間より短い第3の期間経過後の場合は、前記供給ステップは、前記第1駆動周波信号の供給を中止して前記駆動周波信号として前記駆動命令に応じた第2駆動周波信号を供給し、前記駆動命令が発信されたタイミングが前記第3の期間経過前の場合は、前記第3の期間が経過するまで前記第1駆動周波信号を供給し、前記第3の期間経過後に前記第1駆動周波信号の供給を中止して前記第2駆動周波信号を供給することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項3記載の複数の振動波モータを駆動源として用いる駆動装置の制御方法によれば、電気−機械エネルギ変換素子に駆動周波信号が供給されることにより振動子に振動が形成されて前記振動子に加圧される回転子が回転する複数の振動波モータを備え、1つの被駆動体に対し前記複数の振動波モータを駆動源として用いる駆動装置の制御方法であって、前記振動波モータを回転させるための駆動命令を発信する発信ステップと、前記電気−機械エネルギ変換素子に前記駆動周波信号を供給する供給ステップとを備え、前記供給ステップでは、前記発信ステップにおいて第1の期間以上にわたって前記駆動命令が発信されない場合に、前記1つの被駆動体の駆動源としての前記複数の振動波モータのうちの少なくとも1つの振動波モータに第1駆動周波信号を第2の期間にわたって供給するとともに、前記少なくとも1つの振動波モータに前記第1駆動周波信号を供給する間は、他の振動波モータに前記被駆動体が駆動しないための駆動周波信号を供給するか、あるいは、前記他の振動波モータへの駆動周波信号の供給を停止することで、前記被駆動体を保持するものであって、前記第1駆動周波信号が供給されている際に、前記発信ステップにおいて前記駆動命令が発せられたときに、前記供給ステップは、前記第2の期間経過後に前記第1駆動周波信号の供給を中止し、前記駆動周波信号として前記駆動命令に応じる第2駆動周波信号を供給することを特徴とす
上記目的を達成するために、請求項5記載の複数の振動波モータを駆動源として用いる駆動装置の制御装置によれば、電気−機械エネルギ変換素子に駆動周波信号が供給されることにより振動子に振動が形成されて前記振動子に加圧される回転子が回転する複数の振動波モータを備え、1つの被駆動体に対し前記複数の振動波モータを駆動源として用いる駆動装置の制御装置において、前記電気−機械エネルギ変換素子に前記駆動周波信号を供給する供給手段を制御する制御手段と、前記制御手段に対し、前記振動波モータを回転させるための駆動命令を発信する発信手段とを備え、前記制御手段は、前記発信手段が第1の期間以上にわたって前記駆動命令を発信しない場合に、前記1つの被駆動体の駆動源としての前記複数の振動波モータのうちの少なくとも1つの振動波モータに第1駆動周波信号を第2の期間にわたって供給するとともに、前記少なくとも1つの振動波モータに前記第1駆動周波信号を供給する間は、他の振動波モータに前記被駆動体が駆動しないための駆動周波信号を供給するか、あるいは、前記他の振動波モータへの駆動周波信号の供給を停止することで、前記被駆動体を保持するものであって、前記第1駆動周波信号が供給されている際に、前記発信手段により前記駆動命令が発せられたとき、前記第1駆動周波信号の供給を中止して前記駆動周波信号として前記駆動命令に応じた第2駆動周波信号を供給することを特徴とす
上記目的を達成するために、請求項6記載の複数の振動波モータを駆動源として用いる駆動装置の制御装置によれば、電気−機械エネルギ変換素子に駆動周波信号が供給されることにより振動子に振動が形成されて前記振動子に加圧される回転子が回転する複数の振動波モータを備え、1つの被駆動体に対し前記複数の振動波モータを駆動源として用いる駆動装置の制御装置において、前記電気−機械エネルギ変換素子に前記駆動周波信号を供給する供給手段を制御する制御手段と、前記制御手段に対し、前記振動波モータを回転させるための駆動命令を発信する発信手段とを備え、前記制御手段は、前記発信手段が第1の期間以上にわたって前記駆動命令を発信しない場合に、前記1つの被駆動体の駆動源としての前記複数の振動波モータのうちの少なくとも1つの振動波モータに第1駆動周波信号を第2の期間にわたって供給するとともに、前記少なくとも1つの振動波モータに前記第1駆動周波信号を供給する間は、他の振動波モータに前記被駆動体が駆動しないための駆動周波信号を供給するか、あるいは、前記他の振動波モータへの駆動周波信号の供給を停止することで、前記被駆動体を保持するものであって、前記第1駆動周波信号が供給されている際に、前記発信手段により前記駆動命令が発せられたときに、前記駆動命令が発信されたタイミングが前記第2の期間より短い第3の期間経過後の場合は、前記第1駆動周波信号の供給を中止して前記駆動周波信号として前記駆動命令に応じた第2駆動周波信号を供給し、前記駆動命令が発信されたタイミングが前記第3の期間経過前の場合は、前記第3の期間が経過するまで前記第1駆動周波信号を供給し、前記第3の期間経過後に前記第1駆動周波信号の供給を中止して前記第2駆動周波信号を供給することを特徴とす
上記目的を達成するために、請求項7記載の複数の振動波モータを駆動源として用いる駆動装置の制御装置によれば、電気−機械エネルギ変換素子に駆動周波信号が供給されることにより振動子に振動が形成されて前記振動子に加圧される回転子が回転する複数の振動波モータを備え、1つの被駆動体に対し前記複数の振動波モータを駆動源として用いる駆動装置の制御装置において、前記電気−機械エネルギ変換素子に前記駆動周波信号を供給する供給手段を制御する制御手段と、前記制御手段に対し、前記振動波モータを回転させるための駆動命令を発信する発信手段を備え、前記制御手段は、前記発信手段が第1の期間以上にわたって前記駆動命令を発信しない場合に、前記1つの被駆動体の駆動源としての前記複数の振動波モータのうちの少なくとも1つの振動波モータに第1駆動周波信号を第2の期間にわたって供給するとともに、前記少なくとも1つの振動波モータに前記第1駆動周波信号を供給する間は、他の振動波モータに前記被駆動体が駆動しないための駆動周波信号を供給するか、あるいは、前記他の振動波モータへの駆動周波信号の供給を停止することで、前記被駆動体を保持するものであって、前記第1駆動周波信号が供給されている際に、前記発信手段により前記駆動命令が発せられたときに、前記第2の期間経過後に前記第1駆動周波信号の供給を中止し、前記駆動周波信号として前記駆動命令に応じる第2駆動周波信号を供給することを特徴とする。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。
