JP6551300B2 - コネクタ - Google Patents

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本明細書によって開示される技術は、端子金具の傾動防止対策を講じたコネクタに関する。
車両側コネクタの一例として、特開2014−154370号公報(下記特許文献1)に記載のものが知られている。このものは、車両のボディを貫通して取り付けられる前面開口のフード状をなすインレットの基板に、スリーブ状の端子収容部が前後に貫通した形態で設けられ、その端子収容部内に、複数の弾性片を間隔を開けて円形に配した筒形嵌合部を備えた雌側のすり割り端子が収容され、リテーナにより同すり割り端子が抜け止めされた構造である。
そして、相手の充電用コネクタが嵌合されると、同充電用コネクタに装備された雄側のピン端子が、すり割り端子の筒形嵌合部内に挿入されて弾接され、両端子間が電気接続されるようになっている。
特開2014−154370号公報
上記のような車両側コネクタでは、すり割り端子から引き出された電線が引っ張られる等により、すり割り端子を端子収容部内で傾かせるような力が作用することがある。すり割り端子の場合は、筒形嵌合部を構成する弾性片のうちの特定の弾性片を撓ませつつ傾く場合が多く、傾きが大きくなると弾性片が過度に撓んで塑性変形に到るおそれがある。そうすると、筒形嵌合部に相手のピン端子が嵌合された場合に、全周に亘って一様に接触圧を受けることができず、導電性能に支障が出ることが懸念される。
本明細書によって開示される技術は、上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、端子金具が端子収容室内で傾動することを抑制するところにある。
本明細書によって開示されるコネクタは、端子金具と、同端子金具を収容する端子収容室が形成されたハウジングと、前記端子金具を抜け止めするために前記ハウジングに装着されるリテーナと、を備えたコネクタであって、前記端子金具は、フランジを挟んだ前後に、複数の弾性片を間隔を開けて円形に配してなる筒形嵌合部を設けた端子接続部と、電線の端末をかしめ圧着する圧着部を後端部に設けた丸棒状をなす電線接続部とが設けられた形状であり、前記端子収容室は、前記端子金具の前記端子接続部が収容される小径の前側室と、前記端子金具の前記フランジが嵌合可能な大径の後側室とが連設された形状であるとともに、前記リテーナには、前記端子金具の前記電線接続部を挿通する挿通孔を有し、前記端子金具の前記フランジの後面に係止するべく前記端子収容室の前記後側室に挿入可能な押さえ筒部が設けられており、かつ、前記端子金具の前記電線接続部における前記圧着部よりも前方位置の外周面には、前記リテーナの前記押さえ筒部の内周面に緊密に嵌合する突条が周方向に沿って形成されているとともに、前記端子金具の前記端子接続部における前記筒形嵌合部の基端側部の外周面が、前記端子収容室における前記前側室の内周面に緊密に嵌合する設定となっている構成である。
すり割り端子である端子金具が端子収容室に収容され、かつリテーナで抜け止めされた状態では、端子金具の端子接続部における筒形嵌合部の基端側部の外周面が、端子収容室における前側室の内周面に緊密に嵌合し、また、端子金具の電線接続部における圧着部よりも前方位置の外周面に形成された突条が、リテーナの押さえ筒部の内周面に緊密に嵌合した状態となる。言い換えると、端子金具は端子収容室内において、同端子金具における長さ方向に離間した剛体からなる2部位が、全周に亘って掴まれて固定された状態となる。
そのため、端子金具から引き出された電線が引っ張られる等に起因して、端子金具に対して傾動させるような力が作用しても傾動することが規制され、ひいては筒形嵌合部を構成する弾性片が過度に撓んで塑性変形することが未然に防止できる。
また、以下のような構成としてもよい。
前記端子金具の前記電線接続部における前記突条よりも前方位置の外周面には、前記リテーナの前記押さえ筒部の内周面との間で挟持されてシールするシールリングが装着されている。
メンテナンス等においてリテーナを外すことに伴って押さえ筒部が引き抜かれると、シールリングが連れて電線接続部上を外れる方向に移動しようとするが、同シールリングの移動は突条により停止され、すなわちシールリングの抜け止めが図られる。
