JP6547679B2 - 車両側コネクタ - Google Patents

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Description

本明細書によって開示される技術は、充電時に充電用コネクタと嵌合される車両側コネクタ、特に排水構造に改良を加えた車両側コネクタに関する。
車両側コネクタの一例として、特開2014−154370号公報(下記特許文献1)に記載のものが知られている。このものは、車両のボディを貫通して取り付けられる前面開口のフード状をなすインレットの基板に、スリーブ状の端子収容部が前後に貫通した形態で設けられ、その端子収容部に、複数の弾性片を間隔を開けて円形に配した筒形嵌合部を備えた雌側の端子金具が収容された構造である。一方、排水用としては例えば、端子金具を抜け止めするべくリテーナを、端子収容部の後端部の回りを覆うような形態で基板の背面側に取り付けることで排水用空間が形成され、同排水用空間の下部に排水口が形成された構造となっている。
そして、インレットの前面に水が降り懸かり、端子収容部の前面開口から浸水すると、一部の水は端子金具の筒形嵌合部内に浸入するものの、弾性片の間の隙間を通って下方に抜け、筒形嵌合部の外側に浸入した水ともども、端子収容部の下側の内面上を後方に向かって流下し、排水用空間に導かれたのち排水口から外部等に排水されるようになっている。
特開2014−154370号公報
上記のような排水構造を有するものにおいて、例えば、泥水が大量に降り懸かって、端子金具の筒形嵌合部内に浸入した場合は、弾性片の間の隙間を通って端子収容部の下側の内面上に抜けたところで詰まり、スムーズに排水できないことが懸念される。
本明細書によって開示される技術は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、端子収容室に浸入した水の排水機能を向上させるところにある。
本明細書によって開示される技術は、車両に装着される車両側コネクタであって、複数の弾性片をスリットを介して円形に配した筒形嵌合部を備えた端子金具と、前記端子金具が収容される端子収容室が形成されたハウジングと、前記ハウジングの背面側において前記端子収容室の後端の回りを覆って装着された閉鎖部材と、前記閉鎖部材の内側において前記端子収容室と連通した形態で設けられた排水用空間と、が具備され、かつ、前記端子収容室のうち前記端子金具の前記筒形嵌合部の収容領域の下面には、後端が前記排水用空間に向けて開口した軸方向に沿った排水溝が、その前端を、前記端子金具の前記筒形嵌合部における前記スリットの後端よりも前方に臨ませた形態で形成されている構成である。
端子収容室の前面開口から浸水すると、一部の水が端子金具の筒形嵌合部内に浸入する。筒形嵌合部内に浸入した水は、弾性片の間のスリットを通って下方に抜け、排水溝で受けられて流下したのち排水用空間に導かれて排水に供される。弾性片の間のスリットを通って下方に抜けた排水を排水溝で受けるようにしたから、仮に大量の泥水が浸入したとしても、詰まることなくスムーズに排水することができる。すなわち、端子収容室に浸入した水の排水機能の向上を図ることができる。
また、以下のような構成としてもよい。
前記端子金具は、フランジを挟んだ前後に、前記筒形嵌合部を前端部に設けた端子接続部と、電線の端末をかしめ圧着する圧着部を後端部に設けた丸棒状をなす電線接続部とが設けられた形状であり、前記端子収容室は、前記端子金具の前記端子接続部が収容される小径の前側室と、前記端子金具の前記フランジが嵌合可能な大径の後側室とが連設された形状であり、前記排水溝は、前記前側室の下面において、後端を前記後側室に開口し、前端を、前記筒形嵌合部における前記スリットの後端よりも前方に臨ませた形態で形成されている。
