JP6551883B2 - 塗布装置、塗布方法、及びそれを用いた積層フィルムの製造方法 - Google Patents

塗布装置、塗布方法、及びそれを用いた積層フィルムの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、スリットダイと減圧ユニットを備えた塗布装置、塗布方法、及びそれを用いた積層フィルムの製造方法に関する。
従来のスリットダイを備えた塗布装置では、供給口から供給された塗布液をマニホールドで横方向に広げ、マニホールドから押し出された塗布液を吐出用スリットから吐出することによって、基材の表面に塗布膜が形成される。ここで、均一な塗布膜を、安定して形成するためには、吐出用スリットから吐出した塗布液によって、スリットダイと基材との間で形成されるビードを安定に保持する必要がある。
しかしながら、基材の搬送速度(塗布速度)を上げていくと、ビードを安定して保持できなくなり、均一な塗布膜を安定して形成できなくなる。そこで、その対策として、スリットダイの基材搬送方向上流側に減圧チャンバーを付加して、この減圧チャンバーによりビードの上流側を減圧することによって、ビードを安定して保持する方法が知られている(例えば、特許文献1)。
しかしながら、ビードの上流側に均一な負圧を発生させるためには、ある程度大きな減圧チャンバーを設ける必要があり、その結果、塗布装置全体が大型化するという問題がある。
そこで、特許文献2には、吐出用スリットの上流側に凹所を形成し、この凹所に調整用ブロックを装着することによって、凹所の一部に減圧室を構成するようにした塗布装置が開示されている。これにより、減圧室を簡単に構成できるとともに、調整用ブロックの装着位置を調整することによって、減圧室の開口幅(減圧用スリットの開口幅)を、塗布液の種類や、塗布膜の膜厚などを考慮して、最適な値に設定することができる。
特開平1−213641号公報 特開2008−23405号公報
しかしながら、特許文献2に記載された塗布装置を用いて塗布膜を形成する際、基材の搬送速度(塗布速度)を上げ、かつ、形成する塗布膜の膜厚を薄くしていくと、調整用ブロックの装着位置を調整しても、ビードを安定して保持できなくなり、均一な塗布膜を、安定して形成しにくくなる、という問題がある。特に、低粘度(例えば、30mPa・s以下)の塗布液を用いて、膜厚の薄い塗布膜を形成する場合には、この問題が顕著になる。
従来の減圧用スリットを有する減圧ユニットを備えた塗布装置の一例を図5に示す。吐出用スリット13から吐出された塗布液は、スリットダイ10と基材30との間にビード40を形成しながら、基材30の表面に塗布されて、塗布膜50が形成される。このとき、真空ポンプで、減圧室22を介して減圧用スリット21を減圧することによって、ビード40の上流側が減圧される。
基材30の搬送速度(塗布速度)を上げ、かつ、形成する塗布膜50の膜厚を薄くしていくと、減圧用スリット21でビード40の上流側を減圧しても、ビード40を安定して保持できず、その結果、均一な塗布膜を、安定して形成しにくくなる、という問題が起きる。特に、塗布液の粘度が低くなると、ビード40の保持が不安定になり、均一な塗布膜を、安定して形成することが難しくなる。この問題は、ビード40を安定して保持するための減圧圧力は、基材30の搬送速度(塗布速度)を大きくするほど大きく設定する必要があるが、減圧圧力を大きくすると、空気が矢印Y(空気の概略流れを表す)の方向に流れるときの気流に乱れが生じて動圧が変動することによって起こると推測される。そして、塗布液の粘度が低くなると動圧変動の影響を受けやすくなる。
また、上記問題は、減圧用スリットを有する減圧ユニットを備えた塗布装置の場合、すなわち、ビード40の上流側の減圧圧力が、減圧用ブロック23と基材30との隙間から、減圧用スリット21、減圧室22の順に空気が流れるときの動圧の大きさ(気流の速度)によって制御される方式の場合に起こりやすくなり、一方、従来の減圧チャンバー方式の場合は、ビード40の上流側の減圧圧力は、減圧チャンバー内の静圧の大きさによって制御されるため、上記問題は起こりにくいと推測される。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的は、基材の搬送速度(塗布速度)を上げ、かつ、形成する塗布膜の膜厚を薄くしても、ビードを安定して保持し、均一な塗布膜を、安定して形成することができる塗布装置、及び塗布方法を提供することにある。また、本発明の塗布装置および塗布方法を用いた積層フィルムの製造方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成によって達成された。