当該コネクタが、車両に装着され充電時に接続される車両側コネクタであり、かつ前記端子金具がパワー端子である。
本明細書によって開示されるコネクタによれば、端子金具が端子収容室内で傾動することを抑制できる。
実施形態に係る車両側コネクタの正面図 同側面図 図1のIII−III線断面図 図1のIV−IV線断面図 図4の部分拡大図 パワー端子の斜視図 同正面図 同側面図 ハウジングの背面視の斜視図 リテーナの斜視図
<実施形態>
実施形態を図1ないし図10に基づいて説明する。本実施形態では急速充電システムに適用される車両側コネクタVCを例示しており、同車両側コネクタVCは、電気自動車やハイブリッド車などに搭載されたバッテリ(図示せず)に接続され、このバッテリへの充電時に充電用コネクタ(図示せず)と嵌合接続されるようになっている。
車両側コネクタVCは、図4に示すように、端子金具10を収容して車両のボディに装着されるインレットハウジング30(以下、ハウジング30)と、端子金具10を抜け止めするべく同ハウジング30の後面側に装着されるリテーナ70とを備えている。
端子金具10には、大径のパワー端子10Pと、小径の信号用端子10Sの2種類が備えられている。両者は、基本的な構造は同様である。以下、先にパワー端子10Pについて説明し、信号用端子10Sについては、パワー端子10Pと同一機能を有する部位には、SをPに変更した同一符号を付すことにより、説明を簡略化または割愛する。
パワー端子10Pは、すり割り端子とも称される雌側端子であって、図5ないし図8に示すように、フランジ11Pを挟んだ前側に、相手の雄側端子(図示せず)と接続される端子接続部12Pが、後側に、電線(図示せず)の端末に接続される電線接続部20Pが設けられた構造である。
端子接続部12Pは、短寸の円柱状をなす基部13Pの前面に、相手の雄側端子のピンが嵌合される筒形嵌合部14Pが連設されており、筒形嵌合部14Pは、複数の弾性片15Pが長孔形状のスリット16Pを間に挟んで基部13Pよりも少し小さい径の円形に配された構造となっている。上記の基部13Pが、「筒形嵌合部の基端側部」に相当する。
電線接続部20Pは、丸棒状の本体部21Pの後端部に、電線の端末がかしめられる圧着部22Pが形成された構造である。本体部21Pの外周におけるフランジ11Pと圧着部22Pの間の位置には、突条25Pが全周に亘って形成されている。この突条25Pは、後記するように、パワー端子10Pの傾動防止機能と、シールリング85Pの抜け止め機能を果たすものである。
信号用端子10Sは、同じくすり割り形式の雌側端子であるが、上記パワー端子10Pと比べて径並びに長さが小さいものとなっている。信号用端子10Sを簡単に説明すると、図3に示すように、フランジ11Sを挟んだ前側に、筒形嵌合部14Sを有する端子接続部12Sが、後側に、圧着部22Sが形成された電線接続部20Sが設けられている。この電線接続部20Sには、シールリング85Sの抜け止め用として突条25Sが形成されている。
次に、ハウジング30について説明する。ハウジング30は、合成樹脂材により形成された雌側ハウジングであって、図1及び図3に示すように、車両のボディ(パネル)に取り付けられる正面方形をなす取付板31と、同取付板31の中心部を前後に貫通して設けられた前面開口の嵌合筒部35とを備えている。嵌合筒部35は詳細には、円形の基壁36の前面外周縁に、環形のフード部37が突出形成された形状であって、同嵌合筒部35内に、相手の充電用コネクタの雄側ハウジング(図示せず)が嵌合されるようになっている。取付板31の四隅には、取付孔32が開口されている。
嵌合筒部35には、4本の端子収容部40が基壁36を前後に貫通するようにして形成されている。端子収容部40は、パワー端子10Pを収容するための第1端子収容部41と、信号用端子10Sを収容するための第2端子収容部50の2種類が2本ずつ設けられ、第1端子収容部41が横方向に、第2端子収容部50が縦方向に並んで、十字を組んだような位置に配されている。