筒形嵌合部内に浸入した水は、弾性片の間のスリットの後端部を通って前側室の下面に形成された排水溝に流入し、後側室に向けて流下したのち引き続き同後側室の下面に沿って流下し、排水用空間に導かれて排水に供される。
前記排水溝の中央幅位置には、前記端子金具における前記筒形嵌合部の前記弾性片を受ける受け壁が同排水溝の長さ方向に沿って延びた形態で形成されている。
排水溝は溝幅が広いほど排水性能に優れると言えるが、端子金具の筒形嵌合部を構成する弾性片の幅よりも溝幅が大きい場合には、例えば端子金具の筒形嵌合部内に相手のピン端子が斜め姿勢で嵌合されて、筒形嵌合部の下面側に配された弾性片が斜めに突かれると、同弾性片が排水溝内に撓み変位し、突かれ方が大きいと過度撓みするおそれがある。
その対策として、排水溝の中央幅位置に受け壁を立てたから、仮に弾性片が斜めに突かれたとしても、弾性片が受け壁で受けられて過度撓みすることが回避される。すなわち、排水溝の有効溝幅は相応に広く採れて排水機能を維持しながらも、弾性片が過度撓みしひいては塑性変形することを防止できる。
前記受け壁の両側に分かれて形成された分割溝の溝幅が、前記端子金具における前記筒形嵌合部の前記弾性片の幅よりも小さい寸法に設定されている。
端子金具の収容時の回動姿勢が周方向にずれて、仮に筒形嵌合部を構成する弾性片が、排水溝における分割溝と対応したとしても、弾性片の幅の方が分割溝の溝幅よりも大きいことから、弾性片が分割溝内に撓み変位することが阻止される。端子金具の回動姿勢によらず、弾性片が過度撓みすることが防止できる。
本明細書によって開示される技術によれば、端子収容室に浸入した水の排水機能を向上させることができる。
実施形態に係る車両側コネクタの正面図 同側面図 図2のIII−III線断面図 図3の部分拡大図 図1のV−V線断面図 図1のVI−VI線断面図 図6の部分拡大図 パワー端子の斜視図 同正面図 同側面図 ハウジングの背面視の斜視図 リテーナの斜視図
<実施形態>
実施形態を図1ないし図12に基づいて説明する。本実施形態では急速充電システムに適用される車両側コネクタVCを例示しており、同車両側コネクタVCは、電気自動車やハイブリッド車などに搭載されたバッテリ(図示せず)に接続され、このバッテリへの充電時に充電用コネクタ(図示せず)と嵌合接続されるようになっている。
車両側コネクタVCは、図6に示すように、端子金具10を収容して車両のボディに装着されるインレットハウジング30(以下、ハウジング30)と、端子金具10を抜け止めするべく同ハウジング30の後面側に装着されるリテーナ70(「閉鎖部材」に相当)とを備えている。
端子金具10には、大径のパワー端子10Pと、小径の信号用端子10Sの2種類が備えられている。両者は、基本的な構造は同様である。以下、先にパワー端子10Pについて説明し、信号用端子10Sについては、パワー端子10Pと同一機能を有する部位には、SをPに変更した同一符号を付すことにより、説明を簡略化または割愛する。
パワー端子10Pは、すり割り端子とも称される雌側端子であって、図7ないし図10に示すように、フランジ11Pを挟んだ前側に、相手の雄側端子(図示せず)と接続される端子接続部12Pが、後側に、電線(図示せず)の端末に接続される電線接続部20Pが設けられた構造である。
端子接続部12Pは、短寸の円柱状をなす基部13Pの前面に、相手の雄側端子のピンが嵌合される筒形嵌合部14Pが連設されており、筒形嵌合部14Pは、複数の弾性片15Pが長孔形状のスリット16Pを介して基部13Pよりも少し小さい径の円形に配された構造となっている。
電線接続部20Pは、丸棒状の本体部21Pの後端部に、電線の端末がかしめられる圧着部22Pが形成された構造である。
信号用端子10Sは、同じくすり割り形式の雌側端子であるが、上記パワー端子10Pと比べて径並びに長さが小さいものとなっている。信号用端子10Sを簡単に説明すると、図5に示すように、フランジ11Sを挟んだ前側に、筒形嵌合部14Sを有する端子接続部12Sが、後側に、圧着部22Sが形成された電線接続部20Sが設けられている。