[1]搬送する基材に塗布液を吐出する吐出用スリットを有するスリットダイと、
前記スリットダイの基材搬送方向上流側に設けられた減圧ユニットと
を備えた塗布装置であって、
前記減圧ユニットは、
前記吐出用スリットに隣接して設けられた減圧用スリットと、
前記減圧用スリットに連結した減圧室と
を備え、
前記減圧用スリットの空気流路が、減圧用スリットの開口面を形成する基材搬送方向下流側縁部に対して基材搬送方向下流側の領域を含むことを特徴とする、塗布装置。
[2]前記空気流路を形成するための基材搬送方向下流側の面の一部もしくは全部が、下記で定義される仮設面に対して傾斜角度3〜80度で基材搬送方向下流側に傾斜している、[1]に記載の塗布装置。
<仮設面>
減圧用スリット(21)の開口面(21a)を形成する下流側縁部(21c)と接し、かつ上流側ランド面(31)に平行に設けられた仮設面(60)。
[3]前記減圧室の容積は、前記減圧用スリットの幅方向の長さ1m当たり、0.002m未満である、[1]または[2]に記載の塗布装置。
[4]前記減圧室は、該減圧室を減圧するための複数の吸引孔を備え、前記吸引孔の数は、前記減圧用スリットの幅方向の長さ1m当たり4個以上である、[1]〜[3]の何れかに記載の塗布装置。
[5][1]〜[4]のいずれかに記載の塗布装置を用いて、23℃での粘度が30mPa・s以下である塗布液を、ウエット膜厚が20μm以下で基材に塗布することを特徴とする塗布方法。
[6][1]〜[4]のいずれかに記載の塗布装置を用いて、塗布液を基材に塗布して積層フィルムを得る、積層フィルムの製造方法。
[7][5]に記載の塗布方法を用いて塗布液を基材に塗布し、積層フィルムを得る、積層フィルムの製造方法。
本発明によれば、基材の搬送速度(塗布速度)を上げ、かつ、形成する塗布膜の膜厚を薄くしても、ビードを安定して保持し、均一な塗布膜を、安定して形成することができる。また、本発明の塗布装置および塗布方法は積層フィルムの製造に好適である。
図1は本発明の一実施形態における塗布装置の構成を模式的に示した断面図である。 図2は図1のAで示した部分の拡大断面図である。 図3は図2の要部の部分拡大断面図である。 図4aは減圧用スリットの空気流路の一例を示す模式断面図である。 図4bは減圧用スリットの空気流路の一例を示す模式断面図である。 図4cは減圧用スリットの空気流路の一例を示す模式断面図である。 図4dは減圧用スリットの空気流路の一例を示す模式断面図である。 図4eは減圧用スリットの空気流路の一例を示す模式断面図である。 図5は従来の塗布装置の部分拡大断面図である。
以下、本発明にかかる実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。また、本発明の効果を奏する範囲を逸脱しない範囲で、適宜変更は可能である。なお、図1〜図4に示した矢印Xは、基材30の搬送方向を示す。以下の説明において、基材搬送方向(矢印X)上流側を単に「上流側」、基材搬送方向(矢印X)下流側を単に「下流側」と言うことがある。また、図1〜図4は、塗布装置の構成の一部を誇張して示したもので、実際の寸法を示したものではない。
本発明の塗布装置は、X方向に搬送される基材30の表面に塗布膜を形成するもので、図1に示すように、塗布液を吐出する吐出用スリット13を有するスリットダイ10と、スリットダイ10の上流側に設けられた減圧ユニット20とを備えている。
スリットダイ10は、上流側ブロック11と、下流側ブロック12とで構成され、上流側ブロック11と下流側ブロック12との間にシムプレート(不図示)を配置することによって、もしくは上流側ブロック11及び/または下流側ブロック12に段差を設けることによって、吐出用スリット13が形成されている。吐出用スリット13は、上流側ランド面31および下流側ランド面31が対向配置されて形成されている。
上流側ブロック11および下流側ブロック12は、それぞれ先端部に上流側リップ16および下流側リップ17を有する。