初めに、本発明の第1の実施の形態に係る複数の振動波モータを駆動源とする駆動装置(以下単に、駆動装置という。)の制御装置を備えるパンチルトカメラ1の全体構成に関して説明する。
図1は、パンチルトカメラ1の斜視図であり、図2は、パンチルトカメラ1の正面図であり、図3は、パンチルトカメラ1の右側面図である。図1〜3は、振動波モータが露出するように外装部を省略し、また、本実施の形態の説明に必要のない構成を省略した図である。また、図4は、図3の線A−Aに沿う断面図であり、図5は、図2の線B−Bに沿う断面図であり、図6は、図2の線C−Cに沿う断面図である。尚、本説明においては、パンチルトカメラ1の正面視(図2参照)左側を左側と、右側を右側と称呼する。
図1〜3に示すように、パンチルトカメラ1は、駆動源として複数の振動波モータを備え、カメラユニット2と、カメラユニット2を支持する回転板12と、回転板12を支持するベースプレート22とを備える。
カメラユニット2は、正面に画像を取り込むレンズ3が設けられており、また、長手方向略中央部には左右方向に延びる軸4が延設されている。軸4の右側端部には、かさ歯ギア5が固定されている。
回転板12は、略円形板状の形状を呈しており、回転板12には、前後方向に延びる左右一対のシャーシ9a,9bが垂直に立設されている。シャーシ9a,9bは、カメラユニット2を上下(チルト)方向(図3の矢印方向)に回転可能に軸4を支持する。即ち、シャーシ9aは、カメラユニット2の軸4の右端側を回転可能に支持し、シャーシ9bは、軸4の左端側を回転可能に支持する。また、シャーシ9aは、軸4に固定されたかさ歯ギア5の内側、即ち、カメラユニット2本体とかさ歯ギア5の間に配置されている。また、シャーシ9a,9bは、補強板10,11によって補強されて回転板12に固定されている。
また、回転板12には、振動波モータであるチルトモータ7L,7Rが設けられている。チルトモータ7L,7Rの回転軸には、かさ歯ギア6L,6Rが夫々ネジ留めされている。チルトモータ7L,7Rは、各々、内部に角度検出用の図示しないエンコーダを搭載している。チルトモータ7Lはシャーシ9aにネジ留めされたモータ取り付け板8Lにネジ留めされており、チルトモータ7Lは、かさ歯ギア6Lが、右側面視(図3参照)左側においてかさ歯ギア5と噛み合うように、モータ取り付け板8Lを介してシャーシ9aに取り付けられている。同様に、チルトモータ7Rはシャーシ9aにネジ留めされたモータ取り付け板8Rにネジ留めされており、チルトモータ7Rは、かさ歯ギア6Rが、右側面視(図3参照)右側においてかさ歯ギア5と噛み合うように、モータ取り付け板8Rを介してシャーシ9aに取り付けられている。
回転板12の下面の略中心部には、図1〜3に示すように、かさ歯ギア14が固定されている。かさ歯ギア14の中心には、垂直下方に延びる軸21が延設されている。また、図4に示すように、回転板12の下面には、軸21を中心とする所定の半径の円上に遮蔽板12aが立設されている。遮蔽板12aは、上記円の一部分上に立設されており、下面視(図4参照)略C字型の形状を呈する。更に、回転板12の下面には、軸21を中心とする環状部材12bが設けられており、環状部材12bの内周面の所定の位置には、中心(軸21)方向に突出する凸部12cが形成されている。環状部材12bは、かさ歯ギア14と遮蔽板12aとの間に配設されている。
図1〜3に示すように、ベースプレート22は板状の部材で有り、その上面には軸受23が固定されており、軸受23には、回転板12の軸21が回転自由に挿入される。図3に示すように、軸受23に回転自由に挿入された軸21の先端にはEリング29が取り付けられており、このEリング29によって回転板12はスラスト方向(軸21の長手方向)の規制を受けている。
また、図2に示すように、ベースプレート22には、振動波モータであるパンモータ16L,16Rが設けられている。パンモータ16L,16Rの回転軸には、かさ歯ギア15L,15Rが夫々ネジ留めされている。パンモータ16L,16Rは、各々、内部に角度検出用の図示しないエンコーダを搭載している。パンモータ16Lはベースプレート22に固定された正面視(図2参照)略コの字型のモータ取り付け板20の左側にネジ留めされている。これにより、パンモータ16Lは、かさ歯ギア15Lが、正面視左側において回転板12のかさ歯ギア14と噛み合うように、モータ取り付け板20を介してベースプレート22に取り付けられている。同様に、パンモータ16Rはモータ取り付け板20の右側にネジ留めされている。これにより、パンモータ16Rは、かさ歯ギア15Rが、正面視(図2参照)右側において回転板12のかさ歯ギア14と噛み合うように、モータ取り付け板20を介してベースプレート22に取り付けられている。
図3,4に示すように、モータ取り付け板20の右側部上部には、回転板12に取り付けられた環状部材12bの凸部12cに当接可能なストッパ部20aが形成されている。ストッパ部20aは、回転板12が軸21を中心として回転すると、凸部12bに突当り、回転板12はそれ以上回転できなくなる。即ち、ストッパ部20aは、回転板12の回転可能範囲を規定する。本実施の形態においては、回転板12の回転可能範囲は、図4に示した位置(カメラユニット2のレンズ3が正面を向く位置)から時計周り(CW)方向、半時計周り(CCW)方向ともに170°に規定されている。
また、図1,3に示すように、ベースプレート22の後方にはプリント基板25がネジ留めされている。プリント基板25の上面には、回転板12の遮蔽板12aの存在を検知するために透過型ホームポジションセンサ24が配設されている。遮蔽板12aは、回転板12の回転角度に応じてホームポジションセンサ24をON、OFFさせ、これにより、ホームポジションセンサ24は回転板12の初期位置等の検出を行う。
