JP6549404B2 - 木質系化粧材 - Google Patents

木質系化粧材 Download PDF

Info

Publication number
JP6549404B2
JP6549404B2 JP2015093094A JP2015093094A JP6549404B2 JP 6549404 B2 JP6549404 B2 JP 6549404B2 JP 2015093094 A JP2015093094 A JP 2015093094A JP 2015093094 A JP2015093094 A JP 2015093094A JP 6549404 B2 JP6549404 B2 JP 6549404B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wood
pattern
printed
decorative material
based decorative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015093094A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016210022A (ja
Inventor
井上 聡子
聡子 井上
玲子 山王
玲子 山王
優 大谷
優 大谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eidai Co Ltd
Original Assignee
Eidai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eidai Co Ltd filed Critical Eidai Co Ltd
Priority to JP2015093094A priority Critical patent/JP6549404B2/ja
Publication of JP2016210022A publication Critical patent/JP2016210022A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6549404B2 publication Critical patent/JP6549404B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)

Description

本発明は、木材の表面に木目模様等の木材の表面模様を印刷した木質系化粧材に関する。
従来から、木材の表面の意匠性を高めるために、その表面に木目模様を印刷した樹脂シートを貼着した木質系化粧材が利用されている。しかしながら、樹脂シートの表面には、同じ木目模様が繰り返し印刷されるばかりでなく、木質系化粧材の表面には、本来の木質感が得られない。
このような点を鑑みて、例えば、特許文献1には、木材の一面全面に、本杢調の外観など意匠性を有する木目模様の印刷層が形成されており、印刷層は可視光領域における透過率が70%以上の紫外線硬化型インクからなる木質系化粧材が提案されている。また、特許文献2には、早生樹を用いた木材の表面に、紫外線硬化型インクを使って、木材の表面が見えるように木目模様を印刷した木質系化粧材が提案されている。
特開2012−111069号公報 特開2006−347149号公報
しかしながら、特許文献1に示す木質系化粧材では、可視光を透過させるインクで木材の一面全面に木目模様の印刷層を形成するので、下地である木材の表面に、天然の木目模様に応じて形成された凹凸は印刷層の樹脂により覆われ、木質系化粧材の表面は略平坦な面となる。この結果、木質系化粧材の表面を、例えば斜め方向から見た場合には、木質系化粧材の表面に均一なてりが生じるように見え、木材本来の木質感を得ることができない。
一方、特許文献2に示す木質系化粧材では、印刷の下地となる木材の表面を露出するように木目模様を印刷しているが、印刷のインクである紫外線硬化型インクは、下地である木材の表面の天然の木目模様に応じて形成された凹部を略埋めるように付着している。このため、天然の木目模様に応じて形成された凹凸が、印刷後の木質系化粧材の表面には形成されず、この場合であっても、特許文献1のものと同様に、木材本来の木質感を得ることができない。
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、木材の表面に木目模様等の木材の表面模様を印刷したとしても、木材本来の木質感を得ることができる木質系化粧材を提供することにある。
発明者らは鋭意検討を重ねた結果、木材に由来した天然の木目に応じて形成された木材の表面の凹凸により、木材の表面に細かな陰影が形成され、この表面の細かな陰影が、木材本来の木質感に影響を与えることに着眼した。