第1端子収容部41の内部には、図5に示すように、パワー端子10Pが後方から挿入されて収容される端子収容室42が形成されている。端子収容室42は詳細には、基壁36を含めて同基壁36よりも前の部分に、パワー端子10Pの端子接続部12Pが嵌合される小径の前側室43が、基壁36よりも後の部分に、同パワー端子10Pに設けられたフランジ11Pよりも大きい径の後側室44がそれぞれ形成され、段差状をなして連通されている。
前側室43は詳細には、その内径D1が、パワー端子10Pにおける筒形嵌合部14Pの基端側部である基部13Pが緊密に嵌合される寸法を備えている。
前側室43の前壁には、相手の雄端子のピンが挿入される端子挿入口45が開口されている。前側室43の下面の後端部には、軸方向に沿った排水溝46が形成されており、その後端は、後側室44の前面に開口している一方、前端は、正規装着されたパワー端子10Pの筒形嵌合部14Pにおけるスリット16Pの後端よりも少し前方位置に臨んでいる。
一方の第2端子収容部50は、信号用端子10Sをそれぞれに収容可能な4本の単位収容部51を、十字形をなす配置で纏めて1本とした構造である。各単位収容部51の内部には、図3に示すように、信号用端子10Sが個々に後方から挿入されて収容される端子収容室52が形成されている。端子収容室52は、基壁36を含めて同基壁36よりも前の部分に、信号用端子10Sの端子接続部12Sが嵌合される小径の前側室53が、基壁36よりも後の部分に、同信号用端子10Sに設けられたフランジ11Sが嵌合される大径の後側室54がそれぞれ形成され、段差状をなして連通されている。前側室53の前壁には、相手の雄端子のピンが挿入される端子挿入口55が開口されている。後側室54の下面には、軸方向に沿った排水溝56が全長に亘って形成されている(図9参照)。
図3に示すように、ハウジング30における嵌合筒部35の基壁36の背面には、後面開口の円筒形をなす周壁60が、上記した第1端子収容部41と第2端子収容部50の後端部の回りを取り囲むようにして突出形成されている。この周壁60の後端開口には、一部既述したように、各端子金具10(パワー端子10Pと信号用端子10S)を抜け止めするためのリテーナ70が装着されるようになっている。
リテーナ70は合成樹脂製であって、図10に示すように、円形の基板71の前面外周縁に、内筒73と外筒74とからなる二重筒部72が突出形成されたキャップ状に形成されている。基板71には、第1押さえ筒部81と第2押さえ筒部85を備えて構成される押さえ筒部80が前後に貫通した形態で形成されているとともに、基板71の背面には、図示しない電線カバーを取り付けるための取付筒76が突出形成されている。
押さえ筒部80は、パワー端子10Pを抜け止めするための第1押さえ筒部81と、信号用端子10Sを抜け止めするための第2押さえ筒部90の2種類が2本ずつ設けられ、上記したハウジング30の第1端子収容部41と第2端子収容部50と対向するようにして、十字を組んだような位置に配されている。
第1押さえ筒部81は、図5に示すように、基板71より前側に、前面が閉鎖された二重筒部82が形成され、この二重筒部82の外周面が、対向する第1端子収容部41の後側室44の内周面に緊密に嵌合可能となっているとともに、同二重筒部82の前面が、パワー端子10Pのフランジ11Pを押圧可能となっている。
第1押さえ筒部81内には、パワー端子10Pの電線接続部20P並びに同電線接続部20Pから引き出された電線(図示せず)を挿通可能な挿通孔83が形成されている。挿通孔83の前端部には拡径された収容凹部84が形成され、同収容凹部84内には、パワー端子10Pの電線接続部20Pにおけるフランジ11Pの直後位置に装着されたシールリング85Pが弾縮されて収容可能となっている。
挿通孔83の前端寄りの領域、詳細には、収容凹部84よりも後方の所定の長さ領域では、その内径D2が、上記したパワー端子10Pの電線接続部20Pに設けられた突条25Pが緊密に嵌合される寸法に設定されている。
図10に示すように、第2押さえ筒部90は、各信号用端子10Sをそれぞれに抜け止めするための複数の単位押さえ筒部91を、三角形もしくは十字形をなす配置で纏めて1本とした構造である。なお、この実施形態では、ハウジング30に設けられた上側の第2端子収容部50のうち、正面視で右角に位置する単位収容部51には信号用端子10Sが収容されない形態で適用されているため、それに対応して、上側の第2押さえ筒部90では、図10の右角に位置するべき単位押さえ筒部91が欠落されている。