また、スリットダイ10には、供給口(不図示)から供給された塗布液を塗布膜の幅方向(基材30の搬送方向Xと直交する方向)に広げるためのマニホールド14が形成されている。そして、マニホールド14から押し出された塗布液は、吐出用スリット13から吐出されることによって、基材30の表面に塗布膜50が形成される。
また、図1に示すように、スリットダイ10の上流側に設けられた減圧ユニット20は、吐出用スリット13に隣接して設けられた減圧用スリット21と、減圧用スリット21に連結した減圧室22とを備えている。ここで、減圧用スリット21及び減圧室22は、上流側ブロック11の基材30側に減圧用ブロック23を配置することによって形成されている。また、減圧室22には、複数の吸引孔24が設けられ、減圧室22は、上流側ブロック11内に形成された排気路15を介して、真空ポンプ(不図示)に連結されている。
図2に示すように、吐出用スリット13から吐出された塗布液は、スリットダイ10と基材30との間にビード40を形成しながら、基材30の表面に塗布されて、塗布膜50が形成される。このとき、真空ポンプで、減圧室22を介して減圧用スリット21を減圧することによって、ビード40の上流側が減圧される。
前述したように、従来の塗布装置(例えば、図5に示す塗布装置)では、基材30の搬送速度(塗布速度)を上げ、かつ、形成する塗布膜50の膜厚を薄くしていくと、減圧ユニット20でビード40の上流側を減圧しても、ビード40を安定して保持できず、その結果、均一な塗布膜を、安定して形成しにくくなる、という問題が起きる。特に、塗布液の粘度が低くなると、ビード40の保持が不安定になり、均一な塗布膜を、安定して形成することが難しくなる。この問題は、ビード40を安定して保持するための減圧圧力は、基材30の搬送速度(塗布速度)を大きくするほど大きく設定する必要があるが、減圧圧力を大きくすると、空気が矢印Y(空気の概略流れを表す)の方向に流れるときの気流に乱れが生じて動圧が変動することによって起こると推測される。そして、塗布液の粘度が低くなると動圧変動の影響を受けやすくなる。上記問題は、本発明にかかる減圧ユニットによって低減される。
すなわち、本発明にかかる減圧ユニットは、前記吐出用スリットに隣接して設けられた減圧用スリットと、前記減圧用スリットに連結した減圧室とを備え、前記減圧用スリットの空気流路が、減圧用スリットの開口面を形成する下流側縁部に対して下流側の領域を含むことを特徴とする。
さらに、本発明にかかる減圧ユニットの減圧用スリットついて説明する。図3は、図2の要部の部分拡大断面図である。
減圧用スリット21は、上流側の面33と下流側の面34とで形成されている。減圧用スリット21の開口面21aは、上流側縁部21bと下流側縁部21cによって形成されている。言い換えると、開口面21aは、上流側縁部21bと下流側縁部21cとの間の平面空間である。
本実施形態において、減圧用スリット21の開口面21aを形成する上流側縁部21bは、減圧用ブロック23の基材30側の側面23aの下流側縁部に相当し、同じく下流側縁部21cは、上流側リップ16のリップ面16aの上流側縁部に相当する。
減圧用スリット21の空気流路70は、減圧用スリット21を形成する上流側の面33と下流側の面34とで挟まれた領域である。言い換えると、空気流路70は上流側の面33と下流側の面34によって形成される。
そして、空気流路70は、減圧用スリット21の開口面21aを形成する下流側縁部21cに対して下流側の領域(以下、単に「下流側領域」という)70aを含む。
ここで、空気流路70に含まれる下流側領域70aとは、減圧用スリット21の開口面21aを形成する下流側縁部21cと接し、かつ上流側ランド面31に平行に設けられた仮設面60に対して下流側の領域を意味する。
減圧用スリット21の空気流路70を設計するに際し、空気流路70を形成するための下流側の面34の一部もしくは全部を仮設面60に対して傾斜角度θで下流側に傾斜させることによって、空気流路70に下流側領域70aを含ませることができる。
下流側の面34の一部もしくは全部の傾斜角度θが1度以上であれば、空気流路70に下流側領域70aを含ませることができる。ビード40を減圧する際の気流の乱れを効率よく低減するという観点から、空気流路70に含まれる下流側領域70aの容量は比較的大きいことが好ましく、この観点から、下流側の面の一部もしくは全部の傾斜角度θは、3度以上が好ましく、5度以上がより好ましく、10度以上が特に好ましく、20度以上が最も好ましい。