次いで、シャーシ9における軸4の支持構造の詳細について図5,6を参照して説明する。
図5に示すように、シャーシ9aには、軸4が回転自在に挿入される軸受26が取付けられている。軸受26の右側面には、凸部26a,26bが一体に設けられている。凸部26a,26bは、軸4を中心として所定の角度間隔の位置に設けられている。軸4には、凸部27aが一体に設けられた回転止27が右端部から圧入されており、凸部27aは、軸4の回転により凸部26a,26bに当接するように形成されている。即ち、凸部26a,26b,27aは、軸4の回転可能範囲、つまりカメラユニット2のチルト方向(図5の矢印方向)可動範囲を規定している。本実施の形態においては、カメラユニット2が図5の位置、つまりレンズ3が正面を向く位置から軸4を回転中心として反時計周り(CCW)方向に30°回転したところで凸部27aが凸部26bに突当り、図5の位置から時計周り(CW)方向に90°回転すると凸部27aが凸部26aに突当るように配設されている。
また、図5に示すように、軸受26にはサブ基板28が固定されており、サブ基板28の裏側には、図6に示すように、透過型のホームポジションセンサ30がはんだ付けされている。また、サブ基板28は不図示のケーブルによりプリント基板25と電気的に接続されている。
図5に示すように、カメラユニット2の外装カバー32には、外装カバー32がホームポジションセンサ30と干渉しないように扇形の開口部32aが形成されている。カメラユニット2には、開口部32a内に遮蔽板31が一体的に設けられており、遮蔽板31は、カメラユニット2の回転角度に応じてホームポジションセンサ30をON、OFFさせる。これにより、ホームポジションセンサ30はカメラユニット2の初期位置等の検出を行う。
次いで、パンチルトカメラ1の電気的構成について図7を用いて説明する。図7は、パンチルトカメラ1の電気的構成を示すブロック図である。
図7に示すように、パンチルトカメラ1の備えるプリント基板25には、メモリ57、タイマ58、カウンタ59、CPU60、パンモータドライバ61L,61R、チルトモータドライバ62L,62R、温度センサ65、及び湿度センサ66が搭載されている。また、プリント基板25には、マイクロコンピュータ56が接続さており、マイクロコンピュータ56からの命令によりパンモータ16L,16R、及びチルトモータ7L,7Rは夫々駆動制御される。
タイマ58は、パンチルトカメラ1の停止時間や、パンモータ16L,16Rや、チルトモータ7L,7Rの加減速時間等の計測を行う。カウンタ59は、パンモータパン16L,16R、チルトモータ7L,7Rが夫々備える上記エンコーダであるパン用エンコーダ16La,16Ra、チルト用エンコーダ7La,7Raからの信号等を計測する。
メモリ57は、タイマ58やカウンタ59の出力情報等を保存し、必要に応じてCPU60等に情報を提供する。
CPU60は、マイクロコンピュータ56からの駆動命令やチルト用エンコーダ7La,7Ra、パン用エンコーダ166a,16Ra、カウンタ59、タイマ58の情報等を基に駆動条件を決定しパンモータドライバ61L,61R、チルトモータドライバ62L,62Rへ上記駆動条件を表す駆動情報を発信する。
パンモータドライバ61L,61R、チルトモータドライバ62L,62Rは、夫々、CPU60から駆動情報を受け取り、この駆動情報に基づいてパンモータ16L,16R、チルトモータ7L,7Rへ駆動周波信号を出力して振動波モータを夫々駆動制御する。
パン用のホームポジションセンサ24、及びチルト用のホームポジションセンサ30は、回転板12、及びカメラユニット2の原点を夫々検出するために設けられている。マイクロコンピュータ56は、電源投入時等に回転板12及びカメラユニット2を決められた方向へ回転させ、ホームポジションセンサ24及びホームポジションセンサ30のON,OFF位置を夫々検出することにより原点を決定する。
温度センサ65は、パンチルトカメラ1の使用環境下における雰囲気温度を検出し湿度センサ66は、パンチルトカメラ1の使用環境下における雰囲気湿度を検出する。
上述の構成を有するパンチルトカメラ1は、チルトモータ7L,7Rを駆動することにより、カメラユニット2をチルト方向に駆動し、また、パンモータ16L,16Rを駆動することにより、回転板12を、つまりカメラユニット2をパン方向に駆動することができる。
以上説明したように本実施の形態におけるパンチルトカメラ1ではパン方向及びチルト方向の移動の駆動源として、夫々、2個の振動波モータを、つまりパンモータ16L,16R及びチルトモータ7L,7Rを使用している。
尚、上記マイクロコンピュータ56及びプリント基板25等が本実施の形態に係る駆動装置の制御装置を構成している。
次いで、振動波モータについて図8を参照しながら説明する。
図8は、振動波モータの構成の一例を示す図であり、図8(A)は断面図であり、図8(B)は部分拡大断面図である。
振動波モータは、超音波領域周波数の機械振動を利用して、回転子を摩擦駆動させるものである。図8において、91は圧電素子であり、2極に分極され多重に積層されて焼成された所謂電気‐機械エネルギ変換素子である。圧電素子91には2つの相、A相・B相が複数組放射状に交互に形成されている。
92は圧電素子91に圧接され、圧電素子91からの振動を増幅する振動子であり、93は回転子94に固定された回転部材で、バネ97により振動子92に加圧されている。回転子94には溝が形成されており、その溝には軸95に圧入された伝達部材96が嵌合され、回転子94の回転運動を伝達部材96を介して軸95へ伝えている。このように、振動子92に対して回転部材93が常に加圧されているため、振動波モータは非通電時でも一定の保持トルクを有する。
次いで、振動波モータの動作について説明する。
圧電素子91のA相・B相に互いに90°異なる位相を持った2つの周波信号を印加(供給)することにより、圧電素子91の電歪現象によって微弱な振動が発生し、振動子92の表面に進行波が生ずる。振動子92表面の一点の動作を見ると、その点は楕円運動をしており、この楕円運動により発生する摩擦力が運動対象物である回転部材93、回転子94へと伝達され、回転子94と伝達部材96が嵌合されているため、伝達部材96を介して軸95へ回転が伝達される。