本発明に係る木質系化粧材は、木材の表面に模様を印刷した木質系化粧材であって、前記木材の表面には、前記木材に由来した天然の木目模様が形成されており、前記木材の表面には、前記天然の木目模様に応じて形成された前記木材の表面の凹凸形状を残しつつ前記天然の木目模様が視認できるように、前記天然の木目模様とは異なる木材の表面模様が、印刷されていることを特徴とする。
本発明の木質系化粧材によれば、木質系化粧材の表面において、木材に由来した天然の木目模様とともに、印刷された木材の表面模様が見えるので、木材の表面に、その表面模様が形成されているかのように見える。特に、木材の表面模様が印刷された木質系化粧材の表面には、天然の木目模様に応じて形成された木材の表面の凹凸形状が形成されているので、木質系化粧材の表面に、木材本来の木質感を得ることができる。
ここで、本発明でいう「前記天然の木目模様に応じて形成された前記木材の表面の凹凸形状」とは、木材を構成する木質繊維により形成された凹凸形状、および木材の導管または仮導管に由来する凹凸形状であり、「この凹凸形状を残す」とは、この凹凸形状の凹部を印刷のインクで完全に埋めてしまわないことをいう。
また、本発明でいう「前記天然の木目模様が視認できる」とは、木質系化粧材の表面を見たときに、印刷する際の下地である木材の表面の天然の木目模様が全体的に確認できることをいう。
ここで、木質系化粧材は、無着色の木材の表面(木材の素地)に、上述した木材の表面模様が印刷されていてもよいが、木材の表面の色見を合わせる態様としては、前記木材の表面は着色されており、該着色された木材の表面に、前記表面模様が印刷されている。
この態様によれば、木質系化粧材は、着色された木材の表面に、上述した木材の表面模様が印刷されているので、木材の表面模様を印刷する際に、木材の全面を着色したい色に印刷する必要がない。これにより、迅速かつ安価に木質系化粧材を印刷することができる。特に、下地で着色された木材の表面に、木材の表面模様の印刷を行うので、木質系化粧材の表面において、下地である着色された表面と、印刷された木材の表面模様との境界のにじみを抑え、木材の表面模様が際立つ。
より好ましくは、前記表面模様は、節、割れ、やに、杢、入り皮、金筋、シュガー筋、偽芯、アテ、色ムラ、てりの模様、釘孔の跡の模様、またはノコギリの傷跡に応じた模様のうち、少なくとも1つの模様を含む。
ここで、上述した表面模様のうち、節、(天然木材の)割れ、やに、杢、入り皮、金筋、シュガー筋、偽芯、アテ、色ムラ、および、てりの模様は、木材固有の模様であり、(加工時の)割れの模様、釘孔の跡の模様、またはノコギリの傷跡に応じた模様は、木材を加工したときに形成される加工模様である。なお、ノコギリの傷跡に応じた模様とは、ノコギリの傷跡(ラフソーン)の模様と、ノコギリの傷跡が形成された木材の表面に塗料を塗った際に、ノコギリの傷跡以外の表面が着色された模様と、をいう。
ここで、これらの模様が印刷ではなく実際の木材に形成されていると、一般的に良品ではないと判断される。これは、良品とされる複数の木材に、これら模様が形成された1つの木材が混入すると、その木材が目立ってしまうからである。
しかしながら、この態様によれば、これらの表面模様が印刷された木質系化粧材を、床面または壁面等に複数用いることできるので、室内にナチュラル感のある独自の意匠性を得ることができる。さらに、これらの模様に相当する模様が印刷ではなく実際の木材に形成されている場合には、この木材(良品でない木材)と合わせて、この態様に係る木質系化粧材を用いることができる。これにより、本来、良品でないとされる木材を破棄することなく化粧材として利用することができる。
特に、良品でないとされるこれらの模様が形成された木材は意図的に製造できないので、その分量が少なく、これらを収集することが難しい。しかしながら、このような模様を印刷した木質系化粧材でその足りない分を補うことにより、これらの模様が形成された木材を安定して供給することができる。
ここで、木材の表面に複数の木片同士が継ぎ合わされた継ぎ目が形成されている場合の好ましい態様としては、前記木質系化粧材は、前記継ぎ目を介して、隣接する前記木片同士の表面に前記表面模様が連続して印刷されている。この態様によれば、木片同士の継ぎ目を介して、隣接する木片同士の表面に木材の表面模様が連続して印刷されているので、複数の木片が1つの木材に見える。
さらに、前記木材の表面の周縁には面取り部が形成されており、該面取り部の表面にも前記表面模様が前記木材の表面から連続して印刷されている。この態様によれば、面取り部の表面にも前記表面模様が前記木材の表面から連続して印刷されているので、厚みのある木質系化粧材に見える。
さらに、前記木材の表面に凹溝または凹部が形成されている場合の好ましい態様としては、前記凹溝または凹部を形成する壁面にも前記表面模様が印刷されている。この態様によれば、凹溝または凹部を形成する壁面に木材の表面模様が印刷されているので、1つの木材に凹溝または凹部が形成されているかのように見える。