上記傾斜角度θの上限は、上流側リップ16の強度および加工性等の観点から、80度以下が好ましく、70度以下がより好ましく、60度以下が特に好ましい。
空気流路70の下流側領域70aの断面形状は、三角形、扇形、4角形以上の多角形、あるいはこれらを組み合わせた形状とすることができる。下流側領域70aの断面形状が扇形である場合の傾斜角度θは、扇形を構成する円弧の接線と仮設面60との角度である。
減圧用スリット21の空気流路70に下流側領域70aを含ませることによって、減圧用スリット21の空気流路を通過する気流の乱れが抑制される。
本発明における、減圧用スリット21の空気流路70の断面形状の例を図4に例示する。但し、本発明における減圧用スリットはこれらに限定されない。図4は、減圧用スリットを模式的に示す拡大断面図である。
まず、図3は、空気流路70を形成する下流側の面34が傾斜角度θ1で下流側に傾斜させた平面で構成されており、空気流路70の下流側領域70aの断面形状を三角形とした態様である。
図4aは、下流側の面34が曲面(円弧)で構成されており、空気流路70の下流側領域70aの断面形状を扇形とした態様である。
図4bは、下流側の面34が傾斜角度θで下流側に傾斜させた平面と傾斜角度θが0度である平面とで構成されており、空気流路70の下流側領域70aの断面形状を台形とした態様である。
図4cは、下流側の面34が傾斜角度θで下流側に傾斜させた平面と、上流側に傾斜した平面とで構成されており、空気流路70の下流側領域70aの断面形状を四角形とした態様である。
図4dは、図4aをモディファイした態様である。
図4eは、空気流路70の下流側領域70aを減圧用スリットの開口面21aから少し内側にずらした態様である。
減圧用スリット21の長さMは、開口面21aから減圧室までの距離(基材搬送方向Xに対する垂直距離)である。減圧用スリット21の長さMは、1〜10mmの範囲が適当であり、2〜8mmの範囲が好ましく、3〜6mmの範囲が特に好ましい。
減圧用スリット21は、上流側ブロック11の基材30側に減圧用ブロック23を配置することによって形成することができる。この場合、減圧用スリットの長さMは、減圧用ブロック23の厚みと同等となる。また、減圧用ブロック23の下流側の端面は、減圧用スリット21の空気流路70を形成するための上流側の面33となる。
上流側の面33は、減圧用スリット21の開口面21aを形成する上流側縁部21bと接し、かつ上流側ランド面31に平行に設けられた仮設面61に対して平行な面であってもよいし、仮設面61に対して傾斜角度θで上流側に傾斜していてもよい。この傾斜面は、上流側の面33の全部を構成していてもよいし、一部を構成していてもよい。例えば、図3のように平面と傾斜面の組み合わせがある。減圧用スリット21の空気流路を通過する気流の乱れを抑制するという観点から、傾斜角度θで傾斜していることが好ましく、傾斜角度θは、具体的には、3〜80度の範囲が好ましく、5〜70度の範囲がより好ましく、10〜60度の範囲が特に好ましい。上流側の面33を上記範囲に傾斜させることにより、気流を効果的に拡散させることができるので好ましい。
減圧用スリット21の開口面21aの基材搬送方向における距離Wは、2.0mm未満が好ましく、1.5mm未満がより好ましく、1.0mm未満が特に好ましい。距離Wの下限は、0.3mm以上が好ましく、0.5mm以上がより好ましい。距離Wを上記した範囲に設定することにより、ビード40の上流側の減圧圧力を効率よく高め、気流の乱れを抑制することができる。
本実施形態において、減圧用スリット21及び減圧室22は、上流側ブロック11の基材30側に減圧用ブロック23を配置することによって構成することができるため、減圧ユニット20を小型化することができ、これにより、塗布装置の小型化を図ることができる。
なお、減圧室22の容積は、特に限定されないが、塗布装置の小型化を図るために、減圧用スリット21の幅方向(搬送方向Xと直交する方向)の長さ1m当たり、0.002m未満であることが好ましい。さらに、上記観点から、0.001m以下が好ましい。
一方、減圧室22の容積が小さくなり過ぎると、減圧ユニット20内において気流の乱れが起こりやすくなるので、減圧室22の容積の下限は、減圧用スリット21の幅方向(搬送方向Xと直交する方向)の長さ1m当たり、0.0001m以上が好ましい。