各単位押さえ筒部91は、図3に示すように、その前端部の外周面が、対向する単位収容部51の後側室54の内周面に略緊密に嵌合可能となっているとともに、同単位押さえ筒部91内には、信号用端子10Sの電線接続部20S並びに同電線接続部20Sから引き出された電線(図示せず)を挿通可能な挿通孔93が形成されている。
リテーナ70における基板71の前面下部位置には、図10に示すように、背面に半ドーム状に後退した排水溜まり95が形成されている。排水溜まり95の底面には排水口96が開口されているとともに、図3に示すように、同排水溜まり95の下部に排水管97が後方に向けて突出形成され、排水管97の基端部上面が排水口96と連通している。
図2に示すように、リテーナ70の上記した二重筒部72における外筒74の前縁には、図示4個のロック片78が等角度間隔を開けて形成されているとともに、ハウジング30における周壁60の外周面には、各ロック片78に嵌るロック突部62が対応して形成されている。
リテーナ70は、所定の回動姿勢を採って、二重筒部72内に周壁60の後端部を挿入しつつ押し込まれ、図4に示すように、周壁60の後端がシールリング99を間に挟んで二重筒部72の奥端に当接する位置まで押し込まれたところで、図2に示すように、各ロック片78がロック突部62に弾性的に嵌る。これによりリテーナ70は、シールリング99を挟んで周壁60の後面開口に水密に被着され、同被着状態にロックされる。
リテーナ70が上記のように正規に被着された状態では、図5に示すように、両第1押さえ筒部81が対応する第1端子収容部41の後側室44に進入して、収容されているパワー端子10Pのフランジ11Pの後面に係止するとともに、同第1押さえ筒部81(二重筒部82)の先端部内周と、パワー端子10Pにおける電線接続部20Pの基端部外周との間が、シールリング85Pによりシールされる。
また、図3に示すように、各第2押さえ筒部90を構成する単位押さえ筒部91が、対応する第2端子収容部50を構成する単位収容部51の後側室54に進入して、収容されている信号用端子10Sのフランジ11Sの後面に係止するとともに、同単位押さえ筒部91の先端部内周と、信号用端子10Sにおける電線接続部20Sの基端部外周との間が、シールリング85Sによりシールされる。
それに伴い、周壁60、端子収容部40及びリテーナ70の間において閉空間が構成され、同閉空間により排水用空間100が形成されている。上記した排水用空間100の下部に設けられた排水溜まり95が、排水口96を介して排水管97の基端に連通した形態となる。
続いて、本実施形態の作用を説明する。
車両側コネクタVCは、例えば以下のような手順で組み立てられる。リテーナ70に設けられた第1押さえ筒部81と、第2押さえ筒部90を構成する単位押さえ筒部91に対し、それぞれ所定の電線(図示せず)が後方から先通しされたのち、各電線の端末が、対応するパワー端子10Pまたは信号用端子10Sの電線接続部20P,20Sの圧着部22P,22Sに圧着されて接続される。併せて、シールリング85P,85Sが装着される。そののち例えば、電線が後方に引き戻されて、パワー端子10Pのフランジ11Pと信号用端子10Sのフランジ11Sが、それぞれ対応する第1押さえ筒部81の先端または単位押さえ筒部91の先端に当たったところで留め置かれ、いわゆるサブアッシイされた状態となる。
サブアッシイされたリテーナ70は、所定の回動姿勢を採り、既述した要領により、ハウジング30の後面の周壁60の開口に水密に被着されて、同被着状態にロックされる。リテーナ70が正規に被着されると、図5に示すように、第1押さえ筒部81の先端が、パワー端子10Pの電線接続部20Pとの間でシールを採りつつ、フランジ11Pの直後に進出し、同パワー端子10Pの後方への抜け止めが図られる。また、図3に示すように、第2押さえ筒部90を構成する単位押さえ筒部91の先端が、信号用端子10Sの電線接続部20Sとの間でシールを採りつつ、フランジ11Sの直後に進出し、同信号用端子10Sの後方への抜け止めが図られる。
それとともに、図3及び図4に示すように、周壁60の内側において後面側がシールされた排水用空間100が形成され、第1端子収容部41では後側室44の後面が上記の排水用空間100に連通し、また、第2端子収容部50では、各単位収容部51の後側室54の下面に形成された排水溝56の後端が連通する。以上により、車両側コネクタVCの組み付けが完了する。