本発明によれば、木材の表面に木目模様等の木材の表面模様を印刷したとしても、木材本来の木質感を得ることができる。
本実施形態に係る木質系床材(木材)と印刷される木材の表面模様と示した模式的斜視図である。 図1に示す木質系床材の分解斜視図である。 本実施形態に係る木質系化粧材を示した模式的斜視図である。 (a)は、印刷前の木質系床材の表面近傍の拡大断面図であり、(b)は、(a)に示す木質系床材に紫外線硬化型インクを用いて印刷した木質系化粧材の拡大断面図であり、(c)は、(a)に示す木質系床材を着色後、着色した木質系床材に紫外線硬化型インクを用いて印刷した木質系化粧材の拡大断面図であり、(d)は、(a)に示す木質系床材に水性インクを用いて印刷した木質系化粧材の拡大断面図である。 本実施形態に係る木質系化粧材の木目模様の視認性を説明するための概念図であり、(a)は、木質系床材の表面を示した図であり、(b)は、木質系床材に印刷する節を含む木目模様(表面模様)を示した図であり、(c)は、(a)に示す木質系床材の表面に(b)に示す木目模様を印刷した状態を示した図である。 (a)は、図3に示す木質系化粧材の雄実部近傍の拡大斜視図であり、(b)は、木質系化粧材同士を実接合した状態を示した断面図である。 図1に示す木質系化粧材の木質系床材と印刷される木質系床材の表面模様とを示した模式的斜視図である。 (a)は、図7に示す木質系化粧材を示した模式的斜視図であり、(b)は、凹溝近傍の拡大斜視図である。 (a)は、木質系化粧材の木質系床材に印刷されるノコギリの傷跡の模様を示した図であり、(b)は、(a)に示すノコギリの傷跡の模様が印刷された木質系化粧材を示した模式的斜視図である。 別の表面模様が印刷された木質系化粧材の木目模様の視認性を説明するための概念図であり、(a)は、木質系床材の表面を示した図、(b)は、木質系床材に印刷するノコギリの傷跡の模様を含む表面模様を示した図、(c)は、(a)に示す木質系床材の表面に(b)に示す表面模様を印刷した状態を示した図である。 さらに別の表面模様が印刷された木質系化粧材の木目模様の視認性を説明するための概念図であり、(a)は、木質系床材の表面を示した図、(b)は、木質系床材に印刷するノコギリの傷跡と割れ模様を含む表面模様を示した図、(c)は、(a)に示す木質系床材の表面に(b)に示す表面模様を印刷した状態を示した図である。
以下に、図面を参照して、本実施形態について説明する。
1.表面模様3が印刷される木質系床材2について
本実施形態に係る木質系化粧材1は、図1に示すように、木質系床材2の表面2a等に、後述する木材の表面模様3を印刷したものであり、木質系床材2が本発明でいうところの「木材」に相当する。なお、本実施形態では、印刷される木材として木質系床材2を例示しているが、表面に天然の木目模様が形成されているのであれば、壁材、階段の踏板、または天井材など、特に限定されるものではない。
本実施形態では、図1および図2に示すように、木質系床材2は、7プライの合板からなる木質系基材21の表面21aに、複数(具体的は4枚)の突板(木片)23が貼着されており、隣接する突板23,23同士には継ぎ目24が形成されている。
木質系床材2の表面2aの周縁は面取り部25が形成されており、面取り部25は、突板23の表面23aから、木質系基材21の一部(側面)に亘って形成されている。木質系基材21の側面の周縁には、雄実部22aと雌実部22bとが形成されている。木質系床材2の雄実部22aとこれに隣接する木質系床材2の雌実部22bを係合させることにより、木質系床材2,2(木質系化粧材1,1)同士を実接合することができる。
ここで、本実施形態では、木質系基材21の一例として合板を挙げたが、例えば、パーティクルボード(PB)、木質繊維板(MDF・インシュレーションボード・ハードボードなど)、配向性ストランドボード(OSB)、LVL、集成材、または無垢材などを挙げることができ、上述した突板23をその表面21aに貼着することができ、木質系床材2(木質系化粧材1)の剛性および強度を確保することができるのであれば、その材質および厚さは特に限定されるものではない。
突板23は、その表面23aに、突板23(木材)に由来した天然の木目模様が形成された単板であり、木質系基材21の表面を化粧する表面化粧材として用いられる単板である。突板の材料としては、例えば、ビーチ、オーク、メイプル、ケヤキ、ウォールナット、シナ、ナラ、ヤチダモ、キリ、ヒノキ、スギ、マホガニー、チーク、ローズウッド、トチ、クロガキ、シオジ、ニレ、カバ、シタン、またはコクタンなどを挙げることができる。突板23の厚さは、0.1〜1.0mmの範囲にあることが好ましい。
