JP6550208B2 - 樹脂製バックドアのラッチ周辺構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の車体後部開口に設けられるバックドア、特に、ハッチバック形式の樹脂製バックドアのラッチ周辺構造に関する。
近年、軽量化を目的として車体の樹脂化が進行しており、自動車の車体後部開口に設けられるバックドアも、樹脂化に際しての様々な課題が検討されている。バックドアを樹脂化する場合の問題点として、板金に比べて剛性が低く、衝撃に対しても弱いため、後面衝突などで車両後方から衝撃荷重が作用した場合にパネルが分断する虞がある。
補強および後面衝突対策として、特許文献1には、板金リンフォースをヒンジ部から窓枠部を経てベルトライン下まで延長するとともに、上端のヒンジ部と下端中央のラッチ部とをワイヤーケーブルで連結することが開示されている。しかし、ヒンジ周辺ならともかく、板金リンフォースをピラー部あるいはベルトライン下まで延長すると重量が増加し、軽量化やコスト削減に対する寄与が小さくなる。
特開2010−159037号公報
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、金属部品に依存せずに剛性および耐衝撃強度を確保でき軽量化およびコスト削減に有利な樹脂製バックドアのラッチ周辺構造を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明に係る樹脂製バックドアのラッチ周辺構造は、車体後部開口に開閉可能に設けられた樹脂製バックドアのラッチ周辺構造であって、上部に窓開口が設けられた樹脂成形品からなるアウターパネルとインナーパネルとが、それらの周縁部および前記窓開口の周縁部で一体に接合され、前記窓開口の上辺を画成する上端部が、前記車体後部開口の上辺にヒンジを介して回動可能に連結され、前記車体後部開口の下辺に固定されたストライカに係脱可能なラッチが、前記インナーパネルの前記窓開口の車両下方に設けられたラッチ収容部に収容され、前記アウターパネルと前記インナーパネルとの間には内部空間が形成され、前記内部空間に、前記上端部と前記窓開口以下の本体部とを連結するワイヤーケーブルおよび/またはハーネスが配索される樹脂製バックドアのラッチ周辺構造において、前記ラッチ収容部は、前記インナーパネルの内面から前記内部空間に立設された縦壁部を備え、前記ラッチ収容部の前記縦壁部から前記インナーパネルの下端部に向かって延びる第1縦リブが立設され、前記第1縦リブの基部に対応する前記インナーパネルの断面内または前記基部に隣接し前記インナーパネルの断面内に強化用長繊維がインサート成形され、前記アウターパネルは、前記第1縦リブに隣接して前記内部空間に立設された第2縦リブを備え、前記第2縦リブの縁端は、前記第1縦リブに接着固定されている。
また、本発明に係る樹脂製バックドアのラッチ周辺構造の一態様では、前記ラッチ収容部は、前記縦壁部により前記ラッチを取り囲むように構成された箱型形状である。
また、本発明に係る樹脂製バックドアのラッチ周辺構造の一態様では、前記ラッチ収容部の車幅方向外側の前記縦壁部から車幅方向外側に延びるように一対のリブが設けられ、前記一対のリブ間に、前記ワイヤーケーブルおよび/またはハーネスを配索するための通路が形成され、かつ、前記通路に沿った前記インナーパネルの断面内に強化用長繊維がインサート成形されている。
また、本発明に係る樹脂製バックドアのラッチ周辺構造の一態様では、前記ラッチ収容部の車幅方向両側の前記縦壁部から車幅方向外側に延びるように一対のリブが設けられ、前記一対のリブ間に、前記ワイヤーケーブルおよび/またはハーネスを配索するための通路が形成され、かつ、前記通路は、前記アウターパネルとの間に閉断面を画成しており、該閉断面に接着剤が充填されている。
また、本発明に係る樹脂製バックドアのラッチ周辺構造の一態様では、前記通路を画成する一対のリブの対向側壁には、前記ワイヤーケーブルおよび/またはハーネスが蛇行して配索されるようにする蛇行用リブが交互に突設されている。
また、本発明に係る樹脂製バックドアのラッチ周辺構造の一態様では、前記車体後部開口の周縁部に当接するシール面に沿った前記インナーパネルの断面内に強化用長繊維がインサート成形されている。
また、本発明に係る樹脂製バックドアのラッチ周辺構造の一態様では、前記強化用長繊維は、ガラス長繊維または炭素長繊維を含み、含浸樹脂で集束されるかまたは織成されたテープ状物としてインサート成形されている。
