JP6553872B2 - 防水コネクタ用ゴム栓および防水コネクタ - Google Patents

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本発明は、防水コネクタ用ゴム栓および防水コネクタに関する。
従来、電線の端末と接続された端子を筐体内に収容した防水コネクタが知られている。この防水コネクタでは、端子と接続する電線をゴム栓に挿通して電線側からの液体などの浸入を抑制する(例えば特許文献1参照)。具体的に、ゴム栓は、パッキンと、パッキンに一体化された樹脂部材と、で構成されている。パッキンは、ゴムなど弾性変形自在な合成樹脂で構成されている。樹脂部材は、パッキンよりも硬質で弾性変形し難い合成樹脂で構成されている。樹脂部材は、主として、第1円筒部と、内径が第1円筒部よりも小さい第2円筒部と、が設けられている。パッキンには、主として、樹脂部材の第1円筒部の内周面に配設された内周筒部と、内周筒部から突出して電線の外周面と密着する円環状の内周リップと、が設けられている。内周リップは、電線が挿通される際に弾性変形して電線の挿入方向に押し倒される。
特開2012−199051号公報
従来の防水コネクタにおいて、電線をゴム栓に挿通する際に押されて傾倒したパッキンの内周リップは、硬質で弾性変形し難い樹脂部材の第2円筒部の端面で生じるせん断力により切断されるおそれがある。そこで、内周リップと第2円筒部との軸方向の間隔を大きく設定すれば、内周リップと第2円筒部とが接触することを防止することができる。しかしながら、内周リップと第2円筒部との軸方向の間隔を大きく設定することで、ゴム栓が軸方向に長くなってしまう。このため、防水コネクタが大型化する。このように、従来手法では、防水コネクタ用ゴム栓および防水コネクタの小型化に関してさらなる改善の余地がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、小型化した防水コネクタ用ゴム栓および防水コネクタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る防水コネクタ用ゴム栓は、パッキンと、剛性部材と、を備える。パッキンは、電線を挿通する第1筒状部と、前記第1筒状部の内周面に突設された、弾性変形自在なリップと、を有する。剛性部材は、前記第1筒状部と同軸上、かつ、前記電線の挿入方向の前方に配設されて前記第1筒状部と接合され、前記電線を挿通する第2筒状部、を有する。剛性部材は、前記リップよりも弾性変形し難い高剛性を有する材料で構成される。前記第1筒状部の前記挿入方向の前側と前記第2筒状部の前記挿入方向の後側との接合面は、前記第1筒状部側に凸な曲面からなる周方向の面取り部、を有する、ことを特徴とする
上記の防水コネクタ用ゴム栓において、前記電線の挿入時に前記挿入方向に傾倒した前記リップの前記挿入方向の前端部は、前記接合面の前記挿入方向の前端よりも前記挿入方向の後方に位置する、ことが好ましい。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る防水コネクタは、端子と、パッキンと、剛性部材と、筐体と、を備える。端子は、相手側端子と電気的に接続される電気接触部と、電線の端末と電気的に接続される電線接続部と、を有する。防水コネクタ用ゴム栓は、前記電線を挿通する第1筒状部、および、前記第1筒状部の内周面に突設された弾性変形自在なリップを有するパッキンと、前記第1筒状部と同軸上、かつ、前記電線の挿入方向の前方に配設されて前記第1筒状部と接合され、前記電線を挿通する第2筒状部を有する剛性部材と、を有する。筐体は、前記端子と前記防水コネクタ用ゴム栓とを内部に収容する。前記剛性部材は、前記リップよりも弾性変形し難い高剛性を有する材料で構成されている。前記第1筒状部の前記挿入方向の前側と前記第2筒状部の前記挿入方向の後側との接合面は、前記第1筒状部側に凸な曲面からなる周方向の面取り部、を有する、ことを特徴とする。ことを特徴とする
上記の防水コネクタにおいて、前記電線の挿入時に前記挿入方向に傾倒した前記リップの前記挿入方向の前端部は、前記接合面の前記挿入方向の前端よりも前記挿入方向の後方に位置する、ことが好ましい。
