JP6551321B2 - 樹脂成形品および樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

樹脂成形品および樹脂成形品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、マークを有して同マークの外面が光を透過する層で覆われてなる樹脂成形品および同樹脂成形品の製造方法に関するものである。
自動車のエンブレム等のマークを有する樹脂成形品が知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載の樹脂成形品は、有色の材料によって形成されたベース部と、ベース部の外面を覆う形状の透明な樹脂材料からなる第1透明層と、第1透明層の外面上に配置されたマークと、第1透明層の外面とマークの外面とを覆う形状の透明な樹脂材料からなる第2透明層とを有している。この樹脂成形品では、マークが樹脂成形品の内部で浮かんで見えるように配置されるため、立体感を持たせることができ、高い意匠性が得られる。
特公平6−31921号公報
上記樹脂成形品は、マークが、ベース部側に配置された第1透明層と外面側に配置された第2透明層とによって挟み込まれた構造になっている。これら第1透明層および第2透明層は視認されにくい透明な部分であるとはいえ、第1透明層と第2透明層との間に境界面が形成されるために、樹脂成形品の外部から内部に入射した光が上記境界面において屈折してしまい、同境界面が見えるようになってしまう。これは樹脂成形品の見栄えの悪化を招くために好ましくない。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、見栄えを良くすることのできる樹脂成形品、および同樹脂成形品の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するための樹脂成形品は、有色の材料からなり、凹部を有するベース部と、前記凹部の底面から突出する形状の台座部と、前記台座部の突端に設けられて、前記突端を覆うとともに同突端の周囲全周に渡って張り出す形状のマークと、光を透過する材料からなり、前記凹部の底面から前記マークよりも外方側の部分までの範囲内を埋める形状で切れ目なく一体の透過部とを有する。
上記構成によれば、マークが樹脂成形品の凹部の内部で浮かんで見えるように配置されるとはいえ、マーク周辺における光が透過する部分(透過部)が切れ目のない一体の構造であるため、同透過部の内部に境界面が形成されない。これにより、樹脂成形品の外部から内部に入射した光が透過部の内部で不要に屈折することがなくなるため、透過部の内部に境界面が形成されるものと比較して、樹脂成形品の見栄えを良くすることができる。
上記樹脂成形品において、前記凹部の内面は、前記透過部から前記ベース部に向かう方向に凸状になる形状で湾曲していることが好ましい。
樹脂成形品のベース部に形成される凹部の形状を底壁と同底壁の外縁から環状に立設される周壁とによって囲まれた形状にすると、周壁の内面と同周壁の先端面との境界に形成される角部や周壁と底壁との境界に形成される角部が、マーク側から樹脂成形品を見た場合に見える構造になってしまう。この点、上記構成によれば、樹脂成形品の凹部の内面が湾曲した形状であるため、そうした角部が形成されない。そのため、ベース部に凹部が形成されるとはいえ、マーク側から樹脂成形品を見た場合に、同凹部の外縁のみが見える構造にすることが可能になる。
上記樹脂成形品において、前記透過部は、透明な材料によって形成することができる。
上記樹脂成形品において、前記台座部は、前記凹部の中央部分に設けられており、前記マーク側から見た前記台座部の外形と前記マーク側から見た前記ベース部の外形とは、曲率の大きい大曲率部と同曲率の小さい小曲率部とが交互に並ぶ形状であり、前記台座部の前記大曲率部の外周側には前記ベース部の前記大曲率部が配置されて、それら前記大曲率部が相似であり、前記台座部の前記小曲率部の外周側には前記ベース部の前記小曲率部が配置されて、それら前記小曲率部が相似であり、前記台座部の前記小曲率部とその外周側に配置された前記ベース部の前記小曲率部との距離が、異なる部位に配置された前記小曲率部についての前記距離と等しいことが好ましい。
樹脂成形品の外部から台座部が見え難い構造にするためには、台座部を細くして、マークの裏側に台座部が隠れるようにすればよい。この場合には、台座部の外縁とベース部の外縁との距離は遠くなる。一方、台座部の強度を高くするためには同台座部を太くすればよい。この場合には、台座部の外縁とベース部の外縁との距離は近くなる。