本発明に係る本発明に係る樹脂製バックドアのラッチ周辺構造の一態様によれば、前記ラッチ収容部(15)の前記縦壁部から前記インナーパネルの下端部に向かって延びる第1縦リブ(52,53)が立設され、前記第1縦リブの基部または基部に隣接して前記インナーパネルの断面内に強化用長繊維(53f)がインサート成形され、かつ、前記アウターパネルは、前記第1縦リブ(53)に隣接して前記内部空間に立設された第2縦リブ(25)を備え、前記第2縦リブの縁端は、前記第1縦リブの基部に沿って塗布された接着剤(53b)によって接着固定されているので、後方からの衝撃荷重によるラッチの周辺での破断や分離が強化用長繊維によって防止され、かつ、インナーパネルとアウターパネルが接着固定されることで、インナーパネルとアウターパネルの分離が抑制され、荷重がバックドア全体に分散される点でも有利である。
また、本発明の一態様によれば、前記ラッチ収容部は、前記縦壁部により前記ラッチを取り囲むように構成された箱型形状であるので、ラッチ収容部の剛性を高めることが可能になる。
また、本発明の一態様によれば、前記ラッチ収容部の車幅方向外側の前記縦壁部から車幅方向外側に延びるように一対のリブ(34、35)が設けられ、前記一対のリブ間に、前記ワイヤーケーブルおよび/またはハーネスを配索するための通路が形成され、かつ、前記通路に沿った前記インナーパネルの断面内に強化用長繊維がインサート成形されているので、車体側に係合されるラッチの周辺に補強構造が形成され、車両後方からの衝撃荷重によるラッチ周辺での破断を抑制するうえで有利である。なお、前記通路に強化用長繊維がインサート成形される代わりに、またはその構成に加えて、前記通路が、前記アウターパネルとの間に閉断面を画成し、該閉断面に接着剤が充填されている態様においても同様の効果が得られる。さらに、前記通路が、前記アウターパネルとの間に閉断面を画成し、該閉断面に接着剤(33b)が充填されている態様においては、ピラー部に沿って通路に配策されたワイヤーケーブルおよび/またはハーネスが接着剤で固定され、それらをコアとした補強構造が形成され、前記同様に重量の増加を回避しつつバックドア全体としての変形や破断を防止する上で有利である。
また、本発明の一態様によれば、前記通路を画成する一対のリブ(34)の対向側壁には、前記ワイヤーケーブルおよび/またはハーネス(7)が蛇行して配索されるようにする蛇行用リブ(34a)が交互に突設されているので、接着前にワイヤーケーブルおよび/またはハーネスが蛇行用リブで係止され、接着剤を安定的に塗布でき作業性が向上し、固着性も向上できる。
また、本発明の一態様によれば、前記車体後部開口の周縁部に当接するシール面(32)に沿った前記インナーパネルの断面内に強化用長繊維(33f)がインサート成形されているので、車体に枢結されるヒンジ取付け部(上端部)、左右のピラー部、ラッチ取付け部(下端部)を含むインナーパネルの周縁部の強度および剛性が向上され、アウターパネルとの分離が抑制される点で有利である。
また、本発明の一態様によれば、前記強化用長繊維は、ガラス長繊維または炭素長繊維を含み、含浸樹脂で集束されるかまたは織成されたテープ状物としてインサート成形されているので、強化用長繊維を一定の分量、配向、形状で挿入可能である。
本発明第1実施形態に係るバックドアを室内側から見た図である。 インナーパネルを裏面側から見た図である。 ハーネスの配索状態を示す図2の部分拡大図である。 図1のA−A断面図である。 本発明第2実施形態に係る図1のA−A断面図である。 本発明第2実施形態の変形例に係る図1のA−A断面図である。 ラッチ取付け部周辺の補強構造を示す斜視図である。 図7のB−B断面図である。 図8の模式化したC−C断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1〜は、本発明第1実施形態に係るバックドア1を示している。当該バックドアは、アウターパネル2及びインナーパネル3と、ラッチ6と、ラッチ収容部15と、ハーネス7と、を備えている。各図において、バックドア1は、車体後部開口に開閉可能に設けられたハッチバック形式のバックドアであり、上部に窓開口10が設けられ、共に薄肉の樹脂成形品からなるアウターパネル2とインナーパネル3とが、それらの周縁部21,31および窓開口10の周縁部20,30で一体に接合された中空断面のモナカ構造(クラムシェル構造)をなしている。
バックドア1(インナーパネル3)は、窓開口10の上辺を画成する上端部11、窓開口10の左右両辺を画成するピラー部12,12、及び窓開口10より車両下方の本体部13から構成されている。上端部11の左右2箇所にヒンジ5の取付け部が設けられ、これら左右一対のヒンジ5を介して、バックドア1は、車体後部開口の上辺に回動可能に接続されている。
図示例では、インナーパネル3のヒンジ5の取付け部の裏面側に金属製の補強板55が取付けられ、補強板55とヒンジ5との間にインナーパネル3を挟んだ状態で共締めされるようにしているが、補強板55を省略することもできる。上端部11のヒンジ取付け部に隣接して、バックドア1の中空部内から後述するハーネス7を車体側に引き出す孔110が設けられている。