本発明に係る防水コネクタ用ゴム栓および防水コネクタにおいて、第1筒状部の挿入方向の前側と第2筒状部の挿入方向の後側との接合面は、第1筒状部側に凸な曲面からなる周方向の面取り部を有する。すなわち、電線をパッキンの第1筒状部と剛性部材の第2筒状部に挿通する際に押し倒されたパッキンのリップは、接合面が面取り部を有しているため接合面の端面で生じるせん断力によって切断されることが抑制される。このように、接合面に面取り部を形成すればパッキンのリップと第2円筒部との軸方向の間隔を大きく設定しなくてもリップが切断されることが抑制される。このため、防水コネクタ用ゴム栓および防水コネクタを小型化することができる。
図1は、本発明の実施形態1に係る防水コネクタ用ゴム栓を防水コネクタの構成部材として組み付ける状態を示す斜視図である。 図2は、図1に示す防水コネクタ用ゴム栓を組み付けた状態を示す防水コネクタの斜視図である。 図3は、図2に示すA−A線に沿った断面図である。 図4は、防水コネクタ用ゴム栓を示す図である。 図5は、防水コネクタ用ゴム栓を示す図である。 図6は、防水コネクタ用ゴム栓を示す断面図である。 図7は、防水コネクタ用ゴム栓の断面を示す拡大図である。 図8は、本発明の実施形態2に係る防水コネクタ用ゴム栓を示す断面図である。 図9は、防水コネクタ用ゴム栓の断面を示す拡大図である。 図10は、本発明の実施形態3に係る防水コネクタ用ゴム栓を示す断面図である。 図11は、防水コネクタ用ゴム栓の断面を示す拡大図である。 図12は、従来の防水コネクタ用ゴム栓を示す断面図である。 図13は、防水コネクタ用ゴム栓の断面を示す拡大図である。
以下に、本発明に係る防水コネクタ用ゴム栓および防水コネクタの実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
[実施形態1]
図1ないし図3には、本発明の一実施形態に係る防水コネクタの全体構成を示している。図1は、防水コネクタ用ゴム栓を防水コネクタの構成部材として組み付ける状態を示す斜視図である。図2は、図1に示す防水コネクタ用ゴム栓を組み付けた状態を示す防水コネクタの斜視図である。図3は、図2に示すA−A線に沿った断面図である。図4は、防水コネクタ用ゴム栓を示す図である。図5は、防水コネクタ用ゴム栓を示す図である。図6は、防水コネクタ用ゴム栓を示す断面図である。図7は、防水コネクタ用ゴム栓の断面を示す拡大図である。以下の説明においては、図1に示す矢印方向を挿入方向という。挿入方向は、防水コネクタ用ゴム栓10および防水コネクタ1の軸方向と一致している。なお、前後方向については、電線2の挿入時に相手側端子に向かう方向を前方(前側)、相手側端子から離れる方向を後方(後側)とする。
防水コネクタ1は、相手側機器の筐体に配設された差し込み口(図示省略、雌端子、相手側端子)に差し込まれて筐体内に配設された電気回路と電気的に接続されるものである。防水コネクタ1は、図1ないし図3に示すように、主として、電線2と、端子3と、ハウジング4と、シールドシェル5と、ハウジング用パッキン6と、リング7と、防水コネクタ用ゴム栓(以下、単にゴム栓という)10と、を備える。ハウジング4とシールドシェル5とは筐体20を構成する。本実施形態では、一例として、3本の電線2にそれぞれ挿通された3つのゴム栓10が構成部材として組み付けられた防水コネクタ1の構成を示す。
電線2は、端末においてシースが皮剥ぎされ芯線が露出されている。この電線2の外周面は、編組によって覆われている。
端子3は、導電性を有する金属材で構成された雄端子であり、相手側端子と電気的に接続されるものである。端子3は、相手側端子と電気的に接続される電気接触部31と、電線2の端末と電気的に接続される電線接続部32と、を有する。この端子3は、平板を曲げ加工して形成されている。電気接触部31は、平板状に形成されたタブである。電線接続部32は、電線2の端末と加締められて圧着されることで電線2と電気的に接続される。