ここで、本実施形態では、その表面に木材に由来した天然の木目模様が形成された表面化粧材として突板23を用いた。しかしながら、例えば、突板23の代わりに、木質系基材21の表面を化粧する表面化粧材として上述した材料からなる(表面に天然の木目模様が形成された)挽板を用いてもよい。その場合には、挽板の厚さは、1mm〜3mmの範囲にあることが好ましい。
突板23を木質系基材21に貼着するにあたっては、木質系基材21の表面21aまたは突板23の裏面の少なくとも一方に粘着剤を塗布し、接着剤を硬化させることにより、木質系基材21の表面に突板23を接着する。上述した雄実部22aと雌実部22bおよび面取り部25は、これらが接着された後、加工される。
さらに、突板23を木質系基材21に貼着する前、または貼着した後に、突板23の表面をロールコーター等により着色剤で着色してもよい。このような着色を行うことにより、突板23の木質感を強調し、後述する木材の表面模様3を強調することもできる。着色剤としては、染料着色剤、顔料着色剤、または薬品着色剤などを挙げることができる。
ここで、突板23の天然の木目模様と、これに応じて形成された木材表面の凹凸が残ることを前提に、着色剤が突板23の表面23aからその表層に含浸され、その表面23aを着色する(少なくとも素材の色と異なる色にする)ことができるものであれば、着色剤の種類および着色方法は特に限定されるものではない。
なお、木質系床材2の裏面には、防音用の複数の溝が形成されていてもよく、発泡ゴムシート、発泡樹脂シートなどの衝撃緩衝材が貼着されていてもよく、紙、不織布、生地(フェルトなど)の裏打ち材などが、貼着されていてもよい。
2.木質系化粧材1について
図1および図3に示すように、上述した木質系床材2の表面2a等に、木材の表面模様(印刷パターン)3を印刷し、木質系化粧材1を得ることができる。具体的には、突板23の表面23aには、突板23の表面23aの天然の木目模様が形成されており、この天然の木目模様に応じて形成された突板23の表面23aの凹凸形状を残しつつ、天然の木目模様が視認できるように、突板23の表面23aの天然の木目模様とは異なる木材の表面模様3が印刷される。
本実施形態では、表面模様3は、木目模様32に節の模様31が形成された模様である。木材の表面模様3は、例えば、通常使用されることがない節が形成された実際の木材の表面模様である。このような模様は、節が形成された実際の木材の表面を画像として撮影し、撮影した画像に応じた模様(木材の表面模様)を、印刷することで得ることができる。
木材の表面模様3の印刷はインクジェットプリンタ(図示せず)を用いて行われる。本実施形態では、インクジェットプリンタのインクは、例えばイエロー、マゼンダ、シアン、およびブラックの4色で構成され、これらのインクを用いて、図3に示すように、突板23の表面23aに表面模様3を印刷する。
インクジェットプリンタは、一般的な印刷に用いられるインクを収容し、上述した画像に基づいて印刷すべき表面模様3に合わせて各インクを個別に噴射するヘッドと、木質系床材2を送るフィーダと、を少なくとも備えている。
このようなインクジェットプリンタを用いて、各インクを表面模様3に応じて、木質系床材2の表面2aに対して略直交した方向からヘッドで噴射しながら、フィーダで木質系床材2を送り、木質系床材2の表面2a(具体的には突板23の表面23a)、雄実部22aの上表面22c、および面取り部25の表面25aに表面模様3を印刷する(図3及び図6(a)参照)。
具体的には、木質系床材2に表面模様3を印刷することにより、木質系化粧材1の表面1aに対して平面視した状態で、突板23の表面23a、面取り部25の表面25aおよび雄実部22aの上表面22cに印刷された表面模様3が、連続した1つの木目模様に見えるように印刷する。
ここで、表面模様3の印刷用のインクに紫外線硬化型のインクを用いた場合には、上述したインクジェットプリンタで紫外線硬化型のインクを表面模様3となるように木質系床材2の表面に塗布後、その表面に紫外線を照射させ、インクを硬化させる。紫外線硬化型のインクとしては、たとえば、一般的に知れた反応性オリゴマー、反応性モノマーおよび光重合開始剤からなる紫外線硬化型樹脂と、着色剤とから構成されたインクなどを挙げることができる。
図4(a)に示すように、木質系床材2(突板23)の表面2a(23a)は、突板23の天然の木目模様に応じた凹凸形状を有しており、表面模様3を印刷した際には、この表面2a(23a)に、図4(b)に示すように、点状または島状のインク34が付着する。
ここで、本実施形態では、上述した特許文献1および2の技術とは異なり、微細な粒径のインクを、木質系床材2の表面2aに吹き付ける。具体的には、木質系床材2の表面に吹き付けられるインクの液滴は、1〜20plの範囲にあることが好ましく、より好ましくは、3〜14plの範囲にある。