インナーパネル3の下端部14には、車体後部開口の下辺に固定されたストライカ(図示せず)に係脱可能なラッチ6の取付け部41が設けられ、該取付け部41に隣接した本体部13には、ラッチ6およびその機構部を収容するラッチ収容部15が一体に成形されている。ラッチ収容部15は、本体部13の車両室内側に面した表面に対してボックス状に凹設され、周囲を縦壁51で囲まれた内底面にラッチ6の上部(機構部側)が固定される。この例では、ラッチ収容部15は、縦壁51によって、ラッチ6を車両上方及び車幅方向両側から取り囲むように構成された箱型形状である。なお、ラッチ収容部15の下部50は後述するように貫通している。ラッチ収容部15を縦壁51により箱型形状にすることで、ラッチ収容部15の剛性を高めている。
図7に示すように、ラッチ収容部15の下部50は、下端部14の開口40に向けて貫通しており、左右の第1縦リブ52,52によって下端部14と結合されている。左右の第1縦リブ52,52のさらに側方(車幅方向外側)に第1縦リブ53,53が上下方向に延在している。また、ラッチ収容部15は、図1中側(車幅方向右側)に拡張され、図示しないリアワイパーのモーター収容部15aとなっており、リアワイパーのピボット軸を挿通するための孔15bが設けられている。さらに、モーター収容部15a側の下端部14には、開放されたバックドア1を閉じる際に使用する把持部42が凹設されている。縦壁51及び第1縦リブ52,53を設けることで、ラッチ収容部15の周辺の剛性が向上する。
インナーパネル3の周縁部31の中央側に隣接してシール面32が形成されている。シール面32は、バックドア1の閉鎖状態で、車体後部開口に設けられたオープニングトリム(ウェザーストリップ)に当接しシールを形成する受け面であり、図4に示されるように、周縁部31に対して段差面として形成されている。なお、アウターパネル2の表面にはバックドアガラス4が接着固定される。
インナーパネル3の本体部13の裏面側には、ハニカムパターンの補強リブを全面的に突設してもよい。さらに、本体部13の外縁(車幅方向外側及び下部)には、前述のシール面32の裏面側に沿って延在する一対の補強リブ33が突設され、それらの間に通路33cが画成されている。この通路33cは、補強構造であるとともに内部の水分を排出する排水路を兼ねている。
さらに、通路33cは、上端部11およびピラー部12では、ラッチ6やリアワイパーのモーター、さらには下端部14のランプ43などに電源を供給するハーネス7を配策する通路を兼ねている。
図2および図3に示されるように、ラッチ収容部15の図2における左側部の縦壁51から車幅方向外側に斜上方に向かって平行に延在する一対の補強リブ34が突設されている。一対の補強リブ34の間には、通路34cが画成されている。この通路34cを通って配索されたハーネス7は、ピラー部12の下部で通路33cに導入され、ピラー部12の上部を経て上端部11の孔110から車体側に引き出される。
ラッチ収容部15の右側部にも、一対の補強リブ35が立設されている。一対の補強リブ35は、右側部の縦壁51から車幅方向外側に斜上方に向かって平行に延在する。この一対の補強リブ35にも、通路35cが形成されている。左右両側の一対の補強リブ34、35が、縦壁51に接続した状態で、車幅方向に延びている。このため、ラッチ収容部15の周辺の剛性が向上する。
上記通路34cおよび通路33cのハーネス配索区間では、図3および図4に示されるように、ハーネス7を蛇行状に配索されるようにするための蛇行用リブ33a,34aが交互に突設されている。蛇行用リブは、ラッチ収容部15の図2における右側の一対の補強リブ35に設けてもよい。
以上のように構成されたバックドア1のアウターパネル2およびインナーパネル3の成形には、特に限定されるものではないが、ポリプロピレン樹脂をベースとして強化繊維としてガラス繊維を配合したガラス繊維強化ポリプロピレン、強化繊維として炭素繊維を使用した炭素繊維強化ポリプロピレンが用いられる。そして、以下に述べるような補強構造が追加されている。
(強化用長繊維のインサート成形)
図1および図4に示されるように、バックドア1の上端部11、ピラー部12、本体部13の両側部から下端部14にかけて延在する通路33c(シール面32)および通路34c,35cに沿ったインナーパネル3の断面内に強化用長繊維33f,34f,35fがインサート成形されている。