また、図1に示したように、減圧室22には、吸引孔24が設けられているが、減圧室22を幅方向に均一に減圧するために、吸引孔24の数は複数が好ましく、減圧用スリット21の幅方向の長さ1m当たり4個以上設けることが好ましい。これによって、減圧用スリット21の幅方向における減圧圧力を均一にすることができる。吸引孔24の数の上限は、特に限定されないが、塗布装置の小型化の観点から、減圧用スリット21の幅方向の長さ1m当たり12個以下が好ましい。
一方、スリットダイを用いて塗布膜を塗布するに際し、図2に示すように、ビード40の上流側メニスカス40aが、減圧用スリット21の開口面21aの下流側縁部21c(上流側リップ16のリップ面16aの上流側縁部に相当)に位置(ピンニング)するように、塗布条件等が設定されることが好ましい。つまり、ビード40の上流側メニスカス40aのピンニング位置が下流側縁部21cとなるように、塗布膜のウエット膜厚や塗布液の物性(表面張力や粘度)により、塗布条件(例えば、ギャップ(スリットダイ10と基材30との間の距離D2)や塗布速度)が適宜設定される。
そして、その塗布条件において、ビード40の上流側メニスカス40aが減圧用スリット21の開口面21aの下流側縁部21cに位置(ピンニング)できるように減圧圧力が制御される。
ビード40の上流側メニスカス40aを、下流側縁部21cに位置(ピンニング)させないと、ビード40が不安定になり、塗布膜の外観不良(塗布ムラや膜厚の異常)が起こりやすくなる。
吐出用スリット13の開口面の上流側縁部13aと、減圧用スリット21の開口面21aの下流側縁部21cとの距離Lの好適な範囲は、上述したように、ビード40の上流側メニスカス40aが、減圧用スリット21の開口面21aの下流側縁部21cに位置(ピンニング)するように設計されることが好ましい。この観点から、例えば、塗布膜の塗布時のウエット膜厚が20μm以下の場合、距離Lは、2.0mm未満に設定することが好ましく、1.5mm未満に設定することがより好ましく、特に1.0mm未満に設定することが好ましい。
なお、本実施形態における塗布方法は、塗布液の粘度が、30mPa・s以下であり、塗布膜の塗布時のウエット膜厚が、20μm以下の場合に、好適に用いることができる。さらに、本実施形態における塗布方法は、塗布液の粘度が20mPa・s以下である場合に好適であり、また、塗布膜の塗布時のウエット膜厚が10μm以下である場合に好適である。
以上、本発明の好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、もちろん、種々の改変が可能である。
例えば、上記実施態様において、基材30はバックアップローラ(不図示)で支持されながらX方向に搬送されることが好ましいが、バックアップローラを用いずに基材30を搬送させることも可能である。
また、上記実施態様において、吸引孔24及び排気路15は上流側ブロック11内に形成されているが、吸引孔24および排気路15は、減圧用ブロック23の底部に設けられてもよい。
また、スリットダイにおけるマニホールドおよびスリットは、それぞれ1つずつ(一組)形成されているが、本発明におけるマニホールドおよびスリットはこれに限定されず、マニホールドおよびスリットはそれぞれ2以上(二組以上)で構成されていてもよい。
また、本実施形態における塗布液の粘度は、B型粘度計(ブルックフィールド型粘度計)で、塗布液温度23℃で測定したものである。
また、図2において、下流側リップ17のリップ面17aと、基材30との間の距離D2は、薄膜塗布(ウエット膜厚が20μm以下で塗布)の観点から、200μm以下が好ましく、100μm以下がより好ましく、50μm以下が特に好ましい。下限は、15μm以上が好ましく、20μm以上が特に好ましい。
減圧用ブロック23と基材30との間の距離Dは、前述したように、ビード40の減圧圧力を大きくするという観点から、小さいことが好ましく、具体的には、200μm以下が好ましく、100μm以下がより好ましく、50μm以下が特に好ましい。下限は、15μm以上が好ましく、20μm以上が特に好ましい。
また、下流側リップ17のリップ面17aと、基材30との間の距離Dと、減圧用ブロック23と基材30との間の距離Dとは、同一であってもよいし、距離Dを、距離Dより大きくしてもよい。塗布装置の構成上(設計上)、距離Dと距離Dは同一であることが好ましい。
また、上流側ブロック11の基材30側に配置される減圧用ブロック23は、上流側ブロック11と一体的に形成されていてもよい。