ここで、長時間の停止状態において振動波モータのトルクが減少してしまう理由について簡単に説明する。
振動波モータが通常回転時には、図8(B)の矢印C部において、回転部材93と振動子92との接触部は回転のため摩擦状態にあり乾燥状態である。しかし、振動波モータが長時間の停止状態においては、使用環境雰囲気中の水分子等が矢印C部の接触部に入り込みこれらが潤滑剤の役目をなして、回転部材93と振動子92との間の摩擦力が低下し、回転部材93が滑りやすい状態となる。このため、振動波モータが長時間停止していた場合、回転開始からの一定時間(定常摩擦状態になるまでの時間)は発生するトルクが減少し、前述したように速度プロファイルの追従性が悪化してしまう。しかしながら、この状態で一定時間回転部材93を回転させると、発生する摩擦熱等により潤滑剤の役目をしていた水分子等が接触面から取り除かれて通常の摩擦状態となる。通常の摩擦状態になると振動波モータ本来のトルクが得られるようになり、速度プロファイルの追従性も良好となる。この原理を利用して、上述のような振動波モータのトルクの減少及び速度プロファイルの追従性の悪化という問題を解決するために、本実施の形態においては、モータトルク回復処理を行う。
ここで、振動波モータが長時間停止した場合に実行するモータトルク回復処理について説明する。本実施の形態においては、上述のように、1つの被駆動体に対して2つの振動波モータを使用している。パンチルトカメラ1の通常運転時は、駆動命令(駆動情報)に対して2つの振動波モータを同一方向へ回転するように制御するが、パンチルトカメラ1(振動波モータ)が長時間停止した後は、モータトルクの回復処理を実行する。本実施の形態においては、モータトルク回復処理として、一対のパンモータ16L,16R又は一対のチルトモータ7L,7Rが、被駆動体(カメラユニット2又は回転板12)が移動しないように、互いに逆方向に回転するように、パンモータ16L,16R又はチルトモータ7L,7Rを制御する。モータトルク回復処理は、駆動装置の制御装置によって実行される。
このモータトルク回復処理の内容について、図3を用いて具体的に説明する。
チルトモータ7L,7Rが各出力軸方向から見てCW方向に回転すると、かさ歯ギア5はCCW方向へ回転し、チルトモータ7L,7RがCCW方向へ回転すれば、かさ歯ギア5はCW方向へ回転する。通常運転時においては、このように、チルトモータ7L,7Rを同一方向に回転駆動してカメラユニット2を駆動する。
モータトルク回復処理においては、かさ歯ギア5が回転しないように、チルトモータ7RをCW方向へ高速回転するように駆動周波信号を一定時間与え続け、同時にチルトモータ7LにはCCW方向へ高速回転するように駆動周波信号を一定時間与え続ける。また、かさ歯ギア5がCW方向へ回転した場合は、チルトモータ7Rのトルクをチルトモータ7Lと比べ相対的に下げ、かさ歯ギア5がCCW方向へ回転した場合は、チルトモータ7Rのトルクをチルトモータ7Lに比べ相対的に上げるようにそれぞれのモータを制御する。このようにして、かさ歯ギア5が、つまりカメラユニット2が常に、モータトルク回復処理を行う前の位置(角度)を保つようにする。
上記モータトルク回復処理中におけるチルトモータ7L,7Rの状態を、図8(A),(B)を用いて説明する。
振動子92は高速回転するように進行波を発生しているが、軸95は停止状態にあるため、振動子92と回転部材93との間では圧接しながら高速で滑っている状態となっている。この状態を一定時間続けると、摩擦熱により振動子92と回転部材93の間の水分等は消滅し通常の摩擦状態となり、振動波モータのトルクが回復し速度プロファイルの追従性も良好となる。
パンモータ16L,16Rに対しても上記モータトルク回復処理と同様のモータトルク回復処理を実行するので、その説明は省略する。
次いで、パンチルトカメラ1において、振動波モータ(パンモータ16L,16R、チルトモータ7L,7R)が長時間停止している場合において実行する回復処理について図9を参照しながら説明する。図9は、本実施の形態に係る駆動装置の制御装置の実行する回復処理のフローチャートである。
本処理においては、まず、図9に示すように、振動波モータ(パンモータ16L,16R、又はチルトモータ7L,7R)の停止時間tを検出する(ステップS1)。次いで、ステップS1において検出した停止時間tが予め設定された所定時間T1以上か否かを判別する(ステップS2)。
停止時間tが所定時間T1より短い場合は、ステップS1の処理に戻り、一方、停止時間tが所定時間T1以上である場合は、上記モータトルク回復処理を実行するモータトルク回復処理モードに動作モードを変更する(ステップS3)。モータトルク回復処理モードにおいては、上述のように、被駆動体の駆動源である一対の振動波モータが互いに逆方向に高速回転し、且つこの被駆動体を移動させないようにするような駆動周波信号を発信して振動波モータを制御するモータトルク回復処理を行う。例えば、パンモータ16L,16Rが所定時間T1以上の間停止状態を維持している場合は、CPU60は、パンモータドライバ61L,61Rに駆動周波信号を発信して、パンモータ16L,16Rが互いに逆方向に高速回転し且つ回転板12が回転移動せずにそのままの位置を保持するようにパンモータ16L,16Rを制御する。また、チルトモータ7L,7Rが所定時間T1以上の間停止状態を維持している場合は、パンモータ16L,16Rの場合と同様にチルトモータ7L,7Rを制御する。
次いで、ステップS3において動作モードがモータトルク回復処理モードに入り、モータトルク回復処理を開始すると、モータトルク回復処理の実行時間が予め設定された所定時間T2に達したか否かを判別する(ステップS4)。
モータトルク回復処理の実行時間が所定時間T2に達している場合は、タイマ58の停止時間のカウント値tをリセットし(ステップS7)、マイクロコンピュータ56から終了命令を受信したか否かを判別する(ステップS8)。終了命令を受信した場合は、本処理を終了し、終了命令を受信していなければ、ステップS1の処理へ戻り、再び停止時間tを計測する。