これにより、紫外線を照射した後、表面2aに付着したインクの平均直径(木質系床材の平面に対して直交する方向から見たインク直径)は、15〜150μmの範囲となり(分布としては、平均直径40〜60μmが多く)、表面2aにインク34が離間して付着し、木質系床材2の表面2aが、その表面2aの凹凸形状を残しつつ部分的に露出する。
このようにして、木質系床材2の表面2a(突板23の表面23a)に、天然の木目模様に応じて形成された突板23の表面23aの凹凸形状を残しつつ(すなわち、表面23aの凹部23bの空間をインク34で完全に埋めることなく)、表面模様3を印刷することができる。
さらに、図5(a)に示すように、天然の木目模様(図はオークの木目模様)が形成された突板の表面23aに、図5(b)に示す木目模様32に節の模様31を含む表面模様3を印刷してもよい。これにより、得られた木質系化粧材の表面には、図5(c)に示すように、節の模様31を含む表面模様3とともに、下地である突板の表面23aに形成された天然の木目模様を視認することができる。
このようにして、木質系化粧材1によれば、木質系化粧材1の表面1aにおいて、突板23に由来した天然の木目模様とともに、この木目模様とは異なる木材の節の模様31を含む表面模様(木目模様)3が見えるので、木質系化粧材1の表面1aに、その木目模様が形成されているかのように見える。
特に、表面模様3が印刷された木質系化粧材1の表面1aには、天然の木目模様に応じて形成された突板23の表面23aの凹凸形状が形成されている(残っている)ので、木質系化粧材1の表面1aに、突板23の木質感を得ることができる。
ここで、図4(c)に示すように、突板23の表面23aが上述したように着色されて着色層23cが形成されている場合には、この着色された突板23の表面23aにインク34を付着させ、表面模様3を印刷してもよい。着色された突板23の表面23aに、上述した表面模様3が印刷されているので、表面模様3を印刷する際に、突板23の全面を着色したい色に印刷する必要がない。これにより、迅速かつ安価に木質系化粧材1を印刷することができる。
特に、下地で着色された突板23の表面23aに、表面模様3の印刷を行うので、木質系化粧材1の表面1aにおいて、下地である着色された突板23の表面23aと、表面模様3との境界のにじみを抑え、表面模様3を際立させることができる。
なお、図4(b)および(c)では、印刷用のインクに、紫外線硬化型のインクを用いたので、インク34が突板23の表面23aに殆ど含浸されず、鮮明な表面模様を得ることができる。しかしながら、印刷用のインクに、水性インクまたは油性インクを用いてもよい。
このようなインクを用いた場合には、図4(d)に示すように、インク34Aが突板23の表面23aに含浸される。これにより、木質系化粧材1は、突板23の表面23aの天然の木目模様に応じて形成された突板23の表面23aの凹凸形状を鮮明に残すことができ、表面模様3とともに突板23の表面23aに形成された天然の木目模様を視認することができる。
また、本実施形態では、図3および図6(a)に示すように、突板23,23同士が継ぎ合わされた継ぎ目24を介して、隣接する突板23,23同士の表面23a,23aに表面模様3が連続して印刷されているので、複数の突板23,23が1つの突板の如くに見える。
また、図6(a)に示すように、面取り部25は、突板23の表面23aから、木質系基材21の一部に亘って形成され、面取り部25の表面25aにも表面模様(木目模様)3が突板23の表面23aから連続して印刷されている。これにより、突板23と木質系基材21との境界線27が目立たなくなり、木質系化粧材1が無垢材の如く見える。
さらに、本実施形態では、図6(a)に示すように、雄実部22aの上表面22cにも、表面模様3が形成されている。これにより、図6(b)に示すように、床下地面Fに、木質系化粧材1,1同士を実接合した状態で、隣接する木質系化粧材1,1同士が収縮し、これらの間に隙間Sが形成されたとしても、この隙間Sから雄実部22aの上表面22cの表面模様3を見ることができる。これにより、木質系化粧材1,1同士の間に形成された隙間Sを目立たなくすることができる。
上述したように、図2に示す木質系床材2では、木質系基材21の表面21aに、4枚の突板23を貼着した。図7に示す変形例に係る木質系化粧材1では、印刷前の木質系床材2Aには、木質系基材21の表面に1枚の突板23’を貼着した後、溝加工により、木質系床材2の表面2aに凹溝(V溝)26が形成されている。この変形例では、凹溝26は、突板23’を貫通し、木質系基材21にまで達しており、木質系床材2には、凹溝26により区分された4つの分割突板23A〜23Dが形成される。
このような木質系床材2Aの表面に、図7に示す表面模様3Aを印刷する。この変形例では、表面模様3Aは、異なる4つの木目模様(表面模様)32A〜32Dからなり、隣接する木目模様同士(例えば木目模様32A,32B)は、境界線33を挟んで隙間(空白)のない模様である。なお、この変形例では、木目模様32Bに、節の模様31が形成されている。