次に、本発明の塗布装置および塗布方法を用いた積層フィルムの製造方法について説明する。本発明の塗布装置および塗布方法は基材上に機能性層を設ける積層フィルムの製造に好適である。
積層フィルムとしては、各種機能性フィルム、例えば、タッチパネル用透明導電性フィルム、タッチパネル用透明導電性フィルムのベースフィルム(例えばハードコートフィルムや屈折率調整フィルム)、ディスプレイの保護フィルム(例えばハードコートフィルム、帯電防止フィルム、防汚性フィルム)、光学フィルム(例えば反射防止フィルムや防眩性フィルム)、粘着フィルム、離形フィルム等が挙げられる。
これらの積層フィルムは、基材に各種機能性層を一層もしくは複数層塗布し積層することによって製造される。機能性層は、上記したような各種機能性フィルムに適した機能を有する層であれば良い。機能性層としては、例えば、導電層、ハードコート層、屈折率調整層、反射防止層、帯電防止層、防汚層、粘着剤層、離形層等が挙げられる。
基材としては、紙、プラスチックフィルム、金属箔、およびこれらの複合体が挙げられる。本発明における基材としてプラスチックフィルムが好ましく用いられる。プラスチックフィルムは、幅方向の厚み精度が比較的良好であるため、前述したように、低粘度の塗布液を薄膜で塗布するときに、距離D2(下流側リップ17のリップ面17aと、基材30との間の距離)および距離D1(減圧用ブロック23と基材30との間の距離)を小さくすることができるので好適である。
かかる基材としてのプラスチックフィルムを構成する樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、トリアセチルセルロース等のセルロース樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン等のポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、例えばアートン(登録商標)などの耐熱透明樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂およびセルロース樹脂が好ましく、特にポリエステル樹脂が好ましく用いられ、更にポリエチレンテレフタレート樹脂が好ましく用いられる。また、基材は、上記の樹脂からなる層が2層以上積層された積層プラスチックフィルムであってもよい。基材の厚みは20〜300μmの範囲が適当である。
上記したような機能性層の乾燥膜厚は、0.01〜10μm程度である。このような乾燥膜厚の小さい機能性層を形成するためには、塗布液のウエット膜厚を小さくする必要がある。例えば、ウエット膜厚は20μm以下が好ましく、10μm以下がより好ましく、7μm以下が特に好ましい。下限のウエット膜厚は1μm程度である。このように、基材フィルムに機能性層が積層されてなる機能性フィルムにおいては、薄い機能性層を設けるために塗布液のウエット膜厚を小さくする必要があるところ、本発明を適用することによって、均一な厚みの塗布膜を安定的に得ることができ、その結果、塗布スジや塗布ムラがない外観に優れる機能性フィルムを安定的に得ることができる。
また、上記したようにウエット膜厚を小さくして塗布する場合、および塗布速度を増速する場合、塗布液の粘度は比較的低粘度であることが好ましい。具体的には、23℃粘度が30mPa・s以下が好ましく、20mPa・s以下がより好ましく、15mPa・s以下が特に好ましい。下限の粘度は0.5mPa・s程度である。
本発明の塗布装置および塗布方法を用いて基材上に機能性層を設ける積層フィルムの製造方法において、塗布幅は、700〜3000mm程度が適当であり、1000〜2500mmの範囲が好ましい。
基材上に塗布液が塗布されて製膜された塗布膜は、乾燥工程で乾燥され、必要に応じて紫外線や電子線などの活性エネルギー線が照射されて硬化される。乾燥工程では、従来から行われている様々な乾燥手段を用いて乾燥することができる。例えば、スリット風乾燥、メッシュ風乾燥、赤外線乾燥、凝縮乾燥などを用いて基材に塗布された塗布膜を乾燥することができる。
以下、本発明の塗布装置の効果を具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定されない。
[実施例1]
図1および図3の塗布装置を用いて、下記の条件で反射防止層を形成するための塗布液を塗布し、乾燥して反射防止フィルムを製造した。