一方、モータトルク回復処理の実行時間が所定時間T2に達していない場合は、ステップS2において所定時間T1以上停止していると判断された振動波モータに対してマイクロコンピュータから駆動命令が発信されているか否かを判別する(ステップS5)。駆動命令が発信されている場合は、モータトルク回復処理を中止し、上記駆動命令に従って駆動命令に応じた角度まで振動波モータを回転駆動して(ステップS6)、ステップS7の処理へ移行し、タイマ58の停止時間のカウント値tをリセットする。一方、駆動命令が発信されていない場合は、ステップS4の処理に移行しモータトルク回復処理を続行する。
上述のように、本発明の第1の実施の形態に係る駆動装置の制御装置によれば、1つの被駆動体に対し複数の振動波モータを駆動源とする駆動装置において、振動波モータの停止時間が所定時間T1を経過した場合に、複数の振動波モータに対し被駆動物が移動しないように互いに逆方向に回転するようにする駆動周波信号を所定時間T2の間発信する。これにより、振動波モータが長時間停止状態であった後においても、従来のように回転部12やカメラユニット2が何度も往復運動することなく、振動波モータトルクを回復することができ、速度プロファイルの追従性を良好にすることができる。したがって、振動波モータが長時間停止状態であった場合においても、目標としている駆動時の速度プロファイルを忠実にトレースするような振動波モータの制御が可能となる。
また、本実施の形態においては、振動波モータが長時間停止状態であった場合には、この振動波モータを高速回転させるので、振動波モータが長時間停止した後に、短時間で速度プロファイルの追従性を良好にすることができる。
尚、上記モータトルク回復処理をパンチルトカメラ1の電源投入時や、パンチルトカメラ1を初期状態に戻すリセット時に強制的に行ってもよい。
また、上述したような振動波モータを長時間停止させた後に実行するモータトルク回復処理は、駆動命令の内容によっては必ずしも必要ではなくなる。つまり、駆動命令が指示する振動波モータのトルクに対して、長時間停止されている振動波モータのトルク性能が十分マージンがある場合は、モータトルク回復処理を実行する必要はない。例えば、駆動命令が、振動波モータが急激な加減速を行わず、ゆっくりとした加減速を行うように指示するものである場合には、モータトルク回復処理は不必要となる。従って、本回復処理において、振動波モータが長時間停止されている場合においても、上述のようなモータトルク回復処理を行う必要がないと判断される場合は、モータトルク回復処理を行わない動作モードを選択可能にしてもよい。
次いで、本発明の第2の実施の形態について説明する。
本実施の形態は、上記本発明の第1の実施の形態に対して、回復処理の内容が異なるのみである。以下、上記本発明の第1の実施の形態に対して同じ構成には同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
図10は、本発明の第2の実施の形態に係る駆動装置の制御装置において実行される回復処理のフローチャートである。
振動波モータの特性は、雰囲気温度や湿度によって変化する。従って、長時間の停止による速度プロファイルの追従性も雰囲気温度や湿度によって変化する。例えば、高湿環境下では、図8(A),(B)に示した振動子92と回転部材93の間に水分子が溜まりやすくなるため、低湿環境下よりも短時間で速度プロファイルの追従性が悪化する。従って、温度センサ65、及び湿度センサ66の検出情報を基に、モータトルク回復処理を開始するまでの上記所定時間T1を変化させることにより、効率的に速度プロファイルの追従性を向上させることができる制御が可能となる。本実施の形態における回復処理は、この処理内容を追加したものである。
本処理においては、まず、温度センサ65及び湿度センサ66の検出情報に基づいて、CPU60が、モータトルク回復処理命令を発信するまでの上記所定時間T1を決定する(ステップS21)。本処理においては、この決定された所定時間T1と振動波モータの停止時間tとを比較し、停止時間tが所定時間T1以上であれば、モータトルク回復処理を開始する。ステップS21以降の処理は、図9の第1の実施の形態における回復処理と同じであるため説明は省略する。
尚、本実施の形態においては、モータトルク回復処理を開始するまでの所定時間T1は固定とし、回復処理を実行する期間である所定時間T2を温度や湿度の情報に基づいて変更してもよい。
また、モータトルク回復処理を開始するまでの所定時間T1と、回復処理を実行する期間である所定時間T2を固定し、ステップS3のモータトルク回復処理において、振動波モータを高速回転させるために発信する駆動周波信号の周波数を温度や湿度の条件に基づいて変更するようにしてもよい。当然、上記所定時間T1,T2、及び駆動周波信号の周波数のうちの2つ又は3つの条件を、温度や湿度に基づいて同時に変更するようにしてもよい。
次いで、本発明の第3の実施の形態について説明する。
本実施の形態は、上記本発明の第1の実施の形態に対して、回復処理の内容が異なるのみである。以下、上記本発明の第1の実施の形態に対して同じ構成には同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
上記本発明の第1の実施の形態、及び第2の実施の形態においては、モータトルク回復処理を実施している最中に振動波モータの駆動命令が発信された場合には、モータトルク回復処理を中断し、駆動命令に従って振動波モータを制御している。しかしながら、本実施の形態においては、振動波モータのモータトルク回復処理実行中に駆動命令が発信された場合に、すぐには駆動命令に従った振動波モータの制御を行わず、モータトルク回復処理終了後に駆動命令に従うように振動波モータの制御を行うようにしたものである。