ここで、図8(a)および(b)に示すように、表面模様3Aは、木目模様同士の境界線33が、凹溝26に沿った凹溝26の壁面26aに位置するように、木質系床材2Aの表面2aおよび凹溝26の壁面26a等に印刷される。より具体的には、表面模様3Aは、木目模様同士の境界線33が、凹溝26に沿った凹溝26の底部26bに位置するように印刷される。
このように表面模様3Aを印刷することにより、4つの木目模様32A〜32Dは、これに対応する4つの分割突板23A〜23Dのそれぞれの表面に印刷される。さらに、各分割突板23A〜23Dと連続する凹溝26の壁面26aにも、これに対応した木目模様32A〜32D(表面模様3A)が連続して印刷される。さらに、図3に示した実施形態と同様に面取り部25の表面および雄実部22aの上表面にも、木目模様32A〜32Dが印刷される。
このようにして、図8(b)に示すように、凹溝26の壁面26aに形成された分割突板23A〜23Dと木質系基材21との境界線27が目立たなくなり、各木目模様32A〜32Dが印刷された4つ部分が、それぞれ異なる木目模様の4つの無垢材からなるように見える。これにより、木質系化粧材1の木質感をより一層高めることができる。
この変形例では、凹溝26にV溝を採用したが、例えば、U溝、R溝等、その他の溝形状であってもよい。
そして、図3および図8に示すような木質系化粧材1を、床下地面に複数敷設した場合には、室内にナチュラル感のある独自の意匠性を得ることができる。さらに、実際の節のある木材とともにこれらの木質系化粧材1を用いれば、違和感なく、実際の節のある木材を好適に用いることができる。
なお、本実施形態では、表面模様3,3Aとして節を含む木材の表面模様を印刷したが、たとえば、従来木材の表面模様としては良好とされない、割れ、やに、杢、入り皮、金筋、シュガー筋、偽芯、アテ、色ムラ、てりの模様など、木材固有の模様を含めてもよい。
さらに、図9(a)に示すように、木材を切断加工したときに形成されるノコギリの傷跡(ラフソーン)の模様を表面模様3Bとして、図9(b)に示すように、印刷してもよい。
また、図10(a)に示すように、天然の木目模様(図はオークの木目模様)が形成された突板の表面23aに、図10(b)に示す木目模様にノコギリの傷跡の模様を含む表面模様3Cを印刷してもよい。これにより、得られた木質系化粧材1の表面1aには、図10(c)に示すように、天然の木目模様が形成された突板に、ノコギリの傷跡が形成されているかのごとく見える。なお、図10(b)は、160×220mmの範囲の画像におけるノコギリの傷跡の模様を示している。
さらに、図11(a)に示すように、天然の木目模様(図はオークの木目模様)が形成された突板に、図11(b)に示すノコギリの傷跡の模様と割れ模様を含む表面模様3Dを印刷してもよい。これにより、得られた木質系化粧材1の表面1aには、図11(c)に示すように、天然の木目模様が形成された突板に、ノコギリの傷跡と割れが形成されているかのごとく見える。これらの表面模様を面取り部および雄実部の上面にも、上述したように表面模様3C,3Dの木目模様を印刷してもよい。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
本実施形態では、木質系基材の表面に突板を貼着することにより、木質系床材(木材)とした。しかしながら、木質系基材に合板の代わりに無垢材を用いた場合には、無垢材の表面に、木材に由来した天然の木目模様が形成されているので、突板を省略してもよい。
本実施形態では、インクジェット印刷により表面模様を印刷したが、天然の木目模様に応じて形成された突板の表面の凹凸形状を残しつつ突板の天然の木目模様が視認できるのであれば、グラビア印刷、オフセット印刷、またはシルクスクリーン印刷などの印刷で印刷してもよい。
さらに、図9〜図11では、表面模様として、ノコギリの傷跡(ラフソーン)の模様を例示したが、この表面模様の代わりに、ノコギリの傷跡が形成された木材の表面に塗料を塗った際に、ノコギリの傷跡以外の表面が着色された模様であってもよく、釘孔の跡の模様であってもよい。
さらに、図1に示す木質系床材(木材)の表面に、凹部が形成さている場合には、木質系化粧材の表面を上方から平面視した状態で、突板の表面と、凹部の壁面とに、表面模様が、連続した1つの木目模様に見えるように印刷してもよい。このように表面模様を印刷することにより、木質系化粧材の表面を上方から平面視した際に、無垢材に凹部が形成されているかのように見える。
1:木質系化粧材、2,2A:木質系床材、3,3A〜3D:表面模様、21:木質系基材、22a:雄実部、22b:雌実部、23:突板、24:継ぎ目、25:面取り部、26:凹溝、31:節の模様、32:木目模様、34,34A:インク