上記のように組み付けられた車両側コネクタVCは、パネルに形成された取付開口に内面側(裏面側)から挿通され、取付板31の四隅をボルト締めすることでパネルに固定される。このとき、車両側コネクタVCは実際には、前側が上方に若干あおられた斜め姿勢で取り付けられる。
なお、車両側コネクタVCの後方に引き出された電線は一纏めにされ、リテーナ70の取付筒76に取り付けられたカバーやコルゲートチューブに通されて防水処理が施された上で、車両に搭載されたバッテリと接続される。
充電作業時には、車両側コネクタVCのハウジング30における嵌合筒部35の前面開口に被着された蓋を開放したのち、外部電源と接続された充電用コネクタが車両側コネクタVCのハウジング30(嵌合筒部35)と嵌合され、バッテリに対して充電される。
ここで、相手の充電用コネクタが嵌合される前後において、ハウジング30の前面に水が懸かり、端子収容部40の前面開口から浸水するおそれがある。
第1端子収容部41では、図5に示すように、端子挿入口45から浸水すると、パワー端子10Pの筒形嵌合部14Pが前面に大きく開口していることで、同筒形嵌合部14P内にも浸水する。筒形嵌合部14P内に浸入した水は、弾性片15Pの間のスリット16P、特にその後端部を通って下方に抜けて、前側室43の後端部の下面に形成された排水溝46に流れ込み、引き続き同排水溝46を流下して後側室44の下面の前端部に流れ込む。引き続き後側室44の下面を流下したのち排水用空間100に導かれ、排水溜まり95の排水口96から排水管97に接続されたドレンホースを通って外部等に排水される。
一方、第2端子収容部50では、図3に示すように、各単位収容部51の端子挿入口55から浸水すると、一部の水が信号用端子10Sの筒形嵌合部14S内に浸水する。筒形嵌合部14S内に浸入した水は、弾性片15Sの間のスリット16Sを通って、前側室53の下面に向けて抜け、同前側室53の下面を傾斜に倣って流下したのち後側室54の下面の排水溝56に流れ込み、引き続き排水用空間100に導かれたのち、上記と同様に排水溜まり95の排水口96から排水管97に接続されたドレンホースを通って外部等に排水される。
ここで、上記のように装着された車両側コネクタVCにおいて、例えばハウジング30の後方に引き出された電線が引っ張られることに起因して、特にパワー端子10Pを端子収容室42内で傾かせるような力が作用することがある。
それに対し本実施形態では、パワー端子10Pが端子収容室42に収容され、かつリテーナ70で抜け止めされた状態では、図5に示すように、パワー端子10Pの端子接続部12Pにおける筒形嵌合部14Pの基端側部である基部13Pの外周面が、端子収容室42における前側室43の内周面に緊密に嵌合し、また、パワー端子10Pの電線接続部20P(本体部21P)における圧着部22Pよりも前方位置の外周面に形成された突条25Pが、リテーナ70の第1押さえ筒部81(二重筒部82)の内周面に緊密に嵌合した状態となる。言い換えると、パワー端子10Pは端子収容室42内において、同パワー端子10Pにおける長さ方向に離間した剛体からなる2部位(図5のP1,P2)が、全周に亘って掴まれて固定された構造となる。
そのため、パワー端子10Pに対して傾動させるような力が作用しても傾動することが規制され、ひいては筒形嵌合部14Pを構成する弾性片15Pが過度に撓んで塑性変形することが未然に防止できる。
また、メンテナンス等においてリテーナ70を外すことに伴って、第1押さえ筒部81が端子収容室42の後側室44から引き抜かれると、シールリング85Pが摩擦係合により連れて、パワー端子10Pの電線接続部20P上を外れる方向(後方)に移動しようとするが、同シールリング85Pの移動は突条25Pにより停止され、すなわちシールリング85Pの抜け止めが図られる。
なお、信号用端子10Sに装着されたシールリング85Sも、単位押さえ筒部91が引き抜かれることに伴って、電線接続部20S上を外れる方向に移動しようとするが、同シールリング85Sの移動は突条25Sにより停止され、同じくシールリング85Sの抜け止めが図られる。