具体的には、図11に示すように、図9の回復処理のステップS5において、振動波モータの駆動命令が発信されている場合は、ステップS6に代えて、振動波モータの駆動命令が発信されたことを示すFlag=1を立てる(ステップS31)。そして、ステップS31実行後に、ステップS4の処理に戻るようにする。また、ステップS4において、モータトルク回復処理の実行時間が所定時間T2に達した場合は、Flag=1であるか否かを判別する(ステップS32)。Flag=1である場合は、発信された駆動命令に従って振動波モータを駆動制御し(ステップS33)、ステップS7の処理に移行する。一方、Flag=1でない場合は、直接ステップS7の処理に移行する。他の処理は図9と同様であるのでその説明は省略する。
尚、上記と同様の趣旨で、本発明の第2の実施の形態における回復処理(図10)の内容を変更してもよい。この場合においても、上述のように処理内容を変更すればよく、その詳細な説明は省略する。
次いで、本発明の第4の実施の形態について説明する。
本実施の形態は、上記本発明の第1の実施の形態に対して、回復処理の内容が異なるのみである。以下、上記本発明の第1の実施の形態に対して同じ構成には同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
図12は、本発明の第4の実施の形態に係る駆動装置の制御装置において実行される回復処理のフローチャートである。
上記本発明の第1の実施の形態、及び本発明の第2の実施の形態においては、モータトルク回復処理実行中に駆動命令が発信された場合に、モータトルク回復処理をすぐに中止し、駆動命令に従って振動波モータを制御する。また、上記本発明の第3の実施の形態においては、モータトルク回復処理実行中に駆動命令が発信された場合には、モータトルク回復処理を完了した後に駆動命令に従って振動波モータを制御する。これに対して、本実施の形態においては、モータトルク回復処理実行中に駆動命令が発信された場合に、モータトルク回復処理をすぐに中止するのではなく、モータトルク回復処理を完了しなくても所定の期間モータトルク回復処理を続けて実行した後にモータトルク回復処理を中止して駆動命令に従って振動波モータを制御する。
例えば、モータトルク回復処理の実行時間である上記所定時間T2よりも短い所定時間T3をあらかじめ設定し、駆動命令が発信されても所定時間T3が経過するまではモータトルク回復処理を続行する。そして、所定時間T3が経過した後に、モータトルク回復処理を中止し、駆動命令に従って振動波モータを制御する。
具体的には、図12に示すように、図9の回復処理のステップ5において、振動波モータの駆動命令が発信されている場合は、ステップS6に移行するのではなく、モータトルク回復処理の実行時間が予め設定された上記所定時間T3に達したか否かを判別する(ステップS41)。モータトルク回復処理の実行時間が所定時間T3に達していない場合は、モータトルク回復処理の実行時間が所定時間T3に達するのを待つ。尚、モータトルク回復処理の実行時間が所定時間T3に達するのを待っている間は、ステップS3において開始したモータトルク回転処理を継続して実行する。
一方、モータトルク回復処理の実行時間が所定時間T3以上になって所定時間T3に達した場合は、ステップS6の処理に移行し、モータトルク回復処理を中止して、上記駆動命令に従って駆動命令に応じた角度まで振動波モータを回転駆動する(ステップS6)。他の処理は図9と同様であるのでその説明は省略する。
尚、上記と同様の趣旨で、本発明の第2の実施の形態における回復処理(図10)又は本発明の第3の実施の形態における回復処理(図11)の内容を変更してもよい。この場合においても、上述のように処理内容を変更すればよく、その詳細な説明は省略する。
上述のように、本発明の実施の形態について説明したが、上記各実施の形態はあくまで例示であり、上記各実地の形態に対しては、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において種々の変形を加えることができる。
以下、上記本発明の各実施の形態の変形例について説明する。
例えば、上記本発明の第1〜4の実施の形態においては、1つの被駆動体(カメラユニット2、又は回転板12)に対して2つの振動波モータ(チルトモータ7L,7R、又はパンモータ16L,16R)を駆動源としている。しかしながら、1つの被駆動体に対する駆動源としての振動波モータは2つに限定されるものではなく、2つ以上であればいくつでもよい。
例えば、1つの被駆動体に対して3つの振動波モータA,B,Cを駆動源とする構成としてもよい。この場合、振動波モータが長時間停止した際のモータトルク回復処理としては、以下のような種々の内容が考えられる。
例えば、第1の処理方法として、振動波モータA,Bが互いに逆方向に高速回転しつつも被駆動体が停止するように駆動周波信号を一定時間与え、その間振動波モータCには駆動周波信号を与えずに停止させておくようにする。
次に、振動波モータA,Cが互いに逆方向に高速回転しつつも被駆動体が停止するように駆動周波信号を一定時間与え、その間振動波モータBには駆動周波信号を与えずに停止させておくようにする方法が考えられる。
さらに、第2の処理方法として、振動波モータA,Bは同一方向に回転させ、振動波モータCは振動波モータA,Bとは逆方向に回転させつつも被駆動体を停止させるような駆動周波信号を一定時間与える。その後、振動波モータA,Cは同一方向に回転させ、振動波モータBは振動波モータA,Cとは逆方向に回転させつつも被駆動体を停止させるような駆動周波信号を一定時間与えるという方法が考えられる。
第3の処理方法として、2個のモータの自己保持トルクの合計が、1個のモータの駆動トルクより大きい場合は、振動波モータB,Cには駆動周波信号を与えず停止させておき、振動波モータAに駆動周波信号を一定時間与える。次に、振動波モータA,Cとには駆動周波信号を与えず停止させておき、振動波モータBに駆動周波信号を一定時間与える。さらに、振動波モータA,Bとには駆動周波信号を与えず停止させておき、振動波モータCに駆動周波信号を一定時間与える方法も考えられる。
また、第4の処理方法として、第1又は第2の処理方法と第3の処理方法とを組み合わせた方法が考えられる。具体的には、例えば、振動波モータA,Bが互いに逆方向に高速回転しつつも被駆動体が停止するように駆動周波信号を一定時間与え、振動波モータA,Bには駆動周波信号を与えず停止させておき、振動波モータCに駆動周波信号を一定時間与える方法である。