次に、ハウジング30について説明する。ハウジング30は、合成樹脂材により形成された雌側ハウジングであって、図1及び図5に示すように、車両のボディ(パネル)に取り付けられる正面方形をなす取付板31と、同取付板31の中心部を前後に貫通して設けられた前面開口の嵌合筒部35とを備えている。嵌合筒部35は詳細には、円形の基壁36の前面外周縁に、環形のフード部37が突出形成された形状であって、同嵌合筒部35内に、相手の充電用コネクタの雄側ハウジング(図示せず)が嵌合されるようになっている。取付板31の四隅には、取付孔32が開口されている。
嵌合筒部35には、4本の端子収容部40が基壁36を前後に貫通するようにして形成されている。端子収容部40は、パワー端子10Pを収容するための第1端子収容部41と、信号用端子10Sを収容するための第2端子収容部50の2種類が2本ずつ設けられ、第1端子収容部41が横方向に、第2端子収容部50が縦方向に並んで、十字を組んだような位置に配されている。
第1端子収容部41の内部には、図7に示すように、パワー端子10Pが後方から挿入されて収容される端子収容室42が形成されている。端子収容室42は詳細には、基壁36を含めて同基壁36よりも前の部分に、パワー端子10Pの端子接続部12Pが嵌合される小径の前側室43が、基壁36よりも後の部分に、同パワー端子10Pに設けられたフランジ11Pよりも大きい径の後側室44がそれぞれ形成され、段差状をなして連通されている。前側室43の前壁には、相手の雄端子のピンが挿入される端子挿入口45が開口されている。
前側室43の下面の後端部には、軸方向に沿った排水溝46が形成されている。排水溝46は、図4に示すように、パワー端子10Pの筒形嵌合部14Pを構成する弾性片15P、詳細には同弾性片15Pの基端部の幅W3よりも大きい溝幅W1を有している。排水溝46は、その後端が後側室44の前面に開口している一方、前端は、図7に示すように、正規装着されたパワー端子10Pの筒形嵌合部14Pにおけるスリット16Pの後端よりも少し前方位置に臨んでいる。
上記した排水溝46の中央幅位置には、図4に示すように、排水溝46の長さ方向に沿った受け壁48が、全長に亘って形成されている。受け壁48は、排水溝46の深さと同じ高さ寸法を有しており、言い換えると、受け壁48の頂面は、前側室43の内周面と同じ周面上に位置している。
上記のように排水溝46に受け壁48を形成することにより、受け壁48を挟んだ両側に分割溝47が形成されている。ここで、各分割溝47の溝幅W2が、弾性片15Pの基端部の幅W3よりも小さくなるように設定されている。
図1に示すように、一方の第2端子収容部50は、信号用端子10Sをそれぞれに収容可能な4本の単位収容部51を、十字形をなす配置で纏めて1本とした構造である。各単位収容部51の内部には、図5に示すように、信号用端子10Sが個々に後方から挿入されて収容される端子収容室52が形成されている。端子収容室52は、基壁36を含めて同基壁36よりも前の部分に、信号用端子10Sの端子接続部12Sが嵌合される小径の前側室53が、基壁36よりも後の部分に、同信号用端子10Sに設けられたフランジ11Sが嵌合される大径の後側室54がそれぞれ形成され、段差状をなして連通されている。前側室53の前壁には、相手の雄端子のピンが挿入される端子挿入口55が開口されている。後側室54の下面には、軸方向に沿った排水溝56が全長に亘って形成されている(図11参照)。
ハウジング30における嵌合筒部35の基壁36の背面には、図11に示すように、後面開口の円筒形をなす周壁60が、上記した全端子収容部40(第1端子収容部41と第2端子収容部50)の後端部の回りを取り囲むようにして突出形成されている。この周壁60の後端開口には、一部既述したように、各端子金具10(パワー端子10Pと信号用端子10S)を抜け止めするためのリテーナ70が装着されるようになっている。