これらの強化用長繊維33f,34f,35fとしては、ガラス長繊維、炭素長繊維、ポリエステル長繊維が好適であり、例えば、ストランドまたはロービングにポリプロピレン樹脂を含浸して集束させるかまたは小幅織物として織成して扁平なテープ状にしたものを好適に用いることができる。また、インサートされる形状に予備成形されても良い。これら長繊維は、繊維長を長くした短繊維(ステープルファイバー)と区別するために、「超長繊維」と呼ばれる場合もある。
なお、強化用長繊維34f,35fがインサート成形されている区間より下側における両側部および下端部14の区間の強化用長繊維33fを省略するか、または、強化用長繊維34f,35fを省略して強化用長繊維33fのみとすることもできる。また、前者の場合、図7または図9に示すように、ラッチ6の収容部15の両側部分の第1縦リブ53,53に隣接したインナーパネル3の断面内に強化用長繊維53f,53fをインサート成形することもできる。
いずれの場合にも、インナーパネル3の断面内にインサート成形された強化用長繊維33f,34f,35fによって強度および剛性が向上され、衝撃荷重を受けた際の破断、特に、ヒンジ5を介して車体後部開口の上部に枢結されたバックドア1の上部(11,12)と、ラッチ6を介して車体後部開口下部に係合する下部(13,14)の分断や、ラッチ6の収容部15の両側部分における破断が防止される。
しかも、強化用長繊維33f,34f,35f,53fは、インナーパネル3の断面内にインサート成形されるので、当該部分の内面側に補強リブを設けることができ、以下に述べるワイヤー/ハーネスを利用した補強構造との合わせて用いる上でも有利である。
(閉断面への接着剤充填)
図5に示される第2実施形態では、ハーネス7が配策される通路33c,34c、すなわち、バックドア1の上端部11、ピラー部12にかけて延在する通路33c(シール面32、本体部13の両側部から下端部14を除く)および通路34c(35c)を画成する各一対の補強リブ33,34(35)に対向して、アウターパネル2の裏面側に同様の配置で補強リブ23を突設し、アウターパネル2とインナーパネル3が接合された状態で、補強リブ33(34,35)と補強リブ23との間に閉断面が画成されるようにし、この閉断面内に接着剤33b(発泡接着剤)を充填する。
この実施形態では、閉断面を画成する補強リブ23,33(34,35)とハーネス7および固化した接着剤33bによって複合的な補強構造が形成され、前記同様に、衝撃荷重を受けた際の破断、特に、ヒンジ5を介して車体後部開口の上部に枢結されたバックドア1の上部(11,12)と、ラッチ6を介して車体後部開口下部に係合する下部(13,14)の分断や破断が防止される。
また、接着剤33bと補強リブ23,33(34,35)によってインナーパネル3とアウターパネル2とが強固に一体化される。なお、上記実施形態において、図6に示されるように、アウターパネル2側の補強リブ23を部分的にまたは全部省略し、モナカ構造のバックドア1自体の閉断面内に接着剤33dを発泡させても良い。
以上述べた第2実施形態では、本体部13の両側部から下端部14にかけての通路33cには接着剤を充填できない。この部分は内部空間の水分を排出する排水路として確保されている。
そこで、図8および図9に示されるように、インナーパネル3の第1縦リブ53に隣接して、アウターパネル2に第2縦リブ25を設け、第1縦リブ53の基部に予め塗布されている接着剤53bによって、この部分(ラッチ6の両側部分)でアウターパネル2とインナーパネル3が接合されるようにすることもできる。図9の例では、第1縦リブ53と第2縦リブ25は、車幅方向に間隔を空けて配置された状態で、第2縦リブ25が、インナーパネル3に接合されている。なお、第1縦リブ53及び第2縦リブ25は、互いに接触するように配置してもよい。
この場合、縦リブ53(25)は、排水経路(通路33c)を通って流下した水分がラッチ6の取付け部41側に流入するのを防止する機能をも有することになる。このように構成することで、車両後方からの衝撃荷重によるラッチ6の周辺での破断や分離が強化用長繊維によって防止され、かつ、インナーパネル3とアウターパネル2が接着固定されることで、インナーパネル3とアウターパネル2の分離が抑制され、荷重がバックドア全体に分散される点でも有利である。
なお、上記第1実施形態では、強化用長繊維33fが、上端部11、ピラー部12、本体部13の両側部、および下端部14におけるシール面32に沿った断面内にインサート成形される場合を示したが、局部的な補強を目的として、左右のピラー部12から上端部11にかけての区間にインサート成形されても良いし、また、左右のピラー部12にのみインサート成形されても良い。
また、上記第2実施形態では、接着剤33b(33d)が上端部11、ピラー部12における通路33cおよび本体部13における通路34c,35cに充填される場合を示したが、局部的な補強を目的として、左右のピラー部12から上端部11にかけての区間の通路33cのみに接着剤33b(33d)が充填されても良いし、また、左右のピラー部12の通路33cのみに接着剤33b(33d)が充填されても良い。