上述のように、3個以上の振動波モータが1つの被駆動体を駆動する駆動装置において、振動波モータが長時間停止した際のモータトルク回復処理は、被駆動物が停止状態になるように全ての振動波モータに対して駆動周波信号を一定時間与えればよい。
また、各実施の形態の目的は、次のような方法によっても達成される。すなわち、前述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を制御装置に供給する。そして、その制御装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、本発明には次のような場合も含まれる。すなわち、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される。
本発明の第1の実施の形態に係る駆動装置の制御装置を備えるパンチルトカメラの斜視図である。 図1のパンチルトカメラの正面図である。 図1のパンチルトカメラの右側面図である。 図3の線A−Aに沿う断面図である。 図2の線B−Bに沿う断面図である。 図2の線C−Cに沿う断面図である。 図1のパンチルトカメラの電気的構成を示すブロック図である。 図1のパンチルトカメラにおける振動波モータの構成の一例を示す図であり、図8(A)は断面図であり、図8(B)は部分拡大断面図である。 本実施の形態に係る駆動装置の制御装置の実行する回復処理のフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る駆動装置の制御装置において実行される回復処理のフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態に係る駆動装置の制御装置において実行される回復処理のフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態に係る駆動装置の制御装置において実行される回復処理のフローチャートである。 従来の振動波モータの速度プロファイルと、この振動波モータの回転開始からの時間と回転速度との関係を表したグラフを示す図である。
符号の説明
1 パンチルトカメラ
2 カメラユニット
5,6,14,15 かさ歯ギア
7L,7R チルトモータ
7La,7Ra チルト用エンコーダ
12 回転板
16L,16R パンモータ
16La,16Ra パン用エンコーダ
25 プリント基板
56 マイクロコンピュータ
57 メモリ
58 タイマ
59 カウンタ
60 CPU
61L,61R パンモータドライバ
62L,62R チルトモータドライバ
65 温度センサ
66 湿度センサ
91 圧電素子
92 振動子
93 回転部材
94 回転子
95 軸
96 伝達部材
97 バネ

Claims (7)

  1. 電気−機械エネルギ変換素子に駆動周波信号が供給されることにより振動子に振動が形成されて前記振動子に加圧される回転子が回転する複数の振動波モータを備え、1つの被駆動体に対し前記複数の振動波モータを駆動源として用いる駆動装置の制御方法であって、
    前記振動波モータを回転させるための駆動命令を発信する発信ステップと、
    前記電気−機械エネルギ変換素子に前記駆動周波信号を供給する供給ステップとを備え、
    前記供給ステップは、前記発信ステップにおいて第1の期間以上にわたって前記駆動命令が発信されない場合、前記1つの被駆動体の駆動源としての前記複数の振動波モータのうちの少なくとも1つの振動波モータに第1駆動周波信号を第2の期間にわたって供給するとともに、前記少なくとも1つの振動波モータに前記第1駆動周波信号を供給する間は、他の振動波モータに前記被駆動体が駆動しないための駆動周波信号を供給するか、あるいは、前記他の振動波モータへの駆動周波信号の供給を停止することで、記被駆動体を保持するものであって、
    前記第1駆動周波信号が供給されている際に、前記発信ステップにおいて前記駆動命令が発せられたとき、前記供給ステップは、前記第1駆動周波信号の供給を中止して前記駆動周波信号として前記駆動命令に応じた第2駆動周波信号を供給することを特徴とする複数の振動波モータを駆動源とする駆動装置の制御方法。
  2. 電気−機械エネルギ変換素子に駆動周波信号が供給されることにより振動子に振動が形成されて前記振動子に加圧される回転子が回転する複数の振動波モータを備え、1つの被駆動体に対し前記複数の振動波モータを駆動源として用いる駆動装置の制御方法であって、
    前記振動波モータを回転させるための駆動命令を発信する発信ステップと、
    前記電気−機械エネルギ変換素子に前記駆動周波信号を供給する供給ステップとを備え、
    前記供給ステップでは、前記発信ステップにおいて第1の期間以上にわたって前記駆動命令が発信されない場合に、前記1つの被駆動体の駆動源としての前記複数の振動波モータのうちの少なくとも1つの振動波モータに第1駆動周波信号を第2の期間にわたって供給するとともに、前記少なくとも1つの振動波モータに前記第1駆動周波信号を供給する間は、他の振動波モータに前記被駆動体が駆動しないための駆動周波信号を供給するか、あるいは、前記他の振動波モータへの駆動周波信号の供給を停止することで、前記被駆動体を保持するものであって、
    前記第1駆動周波信号が供給されている際に、前記発信ステップにおいて前記駆動命令が発せられたときに、前記駆動命令が発信されたタイミングが前記第2の期間より短い第3の期間経過後の場合は、前記供給ステップは、前記第1駆動周波信号の供給を中止して前記駆動周波信号として前記駆動命令に応じた第2駆動周波信号を供給し、前記駆動命令が発信されたタイミングが前記第3の期間経過前の場合は、前記第3の期間が経過するまで前記第1駆動周波信号を供給し、前記第3の期間経過後に前記第1駆動周波信号の供給を中止して前記第2駆動周波信号を供給することを特徴とする複数の振動波モータを駆動源とする駆動装置の制御方法。