Claims (7)

  1. 木材の表面に模様を印刷した木質系化粧材であって、
    前記木材の表面には、前記木材に由来した天然の木目模様が形成されており、
    前記木材の表面には、前記天然の木目模様に応じて形成された前記木材の表面の凹凸形状を残しつつ前記天然の木目模様が視認できるように、前記天然の木目模様とは異なる木材の表面模様が印刷されており、
    前記木材の表面の周縁には面取り部が形成され、前記木質系化粧材の側面の周縁には、隣接して配置される前記木質系化粧材と実接合される雄実部と雌実部とが形成されており、
    前記木質系化粧材の表面に対して平面視した状態で、前記木材の表面、前記面取り部の表面、および前記雄実部の上表面に印刷された表面模様が、連続した木目模様となるように、前記面取り部の表面および前記雄実部の前記上表面にも前記表面模様が印刷されていることを特徴とする木質系化粧材。
  2. 前記木材の表面は着色されており、該着色された木材の表面に、前記表面模様が印刷されていることを特徴とする請求項1に記載の木質系化粧材。
  3. 前記表面模様は、節、割れ、やに、杢、入り皮、金筋、シュガー筋、偽芯、アテ、色ムラ、てりの模様、釘孔の跡の模様、またはノコギリの傷跡に応じた模様のうち、少なくとも1つの模様を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の木質系化粧材。
  4. 前記木材の表面には、複数の木片同士が継ぎ合わされた継ぎ目が形成されており、
    前記木質系化粧材は、前記継ぎ目を介して、隣接する前記木片同士の表面に前記表面模様として1つの木材の表面模様が、連続して印刷されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の木質系化粧材。
  5. 前記木材の表面には、凹溝または凹部が形成されており、前記凹溝または凹部を形成する壁面にも前記表面模様が印刷されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の木質系化粧材。
  6. 前記木材の表面には、前記木材の表面を分割するように前記凹溝が形成されており、
    分割された前記木材の表面ごとに、前記木目模様として、異なる木目模様が印刷されており、
    隣接する前記木目模様同士の境界線は、前記凹溝の壁面に沿って形成されていることを特徴とする請求項5に記載の木質系化粧材。
  7. 前記表面模様が印刷されるインクは、紫外線硬化型のインクであり、
    前記木質系化粧材の表面に対して平面視した状態で、前記木質系化粧材の表面に付着したインクの平均直径は、15〜150μmの範囲にあり、
    前記インク同士は、前記木質系化粧材の表面に、離間して付着していることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の木質系化粧材。
JP2015093094A 2015-04-30 2015-04-30 木質系化粧材 Active JP6549404B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015093094A JP6549404B2 (ja) 2015-04-30 2015-04-30 木質系化粧材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015093094A JP6549404B2 (ja) 2015-04-30 2015-04-30 木質系化粧材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016210022A JP2016210022A (ja) 2016-12-15
JP6549404B2 true JP6549404B2 (ja) 2019-07-24