ハウジング4は、電気絶縁性を有する合成樹脂で構成されている。ハウジング4は、第1収容部41が配設された本体部42と、本体部42の外周面から半径方向の外方に突設されたフランジ43と、を備える。第1収容部41は、略円筒状に形成されている。第1収容部41は、電線2と端子3と後述するゴム栓10とを内部に収容する。本体部42は、略楕円筒状に形成されている。本体部42の内部には、3つの第1収容部41が並列に配設されている。フランジ43は、本体部42の外周面から半径方向の外方に突設して略矩形状に形成されている。フランジ43の前側には、後述するハウジング用パッキン6を収容して嵌合する嵌合溝43aが形成されている。
シールドシェル5は、導電性を有する金属材で構成されている。シールドシェル5は、電線2と端子3と後述するゴム栓10とを内部に収容したハウジング4を後方から覆って嵌合するものである。シールドシェル5は、ハウジング4の本体部42を内部に収容する第2収容部51と、第2収容部51の外周面から半径方向の外方に突設されたフランジ52と、を備える。第2収容部51は、ハウジング4の本体部42を収容して嵌合する略楕円筒状に形成されている。第2収容部51は、後側が壁部(後壁部)51aによって閉塞されている。その後壁部51aには、ハウジング4の第1収容部41から電線2を引き出すための挿通孔51bが3つ形成されている。挿通孔51bは、後述する剛性部材9の第2外側筒92の外径と同径、すなわち、鍔部93の外径よりも小径に設定されている。フランジ52は、ハウジング4のフランジ43を収容して嵌合する嵌合溝52aが形成されている。
ハウジング用パッキン6は、弾性変形自在なゴムなどの合成樹脂で構成されている。ハウジング用パッキン6は、ハウジング4のフランジ43に形成された嵌合溝43aに嵌合する環状に形成されている。ハウジング用パッキン6は、ハウジング4側から防水コネクタ1内への液体などの浸入を抑制する。
リング7は、シールドシェル5の第2収容部51の外周面に取付けられる。リング7は、電線2の外周面に配設された編組をシールドシェル5に固定するものである。具体的に、リング7は、編組を第2収容部51の外周面との間に挟み込んでシールドシェル5に固定する。
ゴム栓10は、電線2の外周面と密着して電線2側からの液体などの浸入を抑制する。ゴム栓10は、図4ないし図7に示すように、パッキン8と、剛性部材9と、を備える。パッキン8と剛性部材9とは、インサート成形等により一体に成形されている。
パッキン8は、第1パッキン8Aと第2パッキン8Bの2つの部材で構成される。第1パッキン8Aと第2パッキン8Bとは、インサート成形により後述する剛性部材9の周りに成形される。
第1パッキン8Aは、電線2を挿通する筒状の第1内側筒(第1筒状部)81と、第1内側筒81の内周面に突設された、弾性変形自在な内周リップ(リップ)82と、を有する。第1内側筒81は、図7に示すように、内周面の前端部(接合面Sにおける先端Sa)に対して外周面の前端部(後述する接合面Sにおける後端Sb)が後方に位置している。第1内側筒81は、挿入方向の長さが外周面から内周面にかけて連続的に長くなっている。接合面Sを構成する第1内側筒81の前端面は、内周面と外周面との間が後方に凸な滑らかな曲面で周方向に面取りされている。第1内側筒81の内周面には、図6に示すように、円環状の内周リップ82が配設されている。内周リップ82は、電線2の外周面と密着することで電線2側から防水コネクタ1内への液体などの浸入を抑制するものである。本実施形態では、2つの内周リップ82が第1内側筒81の挿入方向の略中央部に前後に並列に配設されている。この内周リップ82は、図7に示すように、電線2の挿入時に電線2によって挿入方向に押されて傾倒する。傾倒した内周リップ82は、挿入された電線2の外周面と周方向に密着する。これにより、電線2側から防水コネクタ1内への液体などの浸入が抑制される。