上記構成によれば、樹脂成形品の各部における台座部の外縁とベース部の外縁との距離のばらつきを小さくすることができる。そのため、樹脂成形品の特定の部分における上記距離を外部から台座部が見え難くするとともに台座部の強度を十分に高くする上で過不足の無い長さにすることにより、樹脂成形品の各部における上記距離についても同様に、そうした過不足の無い長さにすることができる。したがって、樹脂成形品の各部における上記距離を過不足の無い長さに設定する際に、その設定作業を容易に行うことができる。
前記課題を解決するための樹脂成形品の製造方法は、有色の材料からなり凹部を有する形状のベース部と、前記凹部の底面から突出する形状の台座部と、前記台座部の突端に設けられて前記突端を覆うとともに同突端の周囲全周に渡って張り出す形状のマークとを一体に形成する第1工程と、前記凹部の内部および前記マークの周辺に光を透過する樹脂材料を溶解させて流し込むとともに硬化させることにより、前記凹部の底面から前記マークよりも外方側の部分までの範囲を埋める形状の透過部を形成する第2工程と、を含む。
上記製造方法によれば、マークを、樹脂成形品をマーク側から見た場合に同樹脂成形品の凹部の内部で浮かんで見えるように配置することができる。しかも、マーク周辺における光が透過する部分(透過部)を切れ目のない一体構造にすることができるために、透過部の内部に境界面が形成されない。そのため、樹脂成形品の外部から内部に入射した光が透過部の内部で不要に屈折することを抑えることができ、透過部の内部に境界面が形成されるものと比較して、樹脂成形品の見栄えを良くすることができる。上記製造方法によれば、そうした見栄えの良い樹脂成形品を製造することができる。
上記製造方法において、前記第2工程では、ポッティング加工によって前記透過部が形成される。
上記製造方法によれば、ポッティング加工によって、ベース部の外面とマークの外面とを覆う形状の透過部を形成することができる。
本発明によれば、樹脂成形品の見栄えを良くすることができる。
一実施形態の樹脂成形品としてのマークアッシーを有するステアリングホイールの正面図。 マークアッシーの正面図。 マークアッシーの図2の3−3線に沿った端面図。 マークアッシーの分解斜視図。 ベース部の(a)は正面図、(b)は側面図。 マークの(a)は正面図、(b)は側面図。 マークアッシーの製造工程のうちの第1工程を説明する工程図。 マークアッシーの製造工程のうちの第2工程を説明する工程図。
以下、一実施形態の樹脂成形品としてのマークアッシーの構造、および同マークアッシーの製造方法について説明する。
図1に示すように、マークアッシー10は、車両の運転席に設けられたステアリングホイール11の中央部分に固定されている。このマークアッシー10は以下のような構造である。
図2〜図4に示すように、マークアッシー10は、略四角板形状のベース部20を有している。ベース部20は、有色の樹脂材料(例えば、熱可塑性ポリエステル)により形成されている。
図5(a)および図5(b)に示すように、ベース部20の一方(図5(b)の右側)の面には、間隔を置いて複数の固定部21が突設されている。また、ベース部20の他方(図5(b)の左側)の面は、その全体が窪んだ形状の凹部22になっている。この凹部22の内面はベース部20に向かう方向(図3における下方)に凸状になる形状で湾曲している。
図3および図4に示すように、ベース部20には、凹部22の中央部分に、同凹部22の底面(内面)から突出する形状の台座部23が一体形成されている。台座部23は断面略四角形状で延びている。
図5(a)および図5(b)に示すように、ベース部20および台座部23は、その外形が角の丸められた四角形状になるように形成されている。台座部23の突端24側(図5(b)の左側)側から見たベース部20の外形は、上記四角形状の角にあたる部分(曲率の大きい大曲率部22A,22C,22E,22G)と同四角形状の辺にあたる部分(曲率の小さい小曲率部22B,22D,22F,22H)とが交互に並ぶ形状になっている。また、突端24側から見た台座部23の外形は、上記四角形状の角にあたる部分(曲率の大きい大曲率部23A,23C,23E,23G)と同四角形状の辺にあたる部分(曲率の小さい小曲率部23B,23D,23F,23H)とが交互に並ぶ形状になっている。
そして、台座部23の大曲率部23A,23C,23E,23Gの外周側にはベース部20の大曲率部22A,22C,22E,22Gが配置されており、台座部23の大曲率部23A,23C,23E,23Gが延びる形状と、その外周側に配置されたベース部20の大曲率部22A,22C,22E,22Gが延びる形状とは相似である。
また、台座部23の小曲率部23B,23D,23F,23Hの外周側にはベース部20の小曲率部22B,22D,22F,22Hが配置されており、台座部23の小曲率部23B,23D,23F,23Hが延びる形状と、その外周側に配置されたベース部20の小曲率部22B,22D,22F,22Hが延びる形状とは相似である。