リテーナ70は合成樹脂製であって、図12に示すように、円形の基板71の前面外周縁に、内筒73と外筒74とからなる二重筒部72が突出形成されたキャップ状に形成されている。基板71には、4本の押さえ筒部80が前後に貫通した形態で形成されているとともに、基板71の背面には、図示しない電線カバーを取り付けるための取付筒76が突出形成されている。
押さえ筒部80は、パワー端子10Pを抜け止めするための第1押さえ筒部81と、信号用端子10Sを抜け止めするための第2押さえ筒部90の2種類が2本ずつ設けられ、上記したハウジング30の第1端子収容部41と第2端子収容部50と対向するようにして、十字を組んだような位置に配されている。
第1押さえ筒部81は、図7に示すように、基板71より前側に、前面が閉鎖された二重筒部82が形成され、この二重筒部82の外周面が、対向する第1端子収容部41の後側室44の内周面に緊密に嵌合可能となっているとともに、同二重筒部82の前面が、パワー端子10Pのフランジ11Pを押圧可能となっている。
第1押さえ筒部81内には、パワー端子10Pの電線接続部20P並びに同電線接続部20Pから引き出された電線(図示せず)を挿通可能な挿通孔83が形成されている。挿通孔83の前端部には拡径された収容凹部84が形成され、同収容凹部84内には、パワー端子10Pの電線接続部20Pにおけるフランジ11Pの直後位置に装着されたシールリング85Pが弾縮されて収容可能となっている。
図12に示すように、第2押さえ筒部90は、各信号用端子10Sをそれぞれに抜け止めするための複数の単位押さえ筒部91を、三角形もしくは十字形をなす配置で纏めて1本とした構造である。なお、この実施形態では、ハウジング30に設けられた上側の第2端子収容部50のうち、正面視で右角に位置する単位収容部51には信号用端子10Sが収容されない形態で適用されているため、それに対応して、上側の第2押さえ筒部90では、図12の右角に位置するべき単位押さえ筒部91が欠落されている。
各単位押さえ筒部91は、図5に示すように、その前端部の外周面が、対向する単位収容部51の後側室54の内周面に略緊密に嵌合可能となっているとともに、同単位押さえ筒部91内には、信号用端子10Sの電線接続部20S並びに同電線接続部20Sから引き出された電線(図示せず)を挿通可能な挿通孔93が形成されている。
リテーナ70における基板71の前面下部位置には、図12に示すように、背面に半ドーム状に後退した排水溜まり95が形成されている。排水溜まり95の底面には排水口96が開口されているとともに、図5に示すように、同排水溜まり95の下部に排水管97が後方に向けて突出形成され、排水管97の基端部上面が排水口96と連通している。
図12に示すように、リテーナ70の上記した二重筒部72における外筒74の前縁には、図示4個のロック片78が等角度間隔を開けて形成されているとともに、ハウジング30における周壁60の外周面には、図11に示すように、各ロック片78に嵌るロック突部62が対応して形成されている。
リテーナ70は、所定の回動姿勢を採って、二重筒部72内に周壁60の後端部を挿入しつつ押し込まれ、図6に示すように、周壁60の後端がシールリング99を間に挟んで二重筒部72の奥端に当接する位置まで押し込まれたところで、図2に示すように、各ロック片78がロック突部62に弾性的に嵌る。これによりリテーナ70は、シールリング99を挟んで周壁60の後面開口に水密に被着され、同被着状態にロックされる。
リテーナ70が上記のように正規に被着された状態では、図7に示すように、両第1押さえ筒部81が対応する第1端子収容部41の後側室44に進入して、収容されているパワー端子10Pのフランジ11Pの後面に係止するとともに、同第1押さえ筒部81(二重筒部82)の先端部内周と、パワー端子10Pにおける電線接続部20Pの基端部外周との間が、シールリング85Pによりシールされる。