第2パッキン8Bは、筒状の第1外側筒83と、第1外側筒83の外周面に突設された外周リップ84と、を有する。第1外側筒83は、第1内側筒81と同軸上、かつ、前方に配設されている。第1外側筒83は、第1内側筒81の外径よりも大きな内径を有する略円筒状に形成されている。この第1外側筒83の外周面には、円環状の外周リップ84が配設されている。外周リップ84は、内周リップ82と同様に弾性変形自在に構成されている。本実施形態では、2つの外周リップ84が前後に並列に配設されている。この外周リップ84は、ゴム栓10をハウジング4の第1収容部41に収容する際にハウジング4の第1収容部41の内周面と周方向に密着する。これにより、電線2側から防水コネクタ1内への液体などの浸入が抑制される。
剛性部材9は、パッキン8と同軸上、かつ、前方に配設されてパッキン8と一体に形成されている。剛性部材9は、電線2を挿通する第2内側筒(第2筒状部)91と、第2内側筒91と一体に形成された第2外側筒92と、第2外側筒92の外周面から鍔状に突設された鍔部93と、を有する。剛性部材9は、内周リップ82よりも弾性変形し難い高剛性を有する材料で構成されている。
第2内側筒91は、電線2を挿通する略円筒状に形成されている。第2内側筒91は、第1内側筒81と同軸上、かつ、前方に配設されて第1内側筒81と接合されている。第2内側筒91の内径は、第1内側筒81の内径と同径に設定されている。第2内側筒91の外径は、第1外側筒83の内径と同径に設定されている。第2内側筒91は、第1外側筒83の内周面と接合されている。第2内側筒91の後側は、第1内側筒81の前側と対応する、第1内側筒81側(後方)に凸な滑らかな曲面で周方向に面取りされている。
第2外側筒92は、第1外側筒83と同軸上、かつ、後方に配設されて第1外側筒83と接合されている。第2外側筒92の内径は、第1内側筒81の外径と同径に設定されている。第2外側筒92は、第1内側筒81の外周面と接合されている。
このような構成のゴム栓10において、パッキン8の第1内側筒81の前側と剛性部材9の第2内側筒91の後側との接合面Sは、図7に示すように、後方に凸な曲面からなる周方向の面取り部Scを有している。この面取り部Scは、ゴム栓10の成形時に形成される隅R(面取り状のもの)よりも大きい。接合面Sの先端Saは、電線2の挿入時に電線2によって挿入方向に傾倒した内周リップ82の先端部82aよりも後方に位置している。ここで、接合面Sの先端Saとは、第1内側筒81および第2内側筒91の内周面における最も前側に位置する端(境界)のことである。具体的に、接合面Sの先端Saは、第1内側筒81および第2内側筒91の内周面の周方向に沿った線状となる。
また、ゴム栓10において、パッキン8の第1内側筒81の内周面と剛性部材9の第2内側筒91の内周面とは、滑らかに連続している。
ここで、本実施形態に係るゴム栓10の防水コネクタ1への組み付け工程および作用について説明する。
まず、ハウジング用パッキン6は、ハウジング4のフランジ43の嵌合溝43aに収容されて嵌合される。
また、電線2の端末は、リング7とシールドシェル5の第2収容部51とに挿通される。そして、電線2の端末は、ゴム栓10に挿通される。具体的に、電線2の端末は、ゴム栓10のパッキン8の第1内側筒81と剛性部材9の第2内側筒91とに挿通される。このとき、パッキン8の内周リップ82は、電線2の外周面との摩擦によって挿入方向に押されて傾倒する。傾倒した内周リップ82の先端部82aは、接合面Sの先端Saよりも前方に位置している。すなわち、傾倒した内周リップ82に接合面Sの先端Saが接触している。この接合面Sは、面取り部Scを有している。このため、傾倒した内周リップ82は、剛性部材9の第2内側筒91によって切断されることが抑制される。また、傾倒した内周リップ82は、挿入された電線2の外周面と周方向に密着する。これにより、電線2側から防水コネクタ1内への液体などの浸入が抑制される。
そして、電線2の端末は、端子3の電線接続部32と加締められて圧着される。そして、電線2と端子3とゴム栓10とは、ハウジング4の第1収容部41に収容されて嵌合される。このとき、外周リップ84は、ハウジング4の第1収容部41の内周面と密着する。これにより、ハウジング4の第1収容部41から防水コネクタ1内への液体などの浸入が抑制される。