以上、本発明の実施の形態について述べたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいてさらに各種の変形および変更が可能であることを付言する。
1 バックドア
2 アウターパネル
3 インナーパネル
4 バックドアガラス
5 ヒンジ
6 ラッチ
7 ハーネス
10 窓開口
11 上端部
12 ピラー部
13 本体部
14 下端部
15 ラッチ収容部
20,30,21,31 周縁部
23 補強リブ
25 第2縦リブ
32 シール面
33,34,35 補強リブ
33a,34a 蛇行用リブ
33b,33d,53b 接着剤
33c,34c,35c 通路
33f,34f,35f,53f 強化用長繊維
51 縦壁
52,53 第1縦リブ
55 補強板

Claims (7)

  1. 車体後部開口に開閉可能に設けられた樹脂製バックドアのラッチ周辺構造であって、
    上部に窓開口が設けられた樹脂成形品からなるアウターパネルとインナーパネルとが、それらの周縁部および前記窓開口の周縁部で一体に接合され、前記窓開口の上辺を画成する上端部が、前記車体後部開口の上辺にヒンジを介して回動可能に連結され、前記車体後部開口の下辺に固定されたストライカに係脱可能なラッチが、前記インナーパネルの前記窓開口の車両下方に設けられたラッチ収容部に収容され、前記アウターパネルと前記インナーパネルとの間には内部空間が形成され、前記内部空間に、前記上端部と前記窓開口以下の本体部とを連結するワイヤーケーブルおよび/またはハーネスが配索される樹脂製バックドアのラッチ周辺構造において、
    前記ラッチ収容部は、前記インナーパネルの内面から前記内部空間に立設された縦壁部を備え、
    前記ラッチ収容部の前記縦壁部から前記インナーパネルの下端部に向かって延びる第1縦リブが立設され、前記第1縦リブの基部に対応する前記インナーパネルの断面内または前記基部に隣接し前記インナーパネルの断面内に強化用長繊維がインサート成形され、
    前記アウターパネルは、前記第1縦リブに隣接して前記内部空間に立設された第2縦リブを備え、前記第2縦リブの縁端は、前記第1縦リブに接着固定されていることを特徴とする樹脂製バックドアのラッチ周辺構造。
  2. 前記ラッチ収容部は、前記縦壁部により前記ラッチを取り囲むように構成された箱型形状であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂製バックドアのラッチ周辺構造。
  3. 前記ラッチ収容部の車幅方向外側の前記縦壁部から車幅方向外側に延びるように一対のリブが設けられ、前記一対のリブ間に、前記ワイヤーケーブルおよび/またはハーネスを配索するための通路が形成され、かつ、前記通路に沿った前記インナーパネルの断面内に前記強化用長繊維がインサート成形されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の樹脂製バックドアのラッチ周辺構造。
  4. 前記ラッチ収容部の車幅方向両側の前記縦壁部から車幅方向外側に延びるように一対のリブが設けられ、前記一対のリブ間に、前記ワイヤーケーブルおよび/またはハーネスを配索するための通路が形成され、かつ、前記通路は、前記アウターパネルとの間に閉断面を画成しており、該閉断面に接着剤が充填されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の樹脂製バックドアのラッチ周辺構造。
  5. 前記通路を画成する一対のリブの対向側壁には、前記ワイヤーケーブルおよび/またはハーネスが蛇行して配索されるようにする蛇行用リブが交互に突設されていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の樹脂製バックドアのラッチ周辺構造。
  6. 前記車体後部開口の周縁部に当接するシール面に沿った前記インナーパネルの断面内に強化用長繊維がインサート成形されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の樹脂製バックドアのラッチ周辺構造。
  7. 前記強化用長繊維は、ガラス長繊維または炭素長繊維を含み、含浸樹脂で集束されるかまたは織成されたテープ状物としてインサート成形されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の樹脂製バックドアのラッチ周辺構造。
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