JP2013256236A - ステアリングホイール及びステアリングホイールの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ステアリングホイール1は、段部13を有する芯金10と、被覆部20と、露出部6を備える。被覆部20は、芯金10に被覆した被覆材からなる。露出部6では、芯金10を被覆材で被覆せずに、芯金10が露出する。段部13は、露出部6に隣接する被覆部20の縁部23に沿って、かつ、被覆部20の縁部23側に位置する底面14から露出部6の表面6Aまで形成される。芯金10への被覆時に被覆部20の縁部23に生じる不要部25は、段部13の底面14側で切り取られて被覆部20から除去される。
【選択図】 図4
Description
ステアリングホイール100の製造時には、芯金103(図11A参照)を一対の金型110、111の間に配置して、金型110、111を組み合わせる。その際、芯金103の露出部102を金型110、111の間に挟み込み、被覆材を充填する空間112を金型110、111と芯金103の一部(被覆部101を形成する部分)の間に形成する。
また、本発明は、芯金と、芯金に被覆した被覆材からなる被覆部と、被覆材で被覆せずに芯金が露出する露出部を備えたステアリングホイールの製造方法であって、露出部を露出しつつ芯金に被覆材を被覆し、露出部に隣接する被覆部の縁部を、芯金に設けられた段部に沿って段部の底面側に形成する被覆工程と、被覆部の縁部に生じる不要部を、段部の底面側で切り取り被覆部から除去する除去工程と、を有するステアリングホイールの製造方法である。
本実施形態のステアリングホイールは、車両用の操縦部材であり、運転席の前方に配置されて、車両の操縦に使用される。また、このステアリングホイールは、従来のステアリングホイールと同様に、被覆材の被覆により製造される。
図1は、第1実施形態のステアリングホイール1の斜視図であり、ステアリングホイール1を車両の乗員側からみて示している。図2は、図1に示すステアリングホイール1の内部構造を示す斜視図である。
ステアリングホイール1は、図示のように、金属製のボス部2と、中央部に設けられたカバー3と、環状のリム部4と、3つのスポーク部5を備えている。また、ステアリングホイール1は、芯金10と、芯金10の一部に設けられた被覆部20と、芯金10の一部からなる露出部6を備えている。
段部13は、図示のように、露出部6に隣接する被覆部20(スポーク被覆部22)の縁部23に沿って形成され、縁部23の全体の近傍に配置される。また、段部13は、スポーク被覆部22の外部に位置するように、縁部23から所定の間隔をあけて形成されており、段部13とスポーク被覆部22の間には、凹部(溝)7が形成されている。
まず、芯金10を作製し、表面処理(塗装、メッキ等)を芯金10に施す。続いて、金型を用いた射出成形により、被覆部20を芯金10に形成する。
図4は、第1実施形態の被覆部20の形成手順を示す断面図であり、被覆部22と露出部6の境界付近を示している。また、図4Aは被覆材を被覆する際の芯金10を示す図、図4Bは被覆材を被覆した芯金10を示す図、図4Cは図4BのX部を拡大した図である。
不要部25の除去時には、図5Aに示すように、不要部25を、溝部30の底部31に向かって切断して、底部31で切り取る。不要部25は、底部31で、溝部30の長手方向に沿って切り取られて、スポーク被覆部22及び芯金10から除去される。これに対し、図5Bに示すように、不要部25を、溝部30の露出部6側の壁部32に対向するスポーク被覆部22側の壁部33に向かって切断して、壁部33で切り取るようにしてもよい。不要部25は、壁部33で、溝部30の長手方向に沿って切り取られて、スポーク被覆部22及び芯金10から除去される。不要部25の切り取りにより、不要部25が、溝部30(ここでは、壁部32側の溝部30の一部)と段部13から除去されて、溝部30の一部と段部13が露出する。また、露出部6の表面6Aの縁部が露出するとともに、凹部7が段部13に沿って形成される。
図6は、第2実施形態のステアリングホイール1の正面図であり、スポーク部5とリム部4の一部を示している。
このステアリングホイール1では、図示のように、露出部6の表面6Aがヘアライン加工面6Bになっている。ヘアライン加工は、並列する多数の微細な線(ヘアライン)を形成するための加工であり、露出部6の表面6Aに施されている。ヘアライン加工面6Bのヘアラインは、芯金10の段部13(溝部30、スポーク被覆部22の縁部23)に沿う方向の線からなり、段部13に並列して表面6Aの全体に形成されている。ステアリングホイール1の製造時には、被覆材の被覆前に、段部13に沿う方向のヘアライン加工を露出部6の表面6Aに施す。これにより、不要部25の切り取りに伴う傷を、より目立たなくすることができる。