そして、シールドシェル5は、組み付けられた電線2と端子3とゴム栓10とを収容したハウジング4を後方から覆って嵌合する。具体的に、シールドシェル5の第2収容部51は、ハウジング4の本体部42を収容して嵌合する。また、フランジ52の嵌合溝52aは、ハウジング4のフランジ43を収容して嵌合する。そして、シールドシェル5の第2収容部51の外周面に電線2の編組を沿わせた状態でリング7を組み付ける。これにより、電線2の編組は、リング7とシールドシェル5の第2収容部51の間に挟持される。
このようにして、ゴム栓10が防水コネクタ1へ組み付けられる。
このように本実施形態によれば、ゴム栓10および防水コネクタ1において、接合面Sは、後方に凸な曲面からなる周方向の面取り部Scを有する。すなわち、電線2をパッキン8の第1内側筒81と剛性部材9の第2内側筒91とに挿通する際に傾倒したパッキン8の内周リップ82は、接合面Sが面取り部Scを有しているため接合面Sの端面で生じるせん断力によって切断されることが抑制される。
ここで、対比のために従来のゴム栓200および防水コネクタ1について図12,図13を参照して説明する。図12は、ゴム栓を示す断面図である。図13は、ゴム栓の断面を示す拡大図である。ゴム栓200は、パッキン210と、剛性部材220と、を備える。ゴム栓200および防水コネクタ1においては、接合面S10が面取り部Scを有していない点で実施形態1のゴム栓10および防水コネクタ1と異なる。
ゴム栓200は、パッキン210と、剛性部材220と、を備える。ゴム栓200において、接合面S10は、挿入方向に垂直な平面である。すなわち、剛性部材220の第2内側筒221の後側は、挿入方向に垂直な平面となっている。このため、インサート成形時に、接合面S10においてパッキン210の第1内側筒211の内周面と剛性部材220の第2内側筒221の内周面とに段差が生じるおそれがある。電線2の挿入時に電線2によって挿入方向に傾倒した内周リップ212の先端部212aは、接合面S10を構成する剛性部材220の第2内側筒221の後側の端面と接触する。このため、傾倒した内周リップ212が、弾性変形し難い高剛性を有する剛性部材220の第2内側筒221の端面で生じるせん断力によって切断されるおそれがある。
これに対して、本実施形態では、接合面Sに面取り部Scが形成されているので接合面Sの端面で生じるせん断力によってパッキン8の内周リップ82が切断されることが抑制される。このため、パッキン8の内周リップ82と剛性部材9の第2内側筒91との軸方向の間隔を大きく設定しなくても内周リップ82が切断されることが抑制される。このようにして、ゴム栓10および防水コネクタ1を小型化することができる。
また、ゴム栓10は、接合面Sに面取り部Scを形成すればよく、パッキン8の内周リップ82の形状を含むパッキン8の全体の形状や、剛性部材9の全体の形状を変更する必要がない。このため、防水コネクタ1の端子3やハウジング4、シールドシェル5を含む他の構成部材の大きさ、形状を変更する必要がない。
[実施形態2]
図8,図9を参照して、実施形態2について説明する。図8は、ゴム栓を示す断面図である。図9は、ゴム栓の断面を示す拡大図である。なお、実施形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。実施形態2に係るゴム栓100および防水コネクタ1においては、傾倒した内周リップ112の先端部112aが、接合面S1の先端S1aよりも後方に位置している点で実施形態1のゴム栓10および防水コネクタ1と異なる。
ゴム栓100は、パッキン110と、剛性部材120と、を備える。
パッキン110は、第1パッキン110Aと第2パッキン110Bの2つの部材で構成される。第1パッキン110Aは、電線2を挿通する筒状の第1内側筒111と、第1内側筒111の内周面に突設された、弾性変形自在な内周リップ112と、を有する。第2パッキン110Bは、筒状の第1外側筒113と、第1外側筒113の外周面に突設された外周リップ114と、を有する。
剛性部材120は、パッキン110と同軸上、かつ、前方に配設されてパッキン110と一体に形成されている。剛性部材120は、電線2を挿通する第2内側筒121と、第2内側筒121と一体に形成された第2外側筒122と、第2外側筒122の外周面から鍔状に突設された鍔部123と、を有する。
