JP6549411B2 - シールドトンネルの床版構築方法 - Google Patents
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Description
ここで、前記プレキャストコンクリートブロックは、複数、例えば、トンネル底部の幅方向中央部に設置される第1プレキャストコンクリートブロックと、前記第1プレキャストコンクリートブロックと前記一方のトンネル側壁部との間に設置される第2プレキャストコンクリートブロックと、に分割されていてもよい。
ここで、前記プレキャストコンクリートブロックの設置は、前記シールド機と前記後続台車との間で行い、前記プレキャストコンクリートブロックの設置後、前記プレキャストコンクリートブロック上に、枕木を設置して、その上にレールを敷設し、前記後続台車は前記レール上を走行させるとよい。
また、残りの範囲を盛土構造体とするため、掘削により生じた排土の一部を利用でき、効率的となる。
また、トンネル底部の幅方向中央部から一方のトンネル側壁部までの範囲について床版を早期に構築できるので、台車等を走行させるのも比較的容易となる。
また、残りの範囲の盛土構造体は、後から構築、すなわち、掘削の進行に影響のない後方位置で構築すればよく、従ってまとめて構築できるので、施工効率を向上させることが可能となる。
先ず本発明に係るシールドトンネルの床版構造を含む内部構造物の一実施形態について図1を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態として示す床版構造を含むシールドトンネルの断面図である。
第2プレキャストコンクリートブロック104は、トンネル軸方向に延びる中空部104aを有し、扇型の断面形状をしている。
尚、第1及び第2プレキャストコンクリートブロック103、104のトンネル軸方向の寸法は、セグメント101のトンネル軸方向の寸法(1リングの幅;例えば1〜2m)と一致している。
流動化処理土には、例えば現地で大量に発生するトンネル掘削土にセメント、水、流動化剤などを入れて攪拌混合したものを用いることができる。
路床106は、砕石類を敷設したり、コンクリートを所定の厚さに打設したり、あるいはプレキャストコンクリート版を敷設したりする等、トンネル内の利用目的に応じた方法によって構築することができる。従って、路床106構築前の第1及び第2プレキャストコンクリートブロック103、104、及び、盛土構造体105は、多少の段差を有していてもよい。
(1)第1工程
トンネル底部の幅方向中央部に第1プレキャストコンクリートブロック103を設置する。
(2)第2工程
第1プレキャストコンクリートブロック103とトンネル側壁部100aとの間に第2プレキャストコンクリートブロック104を設置する。
(3)第3工程
中央の第1プレキャストコンクリートブロック103とトンネル側壁部100bとの間に流動化処理土を充填し、盛土構造体105を構築する。
また、第1工程と第2工程とで床版のかなりの部分が完成し、その上を利用して台車等を走行させることが可能になる。従って、第3工程は1リング毎に行う必要はなく、後でまとめて行うことができる。
図2はシールドトンネルのトンネル掘進方向に沿う断面図、図3は図2のA−A断面図である。
シールド機1は、筒状本体の前端部に配置される掘削用のカッターヘッド2と、カッターヘッド2による掘削土を後方へ排出する排土機構(スクリューコンベア3、4)と、カッターヘッド2により掘削されたトンネルの壁面にセグメントを組み付けるセグメント組み付け機構(エレクタ5)と、筒状本体を掘削と共に前進させる推進機構(シールドジャッキ7)とを含んで構成される。
後続台車9には、シールド機1の動力である電気の変電設備や、セグメント101の荷卸し装置、移送機構であるクレーン等が搭載・装備される。後続台車9はシールド機1の掘進に伴って移動するので、後続台車9に搭載・装備された機構・装置は移動の動力を必要としないで、常時シールド機1との好適な位置関係を維持できる。
このため、設置した第1及び第2プレキャストコンクリートブロック103、104上に、トンネル幅方向に延びる鋼製の枕木201をトンネル軸方向に所定の間隔をあけて設置し、その上にトンネル軸方向に延びるレール203を敷設し、後続台車9はレール203上を走行させる。
資材運搬台車12は、バッテリーロコにより牽引又は押動されて、レール204上を走行し、坑口側から、資材(セグメント101と、第1及び第2プレキャストコンクリートブロック103、104)を運搬して、後続台車9に供給する。
かかるクレーン11を用いることで、後続台車9からシールド機1へのセグメント101の供給を行うことができる。より詳しくは、シールド機1のセグメント搬送台車6にセグメント101を供給する。これにより、セグメント101は搬送台車6上を移送機構(図示せず)により先送りされ、エレクタ5により、カッターヘッド2によって掘削されたトンネル壁面に組み付けられる。
従って、本実施形態では、シールド機1と後続台車9との間が、第1及び第2プレキャストコンクリートブロック103、104の設置エリアとなる。
尚、シールド機1と後続台車9との間でプレキャストコンクリートブロックを組み立てるためには、組立装置10はプレキャストコンクリートブロックを吊り上げて、トンネル前後方向に移動できることが好ましい。また、幅方向に分割されたプレキャストコンクリートブロックを組み立てるためには、トンネル幅方向に移動できることが好ましい。さらに、好ましくは、組立装置10はプレキャストコンクリートブロックを吊り上げて、トンネル前後方向とトンネル幅方向に移動可能であることが好ましい。