さらに、台座部23の小曲率部23B,23D,23F,23Hと、その外周側に配置されたベース部20の小曲率部22B,22D,22F,22Hとの距離が、異なる部位に配置された小曲率部についての距離と等しくなっている。具体的には、小曲率部23Bと小曲率部22Bとの距離L1、小曲率部23Dと小曲率部22Dとの距離L2、小曲率部23Fと小曲率部22Fとの距離L3、および小曲率部23Hと小曲率部22Hとの距離L4が等しくなっている(L1=L2=L3=L4)。
台座部23の突端24には、間隔を置いて2つの係合穴25が設けられている。これら係合穴25は、断面円形状で、突端24からベース部20に向かう方向(図5(b)における右方向)に延びている。ベース部20および台座部23の外面にはめっき加工によって金属材料(例えば、クロム[Cr])からなるめっき層が形成されており、めっき層の表面には塗装加工によって有色(半透明の青色)の塗料からなる塗装層が形成されている。
図2〜図4に示すように、マークアッシー10は、板状のマーク30を有している。マーク30は、有色の樹脂材料(例えば、ポリマーアロイ[PC/ABS])により形成されている。
図6(a)および図6(b)に示すように、マーク30の一方(図6(b)の左側)の面(意匠面31)には、表面の凹凸形状によって意匠図柄が形成されている。なお、この意匠図柄としては、意匠面31の中央にアルファベットの「T」が突設されるとともに、意匠面31の外縁端に周囲全周に渡って延びる周壁が突設されている。
マーク30の他方(図6(b)の右側)の面(裏面32)には、その中央部分に、間隔をおいて2つの係合凸部33が突設されている。これら係合凸部33は、円柱形状に形成されている。マーク30の各係合凸部33を台座部23の各係合穴25に挿入することにより、マーク30がベース部20に対して位置決めされる。この状態で、マーク30が台座部23の突端24を覆うとともに同突端24の周囲全周に渡って張り出すように、マーク30の形状が定められている。すなわち、マークアッシー10をマーク30側から見た場合に、台座部23がマーク30の裏に隠れて見えない構造になっている。マーク30の表面には、めっき加工によって金属材料(例えば、クロム[Cr])からなるめっき層が形成されている。
図2〜図4に示すように、マークアッシー10は、透明な樹脂材料(エキポシ樹脂)からなる透過部40を有している。透過部40は、ベース部20の凹部22の底面から上記マーク30よりも外方側の部分までの範囲内を埋める形状に形成されている。また、透過部40は上記範囲内において切れ目の無い一体の構造になっている。
マークアッシー10は以下の手順で製造される。
先ず、前工程において、台座部23が一体のベース部20とマーク30とが予め形成されている。
そして第1工程においては、図7に示すように、台座部23の各係合穴25にマーク30の各係合凸部33を挿入するとともに、台座部23の突端24とマーク30の裏面32とを接着することにより、ベース部20の突端24にマーク30が取り付けられる。これにより、マーク30が、台座部23の突端24を覆うとともに同突端24の周囲全周に渡って張り出すように位置決めされた状態で台座部23に固定される。
その後の第2工程においては、ポッティング(樹脂盛り)加工によって、透過部40(図3)が形成される。具体的には、図8に示すように、ベース部20の凹部22の内部とマーク30の周辺とに、溶解させたポッティング材P(例えば、透明なエキポシ樹脂)が流し込まれる。この第2工程では、ベース部20の凹部22の底面からマーク30よりも外方側の部分(図8に二点鎖線で示す部分)までの範囲を埋めるようにポッティング材Pが流し込まれる。そして、この流し込んだポッティング材Pを冷やして硬化させることによって透過部40(図3)が形成される。このようにして透過部40を形成することにより、同透過部40が切れ目のない一体構造になる。
マークアッシー10によれば、以下のような作用効果が得られる。
マークアッシー10のベース部20に凹部22が形成されているため、同ベース部20のマーク30側の部分の外縁が凹部22の中央部分に対して透過部40側(図3における上方)に突出する形状になる。そのため、ベース部20のマーク30側の面が平面形状のものと比較して、マークアッシー10に奥行きを持たせることができる。
本実施形態では、そうした凹部22の内面に突設された台座部23の突端24にマーク30が固定されている。これにより、凹部22の内面とマーク30との間に適当な間隙を設けることができるため、同凹部22の内面にマーク30の影を作ることができる。したがって、マークアッシー10をマーク30側から見た場合に凹部22の内部で浮かんで見えるようにマーク30を配置するといったように、マークアッシー10に立体感を持たせることができる。