このような構成のゴム栓100において、接合面S1の先端S1aは、電線2の挿入時に電線2によって挿入方向に傾倒した内周リップ112の先端部112aよりも前方に位置している。これにより、傾倒した内周リップ112の先端部112aは、剛性部材120の第2内側筒121と接触しない。また、傾倒した内周リップ112が剛性部材120の第2内側筒121との摩擦によって挿入方向に引っ張られて切断されることを抑制する。
このように本実施形態によれば、傾倒した内周リップ112の先端部112aは、剛性部材120の第2内側筒121と接触しないため接合面S1の端面で生じるせん断力によって切断されることが抑制される。また、傾倒した内周リップ112の先端部112aは、剛性部材120の第2内側筒121と接触しないため剛性部材120の第2内側筒121との摩擦によって挿入方向に引っ張られて切断されることを抑制できる。
[実施形態3]
図10,図11を参照して、実施形態3について説明する。図10は、ゴム栓を示す断面図である。図11は、ゴム栓の断面を示す拡大図である。なお、実施形態1,実施形態2と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。実施形態3に係るゴム栓130および防水コネクタ1においては、接合面S2が、第1内側筒141の内周面と鋭角を成す平面からなる周方向の面取り部S2cを有している点で実施形態2のゴム栓100および防水コネクタ1と異なる。
ゴム栓130は、パッキン140と、剛性部材150と、を備える。
パッキン140は、電線2を挿通する略円筒状の第1内側筒141と、第1内側筒141の内周面に突設された、弾性変形自在な内周リップ142と、第1外側筒143と、外周リップ144とが一体に形成されている。第1内側筒141の前側は、第1内側筒141の内周面と鋭角を成す平面で周方向に面取りされている。
剛性部材150は、第1剛性部材(第2内側筒)151と第2剛性部材(第2外側筒)152との2つの部材で構成される。第2内側筒151は、第1内側筒141と同軸上、かつ、前方に配設されて第1内側筒141と接合され、電線2を挿通する略円筒状に形成されている。第2外側筒152は、第2外側筒152の外周面から鍔状に突設された鍔部153を有する。第2内側筒151の後側は、第1内側筒141の前側と対応する、第1内側筒141の内周面と鋭角を成す平面で周方向に面取りされている。
このような構成のゴム栓130において、接合面S2は、第1内側筒141の内周面と鋭角を成す平面からなる周方向の面取り部S2cを有している。第1内側筒141は、挿入方向の長さが内周面の近傍において内周面の外側から内周面にかけて長くなっている。接合面S2を構成する第1内側筒141の前端面は、第1内側筒141の内周面と鋭角を成す平面で周方向に面取りされている。また、接合面S2の面取り部S2cは、電線2の挿入時に電線2によって挿入方向に傾倒した内周リップ142の先端部142aよりも前方に位置している。この面取り部S2cは、ゴム栓130の成形時に形成される平らな面取り状のものよりも大きい。また、ゴム栓130において、パッキン140の第1内側筒141の内周面と剛性部材150の第2内側筒151の内周面とは、滑らかに連続している。
このように本実施形態によれば、ゴム栓130および防水コネクタ1において、接合面S2は、第1内側筒141の内周面と鋭角を成す平面からなる周方向の面取り部S2cを有する。これにより、実施形態1,実施形態2と同様に、接合面S2に面取り部S2cが形成されているので接合面S2の端面で生じるせん断力によってパッキン140の内周リップ142が切断されることが抑制される。このため、パッキン140の内周リップ142と剛性部材150の第2内側筒151との軸方向の間隔を大きく設定しなくても内周リップ142が切断されることが抑制される。このようにして、ゴム栓130および防水コネクタ1を小型化することができる。