また、このとき充填する流動化処理土のベースとして、掘削土の一部を再利用することで、掘削土の排出量(運搬コスト)を低減でき、効率的となる。
セグメント坑の構築(セグメント101の組み立て)後、速やかに大部分の床版を構築でき、その上を作業ヤードとして使用することができ、シールドトンネルの施工効率を向上させることができる。
また、プレキャスト部材を使用することで、構造物の品質向上、シールド掘進との同時進行、道路トンネル路下に必要となる避難通路(中空部103a、104a)構築の工期短縮等を図ることができる。
また、プレキャストコンクリートブロック103、104の設置後、プレキャストコンクリートブロック103、104上に、枕木201を設置して、その上にレール203を敷設し、後続台車9はレール203上を走行させることにより、後続台車9の更なる安定走行が可能となる。
また、枕木201は、プレキャストコンクリートブロック103、104上から盛土構造体の構築前の空間部205上に延長して設置することにより、後続台車9用のレール203の設置に際し、トンネル幅方向の制約を受けることもない。
盛土構造体105の構築は、後続台車9より後方であれば、位置や時期が限定されることはなく、従ってまとめて構築できるので、施工効率を向上させることが可能となる。
また、トンネル底部の一部を盛土構造体105とすることで、全てをプレキャストコンクリートブロックとする場合に比べ、製品コスト及び輸送コストを低減できる。しかも、掘削により生じた排土の一部を利用でき、効率的となる。
図4の実施形態では、後続台車9に装備され後続台車9の後方で作業可能なクレーンなどの組立装置13を用いて、第1及び第2プレキャストコンクリートブロック103、104を設置する。
この場合、後続台車9は、構築済みのセグメント坑の底部を走行させる。そして、資材運搬台車12は、第1プレキャストコンクリートブロック103の中空部103a内を走行させる。
盛土構造体105の構築は、後続台車9の後方であって、組立装置13の作業範囲外で行う。
2 カッターヘッド
3、4 スクリューコンベア(排土機構)
5 エレクタ(セグメント組み付け機構)
6 セグメント搬送台車
7 シールドジャッキ(推進機構)
8 連結ビーム
9 後続台車
10 組立装置
11 クレーン
11a 走行レール
11b 横行レール
11c 電気ホイスト
12 資材運搬台車
13 組立装置
100 シールドトンネル(セグメント坑)
100a、100b トンネル側壁部
101 セグメント
102 床版
103 第1プレキャストコンクリートブロック
103a 中空部
104 第2プレキャストコンクリートブロック
104a 中空部
105 盛土構造体
106 路床
107 路面
201 枕木
203 レール
204 レール
205 空間部
206 ワイヤ
207 堰止め部材
Claims (4)
- 先端部で地中を掘削し後方部でセグメントを組み立てるシールド機と、前記シールド機の後方に連結されて前記シールド機の掘進に伴って移動する後続台車と、を用いて、シールドトンネルを構築しつつ、
前記シールド機の後方で前記後続台車と前記シールド機に跨がって装備された組立装置を用いて、前記シールド機と前記後続台車との間で、トンネル底部の幅方向中央部から一方のトンネル側壁部にわたってプレキャストコンクリートブロックを設置し、
前記後続台車は、トンネル底部の幅方向中央部から一方のトンネル側壁部にわたって設置された前記プレキャストコンクリートブロック上を移動させ、
前記後続台車の後方で、前記プレキャストコンクリートブロックと他方のトンネル側壁部との間に盛土構造体を構築することを特徴とする、シールドトンネルの床版構築方法。 - 前記プレキャストコンクリートブロックの設置後、前記プレキャストコンクリートブロック上に、枕木を設置して、その上にレールを敷設し、前記後続台車は前記レール上を走行させることを特徴とする、請求項1記載のシールドトンネルの床版構築方法。
- 前記枕木は、前記プレキャストコンクリートブロック上から前記盛土構造体の構築前の空間部上に延長して設置することを特徴とする、請求項2記載のシールドトンネルの床版構築方法。
- 先端部で地中を掘削し後方部でセグメントを組み立てるシールド機と、前記シールド機の後方に連結されて前記シールド機の掘進に伴って移動する後続台車と、を用いて、シールドトンネルを構築しつつ、
前記シールド機の後方で前記後続台車と前記シールド機に跨がって装備された組立装置を用いて、前記シールド機と前記後続台車との間で、トンネル底部の幅方向中央部から一方のトンネル側壁部にわたってプレキャストコンクリートブロックを設置し、
前記後続台車の後方で、前記プレキャストコンクリートブロックと他方のトンネル側壁部との間に盛土構造体を構築し、
前記プレキャストコンクリートブロックの設置後、前記プレキャストコンクリートブロック上に、枕木を設置して、その上にレールを敷設し、前記後続台車は前記レール上を走行させ、
前記枕木は、前記プレキャストコンクリートブロック上から前記盛土構造体の構築前の空間部上に延長して設置することを特徴とする、シールドトンネルの床版構築方法。
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