図7は、第3実施形態のステアリングホイール1の製造手順を示す断面図である。図7A〜図7Cは、それぞれ図4A〜図4Cに対応する図である。
この金型40、41(図7A参照)は、溝部30に沿って形成された凸部(凸条)40A、41Aを有する。芯金10を金型40、41内に収容したときに、凸部40A、41Aは、溝部30に挿入される。溝部30の露出部6側の一部は、凸部40A、41Aにより埋められる。スポーク被覆部22の縁部23(図7B、図7C参照)において、被覆材が溝部30の一部に入り、バリ24を含む不要部25が溝部30内に生じる。
不要部25は、図示のように、芯金10の溝部30内で切り取られてスポーク被覆部22から除去される。その際、不要部25は、溝部30の底部31(図8A参照)で、又は、溝部30のスポーク被覆部22側の壁部33(図8B参照)で切り取られる。
図9は、第4実施形態のステアリングホイール1の製造手順を示す断面図である。図9A〜図9Cは、それぞれ図4A〜図4Cに対応する図である。
このステアリングホイール1では、図示のように、芯金10の段部13が、第1実施形態(図4参照)と相違する。芯金10は、溝部30を有さず、芯金10の底面14は、スポーク芯金12の被覆材が被覆される部分の全体に形成されている。段部13は、底面14と露出部6の表面6Aとの間の1つの段からなる。不要部25は、第1実施形態と同様に、スポーク被覆部22の縁部23に生じる。
不要部25は、図示のように、段部13の底面14側で切り取られてスポーク被覆部22から除去される。その際、不要部25は、底面14に向かって切断されて、底面14で切り取られる。また、不要部25は、縁部23の表面に合わせて(図10A参照)、又は、縁部23の内側に向かって(図10B参照)、切り取られる。
Claims (10)
- 芯金と、芯金に被覆した被覆材からなる被覆部と、被覆材で被覆せずに芯金が露出する露出部を備えたステアリングホイールであって、
芯金が、露出部に隣接する被覆部の縁部に沿って、かつ、被覆部の縁部側に位置する底面から露出部の表面まで形成された段部を有し、
芯金への被覆時に被覆部の縁部に生じる不要部が、段部の底面側で切り取られて被覆部から除去されるステアリングホイール。 - 請求項1に記載されたステアリングホイールにおいて、
芯金が、被覆部の縁部に沿って、かつ、被覆部内の位置から被覆部外の位置まで形成された溝部を有し、
芯金の底面が、溝部の底部からなり、
芯金の段部が、溝部の露出部側の壁部を含む段からなるステアリングホイール。 - 請求項2に記載されたステアリングホイールにおいて、
被覆部の不要部が、芯金の溝部内で切り取られて被覆部から除去されるステアリングホイール。 - 請求項3に記載されたステアリングホイールにおいて、
被覆部の不要部が、溝部の底部で、又は、溝部の露出部側の壁部に対向する被覆部側の壁部で切り取られるステアリングホイール。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載されたステアリングホイールにおいて、
段部に沿う方向のヘアライン加工が、露出部の表面に施されたステアリングホイール。 - 芯金と、芯金に被覆した被覆材からなる被覆部と、被覆材で被覆せずに芯金が露出する露出部を備えたステアリングホイールの製造方法であって、
露出部を露出しつつ芯金に被覆材を被覆し、露出部に隣接する被覆部の縁部を、芯金に設けられた段部に沿って段部の底面側に形成する被覆工程と、
被覆部の縁部に生じる不要部を、段部の底面側で切り取り被覆部から除去する除去工程と、
を有するステアリングホイールの製造方法。 - 請求項6に記載されたステアリングホイールの製造方法において、
芯金の底面が、被覆部の縁部に沿って芯金に形成された溝部の底部からなり、
芯金の段部が、溝部の露出部側の壁部を含む段からなるステアリングホイールの製造方法。 - 請求項7に記載されたステアリングホイールの製造方法において、
被覆工程が、被覆部の縁部を、芯金の溝部が形成された部分内で溝部に沿って形成する工程を有し、
除去工程が、被覆部の不要部を芯金の溝部内で切り取り被覆部から除去する工程を有するステアリングホイールの製造方法。 - 請求項8に記載されたステアリングホイールの製造方法において、
除去工程が、被覆部の不要部を、溝部の底部で、又は、溝部の露出部側の壁部に対向する被覆部側の壁部で切り取る工程を有するステアリングホイールの製造方法。 - 請求項6ないし9のいずれかに記載されたステアリングホイールの製造方法において、
段部に沿う方向のヘアライン加工を露出部の表面に施す工程を有するステアリングホイールの製造方法。
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