  3. 電気−機械エネルギ変換素子に駆動周波信号が供給されることにより振動子に振動が形成されて前記振動子に加圧される回転子が回転する複数の振動波モータを備え、1つの被駆動体に対し前記複数の振動波モータを駆動源として用いる駆動装置の制御方法であって、
    前記振動波モータを回転させるための駆動命令を発信する発信ステップと、
    前記電気−機械エネルギ変換素子に前記駆動周波信号を供給する供給ステップとを備え、
    前記供給ステップでは、前記発信ステップにおいて第1の期間以上にわたって前記駆動命令が発信されない場合に、前記1つの被駆動体の駆動源としての前記複数の振動波モータのうちの少なくとも1つの振動波モータに第1駆動周波信号を第2の期間にわたって供給するとともに、前記少なくとも1つの振動波モータに前記第1駆動周波信号を供給する間は、他の振動波モータに前記被駆動体が駆動しないための駆動周波信号を供給するか、あるいは、前記他の振動波モータへの駆動周波信号の供給を停止することで、前記被駆動体を保持するものであって、
    前記第1駆動周波信号が供給されている際に、前記発信ステップにおいて前記駆動命令が発せられたときに、前記供給ステップは、前記第2の期間経過後に前記第1駆動周波信号の供給を中止し、前記駆動周波信号として前記駆動命令に応じる第2駆動周波信号を供給することを特徴とする複数の振動波モータを駆動源とする駆動装置の制御方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  5. 電気−機械エネルギ変換素子に駆動周波信号が供給されることにより振動子に振動が形成されて前記振動子に加圧される回転子が回転する複数の振動波モータを備え、1つの被駆動体に対し前記複数の振動波モータを駆動源として用いる駆動装置の制御装置において、
    前記電気−機械エネルギ変換素子に前記駆動周波信号を供給する供給手段を制御する制御手段と、
    前記制御手段に対し、前記振動波モータを回転させるための駆動命令を発信する発信手段とを備え、
    前記制御手段は、前記発信手段が第1の期間以上にわたって前記駆動命令を発信しない場合に、前記1つの被駆動体の駆動源としての前記複数の振動波モータのうちの少なくとも1つの振動波モータに第1駆動周波信号を第2の期間にわたって供給するとともに、前記少なくとも1つの振動波モータに前記第1駆動周波信号を供給する間は、他の振動波モータに前記被駆動体が駆動しないための駆動周波信号を供給するか、あるいは、前記他の振動波モータへの駆動周波信号の供給を停止することで、前記被駆動体を保持するものであって、前記第1駆動周波信号が供給されている際に、前記発信手段により前記駆動命令が発せられたとき、前記第1駆動周波信号の供給を中止して前記駆動周波信号として前記駆動命令に応じた第2駆動周波信号を供給することを特徴とする複数の振動波モータを駆動源とする駆動装置の制御装置
  6. 電気−機械エネルギ変換素子に駆動周波信号が供給されることにより振動子に振動が形成されて前記振動子に加圧される回転子が回転する複数の振動波モータを備え、1つの被駆動体に対し前記複数の振動波モータを駆動源として用いる駆動装置の制御装置において、
    前記電気−機械エネルギ変換素子に前記駆動周波信号を供給する供給手段を制御する制御手段と、
    前記制御手段に対し、前記振動波モータを回転させるための駆動命令を発信する発信手段とを備え、
    前記制御手段は、前記発信手段が第1の期間以上にわたって前記駆動命令を発信しない場合に、前記1つの被駆動体の駆動源としての前記複数の振動波モータのうちの少なくとも1つの振動波モータに第1駆動周波信号を第2の期間にわたって供給するとともに、前記少なくとも1つの振動波モータに前記第1駆動周波信号を供給する間は、他の振動波モータに前記被駆動体が駆動しないための駆動周波信号を供給するか、あるいは、前記他の振動波モータへの駆動周波信号の供給を停止することで、前記被駆動体を保持するものであって、前記第1駆動周波信号が供給されている際に、前記発信手段により前記駆動命令が発せられたときに、前記駆動命令が発信されたタイミングが前記第2の期間より短い第3の期間経過後の場合は、前記第1駆動周波信号の供給を中止して前記駆動周波信号として前記駆動命令に応じた第2駆動周波信号を供給し、前記駆動命令が発信されたタイミングが前記第3の期間経過前の場合は、前記第3の期間が経過するまで前記第1駆動周波信号を供給し、前記第3の期間経過後に前記第1駆動周波信号の供給を中止して前記第2駆動周波信号を供給することを特徴とする複数の振動波モータを駆動源とする駆動装置の制御装置
  7. 電気−機械エネルギ変換素子に駆動周波信号が供給されることにより振動子に振動が形成されて前記振動子に加圧される回転子が回転する複数の振動波モータを備え、1つの被駆動体に対し前記複数の振動波モータを駆動源として用いる駆動装置の制御装置において、
    前記電気−機械エネルギ変換素子に前記駆動周波信号を供給する供給手段を制御する制御手段と、
    前記制御手段に対し、前記振動波モータを回転させるための駆動命令を発信する発信手段を備え、
    前記制御手段は、前記発信手段が第1の期間以上にわたって前記駆動命令を発信しない場合に、前記1つの被駆動体の駆動源としての前記複数の振動波モータのうちの少なくとも1つの振動波モータに第1駆動周波信号を第2の期間にわたって供給するとともに、前記少なくとも1つの振動波モータに前記第1駆動周波信号を供給する間は、他の振動波モータに前記被駆動体が駆動しないための駆動周波信号を供給するか、あるいは、前記他の振動波モータへの駆動周波信号の供給を停止することで、前記被駆動体を保持するものであって、前記第1駆動周波信号が供給されている際に、前記発信手段により前記駆動命令が発せられたときに、前記第2の期間経過後に前記第1駆動周波信号の供給を中止し、前記駆動周波信号として前記駆動命令に応じる第2駆動周波信号を供給することを特徴とする複数の振動波モータを駆動源とする駆動装置の制御装置
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