マークアッシー10では、マーク30が凹部22の内部で浮かんで見えるように配置されるとはいえ、マーク30の周辺における光が透過する部分(透過部40)が切れ目のない一体の構造であり、同透過部40の内部に境界面が形成されない。これにより、マークアッシー10の外部から内部に入射した光が透過部40の内部で不要に屈折することがなくなるため、透過部の内部に境界面が形成されるものと比較して、マークアッシー10の見栄えを良くすることができる。
ここで、ベース部20に形成される凹部の形状を底壁と同底壁の外縁から環状に立設される周壁とによって囲まれた形状にすると、周壁の内面と同周壁の先端面との境界に形成される角部や周壁と底壁との境界に形成される角部が、マーク30側からマークアッシー10を見た場合に見える構造になってしまう。
本実施形態のマークアッシー10は、凹部22の内面の全体が、透過部40からベース部20に向かう方向(図3における下方)に凸状になる形状で湾曲している。そのため、ベース部20に凹部22が形成されるとはいえ、凹部22の内面が角部を有していないことから、マーク30側からマークアッシー10を見た場合に同凹部22の外縁のみが見える構造にすることができる。
またマークアッシー10では、そうした凹部22の内部に収まるようにマーク30が配置されている。これにより、マーク30および台座部23の周囲がベース部20の外縁部分によって囲まれた構造になっているため、マークアッシー10の外方から台座部23が見え難い構造にすることができる。
マークアッシー10の外部から台座部23が見え難い構造にするためには、台座部23を細くして、マーク30の裏側に台座部23が隠れるようにすればよい。この場合には、台座部23の外縁とベース部20の外縁との距離が遠くなる。一方、台座部23の強度を高くするためには、台座部23を太くすればよい。この場合には、台座部23の外縁とベース部20の外縁との距離は近くなる。
本実施形態では、図5(a)および図5(b)に示すように、凹部22の中央部分に台座部23が設けられており、台座部23の大曲率部23A,23C,23E,23Gが延びる形状と、その外周側に配置されたベース部20の大曲率部22A,22C,22E,22Gが延びる形状とは相似である。また、台座部23の小曲率部23B,23D,23F,23Hが延びる形状と、その外周側に配置されたベース部20の小曲率部22B,22D,22F,22Hが延びる形状とが相似である。さらに、小曲率部23Bと小曲率部22Bとの距離L1、小曲率部23Dと小曲率部22Dとの距離L2、小曲率部23Fと小曲率部22Fとの距離L3、および小曲率部23Hと小曲率部22Hとの距離L4が等しい。
このように構成することにより、マークアッシー10の各部における台座部23の外縁とベース部20の外縁との距離のばらつきを小さくすることができる。そのため、マークアッシー10の特定の部分における上記距離を外部から台座部23が見え難くするとともに同台座部23の強度を十分に高くする上で過不足の無い長さにすることにより、マークアッシー10の他の部分における上記距離についても同様に、そうした過不足の無い長さにすることができる。したがって、マークアッシー10の各部における上記距離を過不足の無い長さに設定する際に、その設定作業を容易に行うことができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下に記載する効果が得られる。
(1)マークアッシー10に、ベース部20の凹部22の底面からマーク30よりも外方側の部分までの範囲内を埋める形状で切れ目の無く一体の透過部40を設けた。これにより、マークアッシー10の外部から内部に入射した光が透過部40の内部で不要に屈折することがなくなるため、マークアッシー10の見栄えを良くすることができる。
(2)凹部22の内面の全体が、透過部40からベース部20に向かう方向に凸状になる形状で湾曲している。そのため、マークアッシー10を、マーク30側から見た場合に凹部22の外縁のみが見える構造にすることができる。
(3)マークアッシー10の各部における上記距離を過不足の無い長さに設定する際に、その設定作業を容易に行うことができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・台座部23の外形は、マークアッシー10の外部から見え難く且つ十分な強度が得られる形状であれば、円柱形状や三角柱形状など、任意の形状に変更することができる。
・透過部40を、若干着色された半透明の樹脂材料によって形成してもよい。