・減圧用スリットの長さM;5mm
・減圧用スリットの開口面の距離W;0.9mm
・減圧用スリットの下流側の面の傾斜角度θ;45度
・減圧用スリットの上流側の面の傾斜角度θ;45度
・塗布速度;45m/min
・塗布液のウエット厚み;7μm
・塗布液粘度(23℃);6mPa・s
・基材;ポリエチレンテレフタレートフィルム。
<塗布膜の評価>
厚みの均一な塗布膜が得られ、外観も塗布スジや塗布ムラがなく良好であった。
[比較例1]
図5の塗布装置を用いる以外は、実施例1と同一条件で塗布した。尚、図5は、従来の塗布装置であって、図2に相当する部分の拡大断面図であり、本発明にかかる減圧スリットの特徴(減圧用スリットの空気流路が、減圧用スリットの開口面を形成する基材搬送方向下流側縁部に対して基材搬送方向下流側の領域を含む)を有しない塗布装置である。
<塗布膜の評価>
塗布スジや塗布ムラが発生し、良好な塗布膜が得られなかった。
10 スリットダイ
11 上流側ブロック
12 下流側ブロック
13 吐出用スリット
13a 上流側縁部
14 マニホールド
15 排気路
16 上流側リップ
16a リップ面
17 下流側リップ
17a リップ面
20 減圧ユニット
21 減圧用スリット
21a 開口面
21b 上流側縁部
21c 下流側縁部
22 減圧室
23 減圧用ブロック
23a 基材側側面
24 吸引孔
30 基材
31 上流側ランド面
32 下流側ランド面
33 減圧用スリット(空気流路)を形成する上流側の面
34 減圧用スリット(空気流路)を形成する下流側の面
40 ビード
40a 上流側メニスカス
50 塗布膜
60、61 仮設面
70 空気流路
70a 空気流路に含まれる下流側領域

Claims (7)

  1. 搬送する基材(30)に塗布液を吐出する吐出用スリット(13)を有するスリットダイ(10)と、
    前記スリットダイ(10)の基材搬送方向上流側に設けられた減圧ユニット(20)
    を備えた塗布装置であって、
    前記スリットダイ(10)は上流側ブロック(11)と下流側ブロック(12)とで構成され、前記下流側ブロック(12)の下流側リップ(17)のリップ面(17a)と基材(30)との間の距離(D )が15μm以上200μm以下であり、
    前記減圧ユニット(20)は、
    前記吐出用スリット(13)に隣接して設けられた減圧用スリット(21)と、
    前記減圧用スリット(21)に連結した減圧室(22)
    を備え、
    前記減圧用スリット(21)の空気流路が、減圧用スリット(21)の開口面(21a)を形成する基材搬送方向下流側縁部(21c)に対して基材搬送方向下流側の領域(70a)を含むことを特徴とする、塗布装置。
  2. 前記空気流路を形成するための基材搬送方向下流側の面の一部もしくは全部が、下記で定義される仮設面(60)に対して傾斜角度(θ )が3〜80度で基材搬送方向下流側に傾斜している、請求項1に記載の塗布装置。
    <仮設面>
    減圧用スリット(21)の開口面(21a)を形成する下流側縁部(21c)と接し、かつ上流側ランド面(31)に平行に設けられた仮設面(60)。
  3. 前記減圧室(22)の容積は、前記減圧用スリット(21)の幅方向の長さ1m当たり、0.002m3未満である、請求項1または2に記載の塗布装置。
  4. 前記減圧室(22)は、該減圧室(22)を減圧するための複数の吸引孔(24)を備え、
    前記吸引孔(24)の数は、前記減圧用スリット(21)の幅方向の長さ1m当たり4個以上である、請求項1〜3の何れかに記載の塗布装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の塗布装置を用いて、23℃での粘度が30mPa・s以下である塗布液を、ウエット膜厚が20μm以下で基材に塗布することを特徴とする塗布方法。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の塗布装置を用いて、塗布液を基材に塗布して積層フィルムを得る、積層フィルムの製造方法。
  7. 請求項5に記載の塗布方法を用いて塗布液を基材に塗布し、積層フィルムを得る、積層フィルムの製造方法。
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