また、図5に示すように、各第2押さえ筒部90を構成する単位押さえ筒部91が、対応する第2端子収容部50を構成する単位収容部51の後側室54に進入して、収容されている信号用端子10Sのフランジ11Sの後面に係止するとともに、同単位押さえ筒部91の先端部内周と、信号用端子10Sにおける電線接続部20Sの基端部外周との間が、シールリング85Sによりシールされる。
それに伴い、周壁60、端子収容部40及びリテーナ70の間において閉空間が構成され、同閉空間により排水用空間100が形成されている。上記した排水用空間100の下部に設けられた排水溜まり95が、排水口96を介して排水管97の基端に連通した形態となる。
続いて、本実施形態の作用を説明する。
車両側コネクタVCは、例えば以下のような手順で組み立てられる。リテーナ70に設けられた第1押さえ筒部81と、第2押さえ筒部90を構成する単位押さえ筒部91に対し、それぞれ所定の電線(図示せず)が後方から先通しされたのち、各電線の端末が、対応するパワー端子10Pまたは信号用端子10Sの電線接続部20P,20Sの圧着部22P,22Sに圧着されて接続される。併せて、シールリング85P,85Sが装着される。そののち例えば、電線が後方に引き戻されて、パワー端子10Pのフランジ11Pと信号用端子10Sのフランジ11Sが、それぞれ対応する第1押さえ筒部81の先端または単位押さえ筒部91の先端に当たったところで留め置かれ、いわゆるサブアッシイされた状態となる。
サブアッシイされたリテーナ70は、所定の回動姿勢を採り、既述した要領により、ハウジング30の後面の周壁60の開口に水密に被着されて、同被着状態にロックされる。リテーナ70が正規に被着されると、図7に示すように、第1押さえ筒部81の先端が、パワー端子10Pの電線接続部20Pとの間でシールを採りつつ、フランジ11Pの直後に進出し、同パワー端子10Pの後方への抜け止めが図られる。また、図5に示すように、第2押さえ筒部90を構成する単位押さえ筒部91の先端が、信号用端子10Sの電線接続部20Sとの間でシールを採りつつ、フランジ11Sの直後に進出し、同信号用端子10Sの後方への抜け止めが図られる。
それとともに、図5及び図6に示すように、周壁60の内側において後面側がシールされた排水用空間100が形成され、第1端子収容部41では後側室44の後面が上記の排水用空間100に連通し、また、第2端子収容部50では、各単位収容部51の後側室54の下面に形成された排水溝56の後端が連通する。以上により、車両側コネクタVCの組み付けが完了する。
上記のように組み付けられた車両側コネクタVCは、パネルに形成された取付開口に内面側(裏面側)から挿通され、取付板31の四隅をボルト締めすることでパネルに固定される。このとき、車両側コネクタVCは実際には、前側が上方に若干あおられた斜め姿勢で取り付けられる。
なお、車両側コネクタVCの後方に引き出された電線は一纏めにされ、リテーナ70の取付筒76に取り付けられたカバーやコルゲートチューブに通されて防水処理が施された上で、車両に搭載されたバッテリと接続される。
充電作業時には、車両側コネクタVCのハウジング30における嵌合筒部35の前面開口に被着された蓋を開放したのち、外部電源と接続された充電用コネクタが車両側コネクタVCのハウジング30(嵌合筒部35)と嵌合され、バッテリに対して充電される。
ここで、相手の充電用コネクタが嵌合される前後において、ハウジング30の前面に水が懸かり、端子収容部40の前面開口から浸水するおそれがある。
第1端子収容部41では、図7に示すように、端子挿入口45から浸水すると、パワー端子10Pの筒形嵌合部14Pが前面に大きく開口していることで、同筒形嵌合部14P内にも浸水する。筒形嵌合部14P内に浸入した水は、弾性片15Pの間のスリット16P、特にその後端部を通って下方に抜けて、前側室43の後端部の下面に形成された排水溝46に流れ込み、引き続き同排水溝46を流下して後側室44の下面の前端部に流れ込む。引き続き後側室44の下面を流下したのち排水用空間100に導かれ、排水溜まり95の排水口96から排水管97に接続されたドレンホースを通って外部等に排水される。