以上のように本実施形態によれば、パワー端子10Pが端子収容室42に収容され、かつリテーナ70で抜け止めされた状態では、パワー端子10Pは端子収容室42内において、同パワー端子10Pにおける長さ方向に離間した剛体からなる2部位(図5のP1,P2)が、全周に亘って掴まれて固定された構造となるから、パワー端子10Pに対して傾動させるような力が作用しても傾動することが規制され、ひいては筒形嵌合部14Pを構成する弾性片15Pが過度に撓んで塑性変形することが未然に防止できる。結果、同パワー端子10Pの筒形嵌合部14Pに相手のピン端子が嵌合された場合に、全弾性片15Pから全周に亘って一様の接触圧を受けることができ、所定の導電性能を確保することができる。
また、パワー端子10Pの電線接続部20Pに設けた突条25Pは、併せてシールリング85Pの抜け止め部としても機能し、すなわち簡単な構造によりシールリング85Pの抜け止めを図ることができる。
<他の実施形態>
本明細書によって開示される技術は、上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も含まれる。
(1)パワー端子における筒形嵌合部の基端側部には、弾性片の根元部等のように撓み変位することのない剛体と見なされる部位も含まれる。
(2)パワー端子の電線接続部における剛体と見なされる部位において全周に亘って形成される突条は、必ずしも連続している必要はなく、間欠的に形成されていてもよい。
(3)信号用端子を端子収容室に収容した部分においても、同様の傾動防止構造を適用することが可能である。
(4)端子収容室に、排水溝等の格別の排水機構が形成されていないものについても、同様に適用できる。
(5)本開示技術は車両側コネクタに限らず、要は、端子金具と、同端子金具を収容する端子収容室が形成されたハウジングと、端子金具を抜け止めするためにハウジングに装着されるリテーナと、を備えたコネクタ全般に広く適用することができる。
VC…車両側コネクタ(コネクタ)
10P…パワー端子(端子金具)
11P…フランジ
12P…端子接続部
13P…基部(筒形嵌合部の基端側部)
14P…筒形嵌合部
15P…弾性片
20P…電線接続部
22P…圧着部
25P…突条
30…インレットハウジング(ハウジング)
41…第1端子収容部
42…端子収容室
43…前側室
44…後側室
70…リテーナ
81…第1押さえ筒部(押さえ筒部)
83…挿通孔
85P…シールリング

Claims (3)

  1. 端子金具と、同端子金具を収容する端子収容室が形成されたハウジングと、前記端子金具を抜け止めするために前記ハウジングに装着されるリテーナと、を備えたコネクタであって、
    前記端子金具は、フランジを挟んだ前後に、複数の弾性片を間隔を開けて円形に配してなる筒形嵌合部を設けた端子接続部と、電線の端末をかしめ圧着する圧着部を後端部に設けた丸棒状をなす電線接続部とが設けられた形状であり、
    前記端子収容室は、前記端子金具の前記端子接続部が収容される小径の前側室と、前記端子金具の前記フランジが嵌合可能な大径の後側室とが連設された形状であるとともに、
    前記リテーナには、前記端子金具の前記電線接続部を挿通する挿通孔を有し、前記端子金具の前記フランジの後面に係止するべく前記端子収容室の前記後側室に挿入可能な押さえ筒部が設けられており、
    かつ、前記端子金具の前記電線接続部における前記圧着部よりも前方位置の外周面には、前記リテーナの前記押さえ筒部の内周面に緊密に嵌合する突条が周方向に沿って形成されているとともに、
    前記端子金具の前記端子接続部における前記筒形嵌合部の基端側部の外周面が、前記端子収容室における前記前側室の内周面に緊密に嵌合する設定となっているコネクタ。
  2. 前記端子金具の前記電線接続部における前記突条よりも前方位置の外周面には、前記リテーナの前記押さえ筒部の内周面との間で挟持されてシールするシールリングが装着されている請求項1に記載のコネクタ。
  3. 当該コネクタが、車両に装着され充電時に接続される車両側コネクタであり、かつ前記端子金具がパワー端子である請求項1または請求項2に記載のコネクタ。
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