また、傾倒した内周リップ142の先端部142aは、剛性部材150の第2内側筒151と接触しないため接合面S2の端面で生じるせん断力によって切断されることが抑制される。また、傾倒した内周リップ142の先端部142aは、剛性部材150の第2内側筒151と接触しないため剛性部材150の第2内側筒151との摩擦によって挿入方向に引っ張られて切断されることを抑制できる。
以上、本発明を図1〜図11に示すような実施形態に基づいて説明したが、上述した実施形態は本発明の例示に過ぎないものであり、本発明は、上述した実施形態の構成のみに限定されるものではない。したがって、本発明の要旨の範囲で変形又は変更された形態で本発明を実施可能であることは、当業者にあっては明白なことであり、そのような変形又は変更された形態が本願の特許請求の範囲に属することは当然のことである。
上記実施形態において、3つの端子3を備える場合について説明したが、端子3の数はこれに限定されるものではない。例えば、1つの端子3を備える構成としてもよいし、2つまたは4つ以上の端子3を備える構成であってもよい。その場合は、端子3の数に合わせて、ハウジング4の第1収容部41やシールドシェル5の第2収容部51を設定すればよい。
1 防水コネクタ
2 電線
3 端子
31 電気接触部
32 電線接続部
4 ハウジング
5 シールドシェル
8,110,140,210 パッキン
8A,110A 第1パッキン
81,111,141,211 第1内側筒(第1筒状部)
82,112,142,212 内周リップ(リップ)
82a,112a,142a 先端部
8B,110B 第2パッキン
83,113,143,213 第1外側筒
84,114,144,214 外周リップ
9,120,150,220 剛性部材
91,121,151,221 第2内側筒(第2筒状部)
92,122,152,222 第2外側筒
10,100,130,200 ゴム栓
20 筐体
S,S1,S2,S10 接合面
Sa,S1a 先端
Sc,S2c 面取り部

Claims (4)

  1. 電線を挿通する第1筒状部と、前記第1筒状部の内周面に突設された、弾性変形自在なリップと、を有するパッキンと、
    前記第1筒状部と同軸上、かつ、前記電線の挿入方向の前方に配設されて前記第1筒状部と接合され、前記電線を挿通する第2筒状部、を有する剛性部材と、
    を備え、
    前記剛性部材は、前記リップよりも弾性変形し難い高剛性を有する材料で構成され、
    前記第1筒状部の前記挿入方向の前側と前記第2筒状部の前記挿入方向の後側との接合面は、前記第1筒状部側に凸な曲面からなる周方向の面取り部、を有する、
    ことを特徴とする防水コネクタ用ゴム栓。
  2. 前記電線の挿入時に前記挿入方向に傾倒した前記リップの前記挿入方向の前端部は、前記接合面の前記挿入方向の前端よりも前記挿入方向の後方に位置する、
    請求項1に記載の防水コネクタ用ゴム栓。
  3. 相手側端子と電気的に接続される電気接触部と、電線の端末と電気的に接続される電線接続部と、を有する端子と、
    前記電線を挿通する第1筒状部、および、前記第1筒状部の内周面に突設された弾性変形自在なリップを有するパッキンと、前記第1筒状部と同軸上、かつ、前記電線の挿入方向の前方に配設されて前記第1筒状部と接合され、前記電線を挿通する第2筒状部を有する剛性部材と、を有する防水コネクタ用ゴム栓と、
    前記端子と前記防水コネクタ用ゴム栓とを内部に収容する筐体と、
    を備え、
    前記剛性部材は、前記リップよりも弾性変形し難い高剛性を有する材料で構成され、
    前記第1筒状部の前記挿入方向の前側と前記第2筒状部の前記挿入方向の後側との接合面は、前記第1筒状部側に凸な曲面からなる周方向の面取り部、を有する、
    ことを特徴とする防水コネクタ。
  4. 前記電線の挿入時に前記挿入方向に傾倒した前記リップの前記挿入方向の前端部は、前記接合面の前記挿入方向の前端よりも前記挿入方向の後方に位置する、
    請求項3に記載の防水コネクタ。
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