一方、第2端子収容部50では、図5に示すように、各単位収容部51の端子挿入口55から浸水すると、一部の水が信号用端子10Sの筒形嵌合部14S内に浸水する。筒形嵌合部14S内に浸入した水は、弾性片15Sの間のスリット16Sを通って、前側室53の下面に向けて抜け、同前側室53の下面を傾斜に倣って流下したのち後側室54の下面の排水溝56に流れ込み、引き続き排水用空間100に導かれたのち、上記と同様に排水溜まり95の排水口96から排水管97に接続されたドレンホースを通って外部等に排水される。
なお、上記した充電作業時において、充電用コネクタが嵌合された際に、同充電用コネクタ側に装着された相手のピン端子が、第1端子収容部41に収容されたパワー端子10Pの筒形嵌合部14P内に先下がりの斜め姿勢で嵌合されると、筒形嵌合部14Pの下面側に配された弾性片15Pが斜めに突かれて、排水溝46に向けて撓み変位させるような力が作用する。
しかしながら本実施形態では、図4に示すように、排水溝46内に受け壁48が立ち上がり形成されて弾性片15Pの直下に位置しているから、弾性片15Pが突かれた場合にも受け壁48で受けられて撓み変位することが規制され、過度撓みすることに起因して塑性変形することが未然に防止される。
また、パワー端子10Pが第1端子収容部41の端子収容室42に収容された際、その回動姿勢が周方向にずれることがあり、筒形嵌合部14Pを構成する弾性片15Pが、排水溝46における分割溝47と対応する可能性がある。本実施形態では、図4に示すように、弾性片15Pの幅W3の方が分割溝47の溝幅W2よりも大きく設定されているから、仮に、弾性片15Pが斜めに突かれたとしても弾性片15Pが分割溝47の側縁部で受けられ、分割溝47内に撓み変位することが阻止される。
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
パワー端子10Pの端子接続部12Pが収容される前側室43の後端部の下面に、軸方向を向いた排水溝46が、後端を後側室44に開口し、前端を、筒形嵌合部14Pにおけるスリット16Pの後端よりも前方に臨ませた形態で形成されているから、筒形嵌合部14P内に浸入した水は、弾性片15Pの間のスリット16Pの後端部を通って排水溝46に流入し、引き続き後側室44の下面に沿って流下したのち排水用空間100に導かれて排水に供される。
弾性片15Pの間のスリット16Pを通って下方に抜けた排水を排水溝46で受けるようにしたから、仮に大量の泥水が浸入したとしても、詰まることなくスムーズに排水することができる。すなわち、端子収容室42に浸入した水の排水機能の向上を図ることができる。
排水溝46は溝幅W1が広いほど排水性能に優れると言えるが、パワー端子10Pの筒形嵌合部14Pを構成する弾性片15Pの幅W3よりも溝幅W1が大きい場合には、パワー端子10Pの筒形嵌合部14P内に相手のピン端子が斜め姿勢で嵌合されて、筒形嵌合部14Pの下面側に配された弾性片15Pが斜めに突かれると、同弾性片15Pが排水溝46内に撓み変位し、突かれ方が大きいと過度撓みするおそれがある。
それに対し、排水溝46の中央幅位置には、パワー端子10Pの筒形嵌合部14Pを構成する弾性片15Pを受ける受け壁48が形成されている。そのため、仮に弾性片15Pが斜めに突かれたとしても、弾性片15Pが受け壁48で受けられて過度撓みすることが回避される。すなわち、排水溝46の有効溝幅は相応に広く採れて排水機能を維持しながらも、弾性片15Pが過度撓みしひいては塑性変形することを防止できる。