Family

ID=57549328

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015093094A Active JP6549404B2 (ja) 2015-04-30 2015-04-30 木質系化粧材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6549404B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6923399B2 (ja) * 2017-09-08 2021-08-18 永大産業株式会社 踏み板の製造方法
JP6979629B2 (ja) * 2017-12-01 2021-12-15 パナソニックIpマネジメント株式会社 木質化粧板及びその製造方法
CA3156056A1 (en) * 2019-10-18 2021-04-22 Valinge Innovation Ab CONSTRUCTION PANEL AND METHOD FOR PRODUCING SUCH CONSTRUCTION PANEL

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH072222Y2 (ja) * 1990-06-18 1995-01-25 株式会社ノダ 化粧板
JPH0885102A (ja) * 1994-09-14 1996-04-02 Matsushita Electric Works Ltd 木質化粧板の製造方法
JPH08150603A (ja) * 1994-11-30 1996-06-11 Jiyougashima Mokko:Kk 化粧板及びその製造方法
JP2006347149A (ja) * 2005-07-26 2006-12-28 Ando Sangyo Kk 住宅及び家具用材
US7918062B2 (en) * 2006-06-08 2011-04-05 Mannington Mills, Inc. Methods and systems for decorating bevel and other surfaces of laminated floorings
JP2008156893A (ja) * 2006-12-22 2008-07-10 Matsushita Electric Works Ltd 建築材の製造方法と建築材
JP2013039745A (ja) * 2011-08-17 2013-02-28 Panasonic Corp 木質建材の製造方法
JP5798145B2 (ja) * 2013-03-29 2015-10-21 大建工業株式会社 化粧板及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016210022A (ja) 2016-12-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
ES2667545T5 (es) Procedimiento y dispositivo para producir una estructura sobre una superficie
ES2355037T5 (es) Línea de producción para fabricar paneles planos a base de madera con la superficie superior impresa
US7918062B2 (en) Methods and systems for decorating bevel and other surfaces of laminated floorings
RU2311302C2 (ru) Способ и устройство для создания изображения на изделии и изделие с нанесенной печатью
ES2217017T3 (es) Procedimiento para obtener una decoracion sobre elementos superficiales.
CN108883647B (zh) 用于在基底上形成装饰物的方法
US20150030821A1 (en) Surface marked articles, related methods and systems
US10336032B2 (en) Method for producing a printing material and a directly printed decorative panel
US20170008334A1 (en) Method for producing decorative panels
JP6549404B2 (ja) 木質系化粧材
JP6716319B2 (ja) 木質系化粧材およびその製造方法
JP7253009B2 (ja) 踏み板
JP5798145B2 (ja) 化粧板及びその製造方法
JP6761626B2 (ja) 木質系化粧材
JP6455754B2 (ja) 木質建材および木質建材の製造方法
JP6654080B2 (ja) 木質系化粧材の製造方法
JP6937410B2 (ja) 木質系化粧材の製造方法
JP7168740B2 (ja) 木質系化粧材
JP7289668B2 (ja) 階段構造
ES2846001T3 (es) Tinta seca para impresión digital
ES2848179T3 (es) Impresión digital con aglutinante y polvo
JP7442008B1 (ja) 階段を構成する構成部品とその製造方法
JP6846668B2 (ja) 凹条部の加飾方法
JP2015016663A (ja) 化粧板及び化粧板の製造方法
JP2008290349A (ja) 象嵌柄化粧シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180402

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181113

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181114

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190115

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190611

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190627

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6549404

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150