・透過部40を、金型を用いて成形する等、ポッティング加工以外の加工方法を用いて形成してもよい。
・ベース部に、底壁と同底壁の外縁から環状に立設される周壁とによって囲まれた形状の凹部を設けてもよい。
・前工程においてベース部20、台座部23、およびマーク30を別体に形成するとともに、透過部40の形成(第2工程)に先立つ第1工程において、それらベース部20、台座部23、およびマーク30を一体に組み付けるようにしてもよい。また、前工程においてベース部20と台座部23が一体のマーク30とを各別に形成するとともに、第1工程において、それらベース部20、台座部23、およびマーク30を一体に組み付けることも可能である。その他、前工程を省略して、第1工程において、金型を用いてベース部20、台座部23、およびマーク30を一体成形するようにしてもよい。
・上記実施形態のマークアッシーは、ベース部の外形および台座部の外形が四角形状以外の多角形状や、丸形状、楕円形状のものなどにも、その構成を適宜変更した上で適用することができる。この場合、ベース部の外縁と台座部の外縁との距離がそれら外縁の各部において等しくなるように、ベース部および台座部を形成してもよい。これにより、マークアッシーの各部における上記距離を過不足の無い長さに設定する際に、その設定作業を容易に行うことができる。なお、こうした構成は、ベース部の外形および台座部の外形が丸形状や正多角形状の場合には、それら外形の全体を相似にすることによって実現可能である。
・上記実施形態のマークアッシー10は、ステアリングホイール11に取り付けられる樹脂成形品に限らず、車両のボンネットやフロントグリル、リアドアなど、車両の各部に取り付けられる樹脂成形品にも適用することができる。
10…マークアッシー、11…ステアリングホイール、20…ベース部、21…固定部、22…凹部、22A,22C,22E,22G…大曲率部、22B,22D,22F,22H…小曲率部、23…台座部、23A,23C,23E,23G…大曲率部、23B,23D,23F,23H…小曲率部、24…突端、25…係合穴、30…マーク、31…意匠面、32…裏面、33…係合凸部、40…透過部。

Claims (6)

  1. 有色の材料からなり、凹部を有するベース部と、
    前記凹部の底面から突出する形状の台座部と、
    前記台座部の突端に設けられて、前記突端を覆うとともに同突端の周囲全周に渡って張り出す形状のマークと、
    光を透過する材料からなり、前記凹部の底面から前記マークよりも外方側の部分までの範囲内を埋める形状で切れ目なく一体の透過部と
    を有する樹脂成形品。
  2. 請求項1に記載の樹脂成形品において、
    前記凹部の内面は、前記透過部から前記ベース部に向かう方向に凸状になる形状で湾曲している
    ことを特徴とする樹脂成形品。
  3. 請求項1または2に記載の樹脂成形品において、
    前記透過部は、透明な材料からなる
    ことを特徴とする樹脂成形品。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂成形品において、
    前記台座部は、前記凹部の中央部分に設けられており、
    前記マーク側から見た前記台座部の外形と前記マーク側から見た前記ベース部の外形とは、曲率の大きい大曲率部と同曲率の小さい小曲率部とが交互に並ぶ形状であり、
    前記台座部の前記大曲率部の外周側には前記ベース部の前記大曲率部が配置されて、それら前記大曲率部が相似であり、
    前記台座部の前記小曲率部の外周側には前記ベース部の前記小曲率部が配置されて、それら前記小曲率部が相似であり、
    前記台座部の前記小曲率部とその外周側に配置された前記ベース部の前記小曲率部との距離が、異なる部位に配置された前記小曲率部についての前記距離と等しい
    ことを特徴とする樹脂成形品。
  5. 有色の材料からなり凹部を有する形状のベース部と、前記凹部の底面から突出する形状の台座部と、前記台座部の突端に設けられて前記突端を覆うとともに同突端の周囲全周に渡って張り出す形状のマークとを一体に形成する第1工程と、
    前記凹部の内部および前記マークの周辺に光を透過する樹脂材料を溶解させて流し込むとともに硬化させることにより、前記凹部の底面から前記マークよりも外方側の部分までの範囲を埋める形状の透過部を形成する第2工程と、を含む樹脂成形品の製造方法。
  6. 請求項5に記載の樹脂成形品の製造方法において、
    前記第2工程では、ポッティング加工によって前記透過部を形成する
    ことを特徴とする樹脂成形品の製造方法。
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