受け壁48の両側に分かれて形成された分割溝47の溝幅W2が、パワー端子10Pの筒形嵌合部14Pを構成する弾性片15Pの幅W3よりも小さい寸法に設定されているから、パワー端子10Pの収容時の回動姿勢が周方向にずれて、筒形嵌合部14Pを構成する弾性片15Pが排水溝46における分割溝47と対応した状態において、仮に当該弾性片15Pが斜めに突かれたとしても、分割溝47内に撓み変位することが阻止される。パワー端子10Pの収容時の回動姿勢によらず、弾性片15Pが過度撓みすることが防止できる。
<他の実施形態>
本明細書によって開示される技術は、上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も含まれる。
(1)排水溝内に形成する受け壁は、必ずしも排水溝の全長に亘って形成されている必要はなく、一部の長さ領域のみであってもよい。
(2)信号用端子を端子収容室に収容した部分における排水構造についても、同様に適用することが可能である。
(3)上記実施形態では、排水用空間に導かれた排水を、排水管によりインバータハウジングの後面側に排水する場合を例示したが、ハウジングの前面側に排水する形式のものにも、同様に適用可能である。
(4)リテーナの構造は上記実施形態に例示したものに限らず、要は、周壁の後面開口に水密状に被着されて、同周壁と端子収容部との間において端子収容室と連通した形態で排水用空間を設けることができる限り、他の構造であってもよい。
(5)さらに閉鎖部材は、端子金具の抜け止めを図るリテーナとは別部材として備えてもよい。
VC…車両側コネクタ
10P…パワー端子(端子金具)
11P…フランジ
12P…端子接続部
14P…筒形嵌合部
15P…弾性片
16P…スリット
20P…電線接続部
22P…圧着部
30…インレットハウジング(ハウジング)
41…第1端子収容部
42…端子収容室
43…前側室
44…後側室
46…排水溝
47…分割溝
48…受け壁
70…リテーナ(閉鎖部材)
100…排水用空間

Claims (4)

  1. 車両に装着される車両側コネクタであって、
    複数の弾性片をスリットを介して円形に配した筒形嵌合部を備えた端子金具と、
    前記端子金具が収容される端子収容室が形成されたハウジングと、
    前記ハウジングの背面側において前記端子収容室の後端の回りを覆って装着された閉鎖部材と、
    前記閉鎖部材の内側において前記端子収容室と連通した形態で設けられた排水用空間と、が具備され、
    かつ、前記端子収容室のうち前記端子金具の前記筒形嵌合部の収容領域の下面には、後端が前記排水用空間に向けて開口した軸方向に沿った排水溝が、その前端を、前記端子金具の前記筒形嵌合部における前記スリットの後端よりも前方に臨ませた形態で形成されている車両側コネクタ。
  2. 前記端子金具は、フランジを挟んだ前後に、前記筒形嵌合部を前端部に設けた端子接続部と、電線の端末をかしめ圧着する圧着部を後端部に設けた丸棒状をなす電線接続部とが設けられた形状であり、
    前記端子収容室は、前記端子金具の前記端子接続部が収容される小径の前側室と、前記端子金具の前記フランジが嵌合可能な大径の後側室とが連設された形状であり、
    前記排水溝は、前記前側室の下面において、後端を前記後側室に開口し、前端を、前記筒形嵌合部における前記スリットの後端よりも前方に臨ませた形態で形成されている請求項1に記載の車両側コネクタ。
  3. 前記排水溝の中央幅位置には、前記端子金具における前記筒形嵌合部の前記弾性片を受ける受け壁が同排水溝の長さ方向に沿って延びた形態で形成されている請求項1または請求項2に記載の車両側コネクタ。
  4. 前記受け壁の両側に分かれて形成された分割溝の溝幅が、前記端子金具における前記筒形嵌合部の前記弾性片の幅よりも小さい寸法に設定されている請求項3に記載の車両側コネクタ。
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